JP4611072B2 - 層間化合物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、層状粘土鉱物の層間に有機化合物が介在する層間化合物の製造方法に関するものである。
従来、層状粘土鉱物と樹脂材料と複合化した複合材料が知られている(例えば、特許文献1参照)。こうした層状粘土鉱物は合成樹脂の機械的特性、熱的特性等の性質を改善する役割を果たす。特許文献1に記載の複合材料は、層状粘土鉱物の層間に合成樹脂の単量体を挿入した後、その単量体を重合することによって得られるものである。この製造方法においては、層状粘土鉱物の層間に単量体を挿入するに際し、層状粘土鉱物が分散媒に分散された分散液中にて、層状粘土鉱物とオニウムイオンとを接触させることにより、層状粘土鉱物の層間を拡張することが行われている。また、こうした層状粘土鉱物の層間に有機化合物を挿入する方法として、水や有機溶媒等の溶媒に有機化合物を溶解させた溶液を層状粘土鉱物と混合することが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特公平7−78089号公報 特開平10−297917号公報
ところで、上記従来技術では、層状粘土鉱物の層間に存在するイオンと、有機化合物のイオンとのイオン交換反応を利用して、層状粘土鉱物の層間に有機化合物を挿入している。すなわち、層状粘土鉱物の分散媒は、層状粘土鉱物の層間に挿入される有機化合物の溶媒としての機能を果たす必要があり、その有機化合物は、層状粘土鉱物の分散液中において、イオン化する必要がある。仮に、層間に挿入しようとする有機化合物が特定の分散媒中においてイオン化したとしても、その分散媒に対する有機化合物の溶解度が低ければ、層状粘土鉱物と接触する有機化合物の量は少なくなる。従って、層状粘土鉱物の層間に効率的に挿入することができる有機化合物の種類は限られるという問題があった。
本発明は、こうした従来の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、種々の有機化合物を効率的に層間挿入することができる層間化合物の製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、層状粘土鉱物の層間に有機化合物が介在する層間化合物の製造方法において、前記層状粘土鉱物と前記有機化合物とを共粉砕する共粉砕工程を含み、前記層状粘土鉱物は、膨潤性雲母、スメクタイト族粘土鉱物、バーミキュライト族粘土鉱物、ゼオライト、及びセピオライトから選ばれる少なくとも一種であり、前記有機化合物は、樹脂材料中において減衰性を付与する減衰性付与剤、又は、前記層状粘土鉱物の層間を拡張する作用を発現する有機オニウムであり、前記減衰性付与剤は、ベンゾトリアゾール基を有する化合物、ベンゾチアジル基を有する化合物、ジフェニルアクリレート基を有する化合物、及びフェノール系化合物の少なくとも一種の化合物であり、前記有機オニウムの塩は、アミノカルボン酸塩、及び第四級アンモニウム塩から選ばれる少なくとも一種であり、前記共粉砕工程では、ミル容器とそのミル容器内に配置されるボールとを備えたボールミルを用い、前記層状粘土鉱物の投入量は、前記ミル容器の容量500mL当たり3〜70gであり、前記有機化合物の配合量(但し、前記有機オニウムの場合は有機オニウム塩としての配合量である)は、前記層状粘土鉱物100質量部に対して0.1〜500質量部であり、前記ボールは前記ミル容器の容量の5〜80容量%を占めるように構成され、前記ミル容器内における前記ボールの転動により前記共粉砕を実施し、前記ボールは、直径をL1とする第1のボールと、直径をL2とする第2のボールとをそれぞれ複数含んで構成されるとともに、前記第1のボールの直径L1と前記第2のボールの直径L2とが異なるように構成され、前記第1のボールの直径L1は、前記第2のボールの直径L2の90%以下であり、前記第1のボールが占める体積V1と、前記第2のボールが占める体積V2との体積比(体積比=V1:V2)は、1:30〜30:1であることを要旨とする。
この方法によれば、第1及び第2のボールの直径は異なるため、各ボールはミル容器内において異なる転動状態となる。すなわち、共粉砕工程では、ミル容器内において層状粘土鉱物及び有機化合物に様々な摩擦力が加わることになる。また、第1のボールの直径L1は、前記第2のボールの直径L2の90%以下であることにより、第1のボールは複数の第2のボールの隙間に入り込み易くなるため、層状粘土鉱物及び有機化合物に摩擦力が加わり易くなる。また、第1のボールが占める体積V1と、前記第2のボールが占める体積V2との体積比(体積比=V1:V2)は、1:30〜30:1であることにより、直径の異なる各ボールの作用効果がさらに発揮されるようになる。また、ボールは前記ミル容器の容量の5〜80容量%を占めるように構成されることにより、層状粘土鉱物及び有機化合物を均一、かつ効率的に共粉砕することができるようになる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記層状粘土鉱物が、膨潤性雲母、スメクタイト族粘土鉱物、及びバーミキュライト族粘土鉱物から選ばれる少なくとも一種であることを要旨とする。
この方法によれば、有機化合物の層間挿入量を十分に確保し易くなる。
本発明によれば、種々の有機化合物を効率的に層間挿入することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態を詳細に説明する。
本実施形態における層間化合物は、層状粘土鉱物と有機化合物とを含有し、層状粘土鉱物の層間に有機化合物が介在してなるものである。本実施形態の層間化合物の製造方法は、層状粘土鉱物と有機化合物とを共粉砕する共粉砕工程を含む方法である。この共粉砕工程は、層状粘土鉱物と有機化合物とを共粉砕することにより、層状粘土鉱物の層間に有機化合物を挿入する工程である。
共粉砕工程における層状粘土鉱物と有機化合物との共粉砕には、ボールミルが用いられる。このボールミルは、ミル容器とそのミル容器内に配置されるボールとを備え、ミル容器内におけるボールにより共粉砕が実施される。ミル容器は、そのミル容器を回転させる回転装置を備えている。この回転装置は、ミル容器を回転させる回転軸とその回転軸を回転駆動するモータを備えて構成される。ミル容器は、例えば円筒状や円錐状に形成され、回転軸を通じて周方向に回転駆動されることにより、ミル容器内のボールが転動されるようになる。そして、ミル容器内で転動したボールの落下による衝撃力やボールの転動による摩擦力によって、共粉砕が実施される。こうした共粉砕工程では、層状粘土鉱物、及び有機化合物に対して共粉砕による外力が加わるため、層状粘土鉱物における層同士のずれが繰り返し発生するとともに、層状粘土鉱物と有機化合物とが擦れ合うことにより、有機化合物は層状粘土鉱物の層間に挿入されると推測されている。
なお、ミル容器の材質は特に限定されず、使用するボールの材質等を考慮して適宜選択すればよい。ミル容器の材質としては、例えばスチール、ステンレス、アルミニウム等の金属材料、セラミックス、樹脂材料から形成され、このミル容器の内面には、耐久性、耐薬品性等を考慮して各種コーティング、めっき等の内面処理が施されていてもよい。さらに、ミル容器は、密閉されるように構成されたバッチ式の容器であってもよいし、原料の供給口及び製造物の排出口を有し、層間化合物の連続生産が可能な連続式の容器であってもよい。加えて、共粉砕による温度上昇によって有機化合物の溶融が予測される場合には、有機化合物を固体状態で維持するために、ミル容器を冷却する冷却装置を備えたボールミルを適用することが好ましい。
ボールは、直径をL1とする第1のボールと直径をL2とする第2のボールとをそれぞれ複数含んで構成される。すなわち、ミル容器内には、複数の第1のボールと複数の第2のボールとが配置される。これら第1のボールの直径L1と第2のボールの直径L2とは異なる直径である。すなわち、ミル容器内において、第1のボールと第2のボールとは、それらの直径が異なることで、異なる転動状態となるように構成されている。つまり、第1のボールと第2のボールとは、それらの直径の違いから回転数等が異なり、層状粘土鉱物及び有機化合物には、各ボールの転動によって様々な摩擦力が加わるようになる。こうした第1のボールの直径L1は、第2のボールの直径L2の90%以下であることが好ましく、10〜90%であることがより好ましく、20〜80%であることがさらに好ましい。この直径L1を直径L2の90%以下に設定することにより、第1のボールは複数の第2のボールの隙間に有効に入り込むようになるため、層状粘土鉱物及び有機化合物に摩擦力が加わり易くなる。
ミル容器内において、第1のボールが占める体積V1と、第2のボールが占める体積V2との体積比(体積比=V1:V2)は、好ましくは1:30〜30:1、より好ましくは1:20〜20:1、さらに好ましくは1:10〜10:1である。この体積比(体積比=V1:V2)を1:30〜30:1に設定することにより、直径の異なる各ボールの作用効果がさらに発揮されるようになるため、層間化合物の製造効率を高めることができる。
ミル容器内において、ボールが占める容量(ミル容器の容量に対するボールの占有率)は、ミル容器の容量の5〜80容量%であることが好ましく、10〜70容量%であることがより好ましい。この容量を5〜80容量%に設定することにより、層状粘土鉱物及び有機化合物を均一、かつ効率的に共粉砕することができるようになる。
ボールの材質は特に限定されず、例えば鉄、ステンレス等の金属材料、セラミックス、樹脂材料等が挙げられる。ここで、各ボールの質量差によって層状粘土鉱物と有機化合物とに加わる衝撃力に変化を持たせることができるという観点から、第1のボールと第2のボールとは、同じ材質によって形成されることが好ましい。さらに、これらの材質の中でも、ボールの耐久性に優れるという観点から、金属材料及びセラミックスの少なくとも一方であることが好ましい。
ミル容器内には、層状粘土鉱物及び有機化合物が投入される。なお、これら層状粘土鉱物及び有機化合物の投入は、ミル容器内にボールを配置した後に行ってもよいし、ミル容器内にボールを配置する前に行ってもよい。
層状粘土鉱物は、層状をなす粘土鉱物であって、天然粘土鉱物及び合成粘土鉱物のいずれであってもよい。この層状粘土鉱物としては、層間が拡張し易く、有機化合物の挿入量を増加させ易いという観点から、下記一般式(1)で示される膨潤性層状珪酸塩が好ましい。
〔A(X)(Si4−dAl)O10(OH2−e)〕 ・・・(1)
一般式(1)中におけるaの値は0.2≦a≦1.0、bの値は0≦b≦3、cの値は0≦c≦2、dの値は0≦d≦4、及びeの値は0≦e≦2である。
一般式(1)中のAは、交換性金属イオンを示し、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンからなる群から選ばれる少なくとも1個の陽イオンである。Aで示される交換性金属イオンの金属原子としては、例えばLi、Na等が挙げられる。
一般式(1)中におけるX及びYは、層状粘土鉱物の構造内における八面体シートに入るカチオンであって、XはMg、Fe、Mn、Ni、Zn及びLiから選ばれる少なくとも一つの金属原子が構成する陽イオンであり、YはAl、Fe、Mn及びCrから選ばれる少なくとも一つの金属原子が構成する陽イオンである。
層状粘土鉱物の具体例としては、膨潤性雲母(膨潤性マイカ)、スメクタイト族粘土鉱物、バーミキュライト族粘土鉱物、ゼオライト、セピオライトを含む。
膨潤性雲母としては、Na型テトラシリシックフッ素雲母、Li型テトラシリシックフッ素雲母、Na型フッ素テニオライト、Li型フッ素テニオライト等が挙げられる。
スメクタイト族粘土鉱物としては、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトナイト、スティブンサイト等が挙げられる。バーミキュライト族粘土鉱物としては、3八面体型バーミキュライト、2八面体型バーミキュライト等が挙げられる。
層状粘土鉱物は単独で配合してもよいし、複数種を組み合わせて配合してもよい。層状粘土鉱物の中でも、層間が拡張し易く、有機化合物の層間挿入量を十分に確保することができるという観点から、好ましくは膨潤性雲母、スメクタイト族粘土鉱物、及びバーミキュライト族粘土鉱物から選ばれる少なくとも一種、より好ましくは膨潤性雲母、さらに好ましくはテトラシリシックフッ素雲母である。
ミル容器への層状粘土鉱物の投入量は、ミル容器の容量500mL当たり、好ましくは3〜70g、より好ましくは5〜50gである。この投入量を5〜20gに設定することにより、層状粘土鉱物及び有機化合物を均一、かつ効率的に共粉砕することができるようになる。
層状粘土鉱物の電荷密度は、好ましくは70×10〜250×10[nm/charge]、より好ましくは70×10〜200×10[nm/charge]である。この電荷密度が70×10〜250×10[nm/charge]であると、層間が拡張し易く、有機化合物の層間挿入量を十分に確保することができる。
層状粘土鉱物の電荷密度は、例えばカラム浸透法(「粘土ハンドブック」第二版 日本粘土学会編、第576〜577項、技法堂出版)やメチレンブルー吸着法(日本ベントナイト工業会標準試験法、JBAS−107−91)等の方法によって、まず層状粘土鉱物の陽イオン交換容量(Cation−Exchange Capacity,CEC)を測定する。続いて、透過型電子顕微鏡観察による構造解析の結果、又は粉末X線回折のリーベルト法による構造解析の結果から格子定数を決定する。CEC及び格子定数から単位格子当りに存在するイオンの電荷を求め、電荷密度を算出する。
層状粘土鉱物の陽イオン交換容量は、好ましくは25〜195ミリグラム当量/100g、より好ましくは50〜150ミリグラム当量/100gである。この陽イオン交換容量が25〜195ミリグラム当量/100gである場合、層間が拡張し易く、有機化合物の層間挿入量を十分に確保することができるようになる。層状粘土鉱物の陽イオン交換容量は、平衡法にて測定することができる。平衡法は、以下の(手順1)〜(手順4)による方法である。
(手順1)遠心分離器を用いて、所定量の層状粘土鉱物を塩溶液(例えば、1Nの塩化カルシウム溶液)で飽和させる。
(手順2)飽和処理した層状粘土鉱物を同じ種類、かつ低濃度(例えば、0.05Nの塩化カルシウム溶液)の塩溶液によって洗浄し、この濃度で層状粘土鉱物を平衡にする。この平衡時における上澄み液のpHを平衡pHとして記録する。
(手順3)上澄み液を除き、残液を含んだ層状粘土鉱物の質量を測定する。
(手順4)層状粘土鉱物を他の塩溶液によって洗浄し、抽出される陽イオン(手順1及び2において塩化カルシウム溶液を使用した場合は、カルシウムイオン)を定量し、(手順3)の残液中の陽イオンを差し引いてCECとする。
有機化合物は、単体で各種機能を発現する機能性有機化合物と、層状粘土鉱物の層間を拡張する作用を発現する有機オニウムとに分類される。
機能性有機化合物が発現する機能としては、減衰性能、芳香性能、難燃性能、除菌性能、消臭性能、洗浄性能等が挙げられ、この機能性有機化合物が層間に介在する層間化合物は、機能性有機化合物により、各種機能が発現されるようになる。
機能性有機化合物の具体例としては、減衰性付与剤、芳香剤、抗菌剤等が挙げられる。
減衰性付与剤は、樹脂材料中で減衰性を発揮する有機化合物を示す。すなわち、減衰性付与剤は、樹脂材料中において、振動エネルギー、音のエネルギー、衝撃エネルギー等のエネルギーを熱エネルギーに変換する性質を示すものである。こうした減衰性付与剤が層間に挿入された層間化合物を、樹脂材料に配合して使用することにより、樹脂材料中における層状粘土鉱物及び減衰性付与剤の分散性が改善される結果、樹脂材料に優れた減衰性を付与することができる。減衰性付与剤としては、ベンゾトリアゾール基を有する化合物、ベンゾチアジル基を有する化合物、ジフェニルアクリレート基を有する化合物、フェノール系化合物、グアニジン類等が挙げられる。
ベンゾチアジル基を有する化合物としては、N,N−ジシクロヘキシルベンゾチアジル−2−スルフェンアミド(DCHBSA)、2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、ジベンゾチアジルジスルフィド(MBTS)、N−シクロヘキシルベンゾチアジル−2−スルフェンアミド(CBS)、N−t−ブチルベンゾチアジル−2−スルフェンアミド(BBS)、N−オキシジエチレンベンゾチアジル−2−スルフェンアミド(OBS)、N,N−ジイソプロピルベンゾチアジル−2−スルフェンアミド(DPBS)等が挙げられる。
ベンゾトリアゾール基を有する化合物としては、ベンゼン環にアゾール基が結合したベンゾトリアゾールを母核とし、これにフェニル基が結合したものであって、2−[2′−ハイドロキシ−3′−(3″,4″,5″,6″−テトラハイドロフタルイミドメチル)−5′−メチルフェニル]ベンゾトリアゾール(2HPMMB)、2−(2′−ハイドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール(2HMPB)、2−(2′−ハイドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール(2HBMPCB)、2−(2′−ハイドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール(2HDBPCB)、2−(2′−ハイドロキシ−5′−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール(2HOPB)等が挙げられる。
ジフェニルアクリレート基を有する化合物としては、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート(ECDPA)、オクチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート(OCDPA)等が挙げられる。
フェノール系化合物としては、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4′−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス−(4−エチル−6−ノニルフェノール)、テトラキス(メチレン−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロハイドロシンナメート)、1,1,3−トリス(5−t−ブチル−4−ヒドロ−2−メチルフェニル)ブタン等が挙げられる。
芳香剤としては、各種天然香料、各種合成香料を主成分とする芳香剤が挙げられ、香料素材としてはオリバナム、ミルラ、アンバーグリス、ムスク、スパイクナード等が挙げられる。抗菌剤としては、ジヨードメチルp−トルイルスルホン、2,4,4′−トリクロロ−2′−ヒドロキシジフェニルエーテル、ビス(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛、N−(フルオロジクロロメチルチオ)フタルイミド、N−ジメチル−N′−フェニル−N′(フルオロジクロロメチルチオ)−スルファミド等が挙げられる。
機能性有機化合物としては、さらに難燃剤、消臭剤、殺虫剤、防虫剤、誘引剤等が挙げられる。難燃剤は、樹脂材料に難燃性を付与する有機化合物であって、こうした難燃剤が層間に挿入された層間化合物を、樹脂材料に配合して使用することにより、樹脂材料中における層状粘土鉱物及び難燃剤の分散性が改善される結果、樹脂材料に優れた難燃性を付与することができる。難燃剤としては、例えばトリアジン系化合物及びその誘導体、リン化合物、ハロゲン縮合リン酸エステル類、リン系難燃剤、有機ハロゲン化合物等が挙げられる。
トリアジン系化合物としては、メラミン化合物、シアヌル酸化合物等が挙げられる。メラミン化合物としては、メラミン、N−エチレンメラミン、N,N′,N″−トリフェニルメラミン、硫酸メラミン、リン酸メラミン、ホウ酸メラミン、ポリホスフィンメラミン、ポリリン酸メラミン、ピロリン酸メラミン、メラミンシアヌレート等が挙げられる。シアヌル酸化合物としては、シアヌル酸、イソシアヌル酸、トリメチルシアヌレート、トリスメチルイソシアヌレート、トリエチルシアヌレート、トリスエチルイソシアヌレート、トリ(n−プロピル)シアヌレート、トリス(n−プロピル)イソシアヌレート、ジエチルシアヌレート、N,N′−ジエチルイソシアヌレート、メチルシアヌレート、メチルイソシアヌレート等が挙げられる。
リン化合物としては、芳香族リン酸エステル類、芳香族縮合リン酸エステル類、ハロゲンリン酸エステル類、ハロゲン縮合リン酸エステル類、赤リン等が挙げられる。芳香族リン酸エステル類としては、トリフェニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリス(t−ブチル化フェニル)ホスフェート、トリス(i−プロピル化フェニル)ホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート等が挙げられる。芳香族縮合リン酸エステル類としては、1,3−フェニレンビス(ジフェニルホスフェート)、1,3−フェニレンビス(ジキシレニル)ホスフェート、ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)等が挙げられる。ハロゲンリン酸エステル類としては、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート、トリス(β−クロロプロピル)ホスフェート、トリス(クロロエチル)ホスフェート等が挙げられる。ハロゲン縮合リン酸エステル類としては、2,2−ビス(クロロメチル)トリメチレンビス(ビス(2−クロロエチル)ホスフェート)、ポリオキシアルキレンビスジクロロアルキルホスフェート等が挙げられる。有機ハロゲン化合物としては、テトラブロモビスフェノールA(TBA)、デカブロモジフェニルオキサイド(DBDPO)、ヘキサブロモシクロドデカン(HBCD)、トリブロモフェノール(TBP)、エチレンビステトラブロモフタルイミド、TBAポリカーボネートオリゴマー、臭素化ポリスチレン、TBAエポキシオリゴマー、エチレンビスペンタブロモジフェニル等の臭素系化合物、塩素化パラフィン等の塩素系化合物等が挙げられる。
層状粘土鉱物に対する機能性有機化合物の配合量は、層状粘土鉱物100質量部に対して、好ましくは0.1〜500質量部、より好ましくは0.1〜300質量部、さらに好ましくは0.1〜100質量部である。この配合量が0.1質量部未満であると、機能性有機化合物の層間挿入量を十分に確保することが困難となるおそれがある。一方、500質量部を超えて配合しても、それ以上の層間挿入量が得られず、不経済となるおそれがある。
有機オニウムは、層状粘土鉱物の層間に存在する無機イオンとを共粉砕によってイオン交換されることにより、層状粘土鉱物の層間に挿入される。この有機オニウムは、層状粘土鉱物を改質するとともに、層状粘土鉱物の層間を拡張する役割を果たす。こうした有機オニウムが層間に挿入された層間化合物は、樹脂材料の充填剤等に利用することができる。すなわち、こうした層間化合物は、層状粘土鉱物の層間に介在する有機オニウムによって、樹脂材料中における分散性を改善することができるようになる。さらに、こうした層間化合物の層間に上記機能性有機化合物をさらに挿入することにより、種々の機能性を発揮する層間化合物として利用することができる。すなわち、有機オニウムを層状粘土鉱物の層間に挿入する第1の共粉砕工程に続いて、有機オニウムが層間に介在する層状粘土鉱物と上記機能性有機化合物とを共粉砕する第2の共粉砕工程を実施することによって、その機能性有機化合物が層間に介在した層間化合物を製造することができる。この第2の共粉砕工程では、有機オニウムが層間に介在し、その層間が拡張された層状粘土鉱物を用いることにより、そうした層間に上記機能性有機化合物を挿入することが容易となる。有機オニウムは、層状粘土鉱物に対して有機オニウム塩として配合される。
有機オニウム塩としては、アミノカルボン酸塩、第四級アンモニウム塩等が挙げられる。アミノカルボン酸塩を構成するアミノカルボン酸としては、12−アミノラウリン酸(12−アミノドデカン酸)、4−アミノ−n−酪酸、6−アミノ−n−カプロン酸、ω−アミノカプリル酸、10−アミノデカン酸、14−アミノテトラデカン酸、16−アミノヘキサデカン酸、18−アミノオクタデカン酸等が挙げられ、アミノカルボン酸塩としてはアミノカルボン酸の塩酸塩、アンモニウム塩、硫酸塩等が挙げられる。第四級アンモニウム塩としては、ジオクタデシルジメチルアンモニウムクロリド等が挙げられる。
層状粘土鉱物に対する有機オニウム塩の配合量は、層状粘土鉱物100質量部に対して、好ましくは0.1〜500質量部、より好ましくは0.5〜300質量部、さらに好ましくは1〜100質量部である。この配合量が0.1質量部未満であると、層状粘土鉱物の層間を効率的に拡張することが困難となるおそれがある。一方、500質量部を超えると、層間を拡張する作用がそれ以上得られにくく、不経済となるとともに、さらに機能性有機化合物を挿入するに際し、その化合物の挿入をかえって妨げるおそれがある。
また、層状粘土鉱物100gに対する有機オニウム塩の配合量を陽イオン交換容量で表すと、好ましくは0.1〜100[meq/100g]、より好ましくは5〜60[meq/100g]、さらに好ましくは10〜50[meq/100g]、最も好ましくは20〜40[meq/100g]である。この配合量が0.1[meq/100g]未満であると、層状粘土鉱物の層間を効率的に拡張することが困難となるおそれがある。一方、100[meq/100g]を超えると、さらに機能性有機化合物を挿入するに際し、その化合物の挿入をかえって妨げるおそれがある。
以上、詳述した有機化合物は、単独種を使用してもよいし、複数種を組み合わせて使用してもよい。層状粘土鉱物の層間に挿入する有機化合物として、上記機能性有機化合物を適用する場合には、機能性有機化合物の層間への挿入量を増大させるという観点から、共粉砕工程の前処理として接触工程を実施することが好ましい。この接触工程は、層状粘土鉱物とその層状粘土鉱物に電子を供与する電子供与体とを接触する工程である。
接触工程では、電子供与体を層状粘土鉱物に接触させることにより、層状粘土鉱物の表面や層間を活性化する。すなわち、この接触工程では、電子供与体から層状粘土鉱物に電子が供与されることで、機能性有機化合物との親和性が高まると推測される。この接触工程では、電子供与体に層状粘土鉱物を所定時間含浸することによって電子供与体を層状粘土鉱物に接触させてもよいし、層状粘土鉱物と電子供与体とを所定時間混合することによって電子供与体を層状粘土鉱物に接触させてもよい。電子供与体と層状粘土鉱物との接触効率を高めるという観点から、接触工程では、電子供与体を層状粘土鉱物に接触させつつ層状粘土鉱物を粉砕することが好ましい。接触工程において、層状粘土鉱物を粉砕するには、ボールミル、ハンマーミル、ジェットミル等の粉砕機を使用することができる。この接触工程においても、層状粘土鉱物と電子供与体との接触効率を向上させるという観点から、上記共粉砕工程に記載したボールミルを使用することが好ましい。すなわち、第1のボール及び第2のボールを用いた層状粘土鉱物の粉砕により、層状粘土鉱物の表面や層間と電子供与体との接触効率がさらに向上されることで、層状粘土鉱物が活性化され易くなる。
この電子供与体としては、アルコール類、フェノール類、アルデヒド類、ケトン類、有機酸エステル類、エーテル類、酸アミド類、酸無水物類、カルボン酸類、有機酸ハライド類、炭化水素類、アンモニア類、アミン類、ニトリル類等に分類される他に、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤等の各種界面活性剤、水等が挙げられる。
アルコール類としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、2−エチルヘキサノール、オクタノール、ドデカノール、オクタデシルアルコール、オレイルアルコール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、クミルアルコール、イソプロピルアルコール、イソプロピルベンジルアルコール等が挙げられる。
フェノール類としては、フェノール、クレゾール、キシレノール、エチルフェノール、プロピルフェノール、ノニルフェノール、クミルフェノール、ナフトール等が挙げられる。アルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、ベンズアルデヒド等が挙げられる。
ケトン類としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ベンゾキノン、ラクトン、ピロリドン等が挙げられる。有機酸エステル類としては、ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ビニル、酢酸プロピル、酢酸オクチル、酢酸シクロヘキシル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、クロル酢酸メチル、ジクロル酸エチル、メタクリル酸メチル、クロトン酸エチル、シクロヘキサンカルボン酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸オクチル、安息香酸シクロヘキシル、安息香酸フェニル、安息香酸ベンジル、トルイル酸メチル、β−ブチロラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、クマリン、フタリド、炭酸エチル等が挙げられる。
エーテル類としては、メチルエーテル、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、アミルエーテル等の脂肪族エーテル、アニソール等の芳香族エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテルが挙げられる。酸アミド類としては、ジフェニル酸N,N−ジメチルアミド等が挙げられる。酸無水物類としては、無水酢酸、無水フタル酸、無水安息香酸等が挙げられる。カルボン酸類としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、安息香酸等が挙げられる。
有機酸ハライド類としては、アセチルクロライド、プロピオン酸クロライド、酪酸クロライド、吉草酸クロライド、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライド、安息香酸クロライド、トルイル酸クロライド、アニス酸クロライド、コハク酸クロライド、マロン酸クロライド、マレイン酸クロライド、イタコン酸クロライド、フタル酸クロライド等を挙げることができる。炭化水素類としては、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、ヘキサン、キシレン等の脂肪族炭化水素等が挙げられる。
アンモニア類としては、アンモニア、水酸化アンモニウム等が挙げられる。アミン類としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリベンジルアミン、テトラメチルエチレンジアミン等が挙げられる。ニトリル類としては、アセトニトリル、ベンゾニトリル、トリニトリル等が挙げられる。
電子供与体は単独で配合してもよいし、複数種を組み合わせて配合してもよい。層状粘土鉱物に対する電子供与体の配合量は、層状粘土鉱物100質量部に対して、好ましくは0.01〜20質量部、より好ましくは0.05〜15質量部、さらに好ましくは0.1〜10質量部である。この配合量が0.01質量部未満であると、層状粘土鉱物の層間を効率的に活性化することが困難となるおそれがある。一方、20質量部を超えると、かえって活性化を妨げるおそれがある。
さて、層状粘土鉱物及び有機化合物、並びにボールが配置されたミル容器が回転駆動されると、ミル容器の内壁に沿うように重力に反して転動したボールの落下に伴う衝撃力や、複数のボールの転動に伴う摩擦力が層状粘土鉱物及び有機化合物に加わる。そして、これら衝撃力や摩擦力により、層状粘土鉱物及び有機化合物が共粉砕されるとともに、層状粘土鉱物の層間には有機化合物が擦り込まれるようにして挿入される。このとき、第1のボール及び第2のボールは、それらの直径の違いにより、転動状態が異なることになる。すなわち、第1のボールの転動によって生じる摩擦力と、第2のボールの転動によって生じる摩擦力とが異なることにより、層状粘土鉱物と有機化合物と共粉砕の効率が向上すると推測され、層状粘土鉱物の層間には有機化合物が挿入され易くなる。
本実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
(1) この実施形態の層間化合物の製造方法は共粉砕工程を含み、この共粉砕工程ではボールミルを使用している。このボールミルが備えるボールは、直径をL1とする第1のボールと直径をL2とする第2のボールとをそれぞれ複数含んで構成されている。そうしたボールは、第1のボールの直径L1と第2のボールの直径L2とは異なるように構成されている。従って、ミル容器内において第1のボールと第2のボールの転動状態が異なるため、層状粘土鉱物及び有機化合物に様々な摩擦力が加わるようになる。この結果、種々の有機化合物を効率的に層間挿入することができる。よって、層間挿入量が増大された層間化合物を容易に得ることができる。こうして得られる層間化合物は、例えば樹脂材料の添加剤として各種機能性を十分に発揮することができる。
(2) 第1のボールの直径L1を、第2のボールの直径L2の90%以下に設定することにより、第1のボールは複数の第2のボールの隙間に入り込み易くなる。このため、層状粘土鉱物及び有機化合物に摩擦力が加わり易くなり、層状粘土鉱物と有機化合物とが効率的に擦れ合う結果、層間化合物の製造効率を高めることができる。
(3) 第1のボールが占める体積V1と、前記第2のボールが占める体積V2との体積比(体積比=V1:V2)を、1:30〜30:1に設定することにより、直径の異なる各ボールの機能がさらに発揮されるようになるため、層間化合物の製造効率を高めることができる。
(4) ミル容器の容量の5〜80容量%をボールが占めるように設定することにより、層状粘土鉱物及び有機化合物を均一、かつ効率的に共粉砕することができるようになるため、層間化合物の製造効率を高めることができる。
なお、前記実施形態を次のように変更して構成することもできる。
・ 前記第1のボール及び第2のボール以外のボールとして第3のボールをミル容器内に配置させてもよい。すなわち、第3のボールは第1のボールと直径が異なり、かつ第2のボールと直径が異なるボールである。
・ 接触工程を省略してもよい。
・ 共粉砕工程における共粉砕は、湿式及び乾式のいずれの方式でもよい。すなわち、この共粉砕工程において、有機化合物の一部が溶媒に溶解していてもよいし、有機化合物の一部が分散媒に分散した状態であってもよい。また一方、この共粉砕工程において、層状粘土鉱物は分散媒に分散した状態であってもよい。ただし、層状粘土鉱物と有機化合物との接触効率を向上することができ、層間化合物の製造効率をさらに高めるという観点から、共粉砕工程は乾式で行われることが好ましい。さらに、乾式で共粉砕することにより、溶媒や分散媒の除去工程を省略することができる。
次に、上記実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
(イ) 前記ミル容器への前記層状粘土鉱物の投入量は、前記ミル容器の容量500mL当たりの質量に換算して3〜70gである層間化合物の製造方法。
(ロ) 前記第1のボールと前記第2のボールは、同じ材質から形成される層間化合物の製造方法。
(ハ) 前記共粉砕工程は、前記層状粘土鉱物と同層状粘土鉱物に電子を供与する電子供与体とを接触する接触工程の後に実施される工程である層間化合物の製造方法。
(ニ) 前記接触工程は、前記電子供与体を前記層状粘土鉱物に接触させつつ前記層状粘土鉱物を粉砕する工程である層間化合物の製造方法。
(ホ) 前記接触工程は、前記ボールミルを用いて実施される層間化合物の製造方法。
次に、実施例及び比較例を挙げ、本発明を具体的に説明する。
(実施例1)
層状粘土鉱物として合成マイカ[Na型テトラシリシックフッ素雲母:ソマシフ(商品名)ME−100、コープケミカル(株)製]100質量部に対し、電子供与体としてのTHF[試薬特級、和光純薬工業(株)製]1質量部を接触させる接触工程をボールミルにて実施した。続いて、この接触工程によって得られた層状粘土鉱物と、有機化合物としての有機オニウムとを共粉砕する共粉砕工程をボールミルにて実施することにより、層間化合物を調製した。有機オニウムは、その塩としてジオクタデシルジメチルアンモニウムクロリド(アーカード(商品名)、ライオンアクゾ社製)を使用した。この有機オニウム塩の配合量は、60ミリグラム当量数(meq)/100gとした。
接触工程及び共粉砕工程で使用したボールミル及びその設定は以下のとおりである。
ミル容器(ステンレス製ボールミルポット):容量500mL
層状粘土鉱物の配合量:50g
第1のボール:小(ステンレス製、直径L1=9.5mm、質量3.6g)25個
第2のボール:大(ステンレス製、直径L2=19.0mm、質量28.7g)25個
第2のボールの直径L2に対する第1のボールの直径L1の比率=50%
第1のボールが占める体積V1と第2のボールが占める体積V2との体積比(体積比=V1:V2)=1:8
ミル容器の容量に対するボールの占有率=20容量%
接触工程におけるボールミルの操作時間:1時間
共粉砕工程におけるボールミルの操作時間:1時間
なお、有機化合物における配合量の単位である「ミリグラム当量数(meq)/100g」とは、陽イオン交換容量(Cation−Exchange Capacity,CEC)を示す単位であって、層状粘土鉱物100gに対する有機化合物のミリグラム当量数(meq)を示している。すなわち、有機オニウムであるジオクタデシルジメチルアンモニウムは1価の陽イオンであり、ジオクタデシルジメチルアンモニウムクロリド(分子量550)の1ミリグラム当量数は、550ミリグラムであるため、ジオクタデシルジメチルアンモニウムクロリドの配合量は16.5gとなる。
(比較例1)
共粉砕工程におけるボールミルのボールを以下に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして層間化合物を調製した。なお、接触工程におけるボールミル及びその設定は、実施例1と同じである。
第1のボール:小(ステンレス製、直径L1=9.5mm、質量3.6g)50個
第2のボール:なし
(比較例2)
共粉砕工程におけるボールミルのボールを以下に示すボールに変更した以外は、実施例1と同様にして層間化合物を調製した。なお、接触工程におけるボールミル及びその設定は、実施例1と同じである。
第1のボール:小(ステンレス製、直径L1=9.5mm、質量3.6g)100個
第2のボール:なし
(層間挿入量の測定)
実施例1及び各比較例の層間化合物について、洗浄液としてTHFを用いて洗浄を行った。まず、層状粘土鉱物100質量部に対してTHF100mlの割合で使用する洗浄を、3回繰り返し、予備洗浄とした。次いで、層間化合物をアスピレータで吸引しながら層状粘土鉱物100質量部に対してTHF100mlの割合で使用する洗浄を、3回繰り返し、本洗浄とした。その後、層間化合物を真空乾燥し、層間挿入量測定用の試料とした。これらの試料を熱重量測定装置(SSC5200、セイコーインスツルメンツ(株)製)にて、室温から10℃/分の昇温速度にて600℃まで加熱した際の重量変化を測定し、有機化合物の層間挿入量を算出した。実施例1及び各比較例における層間挿入量の測定結果を表1に示す。
Figure 0004611072
表1の結果から明らかなように、実施例1の層間挿入量は、各比較例の層間挿入量よりも高い値を示している。これらの結果から、直径の異なる第1のボールと第2のボールとを併用することにより、有機オニウムを効率的に挿入することができることがわかる。
ここで、比較例2では、第1のボールの個数は比較例1の倍の個数としている。しかしながら、比較例2の層間挿入量よりも実施例1の層間挿入量の方が高い値を示している。これらの結果から、層間化合物の製造において、第1のボールと第2のボールとを併用することにより、優れた作用効果が得られることがわかる。
(実施例2)
層状粘土鉱物として合成マイカ(実施例1に記載の合成マイカを43meq/100gに相当する有機オニウム塩にて変性した合成マイカ)を80℃の恒温槽で24時間以上乾燥したものを使用した。この合成マイカと、機能性有機化合物としての2−[2′−ハイドロキシ−3′−(3″,4″,5″,6″−テトラハイドロフタルイミドメチル)−5′−メチルフェニル]ベンゾトリアゾール(2HPMMB)とを共粉砕する共粉砕工程をボールミルにて実施することにより、層間化合物を調製した。
なお、層状粘土鉱物の配合量は、ミル容器の容量500mLに対して30gとし、2HPMMBの配合量は、100ミリグラム当量数(meq)/100gとした。すなわち、2HPMMBは1価の陽イオンであり、2HPMMB(分子量385)の1ミリグラム当量数は、385ミリグラムであるため、層状粘土鉱物100gに対する2HPMMBの配合量は11.6gとなる。
また、共粉砕工程で使用したボールミル及びその設定は実施例1と同じである。
(実施例3)
共粉砕工程におけるボールミルのボールを以下に示すように変更した以外は、実施例2と同様にして層間化合物を調製した。
第1のボール:小(ステンレス製、直径L1=9.5mm、質量3.6g)15個
第2のボール:大(ステンレス製、直径L2=19.0mm、質量28.7g)35個
第1のボールが占める体積V1と第2のボールが占める体積V2との体積比(体積比=V1:V2)=1:19
ミル容器の容量に対するボールの占有率=27容量%
(実施例4)
共粉砕工程におけるボールミルのボールを以下に示すように変更した以外は、実施例2と同様にして層間化合物を調製した。
第1のボール:小(ステンレス製、直径L1=9.5mm、質量3.6g)35個
第2のボール:大(ステンレス製、直径L2=19.0mm、質量28.7g)15個
第1のボールが占める体積V1と第2のボールが占める体積V2との体積比(体積比=V1:V2)=1:3
ミル容器の容量に対するボールの占有率=14容量%
(比較例3)
共粉砕工程におけるボールミルのボールを以下に示すように変更した以外は、実施例2と同様にして層間化合物を調製した。
第1のボール:小(ステンレス製、直径L1=9.5mm、質量3.6g)50個
第2のボール:なし
(層間挿入量の測定)
実施例2〜4及び比較例2の層間挿入量を、実施例1と同様にして測定した結果を表2に示す。
Figure 0004611072
表2の結果から明らかなように、実施例2〜4の層間挿入量は、比較例3の層間挿入量よりも高い値を示している。これらの結果から、直径の異なる第1のボールと第2のボールとを併用することにより、機能性有機化合物を効率的に挿入することができることがわかる。

Claims (2)

  1. 層状粘土鉱物の層間に有機化合物が介在する層間化合物の製造方法において、
    前記層状粘土鉱物と前記有機化合物とを共粉砕する共粉砕工程を含み、
    前記層状粘土鉱物は、膨潤性雲母、スメクタイト族粘土鉱物、バーミキュライト族粘土鉱物、ゼオライト、及びセピオライトから選ばれる少なくとも一種であり、
    前記有機化合物は、樹脂材料中において減衰性を付与する減衰性付与剤、又は、前記層状粘土鉱物の層間を拡張する作用を発現する有機オニウムであり、
    前記減衰性付与剤は、ベンゾトリアゾール基を有する化合物、ベンゾチアジル基を有する化合物、ジフェニルアクリレート基を有する化合物、及びフェノール系化合物の少なくとも一種の化合物であり、前記有機オニウムの塩は、アミノカルボン酸塩、及び第四級アンモニウム塩から選ばれる少なくとも一種であり、
    前記共粉砕工程では、ミル容器とそのミル容器内に配置されるボールとを備えたボールミルを用い、前記層状粘土鉱物の投入量は、前記ミル容器の容量500mL当たり3〜70gであり、前記有機化合物の配合量(但し、前記有機オニウムの場合は有機オニウム塩としての配合量である)は、前記層状粘土鉱物100質量部に対して0.1〜500質量部であり、前記ボールは前記ミル容器の容量の5〜80容量%を占めるように構成され、前記ミル容器内における前記ボールの転動により前記共粉砕を実施し、
    前記ボールは、直径をL1とする第1のボールと、直径をL2とする第2のボールとをそれぞれ複数含んで構成されるとともに、前記第1のボールの直径L1と前記第2のボールの直径L2とが異なるように構成され
    前記第1のボールの直径L1は、前記第2のボールの直径L2の90%以下であり、前記第1のボールが占める体積V1と、前記第2のボールが占める体積V2との体積比(体積比=V1:V2)は、1:30〜30:1であることを特徴とする層間化合物の製造方法。
  2. 前記層状粘土鉱物が、膨潤性雲母、スメクタイト族粘土鉱物、及びバーミキュライト族粘土鉱物から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1に記載の層間化合物の製造方法。
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