JPWO2020004506A1 - ワキシー種澱粉及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明の目的は、糊化の過程で到達する最高粘度及び耐老化性が向上している澱粉、及び当該澱粉を使用した食品を提供することである。所定条件でのアミログラフ測定における降温開始時の粘度Aと降温終了時の粘度Bとの関係が、粘度A≧粘度Bを満たすワキシー種澱粉は、糊化の過程で到達する最高粘度が高く、しかも、老化に伴う粘度の上昇が抑制されている。

Description

本発明は、糊化の過程で到達する最高粘度及び耐老化性が向上しているワキシー種澱粉、及びその製造方法に関する。また、本発明は、当該ワキシー種澱粉を利用した食品に関する。
食品分野では、澱粉は、食品に粘稠性を付与したり、所望の食感を付与したりするために広く使用されている。澱粉を含む食品の製造では、澱粉を水に分散させて加熱し、澱粉を糊化させ、その後冷却する工程が行われている。
一方、従来の澱粉を水に分散させて加熱すると、次のような粘度変化が生じることが分かっている。先ず、澱粉を水に分散させて加熱すると、澱粉のグルコース残基間の水素結合が切断され、三次元構造が変化することで、澱粉が膨潤し、これに伴って粘度が発現する。この状態で更に加熱を続けて最高粘度に到達すると、やがて澱粉は崩壊して粘度は減少する。次に加熱を止めて冷却すると水素結合が働くことにより再び結晶化(凝集)を起こし、老化に伴う粘度の上昇が生じる。
澱粉の糊化の過程において、到達する最高粘度が高くなければ少量で十分な粘稠性を付与することができないが、従来の澱粉では、当該最高粘度に限界があり、低添加量で高い粘稠性を付与することが困難で利便性やコストの点で欠点があった。更に、従来の澱粉を糊化させると、前記のように老化に伴う粘度の再上昇が認められるため、従来の澱粉を添加した食品では保存安定性の点でも問題があった。
そこで、糊化の過程で到達する最高粘度が高く、しかも耐老化性を有する澱粉の開発が切望されている。
従来、澱粉の特性を改変した加工澱粉として、ヒドロキシプロピル化澱粉や酢酸澱粉等が開発されている。しかしながら、これらの加工澱粉では、糊化の過程において到達する最高粘度を向上させることが可能になっているが、依然として、老化に伴う粘度の上昇を十分に抑制できるものではない。また、日本国では2008年10月より、このような化学的処理を施した澱粉が食品添加物として指定され、法規制を受けることになったため、化学的処理を施すことなく、澱粉の特性を改変することが望まれている。
一方、化学的処理を伴わずに澱粉の特性を改変する技術としては、澱粉を加水分解酵素で処理する酵素処理が知られている。酵素は一般的に、水に溶解している基質に作用するため、通常の澱粉の酵素処理では、澱粉を水に完全に溶解させた状態で酵素反応が行われている。しかしながら、このような手法で得られる酵素処理物は、デキストリン、水あめ、マルトオリゴ糖、マルトース、グルコース等の低分子物質であり、その増粘機能は低下又は消失している。
また、澱粉の特性を酵素処理によって改変する技術として、澱粉を水に溶解させずに、水中で澱粉の状態で酵素を作用させる手法が知られている。例えば、特許文献1には、澱粉を約10℃以上約70℃以下の温度(即ち、澱粉を溶解させない温度)において酵素で処理することにより、増粘機能及びゲル形成能に優れた酵素処理澱粉が得られることが開示されている。しかしながら、特許文献1に開示されている酵素処理澱粉では、未処理の澱粉に比べて、糊化の過程で到達する最高粘度を高めつつ老化に伴う粘度の上昇を抑制できるものではない。
また、ワキシー種澱粉は、約100%アミロペクチンで構成されており、他の澱粉とは特性が大きく異なるところ、ワキシー種澱粉を使用して、糊化の過程で到達する最高粘度及び耐老化性を向上させる技術については知られていない。
国際公開第2011/21372号
本発明の目的は、糊化の過程で到達する最高粘度及び耐老化性が向上している澱粉、及び当該澱粉を使用した食品を提供することである。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、下記のアミログラフ測定における降温開始時の粘度Aと降温終了時の粘度Bとの関係が、粘度A≧粘度Bを満たすワキシー種澱粉は、糊化の過程で到達する最高粘度が高く、しかも、老化に伴う粘度の上昇が抑制されていることを見出した。
<アミログラフ測定条件>
・固形分濃度:溶媒は水で、乾物換算で6重量%に設定する。
・温度条件:下記(1)〜(3)の条件で温度制御する。
(1)昇温:50℃から95℃まで30分間で昇温(昇温速度1.5℃/分)。
(2)保持:95℃を15分間保持。
(3)降温:72.5℃まで15分間で降温(降温速度1.5℃/分)。
更に、本発明者は、前記特性を有するワキシー種澱粉は、未処理のワキシー種澱粉を、当該澱粉が溶解しない温度で水中に分散させた状態で、澱粉加水分解酵素を作用させ、澱粉の分解率が5%以下となる条件で酵素処理することによって得られることを見出した。
本発明は、これらの知見に基づいて、更に検討を重ねることにより完成したものである。即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. 下記のアミログラフ測定における降温開始時の粘度Aと降温終了時の粘度Bとの関係が、粘度A≧粘度Bを満たす、ワキシー種澱粉。
<アミログラフ測定条件>
・固形分濃度:溶媒は水で、乾物換算で6重量%に設定する。
・温度条件:下記(1)〜(3)の条件で温度制御する。
(1)昇温:50℃から95℃まで30分間で昇温(昇温速度1.5℃/分)。
(2)保持:95℃を15分間保持。
(3)降温:72.5℃まで15分間で降温(降温速度1.5℃/分)。
項2. 酵素で処理した澱粉である、項1に記載のワキシー種澱粉。
項3. ワキシー種澱粉が、ワキシーコーン又はワキシータピオカ由来である、項1又は2に記載のワキシー種澱粉。
項4. 未処理のワキシー種澱粉を、当該澱粉が溶解しない温度で水中に分散させた状態で、澱粉加水分解酵素を作用させ、澱粉の分解率が5%以下となる条件で酵素処理する工程を含む、酵素処理ワキシー種澱粉の製造方法。
項5. ワキシー種澱粉が、ワキシーコーン澱粉又はワキシータピオカ澱粉である、項4に記載の製造方法。
項6. 前記澱粉加水分解酵素が、α−アミラーゼ、β−アミラーゼ、アミログルコシダーゼ、イソアミラーゼ、プルラナーゼ、及びα−グルコシダーゼよりなる群から選択される少なくとも1種である、項4又は5に記載の製造方法。
本発明のワキシー種澱粉によれば、糊化の過程で到達する最高粘度が、従来技術では化学修飾を施した加工澱粉でしか実現できなかったレベルにまで向上できるので、低コストになる低添加量で、高い粘稠性を食品に付与することが可能になる。また、従来のワキシー種澱粉を食品に多量に添加すると、特有のべたつきが問題となっていたが、本発明のワキシー種澱粉では、少量の添加で高い粘稠性を付与できるので、多量の添加に起因するべたつきを抑制し、利便性を向上させることもできる。
また、本発明のワキシー種澱粉は、老化に伴う粘度の上昇が抑制されており、耐老化性が向上しているので、添加された食品の保存安定性を高めることもできる。
また、本発明のワキシー種澱粉の一態様では、化学修飾を施さなくても、特定条件下での酵素処理のみによって、糊化の過程で到達する最高粘度及び耐老化性の向上が実現できるので、食品としての原料表示が可能な澱粉、若しくはクリーンラベルの食品に対応できる澱粉として使用できる。
更に、本発明の製造方法によれば、未処理のワキシー種澱粉を分解率が僅か5%以下となる条件で酵素処理することにより、糊化の過程で到達する最高粘度及び耐老化性が向上した酵素処理ワキシー種澱粉が得られるので、酵素処理時間の短縮、使用する酵素量の低減等が図られ、非常に大きなコストダウンを実現することもできる。また、本発明の製造方法によれば、未処理のワキシー種澱粉の分解率が5%以下であり、排出される糖が少ないことから、環境負荷を少なく抑えることもできる。
従来の未処理の澱粉をアミログラフ測定することにより得られるアミログラムの例である。 本発明のワキシー種澱粉をアミログラフ測定することにより得られるアミログラムの例である。
1.定義
本明細書において使用する用語の定義は、以下の通りである。なお、明細書中で特段定義していない用語については、当業者が通常認識している意味を持つものとして解釈される。
用語「澱粉」とは、グルコースからなるホモグルカン分子からなり、鎖状分子のアミロースと多岐に分岐した3次元構造のアミロペクチンの2種類の多糖からなるものを指す。
用語「未処理のワキシー種澱粉」とは、酵素処理、化学処理、及び物理処理が施されていない天然のワキシー種澱粉を指す。
アミログラフ測定に関する記載において、用語「粘度A」は、アミログラフ測定における降温開始時(即ち、95℃で15分間保持した後)の粘度を指す。
アミログラフ測定に関する記載において、用語「粘度B」は、アミログラフ測定における降温終了時の粘度(即ち、測定終了時の最終の粘度)を指す。
アミログラフ測定に関する記載において、用語「最高粘度」は、アミログラフ測定における測定中の粘度の最大値を指す。
2.ワキシー種澱粉
本発明のワキシー種澱粉は、後述するアミログラフ測定における降温開始時の粘度Aと降温終了時の粘度Bとの関係が、粘度A≧粘度Bを満たすことを特徴とする。以下、本発明のワキシー種澱粉について詳述する。
[澱粉の由来]
本発明のワキシー種澱粉の由来については、ワキシー種であることを限度として特に制限されないが、具体的には、ワキシータピオカ及びワキシーコーンが挙げられる。これらの中でも、好ましくはワキシータピオカが挙げられる。本発明のワキシー種澱粉がワキシー種ワキシータピオカである場合は、糊化の過程で到達する最高粘度の向上効果、及び最高粘度到達後に澱粉の崩壊に起因する粘度低下の抑制効果が、格段顕著に奏され得る。
[アミログラフ特性]
従来の未処理の澱粉は、後述するアミログラフ測定に供すると、図1に示すようなアミログラムが得られ、粘度A<粘度Bになる。これに対して、本発明のワキシー種澱粉は、粘度A≧粘度Bを満たすことが特徴になっており、図2に示すようなアミログラムが得られる。このような特性を有することにより、糊化の過程で到達する最高粘度及び耐老化性を向上させることが可能になる。限定的な解釈を望むものではないが、澱粉において粘度A≧粘度Bであることは、澱粉が分子間で水素結合力が働きにくく凝集が起こりにくい構造になっている指標であるため、水素結合力が働き難い構造をとっていることが、溶解時に膨潤が進み易く最高粘度が高くなることに繋がっていると考えられる。
本発明のワキシー種澱粉は、粘度A及び粘度Bが前記関係を充足することを限度として特に制限されないが、糊化の過程で到達する最高粘度及び耐老化性をより一層向上させるという観点から、粘度Bから粘度Aを差し引いた値(粘度B−粘度A)が、−1BU(Brabender Unit)以下、好ましくは−1〜−100BU、より好ましくは−1〜−80BU、更に好ましくは−1〜−50BUが挙げられる。より具体的には、本発明のワキシー種澱粉がワキシー種タピオカ澱粉である場合には、粘度Bから粘度Aを差し引いた値(粘度B−粘度A)として、好ましくは−5〜−50BU、より好ましくは−10〜−50BU、更に好ましくは−10〜−45BUが挙げられる。本発明のワキシー種澱粉がワキシー種コーン澱粉である場合には、粘度Bから粘度Aを差し引いた値(粘度B−粘度A)として、好ましくは−1〜−40BU、より好ましくは−1〜−35BU、更に好ましくは−1〜−30BUが挙げられる。
また、本発明のワキシー種澱粉は、糊化の過程で到達する最高粘度が高いという特徴がある。具体的には、本発明のワキシー種澱粉の一態様として、後述するアミログラフ測定における最高粘度が、原料として使用されている未処理のワキシー種澱粉の最高粘度に対して、10%以上、好ましくは10〜150%、より好ましくは15〜100%向上しているものが挙げられる。より具体的には、本発明のワキシー種澱粉がワキシー種タピオカ澱粉である場合には、後述するアミログラフ測定における最高粘度が、原料として使用されている未処理のワキシー種タピオカ澱粉の最高粘度に対して、好ましくは30〜150%、より好ましくは40〜130%、更に好ましくは50〜100%向上しているものが挙げられる。また、本発明のワキシー種澱粉がワキシー種コーン澱粉である場合には、後述するアミログラフ測定における最高粘度が、原料として使用されている未処理のワキシー種コーン澱粉の最高粘度に対して、好ましくは5〜50%、より好ましくは10〜40%、更に好ましくは15〜40%向上しているものが挙げられる。
例えば、未処理のワキシー種タピオカ澱粉では、後述するアミログラフ測定における最高粘度が約500〜900BUである。これに対して、本発明のワキシー種澱粉がワキシー種タピオカ澱粉である場合には、後述するアミログラフ測定における最高粘度が、例えば900BU以上、好ましくは900〜2000BU、より好ましくは900〜1700BU、更に好ましくは900〜1500BU、特に好ましくは900〜1400BUであり得る。
また、例えば、未処理のワキシー種ワキシーコーン澱粉では、後述するアミログラフ測定における最高粘度が約600〜900BUである。これに対して、本発明のワキシー種澱粉がワキシー種ワキシーコーン澱粉である場合には、後述するアミログラフ測定における最高粘度が、例えば、800BU以上、好ましくは800〜2000BU、より好ましくは800〜1700BU、更に好ましくは800〜1500BU、特に好ましくは900〜1300BUであり得る。
また、本発明のワキシー種澱粉の好適な一態様では、糊化の過程で到達する最高粘度が向上していながらも、最高粘度到達後に澱粉の崩壊によって生じる粘度低下率が比較的低く抑えられているという特徴があり、当該特徴の指標の一つとして、後述するアミログラフ測定における粘度Aが比較的高い値になることが挙げられる。
例えば、本発明のワキシー種澱粉がワキシー種タピオカ澱粉である場合には、後述するアミログラフ測定における粘度Aが、300BU以上、好ましくは300〜600、より好ましくは350〜550BU、更に好ましくは380〜550BUが挙げられる。
また、例えば、本発明のワキシー種澱粉がワキシー種コーン澱粉である場合には、後述するアミログラフ測定における粘度Aが、300BU以上、好ましくは300〜900、より好ましくは350〜850BU、更に好ましくは380〜830BUが挙げられる。
本発明において、アミログラフ測定は下記測定条件で行われる。
<アミログラフ測定条件>
・固形分濃度:溶媒は水で、乾物換算で6重量%に設定する。
・温度条件:下記(1)〜(3)の条件で温度制御する。
(1)昇温:50℃から95℃まで30分間で昇温(昇温速度1.5℃/分)。
(2)保持:95℃を15分間保持。
(3)降温:72.5℃まで15分間で降温(降温速度1.5℃/分)。
より具体的には、アミログラフ測定は、ブラベンダー社製のVISCOGRAPH−Eを用いて、下記手順で実施できる。先ず、450mlの水で澱粉懸濁液を調製し、試料容器に投入後、それらを回転させながら50℃まで加温する。その後1.5℃/分で95℃になるまで30分間昇温し、95℃で15分間保持する。続いて1.5℃/分で72.5℃になるまで15分間冷却する。測定時の試料容器の回転数は75rpmに設定し、測定カートリッジは700cm−gを使用する。なお、ブラベンダー社製のVISCOGRAPH−Eでは、粘度Bから粘度Aを差し引いた値(粘度B−粘度A)は、セットバック値として表示するように設定されている。
[加工タイプ]
本発明のワキシー種澱粉は、前述する特性を備え得る限り、その加工タイプについては、特に制限されないが、後述する特定条件下での酵素処理によって好適に得られるので、好ましい一態様として、酵素処理澱粉であることが挙げられる。
また、本発明のワキシー種澱粉が酵素処理澱粉である場合、化学処理を行うことなく、糊化の過程で到達する最高粘度及び耐老化性を向上させることができており、化学処理が施されていないことは安全性の点で大きな利点といえるが、本発明の効果を妨げない限り、必要に応じて、化学処理又は物理処理が施されているものであってもよい。
化学修飾としては、例えば、アセチル化、アジピン酸架橋、酸化、漂白、リン酸架橋、オクテニルコハク酸処理、ヒドロキシプロピル化、リン酸化及びリン酸モノエステル化が挙げられる。これらの化学修飾は、1種単独で施されていてもよく、また2種以上を組み合わせて施されていてもよい。また、これらの化学修飾の方法は当該分野で周知である。これらの化学修飾は、日本国の食品衛生法で許容される範囲内であれば任意の程度まで行われ得る。日本では、化学修飾された加工澱粉が食品添加物として認められるためには、厚生労働省告示485号記載の純度試験法に準じて試料澱粉中の各種化学物質の分析を行って、下記の基準を満たすことが必須である:
(a)アセチル化アジピン酸架橋デンプン:アジピン酸基が0.135%以下であってかつアセチル基が2.5%以下であること;
(b)アセチル化酸化デンプン:アセチル基が2.5%以下であってかつカルボキシ基が1.3%以下であること;
(c)アセチル化リン酸架橋デンプン:アセチル基が2.5%以下であってかつリンがPとして0.14%以下であること;
(d)オクテニルコハク酸デンプンナトリウム:オクテニルコハク酸基が3.0%以下であること;
(e)酢酸デンプン:アセチル基が2.5%以下であること;
(f)酸化デンプン:カルボキシ基が1.1%以下であること;
(g)ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉:ヒドロキシプロピル基が7.0%以下であってかつリンがPとして0.14%以下であること;
(h)ヒドロキシプロピルデンプン:ヒドロキシプロピル基が7.0%以下であること;(i)リン酸架橋澱粉:リンがPとして0.5%以下であること;
(j)リン酸化デンプン:リンがPとして0.5%以下であること;
(k)リン酸モノエステル化リン酸架橋デンプン:リンがPとして0.5%以下であること;
(l)漂白デンプン;カルボキシ基が0.1%以下であり、厚生労働省告示485号記載の酸化澱粉の「確認試験(3)」による試験結果が陰性で、かつ、粘度等の澱粉の性質に生じた変化が酸化によるものでないことを合理的に説明できること。
物理処理としては、例えば、湿熱処理、熱抑制処理等が挙げられる。「湿熱処理」とは、澱粉を糊化させない程度の低水分状態で、密閉容器内で相対湿度約100%の条件下で約95〜約125℃に加熱する処理である。「熱抑制処理」とは、極めて低水分に乾燥した澱粉を、ドライ加熱処理することにより澱粉の結晶構造を強化する処理である。
3.ワキシー種澱粉の製造方法
本発明のワキシー種澱粉の製造方法については、ワキシー種澱粉に前記特性を具備させ得ることを限度として特に制限されないが、特定条件での酵素処理、即ち、ワキシー種澱粉を、当該澱粉が溶解しない温度で水中に分散させた状態で、澱粉加水分解酵素を作用させ、ワキシー種澱粉の分解率が5%以下となる条件で酵素処理する方法は、前記特性を有するワキシー種澱粉(酵素処理ワキシー種澱粉)を簡便に製造することができるので、好適である。
以下、本発明のワキシー種澱粉を酵素処理によって製造する方法について説明する。
[原料澱粉]
本発明の製造方法において、原料として使用される澱粉は、未処理のワキシー種澱粉である。ワキシー種澱粉の由来については、前記「1.ワキシー種澱粉」の欄に記載の通りである。
[澱粉加水分解酵素]
本発明の製造方法において、酵素処理に使用される酵素は、澱粉加水分解酵素である。澱粉加水分解酵素としては、具体的には、α−アミラーゼ、β−アミラーゼ、アミログルコシダーゼ、イソアミラーゼ、プルラナーゼ、α−グルコシダーゼ等が挙げられる。
本発明で使用される澱粉加水分解酵素の由来については、動物、微生物、植物等のいずれであってもよい。
また、本発明で使用される澱粉加水分解酵素は、市販のものであっても、当該分野で公知の方法により微生物、動物及び植物等から調製されたものであってもよく、更に、これらの生物の当該酵素のアミノ酸配列若しくは塩基配列に基づいて遺伝子組み換え法により調製されたものであってもよい。
澱粉加水分解酵素の市販品としては、例えば、ノボザイムからAMG 300Lとして市販されるAspergillus niger由来のアミログルコシダーゼ、GenencorからOPTIDEX L−400として市販されるAspergillus niger由来のアミログルコシダーゼ、DANISCOからDIAZYME X4NPとして市販されるAspergillus niger由来のアミログルコシダーゼ、天野エンザイムからグルコアミラーゼ「アマノ」SDとして市販されるAspergillus niger由来のアミログルコシダーゼ、天野エンザイムからグルクザイムAF6として市販されるRhizopus niveus由来のアミログルコシダーゼ、新日本化学工業からスミチームとして市販されるRhizopus oryzae由来のアミログルコシダーゼ;天野エンザイムからトランスグルコシダーゼL「アマノ」として市販されるAspergillus niger由来のα−グルコシダーゼ、GenencorからTransglucosidase L−500として市販されるAspergillus niger由来のα−グルコシダーゼ;天野エンザイムからビオザイムAとして市販されるAspergillus oryzae由来のα−アミラーゼ、新日本化学工業からスミチームLとして市販されるAspergillus oryzae由来のα−アミラーゼ、ダニスコからAMYLEX A3として市販されるAspergillus niger由来のα−アミラーゼ、新日本化学工業からスミチームASとして市販されるAspergillus niger由来のα−アミラーゼ;ノボザイムからPromozyme D2として市販されるBacillus subtilis由来のプルラナーゼ;Sigmaからイソアミラーゼとして市販されるPseudomonas amyloderamosa由来のイソアミラーゼ、合同酒精社からGODO−FIAとして市販されるFlavobacterium odoratum由来のイソアミラーゼ;天野エンザイムからβ-アミラーゼF「アマノ」として市販されるBacillus由来のβ-アミラーゼ等が挙げられる。
[酵素処理]
本発明の製造方法において、未処理のワキシー種澱粉を、当該澱粉が糊化しない温度で水中に分散させた状態で、澱粉加水分解酵素を作用させることにより、酵素処理が行われる。
酵素処理では、先ず、反応液を調製する。反応液は、未処理のワキシー種澱粉及び澱粉加水分解酵素を、適当な溶媒に添加することにより調製される。反応液の調製では、例えば、未処理のワキシー種澱粉を溶媒に懸濁させて澱粉懸濁液を作製した後に澱粉加水分解酵素を添加してもよく、また、未処理のワキシー種澱粉を含む懸濁液と澱粉加水分解酵素を含む溶液とを混合してもよい。なお、反応液中で、未処理のワキシー種澱粉を溶解させずに分散(懸濁)させた状態にするには、後述するように、反応液の温度を、未処理のワキシー種澱粉が溶解しない温度以下(即ち、糊化開始温度未満)に設定すればよい。
反応液の調製に使用される溶媒としては、例えば、水、緩衝液が挙げられる。
応溶液のpHは、使用する澱粉加水分解酵素が活性を発揮しうるpHであれば任意に設定されるが、使用する澱粉加水分解酵素の至適pH付近であることが好ましい。反応溶液のpHの代表例として、例えば、2〜13、好ましくは3〜11、より好ましくは4〜10、更に好ましくは5〜9、特に好ましくは5〜8が挙げられるが、使用する澱粉加水分解酵素の至適pHの±3以内、好ましくは至適pHの±2以内であり、より好ましくは至適pHの±1以内、更に好ましくは至適pHの±0.5以内に設定することが望ましい。
反応溶液中の未処理のワキシー種澱粉の量(反応開始時の濃度)は、酵素反応が進行可能な範囲に適宜設定すればよいが、例えば、5〜60重量%、好ましくは10〜50重量%、より好ましくは20〜50重量%、更に好ましくは30〜40重量%が挙げられる。
反応液中の澱粉加水分解酵素の量は、酵素反応が進行可能、且つ後述する分解率を達成できるように適宜設定すればよい。澱粉加水分解酵素の量は、合理的な時間内に反応を行うに充分な量であることが好ましい。澱粉加水分解酵素の量が多い程、後述する分解率の上限に達する時間は短くなり、澱粉加水分解酵素の量が少ない程、所望の分解率になるまでに要する時間は長くなる。反応液中の澱粉加水分解酵素の量として、具体的には、未処理のワキシー種澱粉(100重量%)に対して、0.0001〜10重量%、好ましくは0.001〜5重量%、更に好ましくは0.001〜3重量%、特に好ましくは0.001〜2重量%が挙げられる。なお、反応液中の澱粉加水分解酵素の量は、後述する分解率を達成できる量であればよいので、酵素の活性(ユニット数)について詳細に検討するまでもなく当業者であれば適宜設定可能である。
酵素処理時の反応温度については、未処理のワキシー種澱粉が溶解しない温度(即ち、未処理のワキシー種澱粉の糊化開始温度未満)であり、且つ使用する澱粉加水分解酵素が進行可能である温度域内に設定すればよく、当該温度域内で使用する澱粉加水分解酵素の至適温度付近に設定することが好ましい。酵素処理時の反応温度の代表例として、例えば、0〜65℃、好ましくは10〜65℃、より好ましくは20〜65℃、更に好ましくは30〜65℃、特に好ましくは40〜60℃が挙げられるが、使用する澱粉加水分解酵素の至適温度の±10℃、好ましくは至適温度±5、より好ましくは至適温度±1℃、更に好ましは至適pH±0.5℃に設定することが望ましい。
酵素処理時の反応時間については、使用する澱粉加水分解酵素の種類や量、使用する未処理のワキシー種澱粉の種類や量、反応温度等を勘案した上で、後述する分解率の範囲内で酵素反応が停止するように設定される。酵素処理時の反応時間の一例として、1分間〜50時間程度、好ましくは1分間〜35時間程度が挙げられる。
酵素処理は、未処理のワキシー種澱粉の分解率が5%以下の範囲で停止させる。このような僅かな分解率の状態で酵素処理を終了させることにより、前述する特性を付与することができ、加熱時の糊液適性及び耐老化性が向上したワキシー種澱粉を得ることが可能になる。
酵素処理における未処理のワキシー種澱粉の分解率は、5%以下であればよいが、得られる酵素処理ワキシー種澱粉について、糊化過程において到達する最高粘度の向上の程度、最高粘度到達後に澱粉の崩壊によって生じる粘度低下の抑制の程度、及び老化に伴う粘度の上昇の抑制の程度を、バランスよく総合的に高めるという観点から、好ましくは0.01〜4.5%、より好ましくは0.01〜4%、更に好ましくは0.03〜3.5%が挙げられる。
なお、本明細書において、酵素処理における未処理のワキシー種澱粉の分解率とは、酵素処理に供する未処理のワキシー種澱粉の重量に対して、酵素処理で遊離した糖の重量の割合(%)である。酵素処理で遊離した糖の重量は、酵素処理後のワキシー種澱粉の懸濁液の上清液をフィルターで回収し、含まれる遊離した糖の量をフェノール−硫酸法により測定することによって求めることができる。
前記分解率を満たす酵素処理ワキシー種澱粉を得るには、使用する澱粉加水分解酵素の種類や量、未処理のワキシー種澱粉の種類や量、反応温度、及び反応時間等を勘案して、目的の分解率になった時点で酵素反応を停止させればよい。
[後処理]
前記特定条件下での酵素処理によって、前述する特性を有する酵素処理ワキシー種澱粉が得られる。酵素処理によって得られた酵素処理ワキシー種澱粉は、そのまま使用してもよいが、酵素処理後に、洗浄、脱水等を行うことによって、使用した澱粉加水分解酵素及び遊離した糖質を除去しておくことが好ましい。酵素処理後の洗浄及び脱水は、当該分野で公知の方法によって行うことができる。
また、酵素処理後、又は洗浄及び脱水後の酵素処理ワキシー種澱粉は、含水状態のまま使用してもよいが、乾燥処理に供して乾燥物にしておくことが好ましい。
また、得られた酵素処理ワキシー種澱粉は、必要に応じて、前述したような化学修飾又は物理処理に更に供してもよい。
4.ワキシー種澱粉が添加された食品
本発明のワキシー種澱粉の用途については、特に制限されないが、食品への粘稠性付与の目的で好適に使用される。
本発明のワキシー種澱粉が添加される食品の種類については、特に制限されないが、ペースト状又はゾル状食品は、適度な粘稠性が必要とされており、発明のワキシー種澱粉の添加対象として食品の好適な態様である。本明細書において、「ペースト状又はゾル状食品」とは、ペースト状又はゾルで、その加工食品が液体状を呈し、流動性を持つ状態の食品を指す。ペースト状又はゾル状食品としては、具体的には、蒲焼のタレ、焼き肉のタレ、マヨネーズ風調味料、ドレッシング等のたれ類;クリームソース、ミートソース、カレー、ベシャメルソース等のソース類;ジャム、カスタードクリーム、フラワーペースト、フィリング、ホイップクリーム、アイスクリーム類(例えば、アイスミルク、ラクトアイス)等の和洋菓子等が挙げられる。
また、本発明のワキシー種澱粉は、ゲルを形成することもできるので、発明のワキシー種澱粉の添加対象となる食品の他の態様として、ゲル状食品が挙げられる。本明細書において、「ゲル状食品」とは、全体又は一部がゲルの形態をしている食品を指す。ゲル状食品としては、具体的には、ういろう、餅、羊羹、かるかん、きんつば、プリン、ゼリー、ムース、ババロア、くず饅頭、マシュマロ、パンナコッタ、杏仁豆腐、ヨーグルト、ゴマ豆腐等の和洋菓子;蒲鉾等の水産練り製品;ハム、ソーセージ等の畜産練り製品;うどん、そうめん、冷麦、中華麺、そば、マカロニ、パスタ等の麺類;卵焼き、茶碗蒸し、ゲル状調味料、ゼリータイプ飲料等が挙げられる。
また、本発明のワキシー種澱粉は、前記食品の他に、従来、澱粉や加工澱粉が添加されている食品に添加することができる。このような食品として、例えば、パン、クッキー、ビスケット、ピザ生地、パイ生地、アイスクリームのコーンカップ、モナカの皮、シュークリームの皮等のベーカリー類;スポンジケーキ、シフォンケーキ、カステラ、マドレーヌ、フィナンシェ、パウンドケーキ、ロールケーキ等の焼成洋菓子類;天ぷらや唐揚げ等のフライ食品の衣等が挙げられる。
本発明のワキシー種澱粉の食品への添加量については、食品の種類、食品に備えさせるべき特性(粘稠性やゲル特性等)等に応じて適宜設定すればよいが、例えば0.01〜100重量%が挙げられる。より具体的には、食品がペースト状又はゾル状食品の場合であれば、本発明のワキシー種澱粉の添加量として、好ましくは0.1〜50重量%、更に好ましく0.1〜30重量%が挙げられる。また、食品がゲル状食品の場合であれば、本発明のワキシー種澱粉の添加量として、好ましくは0.1〜50重量%、更に好ましく0.1〜30重量%が挙げられる。また、食品が、ベーカリー類、焼成洋菓子類、又はフライ食品の衣の場合であれば、本発明のワキシー種澱粉の添加量として、好ましくは0.1〜50重量%、更に好ましく0.1〜30重量%が挙げられる。
なお、本明細書において、「本発明のワキシー種澱粉が添加された食品」とは、本発明のワキシー種澱粉が食品中で溶解した状態で含まれている場合のみならず、本発明のワキシー種澱粉がその形状を保持したまま食品中に含まれている場合も包含する。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によって何ら限定されるものではない。
試験例1:ワキシータピオカ澱粉から製造した酵素処理澱粉
1.酵素処理澱粉の製造及び未処理澱粉の準備
[実施例1]
水163.2gに未処理の天然のワキシータピオカ澱粉87.9gを加え、懸濁液を調製した。次いで、懸濁液を50℃に加温してpHを5.5に調整した。その後、イソアミラーゼ(Flavobacterium odoratum由来、商品名「GODO−FIA」、合同酒精社製)を8.8×10-4g(ワキシータピオカ澱粉に対して0.001重量%)添加し、50℃で20分間反応させた後、反応を停止させた。なお、50℃の温度条件では、未処理の天然のワキシータピオカ澱粉、及び反応中のワキシータピオカ澱粉は、糊化しておらず懸濁状態であった。次いで、pHを5.5に調整した後に、洗浄及び脱水を行い、更に送風乾燥して粉砕処理を行い、酵素処理澱粉を得た。
[実施例2]
イソアミラーゼの添加量を1.758g(ワキシータピオカ澱粉に対して2重量%)に変更し、酵素の反応時間を1900分間に変更したこと以外は、前記実施例1と同条件で酵素処理澱粉を得た。
[実施例3]
水241.4gに未処理の天然のワキシータピオカ澱粉130gを加え、懸濁液を調製した。次いで、懸濁液を50℃に加温してpHを5.5に調整した。その後、プルラナーゼ(Bacillus subtilis由来、商品名「Promozyme D2」、ノボザイム社製)を0.65g(ワキシータピオカ澱粉に対して0.5重量%)添加し、50℃で240分間反応させた後、反応を停止させた。なお、50℃の温度条件では、未処理の天然のワキシータピオカ澱粉、及び反応中のワキシータピオカ澱粉は、糊化しておらず懸濁状態であった。次いで、pHを5.5に調整した後に、洗浄及び脱水を行い、更に送風乾燥して粉砕処理を行い、酵素処理澱粉を得た。
[実施例4]
プルラナーゼの添加量を1.95g(ワキシータピオカ澱粉に対して1.5重量%)に変更したこと以外は、前記実施例3と同条件で酵素処理澱粉を得た。
[実施例5]
水650gに未処理の天然のワキシータピオカ澱粉350gを加え、懸濁液を調製した。次いで、懸濁液を50℃に加温してpHを4.3に調整した。その後、グルコアミラーゼ(Aspergillus niger由来、商品名「AMG 300L」、ノボザイム社製)を0.175g(ワキシータピオカ澱粉に対して0.05重量%)添加し、50℃で2分間反応させた後、反応を停止させた。なお、50℃の温度条件では、未処理の天然のワキシータピオカ澱粉、及び反応中のワキシータピオカ澱粉は、糊化しておらず懸濁状態であった。次いで、pHを5.5に調整した後に、洗浄及び脱水を行い、更に送風乾燥して粉砕処理を行い、酵素処理澱粉を得た。
[実施例6]
グルコアミラーゼの反応時間を80分間に変更したこと以外は、前記実施例5と同条件で酵素処理澱粉を得た。
[実施例7]
水650gに未処理の天然のワキシータピオカ澱粉350gを加え、懸濁液を調製した。次いで、懸濁液を50℃に加温してpHを4.5に調整した。その後、α−アミラーゼ(Aspergillus niger由来、商品名「スミチームAS」、新日本化学工業製)を0.035g(ワキシータピオカ澱粉に対して0.01重量%)添加し、50℃で2分間反応させた後、反応を停止させた。なお、50℃の温度条件では、未処理の天然のワキシータピオカ澱粉、及び反応中のワキシータピオカ澱粉は、糊化しておらず懸濁状態であった。次いで、pHを5.5に調整した後に、洗浄及び脱水を行い、更に送風乾燥して粉砕処理を行い、酵素処理澱粉を得た。
[実施例8]
α−アミラーゼの反応時間を330分間に変更したこと以外は、前記実施例7と同条件で酵素処理澱粉を得た。
[実施例9]
水650gに未処理の天然のワキシータピオカ澱粉350gを加え、懸濁液を調製した。次いで、懸濁液を50℃に加温してpHを8.0に調整した。その後、β−アミラーゼ(Bacillus由来、商品名「β−アミラーゼF「アマノ」」、天野エンザイム製)を0.035g(ワキシータピオカ澱粉に対して0.01重量%)添加し、50℃で2分間反応させた後、反応を停止させた。なお、50℃の温度条件では、未処理の天然のワキシータピオカ澱粉、及び反応中のワキシータピオカ澱粉は、糊化しておらず懸濁状態であった。次いで、pHを5.5に調整した後に、洗浄及び脱水を行い、更に送風乾燥して粉砕処理を行い、酵素処理澱粉を得た。
[実施例10]
β−アミラーゼの反応時間を383分間に変更したこと以外は、前記実施例9と同条件で酵素処理澱粉を得た。
[比較例1]
前記実施例1〜10において、原料として使用した未処理の天然のワキシータピオカ澱粉を準備した。
2.酵素処理におけるワキシータピオカ澱粉の分解率の測定
前記実施例1〜10において酵素処理におけるワキシー種澱粉の分解率を以下の方法に従って求めた。
先ず、酵素反応を停止させた反応液をフィルターにかけて上清液を回収した。その後、上清液に含まれる全糖量をフェノール−硫酸法により測定した。次いで、下記式に従って、分解率を算出した。
Figure 2020004506
3.アミログラフ測定
酵素処理ワキシータピオカ澱粉(実施例1〜10)及び未処理のワキシータピオカ澱粉(比較例例1)について、ブラベンダー社製のVISCOGRAPH−Eを用いて、以下の条件でアミログラフ測定を行い、糊化開始温度、最高粘度、ブレイクダウン粘度、及び降温終了時の粘度Bから降温開始時の粘度Aを差し引いた値(粘度B−粘度A)を求めた。ブラベンダー社製のVISCOGRAPH−Eでは、粘度Bから粘度Aを差し引いた値(粘度B−粘度A)は、セットバック値として表示するように設定されている。
先ず、450mlの水に酵素処理ワキシータピオカ澱粉又は未処理のワキシータピオカ澱粉を添加して懸濁させ、澱粉懸濁液を調製した。澱粉懸濁液を試料容器に投入し、回転させながら50℃まで加温した。その後、1.5℃/分で95℃になるまで30分間昇温し、95℃で15分間保持した。続いて、1.5℃/分で72.5℃になるまで15分間冷却した。なお、測定時の試料容器の回転数は75rpmに設定し、測定カートリッジは700cm−gを使用した。
4.結果
得られた結果を表1に示す。未処理のワキシータピオカ澱粉(比較例1)では、粘度B−粘度Aの値が45BUであり、アミログラフ測定における最高粘度が655BUと低かった。これに対して、分解率が0.06〜3%となるように僅かにだけ澱粉加水分解酵素で処理した酵素処理ワキシータピオカ澱粉(実施例1〜10)では、粘度B−粘度Aの値がマイナスになっており、アミログラフ測定における最高粘度が1000BU以上という高い値を示していた。更に、酵素処理ワキシータピオカ澱粉(実施例1〜10)では、粘度Aが、未処理のワキシータピオカ澱粉(比較例1)に比べて高くなっており、最高粘度到達後に澱粉の崩壊に起因する粘度低下の抑制効果も高いことが確認された。
以上の結果から、粘度B−粘度Aの値がマイナスになるワキシータピオカ澱粉は、糊化の過程で到達する最高粘度が向上することが明らかとなった。また、粘度B−粘度Aの値がプラスになると、澱粉の結晶化(凝集)によって、老化に伴う粘度の増大現象が現れていることになるので、本結果から、粘度B−粘度Aの値がマイナスになるワキシータピオカ澱粉では、優れた耐老化性を有していることも明らかになった。
Figure 2020004506
試験例2:ワキシーコーン澱粉から製造した酵素処理澱粉
1.酵素処理澱粉の製造及び未処理澱粉の準備
[実施例11]
水371.4gに未処理の天然のワキシーコーン澱粉200gを加え、懸濁液を調製した。次いで、懸濁液を50℃に加温してpHを5.5に調整した。その後、イソアミラーゼ(Flavobacterium odoratum由来、商品名「GODO−FIA」、合同酒精社製)を0.02g(ワキシーコーン澱粉に対して0.01重量%)添加し、50℃で6分間反応させた後、反応を停止させた。なお、50℃の温度条件では、未処理の天然のワキシーコーン澱粉、及び反応中のワキシーコーン澱粉は、糊化しておらず懸濁状態であった。次いで、pHを5.5に調整した後に、洗浄及び脱水を行い、更に送風乾燥して粉砕処理を行い、酵素処理澱粉を得た。
[実施例12]
イソアミラーゼの添加量を1.02g(ワキシーコーン澱粉に対して0.51重量%)に変更し、酵素の反応時間を350分間に変更したこと以外は、前記実施例11と同条件で酵素処理澱粉を得た。
[実施例13]
水650gに未処理の天然のワキシーコーン澱粉350gを加え、懸濁液を調製した。次いで、懸濁液を50℃に加温してpHを4.3に調整した。その後、グルコアミラーゼ(Aspergillus niger由来、商品名「AMG 300L」、ノボザイム社製)を0.035g(ワキシーコーン澱粉に対して0.01重量%)添加し、50℃で2分間反応させた後、反応を停止させた。なお、50℃の温度条件では、未処理の天然のワキシーコーン澱粉、及び反応中のワキシーコーン澱粉は、糊化しておらず懸濁状態であった。次いで、pHを5.5に調整した後に、洗浄及び脱水を行い、更に送風乾燥して粉砕処理を行い、酵素処理澱粉を得た。
[実施例14]
グルコアミラーゼの反応時間を395分間に変更したこと以外は、前記実施例13と同条件で酵素処理澱粉を得た。
[実施例15]
水650gに未処理の天然のワキシーコーン澱粉350gを加え、懸濁液を調製した。次いで、懸濁液を50℃に加温してpHを4.5に調整した。その後、α−アミラーゼ(Aspergillus niger由来、商品名「スミチームAS」、新日本化学工業製)を0.035g(ワキシーコーン澱粉に対して0.01重量%)添加し、50℃で2分間反応させた後、反応を停止させた。なお、50℃の温度条件では、未処理の天然のワキシーコーン澱粉、及び反応中のワキシーコーン澱粉は、糊化しておらず懸濁状態であった。次いで、pHを5.5に調整した後に、洗浄及び脱水を行い、更に送風乾燥して粉砕処理を行い、酵素処理澱粉を得た。
[実施例16]
α−アミラーゼの反応時間を305分間に変更したこと以外は、前記実施例15と同条件で酵素処理澱粉を得た。
[実施例17]
水650gに未処理の天然のワキシーコーン澱粉350gを加え、懸濁液を調製した。次いで、懸濁液を50℃に加温してpHを8.0に調整した。その後、β−アミラーゼ(Bacillus由来、商品名「β−アミラーゼF「アマノ」」、天野エンザイム製)を0.035g(ワキシーコーン澱粉に対して0.01重量%)添加し、50℃で2分間反応させた後、反応を停止させた。なお、50℃の温度条件では、未処理の天然のワキシーコーン澱粉、及び反応中のワキシーコーン澱粉は、糊化しておらず懸濁状態であった。次いで、pHを5.5に調整した後に、洗浄及び脱水を行い、更に送風乾燥して粉砕処理を行い、酵素処理澱粉を得た。
[実施例18]
β−アミラーゼの反応時間を380分間に変更したこと以外は、前記実施例17と同条件で酵素処理澱粉を得た。
[比較例2]
前記実施例11〜18において、原料として使用した未処理の天然のワキシーコーン澱粉を準備した。
2.酵素処理におけるワキシーコーン澱粉の分解率の測定、及びアミログラフ測定
前記試験例1と同様の条件で、酵素処理におけるワキシーコーン澱粉の分解率の測定、及びアミログラフ測定を行った。
3.結果
得られた結果を表2に示す。未処理のワキシーコーン澱粉(比較例2)では、粘度B−粘度Aの値が18BUであり、アミログラフ測定における最高粘度が901BUと低かった。これに対して、分解率が0.19〜3.16%となるように僅かにだけ澱粉加水分解酵素で処理した酵素処理ワキシーコーン澱粉(実施例11〜18)では、前記酵素処理ワキシータピオカ澱粉(実施例1〜10)の場合と同様に、粘度B−粘度Aの値がマイナスになっており、優れた耐老化性を有しつつ、アミログラフ測定における最高粘度が1000BU以上という高い値を示していた。更に、酵素処理ワキシーコーン澱粉(実施例11〜18)では、粘度Aが、未処理のワキシーコーン澱粉(比較例2)に比べて高くなっており、最高粘度到達後に澱粉の崩壊に起因する粘度低下の抑制効果も高いことが確認された。
Figure 2020004506
試験例3:馬鈴薯澱粉から製造した酵素処理澱粉
1.酵素処理澱粉の製造及び未処理澱粉の準備
[比較例3]
水278.6gに未処理の天然の馬鈴薯澱粉150gを加え、懸濁液を調製した。次いで、懸濁液を50℃に加温してpHを5.5に調整した。その後、イソアミラーゼ(Flavobacterium odoratum由来、商品名「GODO−FIA」、合同酒精社製)を3g(馬鈴薯澱粉に対して2重量%)添加し、50℃で240分間反応させた後、反応を停止させた。なお、50℃の温度条件では、未処理の天然の馬鈴薯澱粉、及び反応中の馬鈴薯澱粉は、糊化しておらず懸濁状態であった。次いで、pHを5.5に調整した後に、洗浄及び脱水を行い、更に送風乾燥して粉砕処理を行い、酵素処理澱粉を得た。
[比較例4]
前記比較例3において、原料として使用した未処理の天然の馬鈴薯澱粉を準備した。
2.酵素処理における馬鈴薯澱粉の分解率の測定、及びアミログラフ測定
前記試験例1と同様の条件で、酵素処理における馬鈴薯澱粉の分解率の測定、及びアミログラフ測定を行った。
3.結果
得られた結果を表3に示す。この結果、酵素処理した馬鈴薯澱粉(比較例3)では、粘度B−粘度Aの値がマイナスになっていたが、未処理の天然の馬鈴薯澱粉(比較例4)に比べて、アミログラフ測定における最高粘度が低くなっていた。
本結果と前記試験例1及び2の結果から、僅かな分解率での酵素処理によって、粘度B−粘度Aの値がマイナスになってアミログラフ測定における最高粘度が向上する現象は、澱粉として、ワキシー種を選択することにより得られる特有の効果であることが明らかとなった。
Figure 2020004506

Claims (6)

  1. 下記のアミログラフ測定における降温開始時の粘度Aと降温終了時の粘度Bとの関係が、粘度A≧粘度Bを満たす、ワキシー種澱粉。
    <アミログラフ測定条件>
    ・固形分濃度:溶媒は水で、乾物換算で6重量%に設定する。
    ・温度条件:下記(1)〜(3)の条件で温度制御する。
    (1)昇温:50℃から95℃まで30分間で昇温(昇温速度1.5℃/分)。
    (2)保持:95℃を15分間保持。
    (3)降温:72.5℃まで15分間で降温(降温速度1.5℃/分)。
  2. 酵素で処理した澱粉である、請求項1に記載のワキシー種澱粉。
  3. ワキシー種澱粉が、ワキシーコーン又はワキシータピオカ由来である、請求項1又は2に記載のワキシー種澱粉。
  4. 未処理のワキシー種澱粉を、当該澱粉が溶解しない温度で水中に分散させた状態で、澱粉加水分解酵素を作用させ、澱粉の分解率が5%以下となる条件で酵素処理する工程を含む、酵素処理ワキシー種澱粉の製造方法。
  5. ワキシー種澱粉が、ワキシーコーン澱粉又はワキシータピオカ澱粉である、請求項4に記載の製造方法。
  6. 前記澱粉加水分解酵素が、α−アミラーゼ、β−アミラーゼ、アミログルコシダーゼ、イソアミラーゼ、プルラナーゼ、及びα−グルコシダーゼよりなる群から選択される少なくとも1種である、請求項4又は5に記載の製造方法。
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