JP2003512276A - 均質構造の混合された有機及び無機カチオンで交換されたテーパー組成物 - Google Patents
均質構造の混合された有機及び無機カチオンで交換されたテーパー組成物Info
- Publication number
- JP2003512276A JP2003512276A JP2000596074A JP2000596074A JP2003512276A JP 2003512276 A JP2003512276 A JP 2003512276A JP 2000596074 A JP2000596074 A JP 2000596074A JP 2000596074 A JP2000596074 A JP 2000596074A JP 2003512276 A JP2003512276 A JP 2003512276A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polymer
- composition
- layered
- inorganic
- ion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
Description
サイト(cation exchanged sites)が、諸オニウムイオンの混合物と、プロトン、
アルカリ金属イオン又はアルカリ土類金属イオンとによって共占有されている(c
o-occupied)、同形態構造のカチオン交換済み層状格子組成物(homostructured c
ation exchanged layered lattice composition)に関する。本発明はまた、同形
態構造層状格子組成物中に高分子重合性成分を与えることによって形成される粒
子状組成物と、硬化された高分子−無機のナノ層(nanolayer)のハイブリッド複
合材組成物(hybrid composite compositions)を調製するために粒子状組成物を
使用する方法とにも関する。本発明の最も好ましい態様によると、層状格子の無
機組成物は、一群の2:1型層状ケイ酸塩カチオン交換体から選ばれる。
ヘクトライト(hectorite)、フルオロヘクトライト、サポナイト、バイデル石、
ノントロナイト(nontronite)、関連する類似物等の、天然又は合成の層状アルミ
ノケイ酸塩である。スメクタイト粘土は、層状格子構造であって、そこではタク
トイド(tactoids)(微結晶)が、水和カチオンの層によって分離された二次元の
積み重ねられたオキシアニオン(oxyanions)から成る該層状格子構造を有する。
酸素原子によって、四面体型サイトの2枚のシートと八面体型サイトの1枚の中
央シートとを含む、約10Åの厚さの諸層の形態が定められる。層における四面
体型シートと八面体型シートの間の2:1の関係によって、2:1の層状ケイ酸
塩の形態が定められる。モンモリロン石等の典型的な2:1層状ケイ酸塩に関し
、層は、1枚の八面体型中央シートから成り、通常は、四面体型ケイ素サイトの
2枚のシートの間に挟まれたアルミニウム又はマグネシウムによって被占されて
いる。種々の同形態カチオン置換(例えば、とりわけ、四面体型シートにおける
Al3+によるSi4+、又は八面体型シートにおけるLi+によるMg2+)もまた
、負に帯電したナノ層になる。負に帯電したこれらの層は、複数の2:1層状ケ
イ酸塩の間のギャラリー(中間層)領域のアルカリ金属イオン、アルカリ土類金
属イオン等の水和カチオンによって分離される。層上の負電荷は、中間層又は「
ギャラリー」のカチオン(通常、Ca2+及びNa+)によって平衡を保っている
。天然スメクタイト中の「ギャラリー」カチオンは、簡単なイオン交換工程によ
って、アルキルアンモニウム、アルキルホスホニウム及び他の有機カチオンを含
む所望のほとんどあらゆるカチオンと置換することができる。スメクタイト粘土
の幾つかの理想化された単位胞(unit cell)組成と層電荷密度とを表1に記載す
る。
ーミキュライト(ヒル石)、白雲母、黒雲母及び金雲母の理想的組成が含まれて
いる。バーミキュライトの層電荷密度は、スメクタイトのものより大きいが、雲
母のものより小さい。雲母は通常、2.0の層電荷を有する。バーミキュライト
又は雲母のギャラリーカチオンもまた、イオン交換によって置換され得るが、イ
オン交換工程は一般にスメクタイト粘土に対するものより遅い。また、バーミキ
ュライト及び雲母類は通常、10μm〜10cm又はそれ以上の粒径範囲の単結
晶として存在する。対照的に、スメクタイト粘土は1μm未満の粒径を有する。
バーミキュライト及び雲母の粒径は、機械的粉砕によって1μm未満の範囲に減
少させることができる。他のイオン交換可能な2:1層状ケイ酸塩には、イライ
ト、レクトライト(rectorite)、及びテトラシリシック雲母(tetrasilicic mica)
、合成雲母モンモリロン石(SMM)等の合成誘導体が含まれる。
部であることを知っている。他の多くの層状無機カチオン交換材料は、スメクタ
イトに代えて選択し得る。これらの層状材料には、結晶性板状ケイ酸塩、層状の
リン酸塩、ヒ酸塩、硫酸塩、チタン酸塩及びニオブ酸塩が含まれる。
H2O; マガダイト(magadite): Na2Si20O41・3H2O; マカタイト(
makatite): Na2Si4O9・3H2O; カネマイト(kanemite): NaHS
i2O5・3H2O; レフダイト(revdite): Na2Si2O5・5H2O; グラ
マンタイト(Grumantite): NaHSi2O5・0.9H2O; 及びイレライト(
Ilerite)(オクトシリケート): Na2Si8O17が含まれる。
チオンを、イオン交換反応によって、所望のほとんどあらゆるカチオンと置換す
る能力である。それらイオン交換カチオンは、ギャラリー領域が中性分子を吸収
する(imbibe)(挿入する(intercalate))する能力を決定するのに非常に重要で
ある。Na+、Ca2+等の無機カチオン(Mn+)は、水、ある種の極性有機分子
等の極性分子によって溶媒和されるのが好ましい。かくして、これらの交換形態
は、極性分子(特に、水)によって容易に膨張する。有機カチオン(アルキルア
ンモニウムイオン、ホスホニウムイオン等)は、親水性が一層小さく、場合によ
っては実に疎水性であり、有機分子をギャラリー領域の中に挿入するのが好まし
い。雲母中のKa+、Mg2+等の無機カチオンは、無水であり、ギャラリー間表
面に強力に結合している。従って、これらのケイ酸塩は、ギャラリー膨張及びイ
オン交換反応が困難である。しかし、雲母中のギャラリーカチオンの交換は、粒
子の粒径を(好ましくは、2μm以下の平均値まで)小さくすることによって、
容易にすることができる。
の中で有機分子が粘土のギャラリーに入って特定の粘土基礎間隔を持つ一定の組
成物を形成する該挿入化合物である。粘土挿入物を形成することが報告された有
機化合物には、荷電していない有機化合物、正に荷電した有機イオン、及びイオ
ン対の有機塩が含まれる。これらゲスト種の類は、イオン交換、物理吸着又は他
の機構によって挿入される。粘土鉱物中の有機ポリマーの挿入は、土壌中にの自
然過程(natural process)として生じるものと認識されてきた。ポリマーの吸着
及び脱着もまた、合成条件下で生じる[ゼング(Theng), B.K.G.「粘土−
有機反応の化学」, ジョーン ウィリー(John Wiley)及びサンス(Sons), 第13
6頁〜206頁(1974)]。粘土とポリマー種の間の相互作用は、天然ポリ
マー又は合成ポリマーの吸着及び脱着として検討されてきた[ゼング, B.K.
G.「粘土−ポリマー複合体の形成と特性(Formation and Properties of Clay-
Polymer Complexes)」, エルゼビア(Elsevier), 第63頁〜133頁(1979
)]。
幾つかの可能な構造の1つを取り得、これは層間のギャラリー中の区別可能なカ
チオンの分布に左右される。有機カチオン[特に、とりわけ(CH3)3NH+、
(CH3)4NH+等のアルキルアンモニウムイオン]は、モンモリロン石のギャ
ラリー中のNa+イオンと混合されたとき、混合層構体(interstratified struc
tures)を形成することが知られている[バーラー(Barrer),R.M.及びK.ブ
ラマー(Brummer),Trans. Faraday Soc. 59:第959頁〜968頁(196
3);並びに、ゼング, B.K.G.等「粘土鉱物(Clay Miner.)」,7: 第1
頁〜17頁(1967)]。これら混合層の相で、ギャラリーは交換カチオンの
「オニウムに富み」且つ「ナトリウムに富む」組成物によって占有される。即ち
、有機及び無機の交換カチオンは、分離したギャラリーの中に大きく分離される
か、又は「デミックスト(demixed, 偏析)」される。また、「オニウムに富み」
且つ「ナトリウムに富む」複数のギャラリーの積み重ねシーケンスは、混合層の
(interstratified, 交互の層に並べられた)混合されたイオン系ではランダムで
ある。オニウムイオン/アルカリ金属イオンの混合層スメクタイト粘土は、典型
的には、複数のギャラリー中の交換位置を占有している一層大きいオニウムイオ
ンの量と共に増大するXRD間隔を示す。
ン[即ち、(C18H37)P(C4H9)3 +]と、アルカリ金属イオン[即ち、Li + 、Na+又はK+]の等モル量を含有する、混合されたイオン交換形態のフルオ
ロヘクトライト(fluorohectorite)について観察された[イジュド(Ijdo)等,ア
ドバンスト・マテアリアルズ(Advanced Materials) 8:第79頁〜83頁(1
996)]。これらの後者の諸組成物では、有機イオン及び無機イオンも、分離
したギャラリーの中に分離される。しかし、混合層の系と異なり、有機ギャラリ
ー及び無機ギャラリーの積み重ねシーケンス(sequence, 順序,配列)が規則正し
く交互に並ぶ。この、複数のギャラリーの規則正しいシーケンスは、合理的 00l
反射の幾つかの秩序を示す規則的ヘテロ構造を生じさせる。
2つのタイプのイオンが、長距離積み重ねシーケンス(long range stacking seq
uences)のギャラリーを含む同種イオンのタクトイドに分離されることである。
即ち、有機交換イオンによる無機交換イオンの置換が順次生じて、ギャラリーに
続く隣接ギャラリーとなる。従って、もし、試料中の無機カチオンの一部が有機
イオンによって置換されるならば、一方は、2つの同種イオンの端成分(end-mem
ber)イオンで交換された形態から成るタクトイドの混合物と共に残される。これ
ら、相分離され混合されたイオン粘土は、典型的には、 同種イオンの端成分形態の、有機及び無機のカチオン交換済み親粘土の物理的混
合物の、XRD粉末パターン特性を示す。
られ)、且つ、相分離された混合済み有機/無機イオン粘土と、同類の2:1層
状ケイ酸塩とは、商業的用途の有用性が制限されている。これら3種の系の各々
における無機カチオン(I)及び有機カチオン(O)の分布は、概略的に図1の
部分A、B及びCにそれぞれ説明される。これらの諸構造の各々における有機交
換カチオンは、分離されている有機に富むギャラリー中の無機カチオンから大き
く分離されているので、これらの有機に富むギャラリーのみが、疎水性であり、
有機の試薬及び溶媒による挿入(intercalation)及び膨潤(swelling)に適してい
る。
trol agents)(例えば、油井掘削流体、化粧品及び家庭用洗浄生成物の中の制御
剤)のための材料として;水からの毒性有機化学物質の吸着剤のための材料とし
て;更に、有機ポリマー−層状ケイ酸塩のナノ複合材料を形成するための成分と
して;有用なものにするのは、その粘土の疎水性である。結果的に、交互の層に
並べられたヘテロ構造の、相分離された混合済みイオン粘土のみが有用である。
無機−カチオンに富む複数のギャラリーを含有する粘土の一部は、有機試薬、有
機溶媒及び有機ポリマーを含む望ましい挿入化学成分に関与しない。こういう理
由で、十分に交換された同種イオンの有機粘土(最も典型的には、第四級アンモ
ニウムイオン粘土)が、前記の用途のために使用される。
ng)のために必要な高価な有機カチオンの量を減少させる1つの方法は、同じギ
ャラリーの内部で有機及び無機のカチオンを混合することである。そのような混
合された交換カチオン形態は、「均質構造」であると言ってもよい。なぜなら、
タクトイド中の各ギャラリーは組成的に等価であり、均一な挿入特性(intercala
tion properties)を示すと思われるからである。均質構造の混合されたイオン挿
入物中の無機イオン(I)及び有機イオン(O)のギャラリーの分布は、概略的
に図1Dに示される。均質構造の有機/無機イオン交換済み粘土は、原理的には
、ギャラリー中の有機又は無機イオンの相対個数に依存して、親水性、疎水性、
又は両親媒性にさえすることができる。複数のギャラリーの極性を調整すること
によって、それらギャラリーの固有の極性に基づくゲスト種の吸着を促進させる
ことができる。また、両親媒性のギャラリーによって、起こり得るギャラリー内
部の反応のための有機と無機の両試薬の共吸着(co-adsorption)が可能となる。
更にまた、複数のギャラリー中で、疎水性誘導体を用いて有機試薬を吸着させる
ことが可能であり、それらギャラリー中では、無機カチオンが有機試薬の触媒反
応を可能にする要素(例えば、遷移金属イオン)である。均質構造の混合された
イオン粘土の利点が予期されているにもかかわらず、これらの構造はまれであり
、[有機イオン]対[無機交換カチオン]の比の範囲に非常に制限される。バン
サント(Vansant)及びオイテンヘーベン(Uytterhoeven)によって、各ギャラリー
中で2種の交換カチオンを均一に混合することは可能であるが、そのような系は
実際実現させることが非常に困難であるということが、熱力学的理由に基づいて
提案された。例えば、マクブリド及びモートランド(Mortland)[マクブリド,M
.B.等,Clay Miner. 10:第357頁(1975)]は、モンモリロン石
中でのテトラメチルアンモニウムイオンによるCu+イオンの置換において、イ
オンがランダムに交互に並んでいるのを観測した。また、スー(Xu)及びボイド(B
oyd)[スー,S.,等, Environ. Sci. Technol. 29:第312頁〜320頁
(1995);及び、スー,S.,等, Soil Sci. Soc. Am. J., 58:第13
82頁〜1391頁(1994)]は、バーミキュライトのギャラリー中におい
て(C16H33)N(CH3)3 +及びCa2+カチオンが分離するのを観察した。
換形態は、中間層ギャラリー中の2つのタイプのカチオンの分布に基づいて識別
される幾つかの可能な構造を採る得る。バーラー及びブラマー[バーラー,R.
M.及びK.ブラマー,Trans. Faraday Soc. 59:第959頁〜968頁(1
963)]は、一連の混合されたCH3NH3 +、Na+−及び(CH3)4N+、N
a+−モンモリロン石の基礎間隔(basal spacings)をX線回折によって調べた。
混合されたイオン組成物は、Na+−モンモリロン石をオニウムイオン塩の水溶
液でイオン交換することによって、調製された。彼らは、組成物が「混合層の」
構造であると結論付けた。これらの「混合層の」相において、ギャラリーは、交
換カチオン(exchange cations)の、オニウムに富む組成物とナトリウムに富む組
成物とによって占有される。即ち、有機カチオン及び無機カチオンは、分離した
ギャラリーの中に大きく分離される。また、オニウムに富むギャラリーとナトリ
ウムに富むギャラリーの積み重ねシーケンスはランダム(無作為)である。ラン
ダムに交互に層を並べられた、混合イオン2:1層状ケイ酸塩の構造は、図1A
に概略的に説明される。
7頁(1967)]はまた、水溶液中のアルキルアンモニウムイオンとのイオン
交換反応による、モンモリロン石中のNa+イオン及びCa2+イオンの置換につ
いて調べた。彼らは、生成物は交互に層を並べられ、偏析した(demixed, 混合不
足の)構造を有するものと結論付けており、これはバーラー及びブラマーの考え
と一致している。
等,Clays Clay miner 20:第47頁〜54頁(1972)]は、熱力学的方
法によって、モンモリロン石中の(CH3)NH3 +,(C2H5)NH3 +(C3H7
)NH3 +及び(C4H9)NH3 +のオニウムイオンによるNa+の部分置換を研究
した。彼らは、自分達の結果を、ギャラリー中のオニウムイオンとNa+イオン
の均一混合物という観点から(即ち、均質構造という観点から)解釈する傾向に
あった。しかし、彼らは、それらイオンがナトリウムに富むイオン及びオニウム
に富むイオンの中へ分離するのは反応生成物を乾燥する時であると考えた。
無機カチオン]比の適切な範囲を越えて均質又は均一に混合されることは、非常
にまれであり、既知技術ではある非常に特別な反応系に限られる。例えば、マク
ブリド(Mcbride)及びモートランド(Mortland)[マクブリド,M.B.等, Clay
Miner. 10:357(1975)]は、テトラプロピルアンモニウムイオンに
よる、モンモリロン石中のCu2+イオンの交換に関し、Cu2+イオンとテトラプ
ロピルアンモニウムイオンの、ランダムで交互な層の形成(random interstratif
ication)は、55%以下の交換で生じた。55%又はそれ以上の交換では、Cu 2+ イオン及びテトラプロピルアンモニウムイオンは、均質構造の混合されたイオ
ンの粘土におけるように分布した。図1Dに概略的に説明される均質構造の形成
物の、この特別な挙動は、配位水分子の数を6から4以下に減らすことによって
水和の度合を減少させるCu2+の特別な能力のせいであった。他の無機カチオン
は、配位数の低減化及び安定化を示さないようであり、また、熱力学的に安定し
た混合済みイオン粘土の均質構造を形成しない。
Ca2+)の有機粘土(ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、HDTMA+)の形成に
用いる種類の長鎖第四級基による置換の研究において、Xu and Boyd (Xu, S., e
t al., Soil Sci. Soc. Am. J., 58:1382-1391 (1994))は、「取込み(entrapped
)」混合イオン構造の例を提供した。Na+およびCa2+濃度がそれぞれ0.005M
および0.001Mでは、所定のモル分率(約0.6)の交換部位がHDTMA+によ
って占められた後には、無機カチオン同士の交換は難しくなった。無機カチオン
を総て置換することが不可能であることは、無機交換部位への接近を制限する取
込み現象に帰因した。有機カチオンの取込みは、有機オニウムイオンの周囲のギ
ャラリーのエッジが速やかに崩壊することによって引起された。Greenland and
Quirk (Greenland, D.J., et al., Clays Clay Minerals, 9:484-499 (1962)は
、ヘキサデシルビリジニウムがモンモリロナイト中のNa+を25%まで取込むこ
とを観察した。また、McBride and Mortland (McBride, M.B., et al., Clays C
lay Materials, 21:323-329 (1973))は、テトラプロピルアンモニウムはモンモ
リロナイトからCa2+を約50%置換するが、バーミキュライトからは無機イオン
を約10%しか置換しないことを観察した。McAtee (McAtee, J.L., J. C. Amer
ican Mineralogist, 44:1230-1236 (1959))は、長鎖第四級アンモニウムイオン
がモンモリロナイトからのNa+イオンのほとんどを置換したが、同じ鉱物の交換
部位におけるCa2+のかなりの分率を取込むことを観察した。
きな有機カチオンによる無機イオンの「カバリングアップ(covering-up)」また
は有機カチオンが存在することによるギャラリーの「収縮」など幾つかの機構に
よって起きることができる。しかしながら、ギャラリー収縮は、層状ケイ酸塩表
面に焦点を絞ってギャラリー高さを減少させることができる小さな有機カチオン
を必要とするので、一般的な機構ではない。ほとんどのオニウムイオンは、無機
カチオンの大きさに対してギャラリーを広げる。Xu and Boydは、「カバーリン
グアップ」および「ギャラリー収縮」機構はいずれも長鎖アルキルを有するオニ
ウムイオンには起こりそうにないことを指摘している。その代わりに、彼らは、
取込みを奨励した。この機構では、ギャラリーのエッジ付近のオニウムイオン上
のアルキル鎖によるアルカリ金属またはアルカリ土類カチオンの置換により、ギ
ャラリーからの均等化した無機イオンの拡散を妨げる疎水性バリヤーが生じる。
従って、図1Eに示すように、取込まれた混合有機−無機カチオン粘土および関
連の2:1層状ケイ酸塩は、所定のギャラリー内に両方の種類のイオンを含むが
、図1Dに示す同一構造形態とは対照的に、取込まれた構造のイオンはギャラリ
ー内部に均質に分布せず、従って、別個のものである。
イオン構造は、相分離、混合層および異種構造の混合イオン構造にデミックシン
グ(demixing)することによって引起されるのと同じ不都合を有する。しかしなが
ら、Xu and Boydによって強調されるように、取込み構造は疎水性および脂肪因
子によって引起され、従って非平衡交換工程で形成した準安定構造である。相分
離、混合層および異種構造系は、水性環境での平衡交換で形成した熱力学的に安
定な相である。
イ酸塩における有機および無機交換カチオンの混合は、無機交換カチオン(アル
カリ金属、アルカリ土類金属、またはプロトン)の分率は総カチオン交換容量の
10%未満である。更に、イオン混合は更に、McBride and Mortland (McBride,
M.B., et al., Clay Miner., 10:357 (1975)の混合N(CH3)4 +/Cu2+およびN(C3H7 )4 +/Cu2+系のように、非常に短いアルキル基を有するオニウムイオンに限定され
る。Lee et al. による関連研究(Lee, J.-F., et al., J. Chem. Soc. Faraday
Trans. I, 85:2953-2962 (1989))は、表面積測定に基づいて、小さなアルキルア
ンモニウムイオン、すなわちN(CH3)4 +はスメクタイト粘土のギャラリー交換部位
上でCa2+イオンをランダムに置換することを仮定している。しかし、当業者であ
れば、短いアルキル基を含むこれらの同一構造の混合イオン粘土は、短鎖アルキ
ルオニウムイオンが有機薬剤によるギャラリー挿入および膨張を引起すのに必要
な疎水性を欠いているので、スメクタイト粘土の通常のホモイオン性の長鎖アル
キルアンモニウムで置換された形態の有用な代替物とはならないことを知ってい
るであろう。
レオロジー調節剤としての使用は商業的に極めて重要である。一般に、ポリマー
−粘土複合材料は、通常の複合材料、挿入ナノ複合材料、および剥離ナノ複合材
料の三種類に分類することができる。通常の複合材料では、粘土タクトイドは、
粘土の層の間にポリマーマトリックスの挿入を持たない凝集層の元の状態で存在
する。このポリマーは、粘土粒子(タクトイド)の外部表面と独占的に接触して
いる。挿入ナノ複合材料では、粘土層構造へのポリマーの挿入は、粘土対ポリマ
ー比とは無関係に結晶学的に規則的に起こる。挿入ナノ複合材料は、通常は若干
のポリマーの分子層のみによって挟まれており、この複合材料の特性は典型的に
はセラミックホストの特性に似ている(Kato, C., et al., Clays Clay Miner.,
27, 129 (1979); Sugahara, Y., et al., J. Ceram. Soc. Jpn., 100, 413 (19
92); Vaia, R.A., et al., Chem. Mater., 5, 1694 (1993);およびMessersmith,
P.B., et al., Chem. Mater., 5, 1064 (1993))。Goodmanの米国特許第4,6
83,259号明細書も参照されたい。対照的に、 剥離ナノ複合材料では、個
々の10Åの厚みの粘土層は、荷重によって変わる平均距離だけ連続ポリマーマ
トリックス中で分離されている。通常は、剥離粘土複合材料の粘土含量は挿入ナ
ノ複合材料の粘土含量よりずっと低い。従って、剥離ナノ複合材料は、主として
出発ポリマーの特性に関連した特性を有するモノリシック構造を有する。
複合材料で見られるものに匹敵する面内結合強さおよびアスペクト比を有する1
0Åの厚みのケイ酸塩層を提供する。ナノ複合材料形成に用いられる粘土は、元
の鉱物のNa+および/またはCa2+ギャラリーカチオンが有機オニウムイオンによ
って置換されているスメクタイト粘土のイオン交換形態である。オニウムイオン
は、プロトン化した第一アミン(RNH3 +)、第二アミン(R2NH2 +)であることができ
、または第三アミン(R4NH+)または第四アンモニウムイオン(R4N+)であることも
できる。窒素に結合したアルキル基は、同一または異なっていてもよく、アルキ
ル基は一部がベンジル基(-CH2-C6H5)、フェニル基(-C6H5)、またはベンジルおよ
びフェニル基によって置換されていてもよい。アルキル基は、一般式が(H3N-(CH 2 )n-COOH)+を有するプロトン化α,ε−アミノ酸のように官能化していてもよい
。ホスホニウムイオンを、アンモニウムイオンの代わりに用いて粘土ポリマーナ
ノ複合材料を形成することができる。
離粘土ナノ複合材料が、近年報告されている(Fukushima, Y., et al., J. Incl
usion Phenom., 5, 473 (1987); Fukushima, Y., et al., Clay Miner., 23, 27
(1988);およびUsuki, A., et al., J. Mater. Res., 8, 1179 (1993);および熱
可塑性ポリマーを記載しているWO93/04117号明細書および93/04
118号明細書)。ナイロン−6マトリックスでの粘土剥離によって、機械的、
熱的、およびレオロジー特性が著しく向上し、このポリマーに新たな材料を適用
することができるようになった(Usuki, A., et al., J. Mater. Res., 8, 1179
(1993);およびKojima, Y., et al., J. Mater. Res., 8, 1185 (1993))。近年
、柔軟なエポキシマトリックスでアルキルアンモニウム交換スメクタイト粘土を
用いることによる粘土補強したエポキシナノ複合材料が、報告されている(Lan,
T. and Pinnavaia, T.J., Chem. Mater., 6, 2216 (1994))。Lan. T. and T.J.
Pinnavaia, Proceedings of ACS PMSE, 71:527 (1994), Avelch et al., Clay M
inerals, 29: 169-178 (1994)およびMessersmith et al., Chem. Mater., 1719-
1725 (1994)); Kawasuirの米国特許第4,810,734号明細書には、様々な
ポリマー剥離粘土が記載されている。PCT WO95/14733号明細書お
よびPCT 96/08526号明細書には、ポリマー剥離粘土が記載されてい
る。剥離した10Åの厚みの粘土層の補強は、極めて重要である。例えば、エポ
キシマトリックス中でCH3(CH2)17NH3 +−モンモリロナイトが15重量%では、引
張強さが10倍に増加し、弾性率が8倍に増加した。ケイ酸塩によって提供され
る有意な補強効果は、柔軟なマトリックスにとって特に重要である。Usuki et a
l.の米国特許第4,889,885号明細書には、粘土を含む熱可塑性ビニルポ
リマー複合材料が示されている。
アンモニウムオニウムイオンまたはα,ω−アミノ酸イオンは、ナノ複合材料の
形成の前に粘土ギャラリーに交換され、部分的にギャラリーを一層疎水性および
ポリマー前駆体の相互作用に一層適するようになった。これらの有機粘土により
、モノマー種(例えば、ε−カプロラクタム、エポキシ樹脂および硬化剤)の粘
土ギャラリーへの挿入(接近)が可能になる(Usuki, A., et al., J. Mater. Re
s., 8, 1179 (1993), Lan, T. and Pinnavaia, T.J., Chem. Mater., 6, 2216 (
1994))。重合反応により、モノマーは粘土ギャラリー領域に網状組織を形成し、
ポリマー−粘土ナノ複合材料が形成される。モノマーのギャラリー内および外重
合速度を調節することによって、剥離しおよび挿入したナノ複合材料を調製する
ことができる。
ョン)によってポリマー粘土を形成するために用いられている(Vaia等,C
hem.Mater.,7 154(1995))。このプロセスはポリマー−
シリケート混合物を押出機中で静止状態で(statically)又は剪断下でポリマーの
軟化温度より高く加熱することを包含する。
ー(clay gallery)中の長鎖アルキルオニウムイオン(alkyl onium ions)の存在が
、モノマー又は予備成形された(pre-formed)ポリマーを粘土ギャラリー中に移行
させるために重要であった。しかし、ギャラリー中のアルキルアンモニウムイオ
ンはポリマーマトリックスと粘土ギャラリー表面との有利と考えられるファンデ
ルワールス(van der Waals)相互作用を妨げる可能性がある。さらに、アルキル
アンモニウムイオンの高いコストと複雑な加工方法がこの複合材料の用途を限定
する。その上、アルキルアンモニウムイオンは有害であり、特別な取り扱い方法
を必要とする。したがって、ポリマー−無機ナノ層(nanolayer)複合材料の形成
におけるアルキルアンモニウム交換カチオンの必要性を減ずることが非常に実用
的で、経済的な利益であると考えられる。
の問題は、好ましい剥離された状態(exfoliated state)の無機ナノ層を含む複合
材料を形成することが困難であることである。先行技術は、ポリマーマトリック
ス中で無機ナノ層剥離を達成する一般的な方法を教えている。1つのアプローチ
は、有機オニウムイオンによる中間層を挿入された層状無機イオン交換体の存在
下で、モノマーのポリマー先駆体又はポリマー先駆体混合物からポリマーを形成
することである。しかし、多くの場合に、ポリマー形成の重合速度は、バルクポ
リマーにおけるよりも層状無機相の中間層ギャラリー領域において非常に緩慢で
ある。その結果、剥離ではなく挿入(インターカレーション)されたハイブリッ
ドナノ複合材料が形成される。さらに、この“その場(in situ)”重合方法は、
ハイブリッドナノ複合材料組成物による製品(parts)の製造における製造融通性(
manufacturing versatility)を欠いている、この理由は、ナノ複合材料が固定の
ポリマー対無機ナノ層比率のバッチでのみ製造することができるに過ぎないから
である。
典型的にアルキルアンモニウム交換イオンによって修飾された層状無機イオン交
換体と混合する。押出機における剪断適用下での混合物の溶融加工は適当な環境
下でナノ複合材料形成を生じることができる。しかし、溶融加工はオニウム交換
カチオンの分解温度未満の溶融温度を有する熱可塑性樹脂に限定される。
れた機械的性質を示すことができる。これらの物質の機能特性を最適化するため
には、ナノメートルの長さ規模で有機マトリックス中に無機成分を分散させるこ
とが通常望ましい(Giannelis,E.P.JOM 44 28(199
2);Gleiter,H.Adv.Mater.4 474(1992);及
びNovak,B.M.,Adv.Mater.5 422(1993))。ナ
ノ規模構成単位に分解されうる、スメクタイト粘土及び他の層状無機物質(Pi
nnavaia,T.J.,Science 220 365(1983))が
,有機−無機ナノ複合材料の製造のために有用である。
,511,725号、Becker等への第3,847,726号及びNels
onへのカナダ特許第1,004,859号は、エポキシ樹脂を取り込む種々な
組成物を示している。Beall等への米国特許第5,552,469号もポリ
マー剥離粘土(polymer exfoliated clay)を述べている。これらのポリマーマト
リックスには非常に多くの用途がある;しかし、これらのポリマーの性質を改良
する必要性がある。
リッド複合材料組成物をより効果的に製造するためには、熱硬化性ポリマーと熱
可塑性ポリマーの両方に適用可能である、より多角的な加工用組成物及び加工方
法が必要である。
(I)の交換された形態の、起こり得る諸構造の概略的説明であって、A.ラン
ダムに交互に層が並べられたもの;B.規則正しく交互に層が並べられた(ヘテ
ロ構造の)タクトイド;C.相が分離されたタクトイド;D.均質構造のタクト
イド;及びE.エントラップト(Entrapped)タクトイドである。構造A、B及び
Cでは、2種のイオンは、分離したギャラリーの中に分離(偏析)されていて、
ギャラリーの積み重ねシーケンスが異なっている。構造Dでは、同一ギャラリー
内で2種のイオンが混合しており、全てのギャラリーは等価量(equivalent)であ
る。構造Eでは、有機カチオンと無機カチオンとが同一ギャラリーを共占有して
いる(co-occupy)が、ギャラリー内でのそれらイオンの分布は均一でない。
RITE AW[アメリカン・コロイド社(American Colloid Corp.)によって提
供される市販のヘクトライト];(B)十分に交換された18A−HECTAB
RITE AW(例1)(ここに、18Aはオクタデシルアンモニウムイオンを
示す);(C)2.8mモル (C18H37)NH3 +Br-塩化物塩の溶液と、1:
1(v/v)のエタノール:水に入った2gのNa−HECTABRITE A
Wとを75oCで96時間の間反応させることによって調製された、均質構造の
18A/Na−HECTABRITE AW(例3);(D)2.8mモル (
C18H37)NH3 +Br-塩化物塩の溶液と、1:1(v/v)のエタノール:水
に入った2gのNa−HECTABRITE AWとを75oCで24時間の間
、部分的イオン交換反応させることによって得られた、相が分離した18A−H
ECTABRITE AWとNa−HECTABRITE AW(例2);のX
RDパターン(Cu-Kα)のグラフである。試料C及びDの、オニウムイオン
対Na+のモル比は約1:1である。
を含有するエポキシ−粘土の組成物のXRDパターン(Cu-Kα)のグラフで
ある。両方の系の、18Aオニウムイオン対Na+のモル比は約1:1である(
例17〜19)。
XRDパターン(Cu-Kα)のグラフであって、A:十分に交換された18A
−HECTABRITE AW(E1); B:均質構造の1:1の18A/N
a−HECTABRITE AW(E3);及び、C:相分離した(E2)18
A−HECTABRITE AW(50重量%)とNa−HECTABRITE
AW(50重量%);である。全ての試料は10重量%の粘土充填(clay load
ing)を有する(例27)。
、オニウムイオン及びプロトンアルカリ金属イオン又はアルカリ土類金属イオン
の交換形態とから成る粒子状濃縮物(particulate concentrate)で調製したハイ
ブリッド・ナノ複合材料(nanocomposite, 微小複合材)の概略的説明を示す流れ
図である。図5B及び5Cは、剥離されたナノ層の規則正しい配列と不規則配列
とを示すナノ複合材料生成物の概略的説明である。
ンとかなりの時間の間直接イオン交換させることによって;また、(2)(A)
と、十分に交換されたオニウムイオン粘土(B)との容易な再分配反応によって
;部分的に交換された均質構造体を調製する方法を示す概略的流れ図である。
態の無機、有機カチオン交換組成物とから成る粒状濃縮物であって、後で、ポリ
マー前駆体、複数のポリマー前駆体の混合物、又はポリマー溶融体(即ち、溶融
加工状態下の熱可塑性ポリマー)と混合して、補強なし硬化ポリマーと比べて機
械的性能特性が改善された、ポリマー−無機物ナノ層のハイブリッド複合材料を
形成することのできる該粒状濃縮物を提供することにある。
ナノ層でできたハイブリッドナノ複合材組成物であって、粘土の複数のナノ層が
補強剤且つ浸透障壁(barriers to permeants)として機能し、かくして、強度、
寸法安定性及び耐溶媒性が改善され、しかも、複数の無機ナノ層上の初期交換カ
チオンがオニウムイオンと、プロトン、アルカリ金属イオン又はアルカリ金属イ
オンである該複合材組成物を提供することにある。
ハイブリッド複合材料を製造するための、低コストで高速の環境に優しい(envir
onmentally benign)方法を提供することにある。
金属イオン及びそれらの混合物から成る群から選ばれる無機イオンとによって共
占有されている複数のギャラリーを複数のナノ層の間に有する、無機イオン及び
有機イオンが挿入された均質構造の層状格子組成物に関する。
金属イオン及びそれらの混合物から成る群から選ばれる無機イオンとによって共
占有されている複数のギャラリーを複数のナノ層の間に有する均質構造の層状格
子組成物を形成する方法であって、水及び水混和性有機溶媒の中で無機イオンを
挿入した層状格子組成物とオニウムイオンを挿入した層状格子組成物とを混合し
、0oC〜100oCの温度で反応混合物を得;次いで、前記反応混合物から前記
均質構造の層状格子組成物を分離する;諸工程を含む、上記方法にも関する。
リ土類金属イオンから成る群から選ばれるイオンとによって共占有されている複
数のギャラリーを複数のナノ層の間に有する、無機イオン及びオニウムイオンが
挿入された均質構造の層状組成物を形成する方法であって、水及び水混和性有機
溶媒の中で、オニウム化合物を、前記無機イオン及びそれらの混合物によって共
占有されている複数のギャラリーを有する無機層状格子組成物と混合し、0oC
〜100oCの温度で反応混合物を得;前記反応混合物を一定時間の間保持して
、前記均質構造の層状格子組成物を形成し;次いで、前記反応混合物から前記均
質構造の層状格子組成物を分離する;諸工程を含む、上記方法にも関する。
るのに有用な粒状濃縮物(particulate concentrate)組成物をも提供する。ポリ
マー複合材料は、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂であってよい。層状カチオン交
換組成物の一般的な類は、無機ナノ層として利用し得る。本発明の好ましい態様
では、イオン交換体の2:1層状ケイ酸塩類の一部が、粒状濃縮物組成物を形成
するために選ばれる。積層された結晶性板状のケイ酸塩、リン酸塩、ヒ酸塩、チ
タン酸塩、バナジウム酸塩、ニオブ酸塩、モリブデン酸塩、マンガン酸塩及びウ
ラニル化合物を含む、わずかに好ましい層状無機カチオン交換体組成物を選択す
ることができる。
カリ金属イオン又はアルカリ土類金属イオンとによって約10:90〜90:1
0のモル比で占有されている、カチオン交換サイトを有する均質構造の層状無機
組成物の交換された形態の複数のギャラリーの中に、ポリマー重合成分を挿入す
ることによって形成される。ポリマー重合成分は、ポリマー前駆体又は複数のポ
リマー前駆体の混合物と重合反応することのできる官能基を含有するあらゆる試
薬として定義することができる。ポリマー重合成分はまた、無機イオン交換体の
ギャラリーのプロトンと反応する塩基性官能基を含有することができる。ポリマ
ー重合剤及びポリマー前駆体は化学構造が同一でも異なっていてもよい。
との反応によって、初期の硬化済み複合材料と比べて著しく優れた機械的性能特
性を有する、ポリマー−ナノ層の硬化済みハイブリッド複合材料が提供される。
複数の無機ナノ層の交換サイト上におけるアルキルアンモニウムイオンの数の減
少によって、界面の相互作用が最適化され、ポリマー相の機械的強度が高まる。
加えて、ポリマー−ナノ層の硬化済み複合材料は、ガスによる浸透、及び有機溶
媒による膨潤に対する改善された抵抗を示す。これら後者の諸特性によって、工
業材料(engineering materials)としての、更にはバリヤー膜(barrier films)、
密封材等としての複合材料の性能が改善される。また、それら複合材料の完全性
(integrity)は、アルキルアンモニウムイオンを減少させることによって改善さ
れる。かくして、溶媒の存在下での複合材料の寸法安定性と、複合材料のクレー
ジング(crazing)及びクラッキングに対する抵抗性とが改善される。更に、本発
明で具体化されるエラストマー・ナノ複合材料の接着強度が、アルキルアンモニ
ウムイオンを減少させることによって改善される。
に使用される粒状組成物において、 複数のナノ層を有しそれらナノ層の間に複数のギャラリーを有する層状無機組
成物の粒子の中に挿入されたポリマー成分であって、前記層状無機組成物が、前
記複数のギャラリーの各々の中に、約10対90〜90対10の[オニウムイオ
ン]対[無機イオン]のモル比で、オニウムイオンと、プロトン、アルカリ金属
イオン、アルカリ土類金属イオン及びそれらの混合物から成る群から選ばれる無
機イオンとによって占有されているカチオン交換サイトを有し;しかも、前記粒
状組成物を使用する際、前記複数のナノ層が、前記層状無機組成物の複数のギャ
ラリーの中に導入されて前記ポリマー成分と結合しているポリマー溶融体又はポ
リマー前駆体によって分離され;しかも、[ポリマー成分]対[層状無機組成物
]の重量比が約1:100〜100:1である;前記ポリマー成分を含有する、
上記粒状組成物に関する。
するために使用される粒状組成物において、複数のナノ層を有しそれらナノ層の
間に複数のギャラリーを有する2:1層状ケイ酸塩の粒子の中に挿入されたポリ
マー成分であって、前記2:1層状ケイ酸塩が、前記複数のギャラリーの各々の
中に、約10対90〜90対10の[オニウムイオン]対[無機イオン]のモル
比で、オニウムイオンと、プロトン、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イ
オン及びそれらの混合物から成る群から選ばれる無機イオンとによって占有され
ているカチオン交換サイトを有し;しかも、前記粒状組成物を使用する際、前記
複数のナノ層が、前記2:1層状ケイ酸塩の複数のギャラリーの中に導入されて
いるポリマー前駆体によって分離され;しかも、[ポリマー成分]対[2:1層
状ケイ酸塩]の重量比が約1:100〜100:1の範囲である;前記ポリマー
成分を含有する、上記粒状組成物に関する。
無機のハイブリッド複合材料であって、該層状無機組成物が複数の層の間に、該
ポリマーを含有する複数のギャラリーを有する上記複合材料において、前記ポリ
マーが硬化する前に、前記層状無機組成物が、前記複数のギャラリーの各々の中
に、約10対90〜90対10の[オニウムイオン]対[無機イオン]のモル比
で、オニウムイオンと、プロトン、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオ
ン及びそれらの混合物から成る群から選ばれる無機イオンとによって占有されて
いるカチオン交換サイトを有し;しかも、[ポリマー]対[層状無機組成物]の
重量比が約200:1〜1:100であり;前記複数の層の間の平均離隔距離(a
verage separation)が、約0.4〜300nmのギャラリーの高さに相当し;し
かも、前記粒子が約20〜20,000nmの平均直径と、約20,000:1
〜20:1の範囲の[前記粒子の直径]対[前記粒子の厚さ]の比とを有する;
上記複合材料にも関する。
する有機−無機のハイブリッド複合材料であって、該ケイ酸塩粒子が複数の層の
間に、該ポリマーを含有する複数のギャラリーを有する上記複合材料において、
プロトンが前記ポリマーに結合している該ポリマーが硬化する前に、前記ケイ酸
塩が、前記複数のギャラリーの各々の中に、約10対90〜90対10の[オニ
ウムイオン]対[無機イオン]のモル比で、オニウムイオンと、プロトン、アル
カリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン及びそれらの混合物から成る群から選
ばれる無機イオンとによって占有されているカチオン交換サイトを有し;しかも
、[ポリマー]対[層状ケイ酸塩]の重量比が約200:1〜1:100であり
;前記複数の層の間の平均離隔距離が、約0.4〜300nmのギャラリーの高
さに相当し;しかも、前記粒子が約20〜20,000nmの平均直径と、約2
0,000:1〜20:1の範囲の[前記粒子の直径]対[前記粒子の厚さ]の
比とを有する;上記複合材料に関する。
複数のギャラリーの各々の中の、約10対90〜90対10の[オニウムイオン
]対[無機イオン]のモル比で、オニウムイオンと、プロトン、アルカリ金属イ
オン、アルカリ土類金属イオン及びそれらの混合物から成る群から選ばれる無機
イオンとによって占有されているプロトンカチオン交換サイトと;を有する層状
無機組成物を与える工程と、 (b)前記層状無機組成物の前記複数のギャラリーの中にポリマー成分を挿入
する工程であって、その組成物が、ポリマーを形成するために使用され得る該工
程と、 を含む、上記方法にも関する。
トンがポリマーに結合している該ポリマーが硬化する前に、前記複数のギャラリ
ーの各々の中で、約10対90〜90対10の[オニウムイオン]対[無機イオ
ン]のモル比で、オニウムイオンと、プロトン、アルカリ金属イオン、アルカリ
土類金属イオン及びそれらの混合物から成る群から選ばれる無機イオンとによっ
て占有されているカチオン交換サイトと;を有する2:1層状ケイ酸塩を与える
工程であって、[ポリマー]対[層状ケイ酸塩]の重量比が約200:1〜1:
100であり、前記複数の層の間の平均離隔距離が、約0.4〜300nmのギ
ャラリーの高さに相当し、しかも、前記粒子が約20〜200,000nmの平
均直径と約20,000:1〜20:1の範囲の[前記粒子の直径]対[前記粒
子の厚さ]の比とを有する、該工程と、 (b)前記2:1層状ケイ酸塩の前記複数のギャラリーの中にポリマー成分を
挿入する工程であって、その組成物がポリマーと混合され得る該工程と、 を含む、上記方法にも関する。
ギャラリーを有する層状無機成分とを含有する硬化済みポリマー複合材料であっ
て、 (i) 前記層状無機組成物が、前記複数のギャラリーの各々の中に、約10対9
0〜90対10の[オニウムイオン]対[無機イオン]のモル比で、オニウムイ
オンと、プロトン、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン及びそれらの
混合物から成る群から選ばれる無機イオンとによって占有されているカチオン交
換サイトを有し、 (ii) ポリマー前駆体又はポリマー溶融体、 (iii) 前記複数の無機層が、前記複数のギャラリー中の前記ポリマー前駆体又
はポリマー溶融体によって分離されており、且つ (iv) [前記のポリマー前駆体又はポリマー溶融体]対[前記層状無機組成物
]の重量比が約1:100〜100:1である、 前記複合材料を調製する方法であって、 (a)前記のポリマー前駆体又はポリマーを含有する組成物を混合物の中に供
給する工程と、 (b)前記混合物を一定温度で一定時間の間混合して、前記ポリマー複合材料
を生成する工程であって前記複数のギャラリーが前記ポリマーを含有する該工程
と、 を含む、上記調製方法にも関する。
ラリーを有する均質構造の2:1層状ケイ酸塩とを含有する硬化性組成物から調
製されるポリマー複合材料であって、 (i) 前記均質構造の2:1層状ケイ酸塩が、前記複数のギャラリーの各々の中
に、約10対90〜90対10の[オニウムイオン]対[無機イオン]のモル比
で、オニウムイオンと、プロトン、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオ
ン及びそれらの混合物から成る群から選ばれる無機イオンとによって占有されて
いるカチオン交換サイトを有し、 (ii) ポリマー前駆体又はポリマー溶融体、 (iii) 前記複数のケイ酸塩層が、前記複数のギャラリー中の前記ポリマー前駆
体又はポリマーによって分離されており、且つ (iv) [前記のポリマー前駆体又はポリマー]対[前記層状ケイ酸塩]の重量
比が約1:100〜100:1である、 前記ポリマー複合材料を調製する方法であって、 (a)前記のポリマー前駆体又はポリマー溶融体を含有する組成物を混合物の
中に供給する工程と、 (b)前記混合物を一定温度で一定時間の間混合して、前記硬化済み複合材料
を生成する工程であって前記複数のギャラリーが前記ポリマーを含有する該工程
と、 を含む、上記調製方法にも関する。
とによって、低コストで有用な混合された有機/無機カチオン交換済み粘土を提
供する。更に、この方法によって、オニウムイオンと、6個以上の炭素数を有す
るアルキル長鎖との混合が可能となる。本発明によって、以前、従来技術では知
られていなかった、均質構造の混合された有機/無機カチオン交換済み形態(for
ms, フォーム)の2:1層状ケイ酸塩を調製する方法が提供される。
メクタイト粘土及び2:1層状ケイ酸塩組成物が提供される。これらの新規な組
成物は、それらの複数のギャラリーの内部に十分に且つ均一に分配された有機と
無機の交換カチオンを有する。特定の2:1層状ケイ酸塩による、混合されたイ
オンの均質構造は、オニウムイオンの大きさと2:1層状ケイ酸塩の性質とに依
存する、基礎間隔(basal spacing)を持った少なくとも1つのX線回折線を示す
。一般にこれらの組成物は、親端成分(parent end members)の同種イオンの有機
粘土と無機粘土の中間のギャラリー極性を示す。更に、その極性は、均質構造の
複数のギャラリーを共占有する(co-occupy)無機及び有機カチオンの相対比(rela
tive fractions)を選定することによって変化させ得る。一般に、[有機カチオ
ン]対[無機カチオン]のモル比は、10:90〜90:10の範囲であり、一
層好ましくは30:70〜70:30の範囲である。その結果、挿入諸特性(int
ercalation properties)、従って、これらの組成物又は吸着剤、流動学的制御剤
(rheological control agents)、ポリマー・ナノ複合材料を形成するための諸成
分、他の挿入−依存用途(intercalation-dependent applications)の性能諸特性
は、[有機イオン]対[無機イオン]の比を選定し、有機及び無機の交換カチオ
ンを選定し、また、2:1層状ケイ酸塩を選定することによって、制御すること
ができる。
しくは、Na+)、アルカリ土類金属カチオン(最も好ましくは、Ca2+)、プ
ルトン(ヒドロニウムイオン)、アンモニウムイオン、及び2価の遷移金属イオ
ンから成る群から選ばれる。有機カチオンは、諸オニウムイオン(最も好ましく
は、第一級、第二級、第三級及び第四級のアンモニウムイオン)から成る群から
選ばれる。当業者ならば、リン及びヒ素の関連オニウムイオンはアンモニウムイ
オンの有用な代替物であると考えるであろう。しかし、これら諸イオンは一般的
にはわずかに好ましい。なぜなら、これら諸イオンは一層高価であり毒性がある
からである。全てのスメクタイト粘土は、適切な2:1層状ケイ酸塩であり;ま
た、カチオン交換体として機能し一層大きい電荷密度を持つそれらケイ酸塩の類
似体である。一層具体的に言えば、それら2:1層状ケイ酸塩は、モンモリロン
石、ヘクトライト、フルオロヘクトライト、サポナイト、バイデル石、ノントロ
ナイト、スティーブンサイト(stevensite)、バーミキュライト、ハイドロマイカ
、合成スメクタイト、ラポナイト(laponite)、ターネオライト(taneolite)、テ
トラシリシックマイカ(tetrasilicic mica)、及び規則正しく配列し混合された
層状粘土レクトライト(rectorite)から成る群から選ばれる。
及びバーミキュライトを開示する。1つだけ稀なる例外、即ち、マクブリド(Mcb
ride)及びモートランド(Mortland)の混合されたCu2+−短鎖アルキルアンモニ
ウムイオン系[Clays Clay Minerals 21:第323頁〜329頁(1973)
]はあるが、それらの組成物は全て、特に、カチオンの相対比が10:90を越
えるとき、デミクスト相(demixed phase, 偏析した相)、分離され交互の層に並
べられたヘテロ構造形態又はエントラップト(entrapped, 落し入れられた)形態
を示す。従って、本発明の均質構造の組成物は、当業界では実質的に知られてい
ない。唯一、以前開示された、混合された均質構造のイオン粘土系の例は、(C
H3)4N+−Cu2+及び(CH3)3NH+−Cu2+交換形態のモンモリロン石に限
定される[マクブリド,M.B.等,Clays Clay Minerals 21:第323頁〜
329頁(1973)]。デミクスト(demixed)構造を通常与えるイオン交換反
応条件下での、これらCu2+−短鎖オニウム系における均質構造の形成は、短鎖
アルキルのオニウムイオンの水和形と適合する(compatible, 親和性のある)、水
和した4つの正方形平面的配位構造(coordinate square planar geometry)を、
そのイオンに採らせるという、Cu2+の特殊な水和特性から恐らく生じる。大抵
の有機−無機イオン交換カチオンでは、水和特性が大きく異なり、そして、水和
エネルギーにおけるこれらの差異は、疑う余地もなく、層状ケイ酸塩の複数のギ
ャラリー中のイオンの、熱力学的に有利なデミキシング(demixing, 偏析)の一因
となる
ネルギーの差異を最小化することによって、熱力学的に安定となる。 溶媒和エネルギーの差異の減少化は、イオン交換反応の従来技術において通常使
用されている水を、水−極性有機溶媒の混合物と置き換えることによって達成す
ることができる。従って、本技術の1つの態様では、水:エタノール混合物が、
ヘクトライトのNa+交換イオンを置換するのに使用される。デミクスト(demixe
d, 偏析した)相−分離構造は、当初、従来技術の教示に従って形成される。しか
し、デミクスト・エタノール懸濁液は、水:アルコール媒体中でイオン再配分反
応を受けて、4日間以上の期間の間の更なる反応によって安定した均質構造を形
成する。この全体的な転化は、次の反応シーケンスによって表わすことができる
: I+−粘土 + O+ (溶液)→ O+/I+−粘土 + I+ (溶液) (反応式1
) (式中、I+は無機カチオンであり、O+は有機カチオンである)。O+/I+−粘
土は、当初、デミクスト・イオン構造であり、後で、長い反応時間によって均質
構造の粘土に転換される。当業者なら、均質構造の混合されたイオンの粘土を安
定化するために、エタノールに代えて他の極性有機溶媒を使用し得ることを理解
するであろう。極性有機溶媒成分は、エタノール、メタノール、イソプロパノー
ル、アセトン、アセトニトリル、グリコール、グリセロール、及び他のポリエチ
レングリコールを含む群から選ぶことができる。水は、部分的に又は全体的に極
性有機溶媒成分と置き換えることができるが、一般的には、水との混合物が好ま
しい。
物等の適度に極性の液状媒体中における、同種イオンの親端成分(parent end me
mber)粘土の間のイオン再配分反応によって、周囲温度で数分間で、安定した均
質構造の混合されたイオン粘土が容易に形成されることである。非常に好ましい
イオン再配分反応の経路は、(反応式2)のように表わすことができる。 O+−粘土 +I+−粘土 → O+/I+−粘土 (反応式2)
配分経路は、反応式1のイオン交換経路よりもはるかに好ましい。反応媒体中に
自由電解質(free electrolyte)が存在しないために、均質構造の形成を達成する
ために必要な時間が大幅に低減される。また、同種イオンの「O+−粘土」及び
「I+−粘土」は、容易に調製され、商業の標準品目である。このように、均質
構造の「O+/I+−粘土」は、適切な溶媒中で親端成分を混合することによって
簡単に調製することができる。
種以上の異なる粘土の層から成る均質構造形態が容易に形成することである。均
質構造の生成物を形成するための2種の異なる粘土(例えば、粘土Aと粘土B)
からの層の混合工程は、反応式3によって説明することができる。 O+−粘土A +I+−粘土B → O+/I+−粘土A/B (反応式3)
する複数の粘土を複数の組成物と混合し、材料の性能を改善することが可能とな
る。また、均質構造の混合されたイオンの粘土を製造するコストの低減が、同種
イオンの親(parent, 源)と諸成分(members)を選定する上での追加的柔軟性(adde
d flexibility)によって実現されるであろう。即ち、性能を改善するかし又はコ
ストを低減するという理由のために、均質構造の混合されたイオンの粘土を形成
する上で、有機及び無機の交換形態の異種のスメクタイト[即ち、モンモリロン
石/ラポナイト(laponite)]を混合するか、又は、有機のバーミキュライトを無
機のスメクタイトと混合することが、ある場合には、望ましいと思われる。当業
者はまた、2つの非常に異なる族(families, 粘土類)(例えば、無機カチオン交
換済み2:1層状ケイ酸塩と、有機カチオン交換済み層状の硫化物又はリン酸塩
)から、層状構体を混合することを予想するかも知れない。
タイト粘土及び関連の2:1層状ケイ酸塩を説明するために通常使用されること
を知っている。その回折パターンによって、積み重ねられた複数の層の間の基礎
間隔(basal spacings)を測定することができる。相分離の構造を有する混合され
たイオン系は典型的には、その構造を含む同種イオン挿入の基礎間隔特性を示す
。エントラップト(entrapped)混合されたイオン系はまた、もし、複数のギャラ
リーを共占有している(co-occupying)有機及び無機イオンがそれらギャラリー内
で良好に分離されており、また、分離された領域がタクトイド内で交互にうまく
積み重ねられているならば、2つの基礎間隔に対応する回折ピークを示す。そう
でなければ、積み重ねられた複数の層の間の平均繰り返し距離を示す、単一の基
礎間隔のみが観察されるであろう。ランダムに交互の層に並べられた混合された
イオン相は、典型的には、タクトイドに含有される有機及び無機のデミクスト・
ギャラリーによって表わされる諸間隔の加重平均(weighted average)を表わす1
つの基礎間隔を示す。従って、観測される間隔は典型的には、交互の層に並べら
れた構造(interstratified structure)の中の[有機カチオン]対[無機カチオ
ン]の比の範囲内で変化する。
的には、有機カチオン)がギャラリーを占有するときに見られる間隔と同一と予
想されるかも知れない。即ち、一層小さい無機カチオンは原理的に一層大きい有
機カチオンの間に収容され(accommodated, 受入れられ)得るので、その間隔は、
[有機カチオン]対[無機カチオン]の比によっては変化しないものと予想され
るかも知れない。しかし、組成物−不変の基礎間隔は、均質構造系の場合、めっ
たにない。なぜなら、均質構体中の有機カチオンの配向は、[有機カチオン]対
[無機カチオン]の比によって変化するからである。ギャラリー中の有機イオン
に応じられる基礎間隔に依存し、次には、[有機カチオン]対[無機カチオン]
の比に依存して、オニウムイオンのアルキル鎖は、鎖軸とケイ酸塩層とによって
限定される角度が0o〜90oで変化する配向を採るであろう。類似鎖の再配向も
また、他の混合されたイオン・ソリッド(ion solids)中で生じるであろう。更に
、2:1層状ケイ酸塩の層上の電荷密度も、単一のタクトイド内で変化し得る。
この電荷の変化は、1つのギャラリーから次のギャラリーまでにオニウムイオン
の数と配向が変化する原因となる。
、[オニウムイオン]対[無機カチオン]の比によって変化する基礎間隔を示す
。この点について、均質構造系のXRD特性は、交互の層に並べられた系のもの
に類似しているか、又は交互の層に並べられた系のものと見分けがつかないかも
知れない。しかし、本発明の均質構造の混合されたイオン粘土は、それら粘土を
、吸着用途のための、流体のレオロジー(rheology, 流動学)を制御するための、
ナノ構造の複合材料を形成するための、及び他の有用な用途のための価値ある材
料にする新規な挿入特性を示す。本発明の均質構造組成物のタクトイドから成る
複数のギャラリーの各々は、均質に分布するオニウムイオンと無機カチオンとを
含有するので、複数のギャラリーの極性と、従って挿入特性(intercalation pro
perties)とは類似する。従って、流体若しくはポリマー中の最適分散のために、
又はそれら複数のギャラリー内のゲスト分子を吸着するために、タクトイド内部
の本質的に全てのギャラリーの間に均一に挿入することが可能である。
って均質構造の類似物に転化される該粘土を再構築することが用いられる。もう
1つの方法では、有機と無機の両方の交換カチオンを溶媒和し、そして、同一の
ギャラリー内の交換サイトでの2種のイオンの混合を容易にすることに関して、
両親媒性(amphiphilic)である溶媒組成物が使用される。従って、本発明では、
均質構造の混合された有機/無機のイオンの層状ケイ酸塩を調製する方法におい
て、 (a)通常、望ましい有機オニウムイオンと共にCa2+又はNa+イオンを含
有する、層状ケイ酸塩の初期状態から直接にイオン交換反応(E)を利用する工
程であって、しかも、 (i) 望ましい有機イオンの量が、十分に交換される有機粘土のために必要と
される量よりも少なく、層状ケイ酸塩のカチオン交換容量の10%〜90%の範
囲であり、 (ii) 反応は、H2O中、又はH2Oを含有する混合溶媒中で起こり、 (iii) 反応は、室温又は溶媒の沸点より低い高温で起こる、 上記工程;又は、 (b)十分に交換された有機粘土と無機粘土との交換カチオンを再配分する工
程(D)であって、 (i) [有機粘土]対[無機粘土]のモル比が1:9〜9:1の範囲であり、 (ii) 反応が、混合溶媒(例えば、H2O及びEtOH)中で生じ、 (iii) 反応は、室温又は溶媒の沸点より低い高温で起こる、 上記工程;又は、 (c)塩基性有機オニウムイオン前駆体をプロトン交換済み層状ケイ酸塩と反
応させる工程であって、 (i) プロトン交換済み層状ケイ酸塩が、プロトンによって占有される、その
ケイ酸塩の交換サイトの少なくとも10%を有し、 (ii) 塩基性有機オニウムイオンの量が、十分に交換される有機粘土を形成
するために必要とされる量よりも少なく、典型的には10〜90重量%の範囲で
あり、 (iii) 反応は、H2O中、又はH2Oを含有する混合溶媒中で起こり、 (iv) 反応は、室温又は溶媒の沸点より低い高温で起こる、 上記工程;を含む、上記調製方法が使用される。
タイト粘土のイオン交換反応は通常、室温で非常に迅速に(数分以内で)生じる
ことを知っている。バーミキュライト、ソーダ雲母(paragonite)、白雲母、他の
雲母等、3次元の次数を有する同類の高電荷密度2:1構体は、交換がはるかに
遅く、数日間の間高温で多くの交換処理を必要とするかも知れない。本技術の結
果から判断される通り、スメクタイトの非常に速いイオン交換反応は、ほとんど
の場合(上記に引用される、小さい有機イオン−無機イオン系の例外はあるが)
、分離され混合されたイオン形態を与える。従って、当業者なら、イオン交換の
反応速度は速いのであるから、その系の熱力学的に最も安定な状態は容易に達成
されると予想するであろう。従って、当業者ならば、スメクタイト粘土中におけ
る、有機カチオンによる無機カチオンの部分的置換によって得られるイオン−分
離相が、最も安定な状態の組成物を意味すると結論するであろう。しかし、本発
明の教示によると、以下の諸例で立証される通り、均質構造の混合されたイオン
の複数の相は、広範囲の[有機イオン]対[無機イオン]比に渡って形成され得
ることが分かる。
オン−再配分反応によって、分離され混合されたイオン交換済み形態のスメクタ
イト粘土が望ましい均質構造の形態に転化され得ることを教示する。更に、その
再配分反応は、同種イオンの端−成分の有機及び無機の交換形態のスメクタイト
粘土を再構築して、有用な均質構造の誘導体に変えるのに用いることができる。
この再配分反応は、全般的なものであって、2:1層状ケイ酸塩類のカチオン交
換の他の諸成分に拡張することができる。
親の有機及び無機粘土を再配分して、均質構造の有機/無機粘土を調製すること
ができる。無機交換イオンには、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチ
オン、又はプロトンが含まれる。オニウムイオンには、第一級、第二級、第三級
及び第四級アルキルのアンモニウムイオン、ホスホニウムイオン、アルソニウム
イオンが含まれる。前記の均質構造の有機/無機粘土は、ポリマー−粘土のナノ
複合材料を調製するのに使用することができる。ポリマーは、エポキシ、ポリウ
レタン、ポリ尿素、ポリシロキサン、アルキド等の熱硬化性樹脂;又は、ポリア
ミド、タンパク質、ポリエステル、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリシロキサ
ン、フェノール・ホルムアルデヒド、ユリア・ホルムアルデヒド、メラミン・ホ
ルムアルデヒド、セルロース、ポリスルフィド、ポリアセタール、ポリエチレン
オキシド、ポリカプロラクタム、ポリカプロラクトン、ポリラクチド、ポリイミ
ド、ポリオレフィン等の熱可塑性樹脂とすることができる。前記の有機/無機粘
土はまた、有機廃棄物を除去するための吸収剤(又は吸着剤)として;ペイント
用の流動学的添加物として;並びに、農業用途用物質及び化学的触媒作用の担体
及び保持体としても;使用することができる。
。表1及び2に記述される種々の族の中でも、スメクタイト粘土は、低コストで
あり、しかも、天然鉱物又は合成鉱物として入手できるため、好ましい。
の無機イオン交換可能性カチオン、及び配位水分子が中間層のギャラリーを占有
しているものを説明する。表1に記述する他の2:1層状ケイ酸塩組成物は、約
1nmの厚さの複数の層の間に位置する交換可能性カチオンを有する類似構造を
有する。これら初期の2:1層状ケイ酸塩は親水性であり、複数のギャラリーは
、疎水性の有機モノマー及びポリマーが挿入のために接近するのが困難である。
それら初期のケイ酸塩は通常、周囲条件下で1.0〜1.5nmの範囲の基礎間
隔を有し、これはギャラリーの水和度に依存する。2:1層状ケイ酸塩の複数の
ギャラリー中のカチオンは、他の正に帯電した種によるイオン交換によって、置
換することができる。2:1層状ケイ酸塩であってその中の交換カチオンが部分
的にプロトンによって置換された該ケイ酸塩は、本明細書に開示される技術の諸
目的に対して特に価値がある。
、又はアンモニウムで交換された形態の鉱物の熱転化によって調製される。プロ
トンで交換されたスメクタイト粘土及び同類の2:1層状ケイ酸塩は、典型的に
は、1.0〜1.5nmの基礎間隔を有し、これは部分的にはギャラリーの水和
度に依存する。
用されているポリマー重合成分の類であって、特に、エポキシ樹脂に対して「硬
化剤」として作用する。層状ケイ酸塩ギャラリー中の酸性プロトン(acidic prot
ons)は、この種のポリマー重合成分上の塩基性基と容易に結合する。アミンが、
一旦、オニウム交換済み形態の粘土によって部分的に吸着されると、複数の層間
の平均離隔距離は、吸着された成分の量と大きさとに依存して、5Åから120
Å又はそれ以上に増大する。図5Aは、硬化剤−挿入されたケイ酸塩濃縮物の構
造的特徴を説明する。
剤の混合物と反応して、硬化済みエポキシ−ナノ層のハイブリッド複合材料を形
成することができる。図5B及び5Cでは、挿入された硬化剤の濃縮物が、追加
の硬化剤と一緒に、ポリマー樹脂と反応して、複数の粘土ギャラリー中に架橋さ
れた網状構造を形成している。理想的には、最終のハイブリッド・ナノ複合材料
を調製するためには、全ての又はほとんど全てのポリマー前駆体が硬化剤の官能
基と反応することによって架橋されるように、ポリマー前駆体と硬化剤とを理論
量又は近似的理論量で混合する。粘土のプロトン酸性度が存在すれば、それは、
ギャラリー内部の架橋重合反応に触媒作用を及ぼすのに役立つ。最終のハイブリ
ッド・ナノ複合材料において、プロトンは、架橋済みポリマーの網状構造の一部
である塩基性原子と結合している。換言すれば、硬化済みポリマーは、単にケイ
酸塩層の電荷と平衡を保つのに必要な程度までプロトンが付加される。
土の有用性と;硬化済みポリマー−無機ナノ層のハイブリッド複合材料組成物を
形成するときの該濃縮物の使用方法を説明するために、硬化済みポリマー系であ
って、硬化剤がアミンであり樹脂がエポキシドである該系に関する追加的記述が
与えられる。しかし、ポリマー重合成分−粒状濃縮物と;その濃縮物から形成さ
れる硬化済みポリマー−無機・有機ナノ層のハイブリッド複合材料と;の発明は
、エポキシのみに、又は2:1層状ケイ酸塩のみに制限されない。本発明は、一
般化されており、ポリウレタン、ポリ尿素、ポリシロキサン及びアルキド等、他
の熱硬化性ポリマー系に適用される。ここに、ポリマーの硬化工程には、カップ
リング反応又は架橋反応が含まれる。また、部分的にオニウムイオンで交換され
た形態のあらゆる層状無機カチオン交換組成物は、プロトン付加済み2:1層状
ケイ酸塩に代えて使用することができる。
可塑性ポリマー系に適用されることを理解するであろう。例えば、当業者は、エ
ポキシ硬化剤のアミン基が直鎖の形成にのみ役立つならば、硬化済みエポキシマ
トリックスは熱可塑性となることを理解するであろう。例えば、下記に示される
モノアミン及び第二級ジアミンは、熱可塑性エポキシポリマーを形成するだろう
。 R1−NH2 R2−NH−R3−NH−R4
性化合物−層状無機挿入濃縮物を定式化し、それを使用する同一の原理は、一般
に熱可塑性ポリマー系に当てはまる。硬化済み熱可塑性ポリマーのハイブリッド
ナノ複合材料は、粒状濃縮物と適切な単量体試薬との反応によって、層状無機カ
チオン交換体中に挿入されたポリマー重合剤から調製することができる。代替的
には、粒状濃縮物はポリマー溶融体と結合させて、ナノ複合材料を形成させても
よい。この後者の場合、ナノ層分散のプロセスは、液状モノマー又はモノマー混
合物に粒状濃縮物を分散させることと同等である。粒状濃縮物のポリマー重合成
分のカップリングは、末端基又は溶融硬化済みポリマーの主鎖上の反応中心(rea
ctive centers)との反応によって生じることがある。代替的には、ポリマー重合
成分とポリマー溶融体とは、絡み合い(entanglement)によって結合し得る。熱可
塑性ポリマーは全て、開示される技術によって利益を受ける。適切な熱可塑性ポ
リマーには、ポリアミド、タンパク質、ポリエステル、ポリエーテル、ポリウレ
タン、ポリシロキサン、フェノール・ホルムアルデヒド、ユリア・ホルムアルデ
ヒド、メラミン・ホルムアルデヒド、セルロース、ポリスルフィド、ポリアセタ
ール、ポリエチレンオキシド、ポリカプロラクタム、ポリカプロラクトン、ポリ
ラクチド、ポリイミド、及びポリオレフィン(ビニル含有の熱可塑性物質)が含
まれる。
ポリマー−重合成分からでも形成することができることを強調することが重要で
ある。例えば、硬化エポキシ−層状シリケートハイブリッドナノ複合材料の調製
のためのアミン−粘土濃縮物の場合、層状粒状濃縮物は、当業者により「硬化剤
(curing agent)」と呼ばれ、より一般的に本発明の目的のため、「ポリマー
重合成分」と呼ばれる、アミノ−官能試薬で無機相に挿入させることにより作ら
れる。しかしながら、硬化エポキシナノ複合材料の形成のために有用な粒状濃縮
組成物は代替的に、エポキシ樹脂と部分的なオニウムイオン交換粘土との反応に
より形成することができる。この場合、挿入されるエポキシ樹脂官能がポリマー
重合剤として機能する。しかし、この場合、エポキシド開環及び自己重合反応を
避けるため、処理条件の選択に注意する必要がある。
めの積層した粒状濃縮物を形成する概念は、一般的な概念であり、エポキシド類
以外の多くの熱硬化性ポリマー系にも適用することができる。例えば、シリコー
ンエラストマーが、一般的にシロキサンオリゴマーのケイ素アルコキシド架橋剤
を用いた反応により形成される。典型的な、硬化させたポリマー系を以下の通り
例示する:
ロキサン重合成分を含有する挿入された粒状濃縮物から、それに次いで、当該濃
縮物を必要量のポリマー前駆体
キサンポリマー重合成分の例は、H2N(CH2)3Si(OR)3(式中、Rはア
ルキル基である)又はH2N(CH2)3HN(CH2)3Si(OR)3等のアミノ
基を有するもの、及び商業的に容易に入手できるそれ以外の多くのものである(
例えば、Gelest Inc.カタログ(1996)、Tullytown、
PA参照)。
得られる:
めに必要な条件下、適当量のポリオールとイソシアネートとの反応のために用い
られる。
リックスが、ハイブリッドナノ複合材料の形成に関して本発明の教示に適用する
ことができる。グリセロールを部分的にオニウムイオン交換されたカチオン交換
体に挿入することができ、その結果得られる濃縮物はナノ層複合材料形成に適し
ている。
塩内位濃縮組成物およびそれらの製造方法に関する。このケイ酸塩鉱物は、スメ
クタイトクレイ(緑粘土)、バーミキュライト(ヒル石)、イライト、雲母およ
びそれらの合成類縁材料、例えばラポナイト、合成雲母−モノモントモリロナイ
トおよび四ケイ酸雲母に見られるような或る種のイオン交換物性を有していなけ
ればならない。当該濃縮組成物内のケイ酸塩層は、約200〜20,000オン
グストロームの平均径および約2000〜20対1の範囲の粒子厚対径比を有す
る。
またはCaCl2 )を用いるイオン交換反応によって製造される。プロトン交
換形態は、鉱酸を用いる直接イオン交換、ドーベックス(Dowex) またはアンバー
ライト(Amberlite) 樹脂などのイオン交換樹脂をプロトン交換形態で用いるイオ
ン交換、アンモニウム形態の熱分解を包含する数種の可能な方法のいずれかによ
り製造することができる。代表的に、イオン交換部位の少なくとも10%がプロ
トンにより占拠され、またオニウムイオンにより占拠されていないケイ酸塩交換
部位の全部をプロトン化することができる。
媒法および溶媒不存在法を用いることによって達成することができる。溶媒ベー
ス法では、ポリマー重合性成分を、重合反応またはカプリング反応に対して不活
性である溶媒中に入れる。例えば、ポリエーテルアミンの場合、この挿入は単一
または混合溶媒系中で行うことができる。特に適当な溶媒は、水または水−エタ
ノール、水−アセトンなどの水−極性補助溶媒系である。溶媒を分離すると、挿
入された粒子濃縮物が得られる。溶媒不存在法では、この挿入反応の実施に、高
速剪断ブレンダーが通常、必要である。上記ポリマー重合性成分−粒状挿入濃縮
物は、懸濁液、ゲル、ペーストまたは固形形態であることができる。
、またエポキシド−官能性成分は、「樹脂」または「ポリマー」前駆体と称され
る。一例として、エポキシ熱硬化性ポリマーを形成する場合、エポキシド反応剤
は代表的に、樹脂前駆体と称され、また架橋剤(代表的に、アミン)は、硬化剤
と称される。本発明をエポキシポリマー系に、または関連熱硬化性ポリマーマト
リックスに適用する場合、層形成粒状挿入濃縮物のポリマー重合性成分は、ポリ
マー樹脂または前駆体の硬化に、架橋官能性基を要する。アミン基は好適塩基性
基であり、これらは或る種の樹脂(特に、エポキシ)を架橋させ、硬化したポリ
マーを形成することができる。ポリマー重合性成分は、カプリング反応または架
橋反応のための別種の官能性基を有することができ、例えばエポキシポリマー硬
化の場合は、アミド基を有することができる。
交換形態は、0.4〜1.4e/O20単位の層電荷密度を有する天然産出およ
び合成形態のスメクタイト、例えばモントモリロナイト、ヘクトロナイト、ソポ
ナイト、ノントロナイト、ベイデライト、フルオロヘクトライトおよびラポナイ
ト、ならびに混合層形成2:1ケイ酸塩、例えばレクトライト、合成雲母モント
モリロナイト、および2.0e/O20単位までのムスコバイト、バイオタイト
、フロゴパイト、合成雲母モントモリロナイト、タエニオライトおよび四ケイ酸
雲母などのセルを含有するイライトおよびバーミキュライトおよび雲母様組成物
を包含する。このケイ酸塩層は、約200〜200,000オングストロームの
平均サイズおよび約20,000対1〜20対1の範囲の粒子厚対径比を有する
。これらの層状無機イオン交換体は、広範囲の粒子サイズ、イオン交換能力およ
び安価の点で、特に好適である。
ことができるが、下記3種の一般方法は、最も好適である。これらの3種の方法
から製造される部分的オニウムイオン交換ケイ酸塩は、同一の粉末X線回析パタ
ーンを示し、また濃厚な内位ポリマー重合性成分−層状粒子の形成に等しく好適
である。この部分的オニウムイオン交換ケイ酸塩は、それらの板状形態を保有す
る。ホモ構造(homostructure) のプロトン含有ギャラリー領域は、充分に膨張し
、ゲスト分子を容易に捕獲する。有用な粒状濃縮物組成物を形成するためには、
2:1層形成ケイ酸塩は部分的にオニウムイオン交換されているが、その鉱物の
カチオン交換部位の数の少なくとも10%はオニウムイオンにより置き換えられ
なければならない。
はポリアミド類は、H2 O中で、またはH2 O/エタノール混合溶媒中で溶
解性である。H2 OまたはH2 O/EtOH懸濁液中の部分的オニウムイオ
ン交換した層形成ケイ酸塩ホモ構造にポリエーテルアミン類またはポリアミド類
を添加すると、ポリエーテルアミンまたはポリアミドゲスト分子は、層形成ケイ
酸塩の微薄層(nanolayer) 間のギャラリーに容易に挿入される。代表的ポリエー
テルアミン、例えばJEFFAMINE D2000(Huntsman Chemicals,Houston,TX)をホモ構
造化したオニウムイオン−プロトン交換−モントモリロナイトに挿入した場合、
45オングストロームの基礎空隙が生じる。溶媒不存在法では、乾燥したホモ構
造体化クレイおよびポリエーテルアミンまたはアミドをブレンダー(例えば、Wa
ring Commercial Blender )で混合し、次いで高速で配合する。固体−液体界面
における混合は、ケイ酸塩ギャラリーへのポリマー前駆体の挿入をもたらす。硬
化剤とケイ酸塩との重量比を調節することによって、ポリマー重合成分−層形成
ケイ酸塩挿入濃縮物の形態を制御することができ、これにより粉末、ペーストま
たはゲルを得ることができる。スメクタイトに対するアミン硬化剤の重量比は、
1:100〜200:1の範囲、さらに好ましくは1:5〜20:1の範囲であ
る。粉末、ゲルまたは液体懸濁液形態の濃縮物の選択は、硬化した微細構造体の
加工に好適な条件、特に硬化した構造体における層形成ケイ酸塩の望ましい付加
に依存する。一例として、粉末形態の濃縮物は、硬化した最終微細構造体への最
高量のケイ酸塩の付加を可能にする。しかしながら、少量のケイ酸塩付加が望ま
れる場合、液体形態の濃縮物からの硬化構造体の形成が、より好適である。
リマー−無機質微薄層複合構造体の形成に有用である。粉末形態中の無機質含有
量は多く、相当して高い最終強化性物性を有する硬化ポリマー−微薄層複合構造
体の形成に使用することができる。ゲルまたは懸濁液形態の粒子状濃縮物は、コ
ーティングまたは薄膜として使用するための、より少量の無機質含有量を有する
微薄層構造体の形成に好適である。
層形成ケイ酸塩から形成された構造体と比較して、重要な三点で区別することが
できる:(1) 初期ケイ酸塩は、ポリマーとケイ酸塩との間の好ましい結合性相互
反応を干渉することができるアルカリアンモニウム交換イオンを減少した量で有
し、および(2) 当該構造体は、完全アルカリアンモニウム交換したクレイから形
成された構造体に比較して、実質的に良好な引張強さおよびモジュラスを示し、
また(3) プロトン交換した2:1層形成ケイ酸塩から製造された複合構造体は、
有機溶剤による膨潤に対して、より耐性である。
示す能力に関して秩序立てることができ、または無秩序にすることができる。微
薄層分離を、これらの層間の規則的分離により秩序立てる場合、1つまたは2つ
以上の001 Bragg XRD 反射が見出される。微薄層分離を無秩序にする場合(図 5
C )、すなわち格別に変化させる場合、Bragg 散乱は、非常に広く、また大部分
の場合、慣用のXRD 技術によっては見出れない。一般に、本発明による硬化した
ポリマー−微薄層複合構造体は、無秩序型のものである。
る。原始的硬化ポリマーおよび従来慣用の構造体は、トルエンまたはヘキサンな
どの有機芳香族および脂肪族溶剤中に浸漬すると、容易に膨潤する。溶剤を蒸発
させると、このポリマーマトリックスはしばしば、分解し、当該材料を格別に弱
める破片および裂け目を形成する。しかしながら、本発明による硬化したポリマ
ー微薄層複合構造体は代表的に、有機溶剤による膨潤に対して耐性であり、溶剤
の蒸発によりそれらの元の形態に戻る。
的技術および多能性の説明および後述する特定の説明の利点の例示に特に適して
いる。
n Wiley&Sons、9、267−290(1980)に記載されている
。これらは、シェル(Shell Co.)、チバ(Ciba)、及びダウケミ
カル(The Dow Chemical)を含め、色々な商業的元から得られ
る。
ヒューストン、TX)は、ビスフェノールA構造を有し、380の分子量を有し
、式:
hemical Co.))はエポキシポリマー前駆体であり、Epson−8
28と類似であり、式:
カル社)は式:
である。
れている。
れる。最も好ましい硬化剤は、ジェフアミン(JEFFAMINE)として売ら
れている(Huntsman Chemical Company,オースチン
、TX)、ポリオキシプロピレン ジ又はトリアミンである。最も好ましいのは
、式:
シリーズ)である。
、室温(25℃)よりも低いガラス転移温度、好ましくは0℃以下、を与える。
結果として、充填剤なしに純粋なエポキシ樹脂へと硬化した場合、ポリオキシプ
ロピレンジアミンにおいて、xが約4から40の間にある時は柔軟性があり、硬
化させたエポキシ樹脂もまたエラスチックである。
物及びアミド等の、他の多くのエポキシ樹脂硬化剤を使用することができる。ア
ミド硬化剤は例えば、
端ポリジメチルシロキサンのシリコーンゴムを作るための架橋に適している。
調製される。濃縮物は、最終的なナノ複合材料組成物を調製するために高価され
るポリマー前駆体と同一か、又は異なるポリマー前駆体を含有する。
、それらは、元のポリマーに比べれば非常に強い。本発明の柔軟性のある複合材
料は、特に、シーラント及び柔軟性のある接着剤として有用である。それらは強
く、比較的高い引っ張り強さを示す。本発明の組成物は、表面コーティング、特
に、装飾的なコーティング;保護コーティング;キャスティング及びカプセル封
入;構造物、特に、シームレスの床、砂を詰めたフローリング、装飾的集合体、
ポリマーコンクリート、こてコーティング、及び木材強化;強化複合材料、特に
プロペラー及び羽根車の羽根、ボート、フィラメントで巻かれたタンク、及びパ
イプ用;及び接着剤、等に使用し得る。比較的薄く柔軟性のある層が必要となる
他の使用として、例えば、振動している表面の中間面の制動における使用である
。
ング及び射出法等を含む、すでに開発されている複合材料作製技術により加工す
ることができる。ゆっくりと硬化する熱硬化性系、例えばエポキシ及びポリシロ
キサン、については、幾つかのキャスト成形法が非常に便利であり;速く硬化す
る熱硬化性系、例えばアルキッド及びポリウレタン、については、射出トランス
ファー法が適している。本発明に記載されているハイブリッドナノ複合材料は、
末端使用(エンド−ユーズ)材料として用いることができるだけでなく、繊維−
強化複合材料のためのポリマーマトリックスとしても使用することができる。シ
リケートナノ層−強化ポリマーマトリックスへの種々の繊維の更なる導入は、複
数成分の複合材料を提供する。 次の記述は、本発明の非限定的諸例である。
ウムイオン粘土の調製方法を示す。
0.05モル CH3(CH2)17NH3 +(18Aと略す)500mlと、「HE
CTABRITE AW」(アムコル・インターナショナルによって市販されて
いるヘクトライト)2g(2重量%の水スラリー)とを70〜75oCで24時
間の間混合することによって行った。混合は、電磁撹拌機によって撹拌されてい
る粘土・水の懸濁液に、アルキルアンモニウムエタノール/H2O溶液を添加す
ることによって行った。十分に交換された粘土を得るのに必要なアルキルアンモ
ニウムイオンの量は、2.8ミリモルであった。反応に使用したアルキルアンモ
ニウムイオンの実際の量は、溶液中で25ミリモルであった。従って、アルキル
アンモニウムイオンは、9倍過剰で存在した。交換された粘土は、1.0モルA
gNO3溶液で塩化物が全く検出されなくなるまで、エタノール:水(1:1)
で数回洗浄し、次いで、風乾した。最終的に、その粘土は粉砕し、40〜50μ
mの凝集粒径を有する部分を回収した。十分に交換された「18A−HECTA
BRITE AW」(E1)は、XRD(図2B)から判断して、31.2Åの
基礎間隔を示した。一方、風乾した「Na−HECTABRITE」は、12.
6ÅでXRDピークを与えた(図2B)。実に20倍過剰のオニウムイオンを含
有する18A−溶液から調製した試料では、31.2Åの同一基礎間隔が得られ
た。
ウムイオンによって部分的に交換されて、分離された無機及び有機のイオンで交
換された粘土相を含有するタクトイドを与える該調製方法を示す。
ルキルアンモニウム[CH3(CH2)17NH3 +,18A]のエタノール:水(1
:1)溶液の500mlと、粘土2g(2重量%の水の懸濁液)とに添加し、電
磁撹拌機で70〜75oCで24時間の間撹拌した。十分に交換された有機粘土
を得るのに必要なアルキルアンモニウムイオンの量は、2.8ミリモルである。
オニウムイオンによるNa+の置換は、ほぼ定量的であるため、生成物中の[有
機オニウムイオン]対[無機交換カチオン]の比は、ほぼ0.54:0.46又
は約1:1である。交換した粘土は、1.0モルAgNO3溶液で塩化物が全く
検出されなくなるまで、エタノール:水(1:1)で数回洗浄し、次いで、風乾
した。最終的に、その粘土は粉砕し、40〜50μmの凝集粒径の部分を回収し
た。図2DのXRDパターンに示される通り、最終の粘土は(E2)は、31.
2Å及び12.6Åの基礎間隔を示した。31.2Åのピークは、十分に交換さ
れた有機粘土の相を示し、12.6Åのピークは、初期の無機ナトリウム粘土を
示した。E2は、部分的に(50%)交換された有機粘土組成物を有したが、2
つの粘土相を含有した。
造の混合されたオニウムイオン−無機イオン交換形態のスメクタイト粘土を調製
する方法を示す。 「Na−HECTABRITE AW」の2g量を、エタノール:水(1:1
)の溶液中の塩化物塩としての0.003モルの塩化アルキルアンモニウム[C
H3(CH2)17NH3 +(18Aと略す)の500ml、及び粘土2g(2重量%
の水のスラリー)に添加し、70〜75oCで少なくとも96時間の間撹拌した
。十分に交換された粘土を得るのに必要なアルキルアンモニウムイオンの量は、
2.8ミリモルであった。オニウムイオンによるNa+の置換は、ほぼ定量的で
あるため、生成物中の[有機オニウムイオン]対[無機交換カチオン]の比は、
ほぼ0.54:0.46又は約1:1である。交換した粘土は、1.0モルAg
NO3溶液で塩化物が全く検出されなくなるまで、エタノール:水(1:1)で
数回洗浄し、次いで、風乾した。最終的に、その粘土は粉砕し、40〜50μm
の凝集粒径の部分を回収した。図2Cに示される通り、最終の粘土は(E3)は
、18.5Åの基礎間隔を示した。
示された。ここに、18Aはオニウムイオンを示し;「HECTABRITE
AW」は粘土であり;50%は交換サイト上のオニウムイオンの割合を示し;E
は、試料が従来の交換反応によって調製されたことを示す。
A−HECTABRITE AW−30%−E)及びE5(18A−HECTA
BRITE AW−70%−E)を調製した。但し、交換反応における18Aオ
ニウムイオンの量はそれぞれ、粘土のイオン交換される容量の30%及び70%
に相当する。E4は16.5Åでの単一XRD回折を示し、E5は22.0Åで
の単一XRDピークを与えた。それらはいずれも、均質構造の混合された有機−
無機イオン粘土である。
の再配分反応(redistribution reaction)を使用することによって、均質構造の
有機−無機イオン交換粘土を調製する方法を示す。親端成分は、有機カチオン又
は無機カチオンにより、排他的に占有されるカチオン交換サイトの全てを有する
。
タノール:水(1:1)の混合溶媒100ml中に分散させた。初期の「Na+
−HECTABRITE AW」の1.6g量を、50mlの水に分散させた。
上記2つの粘土懸濁液を混合し、磁気撹拌機上で25oCで一定時間(典型的に
は、5分間)の間撹拌し、次いで、溶媒を除去し、次いで、風乾した。得られた
粘土は、18.5Åでの単一XRDピークを示した。E6は、「18A−HEC
TABRITE AW−50%−D」と表示された。ここに、Dは再配分反応を
示す。
分の再配分反応を用いることによって、均質構造の混合された有機−無機粘土を
調製する方法を示す。 試料E7及びE8は、18A及びNa+−交換済み親端成分のモル比が30:
70及び70:30の再配分反応によって調製した。反応条件は、E6に対して
記述したものと本質的に同一であった。試料E7(18A−HECTABRIT
E AW−30%−D)及び試料E8(18A−HECTABRITE AW−
70%−D)はそれぞれ、16.5Å及び22.0Åの基礎間隔を与えた。
(12Aで表わす)の炭素鎖長さを有する第一級アルキルアンモニウム粘土との
再配分反応による、均質構造の混合された有機−無機イオン粘土の形成を説明す
る。反応条件は、例6で使用したものと同等であった。ギャラリーカチオン組成
物、及び粘土の基礎間隔を表3に示す。 E9は、「12A−HECTABRITE AW−30%−D」と表示し;E
10は、「12A−HECTABRITE AW−50−D」と表示し;E11
は、「12A−HECTABRITE AW−70−D」と表示した。E12は
、「8A−HECTABRITE AW−30−D」と表示し;E13は、「8
A−HECTABRITE AW−50−D」と表示し;E14は、「8A−H
ECTABRITE AW−70−D」と表示した。
。ここに、有機カチオンは第四級アルキルアンモニウムイオンである。代表的な
第四級アルキルアンモニウムイオンは、CH3(CH2)15N(CH3)3 +(以下
、16A3M+と表わす)である。
)に入れた0.003モルのCH3(CH2)15N(CH3)3 +の塩化物塩の溶液
500mlと、「Na−HECTABRITE AW」粘土の2g(2重量%の
水スラリー)とを、70〜75oCで96時間の間混合することによって行った
。十分に交換された粘土を得るのに必要なアルキルアンモニウムイオンの量は、
2.8ミリモルであった。反応に使用したアルキルアンモニウムイオンの量は、
1.5ミリモルであった。従って、最終生成物中の[第四級アルキルアンモニウ
ムイオン]対[Na+イオン]のモル比は、約1:1であった。交換した粘土は
、1.0モルAgNO3溶液で塩化物が全く検出されなくなるまで、エタノール
:水(1:1)で数回洗浄し、次いで、風乾した。最終的に、その粘土は粉砕し
、40〜50μmの凝集粒径の部分を回収した。E15生成物(16A3M−H
ECTABRITE AW−50%−E)は、19ÅのXRD基礎間隔を示した
。例1の方法によって調製した、十分に交換された「16A3M−HECTAB
RITE AW」は、24.4Åの基礎間隔を有した。
十分に交換された「16A3M−HECTABRITE AW」(d001=24
.4Å)の2g量を、エタノール:水が1:1(v/v)の混合された溶媒10
0ml中に分散させた。初期「Na+−HECTABRITE AW」の1.6
g量を、水50ml中に分散させた。上記2つの粘土分散液を混合し、75oC
で一定時間(典型的には、5分間)の間撹拌した。次いで、溶媒を除去し、生成
物を風乾した。得られた粘土は、19Åに単一XRDピークを有した。E16は
、ギャラリーカチオン再配分反応によって調製された、均質構造の有機−無機イ
オン交換済み粘土である。E16生成物は、「16A3M−HECTABRIT
E AW−50%−D」と表示した。ここに、Dは再配分反応を示す。
%−E」及び「16A3M−HECTABRITE AW−50%−D」は同一
の基礎間隔を有した。また、TGA分析データは、それらが同一の有機組成物で
あることを示す。かくして、イオン交換及び再配分反応によって、第四級アルキ
ルアンモニウムイオンを含有する同一の均質構造の混合された有機−無機イオン
粘土を調製することができる。
めの試薬としての、均質構造の混合された有機−無機イオンの粘土の有用性を説
明する。試料として選定したポリマーマトリックスは硬化されたエポキシであっ
た。
NE D2000(ハンツマン化学(Huntsman Chemicals))ポリエーテルアミン
硬化剤によって、周囲温度以下のガラス転移温度を有する初期のエポキシポリマ
ーを調製した。エポキシド樹脂(27.5重量%)及びポリエーテルアミン(7
2.5重量%)の等価量を、75oCで30分間の間混合した。次いで、エポキ
シド−アミン複合体(complex)は、真空で10分間除気し、アルミニウムモール
ドの中に移し、75oCで3時間の間硬化させ、次いで、125oCで更に3時間
の間硬化させた。初期のエポキシマトリックスは、0.6MPaの引張り強度と
2.8MPaの引張り係数とを有した。この初期のポリマー試料は、比較試料に
供した。
ECTABRITE AW」から調製した。「Na+−HECTABRITE
AW」を精製し、40〜50μmの凝集粒径を有する部分を、複合材料中に分散
させるのに使用した。「Na−HECTABRITE AW」の10重量%をE
PON−828とD2000の混合物に添加し、30分間撹拌した。この混合物
;及び、均質構造の混合されたイオン粘土とエポキシ樹脂の類似混合物;は、従
来の複合材料組成物を形成するのに有用な粘土濃縮物(clay concentrate)の典型
であった。エポキシ複合材料を形成するための調製方法は、初期マトリックスを
調製するのに使用した方法と本質的に同様であった。「Na+−HECTABR
ITE AW」を10重量%含有する複合材料は、Na+イオンによって占有さ
れるギャラリー領域で挿入(intercalation)が全く生じない、相−分離の複合材
料であった。複合材料の引張り強度及び引張り係数はそれぞれ、1.3MPa、
3.2MPaであった。ポリマーマトリックス中における粘土の相分離は、無機
粘土とポリマーマトリックスの間に、相互作用をほとんど示さなかった。XRD
分析は、粘土が、複合材料が形成された後、その基礎間隔を保持したことを示し
、これは、粘土中にポリマーの挿入がないことを証明する。
ABRITE AW−50%−D」から調製した。EPON828とD2000
の混合物に、「16A3M−HECTABRITE AW−50%−D」の10
重量%を添加し、30分間撹拌した。この混合物;及び、均質構造の混合された
イオン粘土とエポキシ樹脂の類似混合物;は、ナノ複合材料組成物を形成するの
に有用な粘土濃縮物の典型であった。この複合材料の調製方法は、初期マトリッ
クスの調製方法と本質的に同様であった。「16A3M−HECTABRITE
AW−50%−D」を10重量%含有する複合材料は、挿入されたナノ複合材
料であった。XRD分析は、マトリックス中における挿入された粘土が38Åの
基礎間隔を有することを示した。複合材料の引張り強度及び引張り係数はそれぞ
れ、2.6MPa、6.8MPaであった。
ーンによって立証されるように、「18A−HECTABRITE AW−50
%−D」から調製した。EPON828とD2000の混合物に、「18A−H
ECTABRITE AW−50%−D」の10重量%を添加し、30分間撹拌
した。この組成物の調製方法は、初期マトリックスを調製するのに使用した方法
と本質的に同様であった。XRD分析は、粘土のd001回折は全くピークを示さ
ないことを示す。従って、「18A−HECTABRITE AW−50%−D
」を10重量%含有する複合材料は、剥離されたナノ複合材料であった。複合材
料の引張り強度及び引張り係数はそれぞれ、3.8MPa、16MPaであった
。相分離された粘土(E2)から調製した複合材料は、12.6Åで回折を示し
(図3B)、従来の剥離された複合材料の混合物であった。
有意な補強性効果は、剥離された粘土から一貫して観察された。最も重要なこと
であるが、均質構造の混合された有機−無機イオン粘土は、ポリマーマトリック
スの引張り補強(tensile reinforcement)を与えることにおいて、十分に交換さ
れた同種イオンの有機オニウムイオン粘土に匹敵した。
形成された種々のタイプのエポキシ樹脂−粘土複合材料組成物に対する引張特性
離された有機−無機粘土(E2)の反応特性を例証する。
E20)を調製した。粘土試料(E2)のXRDパターンは、2つの明確な相(
31.2Å及び12.6Å)を示した。エポキシ複合材料を形成するための調製
方法は、初期マトリックスを調製するのに使用した方法と本質的に同様であった
。E2を10重量%含有する複合材料は、相−剥離された複合材料であった。複
合材料が形成された後、31.2Åの基礎間隔を観察することはできなかったが
、12.6Åの基礎間隔は残された。これは、有機粘土相(31.2Å)は剥離
され、無機相がその初期の基礎間隔12.6Åを保持したことを示す。複合材料
が形成されるプロセスで、無機相が試料の底部に沈降したため、最終複合材料中
のケイ酸塩の分布は均一ではなかった。複合材料の引張り強度及び引張り係数は
それぞれ、1.9MPa、6.9MPaであった。
水和したプロトン,H3O+)、Ca2+イオン等のアルカリ金属カチオン以外の無
機カチオンと;から、均質構造の混合された有機−無機イオンの粘土を形成する
ことを立証する。試料E21及びE22は、イオン交換反応によるか又は親端成
分再配分反応方法によって得られた。実験条件は、例E3及びE6で使用された
ものと本質的に同様であった。本明細書において、用語「プロトン(proton)」又
は「プロトンが付加された(protonated)」は、あらゆる水性形態の、ヒドロニウ
ムイオンを含むプロトンをいう。
無機イオン粘土の疎水性の減少と;有機溶媒中において扱い易い(tractable)粘
土懸濁液を形成するためのこれら組成物の適合性と;を説明する。
)の2g量を、室温でクロロホルム18mlに分散させた。約2分間撹拌した後
、懸濁液が、有機粘土の10重量%分散に対して期待された通り、厚くて扱い難
いゲルを形成した。この粘土に対するXRDの基礎間隔は、36Åであった。ゲ
ルは、触媒又は吸収剤としては本質的に役に立たない。なぜなら、このゲルは濾
過によってゲルから容易には回収し得ないからである。
ABRITE AW−50%−E」(E3)の2.0g量を、クロロホルム18
mlと混合した。60分間撹拌した後、その混合物は、容易に濾過し得る懸濁液
として残存した。クロロホルム溶媒和した混合されたイオン粘土のXRD基礎間
隔は、35Åであった。混合されたイオン粘土の量を2倍にすれば、[オニウム
イオン]対[有機溶媒]のモル比が、例23で使用されるものに等しい懸濁液を
与えた。しかし、この均質構造の混合されたイオン粘土は、ゲルを形成せず、扱
い易い懸濁液のままであった。
土(H−HECTABRITE AW)とから、再配分反応によって、均質構造
の混合された有機−無機イオン粘土を形成することを立証する。新たに形成され
た粘土は、16A3M+とH+とによって占有される複数のギャラリーを有した。
その粘土は、ギャラリー内部の(intragallery)エポキシ−アミン重合に触媒作用
を及ぼし、且つ、例19に記述した複合材料に類似した、剥離されたナノ複合材
料を形成するには、十分に酸性であった。
ケイ酸塩層から均質構造の混合された有機−無機イオン粘土を形成することを立
証する。親成分は、「18A−フルオロヘクトライト」及び「Na−モンモリロ
ン石」であった。「18A−フルオロヘクトライト」の2g量を、100mlエ
タノールに分散させた。「18A−フルオロヘクトライト」エタノールの懸濁液
を、2重量%「Na−モンモリロン石」水の100mlと混合した。最終混合物
は、混合機で5分間の間室温で混合し、次いで、風乾した。最終生成物(E26
)は、23Åで基礎間隔をゆうした。(「18A−フルオロヘクトライト」及び
「Na−モンモリロン石」の基礎間隔はそれぞれ、31Å及び18Åであった。
)例17〜19に記載した反応条件に類似した反応条件を用いることによる、E
26を10重量%含有するエポキシ複合材料は、100Å(d001)、50Å(
d002)で回折ピークを示し、剥離されたナノ複合材料であった。
膨潤特性を実証する。 EPON828エポキシ樹脂に粘土試料の1gを添加し、75oCで30分間
撹拌した。混合物をガラス板の上に置いて、XRD回折を測定した。図4に回折
パターンを示す。均質構造の粘土(E3)及び同種イオンの粘土(E1)は、エ
ポキシ溶媒和の後、同じ基礎間隔(35.8Å)を有し、相分離の粘土(E2)
は、エポキシ溶媒和した相(35.8Å)と、非膨潤の「Na−HECTABR
ITE」相を示した。
離されたナノ複合材料は、十分に交換された有機粘土(organoclays)から調製さ
れた複合材料に匹敵し得る機械特性を著しく改善した。
出願された我々の、オニウムイオンで十分に交換された粘土から可とう性エポキ
シ樹脂複合材料を調製するための米国特許出願シリアルNo.08/498,3
50号明細書に記述されている。十分にプロトンが付加された粘土の使用方法は
、1996年6月17日に出願された米国特許出願シリアルNo.08/665
,518号明細書に記述されている。本発明は、一層少ないオニウムイオンが必
要であるため、これら先願の改善である。これら先願の開示内容は、それらに言
及することによって本明細書に組み入れる。 前述の記述は、本発明を単に説明するためのものであって、本発明は特許請求
の範囲によってのみ限定されることを意図している。
テル、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリシロキサン、フェノール・ホルムアル
デヒド、ユリア・ホルムアルデヒド、メラミン・ホルムアルデヒド、セルロース
、ポリスルフィド、ポリアセタール、ポリエチレンオキシド、ポリカプロラクタ
ム、ポリカプロラクトン、ポリラクチド、ポリイミド、及びポリオレフィンから
成る群から選ぶ、請求項14記載の組成物。
Claims (58)
- 【請求項1】 オニウムイオンと、プロトン、アルカリ金属イオン、アルカ
リ土類金属イオン及びそれらの混合物から成る群から選ばれる無機イオンとによ
って共占有されている複数のギャラリーを複数のナノ層の間に有する、無機イオ
ン及び有機イオンが挿入された均質構造の層状格子組成物。 - 【請求項2】 層状格子組成物が、2:1層状ケイ酸塩である、請求項1記
載の組成物。 - 【請求項3】 層状格子組成物が、複数の2:1層状ケイ酸塩の混合物であ
る、請求項1記載の組成物。 - 【請求項4】 オニウムイオンが、約3〜22個の炭素原子を含有する、第
一級、第二級、第三級及び第四級のアンモニウムイオンから成る群から選ばれる
、請求項1又は2に記載の組成物。 - 【請求項5】 オニウムイオンと、プロトン、アルカリ金属イオン、アルカ
リ土類金属イオン及びそれらの混合物から成る群から選ばれる無機イオンとによ
って共占有されている複数のギャラリーを複数のナノ層の間に有する均質構造の
層状格子組成物を形成する方法であって、 (a)水及び水混和性有機溶媒の中で無機イオンを挿入した層状格子組成物と
オニウムイオンを挿入した層状格子組成物とを0oC〜100oCの温度で反応混
合物として混合すること、及び、 (b)前記反応混合物から前記均質構造の層状格子組成物を分離すること、 を含む、上記方法。 - 【請求項6】 層状格子組成物が、2:1層状ケイ酸塩である、請求項5記
載の方法。 - 【請求項7】 層状格子組成物が、複数の2:1層状ケイ酸塩の混合物であ
る、請求項5記載の方法。 - 【請求項8】 オニウムイオンが、約3〜22個の炭素原子を含有する、第
一級、第二級、第三級及び第四級のアンモニウムイオンから成る群から選ばれる
、請求項5又は6に記載の方法。 - 【請求項9】 オニウムイオンと、プロトン、アルカリ金属イオン及びアル
カリ土類金属イオンから成る群から選ばれるイオンとによって共占有されている
複数のギャラリーを複数のナノ層の間に有する、無機イオン及びオニウムイオン
が挿入された均質構造の層状組成物を形成する方法であって、 (a)水及び水混和性有機溶媒の中で、オニウム化合物を、前記無機イオン及
びそれらの混合物によって共占有されている複数のギャラリーを有する無機層状
格子組成物と0oC〜100oCの温度で反応混合物として混合すること、 (b)前記均質構造の層状格子組成物が形成されるような時間の間、前記反応
混合物を保持すること、及び、 (c)前記反応混合物から前記均質構造の層状格子組成物を分離すること、 を含む、上記方法。 - 【請求項10】 層状格子組成物が、2:1層状ケイ酸塩である、請求項9
記載の方法。 - 【請求項11】 層状格子組成物が、複数の2:1層状ケイ酸塩の混合物で
ある、請求項9記載の方法。 - 【請求項12】 オニウムイオンが、約3〜22個の炭素原子を含有する、
第一級、第二級、第三級及び第四級のアンモニウムイオンから成る群から選ばれ
る、請求項9又は10に記載の方法。 - 【請求項13】 ポリマーと層状無機組成物の複合材料を調製するために使
用される粒状組成物において、 複数のナノ層を有しそれらナノ層の間に複数のギャラリーを有する層状無機組
成物の粒子の中に挿入されたポリマー成分であって、前記層状無機組成物が、前
記複数のギャラリーの各々の中に、約10対90〜90対10の[オニウムイオ
ン]対[無機イオン]のモル比で、オニウムイオンと、プロトン、アルカリ金属
イオン、アルカリ土類金属イオン及びそれらの混合物から成る群から選ばれる無
機イオンとによって占有されているカチオン交換サイトを有し;しかも、前記粒
状組成物を使用する際、前記複数のナノ層が、前記層状無機組成物の複数のギャ
ラリーの中に導入されて前記ポリマー成分と結合しているポリマー溶融体又はポ
リマー前駆体によって分離され;しかも、[ポリマー成分]対[層状無機組成物
]の重量比が約1:100〜100:1である;前記ポリマー成分を含有する、
上記粒状組成物。 - 【請求項14】 ポリマーと2:1層状ケイ酸塩のハイブリッド複合材料を
調製するために使用される粒状組成物において、 複数のナノ層を有しそれらナノ層の間に複数のギャラリーを有する2:1層状
ケイ酸塩の粒子の中に挿入されたポリマー成分であって、前記2:1層状ケイ酸
塩が、前記複数のギャラリーの各々の中に、約10対90〜90対10の[オニ
ウムイオン]対[無機イオン]のモル比で、オニウムイオンと、プロトン、アル
カリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン及びそれらの混合物から成る群から選
ばれる無機イオンとによって占有されているカチオン交換サイトを有し;しかも
、前記粒状組成物を使用する際、前記複数のナノ層が、前記2:1層状ケイ酸塩
の複数のギャラリーの中に導入されているポリマー前駆体によって分離され;し
かも、[ポリマー成分]対[2:1層状ケイ酸塩]の重量比が約1:100〜1
00:1の範囲である;前記ポリマー成分を含有する、上記粒状組成物。 - 【請求項15】 ポリマー重合成分が、硬化されたポリマーを生成するポリ
マーのためのモノマー又はオリゴマーである、請求項13記載の組成物。 - 【請求項16】 ポリマー重合成分とポリマー前駆体とが、熱硬化性ポリマ
ーを形成する、請求項14記載の組成物。 - 【請求項17】 ポリマー重合成分と、ポリマー前駆体又はポリマー溶融体
が、熱可塑性ポリマーを形成する、請求項14記載の組成物。 - 【請求項18】 層状無機組成物が、結晶性板状ケイ酸塩、リン酸塩、ヒ酸
塩、チタン酸塩、バナジウム酸塩、ニオブ酸塩、モリブデン酸塩、ウラニル化合
物及びマンガン酸塩から成る群から選ばれる、請求項13記載の組成物。 - 【請求項19】 ポリマー前駆体又はポリマー溶融体と反応するポリマー重
合成分が、アミン、アミド、無水物、エポキシド、イソシアネート、アルコール
及びビニル重合剤から成る群から選ばれる、請求項13記載の組成物。 - 【請求項20】 ポリマー重合成分が、アミン、アミド、イミド、エポキシ
ド、水酸化物、ピリジニル(pyridinyl)、ピロリル(pyrrolyl)及びビニル基から
成る群から選ばれる、請求項13記載の組成物。 - 【請求項21】 ギャラリー中に導入されるべきポリマー前駆体が、エポキ
シ、ポリウレタン、ポリ尿素、アルキド、ポリシロキサン、ポリエステル及びポ
リイミドポリマーから成る群から選ばれる硬化された熱硬化性ポリマーを与える
、請求項13記載の組成物。 - 【請求項22】 ギャラリー中に導入されるべきポリマー前駆体が、ビスフ
ェノールAエポキシドのジグリシジルエーテル、ビスフェノールFエポキシドの
ジグリシジルエーテル、ノボラックエポキシド、ジグリシジルポリアルキレンエ
ーテルエポキシド、及びエポキシプロポキシプロピル末端基ポリジメチルシロキ
サンから成る群から選ばれる、請求項13記載の組成物。 - 【請求項23】 ポリマー重合成分が、ポリオキシプロピレンジアミン;ポ
リオキシプロピレントリアミン;ポリアミド;並びにエポキシ樹脂の架橋及び硬
化を与えるアミノプロピル末端基ポリジメチルシロキサン;から成る群から選ば
れ、しかも、ポリマー前駆体がエポキシ樹脂である請求項13記載の組成物。 - 【請求項24】 2:1層状ケイ酸塩が、スメクタイト粘土、合成スメクタ
イト誘導体、混合された層状粘土、合成の混合された層状粘土、バーミキュライ
ト、ハイドロマイカ、雲母、合成雲母様誘導体、及びそれらの混合物から成る群
から選ばれる、請求項14記載の組成物。 - 【請求項25】 層状無機組成物のカチオン交換サイトの数の少なくとも1
0%が、オニウムイオンによって占有されている、請求項13又は14に記載の
組成物。 - 【請求項26】 粒子が、約20〜200,000nmの平均直径を有する
、請求項14記載の組成物。 - 【請求項27】 硬化済みポリマーと層状無機組成物の粒子とを含有する有
機−無機のハイブリッド複合材料であって、該層状無機組成物が複数の層の間に
、該ポリマーを含有する複数のギャラリーを有する上記複合材料において、前記
ポリマーが硬化する前に、前記層状無機組成物が、前記複数のギャラリーの各々
の中に、約10対90〜90対10の[オニウムイオン]対[無機イオン]のモ
ル比で、オニウムイオンと、プロトン、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属
イオン及びそれらの混合物から成る群から選ばれる無機イオンとによって占有さ
れているカチオン交換サイトを有し;しかも、[ポリマー]対[層状無機組成物
]の重量比が約200:1〜1:100であり;前記複数の層の間の平均離隔距
離が、約0.4〜300nmのギャラリーの高さに相当し;しかも、前記粒子が
約20〜200,000nmの平均直径と、約20,000:1〜20:1の範
囲の[前記粒子の直径]対[前記粒子の厚さ]の比とを有する;上記複合材料。 - 【請求項28】 複合材料は、ポリマー重合成分を含有する組成物と層状無
機組成物とが混合され、そして、その混合物が硬化されることによって形成され
る、請求項27記載の複合材料。 - 【請求項29】 硬化済みポリマーと、層状の2:1層状ケイ酸塩粒子とを
含有する有機−無機のハイブリッド複合材料であって、該ケイ酸塩粒子が複数の
層の間に、該ポリマーを含有する複数のギャラリーを有する上記複合材料におい
て、前記ポリマーが硬化する前に、前記ケイ酸塩が、前記複数のギャラリーの各
々の中に、約10対90〜90対10の[オニウムイオン]対[無機イオン]の
モル比で、オニウムイオンと、プロトン、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金
属イオン及びそれらの混合物から成る群から選ばれる無機イオンとによって占有
されているカチオン交換サイトを有し;しかも、[ポリマー]対[層状ケイ酸塩
]の重量比が約200:1〜1:100であり;前記複数の層の間の平均離隔距
離が、約0.4〜300nmのギャラリーの高さに相当し;しかも、前記粒子が
約20〜200,000nmの平均直径と、約20,000:1〜20:1の範
囲の[前記粒子の直径]対[前記粒子の厚さ]の比とを有する;上記複合材料。 - 【請求項30】 複合材料は、ポリマー重合成分を含有する組成物と2:1
層状ケイ酸塩とが混合され、そして、その混合物が硬化されることによって形成
される、請求項29記載の複合材料。 - 【請求項31】 硬化済みポリマーが熱硬化性樹脂である、請求項27〜2
9のいずれか1項に記載の複合材料。 - 【請求項32】 硬化済みポリマーが、エポキシ、ポリウレタン、ポリ尿素
、アルキド、ポリシロキサン、ポリエステル及びポリイミドポリマーから成る群
から選ばれる、請求項27〜29のいずれか1項に記載の組成物。 - 【請求項33】 硬化済みポリマーが、エポキシ樹脂の前駆体とアミン硬化
剤とによって形成される、請求項27〜29のいずれか1項に記載の組成物。 - 【請求項34】 エポキシ樹脂前駆体が、ビスフェノールAエポキシドのジ
グリシジルエーテル、ビスフェノールFエポキシドのジグリシジルエーテル、ノ
ボラックエポキシド、ジグリシジルポリアルキレンエーテルエポキシド、及びエ
ポキシプロポキシプロピル末端基ポリジメチルシロキサンから成る群から選ばれ
る、請求項33記載の組成物。 - 【請求項35】 エポキシポリマー前駆体のためのアミン硬化剤が、ポリオ
キシプロピレンジアミン;ポリオキシプロピレントリアミン;ポリアミド;並び
に、アミノプロピル末端基ポリジメチルシロキサン;から成る群から選ばれる、
請求項33記載の組成物。 - 【請求項36】 2:1層状ケイ酸塩が、スメクタイト粘土、合成スメクタ
イト誘導体、混合された層状粘土、合成の混合された層状粘土、バーミキュライ
ト、雲母、ハイドロマイカ、合成雲母様誘導体から成る群から選ばれる、請求項
29記載の組成物。 - 【請求項37】 組成物を調製する方法において、 (a)複数のナノ層と;それら複数のナノ層の間の複数のギャラリーと;前記
複数のギャラリーの各々の中の、約10対90〜90対10の[オニウムイオン
]対[無機イオン]のモル比で、オニウムイオンと、プロトン、アルカリ金属イ
オン、アルカリ土類金属イオン及びそれらの混合物から成る群から選ばれる無機
イオンとによって占有されているプロトンカチオン交換サイトと;を有する層状
無機組成物を与える工程と、 (b)前記層状無機組成物の前記複数のギャラリーの中にポリマー重合成分を
挿入する工程であって、その組成物が、硬化済みポリマーを形成するために使用
され得る該工程と、 を含む、上記方法。 - 【請求項38】 組成物を調製する方法において、 (a)複数のナノ層と;それら複数のナノ層の間の複数のギャラリーと;前記
複数のギャラリーの各々の中の、約10対90〜90対10の[オニウムイオン
]対[無機イオン]のモル比で、オニウムイオンと、プロトン、アルカリ金属イ
オン、アルカリ土類金属イオン及びそれらの混合物から成る群から選ばれる無機
イオンとによって占有されているプロトンカチオン交換サイトと;を有する2:
1層状ケイ酸塩を与える工程と、 (b)前記2:1層状ケイ酸塩の前記複数のギャラリーの中にポリマー重合成
分を挿入する工程であって、その組成物が、ポリマーと混合することができ、硬
化済みポリマーを形成するために使用され得る該工程と、 を含む、上記方法。 - 【請求項39】 プロトンを含有する2:1層状ケイ酸塩は、該2:1層状
ケイ酸塩の直接オニウムイオン交換から成る群から選ばれる方法によって得る、
請求項38記載の方法。 - 【請求項40】 ポリマー重合成分の挿入は溶媒中で行う、請求項38記載
の方法。 - 【請求項41】 挿入が、液状のポリマー重合成分のみのものである、請求
項37又は38に記載の方法。 - 【請求項42】 硬化済みポリマーは、エポキシ、ポリウレタン、ポリ尿素
、アルキド、ポリシロキサン、ポリエステル及びポリイミドポリマーから成る群
から選ぶ、請求項37又は38に記載の方法。 - 【請求項43】 硬化済みポリマーがエポキシポリマーである、請求項38
記載の方法。 - 【請求項44】 硬化済みエポキシポリマーは、エポキシ樹脂とアミン硬化
剤とによって架橋する、請求項43記載の方法。 - 【請求項45】 ポリマー成分がエポキシ樹脂前駆体であり、該エポキシ樹
脂前駆体が、ビスフェノールAエポキシドのジグリシジルエーテル、ビスフェノ
ールFエポキシドのジグリシジルエーテル、ノボラックエポキシド、ジグリシジ
ルポリアルキレンエーテルエポキシド、及びエポキシプロポキシプロピル末端基
ポリジメチルシロキサンから成る群から選ばれる、請求項37記載の方法。 - 【請求項46】 ポリマー重合成分が、エポキシポリマー;ポリオキシプロ
ピレンジアミン;ポリオキシプロピレントリアミン;ポリアミド;並びに、アミ
ノプロピル末端基ポリジメチルシロキサン;から成る群から選ばれる硬化済みポ
リマーを生成するアミン硬化剤である、請求項37記載の方法。 - 【請求項47】 2:1層状ケイ酸塩は、スメクタイト粘土、合成スメクタ
イト誘導体、混合された層状粘土、合成の混合された層状粘土、バーミキュライ
ト、雲母、ハイドロマイカ、合成雲母様誘導体から成る群から選ぶ、請求項38
記載の方法。 - 【請求項48】 ポリマー成分と、複数のナノ層を有しそれら単層の間に複
数のギャラリーを有する層状無機成分とを含有する硬化済みポリマー複合材料で
あって、 (i) 前記層状無機組成物が、前記複数のナノ層の各々の中に、約10対90〜
90対10の[オニウムイオン]対[無機イオン]のモル比で、オニウムイオン
と、プロトン、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン及びそれらの混合
物から成る群から選ばれる無機イオンとによって占有されているカチオン交換サ
イトを有し、 (ii) ポリマー前駆体又はポリマー溶融体、 (iii) 前記複数の無機層が、前記複数のギャラリー中の前記ポリマー前駆体又
はポリマー溶融体によって分離されており、且つ (iv) [前記のポリマー前駆体又はポリマー溶融体]対[前記層状無機組成物
]の重量比が約1:100〜100:1である、 前記複合材料を調製する方法であって、 (a)前記のポリマー前駆体又はポリマー溶融体を含有する硬化性組成物を混
合物の中に供給する工程と、 (b)前記混合物を一定温度で一定時間の間混合して、前記ポリマー複合材料
を生成する工程であって前記複数のギャラリーが前記ポリマーを含有する該工程
と、 を含む、上記調製方法。 - 【請求項49】 ポリマーと、複数のナノ層を有しそれら単層の間に複数の
ギャラリーを有する2:1層状ケイ酸塩とを含有する硬化性組成物から調製され
るポリマー複合材料であって、 (i) 前記2:1層状ケイ酸塩が、前記複数のギャラリーの各々の中に、約10
対90〜90対10の[オニウムイオン]対[無機イオン]のモル比で、オニウ
ムイオンと、プロトン、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン及びそれ
らの混合物から成る群から選ばれる無機イオンとによって占有されているカチオ
ン交換サイトを有し、 (ii) ポリマー前駆体又はポリマー溶融体、 (iii) 前記複数のケイ酸塩層が、前記複数のギャラリー中の前記ポリマー前駆
体又はポリマーによって分離されており、且つ (iv) [前記のポリマー前駆体又はポリマー]対[前記層状ケイ酸塩]の重量
比が約1:100〜100:1である、 前記ポリマー複合材料を調製する方法であって、 (a)前記のポリマー前駆体又はポリマー溶融体を含有する組成物を混合物の
中に供給する工程と、 (b)前記混合物を一定温度で一定時間の間混合して、前記硬化済み複合材料
を生成する工程であって前記複数のギャラリーが前記ポリマーを含有する該工程
と、 を含む、上記調製方法。 - 【請求項50】 硬化済みポリマーが、エポキシ、ポリウレタン、ポリ尿素
、アルキド、ポリシロキサン、ポリエステル及びポリイミドポリマーから成る群
から選ばれる、請求項48又は49に記載の方法。 - 【請求項51】 硬化済みポリマーがエポキシポリマーである、請求項48
又は49に記載の方法。 - 【請求項52】 ポリマーは、ポリマー前駆体としてのエポキシポリマー前
駆体と、アミン硬化剤とから調製する、請求項48又は49に記載の方法。 - 【請求項53】 ポリマー前駆体は、ビスフェノールAエポキシドのジグリ
シジルエーテル、ビスフェノールFエポキシドのジグリシジルエーテル、ノボラ
ックエポキシド、ジグリシジルポリアルキレンエーテルエポキシド、及びエポキ
シプロポキシプロピル末端基ポリジメチルシロキサンから成る群から選ぶ、請求
項48又は49に記載の方法。 - 【請求項54】 エポキシポリマー前駆体のためのアミン硬化剤が、ポリオ
キシプロピレンジアミン;ポリオキシプロピレントリアミン;ポリアミド;及び
アミノプロピル末端基ポリジメチルシロキサンである、請求項52記載の方法。 - 【請求項55】 カチオン交換性の2:1層状ケイ酸塩は、スメクタイト粘
土、合成スメクタイト誘導体、混合された層状粘土、合成の混合された層状粘土
、バーミキュライト、雲母、ハイドロマイカ、合成雲母様誘導体から成る群から
選ぶ、請求項49記載の方法。 - 【請求項56】 複合材料は、ポリマー重合成分を含有する組成物と層状無
機組成物とが混合され、そして、該組成物がポリマー溶融体と混合されることに
よって形成される、請求項27記載の複合材料。 - 【請求項57】 複合材料は、ポリマー重合成分を含有する組成物と2:1
層状ケイ酸塩とが混合され、そして、該組成物がポリマー溶融体と混合されるこ
とによって形成される、請求項27〜29のいずれか1項に記載の複合材料。 - 【請求項58】 熱可塑性ポリマーは、ポリアミド、タンパク質、ポリエス
テル、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリシロキサン、フェノール・ホルムアル
デヒド、ユリア・ホルムアルデヒド、メラミン・ホルムアルデヒド、セルロース
、ポリスルフィド、ポリアセタール、ポリエチレンオキシド、ポリカプロラクタ
ム、ポリカプロラクトン、ポリラクチド、ポリイミド、及びポリオレフィンから
成る群から選ぶ、請求項17記載の組成物。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
PCT/US1999/002032 WO2000044825A1 (en) | 1996-11-14 | 1999-01-29 | Homostructured mixed organic and inorganic cation exchanged tapered compositions |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003512276A true JP2003512276A (ja) | 2003-04-02 |
Family
ID=22272079
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000596074A Pending JP2003512276A (ja) | 1999-01-29 | 1999-01-29 | 均質構造の混合された有機及び無機カチオンで交換されたテーパー組成物 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP1159345A4 (ja) |
JP (1) | JP2003512276A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005526685A (ja) * | 2002-05-24 | 2005-09-08 | ダウ・グローバル・テクノロジーズ・インコーポレーテツド | ベ−タ構造の、混合した有機及び無機カチオン交換層状材料及びナノ複合材 |
JP2006265073A (ja) * | 2005-03-25 | 2006-10-05 | Cci Corp | 層間化合物の製造方法 |
JP2006290723A (ja) * | 2004-11-17 | 2006-10-26 | Cci Corp | 層間化合物及びその製造方法並びに複合材料 |
WO2007032380A1 (ja) * | 2005-09-14 | 2007-03-22 | National Institute For Materials Science | 混合層珪酸塩及びその製造方法 |
JP2008522949A (ja) * | 2004-12-14 | 2008-07-03 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | ナノ複合材料を製造する方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5576257A (en) * | 1995-06-19 | 1996-11-19 | T.O.W. Inc. | Organophilic clay with dual modifiers, and method for its manufacture |
US5760106A (en) * | 1995-07-05 | 1998-06-02 | Board Of Trustees Operating Michigan State University | Sealant method of epoxy resin-clay composites |
-
1999
- 1999-01-29 JP JP2000596074A patent/JP2003512276A/ja active Pending
- 1999-01-29 EP EP99904475A patent/EP1159345A4/en not_active Withdrawn
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005526685A (ja) * | 2002-05-24 | 2005-09-08 | ダウ・グローバル・テクノロジーズ・インコーポレーテツド | ベ−タ構造の、混合した有機及び無機カチオン交換層状材料及びナノ複合材 |
JP2006290723A (ja) * | 2004-11-17 | 2006-10-26 | Cci Corp | 層間化合物及びその製造方法並びに複合材料 |
JP2008522949A (ja) * | 2004-12-14 | 2008-07-03 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | ナノ複合材料を製造する方法 |
US8193270B2 (en) | 2004-12-14 | 2012-06-05 | 3M Innovative Properties Company | Method of making composites and nanocomposites |
JP2006265073A (ja) * | 2005-03-25 | 2006-10-05 | Cci Corp | 層間化合物の製造方法 |
JP4611072B2 (ja) * | 2005-03-25 | 2011-01-12 | シーシーアイ株式会社 | 層間化合物の製造方法 |
WO2007032380A1 (ja) * | 2005-09-14 | 2007-03-22 | National Institute For Materials Science | 混合層珪酸塩及びその製造方法 |
US7959886B2 (en) | 2005-09-14 | 2011-06-14 | National Institute For Materials Science | Mixed-layered phyllosilicate and process for producing the same |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP1159345A1 (en) | 2001-12-05 |
EP1159345A4 (en) | 2003-07-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5866645A (en) | Homostructured mixed organic and inorganic cation exchanged tapered compositions | |
US5993769A (en) | Homostructured mixed organic and inorganic cation exchanged tapered compositions | |
US6096803A (en) | Methods of preparation of organic-inorganic hybrid nanocomposites | |
US6261640B1 (en) | Method for the preparation of homostructured mixed proton and organic layered silicates | |
Wang et al. | Hybrid organic− inorganic nanocomposites: exfoliation of magadiite nanolayers in an elastomeric epoxy polymer | |
Lan | Polymer-clay nanocomposites | |
JP4646352B2 (ja) | 交換イオンとして多荷電オニウムイオンを有する層状組成物、ならびにモノマー、オリゴマー及びポリマーインターカレーション物を調製するための当該組成物の適用と、当該インターカレーション物の層状組成物を用いて調製したナノ複合体 | |
US6251980B1 (en) | Nanocomposites formed by onium ion-intercalated clay and rigid anhydride-cured epoxy resins | |
EP0952187B1 (en) | Clay/organic chemical compositions as polymer additives to produce nanocomposites and nanocomposites containing such compositions | |
EP1055706B1 (en) | Smectite clay/organic chemical/polymer compositions useful as nanocomposites | |
US6730719B2 (en) | Process for treating smectite clays to facilitate exfoliation | |
JP3851089B2 (ja) | Mxd6ナイロンインターカラントで形成されるインターカレーション物 | |
EP1981937B1 (en) | Inorganic-organic nanocomposite | |
EP0846661A2 (en) | Intercalates formed by co-intercalation of monomer, oligomer or polymer intercalants and surface modifier intercalants and layered materials and nanocomposites prepared with the intercalates | |
US6414069B1 (en) | Hybrid mixed ion clay structures for polymer nanocomposite formation | |
Wang et al. | Intercalation of poly (propyleneoxide) amines (Jeffamines) in synthetic layered silicas derived from ilerite, magadiite, and kenyaite | |
KR20060097109A (ko) | 합성 유기점토재 | |
CN101443271A (zh) | 可用于制备纳米复合聚合物的组合物 | |
Pinnavaia et al. | Clay-polymer nanocomposites: polyether and polyimide systems | |
JP2003512276A (ja) | 均質構造の混合された有機及び無機カチオンで交換されたテーパー組成物 | |
Penaloza Jr | Modified clay for the synthesis of clay-based nanocomposites. | |
Akelah | Nanocomposites of grafted polymers onto layered silicate | |
Song et al. | Effect of Curing Process on Intercalation and Exfoliation Behavior of Epoxy/Clay Nanocomposites | |
Kotsilkova et al. | 3 Formation of Thermoset Nanocomposites | |
BRPI0601384B1 (pt) | método de obtenção de argila expandida com o uso de aminoalquilsilanos e argila expandida com o uso de aminoalquilsilanos |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050708 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20050929 |
|
A602 | Written permission of extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20051006 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060110 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060203 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20060502 |
|
A602 | Written permission of extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20060512 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20061006 |