JP2009299188A5 - - Google Patents
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Description
本発明は、上記従来技術における課題を解決するためになされたものであり、本発明ではとくに、10,000個の細孔配列中に含まれる欠陥数が100個以下の陽極酸化ポーラスアルミナおよびその製造方法の提供を目的とするものである。
さらに本発明は、三角格子配列を形成した1個のドメイン中に10,000個以上の細孔を含む(すなわち、前記100個以下の欠陥数の基準とした細孔数10,000個という個数以上の細孔を含む)陽極酸化ポーラスアルミナおよびその製造方法を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため、本発明は、以下に記載のような構成とするものである。すなわち、本発明は、シュウ酸を電解液として用い、アルミニウムを陽極酸化することにより作製される陽極酸化ポーラスアルミナであって、あるいは、硫酸を電解液として用い、アルミニウムを陽極酸化することにより作製される陽極酸化ポーラスアルミナであって、前記(2)の定義に基づいた規則性の評価において、三角格子を形成している10,000個の細孔配列中に含まれる欠陥数が100個以下の陽極酸化ポーラスアルミナを得るものである。さらに、陽極酸化条件を最適化することにより、10,000個の細孔配列中に含まれる欠陥数が80個以下の陽極酸化ポーラスアルミナを得るものである。また、さらに陽極酸化条件を最適化することにより、10,000個の細孔配列中に含まれる欠陥数が50個以下の陽極酸化ポーラスアルミナを得るものである。また、さらに陽極酸化条件を最適化することにより、10,000個の細孔配列中に含まれる欠陥数が20個以下の陽極酸化ポーラスアルミナを得るものである。
また、本発明は、シュウ酸を電解液として用い、アルミニウムを陽極酸化することにより作製される陽極酸化ポーラスアルミナであって、あるいは、硫酸を電解液として用い、アルミニウムを陽極酸化することにより作製される陽極酸化ポーラスアルミナであって、前記(3)の定義に基づいた評価において、三角格子配列を形成している細孔のドメインのサイズが細孔数1.0×104 個以上であることを特徴とする陽極酸化ポーラスアルミナを得るものである。さらに、陽極酸化条件を最適化することにより、三角格子配列を形成している細孔のドメインのサイズが細孔数1.0×105 個以上であることを特徴とする陽極酸化ポーラスアルミナを得るものである。また、さらに陽極酸化条件を最適化することにより、三角格子配列を形成している細孔のドメインのサイズが細孔数1.0×106 個以上であることを特徴とする陽極酸化ポーラスアルミナを得るものである。また、さらに陽極酸化条件を最適化することにより、三角格子配列を形成している細孔のドメインのサイズが細孔数1.0×107 個以上であることを特徴とする陽極酸化ポーラスアルミナを得るものである。
本発明は、上記のような広い範囲にわたって高規則性をもって細孔が配列された陽極酸化ポーラスアルミナを、電解液を用いて作製する方法も提供する。すなわち、上記の高規則性陽極酸化ポーラスアルミナを作製するに際し、シュウ酸を主成分とする浴を化成浴として用いることで、高規則性陽極酸化ポーラスアルミナを得るものである。また、シュウ酸濃度を2.0M以上に設定し高規則性陽極酸化ポーラスアルミナを得るものである。更に、浴温を40℃以上とするものである。この場合、陽極酸化時の電圧を35Vから50Vの範囲とすることが好ましい。
本発明の実施の具体的な方法について、図面を参照して、より詳細に説明する。図6は、本発明において、高規則性陽極酸化ポーラスアルミナを製造する装置を示したものである。用いるAl試料は、純度、形状を問わないが、望ましくは、純度99.99%以上の板状試料が作製に適している。試料表面は、平滑処理を施すことが望ましく、例えば、過塩素酸/エタノール混合溶液中において、電解研磨を施したアルミニウム板4を用いることができる。また、細孔の規則性は細孔の成長と共に向上することから、数100μm以上の厚さを有するAl板4を使用し,長時間陽極酸化を実施することが好ましい。陽極酸化においては、電解槽11内の電解液8として、2.0M以上のシュウ酸を40℃以上の温度で、あるいは3.0M以上の硫酸を0℃から30℃の温度範囲で用いることが好ましい。電源9により、Al板4と対極10との間に所定の化成電圧が印加される。ポーラスアルミナの細孔間隔は化成電圧に依存し、化成電圧の変動は、セル径の変動、ひいては細孔配列の規則性の低下を引き起こすことから、陽極酸化は定電圧条件下行う。但し、負荷条件が変動せず、化成電圧が一定の条件下においては、定電流条件でも等価とみなすことができる。
Claims (15)
- シュウ酸を電解液として用い、アルミニウムを陽極酸化することにより作製される陽極酸化ポーラスアルミナであって、三角格子の配列を形成している細孔10,000個あたりの欠陥が100個以下であることを特徴とする陽極酸化ポーラスアルミナ。
- 硫酸を電解液として用い、アルミニウムを陽極酸化することにより作製される陽極酸化ポーラスアルミナであって、三角格子の配列を形成している細孔10,000個あたりの欠陥が100個以下であることを特徴とする陽極酸化ポーラスアルミナ。
- シュウ酸を電解液として用い、アルミニウムを陽極酸化することにより作製される陽極酸化ポーラスアルミナであって、三角格子の配列を形成している細孔のドメインのサイズが細孔数1.0×104 個以上であることを特徴とする陽極酸化ポーラスアルミナ。
- 硫酸を電解液として用い、アルミニウムを陽極酸化することにより作製される陽極酸化ポーラスアルミナであって、三角格子の配列を形成している細孔のドメインのサイズが細孔数1.0×10 4 個以上であることを特徴とする陽極酸化ポーラスアルミナ。
- 請求項1または3に記載の陽極酸化ポーラスアルミナを、濃度2.0M以上のシュウ酸を電解液として用いて作製することを特徴とする、陽極酸化ポーラスアルミナの製造方法。
- 浴温を40℃以上とすることを特徴とする、請求項5の陽極酸化ポーラスアルミナの製造方法。
- 陽極酸化時の電圧を35Vから50Vの範囲とすることを特徴とする、請求項5または6の陽極酸化ポーラスアルミナの製造方法。
- 請求項2または7に記載の陽極酸化ポーラスアルミナを、濃度3.0M以上の硫酸を電解液として用いて作製することを特徴とする、陽極酸化ポーラスアルミナの製造方法。
- 浴温を0℃から30℃の範囲とすることを特徴とする、請求項8の陽極酸化ポーラスアルミナの製造方法。
- 陽極酸化時の電圧を15Vから25Vの範囲とすることを特徴とする、請求項8または9の陽極酸化ポーラスアルミナの製造方法。
- 陽極酸化後、酸化皮膜を一旦除去し、再度同一の電圧で陽極酸化を行うことを特徴とする、請求項5〜10のいずれかに記載の陽極酸化ポーラスアルミナの製造方法。
- 陽極酸化後、地金アルミニウムを除去し、更に細孔底部を除去し、貫通孔を形成することを特徴とする、請求項5〜11のいずれかに記載の陽極酸化ポーラスアルミナの製造方法。
- 細孔内に、金属、半導体、高分子、有機物のいずれかが充填されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の陽極酸化ポーラスアルミナ。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の陽極酸化ポーラスアルミナの細孔内に、金属、半導体、高分子、有機物のいずれかを充填することを特徴とする、陽極酸化ポーラスアルミナの製造方法。
- 請求項12に記載の製造方法を用いて製造されたことを特徴とする、貫通孔化陽極酸化ポーラスアルミナを利用したフィルター。
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