JP2013109486A - Icカード - Google Patents
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Abstract
【解決手段】カード基材と、カード基材に形成された、開口部と側壁と底部を有する第1の凹部と、第一の凹部の底部に形成された、開口部と側壁と底部を有する第2の凹部と、第1の凹部及び第一の凹部内に固定配置された外部端子付きICモジュールを備えたICカードにおいて、該ICモジュールが、外部端子を有するモジュール基板と、モジュール基板上に実装され外部端子と電気的に接続されたICチップと、ICチップを封止する樹脂封止部を有し、第2の凹部の側壁が傾斜していることを特徴とするICカードとすることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
このようなICモジュールをカードに実装する場合、カード基材にICモジュールを埋設するための凹部を形成し、この凹部に外部接触端子付きICモジュールを埋設配置する。
このICモジュールは基板の幅と樹脂封止部の幅が異なるため、通常凸型形状からなるため、カード基材へ形成する凹部も、ICモジュールの幅と樹脂封止部の幅に合わせた2段形状のものを用いる。カード基材に形成する凹部はミリング加工等により行われる。
通常ICモジュールをカード基材の凹部に実装する実装装置には、位置精度のばらつきがある。そのため、凹部はICモジュールのサイズと同じではなく少し隙間ができるように形成されている。
1段目の凹部はICモジュールを実装した時に外観を損ねない程度の隙間ができるように形成する。1段目の凹部において、ICモジュールを実装した時にできるカード基材と外部接触端子の隙間が大きすぎると外観を損ね、隙間が小さすぎると外部接触端子がカード基材に乗り上げる不良が発生したり、ICモジュールを実装する時に用いる接着剤が表面にはみ出す不良が発生することがある。1段目の凹部の隙間は小さければ小さい程外観上好ましいが、前述の不良の発生を防ぐために通常0.05〜0.1mm程度の大きさになるように形成されている。
また、2段目の凹部では、実装装置の位置精度を考慮してICモジュールの樹脂封止部の外形より少し大きくなるよう隙間を設けて凹部を形成する。2段目の凹部において、隙間が小さいとICモジュールが凹部に収用できない不良が発生することがあり、隙間が大きすぎると樹脂封止部は2段目の凹部に収用されるものの、充分な固定がされないため、外部接触端子がカード基材に乗り上げる不良が発生することがある。そのため2段目の凹部の隙間は通常1mm程度の大きさになるように形成されている。
しかし、現状では、2段目の凹部の形状が原因でICモジュールが凹部の中心からずれて実装された場合、図4に示すように隙間が狭くなった辺において、接着剤がはみ出す不良が発生することがある。また、装置の精度によってはモジュールがカード基材表面に乗り上げる不良が発生する場合がある。
また、前記カード基材と第1の凹部及び第一の凹部内に固定配置された外部端子付きICモジュールの第1の凹部の開口部における隙間が0.1mm以下であることを特徴とする。
また、前記第2の凹部の底部と側壁なす角度が100〜120°の範囲内であることを特徴とする。
また、前記ICモジュールの樹脂封止部がモジュール基板面と表面と側壁を有し、前記第2の凹部の底部と側壁なす角度が、該樹脂封止部の表面と側壁のなす角度より大きいことを特徴とする。
また、不良の発生をすることなく、従来よりカード基材に設けた凹部とICモジュールの隙間を少なくすることができる。
図1、図3は本発明のICカードの断面の一例を示す断面図である。
本発明で用いるカード基材1としてはカードの基材として機能するものであれば特に限定するものではない。カード基材は単層の基材を用いてもよいし、複数の基材を積層したものを用いてもよい。複数の基材を積層する場合、例えば図2に示すように1層または2層程度のコア基材1aの両面に外装基材1bを積層したものを用いることができる。
中でも、コア基材及び外装基材として、塩素を含まない非結晶性ポリエステル系樹脂を用いる構成が、環境配慮の点から好ましい。
カード基材の厚みは特に限定するものではないが、総厚で0.76±0.08mm以下であればJISX6301を満たし、クレジットカード、キャッシュカード、IDカードなどに適用できるため好ましい。
外部接触端子を有する接触式のICモジュールとしては、図3に示すように外部の読取装置と接触通信するための導電部材からなる外部端子6を有するモジュール基板5にICチップ7を実装し、ICチップ7と外部端子6をワイヤーボンディング等の接続部材8により接続し、ICチップ7及びワイヤーボンディングを樹脂等により封止した樹脂封止部9を有する構造の外部接触端子付きICモジュールを用いる。
モジュール基板5は、ガラス−エポキシやポリイミドなどを用いることができる。
モジュール基板の厚みは100〜170μm程度で、縦横の大きさは11.8×13mm程度である。
モジュール基板5はパンチング等により外部端子6へ導通するための穴が形成されている。外部端子6は、銅ラミネーション、エッチングを経てパターンが形成され、ニッケル、金、銀によってメッキされる。メッキ材料は特に限定するものではなく、パラジウム等の蒸着をされていてもよい。
またICモジュールの形態によって、接触用とする場合(接触用ICモジュールとする場合)は、片面に外部端子6として導電部材を有するモジュール基板としてもよいし、接触と非接触の兼用とする場合(デュアルICモジュールとする場合)は、片面に外部端子6となる導電部材を設け、反対の面にアンテナコイルと接続をするための導電部材を形成することができる。
ICチップ7の実装は、前述のモジュール基板5にICチップ7を実装するための接着剤を用いて実装される。そしてICチップ7を実装後、外部端子6と電気的に接続する。具体的にはICチップの各端子を外部端子6へ導通させるためにワイヤーボンディングを行う。このワイヤーは通常金ワイヤーを用いられているが、銅、アルミニウムなど他のワイヤー材料であっても構わない。
樹脂封止部9は、通常は、断面において、モジュール基板側面9aの縦横の大きさに対し樹脂封止部表面9bの縦横の大きさが小さくなるように形成され、すなわち、モジュール基板側から樹脂封止部表面側に向かって窄まるように傾斜がついた形状となっている。このICモジュールの樹脂封止部表面9bと側壁9cのなす角度11は100〜110°程度である。なお、樹脂封止部9は傾斜のついていない形状のものを用いてもかまわない。
前述のようにICモジュール2は、凸型形状であるため、モジュール基板5の大きさに対応した第1の凹部3と、第1の凹部3の底部3bに樹脂封止部9の大きさに対応した第2の凹部4を形成し、2段の凹部を形成する。
第1の凹部3の深さは外部端子6とモジュール基板5の厚み等を考慮して設定する。なお、モジュールを実装する時に用いる接着剤10については、モジュール実装時に上部からの熱や圧力により圧縮されて広がるため、その時の厚みを考慮するか、もしくは厚みは考慮しなくてよい。
このようにすることで、ICモジュールを実装する際、樹脂封止部表面側9aより第2の凹部の開口部4aの面積が大きいため、多少位置がずれてもICモジュールの一部が凹部内に入り、その後傾斜がガイドとなり、ICモジュールの樹脂封止部表面が第2の凹部の底部4bに到達した時に、ICモジュールの樹脂封止部表面9aの大きさと第2の凹部の底部4bの大きさが略同等であるため、ICモジュールを自動的に固定配置することができる。特にICモジュールの樹脂封止部自体に傾斜が設けられている場合、第2の凹部には、樹脂封止部の傾斜と同等の傾斜、または少し大きい傾斜を設けておくことでスムーズにICモジュールを固定できる。
そしてICモジュールの位置が正確な位置に固定配置できるために、ICモジュールの外部端子6、モジュール基板5が第一の凹部の中心に固定することができ、位置ずれによる接着剤又は接着シートのはみ出しや、外部端子6、モジュール基板5の乗り上げがないものとなる。
第2の凹部4の底部4bの縦横の大きさは、樹脂封止部9表面の縦横の大きさと同等又は多少の隙間できる程度とする。なお底部においては隙間がより小さい方がICモジュールを固定できるのでより好ましい。具体的には底部における第2の凹部4と樹脂封止部9の隙間15が0.2mm以下になるように形成する。
また、第2の凹部4の底面と側壁4cのなす角度12は100〜120°程度である。
また、角度12は角度11以上であることが好ましく特に、角度11より大きいことが好ましい。このようにすることでモジュールの実装固定が容易にできる。
また、第2の凹部4の底面と側壁4cのなす角度が開口側から底部に向かって徐々に小さくなるような傾斜形状としてもよい。
カード小片への切り出しは、一般的にプレス機に取り付けた雄雌金型や中空の刃物による打ち抜きが用いられる。
厚み0.6mmの非晶質ポリエステルからなる2層のコア基材と、コア基材の両面にそれぞれ厚み0.1mmの非晶質ポリエステルからなる外装基材を熱ラミネートにより貼り合わせカード基材を作成した。
なお、用いたICモジュールは、外部端子のサイズが縦11.8mm×横13mmの角部を丸めた四角形状で外部端子付きモジュール基板の厚みが0.16mm、樹脂封止部の基板側の断面形状が縦8mm×横7.7mm、表面側形状が縦7.68mm×横7.38mm、深さが0.44mmで、角度が110°からなるものを用いた。
この接触式ICカードを3つ作成し、実施例1のサンプルとした。
実施例1の第2の凹部を以下の形状に変更した以外は実施例1と同様に行い接触式のカードを得た。この接触式ICカードを3つ作成し、比較例1のサンプルとした。
(第2の凹部の形状)
開口部、底部が縦9.0mm×横8.7mmで深さが0.23mmである、傾斜がない凹部を形成した。
実施例、比較例のサンプルのカード基材とICモジュールの間の隙間を各辺について測り、接着剤のはみ出しの有無を確認した。
結果を表1に示す。
それに対し比較例1、2はICモジュールが左辺、上辺方向に偏って配置され、比較例3はが右辺、下辺方向に偏って配置されていた。さらに、比較例1,3において接着剤のはみ出しがあった。
2・・・・ICモジュール
3・・・・第1の凹部
3a・・・第1の凹部の開口部
3b・・・第1の凹部の底部
4・・・・第2の凹部
4a・・・第2の凹部の開口部
4b・・・第2の凹部の底部
4c・・・第2の凹部の側壁部
10・・・接着剤または接着シート
11・・・ICモジュールの樹脂封止部表面と樹脂封止部側面のなす角度
12・・・第2の凹部4の底面と側面のなす角度
13・・・第1の凹部とモジュール基板の間の隙間
14・・・第2の凹部の開口部とモジュール側樹脂封止部の間の隙間
15・・・第2の凹部の底部と表面側樹脂封止部の間の隙間
16・・・はみ出した接着剤
Claims (4)
- カード基材と、
カード基材に形成された、開口部と側壁と底部を有する第1の凹部と、
第一の凹部の底部に形成された、開口部と側壁と底部を有する第2の凹部と、
第1の凹部及び第一の凹部内に固定配置された外部端子付きICモジュールを備えたICカードにおいて、
該ICモジュールが、外部端子を有するモジュール基板と、モジュール基板上に実装され外部端子と電気的に接続されたICチップと、ICチップを封止する樹脂封止部を有し、
第2の凹部の側壁が傾斜していることを特徴とするICカード。 - 前記カード基材と第1の凹部及び第一の凹部内に固定配置された外部端子付きICモジュールの第1の凹部の開口部における隙間が0.1mm以下であることを特徴とする請求項1記載のICカード。
- 前記第2の凹部の底部と側壁なす角度が100〜120°の範囲内であることを特徴とする請求項1または2に記載のICカード。
- 前記ICモジュールの樹脂封止部がモジュール基板面と表面と側壁を有し、
前記第2の凹部の底部と側壁なす角度が、該樹脂封止部の表面と側壁のなす角度より大きいことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のICカード。
Priority Applications (1)
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2011
- 2011-11-18 JP JP2011252834A patent/JP2013109486A/ja active Pending
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