JP4646352B2 - 交換イオンとして多荷電オニウムイオンを有する層状組成物、ならびにモノマー、オリゴマー及びポリマーインターカレーション物を調製するための当該組成物の適用と、当該インターカレーション物の層状組成物を用いて調製したナノ複合体 - Google Patents

交換イオンとして多荷電オニウムイオンを有する層状組成物、ならびにモノマー、オリゴマー及びポリマーインターカレーション物を調製するための当該組成物の適用と、当該インターカレーション物の層状組成物を用いて調製したナノ複合体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばフィロシリケート(スメクタイト粘土など)等の層状シリケート物を、複数箇所が正に荷電している(以下、「多荷電」と称する)、好ましくは二箇所が荷電している離間/カップリング剤と接触させて、それによりインターカレーションを行うことによって調製される、インターカレーション(intercalation)した層状物、任意には、その剥離物(exfoliate)、ならびに当該層状物のコインターカラント(co-intercalant)(コインターカラント重合可能反応物(reactant))とのコインターカレーションによるナノ複合体(nanocomposite)の合成に関する。コインターカラントモノマー、オリゴマーまたはポリマーは、多荷電離間/カップリング剤のインターカレーションの後、または同時に、例えば混合もしくは押出デバイス中で多荷電オニウムイオンがインターカレーションされた層状物とコインターカラントモノマー、ポリマーもしくはオリゴマーを配合することによる直接複合などによってインターカレーションして、コインターカレーションされた層状物及びナノ複合体を製造することができる。層状物の隣接層(小板(platelet))の層間間隔(d−間隔から層状物の1つの小板の厚みを引いた数値)は、コインターカラントポリマー反応物、オリゴマー・コインターカラントもしくはポリマー・コインターカラントで同時もしくは後に層状物をインターカレーションさせるため、多荷電離間/カップリング剤に接触させることによって少なくとも3Å、好ましくは少なくとも15Å、少なくとも10Åまで、好ましくは少なくとも15Åまで、そして通常は約18Åにまで広げられる。多荷電離間/カップリング剤は、少なくとも2つの荷電した、Li+、Na+、K-、Ca+2、Mg+2、または他の無機陽イオンとイオン交換する(インターカレーションされる層状シリケート物の隣接するシリケート層または小板の間の層間空間の中で起こる)ことができる原子を有している。層状物無機陽イオンの、多荷電離間/カップリング剤の少なくとも2箇所の荷電部位との会合は、実質的に少量のオニウムイオンを隣接する小板の空間にイオン交換し、一荷電オニウムイオン類似体と比較した場合にオリゴマーまたはポリマーのコインターカレーションのためにより広い空間を残して、オニウムイオンで小板表面上の交換可能な層間陽イオンのイオン交換を実質的に完遂することによって、親水性内側粘土小板表面から疎水性小板表面への変換を可能とする。従って、反応によりポリマーコインターカラント、または重合可能オリゴマーコインターカラント分子、またはコインターカラントポリマーを形成することのできる重合可能モノマーが、例えばスメクタイト粘土小板などの層状シリケート物の隣接する小板間に容易に、且つより完全にインターカレーションされうる。
【0002】
本発明の好ましい実施態様において、約100〜500万、好ましくは約1,000〜500,000の範囲の平均分子量を有する、完全に重合したコインターカラントポリマーを、多荷電離間/カップリング剤がインターカレーションされた層状物の隣接する小板間に、好ましくは多荷電オニウムイオンがインターカレーションされた層状物をマトリックスポリマーへと分散させるのと同時に、すなわち、過剰のコインターカラントオリゴマーまたはポリマーを添加することによって、且つ得られるインターカレーション物(intercalate)を分離することなく、多荷電離間/カップリング剤がインターカレーションされた層状物のコインターカラントオリゴマーまたはポリマーでの直接複合によりコインターカレーションすることができ、また過剰のコインターカラントポリマーは、マトリックスポリマーとなるのであり、これは正しくコインターカラントポリマーと同じである。
【0003】
多荷電離間/カップリング剤と、コインターカラントオリゴマーもしくはポリマー、またはそのモノマー反応物(コインターカラント重合可能モノマー反応物、コインターカラントオリゴマー、及びコインターカラントポリマー、以下、簡略化するためまとめて「インターカラントポリマー」あるいは「コインターカラントポリマー」と総称する)のインターカレーションの結果、コインターカレーションされた層状物のマトリックスポリマー中における完全に均一な分散液、すなわちナノ複合体組成物が得られる。任意に、ナノ複合体組成物は、マトリックスポリマーの溶融温度または溶融温度以上にて剪断して、タクトイドあるいは小板塊の100%まで個々の小板にまで剥離し、50重量%以上の小板を単一小板の形状にすることができ、例えば60重量%以上、70%重量以上、80重量%以上、または90重量%以上の層状物を完全に単一小板層にまで剥離できる。
【0004】
本発明のインターカレーション物は、有機材料の収着用の有機粘土として使用可能であり、または有機液体の粘度を増大するために溶媒中に均一に分散させることができ、さらにかかるインターカレーション物は、例えば、後でマトリックスポリマー及び/もしくはさらなるインターカラントポリマーと、または異なるポリマー材料と混合することができる濃縮物を形成するに足る粘土のインターカレーションを成し遂げるように、充分なコインターカラントオリゴマーまたはポリマーと多荷電離間/カップリング剤がインターカレーションされた粘土との直接複合によって、ポリマー/粘土インターカレーション物ナノ複合体を形成すべくマトリックスポリマー中に分散させることができる。或いは、多荷電離間/カップリング剤がインターカレーションされた粘土は、ポリマーコインターカラントを形成すべく重合可能なモノマー反応物とコインターカレーションされうる。
【0005】
本発明の他の実施態様において、多荷電離間/カップリング剤がインターカレーションされた層状物は、マトリックスポリマー中に分散させることができ、次いでマトリックスポリマーがその位置で(in-situ)、例えば硬化剤を添加することにより重合されて、ナノ複合物が形成される。また、硬化剤は直接、多荷電離間/カップリング剤がインターカレーションされた粘土の小板間にコインターカレーションされることができ、その後粘土の層間洞穴(gallery)へとインターカレーションされている反応物インターカラントモノマーが重合するのである。
【0006】
本発明の重要な特徴によれば、インターカラントポリマーが多荷電離間/カップリング剤がインターカレーションされた粘土の洞穴へとコインターカレーションされてコインターカレーション物を形成し、そしてさらなるポリマーが添加されてナノ複合体を形成すれば、コインターカラントポリマーはマトリックスポリマーと直接的に複合することができ、容易にナノ複合体が形成され、そして、かかるコインターカレーション物には、単一荷電のオニウムイオン離間/カップリング剤を用いて小板を離間させた場合よりももっと充分にコインターカラントポリマーを付すことができる。重合可能なコインターカラントモノマー、または重合可能なオリゴマーインターカラントが、粘土洞穴へとコインターカレーションされれば、かかるコインターカラント(1もしくはそれ以上)は望ましいモノマー、オリゴマーまたはポリマーマトリックス材と共に重合され得、次いでそのマトリックス材はコインターカラントと共に重合されるかまたはさらなる重合が起き、そして複合されてナノ複合体が形成され得る。
【0007】
【従来の技術】
例えばナトリウムモンモリロナイト及びカルシウムモンモリロナイト等のスメクタイト粘土のごときフィロシリケート(phyllosilicate)類を、有機性アンモニウムイオン、ホスホニウムイオン、またはスルホニウムイオン(オニウムイオン)等の有機分子で処理して、その有機オニウムイオン分子を交換可能な層間陽イオンとイオン交換し、離間した層の間へのポリマーのインターカレーションを行うのに充分に、層状シリケート物の隣接する層または小板を離間(層間離間)させるべく、隣接する平らな小板シリケート層の間に有機分子をインターカレーションできることがよく知られている(米国特許第4,739,007号、4,810,734号及び5,164,460号を参照されたい)。かくのごとく処理された、インターカレーションされたフィロシリケートは、少なくとも3Å、好ましくは少なくとも5Å、にまで増大された層間間隔を有し、約100Åを上限として少なくとも約10〜25Åの層間間隔とされ、次いで、例えばシリケート層が分離されて(例えば機械的に、強力な剪断混合によって)、剥離することができる。個々のシリケート層は、例えばポリアミドなどのマトリックスポリマーの重合前、重合後、または重合中にマトリックスポリマーと混合された場合に、機械強度、酸素透過性、及び/または耐高温特性などの、マトリックスポリマーの1以上の特性を実質的に向上させることが見出されている(米国特許第4,739,007号、4,810,734号、5,102,948号及び5,385,776号を参照されたい)。
【0008】
「ナノ複合体」とも称される、先行技術に示される合成物の例は、Allied Signal Inc.の公開された国際特許第WO 93/04118号及び米国特許第5,385,776号に開示されており、これらは、インターカレーションを施した層状シリケート物由来の個々の小板粒子をポリマーと混合して、剥離したインターカレーション物の少なくとも一部を添加することにより当該マトリックスポリマーの1以上の特性よりも改善された特性を有するナノ複合体が形成されることを開示するものである。国際特許第WO 93/04118号及び米国特許第5,554,670号に開示されるように、シランカップリング剤または、マトリックスポリマーに適合性をもつ反応基を有する、第4級アンモニウム化合物などのオニウム陽イオンの吸着により、インターカレーション物が形成され、すなわち、隣接するシリケート小板の間の層間間隔が増大する。このような第4級アンモニウム陽イオンは、ナトリウムモンモリロナイトまたはカルシウムモンモリロナイトなどの親水性の高い粘土を、有機分子を収着することができる親油性粘土に変換することがよく知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる現状に鑑みてなされたものであり、マトリックスポリマーに、酸素透過性低下等の好ましい特性をもたらし得るインターカレーション物を提供する。ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記の目的を達成するために成し遂げられたものであり、その要旨は以下の通りである。
【0011】
本発明の好ましい実施態様において、インターカレーション物はフィロシリケートなどの層状物と、ジオニウムイオン離間/カップリング剤化合物であって、少なくとも2つの炭素原子、そして約24を上限とする炭素原子を有する化合物などの多荷電オニウムイオン離間/カップリング剤とを接触させることによって調製される。このような好適な多荷電離間/カップリング剤分子の例には、第4級ジアンモニウムイオン、ジスルホニウムイオン、ジホスホニウムイオン、ジオキソニウムイオン、または元素の周期表のVまたはVI群に属する元素の様々な多荷電オニウムイオン化合物が挙げられる。
【0012】
本発明において有用な多荷電オニウムイオン離間/カップリング剤化合物は、水及び/または有機溶媒中に溶解させた場合に分子から陰イオンが解離するに伴い、多荷電となり得、あるいはその分子は中性であり、次いで溶液中において、プロトン化されて複数の正に荷電した原子を有するオニウムイオン分子を提供するものでもよい。
【0013】
例えばスメクタイト粘土などの層状シリケート物の陽イオン交換能力に依存して、当該シリケート小板の内側小板表面は、約4Åから約20Åの間(層間空間における隣接する交換可能な陽イオンの間の間隔、あるいは距離と同等である)で変化する間隔を有する負荷電中心を含んでいる。
【0014】
本発明の特徴によれば、多荷電オニウムイオン離間/カップリング剤は、より少量の離間/カップリング剤を使用して、充分に隣接する小板を離間させるよう、各々適切に離間された荷電オニウムイオン原子において同じシリケート小板表面内の負荷電中心のバランスを保つように、隣接する小板間にインターカレーションされ得、例えばNa+イオンなどの層間陽イオンとイオン交換され得ることが見出されている。好ましい実施態様において、多荷電オニウムイオン離間/カップリング剤の荷電した原子の少なくとも2つは、中間有機分子、例えば−CH2−CH2−;−CH2−CH2−CH2−等にて離間されており、約5Å(高電荷密度層状物の場合)から約24Å(低電荷密度層状物の場合)の距離をもって荷電したオニウムイオン原子が離間されている(例えば、N+−間隙−N+)。荷電したオニウムイオン原子の間の、かかる好ましい離間をもって、双方の荷電したオニウムイオン原子にて層間陽イオンとのイオン交換が生じ、それによりオリゴマーまたはポリマーコインターカレーションのために充分なシリケート小板の離間が達成され、且つコインターカラントオリゴマーまたはポリマーのより高質なコインターカレーションが許容されつつも、完全なイオン交換を成し遂げるためのオニウムイオンインターカレーションはより少量しか必要とされなくなる。
【0015】
図1(a)及び1(b)に示すように、高電荷密度を有し、また約6Åから約12Åの範囲の、隣接する層間小板表面の負の荷電中心間の距離を有している層状物は、約4Åから約14Å乃至16Åの距離に離間された荷電原子を有する、二荷電オニウムイオン離間/カップリング剤の隣接する荷電した原子の双方でイオン交換され得るのである。多荷電オニウムイオン離間/カップリング剤の最も近接した2つの荷電原子間の間隔は、層状物の小板表面上の交換可能な陽イオンと正確に同じである必要はない、これは、小板表面内及びその上方に広がる(交換可能な陽イオンの位置に対応している)各負電荷が、負の荷電中心から約5Åの距離程度、放射状に外向きに拡散するためである。図1(a)及び1(b)に示す、隣接する負の荷電中心を取り巻く破線の円は、負の荷電中心からかけ離れて、より弱くなっており、且つ図1(a)1及び1(b)に示すように、例えばNa+などの交換可能な陽イオン上に直接位置している拡散負電荷を表す。高電荷密度から中電荷密度(100グラム陽イオン交換能(C.E.C.)当たり150ミリグラム当量乃至100グラムC.E.C当たり70ミリグラム当量)の層状物に対して、離間/カップリング剤の最も近接した荷電原子間の好ましい間隔は、荷電したオニウムイオン原子の間の有機性離間分子におけるC3乃至C10の分子骨格に対応する、約6Å乃至約20Åである。中電荷密度から低電荷密度(100グラムC.E.C.当たり70ミリグラム当量乃至100グラムC.E.C当たり30ミリグラム当量)の層状物に対して、オニウムイオン離間/カップリング剤の好ましい間隔は、荷電したオニウムイオン原子の双方に共有結合した有機性離間分子におけるC6乃至C12の分子骨格に対応する、約12Å乃至約24Åである。
【0016】
本発明の重要な特徴によれば、層状物を、交換可能な層間陽イオン1モル当たり、オニウムイオン化合物の、オニウムイオンで正に多荷電した陽イオン部分で少なくとも約0.25モルの濃度、好ましくは少なくとも0.5:1のモル比、より好ましくは1:1のモル比の多荷電オニウムイオン交換:交換可能な層間陽イオンにて多荷電離間/カップリング剤と混合することにより、最良の結果が成し遂げられる。層間陽イオンのすべてよりも少量のものが多荷電オニウムイオンとイオン交換されると、層間陽イオンの残余はその位置に留まることができるが、あるいは残余の層間陽イオンの少なくとも一部は単一荷電オニウムイオンと交換されてもよい。モンモリロナイト粘土などの層状物のほとんどに対して、インターカレーション組成物中の層状物の乾燥重量に基づき、少なくとも約2重量%、好ましくは少なくとも約5重量%の多荷電離間/カップリング剤化合物、より好ましくは少なくとも約10重量%、そして最も好ましくは少なくとも約30重量%乃至約200重量%の多荷電離間/カップリング剤陽イオンをインターカレーションすることによって、前記モル比が達成される。インターカレーション組成物中の多荷電離間/カップリング剤化合物の濃度とは無関係に、層状物の隣接する小板の隣接する内側表面の間の、オリゴマーまたはポリマー(またはそのモノマー反応物)などの1以上のコインターカラントの充分なインターカレーションを成し遂げるために、多荷電離間/カップリング剤インターカラント:層状物の重量比は、少なくとも1:20、好ましくは少なくとも1:10、より好ましくは少なくとも1:5、そして最も好ましくは少なくとも約1:4とすべきである。シリケート小板の間に収着され且つ、多荷電原子でのイオン交換を介してイオン交換される多荷電離間/カップリング剤化合物は、これまでに可能であったよりも大量のコインターカラントオリゴマーまたはポリマーの驚くべきほど容易なインターカレーションを惹起し、あるいはその位置での重合のための大量なモノマー反応物のインターカレーションを可能とする。
【0017】
本発明の重要な特徴によれば、多荷電離間/カップリング剤がインターカレーションされたスメクタイト粘土などのフィロシリケートは、コインターカラントポリマーと容易にコインターカレーションされ得、しかしてマトリックスポリマー中で予想し得ない程優れたインターカレーション物分散性を有するインターカレーション物を形成して、また予期せざることに大量のコインターカレートポリマー分子でコインターカレーションされ得る。インターカレーション物はまた、いかなるマトリックスポリマーに添加しても、引張強度、熱歪み温度、ガラス転移温度、ガス透過性、伸び等を含めた、マトリックスポリマーの数多くの性質を増強させることができる。
【0018】
有機化合物の粘度を増大させるため、或いは、マトリックスポリマーの前記特性の1以上を増強すべく、マトリックスポリマー/インターカレーション物及び/もしくはマトリックスポリマー/剥離物組成物を提供するために、多荷電離間/カップリング剤がインターカレーションされた層状物、ポリマーコインターカラントとコインターカレーションされたもの、及び/またはそれらの剥離物を、マトリックスポリマーまたは他の有機モノマー化合物(1または複数)もしくは組成物に混合することができる。
【0019】
本発明の多荷電離間/カップリング剤がインターカレーションされた層状物及びインターカレーション方法によって、有機性液体及び気体の吸着のための層間間隔をより多く(広く)含む、有機粘土の既知の目的すべてに対して有用な、独自の有機粘土が提供される。また、本発明の好ましい実施態様によれば、インターカレーション物は、特に種々のマトリックスポリマー(熱可塑性または熱硬化性のいずれも)とのインターカレーション物の直接複合(マトリックスポリマー溶融物へインターカレーション物を直接混合すること)によって添加することができる。ナノ複合体のコインターカラントポリマー及び/またはマトリックスポリマーとして用いるための市販の樹脂システムの例として、ビスフェノールA由来型樹脂、エポキシクレゾールノボラック樹脂、エポキシフェノールノボラック樹脂、ビスフェノールF樹脂、多環フェノール−グリシジルエーテル由来樹脂、脂環式エポキシ樹脂、芳香及び複素環グリシジルアミン樹脂、テトラグリシジルメチレンジアミン由来樹脂、ナイロン−6及びナイロン66ならびに、特にMXD6ナイロン(メタ−キシレンジアミン及びアジピン酸が重合されたポリアミド)などのナイロン類が挙げられる。
【0020】
【発明の実施の形態】
まず、本明細書における用語の意味するところを、以下に説明する。
【0021】
「層状物」とは、スメクタイト粘土鉱物などの無機物であって、隣接する複数の層が結合した形であり、それぞれの層につき、約3Åから約50Å、好ましくは約10Åの厚さを有するものである。
【0022】
「小板」とは、層状物の各々の層を意味する。
【0023】
「インターカレーション物」または「インターカレーションされた物」とは、層状物の隣接する小板の間に配された多荷電オニウムイオン離間/カップリング剤分子を包含し、そして離間/カップリング剤の複数の(少なくとも2つの)荷電した原子において内側小板表面の陽イオンとイオン交換されて、隣接する小板の間の層間間隔が少なくとも3Å、好ましくは少なくとも5Åの層間間隔に、例えば少なくとも約10Å、好ましくは少なくとも約15Å、例えば18Åに増大され、そしてコインターカラントポリマーのインターカレーション後には、コインターカレーション物のd−間隔は少なくとも約20Å、好ましくは25Å乃至35Åに増大された層状物を意味する。
【0024】
「インターカレーション」とは、インターカレーション物を形成するためのプロセスを意味する。
【0025】
「多荷電離間/カップリング剤」は、少なくとも2つの置換または非置換炭素原子によって離間しており、好ましくは3乃至4、より好ましくは3乃至6炭素原子によって分かたれている、2以上のプロトン化チッ素(アンモニウムまたは第4級アンモニウム)原子(N+);2以上の正に荷電したリン(ホスホニウム)原子(P+);2以上の正に荷電したイオウ(スルホニウム)原子(S+);2以上の正に荷電した酸素(オキソニウム)原子(O+);またはN+、P+、S+及び/もしくはO+の種々の組合せなどの、少なくとも2つの正に荷電した原子を含むモノマー有機化合物を意味する。好ましいのは、N+、P+、S+、O+もしくはこれらの1以上の組合せから選択される、2つの離間した正荷電原子を含む、ジ−4級アンモニウム化合物である。水及び/または有機溶媒に溶解されると、多荷電離間/カップリング剤化合物から陰イオンが解離して、チッ素、リン、イオウ、及び/または酸素より選択される少なくとも2つの正荷電原子を有している多荷電陽イオン分子を残し、その正荷電原子は2以上の炭素原子により離間されているものであって、かかる多荷電オニウムイオンは、好ましくは、2箇所が正に荷電したオニウムイオン離間/カップリング剤インターカラント分子の反対端に位置する正荷電原子を有している。
【0026】
「コインターカレーション」とは、多荷電離間/カップリング剤のインターカレーションによってインターカレーション物、そして、同時にまたは別々に、オリゴマーもしくはポリマーのコインターカレーション物、または反応もしくは重合してポリマーを形成することができるコインターカラント重合可能モノマーのインターカレーション物を形成するためのプロセスを意味する。
【0027】
「濃縮物」とは、多荷電離間/カップリング剤及びコインターカラントポリマーのインターカレーションによって形成されるインターカレーション物を意味しており、かかるインターカレーション物は、マトリックスポリマーの1以上の特性を改善するのに必要とされるよりも高いインターカレーション物濃度にて、マトリックスポリマーに配合されているものであり、しかして当該濃縮物は、さらなるマトリックスポリマーと混合し、ナノ複合体組成物または市販商品を形成することができる。
【0028】
「インターカレーション担体」とは、多荷電オニウムイオン離間/カップリング剤のインターカレーションと、同時にまたは別々に、層状物の小板の間にコインターカラントポリマーまたはコインターカラント重合可能モノマーまたはオリゴマーのインターカレーションを成し遂げることができるインターカレーション組成物を形成するために、多荷電オニウムイオン離間/カップリング剤と、及び/またはコインターカラントポリマーもしくはコインターカラント重合可能モノマーもしくはオリゴマーと共に用いられる、水及び/または有機溶媒を含んでなる担体を意味する。
【0029】
「インターカレーション組成物」または「インターカラント組成物」とは、インターカレーション担体を含むかまたは含まない、多荷電オニウムイオン離間/カップリング剤、及び/またはインターカラントポリマーもしくはインターカラント重合可能モノマーもしくはオリゴマーならびに層状物を含む組成物を意味する。
【0030】
「剥離物」または「剥離された物」とは、剥離されていない層状物よりも総厚みが小さい、インターカレーションされた層状物の個々の小板、あるいはタクトイドまたは個々の小板の集塊(例えば2〜10の小板、好ましくは2〜5の小板)であり、水、ポリマー、アルコールもしくはグリコールまたは他の種々の有機溶媒等の担体物全体にわたって、あるいはマトリックスポリマー全体にわたって個々の小板またはタクトイドとして分散されるものである。
【0031】
「剥離」とは、インターカレーション物から剥離物を形成するためのプロセスを意味する。
【0032】
「マトリックスポリマー」とは、熱可塑性または熱硬化性のポリマーであって、その中にインターカレーション物または剥離物が分散され、かかるマトリックスポリマーの機械的強度を向上させ、熱耐性(例えばガラス転移温度(Tg))を上昇させ、及び/またはガス(O2)透過性を減少させるものを意味する。
【0033】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0034】
先ず概略から説明すると、本発明は、膨潤可能な層状物の隣接するシリケート小板の間に多荷電離間/カップリング剤をインターカレーションさせることによって調製される有機粘土またはインターカレーションされた層状物、ならびに離間/カップリング剤がインターカレーションされた、好ましくはモンモリロナイトナトリウム粘土等のスメクタイト粘土のごときフィロシリケートなどの膨潤可能な層状物の平板なシリケート層または小板の間に、モノマー、オリゴマーまたはポリマー分子をコインターカレーションさせることにより形成されるコインターカレーション物及びナノ複合体物に関する。層状物の隣接する層の間隔は、多荷電オニウムイオン離間/カップリング剤で少なくとも3Å、好ましくは少なくとも約5Å乃至少なくとも約10Å、好ましくは少なくとも約15Å、通常は約15乃至約30Å広げられており、新規の有機粘土を形成している。モノマー、オリゴマーまたはポリマー(以下、場合によりまとめて「ポリマー」と略称する)コインターカラントのコインターカレーションにより、次いで、有機液体の粘土を増大する上で使用するため、そして好ましい実施態様においてはナノ複合体物または組成物を形成するマトリックスポリマーとの混合物用に、少なくとも20Å、好ましくは約25Åまで乃至約35Åまで、そして300Åを上限として隣接する層のd−間隔を増大させる。
【0035】
本発明は、多荷電オニウムイオン離間/カップリング剤のインターカレーションによって調製される、インターカレーションされた層状物を調製するための方法に関し、そして好ましい実施態様において、層状物の洞穴へとオリゴマー性またはポリマー性コインターカラントをコインターカレーションして、マトリックスポリマー溶融物との直接複合などによって1以上のマトリックスポリマーに組み込むためのインターカレーション物またはインターカレーション濃縮組成物が形成される。
【0036】
本発明はまた、前記インターカレーション物またはインターカレーション濃縮組成物から調製される剥離物に関する。剥離物は、マトリックスポリマー(あるいは追加のマトリックスポリマー)にて濃縮物を希釈し、そして硬化することによって調製することができる。層状物の洞穴に重合可能モノマーまたはオリゴマーまたはポリマーが存在することによって、コインターカレーションされたモノマー、オリゴマーまたはポリマーと同じさらなるマトリックスポリマーにインターカレーション物が添加された場合に、層状物がマトリックスポリマーと適合可能となる。ポリマー硬化剤が添加されると、層状物は拡張し、重合しているインターカレーションされたモノマーまたはオリゴマーにより剥離され得、そして生じるポリマー分子は、成し遂げられた重合の程度に依存して小板層間に分散される。インターカレーション物、及び/または層状物の剥離された個々の層またはタクトイドは、マトリックスポリマー中でポリマー強化剤及び分子(ガス)バリアとしての役割を果たし、マトリックスポリマーの機械的特性及びバリア特性を改善し(例えば、ガス透過性を低下させ)、そしてガス転移温度(Tg)を上昇っせる。剥離物はまた、モノマーが、/オリゴマーが、/またはポリマーがインターカレーションされた濃縮物に直接硬化剤を添加することによって調製することもできる。硬化剤は、インターカレーション物の洞穴領域内へと侵入し、予め層間洞穴にコインターカレーションされていた重合可能モノマーまたはオリゴマーまたはポリマーと反応して、インターカレーション物、及び/またはその剥離物、及びマトリックスポリマーを含むナノ複合体中で均一に分散された小板または多層インターカレーション物もしくはタクトイドを形成する。
【0037】
本発明の別の態様において、組成物担体または有機溶媒を含有する極性有機化合物または極性有機化合物を含有する担体にインターカレーション物を添加して、担体または溶媒の輸送のため、あるいは担体または溶媒中に溶解または分散される有効成分の投与のために、予想し難いほどの粘性を有する担体組成物を提供することができる。特に高粘度ゲルであるこのような組成物は、極めて高い粘性が得られるので、ヘアウェーブローション用の酸化剤、及び局所投与用の薬物などの有効成分の輸送のため;そして、例えば化粧品、石油採掘液、塗料、潤滑剤(特に食料品グレードの潤滑剤)のレオロジーの修飾における、また潤滑剤、グリース等の生産における、インターカレーション物、またはその剥離物と有機溶媒との混合用に特に有用である。かかるインターカレーション物及び/または剥離物はまた、ポリマー製の商品を形成するためのナノ複合体の製造において、マトリックス熱可塑性または熱硬化性ポリマーとの混合物にも特に有用である。
【0038】
インターカレーション物を含有する、及び/または剥離物を含有する有機性液状組成物は、相分離され難く、そして化粧品、ヘアケア及び医薬産業などで様々な有効成分を配送するのに使用可能である、安定な揺変性ゲルの形状とすることができる。層状物は、多荷電離間/カップリング剤との接触によりインターカレーションされて、新規の有機粘土が形成される。隣接する離間したフィロシリケート小板の間にオリゴマーまたはポリマーをコインターカレーションさせて、個々の小板にまで層状物を随意に分離(剥離)すべく押出機にて直接複合することなどにより、オニウムイオンがインターカレーションされた層状物に、コインターカラントオリゴマーまたはポリマーを同時にまたは後で添加することによって、マトリックスポリマーとの混合用の、コインターカレーションされた層状物を提供してナノ複合体組成物を形成する。
【0039】
マトリックスポリマー溶融物へのコインターカレーション物の添加により、強度または耐熱性、そして特にガス透過性などのマトリックスポリマー溶融物の1以上の特性が増強され;あるいは、担体または溶媒物質とインターカレーション物またはコインターカレーション物を混合することによって、担体物質の粘度及び揺変性が維持及び/または増大される。本発明のインターカレーション物及びコインターカレーション物は、容易に担体または溶媒の全体にわたって均質且つ均一に分散され、しかして化粧品成分または医薬などの活性有機成分の添加後にさえも担体/小板組成物に新しく予想し得ない粘度をもたらし、その組成物からの活性有機性化合物の投与に利するのである。本発明のコインターカレーション物はまた、容易にマトリックスポリマー中へ均質且つ均一に分散されて、新しい、予期し得ないガスバリア及び強度特性をマトリックスポリマーに提供する。
【0040】
以上説明した、そしてさらに別の本発明の特徴及び利点は、図面と共に、以下の説明からさらに明らかに理解されるはずである。
【0041】
本発明のインターカレーション物及び剥離物を形成するために、層状物(例えばフィロシリケート)は、多荷電離間/カップリング剤の収着により膨潤され、またはインターカレーションされるべきである。本発明の好ましい実施態様にかかるナノ複合体のコインターカレーション物を形成するために、多荷電オニウムイオンがインターカレーションされた層状物は、コインターカラント重合可能モノマー、重合可能オリゴマーまたはポリマーと、同時にまたは後でコインターカレーションされる。
【0042】
有用な多荷電離間/カップリング剤には、例えば、脂肪族、芳香族またはアリール脂肪族アミン、ホスフィン、エステル、アルコール及びスルフィドのテトラ−アンモニウム、トリ−アンモニウム、及びジ−アンモニウム(1級、2級、3級、及び4級)、−ホスホニウム、−オキソニウム、または−スルホニウム誘導体などのテトラ−、トリ−、ジ−オニウム種が含まれる。かかる物質の例には、以下の式を有する化合物が含まれる。
【0043】
【化2】
Figure 0004646352
【0044】
[式中、X+及びY+は同じでも異なっていてもよく、−+NH3、−+NH2、−+N(CH33、−+N(CH32−、−+N(CH32(CH2CH3)、−+N(CH3)(CH2CH3)−、−+S(CH33、−+S(CH32、−+P(CH33、−+P(CH32、−+NH4、−+NH3−等などのアンモニウム、スルホニウム、ホスホニウム、またはオキソニウム基であり;Rは、好ましくは2〜24、より好ましくは3〜10炭素原子を有する有機性離間骨格基であって、直鎖でも分岐鎖であってもよく、骨格において有機性離間分子が、荷電したN+、P+、S+及び/またはO+陽イオンにその端部で共有結合されるものであり、そしてR1は水素原子、または1〜22、好ましくは少なくとも6の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖のアルキル基である]。Rの例には、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ニトロ、アジド、アルケニル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルカノイル、アルキルチオ、アルキル、アリールオキシ、アリールアルキルアミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、ジアルキルアミノ、ジアリールアミノ、アリール、アルキルスルホニル、アリールオキシ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アリールチオ、アリールスルフィニル、アルコキシカルボニル、アリールスルホニル、もしくはアルキルシランで置換されたまたは非置換のアルキレン、シクロアルケニレン、シクロアルキレン、アリーレン、アルキルアリーレンが含まれる。R1は存在しなくてもよく、その例としては、水素原子;アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ニトロ、アジド、アルケニル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルカノイル、アルキルチオ、アルキル、アリールオキシ、アリールアルキルアミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、ジアルキルアミノ、ジアリールアミノ、アリール、アルキルスルホニル、アリールオキシ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アリールチオ、アリールスルフィニル、アルコキシカルボニル、アリールスルホニル、もしくはアルキルシランで置換されたまたは非置換の、1〜22の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖のアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキル、アリール、アルキルアリールが含まれる。有用なR基の例としては、メチレン、エチレン、オクチレン、ノニレン、tert−ブチレン、ネオペンチレン、イソプロピレン、sec−ブチレン、ドデシレン等のアルキレン;1−プロペニレン、1−ブテニレン、1−ペンテニレン、1−ヘキセニレン、1−ヘプテニレン、1−オクテニレン等のアルケニレン、シクロヘキセニレン、シクロペンテニレン等のシクロアルケニレン;ブタノイルオクタデシレン、ペンタンノイルノナデシレン、オクタノイルペンタデシレン、エタノイルウンデシレン、プロパノイルヘキサデシレン等のアルカノイルアルキレン;メチルアミノオクタデシレン、エチルアミノペンタデシレン、ブチルアミノノナデシレン等のアルキルアミノアルキレン;ジメチルアミノオクタデシレン、メチルエチルアミノノナデシレン等のジアルキルアミノアルキレン;フェニルアミノオクタデシレン、p−メチルフェニルアミノノナデシレン等のアリールアミノアルキレン;ジフェニルアミノペンタデシレン、p−ニトロフェニル−p’−メチルフェニルアミノオクタデシレン等のジアリールアミノアルキレン;2−フェニル−4−メチルアミノペンタデシレン等のアルキルアリールアミノアルキレン;ブチルチオオクタデシレン、ネオペンチルチオペンタデシレン、メチルスルフィニルノナデシレン、ベンジルスルフィニルペンタデシレン、フェニルスルフィニルオクタデシレン、プロピルチオオクタデシレン、オクチルチオペンタデシレン、ノニルスルホニルノナデシレン、オクチルスルホニルヘキサデシレン、メチルチオノナデシレン、イソプロピルチオオクタデシレン、フェニルスルホニルペンタデシレン、メチルスルホニルノナデシレン、ノニルチオペンタデシレン、フェニルチオオクタデシレン、エチルチオノナデシレン、ベンジルチオウンデシレン、フェニルチオペンタデシレン、sec−ブチルチオオクタデシレン、ナフチルチオウンデシレン等のアルキルスルフィニレン、アルキルスルホニレン、アルキルチオ、アリールチオ、アリールスルフィニレン、及びアリールスルホニレン;メトキシカルボニレン、エトキシカルボニレン、ブトキシカルボニレン等のアルコキシカルボニルアルキレン;シクロヘキシレン、シクロペンチレン、シクロオクチレン等のシクロアルキレン;メトキシメチレン、エトキシメチレン、ブトキシメチレン、プロポキシエチレン、ペントキシブチレン等のアルコキシアルキレン;フェノキシフェニレン、フェノキシメチレン等のアリールオキシアルキレン及びアリールオキシアリーレン;フェノキシデシレンフェノキシオクチレン等のアリーロキシアルキレン;ベンジレン、フェンチレン、8−フェニルオクチレン、10−フェニルデシレン等のアリールアルキレン;3−デシルフェニレン、4−オクチルフェニレン、4−ノニルフェニレン等のアルキルアリーレン;ならびにエチレン、プロピレン、ブチレン、フェニレン、ベンジレン、トリレン、p−スチリレン、p−フェニルメチレン、オクチレン、ドデシレン、オクタデシレン、メトキシエチレン、そして−C36COO−、−C510COO−、−C710COO−、−C714COO−、−C818COO−、−C1122COO−、−C1326COO−、−C1530COO−、及び−C1734COO−、ならびに−C=C(CH3)COOCH2CH2−等の式で示される部分などによる、ポリプロピレングリコール及びポリエチレングリコール置換体が挙げられる。かようなテトラ−、トリ−、及びジ−アンモニウム、−スルホニウム、−ホスホニウム、−オキソニウム;アンモニウム/スルホニウム;アンモニウム/ホスホニウム;アンモニウム/オキソニウム;ホスホニウム/オキソニウム;スルホニウム/オキソニウム;及びスルホニウム/ホスホニウム基は当該技術分野においてよく知られており、そして対応するアミン、ホスフィン、アルコールまたはエーテル、及びスルフィドに由来するものであってよい。
【0045】
多荷電離間/カップリング剤の収着は、層状物の隣接する小板の層間間隔を、乾燥状態で測定した場合に少なくとも約10Åに、好ましくは少なくとも約15Åに広げるよう、充分に行われるべきであり、多荷電離間/カップリング剤とコインターカラントポリマーの双方のインターカレーションは、少なくとも約20Å、好ましくは少なくとも約25Åまで、約300Åを上限として、通常約100Åの層間間隔を成し遂げるようにすべきである。
【0046】
多荷電オニウムイオン離間/カップリング剤の収着及びイオン交換のために、層状物の乾燥重量に基づき、インターカレーション組成物中に少なくとも約2%、好ましくは少なくとも約5重量%の多荷電離間/カップリング剤、より好ましくは少なくとも約50重量%から約200重量%の多荷電離間/カップリング剤の濃度で多荷電離間/カップリング剤を有する層状物(原体、または必要とあれば多荷電オニウムイオン化合物の溶解を補助するために有機溶媒(例えばヘプタンなどの脂肪族炭化水素)を含むか、もしくは含まない水性液体)を含有するインターカレーション組成物中において、多荷電離間/カップリング剤は固体または液体の形状にて層状物の洞穴内へと導入される。
【0047】
好ましい実施態様において、例えばスメクタイト粘土などの層状物は、水中でスラリーにされ、そして多荷電離間/カップリング剤(多荷電陽イオン)が粘土スラリー水中に、好ましくは多荷電オニウムイオン対粘土の層間陽イオンのモル比で少なくとも約0.25:1にて、より好ましくは少なくとも約0.5:1のモル比にて、さらに好ましくは少なくとも約1:1のモル比で溶解される。多荷電離間/カップリング剤がインターカレーションされた粘土は次いで、層状物(粘土)がもはや疎水性となっているので容易に水から分離され、そしてコインターカラントポリマーと複合される前に、及び好ましくはコインターカラントポリマーと同じであるマトリックスポリマーと複合される前に、層状物の乾燥重量に基づき5%未満の水分となるよう、好ましくは完全乾燥となるまでオーブンで乾燥される。
【0048】
多荷電離間/カップリング剤化合物は、層状物の乾燥重量に基づき少なくとも約20%の水、好ましくは少なくとも約30%以上の水が存在する、層状物/多荷電離間/カップリング剤化合物ブレンドに添加することをもって、固体として添加することができる。層状物の乾燥重量に基づき、好ましくは約30%乃至約50%の水、より好ましくは約30%乃至約40%の水が、多荷電離間/カップリング剤インターカレーション組成物の中に配合され、しかしてインターカレーションにより少量の水しか収着されず、それにより多荷電離間/カップリング剤化合物のインターカレーション後に必要な乾燥のためのエネルギーが低減される。
【0049】
好ましい多荷電離間/カップリング剤化合物は、各々が1級、2級、3級または4級アンモニウム、ホスホニウム、スルホニウム、及び/またはオキソニウムイオンから選択され、同じでも異なっていてもよい、少なくとも2つの正に荷電した原子を含むマルチ−オニウムイオン化合物であり、以下の式で示される。
【0050】
【化3】
Figure 0004646352
【0051】
[式中、Rはアルキレン、アラルキレンまたは置換されたアルキレン荷電原子離間部分であって、好ましくはC3からC24の範囲、そして比較的高い電荷密度(150ミリグラム当量/100グラムC.E.Cから70ミリグラム当量/100グラムC.E.C)の層状物のためにはより好ましくはC3からC6の範囲であり;また中程度から低い電荷密度(70ミリグラム当量/100グラムC.E.Cから30ミリグラム当量/100グラムC.E.C)の層状物のためには、好ましくはC6からC12の範囲である。Rは直鎖状でも分岐鎖状でもよく、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9、C10、C11、C12、C13、C14、C15、C16、C17、C18、C19、C20、C21、C22、C23及びC24の部分が単独または組み合わされていてもよく;R1、R2、R3及びR4は、同じでも異なっていてもよい、水素原子、アルキル、アラルキル、ベンジル、置換されたベンジル(直鎖もしくは分岐鎖アルキルでの置換またはハロゲンでの置換のいずれか);エトキシル化またはプロポキシル化ベンジル(例えば1〜10モルのエトキシル化または1〜10モルのプロポキシル化)である。よりなる群から選択された成分である。Z1及びZ2は同じでも異なっていてもよく、また存在しなくてもよく、あるいはR1、R2及びR3及びR4について定義したと同様の部分のいずれかであってよい。また、Z1及びZ2の一方または双方は、1以上の正に荷電した原子またはオニウムイオンを含んでもよい。]
粘土をインターカレーションするために使用されている先行技術にかかる有機粘土には、単一荷電アンモニウムまたはホスホニウムイオンしか使用されていない。本発明には、多荷電、好ましくは二荷電陽イオン性オニウムイオンを使用して有機粘土を調製する、第一有機粘土組成物を開示する。特に、本発明の組成物は、反応器内経路及び直接複合経路などの、ポリマー−粘土ナノ複合体調製物のためにより好適である。多荷電陽イオン性界面活性剤(少なくともC6から約C24までの鎖長を有する荷電した原子の1つに結合した少なくとも1つの基を有するオニウムイオン)が好ましく、非常に手頃な価格で市販されているものであり、また、より少ないオニウムイオン剤を用いて、下記表1に示すようにポリマーのコインターカレーションのための余地をより多く残すように層間陽イオンに対する完全なイオン交換を行うことができる。
【0052】
【表1】
Figure 0004646352
【0053】
前記の二荷電オニウムイオンがインターカレーションされた本発明の有機粘土は、二荷電オニウムイオン交換反応プロセスによって調製されている。驚くべきことに、タロウジアミンインターカラントの荷電した原子の両方が、スメクタイト粘土の同じ小板表面にイオン交換し、隣接する小板表面との間で架橋形成はしなかった。本発明の完全な利点を成し遂げるために、多荷電オニウムイオンの離間した荷電原子の少なくとも2つの間の距離は、粘土小板表面の2つの交換可能陽イオンすなわち隣接する負電荷の間の平均距離の範囲(約6Å以内)にあるべきである。例えば、140ミリグラム当量/100gのC.E.C.のモンモリロナイト粘土の負電荷によって占められる平均的面積は、70〜80Å2である。従って、隣接する電荷の平均距離は、8〜9Åである。タロウジアミンでは2つの荷電したアンモニウム基(2つの荷電したチッ素原子N+は3つの炭素原子で離間されている)の距離は約8Åである。
【0054】
【化4】
Figure 0004646352
【0055】
図1(a)は、負電荷中心と、対応する会合された陽イオン(Na+)が距離Lにて離間されるように陽イオン電荷密度を有している層状物小板を概略的に示している。図1(b)、1(c)及び1(d)に示すように、多荷電オニウムイオンは、負電荷中心から約5Åの実質的な放射距離を占める負電荷に起因して、異なる鎖長の炭素離間分子R1、R2及びR3を有しながらも(R1<R3=L<R2)、双方の隣接するNa+イオンにてNa+陽イオンとイオン交換することができる。従って、多荷電オニウムイオンの2つの正に荷電する原子の間の距離は、層状物の電荷密度によって異なっていてもよいと考えることができる。
【0056】
従って、図2(a)、2(b)、3(a)及び3(b)に示すように小板表面から上方に延びるタロウ(R)基と、同じシリケート小板表面上の隣接する交換可能な陽イオンと、タロウジアミン分子の2つの荷電したアミノ基は、従って、それぞれが置換すると、負電荷中心の約6Å以内にそれぞれ配置される(この場合、各N+イオンは負電荷中心の約1Å以内にある)。
【0057】
図3(a)及び3(b)には、単一荷電オニウムイオンと二荷電オニウムイオンを用いて調製される有機粘土同士の相違の概略を示す。単一荷電オニウムイオンで交換された有機粘土と丁度同じように粘土の洞穴内にオリゴマー及びポリマーゲスト分子をインターカレーションさせるように、二荷電界面活性剤の疎水性(タロウ)尾部がインターカレーションを許容する。単一−オニウムイオンまたは二−オニウムイオン有機粘土の洞穴へのコインターカラントポリマー分子のインターカレーションの程度は、両インターカラントの鎖長が同じであるという事実(インターカレーションにおける制御因子である)に基づけば同じであると考えることができる。しかしながら、二荷電オニウムイオンの長い(タロウ)尾部の数が50%に低減されているという事実に起因して、図3(a)及び3(b)に概略的に示すように、コインターカラントポリマー分子によって占められる容量は実質的に増大されるはずである。
【0058】
市販されている多荷電オニウム界面活性剤の好ましい例には以下のものが含まれる。
【0059】
【化5】
Figure 0004646352
【0060】
【化6】
Figure 0004646352
【0061】
【化7】
Figure 0004646352
【0062】
【化8】
Figure 0004646352
【0063】
【化9】
Figure 0004646352
【0064】
【化10】
Figure 0004646352
【0065】
[式中、RはC14〜C18のアルキル鎖である。]
多荷電オニウムイオン交換された有機粘土へのモノマー及びポリマーのインターカレーションの結果、多荷電オニウムイオンインターカラントを使用することによる隣接する粘土シリケート層の閉じ込め(locking)はないことが示唆されている。
【0066】
少なくとも3Å、好ましくは少なくとも5Å、少なくとも約10Åまで、好ましくは少なくとも約15Å、隣接するフィロシリケート小板間の層間間隔を増大させるように、多荷電離間/カップリング剤を充分に収着する膨潤可能な層状物ならばいずれであっても、本発明の実施のために使用することができる。有用な膨潤可能層状物としては、例えばモンモリロナイト、特にナトリウムモンモリロナイト、マグネシウムモンモリロナイト及び/またはカルシウムモンモリロナイト、ノンロナイト、バイデライト、ボルコンスコイト(volkonskoite)、ヘクトライト、サポナイト、サウコナイト、ソボカイト(sobockite)、スティブンサイト、スビンフォルダイト(svinfordite)、バーミキュライト等のスメクタイト粘土鉱物などといった、フィロシリケート類が挙げられる。他の有用な層状物には、イライト及び層状イライト/スメクタイト鉱物の混合物(レクトライト、タロソバイト(tarosovite)、レディカイト(ledikite)及び前記粘土鉱物とイライトの混合物など)などのマイカ石鉱物が包含される。
【0067】
好ましい膨潤可能な層状物は、構造単位(formula unit)当たり約0.15から約0.9電荷の範囲で層上に負電荷を有し、層間空間内に、その負電荷に見合う数の交換可能な金属陽イオンを有する、2:1タイプのフィロシリケートである。最も好ましい層状物は、モンモリロナイト、ノンロナイト、バイデライト、ボルコンスコイト、ヘクトライト、サポナイト、サウコナイト、ソボカイト、スティブンサイト及びスビンフォルダイトなどのスメクタイト粘土鉱物である。
【0068】
本明細書中で使用される「層間間隔」なる語は、層状物においていかようにも離層(剥離)が起きる前に集合している状態で、隣接する層の内側の面の間の距離を言及することとする。
【0069】
ポリマー性または重合可能コインターカラントのコインターカレーションを容易にするためにインターカラント層状物の隣接する小板が充分に離間するよう、インターカレーションされた層状物小板表面が充分に多荷電離間/カップリング剤分子でイオン交換されるようにするため、膨潤可能な層状物へとインターカレーションされる多荷電離間/カップリング剤の量は、層状物の乾燥重量に基づき実質的に約2重量%から、好ましくは少なくとも約10重量%、そして上限は200重量%の範囲で適宜変化してよい。
【0070】
多荷電オニウムイオン離間/カップリング剤インターカラント及びコインターカラントポリマーは、数多くの方法で層状物の層間空間内へ導入され得る(空間の中に収着され得る)。層状物の隣接する小板間に、多荷電オニウムイオン離間/カップリング剤をインターカレーションするための好ましい方法において、層状物は、例えば5〜20重量%の層状物と80〜95重量%の水との割合にて、水中でスラリーにされ、そして多荷電離間/カップリング剤化合物が、前記層状物がスラリー形成された水の中に溶解または分散される。必要とあれば、多荷電離間/カップリング剤化合物を最初に有機溶媒(例えばプロパノール)中に溶解してもよい。次いで層状物は、スラリー水から分離され、コインターカラントをインターカレーションするためのコインターカラントポリマーとの複合に先駆けて乾燥され、そして好ましくはコインターカラントポリマーと同じマトリックスポリマーであるマトリックスポリマー中においてナノ複合体物が形成される。オリゴマーまたはポリマーとしてコインターカラントをインターカレーションする好ましい方法において、多荷電離間/カップリング剤がインターカレーションされた層状物は、例えば押出または混和ミル(パグミル)などによって、コインターカラントオリゴマーまたはポリマー溶融物と均質混合される。
【0071】
この結果得られる、多荷電離間/カップリング剤がインターカレーションされた層状物は、充分に疎水性を有し、且つ、コインターカラントポリマーのインターカレーションのために充分に離間している。多荷電離間/カップリング剤の担体(好ましくは水、または有機溶媒を含んだ水)は、先ず、担体中に多荷電離間/カップリング剤化合物を可溶化または分散させることにより添加することができる。あるいは、乾燥した多荷電離間/カップリング剤化合物と比較的乾燥した層状物(好ましくは、少なくとも約4重量%の水を含有する)を混合して、その混合物にインターカレーション担体を添加するか、または乾燥した多荷電離間/カップリング剤を添加する前に層状物にインターカレーション担体を加えてもよい。スラリーの形態にて層状物を多荷電離間/カップリング剤でインターカレーションする場合(例えば、約408kg(900ポンド)の水、約45.4kg(100ポンド)の層状物及び約45.4kg(100ポンド)の多荷電離間/カップリング剤化合物を使用)、インターカレーション組成物中の水の量は、例えば約4重量%から、少なくとも約30重量%という好ましい最少値より、特に限定しない上限値まで、適宜変更することができる。多荷電離間/カップリング剤化合物ののインターカレーション後には、インターカレーション物はその疎水性によりインターカレーション組成物から容易に分離される。
【0072】
また別の方法としては、多荷電離間/カップリング剤化合物(乾燥していても溶液状態でもよい)添加前に、多荷電離間/カップリング剤インターカレーション担体、例えば、水、または有機溶媒を含んだ水を、層状物(すなわち、フィロシリケート)に直接添加することができる。多荷電離間/カップリング剤化合物分子の収着は、多荷電離間/カップリング剤インターカレーション組成物中で、層状物を、乾燥した、または液状の多荷電離間/カップリング剤化合物に曝すことによって実施してもよい。
【0073】
層状物の小板の間に多荷電離間/カップリング剤及びコインターカラントをインターカレーションする本発明の他の方法によれば、好ましくは、少なくとも約4重量%の水、例えば約10から約15重量%の水を含有する層状物が、多荷電離間/カップリング剤化合物の水及び/または有機溶媒溶液と混合される。コインターカラントポリマーのインターカレーションと同時に、多荷電離間/カップリング剤化合物を層状物にインターカレーションすることができ、あるいはコインターカラントポリマーは、多荷電離間/カップリング剤のインターカレーション後にインターカレーションされてもよい。次いで、多荷電離間/カップリング剤がインターカレーションされた層状物へコインターカラントポリマーをインターカレーションするべく、多荷電離間/カップリング剤がインターカレーションされた層状物は、直接複合のためにコインターカラントオリゴマーまたはポリマー溶融物と共に押し出される。
【0074】
多荷電離間/カップリング剤は、小板表面上の隣接する負電荷部位を架橋する、両側の適切に離間した荷電原子にて、フィロシリケートに対する親和性を有しており、しかして多荷電離間/カップリング剤は、単一の小板表面上に収着されて、層間空間において剥離後にも、小板の内側表面に結合した状態を維持する。
【0075】
有機性液状担体の粘度を増大させる目的では、約10%未満のインターカレーション物負荷量とすることが好ましい。インターカレーション物負荷量を、約0.05重量%から約40重量%、好ましくは約0.5重量%から約20重量%、さらに好ましくは約1重量%から約10重量%とすることによって、粘度が有意に増強される。概して、液状担体(例えば、グリセロールなどのグリコールといった、極性溶媒等)に導入されるインターカレーション物及び/またはその剥離粒子の量は、混合物の約90重量%未満、好ましくは複合体混合物の約0.01重量%から約80重量%、さらに好ましくは混合物の約0.05重量%から約40重量%、そして最も好ましくは、約0.05重量%から約20重量%、または約0.05重量%から約10重量%である。
【0076】
本発明の好ましい実施態様において、コインターカレーションされる層状物は、直接複合によって様々なオリゴマーまたはポリマーとコインターカレーションされ、次いで溶融加工可能な1以上の熱可塑性及び/または熱硬化性オリゴマーもしくはポリマー、またはこれらの混合物中に分散することができる。本発明の方法におけるこの実施態様で使用されるマトリックスポリマーとしては、唯一の必要要件として溶融加工が可能である限りにおいて、広範囲に種々のものが可能である。本発明のかかる実施態様において、ポリマーは、少なくとも10、好ましくは少なくとも30の反復するモノマー単位を包含するものである。マトリックスポリマーが流動しうる混合物を形成するようなメルトインデックスのものであれば、前記反復するモノマー単位の上限の数は決定的なものではない。最も好ましくは、マトリックス中へ均一にコインターカラントポリマーを分散させると同時に、二荷電離間/カップリング剤がインターカレーションされた層状物へとマトリックスポリマーがインターカレーションされる。マトリックスポリマーは、好ましくは少なくとも約10から少なくとも約100の反復するモノマー単位が包含され、そして好ましくは、コインターカラントと同じオリゴマーまたはポリマーである。本発明の最も好ましい実施態様において、反復する単位の数は、加工温度にてマトリックスポリマーが、10分当たり約0.01から約12グラムのメルトインデックスを有するような数である。
【0077】
MXD6ナイロン(三菱ガス化学社、東京、日本)は、以下の化学式を有するポリマーである。
【0078】
【化11】
Figure 0004646352
【0079】
[式中、モノマーの場合n=1であり、オリゴマーの場合n=2〜10であり、そしてポリマーの場合n=11〜200,000、好ましくは11〜1,000,より好ましくは11〜500である]
本発明の実施において、マトリックスモノマー、オリゴマーまたはポリマーとして用いるための多の熱可塑性樹脂及びゴムは、極めて広範囲なものから選択できる。単独で、または混合物として使用しうる、有用な熱可塑性樹脂の例は、ポリ(ピバロラクトン)、ポリ(カプロラクトン)等のごときポリラクトン類;1,5-ナフタレンジイソシアネート、p-フェニレンジイソシアネート、m-フェニレンジイソシアネート、2,4-トルエンジイソシアネート、4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3'-ジメチル-4,4'-ビフェニルジイソシアネート、4,4'-ジフェニルイソプロピリデンジイソシアネート、3,3'-ジメチル-4,4'-ジフェニルジイソシアネート、3,3'-ジメチル-4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3'-ジメトキシ-4,4'-ビフェニルジイソシアネート、ジアニシジンジイソシアネート、トルイジンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4'-ジイソシアナートジフェニルメタン等のごときジイソシアネート類と、水酸基末端を有する直線状長鎖ポリエステル類との反応由来のポリウレタン類;ポリ(テトラメチレンアジペート)、ポリ(エチレンアジペート)、ポリ(1,4-ブチレンアジペート)、ポリ(エチレンスクシネート)、ポリ(2,3-ブチチレンスクシネート)、ポリエーテルジオール類等のごとき、ジオール類ベースのポリエーテル類;ポリ[メタンビス(4-フェニル)カーボネート]、ポリ[1,1-エーテルビス(4-フェニル)カーボネート]、ポリ[ジフェニルメタンビス(4-フェニル)カーボネート]、ポリ[1,1-シクロヘキサンビス(4-フェニル)カーボネート]等のごときポリカーボネート類;ポリスルフォン類;ポリエーテル類;ポリケトン類;ポリ(4-アミノ酪酸)、ポリ(ヘキサメチレンアジパミド)、ポリ(6-アミノヘキサン酸)、ポリ(m-キシレンアジパミド)、ポリ(p-キシレンセバカミド)、ポリ(2,2,2-トリメチルヘキサメチレンテレフタラミド)、ポリ(メタフェニレンイソフタラミド)(NOMEX)、ポリ(p-フェニレンテレフタラミド)(KEVLAR)等のごときポリアミド類;ポリ(エチレンアゼラート)、ポリ(エチレン-1,5-ナフタレート)、ポリ(1,4-シクロヘキサンジメチレンテレフタレート)、ポリ(エチレンオキシベンゾエート)(A-TELL)、ポリ(パラ−ヒドロキシベンゾエート)(EKONOL)、ポリ(1,4-シクロヘキシリデンジメチレンテレフタレート)(KODEL)(シス)、ポリ(1,4-シクロヘキシリデンジメチレンテレフタレート)(KODEL)(トランス)、ポリエチレンテレフタレート、ポリブリレンテレフタレート等のごときポリエステル類;ポリ(2,6-ジメチル-1,4-フェニレンオキシド)、ポリ(2,6-ジフェニル-1,4-フェニレンオキシド)等のごときポリ(アリーレンオキシド)類;ポリ(フェニレンスルフィド)等のごときポリ(アリーレンスルフィド)類;ポリエーテルイミド類;ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルクロリドのごときビニルポリマー類及びビニルポリマー類のコポリマー類;ポリビニルブチラール、ポリビニリデンクロリド、エチレン−ビニルアセテートコポリマー類等;ポリエチルアクリレート、ポリ(n-ブチルアクリレート)、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリ(n-ブチルメタクリレート)、ポリ(n-プロピルメタクリレート)、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、ポリアクリル酸、エチレン−アクリル酸コポリマー類、エチレン−ビニルアルコール、アクリロニトリルコポリマー類、メチルメタクリレート−スチレンコポリマー類、エチレン−エチルアクリレートコポリマー類、メタクリル化ブダジエン−スチレンコポリマー類等のポリアクリル類、ポリアクリレート及びそのコポリマー類;低密度ポリ(エチレン)、ポリ(プロピレン)、塩素化低密度ポリ(エチレン)、ポリ(4-メチル-1-ペンテン)、ポリ(エチレン)、ポリ(スチレン)等のポリオレフィン類;イオノマー類;ポリ(エピクロロヒドリン類);グリセロール等のジオール類、トリメチロールプロパン、1,2,6-ヘキサントリオール、ソルビトール、ペンタエリスリトール、ポリエーテルポリオール類、ポリエステルポリオール類、などと、2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート、4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4'-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等のポリイソシアネートとの重合産物のごときポリ(ウレタン);及び2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパンのナトリウム塩と4,4'-ジクロロジフェニルスルフォンとの反応物のごときポリスルフォン類;ポリ(フラン)等のフラン樹脂類;セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースプロピオネート等のセルロースエーテルプラスチック類;ポリ(ジメチルシロキサン)、ポリ(ジメチルシロキサンコフェニルメチルシロキサン)等のシリコン類;タンパク質プラスチック類;ならびにこれらの2以上のものの混合物である。
【0080】
本発明の実施態様を行ううえでマトリックスポリマーとして有用な、加硫可能且つ熱可塑性ゴムもまた、広範囲のものを利用できる。かかるゴムの例としては、臭化ブチルゴム、塩化ブチルゴム、ポリウレタンエラストマー類、フルオロエラストマー類、ポリエステルエラストマー類、ブタジエン/アクリロニトリルエラストマー類、シリコンエラストマー類、ポリ(ブタジエン)、ポリ(イソブタジエン)、エチレン−プロピレンコポリマー類、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー類、スルフォン化エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー類、ポリ(クロロプレン)、ポリ(2,3-ジメチルブタジエン)、ポリ(ブタジエン−ペンタジエン)、クロロスルフォン化ポリ(エチレン)類、ポリ(スルフィド)エラストマー類、ポリ(スチレン)、ポリ(ビニル−トルエン)、ポリ(t-ブチルスチレン)、ポリエステル類等のガラス質のまたは結晶性のブロック製のブロックコポリマー類ならびにポリ(ブタジエン)、ポリ(イソプレン)、エチレン−プロピレンコポリマー類、プロピレンコポリマー類、エチレン−ブチレンコポリマー類、ポリエーテル等のごときエラストマーブロック類、例えば、KRATON(商標名)でShell Chemical Companyにより製造されている、ポリ(スチレン)−ポリ(ブタジエン)−ポリ(スチレン)ブロックコポリマーが挙げられる。
【0081】
マトリックスポリマーとして有用な熱硬化性樹脂には、例えばポリアミド類;ポリアルキルアミド類;ポリエステル類;ポリウレタン類;ポリカーボネート類;ポリエポキシド類;及びそれらの混合物が挙げられる。
【0082】
マトリックスポリマーとして使用するのに最も好ましい熱可塑性ポリマー類は、ポリアミド類、特にナイロン、中でも特にMXD6ナイロンである。本発明の方法においてマトリックスポリマーとして使用しうるポリアミド類は、少なくとも2つの炭素原子によって互いに隔てられるポリマー鎖の完全部分として、反復するカーボンアミド基が存在することにより特徴が示される合成直鎖状ポリカーボンアミド類である。このタイプのポリアミド類には、当該技術分野において一般にナイロンとして知られるポリマー類が含まれ、これは、一般式
【0083】
【化12】
Figure 0004646352
【0084】
[式中、R13は、少なくとも2、好ましくは約2から約11の炭素原子を有するアルキレン基、または、少なくとも約6、好ましくは約6から約17の炭素原子を有するアリーレンであり、R14は、R13及びアリール基より選択される基を表す]で示される反復単位を有し、ジアミン及び二塩基酸より得られる。また、例えばテレフタル酸及びアジピン酸よりなる二塩基酸の混合物とヘキサメチレンジアミンまたはメタキシレンジアミンとの濃縮によるごとき、既知の方法で得られるコポリアミド類及びターポリアミド類もまた、好ましいポリアミド類に包含される。前記のポリアミド類は、当該技術分野においてよく知られており、例えば、30%のヘキサメチレンジアンモニウムイソフタレート及び70%のヘキサメチレンジアンモニウムアジペートのコポリアミド、ポリ(ヘキサメチレンアジパミド)(ナイロン6,6)、ポリ(ヘキサメチレンセバカミド)(ナイロン6,10)、ポリ(ヘキサメチレンイソフタラミド)、ポリ(ヘキサメチレンテレフタラミド)、ポリ(ヘプタメチレンピメラミド)(ナイロン7,7)、ポリ(オクタメチレンスベラミド)(ナイロン8,8)、ポリ(ノナメチレンアゼラミド)(ナイロン9,9)、ポリ(デカメチレンアゼラミド)(ナイロン10,9)、ポリ(デカメチレンセバカミド)(ナイロン10,10)、ポリ[ビス(4-アミノシクロヘキシル)メタン-1,10-デカンカルボキサミド)]、ポリ(m-アジパミド)、ポリ(p-キシレンセバカミド)、ポリ(2,2,2,-トリメチルヘキサメチレンテレフタラミド)、ポリ(ピペラジンセバカミド)、ポリ(p-フェニレンテレフタラミド)及びポリ(メタフェニレンイソフタラミド)等などである。
【0085】
マトリックスポリマーとして使用するのに他のポリアミド類は、アミノ酸及びその誘導体、例えばラクタム類の重合によって形成されるものである。これらの有用なポリアミド類の例は、ポリ(4-アミノ酪酸)(ナイロン4)、ポリ(6-アミノヘキサン酸)(ナイロン6)、ポリ(7-アミノヘプタン酸)(ナイロン7)、ポリ(8-アミノオクタン酸)(ナイロン8)、ポリ(9-アミノノナン酸)(ナイロン9)、ポリ(10-アミノデカン酸)(ナイロン10)、ポリ(11-アミノウンデカン酸)(ナイロン11)及びポリ(12-アミノドデカン酸)(ナイロン12)等である。
【0086】
ナノ複合体を形成するために本発明の二荷電離間/カップリング剤インターカラント及びインターカラントポリマーとの混合物において使用されうる他のマトリックスまたはホストポリマーは、直鎖状ポリエステル類である。ポリエステルのタイプは、本発明を左右するものではなく、特定の状況において使用するために選択される特定のポリエステル類は、最終的な形態に所望される物理的特性及び性質、すなわち、引張強さ、引張応力等に本質的に依存する。かくのごとく、物理的特性において広い多様性を有する直線状の熱可塑性ポリエステル類が多数存在することは、本発明のナノ複合体を製造するうえで、剥離された層状物小板との混合物での使用のために好適である。
【0087】
本発明においてマトリックスポリマーとして使用するために特に選択されるポリエステルは、所望に応じて、ホモポリエステル、コポリエステル、またはその混合物でありうる。ポリエステルは、通常は、有機ジカルボン酸と有機性ジオールとの濃縮によって調製され、そして、インターカレーション物の剥離前または剥離後に層状物と接触する間にポリエステルのin situ重合を行うために、その反応物をインターカレーション物、または剥離されたインターカレーション物に添加することができる。
【0088】
本発明のかかる実施態様でマトリックスポリマーとして使用するのに好適なポリエステル類は、芳香族、環状脂肪族及び脂肪族ジオール類と、脂肪族、芳香族及び環状脂肪族ジカルボン酸類との濃縮により得られるもので、環状脂肪族、脂肪族または芳香族ポリエステル類でありうる。
【0089】
本発明のかかる実施態様を実施するうえでマトリックスポリマーとして利用できる、有用な環状脂肪族、脂肪族及び芳香族ポリエステル類の例としては、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート)、ポリ(エチレンドデケート)、ポリ(ブチレンテレフタレート)、ポリ[エチレン(2,7-ナフタレート)]、ポリ(メタフェニレンイソフタレート)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(エチレンスクシネート)、ポリ(エチレンアジペート)、ポリ(エチレンセバケート)、ポリ(デカメチレンアゼレート)、ポリ(デカメチレンアジペート)、ポリ(デカメチレンセバケート)、ポリ(ジメチルプロピオラクトン)、ポリ(パラ−ヒドロキシベンゾエート)(EKONOL)、ポリ(エチレンオキシベンゾエート)(A-tell)、ポリ(エチレンイソフタレート)、ポリ(テトラメチレンテレフタレート)、ポリ(ヘキサメチレンテレフタレート)、ポリ(デカメチレンテレフタレート)、ポリ(1,4-シクロヘキサンジメチレンテレフタレート)(トランス)、ポリ(エチレン-1,5-ナフタレート)、ポリ(エチレン-2,6-ナフタレート)、ポリ(1,4-シクロヘキシリデンジメチレンテレフタレート)(KODEL)(シス)、及びポリ(1,4-シクロヘキシリデンジメチレンテレフタレート)(KODEL)(トランス)などが挙げられる。
【0090】
ジオールと芳香族ジカルボン酸の濃縮により調製されるポリエステル化合物は、本発明の前記実施態様においてマトリックスポリマーとして特に好適である。かかる有用性をもつ芳香族カルボン酸の例としては、テレフタル酸、イソフタル酸及びo-フタル酸、1,3-ナフタレンジカルボン酸、1,4-ナフタレンジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、2,7-ナフタレンジカルボン酸、4,4'-ジフェニルジカルボン酸、4,4'-ジフェニルスルフォンジカルボン酸、1,1,3-トリメチル-5-カルボキシ-3-(p-カルボキシフェニル)-イダン、ジフェニルエーテル4,4'-ジカルボン酸及びビス-p-(カルボキシフェニル)メタン等が挙げられる。前記の芳香族ジカルボン酸のうち、ベンゼン環を有するもの(テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸など)が、本発明を実施するうえでの使用に好ましいものである。これらの好ましい酸前物質(acid precursor)のうち、テレフタル酸が特に好ましい酸前物質である。
【0091】
本発明のコインターカレーションされた層状物を用いたナノ複合体を形成するための、さらに別の有用な熱可塑性ホモポリマー類及びコポリマーマトリックスポリマー類には、α,β不飽和モノマー類、あるいは以下の式
【0092】
【化13】
Figure 0004646352
【0093】
[式中、R15及びR16は、同じかまたは互いに異なっており、シアノ、フェニル、カルボキシ、アルキルエステル、ハロ、アルキルまたは1以上の塩素もしくはフッ素で置換されたアルキル、または水素原子を表す]で示されるモノマーの重合により形成されるポリマー類が挙げられる。このような好ましいホモポリマー類及びコポリマー類の例は、エチレン、プロピレン、ビニルアルコール、アクリロニトリル、ビニリデンクロリド、アクリル酸のエステル類、メタクリル酸のエステル類、クロロトリフルオロエチレン及びビニルクロリド等のホモポリマー類及びコポリマー類である。好ましいものは、ポリ(プロピレン)、プロピレンコポリマー類、ポリ(エチレン)、及びエチレンコポリマー類である。より好ましいものは、ポリ(エチレン)及びポリ(プロピレン)である。
【0094】
本発明の混合物には、種々の任意に配合可能な成分、極性有機性液体に一般的に使用される添加物を含有させることができる。このような任意成分には、凝集剤(nucleating agent)、フィラー、可塑剤、衝撃修飾剤、鎖伸張剤、可塑剤、着色剤、鋳型脱離潤滑剤、静電気防止剤、色素、火炎抑制剤などが包含される。これらの任意成分、及びその適切な添加量は、当該技術分野においてよく知られている。
【0095】
担体または、医薬品などの担体に溶解されたもしくは担体に分散された有効成分を移送するのに好適な粘性組成物を形成するための、液体担体または溶媒組成物中に含まれる、インターカレーションされた層状物の量は、組成物の意図される用途及び所望の粘度に依存して、広範囲に変えることができる。例えば、5,000〜5,000,000cpsの極めて高い粘度を有する溶媒ゲルを形成する場合には、組成物の総重量の約10から約30重量%といった比較的多量のインターカレーション物が使用される。しかしながら、例えば0.1〜5重量%程度の比較的低濃度のインターカレーション物及び/またはその剥離物を用いても、組成物のpHを約0〜6もしくは約10〜14の範囲に調整し、且つ/または、例えば約25℃から約200℃、好ましくは約75℃から約100℃の範囲の、室温よりも高い温度に組成物を加熱することによって、極めて高い粘度を有するものとすることもできる。
【0096】
小板の負荷量は、組成物の約10%を下回ることが好ましい。組成物総重量の約0.01重量%から約40重量%、好ましくは約0.05重量%から約20重量%、さらに好ましくは約0.5重量%から約10重量%の範囲内で、インターカレーション物または小板粒子を負荷することによって、組成物の粘度が有意に増大する。概して、担体/溶媒へ導入されるインターカレーション物及び/または小板粒子の量は、組成物の総重量に基づき、約20重量%未満、好ましくは約0.05重量%から約20重量%、さらに好ましくは約0.01重量%から約10重量%、そして最も好ましくは、約0.01重量%から約5重量%である。
【0097】
本発明の重要な特徴によれば、本発明のインターカレーション物及び/または小板/担体組成物は、例えば、約10〜90%、好ましくは約20〜80%のインターカレーション物及び/または層状物の剥離小板、そして、約10〜90%、好ましくは約20〜80%の担体/溶媒といった、例えばマスターゲルのごとき濃縮状態で製造できる。このマスターゲルは、後になってから、追加の担体または溶媒を用いて希釈混合し、組成物の粘度を所望のレベルにまで減じることができる。
【0098】
一実施態様において、インターカレーション物及び/またはその剥離物を、担体または溶媒に混合して、その担体または溶媒の粘性組成物が製造されるが、担体または溶媒に溶解または分散された1以上の有効成分、例えば制汗剤などを、随意に含有せしめることができる。
【0099】
剥離のために剪断が採用される場合、インターカラント/マトリックスポリマーナノ複合体組成物に対して剪断を付すために用いられうるいかなる方法でも使用可能である。剪断作用は、例えば機械的手段、温度ショック、圧力の変化または超音波など、当該技術分野において知られる適切な種々の方法によって供給することができる。特に有用な方法において、組成物は機械的方法によって剪断される。かかる機械的方法で、スタラー、Banbury(商標)タイプのミキサー、Brabender(商標)タイプのミキサー、長時間用のミキサー、及び押出機などの機械的手段を用いることにより、インターカレーション物が、担体または溶媒の存在下または非存在下にて剪断される。他の方法では、組成物の温度を交互に上昇または降下させて温度による膨張を惹起し、剪断を生じさせる内的応力をかけることによって剪断を成し遂げる、温度ショックが用いられる。さらに別の方法では、圧力変更法で急激に圧力を変えることにより剪断がなされたり、または、組成物の一部分を振動させ、もしくは異なる相において加振させる、キャビテーションまたは共鳴振動における超音波技術により、剪断が成し遂げられる。これらの剪断方法は、単に有用な方法の代表例を示したに過ぎず、インターカレーション物を剪断するための当該技術分野において知られたいかなる方法であっても採用することができる。
【0100】
機械的剪断方法は、前記のように押出、射出成形機、Banbury(商標)タイプのミキサー、Brabender(商標)タイプのミキサー等を使用する方法も可能である。押出機(単軸または二軸)の一方の端に層状物及びインターカラントモノマーを導入し、もう一方の端で剪断されたものを受けることによってでも、剪断を成し遂げることができる。層状物/インターカラントモノマー組成物の温度、押出機の長さ、押出機内での組成物の滞留時間及び押出機のデザイン(単軸、二軸、単位長当たりのフライト数、チャンネルの深さ、フライトクリアランス、混合領域等)などが、剥離させるために付される剪断力の強さを制御する変動可能な因子である。
【0101】
本発明の重要な特徴によれば、多荷電離間/カップリング剤がインターカレーションされた粘土は、直接複合(すなわち、押出機にてコインターカラントオリゴマーまたはポリマーと共に直接、多荷電オニウムイオンがインターカレーションされた粘土を混合することによって、粘土小板を著しく剥離させることなく粘土をコインターカレーションさせること)によりオリゴマーまたはポリマーでコインターカレーションすることができることが見出されている。コインターカレーション物が充填されたマトリックスポリマーを、コインターカレーション物、及び/またはその剥離物が良好に分散した、均一な透明フィルムに押し出す。コインターカレーション物及び/またはその剥離物は、マトリックスポリマー内に分散されて、主としてマトリックス中に分散された多層のタクトイドの形状をとることができる。タクトイドには、少なくとも2つの個々の小板層と、イオン交換された二荷電インターカラント離間/カップリング剤、及びコインターカラントポリマーの1〜5の単層との厚みを有し、且つ共面凝集にて、少なくとも約10の小板を含む小さな複合体または凝集体を包含し、より好ましくは約5未満、より好ましくは約3未満、さらに好ましくは2〜3の小板層が包含され、この小板表面の間に多荷電離間/カップリング剤化合物とコインターカラントポリマーを含んでいるものである。マトリックスポリマーを含むナノ複合体組成物は、完全に剥離していないものであっても、あらゆるインターカレーション物としての層状物を含み得るものであり、そして透明度、優れたインターカレート分散性、及び優れたガス透過性を維持している。
【0102】
本発明のコインターカレーション物、及び/または本発明により製造されたコインターカレーション物の剥離によって得られる個々の小板を所望の負荷量含有する、マトリックスポリマーを含んでなる成形用組成物は、多様な特性を備えたシート、フィルム及びパネルの製造において、顕著に好適である。このようなシート、フィルム及びパネルは、有用な物品を形成する真空処理または加熱圧縮などによる旧来の方法によって形成されうる。本発明に基づいて作製されるシート及びパネルは、例えば木、ガラス、セラミック、金属またはプラスチック等を含む他の材料のためのコーティング剤としても好適であり、また、例えばビニル樹脂ベース等の従来の接着促進剤を用いて、顕著な強度を提供することが可能である。例えば、本発明のコインターカレーション物が1〜10重量%、単層か、または1以上の他の層間に固定された状態のいずれかにて充填されたマトリックスポリマーを用いると、飲料用容器、例えばプラスチックのビール/ワイン瓶で、新しい予期せざる貯蔵安定性を備えたものが製造可能である。前記シート、フィルム及びパネルは、他のプラスチックフィルム、シートまたはパネルと共に積層することもでき、これは好ましくは共押出により、シートを融解した状態で結合させて行われる。これらシート、フィルム及びパネルは、エンボス加工を施したものも含めて、例えばラッカー処理または保護フィルムの適用等、旧来の方法により表面を改善または仕上げることができる。
【0103】
マトリックスポリマー/インターカレーション物複合体物は、押出フィルム及びラミネートフィルム、例えば、食品包装用に使用される酸素透過性の低いフィルム等の製造のために特に有用である。このようなフィルムの厚さは、好ましくは約10〜約100μm、さらに好ましくは約20〜約100μm、最も好ましくは約25〜約75μmである。
【0104】
本発明において、均質に分散された、コインターカレーションされたインターカレーション物、及び/またはその剥離した小板、ならびにマトリックスポリマーは、好適なフィルム形成法によって、フィルムに形成され得る。典型的には、オリゴマーまたはポリマーコインターカレーション及び複合後に、組成物が溶融されて、フィルム形成ダイに押込まれる。ナノ複合体のフィルムは、インターカレーション物及び/またはその剥離小板にさらに方向性を生じさせる工程に引き続き付して、インターカレーション物及び/またはその剥離小板を、さらにコインターカレーション物及び/またはその剥離物の主平面がフィルム全体の主平面に実質的に平行となるようにしてもよい。これは、例えば二軸方向にフィルムを引伸ばす方法により成し遂げられる。例えば、フィルムがダイから押出される際に、フィルムを牽引するテンションローラによって軸方向または機械方向にフィルムが引伸ばされる。同時に、フィルムの両端を掴んで引き離す方向に牽引することによって、フィルムが横方向に引伸ばされる。別の方法では、チューブラフィルムダイを用いてフィルムを横方向に引伸ばし、且つ、チューブラフィルムダイから通過して出る際にフィルムがブローイングされる。本発明に基づいて得られるフィルムは、特に酸素ガスなどの気体の透過性の低減に加えて、弾性率の増大、湿潤強さの増大、寸法安定性の増大、及び水分の吸着性の低下などといった利点の少なくとも1つを呈しうるものである。
【0105】
以下、実施例によりさらに本発明を詳細に説明するが、本発明はもとよりこれら実施例に限定されるものではない。
【0106】
【実施例】
[実施例1]
本実施例では、二荷電オニウムイオンで修飾された(親油性)モンモリロナイト粘土の形成を例証する。オニウムイオンは、中性アミン(1級及び2級)であり、塩酸との接触によってプロトン化され得る。
【0107】
Nanocor, Inc.(Arlington Heights、イリノイ州)より市販されているナトリウム−モンモリロナイト粘土(PGW)100グラムを、機械的櫂形混合機またはコロイド・ミルによって3リットルの脱イオン水中に分散させた。粘土の分散体を、75〜80℃に加熱した。Tomah Productsより市販のタロウジアミン26.4gを、75〜80℃の脱イオン水1l中で、70mlの2NHClと混合した。アミン−塩酸溶液を粘土分散体中に導入し、次いで強く混合した。混合液を約30分間、75〜80℃に保ち、次に濾過などの水除去プロセスに付した。濾過ケーキを75〜80℃の水4リットルに再分散させ、固体(濾過ケーキ)を集めて75〜80℃のオーブンに入れて、乾燥、次いで粒子サイズを減少させた。濾過ケーキはまた、凍結乾燥させることもできる。乾燥品は、X線回折によって測定すると17Åのd001間隔を有しており、このコード番号をTDA−2H−PGWとした。処理モンモリロナイトを調製するために、実質的に同じ方法によってタロウアミンを用いることもできるが、タロウアミンの使用量はもっと高く(例えば37.1グラム)すべきである。その産物のコード番号は、TA−PGWとし、22Åのd001間隔を有するものであった。
【0108】
[実施例2]
本実施例では、二荷電オニウムイオンで修飾された(親油性)モンモリロナイト粘土の形成を例証する。オニウムイオンは、中性アミン(3級)であり、塩酸との接触によってプロトン化され得る。
【0109】
Nanocor, Inc.(Arlington Heights、イリノイ州)より市販されているナトリウム−モンモリロナイト粘土(PGW)100グラムを、機械的櫂形混合機またはコロイド・ミルによって3リットルの脱イオン水中に分散させた。粘土の分散体を、75〜80℃に加熱した。Tomah Productsより市販のE−DT−3アミン33.6gを、75〜80℃の脱イオン水1l中で、70mlの2NHClと混合した。アミン−塩酸溶液を粘土分散体中に導入し、次いで激しく混合した。混合液を約30分間、75〜80℃に保ち、次に濾過などの水除去プロセスに付した。濾過ケーキを75〜80℃の水4リットルに再分散させ、固体(濾過ケーキ)を集めて75〜80℃のオーブンに入れて、乾燥、次いで粒子サイズを減少させた。濾過ケーキはまた、凍結乾燥させることもできる。乾燥品は、X線回折によって測定すると17Åのd001間隔を有しており、このコード番号をE−TD−3−2H−PGWとした。
【0110】
[実施例3]
本実施例では、二荷電オニウムイオンで修飾された(親油性)モンモリロナイト粘土の形成を例証する。オニウムイオンは、二電荷4級アンモニウム陽イオンである。
【0111】
Nanocor, Inc.(Arlington Heights、イリノイ州)より市販されているナトリウム−モンモリロナイト粘土(PGW)100グラムを、機械的櫂形混合機またはコロイド・ミルによって3リットルの脱イオン水中に分散させた。粘土の分散体を、75〜80℃に加熱した。Akzo Nobelより市販されているDuoquadT50(50%固体)の67.2gを、75〜80℃の脱イオン水1lと混合した。T50溶液を粘土分散体中に導入し、次いで激しく混合した。混合液を約30分間、75〜80℃に保ち、次に濾過などの水除去プロセスに付した。濾過ケーキを75〜80℃の水4リットルに再分散させ、固体を集めて75〜80℃のオーブンに入れて、乾燥、次いで粒子サイズを減少させた。濾過ケーキはまた、凍結乾燥させることもできる。乾燥品は、X線回折によって測定すると19Åのd001間隔を有しており、このコード番号をT50−PGWとした。
【0112】
[実施例4〜6]
これらの実施例では、多荷電オニウムイオンで修飾された(親油性)モンモリロナイト粘土の形成を例証する。オニウムイオンは、中性アミン(1級及び2級)であり、塩酸との接触によってプロトン化される。
【0113】
実施例1〜3で調製した産物(TDA−2H−PGW、TA−PGW、及びT50−PGW)それぞれ5グラムを、45グラムの以下の非ポリマー性有機化合物[70〜90℃のε−カプロラクタム、70〜80℃のDGEBA DER331、及び70〜80℃のレゾルシノール ビス−(ジフェニルホスフェート)(RDP、Akzo Nobel)]と混合した。混合物を室温にまで冷却し、そして顕微鏡のガラススライドに載せ、X線回折パターンを測定した。その結果を表2に示す。多荷電オニウムイオンで処理した粘土の非ポリマー性有機化合物とのインターカレーション物は、非ポリマー性有機化合物を濾過ケーキと混合し、次に水を除去し、乾燥及び粒子サイズ低減を行うことによっても形成することができる。d001の結果は、実施例1〜3の分散系で製造されたものとほぼ同じであった。
【0114】
表2に示した結果から、多荷電オニウムイオンで処理された粘土の層間空間へ非ポリマー性有機化合物を成功裡にインターカレーションしたことが示唆されている。多荷電オニウムイオンで処理した粘土は、正常な有機粘土と同様に機能する。好ましい多荷電オニウムイオンの脂肪族長鎖尾部(C6+)により、格段に優れた程度のインターカレーションが成し遂げられる。
【0115】
【表2】
Figure 0004646352
【0116】
[比較例1]
比較のために、5グラムの未処理ナトリウム−モンモリロナイト粘土(PGW)を、前記非ポリマー性有機化合物と混合して、混合物をX線回折によって調べた。その結果も表2に示している。有機分子のインターカレーションは観察されなかった。
【0117】
[実施例7〜9]
本実施例は、溶融複合によるポリマー−粘土ナノ複合体の形成を例証する。
【0118】
ポリマー粘土ナノ複合体を調製するために、溶融複合を用いた。熱可塑性樹脂であるナイロン6(PA6)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)及びナイロンMXD6(MXD6)を材料として選択した。樹脂ペレット、及び多荷電オニウムイオンがインターカレーションされた粘土を二軸押出機(Leistritz Micro27)へ、樹脂の融点を越える温度に昇温して(例えばPMMAの場合、押出機の温度は210℃〜230℃の範囲)供給した。多荷電オニウムイオンがインターカレーションされた粘土と樹脂の比率は、重量で5:95に制御した。押出機からの複合された化合物のストリングは、ペレット化の前に冷水浴中で冷却した。PA6、及びMXD6のナノ複合体は、2ミリ厚さのフィルムに形成され、そしてOTR(酸素透過率)の結果をMocon OX−Tran2/20を用いることによって23℃にて65%RHで測定した。PMMA−粘土ナノ複合体は、ASTM標準試験検体へと、HDT(加熱たわみ温度)を調べるために成形した。多荷電オニウムイオンでインターカレーションされた粘土を前記の樹脂中に分散した結果を、表3に示す。X線回折パターンは、PA6−粘土、MXD6−粘土フィルムナノ複合体及びPMMA−粘土ナノ複合体バーから得た。X線回折の結果は表4に示す。
【0119】
【表3】
Figure 0004646352
【0120】
溶融された樹脂ポリマーは、他荷電オニウムイオンがインターカレーションされた粘土へとインターカレーションされて、押し出しプロセスにて樹脂−粘土複合体を形成する。X線回折の結果から、樹脂のインターカレーションによって元来の粘土層の積層が妨げられていることが示される。PA6、及びMXD6ナノ複合体のOTRの結果は、未充填樹脂に比較してそれぞれ30%以上低減されていた。PMMAナノ複合体のHDTは、純粋なPMMA樹脂よりもほぼ10℃以上上昇していた。
【0121】
【表4】
Figure 0004646352
【0122】
[比較例2]
比較のために、5重量%の未処理ナトリウムモンモリロナイト粘土(PGW)を、多荷電オニウムイオン処理粘土の場合と同じ条件を用いてナイロン6(PA6)、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)及びナイロンMXD6(MXD6)と複合させた。未処理PGWで充填した樹脂は、分散性に劣るものであった(表3)。形成したフィルムは目視可能な空隙を有し、そして成形された試料バーは粗表面と粘土の凝集物を含むものであった。X線回折の結果(表4)、粘土の層間空間にポリマー樹脂がインターカレーションされていないことが示唆されている。また、加熱押し出しプロセスにおいて、粘土の脱水(乾燥)により粘土の洞穴が破壊されていた。
【0123】
[実施例10]
本実施例では、カプロラクタム重合系による、ナイロン6−TDA−2H−PGWナノ複合体の形成を例証する。
【0124】
70gのTDA−2H−PGWと2,000グラムのカプロラクタムとを、反応器に入れる前に80℃にて終夜混合した。反応器には定速ペダルミキサを配設し、そしてチッ素をパージした。反応時間は、260℃にて12時間とした。液体窒素での冷却によって反応産物を細片に破砕し、残存カプロラクタムを除去するために沸騰水にて洗浄した。2ミリの厚みのフィルムを形成して、Mocon OX−Tran2/20でOTRを測定した。TA−PGWを含有するナノ複合体も同じ方法で調製した。未充填樹脂及び当該ナノ複合体のOTRの結果を表5に示す。
【0125】
【表5】
Figure 0004646352
【0126】
多荷電オニウムイオン処理粘土から調製したナノ複合体は、従来の(単一荷電オニウムイオン)処理粘土に比較して、酸素透過性が有意に低下している。また、他の機械特性、熱及び溶媒耐性が、従来の単一荷電オニウムイオン処理粘土から調製したナノ複合体のものよりも向上している。
【0127】
【発明の効果】
本発明によって、マトリックスポリマーに、酸素透過性低下等の好ましい特性をもたらし得るインターカレーション物と、それを含むナノ複合体組成物が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)〜1(d)は、小板表面上の隣接する2つの交換可能なNa+陽イオンと、Na+陽イオン直下の小板上方の負電荷中心を示す層状物小板の部分を示す側面概略図であり、かかる負電荷中心から外側へ放射状に負電荷が拡散している様子を表し、また負電荷中心に対して異なる位置にてイオン交換された、2つの正に荷電した(N+)原子間に結合する異なる鎖長を有する離間部分と共に2箇所で正に荷電したオニウムイオンも示している。
【図2】本発明の一実施態様にかかる一荷電(タロウアミン)(a)及び二荷電(タロウジアミン)(b)オニウムイオンでインターカレーションされた層状物小板の概略図である。
【図3】図3(a)及び3(b)は、図2(a)及び2(b)に示した一荷電及び二荷電オニウムイオンでインターカレーションされ、そしてポリマーコインターカラントでコインターカレーションされた、隣接する層状物小板を示す概略図である。

Claims (29)

  1. マトリックスポリマーと、
    インターカレーションされて、複数の層間陽イオンの代わりにイオン交換された多荷電オニウムイオンを小板内部表面に有する粘土シリケート小板の積層を含み、前記多荷電オニウムイオンが、ジ−アンモニウム、ジ−スルホニウム、ジ−オキソニウム;アンモニウム/ホスホニウム、アンモニウム/スルホニウム、アンモニウム/オキソニウム;ホスホニウム/スルホニウム;ホスホニウム/オキソニウム;スルホニウム/オキソニウム;およびこれらの混合物よりなる群から選択される、表面が修飾された層状シリケート物と
    を含む複合物。
  2. 前記マトリックスポリマーがポリアミドオリゴマーまたはポリマーである請求項1記載の複合物。
  3. 前記オニウムイオンが、5Åから24Å離間している2つの正に荷電した窒素原子を含む請求項1記載の複合物。
  4. 前記オニウムイオンが、正に荷電した原子の1つに共有結合した有機ラジカルを含み、該有機ラジカルが少なくとも6炭素原子の鎖長を有する請求項3記載の複合物。
  5. 多荷電オニウムイオン離間剤でインターカレーションされた層状シリケート物0.05〜60重量%と、40重量%から99.95重量%のマトリックスポリマーとを含み、インターカレーションされた層状シリケート物は、マトリックスポリマー全体にわたり均一に分散されているナノ複合体組成物。
  6. 前記マトリックスポリマーが、層状シリケート物にコインターカレーションされている請求項5記載のナノ複合体組成物。
  7. 前記マトリックスポリマーが、層状シリケート物をマトリックスポリマー全体にわたって分散させる際に、層状シリケート物へとコインターカレーションされる請求項6記載のナノ複合体組成物。
  8. 前記マトリックスポリマーが、層状シリケート物をマトリックスポリマー全体にわたって分散させる前に、層状シリケート物へとコインターカレーションされる請求項6記載のナノ複合体組成物。
  9. 前記マトリックスポリマーがメタ−キシレンジアミンとアジピン酸の反応産物のポリマーまたはオリゴマーである請求項5記載のナノ複合体組成物。
  10. 多荷電オニウムイオンの収着後に測定した場合に隣接するフィロシリケート小板間の間隔の大部分を少なくとも3Åに広げるようにフィロシリケートの隣接する離間層の間に多荷電オニウムイオンの収着を成し遂げて多荷電オニウムイオン:フィロシリケートの交換可能な層間陽イオンのモル比が少なくとも0.25:1であるインターカレーション組成物を形成すべく、フィロシリケートをインターカラント多荷電オニウムイオンに接触させることによって形成され、そしてフィロシリケート物の隣接する離間層の間に配設される第二インターカラントを含み、該第二インターカラントは熱硬化性または熱可塑性オリゴマーまたはポリマーを含むものである請求項5記載のナノ複合体組成物。
  11. 前記インターカレーションされたフィロシリケートが、大部分は個々の小板にまで剥離されている請求項10記載の組成物。
  12. 前記マトリックスポリマーが、エポキシ、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリビニルアミン、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンテレフタレート、及びポリブチレンテレフタレートよりなる群から選択される請求項10記載の組成物。
  13. 前記マトリックスポリマーが、MXD6ナイロンである請求項10記載の組成物。
  14. 10重量%から90重量%の、多荷電オニウムイオンでインターカレーションされた層状物と、10重量%から90重量%のマトリックスオリゴマーまたはポリマーとを含み、該インターカレーションされた層状物が、該マトリックスポリマー全体にわたって均一に分散されているナノ複合体濃縮組成物。
  15. 前記マトリックスポリマーが、層状シリケート物へインターカレーションされている請求項14記載の組成物。
  16. 前記マトリックスポリマーが、層状シリケート物をマトリックスポリマー全体にわたって分散させる際に、層状シリケート物へとインターカレーションされる請求項15記載の組成物。
  17. 前記マトリックスポリマーが、層状シリケート物をマトリックスポリマー全体にわたって分散させる前に、層状シリケート物へとインターカレーションされる請求項15記載の組成物。
  18. 前記マトリックスポリマー及び層状物にインターカレーションされるポリマーの双方が、メタ−キシレンジアミンとアジピン酸との反応産物である請求項14記載の組成物。
  19. 前記層状物を、メタ−キシレンジアミンとアジピン酸とのポリマーでインターカレーションさせる前に、層状物が先ず、少なくとも6炭素原子の鎖長を有する正に荷電した窒素原子に共有結合した少なくとも1つの部分を含む多荷電オニウムイオンでインターカレーションされる請求項14記載の組成物。
  20. 熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリマー、及びこれらの混合物よりなる群から選択されるマトリックスポリマーを10重量%から99.95重量%と、
    インターカレーションされて、複数の層間陽イオンの代わりにイオン交換された多荷電オニウムイオンを小板内部表面に有する粘土シリケート小板の積層を含み、前記多荷電オニウムイオンが、ジ−アンモニウム、ジ−スルホニウム、ジ−オキソニウム;アンモニウム/ホスホニウム、アンモニウム/スルホニウム、アンモニウム/オキソニウム;ホスホニウム/スルホニウム;ホスホニウム/オキソニウム;スルホニウム/オキソニウム;およびこれらの混合物よりなる群から選択される、表面が修飾された層状シリケート物を0.05重量%から60重量%
    を含む請求項1記載の複合物の製造方法であって、多荷電オニウムイオンに接触させることにより層状物をインターカレーションし、インターカレーションされた層状物をマトリックスポリマーの溶融物と混合し、該ポリマー溶融物及びインターカレーションされた層状物を一緒に混合して層状物の隣接する小板間にマトリックスポリマーをインターカレーションさせる工程を含む方法。
  21. インターカレーション物とポリマー溶融物の混合が、インターカレーション物/ポリマー溶融物の混合物の押出によって成し遂げられる請求項20記載の方法。
  22. 10重量%から99.95重量%のマトリックスポリマーと0.5重量%から60重量%のインターカレーション物とを含む複合体組成物の製造方法であって、多荷電オニウムイオンに層状物を接触させて層状物の交換可能な層間陽イオンの少なくとも一部を多荷電オニウムイオンに交換することによって層状シリケート物をインターカレーションし、インターカレーションされた層状シリケート物を、該インターカレーション物との接触の際にマトリックスポリマーに重合することができる1以上のモノマーまたはオリゴマー試薬と混合し、そして該混合物を前記試薬を重合させるのに充分な条件に付して該マトリックスポリマーを形成させる工程を含む方法。
  23. 層状シリケート物を多荷電オニウムイオンに接触させて、該層状シリケート物の隣接する層間に多荷電オニウムイオンをインターカレーションさせ、それにより層状物の隣接する層間の間隔を少なくとも3Åに増大させ;
    (i)オリゴマーまたはポリマーの溶液、(ii)該オリゴマーまたはポリマーの分散液、及び(iii)該オリゴマーまたはポリマーの溶融物よりなる群から選択されるオリゴマーまたはポリマーの溶液または分散液と層状シリケート物を同時にまたは後で接触させてさらに少なくとも3Å、該層状物の隣接する層間の間隔を広げて;ならびに該多荷電オニウムイオン及び隣接する層間に該オリゴマーまたはポリマーがインターカレーションされた該層状シリケート物と、オリゴマーまたはポリマーのマトリックス物質を混合する工程を含む複合体の製造方法。
  24. 前記層状シリケート物の隣接する層間にインターカレーションされる前記オリゴマーまたはポリマーが、該インターカレーション物と混合されたと同じオリゴマーまたはポリマーマトリックス物質である請求項23記載の方法。
  25. 40重量%から99.95重量%のマトリックスオリゴマーまたはポリマーと0.05重量%から60重量%のインターカレーションされたフィロシリケート物とを含有する複合物の製造方法であって、オニウムイオン:フィロシリケートの交換可能な層間陽イオンのモル比で少なくとも0.25:1にて、フィロシリケートに多荷電オニウムイオンを接触させることにより、多荷電オニウムイオン離間剤でフィロシリケート物をインターカレーションし;マトリックスオリゴマーまたはポリマーを形成するように反応することができる試薬と、インターカレーションされたフィロシリケート物の混合物を形成し;ならびに該混合物を、前記試薬を反応させて重合させるのに充分な条件に付し、インターカレーションされたフィロシリケートに接触させる際に該試薬を重合させて、且つ生じるオリゴマーまたはポリマーをフィロシリケート物の隣接する小板間にコインターカレーションさせる工程を含み、該試薬は、生じる複合物が、40重量%から99.95重量%のオリゴマーまたはポリマーと0.05重量%から60重量%のインターカレーションされたフィロシリケート物を含有するような量にて配合される方法。
  26. 層状シリケート物を多荷電オニウムイオンと接触させることによって形成されるインターカレーション物であって、該インターカレーション物は、少なくとも0.25:1のモル比にてインターカラント多荷電オニウムイオンに対して層間陽イオンを含んで、多荷電オニウムイオンの収着と該層状シリケート物の交換可能な層間陽イオンとのイオン交換とを成し遂げて、多荷電オニウムイオンでのイオン交換の後に測定した場合の該層状シリケート物の隣接する小板間の大部分の間隔が少なくとも3Åに広げられており;ならびにさらに少なくとも3Å、隣接する小板間の間隔の大部分が広げられるようにオリゴマーまたはポリマー第二インターカラントが該層状シリケート物の隣接する層間に配設されているインターカレーション物。
  27. 酸素との接触から保護されるべき物質への酸素の透過を妨げる方法であって、酸素発生源と保護されるべき物質との間にシート材のフィルムを配設し、該シート材のフィルムが、保護されるべき物質に接触する酸素の量を低減するに充分な量にて、多層層間陽イオンの代わりにインターカレーションされてイオン交換された多荷電オニウムイオンを有する、表面が修飾された層状シリケート物が均一に分散されているマトリックスポリマーを含んでなるシート材を用いることを特徴とする方法。
  28. 前記層状シリケート物である有機粘土が、マトリックスポリマーの重量に対し2重量%から10重量%の量でマトリックスポリマー全体に分散されている請求項27記載の方法。
  29. 前記マトリックスポリマーが、エポキシ、ポリアミド、及びポリエチレンテレフタレートよりなる群から選択される請求項28記載の方法。
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