JP2011056917A - 金属調加飾樹脂成形品及び金属調加飾樹脂成形品の製造方法 - Google Patents

金属調加飾樹脂成形品及び金属調加飾樹脂成形品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】中間層として金属調加飾シートを配置して意匠性を向上させた金属調加飾樹脂成形品、及び、金属調加飾樹脂成形品の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】金属調加飾樹脂成形品に、基体シート2と当該基体シート2の一方の面に埋め込まれた金属調部材1とを有するシート層3と、基体シート2の他方の面に成形された第1樹脂層25と、シート層3の基体シート2及び金属調部材1に重ねて成形された透明な第2樹脂層26と、を備えた。
【選択図】図9

Description

本発明は、金属調加飾シートを挟んで複数の樹脂により複合成形された金属調加飾樹脂成形品及び金属調加飾樹脂成形品の製造方法に関する。
複数の樹脂層の間に加飾層を備えたインサートシート(以下、加飾シートと略称する)が埋設される多層成形品は、例えば、次のような工程で製造される。第1型(キャビティ型)と、加飾シートが配置された第2型(第1コア型)とを型締めして、第1型と加飾シートとの間に形成された第1キャビティに第1樹脂を射出して加飾シートの一方の側に第1樹脂層を成形する。次に、第1型(第キャビティ型)に第1樹脂層と加飾シートとを保持させつつ、別の第3型(第2コア型)と第1型(キャビティ型)とを型締めして、加飾シートと第3型(第2コア型)との間に形成された第2キャビティに第2樹脂を射出して加飾シートの他方の側に第2樹脂層を成形する。このようにして、複数の樹脂層の間に加飾シートが埋設される樹脂成形品を得る(特許文献1参照)。
上記構成によれば、加飾シートの両面に第1樹脂層と第2樹脂層とを積層できるので、製造された多層成形品の第1樹脂層と第2樹脂層とのうち、表面側の樹脂層に透明性樹脂を用いると、加飾シートに形成された模様が透けて見える形態にすることができる。
特開2005−66834号公報
図31に示すように、多層成形品の第1樹脂層8と第2樹脂層9との間に配置される加飾シート5は、例えば、蒸着層6と基体シートと7が積層して構成されている。この場合、蒸着層6が多層成形品に意匠を付与する層となる。しかし、蒸着層6は元々非常に薄いため、蒸着層6だけで多層成形品に立体感のある意匠を付与することは困難であった。
また、多層成形品の形状が複雑な場合に、加飾シート5も多層成形品の形に合わせた形となる。ここで、蒸着層6は非常に薄いため、多層成形品の形状変化に耐え切れずに蒸着層6にクラック(ひび割れ)が生じることもあった。さらに、蒸着層6に施された図柄や文字等が基体シート7上に部分的に形成されていた場合、多層成形品の形状が複雑であると、蒸着層6が引き伸ばされて、多層成形品における蒸着層6の図柄等の位置合わせが困難であった。
本発明は、中間層として金属調のシート層を配置して意匠性を向上させた金属調加飾樹脂成形品、及び、金属調加飾樹脂成形品の製造方法を提供する点にある。
本発明に係る金属調加飾樹脂成形品の第1の特徴構成は、基体シートと当該基体シートの一方の面に埋め込まれた金属調部材とを有するシート層と、前記基体シートの他方の面に成形された第1樹脂層と、前記シート層の前記基体シート及び前記金属調部材に重ねて成形された透明な第2樹脂層と、を備えた点にある。
このように、金属調部材が基体シートに埋めこまれた状態で配置されるので、例えば、金属調部材の厚みを基体シートの厚み程度まで大きくすることもできる。その結果、樹脂成形品に立体的な金属調部材の意匠を付与することが可能となった。また、第1樹脂層と第2樹脂層との間に金属調部材が配置され、かつ、第2樹脂層が透明なので、金属調部材の表面の模様あるいは立体的形状を樹脂成形品の表面側から視認することができる。
本発明に係る金属調加飾樹脂成形品の第2の特徴構成は、前記金属調部材の周縁表面部の少なくとも一部が表面側に凸状であり、かつ、周縁側ほど厚みが小さくなるように形成された点にある。
この構成により、金属調部材の周縁表面部の表面側に凸状で周縁側ほど厚みが小さい部分に外部からの光が反射する。その結果、樹脂成形品を外部から視認したときの金属調部材の立体感がさらに増した。
本発明に係る金属調加飾樹脂成形品の第3の特徴構成は、前記シート層が、前記基体シートと協働して前記金属調部材を包持するコーティング層を有する点にある。
この構成により、金属調部材が基体シートとコーティング層で確実に保持されることとなって、樹脂成形過程において金属調部材の位置ずれが起き難くなった。したがって、樹脂成形品に立体的な金属調部材による意匠が安定的に付与されることとなる。
本発明に係る金属調加飾樹脂成形品の製造方法の第1の特徴手段は、基体シートの一方の面に金属調部材を貼着する工程と、第2型に前記金属調部材が接するように、前記基体シートを前記第2型に配置する工程と、前記第2型に対して第1型を型締めして、前記第2型に配置された基体シートと前記第1型との間に第1樹脂注入用の第1キャビティを形成する工程と、前記第1キャビティに第1樹脂を注入し、注入される前記第1樹脂の圧力により前記基体シートを第2型に押し付けることで、前記金属調部材を前記基体シートに埋め込んだ状態とし、かつ、前記基体シートの金属調部材の貼着されていない側に第1樹脂層を成形する工程と、前記第1型に前記第1樹脂層及び前記基体シートを保持しつつ前記第1型を前記第2型から離間させ、前記第1型を別の第3型に対して型締めして、前記基体シートと前記第3型との間に第2キャビティを形成する工程と、前記第2キャビティに透明な第2樹脂を注入して第2樹脂層を成形する工程と、を備えた点にある。
この特徴手段により、第2樹脂を注入して第2樹脂層を成形する際に、金属調部材が基体シートに埋めこまれた状態であるので、第2樹脂が金属調部材上を通過しても、金属調部材が第2樹脂によって引き剥がされない。また、金属調部材が基体シートに埋めこまれた状態で配置されるので、例えば、金属調部材の厚みを基体シートの厚み程度まで大きくすることもでき、その結果、立体的な金属調部材の意匠を付与された樹脂成形品の製造が可能となった。また、第1樹脂層と第2樹脂層との間に金属調部材が配置され、かつ、第2樹脂層が透明であるため、金属調部材の表面の模様あるいは立体的形状を表面側から視認できる樹脂成形品を製造することができる。
さらに、基体シートの成形後に金属調部材を配置するので、基体シートの成形によって蒸着層のように金属調部材が引き延ばれることもなく、金属調部材及び基体シートにクラックが発生するような虞もない。その結果、金属調部材を樹脂成形品の所望の位置に容易に配置できるようになった。
本発明に係る金属調加飾樹脂成形品の製造方法の第2の特徴手段は、前記基体シートのまたは前記第1樹脂層の外周部に、金属調加飾樹脂成形品の外部に突出し、且つ、第1型と接当する突出片を形成しておき、前記第2樹脂層を成形する工程では、前記第2樹脂が前記突出片に面した流路を経て前記第2キャビティに注入される点にある。
この特徴手段により、注入された第2樹脂は、突出片と第3型とで挟まれた空間を通って基体シートに接触する。このとき、高温の第2樹脂が基体シートに接触して第2樹脂の熱が基体シートに伝熱したとしても、基体シートの熱が突出片を通して第1型に伝熱し易いため、基体シートが高温になり難い。また、特に突出片が基体シートに設けてある場合には、第2樹脂から基体シートの突出片に伝わった熱は、先ず突出片の幅方向に沿って広がった上で突出片以外の基体シートの本体に伝わるので、突出片がなく第2樹脂からの熱が基体シートの本体に直接伝わる場合に比して、基体シートの局部が高温になり難い。このため、基体シートの溶融や金属調部材の変形(ゲート飛び)を防止できる。特に、基体シートにおける突出片近傍の箇所は高温になり易く、基体シートが溶融し易いものであるが、その突出片近傍の箇所の熱を突出片によって第1型に伝熱することにより、基体シートの溶融を適切に防止できる。その結果、基体シートに埋め込まれた金属調部材の位置がずれてしまう現象を抑制することができる。
また、この特徴手段によれば、第1樹脂層と第2樹脂層との間に金属調部材が埋め込まれた基体シートを設けただけでなく、第2樹脂の熱が突出片を通して第1型に伝熱するため、第1樹脂層に伝達される熱量が減少するために、第1樹脂層が再溶融する現象も十分に阻止され、その結果、樹脂成形品の厚さを十分に小さくできるようになった。
本発明に係る金属調加飾樹脂成形品の製造方法の第3の特徴手段は、前記第2樹脂層を成形する工程では、前記突出片の縁部を固定した状態で前記第2樹脂の注入が行われる点にある。
この特徴手段により、第2樹脂注入時に基体シートの位置がずれて基体シートの浮きやめくれを生じることを防止できる。これにより、突出片と第1型との接触を良好に維持できるので、基体シートの熱が突出片を通して第1型に確実に伝熱できる。このため、基体シートの溶融を確実に防止できる。その結果、基体シートに埋め込まれた金属調部材の位置がずれてしまう現象を抑制することができる。
本発明に係る金属調加飾樹脂成形品の製造方法の第4の特徴手段は、前記第2樹脂層を成形する工程では、前記突出片に面した前記流路が前記第2キャビティに沿って接続された状態で、前記突出片の延出方向に沿って樹脂が注入される点にある。
この特徴手段により、注入される第2樹脂は、基体シートの突出片及び本体部位と正面衝突的な接触をすることなく、基体シートのこれらの部位に沿って滑らかに流れつつ第2キャビティに進入することになる。したがって、注入される樹脂が基体シートと正面衝突するような接触をしながらキャビティに進入する構成に比して、樹脂が基体シートの近傍で澱みを生じる虞が少なくなるので、樹脂の熱による影響が基体シートに対してさらに及び難い。その結果、基体シートに埋め込まれた金属調部材の位置がずれてしまう現象を抑制することができる。
本発明に係る金属調加飾樹脂成形品の製造方法の第5の特徴手段は、前記第2樹脂層を成形する工程では、第1型に支持された前記基体シートと第3型の内面に配置した加飾フィルムとの間に前記第2キャビティが形成されており、前記加飾フィルムを前記第3型に固定するクランプが前記突出片の基端部と接する位置に設けられた状態で樹脂が注入される点にある。
この特徴手段により、加飾フィルムは、最終的な成形品の本体部分に組み込まれる加飾フィルムの部位の直前箇所までクランプによって第3型に押付けられているので、加飾フィルムが第3型の凹部内面から浮き上がる現象も抑制され、品質の良好な成形品が得られる。
本発明に係る金属調加飾樹脂成形品の製造方法の第6の特徴手段は、前記第2樹脂層を成形する工程では、前記基体シートに形成された前記突出片の先端が前記第1型に設けられた段差状の凹部に退避された状態で樹脂が注入される点にある。
この特徴手段により、基体シートの突出片の先端は、この段差状の凹部に保護されることで、樹脂の流れによる基体シートの浮きや「めくれ」等が防止され、品質の良好な成形品が得られる。
本発明に係る金属調加飾樹脂成形品の製造方法の第7の特徴手段は、前記金属調部材に対して、周縁表面部の少なくとも一部が表面側に凸状であり、かつ、周縁側ほど厚みが小さくなるように形成してある部材を用い、前記第2樹脂の注入に際して、前記第2樹脂が前記厚みの小さい周縁部のある側から、前記金属調部材に向けて流れるよう第2樹脂を注入する点にある。
この特徴手段により、第2樹脂が金属調部材の厚みの小さい周縁部のある側から、金属調部材に向けて流れるように注入されるので、金属調部材の表面部と第2樹脂との接触による摩擦力が減少し、基体シートに埋め込まれた金属調部材の位置がずれてしまう現象を抑制することができる。
また、製造された樹脂成形品は、金属調部材の周縁表面部の表面側に凸状で周縁側ほど厚みが小さい部分に外部からの光が反射する。その結果、樹脂成形品を外部から視認したときの金属調部材の立体感がさらに増した。
本発明に係る金属調加飾樹脂成形品の製造方法の第8の特徴手段は、前記基体シートの一方に前記金属調部材を貼着したのち、前記金属調部材を覆うよう前記基体シートに対して他の樹脂をコーティングする点にある。
第2キャビティに第2樹脂が注入される際、金属調部材の表面部が基体シートから露出していると、注入される第2樹脂が金属調部材の表面部を流れることとなる。この場合、第2樹脂と金属調部材の表面部との間に摩擦力が働き、金属調部材の位置が変わることがある。しかし、本特徴手段により、金属調部材の表面部がコーティング層で保護される。すなわち、第2樹脂が第2キャビティに注入される際に、第2樹脂はコーティング層とは接触するが、金属調部材とは接触しない。この結果、金属調部材が注入される第2樹脂の作用を直接受けないので、樹脂成形品における金属調部材の位置ずれを抑制することができ、意匠性に優れた樹脂成形品を製造することができる。
第1実施形態の金属調部材を貼着した基体シートを示す図 第1実施形態の金属調加飾樹脂成形品の製造工程を示す図 第1実施形態の金属調加飾樹脂成形品の製造工程を示す図 第1実施形態の金属調加飾樹脂成形品の製造工程を示す図 第1実施形態の金属調加飾樹脂成形品の製造工程を示す図 図4のVI−VI断面図 第1実施形態の1次成形時の金型の拡大断面図 第1実施形態の1次成形時の金型の拡大断面図 第1実施形態の2次成形時の金型の拡大断面図 第1実施形態の金属調加飾樹脂成形品の全体斜視図 第2実施形態における可動型と第1固定型とを型締めしたときの平断面図 図11のXII−XII矢視断面図 図11のXIII−XIII矢視断面図 第2実施形態における可動型と第2固定型とを型締めしたときの平断面図 図14のXV−XV矢視断面図 図14のXVI−XVI矢視断面図 第2実施形態における金属調加飾樹脂成形品の全体斜視図 別実施形態における可動型と第1固定型とを型締めしたときの側断面図 別実施形態における可動型と第2固定型とを型締めしたときの側断面図 第3実施形態の金属調加飾樹脂成形品の製造工程を示す図 第3実施形態の金属調加飾樹脂成形品の製造工程を示す図 第3実施形態の金属調加飾樹脂成形品の製造工程を示す図 第3実施形態の金属調加飾樹脂成形品の製造工程を示す図 図21における第1ゲート付近の部分拡大図である。 図21における第2ゲート付近の部分拡大図である。 第4実施形態の1次成形時の金型の拡大断面図 第4実施形態の2次成形時の金型の拡大断面図 第5実施形態の1次成形時の金型の拡大断面図 第5実施形態の2次成形時の金型の拡大断面図 別実施形態の2次成形時の金型の拡大断面図 従来の加飾樹脂成形品を示す図
〔第1実施形態〕
以下、本発明に係る金属調加飾樹脂成形品F2及びその製造方法について説明する。
[基体シートに金属調部材を貼着する工程]
基体シート2は所定の形状に事前に成形された樹脂成形体であり、この基体シート2に金属調部材1を貼着する。金属調部材1は、転写可能な電鋳シール材や、金属ビーズ等である。具体的には、金属調部材1が電鋳シール材の場合には、電鋳シールの裏面の剥離紙を剥がし、基体シート2の転写したい箇所にフィルムごと貼り付ける。フィルムの上から電鋳部分を軽くこすって基体シート2に定着させ、その後、フィルムを剥がす。こうして、図1に示すように、基体シート2に金属調部材1が貼着される。
基体シート2への金属調部材1の貼着工程は、基体シート2を所定の形状に成形した後に行われるので、基体シート2の形状変化に伴い金属調部材1にクラックが発生するようなこともない。また、基体シート2の成形後に金属調部材1を貼着することで、樹脂成形品での金属調部材1の位置も自ずと決定されるので、金属調部材1の樹脂成形品における位置合わせが容易となる。
なお、基体シート2には、種々の図柄を形成しておくことができるが、模様のない無地のカラーシート等でもよい。基体シート2はアクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂など種々の樹脂で構成することができるが、ポリカーボネート系樹脂やPETなどの耐熱性の高い樹脂で構成すれば、基体シート2が二次成形用の樹脂注入時にこの樹脂の熱の影響を受けて再溶融する現象、いわゆる「ゲート飛び」に対してより効果的である。「ゲート飛び」とは、高温(250℃〜280℃)の二次成形用の樹脂がインサートシートに接触した際に、この樹脂の熱がインサートシートに伝熱する一方、その熱は一次成形品の断熱効果に金型に伝熱し難いため、インサートシートは金型で冷却されることなく高温となって溶融し、結果的に加飾層に施された図柄等が流れて変形する現象をいう。基体シート2の厚さは75−200μmの範囲が適切であり、125−150μmが最も使用しやすい。
次に、金属調加飾樹脂成形品F2を製造する際に用いる二色成形用金型について説明する。
二色成形用金型は、図に部分のみを示した二色成形機に備えられるものであって、図2〜図5に示すように、可動型11A,11B(いずれも第1型の一例)、第1固定型12(第2型の一例)及び第2固定型13(第3型の一例)を備えている。
二色成形機は、固定盤14と、固定盤14に対して回転可能で出退可能な回転盤15とを備えている。固定盤14は第1固定型12及び第2固定型13を備え、回転盤15は可動型11A,11Bを備える。可動型11A,11Bの夫々と第1固定型12及び第2固定型13の夫々とが互いに向き合うように配置されている。よって、図3に示すように、回転盤15を固定盤14に押し付けると、可動型11A,11Bと第1固定型12及び第2固定型13とが同時に型締めされて、第1樹脂の注入と第2樹脂の注入を同時に行うことができる。
図2に示すように、型締め前の状態では、第2固定型13と対向した可動型11Bには、前工程で成形された一次成形品F1(第1樹脂層25とシート層3)が保持されている。他方、第1固定型12には後続の一次成形で用いられる基体シート2が保持されている。二色成形機は基体シート2を第1固定型12に設置するためのロボット装置16を備えている。
第2固定型13には、加飾フィルム(転写箔)30を送り出すフィルム送り出し装置31と、加飾フィルム30を巻き取るフィルム巻き取り装置32と、加飾フィルム30を可動型11A,11Bの側に押え付ける矩形枠状のクランプ33とが設けられている。
加飾フィルム30は、第2樹脂層26に融着される加飾部30aとハンドリング用の基体シート30bとが一体化されており、加飾部30aが第2樹脂層26に転写された後の任意の工程で基体シート30bは剥がされる。加飾部30aは一般に、最終的な多層成形品の最外層となる剥離保護層と、樹脂層に融着される接着層とを有し、一般的に剥離保護層と接着層との間に図柄層が設けられている。
基体シートの材質としては、例えば、ポロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂などの樹脂シート、アルミニウム箔、銅箔などの金属箔、グラシン紙、コート紙、セロハンなどのセルロース系シート、あるいはこれらが複合されたシートなどを用いることができる。また、基体シート30bの剥離性を高めるために、基体シート30bと加飾部30aとの間にアミノアルキド系樹脂等からなる離型層を形成してもよい。基体シート30bの厚みとしては、5〜500μmが好ましい。
剥離保護層の材質としては、例えば、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、セルロース系樹脂、ゴム系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂などのほか、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂などのコポリマーを用いることができる。剥離保護層に硬度が必要な場合には、紫外線硬化性樹脂などの光硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂などの放射線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂などを選定して用いてもよい。
接着層は、融着させる対象の樹脂と親和性の高い材質を選択すべきである。例えば、被転写物の材質がアクリル系樹脂の場合には、アクリル系樹脂を用いるとよい。また、被転写物の材質がポリフェニレンオキシド・ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、スチレン共重合体系樹脂、ポリスチレン系ブレンド樹脂の場合には、これらの樹脂と親和性のあるアクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂などを用いるとよい。また、樹脂成形品の材質がポリプロピレン樹脂の場合には、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、環化ゴム、クマロンインデン樹脂を用いるとよい。接着層の厚みは、0.5〜50μmが好ましい。
なお、二色成形金型は、金属調部材1を基体シート2に埋め込むための構成を備えていればよく、仮に、加飾フィルム30、フィルム送り出し装置31、フィルム巻き取り装置32及びクランプ33の構成を備えていなくても特段問題はない。
尚、第1樹脂と第2樹脂とは、異なる色の樹脂としてもよいし、互いに硬度その他の特性が異なる別の種類の樹脂としてもよい。例えば、第1樹脂をポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、或いは、ポリカーボネート樹脂とABS樹脂のアロイなどとし、第2樹脂をPMMA(ポリメタクリル酸メチル樹脂)としてもよい。特に第1樹脂をABS樹脂とし、第2樹脂をPMMAとすると、ABS樹脂は成形性が高いため、二色成形などの多層成形を良好に行える。しかも、ABS樹脂の軟化温度がPMMAの軟化温度より低くても、加飾シート5の存在により、PMMAを注入するときに成形済みのABS樹脂がPMMAの熱によって変形することが抑制される。
可動型11A,11Bには、基体シート2の一部を固定するスライド駒17(固定手段の一例)と、型締めの際にクランプ33を収容する概して矩形の凹溝18とが設けられている。これらの構成の詳細は、図6及び図9に示されている。固化後に可動型11A,11Bから取り外された二次成形品F2を示す図10に示すように、基体シート2の一辺には台形状の突出片2aの縁部2bが形成されており、この縁部2bが前述のスライド駒17によって固定される。尚、可動型1Bには、第2固定型13と可動型1Bとを型締めしたときに、突出片2aを収容可能な補助キャビティ22Aが形成されている。また、第2樹脂を注入するための第2ゲート24は、第2樹脂が必ず補助キャビティ22Aを介して第2キャビティ22に注入されるような位置に設けてある。
より詳細には、可動型11Bと第2固定型13とを型締めすると、両者の間に第2ゲート24と第2キャビティ22とを互いに連通させる連通流路40が形成される。第2ゲート24から射出された第2樹脂は、この連通流路40を経て第2キャビティ22に注入される。連通流路40は、第2ゲート24を発して近い側のクランプ33に至る直線状の第1連通部41と、クランプ33の周りを迂回する略コ字状の第2連通部42と、第2連通部42を発して遠い方のクランプ33に向かう補助キャビティ22Aとを備えている。図6に示すように、突出片2aを収容可能な補助キャビティ22Aは、一次成形品F1に近付くほど幅広になる末広がり状を呈している。
このような連通流路40の構成の結果、第2樹脂を注入するとき、常に第2樹脂は突出片2aと第2固定型13とで囲まれた空間を通って基体シート2に接触開始する。したがって、高温の第2樹脂が基体シート2に接触して第2樹脂の熱が基体シート2に伝熱するとしても、基体シート2が受ける熱は面積の大きな突出片2aを介して可動型11B(11A)へと効果的に放熱されるため、基体シート2は余り高温にならず、基体シート2の溶融が防止される。しかも、型締めに際してクランプ33がスライド駒17を突出片2aの側に押し上げるようにスライド移動させることで、スライド駒17と可動型11Bとで突出片2aの縁部2bが挟持固定されるので、第2樹脂の注入時に基体シート2の位置がずれる現象も防止できる。これにより、突出片2aと可動型11Bとの接触も良好に維持されるので、基体シート2の熱が突出片2aを通して可動型11Bに確実に伝熱されるとともに、突出片2aの縁部2bの熱が可動型11B及びスライド駒17に確実に効率的に放熱できる。このため、基体シート2の溶融を確実に防止でき、その結果、基体シート2に埋め込まれた金属調部材1の位置がずれてしまう現象を抑制することができる。しかも、基体シート2の浮きや「めくれ」等を防止して、多層成形品を良好に製造できる。
以下に、この二色成形機を用いた、金属調部材1を貼着した基体シート2が複数の樹脂層に挟まれた金属調加飾樹脂成形品の製造方法について説明する。
[基体シートを配置する工程]
図2に示すように、可動型11Aと第1固定型12とが型開きした状態において、ロボット装置16を用いて金属調部材1が貼着された基体シート2を第1固定型12に設置する。ここで、基体シート2に貼着された金属調部材1が第1固定型12に接するように基体シート2が配置されており、基体シート2は第1固定型12に設けられた図示しない吸引装置で保持されている。
[第1キャビティを形成する工程]
図3に示すように、回転盤15を固定盤14の側に移動させて第1固定型12に対して可動型11Aを型締めして、第1固定型12に支持された基体シート2と可動型11Aとの間に第1キャビティ21を形成する。
[第1樹脂層を成形する工程]
図7に示すように、第1ゲート23から第1樹脂を第1キャビティ21に向けて射出する。第1樹脂が第1キャビティ21に注入されると、注入される第1樹脂の圧力により基体シート2が第1固定型12に押し付けられる。このとき、金属調部材1の近傍では、基体シート2は金属調部材1の形状に合わせて引き延ばされ、金属調部材1が基体シート2に埋め込まれ、金属調部材1の表面と基体シート2とが面一状となったシート層3が形成される。こうして、図4及び図8に示すように、第1樹脂の射出によって金属調部材1が基体シート2に埋め込まれつつ、基体シート2の裏面に第1樹脂層25が成形されることで、シート層3と第1樹脂層25を備えた一次成形品F1が成形される。
[第2キャビティを形成する工程]
図5に示すように、可動型11Aに第1樹脂層25及びシート層3を保持しつつ、可動型11Aを第1固定型12から離間させ、回転盤15を180度回転させて、可動型11Aが第2固定型13に対向する位置にする。その後、回転盤15を固定盤14の側に移動させて可動型11Aと第1固定型13とを型締めして、図3に示すように、可動型11A(11B)に支持された一次成形品F1のシート層3と第2固定型13との間に第2キャビティ22を形成する。このとき、型締めに際してクランプ33によって押されたスライド駒17が突出部2aの側にスライド移動することで、スライド駒17と可動型11Aの一部とが突出片2aの縁部2bを挟持固定する。
[第2樹脂層を成形する工程]
図4及び図9に示すように、第2ゲート24から第2樹脂を第2キャビティ22に向けて射出する。すなわち、第2樹脂はシート層3の金属調部材1が埋め込まれた側に向けて注入されて、第2樹脂層26が成形される。このとき、シート層3は基体シート2に金属調部材1が埋め込まれた状態であって、基体シート2の表面と金属調部材1の表面とが面一状である。したがって、第2樹脂が金属調部材1と基体シート2との境界面を通過しても、金属調部材1が基体シート2から剥離されて金属調部材1の位置がずれてしまう不具合を抑制できる。
その後、図5に示すように、回転盤15を固定盤14から離間させて、可動型11A(11B)と第2固定型13とを型開きする。この型開きによって、加飾フィルム30の基体シート30bが加飾部30aから自然に剥がされ、加飾部30aのみが第2樹脂の表面に転写された二次成形品(金属調加飾樹脂成形品)F2が得られる。そこで、固化した二次成形品(金属調加飾樹脂成形品)F2を可動型11A(11B)から取り外す。
次に、回転盤15を180度回転させて、可動型11Bと第2固定型13とを対向させ、第2固定型13の第2ゲート24の射出による二次成形を行うとともに、可動型11Aと第1固定型12とを対向させて、第1固定型12の第1ゲート23の射出による一次成形を行う。上記操作を繰り返すことにより、第1樹脂層25とシート層3と第2樹脂層26と加飾フィルム30の加飾部30aとが順次積層された二次成形品(金属調加飾樹脂成形品)F2を製造する。尚、仕上げ工程として、二次成形品(金属調加飾樹脂成形品)F2の外部に突出する突出片2aを切断する(図10を参照)。
このように、金属調部材1が2層の樹脂層の中間に配置された多層成形品を製造する場合に、まず、金属調部材1を基体シート2に貼着してから、一次成形の際に金属調部材1を基体シート2に埋め込んでシート層3とし、シート層3の両側の樹脂層を成形した。こうすることで、蒸着層等を用いて加飾層を形成する場合に比べて、厚みの大きい金属調部材1を加飾に用いることが可能となって、樹脂成形品に立体感のある意匠を付加できるようになった。また、金属調部材1は基体シート2に埋め込まれた形でシート層3が形成されているので、シート層3の金属調部材1が埋め込まれた側に樹脂が注入される際にも、注入される樹脂が金属調部材1の上部を通過することとなるので、シール層3の金属調部材1が注入される樹脂に押されて位置ずれが発生することも抑制される。
また、補助キャビティ22Aを構成する結果、第2樹脂を注入するとき、第2樹脂は第1連通部41,第2連通部42,補助キャビティ22Aを通って基体シート2に接触を開始する。したがって、高温の第2樹脂がシート層3に接触して第2樹脂の熱がシート層3に伝熱するとしても、シート層3が受ける熱は突出片2aを介して可動型11A(11B)へと効果的に放熱される。その結果、シート層3はあまり高温にならず、シート層3の溶融が防止されることとなり、金属調部材1の溶融や位置ずれ等も抑制される。
〔第2実施形態〕
第2実施形態で用いる成形用金型は、図11〜図16に示すように、可動型51A,51B(第1型の一例)、および、第1固定型52(第2型の一例)と第2固定型53(第3型の一例)を備えている。図11〜図16は第1樹脂と第2樹脂を注入した後の状態を示す。第3実施形態は金属調部材1が埋め込まれた基体シート2のみを用い、加飾フィルム30は用いない例を示す。図示しないが、上記の実施形態と同様に、可動型51A,51Bは回転盤15に支持され、第1固定型52と第2固定型53は固定盤14に支持されている。
基体シート2を保持した第1固定型52と可動型51Aとを型締めすると、基体シート2と可動型51Aの間に第1キャビティ54が形成される。図12と図13は、この第1キャビティ54に第1樹脂が注入され、一次成形品F1が得られた状態を示す。他方、第2固定型53に対して、前工程で注入/成形された一次成形品F1を保持した可動型51Bを型締めすると、一次成形品F1の基体シート2と第2固定型53の間に第2キャビティ64が形成される。図15と図16は、この第2キャビティ64に第2樹脂が注入され、二次成形品F2が得られた状態を示す。図16に示すように、可動型51と第2固定型53との間に、基体シート2の突出片2aを収容可能な補助キャビティ71が形成され、第2樹脂を注入する第2ゲート66は、第2樹脂が必ず補助キャビティ71を介して第2キャビティ64に注入される位置に設けてある。
図11に示すように、基体シート2の突出片2aは、基体シート2における一方側の長辺のほぼ全幅から突出する長方形状を呈している。図11中のXII−XII断面である
図12に示すように、可動型51Aのパーティング面51aと凸部51bとの間には、凸部51の一つの長辺に沿って断面がV字状の溝63が形成されている。他方、第1固定型52のパーティング面52aと凹部52bとの間には、溝63に入り込む断面がV字状の突条62が形成されている。したがって、可動型51Aと第1固定型52とを型締めすると、突条62の一側面62aと溝63の一側面63aとが接触し、同時に、突条62の他方の側面62b(押付け部の一例)と溝63の他方の側面63b(押付け部の一例)とで基体シート2の突出片2aが挟持される。
図11、図12、及び図11中のXIII−XIII断面である図13に示すように、
可動型51Aと第1固定型52とを型締めすると、可動型51Aと第1固定型52との間に、第1ゲート57と第1キャビティ54とを連通させる第1連通流路61が形成される。第1ゲート57から射出された第1樹脂は、この第1連通流路61を経て第1キャビティ54に注入される。第1連通流路61は、第1可動型51Aのパーティング面51aと第1固定型52のパーティング面52aとの間に形成された直線状の第1連通部58と、突条62の一側面62aと溝63の一側面63aとの間に形成された直線状の第2連通部59と、突条62の他方の側面62bと溝63の他方の側面63bとの間に形成された第3連通部60とを備えている。第3連通部60は、第2連通部59から一次成形品F1に向かうほど幅広になる末広がり状を呈する。第2連通部59は第1連通部58に対して、第3連通部60は第2連通部59に対して折れ曲がり状に接続されている。
他方、図14中のXV−XV断面である図15に示すように、第2固定型53のパーテ
ィング面53aと凹部53bとの間には、溝63に入り込むV字状の突条72が形成されている。可動型51Bと第2固定型53とを型締めすると、突条72の一側面72aと溝63の一側面63aとが接触し、同時に、突条72の他方の側面72b(押付け部の一例)と溝63の他方の側面63b(押付け部の一例)とで基体シート2の突出片2aが挟持される。
図14、図15、及び、図14中のXVI−XVI断面である図16に示すように、可
動型51Bと第2固定型53とを型締めすると、可動型51Bと第2固定型53との間に、第2ゲート66と第2キャビティ64とを互いに連通させる第2連通流路70が形成される。第2ゲート66から射出された第2樹脂は、この第2連通流路70を経て第2キャビティ64に注入される。第2連通流路70は、第2可動型51Bのパーティング面51aと第2固定型53のパーティング面53aとの間に形成された直線状の第1連通部67と、突条72の一側面72aと溝63の一側面63aとの間に形成された直線状の第2連通部68と、突条72の他方の側面72bと溝63の他方の側面63bとの間に形成された第3連通部69とを備えている。第3連通部69は、第2連通部68から一次成形品F1に向かうほど幅広になる末広がり状を呈している。第2連通部68は第1連通部67に対して、第3連通部69は第2連通部68に対して折れ曲がり状に接続されている。突条72の他方の側面72bと溝63の他方の側面63bとの間には、基体シート2の突出片2aの一部を収容可能な補助キャビティ71が形成されている。ここでは、基体シート2に形成された突出片2aの一部が露出する第3流路部分69が補助キャビティ71を構成している。
このような連通流路70の構成の結果、第2樹脂を注入するとき、常に第2樹脂は補助キャビティ71付近の突出片56aと第2固定型53とで囲まれた空間を通って基体シート2に接触する。したがって、高温の第2樹脂が基体シート2に接触して第2樹脂の熱が基体シート2に伝熱するとしても、基体シート2が受ける熱は面積の大きな突出片2aを介して可動型51B(51A)へと効果的に放熱されるため、基体シート2は余り高温にならず、基体シート2の溶融が防止される。その結果、基体シート2に埋め込まれた金属調部材1の位置がずれてしまう現象を抑制することができる。
しかも、型締めに際して、図11及び図12に示すように、突出片2aにおける第3連通部60に重複していない両側部分2c、2dが、可動型51Aと第1固定型52との間で挟持固定されている。このため、第1ゲート57から第1キャビティ54に第1樹脂を注入して基体シート2の下面に第1樹脂層25を成形する際に、第1樹脂が他方側の側面62bとの間の隙間に入り込む虞は無い。
また、第2固定型53と可動型51Bについても、図14及び図15に示すように、突出片2aにおける第3連通部69に重複していない両側部分2f、2gが、可動型51B(51A)と第2固定型53との間で挟持固定されている。このため、第2キャビティ64に第2ゲート66から射出された第2樹脂を注入して基体シート2の金属調部材1が埋め込まれた側に第2樹脂層26を成形する際に、第2樹脂が他方側の側面63bとの間の隙間に入り込む虞は無い。
その後、可動型51Bと第2固定型53とを型開きして、二次成形品F2を可動型51Bから取り外す。尚、仕上げに、可動型51B(51A)から取り外した二次成形品F2の外部に突出する突出片26a、第1樹脂層25及び第2樹脂層26の突出部分を切断する(図17を参照)。このとき、二次成形品F2における一方側の長辺から突出片2a、第1樹脂層25及び第2樹脂層26の突出部分が突出しているので、一回の切断だけで済む等、工程の削減及び生産性の向上が図られる。また、可動型51A及び第1固定型52、並びに、可動型51B及び第2固定型53にて突出片2aを挟持するので、突出片2aを挟持する構成を別に設ける必要が無い等、構成の簡素化を図れる。さらに、ゲートを複数設けて複数取りを行うことも可能である。
〔第3実施形態〕
以下の図20〜図27に示す第3実施形態では、主に第1実施形態の構成と異なる構成についてのみ説明し、同じ構成については説明を省略する。第4実施形態で用いる成形用金型は、図20に示すように、固定盤14に支持された第1固定型182(第2型の一例)と第2固定型183(第3型の一例)、及び、回転盤15に支持された可動型181A,181B(第1型の一例)を備えている。回転盤15は固定盤14に対して回転可能で且つ出退可能に構成されている。ここでは、固定型182,183が凹状のメス型、一対の可動型181A,181Bが凸状のオス型となっている。図20では、第1固定型182の凹部には、金属調部材1が貼着された基体シート2が係止されており、第2固定型183の凹部には、加飾フィルム30が配置されて、クランプ33による固定が可能になっている。他方、第2可動型181Bの凸部には前工程で得られた一次成形品F1が係止されている。この一次成形品F1は図22に示される一次成形品F1と同一の形状を有する。
次に、図21に示すように、回転盤15を固定盤14に向けて押付けると、第1固定型182と可動型181Aとが型締めされ、同時に、第2固定型183と可動型181Bとが型締めされる。
第1固定型182と可動型181Aとの型締めでは、図21の上部に示すように、第1固定型182に係止された基体シート2と第1可動型181Aとの間に、第1樹脂を受け入れる第1キャビティ132が形成される。第1キャビティ132に第1樹脂を注入すれば、基体シート2の内面に第1樹脂が融着され、金属調部材1が埋め込まれた基体シート2(シート層3)と第1樹脂層25とからなる一次成形品F1が得られる。図21では既に第1樹脂が注入された状態が示されている。
他方、図21の下部に示すように、第2固定型183と可動型181Bとの型締めでは、可動型181Bに係止された一次成形品F1と、第2固定型183に係止された加飾フィルム30との間に第2キャビティ136が形成されており、ここに第2樹脂を注入する。実際には、第2樹脂を注入する前に、加飾フィルム30は第2固定型183の凹部の内面に吸着される。この吸着を実現するために、第2固定型183の凹部には多数の微細な吸引孔(不図示)と吸引孔を介して第2固定型183の凹部内面に負圧を発生させるための減圧ポンプ(不図示)が設けられている。尚、このような吸着機構は、第1固定型182とにも設けられている。
図21の要部の拡大図である図24及び25に示すように、基体シート2には2つの突出片が形成されている。その一方は、基体シート2の4辺の縁部の一部から直線状に延びた第1突出片2Aであり、他方は、反対側の一部から外向きに屈曲形成された第2突出片2Bである。図20と図21に示す成形工程の間は、第1突出片2Aと第2突出片2Bとは共に第1固定型182の内面に押付けられている。尚、最終的な二次成形品F2では突出片2A,2Bは切除される。
図25に示すように、第1突出片2Aは、第2固定型183と可動型181Bとを型締めしたときに、可動型181Bに形成されている第1補助キャビティ136aに収容される。また、第2樹脂を注入するための第2ゲート139は、第2樹脂が必ず第1突出片2Aのある第1補助キャビティ136aの領域を介して第2キャビティ136に注入されるような位置に設けてある。図24に示すように、第2突出片2Bは、第1固定型182と可動型181Aとを型締めしたときに、可動型181Aに形成されている第2補助キャビティ132aの一部に収容される。
図21に示す工程で注入された第1樹脂及び第2樹脂の固化が完了すると、図22に示すように、回転盤15を固定盤14から引き離すことで、可動型181A,181Bをそれぞれ第1固定型182、第2固定型183から型開きさせる。この状態では、可動型181Aの凸部には成形された一次成形品F1が支持され、第2可動型181Bの凸部には成形済みの二次成形品F2が支持されている。 二次成形品F2を第2固定型183から取り出し、図23に示すように、回転盤15を180°回転させることで、図20からの工程を繰り返すことが可能になる。取り出された二次成形品F2に対して、突出片2A,2Bの切除操作などの処理を行われる。
ここで、あらためて図20及び図21の工程について詳細に説明する。
先ず、図21及び図24に示すように、第1固定型182と可動型181Aとの型締めによって、両型182,181Aの間に、第1ゲート138と第1キャビティ132とを互いに連通させる連通流路140が形成される。連通流路140は、第1ゲート138の出口に直接連通した直線状の第1連通部140Aと、第1キャビティ132と直接連通した直線状の第2連通部140Bとからなる。第2連通部140Bと第1連通部140Aとは互いに略平行に延びるが、互いにクランク状に連結されている。その連結の境界に相当する第1固定型182の内面には、第1樹脂の進入方向に沿って固定盤14側に階段状に引っ込む引退部182Xが形成されている。そして、基体シート2の第2突出片2Bの先端は、この引退部182Xに押し当てられるように対向配置されることで、第1樹脂の流れによる基体シート2の浮きや「めくれ」等が防止されている。引退部182Xは基体シート2の厚さを上回る深さを備えている。
次に、図21及び図25に示すように、第2固定型183と可動型181Bとの型締めによって、両型183,181Bの間に、第2ゲート139と第2キャビティ136とを互いに連通させる連通流路142が形成される。連通流路142は、第2補助キャビティ136aによって形成されており、第2ゲート139を発して近い側のクランプ33に至る直線状の第1連通部142Aと、クランプ33の下方の側面33bに沿って回転盤15に近接するように進入する第2連通部142Bと、クランプ33の上面33cに沿って図の上方に延びる第3連通部142Cと、クランプ33の上方の側面33dに沿って第2固定型183に近付く第4連通部142Dとからなる。
連通流路142の最終箇所である第4連通部142Dは、第2固定型183に向かって図の略横向きに延びているので、第2固定型183と可動型181Bとの境界面において、第4連通部142Dの終端部(突出片に面した流路の箇所の一例)と第2キャビティ136の入口部とは互いに角度をなすことなく略直線状に接続されている。具体的には、図25に示されるクランプ33の図中で上方の側面33dの基端部は、最終的な二次成形品F2の端面の位置と、図に付したS点で一致している。
第4連通部142Dには、第2樹脂の進入方向に沿って、可動型181Bの中心線寄りに階段状に引っ込む引退部142X(段差状の凹部の一例)が形成されている。そして、基体シート2の第1突出片2Aの先端は、この引退部142Xに押し当てられるように対向配置されることで、第2樹脂の流れによる基体シート2の浮きや「めくれ」等が防止されている。引退部142Xは基体シート2の厚さを上回る深さを備えている。
このように連通流路142を構成している結果、第2樹脂を注入するとき、第2樹脂は常に第1突出片2Aとクランプ33とで挟まれた空間を通って第2キャビティ136内の基体シート2に接触する。したがって、高温の第2樹脂が基体シート2に接触して第2樹脂の熱が基体シート2に伝熱するとしても、基体シート2が受ける熱は、第2樹脂の進入方向に沿って横に広がる末広がり形状を備えた突出片2Aを介して可動型181Bへと効果的に放熱されるため、第2キャビティ136内の基体シート2は余り高温にならず、最終的な二次成形品F2に組み込まれる基体シート2の本体部位の溶融および金属調部材1の変形などが防止される。また、第1突出片2Aが末広がり形状とされているので、第2樹脂から基体シート2の第1突出片2Aに伝わった熱は、先ず第1突出片2Aの幅方向に沿って広がった上で第1突出片2A以外の基体シート2の本体に伝わることからも、基体シート2の局部が高温になる現象が防がれる。その結果、基体シート2に埋め込まれた金属調部材1の位置がずれてしまう現象を抑制することができる。
また、前述したように、第4連通部142Dの終端部と第2キャビティ136の入口とは互いに角度をなすことなく略直線状に接続されているので、第2樹脂層が成形される工程において第2ゲート139から注入される第2樹脂は、第1突出片2Aに面した第4連通部142Dがキャビティ135に沿って接続された状態で、第1突出片2Aの延出方向に沿って注入される。すなわち、このとき第2樹脂は、基体シート2の第1突出片2A及び最終的な二次成形品F2に組み込まれる本体部位に対して正面衝突的な接触をすることなく、基体シート2の同本体部位に沿って滑らかに流れつつ第2キャビティ136に進入することになる。したがって、第2ゲート139から注入される第2樹脂が基体シート2と正面衝突するような接触をしながら第2キャビティ136に進入する構成に比して、第2樹脂が基体シート2の近傍で澱みを生じる虞が少なくなるので、第2樹脂の熱による影響が基体シート2に対してさらに及び難い。
さらに、前述したように、図25に示されるクランプ33の図中で上方の側面33dの基端部は、最終的な二次成形品F2の端面の位置と一致している。すなわち、加飾フィルム30は、最終的な二次成形品F2の本体部分に組み込まれる加飾フィルム30の部位の直前箇所までクランプ33によって第2固定型183に押付けられているので、加飾フィルム30が第2固定型183の凹部内面から浮き上がる現象も抑制される。
[第4実施形態]
図26に示すように、基体シート2に貼着された金属調部材1として、その周縁表面部1Aの一部が表面側に凸状であり、かつ、周縁側ほど厚みが小さくなるように形成されている部材を用いる。そして、図27に示すように、二次成形の際、金属調部材1の厚みの小さい周縁部のある側から金属調部材1に向けて流れるように第2樹脂を注入するよう構成する。こうすると、金属調部材1の表面部と第2樹脂との接触による摩擦力が減少し、シート層3の金属調部材1の位置がずれてしまう現象を抑制することができる。また、金属調部材1の側部が垂直な平面状である場合に比べて、側部の表面積が大きくなって、樹脂成形品の外部から視認される金属調部材1の立体感がさらに増すこととなった。
[第5実施形態]
図28に示すように、基体シート2の一方に金属調部材1を貼着したのち、金属調部材1を覆うよう基体シート2に対して他の樹脂でコーティングする。こうして、金属調部材1の表面にコーティング層4も設けることで、図29に示すように、第2樹脂の注入の際、シート層3の金属調部材1がコーティング層4によって保護され、シート層3の金属調部材1の位置ずれをより防止することができる。コーティング層4には各種樹脂を用いることができるが、第2樹脂と同じ樹脂を用いることが好ましい。こうすると、コーティング層4と第2樹脂で成形された第2樹脂層26が一体化して、コーティング層4が樹脂成形品(金属調加飾樹脂成形品)F2の外部から視認される金属調部材1の美観に与える影響を小さくすることができる。
〔別実施形態〕
(1)上記各実施の形態では、第1樹脂層25と基体シート2とを保持する可動型(第1型の一例)に対して、基体シート2に形成しておいた突出片を接触させ、突出片と可動型(第1型の一例)に組み合わせる第2固定型(第3型の一例)とで挟まれた空間を介して第2樹脂を注入させる構成を例示した。しかし、これらの構成に代えて、二次成形品F2の外部に突出するような突出片を第1樹脂層25に形成しておき、第1樹脂層25と基体シートとを保持する可動型(第1型の一例)に、第1樹脂層25の突出片を接触させ、突出片と可動型(第1型の一例)に組み合わせる第2固定型(第3型の一例)とで挟まれた空間を介して第2樹脂を注入させる構成としてもよい。
(2)図31に示すように、金属調加飾樹脂成形品の第2樹脂層26の厚みに相当する、第2キャビティ22の幅を第1樹脂層25の厚みより大きくなるように構成してもよい。例えば、基体シート2の厚さが前述のように75〜200μmであって、第1樹脂層25の厚3が0.6mm〜1.2mmである場合に、第2キャビティ22の幅(第2樹脂層26の厚みに相当)を第1樹脂層25の厚みより大きくする。こうすると、第2樹脂が基体シート2に埋め込まれた金属調部材1上を通過するときに、金属調部材1に発生するせん断応力が小さくなる。その結果、金属調部材1に働く第2樹脂の流れ方向の力が小さくなって、金属調部材1が基体シート2の埋め込まれた位置から流れ難くなった。
(3)上記実施形態では、加飾フィルム30(転写箔)を用いて第2樹脂層26の表面に加飾部30aを転写する構成を示したが、これに代えて無地の基体シートまたは基体シート上に模様等が付されたインサートシートをそのまま一体化する構成にしてもよいし、加飾フィルム30及びインサートシートを用いない構成にしてもよい。尚、加飾フィルム30はシート状であってもよく、インサートシートはフィルム状であってもよい。
(4)第1実施形態では、固定手段が基体シート2の縁部2bを挟持するスライド駒17である構成を例示したが、このような構成に限られるものではなく、例えば、固定手段が縁部2bを吸引する吸引手段であってもよい。
(5)上記実施形態では、2つの可動型(第1型の一例)を有し、横方向に出退可能でかつ横方向に沿う軸芯回りに回転可能な回転盤15と、第1固定型(第2型の一例)及び第2固定型(第3型の一例)を有する固定盤14と、を備えている多層成形機を例示した。しかし、このような多層成形機に限られるものではなく、例えば、一次成形は、第1型と第2型とを型締めして行い、二次成形は、第1型と、第2型内に前進後退可能に設けられたスライド型(第3型の一例)を後退させて第2キャビティを形成し、この第2キャビティに第2樹脂を射出するようにしてもよい。また、可動型(第1型の一例)を備え上下方向に出退可能な第1可動盤と、第1固定型(第2型の一例)及び第2固定型(第3型の一例)を備え横方向にスライド可能な第2可動盤と、を備えている多層成形機、或いは、可動型(第1型の一例)を備え横方向に出退可能な可動盤と、第1固定型(第2型の一例)及び第2固定型(第3型の一例)が背中合わせに取り付けられ鉛直軸芯回りに回転可能な回転盤と、を備えている多層成形機を用いる形態で実施してもよい。
(6)第2実施形態の変形例として、例えば、図18、図19に示すように、可動型51のパーティング面51aと凸部51bとの間には、可動型51の側の傾斜部73が形成され、第1固定型52のパーティング面52aと凹部52bとの間には、傾斜部73に対向する第1固定型52の側の傾斜部74が形成され、第2固定型53のパーティング面53aと凹部53bとの間には、傾斜部73に対向する第2固定型53の側の傾斜部75が形成され、可動型51と第1固定型52との間には、第1ゲート57から射出された第1樹脂を第1キャビティ54に注入するための第1連通流路76が形成され、可動型51と第2固定型53との間には、第2ゲート66から射出された第2樹脂を第2キャビティ64に注入するための第2連通流路77が形成されている構成でもよい。
本発明に係る金属調加飾樹脂成形品及び金属調加飾樹脂成形品の製造方法は、各種の内装品、外装品の製造に広く用いることができる。
1 金属調部材
1A 周縁表面部
2 基体シート
2a,2A,2B 突出片
3b 縁部
3 シート層
4 コーティング層
11,51,181 可動型(第1型)
12,52,182 第1固定型(第2型)
13,53,183 第2固定型(第3型)
21 第1キャビティ
22 第2キャビティ
22A 補助キャビティ
23,57,138 第1ゲート
24,66,139 第2ゲート
25 第1樹脂層
26 第2樹脂層
40,61,70,76,77,140,142 連通流路
142 引退部(段差状の凹部)
F1 一次成形品
F2 二次成形品(金属調加飾樹脂成形品)

Claims (11)

  1. 基体シートと当該基体シートの一方の面に埋め込まれた金属調部材とを有するシート層と、
    前記基体シートの他方の面に成形された第1樹脂層と、
    前記シート層の前記基体シート及び前記金属調部材に重ねて成形された透明な第2樹脂層と、を備えた金属調加飾樹脂成形品。
  2. 前記金属調部材の周縁表面部の少なくとも一部が表面側に凸状であり、かつ、周縁側ほど厚みが小さくなるように形成された請求項1に記載の金属調加飾樹脂成形品。
  3. 前記シート層が、前記基体シートと協働して前記金属調部材を包持するコーティング層を有する請求項1又は2に記載の金属調加飾樹脂成形品。
  4. 基体シートの一方の面に金属調部材を貼着する工程と、
    第2型に前記金属調部材が接するように、前記基体シートを前記第2型に配置する工程と、
    前記第2型に対して第1型を型締めして、前記第2型に配置された基体シートと前記第1型との間に第1樹脂注入用の第1キャビティを形成する工程と、
    前記第1キャビティに第1樹脂を注入し、注入される前記第1樹脂の圧力により前記基体シートを第2型に押し付けることで、前記金属調部材を前記基体シートに埋め込んだ状態とし、かつ、前記基体シートの金属調部材の貼着されていない側に第1樹脂層を成形する工程と、
    前記第1型に前記第1樹脂層及び前記基体シートを保持しつつ前記第1型を前記第2型から離間させ、前記第1型を別の第3型に対して型締めして、前記基体シートと前記第3型との間に第2キャビティを形成する工程と、
    前記第2キャビティに透明な第2樹脂を注入して第2樹脂層を成形する工程と、を備えた金属調加飾樹脂成形品の製造方法。
  5. 前記基体シートまたは前記第1樹脂層の外周部に、金属調加飾樹脂成形品の外部に突出し、且つ、第1型と接当する突出片を形成しておき、
    前記第2樹脂層を成形する工程では、前記第2樹脂が前記突出片に面した流路を経て前記第2キャビティに注入される請求項4に記載の金属調加飾樹脂成形品の製造方法。
  6. 前記第2樹脂層を成形する工程では、前記突出片の縁部を固定した状態で前記第2樹脂の注入が行われる請求項5に記載の金属調加飾樹脂成形品の製造方法。
  7. 前記第2樹脂層を成形する工程では、前記突出片に面した前記流路が前記第2キャビティに沿って接続された状態で、前記突出片の延出方向に沿って樹脂が注入される請求項5に記載の金属調加飾樹脂成形品の製造方法。
  8. 前記第2樹脂層を成形する工程では、第1型に支持された前記基体シートと第3型の内面に配置した加飾フィルムとの間に前記第2キャビティが形成されており、前記加飾フィルムを前記第3型に固定するクランプが前記突出片の基端部と接する位置に設けられた状態で樹脂が注入される請求項7に記載の金属調加飾樹脂成形品の製造方法。
  9. 前記第2樹脂層を成形する工程では、前記基体シートに形成された前記突出片の先端が前記第1型に設けられた段差状の凹部に退避された状態で樹脂が注入される請求項5〜8のいずれか一項に記載の金属調加飾樹脂成形品の製造方法。
  10. 前記金属調部材として、周縁表面部の少なくとも一部が表面側に凸状であり、かつ、周縁側ほど厚みが小さくなるように形成してある部材を用い、前記第2樹脂の注入に際して、前記第2樹脂が前記厚みの小さい周縁部のある側から、前記金属調部材に向けて流れるよう第2樹脂を注入する請求項4〜9のいずれか一項に記載の金属調加飾樹脂成形品の製造方法。
  11. 前記基体シートの一方に前記金属調部材を貼着したのち、前記金属調部材を覆うよう前記基体シートに対して他の樹脂をコーティングする請求項4〜10のいずれか一項に記載の金属調加飾樹脂成形品の製造方法。
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