JP4608331B2 - 陽極酸化ポーラスアルミナおよびその製造方法 - Google Patents

陽極酸化ポーラスアルミナおよびその製造方法 Download PDF

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本発明は、細孔が微細かつ高い規則性をもって広い範囲にわたって配列した陽極酸化ポーラスアルミナおよびその製造方法に関するものであり、様々な機能デバイスへの応用が可能な高規則性微細多孔性材料を提供するものである。
アルミニウムを酸性、あるいはアルカリ性電解液中で陽極酸化することにより表面に形成される多孔性酸化皮膜は、膜面に対し垂直に配向した微小な細孔を有することから各種機能材料への応用が検討されている。
陽極酸ポーラスアルミナの幾何構造は、模式的には、図1に示すような構造となっている。すなわち、アルミニウム4の表面に形成される陽極酸ポーラスアルミナ1は、図1に示されるようなセル2と呼ばれる筒状構造の集合体からなり、各セル2の中心に細孔3が位置している。セル2のサイズ、換言すれば、細孔3の間隔は、陽極酸化のための化成電圧にほぼ比例し、2.5nm/Vの関係を有することが知られている(非特許文献1)。孔の直径は、化成浴の種類、濃度、浴温等に依存するが、通常、セルの大きさの1/3程度であることが知られている。
陽極酸化ポーラスアルミナにおいて、セル配列、あるいは細孔配列の規則性は、作製条件に依存し、理想的には、図2の表面図に示すように、細孔3が欠陥や配列の乱れなく、三角格子状に配列した構造で示される。以下、本願においては、このように隣接する三角格子が実質的に等しい形状(たとえば、正三角形)を有する配列を、理想三角格子状の配列と言う。しかし、図2に模式的に示されるような細孔3が理想三角格子状の配列を形成した陽極酸化ポーラスアルミナは、特定の場合を除いて得ることはできない。
陽極酸化ポーラスアルミナにおける細孔配列の規則性は、作製する条件に大きく依存し、適切な条件下で陽極酸化を行った場合には、ある範囲の領域で細孔が縦、横数個あるいはそれ以上の個数の範囲で欠陥なく三角格子を形成できるが、図3に細孔配列の広域範囲を模式的に示すように、これら理想細孔配列を形成する部分が各ドメインを形成し、隣接するドメイン境界部には、細孔配列の欠陥が集積することとなっていた(非特許文献2)。
陽極酸化ポーラスアルミナの機能的な応用をはかる上で、高い規則配列を有する陽極酸化ポーラスアルミナの作製は重要な課題とされる(非特許文献2)。陽極酸化ポーラスアルミナの機能的な応用の一例として、陽極酸化ポーラスアルミナの細孔内に強磁性金属を充填することにより作製される磁気記録媒体を挙げることができるが、陽極酸化ポーラスアルミナの細孔配列の規則性を改善することにより、磁性体の配列の乱れに起因する媒体ノイズの低減が可能なことが知られている。
このほか、陽極酸化ポーラスアルミナを貫通孔化することにより、分離用フィルターが作製可能であるが、細孔配列の規則性が向上するのに伴い、細孔径分布もより狭くなり、分離特性の向上が認められることが知られている。
陽極酸化ポーラスアルミナの応用をはかる上で、細孔配列の規則性を保持したまま、細孔間隔、あるいは細孔径を微細化することが重要な課題とされている。例えば、前記垂直磁気記録媒体において、細孔間隔の微細化は、記録密度の向上につながる。また、分離フィルター分野においても、細孔径の微細化は、より微細な粒子の分離に寄与する。
陽極酸化ポーラスアルミナにおいて、セルサイズ、換言すれば細孔間隔は、陽極酸化電圧に比例することから、低化成電圧で陽極酸化を行うことで、平均細孔間隔の微細化を行うことができる。また、細孔径もセルサイズに依存することから、微細な平均径の細孔を有する陽極酸化ポーラスアルミナを得ることもできる。しかしながら、この場合、細孔配列の規則性は、保証されず、それぞれの化成電圧において細孔配列の規則性を保持可能な作製条件を見出すことが必須となる。
従来、0.3M硫酸を用いることで、25Vの化成電圧において、細孔間隔63nmで、縦、横20個×20個程度の範囲で理想配列をした陽極酸化ポーラスアルミナが得られている(非特許文献3)。また、浴濃度6Mの硫酸中、化成電圧14Vにおいて、細孔間隔35nmで、縦、横6個×6個程度の範囲で細孔が理想配列した陽極酸化ポーラスアルミナが得られることも明らかになっている(非特許文献4)。さらに、12V以下の化成電圧の条件下、細孔間隔が30nm以下で細孔が規則的に配列した陽極酸化ポーラスアルミナ、並びにその作製法について、少しずつ明らかになりつつある(特許文献1)。しかしながら、このような微細な細孔周期での規則的な細孔配列の範囲をさらに拡大することの可否、および、さらに低い化成電圧の条件の採用の可否等については未だ明らかとなっていない。
海老原ほか、金属表面技術、34巻、p549(1983) 益田、表面技術、48巻、p986(1997) Masuda et al. J. Electrochem. Soc., vol. 144. p.L127 (1997) 永江、益田ほか、電気化学会、第68回大会講演要旨集、p407(2001) 特願2003−78671
本発明は、上記従来技術における課題を解決するためになされたものであり、10V以下、あるいは9V以下の低化成電圧で、細孔間隔にして25nm以下の微小な高規則性の周期を有する細孔配列の範囲を、より広い範囲にまで拡大させた陽極酸化ポーラスアルミナおよびその製造方法を提供することを目的とする。
ここで、細孔が規則的に配列した陽極酸化ポーラスアルミナとは、化成電圧10V以下においては、縦、横10個×10個以上にわたって、好ましくは縦、横12個×12個以上にわたって、細孔が欠陥をもたずに理想的な三角格子を形成した状態を示し、化成電圧9V以下(好ましくは、8.5V以下)においては、縦、横5個×5個以上にわたって、好ましくは縦、横6個×6個以上にわたって、細孔が欠陥をもたずに理想的な三角格子を形成した状態を示す。上述の如く、陽極酸化ポーラスアルミナにおいて、これら理想配列部分はドメイン構造を形成し、隣接ドメイン間には、欠陥や配列の乱れが存在することから、試料全面にわたっての細孔理想配列を意味するものではないが、陽極酸化ポーラスアルミナの細孔配列構造に鑑みれば、理想配列部分の形成は、陽極酸化ポーラスアルミナにおける規則性を定量的に評価する指標となり得るものであり、上述の応用分野等においても有益に寄与する。
上記目的を達成するため、本発明は、以下のような発見に基づきなされたものである。すなわち、微細な細孔周期を有する陽極酸化ポーラスアルミナの作製において、各種陽極酸化条件下で得られるポーラスアルミナの細孔配列を詳細に検討した結果、とくに、電解液に塩化物イオンを添加することにより、広い範囲で細孔が三角格子状に理想配列した陽極酸化ポーラスアルミナが得られることが明らかとなった。更に、より低い化成電圧において規則細孔配列を得ることも可能となった。
塩化物イオンは元来アルミニウム(Al)をエッチングするものであり、塩化物イオンのみからなる電解液ではポーラス皮膜を形成することができない。そのため、本発明の効果を得るためにはポーラス皮膜を形成する主電解質を使用する必要がある。主電解質は硫酸、しゅう酸、りん酸などポーラス皮膜を形成するものであればどのようなものを用いても構わないが、硫酸を主成分とする電解液とすることにより、微細な周期で規則的な細孔配列を得ることが容易となる。硫酸の濃度は、8.0〜12.0Mの範囲とすることで規則性の高い配列を得ることができる。
上記塩化物イオンを含む電解液において、塩化物イオンの濃度が高すぎるとAl金属の溶解を引き起こし、また濃度が低すぎると本発明の効果が現れない。塩化物イオンの濃度を0.02〜0.5Mとすることで規則性の高いポーラスアルミナを得ることが可能となる。
このようにして得られた、微細細孔周期および微細孔を有する高規則性陽極酸化ポーラスアルミナは、細孔内に様々な物質を充填することにより、磁気記録媒体、光学材料等への応用が可能となる。
本発明では、このような知見に基づいて陽極酸化を行うことにより、目標とする理想三角格子状に細孔が広い範囲にわたって配列された陽極酸化ポーラスアルミナが得られたものである。すなわち、前記課題を解決するために、本発明に係る陽極酸化ポーラスアルミナは、化成電圧10V以下において形成される細孔周期25nm以下の陽極酸化ポーラスアルミナであって、細孔が、縦、横10個×10個以上の範囲で理想三角格子状に配列されていることを特徴とするものからなる。
この陽極酸化ポーラスアルミナにおいては、細孔が、縦、横12個×12個以上の範囲で理想三角格子状に配列されていることが好ましい。
また、本発明に係る陽極酸化ポーラスアルミナは、化成電圧9V以下において形成される細孔周期25nm以下の陽極酸化ポーラスアルミナであって、細孔が、縦、横5個×5個以上の範囲で理想三角格子状に配列されていることを特徴とするものからなる。
この陽極酸化ポーラスアルミナにおいては、細孔が、縦、横6個×6個以上の範囲で理想三角格子状に配列されていることが好ましい。また、化成電圧8.5V以下において形成された陽極酸化ポーラスアルミナであることが好ましい。
このような本発明に係る陽極酸化ポーラスアルミナでは、たとえばフィルター用途等のために、細孔の少なくとも一部が貫通孔に形成されている構造を採ることもできる。また、磁気記録媒体用途等のために、細孔内に、金属、半導体、高分子、有機物の少なくともいずれかが充填されている構造を採ることもできる。
本発明に係る陽極酸化ポーラスアルミナの製造方法は、化成電圧10V以下で地金アルミニウムを硫酸を主成分とし塩化物イオンを添加した電解液を用いて陽極酸化することにより、細孔周期25nm以下で、かつ、細孔が、縦、横10個×10個以上の範囲で理想三角格子状に配列されている陽極酸化ポーラスアルミナを作製することを特徴とする方法からなる。
この方法においては、細孔が、縦、横12個×12個以上の範囲で理想三角格子状に配列されている陽極酸化ポーラスアルミナを作製することが好ましい。
また、本発明に係る陽極酸化ポーラスアルミナの製造方法は、化成電圧9V以下で地金アルミニウムを硫酸を主成分とし塩化物イオンを添加した電解液を用いて陽極酸化することにより、細孔周期25nm以下で、かつ、細孔が、縦、横5個×5個以上の範囲で理想三角格子状に配列されている陽極酸化ポーラスアルミナを作製することを特徴とする方法からなる。
この方法においては、細孔が、縦、横6個×6個以上の範囲で理想三角格子状に配列されている陽極酸化ポーラスアルミナを作製することが好ましい。また、化成電圧8.5V以下で陽極酸化することが好ましい。
また、これらの方法においては、陽極酸化時の浴温を30℃以上(好ましくは40〜65℃、より好ましくは55℃〜65℃)とすることが望ましい。
また、これらの方法においては、濃度8M以上(好ましくは前述の如く8.0〜12.0Mの範囲、より好ましくは9M〜10M)の硫酸を主成分とし、塩化物イオンを添加した電解液を用いて陽極酸化することが好ましい。塩化物イオンの濃度としては、前述の如く0.02〜0.5Mの範囲内とすることが好ましい。
これら本発明に係る陽極酸化ポーラスアルミナの製造方法においては、上記のような適切な条件を採ることで、細孔が目標とする広い範囲で欠陥なく理想三角格子状に配列された陽極酸化ポーラスアルミナを得ることができる。
この製造方法においては、陽極酸化時、電解液を攪拌せずに静止することが好ましく、このように静止浴で陽極酸化することで、高規則性陽極酸化ポーラスアルミナを得ることができる。浴の攪拌の停止は、攪拌による熱の拡散を促進することなく、アルミニウム地金温度を上昇させ、細孔配列の規則化に寄与するものと考えられる。
このようにして形成される陽極酸化ポーラスアルミナにおいては、陽極酸化初期に形成される部分の細孔配列は乱れており、皮膜の成長とともに細孔配列の規則性が向上する。また、高い硫酸濃度、および、高い浴温度における陽極酸化においては、陽極酸化初期に形成される皮膜最表面部分は溶解を受け、表面が荒れる傾向にある。このため、一定時間陽極酸化を施した後、形成された陽極酸化皮膜(酸化物層)を一旦除去し、その後再び、同一の化成電圧で陽極酸化することにより、最表面から高い細孔規則配列を有する陽極酸化ポーラスアルミナを得ることを可能になる。
また、陽極酸化後、地金アルミニウムを除去し、更に少なくとも細孔の一部に対してその底部をエッチング等により除去し、貫通孔化することで、微細な細孔が規則配列した貫通孔化陽極酸化ポーラスアルミナを得ることができる。このようにして得られた貫通孔を有する陽極酸化ポーラスアルミナは、精密ろ過用フィルターとして用いることができる。また、貫通孔を有する陽極酸化ポーラスアルミナは、基板上に設置することで、真空蒸着、あるいは、スパッタ法によるマスクとして用いることが可能である。さらに、基板上に設置した陽極酸化ポーラスアルミナをマスクとし、エッチングを行うことで、基板の加工を行うことができる。
また、このようにして得られた、微細細孔周期および微細孔を有する高規則性陽極酸化ポーラスアルミナは、細孔内に様々な物質を充填することにより、磁気記録媒体や光学材料等への応用が可能となる。つまり、細孔内に、金属、半導体、高分子、有機物の少なくともいずれかを充填する。
本発明によれば、従来の方法に比較し、細孔間隔、細孔径が微細化した細孔を低化成電圧で形成でき、かつ、細孔の規則配列範囲を拡大した陽極酸化ポーラスアルミナの作製が可能となり、この結果、各種高性能デバイスの作製が可能となる。
以下に、本発明について、望ましい実施の形態とともに、図面を参照しながら詳細に説明する。
図4は、本発明において、高規則性陽極酸化ポーラスアルミナを製造する装置の一例を示したものである。用いるAl試料(アルミニウム地金)は、純度、形状を問わないが、望ましくは、純度99.99%以上の板状試料が作製に適している(図4におけるアルミニウム板5)。試料表面は、平滑処理を施すことが望ましく、例えば、過塩素酸/エタノール混合溶液中において、電解研磨を施したアルミニウム板を用いることができる。陽極酸化においては、濃度8.0M〜12.0M、好ましくは濃度9M〜10Mの硫酸を主成分とし、塩化物イオンを0.02〜0.5M添加した電解液8が用いられ、該電解液8が電解槽7に収容され、対極6との間に、電源9から所定の化成電圧が印加される。陽極酸化時、細孔間隔は化成電圧に依存し、化成電圧の変動は、セル径の変動、ひいては細孔配列の規則性の低下を引き起こすことから、陽極酸化は基本的には、定電圧条件下行う。但し、負荷条件が変動せず、化成電圧が一定の条件下においては、定電流条件でも等価とみなすことができるのはいうまでもない。
低化成電圧条件下において、高い規則性を有する陽極酸化ポーラスアルミナを得る上で浴温が重要であり、30℃以上の範囲に浴温度を設定することが必要であり、好ましくは40℃以上、より好ましくは55℃以上の浴温度を設定する。より低い温度条件下では、細孔配列の規則化は進行しない。一方、65℃を超える浴温においては、皮膜の溶解、荒れが生じ、さらに細孔配列の規則性の低下を引き起こすことから、30〜65℃の範囲が好ましく、より好ましくは40〜65℃、さらに好ましくは55〜65℃の温度範囲とする。さらに、通常、陽極酸化時には、浴の攪拌を行うが、浴の攪拌を行わず、静止浴の状態で陽極酸化を行うことが細孔配列の規則化に有効である。
図5は、10Vの化成電圧で得られる陽極酸化ポーラスアルミナの細孔配列の規則配列部分を模式的に示したものである。間隔25nm(あるいはそれ以下)で、縦、横10×10個以上(好ましくは、縦、横12×12個以上)の範囲にわたって、細孔配列の乱れや欠陥のない三角格子を形成している様子を示している。より広範囲を示せば、このような理想三角格子状に配列した部分がドメインを形成し、ドメイン間には欠陥が存在していることもある。
図6は、8.5Vの化成電圧において得られる陽極酸化ポーラスアルミナの細孔配列の規則配列部分を模式的に示したものである。間隔25nm(あるいはそれ以下)で、縦、横5×5個以上(好ましくは、縦、横6×6個以上)の範囲にわたって、細孔配列の乱れや欠陥のない三角格子を形成している様子を示している。。細孔が理想配列する範囲が、10Vの場合に比較して狭いのは、化成電圧が低くなり、細孔間隔が微細化するのに伴い、規則配列を形成するのが困難になることによる。
図7は、このようにして得られる陽極酸化ポーラスアルミナ1における細孔3の規則性を皮膜横方向(断面方向)から模式的に示したものである。陽極酸化初期に形成される細孔の配列は、皮膜の表面近傍に対応し、皮膜底部は、陽極酸化の後期に形成される皮膜に対応している。陽極酸化初期、形成される皮膜は、細孔配列の規則性は低く、適切な条件で陽極酸化を行った場合には、時間経過とともに細孔配列の規則化が進行する。このようなことから、細孔の規則性の高い部分を用いるためには、地金Alを除去し、バリア層と呼ばれる皮膜底部側を用いるのが好ましい。
皮膜最表面から、底部まで細孔が規則配列した皮膜を得るためには、図8に示す2段階陽極酸化法を有効に用いることができる。この方法では、一定時間陽極酸化を施し、細孔配列が十分な規則性を形成した後、皮膜部分を選択的に溶解除去する。皮膜のみを選択的に溶解除去する目的のためには、例えば、リン酸、クロム酸の混合溶液を用いることができる。皮膜溶解除去後、地金Al表面には、酸化皮膜のセルの形状に対応した窪みが、細孔配列に対応して形成される。この後、同一の電圧で陽極酸化を施すことにより、地金Al上の窪みが孔の発生点となり、最表面から規則配列を有する陽極酸化ポーラスアルミナを得ることが可能となる。このとき、一段階目に比較し用いる浴の温度、あるいは濃度を低下させることで、形成させる皮膜の溶解性を低減させ、皮膜の溶解による荒れを防止することも可能となる。
図9は、本発明において、地金アルミニウムを溶解除去したのち、細孔3の底部を溶解除去し、貫通孔を有する陽極酸化ポーラスアルミナを得る様子を示したものである。陽極酸化ポーラスアルミナを地金アルミニウムから分離するためには、塩化第一水銀溶液中において地金アルミニウムを選択的に溶解除去する方法、あるいは、ヨードのメタノール溶液により地金アルミニウムを選択的に溶解除去する方法等を用いることができる。皮膜底部のエッチングには、リン酸等の酸により溶解する方法、イオンビーム、機械研磨等を用い、物理的に皮膜底部を溶解除去し、貫通孔化する手法等を用いることができる。
このようにして作製された貫通孔を有する陽極酸化ポーラスアルミナは、様々な微細構造形成に利用できる。一例として、貫通孔を有する陽極酸化ポーラスアルミナを基板上に設置し、真空蒸着法を行うことにより、マスクに対応した細孔間隔、細孔径の均一な金属、半導体、あるいは有機物の微小ドット配列を形成することができる。このほか、真空蒸着法に加え、貫通孔を有する陽極酸化ポーラスアルミナをマスクとして用いることで、スパッター法、化学蒸着法等が、物質のドット形成に利用できる。さらに、陽極酸化ポーラスアルミナを基板上に設置し、適当なエッチングプロセスにより基板のエッチングを行うことも可能である。
さらに、陽極酸化ポーラスアルミナ細孔内に他の物質を充填することで、複合構造を形成することができる。充填物としては、金属、半導体、高分子、有機物等が可能であり、これらの物質の充填には、電析法、ゾルゲル法、真空蒸着法、スパッター法、CVD法等の手法を用いることができる。このようにして形成された複合材料は、各種記録媒体、光学素子等への応用が可能となる。
次に、実施例に基づいて本発明を更に具体的に説明する。
実施例1
純度99.99%のAlを、過塩素酸/エタノール浴を用い電解研磨法により鏡面研磨した後、60℃の塩酸0.15M及び硫酸10Mからなる電解液中で10V2分間の陽極酸化を行った。得られた陽極酸化ポーラスアルミナのAlとの界面における細孔構造を電子顕微鏡で観察したところ、細孔が約25nmの間隔で縦、横12個×12個にわたり三角格子状に規則配列したドメイン構造を有するポーラスアルミナを得た。
実施例2
Al板を電解研磨法により鏡面研磨した後、65℃の塩酸0.15M及び硫酸9.5 Mからなる電解液中で8.5V2分間の陽極酸化を行った。得られた陽極酸化ポーラスアルミナのAlとの界面における細孔構造を電子顕微鏡で観察したところ、細孔が約24nmの間隔で縦、横6個×6個にわたり三角格子状に規則配列したドメイン構造を有するポーラスアルミナを得た。
実施例3
実施例1と同様の方法で、陽極酸化を施した後、リン酸6wt%、酸化クロム1.8wt%混合浴を用い、酸化皮膜を除去した。その後、実施例1と同様の方法で60秒間陽極酸化を行い、実施例1と同様の規則配列を最表面から有する陽極酸化ポーラスアルミナを得た。
実施例4
実施例2と同様の方法で、陽極酸化を施した後、リン酸6wt%、酸化クロム1.8wt%からなる水溶液を用い、酸化皮膜を除去した。その後、実施例2と同様の方法で180秒陽極酸化を行い、実施例2と同様の規則配列を最表面から有する陽極酸化ポーラスアルミナを得た。
実施例5
実施例2と同様の方法で、表面から規則性を有する陽極酸化ポーラスアルミナを形成後、地金Alを塩化第一水銀飽和水溶液中に浸漬させ、選択的に除去した。その後、皮膜底部を、イオンミリング法により除去することにより貫通孔を有する陽極酸化ポーラスアルミナを得た。
比較例1
Al板を電解研磨法により鏡面研磨した後、硫酸9.5Mからなる電解液(塩化物イオンが添加されていない電解液)中で9.0V2分間の陽極酸化を行った。得られた陽極酸化ポーラスアルミナのAlとの界面における細孔構造を電子顕微鏡で観察したところ、細孔配列に規則性が見られなかった。
陽極酸化ポーラスアルミナの構造を模式的にを示す斜視図である。 陽極酸化アルミナにおける理想細孔配列を示す平面図である。 陽極酸化ポーラスアルミナにおける細孔配列を広域において示す平面図である。 陽極酸化装置を示す概略構成図である。 10Vの化成電圧において形成される陽極酸化ポーラスアルミナの細孔配列を示す平面図である。 8.5Vの化成電圧において形成される陽極酸化ポーラスアルミナの細孔配列を示す平面図である。 陽極酸化ポーラスアルミナの細孔の形状を示す断面図である。 2段階陽極酸化ポーラスアルミナ法を示す工程フロー図である。 貫通孔を有する陽極酸化ポーラスアルミナを示す断面図である。
符号の説明
1 陽極酸化アルミナ
2 セル
3 細孔
4 アルミニウム
5 アルミニウム板
6 対極
7 電解槽
8 電解液
9 電源

Claims (19)

  1. 化成電圧10V以下において形成される細孔周期25nm以下の陽極酸化ポーラスアルミナであって、細孔が、縦、横10個×10個以上の範囲で理想三角格子状に配列されていることを特徴とする陽極酸化ポーラスアルミナ。
  2. 細孔が、縦、横12個×12個以上の範囲で理想三角格子状に配列されている、請求項1の陽極酸化ポーラスアルミナ。
  3. 化成電圧9V以下において形成される細孔周期25nm以下の陽極酸化ポーラスアルミナであって、細孔が、縦、横5個×5個以上の範囲で理想三角格子状に配列されていることを特徴とする陽極酸化ポーラスアルミナ。
  4. 細孔が、縦、横6個×6個以上の範囲で理想三角格子状に配列されている、請求項3の陽極酸化ポーラスアルミナ。
  5. 化成電圧8.5V以下において形成された陽極酸化ポーラスアルミナである、請求項3または4の陽極酸化ポーラスアルミナ。
  6. 細孔の少なくとも一部が貫通孔に形成されている、請求項1〜5のいずれかに記載の陽極酸化ポーラスアルミナ。
  7. 細孔内に、金属、半導体、高分子、有機物の少なくともいずれかが充填されている、請求項1〜6のいずれかに記載の陽極酸化ポーラスアルミナ。
  8. 化成電圧10V以下で地金アルミニウムを硫酸を主成分とし塩化物イオンを添加した電解液を用いて陽極酸化することにより、細孔周期25nm以下で、かつ、細孔が、縦、横10個×10個以上の範囲で理想三角格子状に配列されている陽極酸化ポーラスアルミナを作製することを特徴とする、陽極酸化ポーラスアルミナの製造方法。
  9. 細孔が、縦、横12個×12個以上の範囲で理想三角格子状に配列されている陽極酸化ポーラスアルミナを作製する、請求項8の陽極酸化ポーラスアルミナの製造方法。
  10. 化成電圧9V以下で地金アルミニウムを硫酸を主成分とし塩化物イオンを添加した電解液を用いて陽極酸化することにより、細孔周期25nm以下で、かつ、細孔が、縦、横5個×5個以上の範囲で理想三角格子状に配列されている陽極酸化ポーラスアルミナを作製することを特徴とする、陽極酸化ポーラスアルミナの製造方法。
  11. 細孔が、縦、横6個×6個以上の範囲で理想三角格子状に配列されている陽極酸化ポーラスアルミナを作製する、請求項10の陽極酸化ポーラスアルミナの製造方法。
  12. 化成電圧8.5V以下で陽極酸化する、請求項10または11の陽極酸化ポーラスアルミナの製造方法。
  13. 陽極酸化時の浴温を30℃以上とする、請求項8〜12のいずれかに記載の陽極酸化ポーラスアルミナの製造方法。
  14. 濃度8M以上の硫酸を主成分とする電解液を用いて陽極酸化する、請求項8〜13のいずれかに記載の陽極酸化ポーラスアルミナの製造方法。
  15. 濃度0.02〜0.5Mの塩化物イオンを添加した電解液を用いて陽極酸化する、請求項8〜14のいずれかに記載の陽極酸化ポーラスアルミナの製造方法。
  16. 陽極酸化時、電解液を攪拌せずに静止する、請求項8〜15のいずれかに記載の陽極酸化ポーラスアルミナの製造方法。
  17. 陽極酸化後、酸化物層を一旦除去し、再度、同一の電圧で陽極酸化する、請求項8〜16のいずれかに記載の陽極酸化ポーラスアルミナの製造方法。
  18. 陽極酸化後、地金アルミニウムを除去し、更に少なくとも細孔の一部に対してその底部を除去し、貫通孔を形成する、請求項8〜17のいずれかに記載の陽極酸化ポーラスアルミナの製造方法。
  19. 細孔内に、金属、半導体、高分子、有機物の少なくともいずれかを充填する、請求項8〜18のいずれかに記載の陽極酸化ポーラスアルミナの製造方法。
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