JP2016116483A - 澱粉糊化生地用硬化促進剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 澱粉糊化食品の本来の風味や食感を損なうことなく、澱粉糊化生地の硬化を促進することができる澱粉糊化生地用硬化促進剤、前記硬化促進剤を用いる澱粉糊化生地又は澱粉糊化食品の製造方法、及び、前記製造方法で得られる澱粉糊化生地又は澱粉糊化食品を提供することを課題とする。【解決手段】 有効成分として加水分解率が8%以下である澱粉部分分解物を含有してなる澱粉糊化生地用硬化促進剤、前記硬化促進剤を添加することを特徴とする澱粉糊化生地の製造方法、前記硬化促進剤を添加することを特徴とする澱粉糊化食品の製造方法を提供することにより上記課題を解決する。【選択図】 なし

Description

本発明は、澱粉糊化生地の硬化を促進するための硬化促進剤、前記硬化促進剤を用いる澱粉糊化生地又は澱粉糊化食品の製造方法、及び、前記製造方法で得られる澱粉糊化生地又は澱粉糊化食品に関する。
澱粉糊化生地を用いて製造される食品の一種である米菓は、米から製造される菓子であり、主原料となる米又は米粉を蒸練して澱粉糊化生地を作り、当該生地を成型、冷却、切断し、乾燥させた後、焼成又は油調し、醤油、塩、砂糖等の調味料で味付けして調製される。せんべい、おかき、あられ、柿の種等が知られ、軽く、サクサクした特有の食感を有する菓子である。
米菓の製造に際しては、一般に、成型した米菓生地を1乃至4日間冷蔵して硬化させ、生地を切断しやすくすることが行われているが、冷蔵によるエネルギーコストが高価であるという問題があるため、米菓生地の硬化時間の短縮が切望されている。また、十分に硬化していない生地は、切断時に扱いにくく、米菓の生産効率の低下を引き起こすという問題もある。
特許文献1には、ワキシーコーンスターチを硬化促進剤として添加することにより、米菓生地の硬化を促進する方法が開示されている。また、特許文献2には、ハイアミロースコーンスターチを硬化促進剤として添加することにより、米菓生地の硬化を促進する方法が開示されている。さらに、特許文献3には、漂白タピオカ澱粉、酸化タピオカ澱粉、アセチル化タピオカ澱粉、アセチル化漂白タピオカ澱粉及びアセチル化酸化タピオカ澱粉から選ばれる1種又は2種以上の加工タピオカ澱粉を硬化促進剤として添加することにより、米菓生地の硬化を促進する方法が開示されている。しかしながら、特許文献1乃至3に開示された方法は、硬化促進剤として添加した澱粉又は加工澱粉の影響により、米菓の風味が損なわれてしまい、さらには、米菓の食感が損なわれてしまう場合もあるため、米菓の品質上好ましいものではなかった。
また、特許文献4には、エリスリトール又はグリセロールを硬化促進剤として添加することにより、餅生地の硬化を促進する方法が開示されているが、この方法は、硬化促進剤として添加したエリスリトール又はグリセロール自体の甘味により、餅の風味が損なわれてしまうため、餅の品質上十分に満足し得るものではなかった。
特開昭52−102465号公報 特開平9−28297号公報 特開2013−179842号公報 特許第2990895号
本発明は、澱粉糊化食品の本来の風味や食感を損なうことなく、澱粉糊化生地の硬化を促進することができる澱粉糊化生地用硬化促進剤、前記硬化促進剤を添加することを特徴とする澱粉糊化生地の製造方法、前記硬化促進剤を添加することを特徴とする澱粉糊化食品の製造方法、及び、前記製造方法で得られる澱粉糊化生地又は澱粉糊化食品を提供することを課題とする。
本発明者らは、米菓における上記課題を解決すべく鋭意研究を行う過程において、意外にも、澱粉部分分解物、具体的には、加水分解率が8%以下である澱粉部分分解物、前記加水分解率が8%以下である澱粉部分分解物の還元末端にトレハロース構造を導入した澱粉部分分解物、及び、前記加水分解率が8%以下である澱粉部分分解物の還元末端のグルコースを還元した澱粉部分分解物から選ばれる1種又は2種以上が、ワキシーコーンスターチやハイアミロースコーンスターチ、さらには、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉などの澱粉よりも澱粉糊化生地の硬化促進剤として優れていることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、加水分解率が8%以下である澱粉部分分解物、前記加水分解率が8%以下である澱粉部分分解物の還元末端にトレハロース構造を導入した澱粉部分分解物、及び、前記加水分解率が8%以下である澱粉部分分解物の還元末端のグルコースを還元した澱粉部分分解物から選ばれる1種又は2種以上を有効成分とする澱粉糊化生地用硬化促進剤を提供することにより上記課題を解決するものである。
また、本発明は、当該澱粉糊化生地用硬化促進剤を、澱粉糊化生地又はその原料に、澱粉糊化生地又はその原料に含まれる澱粉の固形物当たり、澱粉部分分解物として無水物換算で1乃至20質量%添加する工程を含んでなる澱粉糊化生地の製造方法を提供することにより上記課題を解決するものである。
さらに、本発明は、澱粉糊化生地の原料を加熱して澱粉糊化生地を調製する工程、及び、澱粉糊化生地を所定形状に成型する工程を含み、さらに、当該澱粉糊化生地用硬化促進剤を、澱粉糊化生地又はその原料に、澱粉糊化生地又はその原料に含まれる澱粉の固形物当たり、澱粉部分分解物として無水物換算で1乃至20質量%添加する工程を含んでなる澱粉糊化食品の製造方法を提供することにより上記課題を解決するものである。
本明細書でいう澱粉糊化生地とは、澱粉を主原料とし、これらを加工時に蒸煮する、炊く、茹でるなどの方法により加熱して含まれる澱粉を糊化して調製した生地であって、食品分野において、澱粉糊化食品の製造に好適に用いることのできるものを意味する。
また、本明細書でいう澱粉糊化生地の硬化とは、生地中の糊化した澱粉が冷却によって老化することにより硬くなる現象であり、硬化促進とは、硬化の速度を速め、硬化に要する期間を短縮することである。
本発明の澱粉糊化生地用硬化促進剤は、澱粉糊化生地の原料に比較的少量添加した後、糊化させて冷却するか、又は、原料を糊化して得た澱粉糊化生地に比較的少量添加した後、冷却することで、澱粉糊化生地の硬化を促進することができるので、冷蔵による硬化に要する時間を短縮することにより、冷蔵エネルギーコストの削減を行うことができる。本発明の澱粉糊化生地用硬化促進剤を澱粉糊化食品の製造に適用した場合には、澱粉糊化生地を短期間で硬化させることができ、澱粉糊化生地の切断が容易になるまで硬化させるために必要な冷蔵時間を著しく短縮するばかりでなく、硬化した澱粉糊化生地の切断性が向上するため、澱粉糊化食品の生産効率を向上させることができる。また、澱粉部分分解物を有効成分とする本発明の澱粉糊化生地用硬化促進剤は、澱粉特有の糊臭がないため、硬化促進剤として澱粉を用いる従来技術の課題であった澱粉糊化食品の本来の風味の損失がなく、且つ、澱粉糊化食品本来の食感を維持した澱粉糊化食品を提供することができる。
本発明は、加水分解率が8%以下である澱粉部分分解物、前記加水分解率が8%以下である澱粉部分分解物の還元末端にトレハロース構造を導入した澱粉部分分解物、及び、前記加水分解率が8%以下である澱粉部分分解物の還元末端のグルコースを還元した澱粉部分分解物から選ばれる1種又は2種以上を有効成分とする澱粉糊化生地用硬化促進剤を提供するものである。
本明細書でいう澱粉部分分解物とは、澱粉を部分的に加水分解して得られる分解物を意味する。澱粉の加水分解の程度は、下記数式(数1)で算出される加水分解率で表すことができる。加水分解率は、全糖量に対する還元糖量の割合であり、澱粉部分分解物の平均グルコース重合度の指標としても用いることができる。全糖量は、例えば、グルコースを標準物質として、アンスロン硫酸法やフェノール硫酸法などを用いて測定することができる。また、還元糖量は、例えば、グルコースを標準物質として、ソモギー・ネルソン法やパーク・ジョンソン法などを用いて測定することができる。加水分解率が低い澱粉部分分解物は、分解の程度が低く、平均グルコース重合度が大きいことを意味し、逆に、加水分解率が100%のものは、澱粉がグルコースにまで完全に分解されていることを意味する。澱粉の大部分を構成するアミロペクチンは、通常、平均グルコース重合度が10,000乃至100,000であるといわれており、そのアミロペクチン分子において還元末端は1つであるから、その加水分解率は、理論上、0.001乃至0.01%となる。したがって、本明細書でいう澱粉部分分解物とは、澱粉を人為的に加水分解したものであって、その加水分解率が、通常、0.01%超であるものを意味することとする。
Figure 2016116483
なお、本明細書でいう加水分解率とは、全糖量及び還元糖量を、グルコースを標準物質として、それぞれアンスロン硫酸法及びソモギー・ネルソン法を用いて測定し、前記数1に基づき、算出される値を意味する。
本明細書でいう加水分解率が8%以下である澱粉部分分解物とは、加水分解率が8%以下になる程度に澱粉を部分的に加水分解したものを意味する。
また、本明細書でいう加水分解率が8%以下である澱粉部分分解物の還元末端にトレハロース構造が導入された澱粉部分分解物とは、当該澱粉部分分解物の還元末端のグルコースの結合様式をα−1,4結合からα,α−1,1結合へ変換したものを意味する。
さらに、本明細書でいう加水分解率が8%以下である澱粉部分分解物の還元末端のグルコースを還元した澱粉部分分解物とは、当該澱粉部分分解物の還元末端のグルコースのアルデヒド基を還元し、水酸基に変換したものを意味する。
本発明で用いる加水分解率が8%以下である澱粉部分分解物は、いかなる製造方法によって得られる澱粉部分分解物であってもよく、例えば、澱粉をα−アミラーゼなどの酵素で部分的に加水分解して得られる澱粉部分分解物であってもよく、塩酸などの酸で部分的に加水分解して得られる澱粉部分分解物であってもよい。これらの内、酵素による分解の方が、澱粉部分分解物の溶液が着色しない点でより好適に利用できる。
本発明で用いる加水分解率が8%以下である澱粉部分分解物の好適な一例としては、澱粉にα−アミラーゼや澱粉枝切り酵素などの酵素を作用させて得られる澱粉部分分解物が挙げられる。また、α−アミラーゼや澱粉枝切り酵素などに加え、澱粉枝作り酵素や、特開2014−054221号公報に開示されているような重合度2以上のα−1,4グルカンを澱粉質の内部のグルコース残基にα−1,6転移する活性を有する酵素、国際公開第WO2008/136331号パンフレットにおいて開示されているα−グルコシル転移酵素などを併用して得られる澱粉部分分解物であってもよい。
前記α−アミラーゼの由来は、特に限定されるものではなく、例えば、微生物や植物由来のものであってもよく、遺伝子組換えによって得られるものであってもよい。前記α−アミラーゼの作用量に、特に制限はなく、通常、澱粉固形物1g当たり0.1乃至100単位の範囲内で適宜選択される。また、前記α−アミラーゼを作用させる温度及びpHは、酵素反応が進行する範囲内で適宜選択することができ、例えば、反応温度は10乃至120℃、反応pHはpH3乃至9の範囲が好適である。また、反応時間は酵素反応の進行具合に応じて適宜選択することができ、例えば0.1乃至100時間の範囲から選択すればよい。
前記澱粉枝切り酵素は、澱粉のα−1,6結合を分解する酵素であればよく、例えば、イソアミラーゼやプルラナーゼが挙げられる。また、前記澱粉枝切り酵素の由来は、特に限定されるものではなく、例えば、微生物由来や植物由来のものであってもよく、遺伝子組換えによって得られるものであってもよい。前記澱粉枝切り酵素の作用量に、特に制限はなく、通常、澱粉固形物1g当たり100乃至100,000単位の範囲内で適宜選択される。また、前記澱粉枝切り酵素を作用させる温度及びpHは、酵素反応が進行する範囲内で適宜選択することができ、例えば、反応温度は10乃至60℃、反応pHはpH3乃至9の範囲が好適である。また、反応時間は酵素反応の進行具合に応じて適宜選択することができ、例えば0.1乃至100時間の範囲から選択すればよい。
また、本発明で用いる、加水分解率が8%以下である澱粉部分分解物の還元末端にトレハロース構造を導入した澱粉部分分解物の好適な一例としては、加水分解率が8%以下である澱粉部分分解物にグリコシルトレハロース生成酵素を作用させて得られる、還元末端にトレハロース構造が導入された澱粉部分分解物が挙げられる。
前記グリコシルトレハロース生成酵素は、酵素番号(EC)5.4.99.15で示される酵素であり、α−1,4結合を介して連結した重合度3以上のグルカンの還元末端のグルコース残基に作用して、その結合様式をα−1,4結合からα,α−1,1結合へ変換することにより、還元末端にトレハロース構造を導入する酵素である。また、前記グリコシルトレハロース生成酵素の由来は、特に限定されるものではなく、例えば、微生物由来や植物由来のものであってもよく、遺伝子組換えによって得られるものであってもよい。前記グリコシルトレハロース生成酵素の作用量に、特に制限はなく、通常、澱粉固形物1g当たり0.1乃至100単位の範囲内で適宜選択される。また、前記グリコシルトレハロース生成酵素を作用させる温度及びpHは、酵素反応が進行する範囲内で適宜選択することができ、例えば、反応温度は10乃至90℃、反応pHはpH3乃至9の範囲が好適である。また、反応時間は酵素反応の進行具合に応じて適宜選択することができ、例えば0.1乃至100時間の範囲から選択すればよい。なお、グリコシルトレハロース生成酵素の活性は、例えば、特許第3958884号の段落0026に記載された方法、すなわち、マルトペンタオースを基質とし、グリコシルトレハロース生成酵素の作用による還元末端へのトレハロース構造の導入に伴う還元力の減少を測定する方法などにより測定することができる。本明細書でいうグリコシルトレハロース生成酵素の活性1単位は、上記測定方法において、1分間に1μmolのマルトペンタオースに相当する還元力を減少させる酵素量である。
さらに、本発明で用いる、加水分解率が8%以下である澱粉部分分解物の還元末端のグルコースを還元した澱粉部分分解物の好適な一例としては、加水分解率が8%以下である澱粉部分分解物を水素添加して得られる、還元末端のグルコース残基が還元された澱粉部分分解物が挙げられる。
前記水素添加は、例えば、固形物濃度30質量%の澱粉部分分解物水溶液に、触媒としてラネーニッケル8乃至15質量%を添加した後、オートクレーブを用いて、水素分圧2乃至15MPa、温度90乃至150℃で数時間反応させることにより行うことができる。
以下、本明細書では、「加水分解率が8%以下である澱粉部分分解物、前記加水分解率が8%以下である澱粉部分分解物の還元末端にトレハロース構造を導入した澱粉部分分解物、及び、前記加水分解率が8%以下である澱粉部分分解物を水素添加した澱粉部分分解物から選ばれる1種又は2種以上」を、単に「澱粉部分分解物」という場合がある。
本発明の澱粉糊化生地用硬化促進剤の有効成分である澱粉部分分解物の原料は、とりわけその植物種や品種などによって限定されるものではなく、例えば、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、トウモロコシ澱粉、小麦澱粉、米澱粉、甘藷澱粉などが挙げられる。これらの内、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、トウモロコシ澱粉を原料とするものは、とりわけ顕著な硬化促進作用を有し、より好適に利用できる。
本発明の澱粉糊化生地用硬化促進剤の有効成分である加水分解率が8%以下の澱粉部分分解物は、硬化促進作用を良好に発揮させる上で、望ましくは、加水分解率が0.1%以上8%以下、より望ましくは、加水分解率が0.1%以上3%以下、さらに望ましくは、加水分解率が0.4%以上1.4%以下であるものがより好適に利用できる。
また、本発明の澱粉糊化生地用硬化促進剤の有効成分である加水分解率が8%以下の澱粉部分分解物は、硬化促進作用を良好に発揮させる上で、その重量平均分子量が、望ましくは、10,000乃至500,000、より望ましくは、50,000乃至500,000、さらに望ましくは、60,000乃至350,000であるものがより好適に利用できる。
さらに、本発明の澱粉糊化生地用硬化促進剤の有効成分である加水分解率が8%以下の澱粉部分分解物は、β−アミラーゼ消化物の固形物当たりのマルトースの割合が40質量%以上であるものがより好適に利用できる。本発明の澱粉糊化生地用硬化促進剤は、澱粉糊化食品の食感を損なうことなく、澱粉糊化生地の硬化を促進するものであり、これらをともに実現させる上で、β−アミラーゼ消化物の固形物当たりのマルトースの割合が、望ましくは、40質量%以上80質量%未満、より望ましくは、40質量%以上60質量%以下である澱粉部分分解物が有効成分としてより好適に利用できる。一方、澱粉糊化生地の硬化を促進し、且つ、澱粉糊化食品の食感をより軽くすることが要求される場合には、β−アミラーゼ消化物の固形物当たりのマルトースの割合が80質量%以上である澱粉部分分解物が有効成分としてより好適に利用できる。
β−アミラーゼは、澱粉質を非還元末端からマルトース単位で加水分解するエキソ型の酵素であり、澱粉を構成するα−グルカンのα−1,6−グリコシド結合した分岐部で加水分解反応が停止する。したがって、β−アミラーゼ消化物の固形物当たりのマルトースの割合は、澱粉質の非還元末端から分岐構造部分までの直鎖構造の長さとその含量の指標であり、この値が大きいほど直鎖構造が長く、その含量が多いことを意味する。
本発明の澱粉糊化生地用硬化促進剤は、所望の硬化促進作用を発揮する限り、それに有効成分として含有される澱粉部分分解物の量には特に制限はなく、例えば、澱粉部分分解物を1乃至100質量%の範囲で含有することができる。
本発明の澱粉糊化生地用硬化促進剤は、澱粉部分分解物に加えて、必要に応じて、水、澱粉、加工澱粉、難消化性の多糖類、甘味料、蛋白質、酵素、ペプチド、ミネラル、着色料、着香料、糊料、安定化剤、賦形剤、増量剤、pH調整剤などから選ばれる1種又は2種以上の成分を適宜添加することも随意である。
また、本発明は、当該澱粉糊化生地用硬化促進剤を、澱粉糊化生地又はその原料に、澱粉糊化生地又はその原料に含まれる澱粉の固形物当たり、澱粉部分分解物として無水物換算で1乃至20質量%添加する工程を含んでなる澱粉糊化生地の製造方法を提供するものである。
さらに、本発明は、澱粉糊化生地の原料を加熱して澱粉糊化生地を調製する工程、及び、澱粉糊化生地を所定形状に成型する工程を含み、さらに、当該澱粉糊化生地用硬化促進剤を、澱粉糊化生地又はその原料に、澱粉糊化生地又はその原料に含まれる澱粉の固形物当たり、澱粉部分分解物として無水物換算で1乃至20質量%添加する工程を含んでなる澱粉糊化食品の製造方法、及び、前記製造方法で得られる澱粉糊化食品を提供するものである。
本発明において、澱粉糊化生地及び澱粉糊化食品の主原料である澱粉としては、澱粉を含有する植物又は当該植物から得られる澱粉である限り利用でき、とりわけその植物種や品種などによって限定されるものではない。植物種としては、コメ(サティバ種(ジャポニカ種、ジャバニカ種並びにインディカ種)、グラベリマ種及びネリカなど)、トウモロコシ、オオムギ、モチムギ、ハダカムギ、コムギ、ライムギ、カラスムギ、エンバク、ハトムギ、キビ、アワ、ヒエ、モロコシ、シコクビエ、トウジンビエ、テフ、フォニオ、コドラ、マコモ、ダイズ、アズキ、リョクトウ、ササゲ、インゲンマメ、ライマメ、ラッカセイ、エンドウ、ソラマメ、レンズマメ、ヒヨコマメ、レンズマメ、ベニバナインゲン、ケツルアズキ、モスビーン、テパリービーン、タケアズキ、フジマメ、ホースグラム、バンバラマメ、ゼオカルパマメ、キマメ、ナタマメ、タチナタマメ、グラスピー、クラスタマメ、シカクマメ、ハッショウマメ、イナゴマメ、ルピナス、タマリンド、ソバ、ダッタンソバ、アマランス、キヌア、クズ、ワラビ、カタクリ、サツマイモ、キャッサバ、ジャガイモ、キクイモ、アピオス、タロイモ、コンニャクイモ、ヤムイモ、サゴヤシ、バナナなどが挙げられる。また、澱粉を含有する植物から得られる澱粉としては、米粉(糯粉、白玉粉、求肥粉、及び、上新粉など)、小麦粉、大麦粉、ライ麦粉、トウモロコシ粉、テフ粉、ひえ粉、大豆粉、ヒヨコマメ粉、エンドウマメ粉、緑豆粉、蕎麦粉、アマランサス粉、栗粉、どんぐり粉、バナナ澱粉などの地上澱粉や、タピオカ粉、馬鈴薯粉、片栗粉、甘藷澱粉、葛粉、わらび粉などの地下澱粉が挙げられる。
本明細書でいう澱粉糊化食品とは、澱粉糊化生地を成型して製造する食品である。具体的には、米菓や餅、葛餅、わらび餅、団子、外郎、軽羹、おこし、春雨、トック、大根餅などを挙げることができる。
本発明の澱粉糊化生地用硬化促進剤の添加量は、澱粉糊化食品の製造工程の管理上、所望の硬化促進作用が発揮される適宜の添加量を採用すればよく、澱粉糊化生地又はその原料に含まれる澱粉の固形物当たり、澱粉部分分解物として無水物換算で、望ましくは、1乃至20質量%、より望ましくは、5乃至10質量%の範囲が好適である。澱粉糊化生地の硬化速度は、澱粉糊化生地用硬化促進剤の有効成分である澱粉部分分解物の添加量を調整することにより、適宜調整することができる。
本発明の澱粉糊化食品の製造方法は、本発明の澱粉糊化生地用硬化促進剤を、原料の仕込み段階で、あるいは、澱粉糊化生地を調製した後に、原料又は澱粉糊化生地に添加する点を除けば、従来の澱粉糊化食品の製造方法と特に変わりはなく、種々の澱粉糊化食品それぞれに応じた工程を従前どおり利用することができる。
また、本発明の澱粉糊化生地及び澱粉糊化食品の製造方法においては、硬化促進剤としての澱粉部分分解物とともに、ワキシーコーンスターチ、コーンスターチ、ハイアミロースコーンスターチ、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、甘薯澱粉、小麦澱粉、米澱粉、及び、それらの加工澱粉などを添加することも随意である。
なお、従来は、澱粉糊化生地用硬化促進剤として、ワキシーコーンスターチやハイアミロースコーンスターチなどの澱粉を利用して澱粉糊化生地の硬化促進が達成されており、澱粉部分分解物は澱粉糊化生地の硬化促進剤として利用されてこなかった。これは、速やかに老化する澱粉の方が、澱粉部分分解物よりも、当然、澱粉糊化生地の硬化を促進すると考えられていたためであり、澱粉よりも老化の遅い澱粉部分分解物が、澱粉よりも顕著に澱粉糊化生地の硬化を促進するとは予想もできなかったためである。すなわち、本発明は、加水分解率が8%以下の澱粉部分分解物を利用して澱粉糊化生地の硬化促進を達成するという点で、従来技術とは全く異なる技術思想に基づくものである。
以下、実験に基づいて本発明をより詳細に説明する。
<実験1:澱粉の由来による米菓生地の硬化促進作用の比較>
ワキシーコーンスターチやハイアミロースコーンスターチは、米菓生地の硬化促進作用を有することが知られているが、澱粉の由来により硬化促進作用に違いがあるかどうか調べるため、種々の澱粉を添加して調製した米菓生地の硬度を経時的に測定する実験を行った。
無水物換算で200gの糯粉に、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、ワキシーコーンスターチ、コーンスターチ、又は、ハイアミロースコーンスターチを硬化促進剤として無水物換算で各々10g添加した後、水を加えて総質量410gとした混合物を蒸して糊化させた後に混練し、種々の澱粉を糯粉に対しそれぞれ無水物換算で5質量%添加した米菓生地A1乃至A5を調製した。また、対照として、無水物換算で200gの糯粉に、水を加えて総質量400gとした混合物を蒸した後に混練し、米菓生地A6を調製した。これらの米菓生地A1乃至A6を、内径30mm×内高15mmの容器に気泡が入らないように充填し蓋をして密封し、4℃で1乃至4日間冷蔵保存した。調製時、冷蔵1、2、3及び4日後に容器の蓋を取り外した状態でレオメーター(CR−500DX−SII、株式会社サン科学製)を用いて米菓生地A1乃至A6の硬度を測定した。すなわち、直径15mmの円柱型プランジャーを装備したレオメーターを用いて、各米菓生地を60mm/分の速度で4mm圧縮した際の最大荷重をそれぞれの米菓生地の硬度とし、1cm当たりの荷重(N/cm)に換算した。測定はそれぞれ3回行い、平均値を求めた。結果を表1に示す。なお、測定に用いたレオメーターの測定限界値が55N/cmであったため、測定限界値を超えたものについては、表中に「55超」と示した。
Figure 2016116483
表1に示されるとおり、対照の米菓生地A6の硬度は、4日後に31.3N/cmであったのに対し、種々の澱粉を添加して調製した米菓生地A1乃至A5の硬度は、4日後にはすべて40N/cm以上であり、対照の米菓生地A6よりも硬化が促進されていた。とりわけ、タピオカ澱粉を添加して調製した米菓生地A1及びワキシーコーンスターチを添加して調製した米菓生地A3は、その硬度が3日後に50N/cmを上回っており、顕著な硬化が認められた。これらの結果は、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、ワキシーコーンスターチ、コーンスターチ、及び、ハイアミロースコーンスターチが、いずれも米菓生地の硬化を促進する作用を有しており、とりわけ、タピオカ澱粉、及び、ワキシーコーンスターチの硬化促進作用が顕著であることを物語っている。
<実験2:澱粉部分分解物の調製>
米菓生地の硬化に及ぼす澱粉部分分解物の加水分解率の影響を調べるため、実験1で顕著な米菓生地の硬化促進作用を示したタピオカ澱粉を用いて、種々の加水分解率を有する澱粉部分分解物の調製を行った。
まず、タピオカ澱粉を固形物濃度20質量%となるよう純水に懸濁し、これに塩化カルシウムを最終濃度1mMとなるように添加した後、pH6.0に調整し、澱粉懸濁液を調製した。得られた澱粉懸濁液に、α−アミラーゼ(商品名『スピターゼHK』、ナガセケムテックス株式会社製)を、固形物1g当たり、0.5又は1.0単位添加し、攪拌しながら100℃で20分間反応させた後、オートクレーブを用いて131℃で10分間加熱して酵素反応を停止させ、澱粉部分分解物1及び2の溶液を得た。
別途、タピオカ澱粉を固形物濃度30質量%となるよう純水に懸濁し、これに塩化カルシウムを最終濃度1mMとなるように添加した後、pH6.0に調整し、澱粉懸濁液を調製した。得られた澱粉懸濁液に、α−アミラーゼ(商品名『スピターゼHK』、ナガセケムテックス株式会社製)を、固形物1g当たり10単位添加し、連続液化装置に流速1L/分で通液しながら、100℃で25分間、次いで、140℃で5分間加熱して酵素反応を停止させ、澱粉部分分解物3の溶液を得た。次いで、得られた澱粉部分分解物3の溶液に、α−アミラーゼ(商品名『クライスターゼE5C』、ナガセケムテックス株式会社製)を、固形物1g当たり0.1,0.2,0.3,0.5又は1.0単位添加し、50℃で22時間反応させた後、100℃で20分間加熱して酵素反応を停止させ、澱粉部分分解物4乃至8の溶液を得た。
上記の方法で得られた澱粉部分分解物1乃至8の溶液を、それぞれ活性炭を用いて脱色し、イオン交換樹脂を用いて脱塩した後、凍結乾燥して粉末化した。得られた澱粉部分分解物1乃至8の粉末について、加水分解率、重量平均分子量、及び、β−アミラーゼ消化物の固形物当たりのマルトースの割合をそれぞれ求めた。結果を表2に示す。なお、各種分析は以下の方法で行った。
<加水分解率>
各澱粉部分分解物の全糖量及び還元糖量を、グルコースを標準物質として、それぞれアンスロン硫酸法及びソモギー・ネルソン法を用いて測定し、前記数1に基づき算出した。
<重量平均分子量>
各澱粉部分分解物を固形物濃度1質量%になるように溶解し、pH7.0に調整した後、サイズ排除クロマトグラフィーに供した。そして、分子量測定用プルラン標準品(株式会社林原製)を同様に分析に供して作成した検量線に基づき、重量平均分子量を算出した。なお、サイズ排除クロマトグラフィーは、カラムに『TSK GEL α−M』(株式会社東ソー製)を2本連結したものを用い、溶離液に10mMリン酸緩衝液(pH7.0)を用いて、カラム温度40℃、流速0.3ml/分の条件で行い、検出は示差屈折計『RID−10A』(株式会社島津製作所製)を用いて行った。
<β−アミラーゼ消化物の固形物当たりのマルトースの割合>
各澱粉部分分解物を固形物濃度1質量%になるように溶解し、pH5.0に調整した後、β−アミラーゼ(商品名『#1500』、ナガセケムテックス株式会社製)を固形物1g当たり50単位添加し、50℃で20時間作用させた後、100℃で10分間加熱して酵素反応を停止させた。次いで、得られたβ−アミラーゼ消化物を高速液体クロマトグラフィーに供し、クロマトグラムの全ピーク面積に対するマルトースのピーク面積の割合を求め、β−アミラーゼ消化物の固形物当たりのマルトースの割合とした。なお、高速液体クロマトグラフィーは、カラムに『MCI gel CK04SS』(三菱化学株式会社製)を2本連結したものを用い、溶離液に超純水を用いて、カラム温度80℃、流速0.4ml/分の条件で行い、検出は示差屈折計『RID−10A』(株式会社島津製作所製)を用いて行った。
Figure 2016116483
表2に見られるとおり、澱粉部分分解物1乃至8の加水分解率は、0.4%乃至12.1%であり、重量平均分子量は7,060乃至330,000であり、β−アミラーゼ消化物の固形物当たりのマルトースの割合は43.5乃至54.4質量%であった。
<実験3:米菓生地の硬化に及ぼす澱粉部分分解物の加水分解率の影響>
実験2で得られた澱粉部分分解物1乃至8をそれぞれ硬化促進剤として添加して調製した米菓生地B1乃至B8の硬度を経時的に測定する実験を行い、米菓生地の硬化に及ぼす澱粉部分分解物の加水分解率の影響を調べた。
実験2で得られた澱粉部分分解物1乃至8を硬化促進剤として用いて米菓生地B1乃至B8を調製した以外は、実験1と同様の方法で硬化試験を行った。なお、米菓生地の硬度の測定は、測定限界を超えた時点で終了とした。結果を表3に示す。表3には、硬化促進作用の比較のため、実験1で得られたタピオカ澱粉を添加して調製した米菓生地A1及び対照の米菓生地A6の結果を併記した。
Figure 2016116483
表3から明らかなとおり、対照の米菓生地A6の硬度が、2日後及び3日後にそれぞれ3.6N/cm及び15.8N/cmであり、タピオカ澱粉を添加して調製した米菓生地A1の硬度が、2日後及び3日後にそれぞれ25.3N/cm及び52.2N/cmであったのに対し、加水分解率が0.4乃至7.5%である澱粉部分分解物1乃至7を添加して調製した米菓生地B1乃至B7の硬度は、2日後には30N/cm超、3日後には55N/cm超となり、タピオカ澱粉を添加して調製した米菓生地A1よりも硬化が促進されていた。とりわけ、加水分解率が0.4乃至1.4%である澱粉部分分解物1乃至3を添加して調製した米菓生地B1乃至B3は、その硬度が2日後には45N/cmを上回り、顕著な硬化が認められた。一方、加水分解率が12.1%である澱粉部分分解物8を添加して調製した米菓生地B8の硬度は、2日後及び3日後にそれぞれ13.9N/cm及び43.6N/cmにとどまり、対照の米菓生地A6よりも硬化が促進されていたものの、タピオカ澱粉を添加して調製した米菓生地A1よりも硬化が遅かった。
加水分解率が7.5%の澱粉部分分解物7にタピオカ澱粉よりも明らかに優れた硬化促進作用が認められたのに対し、加水分解率が12.1%の澱粉部分分解物8には格別顕著な硬化促進作用が認められなかったという事実は、加水分解率が7.5%と12.1%の間に顕著な硬化促進作用を及ぼす臨界点があることを示しており、少なくとも加水分解率が8%以下であれば、澱粉部分分解物7とほぼ同等の優れた硬化促進作用がもたらされると判断された。
上記の結果から、加水分解率が8%以下、望ましくは0.1%以上8%以下、より望ましくは0.1%以上3%以下、さらに望ましくは0.4%以上1.4%以下の澱粉部分分解物が、澱粉糊化生地の硬化促進剤として、好適に利用できると結論された。また、その重量平均分子量は、表2に示した加水分解率と重量平均分子量との関係から、望ましくは、10,000乃至500,000、より望ましくは、50,000乃至500,000、さらに望ましくは、60,000乃至350,000と結論された。なお、前記範囲の加水分解率を有する澱粉部分分解物である限り、澱粉の種類にかかわらず、タピオカ澱粉と同様の硬化促進作用を奏すると考えられる。
なお、別途、同様の方法で調製した米菓生地B1乃至B7及びA6を4℃で4日間保存した後、50×30×4mmの大きさに切断し、常法により、200℃のサラダ油で80秒間油調して調製したおかきを、12人のパネルを用いた官能検査に供したところ、米菓生地B1乃至B7を用いて調製したおかきは、対照の米菓生地A6を用いて調製したおかきと同等の食感と風味を有すると評価された。これらの結果は、澱粉糊化食品の製造に際し、主原料としての澱粉に、加水分解率が8%以下、望ましくは0.1%以上8%以下、より望ましくは0.1%以上3%以下、さらに望ましくは0.4%以上1.4%以下の澱粉部分分解物を硬化促進剤として添加し、澱粉糊化生地を調製することにより、澱粉糊化食品の風味や食感を損なうことなく、澱粉糊化生地の硬化を顕著に促進することができることを物語っている。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の技術範囲は、これらの実施例により何ら限定的に解釈されるべきものではない。
<還元末端にトレハロース構造を導入した澱粉部分分解物を有効成分とする澱粉糊化生地用硬化促進剤>
実験2で得られ、実験3で澱粉糊化生地の硬化促進作用が認められた澱粉部分分解物1乃至7を、それぞれ固形物濃度30質量%になるように純水に溶解した後、特許第3958884号の実施例2−2記載の方法で得られるアルスロバクター・スピーシーズ(Arthrobacter sp.)S34由来のグリコシルトレハロース生成酵素を、固形物1g当たり2単位添加し、50℃で48時間反応させた後、100℃で10分加熱して酵素を失活させた。次いで、活性炭による脱色、及び、イオン交換樹脂による脱塩を行った後、凍結乾燥を行い、還元末端にトレハロース構造が導入された澱粉部分分解物T1乃至T7の粉末を得た。なお、得られた澱粉部分分解物T1乃至T7は、それぞれ澱粉部分分解物1乃至7よりも溶解度が向上しており、粉末の形態だけではなく、水溶液の形態の硬化促進剤としても好適に使用できる。
次に、澱粉部分分解物1乃至7に代えて、澱粉部分分解物T1乃至T7をそれぞれ用いた以外は、実験3と同様の方法で硬化試験を行い、米菓生地の硬化に及ぼすトレハロース構造が導入された澱粉部分分解物の影響を調べた。その結果、澱粉部分分解物T1乃至T7は、澱粉部分分解物1乃至7と、それぞれ同等の米菓生地の硬化促進作用を有していた。
なお、別途、澱粉部分分解物T1乃至T7を用いて調製した米菓生地T1乃至T7、及び、実験1と同様の方法で調製した米菓生地A6を4℃で4日間保存した後、50×30×4mmの大きさに切断し、常法により、200℃のサラダ油で80秒間油調しておかきを調製し、12人のパネルを用いた官能検査に供してその食感と風味を評価したところ、米菓生地T1乃至T7を用いて調製したおかきは、硬化促進剤を添加していない対照の米菓生地A6を用いて調製したおかきと同等の食感と風味を有すると判定され、さらに、米菓生地B1乃至B7を用いて調製したおかきよりも、それぞれメイラード反応による着色が抑制されていた。
これらの結果は、加水分解率が8%以下、望ましくは0.1%以上8%以下、より望ましくは0.1%以上3%以下、さらに望ましくは0.4%以上1.4%以下の澱粉部分分解物の還元末端にトレハロース構造を導入した澱粉部分分解物であっても、澱粉糊化生地の硬化促進剤として好適に使用することができることを物語っており、トレハロース構造を導入した澱粉部分分解物を用いて調製した澱粉糊化食品は、その風味や食感、さらには色調が損なわれることがないことを物語っている。
<水素添加した澱粉部分分解物を有効成分とする澱粉糊化生地用硬化促進剤>
実験2で得られ、実験3で澱粉糊化生地の硬化促進作用が認められた澱粉部分分解物1乃至7を、それぞれ固形物濃度30質量%になるように純水に懸濁又は溶解し、触媒としてラネーニッケル15質量%を添加した後、オートクレーブを用いて、水素分圧3MPa、温度130℃で2時間反応を行った。次いで、ラネーニッケルを除去し、活性炭による脱色、及び、イオン交換樹脂による脱塩を行った後、凍結乾燥を行い、水素添加した澱粉部分分解物H1乃至H7の粉末を得た。
次に、澱粉部分分解物1乃至7に代えて、澱粉部分分解物H1乃至H7をそれぞれ用いた以外は、実験3と同様の方法で硬化試験を行い、米菓生地の硬化に及ぼす水素添加した澱粉部分分解物の影響を調べた。その結果、澱粉部分分解物H1乃至H7は、澱粉部分分解物1乃至7と、それぞれ同等の米菓生地の硬化促進作用を有していた。
なお、別途、澱粉部分分解物H1乃至H7を用いて調製した米菓生地H1乃至H7、及び、実験1と同様の方法で調製した米菓生地A6を4℃で4日間保存した後、50×30×4mmの大きさに切断し、常法により、200℃のサラダ油で80秒間油調しておかきを調製し、12人のパネルを用いた官能検査に供してその食感と風味を評価したところ、米菓生地H1乃至H7を用いて調製したおかきは、硬化促進剤が添加されていない対照の米菓生地A6を用いて調製したおかきと同等の食感と風味を有すると判定され、さらに、米菓生地B1乃至B7を用いて調製したおかきよりも、それぞれメイラード反応による着色が抑制されていた。
これらの結果は、加水分解率が8%以下、望ましくは0.1%以上8%以下、より望ましくは0.1%以上3%以下、さらに望ましくは0.4%以上1.4%以下の澱粉部分分解物の還元末端の還元末端のグルコースを還元した澱粉部分分解物であっても、澱粉糊化生地の硬化促進剤として好適に使用することができることを物語っており、トレハロース構造を導入した澱粉部分分解物を用いて調製した澱粉糊化食品は、その風味や食感、さらには色調が損なわれることがないことを物語っている。
<澱粉糊化生地用硬化促進剤>
タピオカ澱粉を固形物濃度20質量%となるよう純水に懸濁した後、pH5.0に調整し、澱粉懸濁液を調製した。得られた澱粉懸濁液に、イソアミラーゼ(株式会社林原製)を、固形物1g当たり1000単位添加し、攪拌しながら50℃で24時間反応させた後、室温で16時間静置し、澱粉部分分解物を沈殿させた。その後、澱粉部分分解物の沈殿をろ過により回収し、純水で洗浄した後、減圧乾燥を行い、澱粉部分分解物の粉末を得た。なお、得られた澱粉部分分解物の加水分解率は3.8%であり、そのβ−アミラーゼ消化物の固形物当たりのマルトースの割合は91%であった。本品は、澱粉糊化食品に軽い食感が要求される場合における澱粉糊化生地の硬化促進剤として、好適に使用できる。
<澱粉糊化生地用硬化促進剤>
ワキシーコーンスターチを固形物濃度20質量%となるよう純水に懸濁した後、pH5.0に調整し、澱粉懸濁液を調製した。得られた澱粉懸濁液に、イソアミラーゼ(株式会社林原製)を、固形物1g当たり1000単位添加し、攪拌しながら50℃で24時間反応させた後、室温で16時間静置し、澱粉部分分解物を沈殿させた。その後、ろ過により澱粉部分分解物の沈殿を回収し、純水で洗浄した後、減圧乾燥を行い、澱粉部分分解物の粉末を得た。なお、得られた澱粉部分分解物の加水分解率は6.0%であり、そのβ−アミラーゼ消化物の固形物当たりのマルトースの割合は89%であった。本品は、澱粉糊化食品に軽い食感が要求される場合における澱粉糊化生地の硬化促進剤として、好適に使用できる。
<おかきの製造>
配合 (質量部)
(1)糯粉 100
(2)実施例3で得られた澱粉糊化生地用硬化促進剤 5
(3)水 100
上記(1)乃至(3)の混合物を蒸した後に混練し、米菓生地を調製した。この米菓生地を、気泡が入らないように成型した後、食品用ラップフィルムで密封し、4℃で保存したところ、通常は目的とする米菓生地の硬度になるまで約96時間を要するのに対し48時間経過した時点で所期の硬度に達していた。硬化させた米菓生地を、所定の大きさに切断し、さらに常温で乾燥させた。その後、乾燥生地を200℃のサラダ油で油調し、おかきを調製した。本品は、食感が軽く、米菓特有の風味が感じられるおかきである。
<おかきの製造>
配合 (質量部)
(1)糯粉 100
(2)実施例4で得られた澱粉糊化生地用硬化促進剤 10
(3)水 100
上記(1)乃至(3)の混合物を蒸した後に混練し、米菓生地を調製した。この米菓生地を、気泡が入らないように成型した後、食品用ラップフィルムで密封し、4℃で保存したところ、通常は目的とする米菓生地の硬度になるまで約96時間を要するのに対し48時間経過した時点で所期の硬度に達していた。硬化させた米菓生地を、所定の大きさに切断し、さらに常温で乾燥させた。その後、乾燥生地を200℃のサラダ油で油調し、おかきを調製した。本品は、食感が軽く、米菓特有の風味が感じられるおかきである。
<おかきの製造>
配合 (質量部)
(1)糯粉 100
(2)澱粉糊化生地用硬化促進剤(実験2で得た澱粉部分分解物2) 1
(3)水 100
上記(1)乃至(3)の混合物を蒸した後に混練し、米菓生地を調製した。この米菓生地を、気泡が入らないように成型した後、食品用ラップフィルムで密封し、4℃で保存したところ、通常は目的とする米菓生地の硬度になるまで約96時間を要するのに対し48時間経過した時点で所期の硬度に達していた。硬化させた米菓生地を、所定の大きさに切断し、さらに常温で乾燥させた。その後、乾燥生地を200℃のサラダ油で油調し、おかきを調製した。本品は、硬化促進剤としての澱粉部分分解物を添加していない米菓と同等の食感を有し、米菓特有の風味が感じられるおかきである。
<おかきの製造>
配合 (質量部)
(1)糯粉 100
(2)澱粉糊化生地用硬化促進剤(実験2で得た澱粉部分分解物2)10
(3)水 100
上記(1)乃至(3)の混合物を蒸した後に混練し、米菓生地を調製した。この米菓生地を、気泡が入らないように成型した後、食品用ラップフィルムで密封し、4℃で保存したところ、通常は目的とする米菓生地の硬度になるまで約96時間を要するのに対し24時間経過した時点で所期の硬度に達していた。硬化させた米菓生地を、所定の大きさに切断し、さらに常温で乾燥させた。その後、乾燥生地を200℃のサラダ油で油調し、おかきを調製した。本品は、硬化促進剤としての澱粉部分分解物を添加していない米菓と同等の食感を有し、米菓特有の風味が感じられるおかきである。
<おかきの製造>
配合 (質量部)
(1)糯粉 100
(2)澱粉糊化生地用硬化促進剤(実験2で得た澱粉部分分解物3)20
(3)水 100
上記(1)乃至(3)の混合物を蒸した後に混練し、米菓生地を調製した。この米菓生地を、気泡が入らないように成型した後、食品用ラップフィルムで密封し、4℃で保存したところ、通常は目的とする米菓生地の硬度になるまで約96時間を要するのに対し24時間経過した時点で所期の硬度に達していた。硬化させた米菓生地を、所定の大きさに切断し、さらに常温で乾燥させた。その後、乾燥生地を200℃のサラダ油で油調し、おかきを調製した。本品は、硬化促進剤としての澱粉部分分解物を添加していない米菓と同等の食感を有し、米菓特有の風味が感じられるおかきである。
<おかきの製造>
配合 (質量部)
(1)糯粉 100
(2)澱粉糊化生地用硬化促進剤(実験2で得た澱粉部分分解物3)10
(3)水 100
上記(1)乃至(3)の混合物を蒸した後に混練し、米菓生地を調製した。この米菓生地を、気泡が入らないように成型した後、食品用ラップフィルムで密封し、4℃で保存したところ、通常は目的とする米菓生地の硬度になるまで約96時間を要するのに対し48時間経過した時点で所期の硬度に達していた。硬化させた米菓生地を、所定の大きさに切断し、さらに常温で乾燥させた。その後、乾燥生地を200℃のサラダ油で油調し、おかきを調製した。本品は、硬化促進剤としての澱粉部分分解物を添加していない米菓と同等の食感を有し、米菓特有の風味が感じられるおかきである。
<切り餅の製造>
糯米500gを洗米し、水道水に15℃で12時間浸漬後、水切りを行った。得られた吸水米を自動餅つき機で25分間蒸煮し、実験2で得られた澱粉部分分解物2を固形物全体に対して1質量%添加し、15分間搗いて餅生地を調製した。次に、餅生地をステンレス製のバットに充填し、食品用ラップフィルムで密封した。これを4℃の冷蔵庫内で保存し、餅生地を硬化させた。この餅生地は、澱粉部分分解物を添加して調製しているため、短期間で硬化させることができ、餅生地の切断が容易になるまで硬化させるために必要な冷蔵時間が著しく短縮されたばかりでなく、硬化した餅生地の切断性を向上させ、餅生地を調製した直後でも餅生地の付着性を低下させるので取扱性が改善されていた。その後、餅生地を所定の大きさに切断し、切り餅を調製した。本品は、米特有の風味が感じられる切り餅である。
以上説明したとおり、本発明によれば、澱粉糊化食品を製造する際、原料の仕込み段階で、あるいは原料を加熱して澱粉糊化生地を調製した後に、澱粉部分分解物を有効成分とする澱粉糊化生地用硬化促進剤を含有せしめることにより、澱粉糊化生地の硬化を促進することができ、それによって冷蔵によるエネルギーコストの削減及び澱粉糊化食品の生産効率を向上させることができる。また、本発明の澱粉糊化生地用硬化促進剤を澱粉糊化生地に含有せしめることにより、風味も食感も遜色ない澱粉糊化食品を製造することができる。本発明は、斯界に多大の貢献をする誠に意義のある発明である。

Claims (7)

  1. 加水分解率が8%以下である澱粉部分分解物、前記加水分解率が8%以下である澱粉部分分解物の還元末端にトレハロース構造を導入した澱粉部分分解物、及び、前記加水分解率が8%以下である澱粉部分分解物の還元末端のグルコースを還元した澱粉部分分解物から選ばれる1種又は2種以上を有効成分とする澱粉糊化生地用硬化促進剤。
  2. 前記澱粉部分分解物の重量平均分子量が10,000乃至500,000である請求項1記載の澱粉糊化生地用硬化促進剤。
  3. 前記澱粉部分分解物が、β−アミラーゼ消化により、マルトースを消化物の固形物当たり40質量%以上生成することを特徴とする請求項1又は2記載の澱粉糊化生地用硬化促進剤。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の澱粉糊化生地用硬化促進剤を、澱粉糊化生地又はその原料に、澱粉糊化生地又はその原料に含まれる澱粉の固形物当たり、澱粉部分分解物として無水物換算で1乃至20質量%添加する工程を含んでなる澱粉糊化生地の製造方法。
  5. 請求項4記載の製造方法で得られる澱粉糊化生地。
  6. 澱粉糊化生地の原料を加熱して澱粉糊化生地を調製する工程、及び、澱粉糊化生地を所定形状に成型する工程を含み、さらに、請求項1乃至3のいずれかに記載の澱粉糊化生地用硬化促進剤を、澱粉糊化生地又はその原料に、澱粉糊化生地又はその原料に含まれる澱粉の固形物当たり、澱粉部分分解物として無水物換算で1乃至20質量%添加する工程を含んでなる澱粉糊化食品の製造方法。
  7. 請求項6記載の製造方法で得られる澱粉糊化食品。
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