JPH05123116A - 酵素により特性を改変した澱粉粒の利用方法 - Google Patents
酵素により特性を改変した澱粉粒の利用方法Info
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- JPH05123116A JPH05123116A JP3311508A JP31150891A JPH05123116A JP H05123116 A JPH05123116 A JP H05123116A JP 3311508 A JP3311508 A JP 3311508A JP 31150891 A JP31150891 A JP 31150891A JP H05123116 A JPH05123116 A JP H05123116A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【構成】 α−アミラーゼを作用させて特性を改変させ
た澱粉粒を含有する即席および/または液状食品素材、
α−アミラーゼおよび/またはグルコアミラーゼを作用
させて特性を改変させた澱粉粒を含有する疎水性食品素
材吸着剤、小麦粉を用いて麺類またはパン類を製造する
にあたり、α−アミラーゼを作用させて特性を改変させ
たトウモロコシ澱粉粒を小麦粉に混合する麺類またはパ
ン類の製造方法並びに澱粉糖を製造するにあたり、α−
アミラーゼを作用させて特性を改変させた澱粉粒を用い
る澱粉糖の製造方法。 【効果】 澱粉粒に各種澱粉分解酵素を作用させて特性
を変化させた澱粉粒を食品素材など各種用途に有効に利
用できる。特に、α−アミラーゼで軽度に分解した穀類
澱粉粒は、その粘度が急激に減少するので、処理澱粉粒
を即席液状食品とすることができる。また、酵素処理澱
粉粒は各種香味成分を吸着する作用を示す。
た澱粉粒を含有する即席および/または液状食品素材、
α−アミラーゼおよび/またはグルコアミラーゼを作用
させて特性を改変させた澱粉粒を含有する疎水性食品素
材吸着剤、小麦粉を用いて麺類またはパン類を製造する
にあたり、α−アミラーゼを作用させて特性を改変させ
たトウモロコシ澱粉粒を小麦粉に混合する麺類またはパ
ン類の製造方法並びに澱粉糖を製造するにあたり、α−
アミラーゼを作用させて特性を改変させた澱粉粒を用い
る澱粉糖の製造方法。 【効果】 澱粉粒に各種澱粉分解酵素を作用させて特性
を変化させた澱粉粒を食品素材など各種用途に有効に利
用できる。特に、α−アミラーゼで軽度に分解した穀類
澱粉粒は、その粘度が急激に減少するので、処理澱粉粒
を即席液状食品とすることができる。また、酵素処理澱
粉粒は各種香味成分を吸着する作用を示す。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酵素により物性を改変
した澱粉粒の利用方法に関し、詳しくは澱粉粒に各種澱
粉分解酵素を作用させて特性を改変した澱粉粒の各種食
品への利用方法に関する。
した澱粉粒の利用方法に関し、詳しくは澱粉粒に各種澱
粉分解酵素を作用させて特性を改変した澱粉粒の各種食
品への利用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】これまでの澱粉の利用法としては、澱粉
と水を混ぜて糊化して糊状として用いる際に、α−アミ
ラーゼまたは酸を添加して低粘性にするか、金属イオ
ン,海藻多糖,水溶性ガム類など各種物質の添加により
澱粉糊の物性を高め、または低下させたりして利用する
などの方法がある。また、澱粉粒の特性改変法として
は、澱粉粒に架橋処理を施して低溶解性とする方法が知
られている。
と水を混ぜて糊化して糊状として用いる際に、α−アミ
ラーゼまたは酸を添加して低粘性にするか、金属イオ
ン,海藻多糖,水溶性ガム類など各種物質の添加により
澱粉糊の物性を高め、または低下させたりして利用する
などの方法がある。また、澱粉粒の特性改変法として
は、澱粉粒に架橋処理を施して低溶解性とする方法が知
られている。
【0003】しかし、澱粉粒に直接酵素を作用させて、
澱粉粒の特性を改変させ、これを水などに溶解したとき
に物性を大きく変化させる方法は従来全く知られていな
い。ましてや、如何なる酵素で澱粉粒を処理すれば、該
澱粉粒を溶解したときに、その物性が大きく変化するか
ということについては全く知られておらず、このような
処理で澱粉粒の物性が大きく変化するなどは予想だにさ
れていなかった。さらに、酵素処理により特性を改変さ
せた澱粉粒の利用については従来全く知られていなかっ
た。
澱粉粒の特性を改変させ、これを水などに溶解したとき
に物性を大きく変化させる方法は従来全く知られていな
い。ましてや、如何なる酵素で澱粉粒を処理すれば、該
澱粉粒を溶解したときに、その物性が大きく変化するか
ということについては全く知られておらず、このような
処理で澱粉粒の物性が大きく変化するなどは予想だにさ
れていなかった。さらに、酵素処理により特性を改変さ
せた澱粉粒の利用については従来全く知られていなかっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、農林水
産省食品総合研究所の小林 昭一氏らが開発した、澱粉
粒を直接澱粉分解酵素で処理して特性を改変した澱粉粒
の利用法について検討を重ね、該澱粉粒の特性を活かし
た食品素材等としての利用法を確立して本発明を完成し
た。
産省食品総合研究所の小林 昭一氏らが開発した、澱粉
粒を直接澱粉分解酵素で処理して特性を改変した澱粉粒
の利用法について検討を重ね、該澱粉粒の特性を活かし
た食品素材等としての利用法を確立して本発明を完成し
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は第1
に、α−アミラーゼを作用させて特性を改変させた澱粉
粒を含有することを特徴とする即席および/または液状
食品素材に関し、第2に、α−アミラーゼおよび/また
はグルコアミラーゼを作用させて特性を改変させた澱粉
粒を含有することを特徴とする疎水性素材吸着剤に関す
る。第3に、本発明は小麦粉を用いて麺類またはパン類
を製造するにあたり、α−アミラーゼを作用させて特性
を改変させたトウモロコシ澱粉粒を小麦粉に混合するこ
とを特徴とする麺類またはパン類の製造方法に関し、第
4に、本発明は澱粉糖を製造するにあたり、α−アミラ
−ゼを作用させて特性を改変させた澱粉粒を用いること
を特徴とする澱粉糖の製造方法に関する。
に、α−アミラーゼを作用させて特性を改変させた澱粉
粒を含有することを特徴とする即席および/または液状
食品素材に関し、第2に、α−アミラーゼおよび/また
はグルコアミラーゼを作用させて特性を改変させた澱粉
粒を含有することを特徴とする疎水性素材吸着剤に関す
る。第3に、本発明は小麦粉を用いて麺類またはパン類
を製造するにあたり、α−アミラーゼを作用させて特性
を改変させたトウモロコシ澱粉粒を小麦粉に混合するこ
とを特徴とする麺類またはパン類の製造方法に関し、第
4に、本発明は澱粉糖を製造するにあたり、α−アミラ
−ゼを作用させて特性を改変させた澱粉粒を用いること
を特徴とする澱粉糖の製造方法に関する。
【0006】酵素処理により特性が改変される澱粉粒と
しては例えば米,小麦,トウモロコシ,馬鈴薯,甘薯な
どに由来するものがある。これら澱粉粒は、澱粉分解酵
素で処理して分解されるが、該酵素として通常は市販
品、例えば精製α−アミラーゼ〔シグマ社、バチルス・
アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefacie
ns)由来、930 IU=国際単位/mg)、精製グルコアミラ
ーゼ(生化学工業(株)、リゾプス・ニベウス(Rhizop
us niveus )由来、32.6 IU/mg)、精製β−アミラー
ゼ(シグマ社、TYPE1-B:甘薯由来、965 IU/mg)等が使
用される。
しては例えば米,小麦,トウモロコシ,馬鈴薯,甘薯な
どに由来するものがある。これら澱粉粒は、澱粉分解酵
素で処理して分解されるが、該酵素として通常は市販
品、例えば精製α−アミラーゼ〔シグマ社、バチルス・
アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefacie
ns)由来、930 IU=国際単位/mg)、精製グルコアミラ
ーゼ(生化学工業(株)、リゾプス・ニベウス(Rhizop
us niveus )由来、32.6 IU/mg)、精製β−アミラー
ゼ(シグマ社、TYPE1-B:甘薯由来、965 IU/mg)等が使
用される。
【0007】酵素処理された澱粉粒は、通常分解率が0.
1〜15.0%であり、分解の程度により、該酵素処理澱
粉粒を溶解したときに、各種の物性を示す。例えば米ま
たはトウモロコシをα−アミラーゼで処理して得た分解
率2%程度の澱粉粒は、熱湯を注ぐことにより、急速に
液化し、均質に溶解する。したがって、このものは即席
スープ,その他の汁物等の液状食品に広く利用すること
ができる。α−アミラーゼを作用させて低粘性とした澱
粉粒は、澱粉糖の製造に有利に使用できる。また、軽微
に分解したトウモロコシ澱粉粒は、麺類やパン類の製造
にあたり、小麦粉と混合して用いることにより麺類やパ
ン類のテクスチャーの改良に効果がある。さらに、α−
アミラーゼおよび/またはグルコアミラーゼを作用させ
て特性を改変させた澱粉粒は疎水性食品素材を吸着する
性質がある。その他、これら酵素処理澱粉粒で調製した
糊は、滑らかで、舌ざわりが良好であるので、飲料,そ
の他の食品に混合して食味の改善を図ることができる。
1〜15.0%であり、分解の程度により、該酵素処理澱
粉粒を溶解したときに、各種の物性を示す。例えば米ま
たはトウモロコシをα−アミラーゼで処理して得た分解
率2%程度の澱粉粒は、熱湯を注ぐことにより、急速に
液化し、均質に溶解する。したがって、このものは即席
スープ,その他の汁物等の液状食品に広く利用すること
ができる。α−アミラーゼを作用させて低粘性とした澱
粉粒は、澱粉糖の製造に有利に使用できる。また、軽微
に分解したトウモロコシ澱粉粒は、麺類やパン類の製造
にあたり、小麦粉と混合して用いることにより麺類やパ
ン類のテクスチャーの改良に効果がある。さらに、α−
アミラーゼおよび/またはグルコアミラーゼを作用させ
て特性を改変させた澱粉粒は疎水性食品素材を吸着する
性質がある。その他、これら酵素処理澱粉粒で調製した
糊は、滑らかで、舌ざわりが良好であるので、飲料,そ
の他の食品に混合して食味の改善を図ることができる。
【0008】酵素処理澱粉粒を上記の様々な用途に用い
る場合、その使用量などの使用方法には特別な条件はな
く、既知の方法に準じて行えばよい。
る場合、その使用量などの使用方法には特別な条件はな
く、既知の方法に準じて行えばよい。
【0009】
【実施例】次に、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1 軽く焙焼した米澱粉粒を50%水懸濁液とし、これにα
−アミラーゼを加えて処理し、分解率2%の酵素処理澱
粉粒を得た。次いで、これを乾燥した後、呈味成分を加
えて粉末スープとすることができた。この粉末に熱湯を
注ぐと、適度の粘度をもつスープが得られた。したがっ
て、この酵素処理澱粉粒は即席スープ食品に用いること
ができる。
発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1 軽く焙焼した米澱粉粒を50%水懸濁液とし、これにα
−アミラーゼを加えて処理し、分解率2%の酵素処理澱
粉粒を得た。次いで、これを乾燥した後、呈味成分を加
えて粉末スープとすることができた。この粉末に熱湯を
注ぐと、適度の粘度をもつスープが得られた。したがっ
て、この酵素処理澱粉粒は即席スープ食品に用いること
ができる。
【0010】実施例2 実施例1と同様にして得た酵素処理米澱粉粒にペパーミ
ントオイルを5%の割合で加え、乾燥状態で10分以
上、室温で攪拌した。その結果、ペパーミントオイルは
酵素処理米澱粉粒に吸着され、ペパーミントオイル吸着
澱粉粒を得た。なお、澱粉粒に吸着できる香味成分はペ
パーミントに限らず、殆どの香味成分を吸着することが
でき、その程度は無処理澱粉粒に比較して2〜10倍で
ある。また、揮散防止効果も強く、1年間の保存でも香
味保持率60%以上という結果を示した。なお、他の澱
粉粒について試験したところ、澱粉粒の種類では、米,
トウモロコシ,小麦などの穀類澱粉粒が優れており、馬
鈴薯,甘藷などのいも澱粉粒は吸着,保持効果が穀類澱
粉粒の70%以下であった。この性質は食品用疎水性素
材に限らず、農薬,化粧品,医薬等の分野でも応用可能
である。
ントオイルを5%の割合で加え、乾燥状態で10分以
上、室温で攪拌した。その結果、ペパーミントオイルは
酵素処理米澱粉粒に吸着され、ペパーミントオイル吸着
澱粉粒を得た。なお、澱粉粒に吸着できる香味成分はペ
パーミントに限らず、殆どの香味成分を吸着することが
でき、その程度は無処理澱粉粒に比較して2〜10倍で
ある。また、揮散防止効果も強く、1年間の保存でも香
味保持率60%以上という結果を示した。なお、他の澱
粉粒について試験したところ、澱粉粒の種類では、米,
トウモロコシ,小麦などの穀類澱粉粒が優れており、馬
鈴薯,甘藷などのいも澱粉粒は吸着,保持効果が穀類澱
粉粒の70%以下であった。この性質は食品用疎水性素
材に限らず、農薬,化粧品,医薬等の分野でも応用可能
である。
【0011】実施例3 α−アミラーゼを作用させて分解率0.5〜1.0%のトウ
モロコシ澱粉粒を得、この澱粉粒を小麦粉に混合して製
麺したところ、腰の強いテクスチャーをもつ麺を製造す
ることができた。同様に、グルコアミラーゼを作用させ
て得た分解率2〜5%のトウモロコシ澱粉粒も製麺に用
いたところ、同様なテクスチャーを示した。
モロコシ澱粉粒を得、この澱粉粒を小麦粉に混合して製
麺したところ、腰の強いテクスチャーをもつ麺を製造す
ることができた。同様に、グルコアミラーゼを作用させ
て得た分解率2〜5%のトウモロコシ澱粉粒も製麺に用
いたところ、同様なテクスチャーを示した。
【0012】実施例4 α−アミラーゼを作用させて得た分解率2%の米澱粉粒
を50%濃度となるように水に溶解し、さらに澱粉粒に
対して10%量の大豆油を混合し、マヨネーズ様ペ−ス
トを得た。
を50%濃度となるように水に溶解し、さらに澱粉粒に
対して10%量の大豆油を混合し、マヨネーズ様ペ−ス
トを得た。
【0013】実施例5 α−アミラーゼを作用させ、分解率2%のトウモロコシ
澱粉粒を得、このものを澱粉糖工業用原料として用い、
サイクロデキストリン合成酵素,マルトオリゴ糖生成酵
素を作用させたところ、従来法よりも容易に澱粉糖の生
成率を増大させることができた。すなわち、酵素処理澱
粉粒を連続的に液化し、基質を少量ずつ添加して、収率
を上げる方法が適用できた。一方、酵素無処理澱粉粒で
は、液化したときの粘度が高く、連続添加は困難であっ
た。
澱粉粒を得、このものを澱粉糖工業用原料として用い、
サイクロデキストリン合成酵素,マルトオリゴ糖生成酵
素を作用させたところ、従来法よりも容易に澱粉糖の生
成率を増大させることができた。すなわち、酵素処理澱
粉粒を連続的に液化し、基質を少量ずつ添加して、収率
を上げる方法が適用できた。一方、酵素無処理澱粉粒で
は、液化したときの粘度が高く、連続添加は困難であっ
た。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、澱粉粒に各種澱粉分解
酵素を作用させて特性を変化させた澱粉粒を食品素材な
ど各種用途に有効に利用できる。特に、α−アミラーゼ
で軽度に分解した穀類澱粉粒は、その粘度特性が急激に
変化し、粘性を僅かに示す程度にまで減少するので、処
理澱粉粒を即席液状食品とすることができ、その用途は
著しく広いものと期待される。この処理澱粉粒と他の無
処理澱粉または処理澱粉粒を任意に混合して、各種の粘
性を作り出すこともできる。酵素処理澱粉粒から調製さ
れる糊または液は滑らかな感触であるので、この他に各
種食品製造用基材としても利用できる。
酵素を作用させて特性を変化させた澱粉粒を食品素材な
ど各種用途に有効に利用できる。特に、α−アミラーゼ
で軽度に分解した穀類澱粉粒は、その粘度特性が急激に
変化し、粘性を僅かに示す程度にまで減少するので、処
理澱粉粒を即席液状食品とすることができ、その用途は
著しく広いものと期待される。この処理澱粉粒と他の無
処理澱粉または処理澱粉粒を任意に混合して、各種の粘
性を作り出すこともできる。酵素処理澱粉粒から調製さ
れる糊または液は滑らかな感触であるので、この他に各
種食品製造用基材としても利用できる。
【0015】また、酵素処理によって穴のあいた澱粉粒
が各種香味成分を吸着する作用を示すことは、非常に興
味ある特性である。澱粉分解酵素は澱粉粒の親水性部分
を優先的に分解し、疎水性部分が残り、結果として香味
成分など疎水性物質を吸着するものと予想される。この
ようにして香味成分を取り込ませた酵素処理澱粉粒は、
酵素処理低粘性澱粉粒と組み合わせたりして各種食品と
することもできる。
が各種香味成分を吸着する作用を示すことは、非常に興
味ある特性である。澱粉分解酵素は澱粉粒の親水性部分
を優先的に分解し、疎水性部分が残り、結果として香味
成分など疎水性物質を吸着するものと予想される。この
ようにして香味成分を取り込ませた酵素処理澱粉粒は、
酵素処理低粘性澱粉粒と組み合わせたりして各種食品と
することもできる。
【0016】さらに、酵素処理低粘性澱粉粒は、極めて
簡単に生産できるので、澱粉糖工業原料としての利用も
有用である。すなわち、低粘性であれば、基質濃度を高
めることができるので、酵素反応の適温まで温度を下げ
ても、液化澱粉が糊とならず、基質の連続添加が可能と
なり、澱粉糖連続生産工程で利用できる。
簡単に生産できるので、澱粉糖工業原料としての利用も
有用である。すなわち、低粘性であれば、基質濃度を高
めることができるので、酵素反応の適温まで温度を下げ
ても、液化澱粉が糊とならず、基質の連続添加が可能と
なり、澱粉糖連続生産工程で利用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A23L 1/10 Z 2121−4B 1/16 A 2121−4B C08B 30/06 8615−4C (72)発明者 島田 清之助 新潟県長岡市福住3丁目5番18号
Claims (4)
- 【請求項1】 α−アミラーゼを作用させて特性を改変
させた澱粉粒を含有することを特徴とする即席および/
または液状食品素材。 - 【請求項2】 α−アミラーゼおよび/またはグルコア
ミラーゼを作用させて特性を改変させた澱粉粒を含有す
ることを特徴とする疎水性素材吸着剤。 - 【請求項3】 小麦粉を用いて麺類またはパン類を製造
するにあたり、α−アミラーゼを作用させて特性を改変
させたトウモロコシ澱粉粒を小麦粉に混合することを特
徴とする麺類またはパン類の製造方法。 - 【請求項4】 澱粉糖を製造するにあたり、α−アミラ
ーゼを作用させて特性を改変させた澱粉粒を用いること
を特徴とする澱粉糖の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3311508A JPH088836B2 (ja) | 1991-10-31 | 1991-10-31 | 酵素により特性を改変した澱粉粒の利用方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3311508A JPH088836B2 (ja) | 1991-10-31 | 1991-10-31 | 酵素により特性を改変した澱粉粒の利用方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05123116A true JPH05123116A (ja) | 1993-05-21 |
JPH088836B2 JPH088836B2 (ja) | 1996-01-31 |
Family
ID=18018081
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3311508A Expired - Lifetime JPH088836B2 (ja) | 1991-10-31 | 1991-10-31 | 酵素により特性を改変した澱粉粒の利用方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH088836B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001008614A (ja) * | 1999-06-28 | 2001-01-16 | Pokka Corp | 即溶性を有するフリーズドライ食品 |
JP2001346522A (ja) * | 2000-06-09 | 2001-12-18 | Matsutani Chem Ind Ltd | 易分散性大豆蛋白造粒物及びその製造法 |
WO2002024938A3 (en) * | 2000-09-22 | 2002-06-27 | Grain Processing Corp | Enzymatically modified hydrophobic starch |
JP2011182750A (ja) * | 2010-03-10 | 2011-09-22 | Tablemark Co Ltd | 穀物粉加工品、及び穀物粉加工品の製造方法 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TWI305547B (en) | 2001-12-27 | 2009-01-21 | Kaneka Corp | Processes for producing coenzyme q10 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59501492A (ja) * | 1982-09-07 | 1984-08-23 | ザ クエイカ− オ−ツ カンパニ− | アルフア−アミラ−ゼを含有する食品およびその製造方法 |
JPS609458A (ja) * | 1983-06-29 | 1985-01-18 | Nippon Seibaku Kk | 穀類粉末の酵素分解法 |
JPH03244340A (ja) * | 1990-02-21 | 1991-10-31 | Lotte Co Ltd | 酵素処理によるビスケットの製造方法 |
-
1991
- 1991-10-31 JP JP3311508A patent/JPH088836B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (3)
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JPS59501492A (ja) * | 1982-09-07 | 1984-08-23 | ザ クエイカ− オ−ツ カンパニ− | アルフア−アミラ−ゼを含有する食品およびその製造方法 |
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JP4606550B2 (ja) * | 2000-06-09 | 2011-01-05 | 松谷化学工業株式会社 | 易分散性大豆蛋白造粒物及びその製造法 |
WO2002024938A3 (en) * | 2000-09-22 | 2002-06-27 | Grain Processing Corp | Enzymatically modified hydrophobic starch |
JP2011182750A (ja) * | 2010-03-10 | 2011-09-22 | Tablemark Co Ltd | 穀物粉加工品、及び穀物粉加工品の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH088836B2 (ja) | 1996-01-31 |
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