JP7478868B2 - α化澱粉 - Google Patents

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Description

本発明は、水を加えると、ママコの形成を抑制して速やかに分散でき、しかも十分な粘度を呈することができるα化澱粉に関する。また、本発明は、当該α化澱粉の製造方法に関する。
α化澱粉は、水を加えることによって膨潤するため、熱がかからない条件や、水分が少なくて澱粉が糊化しないような条件でも、糊化後の澱粉のように粘度の付与やゲル特性の発現が可能であるため、様々な食品に使用されている。
一方、α化澱粉は、一般に吸水速度が著しく速いため、水に分散又は溶解させる際に、ままこ(α化澱粉の塊状物)が生じ易く、食品製造時の操作性が悪いという欠点がある。そこで、従来、α化澱粉の水への分散性を高める技術について検討されている。
例えば、特許文献1には、20℃において、pH6以下の場合、水に対する溶解度が70重量%以下であり、pH12以上の場合、水に対する溶解度が90重量%以上であるアルカリ可溶性α化澱粉は、ままこの発生を抑制できることが報告されている。しかしながら、特許文献1の技術では、アルカリ性の水溶液に溶解させて使用することが想定されており、食品分野では使用し難い上、α化澱粉が完全に溶解した状態になるため、澱粉粒が崩壊して本来のα化澱粉が有する粘性を十分に付与できないという欠点がある。
また、特許文献2には、澱粉スラリーに対澱粉当たり0.1から10%の乳化剤を混合し、ドラム乾燥することによって、分散性に優れたα化澱粉が得られることが報告されている。しかしながら、特許文献2の技術では、副材として乳化剤を使用しており、食品に使用すると、乳化剤によって食品が影響を受けることがあるという欠点がある。
更に、特許文献3には、油脂を3~19重量%の割合で配合することによって、α化澱粉の分散性を向上できることが報告されている。しかしながら、特許文献3の技術でも、副材(油脂)の使用が不可欠であるため、油脂を使用しない食品への応用ができず、使用可能な食品の種類に制約があるという欠点がある。
このように従来技術において、分散性を高めてママコを形成し難くしたα化澱粉では、食品分野での使用を想定すると十分に満足できるものではない。また、α化澱粉自体の特性を改変してママコを形成し難くすると、付与できる粘性が低下する傾向が現れる。そのため、従来技術では、α化澱粉自体の特性の改変によって、ママコの形成抑制と十分な粘性の発現との両立を実現できていないのが現状である。
特開平5-155901号公報 特開2000-38401号公報 特開平8-154606号公報
本発明の目的は、水を加えると、ママコの形成を抑制して速やかに分散でき、しかも十分な粘度を呈することができるα化澱粉及びその製造方法を提供することである。
本発明者等は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、澱粉に対して所定の架橋処理及び酵素処理を行った後にドラムドライにてα化することによって得られるα化澱粉は、水へ分散性に優れており、水を加えても、ママコの形成を抑制でき、しかも十分な粘度を呈することを見出した。
また、本発明者等は、前記α化澱粉は、下記(i)及び(ii)に示す特有の特性を満たしていることを見出した。
(i)冷水膨潤度が7~10である。
(ii)所定のミキソグラフ試験法においてトルク(torque%)のミドルライン(移動平均線)を求め、測定開始からの経過時(秒)をt、当該ミドルラインから求められるt秒後のトルク(torque%)をY(t)、当該ミドルラインから求められるt+0.1秒後の粘稠度(torque%)をY(t+0.1)とした場合に、tが0~99.9秒の全範囲においてY(t)≦Y(t+0.1)を満たす。
本発明は、これらの知見に基づいて、更に検討を行うことによって完成したものである。即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. 冷水膨潤度が7~10であり、
下記ミキソグラフ試験法においてトルク(torque%)のミドルライン(移動平均線)を求め、測定開始からの経過時(秒)をt、当該ミドルラインから求められるt秒後のトルク(torque%)をY(t)、当該ミドルラインから求められるt+0.1秒後の粘稠度(torque%)をY(t+0.1)とした場合に、tが0~99.9秒の全範囲においてY(t)≦Y(t+0.1)を満たす、α化澱粉。
<ミキソグラフ試験法>
対象となるα化澱粉5g及び強力粉25gの混合物に25mlの水を加えて、AACC(American Association of Cereal Chemists)の定めるAACC method 54-40.02に準拠して、15℃の条件でミキソグラフ試験法によりトルク(torque%)の変化を100秒間測定する。
項2. 下記条件測定される粘度が、1000mPa・s以上である、項1に記載のα化澱粉。
<粘度の測定条件>
200ml容ビーカーに収容した25℃の水180mlを撹拌機にて1200rpmの条件で撹拌しながら、測定対象となるα化澱粉の乾燥重量換算1gを素早く投入し、1分間撹拌する。その後、B型粘度計(VISCOMETER TV-20、東機産業製)を用いて、ローター:5番、25℃、回転速度30rpm、1分後の条件で粘度を測定する。
項3. 架橋処理及び酵素処理が施された加工α化澱粉である、項1又は2に記載のα化澱粉。
項4. 下記工程1及び2を含む、α化澱粉の製造方法:
澱粉に架橋処理及び酵素処理を行い、架橋酵素処理澱粉を得る工程1、及び
前記工程1で得られた架橋酵素処理澱粉にα化処理を行い、架橋酵素処理α化澱粉を得る工程2。
項5. 前記工程1における架橋処理がリン酸架橋処理である、項4に記載の製造方法。
項6. 前記工程1における酵素処理が、澱粉分解酵素を用いた処理である、項4又は5に記載の製造方法。
項7. 前記工程1において、架橋処理を行った後に酵素処理を行う、項4~6のいずれかに記載の製造方法。
項8. 前記工程2におけるα化処理が、ドラムドライヤーを用いたα化処理である、項4~7のいずれかに記載の製造方法。
本発明のα化澱粉は、水に加えると、ママコの形成を抑制して速やかに分散でき、しかも十分な粘度を呈するので、α化澱粉を使用する加工食品の製造時の操作性を向上させることができる。
例えば、本発明のα化澱粉をベーカリー類の生地に配合すると、製造時に小麦粉中のグルテンの十分な形成を促し、加水量を増やしても生地がべたつかず、作業性を向上させることができる。更に、本発明のα化澱粉を配合したベーカリー類では、本発明のα化澱粉によって十分な粘度が与えられるため、保水力があり、ふんわりとしたソフトな食感を有することができる。
また、例えば、本発明のα化澱粉を水産練り製品の練り生地に配合すると、本発明のα化澱粉によって十分な粘度が与えられるため、魚肉の使用量を10~30%程度減らしても、製造される水産練り製品の食感に影響を与えることなく、練り生地に適度な粘度を備えさせることができる。また、本発明のα化澱粉を配合した水産練り製品では、加熱後の食感も魚肉同様の弾力のある食感を付与することができる。
実施例1及び2のα化澱粉について、ミキソグラフ試験法で求めたトルク(torque%)のミドルラインを表したグラフである。 実施例1~4のα化澱粉について、ミキソグラフ試験法で求めたトルク(torque%)のミドルラインを表したグラフである。
本発明のα化澱粉は、冷水膨潤度が7~10であり、且つ所定のミキソグラフ試験において、測定開始からの経過時間(秒)をt、測定開始からt秒後の粘稠度(torque%)をY(t)、測定開始からt+0.1秒後の粘稠度(torque%)をY(t+0.1)とした場合に、tが0~99.9秒の全範囲においてY(t)≦Y(t+0.1)を満たすことを特徴とする。以下、本発明のα化澱粉について詳述する。
冷水膨潤度
本発明のα化澱粉は、冷水膨潤度が7~10である。このような冷感膨潤度と共に後述するミキソグラフ特性を充足することにとって、ママコの形成抑制と十分な粘性の発現を両立させることが可能になる。より一層効果的に、ママコの形成抑制と十分な粘性の発現を両立させるという観点から、冷水膨潤度として、好ましくは7.5~9.5、更に好ましくは7~9が挙げられる。
本発明において、冷水膨潤度は、以下の方法に従って測定される値である。
<冷水膨潤度の測定方法>
200ml容ビーカーに収容した25℃の水100mlに、測定対象となるα化澱粉の乾燥重量換算1gを分散させて、25℃の条件下で30分間撹拌して膨潤させる。その後、遠心処理(300rpm、10分間)を行い、ゲル層と上澄層に分ける。次いで、ゲル層の重さを測定し、これをAとする。次に、重量測定したゲル層を乾固(105℃、恒量)して重量を測定し、これをBとする。A/Bの値を冷水膨潤度として算出する。
ミキソグラフ特性
本発明のα化澱粉は、下記ミキソグラフ試験法においてトルク(torque%)のミドルライン(移動平均線)を求め、測定開始からの経過時(秒)をt、当該ミドルラインから求められるt秒後のトルク(torque%)をY(t)、当該ミドルラインから求められるt+0.1秒後のトルク(torque%)をY(t+0.1)とした場合に、tが0~99.9秒の全範囲においてY(t)≦Y(t+0.1)を満たす。
<ミキソグラフ試験法>
対象となるα化澱粉5g及び強力粉25gの混合物に25mlの水を加えて、AACC(American Association of Cereal Chemists)の定めるAACC method 54-40.02に準拠して、15℃の条件でミキソグラフ試験法(35-g model)によりトルク(torque%)の変化を100秒間測定する。
ミキソグラフ試験法では、測定時間毎にトルク(torque%)の値には振幅が認められる。本発明では、測定時間毎のトルク(torque%)の振幅を平均してミドルライン(移動平均線)を算出し、当該ミドルラインから、前記Y(t)及びY(t+0.1)の値を求める。当該ミドルラインは、公知の分析手段を用いて求めることができる。具体的には、当該ミドルラインは、MIX SMARTver2.0.590(National Cereal Chemistry Equipment社製)のソフトウェアを用いて、Midcurve filterを80、No.Stagesを2、Mid slope window(%)を7.5、Mid peak fit window(%)を5にそれぞれ設定して求めることができる。なお、ミキソグラフ試験法において、測定トルク値が振り切れた状態の場合に、トルク(torque%)の値は100%になる。
本発明のα化澱粉では、前記冷水膨潤度と共に、このようなミキソグラフ特性を具備することによって、ママコの形成抑制と十分な粘性の発現を両立させることが可能になっている。一方、tが0~99.9秒内のいずれか経過時間において、Y(t)≦Y(t+0.1)を満たさないα化澱粉は、吸水による粘度上昇とブレークダウンによる粘度低下が生じており、吸水速度が速く、水に添加すると、ママコの形成を抑制することができない。
前記ミキソグラフ試験においてtが0~99.9秒の全範囲でY(t)≦Y(t+0.1)を満たすという特性は、tが0~99.9秒の範囲におけるミドルラインに極大ピークが認められないことと同義である。具体的には、tが0~99.9秒の全範囲でY(t)≦Y(t+0.1)を満たすα化澱粉では、図1の実施例1及び2の結果に示すように、ミドルラインに極大点が認められず、tが0~99.9秒内のいずれか経過時間においてY(t)≦Y(t+0.1)を満たさないことがあるα化澱粉では、図2の比較例1~3の結果に示すように、ミドルラインに極大点が認められる。
粘度特性
本発明のα化澱粉は、水を加えると、十分な粘性を発現させることができる。本発明のα化澱粉が有する粘度特性の好適な例として、下記条件測定される粘度が、1000mPa・s以上、好ましくは1000~20000mPa・s、更に好ましくは1000~15000mPa・sが挙げられる。
<粘度の測定条件>
200ml容ビーカーに収容した25℃の水180mlを撹拌機にて1200rpmの条件で撹拌しながら、測定対象となるα化澱粉の乾燥重量換算1gを素早く投入し、1分間撹拌する。その後、B型粘度計(VISCOMETER TV-20、東機産業製)を用いて、ローター:5番、25℃、回転速度30rpm、1分後の条件で粘度を測定する。
原料澱粉
本発明のα化澱粉の由来となる原料澱粉の種類については、特に制限されないが、例えば、タピオカ澱粉、小麦澱粉、米澱粉、もち米澱粉、トウモロコシ澱粉、ワキシーコーンスターチ、サゴ澱粉、馬鈴薯澱粉、緑豆澱粉、甘藷澱粉、ワキシー馬鈴薯澱粉、ワキシータピオカ澱粉、ワキシー小麦澱粉等が挙げられる。これらの原料澱粉の中でも、前記冷水膨潤度、ミキソグラフ特性及び粘度特性を好適に具備させて、ママコの形成抑制と十分な粘性の発現を一層良好に両立させるという観点から、好ましくはタピオカ澱粉が挙げられる。
加工特性
未加工のα化澱粉では、前記冷水膨潤度とミキソグラフ特性を満たすことができないが、化学的処理、酵素処理等の所望の加工を施すことによって、α化澱粉は、前記冷水膨潤度とミキソグラフ特性を満たすことが可能になる。
本発明のα化澱粉において、施されている加工については、前記冷水膨潤度とミキソグラフ特性を満たすことができる限り、特に制限されないが、前記冷水膨潤度とミキソグラフ特性を好適に充足させるという観点から、好ましくは、架橋処理及び酵素処理が施されているα化澱粉(即ち、架橋酵素処理α化澱粉)が挙げられる。
架橋処理とは、澱粉中の2箇所以上の水酸基に架橋剤で架橋させる加工である。本発明で使用される架橋処理の種類については、特に制限されないが、例えば、リン酸架橋処理、ジカルボン酸架橋処理等が挙げられる。
リン酸架橋処理とは、トリメタリン酸塩、オキシ塩化リン等の架橋剤を用いて澱粉を架橋処理する加工である。リン酸架橋処理の中でも、前記冷水膨潤度とミキソグラフ特性を好適に充足させるという観点から、好ましくはトリメタリン酸塩を用いた架橋処理が挙げられる。
ジカルボン酸架橋澱粉処理とは、アジピン酸等のジカルボン酸を架橋剤として使用して澱粉を架橋処理する加工である。
これらの架橋処理の中でも、前記冷水膨潤度とミキソグラフ特性を好適に充足させて、ママコの形成抑制と十分な粘性の発現を一層良好に両立させるという観点から、好ましくはリン酸架橋処理、更に好ましくはトリメタリン酸塩を用いたリン酸架橋処理が挙げられる。
酵素処理とは、澱粉分解酵素によって澱粉の一部を加水分解したり、糖転移酵素によって澱粉に糖を転移させたりする加工である。使用する酵素の種類については、前記冷水膨潤度とミキソグラフ特性を充足させ得ることを限度として特に制限されないが、例えば、アミログルコシダーゼ、α-アミラーゼ、β-アミラーゼ、アミログルコシダーゼ、イソアミラーゼ、α-グルコシダーゼ等の澱粉分解酵素;サイクロデキストリングルカノトランスフェラーゼ等の糖転移酵素が挙げられる。酵素処理において、1種の酵素を単独で使用してもよく、2種以上の酵素を組み合わせて使用してもよい。
これらの酵素の由来については、特に制限されないが、例えば、アミログルコシダーゼの場合であれば、Aspergillus niger、Rhizopus niveus、Rhizopus oryzae等;α-グルコシダーゼの場合であれば、Aspergillus niger、Aspergillus oryzae等;イソアミラーゼの場合であれば、Pseudomonas amyloderamosa等;サイクロデキストリングルカノトランスフェラーゼの場合であれば、Bacillus licheniformis、Paenibacillus macerans(Bacillus macerans)等が挙げられる。
これらの酵素の中でも、前記冷水膨潤度とミキソグラフ特性を好適に充足させて、ママコの形成抑制と十分な粘性の発現を一層良好に両立させるという観点から、好ましくは澱粉分解酵素、更に好ましくはアミログルコシダーゼ、特に好ましくはAspergillus niger由来のアミログルコシダーゼが挙げられる。
前記架橋酵素処理α化澱粉は、原料澱粉に対して架橋処理を行った後に酵素処理を行うことによって得られたものであってもよく、また、原料澱粉に対して酵素処理を行った後に架橋処理を行うことによって得られたものであってもよい。前記冷水膨潤度とミキソグラフ特性を好適に充足させて、ママコの形成抑制と十分な粘性の発現を一層良好に両立させるという観点から、好ましくは、原料澱粉に対して架橋処理を行った後に酵素処理を行うことによって得られた架橋酵素処理α化澱粉が挙げられる。
前記架橋酵素処理α化澱粉は、前記冷水膨潤度とミキソグラフ特性を満たすことを限度として、架橋処理及び酵素処理以外に、他の化学的処理が施されていてもよい。このような化学的処理としては、例えば、酸化;アセチル化、リン酸化等のエステル化;ヒドロキシプロピル化等のエーテル化等が挙げられる。これらの化学的処理の内、1種の処理が単独で施されていてもよく、また2種以上の処理が組み合わされて施されていてもよい。これらの化学的処理は、公知の手法に従って行うことができる。
製造方法
本発明のα化澱粉の製造方法については、前記冷水膨潤度とミキソグラフ特性を満たすα化澱粉が得られることを限度として特に制限されないが、好適な例として、下記工程1及び2を含む製造方法が挙げられる。
澱粉に架橋処理及び酵素処理を行い、架橋酵素処理澱粉を得る工程1。
前記工程1で得られた架橋酵素処理澱粉にα化処理を行い、架橋酵素処理α化澱粉を得る工程2。
以下、前記工程1及び2について、工程毎に説明する。
[工程1]
工程1では、澱粉に対して架橋処理及び酵素処理を行う。工程1における架橋処理及び酵素処理の順番については、特に制限されず、架橋処理を行った後に酵素処理を行ってもよく、また、酵素処理を行った後に架橋処理を行ってもよい。前記冷水膨潤度とミキソグラフ特性を好適に充足させて、ママコの形成抑制と十分な粘性の発現を一層良好に両立させたα化澱粉を効率的に得るという観点から、工程1は、架橋処理を行った後に酵素処理を行うことが好ましい。
工程1で使用される澱粉の種類は、前記「原料澱粉」の欄に記載の通りである。また、工程1で行われる架橋処理の種類については、前記「加工特性」の欄に記載の通りである。
澱粉又は酵素処理澱粉への架橋処理は、公知の手法で行うことができるが、工程1においてトリメタリン酸塩を用いたリン酸架橋処理を行う場合であれば、次の方法が挙げられる。
先ず、澱粉又は酵素処理澱粉、及び無機塩を含む澱粉分散液を準備する。無機塩の種類については、特に制限されないが、例えば、塩化ナトリウム、塩化カルシウム等の塩化物塩;硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム等の無機酸塩等が挙げられ、好ましくは塩化ナトリウムが挙げられる。当該澱粉分散液における澱粉又は酵素処理澱粉の濃度については、特に制限されないが、例えば、10~45質量%、好ましくは20~45質量%、更に好ましくは30~45質量%が挙げられる。また、当該澱粉分散液における無機塩の濃度については、特に制限されないが、澱粉100質量部当たり、無機塩が0.5~15質量部、好ましくは1~10質量部、更に好ましくは2~5質量部となるように設定すればよい。
前記澱粉分散液のpHは、トリメタリン酸塩によるリン酸架橋反応が進行できるpH範囲に設定すればよい。前記澱粉分散液のpHとしては、具体的には、10.0~12.0、好ましくは11.0~11.7、更に好ましくは11.3~11.5が挙げられる。前記澱粉分散液のpH調整は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリを用いて行うことができる。
次いで、前記澱粉分散液にトリメタリン酸塩(ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩)を添加して反応させ、澱粉にリン酸架橋を施す。トリメタリン酸塩の添加量については、施すべきリン酸架橋の程度等を勘案して適宜設定すればよいが、例えば、澱粉100質量部当たり、トリメタリン酸塩が0.05~2.0質量部、好ましくは0.1~1.5質量部、更に好ましくは0.2~1.0質量部となるように設定すればよい。また、トリメタリン酸塩を架橋反応させる際の反応温度については、リン酸架橋反応が進行できる範囲で適宜設定すればよいが、通常30~50℃、好ましくは35~45℃、更に好ましくは40~43℃が挙げられる。トリメタリン酸塩を架橋反応させる際の反応時間については、施すべきリン酸架橋の程度等に応じて適宜設定すればよいが、通常1~10時間、好ましくは2~9時間、更に好ましくは3~8時間が挙げられる。
架橋処理後の澱粉の架橋度については、特に制限されないが、前記冷水膨潤度とミキソグラフ特性を具備させて、ママコの形成抑制と十分な粘性の発現を一層良好に両立できるα化澱粉を製造するという観点から、下記アミログラム測定におけるアミロ粘度が300BU以下、好ましくは10~300BU、更に好ましくは10~200BUを満たすことが挙げられる。アミロ粘度は、架橋澱粉の架橋度の指標となる物性値であり、アミロ粘度が低い程、架橋度が高いことを示している。アミロ粘度の前記範囲は、使用する架橋剤(トリメタリン酸塩等)の添加量、架橋反応の時間等を適宜調節することによって充足させることができる。
(アミログラム測定の条件)
測定対象となる架橋処理後の澱粉に水を加えて澱粉濃度を10質量%に調整したスラリーを調製する。50℃で測定を開始し、1.5℃/分で95℃まで昇温させ、95℃に到達した際の粘度を測定する。
澱粉又は架橋澱粉への酵素処理は、酵素が反応可能なpH条件下で澱粉又は架橋澱粉に酵素を作用させればよく、使用する酵素の種類に応じて公知の手法で行うことができる。酵素処理に使用される酵素の種類は、前記「加工特性」の欄に記載の通りである。
酵素処理時の澱粉又は架橋澱粉の濃度については、酵素反応が可能であることを限度として特に制限されないが、例えば、酵素処理開始時の澱粉又は架橋澱粉の濃度として、10~45質量%、好ましくは20~45質量%、更に好ましくは30~45質量%が挙げられる。
酵素処理時の酵素の濃度については、酵素反応が可能であることを限度として特に制限されず、施すべき酵素処理の程度、使用する酵素の活性、反応温度、反応時間等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、酵素処理開始時に添加される酵素の濃度として、0.05~5.0質量%、好ましくは0.1~3.0質量%、更に好ましくは0.2~1.0質量%が挙げられる。酵素の濃度は、酵素反応が進行するのに充分な量であればよく、前記範囲であれば十分な酵素反応の進行が認められ得るで、酵素の活性(ユニット数)について詳細に検討する必要はない。
酵素処理時のpHについては、酵素反応が可能であることを限度として特に制限されず、使用する酵素の種類等に応じて適宜設定すればよいが、例えばpH3.5~5.0、好ましくはpH3.7~4.7、更に好ましくはpH4.0~4.5が挙げられる。
酵素処理時の温度については、酵素反応が可能であり、且つ澱粉又は架橋澱粉が糊化しない温度域であることを限度として特に制限されず、使用する酵素の種類等に応じて適宜設定すればよいが、例えば40~60℃、好ましくは42~55℃、更に好ましくは45~50℃が挙げられる。
酵素処理の反応時間については、施すべき酵素処理の程度、使用する酵素の活性、反応温度等に応じて適宜設定すればよいが、例えば1~16時間、好ましくは1~8時間、更に好ましくは1~4時間が挙げられる。
酵素処理の程度については、特に制限されないが、前記冷水膨潤度とミキソグラフ特性を満たすα化澱粉を好適に製造するという観点から、酵素処理に供する澱粉又は架橋澱粉100質量部に対して、酵素処理によって切り出されて溶出する糖の量が3~40質量部、好ましくは5~30質量部、更に好ましくは10~20質量部となるように設定すればよい。
工程1において、架橋処理、及び酵素処理の順で澱粉を加工する場合、架橋処理後の分散液は、そのまま酵素処理に供してもよく、また架橋処理後の分散液を必要に応じてpH調整を行った後に酵素処理に供してもよい。更に、架橋処理後の分散液を濃縮して、必要に応じてpH調整を行った後に酵素処理に供してもよく、また、架橋処理後の分散液から架橋澱粉を回収して、必要に応じて洗浄した後に酵素処理に供してもよい。酵素処理後には、必要に応じて、酵素処理後の分散液に含まれる酵素を失活させてもよい。
また、工程1において、酵素処理、及び架橋処理の順で澱粉を加工する場合、酵素処理後の分散液は、そのまま又はpH調整した後に架橋処理に供してもよく、また酵素処理後の分散液に含まれる酵素を失活させる処理を行った後に、必要に応じてpH調整を行って架橋処理に供してもよい。更に、酵素処理後の分散液に含まれる酵素の失活及び/又は分散液の濃縮を行った後に、必要に応じてpH調整を行って架橋処理に供してもよい。また、酵素処理後の分散液から酵素澱粉を回収して、必要に応じて洗浄した後に酵素処理に供してもよい。
工程1で得られた架橋酵素処理澱粉は、後述する工程2に供される。工程1の終了後の分散液は、そのまま工程2に供してもよく、また工程1の終了後の分散液を濃縮して工程2に供してもよい。また、工程1の終了後の分散液から架橋酵素処理澱粉を回収して、必要に応じて架橋酵素処理澱粉を洗浄した後に工程2に供してもよい。
[工程2]
工程2では、前記工程1で得られた架橋酵素処理澱粉にα化処理を行う。
架橋酵素処理澱粉のα化処理は、澱粉を水に分散させた状態で、糊化開始温度以上で加熱を行い、乾燥すればよく、公知の手法で行うことができる。
具体的には、架橋酵素処理澱粉のα化処理は、架橋酵素処理澱粉を10~50質量%、好ましくは20~45質量%、更に好ましくは30~40質量%となる濃度で水に分散させた状態で、80~500℃、好ましくは85~450℃、更に好ましくは90~400℃の温度で加熱し半糊化又は糊化させ乾燥する方法が挙げられる。
加熱方法については、特に制限されないが、一般的に工業生産する場合であれば、例えば、ドラムドライヤーやエクストルーダーで連続的に生産する方法が挙げられる。ドラムドライヤーやエクストルーダーを使用した場合は、高温で加熱されるため、乾燥工程を一般的に必要としない点でも利点がある。また、半糊化又は糊化された澱粉の乾燥は、例えば、送風乾燥、スプレードライ、フリーズドライ等によって行ってもよい。
工程2として、前記冷水膨潤度とミキソグラフ特性を好適に具備させて、ママコの形成抑制と十分な粘性の発現を一層良好に両立できるα化澱粉を製造するという観点から、ドラムドライを使用したα化処理が好適である。ドラムドライを使用したα化処理の好適な条件として、架橋酵素処理澱粉を20~45質量%、好ましくは30~45質量%、更に好ましくは40~45質量%となる濃度で水に分散させた状態で、設定温度を120~150℃、好ましくは125~145℃、更に好ましくは130~140℃で処理する条件が挙げられる。
工程2で得られた架橋酵素処理α化澱粉は、前記冷水膨潤度とミキソグラフ特性を具備しており、そのまま本発明のα化澱粉として使用できる。また、工程2で得られた架橋酵素処理α化澱粉は、必要に応じて、粉砕処理、整粒処理等に供してもよい。更に、で得られた架橋酵素処理α化澱粉は、必要に応じて、更に加工処理(化学修飾処理)等に供してもよい。
用途
本発明のα化澱粉は、各種食品の原料として使用される。本発明のα化澱粉は、水を加えると、ママコの形成を抑制して速やかに分散でき、しかも十分な粘度を呈することができるので、食品の加工を容易にしたり、食品の風味や食感を向上させたりすることができる。
本発明のα化澱粉を含む食品の種類については、特に制限されず、従来のα化澱粉が使用されている食品であればよいが、例えば、ゲル状食品、ペースト状食品等が挙げられる。
本発明において「ゲル状食品」とは、全体がゲル状を呈している食品だけでなく、製造工程中に一旦ゲルを形成し、焼成等により水分が減少したゲルを含有している食品(例えば、ベーカリー類等)も包含される。ゲル状食品の種類については、特に制限されないが、例えば、うどん、ソバ、冷麦、そうめん、中華そば、パスタ、スパゲッティ、マカロニ等の麺類;パン、ピザ生地、パイ生地、アイスクリームのコーンカップ、モナカの皮、シュークリームの皮等のベーカリー類;ゼリー、ムース、プディング、ヨーグルト、水まんじゅう、くず餅、ういろう等の菓子類;蒲鉾、魚肉ソーセージ、魚肉ハム、魚肉すり身、竹輪、はんぺん、薩摩揚げ等の水産練り製品等;ビスケット、クッキー、クラッカー、おかき、煎餅、膨化スナック等の焼き菓子類;スポンジケーキ、シフォンケーキ、カステラ、マドレーヌ、フィナンシェ、パウンドケーキ、ロールケーキ、ケーキドーナツ、イーストドーナツ等の洋菓子類;中華まん皮、餃子の皮等の中華総菜等が挙げられる。
ペースト状食品の種類については、特に制限されないが、例えば、カスタードクリーム、ホイップクリーム、サワークリーム等のクリーム類;ソフトクリーム等の冷菓;ミートソース、ホワイトソース、デミグラスソース、蒲焼きのたれ、みたらし団子のたれ等のソース・たれ類;フラワーペースト、植物(野菜、芋類、フルーツ等)ペースト、チーズペースト、流動食、離乳食、マヨネーズ、ドレッシング類、からし、ワサビペースト、にんにくペースト等が挙げられる。
また、本発明のα化澱粉を含む食品の好適な例として、小麦粉加工食品が挙げられる。小麦粉加工食品とは、小麦粉を原料として加工した食品である。小麦粉加工食品としては、具体的には、前述するゲル状食品の内、小麦粉を使用されているものが挙げられる。本発明のα化澱粉は、吸水速度が遅くママコを生じにくい性質があるため、小麦粉加工食品に使用すると、製造時に小麦粉の吸水を阻害し難くなる。このことにより、小麦粉中のグルテンが十分に形成され、加水量を増やしても生地がべたつかず、作業性が向上する。特に、本発明のα化澱粉をベーカリー類に用いる場合には、十分な粘度を生じるため、保水力があり、ふんわりとしたソフトな食感を付与することができる。また、例えば、フランスパンの場合、クラムの構造が大きく、日持ち向上が顕著に向上する;デニッシュ系パンの場合、ボリュームが大きくなる、等の効果を付与することができる。とりわけ、ベーカリー食品において、本発明のα化澱粉とグルテンを併用する場合には、前記効果をより一層向上させて奏させることもできる。特に、ベーカリー食品がサンドイッチの場合には、本発明のα化澱粉とグルテンを併用すると、具材の水分がパンに移行するのを効果的に抑制することも可能になる。本発明において、グルテンとは、生グルテン、フラッシュドライグルテン等も包含し、更に、酸、アルカリ、酵素、酸化剤、還元剤などで処理して乾燥したグルテンも包含する。また、グルテンは、油脂、乳化剤等の副資材を含有するものであってもよい。ベーカリー食品において、本発明のα化澱粉とグルテンを併用する場合、両者の比率については、特に制限されないが、例えば、本発明のα化澱粉100質量部当たり、グルテンが10~500質量部、好ましくは15~250質量部、更に好ましくは20~150質量部が挙げられる。
また、本発明のα化澱粉を含む食品の他の好適な例として、水産練り製品が挙げられる。本発明のα化澱粉は、ママコを生じにくい性質があるため、水産練り製品に使用すると、製造時に練り生地への水溶き添加が可能になる。更に、本発明のα化澱粉は十分な粘度呈させるため、魚肉の使用量を10~30%減らしても、食感に変化を与えることなく、練り生地に適度な粘度を備えさせることができる。
また、本発明のα化澱粉を含む中華まん皮の場合には、加水量を増やしても生地がべたつかず、成形性が良好で、作業性が向上することに加え、しっとり、ふんわり、ソフトな食感を付与でき、更には張りのある表面を形成することもできる。また、本発明のα化澱粉を含む中華まん皮は、電子レンジで加熱しても硬化せず、良好な食感を維持することができる。特に、中華まん皮において、本発明のα化澱粉とグルテンを併用すると、ホットベンダー後の中華まん皮への水分移行を効果的に抑制することも可能になる。中華まん皮において、本発明のα化澱粉とグルテンを併用する場合、両者の比率については、特に制限されないが、例えば、本発明のα化澱粉100質量部当たり、グルテンが10~500質量部、好ましくは15~300質量部、更に好ましくは25~200質量部が挙げられる。
また、本発明のα化澱粉を含む麺類の場合には、茹で伸び防止効果及び早茹で効果を付与でき、電子レンジで加熱しても、茹で伸びを防止しつつ早茹でが可能になる。
また、本発明のα化澱粉を含むペース状食品の場合には、アルファー化澱粉によるママコを形成させることなく分散でき、更には保形性の高い粘度を発現させることも可能になる。更に、本発明のα化澱粉を含むペース状食品は、フレーバーリリースも良好になる。特に、ワサビペースト等のように固形分が分散されているペース状食品の場合には、ワサビ等の固形分の分散性も良好になり、製造時の操作性がより一層向上する。
本発明のα化澱粉を含む食品への配合量については、特に制限されず、従来その食品に用いられるα化澱粉量と同量で使用すればよく、また一部を従来のα化澱粉を使用し、残りを本発明のα化澱粉に置換してもよい。
本発明のα化澱粉を含む食品は、食品の種類に応じて、当該技術分野で公知の手法で製造することができる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によって何ら限定されるものではない。
1.α化澱粉の製造
[実施例1]
タピオカ澱粉に対して、以下に示すリン酸架橋処理、酵素処理、及びα化処理を行い、リン酸架橋酵素処理α化澱粉を得た。
(リン酸架橋処理)
タピオカ澱粉を水に40質量%となるように分散し、澱粉分散液を調製した。次いで、澱粉分散液に、塩化ナトリウムを0.8質量%となるように添加した。その後、42℃に加温し、3.75質量%の水酸化ナトリウム水溶液を滴下し、pH11.3に調整して維持しながら、トリメタリン酸ナトリウムを0.12質量%となるように添加し、6時間反応させることにより、リン酸架橋澱粉を生成させた。当該リン酸架橋処理によって得られたリン酸架橋澱粉を前記条件のアミログラム測定に供したところ、アミロ粘度は121BUであった。
(酵素処理)
リン酸架橋処理後の分散液を45℃に加温し、25質量%の硫酸水溶液を用いて、pH4.2に調整した。次いで、45℃に加温した状態で、Aspergillus niger由来のグルコアミラーゼ(OPTIDEX-L400 GENENCOR製)を0.04重量%となるように添加し、4時間反応させることにより、リン酸架橋酵素処理澱粉を生成させた。当該酵素処理では、リン酸架橋澱粉100重量部当たり10重量部の糖が溶出されている。
(α化処理)
酵素処理後の分散液をpH5.5に調整し、十分に洗浄脱水し、リン酸架橋酵素処理澱粉を回収した。次いで、リン酸架橋酵素処理澱粉を水に45質量%となるように分散させて、ドラミドライヤーにて加熱乾燥し、リン酸架橋酵素処理α化澱粉を得た。なお、ドラムドライヤーによる加熱乾燥は、直径2m、横幅1mのダブルドラムドライヤーを使用し、リン酸架橋酵素処理α化澱粉の分散液の供給量450Kg/、設定温度130℃、処理時間2時間で、8rpmで回転させながら運転することによって実施した。
得られたリン酸架橋酵素処理α化澱粉を粉砕し、後述する試験に供した。
[実施例2]
リン酸架橋処理時に、トリメタリン酸ナトリウムを0.28質量%となるように添加したこと以外は、前記実施例1と同条件でリン酸架橋酵素処理α化澱粉を得た。なお、リン酸架橋処理後に得られたリン酸架橋澱粉を前記条件のアミログラム測定に供したところ、アミロ粘度は13BUであった。得られたリン酸架橋酵素処理α化澱粉を粉砕し、後述する試験に供した。
[比較例1]
タピオカ澱粉(未加工)を水に45質量%となるように分散させて、ドラミドライヤーにて加熱乾燥し、α化澱粉を得た。ドラミドライヤーによる加熱乾燥の条件は、設定温度を150℃にしたこと以外は、実施例1の場合と同様である。得られたα化澱粉を粉砕し、後述する試験に供した。
[比較例2]
タピオカ澱粉を水に40質量%となるように分散し、澱粉分散液を調製した。次いで、前記実施例1の場合と同条件で酵素処理を行い、酵素処理澱粉を生成させた。次いで、ドラムドライヤーの設定温度を150℃にしたこと以外は、実施例1の場合と同条件で、α化処理を行い、酵素処理α化澱粉を得た。得られた酵素処理α化澱粉を粉砕し、後述する試験に供した。
[比較例3]
リン酸架橋処理時にトリメタリン酸ナトリウムを0.28質量%となるように添加したこと以外は、実施例1の場合と同条件でリン酸架橋処理を行い、リン酸架橋澱粉を生成させた。次いで、実施例1の場合と同条件でα化処理を行い、リン酸架橋α化澱粉を得た。得られたリン酸架橋α化澱粉を粉砕し、後述する試験に供した。
[比較例4]
設定温度を70℃に変更したこと以外は、比較例1と同条件でα化澱粉を得た。得られたα化澱粉を粉砕し、後述する試験に供した。
2.α化澱粉の評価
2-1.評価方法
(冷水膨潤度)
200ml容ビーカーに収容した25℃の水100mlに、α化澱粉の乾燥重量換算1gを分散させた。次いで、25℃の恒温槽(TAITEC THEAMO MINDER)の中で、500rpm(2Mag magnetic motion)でスターラ―バーを用いて30分間撹拌した。その後、50ml容遠沈管2本に溶液を移し、遠心分離(3000rpm、10分間:KOKUSAN社製H-26/ローターRF110)して、ゲル層と上澄層に分けた。次いでゲル層の重さを量りこれをAとした。更に、このゲル層を乾固(105℃、恒量)して、重量を測定してこれをBとした。A/Bを算出し冷水膨潤度を求めた。
(ミキソグラフ特性)
α化澱粉5g及び強力粉25gの混合物に25mlの水を加えて、ミキソグラム(35-g Mixograph, National Manufacturing Division、TMCO、USA:10番にバネ)を用いて、AACC(American Association of Cereal Chemists)の定めるAACC method 54-40.02に準拠して、15℃の条件でミキソグラフ試験法によりトルク(torque%)の変化を100秒間測定した。
測定において現れるトルク(torque%)の振幅を平均してミドルライン(移動平均線)を求めた。当該ミドルライン(移動平均線)は、MIX SMARTver2.0.590(National Cereal Chemistry Equipment社製)のソフトウェアを用いて、Midcurve filterを80、No.Stagesを2、Mid slope window(%)を7.5、Mid peak fit window(%)を5にそれぞれ設定して求めた。
(粘度)
200ml容ビーカーに収容した25℃の水180mlを撹拌機にて1200rpmの条件で撹拌しながら、α化澱粉の乾燥重量換算1gを素早く投入し、1分間撹拌した。その後、B型粘度計(VISCOMETER TV-20、東機産業製)を用いて、ローター5番、25℃、回転速度30rpm、1分後の条件で粘度を測定した。
(ママコ形成具合)
200ml容ビーカーに収容した25℃の水180mlを撹拌機にて1200rpmの条件で撹拌しながら、α化澱粉の乾燥重量換算7gを素早く投入し、1分間撹拌を継続した。その後、ママコの形成具合を目視にて観察し、以下の判定基準に従って評価した。
・ママコの形成具合の判定基準
◎ :全くママコが全く見られず、均一に分散されている。
○ :小さいママコが1~2個程度みられる。
× :大きいママコが数個みられる。
××:ほとんど分散せず、表面に大きなママコとして存在している。
2-2.評価結果
各α化澱粉について、ミキソグラフ試験法における測定時間毎の粘稠度(torque%)(ミドルラインから算出)を表したグラフを図1及び2に示す。また、各α化澱粉の評価結果を表1に示す。
この結果、実施例1及び2のリン酸架橋酵素処理α化澱粉は、冷水膨潤度が7~10の範囲内であり、且つミキソグラフ特性としてtが0~99.9秒の全範囲においてY(t)≦Y(t+0.1)を満たしており、水を加えると、ママコの形成を抑制して速やかに分散でき、しかも十分な粘度を呈することができていた。
一方、比較例1のα化澱粉、比較例2の酵素処理α化澱粉、及び比較例3のリン酸架橋α化澱粉では、水膨潤度が10を超えており、且つミキソグラフ特性としてtが0~99.9秒の全範囲においてY(t)≦Y(t+0.1)を満たしておらず、水を加えると高い粘度を呈することができるが、ママコの形成を抑制できるものではなかった。また、比較例4のα化澱粉では、ミキソグラフ特性としてtが0~99.9秒の全範囲においてY(t)≦Y(t+0.1)を満たしていたが、水膨潤度が7未満であり、ママコの形成を抑制できていたが、粘度付与の点で不十分であった。
Figure 0007478868000001
3.α化澱粉を用いたパンの製造及び評価
表2に示す組成の生地を用いて、表3に示す工程を経て食パンを製造した。
Figure 0007478868000002
Figure 0007478868000003
ミキシング時の生地の状態、製造1日後の食パンの食感、製造4日後の食パンにおける澱粉の老化の度合いについて、以下の判定基準に従って評価した。
・ミキシング時の生地の状態の判定基準
◎ :べたつきが全くない状態。
○ :手に付着するが、生地が切れずに手から取れる状態(Controlの状態)。
× :手に多少生地が切れて付着する状態。
××:手で生地を扱えない状態。
・製造1日後の食パンの食感(官能評価)の判定基準
◎ :しっとり、ふんわり、歯切れる。
○ :しっとり歯切れるが、やや重たい。
× :水が浮いてきていて重たく、口どけが悪い。
××:濡れていて、詰まった食感、ネチャつく。
・製造4日後の食パンにおける澱粉の老化の度合い(官能評価)の判定基準
◎ :製造1日後とほとんど変化がなく良好な食感。
○ :ふんわりしているがややパサついている。
× :歯切れが悪くパサついている。
××:硬く、乾燥し、もろもろと崩れる。
評価結果を表4に示す。実施例1及び2のα化澱粉を使用した場合は、パン生地にべたつきがなくまとまりやすかったため、製造時の操作性が向上していた。また、実施例1及び2のα化澱粉を使用した場合には、製造1日後の食感も良好で、製造4日後でも良好な食感が維持されており、澱粉の老化を抑制できていた。一方、比較例1~4のα化澱粉では、パン生地の状態が悪く、製造時の操作性が低下しており、更に製造1日後の食感、及び製造4日後の澱粉の老化の点でも、満足できるものではなかった。
Figure 0007478868000004
4.α化澱粉とグルテンを使用したサンドイッチの製造及び評価
表5に示す組成の生地を用いて、表6に示す工程を経てサンドイッチを製造した。
Figure 0007478868000005
Figure 0007478868000006
スライスしてから包装せずに2時間静置した後のサンドイッチの食感、及び具材を挟んでから24時間後の具材からパンへの水分移行について、以下の判定基準に従って評価した。
・スライス後のサンドイッチの食感(官能評価)の判定基準
◎ :しっとりして、ふんわりして歯切れがよい。
○ :しっとりしているが、歯切れが悪い。
× :しっとり感がなく歯切れも悪い。
××:パサつきがあり、表面が乾いている。
・水分移行(官能評価)の判定基準
◎ :具材の水分がパンに浸透していない。
○ :具材の水分がパンに僅かにだけ浸透している。
× :具材の水分がパンに浸透しているが、パンの外側には到達していない。
××:具材の水分がパンの浸透し、パンの外側にまで到達している。
評価結果を表7に示す。実施例1のα化澱粉を配合した場合(試験品1及び2)、製造時の操作性が向上しており、更に優れた食感が認められた。特に、実施例1のα化澱粉とグルテンを併用した場合(試験品1)は、具材の水分のパンへの移行も十分に抑制できていた。一方、α化澱粉を配合せず、グルテンのみを配合した場合(比較試験品1)では、具材の水分のパンへの移行を抑制できていたが、スライス後の乾燥が進み、食感の点で満足できるものではなかった。
Figure 0007478868000007
5.α化澱粉とグルテンを使用した中華まんの製造及び評価
表8に示す組成の生地を用いて、表9に示す工程を経て中華まんを製造した。
Figure 0007478868000008
Figure 0007478868000009
冷凍の中華まんを、電子レンジ(600W)で2分加熱した後の食感、及びホットベンダー(80℃)にて8時間加熱した後の中華まん皮への水分の移行について、以下の判定基準に従って評価した。
・レンジ加熱後の食感(官能評価)の判定基準
◎ :しっとりして、ふんわりしている。
○ :しっとりしているが、咀嚼時に僅かにだけ団子状になる。
× :ふんわりしているが、硬くなっている。
××:パサつきがあり、硬くなっている。
・ホットベンダー後の中華まん皮への水分移行(官能評価)の判定基準
◎ :蒸気の水分が中華まん皮に浸透していない。
○ :蒸気の水分が中華まん皮に僅かにだけ浸透している。
× :蒸気が水分に中華まん皮に浸透しているが、中華まんの形状は保持している。
××:蒸気が水分に中華まん皮に浸透し、中華まんの形状が崩れている。
評価結果を表10に示す。実施例1のα化澱粉を配合した場合(試験品3及び4)、製造時の作業性が向上しており、更に優れた食感が認められた。特に、実施例1のα化澱粉とグルテンを併用した場合(試験品3)は、ホットベンダー後の中華まん皮への水分移行を十分に抑制できていた。一方、α化澱粉を配合せず、グルテンのみを配合した場合(比較試験品2)では、ホットベンダー後の中華まん皮への水分移行を抑制できていたが、レンジ加熱後の乾燥が進み、食感の点で満足できるものではなかった。
Figure 0007478868000010

Claims (5)

  1. 下記工程1及び2を含む、乾燥物であるα化澱粉の製造方法:
    澱粉に架橋処理及び酵素処理を行い、架橋酵素処理澱粉を得る工程1、及び
    前記工程1で得られた架橋酵素処理澱粉にα化処理を行い、乾燥物である架橋酵素処理α化澱粉を得る工程2。
  2. 前記工程1における架橋処理がリン酸架橋処理である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記工程1における酵素処理が、澱粉分解酵素を用いた処理である、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 前記工程1において、架橋処理を行った後に酵素処理を行う、請求項1~3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 前記工程2におけるα化処理が、ドラムドライヤーを用いたα化処理である、請求項1~4のいずれかに記載の製造方法。
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