JP4588381B2 - シート基材及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、シート状の部材A上にICチップが挿設されてなるシート基材及びその製造方法に関する。
従来より、プリペードカードや各種入場券、商品券や株券等の有価証券においては、広く流通しており比較的容易に換金可能である等の理由から、偽造犯罪が頻発している。特に、近年ではカラーコピー機等の複写機の性能向上と普及に伴い、簡単に真正品と見分けられない偽造品が比較的容易に製造可能になってきており、偽造に対する対策が求められている。また、上述したような有価証券に限らず、紙幣においても偽造に対する対策が求められている。
このような偽造に対する対策の1つとして、ICチップを挿設してなるシート基材の一つであるスレッドと呼ばれる部材Aを有価証券や紙幣に貼付したり漉き込んだりし、それにより、有価証券や紙幣の偽造防止を図る技術が考えられている。この技術においては、プラスチックフィルムや薄葉紙等が数mm程度の紙幅に断裁されてなるスレッドを、有価証券や紙幣の表面から露出しないように、あるいは一部が表面から露出するように有価証券や紙幣の紙層に漉き込んでおき、このスレッドの有無によって、有価証券や紙幣の真贋判定が行われることになる。
さらに、近年においては、ICチップが搭載されたスレッドを用いて有価証券や紙幣の真贋判定を行う技術が考えられている。この技術においては、数mm程度の紙幅に断裁されたフィルムの片面にICチップが接着されてなるスレッドを有価証券や紙幣の紙層に漉き込んでおき、有価証券や紙幣の使用時に、ICチップに書き込まれた情報を読み出すことによって、有価証券や紙幣の真贋判定を行うことになる(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−319006号公報
しかしながら、上述したようなスレッドやこのスレッドのようにICチップがシート基材上に搭載されてなるICチップ入りシートにおいては、フィルムの片面にICチップが接着されているだけの構成であるため、ICチップが破損しやすいという問題点がある。
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、ICチップが破損してしまう可能性を低減することができるICチップが付設してなるシート基材を提供することを目的とする。
かかる課題を解決するために、本発明に係るシート基材は、コヒーレント光に対して透光性を有するシート状の部材Aの一方の面に、接着剤からなる中間層を介して不透光性の紙からなる部材Bを積み重ね、部材Bに孔部を設けてなる積層体であって、前記孔部に、ICチップが挿設されてなり、前記孔部の底面は、前記中間層の領域内に位置しており、前記孔部の底面には少なくとも前記中間層を構成する熱可塑性接着剤の一部が残存するとともに、前記孔部の側面と前記ICチップの側面との間隙を満たしてなり、前記中間層を構成する熱可塑性接着剤の一部が、さらに、前記ICチップの表層部及び/又は前記部材Bの表層部の少なくとも一部を被覆してなることを特徴としている。
かかる構成により、シート状の部材Aの一方の面に中間層を介して部材Bを設け、この部材Bの一部にレーザ光を照射してICチップが入り込むような孔部を形成し、その孔部内にICチップが入り込んでいるので、これにより、ICチップが破損してしまう可能性が低減する。
前記孔部の底面には少なくとも前記中間層を構成する接着剤の一部が残存していることにより、後でICチップを挿設した際、残存する接着剤によりシート状部材AにICチップを強固に接着することができる。中間層の一部が残存するため、別工程で孔部に接着剤を充填する必要がなく、工程が簡略化されるため、低コスト化に寄与する。
さらに、前記中間層を構成する接着剤の一部が、前記孔部の側面と前記ICチップの側面との間隙を満たしてなることにより、部材Bの側面とICチップの側面との間隙において、前記間隙を満たす前記熱可塑性接着剤により、ICチップは、部材Bに強固に接着される。
さらに、熱可塑性接着剤がICチップの表層部及び/又は部材Bの表層部の少なくとも一部を被覆していることにより、ICチップは接着剤により抑えられるとともに保護される。
かかる課題を解決するために、本発明に係るシート基材の製造方法は、コヒーレント光に対して透光性を有するシート状の部材AにICチップを配してなるシート基材の製造方法であって、前記部材Aの一方の面に熱可塑性接着剤からなる中間層を設ける工程と、前記部材Aの一方の面に、前記中間層を介して不透光性の紙からなる部材Bを設ける工程と、前記部材Bにコヒーレント光を直接照射して前記部材B及び前記中間層の一部を蒸発飛散させてICチップの入る孔部を形成する工程と、前記孔部にICチップを挿設する工程と、前記孔部の底面に残存する前記熱可塑性接着剤の一部に熱を加えることにより、前記熱可塑性接着剤を溶融させて、前記シート状の部材A及び前記孔部の側面に前記ICチップを接着し、前記ICチップの表層部及び/又は前記部材Bの表層部の少なくとも一部を被覆する工程と、を少なくとも備えてなることを特徴としている。
かかる構成により、シート状の部材Aの一方の面に中間層を介して紙からなる部材Bが設けられ、この部材Bにレーザ光を照射して孔部を形成すると、孔部の底面には中間層の一部が残存したり、または、孔部の底面近傍に存在する中間層の接着剤が熱溶解して溶け出してきたりして孔部の底面に残存する。この残存した接着剤により、ICチップをシート状の部材A及び前記孔部の側面に接着することができる。


以上説明したように、本発明によって製造されたシート基材は、ICチップが部材Bに形成された孔部内に入り込んでシート状の部材Aと接着されているため、ICチップが破損する可能性を低減することができる。
部材Bに形成された孔部の底面には、中間層の一部が残存しているため、それにより挿設されたICチップがシート状の部材Aと強固に接着される。また、部材Bの孔部をなす側面には、部材Bの繊維が不規則に突出していて、その繊維がICチップを挿設する際の衝撃吸収の役割を果たすとともに、ICチップを孔部の内部に保持する働きを発揮する。
また、部材Bの側面とICチップの側面との間隙を満たすとともに繊維の間も満たしている接着剤により、ICチップが部材Bに対して強固に接着されるとともに、さらに、部材Bの表層部及び/又はICチップの表層部の少なくとも一部を被覆している接着剤により、ICチップが保護されるとともに、ICチップが部材Bに強固に接着される。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下においては、コヒーレント光の1種であるレーザ光を用いて説明を進める。
図1は、本発明のシート基材の実施の形態の1例を示す断面図である。
本実施の形態からなるシート基材10は、図1に示すように、レーザ光に対して透光性のシート状の部材A11の一方の面に、中間層12と紙からなる部材B13とを順に積み重ね、部材B13に孔部14が設けられ、この孔部14内にICチップ15が挿入され、このICチップ15は、孔部14の底面に一部残存する接着剤(残存物12a)により、シート状の部材A11と接着されている。孔部14の側面16には、部材B13の繊維17が不規則に突出している。換言すると、孔部14の側面16とICチップ15の側面との間隙14aには、紙からなる部材B13の繊維17が密に存在していることになる。
シート状の部材A11としては、PETやPET−GやPVC等、レーザ光に対して透光性のものが用いられる。これらシート状の部材A11は、レーザ光に対して透光性であるため、部材B13の一部に孔部14を形成しようとして、部材B13にレーザ光を照射すると、孔部14を形成しようとする領域の下部に存在する部材B13と中間層12はレーザ光のエネルギを吸収して蒸発飛散されるが、シート状の部材A11は、レーザ光を透過させるため、レーザ光のエネルギを吸収しないため、蒸発飛散することはない。すなわち、加工を受けることがない。
中間層12を構成する接着剤としては、ホットメルト糊等の熱可塑性接着剤や紫外線硬化型接着剤等が用いられる。熱可塑性接着剤を用いる場合は、シート状の部材A11と部材B13とを、中間層12を介して積層する際に加圧しながら加熱することにより中間層12を溶融させてシート状の部材A11と部材B13を接着し、シート基材10が形成される。紫外線硬化型接着剤を用いる場合は、シート状の部材A11、紙からなる部材B13を中間層12を介して積層した際に、シート状の部材A11の側から紫外線を照射することにより中間層12を溶融させて、シート状の部材A11と部材B13を接着する。ただし、紫外線硬化型接着剤を用いる場合は、シート状の部材A11は、予め、レーザ光とともに紫外線に対しても透光性の材料を選択しておく必要がある。
部材B13は、レーザ光に対しては不透光性の紙が好適に用いられ、レーザ光を照射することによって、レーザ光のエネルギによって部材B13の一部が蒸発飛散されて孔部14が形成される。
部材B13にレーザ光を照射して孔部14を形成する際、中間層12も不透光性であるため、孔部14を形成しようとする領域の下部に存在する中間層12はレーザ光のエネルギによって大部分は蒸発飛散されるが、中間層12の一部は、孔部14の底面に残存し、後で挿設されるICチップ15をシート状の部材A11に接着することができる。これにより、別工程で接着剤を充填する必要がなくなり、製造上、低コスト化が図れる。
なお、孔部14の底面に残存する接着剤(残存接着剤12a)は、孔部14を形成しようとする領域の下部に存在していた中間層12の一部が残存してもよいし、孔部14の底面の周囲に存在する中間層12が、孔部14に照射されたレーザ光のエネルギによって溶融されて、孔部14内に流れ込んで、孔部14の底面に残存してもよい。
また、孔部14の側面16には、レーザ光により完全に除去されなかった紙の繊維18が不規則に突出している。この紙の繊維18がICチップ15の挿設を妨げない程度であれば、そのまま残しておくことによって、ICチップ15を挿設する際、ICチップ15と残存する紙の繊維18が擦れ合うことにより衝撃吸収の役割を果たすとともに、ICチップ15を孔部14の内部に保持する働きを発揮する。
ICチップ15は、部材B13に形成された孔部14に挿設される。ICチップ15は、吸引・加熱機構を備えたマウンタ(不図示)によりICチップ15の上面側を保持され、加熱されつつ、孔部14の中に入れられる。この際、マウンタ(不図示)の加熱機構により、ICチップ15を通して、孔部14の中間層12、すなわち、残存接着剤12aと中間層12の端部12bも加熱される。従って、ICチップ15の側面を覆うように中間層12の端部12bがせり出してくる。また、孔部14の底面に残存する残存接着剤12aが、再加熱されて、ICチップ15の裏面と部材A11が接着されるように寄与する。
挿設されるICチップ15は、非接触状態にて情報の読み出しが可能なものであって、外部に設けられた情報書込/読出装置に近接させることにより、ICチップ15に書き込まれた情報が読み出される。
上記のようにして構成されたシート基材10においては、例えば、部材B13の一方の面に接着剤(不図示)が塗布され、有価証券や紙幣等に貼付されて利用される。
シート基材10が貼付された有価証券や紙幣等を、上述した情報書込/読出装置に近接させると、例えば、ICチップ15に書き込まれた情報が読み出され、読み出された情報に基づいて、有価証券や紙幣等の真贋判定が行われることになる。なお、ICチップ15においては、上述したようにICチップ15に書き込まれた情報のみによって真贋判定が行われる場合は、ICチップ15に書き込まれた情報が非接触状態にて読み出される構成であればよいが、さらに、情報書込/読出装置に近接させることにより非接触状態にて情報の書き込みが可能な構成を有するものであってもよい。
また、図1に示すシート基材10を有価証券や紙幣等に貼付するのではなく、有価証券や紙幣の紙層内にシート基材10を漉き込んで使用することも考えられる。その場合、例えば、多槽式円網妙子抄紙機を用いて少なくとも2層の紙層から製造される抄紙を有価証券や紙幣等として使用し、有価証券や紙幣等の製造時に紙層間にシート基材10を漉き込んでおく。このようにしてシート基材10が漉き込まれた有価証券や紙幣等においても、上述したものと同様にして紙の間にシート基材10を挟み込んで使用してもよい。
また、有価証券や紙幣等に凹部を形成しておき、図1に示すシート基材10をこの凹部に嵌め込んでもよい。このようにシート基材10が嵌め込まれた有価証券や紙幣等においても、上述したものと同様にして利用される。
なお、図1に示すシート基材10は、上述したように有価証券や紙幣等に限らず、シート状のものに対して、貼付されたり、漉き込まれたり、挟み込まれたり、あるいは凹部に嵌め込まれたりすることにより、組み込まれて使用される。
以下に、上述したシート基材10の製造方法について説明する。
図2は、図1に示したシート基材10の製造方法を説明するための図である。
まず、レーザ光に対して透光性のシート状の部材A11の一方の面に接着剤からなる中間層12を設ける(図2(a))。
次に、中間層12の一方の面に紙からなる部材B13を設ける(図2(b))
ここで、中間層12を構成する接着剤としては、前述したように、ホットメルト糊等の熱可塑性接着剤や紫外線を照射することにより溶融する紫外線硬化型接着剤等が用いられる。
熱可塑性接着剤を用いる場合は、シート状の部材A11と紙からなる部材B13を、中間層12を介して積層した際に、加圧しながら加熱することにより、中間層12を溶融させてシート状の部材A11と紙からなる部材B13を接着する。紫外線硬化型接着剤を用いた場合には、シート状の部材A11と紙からなる部材B13を、接着剤12を介して積層した際に、シート状の部材A11の側から紫外線を照射することにより中間層12を溶融させて、シート状の部材A11と部材B13を接着する。
ただし、紫外線硬化型接着剤を用いる場合は、シート状の部材A11は、予め、レーザ光とともに紫外線に対しても透光性の材料を選択しておく必要がある。
次に、部材B13のICチップ15が挿設される領域にレーザ光を照射して、部材B13のICチップ15が搭載される領域を除去するとともに、さらにその下部の中間層12を除去して孔部14を形成する(図2(c))。なお、中間層12は完全に除去されずに、一部が孔部14の底面に残存しやすいが、残存した接着剤は後で挿設されたICチップ15を部材A11に接着する機能を果たす。また、形成された孔部14の側面16には、部材Bが繊維質の紙からなるため、紙の繊維17の一部が除去されずに残存するが、ICチップ15の挿入を妨げない程度であれば、完全に取り除かないでおくことにより、ICチップ15を挿入するときに、ICチップ15が紙の繊維17と擦れあうことにより衝撃吸収の役割を果たすとともに、ICチップ15を孔部14の内部に保持する働きを発揮する。
次に、底面に中間層12の一部が残存した孔部14内にICチップ15を入り込ませ、残存する接着剤によりICチップ15と部材A11とを互いに接着する(図2(d))。
以上により、ICチップ15が挿設されてなるシート基材10が完成する。
シート基材10は部材B13の孔部14に挿設されたICチップ15が露出しているが、部材B13の一方の面に、ICチップ15を覆うように保護シート(不図示)を設けてもよい。これにより、ICチップ15が保護されるとともに、保護シート(不図示)として印刷性のよいものを用いることにより、模様を印刷したり、名称や各種情報を印刷して使用することができる。
ICチップ15の表層部と部材B13の表層部は平坦をなしていてもよいし、ICチップの表層部が突出していても、窪んでいてもよい。なお、図1では、ICチップの表層部が窪んでいる例を示している。
本発明のシート基材は、さらに下記のような実施形態A、B、C、Dとしても構わない。
(実施形態A)
実施形態Aを図3に示す。図3が、上述した図1と異なる点は、中間層32を構成する接着剤の一部が、前記孔部34の側面36と前記ICチップ35の側面との間隙34aを満たしていることである。
本実施形態Aは、部材B33の側面36とICチップ35の側面との間隙34aにおいて、図1に示す実施形態と同様に、部材B33の側面36から不規則に突出している部材B33の繊維37によりICチップ35が保持される。これに加え、本実施形態Aは、間隙34aにおいて、間隙34aを満たすとともに繊維37の間も満たす接着剤32bにより、ICチップ35は、部材B33に対して強固に接着される。
(実施形態B)
実施形態Bを図4に示す。図4が、上述した図1、図3と異なる点は、中間層42を構成する接着剤の一部が、前記孔部44の側面46と前記ICチップ45の側面との間隙44aにおいて、間隙44aを満たすとともに繊維47の間も満たし、さらに、部材B43とICチップ45の表層部の、少なくとも一部を被覆していることである。
本実施形態Bは、部材B43の側面46とICチップ45の側面との間隙44aにおいて、図1に示す実施形態と同様に、部材B43の側面46から不規則に突出している部材B43の繊維47によりICチップ45が保持される。これに加え、本実施形態Bは、間隙44aにおいて、間隙44aを満たすとともに繊維47の間も満たしている接着剤42bにより、ICチップ45は、部材B43に対して強固に接着される。さらに、部材B43とICチップ45の表層部の少なくとも一部を被覆している接着剤42cによりICチップ45が押さえられることによって、ICチップ45の脱落が防止される。
実施形態Cを図5に示す。図5が、上述した、図1、図3、図4と異なる点は、中間層52を構成する接着剤の一部が、前記孔部54の側面56と前記ICチップ55の側面との間隙54aにおいて、間隙54aを満たすとともに繊維57の間も満たし、さらに、ICチップ55の表層部全体を被覆していることである。
本実施形態Cは、部材B53の側面56とICチップ55の側面との間隙54aにおいて、図1に示す実施形態と同様に、部材B53の側面56から不規則に突出している部材B53の繊維57によりICチップ55が保持される。これに加え、本実施形態Cは、間隙54aにおいて、間隙54aを満たすとともに繊維57の間も満たす接着剤52bにより、ICチップ55は、部材B53に対して強固に接着される。さらに、ICチップ55の表層部全体を被覆している接着剤52cにより、ICチップ55が保護されると共に、ICチップ55の脱落が防止される。
実施形態Dを図6に示す。図6が、上述した図1、図3、図4、図5と異なる点は、中間層62を構成する接着剤の一部が、前記孔部64の側面66と前記ICチップ65の側面との間隙64aにおいて、間隙64aを満たすとともに繊維67の間も満たし、さらに、ICチップ65の表層部全体と部材B63の表層部の一部(部材Bの孔部側表層部)を被覆していることである。
本実施形態Dは、部材B63の側面66とICチップ65の側面との間隙64aにおいて、図1に示す実施形態と同様に、部材B63の側面66から不規則に突出している部材B63の繊維67によりICチップ65が保持される。これに加え、本実施形態Dは、間隙64aを満たすとともに繊維67の間も満たす接着剤62bにより、ICチップ65は、部材B63に対して強固に接着される。さらに、部材B63の孔部64側の表層部とICチップ65の端部の表層部を被覆している接着剤62cにより、ICチップ65が押さえられICチップ65の脱落が防止されるとともに、ICチップ55の表層部全体を被覆している接着剤62dにより、ICチップ65が保護されると共に、ICチップ65の脱落が防止される。
なお、孔部の側面とICチップの側面との間隙やこの間隙に存在する繊維の間を満したり、ICチップを被覆する接着剤は、孔部の底面に残存する接着剤でもよいし、孔部内に、中間層を構成する接着剤と同じ成分の接着剤を適当量補充しておいてから、孔部内にICチップを挿設することにより、図3から図6に示すように、溢れた接着剤が孔部の側面とICチップの側面との間隙や間隙に存在する繊維の間を満たしたり、ICチップを被覆するようにしてもよい。
本発明のシート基材は、有価証券や紙幣等に漉き込ませたり、貼付して使用するだけでなく、書籍に貼付して書籍の管理に用いたり、または、商品に貼付して流通業界における商品管理に用いたりすることができる。
本発明のシート基材の実施の形態の一例を示す断面図である。 図1に示したシート基材の製造方法を説明するための図である。 本発明のシート基材の実施形態Aを示す断面図である。 本発明のシート基材の実施形態Bを示す断面図である。 本発明のシート基材の実施形態Cを示す断面図である。 本発明のシート基材の実施形態Dを示す断面図である。
符号の説明
10 シート基材、11 部材A、12 中間層、12a 残存接着剤、12b 端部、13 部材B、14 孔部、15 ICチップ、16 孔部の側面、17 繊維。


Claims (2)

  1. コヒーレント光に対して透光性を有するシート状の部材Aの一方の面に、
    接着剤からなる中間層を介して不透光性の紙からなる部材Bを積み重ね、
    部材Bに孔部を設けてなる積層体であって、
    前記孔部に、ICチップが挿設されてなり、
    前記孔部の底面は、前記中間層の領域内に位置しており、
    前記孔部の底面には少なくとも前記中間層を構成する熱可塑性接着剤の一部が残存するとともに、前記孔部の側面と前記ICチップの側面との間隙を満たしてなり、
    前記中間層を構成する熱可塑性接着剤の一部が、さらに、前記ICチップの表層部及び/又は前記部材Bの表層部の少なくとも一部を被覆してな
    ことを特徴とするシート基材。
  2. コヒーレント光に対して透光性を有するシート状の部材AにICチップを配してなるシート基材の製造方法であって、
    前記部材Aの一方の面に熱可塑性接着剤からなる中間層を設ける工程と、
    前記部材Aの一方の面に、前記中間層を介して不透光性の紙からなる部材Bを設ける工程と、
    前記部材Bにコヒーレント光を直接照射して
    前記部材B及び前記中間層の一部を蒸発飛散させてICチップの入る孔部を形成する工程と、
    前記孔部にICチップを挿設する工程と、
    前記孔部の底面に残存する前記熱可塑性接着剤の一部に熱を加えることにより、
    前記熱可塑性接着剤を溶融させて、
    前記シート状の部材A及び前記孔部の側面に前記ICチップを接着し、
    前記ICチップの表層部及び/又は前記部材Bの表層部の少なくとも一部を被覆する工程と、を少なくとも備えてなることを特徴とするシート基材の製造方法。
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