JPH09227119A - メラミン樹脂含有有機粘土複合体、及びそれを含む水性塗料組成物 - Google Patents
メラミン樹脂含有有機粘土複合体、及びそれを含む水性塗料組成物Info
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- JPH09227119A JPH09227119A JP8035093A JP3509396A JPH09227119A JP H09227119 A JPH09227119 A JP H09227119A JP 8035093 A JP8035093 A JP 8035093A JP 3509396 A JP3509396 A JP 3509396A JP H09227119 A JPH09227119 A JP H09227119A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 水性媒体中での分散性に優れ、水性塗料の増
粘剤として使用した場合に、得られる塗膜の耐水性を劣
化させないメラミン樹脂含有有機粘土複合体を提供する
こと。 【解決手段】 膨潤性層状ケイ酸塩の層間に、4級アン
モニウムイオン及び有機溶媒に可溶性のメラミン樹脂が
導入されたメラミン樹脂含有有機粘土複合体。
粘剤として使用した場合に、得られる塗膜の耐水性を劣
化させないメラミン樹脂含有有機粘土複合体を提供する
こと。 【解決手段】 膨潤性層状ケイ酸塩の層間に、4級アン
モニウムイオン及び有機溶媒に可溶性のメラミン樹脂が
導入されたメラミン樹脂含有有機粘土複合体。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性塗料組成物用
の増粘剤として有用なメラミン樹脂含有有機粘土複合体
及びそれを含む水性塗料組成物に関する。
の増粘剤として有用なメラミン樹脂含有有機粘土複合体
及びそれを含む水性塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】代表的な層状ケイ酸塩鉱物は、2層のシ
リカ四面体層がマグネシウム八面体層又はアルミニウム
八面体層を間に挟んだサンドイッチ型の3層構造を有
し、これが数層〜数十層積層されたものである。
リカ四面体層がマグネシウム八面体層又はアルミニウム
八面体層を間に挟んだサンドイッチ型の3層構造を有
し、これが数層〜数十層積層されたものである。
【0003】膨潤性層状ケイ酸塩のケイ酸塩層は負の電
荷を有し、これは、通常、層間に存在するアルカリ金属
カチオン及びアルカリ土類金属カチオンで中和されてい
る。膨潤性層状ケイ酸塩の一種であるスクメタイト系粘
土や膨潤性雲母は、層間が広がり易く、水中で分散して
チクソトロピー性を有するゾルを形成し、粘性調節能を
示す。
荷を有し、これは、通常、層間に存在するアルカリ金属
カチオン及びアルカリ土類金属カチオンで中和されてい
る。膨潤性層状ケイ酸塩の一種であるスクメタイト系粘
土や膨潤性雲母は、層間が広がり易く、水中で分散して
チクソトロピー性を有するゾルを形成し、粘性調節能を
示す。
【0004】しかし、これをそのまま水性塗料組成物用
の増粘剤として用いると、水性樹脂との共凝集により、
分散不良を起こしやすく、粘性調節能を発現しない。ま
た、塗膜の耐水性を著しく低下させる。
の増粘剤として用いると、水性樹脂との共凝集により、
分散不良を起こしやすく、粘性調節能を発現しない。ま
た、塗膜の耐水性を著しく低下させる。
【0005】また、膨潤性層状ケイ酸塩は陽イオン交換
能を有しており、種々のカチオン性有機化合物と反応さ
せることにより有機粘土複合体を形成する。例えば、特
開平7−187657号公報には、ポリオキシエチレン
基を有する4級アンモニウムイオンとポリオキシプロピ
レン基を有する4級アンモニウムイオンとを含む有機粘
土複合体が開示されている。この有機粘土複合体は、比
較的高極性の有機溶媒に対して分散性を示し、溶剤系塗
料組成物の増粘剤として使用できる。
能を有しており、種々のカチオン性有機化合物と反応さ
せることにより有機粘土複合体を形成する。例えば、特
開平7−187657号公報には、ポリオキシエチレン
基を有する4級アンモニウムイオンとポリオキシプロピ
レン基を有する4級アンモニウムイオンとを含む有機粘
土複合体が開示されている。この有機粘土複合体は、比
較的高極性の有機溶媒に対して分散性を示し、溶剤系塗
料組成物の増粘剤として使用できる。
【0006】しかし、ここで開示の有機粘土複合体は、
水性媒体中での分散性に劣り、また、水性塗料の増粘剤
として使用した場合には、得られる塗膜の耐水性が劣る
という問題点を有している。
水性媒体中での分散性に劣り、また、水性塗料の増粘剤
として使用した場合には、得られる塗膜の耐水性が劣る
という問題点を有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の問
題を解決するものであり、その目的とするところは、水
性媒体中での分散性に優れ、水性塗料の増粘剤として使
用した場合に、得られる塗膜の耐水性を劣化させないメ
ラミン樹脂含有有機粘土複合体を提供することにある。
題を解決するものであり、その目的とするところは、水
性媒体中での分散性に優れ、水性塗料の増粘剤として使
用した場合に、得られる塗膜の耐水性を劣化させないメ
ラミン樹脂含有有機粘土複合体を提供することにある。
【0008】尚、本明細書において「水性媒体」とは、水
及び、水と水に混和しうる有機溶剤の混合物をいう。
及び、水と水に混和しうる有機溶剤の混合物をいう。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、膨潤性層状ケ
イ酸塩の層間に、4級アンモニウムイオン及び有機溶媒
に可溶性のメラミン樹脂が導入されたメラミン樹脂含有
有機粘土複合体を提供するものであり、そのことにより
上記目的が達成される。
イ酸塩の層間に、4級アンモニウムイオン及び有機溶媒
に可溶性のメラミン樹脂が導入されたメラミン樹脂含有
有機粘土複合体を提供するものであり、そのことにより
上記目的が達成される。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明で用いる膨潤性層状ケイ酸
塩には、天然又は合成されたスメクタイト系の粘土鉱
物、膨潤性雲母及びバーミュキュライト等が含まれる。
天然スメクタイトの例には、ヘクトライト、サポナイ
ト、スチブンサイト、モンモリロナイト及びベントナイ
ト等が挙げられる。合成スメクタイトとしては、式Na
0.1〜1.0Mg2.4〜2.9Li0.1〜0.6Si3.5〜4.0O9.0〜10.6(O
H及び/又はF)1.5〜2.5で示されるものが挙げられる。こ
れは、特開平7−187657号公報第0014〜00
19段落に記載の方法により合成される。本発明で用い
る膨潤性雲母としては、特開平7−187657号公報
第0020段落に記載の方法により合成されるものが挙
げられる。
塩には、天然又は合成されたスメクタイト系の粘土鉱
物、膨潤性雲母及びバーミュキュライト等が含まれる。
天然スメクタイトの例には、ヘクトライト、サポナイ
ト、スチブンサイト、モンモリロナイト及びベントナイ
ト等が挙げられる。合成スメクタイトとしては、式Na
0.1〜1.0Mg2.4〜2.9Li0.1〜0.6Si3.5〜4.0O9.0〜10.6(O
H及び/又はF)1.5〜2.5で示されるものが挙げられる。こ
れは、特開平7−187657号公報第0014〜00
19段落に記載の方法により合成される。本発明で用い
る膨潤性雲母としては、特開平7−187657号公報
第0020段落に記載の方法により合成されるものが挙
げられる。
【0011】本発明で使用するのに好ましい膨潤性層状
ケイ酸塩は、100g当り10ミリ当量以上、好ましく
は60ミリ当量以上のイオン交換当量を有する。一般
に、天然及び合成スクメタイトは100g当り85〜1
30ミリ当量のイオン交換当量を有する。膨潤性層状ケ
イ酸塩は、50重量%以下の非粘土不純物を含有しても
よいが、非粘土不純物の量は30重量%以下であること
が好ましい。
ケイ酸塩は、100g当り10ミリ当量以上、好ましく
は60ミリ当量以上のイオン交換当量を有する。一般
に、天然及び合成スクメタイトは100g当り85〜1
30ミリ当量のイオン交換当量を有する。膨潤性層状ケ
イ酸塩は、50重量%以下の非粘土不純物を含有しても
よいが、非粘土不純物の量は30重量%以下であること
が好ましい。
【0012】本発明で用いる4級アンモニウムイオン
は、長鎖のアルキル基を有しており、通常、有機ベント
ナイトとして市販されている有機粘土複合体に使用され
ているものである。
は、長鎖のアルキル基を有しており、通常、有機ベント
ナイトとして市販されている有機粘土複合体に使用され
ているものである。
【0013】好ましい4級アンモニウムイオンは、式
【化1】 で示す化合物である。ここで、式中、R1〜R4は、それ
ぞれ独立して、水素原子又は炭素数24までのアルキル
基もしくはアラルキル基であるが、4級アンモニウムイ
オンが層間を膨張させることを考慮すると、R1〜R4の
少なくとも一つは、炭素数6以上のアルキル基であるこ
とが好ましい。本発明のメラミン樹脂含有有機粘土複合
体を水性塗料に用いて得られる塗膜の耐水性を考慮する
と、R1〜R4は、それぞれ独立して炭素数6〜24のア
ルキル基またはアラルキル基であることが好ましく、炭
素数8〜24のアルキル基であることが更に好ましい。
R1〜R4の炭素数が24を上回るものは、一般に入手困
難である。
ぞれ独立して、水素原子又は炭素数24までのアルキル
基もしくはアラルキル基であるが、4級アンモニウムイ
オンが層間を膨張させることを考慮すると、R1〜R4の
少なくとも一つは、炭素数6以上のアルキル基であるこ
とが好ましい。本発明のメラミン樹脂含有有機粘土複合
体を水性塗料に用いて得られる塗膜の耐水性を考慮する
と、R1〜R4は、それぞれ独立して炭素数6〜24のア
ルキル基またはアラルキル基であることが好ましく、炭
素数8〜24のアルキル基であることが更に好ましい。
R1〜R4の炭素数が24を上回るものは、一般に入手困
難である。
【0014】R1〜R4の具体例には、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、ベンジル基、
オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、ペンタ
デシル基及びオクタデシル基などが挙げられる。
基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、ベンジル基、
オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、ペンタ
デシル基及びオクタデシル基などが挙げられる。
【0015】本発明で用いるメラミン樹脂は有機溶媒に
可溶性のものであれば特に限定されない。有機溶媒に不
溶性のメラミン樹脂は、有機粘土複合体との親和性に劣
るので好ましくない。疎水性であり、分子内に少なくと
も1つのトリアジン環を有するメラミン樹脂が更に好ま
しい。
可溶性のものであれば特に限定されない。有機溶媒に不
溶性のメラミン樹脂は、有機粘土複合体との親和性に劣
るので好ましくない。疎水性であり、分子内に少なくと
も1つのトリアジン環を有するメラミン樹脂が更に好ま
しい。
【0016】好ましいメラミン樹脂の例としては、アル
コキシメチロールメラミン類、具体的にはメトキシメチ
ロールメラミン、n−ブトキシメチロールメラミン、イ
ソブトキシメチロールメラミン、メトキシブトキシメチ
ロールメラミン、およびそれらの縮合物等を挙げること
ができる。更に好ましいものは平均縮合度1〜4のメト
キシメチロールメラミンまたはn−ブトキシメチロール
メラミンであるが、トリアジン環を少なくとも1個有す
るメラミン樹脂であれば、特に限定されない。
コキシメチロールメラミン類、具体的にはメトキシメチ
ロールメラミン、n−ブトキシメチロールメラミン、イ
ソブトキシメチロールメラミン、メトキシブトキシメチ
ロールメラミン、およびそれらの縮合物等を挙げること
ができる。更に好ましいものは平均縮合度1〜4のメト
キシメチロールメラミンまたはn−ブトキシメチロール
メラミンであるが、トリアジン環を少なくとも1個有す
るメラミン樹脂であれば、特に限定されない。
【0017】本発明のメラミン樹脂含有有機粘土複合体
は、まず、4級アンモニウムイオンを膨潤性層状ケイ酸
塩の層間にイオン交換によって導入して有機粘土複合体
を得、この有機粘土複合体を有機溶剤と接触させて膨潤
させ、ついで、有機溶剤で膨潤させた有機粘土複合体
に、有機溶剤に溶解したメラミン樹脂を接触させること
により得られる。
は、まず、4級アンモニウムイオンを膨潤性層状ケイ酸
塩の層間にイオン交換によって導入して有機粘土複合体
を得、この有機粘土複合体を有機溶剤と接触させて膨潤
させ、ついで、有機溶剤で膨潤させた有機粘土複合体
に、有機溶剤に溶解したメラミン樹脂を接触させること
により得られる。
【0018】有機粘土複合体は、当業者に知られた種々
の方法により調製できる。例えば、特開平7−1876
57号第8欄第2〜21行に記載の方法が挙げられる。
一般に、有機粘土複合体の調製は水性媒体中で行われる
ので、得られる有機粘土複合体も通常水性媒体を含有す
る。
の方法により調製できる。例えば、特開平7−1876
57号第8欄第2〜21行に記載の方法が挙げられる。
一般に、有機粘土複合体の調製は水性媒体中で行われる
ので、得られる有機粘土複合体も通常水性媒体を含有す
る。
【0019】この水性媒体を含有する有機粘土複合体
は、例えば、有機溶剤中に浸漬することにより有機溶剤
と接触させると、これを吸収して更に膨潤する。このよ
うに有機溶剤で膨潤した有機粘土複合体は、有機溶剤に
溶解したメラミン樹脂と接触させるとメラミン樹脂を層
間に取り込む。その際に、一定量の水性媒体が有機粘土
複合体から放出されることがあるが、その場合は放出さ
れた水を除去する。
は、例えば、有機溶剤中に浸漬することにより有機溶剤
と接触させると、これを吸収して更に膨潤する。このよ
うに有機溶剤で膨潤した有機粘土複合体は、有機溶剤に
溶解したメラミン樹脂と接触させるとメラミン樹脂を層
間に取り込む。その際に、一定量の水性媒体が有機粘土
複合体から放出されることがあるが、その場合は放出さ
れた水を除去する。
【0020】メラミン樹脂は、有機粘土複合体とメラミ
ン樹脂との重量比が5:1〜1:5、好ましくは3:1
〜1:3、更に好ましくは2:1〜1:2となる量で加
えられる。メラミン樹脂の添加量が有機粘土複合体とメ
ラミン樹脂との重量比5:1を下回ると、水性塗料組成
物用の増粘剤として用いた場合に、塗料中での増粘剤の
分散性が阻害される。また、1:5を上回ると、水性塗
料組成物の増粘剤として用いた場合に、期待する粘性調
節能を発現しない。
ン樹脂との重量比が5:1〜1:5、好ましくは3:1
〜1:3、更に好ましくは2:1〜1:2となる量で加
えられる。メラミン樹脂の添加量が有機粘土複合体とメ
ラミン樹脂との重量比5:1を下回ると、水性塗料組成
物用の増粘剤として用いた場合に、塗料中での増粘剤の
分散性が阻害される。また、1:5を上回ると、水性塗
料組成物の増粘剤として用いた場合に、期待する粘性調
節能を発現しない。
【0021】有機溶剤で膨潤した有機粘土複合体の層間
にメラミン樹脂が取り込まれる理由は、層間内のアルキ
ル鎖とメラミン樹脂の親和力が高いためと考えられる。
にメラミン樹脂が取り込まれる理由は、層間内のアルキ
ル鎖とメラミン樹脂の親和力が高いためと考えられる。
【0022】有機粘土複合体を有機溶剤と接触させる工
程と、有機溶剤に溶解したメラミン樹脂と接触させる工
程とを1段階で行ってもよい。その際には、有機粘土複
合体を有機溶剤に溶解したメラミン樹脂と直接接触させ
る。
程と、有機溶剤に溶解したメラミン樹脂と接触させる工
程とを1段階で行ってもよい。その際には、有機粘土複
合体を有機溶剤に溶解したメラミン樹脂と直接接触させ
る。
【0023】有機粘土複合体を膨潤させる有機溶剤は、
4級アンモニウムイオンおよびメラミン樹脂のいずれか
に親和性を持つものが好ましい。このような性質を有
し、水性塗料組成物中に存在が許容されるものであれ
ば、その種類は問われない。具体的には、トルエン、キ
シレンなどの芳香族系、エタノール、イソプロピルアル
コール、ブタノール等のアルコール系、アセトン、メチ
ルイソブチルケトン、メチルエチルケトン等のケトン
系、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系、ペトロリ
ウムナフサ、ミネラルスピリット等の石油系、その他セ
ロソルブ系、カルビトール系のものなどが挙げられる。
4級アンモニウムイオンおよびメラミン樹脂のいずれか
に親和性を持つものが好ましい。このような性質を有
し、水性塗料組成物中に存在が許容されるものであれ
ば、その種類は問われない。具体的には、トルエン、キ
シレンなどの芳香族系、エタノール、イソプロピルアル
コール、ブタノール等のアルコール系、アセトン、メチ
ルイソブチルケトン、メチルエチルケトン等のケトン
系、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系、ペトロリ
ウムナフサ、ミネラルスピリット等の石油系、その他セ
ロソルブ系、カルビトール系のものなどが挙げられる。
【0024】メラミン樹脂を溶解させる溶剤は、使用す
るメラミン樹脂に親和性を持つものが好ましい。具体的
には、有機粘土複合体を膨潤させる有機溶剤のところで
挙げたものが使用できる。
るメラミン樹脂に親和性を持つものが好ましい。具体的
には、有機粘土複合体を膨潤させる有機溶剤のところで
挙げたものが使用できる。
【0025】反応は室温で充分進行するが、加熱しても
よい。加熱の最高温度は用いる有機粘土複合体の耐熱性
に支配され、その分解点以下であれば任意に設定が可能
である。得られるメラミン樹脂有機粘土複合体はゲル状
の半固体である。これは必要に応じて乾燥、粉砕され
る。
よい。加熱の最高温度は用いる有機粘土複合体の耐熱性
に支配され、その分解点以下であれば任意に設定が可能
である。得られるメラミン樹脂有機粘土複合体はゲル状
の半固体である。これは必要に応じて乾燥、粉砕され
る。
【0026】メラミン樹脂含有有機粘土複合体は、固形
分を基準にして83〜17重量%、好ましくは75〜2
5重量%、更に好ましくは67〜33重量%の量で有機
粘土複合体を含有する。有機粘土複合体の含有量が17
重量%を下回ると、水性塗料組成物の増粘剤として用い
た場合に、期待する粘性調節能を発現しない。83重量
%を上回ると、塗料中での増粘剤の分散性が阻害されて
粘性調節能が低下し、又、塗膜の外観低下および耐水性
低下を生じさせる。
分を基準にして83〜17重量%、好ましくは75〜2
5重量%、更に好ましくは67〜33重量%の量で有機
粘土複合体を含有する。有機粘土複合体の含有量が17
重量%を下回ると、水性塗料組成物の増粘剤として用い
た場合に、期待する粘性調節能を発現しない。83重量
%を上回ると、塗料中での増粘剤の分散性が阻害されて
粘性調節能が低下し、又、塗膜の外観低下および耐水性
低下を生じさせる。
【0027】また、メラミン樹脂含有有機粘土複合体
は、固形分を基準にして17〜83重量%、好ましくは
25〜75重量%、更に好ましくは33〜67重量%の
量でメラミン樹脂を含有する。メラミン樹脂の含有量が
17重量%を下回ると、水性塗料組成物の増粘剤として
用いた場合に、期待する粘性調節能を発現しない。83
重量%を上回ると、塗料中での増粘剤の分散性が阻害さ
れて粘性調節能が低下し、又、塗膜の外観低下および耐
水性低下を生じさせる。
は、固形分を基準にして17〜83重量%、好ましくは
25〜75重量%、更に好ましくは33〜67重量%の
量でメラミン樹脂を含有する。メラミン樹脂の含有量が
17重量%を下回ると、水性塗料組成物の増粘剤として
用いた場合に、期待する粘性調節能を発現しない。83
重量%を上回ると、塗料中での増粘剤の分散性が阻害さ
れて粘性調節能が低下し、又、塗膜の外観低下および耐
水性低下を生じさせる。
【0028】本発明のメラミン樹脂含有有機粘土複合体
はそのまま増粘剤やゲル化剤として使用できる。一般
に、添加量は多いほど増粘効果は高い。
はそのまま増粘剤やゲル化剤として使用できる。一般
に、添加量は多いほど増粘効果は高い。
【0029】本発明のメラミン樹脂含有有機粘土複合体
は、少量の添加で優れた増粘、ゲル化効果を示すため、
粘性調整が必要な水性の化粧品、医薬品、衛生剤、接着
剤、塗料及び塗料原料において、粘性調整剤、分散剤、
乳化剤、粘結剤等の組成物として用いることができ、極
めて有用である。さらにこのメラミン樹脂含有有機粘土
複合体は4級アンモニウムイオンを含むため、プラスチ
ックや繊維の帯電防止剤、殺菌剤、染色助剤、均染剤、
カップリング剤としても用いることができる。また、そ
の層空間を利用して、有機物質貯蔵剤、除放剤、触媒、
分離剤、吸着剤、樹脂安定剤、重合開始剤、担体及びフ
ィラー等として利用することもできる。
は、少量の添加で優れた増粘、ゲル化効果を示すため、
粘性調整が必要な水性の化粧品、医薬品、衛生剤、接着
剤、塗料及び塗料原料において、粘性調整剤、分散剤、
乳化剤、粘結剤等の組成物として用いることができ、極
めて有用である。さらにこのメラミン樹脂含有有機粘土
複合体は4級アンモニウムイオンを含むため、プラスチ
ックや繊維の帯電防止剤、殺菌剤、染色助剤、均染剤、
カップリング剤としても用いることができる。また、そ
の層空間を利用して、有機物質貯蔵剤、除放剤、触媒、
分離剤、吸着剤、樹脂安定剤、重合開始剤、担体及びフ
ィラー等として利用することもできる。
【0030】本発明のメラミン樹脂含有有機粘土複合体
は、水溶性又は水分散性のフィルム形成性樹脂を含有す
る水性塗料組成物の粘度を調節するのに特に好適であ
る。本発明のメラミン樹脂含有有機粘土複合体を水性塗
料組成物に含有させても、得られる塗膜の耐水性が劣化
しないからである。
は、水溶性又は水分散性のフィルム形成性樹脂を含有す
る水性塗料組成物の粘度を調節するのに特に好適であ
る。本発明のメラミン樹脂含有有機粘土複合体を水性塗
料組成物に含有させても、得られる塗膜の耐水性が劣化
しないからである。
【0031】つまり、本発明によれば、水溶性又は水分
散性のフィルム形成性樹脂、水、及び上述のメラミン樹
脂含有有機粘土複合体を含有する水性塗料組成物が提供
される。なお、本発明の水性塗料組成物は、必要に応じ
て、架橋剤や種々の添加剤を含んでいても良い。
散性のフィルム形成性樹脂、水、及び上述のメラミン樹
脂含有有機粘土複合体を含有する水性塗料組成物が提供
される。なお、本発明の水性塗料組成物は、必要に応じ
て、架橋剤や種々の添加剤を含んでいても良い。
【0032】メラミン樹脂含有有機粘土複合体の含有量
は、水性塗料組成物に含まれるフィルム形成固形分10
0重量部に対して、固形分換算で0.5〜20重量部、
好ましくは1〜15重量部、更に好ましくは2〜10重
量部である。メラミン樹脂含有有機粘土複合体の含有量
が0.5重量部を下回ると、期待する粘性調節能を発現
しない恐れがある。20重量部を上回って加えても、得
られる粘性に変化がないため経済的でない。なお、本明
細書において「フィルム形成固形分」とは、水溶性又は
水分散性のフィルム形成樹脂の固形分を意味するが、必
要に応じて硬化剤を含んでいる場合には、硬化剤の固形
分と水溶性又は水分散性のフィルム形成樹脂の固形分と
の和を意味する。
は、水性塗料組成物に含まれるフィルム形成固形分10
0重量部に対して、固形分換算で0.5〜20重量部、
好ましくは1〜15重量部、更に好ましくは2〜10重
量部である。メラミン樹脂含有有機粘土複合体の含有量
が0.5重量部を下回ると、期待する粘性調節能を発現
しない恐れがある。20重量部を上回って加えても、得
られる粘性に変化がないため経済的でない。なお、本明
細書において「フィルム形成固形分」とは、水溶性又は
水分散性のフィルム形成樹脂の固形分を意味するが、必
要に応じて硬化剤を含んでいる場合には、硬化剤の固形
分と水溶性又は水分散性のフィルム形成樹脂の固形分と
の和を意味する。
【0033】水溶性又は水分散性のフィルム形成性樹脂
としては、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、
アルキド樹脂、ポリウレタン樹脂等を挙げることができ
る。これらは1種又は2種以上を併用することができ
る。
としては、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、
アルキド樹脂、ポリウレタン樹脂等を挙げることができ
る。これらは1種又は2種以上を併用することができ
る。
【0034】上記アクリル樹脂としては、例えば、カル
ボキシル基含有ビニルモノマー(M−1)、水酸基含有ビ
ニルモノマー(M−2)及びその他のビニルモノマー(M
−3)を共重合して得られる酸価約10〜約150、水
酸基価約20〜約200、数平均分子量約3000〜約
100000のアクリル樹脂の中和物等を挙げることが
できる。上記酸価が約10未満では水に溶解し難く、約
150を超える場合には残存カルボキシル基の影響で塗
膜性能が低下することがある。
ボキシル基含有ビニルモノマー(M−1)、水酸基含有ビ
ニルモノマー(M−2)及びその他のビニルモノマー(M
−3)を共重合して得られる酸価約10〜約150、水
酸基価約20〜約200、数平均分子量約3000〜約
100000のアクリル樹脂の中和物等を挙げることが
できる。上記酸価が約10未満では水に溶解し難く、約
150を超える場合には残存カルボキシル基の影響で塗
膜性能が低下することがある。
【0035】上記カルボキシル基ビニルモノマー(M−
1)は、1分子中に1個以上のカルボキシル基と1個の
重合性不飽和結合とを有する化合物で、例えば、アクリ
ル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコ
ン酸等が挙げられる。
1)は、1分子中に1個以上のカルボキシル基と1個の
重合性不飽和結合とを有する化合物で、例えば、アクリ
ル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコ
ン酸等が挙げられる。
【0036】上記水酸基含有ビニルモノマー(M−2)
は、1分子中に水酸基と重合性不飽和結合とをそれぞれ
1個有する化合物で、この水酸基は主として架橋剤と反
応する官能基として作用する。このようなものとして
は、アクリル酸又はメタクリル酸と炭素数2〜10個の
2価アルコールとのモノエステル化物が好適であり、例
えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリ
レート、ヒドロキシプロピルメタクリレート等を挙げる
ことができる。
は、1分子中に水酸基と重合性不飽和結合とをそれぞれ
1個有する化合物で、この水酸基は主として架橋剤と反
応する官能基として作用する。このようなものとして
は、アクリル酸又はメタクリル酸と炭素数2〜10個の
2価アルコールとのモノエステル化物が好適であり、例
えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリ
レート、ヒドロキシプロピルメタクリレート等を挙げる
ことができる。
【0037】上記その他のビニルモノマー(M−3)は、
上記両モノマー以外のものであって、1分子中に1個の
重合性不飽和結合を有する化合物で、例えば、メチルア
クリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレー
ト、エチルメタクリレート、プロピルアクリレート、プ
ロピルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメ
タクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−
エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルアクリ
レート、シクロヘキシルメタクリレート、ラウリルアク
リレート、ラアリルメタクリレート等のアクリル酸又は
メタクリル酸と炭素数1〜20の1価アルコールとのモ
ノエステル化物;スチレン、α−メチルスチレン、ビニ
ルトルエン等の芳香族系ビニルモノマー;グリシジルア
クリレート、グリシジルメタクリレート等のグリシジル
基含有ビニルモノマー;ジメチルアミノエチルアクリレ
ート、ジメチルアミノメタクリレート等の含窒素アルキ
ル(炭素数1〜20)(メタ)クリレート;アクリル酸アミ
ド、メタクリル酸アミド、ジメチルアクリルアミド、
N,N−ジメチルプロピルアクリルアミド、N−ブトキ
シメチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミ
ド、N−メチロールメタクリルアミド、ジアセトンアク
リルアミド等の重合性不飽和結合含有アミド系化合物;
塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニ
ル化合物;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の
重合性不飽和結合含有ニトリル系化合物;ブタジエン、
イソプレン等のジエン系化合物等を挙げることができ
る。上記その他のビニルモノマー(M−3)は1種又は2
種以上を使用することができる。
上記両モノマー以外のものであって、1分子中に1個の
重合性不飽和結合を有する化合物で、例えば、メチルア
クリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレー
ト、エチルメタクリレート、プロピルアクリレート、プ
ロピルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメ
タクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−
エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルアクリ
レート、シクロヘキシルメタクリレート、ラウリルアク
リレート、ラアリルメタクリレート等のアクリル酸又は
メタクリル酸と炭素数1〜20の1価アルコールとのモ
ノエステル化物;スチレン、α−メチルスチレン、ビニ
ルトルエン等の芳香族系ビニルモノマー;グリシジルア
クリレート、グリシジルメタクリレート等のグリシジル
基含有ビニルモノマー;ジメチルアミノエチルアクリレ
ート、ジメチルアミノメタクリレート等の含窒素アルキ
ル(炭素数1〜20)(メタ)クリレート;アクリル酸アミ
ド、メタクリル酸アミド、ジメチルアクリルアミド、
N,N−ジメチルプロピルアクリルアミド、N−ブトキ
シメチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミ
ド、N−メチロールメタクリルアミド、ジアセトンアク
リルアミド等の重合性不飽和結合含有アミド系化合物;
塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニ
ル化合物;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の
重合性不飽和結合含有ニトリル系化合物;ブタジエン、
イソプレン等のジエン系化合物等を挙げることができ
る。上記その他のビニルモノマー(M−3)は1種又は2
種以上を使用することができる。
【0038】上記ビニルモノマーの共重合反応は公知の
方法で行うことができる。得られるアクリル樹脂は、モ
ノアミンで中和することによって水溶性アクリル樹脂と
なし、本発明に使用することができる。
方法で行うことができる。得られるアクリル樹脂は、モ
ノアミンで中和することによって水溶性アクリル樹脂と
なし、本発明に使用することができる。
【0039】また上記アクリル樹脂は、界面活性剤のよ
うな分散安定剤の存在下で乳化重合せしめることによ
り、平均粒子径0.05〜5.0μmの微粒子状水分散性
アクリル樹脂となし、本発明に使用することができる。
上記乳化重合せしめるビニルモノマーは、上記モノマー
(M−1)、モノマー(M−2)、モノマー(M−3)から選
ばれたものが好ましい。さらに必要に応じて重合性不飽
和結合を1分子中に2個以上有する多ビニル化合物(M
−4)を少量併用すると粒子内架橋した水分散性アクリ
ル樹脂が得られ、塗膜性能がさらに向上するので好まし
い。
うな分散安定剤の存在下で乳化重合せしめることによ
り、平均粒子径0.05〜5.0μmの微粒子状水分散性
アクリル樹脂となし、本発明に使用することができる。
上記乳化重合せしめるビニルモノマーは、上記モノマー
(M−1)、モノマー(M−2)、モノマー(M−3)から選
ばれたものが好ましい。さらに必要に応じて重合性不飽
和結合を1分子中に2個以上有する多ビニル化合物(M
−4)を少量併用すると粒子内架橋した水分散性アクリ
ル樹脂が得られ、塗膜性能がさらに向上するので好まし
い。
【0040】上記多ビニル化合物(M−4)としては、例
えば、エチレングリコールジアクリレート、エチレング
リコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジ
アクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレ
ート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ジビ
ニルベンゼン、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト等を挙げることができる。
えば、エチレングリコールジアクリレート、エチレング
リコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジ
アクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレ
ート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ジビ
ニルベンゼン、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト等を挙げることができる。
【0041】また、上記水分散性アクリル樹脂をモノア
ミンで中和したものも本発明に使用することができる。
ミンで中和したものも本発明に使用することができる。
【0042】また、上記水分散性アクリル樹脂としてコ
ア/シェルタイプといわれる多層構造エマルジョンも有
用である。上記エマルジョンは、水中に分散しているア
クリル樹脂微粒子が安定剤ポリマーによって安定化され
ている水分散体であり、これは、上記アクリル樹脂微粒
子をコア部、安定剤ポリマーをシェル部とするコア/シ
ェルタイプのエマルジョンである。具体的には、最初に
カルボキシル基含有ビニルモノマー(M−1)を全く又は
殆ど含有しないビニルモノマー成分を乳化重合し、その
後、カルボキシル基含有ビニルモノマー(M−1)を多量
に含んだビニルモノマー成分を加えて乳化重合すること
によって得られる、このものはモノアミンを用いて中和
することによって増粘するので塗装作業性の面からも好
ましい。
ア/シェルタイプといわれる多層構造エマルジョンも有
用である。上記エマルジョンは、水中に分散しているア
クリル樹脂微粒子が安定剤ポリマーによって安定化され
ている水分散体であり、これは、上記アクリル樹脂微粒
子をコア部、安定剤ポリマーをシェル部とするコア/シ
ェルタイプのエマルジョンである。具体的には、最初に
カルボキシル基含有ビニルモノマー(M−1)を全く又は
殆ど含有しないビニルモノマー成分を乳化重合し、その
後、カルボキシル基含有ビニルモノマー(M−1)を多量
に含んだビニルモノマー成分を加えて乳化重合すること
によって得られる、このものはモノアミンを用いて中和
することによって増粘するので塗装作業性の面からも好
ましい。
【0043】本発明で使用される水分散性ウレタン樹脂
は、(a)脂肪族又は脂環式ポリイソシアネート、(b)高分
子ポリオール、(c)α,α−ジメチロールモノカルボン
酸、(d)鎖伸長剤及び重合停止剤の一方、及び、(e)1級
及び2級モノアミンを成分とし、有機溶剤の存在下又は
非存在下で上記(a)、(b)及び(c)成分、また、必要によ
り(d)成分をワンショット法又は多段法により反応させ
てカルボキシル基含有ポリウレタン樹脂を形成させ、
(e)成分にて中和後又は中和しながら水と混合して分散
体となし、必要により溶剤を留去することによって調製
される平均粒子径0.001〜3.0μm程度の自己乳化
型ポリウレタン樹脂の水性分散体である。
は、(a)脂肪族又は脂環式ポリイソシアネート、(b)高分
子ポリオール、(c)α,α−ジメチロールモノカルボン
酸、(d)鎖伸長剤及び重合停止剤の一方、及び、(e)1級
及び2級モノアミンを成分とし、有機溶剤の存在下又は
非存在下で上記(a)、(b)及び(c)成分、また、必要によ
り(d)成分をワンショット法又は多段法により反応させ
てカルボキシル基含有ポリウレタン樹脂を形成させ、
(e)成分にて中和後又は中和しながら水と混合して分散
体となし、必要により溶剤を留去することによって調製
される平均粒子径0.001〜3.0μm程度の自己乳化
型ポリウレタン樹脂の水性分散体である。
【0044】上記(a)成分の脂肪族又は脂環式ポリイソ
シアネートは、1分子中に2個以上のイソシアネート基
と脂肪族炭素基又は脂環式炭素基とを有する化合物で、
例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、
2,2,4−トリメチルヘキサンジイソシアネート、リジ
ンジイソシアネート等の炭素数2〜12の脂肪族ジイソ
シアネート;1,4−シクロヘキサンジイソシアネート
(CDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、
4,4'−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水
添MDI)、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、
イソプロピリデンジシクロヘキシル−4,4'−ジイソシ
アネート、1,3−ジイソシアナトメチルシクロヘキサ
ン(水添XDI)等の炭素数4〜18の脂環式ジイソシア
ネート;キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラ
メチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)等の芳
香族環を有する脂肪族ジイソシアネート;カーボジイミ
ド、ウレチジオン、ウレトイミン、ビューレット及びイ
ソシアヌレート変性物、イソシアヌレート変性物等の上
記ジイソシアネートの変性物;これらの2種以上の混合
物等が挙げられる。これらのうち、HDI、IPDI、
水添MDI及びTMXDIが好ましい。(a)成分として
芳香族ポリイソシアネートを用いると、焼き付け硬化時
に塗膜が黄変し易く、また、塗膜が紫外線の影響によっ
て変色し易いので好ましくない。
シアネートは、1分子中に2個以上のイソシアネート基
と脂肪族炭素基又は脂環式炭素基とを有する化合物で、
例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、
2,2,4−トリメチルヘキサンジイソシアネート、リジ
ンジイソシアネート等の炭素数2〜12の脂肪族ジイソ
シアネート;1,4−シクロヘキサンジイソシアネート
(CDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、
4,4'−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水
添MDI)、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、
イソプロピリデンジシクロヘキシル−4,4'−ジイソシ
アネート、1,3−ジイソシアナトメチルシクロヘキサ
ン(水添XDI)等の炭素数4〜18の脂環式ジイソシア
ネート;キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラ
メチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)等の芳
香族環を有する脂肪族ジイソシアネート;カーボジイミ
ド、ウレチジオン、ウレトイミン、ビューレット及びイ
ソシアヌレート変性物、イソシアヌレート変性物等の上
記ジイソシアネートの変性物;これらの2種以上の混合
物等が挙げられる。これらのうち、HDI、IPDI、
水添MDI及びTMXDIが好ましい。(a)成分として
芳香族ポリイソシアネートを用いると、焼き付け硬化時
に塗膜が黄変し易く、また、塗膜が紫外線の影響によっ
て変色し易いので好ましくない。
【0045】上記(b)成分の高分子ポリオールとして
は、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレン
オキシド等のアルキレンオキシド及びテトラヒドロフラ
ン等の複素環式エーテルの一方又は双方を重合又は共重
合して得られるもの、例えば、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリエチレン−ポリプ
ロピレン(ブロック又はランダム)グリコール、ポリエチ
レン−テトラメチレングリコール(ブロック又はランダ
ム)、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリヘ
キサメチレンエーテルグリコール等;ポリエステルポリ
オール、例えば脂肪族ジカルボン酸(コハク酸、アジピ
ン酸、セバチン酸、グルタル酸、アゼライン酸等)又は
芳香族ジカルボン酸(イソフタル酸、テレフタル酸等)と
の低分子グリコール(エチレングリコール、プロピレン
グリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサン
ジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネ
オペンチルグリコール、1,4−ジヒドロキシメチルシ
クロヘキサン等)とを縮重合させたもの、例えば、ポリ
エチレンアジペートジオール、ポリブチレンアジペート
ジオール、ポリヘキサメチレンアジペートジオール、ポ
リネオペンチルアジペートジオール、ポリエチレン/ブ
チレンアジペートジオール、ポリ−3−メチルペンタン
アジペートジオール、ポリブチレンイソフタレートジオ
ール等;ポリラクトンポリオール、例えば、ポリカプロ
ラクトンジオール又はトリオール、ポリ−3−メチルバ
レロラクトンジオール等;ポリカーボネートジオール、
例えば、ポリヘキサメチレンカーボネートジオール;ポ
リオレフィンポリオール、例えば、ポリブタジエングリ
コール又はその水素化物等;及びこれらの2種以上の混
合物等を挙げることができる。
は、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレン
オキシド等のアルキレンオキシド及びテトラヒドロフラ
ン等の複素環式エーテルの一方又は双方を重合又は共重
合して得られるもの、例えば、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリエチレン−ポリプ
ロピレン(ブロック又はランダム)グリコール、ポリエチ
レン−テトラメチレングリコール(ブロック又はランダ
ム)、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリヘ
キサメチレンエーテルグリコール等;ポリエステルポリ
オール、例えば脂肪族ジカルボン酸(コハク酸、アジピ
ン酸、セバチン酸、グルタル酸、アゼライン酸等)又は
芳香族ジカルボン酸(イソフタル酸、テレフタル酸等)と
の低分子グリコール(エチレングリコール、プロピレン
グリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサン
ジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネ
オペンチルグリコール、1,4−ジヒドロキシメチルシ
クロヘキサン等)とを縮重合させたもの、例えば、ポリ
エチレンアジペートジオール、ポリブチレンアジペート
ジオール、ポリヘキサメチレンアジペートジオール、ポ
リネオペンチルアジペートジオール、ポリエチレン/ブ
チレンアジペートジオール、ポリ−3−メチルペンタン
アジペートジオール、ポリブチレンイソフタレートジオ
ール等;ポリラクトンポリオール、例えば、ポリカプロ
ラクトンジオール又はトリオール、ポリ−3−メチルバ
レロラクトンジオール等;ポリカーボネートジオール、
例えば、ポリヘキサメチレンカーボネートジオール;ポ
リオレフィンポリオール、例えば、ポリブタジエングリ
コール又はその水素化物等;及びこれらの2種以上の混
合物等を挙げることができる。
【0046】上記高分子ポリオールのうち好ましいもの
はポリエステルポリオール、ポリラクトンポリオール、
ポリカーボネートポリオール及びこれらの混合物又はこ
れらとポリエーテルポリオールとの混合物である。高分
子ポリオールの分子量は、500〜5000が好まし
く、1000〜3000がより好ましい。
はポリエステルポリオール、ポリラクトンポリオール、
ポリカーボネートポリオール及びこれらの混合物又はこ
れらとポリエーテルポリオールとの混合物である。高分
子ポリオールの分子量は、500〜5000が好まし
く、1000〜3000がより好ましい。
【0047】上記(c)成分のα、α−ジメチロールモノ
カルボン酸はポリウレタン樹脂を水中に安定に分散させ
るためのアニオン性の親水基を導入するために使用され
る成分であり、具体例としては、α、α−ジメチロール
酢酸、α、α−ジメチロールプロピオン酸、α、α−ジ
メチロール酪酸等が挙げられ、好ましいものはα、α−
ジメチロールプロピオン酸である。α、α−ジメチロー
ルモノカルボン酸の量は、カルボキシル基として上記
(a)〜(c)成分を反応してなるウレタン樹脂中0.3〜5
重量%が好ましく、0.5〜3重量%がより好ましい。
0.3重量%未満では安定なエマルジョンが得にくく、
5重量%を超えるとポリマーの親水性が高くなるため、
エマルジョンが高粘度となり、また塗膜の耐水性が低下
する恐れがある。
カルボン酸はポリウレタン樹脂を水中に安定に分散させ
るためのアニオン性の親水基を導入するために使用され
る成分であり、具体例としては、α、α−ジメチロール
酢酸、α、α−ジメチロールプロピオン酸、α、α−ジ
メチロール酪酸等が挙げられ、好ましいものはα、α−
ジメチロールプロピオン酸である。α、α−ジメチロー
ルモノカルボン酸の量は、カルボキシル基として上記
(a)〜(c)成分を反応してなるウレタン樹脂中0.3〜5
重量%が好ましく、0.5〜3重量%がより好ましい。
0.3重量%未満では安定なエマルジョンが得にくく、
5重量%を超えるとポリマーの親水性が高くなるため、
エマルジョンが高粘度となり、また塗膜の耐水性が低下
する恐れがある。
【0048】ウレタン樹脂エマルジョンの製造に際し、
必要により上記(d)成分の鎖伸長剤及び重合停止剤を使
用してもよい。鎖伸長剤としては低分子ポリオール及び
ポリアミンが挙げられる。上記低分子ポリオールとして
は、例えば、上記ポリエステルポリオールの原料として
挙げたグリコール及びそのアルキレンオキシド低モル付
加物(分子量500未満);ビスフェノールのアルキレン
オキシド低モル付加物(分子量500未満);3価アルコ
ール、例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、ト
リメチロールプロパン等及びそのアルキレンオキシド低
モル付加物(分子量500未満);及びこれらの二種以上
の混合物が挙げられる。上記ポリアミンとしては、脂肪
族ポリアミン、例えば、エチレンジアミン、N−ヒドロ
キシエチルエチレンジアミン、テトラメチレンジアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン
等;脂環族ポリアミン、例えば、4,4'−ジアミノジシ
クロヘキシルメタン、1,4−ジアミノシクロヘキサ
ン、イソホロンジアミン等;芳香環を有する脂肪族ポリ
アミン、例えば、キシリレンジアミン、テトラメチルキ
シリレンジアミン等;芳香族ポリアミン、例えば、4,
4'−ジアミノジフェニルメタン、トリレンジアミン、
ベンジジン、フェニレンジアミン等;及びこれらの2種
以上の混合物が挙げられる。
必要により上記(d)成分の鎖伸長剤及び重合停止剤を使
用してもよい。鎖伸長剤としては低分子ポリオール及び
ポリアミンが挙げられる。上記低分子ポリオールとして
は、例えば、上記ポリエステルポリオールの原料として
挙げたグリコール及びそのアルキレンオキシド低モル付
加物(分子量500未満);ビスフェノールのアルキレン
オキシド低モル付加物(分子量500未満);3価アルコ
ール、例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、ト
リメチロールプロパン等及びそのアルキレンオキシド低
モル付加物(分子量500未満);及びこれらの二種以上
の混合物が挙げられる。上記ポリアミンとしては、脂肪
族ポリアミン、例えば、エチレンジアミン、N−ヒドロ
キシエチルエチレンジアミン、テトラメチレンジアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン
等;脂環族ポリアミン、例えば、4,4'−ジアミノジシ
クロヘキシルメタン、1,4−ジアミノシクロヘキサ
ン、イソホロンジアミン等;芳香環を有する脂肪族ポリ
アミン、例えば、キシリレンジアミン、テトラメチルキ
シリレンジアミン等;芳香族ポリアミン、例えば、4,
4'−ジアミノジフェニルメタン、トリレンジアミン、
ベンジジン、フェニレンジアミン等;及びこれらの2種
以上の混合物が挙げられる。
【0049】上記鎖伸長剤の配合量は、上記(b)成分の
高分子ポリオールに対し0.3〜30重量%が好まし
く、0.5〜20重量%がより好ましい。
高分子ポリオールに対し0.3〜30重量%が好まし
く、0.5〜20重量%がより好ましい。
【0050】重合停止剤としては、低分子モノアルコー
ル(メタノール、ブタノール、シクロヘキサノール等)、
1価のアルキルアミン(モノ−及びジ−エチルアミン、
モノ−及びジ−ブチルアミン等)、アルカノールアミン
(モノ−及びジ−エタノールアミン等)等が挙げられる。
ル(メタノール、ブタノール、シクロヘキサノール等)、
1価のアルキルアミン(モノ−及びジ−エチルアミン、
モノ−及びジ−ブチルアミン等)、アルカノールアミン
(モノ−及びジ−エタノールアミン等)等が挙げられる。
【0051】カルボキシル基の中和に用いられる上記
(e)成分の1級及び2級モノアミンとしては、アンモニ
ア;低級アルキルアミン、例えば、メチルアミン、エチ
ルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、ジ
メチルアミン、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミ
ン、ジ−n−ブチルアミン等;脂環族アミン、例えば、シ
クロヘキシルアミン等;複素環式アミン、例えばモルホ
リン、ピリジン等;アルカノールアミン、例えば、モノ
エタノールアミン、ジエタノールアミン、モノイソプロ
パノールアミン、ジイソプロパノールアミン、メチルエ
タノールアミン、メチルイソプロパノールアミン等;及
びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これらのう
ち好ましいものは、2級のアルカノールアミンである。
(e)成分の1級及び2級モノアミンとしては、アンモニ
ア;低級アルキルアミン、例えば、メチルアミン、エチ
ルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、ジ
メチルアミン、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミ
ン、ジ−n−ブチルアミン等;脂環族アミン、例えば、シ
クロヘキシルアミン等;複素環式アミン、例えばモルホ
リン、ピリジン等;アルカノールアミン、例えば、モノ
エタノールアミン、ジエタノールアミン、モノイソプロ
パノールアミン、ジイソプロパノールアミン、メチルエ
タノールアミン、メチルイソプロパノールアミン等;及
びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これらのう
ち好ましいものは、2級のアルカノールアミンである。
【0052】モノアミンの使用量は、カルボキシル基
1.0当量に対し0.5〜1.5当量が好ましく、0.7〜
1.3当量がより好ましい。
1.0当量に対し0.5〜1.5当量が好ましく、0.7〜
1.3当量がより好ましい。
【0053】1級及び2級モノアミンは、上記水溶性又
は水分散性アクリル樹脂の中和剤としても有用である。
は水分散性アクリル樹脂の中和剤としても有用である。
【0054】上記ポリウレタン樹脂形成反応は、20〜
150℃が好ましく、50〜120℃がより好ましい。
但し、アミンを反応させる場合、80℃以下が好まし
く、0〜70℃がより好ましい。反応を促進させるた
め、通常のウレタン化反応に用いられるアミン系又は錫
系の触媒を使用してもよい。また、溶剤を使用する場合
は水溶性で水と同程度以下の沸点を有するものが特に好
ましい。
150℃が好ましく、50〜120℃がより好ましい。
但し、アミンを反応させる場合、80℃以下が好まし
く、0〜70℃がより好ましい。反応を促進させるた
め、通常のウレタン化反応に用いられるアミン系又は錫
系の触媒を使用してもよい。また、溶剤を使用する場合
は水溶性で水と同程度以下の沸点を有するものが特に好
ましい。
【0055】本発明で使用されるポリエステル樹脂は、
多塩基酸と多価アルコールとの重縮合反応で得ることが
できる。このような多塩基酸としては特に限定されず、
例えば、シュウ酸、コハク酸、無水コハク酸、アジピン
酸、アゼライン酸、セバシン酸等の直鎖2塩基酸;フタ
ル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テ
トラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキ
サヒドロ無水フタル酸、テトラブロム無水フタル酸、ト
リメリット酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、
無水ピロメリット酸等の芳香族脂肪酸;マレイン酸、無
水マレイン酸、フマール酸、イタコン酸等の不飽和2塩
基酸等を挙げることができる。
多塩基酸と多価アルコールとの重縮合反応で得ることが
できる。このような多塩基酸としては特に限定されず、
例えば、シュウ酸、コハク酸、無水コハク酸、アジピン
酸、アゼライン酸、セバシン酸等の直鎖2塩基酸;フタ
ル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テ
トラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキ
サヒドロ無水フタル酸、テトラブロム無水フタル酸、ト
リメリット酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、
無水ピロメリット酸等の芳香族脂肪酸;マレイン酸、無
水マレイン酸、フマール酸、イタコン酸等の不飽和2塩
基酸等を挙げることができる。
【0056】またこのような多価アルコールとしては特
に限定されず、例えば、エチレングリコール、プロピレ
ングリコール、1,3−ブチレンジオール、1,6−ヘキ
サンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグ
リコール、トリエチレングリコール等のグリコール類;
水素化ビスフェノールA、ビスフェノールジヒドロキシ
プロピルエーテル、グリセリン、トリメチロールエタ
ン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等
を挙げることができる。
に限定されず、例えば、エチレングリコール、プロピレ
ングリコール、1,3−ブチレンジオール、1,6−ヘキ
サンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグ
リコール、トリエチレングリコール等のグリコール類;
水素化ビスフェノールA、ビスフェノールジヒドロキシ
プロピルエーテル、グリセリン、トリメチロールエタ
ン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等
を挙げることができる。
【0057】上記ポリエステル樹脂は、上記多塩基酸及
び上記多価アルコールに加えて、常法により分子量調節
の目的で1塩基酸又は1価アルコールを適宜使用するこ
とができる。
び上記多価アルコールに加えて、常法により分子量調節
の目的で1塩基酸又は1価アルコールを適宜使用するこ
とができる。
【0058】本発明で使用されるアルキド樹脂は、上記
ポリエステルを乾性油、脂肪酸等によりエステル変性し
て得ることができる。上記乾性油、脂肪酸としては、例
えば、アマニ油、キリ油、オイチシカ油、脱水ヒマシ
油、ヤシ油、水添ヤシ油、米糖脂肪酸、トール油脂肪
酸、大豆油、オクチル酸等を挙げることができる。上記
アルキド樹脂は、エポキシ変性、ロジン変性、フェノー
ル樹脂変性のものであってもよい。これらは、公知の方
法により製造することができる。
ポリエステルを乾性油、脂肪酸等によりエステル変性し
て得ることができる。上記乾性油、脂肪酸としては、例
えば、アマニ油、キリ油、オイチシカ油、脱水ヒマシ
油、ヤシ油、水添ヤシ油、米糖脂肪酸、トール油脂肪
酸、大豆油、オクチル酸等を挙げることができる。上記
アルキド樹脂は、エポキシ変性、ロジン変性、フェノー
ル樹脂変性のものであってもよい。これらは、公知の方
法により製造することができる。
【0059】本発明の水性塗料組成物は、先に述べたよ
うに、必要に応じて、架橋剤や種々の添加剤を含んでい
ても良い。
うに、必要に応じて、架橋剤や種々の添加剤を含んでい
ても良い。
【0060】硬化剤としては、分散された樹脂中に存在
する水酸基又は酸基を架橋するとして当業者に知られて
いる架橋剤であれば特に限定されない。アミノ化合物、
イソシアネート化合物及びエポキシ化合物の少なくとも
1種を用いることが好ましい。
する水酸基又は酸基を架橋するとして当業者に知られて
いる架橋剤であれば特に限定されない。アミノ化合物、
イソシアネート化合物及びエポキシ化合物の少なくとも
1種を用いることが好ましい。
【0061】具体的には、ブロック化ポリイソシアナー
ト、アルコキシ化メラミンホルムアルデヒド縮合物(メ
ラミンホルムアルデヒド又はパラホルムアルデヒドとの
縮合物のアルコキシ化物であり、例えばメトキシメチロ
ールメラミン、イソブトキシ化メチロールメラミン、n
−ブトキシ化メチロールメラミン及びブチル化メラミ
ン)、及び2つ以上のエポキシ基を含有するエポキシ化
合物(例えば、シェルケミカル社製の「エピコート82
8」、「同1001」、「同1004」、共栄油脂社製の「エ
ポライト40E」、「同400E」、「同#1600」、「同
#721」、ナガセ化成社製の「デナコールEX−30
1」、「同622」、「同512」及び「同421」等)等が挙
げられ、これらは混合して使用しうる。
ト、アルコキシ化メラミンホルムアルデヒド縮合物(メ
ラミンホルムアルデヒド又はパラホルムアルデヒドとの
縮合物のアルコキシ化物であり、例えばメトキシメチロ
ールメラミン、イソブトキシ化メチロールメラミン、n
−ブトキシ化メチロールメラミン及びブチル化メラミ
ン)、及び2つ以上のエポキシ基を含有するエポキシ化
合物(例えば、シェルケミカル社製の「エピコート82
8」、「同1001」、「同1004」、共栄油脂社製の「エ
ポライト40E」、「同400E」、「同#1600」、「同
#721」、ナガセ化成社製の「デナコールEX−30
1」、「同622」、「同512」及び「同421」等)等が挙
げられ、これらは混合して使用しうる。
【0062】本発明の水性塗料組成物には、必要に応じ
て、通常の水性塗料組成物に一般的に使用される光輝性
顔料、着色顔料及び体質顔料を添加することができる。
て、通常の水性塗料組成物に一般的に使用される光輝性
顔料、着色顔料及び体質顔料を添加することができる。
【0063】上記光輝性顔料としては、アルミニウム顔
料ペースト等の金属顔料又は金属酸化物からなるマイカ
顔料などが用いられる。上記着色顔料としては、例え
ば、二酸化チタン等の白色顔料、酸化鉄等の赤色黄色顔
料等の無機系着色顔料、シンカシャレッド、シアニンブ
ルー、カーボンブラック等の有機系着色顔料が挙げられ
る。上記体質顔料としては、クレー、タルク等が挙げら
れる。これらは分散ペーストとして用いられる。
料ペースト等の金属顔料又は金属酸化物からなるマイカ
顔料などが用いられる。上記着色顔料としては、例え
ば、二酸化チタン等の白色顔料、酸化鉄等の赤色黄色顔
料等の無機系着色顔料、シンカシャレッド、シアニンブ
ルー、カーボンブラック等の有機系着色顔料が挙げられ
る。上記体質顔料としては、クレー、タルク等が挙げら
れる。これらは分散ペーストとして用いられる。
【0064】上記水性塗料組成物の塗装により生じる塗
膜の耐侯性の向上のために、ベンゾフェノール系等の紫
外線吸収剤、ヒンダードアミン光安定剤、フェノール系
等の酸化防止剤等が添加されてもよい。また、その他の
添加成分として、レオロジーコントロール剤等の塗膜外
観の調整のための表面調整剤が配合されてもよい。
膜の耐侯性の向上のために、ベンゾフェノール系等の紫
外線吸収剤、ヒンダードアミン光安定剤、フェノール系
等の酸化防止剤等が添加されてもよい。また、その他の
添加成分として、レオロジーコントロール剤等の塗膜外
観の調整のための表面調整剤が配合されてもよい。
【0065】本発明の水性塗料組成物は、上記各成分を
均一に攪拌混合することにより調製することができる。
上記各成分の添加順序、添加条件等は特に限定されず、
通常の方法により行うことができる。
均一に攪拌混合することにより調製することができる。
上記各成分の添加順序、添加条件等は特に限定されず、
通常の方法により行うことができる。
【0066】本発明の水性塗料組成物の塗装には、霧化
塗装、刷毛塗り塗装、浸漬塗装、ロール塗装、流れ塗り
塗装等の通常の塗装手段を用いることができる。
塗装、刷毛塗り塗装、浸漬塗装、ロール塗装、流れ塗り
塗装等の通常の塗装手段を用いることができる。
【0067】被塗物としては、特に乗用車、バス、トラ
ック、オートバイ等の自動車外板が好適であるが。これ
らのみには限定されない。上記被塗物は、金属製、プラ
スチック製いずれでもよく、金属製被塗物にはプライマ
ーや中塗塗料を予め塗装してあっても差し支えない。
ック、オートバイ等の自動車外板が好適であるが。これ
らのみには限定されない。上記被塗物は、金属製、プラ
スチック製いずれでもよく、金属製被塗物にはプライマ
ーや中塗塗料を予め塗装してあっても差し支えない。
【0068】本発明の水性塗料組成物は、2コート1ベ
ーク法で塗装する際のベースコート塗料として極めて好
適に使用することができる。例えば、本発明の水性塗料
組成物を10〜50μm程度の乾燥膜厚となるようにエ
アスプレー、エアレススプレー、静電塗装等により金属
製被塗物に塗装し、風乾又は温風乾燥等により揮発成分
が25重量%以下、好ましくは15重量%以下程度にな
るまで乾燥させ、その上にクリヤー塗料を乾燥膜厚15
〜70μm程度になるように静電塗装等により塗装す
る。次に通常のセッティングを行った後、100〜18
0℃。より好ましくは120〜160℃程度で15〜3
0分間程度加熱して硬化塗膜とする。
ーク法で塗装する際のベースコート塗料として極めて好
適に使用することができる。例えば、本発明の水性塗料
組成物を10〜50μm程度の乾燥膜厚となるようにエ
アスプレー、エアレススプレー、静電塗装等により金属
製被塗物に塗装し、風乾又は温風乾燥等により揮発成分
が25重量%以下、好ましくは15重量%以下程度にな
るまで乾燥させ、その上にクリヤー塗料を乾燥膜厚15
〜70μm程度になるように静電塗装等により塗装す
る。次に通常のセッティングを行った後、100〜18
0℃。より好ましくは120〜160℃程度で15〜3
0分間程度加熱して硬化塗膜とする。
【0069】このような塗装により、外観の極めて良好
な耐水性及び密着性の優れた塗膜を得ることができる。
な耐水性及び密着性の優れた塗膜を得ることができる。
【0070】また、プラスチック製被塗物への塗装にあ
たっては、被塗物を必要に応じ脱脂し、プライマー塗装
等を行った後、上記金属製被塗物の場合と同様にして塗
装することができる。この場合、塗り重ねたベースコー
ト塗料及びクリヤー塗料を硬化させるときの温度は、プ
ラスチックの熱変形温度未満とする。
たっては、被塗物を必要に応じ脱脂し、プライマー塗装
等を行った後、上記金属製被塗物の場合と同様にして塗
装することができる。この場合、塗り重ねたベースコー
ト塗料及びクリヤー塗料を硬化させるときの温度は、プ
ラスチックの熱変形温度未満とする。
【0071】上記水性塗料組成物の塗装面の上に塗装す
るクリヤー塗料としては、従来から公知のものが使用で
きる。このようなクリヤー塗料としては、例えば、アミ
ノアルキド樹脂、アクリル樹脂、アミノアクリル樹脂、
アミノオイルフリーアルキド樹脂、シリコンポリエステ
ル樹脂、フッ素樹脂、ウレタン樹脂系等の有機溶剤希釈
型塗料が挙げられる。
るクリヤー塗料としては、従来から公知のものが使用で
きる。このようなクリヤー塗料としては、例えば、アミ
ノアルキド樹脂、アクリル樹脂、アミノアクリル樹脂、
アミノオイルフリーアルキド樹脂、シリコンポリエステ
ル樹脂、フッ素樹脂、ウレタン樹脂系等の有機溶剤希釈
型塗料が挙げられる。
【0072】また、有機溶剤を使用しない粉体クリヤー
塗料を使用することもできる。
塗料を使用することもできる。
【0073】本発明の水性塗料組成物は、2コート1ベ
ーク法のベース塗料として使用するのが好適であるが、
単独で塗装することもできる。
ーク法のベース塗料として使用するのが好適であるが、
単独で塗装することもできる。
【0074】
【実施例】以下の実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらに限定されない。尚、特に断ら
ない限り、「部」は重量基準である。
するが、本発明はこれらに限定されない。尚、特に断ら
ない限り、「部」は重量基準である。
【0075】製造例1 −水性塗料の製造1− (1)フィルム形成性樹脂ワニスの製造 窒素導入管、攪拌機、温度調節機、及び冷却管を備えた
1Lの反応容器にエチレングリコールモノブチルエーテ
ル76部を仕込んだ。スチレン15部、メチルメタクリ
レート63部、2−ビトロキシエチルメタクリレート4
8部、M−ブチルアクリレート117部、メタクリル酸
27部、アクリルアミド30部及びアゾビスイソブチロ
ニトリル3部を混合することによりモノマー溶液を別途
調整した。このモノマー溶液61部を反応器に添加して
攪拌下、温度を120℃とした。ついで、モノマー溶液
245部を3時間かけてさらに添加した後、1時間攪拌
を継続した。その後、ジメチルエタノールアミン28部
と脱イオン水200部とを添加して不揮発分50%、樹
脂の数平均分子量12000、OH価70及び酸価58
のアクリル樹脂ワニスを得た。
1Lの反応容器にエチレングリコールモノブチルエーテ
ル76部を仕込んだ。スチレン15部、メチルメタクリ
レート63部、2−ビトロキシエチルメタクリレート4
8部、M−ブチルアクリレート117部、メタクリル酸
27部、アクリルアミド30部及びアゾビスイソブチロ
ニトリル3部を混合することによりモノマー溶液を別途
調整した。このモノマー溶液61部を反応器に添加して
攪拌下、温度を120℃とした。ついで、モノマー溶液
245部を3時間かけてさらに添加した後、1時間攪拌
を継続した。その後、ジメチルエタノールアミン28部
と脱イオン水200部とを添加して不揮発分50%、樹
脂の数平均分子量12000、OH価70及び酸価58
のアクリル樹脂ワニスを得た。
【0076】(2)アルミニウム顔料/メラミン樹脂分散
ペーストの製造 アルミニウム顔料ペースト(商品名「アルペースト716
0N」、アルミニウム含有量65%、東洋アルミニウム
製)15部にメラミン樹脂(商品名「ユーバン20SB」、
ブチル化メラミン、不揮発分50%、三井東圧製)60
部を添加し、均一混合した。さらにイソステアリル酸ホ
スフェート(商品名「ホスレックスA−180L」、堺化
学製)2部を均一混合してアルミニウム顔料分散液を得
た。
ペーストの製造 アルミニウム顔料ペースト(商品名「アルペースト716
0N」、アルミニウム含有量65%、東洋アルミニウム
製)15部にメラミン樹脂(商品名「ユーバン20SB」、
ブチル化メラミン、不揮発分50%、三井東圧製)60
部を添加し、均一混合した。さらにイソステアリル酸ホ
スフェート(商品名「ホスレックスA−180L」、堺化
学製)2部を均一混合してアルミニウム顔料分散液を得
た。
【0077】(3)水性塗料の製造 ステンレス容器に(1)で得られたフィルム形成性樹脂ワ
ニス112部、(2)で得られたアルミニウム顔料分散液
/メラミン樹脂分散ペースト77部をとり、実験用攪拌
機で攪拌することにより水性塗料を製造した。
ニス112部、(2)で得られたアルミニウム顔料分散液
/メラミン樹脂分散ペースト77部をとり、実験用攪拌
機で攪拌することにより水性塗料を製造した。
【0078】製造例2 −水性塗料の製造2− (1)酸化チタン顔料/水性塗料用樹脂分散ペーストの製
造 ステンレス容器に製造例1の(1)で得られたフィルム形
成性樹脂ワニス80部をとり、実験用攪拌機で攪拌下、
脱イオン水72部、ついで酸化チタン顔料(商品名「CR
−97」、石原産業製)20部を添加した後、予備攪拌し
た。その後、連続式密閉横型分散機(「DYNO−MIL
L型式KDL−PILOT型」、Willy A Bachofen
AG Maschinenfabrik製)に2パスして酸化チタン顔料
分散ペーストを得た。
造 ステンレス容器に製造例1の(1)で得られたフィルム形
成性樹脂ワニス80部をとり、実験用攪拌機で攪拌下、
脱イオン水72部、ついで酸化チタン顔料(商品名「CR
−97」、石原産業製)20部を添加した後、予備攪拌し
た。その後、連続式密閉横型分散機(「DYNO−MIL
L型式KDL−PILOT型」、Willy A Bachofen
AG Maschinenfabrik製)に2パスして酸化チタン顔料
分散ペーストを得た。
【0079】(2)水性塗料の製造 ステンレス容器に(1)で得られた酸化チタン顔料/水性
塗料用樹脂分散ペースト100部、製造例1の(1)で得
られたフィルム形成性樹脂ワニス24部、さらにメラミ
ン樹脂(商品名「ユーバン20SB」、ブチル化メラミ
ン、不揮発分50%、三井東圧製)8部をとり、実験用
攪拌機で攪拌することにより水性塗料を製造した。
塗料用樹脂分散ペースト100部、製造例1の(1)で得
られたフィルム形成性樹脂ワニス24部、さらにメラミ
ン樹脂(商品名「ユーバン20SB」、ブチル化メラミ
ン、不揮発分50%、三井東圧製)8部をとり、実験用
攪拌機で攪拌することにより水性塗料を製造した。
【0080】製造例3 −水性塗料の製造3− (1)水性塗料の製造 ステンレス容器に製造例2の(1)で得られた酸化チタン
顔料/水性塗料用樹脂分散ペースト100重量部、製造
例1の(1)で得られたフィルム形成性樹脂ワニス20重
量部、さらにブロックイソシアネート(商品名「コロネー
ト2507」、日本ポリウレタン製)7.5重量部をと
り、実験用撹拌機で撹拌することにより、水性塗料を製
造した。
顔料/水性塗料用樹脂分散ペースト100重量部、製造
例1の(1)で得られたフィルム形成性樹脂ワニス20重
量部、さらにブロックイソシアネート(商品名「コロネー
ト2507」、日本ポリウレタン製)7.5重量部をと
り、実験用撹拌機で撹拌することにより、水性塗料を製
造した。
【0081】製造例4 −水性塗料の製造4− (1)フィルム形成性樹脂ワニスの製造 (1)−1 親水性オリゴマーの合成 温度計、撹拌機、コンデンサーを備えた1000mlの反
応容器にジメチロールプロピオン酸40.2重量部、ト
リエチルアミン30重量部、N−メチルピロリドン31
2重量部を加え90℃に加熱溶解させた。次に、イソホ
ロンジイソシアネート290重量部とポリプロピレング
リコール(分子量:1000)700重量部を加え10分
間撹拌後、ジブチル錫ジラウレート1.03重量部を加
えた。次に95℃まで昇温し、1時間反応させた。 (1)−2 水分散体の調整 温度計、撹拌機、コンデンサー、滴下ロートを備えた5
000mlの反応容器に脱イオン水1757重量部、ヒド
ラジン水和物9.2重量部を加え撹拌下、上記で得られ
たウレタンプレポリマー溶液を添加した。その後、30
分撹拌をおこなった。得られた組成物は白濁した安定な
水分散体であった。その固形分の酸価は16.2で、得
られた不揮発分は33%であった。 (2)水性塗料の製造 ステンレス容器に製造例2の(1)で得られた酸化チタン
顔料/水性塗料用樹脂分散ペースト100重量部、(1)
で得られたフィルム形成性樹脂ワニス37重量部、さら
にメラミン樹脂(商品名「ユーバン20SB」、ブチル化
メラミン、不揮発分50%、三井東圧製)8重量部をと
り、実験用撹拌機で撹拌することにより、水性塗料を製
造した。
応容器にジメチロールプロピオン酸40.2重量部、ト
リエチルアミン30重量部、N−メチルピロリドン31
2重量部を加え90℃に加熱溶解させた。次に、イソホ
ロンジイソシアネート290重量部とポリプロピレング
リコール(分子量:1000)700重量部を加え10分
間撹拌後、ジブチル錫ジラウレート1.03重量部を加
えた。次に95℃まで昇温し、1時間反応させた。 (1)−2 水分散体の調整 温度計、撹拌機、コンデンサー、滴下ロートを備えた5
000mlの反応容器に脱イオン水1757重量部、ヒド
ラジン水和物9.2重量部を加え撹拌下、上記で得られ
たウレタンプレポリマー溶液を添加した。その後、30
分撹拌をおこなった。得られた組成物は白濁した安定な
水分散体であった。その固形分の酸価は16.2で、得
られた不揮発分は33%であった。 (2)水性塗料の製造 ステンレス容器に製造例2の(1)で得られた酸化チタン
顔料/水性塗料用樹脂分散ペースト100重量部、(1)
で得られたフィルム形成性樹脂ワニス37重量部、さら
にメラミン樹脂(商品名「ユーバン20SB」、ブチル化
メラミン、不揮発分50%、三井東圧製)8重量部をと
り、実験用撹拌機で撹拌することにより、水性塗料を製
造した。
【0082】製造例5 −クリヤー塗料の製造− (1)ワニスの製造 窒素導入管、攪拌機、温度調節機及び冷却管を備えた反
応容器にキシレン70部、N−ブタノール20部を仕込
んだ。メタクリル酸1.2部、スチレン26.4部、メチ
ルメタクリレート26.4部、N−ブチルアクリレート
36.0部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート10.
0部及びアゾビスイソブチロニトリル1.0部を混合す
ることによりモノマー溶液を別途調整した。反応容器に
このモノマー溶液20部を加え、攪拌しながら加熱し、
温度を上昇させた。還元させながらモノマー溶液の残り
81.0部を2時間かけて滴下し、ついでアゾビスイソ
ブチロニトリル0.3部及びキシレン10部からなる開
始剤溶液を30分かけて滴下した。反応溶液をさらに2
時間攪拌還流させて反応を終了し、不揮発分50%、数
平均分子量8000及びOH価48のアクリル樹脂ワニ
スを得た。
応容器にキシレン70部、N−ブタノール20部を仕込
んだ。メタクリル酸1.2部、スチレン26.4部、メチ
ルメタクリレート26.4部、N−ブチルアクリレート
36.0部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート10.
0部及びアゾビスイソブチロニトリル1.0部を混合す
ることによりモノマー溶液を別途調整した。反応容器に
このモノマー溶液20部を加え、攪拌しながら加熱し、
温度を上昇させた。還元させながらモノマー溶液の残り
81.0部を2時間かけて滴下し、ついでアゾビスイソ
ブチロニトリル0.3部及びキシレン10部からなる開
始剤溶液を30分かけて滴下した。反応溶液をさらに2
時間攪拌還流させて反応を終了し、不揮発分50%、数
平均分子量8000及びOH価48のアクリル樹脂ワニ
スを得た。
【0083】(2)ポリエステル樹脂の製造 窒素導入管、攪拌機、温度調節機、コンデンサー及びデ
カンターを備えた2Lの反応容器に、ビスヒドロキシエ
チルタウリン134部、ネオペンチルグリコール130
部、アゼライン236部、無水フタル酸186部及びキ
シレン27部を仕込み、昇温した。反応により生成する
水をキシレンと共沸させ除去した。還流開始より約2時
間かけて温度を190℃とし、カルボン酸相当の酸価が
145になるまで攪拌と脱水とを継続し、次に140℃
まで冷却した。140℃の温度を保持し、カージュラE
10(シェル社製のバーサティック酸グリシジルエステ
ル)314部を30分かけて滴下し、その後2時間攪拌
しながら反応を継続した後、反応を終了した。得られた
ポリエステル樹脂は数平均分子量1054、酸価59及
びOH価90であった。
カンターを備えた2Lの反応容器に、ビスヒドロキシエ
チルタウリン134部、ネオペンチルグリコール130
部、アゼライン236部、無水フタル酸186部及びキ
シレン27部を仕込み、昇温した。反応により生成する
水をキシレンと共沸させ除去した。還流開始より約2時
間かけて温度を190℃とし、カルボン酸相当の酸価が
145になるまで攪拌と脱水とを継続し、次に140℃
まで冷却した。140℃の温度を保持し、カージュラE
10(シェル社製のバーサティック酸グリシジルエステ
ル)314部を30分かけて滴下し、その後2時間攪拌
しながら反応を継続した後、反応を終了した。得られた
ポリエステル樹脂は数平均分子量1054、酸価59及
びOH価90であった。
【0084】(3)樹脂粒子の製造 窒素導入管、攪拌機、冷却器及び温度調節機を備えた1
Lの反応容器に、脱イオン水282部、(2)で製造した
ポリエステル樹脂10部及びジメチルエタノールアミン
0.75部を仕込み、攪拌下温度を80℃に保持しなが
ら溶解させた。ここにアゾビスシアノ吉草酸45部を脱
イオン水45部とジメチルエタノールアミン4.3部と
に溶解させた開始剤溶液を添加した。ついで、メチルメ
タクリレート70.7部、N−ブチルアクリレート94.
2部、スチレン70.7部、2−ヒドロキシエチルアク
リレート30部及びエチレングリコールジメタクリレー
ト4.5部からなるモノマー溶液を1時間かけて反応容
器に滴下した。滴下後、アゾビスシアノ吉草酸1.5部
を脱イオン水15部とジメチルエタノールアミン1.4
部とに溶解した開始剤溶液を添加して80℃で1時間攪
拌した。その結果、不揮発分45%、pH7.2、粘度9
2cps(25℃)及び粒子径0.156μmのエマルション
が得られた。このエマルションを噴霧乾燥して水を除
き、得られた樹脂粒子にキシレンを樹脂粒子100部に
対して200部加えることにより再分散させて樹脂粒子
のキシレン分散体を作製した。粒子径は0.3μmであっ
た。
Lの反応容器に、脱イオン水282部、(2)で製造した
ポリエステル樹脂10部及びジメチルエタノールアミン
0.75部を仕込み、攪拌下温度を80℃に保持しなが
ら溶解させた。ここにアゾビスシアノ吉草酸45部を脱
イオン水45部とジメチルエタノールアミン4.3部と
に溶解させた開始剤溶液を添加した。ついで、メチルメ
タクリレート70.7部、N−ブチルアクリレート94.
2部、スチレン70.7部、2−ヒドロキシエチルアク
リレート30部及びエチレングリコールジメタクリレー
ト4.5部からなるモノマー溶液を1時間かけて反応容
器に滴下した。滴下後、アゾビスシアノ吉草酸1.5部
を脱イオン水15部とジメチルエタノールアミン1.4
部とに溶解した開始剤溶液を添加して80℃で1時間攪
拌した。その結果、不揮発分45%、pH7.2、粘度9
2cps(25℃)及び粒子径0.156μmのエマルション
が得られた。このエマルションを噴霧乾燥して水を除
き、得られた樹脂粒子にキシレンを樹脂粒子100部に
対して200部加えることにより再分散させて樹脂粒子
のキシレン分散体を作製した。粒子径は0.3μmであっ
た。
【0085】(4)クリヤー塗料の製造 ステンレス容器に(1)で製造したワニス100部、ユー
バン20SE−60(三井東圧社製ブチル化メラミン樹
脂)36部、モダフロー(モンサント社製表面調整剤)0.
5部及び(3)で製造した樹脂粒子2.2部をとり、実験
用攪拌機で攪拌することによりクリヤー塗料を製造し
た。
バン20SE−60(三井東圧社製ブチル化メラミン樹
脂)36部、モダフロー(モンサント社製表面調整剤)0.
5部及び(3)で製造した樹脂粒子2.2部をとり、実験
用攪拌機で攪拌することによりクリヤー塗料を製造し
た。
【0086】実施例1 攪拌機、温度調節機、冷却管を備えた1リットルの反応
容器に、式
容器に、式
【化2】 で示す4級アンモニウム塩7.6部、イオン交換水39
2.4部を仕込み、撹拌し温度70℃にした。膨潤性層
状ケイ酸塩(商品名「クニピアF」、クニミネ製)12
部、イオン交換水588部からなる水分散液600部
を、反応容器内部液70℃に保ちながら添加し、2時間
撹拌を継続した。得られた水分散液を遠心分離により濃
縮したのち、イオン交換水1000部を添加し洗浄し
た。さらに得られた水分散液を遠心分離により濃縮し
た。得られたスラリーの固形分含有量は、15重量%で
あった。
2.4部を仕込み、撹拌し温度70℃にした。膨潤性層
状ケイ酸塩(商品名「クニピアF」、クニミネ製)12
部、イオン交換水588部からなる水分散液600部
を、反応容器内部液70℃に保ちながら添加し、2時間
撹拌を継続した。得られた水分散液を遠心分離により濃
縮したのち、イオン交換水1000部を添加し洗浄し
た。さらに得られた水分散液を遠心分離により濃縮し
た。得られたスラリーの固形分含有量は、15重量%で
あった。
【0087】ステンレスビーカーに得られたスラリー1
30部をとり、高粘度用撹拌機で撹拌下、三井東圧製の
ブチル化メラミン樹脂「ユーバン20SB」39部、ジ
エチレングリコールモノエチルエーテル1部、ソルベッ
ソ150の9部をあらかじめ混合した溶液49部を添加
した。さらに撹拌することにより、スラリーからはきだ
された水110.5部を除去して、水性塗料用増粘剤を
得た。
30部をとり、高粘度用撹拌機で撹拌下、三井東圧製の
ブチル化メラミン樹脂「ユーバン20SB」39部、ジ
エチレングリコールモノエチルエーテル1部、ソルベッ
ソ150の9部をあらかじめ混合した溶液49部を添加
した。さらに撹拌することにより、スラリーからはきだ
された水110.5部を除去して、水性塗料用増粘剤を
得た。
【0088】実施例2 メラミン樹脂を、三井東圧製のメトキシ化メチロールメ
ラミン樹脂「サイメル303」に変更し、メラミン樹脂
19.5部、ジエチレングリコールモノエチルエーテル
2.95部、ソルベッソ150の26.55部を用いるこ
と以外は実施例1と同様にして水性塗料用増粘剤を得
た。
ラミン樹脂「サイメル303」に変更し、メラミン樹脂
19.5部、ジエチレングリコールモノエチルエーテル
2.95部、ソルベッソ150の26.55部を用いるこ
と以外は実施例1と同様にして水性塗料用増粘剤を得
た。
【0089】実施例3 メラミン樹脂を、三井東圧製のメトキシ/ブトキシ混合
アルキルエーテル化メチロールメラミン樹脂「サイメル
235」に変更したこと以外は実施例2と同様にして水
性塗料用増粘剤を得た。
アルキルエーテル化メチロールメラミン樹脂「サイメル
235」に変更したこと以外は実施例2と同様にして水
性塗料用増粘剤を得た。
【0090】実施例4 メラミン樹脂を、三井東圧製のブチル化メラミン樹脂
「マイコート506」に変更したこと以外は実施例2と
同様にして水性塗料用増粘剤を得た。
「マイコート506」に変更したこと以外は実施例2と
同様にして水性塗料用増粘剤を得た。
【0091】実施例5 製造例1で得られた水性塗料189部に実施例1で得ら
れた水性塗料用増粘剤15.1部を添加して、実験用攪
拌機で均一分散させた。さらに、20℃での#4FC粘
度が30秒となるようにイオン交換水を加え、水性塗料
組成物を得た。
れた水性塗料用増粘剤15.1部を添加して、実験用攪
拌機で均一分散させた。さらに、20℃での#4FC粘
度が30秒となるようにイオン交換水を加え、水性塗料
組成物を得た。
【0092】得られた水性塗料組成物の分散性及び塗料
粘性を以下のようにして評価した。
粘性を以下のようにして評価した。
【0093】分散性 1.水性塗料組成物をガラス板上に流し塗りし、ブツ及
び凝集物の有無を観察した。
び凝集物の有無を観察した。
【0094】以下の基準により分散性を3段階レベルで
評価した。得られた結果を表1に示す。
評価した。得られた結果を表1に示す。
【0095】 ○;ブツおよび凝集物認められず △;若干量のブツおよび凝集物あり ×;多量のブツおよび凝集物あり
【0096】塗料粘性 E型粘度計(TOKIMEC製)を用いてずり速度を1分
間隔で変化させながら水性塗料組成物の粘度を測定し
た。得られた結果を図1に示す。
間隔で変化させながら水性塗料組成物の粘度を測定し
た。得られた結果を図1に示す。
【0097】次いで、金属鋼鈑を脱脂し、この上に自動
車用電着塗膜及び中塗り塗膜を設けた。この中塗り塗膜
上に、上述のように調製した水性塗料組成物を膜厚12
μmとなるように塗布し、60℃で5分間予備乾燥し
た。得られた塗膜の上に、製造例3で得た油性クリヤー
塗料を膜厚35μmとなるように塗布し、130℃で2
0分間焼き付けた。
車用電着塗膜及び中塗り塗膜を設けた。この中塗り塗膜
上に、上述のように調製した水性塗料組成物を膜厚12
μmとなるように塗布し、60℃で5分間予備乾燥し
た。得られた塗膜の上に、製造例3で得た油性クリヤー
塗料を膜厚35μmとなるように塗布し、130℃で2
0分間焼き付けた。
【0098】得られた積層塗膜の耐水性を以下のように
して評価した。
して評価した。
【0099】塗膜の耐水性 40℃の恒温水槽に積層塗膜板を4分の3浸漬させ、1
0日後に2次密着性を観察した。
0日後に2次密着性を観察した。
【0100】以下の基準により耐水性を3段階レベルで
評価した。結果を表1に示す。
評価した。結果を表1に示す。
【0101】 ○;浸水部の2次密着試験における剥離が0% △;浸水部の2次密着試験における剥離が1〜50% ×;浸水部の2次密着試験における剥離が51〜100
%
%
【0102】実施例6 水性塗料用増粘剤を実施例2で得られたものに変更した
こと以外は実施例5と同様にして水性塗料組成物及び積
層塗膜を得、評価した。結果を表1及び図2に示す。
こと以外は実施例5と同様にして水性塗料組成物及び積
層塗膜を得、評価した。結果を表1及び図2に示す。
【0103】実施例7 水性塗料用増粘剤を実施例3で得られたものに変更した
こと以外は実施例5と同様にして水性塗料組成物及び積
層塗膜を得、評価した。結果を表1及び図3に示す。
こと以外は実施例5と同様にして水性塗料組成物及び積
層塗膜を得、評価した。結果を表1及び図3に示す。
【0104】実施例8 水性塗料用増粘剤を実施例4で得られたものに変更した
こと以外は実施例5と同様にして水性塗料組成物及び積
層塗膜を得、評価した。結果を表1及び図4に示す。
こと以外は実施例5と同様にして水性塗料組成物及び積
層塗膜を得、評価した。結果を表1及び図4に示す。
【0105】実施例9 製造例2で得られた水性塗料132部に実施例1で得ら
れた水性塗料用増粘剤7部を添加して、実験用攪拌機で
均一分散させた。さらに、20℃での#4FC粘度が3
0秒となるようにイオン交換水を加え、水性塗料組成物
を得た。得られた水性塗料組成物の分散性及び塗料粘性
を実施例5と同様にして評価した。
れた水性塗料用増粘剤7部を添加して、実験用攪拌機で
均一分散させた。さらに、20℃での#4FC粘度が3
0秒となるようにイオン交換水を加え、水性塗料組成物
を得た。得られた水性塗料組成物の分散性及び塗料粘性
を実施例5と同様にして評価した。
【0106】次いで、水性塗料組成物を膜厚35μmと
なるように塗布し、その上にクリヤー塗料を塗布しない
こと以外は実施例5と同様にして積層塗膜を得、耐水性
を評価した。結果を表1及び図5に示す。
なるように塗布し、その上にクリヤー塗料を塗布しない
こと以外は実施例5と同様にして積層塗膜を得、耐水性
を評価した。結果を表1及び図5に示す。
【0107】実施例10 製造例3で得られた水性塗料127.5重量部に実施例
1で得られた水性塗料用増粘剤7重量部を添加して、実
験用撹拌機で均一分散させた。さらに20℃での#4F
C粘度が30秒となるようにイオン交換水を加え、水性
塗料組成物を得た。得られた水性塗料組成物の分散性及
び塗料粘性を実施例5と同様にして評価した。次いで、
水性塗料組成物を膜圧35μmとなるように塗布し、そ
の上にクリヤー塗料を塗布しないこと以外は実施例5と
同様にして積層塗膜を得、耐水性を評価した。結果を表
1及び図6に示す。
1で得られた水性塗料用増粘剤7重量部を添加して、実
験用撹拌機で均一分散させた。さらに20℃での#4F
C粘度が30秒となるようにイオン交換水を加え、水性
塗料組成物を得た。得られた水性塗料組成物の分散性及
び塗料粘性を実施例5と同様にして評価した。次いで、
水性塗料組成物を膜圧35μmとなるように塗布し、そ
の上にクリヤー塗料を塗布しないこと以外は実施例5と
同様にして積層塗膜を得、耐水性を評価した。結果を表
1及び図6に示す。
【0108】実施例11 製造例4で得られた水性塗料組成物145重量部に実施
例1で得られた水性塗料用増粘剤7重量部を添加して、
実験用撹拌機で均一分散させた。さらに、20℃での#
4FC粘度が30秒となるようにイオン交換水を加え、
水性塗料組成物を得た。得られた水性塗料組成物の分散
性及び塗料粘性を実施例5と同様にして評価した。次い
で、水性塗料組成物を膜圧35μmとなるように塗布
し、その上にクリヤー塗料を塗布しないこと以外は実施
例5と同様にして積層塗膜を得、耐水性評価した。その
結果を表1及び図7に示す。
例1で得られた水性塗料用増粘剤7重量部を添加して、
実験用撹拌機で均一分散させた。さらに、20℃での#
4FC粘度が30秒となるようにイオン交換水を加え、
水性塗料組成物を得た。得られた水性塗料組成物の分散
性及び塗料粘性を実施例5と同様にして評価した。次い
で、水性塗料組成物を膜圧35μmとなるように塗布
し、その上にクリヤー塗料を塗布しないこと以外は実施
例5と同様にして積層塗膜を得、耐水性評価した。その
結果を表1及び図7に示す。
【0109】比較例1 製造例1で得られた水性塗料189部に膨潤性層状ケイ
酸塩(商品名「クニピアF」、クニミネ製)3部を添加し
て、実験用攪拌機で均一分散させた。さらに、20℃で
の#4FC粘度が30秒となるようにイオン交換水を加
え、水性塗料組成物を得た。得られた水性塗料組成物の
分散性及び塗料粘性を実施例5と同様にして評価した。
尚、水性塗料用増粘剤の凝集により粘度測定は行わなか
った。
酸塩(商品名「クニピアF」、クニミネ製)3部を添加し
て、実験用攪拌機で均一分散させた。さらに、20℃で
の#4FC粘度が30秒となるようにイオン交換水を加
え、水性塗料組成物を得た。得られた水性塗料組成物の
分散性及び塗料粘性を実施例5と同様にして評価した。
尚、水性塗料用増粘剤の凝集により粘度測定は行わなか
った。
【0110】次いで、実施例5と同様にして積層塗膜を
得、耐水性を評価した。結果を表1に示す。
得、耐水性を評価した。結果を表1に示す。
【0111】比較例2 製造例1で得られた水性塗料に20℃での#4FC粘度
が30秒となるようにイオン交換水を加え、水性塗料組
成物を得た。得られた水性塗料組成物の分散性及び塗料
粘性を実施例5と同様にして評価した。
が30秒となるようにイオン交換水を加え、水性塗料組
成物を得た。得られた水性塗料組成物の分散性及び塗料
粘性を実施例5と同様にして評価した。
【0112】次いで、実施例5と同様にして積層塗膜を
得、耐水性を評価した。結果を表1及び図1〜4に対象
としてに示す。
得、耐水性を評価した。結果を表1及び図1〜4に対象
としてに示す。
【0113】比較例3 製造例2で得られた水性塗料に20℃での#4FC粘度
が30秒となるようにイオン交換水を加え、水性塗料組
成物を得た。得られた水性塗料組成物の分散性及び塗料
粘性を実施例5と同様にして評価した。
が30秒となるようにイオン交換水を加え、水性塗料組
成物を得た。得られた水性塗料組成物の分散性及び塗料
粘性を実施例5と同様にして評価した。
【0114】次いで、水性塗料組成物を膜厚35μmと
なるように塗布し、その上にクリヤー塗料を塗布しない
こと以外は実施例5と同様にして積層塗膜を得、耐水性
を評価した。結果を表1及び図5に示す。
なるように塗布し、その上にクリヤー塗料を塗布しない
こと以外は実施例5と同様にして積層塗膜を得、耐水性
を評価した。結果を表1及び図5に示す。
【0115】比較例4 水性塗料を製造例3で得られたものに変更した以外は、
比較例3と同様にして水性塗料組成物及び積層塗膜を
得、評価した。結果を表1及び図6に示す。
比較例3と同様にして水性塗料組成物及び積層塗膜を
得、評価した。結果を表1及び図6に示す。
【0116】比較例5 水性塗料を製造例4で得られたものに変更した以外は、
比較例3と同様にして水性塗料組成物及び積層塗膜を
得、評価した。結果を表1及び図7に示す。
比較例3と同様にして水性塗料組成物及び積層塗膜を
得、評価した。結果を表1及び図7に示す。
【0117】
【表1】実施例No. 水性塗料 増粘剤 クリヤ塗料 分散性 耐水性 5 製造例1 実施例1 製造例5 ○ ○ 6 製造例1 実施例2 製造例5 ○ ○ 7 製造例1 実施例3 製造例5 ○ ○ 8 製造例1 実施例4 製造例5 ○ ○ 9 製造例2 実施例1 − ○ ○ 10 製造例3 実施例1 − ○ ○ 11 製造例4 実施例1 − ○ ○ 比較1 製造例1 クニヒ゜アF 製造例5 × × 比較2 製造例1 − 製造例5 ○ ○ 比較3 製造例2 − − ○ ○ 比較4 製造例3 − − ○ ○比較5 製造例4 − − ○ ○
【0118】
【発明の効果】水性媒体中での分散性に優れ、水性塗料
の増粘剤として使用した場合に、得られる塗膜の耐水性
を劣化させないメラミン樹脂含有有機粘土複合体が提供
された。
の増粘剤として使用した場合に、得られる塗膜の耐水性
を劣化させないメラミン樹脂含有有機粘土複合体が提供
された。
【図1】 水性塗料組成物(実施例5、比較例2)のシェ
アによる粘度変化である。
アによる粘度変化である。
【図2】 水性塗料組成物(実施例6、比較例2)のシェ
アによる粘度変化である。
アによる粘度変化である。
【図3】 水性塗料組成物(実施例7、比較例2)のシェ
アによる粘度変化である。
アによる粘度変化である。
【図4】 水性塗料組成物(実施例8、比較例2)のシェ
アによる粘度変化である。
アによる粘度変化である。
【図5】 水性塗料組成物(実施例9、比較例3)のシェ
アによる粘度変化である。
アによる粘度変化である。
【図6】 水性塗料組成物(実施例10、比較例4)のシェ
アによる粘度変化である。
アによる粘度変化である。
【図7】 水性塗料組成物(実施例11、比較例5)のシェ
アによる粘度変化である。
アによる粘度変化である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 133/00 PGD C09D 133/00 PGD 167/08 PLJ 167/08 PLJ 175/04 PHM 175/04 PHM C09K 3/00 103 C09K 3/00 103F 103K
Claims (6)
- 【請求項1】 膨潤性層状ケイ酸塩の層間に、4級アン
モニウムイオン及び有機溶媒に可溶性のメラミン樹脂が
導入されたメラミン樹脂含有有機粘土複合体。 - 【請求項2】 前記メラミン樹脂が疎水性である請求項
1記載のメラミン樹脂含有有機粘土複合体。 - 【請求項3】 水溶性又は水分散性のアクリル樹脂、ア
ルキッド樹脂、ポリエステル樹脂及びウレタン樹脂から
なる群から少なくとも1つ選ばれるフィルム形成性樹
脂;水;及び固形分を基準にして0.5〜20重量%の
請求項1記載のメラミン樹脂含有有機粘土複合体;を含
有する水性塗料組成物。 - 【請求項4】 アミノ樹脂、ブロックイソシアネート、
エポキシ樹脂及びフェノール樹脂からなる群から選択さ
れる少なくとも1種の架橋剤を更に含有する請求項3記
載の水性塗料組成物。 - 【請求項5】 光輝性顔料を更に含有する請求項3記載
の水性塗料組成物。 - 【請求項6】 a)4級アンモニウムイオンを膨潤性層状
ケイ酸塩の層間にイオン交換によって導入して有機粘土
複合体を得る工程; b)この有機粘土複合体を有機溶剤と接触させて膨潤させ
る工程;および c)有機溶剤で膨潤させた有機粘土複合体に、有機溶剤に
溶解したメラミン樹脂を接触させる工程;を包含するメ
ラミン樹脂含有有機粘土複合体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8035093A JPH09227119A (ja) | 1996-02-22 | 1996-02-22 | メラミン樹脂含有有機粘土複合体、及びそれを含む水性塗料組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8035093A JPH09227119A (ja) | 1996-02-22 | 1996-02-22 | メラミン樹脂含有有機粘土複合体、及びそれを含む水性塗料組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09227119A true JPH09227119A (ja) | 1997-09-02 |
Family
ID=12432345
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8035093A Ceased JPH09227119A (ja) | 1996-02-22 | 1996-02-22 | メラミン樹脂含有有機粘土複合体、及びそれを含む水性塗料組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09227119A (ja) |
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- 1996-02-22 JP JP8035093A patent/JPH09227119A/ja not_active Ceased
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