JP4606553B2 - カード状基材の製造用金型およびカード状基材の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カード状基材の製造用金型とカード状基材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開平6−24188号公報には、取外し可能なICキャリアを備える板状枠体付きICキャリアの製造方法の発明が開示されている。
この公報に記載された製造方法では、規格サイズのICカードを製造した後に、ICモジュールを含むICキャリアが板状枠体から取り外せるように、取り外し用の複数のスリットを形成している。板状枠体とICキャリアは、スリット間のブリッジ部を介して接続されている。
【0003】
この板状枠体付きICキャリアは、以下のような製造方法(第1の製造方法)により製造可能である。
先ず、コアシートに印刷を施し、熱および圧力を加えつつコアシートを保護シートでラミネートし、ラミネートされたコアシートをICカードの大きさに打ち抜いてカード状基材を形成する。
そして、カード状基材を切削加工してICモジュールの埋設用凹部を形成し、埋設用凹部にICモジュールを実装し、ICモジュールを有するICキャリアの取り外し用のスリットを、カード状基材を打ち抜いて形成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この第1の製造方法では、シートからカード状基材が形成されるまでに、印刷、ラミネート、および打ち抜きの工程があり、カード状基材の製造に手間がかかる。
また、取り外し用のスリットを形成する打ち抜き加工の工程が必要であり、打ち抜き加工で発生する微細な抜きカスがICキャリアに擦り傷をつける可能性がある。
【0005】
打ち抜き加工の後にICモジュールを実装する場合、抜きカスがICモジュールと埋設用凹部との間に挟まってICモジュールの正確な実装が困難なこともある。
このため、スリットの打ち抜き加工を最終工程に移し、ICモジュールの実装後にスリットの打ち抜き加工を行うこともできるが、この場合は、打ち抜き加工時の衝撃や位置ずれにより、ICモジュールが損傷することがあり、歩留り低下およびコスト上昇を招く可能性がある。
【0006】
図1は、板状枠体付きICキャリアを例示する説明図である。
この板状枠体付きICキャリア1は、ICキャリア8および板状枠体2を有し、ICキャリア8の取り外し用のスリット3〜5が形成されている。スリット3,4の間にはブリッジ部3Bが形成されており、スリット4,5の間にはブリッジ部5Bが形成されている。
ICキャリア8は、ICモジュール7を有し、このICモジュール7の表面には8個の電極端子9が形成されている。
【0007】
図2は、図1の板状枠体付きICキャリア1に使用されるカード状基材1Aを示す概略的な構成図である。
この板状枠体付きICキャリア1用のカード基材1Aは、ICキャリア8の取り外し用のスリット3〜5が形成されている。スリット3,4の間にはブリッジ部3Bが形成されており、スリット4,5の間にはブリッジ部5Bが形成されている。
スリット3〜5で挟まれた空間には、ICモジュール7の埋設用凹部6が形成されている。
【0008】
図3は、図2のカード状基材1Aの製造用金型を示す概略的な構成図である。
このカード状基材1Aの製造用金型10は、型締めされた状態でキャビティ19を形成する下型16と、上型11とを有する。
上型11には、スリット3〜5の形成用の金型凸部が形成されており、図3にはスリット4の形成用の金型凸部14が図示されている。
下型16には、ICキャリアのICモジュールの埋設用凹部を形成するための金型凸部26が図示されている。
【0009】
製造用金型10では、ゲート12から溶融樹脂をキャビティ19に注入して射出成形を行う。
そして、成形品の冷却後に型開きを行って成形品を取り出し、取り出した成形品からゲート12の跡を切断除去して板状枠体付きICキャリア用のカード状基材1Aを製造する。
【0010】
図4は、図3の製造用金型10のキャビティ19の概略的な平面図であり、図中の矢印は、ゲート12から注入された溶融樹脂が流れる方向を示す。なお、不図示の上型11には、スリット3〜5の形成用の金型凸部13〜15が形成されている。
【0011】
ゲート12は、キャビティ19に連なるサイドゲートである。このゲート12から注入された溶融樹脂は、金型凸部13〜15に囲まれた空間に流れ込むと共に、金型凸部13の外側および金型凸部15の外側に流れ出す。
また、金型凸部13〜15に挟まれた空間に流れ込んだ溶融樹脂は、金型凸部13,14の間から外側に流れ出し、金型凸部14,15の間から外側に流れ出す。
また、金型凸部13,15の外側を通過した溶融樹脂は、金型凸部14の背後で合流する。
【0012】
このため、ゲート12から注入された溶融樹脂が金型凸部13〜15にせき止められる形となり、成形品にフローマークおよび/またはウエルドラインが形成されることがあり、フローマークおよび/またはウエルドラインによる曲げ強度の低下の発生および反りの発生の可能性がある。
【0013】
本発明の目的は、曲げ強度および成形性の良好なカード状基材の製造用金型と、カード状基材の製造方法とを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るカード状基材の製造用金型は、ICキャリアのICモジュールが埋設される埋設用凹部と、前記ICキャリアの取り外し用のスリットとを有する板状枠体付きICキャリア用のカード状基材を、射出成形により製造するカード状基材の製造用金型であって、前記埋設用凹部の形成用の金型凸部と、前記スリットの形成用の金型凸部とを有し、前記スリットの形成用の金型凸部には、キャビティに溶融樹脂を注入する部分であるゲートの射出口が設けてある。
【0015】
本発明に係るカード状基材の製造用金型では、例えば、前記スリットの形成用の金型凸部は、複数の金型凸部からなり、当該複数の金型凸部のうち隣接する何れかの金型凸部の間に、前記ゲートの射出口が設けてある構成としてもよい。
【0016】
本発明に係るカード状基材の製造用金型では、好適には、前記ゲートの射出口は、前記キャビティの中央側に配置されている。
【0017】
本発明に係るカード状基材の製造用金型では、例えば、前記ゲートは、バルブゲートまたはサブマリンゲートとしてもよい。
【0018】
本発明に係るカード状基材の製造方法は、ICキャリアのICモジュールが埋設される埋設用凹部と、前記ICキャリアの取り外し用のスリットとを有する板状枠体付きICキャリア用のカード状基材を、前記埋設用凹部の形成用の金型凸部と、前記スリットの形成用の金型凸部とを有する製造用金型により製造するカード状基材の製造方法であって、前記スリットの形成用の金型凸部には、キャビティに溶融樹脂を注入する部分であるゲートの射出口が設けてあり、前記溶融樹脂を、前記キャビティ内に充填するように、前記ゲートから注入して射出成形を行う。
【0019】
本発明に係るカード状基材の製造方法では、例えば、前記スリットの形成用の金型凸部は、複数の金型凸部からなり、当該複数の金型凸部のうち隣接する何れかの金型凸部の間に、前記ゲートの射出口が設けてある構成としてもよい。
【0020】
本発明に係るカード状基材の製造方法では、好適には、前記ゲートの射出口は、前記キャビティの中央側に配置されている。
【0022】
板状枠体付きICキャリア用のカード状基材は、ICキャリアのICモジュールが埋設される埋設用凹部と、ICキャリアの取り外し用のスリットとを有する。カード状基材の製造用金型は、埋設用凹部の形成用の金型凸部と、スリットの形成用の金型凸部とを有する。
スリットの形成用の金型凸部には、キャビティに溶融樹脂を注入する部分であるゲートの射出口が設けてあるので、ゲートから注入された溶融樹脂をキャビティの板状枠体の部分とICキャリアの部分の両方に供給することができ、当該金型凸部による溶融樹脂の流れのせき止めを防止可能であり、フローマークおよびウエルドラインを防止可能または低減可能である。
【0023】
特に、ゲートの射出口を、製造用金型のキャビティの中央側に配置することで、キャビティの中央側から周辺側に溶融樹脂を流動させることができ、フローマークおよびウエルドラインの防止または低減に効果的である。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して説明する。
【0025】
図5は、板状枠体付きICキャリアを例示する説明図である。
この板状枠体付きICキャリア81は、ICキャリア88および板状枠体82を有し、ICキャリア88の取り外し用のスリット83〜85が形成されている。スリット83,84の間にはブリッジ部83Bが形成されており、スリット84,85の間にはブリッジ部85Bが形成されている。
ICキャリア88は、ICモジュール87を有し、このICモジュール87の表面には8個の電極端子89が形成されている。
【0026】
図6は、図5の板状枠体付きICキャリア81に使用されるカード状基材81Aを説明するための概略的な構成図である。
この板状枠体付きICキャリア81用のカード基材81Aは、ICキャリア88の取り外し用のスリット83〜85が形成されている。スリット83,84の間にはブリッジ部83Bが形成されており、スリット84,85の間にはブリッジ部85Bが形成されている。
スリット83〜85で挟まれた空間には、ICモジュール87の埋設用凹部86が形成されている。スリット84には、カード状基材81Aを射出成形した時のゲートの跡84Aが形成されている。
【0027】
カード状基材81Aは、厚さが約0.8mmであり、成形樹脂は、一例としてポリカーボネートとABS樹脂(アクリルニトリル、ブタジエン、スチレンの共重合樹脂)の複合材料とする。
なお、成形樹脂を、ABS樹脂としてもよく、ABS樹脂とPET(ポリエチレンテレフタラート)との複合材料としてもよい。
【0028】
図7は、図6のカード状基材81Aの製造用金型を説明するための概略的な構成図である。
このカード状基材81Aの製造用金型60は、上型61と、下型66と、バルブピン67とを有する。
【0029】
上型61には、溶融樹脂が注入される部分であるゲート62と、スリット83〜85の形成用の金型凸部とが形成されており、図7ではスリット84に対応する金型凸部64A,64Bが図示されている。
下型66には、ICモジュールの埋設用凹部の形成用の金型凸部76が形成されている。
ゲート62は、バルブゲートであり、バルブピン67は、ゲート62の溶融樹脂の射出方向およびその反対方向に移動可能になっている。
【0030】
図8は、図7の製造用金型60の型締めを行い、溶融樹脂を注入して充填した状態を示す説明図である。
下型66は、型締めした状態で、キャビティ69を形成している。
上型61のゲート62には、溶融樹脂79が注入され、この溶融樹脂79は、ゲート62の射出口62Aからキャビティ69に注入されて射出成形が行われる。溶融樹脂の温度は、一例として約260℃とし、充填時間を約0.3秒とし、射出圧力を約8MPaとし、保圧を約4MPaとし、保圧時間を約10秒とし、製造用金型60を約50℃に調節する。
【0031】
図9は、図8の製造用金型60において、バルブピン67および金型凸部64A,64Bの第1の状態を示す概略的な透視図である。
金型凸部64A,64Bの間には、バルブピン67の先端部が嵌め込まれる空間が形成されている。この空間には、上型61の射出口62Aから溶融樹脂79が注入され、金型凸部64Aの側壁と金型凸部64Bの側壁との間の開口部62C,62Dから溶融樹脂79が流れ出す。
開口部62Dからは、キャビティ69のうちICキャリアの対応部分に溶融樹脂79が流れ出し、開口部62Cからは、キャビティ69のうち板状枠体の対応部分に溶融樹脂79が流れ出す。
【0032】
図10は、図8の製造用金型60において、バルブピン67および金型凸部64A,64Bの第2の状態を示す概略的な透視図である。
図10では、溶融樹脂79の充填終了後に、バルブピン67がバルブゲート62の射出口62Aから突出して金型凸部64A,64B間の空間に嵌め込まれている。バルブピン67は、金型凸部64A,64B間の空間に嵌め込まれることにより、バルブゲート62に残留する溶融樹脂79とキャビティ69に注入された溶融樹脂79とを切り離す。なお、図5のスリット84に残された跡84Aは、バルブゲート62の射出口62Aから突出したバルブピン67の跡である。
【0033】
そして、図8の製造用金型60で成形された成形品を冷却して溶融樹脂79を固体化し、固体化された樹脂71からなる成形品を型開きを行って取り出し、板状枠体付きICキャリア81用のカード状基材81Aを得ることができる。
【0034】
図11は、図8の製造用金型60のキャビティ65の概略的な平面図であり、図中の矢印は、ゲート62の射出口62Aから注入された溶融樹脂79が金型凸部64A,64Bの間から流れる方向を示す。なお、不図示の上型61には、スリット83〜85の形成用の金型凸部63,64A,64B,65が形成されている。
【0035】
ゲート62の射出口62Aから注入された溶融樹脂79は、金型凸部63,64A,64B,65に囲まれた空間に流れ出すと共に、この空間以外の部分にも流れ出す。
型締めした状態において、複数の金型凸部63,64A,64B,65のうち隣接する金型凸部64A,64Bの間には、ゲート62の射出口62Aが配置されているので、溶融樹脂79をキャビティ69の板状枠体の対応部分とICキャリアの対応部分の両方に供給することができ、当該金型凸部64A,64Bによる溶融樹脂79の流れのせき止めを防止可能であり、フローマークおよびウエルドラインを防止可能または低減可能である。
【0036】
特に、ゲート62の射出口62Aを、製造用金型60のキャビティ69の中央側に配置することで、キャビティ69の中央側から周辺側に溶融樹脂79を流れさせることができ、フローマークおよびウエルドラインをより低減可能であり、これにより、曲げ強度および成形性の良好な板状枠体付きICキャリアのカード状基材を製造することが可能である。
【0037】
なお、バルブゲート62を用いて射出成形する場合を例示したが、ホットランナーのサブマリンゲートを用いて射出成形してもよい。サブマリンゲートを用いることで、バルブピン67を不要とすることができ、製造工程をより簡略化することが可能である。この場合も、サブマリンゲートを、製造用金型のキャビティの中央側に配置することが望ましい。
【0038】
本発明の製造用金型では、製造用金型10を用いる場合に比べ、カード状基材の製造工程を簡略化することができる。
また、スリットの打ち抜き加工が不要なので、抜きカスの発生がなく、ICキャリアに擦り傷が生じたり、ICモジュールの不正確な接着を防止することができる。また、スリットの打ち抜き加工が不要なので、打ち抜き加工時の衝撃や位置ずれによるICモジュールの悪影響を防止することができ、歩留りを向上可能であると共に製造コストを低減可能である。
また、ICキャリア88の基材の部分と、板状枠体82の部分とに同時に溶融樹脂79が流し込まれるので、流れがスムーズであり、成形品81Aの反り、フローマーク、およびウエルドラインを防止可能または低減可能である。
【0039】
なお、図6のカード状基材81Aの表裏にオフセットのシルクスクリーン印刷により絵柄を印刷し、ICモジュール87を埋設用凹部86に装着することにより、板状枠体付きICキャリアを作成してもよい。
【0040】
また、上記実施の形態は本発明の例示であり、本発明は上記実施の形態に限定されない。スリット形成用の金型凸部にゲートの射出口を設け、当該ゲートは、バルブゲートまたはサブマリンゲートとしてもよく、スリット形成用の複数の金型凸部のうち隣接する複数の金型凸部の間にゲートの射出口を設け、当該ゲートは、ピンゲート、バルブゲートまたはサブマリンゲートとしてもよい。なお、ゲートの種類や位置は、種々考案できるスリットの形状や数、配置に応じて選択すべきである。
【0041】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、曲げ強度および成形性の良好なカード状基材の製造用金型と、このカード状基材の製造方法とを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】板状枠体付きICキャリアを例示する説明図である。
【図2】図1の板状枠体付きICキャリアに使用されるカード状基材を例示する概略的な構成図である。
【図3】図2の板状枠体付きICキャリア用のカード状基材の製造用金型を示す概略的な構成図である。
【図4】図3の製造用金型のキャビティの概略的な平面図である。
【図5】板状枠体付きICキャリアを例示する説明図である。
【図6】本発明に係るカード状基材を示す概略的な構成図であると共に、図5の板状枠体付きICキャリアに使用されるカード状基材を示す概略的な構成図である。
【図7】図6の板状枠体付きICキャリア用のカード状基材の製造用金型を示す概略的な構成図である。
【図8】図7の製造用金型の型締めを行い、溶融樹脂を注入して充填した状態を示す説明図である。
【図9】図8の製造用金型において、バルブピン67および金型凸部64A,64Bの第1の状態を示す概略的な透視図である。
【図10】図8の製造用金型において、バルブピン67および金型凸部64A,64Bの第2の状態を示す概略的な透視図である。
【図11】図8の製造用金型のキャビティの概略的な平面図である。
【符号の説明】
1,81…板状枠体付きICキャリア、1A,81A…カード状基材、2,82…板状枠体、3〜5,83〜85…スリット、3B,5B,83B,85B…ブリッジ部、6,86…埋設用凹部、7,87…ICモジュール、8,88…ICキャリア、9,89…電極端子、10,60…製造用金型、11,61…上型、12,62…ゲート、13〜15,26,63,64A,64B,65,76…金型凸部、16,66…下型、19,69…キャビティ、62A…射出口、67…バルブピン、79…溶融樹脂、84A…ゲートの跡。

Claims (8)

  1. ICキャリアのICモジュールが埋設される埋設用凹部と、前記ICキャリアの取り外し用のスリットとを有する板状枠体付きICキャリア用のカード状基材を、射出成形により製造するカード状基材の製造用金型であって、
    前記埋設用凹部の形成用の金型凸部と、
    前記スリットの形成用の金型凸部と
    を有し、
    前記スリットの形成用の金型凸部には、キャビティに溶融樹脂を注入する部分であるゲートの射出口が設けてある、
    カード状基材の製造用金型。
  2. 前記スリットの形成用の金型凸部は、複数の金型凸部からなり、
    当該複数の金型凸部のうち隣接する何れかの金型凸部の間に、前記ゲートの射出口が設けてある、
    請求項1記載のカード状基材の製造用金型。
  3. 前記ゲートの射出口は、前記キャビティの中央側に配置されている、
    請求項1または2記載のカード状基材の製造用金型。
  4. 前記ゲートは、バルブゲートまたはサブマリンゲートである、
    請求項1〜3の何れかに記載のカード状基材の製造用金型。
  5. 前記ゲートは、ピンゲートである、
    請求項2または3記載のカード状基材の製造用金型。
  6. ICキャリアのICモジュールが埋設される埋設用凹部と、前記ICキャリアの取り外し用のスリットとを有する板状枠体付きICキャリア用のカード状基材を、前記埋設用凹部の形成用の金型凸部と、前記スリットの形成用の金型凸部とを有する製造用金型により製造するカード状基材の製造方法であって、
    前記スリットの形成用の金型凸部には、キャビティに溶融樹脂を注入する部分であるゲートの射出口が設けてあり、
    前記溶融樹脂を、前記キャビティ内に充填するように、前記ゲートから注入して射出成形を行う、
    カード状基材の製造方法。
  7. 前記スリットの形成用の金型凸部は、複数の金型凸部からなり、
    当該複数の金型凸部のうち隣接する何れかの金型凸部の間に、前記ゲートの射出口が設けてある、
    請求項6記載のカード状基材の製造方法。
  8. 前記ゲートの射出口は、前記キャビティの中央側に配置されている、
    請求項6または7記載のカード状基材の製造方法。
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