JP4104711B2 - カード基材の成形用金型及びicカード製造方法 - Google Patents

カード基材の成形用金型及びicカード製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、射出成形法により製造するカード基材および該カード基材製造方法において、特に、カード基材製造装置の金型内部でゲートカットした成形品を取り出す際に安定して保持、排出し、連続的に効率よく精度の良いカード基材を得ることのできるカード基材成形用金型、カード基材の製造法及びカード基材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ICカード基材成形用金型を用いた射出成形法によるICカード基材の製造方法が知られている。例えば、特開平9−66542号公報には、射出成形法によるICカード基材成形用金型であって、該金型が形成するキャビティに対して成形樹脂を注入する部分であるゲートが、ICカード基材の外部端子の位置及び寸法を規定する基準辺とICカード基材の印刷面とを除いた他のカード面に相当する位置のキャビティの内側壁に設けられており、該ゲートの厚さ方向の大きさが、前記ICカード基材と同一であるICカード基材製造用金型および該金型により製造されるICカード基材が記載されている。
【0003】
また、特願平8−251412号には、射出成形法によるICカード基材製造用金型であって、溶融樹脂が充填されるキャビティを構成する金型の少なくとも溶融樹脂が最後に充填される部分を通気性金型で構成したICカード基材の成形金型および該金型により製造されるICカード基材が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した金型により製造したICカード基材を金型から排出するには、製品に付随するゲートやランナー、スプルーの一部で成形品を保持して、エジェクターピンでこれを突き出すことによって行われており、ゲートは後工程で製品部から切除したり(特開平9−66542号公報参照)、金型の製品面の一部、又は全部に通気性を有する金型材料を使用し、これを介してキャビティ内を減圧にして射出し、金型内でゲートカットして、型開時には真空吸引/圧空吹きを行い、成形品の吸着保持/離型を行う等していた(特願平8−18802号参照)。
【0005】
しかしながら、得られた成形品をゲートやランナー部で保持し、エジェクターピンでこれを突き出して排出する方法では、当然ゲート切除は金型から取り出した後に行う必要があり、著しく生産効率が悪く、しかも製造コストが上昇する要因となっていた。
【0006】
また、金型内部でゲートカットし、成形品を取り出す手法では、前述したように、金型の製品面の一部又は全部に通気性を有する金型材料を使用して真空引き/圧空吹きを行うという、複雑なプロセスを踏む必要がある。そのため、サイクルタイムが長くなる傾向にあり、生産効率の向上が求められていた。さらに、通気性を有する金型材料は高価である上に、ある回数以上の成形を行うと樹脂が小孔にしみ込んで目づまりを起こすために定期的なメンテナンスを要し、その間、成形が滞ってしまうデメリットがあった。かかる通気性材料を用いた場合には、その構造から冷却水を流すことができず、金型の製品面の温度調節が非常に困難で、成形品の寸法がばらつき易いという問題があった。
【0007】
従って、本発明は、成形品のばらつきが少なく精度の高いICカード基材等のカード基材、及び、生産効率がよく、しかも低廉な製造コストにより該カード基材を製造するカード基材成形用金型、及びカード基材の製造法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明のカード基材成形用金型は、固定金型と可動金型とからなり、前記固定金型と前記可動金型との間に設定されるキャビティに溶融樹脂を流入して、射出成形法によりカード基材を製造するための一対の金型であって、前記一対の金型は、型開閉方向が前記カード基材の厚み方向になるように形成され、前記一対の金型の一方には、前記カード基材の一方の面にICモジュールが埋め込まれる凹部を形成するための当該凹部の空所と同一形状の突部が形成され、前記突部は、前記凹部が、底側が拡径するように側面にテーパーを有し、前記テーパーが、前記凹部の側面のうち底側の一部にのみ設けられ、前記凹部の側面のうち前記テーパーよりも開口側が、埋め込み方向に直交する断面が埋め込み方向において同一になるように形成されている。
【0013】
好適には、冷却水を流す配管が設けられている。
【0014】
本発明のICカード製造方法は、凹部を有するカード基材と、前記凹部に埋め込まれ、接着剤により前記凹部に固定されるICモジュールとを備えたICカードの製造方法であって、固定金型と可動金型とからなり、前記カード基材の厚み方向を型開閉方向とする一対の金型により設定されるキャビティに溶融樹脂を流入して、射出成形法により前記カード基材を製造する工程と、前記凹部から端子面が露出する端子と、前記端子面の裏面に形成されたモールド部とを有する前記ICモジュールを製造する工程と、前記ICモジュールを前記カード基材の前記凹部に埋め込んで前記接着剤で固定する工程と、を有し、前記カード基材の製造では、前記一対の金型の一方に形成され、前記凹部の空所と同一形状の突部により、前記カード基材の一方の面に、底側が拡径するように側面にテーパーを有する前記凹部を形成し、前記ICモジュールの製造では、前記モールド部を、埋め込み方向に直交する断面が埋め込み方向において同一になるように、若しくは、前記端子側よりも当該モールド部の先端側が縮径するように形成する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のカード基材成形用金型を有するカード基材射出成形装置の一例を、図1(A)および(B)に示す。該射出成形装置は、中央部にゲート作動部3を設け、可動金型41と固定金型42とが型締めをしてキャビティ2を構成する構造を有している。ゲート作動部3は、カード端面18に作用するゲートシャッター31と、それを作動する油圧シリンダー33とを備えている。
【0018】
前記金型は、ICモジュール埋設凹部側面の一部又は全部に、金型を開いた際に、カード基材およびICカード基材を前記一方の金型に固定するテーパー43を有している。かかる構造としたことで、金型が開いたときにテーパー部分がチャッキングとなって成形品を保持・離型することができるので、作業効率が大幅に向上する。
【0019】
図1において、成形樹脂を注入するゲート6は、前記ICモジュールの装着位置7よりも遠いカード端面に相当する位置に、カードの厚さとなるキャビティの隙間寸法21と同一の厚み方向の大きさをもつ。ゲートの巾63は、該カードの厚さの5〜80倍の巾に作製するのが好ましい。
【0020】
前記射出成形装置の金型のテーパー部分の拡大図を図2に示す。図2に示すように、例えば、該金型のカードのICモジュール埋設凹部側面を形成する部位の一部又は全部に、金型を開いた際に、カード基材およびICカード基材を前記一方の金型に固定するテーパー43を有している。
【0021】
なお、本発明において、テーパーの角度は、樹脂の収縮率等により、成形後、金型を開けたときに、金型内に保持されるように、適宜設定することができるが、通常5〜60°が好ましい。テーパ角が5°以下であるとチャッキングの効果に乏しく、60°以上にすると製品の離型が困難となる。
【0022】
なお、図1において、ゲートシャッター31を作動するゲート作動部3は、図示する油圧シリンダーのほか、エアーシリンダー、カム機構などの公知の手法で行うことができる。また、樹脂がキャビティ内に充填された状態の確認は、射出樹脂量をタイミングをとって計量したり、その背圧を測定したり、射出成形機の回転負荷を測定することにより行うことができる。
【0023】
次に、前記金型のキャビティ内に成形樹脂を射出し、その後、型開きをする前にキャビティとキャビティに連続するゲート部分で射出樹脂を分離する。すなわち、先ず、図3(A)および(B)に示すように、可動金型41と固定金型42とを密着して型締めして、キャビティ2を構成する。この時点ではゲートシャッター31は開いた状態で、油圧シリンダー33は開放されている。
【0024】
この後、射出用成形樹脂11を注入口60よりゲート6を通じてキャビティ2内に注入し、型締め状態で油圧シリンダー33を下に作動させる。次いで、ゲートシャッター31を成形樹脂11の中に挿入して、ゲート6とキャビティ2の中にある成形樹脂11を分離する。
【0025】
成形樹脂を冷却したのち、図4に示すように、可動金型41を開放して、カード基材1を取り出すことができる。カード基材の取り出しは、例えば、手動による方法、予め動作をプログラムされたロボットによる方法等があるが、本発明によれば、カード基材は必ず可動金型または固定金型のテーパーを設けたいずれか一方に保持されるので、特にロボットによる取り出しに適している。
【0026】
また、本発明において、テーパーは、例えば、図5(A),(B)に示すように、金型のカード基材の外周部側面を形成する部位に設けることもできる。図5(B)にテーパー部の拡大図を示す。
【0027】
図5(A),(B)に示す金型は、カードの外周部側面の一部又は全部に対応する箇所に、金型を開いた際に、カード基材を前記一方の金型に固定するテーパー43を有している。このような構造のテーパーを設けることにより、金型を開き、そのテーパー部分がチャッキングとなって成形品を保持・離型することができる。
【0028】
以上のように、本発明の金型は、カードの外周部側面又はICモジュール埋設凹部側面を形成する部位の一部又は全部に、金型を開いた際に、カード基材およびICカード基材を前記一方の金型に固定するテーパー43を有することを特徴とする。従って、成形されたカード基材は、必ずテーパーを設けた前記一方の金型側に保持されるため、ロボットによる確実な取り出しが可能となり、作業効率を大幅に向上することができる。
【0029】
また、本発明のカードおよびICカード基材成形用金型は、通常の素材を用いることができる。従って、金型の製造コストを下げることができ、また、通気性の型材で定期的なメンテナンスから開放されるので、中断されることなく円滑な成形が可能となる。さらに、成形品の取り出しを真空吸引/圧空吹きといった、空気圧に頼らない方式を採用することができるため、安定した成形が可能となる。
【0030】
それに加えて、本発明のカード基材成形用金型は、溶融樹脂の冷却温度を一定に保持するために、金型の製品面の周囲に冷却水を流す配管を設けることができる。従来の通気性材料では、このような冷却水を流す配管を設けることができなかった。しかし、本発明のカード基材成形用金型は、通常の金型材料を使用することができるので、製品の寸法のバラツキの少ない、精度のよいより優れた成形品の製造が可能となる。
【0031】
本発明のカード基材は、キャッシュカード、クレジットカードや各種会員カード、身分証明用IDカード、テレホンカード、定期券、通行券などに好適に用いられる。
【0032】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
実施例1
図6に示すような型内ゲートカット機構を装備した、端子付きICカードのカード基材成形用金型を使用した。そして、図7に示すように、該金型の可動側に位置するICモジュール埋設凹部の内側面を形成する部位の一部には、金型を開いた際に、ICカード基材等のカード基材を可動金型に保持するテーパー43を有している。このテーパー43の角度は、例えば15°である。
【0033】
また、テーパーの深さは、ICモジュールの厚さと略同一の0.6mmとし、カードの厚さとなるキャビティの隙間寸法21を0.8mmに設定した。
先ず、図8に示すように、金型を約60℃に保持して、約220℃に加熱溶融したABS樹脂を、成形装置の注入口60からゲート6を通じてキャビティ2中に射出充填する。このときの射出圧力は、例えば、85kg/cm2 、充填時間0.4秒、保圧40kg/cm2 、保持時間10秒である。
【0034】
次に、図9に示すように、該キャビティ2を閉鎖した状態で、ゲート分離作動部3のゲートシャッター31がカード基材の端面18に押圧するように油圧シリンダー33の作動で稼働して、ICカード基材を分離し、型を開いて、例えば、射出成形機に付随するロボットで製品の四隅を吸着して、金型から取り出す。
【0035】
この金型の可動金型41には、金型を開いた際に、カード基材を可動金型側に保持するテーパー43が設けられているため、型開きを行った際には、カード基材は可動金型側に必ずチャッキングされており、製品の保持・離型を効率よく行うことができる。
【0036】
このようにして製造されるICカード基材の斜視図を図10(A)に、ICモジュール埋設部の断面図を図10(B)にそれぞれ示す。
【0037】
本実施例によれば、成形後、金型を開けたときに、成形された基材は、必ず可動金型側に移動するので、例えば、ロボットに所定の動作プログラムを組み込むことにより、効率よく成形された基材を取り出すことができる。
【0038】
次いで、ICモジュールAをICカード基材のICモジュール埋め込み凹部に接着する。このとき、テーパーが、例えば、角度15°をもって設けられているため、ICモジュールを該埋め込み凹部に埋め込んだ場合に隙間が生じる。従来のICカード基材は、このような隙間を有していない。従って、接着剤を塗布して、ICモジュールを接着させた際に、接着剤が基材表面に滲みだす場合があり、滲みだした場合には、滲みだした接着剤を拭き取る余分な作業が必要であったが、本発明によれば、接着剤は前記隙間に拡がるため、基材表面に滲みだすことはないので、作業効率が向上している。加えて、隙間に拡がった接着剤がアンカーの役目をするため、ICモジュールの接着強度が向上する。
【0039】
実施例2
実施例1と同様な型内ゲートカット機構を装備した端子付きICカードのカード基材成形用金型を使用した。そして、図11に示すように、該金型の可動側に位置するICモジュール埋設凹部の内側面を形成する部位の一部に、金型を開いた際に、カード基材およびICカード基材を前記一方の金型に固定するテーパー43を設けた。この実施例では、テーパ角度は20°であり、テーパーの深さは0.4mmに設定した。
【0040】
本実施例では、ICモジュールの形状は、図11のBに示す形状を有する。ICモジュールは、端子面の裏面に直接又はモジュール基板を介してICチップを設け、必要な配線を行ったのち、ICチップ及び配線部を樹脂でモールドしたものである。次いで、この金型を用いて、実施例1と同様にして射出成形により、ICカード基材を製造・取り出すことができる。
【0041】
本実施例の場合も実施例1と同様に、成形後、金型を開けたときに、成形された基材は、必ず可動金型側に移動するので、例えば、ロボットに所定の動作プログラムを組み込むことにより、効率よく成形された基材を取り出すことができる。また、基材を取り出した後、ICモジュールを埋め込み、接着した場合、隙間に接着剤が広がり、基材表面に滲みだすことはないので、作業効率が向上する。
【0042】
前記ICモジュールをICカード基材に装着した状態を図12に示す。図12に示すように、ICモジュール装着時に使用する接着剤64は、テーパーにより形成される隙間に入り込むことができるので、基材表面に滲みだすことはない。このため、拭き取り作業は不要となり、加えて、ICモジュールの接着強度を向上させる効果も得られる。
【0043】
さらに、本実施例では、金型4の周囲に溶融樹脂の冷却温度を調節するための冷却装置を設けている。この装置の全体図を図13に示す。この装置は、水道水がクーリングタワー14に入り、ポンプ17で送り込み、金型温度調節機15で循環水16の温度を調節し、金型4の周囲を循環するものである。
【0044】
この装置により射出成形時の温度管理下で製造されるICカード基材は、射出成形時の温度コントロールが正確にできるので、寸法のばらつきが少なく精度のよいものとなっている。
【0045】
実施例3
実施例1と同様な型内ゲートカット機構を装備した端子付きICカード基材のカード基材成形用金型を使用した。本実施例では、図14に示すように、該金型の可動側に位置するICモジュール埋設凹部の内側面の一部に、金型を開いた際に、ICカード基材を前記一方の金型に固定するテーパー43を設けた。本実施例では、ICモジュールの形状は、図14のCに示す形状を有するので、対応する金型を用いて、実施例1と同様にして射出成形により、ICカード基材を製造・取り出すことができる。
【0046】
本実施例の場合も実施例1と同様に、成形後、金型を開けたときに、成形された基材は、必ず可動金型側に移動するので、例えば、ロボットに所定の動作プログラムを組み込むことにより、効率よく成形された基材を取り出すことができる。また、基材を取り出した後、ICモジュールを埋め込み、接着した場合、隙間に接着剤が広がり、基材表面に滲みだすことはないので、作業効率が向上する。加えて、ICモジュールの接着強度も向上する。
【0047】
実施例4
実施例1と同様な型内ゲートカット機構を装備した端子付きICカードのカード基材成形用金型を使用した。そして、図15に示すように、該金型の可動側に位置するカード外周部側面に、金型を開いた際に、カード基材およびICカード基材を可動金型側に保持するテーパー43を設けた。
本実施例の場合も実施例1と同様に、成形後、金型を開けたときに、成形された基材は、必ず可動金型側に移動する。従って、例えば、ロボットに所定の動作プログラムを組み込むことにより、効率よく成形された基材を取り出すことができる。本実施例で製造されるカードは、ICモジュールを装着しないタイプである。なお、図15は、カード基材の短辺方向にテーパー43を設けた断面図であり、ゲートは図示しない。
【0048】
実施例5
実施例1と同様な型内ゲートカット機構を装備した端子付きICカード基材のカード基材成形用金型を使用した。本実施例では、図16に示すように、該金型の可動側に位置するICモジュール埋設凹部の内側面の一部に、金型を開いた際に、カード基材およびICカード基材を前記一方の金型に固定するテーパー43を設けた。本実施例では、ICモジュールの形状は、図17のDに示すように、裏面にポッティングによりモールド部を設けた形状を有するので、対応する金型を用いて、実施例1と同様にして射出成形により、ICカード基材を製造・取り出すことができる。
【0049】
本実施例の場合も実施例1と同様に、成形後、金型を開けたときに、成形された基材は、必ず可動金型側に移動するので、例えば、ロボットに所定の動作プログラムを組み込むことにより、効率よく成形された基材を取り出すことができる。また、基材を取り出した後、図19(A)および(B)に示すように、ICモジュールDを埋め込み、接着した場合、隙間に接着剤が広がり、基材表面に滲みだすことはないので、作業効率が向上する。加えて、ICモジュールの接着強度も向上する。
【0050】
実施例6
実施例1と同様な型内ゲートカット機構を装備した端子付きICカード基材のカード基材成形用金型を使用した。本実施例では、図16に示すように、該金型の可動側に位置するICモジュール埋設凹部の内側面の一部に、金型を開いた際に、カード基材およびICカード基材を前記一方の金型に固定するテーパー43を設けた。本実施例では、ICモジュールの形状は、図18のEに示すように、裏面にトランスファー成形によりモールド部を設けた形状を有するので、対応する金型を用いて、実施例1と同様にして射出成形により、ICカード基材を製造・取り出すことができる。
【0051】
本実施例の場合も実施例1と同様に、成形後、金型を開けたときに、成形された基材は、必ず可動金型側に移動するので、例えば、ロボットに所定の動作プログラムを組み込むことにより、効率よく成形された基材を取り出すことができる。また、基材を取り出した後、図19(A)および(C)に示すように、ICモジュールEを埋め込み、接着した場合、隙間に接着剤が広がり、基材表面に滲みだすことはないので、作業効率が向上する。加えて、ICモジュールの接着強度も向上する。
【0052】
いずれの実施例も、テーパーを金型の可動側に設けた例を示したものであるが、テーパーは金型の固定側に設けることもできる。この場合、成形後、金型を開けたときに、成形された基材は必ず固定金型側に移動する。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、射出成形法によりカードおよびICカード基材を製造するカードおよびICカード成形用金型であって、該金型にカード外周部側面またはICモジュール埋設凹部側面の一部又は全部に、製品の取り出し方向とは逆向きのテーパーを取り付けたことを特徴とするICカード成形用金型である。本発明のICカード製造用金型およびICカードをかかる構造としたことにより、以下の効果を有する。
【0054】
従来、金型を開いたときに、カード基材が可動金型側に保持される場合と固定金型側に保持される場合があり、カード基材の離型作業効率上問題があったが、本発明によれば、成形されたカード基材は、必ずテーパーを設けたどちらか一方の側に保持されるため、作業効率が大幅に向上している。なお、テーパーは、可動側であっても固定側であってもよく、同じ効果が得られる。
【0055】
また、本発明のカード基材成形用金型は、通常の素材を用いることができる。従って、金型の製造コストを抑えることができ、また、通気性の型材で定期的なメンテナンスから開放されるので、中断されることなく円滑な成形が可能となる。さらに、成形樹脂の取り出しを真空吸引/圧空吹きといった、空気圧に頼らない方式を採用することができるため、安定した成形が可能となる。
【0056】
それに加えて、本発明のカード基材成形用金型は、溶融樹脂の冷却温度を一定に保持するために、金型の製品面の周囲に冷却水を流す配管を設けることができる。従来の通気性材料では、このような冷却水を流す配管を設けることができなかったが、本発明のカードおよびICカード基材成形用金型は通常の金型材料を使用することができるので、製品の寸法のバラツキの少ない、精度のよい成形品を製造することができる。
【0057】
ICカード基材製造の場合には、テーパーがある角度を以て設けられるため、ICカードのICモジュール埋設凹部側面にも、それに対応する形状が形成される。そのため、ICモジュールを該埋め込み凹部に埋め込んだ場合に隙間が生じる。従来のICカード基材は、このような隙間を有していない。従って、接着剤を塗布して、ICモジュールを接着させた際に、接着剤が基材表面に滲みだす場合があり、滲みだした場合には、滲みだした接着剤を拭き取る余分な作業が必要であったが、本発明によれば、接着剤は前記隙間に拡がるため、基材表面に滲みだすことはないので、作業効率が向上している。それに加えて、隙間に拡がった接着剤がアンカーの役目をするため、ICモジュールの接着強度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のICカード製造用射出成形装置の断面図である。(A)は横から、(B)は上から見た断面図である。
【図2】図1に示す射出成形装置の金型のICモジュール埋設凹部側面の一部又は全部を形成する部位に、製品の取り出し方向とは逆向きのテーパー43を取り付けた図である。
【図3】図1の射出成形装置内に樹脂11を射出した図である。(A)は横から、(B)は上から見た断面図である。
【図4】樹脂11を射出、分離、冷却したのち、可動型41を開いた図である。
【図5】金型のカードの外周部側面を形成する部位に、テーパーを設けた金型を用いる本発明のカード基材成形用射出成形装置の断面図である。(A)は全体図、(B)はテーパー部の拡大図である。
【図6】実施例1で使用するICカード基材成形用射出成形装置の断面図である。
【図7】実施例1で使用する金型のテーパー部の拡大断面図である。
【図8】実施例1で使用するICカード基材成形用射出成形装置のキャビティ内に、樹脂11が充填された図である。
【図9】実施例1で、樹脂11を射出、充填したのち、ゲートシャッター31がICカード基材を分離し、型を開いた図である。
【図10】実施例1で製造されるICカード基材の図であり、(A)は上から、(B)は横から見た断面図(a−a’断面拡大図)である。
【図11】実施例2で使用する金型の断面図である。
【図12】実施例2で製造したICカードにICモジュールを装着した図である。
【図13】冷却配管16を備えた本発明のICカード製造用射出成形装置の全体図である。
【図14】実施例3で使用する金型の断面図である。
【図15】実施例4で使用する金型のカード基材の短辺方向の断面図である。
【図16】実施例5及び6で得られるICカード基材の断面図である。
【図17】実施例5で得られるICカード基材に、埋め込むICモジュールDを示す図であり、(A)は、該ICモジュールを上から見た図であり、(B)は、該ICモジュールを斜め下から見た図であり、(C)は、該ICモジュールを横から見た図である。
【図18】実施例6で得られたICカード基材に、埋め込むICモジュールEを示す図であり、(A)は、該ICモジュールを上から見た図であり、(B)は、該ICモジュールを斜め下から見た図であり、(C)は、該ICモジュールを横から見た図である。
【図19】実施例5及び6で得られるICカード基材に、ICモジュールを装着した図であり、(A)は、上から見た図であり、(B)は、実施例5のICモジュールDを装着した断面図であり、(C)は、実施例6のICモジュールEを装着した断面図である。
【符号の説明】
1…ICカード基材、2…キャビティ、3…ゲート作動部、4…金型、6…ゲート、7…ICモジュールの装着位置、11…樹脂、12…ホッパ、13…射出成形機、14…クーリングタワー、15…金型温度調節機、16…冷却配管、17…ポンプ、18…カード端面、21…キャビティの隙間寸法、31…ゲートシャッター、33…油圧シリンダー、41…可動金型、42…固定金型、43…テーパー、60…注入口、63…カード巾、64…接着剤、A,B,C,D,E…ICモジュール

Claims (3)

  1. 固定金型と可動金型とからなり、前記固定金型と前記可動金型との間に設定されるキャビティに溶融樹脂を流入して、射出成形法によりカード基材を製造するための一対の金型であって、
    前記一対の金型は、型開閉方向が前記カード基材の厚み方向になるように形成され、
    前記一対の金型の一方には、前記カード基材の一方の面にICモジュールが埋め込まれる凹部を形成するための当該凹部の空所と同一形状の突部が形成され、
    前記突部は、
    前記凹部が、底側が拡径するように側面にテーパーを有し、
    前記テーパーが、前記凹部の側面のうち底側の一部にのみ設けられ、
    前記凹部の側面のうち前記テーパーよりも開口側が、埋め込み方向に直交する断面が埋め込み方向において同一になる
    ように形成されている
    カード基材成形用金型。
  2. 冷却水を流す配管が設けられた
    請求項に記載のカード基材成形用金型。
  3. 凹部を有するカード基材と、前記凹部に埋め込まれ、接着剤により前記凹部に固定されるICモジュールとを備えたICカードの製造方法であって、
    固定金型と可動金型とからなり、前記カード基材の厚み方向を型開閉方向とする一対の金型により設定されるキャビティに溶融樹脂を流入して、射出成形法により前記カード基材を製造する工程と、
    前記凹部から端子面が露出する端子と、前記端子面の裏面に形成されたモールド部とを有する前記ICモジュールを製造する工程と、
    前記ICモジュールを前記カード基材の前記凹部に埋め込んで前記接着剤で固定する工程と、
    を有し、
    前記カード基材の製造では、前記一対の金型の一方に形成され、前記凹部の空所と同一形状の突部により、前記カード基材の一方の面に、底側が拡径するように側面にテーパーを有する前記凹部を形成し、
    前記ICモジュールの製造では、前記モールド部を、埋め込み方向に直交する断面が埋め込み方向において同一になるように、若しくは、前記端子側よりも当該モールド部の先端側が縮径するように形成する
    ICカードの製造方法。
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