JP2022148016A - Icカード - Google Patents

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Abstract

【課題】廃棄時の環境負荷の軽減や材料コストの低減が図れ、ICモジュールがカード基体から脱落する等の不具合を抑制できる接触式ICカードを提供する。【解決手段】外部接続端子71及びICチップ73aを有するICモジュール70とカード基体21とを備え、外部機器との通信が可能なICカード1であって、ICモジュール70は一方の面及び他方の面に外部接続端子71及びICチップ73aが配置される基板72を有する。カード基体21は、板紙材から構成された第1コア層60と、これの一方の面側に配置される樹脂材から構成された第2コア層51と、開口を有する凹部90を有する。ICモジュール70は、外部接続端子71が開口側に向くように凹部90に配置され、基板72及び第2コア層51、は接着層80を介して接合されている。【選択図】図1

Description

本発明は、外部接続端子を備える接触式ICカードに関する。
従来、ICカードとして、カード表面の外部接続端子を通じて電気信号の入出力を行う接触式ICカードが用いられている。また、別々のICチップにより、接触式ICカードの機能に加え、アンテナを介して電磁誘導等により電気信号の入出力を行う非接触式ICカードの機能を具備したハイブリッドタイプのICカードも使用されている。前者は主にキャッシュカードやクレジットカードとして用いられ、後者は主にこれらの用途に社員証や交通系定期券の用途を付加したカードとして用いられることが多い。
ところで、接触式ICカードを構成するカード基体として、カードの曲げ適性や耐久性等を考慮して、ポリ塩化ビニルや非結晶ポリエステル、ポリカーボネート等の合成樹脂が多く用いられる。しかし、近年は廃棄時の環境負荷軽減や材料コスト低減の観点から、カード基体の全部または一部を板紙等に置き換えたものが提案されている。例えば特許文献1には、厚さ0.1~1mmのバルカナイズドファイバーが3層以上、相接しあう層の繊維配向方向が互いに直角をなして固着した、厚さ0.5~2mmの積層板を基板とし、該基板の表面に形成された凹部にチップを埋設、固着したICカードが記載されている。また、特許文献2には、外部接続端子を有するICモジュールを備えたICカードであって、表基材層、コア基材層、裏基材層を有し、該表基材層および裏基材層がバルカナイズドファイバー板からなるICカードが記載されている。
特開平8-281632号公報 特開2011-108002号公報
接触式のICカードは、カード基体の一部をバルカナイズドファイバー等の板紙材に置き換えることで廃棄時の環境負荷軽減や材料コスト低減が図れる。一方、ICカードは長期間、財布に入れる等して携帯されるため、ICチップを含むICモジュールがカード基体から脱落する等の不具合を抑制できることが好ましい。
本開示はこのような状況に鑑みてなされたものであり、廃棄時の環境負荷の軽減や材料コストの低減が図れ、ICチップを含むICモジュールがカード基体から脱落する等の不具合を抑制できる接触式のICカードを提供することを課題とする。
本実施の形態によるICカードは、外部接続端子およびICチップを有するICモジュールと、カード基体とを備えた、前記外部接続端子を介した前記ICチップと外部機器との通信が可能なICカードであって、前記ICモジュールは、一方の面に前記外部接続端子が配置され、他方の面に前記ICチップが配置される基板を有し、前記カード基体は、板紙材から構成された第1コア層と、前記第1コア層の一方の面側に配置される樹脂材から構成された第2コア層とを有し、さらに、前記第1コア層から前記第2コア層に向かう方向に開口を有する凹部を有し、前記ICモジュールは、前記外部接続端子が前記開口側に向くように前記凹部に配置され、前記基板および前記第2コア層は接着層を介して接合されている。
また、本実施の別の形態によるICカードにおいて、前記板紙材はバルカナイズドファイバーであってもよい。
また、本実施の別の形態によるICカードは、前記第2コア層の前記第1コア層とは反対の面側に配置される透明なオーバーシート層をさらに備えてもよい。
また、本実施の別の形態によるICカードにおいて、前記オーバーシート層は前記第2コア層とは反対の面に磁気ストライプをさらに備えてもよい。
また、本実施の別の形態によるICカードにおいて、前記開口からもっとも離間した前記凹部の底面は、前記第1コア層に形成されてもよい。
また、本実施の別の形態によるICカードにおいて、前記第1コア層の他方の面側には樹脂材から構成された第3コア層が配置され、前記第2コア層および前記第3コア層の前記第1コア層とは反対の面側から、それぞれ位置決め用のマークが目視可能または機械読み取り可能でもよい。
また、本実施の別の形態によるICカードにおいて、前記第1コア層の前記一方の面および前記他方の面には、それぞれ前記位置決め用のマークが形成され、前記目視可能または前記機械読み取り可能である程度に前記第2コア層および前記第3コア層が透明でもよい。
また、本実施の別の形態によるICカードは、前記第3コア層の前記第1コア層とは反対の面側に配置される樹脂材から構成された透明な第2のオーバーシート層をさらに備え、かつ当該第2のオーバーシート層はその前記第3コア層とは反対の面に磁気ストライプをさらに備えてもよい。
また、本実施の別の形態によるICカードは、アンテナ基板と、前記アンテナ基板のいずれかの面に配置されたアンテナおよび当該アンテナと電気的に接続された第2のICチップと、を備えた、前記アンテナを介した前記第2のICチップと第2の外部機器との無線通信が可能な非接触ICモジュール層をさらに備え、前記第1コア層は第1分離層および第2分離層に分割され、前記非接触ICモジュール層は、前記第1分離層および第2分離層に挟まれて配置されてもよい。
また、本実施の形態によるICカードに使用する積層体は、板紙材から構成された第1コア層と、前記第1コア層の一方の面側に配置される樹脂材から構成された第2コア層と、 前記第1コア層の他方の面側に配置される樹脂材から構成された第3コア層と、が前記第1コア層と前記第2コア層との間、および前記第1コア層と前記第3コア層との間にそれぞれ積層用接着層を介して積層された構成を備え、厚さ方向の平面視において、複数のカードが重畳せずに配置可能な面積を有する。
本実施の形態によれば、カード基体が板紙材から構成された第1コア層を含むため、カード基体がすべて樹脂材から構成されているものと比べて廃棄時の環境負荷の軽減や材料コストの低減が図れる。
また、ICモジュールの基板は第2コア層と接着剤を介して接合されている。一般的に、板紙材等はセルロース繊維等の集合体として構成されるため、局部的な引張り方向の外力に対して凝集破壊を起こしやすい。このため、ICモジュールが樹脂材である第2コア層と接着層を介して接合される場合は、第1コア層と接合される場合と比べて、ICモジュールがカード基体から剥がれ難い。よって、上記構成のICカードではICモジュールがカード基体から脱落する等の不具合を抑制できる。
第1実施形態のICカードの構造を説明する平面図および断面図である。 凹部形成前のカード基体を示す断面図である。 第2実施形態のICカードの構造を説明する断面図である。 第3実施形態のICカードの構造を説明する平面図および断面図である。 図4(b)のD部の拡大断面図および凹部形成前のカード基体を示す断面図である。
以下、図面等を参照して、本開示のICカードの一例について説明する。ただし、本開示のICカードは、以下に説明する実施形態や実施例には限定されない。
なお、以下に示す各図は、模式的に示したものである。そのため、各部の大きさ、形状は理解を容易にするために、適宜誇張している。また、各図において、部材の断面を示すハッチングを適宜省略する。本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値および材料名は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用することができる。本明細書において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば平行や直交、垂直等の用語については、厳密に意味するところに加え、実質的に同じ状態も含むものとする。
1.第1実施形態
本開示のICカードの実施形態の一例である第1実施形態について説明する。図1(a)は、接触式のICカード1を外部接続端子71が見える方向から平面視した平面図である。図1(b)は、図1(a)のICカード1を、外部接続端子71の上下方向の略中心を左右方向に横切るA-A線に沿ってICカード1の表面に垂直な平面で切断し、これを紙面の下方側から見た断面図である。また、図1(c)は、図1(a)のICカード1を、左右方向の略中心を上下方向に横切るB-B線に沿ってICカード1の表面に垂直な平面で切断し、これを紙面の右側から見た断面図である。図1(b)に示すように、ICカード1は、少なくともカード基体21およびICモジュール70を有する。一方、図2は、凹部90が形成される前のカード基体20を示す、図1(b)のカード基体21に対応する断面図である。
ICカード1は、例えばISO/IEC7816-1の物理的特性の規格やISO/IEC7816-2の外部端子配置の規格に準拠する外部端子付きICカードである。ICカード1は、外形寸法が例示的には長辺寸法が85.6mmかつ短辺寸法が53.98mmである4隅が丸められた略矩形であり、その厚さは約0.8mmである。また、ICカード1は、複数の層が積層され、凹部90が形成されたカード基体21と、凹部90に埋設されて接着層80を介してカード基体21と接合しているICモジュール70と、を備えている。カード基体21には、必要に応じて印刷層110、120や磁気ストライプ130、140が形成される。
カード基体21は、外部接続端子71が露出する面の反対面側からオーバーシート層32、第5コア層42、第3コア層52、第1コア層60、第2コア層51、第4コア層41およびオーバーシート層31がこの順に積層形成されたものである。なお、本開示のICカードのカード基体の構成はこれに限らず、例えば第2コア層51および第3コア層52がなく、代わりに第4コア層41および第5コア層42が直接第1コア層に隣接するように積層されてもよい。その場合、第4コア層41および第5コア層42をそれぞれ第2コア層および第3コア層と称してもよい。あるいは、第4コア層41および第5コア層42がない構成としてもよい。さらに、オーバーシート層31や32はなくてもよい。
以下にICカード1の構成の詳細について説明する。
(a)カード基体
(i)第1コア層
第1コア層60は板紙材から構成される平板状の層であり、例えば厚紙、コートボール等を挙げることができる。これらの板紙材は圧縮率を上げることで適切な強度が得られ、ICカード1の側面部分に撥水性の塗料等を塗布することで耐水性を持たせることができる。中でも、第1コア層としてバルカナイズドファイバーが好適に用いられる。バルカナイズドファイバーは、バルカンファイバー、ファイバークラフト紙とも呼ばれる。
これは、材料となる木材または綿遷移で作られた原紙を濃塩化亜鉛溶液に浸漬して膠化した後、水洗して乾燥させるか、膠化したものを数枚重ねて水洗し、濡れている間に圧着させて乾燥させることにより板状に仕上げたものである。バルカナイズドファイバーは、このような製造方法を経ることにより、通常の板紙材よりも機械的強度や切削等の加工適性に優れる性質を有する。
第1コア層60の厚さについては特に制限はないが、例えば0.1mm以上、0.5mm以下とすることができ、好適には0.3mm以上、0.4mm以下とすることができる。厚さが0.3mm以上、0.4mm以下であることにより、ICカード1の全体の体積中、約30%以上を板紙材が占めることとなり、廃棄時の環境負荷の軽減効果や材料コストの低減効果を高めることができる。また、後述するように、ICモジュール70の基板72と第1コア層60とを離隔することが可能となる。
なお、第1コア層60としてバルカナイズドファイバーを用いる場合は、隣接する2層の繊維の配向方向が互いに略直角となるように2層以上の層が積層されて固着された積層体とすることが好ましい。第1コア層60をこのように構成することで、厚さ方向の各層の反りが相殺され、全体として厚さ方向の反りが抑制された第1コア層60を形成できるからである。
(ii)第2コア層および第3コア層
第2コア層51および第3コア層52としては、透明または白色もしくは着色された各種のプラスチックシートを幅広く使用することができ、以下にあげる単独のフィルムあるいはそれらの複合フィルムを使用できる。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、PET-G(テレフタル酸-シクロヘキサンジメタノール-エチレングリコール共重合体)、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、ポリスチレン系、ABS、ポリアクリル酸エステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリウレタン等である。本実施形態では、第2コア層51および第3コア層52は透明のPET-Gである。
第2コア層51および第3コア層52の厚さについては特に制限はないが、例えば0.05mm以上、0.3mm以下とすることができ、好適には0.05mm以上、0.15mm以下とすることができる。厚さが0.05mm以上、0.15mm以下であることにより、第1コア層60の表裏に第2コア層51および第3コア層52を積層した積層体の厚さを抑制でき、後述するようにICカードの量産設備における機械搬送等を容易化できる。
なお、積層方法については後述するが、第1コア層60は板紙材であるため、第2コア層51および第3コア層52を積層して固着させるためには、何らかの接着剤を介する必要がある。本実施形態では図示はしないが、第1コア層60の表裏面に、熱圧を掛けたときに接着作用を発現する塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂を主成分とするインキ(いわゆる塩酢ビ系のインキ)であるメジウムの印刷層をシルク印刷により形成している。なお、メジウムは塩酢ビ系に限らず、ポリエステル系、ポリウレタン系等のヒートシール性を有するものを適宜使用できる。シルク印刷で形成するのは、オフセット印刷よりも被膜を比較的厚くすることが可能であり、インキ粘度の観点からも表面含浸性に優れ、より効果的に接着性能を付与することができるためである。
ただし、第1コア層60と第2コア層51および第3コア層52との接着はこれに限らず、任意の熱可塑性または熱硬化性の接着剤や接着フィルムを挟み、熱圧を掛けることによって行ってもよい。言い換えると、第1コア層60と第2コア層51との間、および第1コア層60と第3コア層52との間には、それぞれ何らかの積層用の接着層が配置されていればよい。各々の積層用接着層は、同一の材料であってもよく、異なる材料でもよい。
(iii)第4コア層および第5コア層
第4コア層41および第5コア層42としては、上述の第2コア層51および第3コア層52で例示した白色もしくは着色された各種のプラスチックシートを幅広く使用することができる。また、第4コア層41および第5コア層42の部材は、第2コア層51および第3コア層52の部材と同一でもよく、異なっていてもよい。本実施形態では、第4コア層41および第5コア層42は白色のPET-Gである。
なお、本実施形態では第5コア層42のオーバーシート層32側を向く面に印刷層120が設けられ、これがオーバーシート層32を透過して外部から視認可能となっている。これにより、印刷層120はオーバーシート層32に保護されるため、擦れ等による欠落等が抑制できる。ただし、印刷層120はこの場所に限らず、第4コア層41のオーバーシート層31側を向く面に設けてもよい。
第4コア層41および第5コア層42の厚さについては特に制限はないが、例えば0.05mm以上、0.3mm以下とすることができ、好適には0.05mm以上、0.2mm以下とすることができる。
(iv)オーバーシート層
オーバーシート層31および32としては、上述の第2コア層51および第3コア層52で例示した透明の各種のプラスチックシートを幅広く使用することができる。また、オーバーシート層31および32の部材は、第2コア層51、第3コア層52、第4コア層41および第5コア層42のいずれかの部材と同一でもよく、異なっていてもよい。本実施形態では、オーバーシート層31および32は透明のPET-Gである。
オーバーシート層31および32の厚さについては特に制限はないが、例えば0.01mm以上、0.2mm以下とすることができ、好適には0.05mm以上、0.1mm以下とすることができる。
本実施形態では、オーバーシート層31の外部に露出している側の面、すなわち第4コア層41とは反対側の面と、オーバーシート層32の外部に露出している側の面、すなわち第5コア層42とは反対側の面とにそれぞれ磁気ストライプ130および140が熱転写により埋め込まれている。磁気ストライプ130および140には、ISO/IEC7811-2、ISO/IEC7811-6またはJISX6302-2附属書JA等に規定される磁気データが、対応する磁気リーダーにて読み書き可能であるように記録される。
また、本実施形態ではオーバーシート層31の外部に露出している側の面に磁気ストライプ130を覆うように印刷層110が設けられている。このような印刷層110により、ICカード1の外部接続端子71が露出する面、すなわちオーバーシート層31が見える面を平面視したときに磁気ストライプ130が印刷層110に隠蔽され、ICカード1の外観の意匠性を向上させることができる。ただし、このような印刷層110はなくてもよい。
なお、本実施形態では、第1コア層60の一方の面側に積層される第2コア層51、第4コア層41およびオーバーシート層31と、これらに対応する他方の面側に積層される第3コア層52、第5コア層42およびオーバーシート層32とは、以下のようになる。すなわち、対応する層同士がそれぞれ同一の部材および厚さを有し、第1コア層60に対して厚さ方向に対称的に配置される。こうすることで、ICカード1の内部応力の不均衡による反りの発生が抑制でき、品質向上が図れる。しかし、本実施形態はこれに限らず、各層が第1コア層60に対して非対称に配置され、その対応する部材や厚さが同一でなくてもよい。
(v)凹部
図2に示すように、外部接続端子71が露出する面の反対面側からオーバーシート層32、第5コア層42、第3コア層52、第1コア層60、第2コア層51、第4コア層41およびオーバーシート層31をこの順に積層形成することでカード基体20を得る。これに破線で表示した凹部90を形成することで上述のカード基体21が形成される。
凹部90は、カード基体20の断面において厚さ方向に見たときに、オーバーシート層31側の上端に開放された開口150を備え、開口150とは反対側の下端に底面92bを備える。また、ICモジュール70の埋設後、この凹部90によりICモジュール70の基板72の側面とカード基体21との間に隙間91aが形成され、ICチップ体73の側面および先端とカード基体21との間に隙間92aが形成される。このように、カード基体21に埋設されたICモジュール70がカード基体21との間に適切な隙間91aおよび92aを有することにより、ICカード1を曲げたりねじったりした際のカード基体21からICモジュール70への外力の伝達を低減でき、ICモジュール70の損傷が抑制される
凹部90の開口150からカード基体20の厚さ方向に沿ってもっとも離間した凹部90の底面92bは、第1コア層60に隣接する第3コア層52に形成されている。言い換えると、ICカード1の外部接続端子71が露出する表面から凹部90の底面92bまでのICカード1の厚さ方向に沿った深さをd11とし、当該表面から最も離間した第1コア層60の端部までの長さをd12とするとき、d11はd12よりも大きい値である。
また、凹部90は、後述するICモジュール70の基板72を収納するための断面視における比較的横幅が長い第1凹部91と、ICチップ体73を収納するための比較的横幅が短い第2凹部92と、から構成される。よって、第1凹部91と第2凹部92との境界にはカード基体20の主面と略平行な平坦部91bが存在する。この平坦部91bは、凹部90を形成したカード基体21を平面視したときに所定の幅を有する外周が略矩形のリング状に見える。底面92bは第3コア層52に形成されるが、第5コア層42に形成されてもよい。
平坦部91bは、第2コア層51に形成されているが、その上層である第4コア層41に形成されていてもよい。平坦部91bには、後述するようにICモジュール70の基板72をカード基体21に接合するための接着層80が設けられる。第2コア層51や第4コア層41は樹脂材であるため、接着層80の種類にもよるが、両者の界面での接着力が確保できれば、引張りの外力に対して第2コア層51や第4コア層41が凝集破壊し難くできる。
(b)ICモジュール
次に、カード基体21の凹部90に埋設固定されるICモジュール70について説明する。
(i)基板および外部接続端子
基板72はガラスエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等の可撓性を有する絶縁性の樹脂フィルムである。基板72の所定位置にあらかじめ複数の貫通孔を形成した上で、一方の面に銅箔を、接着剤を介して貼り込み、当該樹脂フィルムに貼り込まれた銅箔を、公知のエッチングプロセスを通じて所定の外部接続端子71のパターンを形成するように残存させる。これにより、一方の面に複数の区画がなされた外部接続端子71を備えた基板72が得られる。外部接続端子71は、リーダー等の外部機器と接触通信を行うために設けられるもので、ISO/IEC7816-2の外部端子配置の規格に準拠する任意のパターンとして形成できる。
(ii)ICチップ体
基板72の、外部接続端子71の形成面とは反対側の面に、ICチップ体73が所定の凸形状に形成されている。ICチップ体73は主としてICチップ73aと当該ICチップ73aの各々の接続パッドおよび外部接続端子71の各端子区画とを導通させるための複数のボンディングワイヤと、これら全体を保護するために覆うモールド部73bとから構成される。
まず、ICチップ73aは、基板72の外部接続端子71の形成面とは反対側の面に、接着剤を介して接着、固定される。ICチップ73aは、接触通信の動作を制御するためのCPUと、ROM、RAM、EEPROMやフラッシュメモリー等の記憶装置と、接触通信の入力信号解読と出力信号生成を行うインターフェース回路や電力発生回路等の各種回路と、を備えている。
なお、各種回路はICチップとは別個の素子として設けられていてもよい。基板72の略中心に、当該ICチップ73aが、接着剤を介して接着固定され、当該ICチップ73aの回路面にある接続パッドと外部接続端子71の各端子区画とが、基板72に設けられた貫通孔を通る、金ワイヤ等のボンディングワイヤで結線される。
上述のICチップ73aが搭載され、ボンディングワイヤが結線された基板72のICチップ73aの搭載面には、ICチップ73aやボンディングワイヤを外力負荷や環境的負荷から保護するために、これらを被覆する突起としてモールド部73bが形成される。モールド部73bとして、紫外線硬化性樹脂または熱硬化性樹脂等が使用される。
(c)接着層
カード基体20に対してICモジュール70を埋設するための凹部90を、エンドミルによる切削加工等によって形成した後、上述のICモジュール70を、切削済みのカード基体21に対して埋設固定する接着層80について説明する。接着層80は、ICモジュール70の基板72と、第2コア層51に形成された凹部90の平坦部91bとを接触界面として両者を接合する機能を有する任意の液状またはフィルム状の接着剤である。
具体的には、液状接着剤であればウレタン系、エポキシ系、アクリル系、ビニル系、シアノアクリレート系等のものが使用できる。方式としてはホットメルト型、常温硬化型、湿気硬化型のいずれのものでもよい。また接着フィルムとしては、ポリエステル系の熱可塑性のものやニトリルゴムとフェノール樹脂の共重合体などを主成分とする熱硬化性のものを含め、任意のものが適用可能である。ただし、温度、圧力、時間等の加工条件や接着強度、耐久性等の品質管理が容易で再現性が得られ易い点から、熱反応性である熱可塑性または熱硬化性の接着フィルムを使用することが好適である。
次に、上述した構成部材を用いた接触式のICカード1の製造方法の一例を説明する。
まず、カード基体20の元となる個々の層を準備する。すなわち、外部接続端子71が露出する面の反対面側からオーバーシート層32、第5コア層42、第3コア層52、第1コア層60、第2コア層51、第4コア層41およびオーバーシート層31がこの順に積層できるよう、各層部材を準備する。これらの各層部材は、通常はカード1枚分ではなく、複数枚のカードが縦横に配置された大判状態で準備され、多面付けの積層体、積層シートとして加工される。すなわち、各層部材は、厚さ方向の平面視において、複数のカードが重畳せずに配置可能な面積を有する。そして、カード基体20の大判状態の多面付けの積層体を個々のカード形状に打ち抜く工程を経て、カード形状のカード基体20を得る。
ここで、例えば第5コア層42のオーバーシート層32側を向く面にはあらかじめ所定の印刷層120をオフセット印刷、シルク印刷、活版印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、インクジェット印刷、静電印刷、インクリボンからの熱転写等により形成しておく。また、必要に応じて、オーバーシート層31および32の両方または一方について、磁気ストライプ130や140を熱転写形成しておく。
さらに、第1コア層60の表裏面にはあらかじめ、他の印刷済みの層を積層したり磁気ストライプを配置する際の位置決め用の基準となるマークを印刷しておいてもよい。これは印刷トンボまたは抜きトンボとも称される。第1コア層60の表裏面に位置決め用のマークが正しい位置で印刷されたかどうかの確認は、例えば第1コア層60の所定位置に針を貫通させて、針孔と表裏の位置決め用のマークとの位置関係を目視で確認する等して容易に行える。
次に、第1コア層60の表裏面に、さらに透明なインキである塩酢ビ系のメジウムをシルク印刷にて形成し、熱風乾燥させる。その後、第1コア層60の表裏面に、透明な第2コア層51および第3コア層52をそれぞれ重ねて積層体とし、これの表裏面をステンレス板で挟み、上下より所定の熱圧を所定時間掛けて熱プレスを行う。これにより、メジウムが接着剤として作用し、第3コア層52、第1コア層60および第2コア層51がこの順に積層されて固着した積層体が得られる。これを第1積層体とする。第1積層体は、厚さ方向の平面視において、複数のカードが重畳せずに配置可能な面積を有する。
次に、上述の第1積層体の表裏に、白色の第4コア層41および第5コア層42をそれぞれ重ね、さらにこれの表裏に透明のオーバーシート層31および32をそれぞれ重ねて積層体とし、これの表裏面をステンレス板で挟み、上下より所定の熱圧を所定時間掛けて熱プレスを行う。これにより、第1積層体の第2コア層51と第4コア層41、第4コア層41とオーバーシート層31、第1積層体の第3コア層52と第5コア層42および第5コア層42とオーバーシート層32が熱圧により互いに融着して全体として一体化された第2積層体となる。第2積層体は、カードが多面付けに配列された大判状態のカード基体20である。
ここで、第1積層体の第2コア層51および第3コア層52はそれぞれ透明であるので、外部から第1積層体の表裏面を見たとき、第2コア層51および第3コア層52を透過して、第1コア層60の表裏面に形成された位置決め用のマークを視認することができる。この場合の第2コア層51および第3コア層52の透明性は、目視や機械読み取りが可能な程度に透過性を有すれば足りるが、例えば波長が380nm以上で780nm以下である可視光の透過率が50%以上あることが好ましい。
また、第1コア層60の表裏面に形成された位置決め用のマークは、目視で視認できることに限らず、これを外部から可視光検出用、赤外線検出用または紫外線検出用のセンサやカメラで検出できるものとしてもよい。赤外線検出用または紫外線検出用といった不可視光検出用のセンサやカメラで位置決め用のマークを検出する場合は、第2コア層51および第3コア層52は可視光に対して透明である必要はなく、これらの所定波長の不可視光に対して透過性を有していればよい。この透過性の程度も上述のとおり、機械読み取りが可能な程度であれば足りるが、例えば、機械読み取りに使用する光の所定波長における不可視光の透過率が50%以上あることが好ましい。
このように、第1積層体の第2コア層51および第3コア層52がそれぞれ透明であることにより、第1コア層60の表裏面にそれぞれ形成された位置決め用のマークが第2コア層51および第3コア層52を透過して目視可能または機械読み取り可能である。これにより、第1コア層60の表裏面に位置決めマークを最初に形成しておけば、第1コア層60に対する第2コア層51や第3コア層52の配置を気にすることなく、第2コア層51や第3コア層52を第1コア層60に積層することができる。言い換えれば、第1コア層60に対する第2コア層51や第3コア層52の配置がずれても、位置決めマークを基準にして、その後の加工が行える。
ただし、第1積層体の第2コア層51および第3コア層52は透明でなくてもよい。その場合は、第2コア層51および第3コア層52のそれぞれの表面上に、あらかじめ位置決め用のマークを形成すればよい。このとき、第1コア層60の表裏面に第2コア層51および第3コア層52をそれぞれ重ねる際に、位置ずれが起きないよう正確な場所に位置合わせをする必要がある。
上記により得られた、大判シート単位の第2積層体を、打ち抜き機によりISO/IEC7810のカードサイズであるカード基体20となるように打ち抜く。打ち抜きは凸形状の雄刃と、これと嵌合する凹形状または貫通孔を有する雌刃とが組み合わされた抜き型を使用してもよく、または外周刃を有し内部が中空であるトムソン刃もしくはビク刃を抜き型として使用してもよい。
次に、カードサイズのカード基体20に所定の凹部90を形成したカード基体21とする。所定の凹部90は、前述したように、第2コア層51に平坦部91bが形成されるような開口150を含む第1凹部91と、これと厚さ方向に沿って隣接し横幅がこれより狭く、底面92bを有する第2凹部92とから構成される。凹部90は、例えばエンドミルによる切削加工により、任意の形状として形成することができる。第1コア層60である板紙材は、その組成によっては切削加工時の熱により焦げたり発火する可能性があるので、板紙材の素材が所定の耐熱性を有する必要がある。この点で、バルカナイズドファイバーは切削加工性に優れている。
一方、カード基体20の製造および切削済みのカード基体21への加工とは別に、ICモジュール70への接着層80の貼付を行う。ICモジュール70としては、通常、1列取りまたは2列取りで連続的に長尺のテープに当該ICモジュール70が形成されたモジュールテープを使用する。このモジュールテープの外部接続端子71の形成面とは反対側の面に、熱反応型の接着フィルムを一定の熱圧を加えながら貼り込んでいく。その後、接着フィルムが貼り込まれたモジュールテープを、角に丸みを有する略矩形のICモジュール70として打ち抜き機で打ち抜くことで、接着層80の貼付がされたICモジュール70を得る。
あるいは、カード基体21の凹部90の平坦部91bに、液状またはフィルム状の接着剤を接着層80として塗布または貼付してもよい。
その後、凹部90が形成された切削済みのカード基体21に対し、接着層80の貼付がされたICモジュール70を埋設し、外部接続端子71にヒートブロックを押し当てて、カード基体21の厚さ方向に向けて所定時間、所定の熱圧を加える。接着層80の塗布または貼付があらかじめカード基体21の凹部90にされている場合は、凹部90にICモジュール70を埋設し、外部接続端子71にヒートブロックを押し当てればよい。なお、接着層80が常温硬化タイプの接着剤である場合は加熱しなくてもよいことはいうまでもない。以上の工程を経て、ICカード1が完成する。
以上、説明したように、第1実施形態によるICカード1は、外部接続端子71およびICチップ73aを有するICモジュール70と、カード基体21とを備えた、外部接続端子71を介したICチップ73aと外部機器との通信が可能なICカード1である。ICモジュール70は、一方の面に外部接続端子71が配置され、他方の面にICチップ73aが配置される基板72を有する。また、カード基体21は、板紙材から構成された第1コア層60と、第1コア層60の一方の面側に配置される樹脂材から構成された第2コア層51とを有する。
さらにカード基体21は、第1コア層60および第2コア層51にまたがって形成され、第1コア層60から第2コア層51に向かう方向に開口150を有する凹部90を有する。また、ICモジュール70は、外部接続端子71が開口150側に向くように前記凹部に配置され、基板72および第2コア層51は接着層80を介して接合されている。
したがって、ICカード1はICモジュール70を除くカード基体21が板紙材から構成された第1コア層60を含む。よって、カード基体21がすべて樹脂材から構成されているものと比べて廃棄時の環境負荷の軽減や材料コストの低減が図れる。また、ICモジュール70は、その基板72が第2コア層51と接着層80を介して接合されている。よって、ICモジュール70が、局部的な引張り方向の外力に対して凝集破壊を起こしやすい板紙材と接合される場合と比較して、本実施形態のICカード1では、ICモジュール70がカード基体21から剥がれ難くすることができる。よって、当該ICカード1は、ICモジュール70がカード基体21から脱落する等の不具合を抑制できる。
また、本実施形態のICカード1において、第1コア層60の板紙材がバルカナイズドファイバーであることにより、ICカード全体としての物理的特性を向上させることができ、長期使用に耐えうるICカードが提供できる。
また、本実施形態のICカード1において、第2コア層51の第1コア層60とは反対の面側に配置される樹脂材から構成された透明なオーバーシート層31をさらに備えることで、ICカード1の表面に適正な光沢を付与できる。よって、第2コア層51等に印刷された印刷層を剥がれ等から保護することができ、カード基体がすべて樹脂で構成されたICカードと同様の意匠性や外観品質を確保できる。
また、本実施形態のICカード1において、オーバーシート層31はその第2コア層51とは反対の面に磁気ストライプ130をさらに備えることで、第1コア層60の表面粗さの影響を受けることなく、規格で定められた磁気カードの特性を満足することができる。
また、本実施形態のICカード1において、第1コア層60の他方の面側には樹脂材から構成された第3コア層52が配置され、第2コア層51および第3コア層52の第1コア層60とは反対の面側から、それぞれ位置決め用のマークが目視可能または機械読み取り可能とすることができる。これにより、この積層体である第1積層体は表裏面が樹脂材である1枚の樹脂材と同等の表面性を有する材料として取り扱え、ICカードの量産設備における機械搬送等の条件を変えることなく、製造が行え、製造作業の負荷が軽減できる。
また、コア層やオーバーシート層に印刷を行う場合、これらの部材が板紙材であるか樹脂材であるかに関係なく、同一の印刷機で両方の部材を印刷することが多い。このため、第1コア層のような板紙材を印刷する場合は紙粉の発生が起き易く、当該紙粉が他の印刷時にピンホール等の品質不良を生じさせるリスクがある。これに対して、本実施形態のように、先に第1積層体を形成する段階を備えることにより、第1積層体の形成を別の場所で先行して準備することができる。第1積層体自体は表裏が樹脂材で覆われているため、その後の印刷工程等での紙粉による品質不良の発生を抑制できる。さらに、第1積層体の表裏面からは、それぞれ位置決め用のマークが目視可能または機械読み取り可能である。これにより、表裏に印刷されたコア層を積層したり、磁気ストライプを配置する場合の表裏の位置ずれが抑制できる。
さらに、第1コア層60の一方の面および他方の面にそれぞれ前記位置決め用のマークが形成され、目視可能または機械読み取り可能である程度に第2コア層51および第3コア層52を透明とすることができる。このとき、第1コア層60の表裏面にそれぞれ形成された位置決め用のマークが第2コア層51および第3コア層52を透過して目視可能または機械読み取り可能となる。よって、第1コア層60の表裏面に位置決めマークを最初に形成しておけば、第1コア層60に対する第2コア層51や第3コア層52の配置を気にすることなく、第2コア層51や第3コア層52を第1コア層60に積層することができる。
また、本実施形態のICカード1において、第3コア層52の第1コア層60とは反対の面側に配置される樹脂材から構成された透明な第2のオーバーシート層32をさらに備える。さらに、当該第2のオーバーシート層32はその第3コア層52とは反対の面に磁気ストライプ140をさらに備えることができる。これにより、第1コア層60の表裏面側のいずれにもオーバーシート層および磁気ストライプを形成することができる。
2.第2実施形態
次に、本開示のICカードの第2実施形態について説明する。図3(a)および図3(b)は、第2実施形態に係る接触式のICカード1aに関する図1(b)および図2に対応する断面図である。第2実施形態のICカード1aは、第1コア層61の厚さが第1実施形態のICカード1の第1コア層60の厚さよりも厚くなっている。凹部90aは、カード基体22の厚さ方向で見たときに、オーバーシート層31側に開放された開口151を備え、開口151とは反対側に底面93bを備える。
また、凹部90aの開口151からもっとも離間した凹部90aの底面93bは、第1コア層61に形成されている。言い換えると、ICカード1aの外部接続端子71が露出する表面から凹部90aの底面93bまでのICカード1aの厚さ方向に沿った深さをd21とし、当該表面から最も離間した第1コア層61の端部までの長さをd22とするとき、d21はd22よりも小さい値である。このように、第1コア層61の厚さが第1実施形態のICカード1の第1コア層60の厚さよりも厚い。このため、付近に積層される第3コア層53、第5コア層43およびオーバーシート層33のいずれかの厚さは、第1実施形態のICカード1の第3コア層52、第5コア層42およびオーバーシート層32の厚さよりも薄くしてもよい。
このように、本実施形態のICカード1aでは、開口151からもっとも離間した凹部90aの底面93bは、第1コア層61に形成されている。接着層80が熱反応性の接着剤である場合、ICモジュール70をカード基体23の凹部90aに埋設した後で、外部接続端子71にヒートブロックを押し当てて、カード基体23の厚さ方向に向けて所定時間、所定の熱圧を加える。このとき、外部接続端子71に加えられた熱は接着層80を支持する第2コア層51を経て第1コア層61に伝達される。
ここで、板紙材で構成される第1コア層61は、多数のセルロース繊維同士の空隙に蓄積された空気の存在等により、一般的な樹脂材と比べて良好な断熱効果を発揮する。よって、第1コア層61自体の厚さ方向の伝熱が抑制されるとともに、第1コア層61と隣接する第3コア層53への伝熱も抑制できる。また、外部接続端子71からICチップ体73に伝わった熱は、隙間93aに存在する空気の断熱作用を受けるものの、ICチップ体73からの放熱によって昇温し、昇温した空気の影響で、第2凹部93の周囲の層である第1コア層61に伝達される。
ここで、もし、凹部90aの底面93bが第3コア層53等の樹脂材である場合は、この樹脂材が直接、昇温した空気からの伝熱を受けることになる。しかし、本実施形態では第2凹部93が第1コア層61の範囲内に形成されており、上述のとおり第1コア層61は良好な断熱性を有するので、第3コア層53への伝熱が抑制できる。
これより、隣接関係にある第3コア層53、第5コア層43およびオーバーシート層33への伝熱が極力抑制され、ICカード1aのICモジュール70の背面に当たる部分のカード基体23の熱変形による膨れ等の外観不良が効果的に抑制される。
3.第3実施形態
次に、本開示のICカードの第3実施形態について説明する。図4(a)、図4(b)および図5(b)は、第3実施形態に係るICカード1bに関する図1(a)、図1(b)および図2に対応する平面図および断面図であり、図4(a)のC-C線は図1(a)のA-A線に対応する。また、図5(a)は、図4(b)のICチップ体230付近の拡大断面図である。
第3実施形態のICカード1bは、第1実施形態のICカード1に対して、アンテナ基板210と、これのいずれかの面に配置されたアンテナ250および当該アンテナ250と電気的に接続された第2のICチップ230aと、を備えた非接触ICモジュール層220をさらに備える。非接触ICモジュール層220は、アンテナ250を介した第2のICチップ230aと第2の外部機器との無線通信が可能である。すなわち、本実施形態のICカード1bは、別々のICチップにより、接触式ICカードの機能に加え、アンテナを介して電磁誘導等により電気信号の入出力を行う非接触式ICカードの機能を具備したハイブリッドタイプのICカードである。
カード基体25は、外部接続端子71が露出する面の反対面側からオーバーシート層35、第5コア層45、第3コア層55、第2分離層64、非接触ICモジュール層220、第1分離層63、第2コア層54、第4コア層44およびオーバーシート層34がこの順に積層形成されたものである。第1分離層63および第2分離層64は、第1コア層62が非接触ICモジュール層220を挟んで上下に分割配置されたものである。以下にICカード1bの構成の詳細について、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
(a)カード基体
(i)第1分離層および第2分離層
第1分離層63および第2分離層64は、ともに第1コア層62を構成する同一材料で形成されており、第1コア層60と同様の板紙材から構成される平板状の層である。
(ii)凹部
図5(b)に示すように、カード基体24に破線で表示した凹部90bを形成することで上述のカード基体25が形成される。凹部90bは、カード基体24の断面において厚さ方向に見たときに、オーバーシート層34側の上端に開放された開口152を備え、開口152とは反対側の下端に底面95bを備える。また、ICモジュール70の埋設後、この凹部90bによりICモジュール70の基板72の側面とカード基体25との間に隙間94aが形成され、ICチップ体73の側面および先端とカード基体25との間に隙間95aが形成される。
凹部90bの開口152からカード基体24の厚さ方向に沿ってもっとも離間した凹部90bの底面95bは、第2分離層64に隣接する第3コア層55に形成されている。また、凹部90bは、ICモジュール70の基板72を収納するための断面視における比較的横幅が長い第1凹部94と、ICチップ体73を収納するための比較的横幅が短い第2凹部95と、から構成される。よって、第1凹部94と第2凹部95との境界にはカード基体24の主面と略平行な平坦部94bが存在する。平坦部94bは、第2コア層54に形成されている。
平坦部94bは、第2コア層54に形成されているが、その上層である第4コア層44に形成されていてもよい。平坦部94bには、ICモジュール70の基板72をカード基体25に接合するための接着層80が設けられる。よって、第2コア層54や第4コア層44は樹脂材であるため、引張りの外力に対して第2コア層54や第4コア層44が凝集破壊し難くできるという第1実施形態と同様の利点を有する。
(b)非接触ICモジュール層
非接触ICモジュール層220は、アンテナ基板210と、これのいずれかの面に配置されたアンテナ250および当該アンテナ250と電気的に接続されたICチップ体230とを備えている。
(i)アンテナ基板
アンテナ基板210は絶縁性基板であって通常用いられる各種のプリント基板用部材を使用することができ、その形態もリジッドなものやフレキシブルなものがいずれも適用できる。例えば、紙材にフェノール樹脂やエポキシ樹脂を含侵させたものや、ガラスクロスにエポキシ樹脂を含侵させたもの、ポリイミドフィルム等を挙げることができる。
アンテナ基板210の厚さについては特に制限はないが、例えば0.05mm以上、0.3mm以下とすることができ、好適には0.1mm以上、0.2mm以下とすることができる。
(ii)ICチップ体
ICチップ体230は、エッチングプロセス等により配線が形成された配線基板230cと、当該配線基板230c上に搭載されたICチップ230aと、当該ICチップ230aを覆うように配線基板230cに形成されたモールド部230bと、から構成される。なお、図示はしないが、あらかじめICチップ230aの接続端子には金バンプ等の導電性の突起が形成される。
このようなICチップ230aを、フェイスダウンで配線基板230cの所定位置に形成された少なくとも2箇所の配線のそれぞれの一端と電気的に接続されるように配線基板230cに固定する。ICチップ230aの接続端子と配線基板230cの配線の一端との間には、例えばACF(異方性導電フィルム)やACP(異方性導電ペースト)を挟むことができる。
その後、ICチップ230aの全体を覆うように樹脂封止によりモールド部230bを形成することでICチップ体230が完成する。なお、ICチップ体230のモールド部230bが形成されない配線基板230cの外周近辺には、ICチップ230aと電気的に接続された少なくとも2箇所の配線の他端が露出している。ここにアンテナ250の端部250aおよび250bをそれぞれ電気的に接続させることで、アンテナ250とICチップ230aとが直列の閉回路を形成することができる。
ICチップ230aは、無線通信すなわち非接触通信の動作を制御するためのCPUと、ROM、RAM、EEPROMやフラッシュメモリー等の記憶装置と、非接触通信の入力信号解読と出力信号生成を行うインターフェース回路や電力発生回路等の各種回路と、を備えている。
(iii)アンテナ
アンテナ250は、非接触リーダー等の第2の外部機器から発せられた所定周波数の電磁波を受信する。そして、交流磁界により生じる電磁誘導の起電力で生じる電流や電圧の変化をその両端が電気的に接続するICチップ230aに伝達し、ICチップ230aから出力された電流や電圧の変化を所定周波数の電磁波に変換して放射する。これより、アンテナ250は、第2の外部機器がICチップ230aからの情報を受信、解読できるように情報を変換する機能を有している。
また、アンテナ250は、第2の外部機器からの電磁波を受電し、交流磁界により生じる電磁誘導の起電力で生じる電流を、駆動電力としてICチップ230aに供給する機能をも有する。送受信に用いる電磁波の周波数帯は、135kHzを使用するLF帯、13.56MHzを使用するHF帯、920MHzや2.45GHzを使用するUHF帯等、様々なものが選択できる。このとき、例えばHF帯用のアンテナはループアンテナを、UHF帯用のアンテナはダイポールアンテナを用いる等、使用周波数帯に応じたアンテナ形状の選択が必要である。本実施形態では、アンテナ250はHF帯である13.56MHzで動作するよう、ループアンテナとして設計されている。
アンテナ250は、典型的には、銅線の周囲が絶縁体部材で被覆された被覆付導線により形成される。なお、これ以外にも、Cu-Ni、Cu-Cr、Cu-Zn、Cu-Sn、Cu-Be等の銅合金線、または鉄、ステンレス、アルミ等の種々の金属線、金属合金線を選択することもできる。ICカード1bが被覆付導線を用いることにより、例えば銅箔のエッチング方式等に比較して安価にアンテナ250の形成加工を行える。ただし、アンテナ250は銅箔やアルミ箔等からエッチングプロセスで形成したものでもよい。
次に、上述した構成部材を用いたICカード1bの製造方法の一例を第1実施形態との相違点を中心に説明する。
まず、カード基体24の元となる個々の層を準備する。すなわち、外部接続端子71が露出する面の反対面側からオーバーシート層35、第5コア層45、第3コア層55、第2分離層64、第1分離層63、第2コア層54、第4コア層44およびオーバーシート層34がこの順に積層できるよう、各層部材を準備する。なお、第2分離層64と第1分離層63との間には、非接触ICモジュール層220を積層する。本実施形態でも、各層部材はカード1枚分ではなく、複数枚のカードが縦横に配置された大判状態で準備、加工され、カード形状に打ち抜く工程を経て個々のカード形状のカード基体24を得る。
ここで、第1コア層62を構成する第1分離層63や第2分離層64の表裏面にはあらかじめ、他の印刷済みの層を積層したり、磁気ストライプを配置する際の位置決め用の基準となるマークを印刷しておいてもよい。これらの位置決め用のマークが正しい位置で印刷されたかどうかの確認は、例えば以下のようにできる。すなわち、第1分離層63、非接触ICモジュール層220および第2分離層64が積層、固定されてから、当該積層体の所定位置に針を貫通させて、針孔と表裏の位置決め用のマークとの位置関係を目視で確認する等である。
次に、非接触ICモジュール層220を準備する。まず、アンテナ基板210の所定位置に、あらかじめ準備したICチップ体230を接着剤等により接着固定する。続いて、巻き線加工プロセスまたはエッチングプロセスによりアンテナ250を形成する。このとき、アンテナ250の両端がICチップ体230に露出された配線の端部と電気的に接続するように熱圧等を用いて接続作業を行う。
この後、第1分離層63および第2分離層64の非接触ICモジュール層220と向かい合う面に接着剤を塗布するか、非接触ICモジュール層220の表裏面に接着剤を塗布する。あるいは、第1分離層63および非接触ICモジュール層220の間と、第2分離層64および非接触ICモジュール層220の間に、熱反応性の接着剤から構成される接着フィルムを挟む。これにより、第1分離層63および非接触ICモジュール層220の間には積層用接着層310が形成され、第2分離層64および非接触ICモジュール層220の間には積層用接着層320が形成される。
この状態で、第2分離層64、非接触ICモジュール層220および第1分離層63をそれぞれ重ねて積層体とし、これの表裏面をステンレス板で挟み、上下より所定の熱圧を所定時間掛けて熱プレスを行う。これにより、各層が積層されて固着した積層体が得られる。これを第3積層体とする。
次に、第3積層体の表裏面に、さらに透明なインキである塩酢ビ系のメジウムをシルク印刷にて形成し、熱風乾燥させる。その後、第3積層体の表裏面に、透明な第2コア層54および第3コア層55をそれぞれ重ねて積層体とし、これの表裏面をステンレス板で挟み、上下より所定の熱圧を所定時間掛けて熱プレスを行う。これにより、メジウムが接着剤として作用し、第3コア層55、第3積層体および第2コア層54がこの順に積層されて固着した積層体が得られる。これを第4積層体とする。
次に、上述の第4積層体の表裏に、白色の第4コア層44および第5コア層45をそれぞれ重ね、さらにこれの表裏に透明のオーバーシート層34および35をそれぞれ重ねて積層体とし、これの表裏面をステンレス板で挟み、上下より所定の熱圧を所定時間掛けて熱プレスを行う。これにより、第4積層体の第2コア層54と第4コア層44、第4コア層44とオーバーシート層34、第4積層体の第3コア層55と第5コア層45および第5コア層45とオーバーシート層35が熱圧により互いに融着して全体として一体化された第5積層体となる。第5積層体は、カードが多面付けに配列された大判状態のカード基体24である。なお、第4積層体を経ずに、第3積層体から一度の熱プレス工程で第5積層体を得るようにしてもよい。
上記により得られた、大判シート単位の第5積層体を、打ち抜き機によりISO/IEC7810のカードサイズであるカード基体24となるように打ち抜く。
その後に続くカード基体への凹部形成、ICモジュールの準備および接着剤貼付もしくは塗布、カード基体へのICモジュールの埋設の各工程は、第1実施形態の説明と同様となるため、説明を省略する。以上の工程を経て、ICカード1bが完成する。
以上、説明したように、第3実施形態によるICカード1bは、アンテナ基板210と、 アンテナ基板210のいずれかの面に配置されたアンテナ250および当該アンテナ250と電気的に接続された第2のICチップ230aと、を備えた非接触ICモジュール層220をさらに備えている。非接触ICモジュール層220を備えることにより、アンテナ250を介した第2のICチップ230aと第2の外部機器との無線通信が可能である。
これにより、無線通信が可能な非接触ICモジュール層220を備えたICカード1bについても、非接触ICモジュール層220に悪影響をおよぼすことなく、その表裏面に分割された第1コア層62を積層することができる。したがって、無線通信が可能な非接触ICモジュール層220を備えたICカード1bについても、廃棄時の環境負荷の軽減や材料コストの低減が図れ、ICモジュール70がカード基体から脱落する等の不具合を抑制できるという第1実施形態の効果を同様に享受できる。
さらに、非接触ICモジュール層220の表裏面は、断熱効果に優れる板紙材である第1分離層63および第2分離層64に挟まれている。ここで、接着層80が熱反応性の接着剤である場合、ICモジュール70をカード基体25の凹部90b内に配置した後で、外部接続端子71にヒートブロックを押し当てて、カード基体25の厚さ方向に向けて所定時間、所定の熱圧を加えることとする。
このとき、外部接続端子71に加えられた熱は接着層80を支持する第2コア層54を経て第1分離層63に伝達されるが、第1分離層63の断熱作用により、アンテナ基板210への伝熱を極力抑制できる。その結果、アンテナ基板210が熱変形し易い素材であったとしても、その変形が抑制されるため、アンテナ形状の変化による通信特性への悪影響が低減できる。
なお、本実施形態では、別々のICチップにより、接触式ICカードの機能とアンテナを介した電磁誘導等により電気信号の入出力を行う非接触式ICカードの機能とを兼用したハイブリッドタイプのICカード1bについて説明した。しかし、本実施形態はこれに限らず、1個のICチップによって接触式ICカードの機能と非接触式ICカードの機能とを兼用できるデュアルインターフェースICカードに適用してもよい。特に、ICモジュールに含まれるICチップとアンテナ基板に形成されたアンテナとの物理的な接続を必要としない、いわゆるブースター方式のデュアルインターフェースICカードに好適に応用することができる。
ブースター方式のデュアルインターフェースICカードは、ICモジュール70の基板72の外部接続端子71とは反対側の面に、第1のループコイルがされに形成され、アンテナ基板210にも、当該第1のループコイルと対向する位置に第2のループコイルがさらに形成されたものである。第2のループコイルの両端は、アンテナ250と直列に接続されている。また、第1のループコイルの両端は、ICモジュール70内のICチップ73aと電気的に接続されている。
この場合、ブースター方式のデュアルインターフェースICカードのカード基体の層構成を第3実施形態のICカード1bのカード基体25と同様にすることで、第3実施形態のICカード1bと同様の作用効果を得ることができる。
なお、本開示のICカードは、矛盾が生じない限りにおいて第1乃至第3の各実施形態の一部または全部の態様を互いに組み合わせた別の実施形態として構成することができ、これらも当然に本開示に含まれる。
1、1a、1b ICカード
20、21、22、23、24、25 カード基体
31、32、33、34、35 オーバーシート層
51、54 第2コア層
52、53、55 第3コア層
41、44 第4コア層
42、43、45 第5コア層
60、61、62 第1コア層
63 第1分離層
64 第2分離層
70 ICモジュール
71 外部接続端子
72 基板
73 ICチップ体
73a ICチップ
73b モールド部
80 接着層
90、90a、90b 凹部
91、94 第1凹部
91a、94a 隙間
91b、94b 平坦部
92、93、95 第2凹部
92a、93a、95a 隙間
92b、93b、95b 底面
110、120 印刷層
130、140 磁気ストライプ
150、151、152 開口
210 アンテナ基板
220 非接触ICモジュール層
230 ICチップ体
230a ICチップ
230b モールド部
230c 配線基板
250 アンテナ
250a、250b 端部
310、320 積層用接着層

Claims (10)

  1. 外部接続端子およびICチップを有するICモジュールと、カード基体とを備えた、前記外部接続端子を介した前記ICチップと外部機器との通信が可能なICカードであって、
    前記ICモジュールは、一方の面に前記外部接続端子が配置され、他方の面に前記ICチップが配置される基板を有し、
    前記カード基体は、板紙材から構成された第1コア層と、前記第1コア層の一方の面側に配置される樹脂材から構成された第2コア層とを有し、
    さらに、前記第1コア層から前記第2コア層に向かう方向に開口を有する凹部を有し、
    前記ICモジュールは、前記外部接続端子が前記開口側に向くように前記凹部に配置され、
    前記基板および前記第2コア層は接着層を介して接合されている、ICカード。
  2. 前記板紙材はバルカナイズドファイバーである、請求項1に記載のICカード。
  3. 前記第2コア層の前記第1コア層とは反対の面側に配置される透明なオーバーシート層をさらに備えた、請求項1または請求項2に記載のICカード。
  4. 前記オーバーシート層は前記第2コア層とは反対の面に磁気ストライプをさらに備えた、請求項3に記載のICカード。
  5. 前記開口からもっとも離間した前記凹部の底面は、前記第1コア層に形成されている、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のICカード。
  6. 前記第1コア層の他方の面側には樹脂材から構成された第3コア層が配置され、前記第2コア層および前記第3コア層の前記第1コア層とは反対の面側から、それぞれ位置決め用のマークが目視可能または機械読み取り可能である、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のICカード。
  7. 前記第1コア層の前記一方の面および前記他方の面には、それぞれ前記位置決め用のマークが形成され、
    前記目視可能または前記機械読み取り可能である程度に前記第2コア層および前記第3コア層が透明である、請求項6に記載のICカード。
  8. 前記第3コア層の前記第1コア層とは反対の面側に配置される、樹脂材から構成された透明な第2のオーバーシート層をさらに備え、かつ当該第2のオーバーシート層はその前記第3コア層とは反対の面に磁気ストライプをさらに備えた、請求項6または請求項7に記載のICカード。
  9. アンテナ基板と、
    前記アンテナ基板のいずれかの面に配置されたアンテナおよび当該アンテナと電気的に接続された第2のICチップと、を備えた、前記アンテナを介した前記第2のICチップと第2の外部機器との無線通信が可能な非接触ICモジュール層をさらに備え、
    前記第1コア層は第1分離層および第2分離層に分割され、
    前記非接触ICモジュール層は、前記第1分離層および第2分離層に挟まれて配置される、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のICカード。
  10. 外部接続端子およびICチップを有するICモジュールと、カード基体とを備えた、前記外部接続端子を介した前記ICチップと外部機器との通信が可能なICカードに使用する積層体であって、
    板紙材から構成された第1コア層と、
    前記第1コア層の一方の面側に配置される樹脂材から構成された第2コア層と、
    前記第1コア層の他方の面側に配置される樹脂材から構成された第3コア層と、が前記第1コア層と前記第2コア層との間、および前記第1コア層と前記第3コア層との間にそれぞれ積層用接着層を介して積層された構成を備え、
    厚さ方向の平面視において、複数のカードが重畳せずに配置可能な面積を有する、積層体。
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