JP5170865B2 - 層間化合物フィラーを含有する発泡性ポリオレフィン系樹脂組成物およびポリオレフィン系難燃発泡体 - Google Patents

層間化合物フィラーを含有する発泡性ポリオレフィン系樹脂組成物およびポリオレフィン系難燃発泡体 Download PDF

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Description

本発明は、層間化合物フィラーを含有する発泡性ポリオレフィン系樹脂組成物およびそれを発泡させてなるポリオレフィン系難燃発泡体に関する。
建築用断熱シートや家電製品等の断熱配管には、ガラス繊維、ロックウール等の無機材料または各種プラスチックス発泡体をシート状、テープ状あるいは筒状に加工したものが使用されている。これらの材料の中でも、プラスチックス発泡体は、軽量性、断熱性、衝撃吸収性等の特性に優れているので、多く使用されている。特にポリオレフィン系発泡体は、他のプラスチックス発泡体と比較して、耐寒性、耐水性、耐薬品性、機械的特性に優れており、また、架橋処理を行うと耐熱性にも優れた特性を示す上、熱成形等の成形加工性に優れ、形状の賦与に多様な成形手法を適用できる点で優れている。このようなことから、ポリオレフィン系発泡体は、上記の断熱用途には最適の材料の1つとされている。
しかしながら、ポリオレフィン系材料は燃焼熱が高く、また分解温度が400℃付近と低く、融点が低い上、着火した場合には燃焼速度が塩化ビニル樹脂、フェノール樹脂、芳香族ポリエステル等に比べて速い欠点がある。そのため、火災の際、安全の観点から建築材料として使用される断熱シートあるいは配管材料においては、建築法や消防法からの火災に対する難燃性能の要求が高く、特に昜燃性のポリオレフィン系材料には本来の優れた加工性、機械的特性をできるだけ損なわずに高度な難燃化処理を施す必要があった。従来、このようなポリオレフィン系難燃材料として、無機物高充填ポリオレフィン架橋発泡体が提案されている(例えば、特許文献1〜4参照)。
前述した特許文献1〜4の発泡体は、高度の難燃性能を有するが、難燃性を付与するために多量の難燃剤を樹脂に添加しなければならず、発泡倍率の低下を招いたり、発泡体の圧縮復元性が低下したりして、十分な断熱性能を得ることが難しかった。しかも、多量の難燃剤を用いるため、将来廃棄物として取り扱われる際の環境保護の観点から、環境外乱因子の排除、火災時の難燃剤の分解から発生するガスの安全性、有毒な発煙ガスに対する対策が求められていた。そのため、ポリオレフィン系難燃材料における難燃剤の使用量の低減と、廃棄の際に環境外乱因子にならないような難燃剤の使用とが望まれていた。
層状珪酸塩を利用した発泡体の難燃化の例としては、特許文献5〜7に記載されたものが挙げられる。これらの文献では、4級アンモニウム塩などのカチオン性界面活性剤で有機化処理した層状珪酸塩を用いることが開示されており、加熱分解型発泡剤を層状珪酸塩の結晶層間に含有させる方法も開示されている。これらの文献では、水中で層状珪酸塩の層間にカチオン性界面活性剤または加熱分解型発泡剤を含有させる方法を用いている。そのため、層状珪酸塩の層間に上記の物質を含有させた化合物を製造する際に多量の水を必要とし、濾過、乾燥、粉砕の工程も必要となり、エネルギーを多量に費やす。特にイオン交換反応、洗浄での水の使用は多量になるため、除害設備を含めた工業的設備投資が多大になる欠点を有している。また、これらの文献の実施例で用いられているジステアリルジメチルアンモニウムクロライドなどの4級アンモニウム塩は可燃性物質であるために、層状珪酸塩の本来の難燃性能を損なっていることが本発明者らの追試により明らかとなった。さらには、特許文献8には、インターカラントとして4級アンモニウム塩以外の物質を用い、層間距離を20Å以上に保つ例が開示されているが、水中で層間挿入させるため、実質的に水に難溶性である物質の層間化合物化が困難で、分散体の機能性を向上させるためのインターカラントの自由度が低い問題点があった。
また、難燃剤を樹脂に添加する際の問題として、押出混練時の熱履歴により難燃剤が一部分解したり、難燃剤の凝集が起こったりし、難燃剤添加効率の低下を招くことがある。これらの問題を解決する手法として、層状物質に難燃剤等を挿入した層間化合物を用いる方法が、例えば特許文献9に開示されている。具体的には、膨潤性粘土鉱物等の層状物質がアルコール、エーテル等の電子供与体で膨潤することを利用して、メラミン等の難燃剤を摩砕と同じ粉砕エネルギーを加えて層状物質に挿入して得られた層間化合物を用いる方法である。しかしながら、この方法による層間化合物は挿入されたメラミン等の難燃剤の挿入量が不十分であり、UL燃焼試験では不合格になるなど、実用的な難燃性を得るまでには到達していない。また、この方法は、挿入速度が遅い、安定した挿入を行うことができない等の製造上の問題を有し、工業的に用いることは難しい。
特公昭60−26500号公報 特公昭62−16216号公報 特公平4−50936号公報 特開平5−16256号公報 特開平14−356574号公報 特開平2004−18595号公報 特開平2004−18596号公報 特開平6−248176号公報 特開2006−290723号公報
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたもので、難燃性に優れ、かつ高発泡倍率であるとともに、廃棄の際に環境外乱因子にならないような難燃剤の使用と、その低減を図ることができるポリオレフィン系難燃発泡体を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するため、層状物質の層間に難燃剤および/または発泡剤が挿入されてなる層間化合物を用いた層間化合物フィラーと、ポリオレフィン系材料とを含有する分散混合体であって、前記ポリオレフィン系材料中に、前記層間化合物フィラーの一部が包接状態に分散しており、前記層間化合物の層間距離が20Å未満であり、前記分散混合体は、ポリオレフィン系材料に前記層間化合物を高濃度で混合した高濃度混合物を予め溶融押出により調製し、前記高濃度混合物を得る際に用いたポリオレフィン系材料より溶融粘度が低いポリオレフィン系材料で前記高濃度混合物を希釈溶融分散することで、積層方向の厚みが2.6〜300nmの層間化合物積層体と、層剥離して分子状分散状態となった層間化合物フィラーとがポリオレフィン系材料に分散混合したものであることを特徴とする層間化合物フィラーおよび発泡剤を含有する発泡性ポリオレフィン系樹脂組成物を提供する。包接状態に分散とは、難燃剤および/または発泡剤が層状物質の層間に挿入され、層間化合物となった状態を包接状態と言い、その包接状態が保たれたまま層間化合物がポリオレフィン系材料中に分散されていることをいう。
また、本発明は、上記層間化合物フィラーを含有する発泡性ポリオレフィン系樹脂組成物を発泡させてなることを特徴とするポリオレフィン系難燃発泡体を提供する。
本発明において、層間化合物は、層状物質の層間に難燃剤および発泡剤の両方が挿入されてなる層間化合物、または、層状物質の層間に難燃剤が単独で挿入されてなる層間化合物および層状物質の層間に発泡剤が単独で挿入されてなる層間化合物の一方単独または両方の混合物であって、層間距離が20Å未満、特に10〜18Åであることが好ましい。
本発明において、前記層状物質の層間に難燃剤および/または発泡剤が挿入されてなる層間化合物を用いた層間化合物フィラーとポリオレフィン系材料とを含有する分散混合体は、ポリオレフィン系材料に層間化合物を高濃度で混合した高濃度混合物を予め溶融押出により調製し、前記高濃度混合物を得る際に用いたポリオレフィン系材料より溶融粘度が低いポリオレフィン系材料で前記高濃度混合物を希釈溶融分散することで、積層方向の厚みが2.6〜300nmの層間化合物積層体と、層剥離して分子状分散状態となった層間化合物フィラーとがポリオレフィン系材料に分散混合したものであることが好ましい。
すなわち、本発明のポリオレフィン系難燃発泡体を製造するに当たっては、例えば、層状物質に難燃剤および/または発泡剤を層間挿入した層間化合物をポリオレフィン系材料に分散して、積層方向の厚みが2.6〜300nmである層間化合物積層体と、層剥離して分子状に分散した層間化合物フィラーとの複合分散体(発泡性ポリオレフィン樹脂組成物)を調製し、これを発泡させる。このポリオレフィン系難燃発泡体において、発泡体中の積層方向の厚みが2.6〜300nmの層間化合物積層体の層間には難燃剤および/または発泡剤が層間挿入されており、燃焼時に熱分解によって初めて難燃剤が分解し、分解ガスによって燃焼酸素の遮断および燃焼ラジカルの捕集をしたり、あるいは難燃剤が分解して炭化熱遮断層を形成したりする。
樹脂に難燃剤を用いると、押出混練時の熱履歴により難燃剤分散体を調製する前に一部分解や、また押出機の混練によって難燃剤の凝集による試薬としての効率の低下を招くことがある。このような問題から層状物質を四級アンモニウム塩などで有機化処理し、層間化合物とした後、樹脂中へ微分散させる。剥離した層間化合物はスバリヤー性が発現するため、その結果、樹脂の分解ガスの気相への移動の平均工程が長くなる。気相での着火を遅らせることで難燃化を図り、微分散化により、少量の添加で高難燃化を図る試みがなされているが、微分散する目的で挿入したインターカラントの四級アンモニウム塩がアルキルアンモニウム塩で、昜燃焼性であるため、他に難燃剤を用いても、上記の試みは、コーンカロリーメーター試験での放散熱量の低減には効果的ではあっても、酸素指数の顕著な向上がみられないばかりか、UL燃焼試験では不合格になるなど、実用的な難燃性を得るまでには到達していない。
本発明者らは鋭意検討を行った結果、アルキルアンモニウム塩に替えて難燃剤そのものを層間挿入した層間化合物にした。層間内に単分子配列された層間化合物は、樹脂分散すると樹脂溶融時に初めて一部が剥離分散し、層間から単分子の状態で難燃剤が分散し、それら樹脂に難燃剤を分散した場合より凝集が小さく、難燃剤が着火時に有効に作用することが分かった。また、2.6nmから300nmの厚みで存在するフラクタルな層間化合物は、難燃剤が樹脂中に単独で存在するよりも高い熱分解温度で分解することが熱天秤分析から確認された。このようなフラクタルな層間化合物は、樹脂の燃焼温度付近にまで達して、初めて熱分解する。層間化合物が剥離分散して樹脂中に存在する難燃剤の熱分解により難燃性能を発現した後、さらに高い燃焼時の温度でフラクタルな層間化合物は熱分解して難燃性能を発揮する。結果として、単独で難燃剤を添加した場合より、一部完全剥離分散して難燃剤を放出し、残りがフラクタルな層間化合物の分散体が存在する樹脂分散体が、広い温度範囲での難燃性を示すことがわかった。その結果、少量の難燃剤で高い難燃性を発現することが明らかとなり、例えば、従来の樹脂と難燃剤との組合せにより使用した場合に比べて、難燃剤の50モル%以下で同等の性能を発揮することを見出した。その上、樹脂に分散する際には層間化合物化されていると単独で樹脂に混練する時よりも熱により酸化されにくく、燃焼温度になって初めて分解反応を起こすため、樹脂の溶融程度の温度では安定である。そのため、リサイクルを行っても難燃性の性能保持にも優れている。
また、一部分子状に分散した層状物質は、樹脂中でシートや射出成形等の成形手段を用いると押出方向に配向する。層状物質は元々ガスバリヤー性が高く、樹脂中に層状物質が配向分散した分散体では、配向した層状物質が透過ガスを遮蔽するため、透過ガスは配向した層状粘度鉱物を避けて樹脂の間を迂回しながら透過拡散することになり、透過の平均工程距離は見かけ上長くなる。このため、樹脂成形体のガスバリヤー性は高くなることが知られている。上記のように、発泡剤が熱分解によりガスを発生すると、発泡体が冷却固化するまでのガスの透過を抑止することができるので、高い発泡倍率を維持することができる。
本発明のポリオレフィン系難燃発泡体は、難燃性に優れ、かつ高発泡倍率であるとともに、難燃剤の使用量の低減と、廃棄の際に環境外乱因子にならないような難燃剤の使用とを図ることができる。
以下、本発明につきさらに詳しく説明する。本発明に用いる層状物質の層間に難燃剤および/または発泡剤が挿入されてなる層間化合物は、層状物質と、有機物電子供与体とプロトン供与体とからなるルイス酸または酸付加物と、難燃剤および/または発泡剤とを接触混合して、層状物質に難燃剤および/または発泡剤を層間挿入することにより得ることができる。そこで、上記各原料物質、層間化合物および発泡性ポリオレフィン樹脂組成物について述べる。
[層状物質]
層状物質としては、スメクタイト型粘土、天然スメクタイト型粘土、合成スメクタイト型粘土、膨潤性雲母等の膨潤性層状粘土鉱物を好適に使用することができる。より具体的には、膨潤性マイカ、バーミキュライト、スメクタイト、モンモリロナイト、サボナイト、バイデライト、セピオライト、テニオライト、ゼオライト、カオリナイト、合成テトラシリシックマイカ、ヘクトライト、バリゴルスカイト、パイロサイト、タルク、ノントロナイト、スティブンサイト、ハロイサイト、ベントナイト、ディッカイト、ナクライト、アンチゴライト、クリソタイル、パイロフィライト、マーガライト、ザンソフィライト、緑泥石、白雲母、金雲母等が挙げられる。特に好ましいのは、層間にLiイオンやNaイオンを持ったスメクタイトや合成テトラシリシックマイカである。
上記の層状物質を用い、摩砕、共粉砕により層状物質にインターカラントとして有機化合物を挿入する際には、層状物質の水分量は2.0%以下が好ましい。より好ましくは1.5%以下である。水分量が多いと、挿入速度が遅く粉砕時間を長くしても目的の挿入量が得られないばかりか、工業的に安定した挿入量を得ることが困難になる。
[有機物電子供与体とプロトン供与体とからなるルイス酸または酸付加物]
有機物電子供与体は、層状物質の表面を活性化し、機能性有機化合物を層状物質に層間挿入しやすくするもので、酸などで処理してルイス酸または酸付加物とする。上記有機物電子供与体としては、ケトン類、エステル類、エーテル類、アミド類、アミン類、ニトリル類、アルデヒド類等で、電子供与体構造を有するものを好適に用いることができる。
ケトン類としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ベンゾキノン等が挙げられる。エステル類としては、ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ビニル、酢酸プロピル、酢酸オクチル、酢酸シクロヘキシル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、クロル酢酸メチル、ジクロル酸エチル、メタクリル酸メチル、クロトン酸エチル、シクロへキサンカルボン酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸オクチル、安息香酸シクロヘキシル、安息香酸フェニル、安息香酸ベンジル、トルイル酸メチル、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、クマリン、フタリド、炭酸エチル等が挙げられる。エーテル類としては、メチルエーテル、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、アミルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、アニソール等が挙げられる。
アミド類としては、N,N−ジメチルアミド等の酸アミド類が挙げられる。アミン類としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリベンジルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、ピリジン、ピペリドン、ピペリジン、ピペラジン等が挙げられる。ニトリル類としては、アセトニトリル、ベンゾニトリル、トリニトリル等が挙げられる。アルデヒド類としては、アルデヒド基が一官能のものとしてメトキシブチルアルデヒド、アクリルアルデヒド(アクロレイン)、アセトアルデヒド、シアノアセトアルデヒド等が挙げられ、アルデヒド基が二官能のものとしてグリオキサール等が挙げられる。その他の有機物電子供与体としては、ジメチルスルホキシド、N,N’−ジメチルホルムアミド、四塩化炭素、二硫化炭素、ジメチルアセトアミド等が挙げられる。
有機物電子供与体として特に好ましいのは、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン、γ−ブチロラクトン、モルホリン等の環状エーテルであり、プロトン供与体として無水塩酸ガス、無水硝酸と組み合わせることで、物質(b)としてルイス酸が生成される。また、プロトン供与体としてアルコール類、ニトロアルカンあるいはケトエノールタイプのケトンと、電子供与体となる三ハロゲン化硼素、無水塩酸あるいは塩化チオニルとから生じる酸付加物も物質(b)として挙げられる。
プロトン供与体としては、メタノール、エタノール、プロパノ−ル、ブタノール、ペンタノ−ル、ヘキサノール、2−エチルヘキサノール、オクタノール、ドデカノール、オクタデシルアルコール、オレイルアルコール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、クミルアルコール、イソプロピルアルコール、イソプロピルベンジルアルコール等のアルコール類や、トリクロロメタノール、トリクロロエタノール、トリクロロヘキサノール等のハロゲン含有アルコール類を含む。
[難燃剤および発泡剤]
難燃剤、発泡剤は非イオン性であってもよく、酸によってカチオン性を賦与できる化学構造体であってもよい。難燃剤としては、ハロゲン系難燃剤、有機リン酸エステル系難燃剤、トリアジン系難燃剤のいずれも使用できるが、環境外乱因子でない点でトリアジン系難燃剤が好ましく、特にメラミン、メラミンイソシアヌレート、メラミン燐酸塩化合物等が好ましい。最も望ましいのは、メラミンとメラミンイソシアヌレートとの併用である。
また、難燃剤には、ポリリン酸アンモニウム単独、あるいはポリリン酸化合物と縮合反応して架橋断熱層を形成せしめる多価アルコール、アミノアルコール等との組合せを含む。具体的には、多価アルコールにはペンタエリストール、グリセリン、ポリエチレングリコール、またアミノアルコールにはN−オレイルジエタノールアミン、N−ステアリルジエタノールアミン塩酸塩またはその酸付加物等が挙げられる。これらの化合物とポリリン酸アンモニウムとトリスヒドロキシエチルイソシアヌレートとの併用系が特に望ましい。これらの組合せを層間挿入する場合は、組み合わせで全てを同時または逐次に層間挿入することができる。また、層状物質と反応するものがある場合には、それらを除いて、構成する難燃剤の少なくとも1以上を層間挿入し、残りは樹脂側に分散させてもよい。また、分子サイズが大きいため挿入が困難な場合は、予め有機電子供与体酸付加物を粘土鉱物に挿入し、次いで大きな分子サイズの難燃剤を挿入することで解決することができる。その際、難燃剤は非イオン性であっても構わない。また、併用系では、同時に用いる場合には多価アルコールに直接ドライの塩化水素ガスを吹き込んで酸付加物として粘土鉱物と接触させるか、あるいはアミノアルコールを同じような酸付加物として接触させてもよい。また、その後にトリアジン化合物を挿入してもよい。トリアジン化合物としては、例えばトリスヒドロキシエチルイソシアヌレート等が挙げられる。
発泡剤としては、アゾジカルボンアミド(ADCA)、p,p’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH)、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)、p−トルエンスルホニルヒドラジド、ベンゼンスルホニルヒドラジド、ジアゾアミノベンゼン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロテレフタルアミド、アゾビスイソブチロニトリル等が挙げられる。
難燃剤と発泡剤とを併用する場合は、発泡剤の分解温度は難燃剤の分解温度よりも低くなければならない。また、後述するように発泡性ポリオレフィン系樹脂組成物のシートを成形後、加熱処理をして発泡させる後処理発泡の場合は、発泡剤の分解温度はシート押出温度より高くなければならない。また、押出成形と同時に発泡させる場合には、発泡剤の分解温度は樹脂温度と同レベルかそれよりも低くなければならない。このように難燃剤と発泡剤とを併用して使う場合は、その各々の温度構成を考慮して難燃剤と発泡剤の選定を行う必要がある。また、難燃剤と発泡剤は、インターカラントとして同じ層状物質に層間挿入してもよいが、望ましくは、層間挿入量を増大させる点、および難燃剤の分解温度と発泡剤の分解温度とが異なる点で、別々に層状物質に層間挿入して層間化合物を製造した方がよい。
[層間化合物の製造]
層状物質の層間に難燃剤および発泡剤の両方が挿入されてなる層間化合物、層状物質の層間に難燃剤が単独で挿入されてなる層間化合物、層状物質の層間に発泡剤が単独で挿入されてなる層間化合物は、上述した層状物質と、有機物電子供与体とプロトン供与体とからなるルイス酸または酸付加物と、難燃剤および/または発泡剤とを接触混合するだけで簡単に製造することができる。すなわち、従来、難燃剤や発泡剤を層状物質にインターカラントとして挿入するには、予め層状物質を水で無限膨潤状態にしておく。インターカラントは、プロトン供与体と反応させてカチオン荷電を付与し、水溶液または水溶液−有機溶媒混合物に溶解させてイオン交換反応を行い、層状物質の中に層間挿入する。そのため、インターカラントは予めイオン化できる構造体にしなければならない。また、可溶でなければ層状物質中の金属イオンとイオン交換反応をすることができない。そのため、インターカラントにイオン性を持たせても水または水−有機溶媒の混合物に可溶であることが必須条件となっている。
また、予め層状物質は水で無限膨潤化しておかなければならないが、その層状物質は水中で10重量%を越えると無限膨潤化により粘度が高まって10×10ポイズを越え、イオン性インターカラントを加えてイオン交換反応をするために撹拌することができない。そのため、イオン交換反応は多量の水を必要とし、濾過、乾燥、粉砕の工程も必要となり、エネルギーを多量に費やす。特にイオン交換反応、洗浄での水の使用は多量になるため、除害設備を含めた工業的設備投資が多大になる欠点を有している。
これに対し、本発明に用いる層間化合物は、上記の欠点を解消し、簡単に製造することができる。本発明に用いる層間化合物の製造では、例えば、層状物質に有機物電子供与体とプロトン供与体とからなるルイス酸または酸付加物を加え、粉砕、摩砕または摩擦により活性化する。次いで、層状物質に難燃剤および/または発泡剤を加え、同様に粉砕、摩砕または摩擦により機械的エネルギーを加え、層状物質に難燃剤および/または発泡剤を層間挿入して、層間化合物を製造する。また、層状物質の活性化と層間挿入の操作を同時に行ってもよい。すなわち、層状物質、有機物電子供与体とプロトン供与体とからなるルイス酸または酸付加物ならびに難燃剤および/または発泡剤に粉砕、摩砕または摩擦により同時に機械的エネルギーを加えることによっても、層間化合物を製造することができる。
[ポリオレフィン系難燃発泡体の製造に用いる分散複合体(発泡性ポリオレフィン樹脂組成物)]
本発明の発泡性ポリオレフィン樹脂組成物として好ましい前述した分散複合体について述べる。層間化合物と樹脂とを混合して押出機で混練する場合、樹脂に極性基が存在すると、層間化合物表面に樹脂は極性基を介して吸着する。その際に充分な剪断を樹脂に与えると、吸着した層間化合物をはぎ取るようにして、層間化合物を分子状に分散させる。その吸着力は樹脂の極性値に依存する。吸着の指標としては、樹脂の溶解性パラメータに依存することが細川らの報告からすでにわかっている(引用文献;細川、p180−196、2000年6月30日、「無機・有機ハイブリッド材料の開発と応用」、株式会社シーエムシー発行)。ポリオレフィン系材料は、層間化合物と混練分散しても層間化合物は分子状に剥離分散しないが、酢酸ビニル、無水マレイン酸などの極性基を有する共重合体などでは層間化合物に吸着し、押出剪断力によって層間化合物が層剥離し、分子状分散がなされる。そのため、ポリオレフィン系材料は、ポリオレフィン系材料で極性基を有する共重合体や、ポリオレフィン系材料と極性基を有する共重合体との混合物でもよい。
層状物質に難燃剤を層間挿入した層間化合物をポリオレフィン系材料に分散して、積層方向の厚みが2.6〜300nmの層間化合物積層体と、層剥離して分子状に分散した層間化合物フィラーとの複合分散体では、層間化合物が樹脂中で一部は厚み2.6〜300nmで分散し、残りが分子状分散となる。このようにするには、予めポリオレフィン系材料に難燃剤を挿入した層間化合物を高充填化した樹脂充填物をブレンド、好ましくは溶融押出で製造する。次いで、樹脂で希釈して厚みが2.6〜300nmの層間化合物積層体を樹脂中に残存させるには剪断力を弱め、剥離分散の度合いを低減すればよい。そして、先の高充填化した樹脂充填物に用いた樹脂材料よりメルトフローの高い材料を選定して希釈分散すると、厚みが2.6〜300nmの層間化合物積層体と、層剥離して分子状に分散した層間化合物フィラーとの複合分散体を得ることができる。その希釈分散をする際に、発泡剤を層間挿入した層間化合物、高充填の難燃層間化合物樹脂分散体、およびメルトフローの高い同じ樹脂の三者を混練溶融分散することで、標記の分散制御された構造体を得ることができる。また、その際に層状物質に分解温度の異なった難燃剤、発泡剤を同時に挿入したものを用いてもよい。
[ポリオレフィン系難燃発泡体の製造に用いる樹脂]
ポリオレフィン系難燃発泡体の製造に用いるポリオレフィン系材料としては、従来から発泡体に用いられているポリオレフィン系材料であれば特に限定されるものではない。例えば、高圧ラジカル法で製造される低密度ポリエチレン、チグラー触媒をはじめとした中低圧法などで製造される直鎖状低密度ポリエチレン、直鎖状中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン樹脂や、メタロセン触媒を用いて重合したものでもよい。また、エチレンとα−オレフィンとの共重合体も含む。このような共重合体として、α−オレフィンにプロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、ヘプテン−1、オクテン−1等を用いたエチレン−α−オレフィン共重合体や、主にラジカル重合法で製造されるエチレン−酢酸ビニル共重合体およびそのケン化物、エチレン−カルボン酸−金属塩(アイオノマー)共重合体、エチレン−グリシジルメタアクリレート共重合体、エチレン−グリシジルメタアクリレート−酢酸ビニル三元共重合体、エチレン−無水マレイン酸共重合体、エチレン−炭酸カーボネート共重合体、エチレン−アクリレート共重合体、エチレン−ジメチルアミノメタクリレート共重合体、エチレン−ビニルシラン共重合体などのエチレン共重合体等が挙げられる。また、これらの2種類以上の混合物でもよい。
また、ポリプロピレン、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体、電子線照射による架橋型ポリプロピレンやポリプテン、ポリイソプレン等のポリオレフィン系樹脂が挙げられる。また、目的に応じて単独でも、2種類以上を併用してもよい。目的に応じて発泡特性や物性を損なわない範囲で、上記のポリオレフィン系材料以外の高分子化合物が混合されてもよい。
また、ポリプロピレンを架橋発泡法で用いる場合、ポリエチレン共重合体のごとく過酸化物を用いて架橋反応を行うと、架橋反応よりも分子切断反応の方が優先して起こり、分子量の低下を招く。そのため、発泡成形に先立って予め電子線などの電離性放射線で架橋させる方法が採られる。そのため、低レベルの照射線量で5〜40Mrad程度の電子線照射されたポリプロピレン10〜70重量%と、ポリプロピレン−エチレンランダム共重合体および無水マレイン酸グラフト−ポリプロピレンの少なくとも1種以上からなるポリプロピレン90〜30重量%とからなる樹脂組成物であって、メルトフローレートが0.1〜20g/10分(230℃)で、融点が140〜160℃の性状を有するものを用い、電子線照射によってポリプロピレン中に固体ラジカルを蓄積させ、層間化合物との混練時に架橋分散させるとよい。同じように、低レベルの照射線量で5〜40Mrad程度の電子線照射されたポリプロピレン10〜70重量%と、ポリプロピレン−エチレンランダム共重合体およびグリシジル−メタアクリレートグラフト−ポリプロピレンの少なくとも1種以上からなるポリプロピレン90〜30重量%とからなる樹脂組成物であって、メルトフローレートが0.1〜20g/10分(230℃)で、融点が140〜160℃のものがよい。また、電子線照射したポリプロピレンとして、市販されているモンテル社のハイメルトストレングスポリプロピレンを使用してもよい。
[層間化合物分散体(発泡性ポリオレフィン樹脂組成物)における層間化合物の分散度]
層状物質と難燃剤および/または発泡剤をポリオレフィン系材料と接触溶融混合して得られる層間化合物分散体において、層間化合物は樹脂の層間化合物への吸着と押出機の剪断によって、2枚のシリケートシートにインターカラントが挿入されている層間化合物は1枚のシリケートシートのレベルで樹脂に吸着した形態で剥離される(分子状分散と称する)。そのような分散過程で層間化合物中の難燃剤および/または発泡剤は樹脂と溶融接触しており、樹脂と溶融接触するまで層間化合物の状態にあるため、凝集による試薬の有効力価低減や熱履歴による劣化から回避することができる。
また、分子状分散する際に層間化合物中で難燃剤および/または発泡剤は単分子単位で配列されているため、剥離分散時には単分子で樹脂と接触し、凝集することなく有効に作用する。また、層状物質中に難燃剤および/または発泡剤が挿入されたままの状態で存在すると、それらの層間化合物は特異な機能を発現することができる。例えば、ポリオレフィン分散体の中に難燃剤をインターカラントする層間化合物が存在する場合は、燃焼によって初めて層間化合物は分解し、難燃剤を放出することになる。したがって、従来の樹脂分散体に比べて耐熱分解性に優れ、リサイクルしてもその機能が劣化しない。また、燃焼の際には熱分解によって層間内の難燃剤が単分子放出されるため、従来の樹脂分散体より少量で有効に作用する。また、発泡剤においては、成形には層間に存在する状態の量が多ければ、樹脂成形の後に加熱発泡する際に効率よく発泡することができる。
上述したような観点から、難燃剤および/または発泡剤を層間挿入した層間化合物では、樹脂分散体とした場合には分子状分散より一部層間化合物として存在した方が、層間内に挿入したインターカラントの機能をより有効に使うことができる。その分子状分散しない量的な範囲を調べた。成形シートの成形配向に直角な断面を透過型電子顕微鏡(以下「TEM」と称する)で観察すると、層間化合物は成形配向方向に配向し、積層された層間化合物および分子状に層剥離した層状物質(分子状に層剥離したシリケートシート)が観測される。
層状物質または層間化合物の結晶格子を構成する基本の立体は単位胞と呼ばれており、この単位胞の縦、横、高さに対応して、各辺に沿って座標軸を設け、これらを結晶軸(a軸、b軸、c軸)とする。このとき、積層された層間化合物はc軸方向に積層されたものが観察された。その厚みは2.6〜300nmで、また分子状分散したものは約1nm前後のものが観察された。
透過型電子顕微鏡の樹脂分散体の観測視野で、層間化合物が1000粒子観測された視野において、2.6〜300nmの積層厚みを保有する層間化合物が数平均で5%以上、50%未満で存在すると、難燃性能や成形後の後加熱による発泡倍率の向上に有効であることがわかった。また、5%未満であると本来の難燃性の低下が大きく、多量の難燃剤の追加が必要になるばかりか、成形の際にリサイクル品として混入させると難燃性の低下が大きく、経済的に劣る。また、発泡剤を挿入した層間化合物においても、樹脂分散体とするペレット調製時にすでに樹脂中に分子状分散によって放出された発泡剤が多量に存在するため、発泡剤の熱分解温度と樹脂溶融温度が接近して発泡が始まる。このため、押出温度を下げて、発泡剤を熱分解させないために低温押出が可能な滑剤を多量に添加しなければならない。また、50%以上であると残りの分子状分散した層状物質の量が少ないため、成形体の剛性が低く、耐熱変形温度が低い上、発泡倍率は高く保持できても弾性回復が低い問題点がある。2.6〜300nmの積層厚みを保有する層間化合物の数平均は、望ましくは10%以上〜45%未満の範囲がよい。
以上のように、TEM観察によって1000粒子前後の視野範囲において、樹脂中における層間化合物の積層体の厚み(層間化合物積層体粒子のc軸方向の厚み)が2.6〜300nmである粒子の数平均が5%以上、50%未満の樹脂分散体が、優れた性能を発揮することがわかった。その性能の特徴は、層間内のインターカラント、すなわち難燃剤および/または発泡剤が耐熱性や発泡倍率を有効に発現するばかりか、これらに徐放性を付与することである。また、透過顕微鏡で数平均による粒度分布を得る手法を利用して、層間の厚み分布から分散状態を知ることが一般的には通例とされている。しかしながら、その作業が繁雑であるため、X線回折によって代替してもよい。X線回折は、全球反射のデータにおいて、石英粉末の反射ピーク面積を基準とする。層間化合物単独でのインターカラントによる膨潤によって広げられたd(001)の反射ピーク面積と基準とした石英粉末の反射ピーク面積との反射ピーク面積比S1と、有機処理した層間化合物と基準とした石英を混入したマスターバッチを希釈したコンパウンド中で分子状分散しないで残存するインターカラントによって膨潤したd(001)に帰属する反射ピーク面積と基準とした石英粉末の反射ピーク面積との反射ピーク面積比S2とを用いて、ポリマー中に有機処理した層間化合物が分子状分散した量と包接状態に分散した量を推定してもよい。その際には、S2に対して基準とした石英粉末の反射ピーク面積で補正した後、各々のS1/S2が1〜0.2の範囲であることがよい。
[ポリオレフィン系難燃発泡体の成形方法]
ポリオレフィン系難燃発泡体を製造する方法としては、特に限定されるものではなく、既存の発泡方法を用いることができる。代表的な方法としては、調製した樹脂組成物を架橋発泡させる方法がある。架橋に際しては、発泡とほぼ同時に架橋させる方法と、発泡に先立って架橋させる方法とがある。発泡とほぼ同時に架橋させる方法の場合は、上記の成分に熱分解型の発泡剤および架橋剤を配合した樹脂組成物を、加圧式ニーダーや2本ロールなどの混練機にて架橋剤および発泡剤が分解しない温度(100〜130℃程度)で混練してペレット化した後、押出機(樹脂温度が100〜130℃程度)にて、所望の厚さと幅の母材シートを押出成形し、約180〜230℃に調整した加熱発泡炉に該母材シートを投入して架橋と同時に発泡せしめ、発泡体を作製する。
熱分解型発泡剤は、加熱すると分解してガスを発生するタイプの発泡剤であり、例えば、アゾジカルボンアミド(ADCA)、p,p’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH)、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)、p−トルエンスルホニルヒドラジド、ベンゼンスルホニルヒドラジド、ジアゾアミノベンゼン、N,N’−ジメチルN,N’−ジニトロテレフタルアミド、アゾビスイソブチロニトリルなどが挙げられる。これらは単独または2種以上で用いることができる。配合量は、所望の発泡倍率に応じて適宜調整するが、樹脂成分100重量部に対して、2〜40重量部が好ましい。架橋剤としてはジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルパーオキシ)−ヘキシン−3、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシジイソプロピル)ベンゼン、t−ブチルパーオキシクメン、4,4’−ジ(t−ブチルパーオキシ)バレリック酸n−ブチルエステル、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサンなどの有機過酸化物が挙げられ、その配合量は樹脂成分100重量部に対して、0.3〜2重量部が好ましい。
発泡に先立って樹脂組成物を架橋させる方法の場合、上記の成分に熱分解型発泡剤およびビニルトリメトキシシラン等のシラン化合物を配合した樹脂組成物を混練し、母材シートを押出成形した後、ジブチルスズジラウレート等のシラノール縮合触媒および水の存在下でシロキサン縮合反応によってシラン架橋させ、次いで加熱炉に導入して発泡体を製造する。この場合の架橋剤は上に挙げられている有機過酸化物が適用でき、その配合量は、樹脂成分100重量部に対して、0.003〜2重量部である。シラノール縮合触媒の配合量は、樹脂成分100重量部に対して0.03〜5重量部が好ましい。また、発泡に先立って架橋させる方法としては、α線、β線、γ線、電子線、中性子線、紫外線等の電離性放射線の照射による方法も用いることができ、この場合、上記の成分に熱分解型発泡剤を配合した樹脂組成物を混練し、押出成形して得られた母材シートに電離性放射線を照射して架橋させた後、加熱発泡炉に導入して発泡体を製造する。
以上の架橋発泡方法はそれぞれ単独でも併用してもよく、いずれの方法によっても必要に応じてトリメチロールプロパントリアクリレート、ジビニルベンゼン等の架橋助剤を樹脂成分100重量部に対して0.05〜3重量部程度配合してもよい。
その他、発泡体を製造する代表的な方法としては、押出機などで、溶融可塑化した樹脂組成物中に、発泡剤として成分と反応しない窒素、二酸化炭素、ブタン、プロパン、フロンなどのガスまたは揮発性液体などを注入した後、金型を通じて大気圧下に押し出すことで、樹脂組成物の圧力を開放して気泡を成長させ、発泡体を得る押出発泡方法がある。また、上記の架橋発泡体の製造方法で用いる化学発泡剤と樹脂の混合物を押出機に投入し、押出機内で、発泡剤の分解温度以上に加熱することで、発泡剤を分解させ、金型を通じて大気圧下に押し出すことで、樹脂組成物の圧力を開放して発泡せしめる方法がある。上記の押出発泡法は通常、無架橋の樹脂を用いるが、発泡性を高める目的などで、樹脂の粘度を調整するために、予め押出性を損なわない範囲で、予め架橋された樹脂を用いてもよいし、押出機中での反応によって架橋を形成する手法を用いてもよい。上記の押出機中での反応を利用する場合、樹脂と添加剤の混合性を高めたり、発泡体の物性を向上させたりするなどの目的で、樹脂をカルボン酸などの極性基などで変性してもよい。
また、樹脂組成物をシート状やペレット状などの様々な形状に予め成形した上で、金型内に投入し、窒素、二酸化炭素、ブタン、プロパン、フロンなどのガスまたは揮発性液体などを金型内に充満させ、適度の加温と加圧下で樹脂に含浸させた後、金型を開放させ、金型内を減圧することにより、ガスを膨張させ、発泡せしめるバッチ法を使用してもよい。さらには、減圧前に発泡が開始しない程度に温度を下げて、減圧後、一旦ガスが含浸した未発泡の樹脂組成物を金型から取り出し、再び常圧下または金型内の加圧下で加熱して発泡せしめてもよい。
以下、実施例により本発明をより具体的に示すが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
1.難燃層間化合物の製造
内容積約1リットルの回転ボールミルに19mmφの鋼球1kgおよびテトラシリシックマイカ(層状粘土鉱物)100gを入れ、無水テトラヒドロフランに無水塩酸ガスを吸収させた付加物液体5gを添加した。毎分50回転で10分間粉砕を行い、層状粘土鉱物の活性化を行った。次いで、回転ボールミルにメラミン12.6g(100meq/100g)を加え、60分間粉砕を行った。得られた難燃層間化合物(層状珪酸塩メラミン複合体)は、熱重量分析(TGA)で200℃〜257℃と350℃〜400℃に熱分解ピークが認められた。その中で200℃〜257℃の熱分解のピークは層状粘土鉱物の表面に付着したメラミンによるものであり、350℃〜400℃の分解ピークは層状粘土鉱物に層間挿入されたメラミンによるものである。TGAの重量差から、層状粘土鉱物の表面に付着したメラミン量は50meq/100gであり、層状粘土鉱物に層間挿入されたメラミン量は50meq/100gであった。また、X線回折から層間距離d(001)は13Åであった。
2.発泡層間化合物の製造
内容積約1リットルの回転ボールミルに19mmφの鋼球1kgおよびテトラシリシックマイカ(層状粘土鉱物)100gを入れ、無水テトラヒドロフランに無水塩酸ガスを吸収させた付加物液体5gを添加した。毎分50回転で10分間粉砕を行い、層状粘土鉱物の活性化を行った。次いで、回転ボールミルにアゾジカルボンアミド(ADCA)11.6g(100meq/100g)を加え、60分間粉砕を行った。TGAの重量差から、層状粘土鉱物の表面に付着したアゾジカルボンアミド量は20meq/100gであり、層状粘土鉱物に層間挿入されたアゾジカルボンアミド量は80meq/100gであった。また、X線回折分析から、層間距離は12.7Åであった。
3.マスターバッチの調製
上記1で得られた層状珪酸塩メラミン複合体3kgと、東ソー株式会社製のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)である商品名ウルトラセン627(メルトフローレート0.8g/10分)7kgとを混合した。この場合、添加剤としてステアリン酸アマイドをEVA100重量部に対して1重量部配合した。混練は、押出機(池貝株式会社製PCM30)を用いて押出温度130℃で行った。得られたマスターバッチにおける層状珪酸塩メラミン複合体の含量は30重量%であった。
4.発泡性ポリオレフィン系樹脂組成物およびポリオレフィン系難燃発泡体の製造
上記3で得られたマスターバッチ5kgと、その調製の際に用いたEVAより粘度の低い材料として東ソー株式会社製のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)である商品名ウルトラセン626(メルトフローレート2.5g/10分)15kgと、上記2で得られた層状珪酸塩アゾジカルボンアミド複合体を組成物全量20kgに対して10phrの5kgと、架橋剤500gと、追添加発泡剤としてアゾジカルボンアミドを6phr(1110g)と、追添加難燃剤としてメラミンイソシアヌレートを20phr、三酸化アンチモンを5phrとを130℃で混合し、希釈ブレンドを行った。上記で得られた材料を用い、30mmスクリューを備え、L/D=30(スクリュー長さ:L、スクリュー径:D)のピッチ比を有し、1ベントを保有する単軸押出機で、コートハンガー型Tダイスを装着したシート成形機を使用して、厚さ3mmのシートを成形した。得られたシートを230℃のオーブン中に投入し、再度加熱することによって、見掛け密度32.8kg/mの発泡体シートを得ることができた。また、難燃性試験を行ったところ、94ULでは9mmの厚みの試験片でV−2の性能を示した。また、未発泡の押出シート材料を再粉砕し、リサイクル材として100%リペレット化して再度シート成形を行うと、見掛け密度33.9kg/mの発泡体シートを得ることができ、難燃性試験では94ULV−2の性能を維持することがわかった。また、層間化合物でメラミンや発泡剤が包接された状態で保持されているため、熱安定性が高いことがわかった。また、後記表に記載のとおり、発熱性試験に合格し、酸素指数の評価では最良の結果が得られた。さらに、発泡体の機械的特性の評価では、引張試験、25%圧縮永久歪試験、熱伝導率の測定を行い、いずれも良好な値を得た。
[発泡体の物性評価方法]
本実施例において、発泡体の物性評価方法は下記のとおりとした。
(1)発泡体の見かけ密度
得られた発泡体から10×10cmの大きさの試験シートを切り出し、質量(kg)を体積(m)で除して見かけ密度(kg/m)を求めた。
(2)発熱性試験
ISO−5660またはASTM−E1354におけるコーンカロリーメーター法に準拠し、総発熱量(MJ/m)および最大発熱速度(kW/m)を求めた。また、総発熱量が8MJ/m以下で、かつ最大発熱速度が200kW/mを超えない場合を合格とし、それ以外を不合格とした。
(3)難燃性評価
・UL94垂直燃焼性試験
UL94垂直燃焼性試験規格に準拠して燃焼試験を行い、V−0、V−1、V−2規格のいずれに該当するかを判定した。
・酸素指数の評価
難燃性の評価は、JIS−K−7201にしたがって酸素指数が25以上のものを難燃性があるものとして○、27を越えるものを最良として◎、20未満を易燃性として×、20以上25をやや易燃性として△とした。
(4)引張り強度、伸び率
JIS−K−6767の引張試験測定方法に準じ、試料破断時の引張強さ(KPa)と伸び率(%)を測定した。また、引張強さ100KPa以上、伸び率60%以上の場合を可、引張強さ150KPa以上、伸び率90%以上の場合を最良、引張強さ100KPa未満、伸び率60%未満を不可とした。
(5)25%圧縮永久歪
JIS−K−6767の25%圧縮永久歪測定方法に準じ、得られた発泡体に0.5kg/cmで24時間荷重を加え、荷重を加える前後の断熱層の肉厚から、肉厚の変化率を求め、変化率が7%以内のものを圧縮復元性良好、7%をこえるものを不良と判断した。
(6)熱伝導率
JIS−A−1412の熱絶縁材の熱抵抗および熱伝導率の測定方法における平板比較法に準拠して熱伝導率を求めた。また、0.041W/(mk)以下を良好とした。
(実施例2)
1.難燃層間化合物の製造
内容積約1リットルの回転ボールミルに19mmφの鋼球を1kgおよびテトラシリシックマイカ100gを入れ、無水テトラヒドロフラン10mlに無水塩酸ガスを11ミリモル吸収させた付加物液体を添加した。毎分50回転で10分間粉砕を行い、層状粘土鉱物の活性化を行った。次いで、トリス−(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート31.35g(120meq/100g)を加え、300分の粉砕を行った。得られた層状珪酸塩/トリス−(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート(THEIC)複合体は、熱重量分析(TGA)では300〜340℃と400〜440℃に熱分解ピークが認められた。その中で300〜340℃の熱分解のピークは、層状粘土鉱物に付着したトリス−(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートに起因し、400〜440℃の分解ピークは層間挿入に帰属することが分かっている。TGAの重量差から層状粘土鉱物の表面付着物の量は20meq/100gであり、層間挿入されたトリス−(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート量は100meq/100gであった。層間化合物中のトリス−(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートの含有量は20.7%であった。また、X線回折から層間距離d(001)は14.2Åであった。
2.発泡層間化合物の製造、マスターバッチの調製、発泡性ポリオレフィン系樹脂組成物およびポリオレフィン系難燃発泡体の製造は、実施例1と同様にして行った。この場合、実施例2では、用いたEVA樹脂100重量部に対して、ポリリン酸アンモニウム(ExolitAP423、クラリアントジャパン株式会社製)を20重量部追添加した。
(実施例3、4)
表1に示す材料を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてポリオレフィン系難燃発泡体を製造した。
(実施例5)
追添加する難燃剤を水酸化マグネシウム40重量部(キスマ5J、協和化学株式会社製)に変更したこと以外は、実施例2と同様にしてポリオレフィン系難燃発泡体を製造した。
(実施例6)
表1に示す材料を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてポリオレフィン系難燃発泡体を製造した。
(比較例1)
層間化合物の調製を行わず、層間化合物としてジステアリルジメチルアンモニウムクロライドで有機化処理が施された膨潤性フッ素マイカ(ソマシフMAE−100、コープケミカル株式会社製)5重量部、および、酸変性ポリオレフィン系樹脂(アドテックスDL0500、日本ポリエチレン株式会社製)5重量部、水酸化アルミニウム(ハイジライトH−42M、昭和電工株式会社製)をEVA樹脂100重量部に対して配合したこと以外は、実施例1と同様にしてポリオレフィン系難燃発泡体を製造した。層間距離d(001)はX線回折から45Åであった。
(比較例2)
表1に示す材料を用いたこと以外は、比較例1と同様にしてポリオレフィン系発泡体を製造した(比較例2は酸変性ポリオレフィン系樹脂を使用せず)。層間距離d(001)はX線回折から39Åであった。
実施例1〜6、比較例1、2より、層間距離が20Å未満の層間化合物を用いたポリオレフィン系難燃発泡体は、難燃性が高いことがわかる。また、比較例1、2より、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライドなどの四級アンモニウム塩が挿入された層間化合物を用いると、難燃性が低下するとともに、発泡体の密度も上昇し、断熱性も損なわれることがわかる。
実施例1〜6、比較例1、2についてのデータを表1に示す。
Figure 0005170865

Claims (2)

  1. 層状物質の層間に難燃剤および/または発泡剤が挿入されてなる層間化合物を用いた層間化合物フィラーと、ポリオレフィン系材料とを含有する分散混合体であって、前記ポリオレフィン系材料中に、前記層間化合物フィラーの一部が包接状態に分散しており、前記層間化合物の層間距離が20Å未満であり、前記分散混合体は、ポリオレフィン系材料に前記層間化合物を高濃度で混合した高濃度混合物を予め溶融押出により調製し、前記高濃度混合物を得る際に用いたポリオレフィン系材料より溶融粘度が低いポリオレフィン系材料で前記高濃度混合物を希釈溶融分散することで、積層方向の厚みが2.6〜300nmの層間化合物積層体と、層剥離して分子状分散状態となった層間化合物フィラーとがポリオレフィン系材料に分散混合したものであることを特徴とする層間化合物フィラーおよび発泡剤を含有する発泡性ポリオレフィン系樹脂組成物。
  2. 請求項に記載の層間化合物フィラーおよび発泡剤を含有する発泡性ポリオレフィン系樹脂組成物を発泡させてなることを特徴とするポリオレフィン系難燃発泡体。
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