JP4606550B2 - 易分散性大豆蛋白造粒物及びその製造法 - Google Patents

易分散性大豆蛋白造粒物及びその製造法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
易分散性大豆蛋白造粒物及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
蛋白質は、筋肉の形成や維持などのために必須の栄養成分であり、年齢や生活環境によって異なるが、運動競技選手では筋肉やスタミナの増強のために蛋白質を1日当り1.5〜2.0g/kg体重摂取することが必要であるとされている(臨床栄養、第80巻、第5号、495〜502、1992年)。つまり、体重70kgの選手なら1日120g程度の蛋白質を摂取することが必要である。しかし、これだけの量の蛋白質を通常の食事から摂取しようとすると食事全体の量が多くなり、食事すること自体が苦痛になったり、カロリーが脂肪として蓄積しないように過度なトレーニングをする結果、故障の原因となったり、選手生命を短くする原因となり問題になる。
【0003】
従って通常の食事以外から蛋白質を補充する必要性があり、蛋白質含量の高い蛋白質補給食品を利用して上記問題の解決を図ることが考えられている。蛋白質補給食品用の蛋白質としては各種蛋白質を利用できるが、特に良質な蛋白質であるということから乳蛋白や大豆蛋白が主流になっている。とりわけ、大豆蛋白は安価であるということから注目されている。
さらに、近年の研究(例えばFederal Register 64 FR 57699, 0ctober 26, 1999(Food Labelling: Health Claim: Soy Protein and Coronary Heart Disease: Final Rule))では、1日に25gの大豆蛋白を摂取すれば、コレステロールを低減し、心疾患の危険を軽減する効果を奏することが報告されており、運動競技選手のみならず、健常人にとっても大豆蛋白の効能に対する関心が高くなっている。
【0004】
大豆蛋白を補給できる食品として、例えば豆乳のような液状食品の利用も検討されているが、豆乳臭が問題となる場合もあり、またそれ以外にも保存性や携行性などに問題がある。従って最近では粉末状で取扱いの容易な粉末状大豆蛋白を利用しようとする方向に変わりつつある。
粉末状大豆蛋白を摂取する形態としては、直接食する形態も可能であるが、通常のどごしが悪いので食し難く、一般的ではない。粉末状大豆蛋白を摂取しやすくするために水や牛乳などの液体に分散させてから飲用することも考えられる。しかし、粉末状大豆蛋白は微粒子状であるため、液体に投入すると表面に浮上し、いわゆる「ダマ」が発生がしやすく、スプーンなどを用いて撹拌する程度では容易に「ダマ」は解消しない。従って、粉末状大豆蛋白を単に液体に投入して簡単に攪拌した程度では飲用できるような状態にならない。また、ホモゲナイザーのような高速撹拌機を用いて強力に撹拌することにより、飲用可能な液体に近い状態にすることも一応可能ではあるが、誰でもが通常実施できる方法といえるものではない。仮に、このような方法を用いて粉末状大豆蛋白を液体に強制的に分散させたとしても、口当りやのどごしなどは改善されるものの、大豆臭や苦味、えぐ味、収斂味などがそのまま残存するため依然として抵抗なく飲用できるようなものではなかった。
従来、粉末状大豆蛋白は、大豆蛋白の水溶液をそのまま、或はレシチンを添加後、実質的に噴霧乾燥して製造されているが、これらの方法で製造された大豆蛋白では上述のような問題点を有する。
【0005】
また、その他の様々な粉末状大豆蛋白の製造方法が報告されているが、いずれも上記問題点を全て解決するものはない。例えば特開平8−131083号公報には、豆腐等の大豆蛋白凝固食品を製造するための、大豆蛋白質を含有した水溶液に炭素数8〜18の脂肪酸と重合度4〜10のポリグリセリンからなるポリグリセリン脂肪酸エステルを配合、混合し、乾燥する大豆蛋白粉末が開示されている。前記大豆蛋白粉末は、従来使用されてきた天然の界面活性剤であるレシチンを合成の界面活性剤に替えることで大豆蛋白の分散性の改良を図ろうとするものであるが、分散性は改善されても味を改善するものではなかった。また、特開平8−131083号公報には、乾燥した大豆蛋白粉末を必要に応じて、シュークロース、ラクトース、トレハロース、デキストリン、カルボキシメチルセルロースなどをバインダーとして造粒、顆粒化してもよいとの記載もあるが、水などへの分散性は改善されるものの、分散直後に飲用するとざらつきがあってのどごしが悪く、また大豆臭、苦味、えぐみ、収斂味などを感じる、などの問題を全て解決するまでには至らなかった。
【0006】
また、特開平9−275911号公報には、大豆蛋白成分を含有する水溶液の固形分100質量部に対しDE5〜30の澱粉分解物を2〜40質量部添加し、これを乾燥して製造される粉末状大豆蛋白が開示されている。この発明は、DE5〜30の澱粉分解物を粒子全体に分散することで大豆蛋白成分の液体への分散性を改善しようとするものであるが、澱粉分解物の添加量が少ないと液体に分散するまでの時間が長くなり、分散を早めるために澱粉分解物の添加量を多くすると大豆蛋白の濃度が低下するという問題がある。また、液体中における大豆臭などをある程度マスキングする効果はあるが、収斂味やざらつきを改善する効果が乏しかった。
【0007】
また、特開平8−154593号公報には大豆蛋白の水系下で加水分解率5〜20に加水分解する工程、加水分解の前又は後に大豆蛋白100質量部に対して5〜50質量部の油脂を添加して油脂を乳化させる工程、好ましくは乳化剤を分散させる工程、及び乾燥工程よりなる大豆蛋白素材を製造する方法が提案されている。この例は、蛋白を分解し、油脂を添加することで分散性や風味が改善され、スープ等の濃厚液やピックル液の製造に好適としているが、大豆臭や苦味、えぐみ、収斂味を油脂風味で置き換えるほど油脂を添加すると、蛋白質の含量が減少してしまい蛋白補給食品としては適していない。
また、造粒を利用する粉末状大豆蛋白の製造方法も提案されている。例えば特開平6−113749号公報には、原料大豆蛋白粉末に対して水、又はグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール、及び/又はショ糖脂肪酸エステルを界面活性剤として含有する含水液を噴霧して、流動層造粒する方法が開示されている。しかし、この方法では、分散性の改善はみられるものの、大豆臭や味の改善がなされず、またかかる界面活性剤の添加量が多くなると界面活性剤の味に対する影響が強くなり、味が低下する。
また、特開平9−215486号公報(BASIC EP 78437A)には、粉末状の炭水化物及び/又は蛋白質の豊富な原料を油脂または脂肪と混合し、得られた混合物を更に粉末状の炭水化物/又は蛋白質の豊富な原料と混合して、粉末状及び又は生地状のミックス、好ましくは質量部で5〜95部の炭水化物、40部までの蛋白質及び80部までの油または脂肪を含むミックスを、蒸気及び/またはマルトデキストリン、ガムまたは澱粉の水溶液を補助的に用いて、加湿及び粒子間摩擦により顆粒にする顆粒状食品を製造する方法が開示されている。この方法では、蛋白質以外の成分含量が高く、また特に大豆蛋白の造粒を目的としたものではない。
このように、上記のような方法では得られた大豆蛋白は、蛋白質補給食品として利用する上で充分満足されるまでに至らず、改善が望まれている。
また、特開平6−166622号公報には、食品、好的には砂糖を多く含有する食品に難消化性デキストリンを含有させた食品、または難消化性デキストリンを用いて造粒される砂糖調整品が記載されている。前記公報には難消化性デキストリンを含有する砂糖調整品が肥満症或は耐糖能障害予防に効果があり、且つ流動性及び保存性に優れるため、食品工業用のみならず家庭内でも容易に利用できることが記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、液体に短時間に均一に分散する易分散性大豆蛋白であり、かつ分散された液体を飲用する際にざらつきがなく、のどごしも良好で、大豆臭やえぐ味、苦味、収斂味などの不快な味を感じさせにくい易分散性大豆蛋白およびその製造方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上記の問題を解決すべく鋭意努力を行った結果、難消化性糖質の水溶液を用いて、粉末状大豆蛋白をコーティングし、造粒することによって、上記問題が解消されることを見出して本発明を完成した。
即ち、本発明は粉末状大豆蛋白の表面が難消化性糖質によりコーティングされている易分散性大豆蛋白造粒物であって、前記粉末状大豆蛋白100質量部に対して少なくとも5質量部の前記難消化性糖質を含む上記易分散性大豆蛋白造粒物を提供する。本発明はまた、上記易分散性大豆蛋白造粒物において、難消化性糖質によるコーティングが更にレシチンを含む易分散性大豆蛋白造粒物を提供する。
また、本発明は難消化性糖質を含む水溶液を粉末状大豆蛋白に噴霧しながら造粒を行う工程を含む易分散性大豆蛋白造粒物の製造法であって、前記粉末状大豆蛋白100質量部に対して前記難消化性糖質を少なくとも5質量部用いることを特徴とする上記製造法を提供する。また、本発明は上記製造法において、難消化性糖質を含む水溶液が粉末状大豆蛋白100質量部に対して更にレシチンを含む製造法を提供する。本発明は更に、上記製造方法において、造粒が流動層造粒により行われる製造法を提供する。
【0010】
本発明の易分散性大豆蛋白造粒物は、以下の1〜4に示される性質を有する。
1.水、牛乳、乳酸飲料、果汁飲料など通常飲用する液体に投入しても「ダマ」を形成しないで分散する。
2.上記液体に短時間で分散できる。
3.分散直後の液体を口にいれても、ざらつきがなくてのどごしがよい。
4.分散された液体の飲用時に大豆臭やえぐ味、苦味、収斂味などの不快な味を感じさせにくい。
【0011】
上記のように、本発明の易分散性大豆蛋白造粒物は、容易に液体に分散し、かつ分散後の液体は非常に飲用し易い性質を有するため、特に蛋白質補給食品として有利に用いることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の易分散性大豆蛋白造粒物及びその製造法について詳細に述べる。
本発明の易分散性大豆蛋白造粒物は、粉末状大豆蛋白の表面が難消化性糖質によりコーティングされている易分散性大豆蛋白造粒物であって、前記粉末状大豆蛋白100質量部に対して少なくとも5質量部、より好ましくは少なくとも9質量部の前記難消化性糖質を含む上記易分散性大豆蛋白造粒物である。
本発明の易分散性大豆蛋白造粒物は、粉末状大豆蛋白100質量部に対して難消化性糖質を少なくとも5質量部、より好ましくは少なくとも9質量部用いて、この難消化性糖質を含む水溶液を粉末状大豆蛋白に噴霧しながら造粒を行うことにより製造される。この結果、粉末状大豆蛋白の表面は難消化性糖質でコーティングされた構造となるが、粉末状大豆蛋白の表面を難消化性糖質でコーティングするためには、難消化性糖質を水溶液として用いて、粉体と液体を接触させることがポイントとなる。即ち、本発明の易分散性大豆蛋白造粒物は、粉末状大豆蛋白を撹拌、流動など適当な方法で混合し、難消化性糖質を水溶液にして前記攪拌・流動される粉末状大豆蛋白に噴霧し、噴霧後、または噴霧しながら適宜乾燥することで大豆蛋白の表面が難消化性糖質で被覆されるとともに大豆蛋白が造粒される。
【0013】
このような造粒は、食品及び医薬の分野における造粒に使用されている方法、撹拌造粒、押出造粒、流動層造粒などの方法を用いて実施することができる。中でも流動層造粒は、水溶液の噴霧、造粒、乾燥が同時に実施されるため、難消化性糖質が大豆蛋白の内部に浸透する割合が少なく、難消化性糖質が大豆蛋白の表面をコーティングする構造になりやすいので、他の方法に比べてより好ましい方法である。
【0014】
本発明の造粒において用いることが出来る具体的な流動装置としては、回分式流動層装置、噴流流動層造粒装置、噴流流動層造粒装置などの流動層造粒装置(造粒ハンドブック 295〜303頁 1991年)が挙げられる。
また、温風(吸気エアー)の温度は30〜100℃、好ましくは50〜80℃に調整し、造粒する時の品温は25〜70℃、好ましくは30〜50℃程度に調整する。温度が高くなりすぎると造粒しにくく、低すぎると流動しにくくなる。
また、噴霧速度は、流動層装置の種類によっても異なるが、液量を通常0.5〜4l/分程度にするが特に限定されない。
乾燥は流動と同時に行ってもよく、また流動とは別に次の段階で乾燥してもよい。流動と同時に乾燥を行う場合には30〜50℃で行うことが好ましい。また、噴霧した後乾燥する際の温度は50〜70℃で行うことが好ましい。
乾燥終了後は、粒子を揃えるなどの目的で篩を通過させてから包装する。篩の工程で空気と接触し、自然冷却されるので特に冷却する必要はないが、使用する包材の種類などから必要に応じて冷風を通気して品温を30〜50℃程度まで低下させる。
【0015】
また、上述したように、本発明の易分散性大豆蛋白造粒物は、液体に分散後に飲用しやすい特性を有する大豆蛋白であるが、かかる特性は特に粉末状大豆蛋白に対する難消化性糖質の量に関係する。本発明の大豆蛋白造粒物は、粉末状大豆蛋白100質量部に対して難消化性糖質を少なくとも5質量部含有することが必要であり、より好ましくは少なくとも9質量部含有する。難消化性糖質はかなり多量に含有してもその効果は変わらないため、上限は特に限定されないが、通常100質量部程度まで使用できる。また、蛋白補給品として使用する場合には、造粒物中の大豆蛋白の含量が低下しないように、難消化性糖質の量は30質量部以下、より好ましくは15質量部以下とすることが好ましい。
【0016】
また、難消化性糖質は、好ましくは5〜50質量%、さらに好ましくは8〜30質量%の水溶液にして粉末状大豆蛋白のコーティングに用いる。5質量%未満では噴霧する液体の量が多くなって生産効率が悪くなり、好ましくない。また50質量%を超えると造粒状態が悪くなる傾向が有る。
なお、造粒する際に用いる難消化性糖質の量は、粉末状大豆蛋白100質量部に対して少なくとも5質量部、より好ましくは9質量部用いればよい。また、他の造粒条件を変化させることにより、得られる造粒物の難消化性糖質含有量を調節できることは当業者に明らかであり、造粒する際の難消化性糖質の上限量は特に限定されない。
【0017】
難消化性糖質の量は通常の粉体を造粒する際の単なる結合剤の量としては過剰であり、従って、添加する水溶液の量も多くなるが、粉末状大豆蛋白の表面に皮膜を形成して本発明の効果を得る上で必要となる。尚、粉末状大豆蛋白の表面が難消化性糖質でコーティングされているかどうかは、ヨード溶液で染色することによって検査することができる。
【0018】
本発明に使用する大豆蛋白は、脱脂大豆から蛋白の含量を高めるために種々のの方法で製造される粉末状の大豆蛋白であって、具体的には大豆蛋白50〜60質量%の抽出蛋白、大豆蛋白60〜70質量%の濃縮大豆蛋白、大豆蛋白90質量%以上の分離大豆蛋白が例示できる。中でも大豆蛋白含量が高いという点で、分離大豆蛋白がより好ましい。また、極端な苦味や渋味などがでない程度に上記の大豆蛋白を軽度に加水分解したものを用いることもできる。加水分解された大豆蛋白を用いると、造粒後の製品の溶液粘度を低く押さえることができ、結果的に易分散性大豆蛋白を液体により高濃度に分散させることを可能にするのでさらに好ましい。
大豆蛋白の粒度としては、細かい粒子の割合が多いものが好ましく、本発明では100メッシュの篩を通過する粒子の割合が90質量%を越える程度のものが望ましい。
【0019】
本発明において使用する“難消化性糖質”とは、以下に定義する測定方法により測定された“難消化性成分”を30質量%以上含むものをいう。
<難消化性成分の定量方法>
難消化性糖質試料1gを精秤し、0.05Mリン酸緩衝液(pH6.0)50mlを加え、α−アミラーゼ(ノボ・ノルディスク・バイオインダストリー社製:ターマミル120L、力価:120KNU/g)0.1mlを添加し、95℃で30分間反応させる。冷却後、pH4.5に調整しアミログルコシダーゼ(シグマ社製:No.A−3042、力価:6100単位/ml)0.1mlを添加し、60℃で30分間反応させた後、90℃まで昇温し反応を終了させる。終了後、反応液を水で100mlにフィルアップし、ピラノース・オキシダーゼ法(澱粉科学、第37巻、第2号、107頁)によりグルコース量(B)(g)を求め、反応前の試料についても同様にグルコース量(A)(g)を求め、次式により難消化成分の含量(%)を算出する。
【0020】
難消化性成分含量(%)=〔1−A−(B−A)×0.9〕×100
(式中、A=反応する前のグルコース量(g)、B=反応後のグルコース量(g))
本発明の難消化性糖質は、焙焼デキストリンをα−アミラーゼで処理、或はα−アミラーゼによる処理に続いて各種酵素などで処理し、必要に応じて分画処理、イオン交換樹脂クロマログラフィー処理、精製処理等を施して製造することができる。即ち、難消化性糖質の製造工程は、中間物質である焙焼デキストリンを得る工程と焙焼デキストリンを元にして難消化性糖質を得る工程からなりたつ。尚、焙焼デキストリンの原料であり、難消化性物質を製造するための出発物質となる澱粉は特に限定されず、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、タピオカ澱粉、小麦澱粉、米澱粉などが使用できる。以下に難消化性糖質の製造法について更に詳細に説明する。
【0021】
焙焼デキストリンは、澱粉に鉱酸(例えば、塩酸、硝酸、硫酸)、好ましくは塩酸を、澱粉100質量部に対して、例えば、1質量%の塩酸水溶液として3〜10質量%添加し、加熱処理して得られる。加熱処理の前に、澱粉と鉱酸の水溶液を均一に混合するために、適当なミキサー中で撹拌、熟成(数時間)させてから、好ましくは100〜120℃程度で予備乾燥して、混合物中の水分を5質量%程度まで減少させることが好ましい。加熱処理は、150〜200℃で10〜120分、好ましくは30分〜120分が適当である。加熱処理の温度は高くする方が目的生成物中の難消化性成分の含量を増加させるが、180℃から着色物質を生成する傾向があるので、より好ましくは150〜180℃である。
【0022】
加熱装置を選択することによって高温短時間の反応を行うことも可能であるので、例えばエクストルーダのようにごく短時間に均一な反応を行うことができる装置を用いれば効率的に加熱処理することができる。エクストルーダによる方法については特開平06−80701号に記載されている。
【0023】
上記のようにして得られた焙焼デキストリンから難消化性糖質を製造する。焙焼デキストリンを20〜45質量%程度の水溶液とし、焙焼デキストリン水溶液のpHを5.5〜6.5に調整し、α−アミラーゼを、例えばターマミル60L(商品名、ノボ・ノルディスク・バイオインダストリー社製造)の場合は焙焼デキストリンαーアミラーゼで処理する。焙焼デキストリンに対し,0.05〜0.2質量%添加する。他のα−アミラーゼを使用する場合はその酵素の力価に応じて同等の量を添加すればよい。α−アミラーゼの添加後に溶液を加熱し、α−アミラーゼの作用温度である85〜100℃(α−アミラーゼの種類によって異なる)で30分〜2時間加水分解する。次いで温度を120℃程度(α−アミラーセの失活温度)に上昇してα−アミラーゼ作用を停止する。この際、塩酸やシュウ酸やなどの酸を加えてpHをα−アミラーゼが失活する程度、即ちpH4程度まで低下させてもよい。
【0024】
α−アミラーゼの作用終了後、精製を行う場合は不純物、色などを除くために活性炭を添加する。続いて通常のフィルター・プレス、プレコート・フィルターなどによって濾過する。次ぎにイオン交換樹脂により溶液中の塩類や着色物質を除く。イオン交換樹脂による処理は、陽イオン交換樹脂、陰イオン交換樹脂に続いて両イオン交換樹脂を混合した樹脂を通過させることが望ましい。用いる焙焼デキストリンによっても異なるが、この方法によって30〜85質量%程度の難消化成分を含有する難消化性糖質が得られる。
【0025】
α−アミラーゼ終了後に続き、他の酵素処理を行ってもよい。酵素処理がグルコアミラーゼによる処理の場合、グルコアミラーゼ処理の通常の条件を用いて処理することができる。例えば液温を55℃〜60℃に下げ、pHを4.0〜6.0程度に調整し、市販のグルコアミラーゼを元の焙焼デキストリンに対して0.05質量%程度添加し、液温を保持して24〜48時間程度加水分解を行う。この反応は液中に存在するオリゴ糖などの消化成分をグルコースに分解させるものである。グルコアミラーゼの添加量と作用時間は前記の範囲に限定されるものでなく、アミラーゼの力値に応じて同等の量を添加すればよい。また、添加量を増減することによって反応時間を自由に調整することもできる。続いて、例えば80℃前後に加熱してグルコーアミラーゼを作用させて加水分解を終了させる。次に必要に応じて上記と同様の方法で精製を行う。この製造法による生産物は難消化成分以外にグルコースを含有する。
【0026】
尚、一般のグルコアミラーゼには若干のα−アミラーゼが混在しており、グルコアミラーゼだけで加水分解しても、α−アミラーゼとグルコアミラーゼとの併用に近い効果を期待できるが、α−アミラーゼの混在量によって、α−アミラーゼによる効果が低下する場合もあるので、好ましくはα−アミラーゼ作用に続いてグルコアミラーゼを作用させる。
【0027】
グルコアミラーゼ処理は、難消化性成分の含量を直接高めるのでなく、オリゴ糖などの消化成分をグルコースに変換することで、例えばイオン交換樹脂クロマトフィー法によって、グルコース成分を分離除去して難消化成分の高める目的で使用するケースが多い。イオン交換樹脂クロマトグラフィー法は、グルコアミラーゼ作用後に脱色、濾過、イオン交換樹脂による精製した液を分離用のイオン交換樹脂によってグルコースを除去する方法である。用いるイオン交換交換樹脂としては、市販一般の強酸性陽イオン交換樹脂、具体的にはアンバーライトIR−110、同IR−118、同IR−120(以上商品名、オルガノ社製)、ダイヤイオン2K−110、同SKK−102(以上商品名、三菱化成製)などを例示することができる。使用樹脂に応じてカラム通液時の流速を調整することが好ましいが、SV=0.1〜0.6、好ましくは0.2〜0.4、温度は20〜70℃、好ましくは50〜70℃で通液する。この分離処理によって、難消化性成分の含量を約80質量%以上、好ましくは85〜95質量%以上に高め、グルコースの含量を0.5質量%程度まで低下することができる。
【0028】
難消化性糖質は、上記のような方法で得られた難消化性デキストリンや難消化性水飴以外にそれらの還元物を包含する。市販品としてパインファイバー(商品名、松谷化工業性の難消化性デキストリン、難消化成分:50〜60質量%含有)、ファイバーソル2(商品名、松谷化工業製の難消化性デキストリンで難消化成分85〜95質量%含有)、ファイバーソル2H(商品名、松谷化学工業製の還元難消化性デキストリン、難消化成分:85質量%以上含有)などが利用できる。
【0029】
上記のようにして造粒された大豆蛋白造粒物は、充分に当初の目的を達成することができるが、さらに難消化性糖質を含有する水溶液にレシチンを添加して造粒すると、造粒された大豆蛋白の液体に対する分散がより速くなり、或は飲用時におけるのどごしがよりスムーズになるため好ましい。その際、レシチンの添加量は粉末状大豆蛋白100質量部に対して0.4〜2.0質量部であることが好ましい。
粉末状大豆蛋白100質量部に対してレシチンを0.4質量部未満で添加した場合には上記の効果においてレシチン無添加の場合と殆ど変わりがなく、また、2.0質量部を越えると、難消化性糖質の水溶液にレシチンを分散させる時間が長くなったり、大豆蛋白の含量が低下するため、この程度にとどめておくのが望ましい。
【0030】
本発明に使用するレシチンは、食品用添加物として一般に使用されているレシチン、即ち大豆レシチンや卵黄レシチンの何れでも使用できるが、価格が安い、大豆蛋白との馴染みがよいということで大豆レシチンがより好ましい。大豆レシチンの中でも、油脂などの含有量が多くて特有の臭いや風味があり、ペースト状或は可塑状で取扱いがしにくい粗製レシチンに比べて、粉末状で取扱いやすく、水に対する分散性や溶解性に優れているという点で、精製レシチンや酵素処理レシチンが本発明にはさらに好ましい。
【0031】
本発明の易分散性大豆蛋白造粒物は、難消化性糖質やレシチンを前述した割合で使用して製造される蛋白補給食品であるが、難消化性糖質の使用割合を粉末状大豆蛋白と等量程度まで任意の割合に増量して、難消化性糖質が本来有するコレステロ−ルの低下、インシュリンの分泌抑制、血糖値の上昇抑制、整腸作用、大腸ガン、心臓病や脳卒中の予防、有害物の排泄など種々の生理作用を強化することもできる。その際、粉末状大豆蛋白100質量部に対して難消化性糖質15質量部程度は水溶液にして粉末状大豆に噴霧し、残りの難消化性糖質は粉末状大豆蛋白と予め混合しておくのが望ましい。前記したごとく、難消化性糖質を水溶液として添加する割合を増やすと通液時間や乾燥時間が長くなる。
【0032】
さらに、本発明の易分散性大豆蛋白造粒物に、微量成分、例えばビタミン類やミネラル等の体に有益な成分も含有させることもできる。その際、水に不溶なビタミン類やミネラルは粉末状の大豆蛋白と予め混合しておいてから難消化性糖質を含む水溶液を噴霧し、水に可溶なビタミン類やミネラルは、難消化性糖質を含む水溶液に溶解して同時に噴霧する、または難消化性糖質水溶液の噴霧の前後においてこれらの成分を含有する水溶液を独立に噴霧し、造粒を行うこともできる。
【0033】
なお、本明細書において“易分散性大豆蛋白造粒物”とは、水、牛乳、乳酸飲料、果汁飲料など通常飲用する液体に均一に、かつ短時間、好ましくは約10秒以内、より好ましくは約5秒以内で分散できる大豆蛋白造粒物を意味する。
【0034】
本発明の易分散性大豆蛋白造粒物を分散する液体としては、水、牛乳、乳酸飲料、果汁飲料が挙げられるがこれらに限定されない。本発明の易分散性大豆蛋白造粒物の液体に対する使用量は特に限定されないが、通常約50〜150g/lの範囲内において使用することにより、本発明の効果が最もよく発揮される。
【0035】
以下に本発明をより具体的に説明するために流動層を用いる易分散性大豆蛋白造粒物の製造法の一例を示す。
流動層造粒装置に粉末状大豆蛋白を投入し、50〜80℃程度の温風を注入して粉末状大豆蛋白を流動させながら、粉末状大豆蛋白100質量部に対して難消化性糖質が少なくとも5質量部の割合になるまで、難消化性糖質を5〜50質量%、好ましくは8〜30質量%含有させた水溶液を噴霧する。水溶液には、粉末状大豆蛋白100質量部に対してレシチン0.4〜2質量部の割合で分散しておくのがより好ましい。また、必要に応じてカルシウム塩、鉄などのミネラル類やビタミン類を粉末状大豆蛋白と粉体で予め混合する、或は難消化性糖質を含む水溶液に溶解または分散させておいてもよい。
【0036】
液の全量を噴霧後、品温が50〜60℃程度に達するまで乾燥し、次いで20〜30℃程度の冷風を送って品温が35〜45℃に低下するまで冷却して造粒乾燥を終了する。造粒品の粒子径は、90〜500μm、好ましくは120〜350μm程度になるように噴霧温度や噴霧速度を調整する。
得られた易分散性大豆蛋白造粒物は、水や牛乳などの液体に迅速に分散し、そのまま飲用してもざらつきがなくてのどごしもよく、元の液体と大差ない感覚で飲用できるようになった。
次に参考例、実施例を挙げ本発明を更に詳細に説明する。尚、実施例で部とあるのは、質量部を表す。
【0037】
【実施例1】
プロファム891(商品名、ADM社の分離大豆蛋白、粒子径:100メッシュパス分が90質量%以上)100部を小型流動層装置(大河原製作所製造の実験用の造粒装置、20L型)に入れ、65℃の温風で粉末状の大豆蛋白を流動させながら、水100部に難消化性糖質とレシチンを表1の割合で添加して調整した溶液を噴霧して大豆蛋白を造粒した。
難消化性糖質としてはファイバーソル2(商品名、松谷化学工業製の難消化性デキストリン、難消化性成分約90質量%含有)、レシチンとしてはUltralec P(商品名、ADM社製のアセトン不溶分97%以上の精製大豆レシチン)を用い、噴霧用の溶液は難消化性糖質を水に溶解し、レシチンを分散させることで調整した。また、比較例として難消化性糖質の代わりにパインデックス#2(商品名、松谷化学工業製のマルトデキストリン、難消化性成分約3%含有)を用いて同様に大豆蛋白を造粒した。
液の全量を噴霧後、品温が55℃に達するまで乾燥し、次いで25℃の冷風を送って品温が40℃に低下するまで冷却して造粒乾燥を終了し、表1に示す試料1〜試料8の造粒品を得た。
【0038】
さらに、100部のプロファム891と10部のファイバーソル2を粉体で混合し、流動層に投入して流動させ、水100部に1部のUltralec Pを分散したレシチン分散液を噴霧して、同じように造粒したものを試料9の造粒品とした。
得られた造粒品の分散性や飲用時の状態を下記に示した基準で評価し、その結果を表2に記載した。
【0039】
<分散性>300ml容ビーカーに20℃の水200mlを入れ、試料10gを一度に投入し、スプーンで撹拌して分散状態をみる。
◎:5秒間の撹拌で分散する。
○:10秒間の撹拌で分散する。
△:10秒間の撹拌でダマが一部発生する。
×:10秒間の撹拌でダマがかなり発生する。
【0040】
<口当り>300ml容ビーカーに20℃の水200mlを入れ、試料10gを一度に投入し、スプーンで10秒間攪拌分散し、口に入れた時の口当りをみる。
◎:非常に滑らかである。
○:滑らかである。
△:ざらつきがある。
×:ざらつきが非常に多い。
【0041】
<のどごし>口当りの評価と同じように分散し、そのまま飲用した時ののどごしをみる。
◎:のどごしが良く、飲用に全く支障がない。
○:幾分粉っぽいが、飲用に支障がない。
△:粉っぽく、飲用するのに抵抗を感じる。
×:非常に粉っぽく、飲用しにくい。
【0042】
<味>口当りの評価と同じように分散し、飲用した時の味を牛乳と比較する。
◎:牛乳と区別できない程度の味で、飲用しても全く抵抗がない。
○:牛乳に近い味をしていて、飲用しても抵抗がない。
△:苦味、えぐ味、収斂味など牛乳にない不快な味が若干感じられ、飲用するのに抵抗を感じる。
×:苦味、えぐ味、収斂味、など牛乳にない不快な味が強く、飲用するには非常に抵抗がある。
【0043】
【表1】
Figure 0004606550
【0044】
【表2】
Figure 0004606550
【0045】
【実施例2】
実施例1において、牛乳をジュースに変えて評価したところ、ほぼ同様の結果を示した。
【0046】
【実施例3】
100部のプロファム891を流動させ、水100部にファイバーソル2H(商品名、松谷化学工業製の還元難消化性デキストリン、難消化性成分約88質量%含有)を12部とUltralec P(レシチン)を0.8部を添加して調整した溶液を噴霧し、実施例1に準じて造粒した。
得られた大豆蛋白の造粒品を、実施例1に準じて評価したところ、実施例1のファイバーソル2とレシチンを用いた場合とほぼ同様の評価結果を示した。
【0047】
【実施例4】
100部のプロファム891と3部の乳酸カルシウム5水和物を粉体で混合し、流動層に投入して流動させ、水100部に8部のファイバーソル2と1.2部のUltralec Pを添加して調整した溶液の2/3程度を噴霧した後、噴霧を一端中断し、0.005部のビタミンB1、0.006部のビタミンB2、0.012部のビタミンB12を残りの溶液に添加して溶解してから噴霧を再開した。
噴霧を一端中断した以外は、実施例1に準じて造粒した。
【0048】
得られた大豆蛋白の造粒品を、実施例1に準じて評価したところ、実施例1のファイバーソル2とレシチンを溶液にして噴霧して造粒した場合とほぼ同様の評価結果を示した。
【0049】
【発明の効果】
本発明の易分散性大豆蛋白造粒物は、以下の効果を奏する。
1.水、牛乳、乳酸飲料、果汁飲料など通常飲用する液体に投入しても「ダマ」を形成しないで分散する。
2.上記液体に短時間で分散できる。
3.分散直後に液体を口にいれても、ざらつきがなくてのどごしがよい。
4.分散された液体の飲用時に大豆臭やえぐ味、苦味、収斂味などの不快な味を感じさせにくい。

Claims (8)

  1. 粉末状大豆蛋白の表面が難消化性糖質によりコーティングされている大豆蛋白造粒物であって、前記粉末状大豆蛋白100質量部に対して少なくとも質量部の前記難消化性糖質を含み、前記難消化性糖質が難消化性成分を少なくとも30質量%含みかつ焙焼デキストリンを原料として得られたものであることを特徴とする、上記大豆蛋白造粒物。
  2. 難消化性糖質が、原料である焙焼デキストリンを少なくともα−アミラーゼで処理することにより得られたものであることを特徴とする、請求項1記載の大豆蛋白造粒物。
  3. 前記難消化性糖質によるコーティングが更にレシチンを含む、請求項1または2に記載の大豆蛋白造粒物。
  4. 難消化性糖質を含む水溶液を粉末状大豆蛋白に噴霧しながら造粒を行う工程を含む大豆蛋白造粒物の製造法であって、前記粉末状大豆蛋白100質量部に対して前記難消化性糖質を少なくとも質量部用いること並びに前記難消化性糖質が難消化性成分を少なくとも30質量%含みかつ焙焼デキストリンを原料として得られたものであることを特徴とする上記製造法。
  5. 難消化性糖質が、原料である焙焼デキストリンを少なくともα−アミラーゼで処理することにより得られたものであることを特徴とする、請求項4記載の製造法。
  6. 難消化性糖質を含む水溶液が更にレシチンを含む、請求項4または5に記載の製造法。
  7. 造粒が流動層造粒である、請求項4〜6のいずれか一項に記載の製造法。
  8. 請求項4〜7のいずれか一項に記載の製造法により製造される大豆蛋白造粒物。
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