JP2011182750A - 穀物粉加工品、及び穀物粉加工品の製造方法 - Google Patents

穀物粉加工品、及び穀物粉加工品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】甘み、弾力、つるみ、ソフト感及び口溶けの良さを有し、さらに調理後の時間経過においてもその食感を維持する穀物粉加工品の提供。
【解決手段】穀物粉に、液種を添加して製造される穀物粉加工品であって、前記液種は、穀物粉と、水とを含む混合物を、乳酸発酵して得られることを特徴とする穀物粉加工品、穀物粉と、水とを含む混合物を、乳酸発酵して液種を得る工程と、穀物粉に、前記液種を添加し、混捏して生地を製造する工程と、を有することを特徴とする穀物粉加工品の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、甘み、弾力、つるみ、ソフト感及び口溶けの良さを有し、さらに調理後の時間経過においてもその食感を維持する穀物粉加工品、及びその製造方法に関する。
穀物粉加工品としては、餃子の皮、シュウマイの皮、小龍包の皮等の麺皮類、うどん、パスタ、そば等の麺類が代表的なものとして挙げられる。従来、これら穀物粉加工品の食感改良を目的として、澱粉、油脂、乳化剤、増粘多糖類等の添加剤が用いられている。
近年では、食感改良を目的として乳酸発酵を用いた穀物粉加工品として、pH7以上の条件で生育及び/又は発酵可能な乳酸菌の存在下に小麦粉、水及びアルカリ性添加物を含む麺生地原料から麺生地を作製し、前記麺生地のpH値が6.0〜8.0の範囲内になるまで発酵させることにより製造された即席麺が開示されている(特許文献1参照)。
特許第3873129号公報
上記のような添加剤を用いる方法では、ある食感を達成するために添加剤を加えると、他の食感が損なわれる場合が多い。そのため、添加剤を加えることにより新たに発生する食感の低下を、さらなる添加剤で補うこととなり、添加剤の配合が煩雑となり、コストも高騰するという問題がある。
また、上記特許文献1に記載の方法では、麺生地作製時から乳酸菌による乳酸発酵が開始されるため、乳酸発酵は麺生地を作製し得る水分量やpHの範囲内の条件に制約され、得られる食感には改良の余地があった。また、上記特許文献1に記載の方法には、麺生地作製後は発酵を停止できないという問題もある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、甘み、弾力、つるみ、ソフト感及び口溶けの良さを有し、さらに調理後の時間経過においてもその食感を維持する穀物粉加工品、及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、穀物粉と水とを乳酸発酵して得られる液種を、穀物粉加工品の生地に配合することにより、甘み、弾力、つるみ、ソフト感及び口溶けの良さを有し、さらに調理後の時間経過においてもその食感を維持する穀物粉加工品が得られることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記の特徴を有する穀物粉加工品、及びその製造方法を提供するものである。
(1)穀物粉に、液種を添加して製造される穀物粉加工品であって、前記液種は、穀物粉と、水とを含む混合物を、乳酸発酵して得られることを特徴とする穀物粉加工品。
(2)前記液種が、さらに、酵素を含有する(1)に記載の穀物粉加工品。
(3)麺皮類である(1)又は(2)に記載の穀物粉加工品。
(4)麺類である(1)又は(2)に記載の穀物粉加工品。
(5)前記乳酸発酵に用いる乳酸菌が、ラクトバチルス(Lactobacillus)属、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属、ペディオコッカス(Pediococcus)属、リューコノストック(Leuconostoc)属、若しくはこれらの組合せ、又はこれらとストレプトコッカス(Streptococcus)属との組合せである(1)〜(4)のいずれかに記載の穀物粉加工品。
(6)前記酵素が、αアミラーゼ、βアミラーゼ、グルコアミラーゼ、プロテアーゼ、及びキシラナーゼからなる群から選ばれることを特徴とする(2)〜(5)のいずれかに記載の穀物粉加工品。
(7)穀物粉と、水とを含む混合物を、乳酸発酵して液種を得る工程と、穀物粉に、前記液種を添加し、混捏して生地を製造する工程と、を有することを特徴とする穀物粉加工品の製造方法。
(8)前記液種が、さらに、酵素を含有する(7)に記載の穀物粉加工品の製造方法。
(9)前記穀物粉加工品が、麺皮類である(7)又は(8)に記載の穀物粉加工品の製造方法。
(10)前記穀物粉加工品が、麺類である(7)又は(8)に記載の穀物粉加工品の製造方法。
(11)前記乳酸発酵に用いる乳酸菌が、ラクトバチルス(Lactobacillus)属、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属、ペディオコッカス(Pediococcus)属、リューコノストック(Leuconostoc)属、若しくはこれらの組合せ、又はこれらとストレプトコッカス(Streptococcus)属との組合せである(7)〜(10)のいずれかに記載の穀物粉加工品の製造方法。
(12)前記酵素が、αアミラーゼ、βアミラーゼ、グルコアミラーゼ、プロテアーゼ、及びキシラナーゼからなる群から選ばれることを特徴とする(8)〜(11)のいずれかに記載の穀物粉加工品の製造方法。
本発明の穀物粉加工品は、甘み、弾力、つるみ、ソフト感及び口溶けの良さを有し、さらに調理後の時間経過においてもその食感を維持することができる。また、本発明の穀物粉加工品の製造方法によれば、上記のような効果を有する穀物粉加工品を製造することができる。
本発明の穀物粉加工品は、穀物粉に、液種を添加して製造される。
本発明の穀物粉加工品は、このような方法により製造される食品であれば特に限定されるものではない。具体的には、餃子の皮、シュウマイの皮、小龍包の皮、ワンタンの皮、春巻の皮、ラビオリ等のフィリング入りパスタの皮等の麺皮類、うどん、そば、中華麺、パスタ、素麺、ひやむぎ、フォー、ビーフン、ライスヌードル、春雨等の麺類が挙げられ、なかでも、餃子の皮、シュウマイの皮、小龍包の皮等の中華麺皮類、又は、うどん、そば、中華麺等の麺類であることが好ましい。
まず、本発明の液種について、以下に説明する。
本発明の液種は、穀物粉と、水と含む混合物を、乳酸発酵して得られるものである。
液種に用いる穀物粉としては、小麦、大麦、ライ麦、燕麦、米、トウモロコシ、ソバ、大豆、小豆、緑豆、ヒエ、粟、きび等の粉をいい、澱粉、加工澱粉、デキストリンなどで上記穀物粉の一部の量又は全量を置き換えたものも含まれる。なかでも準強力粉、薄力粉等の小麦粉、米粉、又はそば粉であることが好ましい。
液種に用いる水の量は、液種中で乳酸菌が生育、増殖でき、さらにはその後、後述する本捏をすることが可能な水の量であれば特に限定されるものではない。具体的には、液種中の穀物粉100質量部に対する水の量が一定量(今回の実施例の製法では37質量部)以下の場合には、本捏時に穀物粉を加えることができず、液種を用いる方法としては穀物粉加工品を製造することができない。この量は用いる穀物粉の吸水性などにより変化するものであり、特に限定されるものではない。さらに、それ以上であれば同様に効果が得られ、50〜800質量部であることがより好ましく、200〜800質量部であることにより、さらに好ましい結果が得られた。上記範囲内とすることで、製造される穀物粉加工品を、甘み、弾力、つるみ、ソフト感及び口溶けの良さを有し、さらに調理後の時間経過においてもその食感を維持することができるものとすることができる(以下、これらの効果を総称して、「食感改善効果」ということがある。)。
穀物粉と、水とを混合して混合物を得る方法は、特に限定されるものではなく、ミキサー等を用いて常法により行うことができる。
液種の乳酸発酵に用いる乳酸菌としては、特に限定されるものではなく、一般的な食品の製造、例えばヨーグルトやチーズ等の製造に用いられる乳酸菌を用いることができる。例えば、ラクトバチルス(Lactobacillus)属、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属、ペディオコッカス(Pediococcus)属、リューコノストック(Leuconostoc)属、ストレプトコッカス(Streptococcus)属等が挙げられ、これらの1種又は2種以上であることが好ましい。なかでも、本発明において用いる乳酸菌としては、ラクトバチルス属、ビフィドバクテリウム属、ペディオコッカス属、リューコノストック属、若しくはこれらの組合せ、又はこれらとストレプトコッカス属との組合せであることが好ましく、ラクトバチルス属、リューコノストック属、又はこれらの組合せであることがより好ましい。
上記乳酸菌としてより具体的には、ラクトバチルス・ラムノサス(Lactobacillus rhamnosus)、ラクトバチルス・ブレビス(Lactobacillus brevis)、ラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei)、ラクトバチルス・アシドフィルス(Lactobacillus acidophilus)、ラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum)、ラクトバチルス・パラカゼイ(Lactobacillus paracasei)、ラクトバチルス・デルブルッキ(Lactobacillus delbrueckii)、ビフィドバクテリウム・ラクティス(Bifidobacterium lactis)、ペディオコッカス・アシディラクティシ(Pediococcus acidilactici)、リューコノストック・メセンテロイデス(Leuconostoc mesenteroides)、若しくはこれらの組合せ、又は、これらとストレプトコッカス・サーモフィルス(Streptococcus thermophilus)との組合せであることが好ましい。なお、これらの乳酸菌としては、市販のものをもちいることができる。
また、用いる乳酸菌の形体は特に限定されるものではなく、乾燥菌体であっても、乳酸菌培養液に分散されたものであってもよい。
液種に用いる乳酸菌の量は、特に限定されるものではないが、穀物粉と水との合計を100質量部としたとき、10−8質量部(乾質量あたり)以上であることが好ましく、10−1〜1質量部であることがより好ましい。液種に用いる乳酸菌は、ごく少量であっても食感改善効果を有するが、発酵時間が同じである場合、乳酸菌の量が多いほど、食感改善効果が大きくなる。
液種の乳酸発酵時の温度は、好ましくは5〜50℃、より好ましくは15〜50であり、時間は、好ましくは6〜36時間、より好ましくは8〜30時間である。
本発明の穀物粉と水と含む混合物は、乳酸発酵前と比較して、乳酸発酵後にpHが低下する。具体的には、乳酸発酵前の混合物はpH5.5〜6.0程度であるのに対し、乳酸発酵後の混合物(液種)はpH3.5〜4.5程度となる。
このpHの低下は、乳酸発酵により乳酸を含む酸成分が産生されたためであると推察される。すなわち、乳酸発酵が好適に行われた液種は、乳酸発酵後にpHが低下した液種であり、本発明の食感改善効果を奏するのは、このようなpHが低下した液種であると考えられる。よって、本発明において用いる液種は、乳酸発酵前と比較して、乳酸発酵後にpHが1.3以上低下したものであることが好ましく、pHが1.8以上低下したものであることがより好ましく、pHが2.0以上低下したものであることがさらに好ましい。
本発明の液種は、穀物粉、水、及び、乳酸発酵に必要な乳酸菌以外に、他の副原料を含有していてもよい。副原料としては、酵素、食塩、油脂、乳化剤等が挙げられる。特に、副原料として酵素を添加した場合には、本発明の食感改善効果が増大するため好ましい。
これら副原料は、穀物粉と水とともに添加し、あわせて混合してもよく、穀物粉と水とを含む混合物に乳酸菌と同時に添加してもよく、乳酸発酵後に添加し、混合してもよい。
副原料が酵素以外の場合には、これらの副原料が乳酸発酵を阻害しないように、発酵後の液種に対して添加することが好ましい。ただし、乳酸発酵後の液種の粘度が大きすぎる等の液種の物性により、乳酸発酵後の液種に添加剤を添加できない場合は、液種作製前に液種原料穀物粉に分散、または水に分散・溶解させて添加しても良い。食塩や油脂の量は特に限定されるものではなく、製造する穀物粉加工品に応じて適宜決定することができる。
副原料が酵素の場合には、乳酸発酵前に、穀物粉と水とを含む混合物に対して添加することが好ましい。
ここで、酵素としては、穀物粉中の成分、例えば、澱粉、タンパク質、脂質等を分解し得るものであれば特に限定されるものではないが、αアミラーゼ、βアミラーゼ、グルコアミラーゼ、プロテアーゼ、及びキシラナーゼからなる群から選ばれる1種以上であることが好ましい。また、得られる穀物粉加工品に甘みを付与したい場合には、αアミラーゼ、βアミラーゼ、及びグルコアミラーゼからなる群から選ばれる1種以上を用いることがより好ましい。なお、これらの酵素としては、市販のものを用いることができる。
添加する酵素の量は特に限定されるものではなく、酵素の種類に応じて適宜決定することができるが、穀物粉100質量部に対し、0.0015質量部以上であることが好ましく、0.003質量部以上であることが好ましく、0.003〜0.012質量部であることがさらに好ましい。
酵素を用いることで食感改善効果が大きくなる理由は明らかではないが、酵素により穀物粉中の澱粉、タンパク質、脂質等が分解され、分解により生成された糖源や窒素源を乳酸菌が用いることで乳酸発酵が促進され、食感改善効果が増大すると推察される。
また、副原料として酵素を用いる場合には、酵素を添加した後、乳酸発酵前に酵素反応を進行させることが好ましい。前記混合物と、酵素との反応条件は、特に限定されるものではなく、用いる酵素の至適条件に応じて決定することができるが、18〜60℃で、10分〜12時間反応させることが好ましい。
例えば、酵素としてαアミラーゼを用いる場合、乳酸発酵前に、穀物粉と水とを含む混合物に対して、穀物粉100質量部に対し0.003〜0.012質量部を添加し、30〜50℃で1〜5時間、より好ましくは50℃で1時間反応させることが好ましい。
上記のようにして得られた液種は、乳酸菌の死滅を目的として、加熱を行ってもよい。加熱は、例えば、70〜140℃で、1〜30分行うことができる。
また、得られた液種は、後述する穀物粉加工品の製造に直ちに用いてもよく、一定時間保存後に用いてもよい。保存の際は、−20〜15℃で保存することが好ましい。
次に、前記液種を用いて製造される穀物粉加工品について、以下に説明する。
本発明の穀物粉加工品は、穀物粉に、前記液種を添加して製造される。なお、本明細書中、穀物粉に、液種を添加して生地を得る工程を指して、「本捏」ということがある。
本捏に用いる穀物粉としては、上記液種に用いる穀物粉と同様のものが挙げられる。液種に用いる穀物粉と、本捏に用いる穀物粉との原料は、同じであってもよく、異なっていてもよい。
本捏に用いる液種の量は、特に限定されるものではなく、液種中の水分量や製造する穀物粉加工品の種類に応じて決定することができるが、本捏に用いる穀物粉100質量部あたり、30〜70質量部であることが好ましく、40〜60質量部であることがより好ましい。
穀物粉に、液種を添加した後、穀物粉加工品とする方法は特に限定されるものではない。一般的には、穀物粉に液種を添加し、必要であれば他の副原料も添加して、ミキサー等により混捏し、得られた生地を圧延してシート状とした後、必要な形状に成形することで、穀物粉加工品を製造することができる。
上記他の副原料としては、水、食塩、油脂、乳化剤、全卵粉、卵黄粉、卵白粉、澱粉類、品質改良剤等が挙げられる。
これら副原料は、穀物粉に液種とともに添加し、あわせて混捏してもよく、穀物粉と液種とを混捏した後に、添加し、再度混捏してもよい。副原料の量は特に限定されるものではなく、製造する穀物粉加工品に応じて適宜決定することができる。
例えば、本発明の穀物粉加工品として餃子の皮を製造する場合、準強力粉に、液種、食塩、乳化油脂、水を添加し、混捏した後、得られた生地を圧延して0.2〜2mm程度のシート状とし、型抜きして餃子の皮を製造することができる。
また、例えば、本発明の穀物粉加工品としてうどんを製造する場合、中力粉に、液種、食塩、水を添加し、混捏した後、得られた生地を複合、圧延して、切り出すことにより、うどんの麺線を製造することができる。
このようにして製造された穀物粉加工品は、調理を加え、焼き餃子であれば焼く等の最終調理を経て食卓に供されてもよく、そのまま又は調理を加えた後に、冷凍又は冷蔵保存し、その後に最終調理して食卓に供されてもよい。本発明の穀物粉加工品又はそれを用いた食品は、液種を用いることで、甘み、弾力、つるみ、ソフト感及び口溶けの良さを有し、さらに、調理後に時間が経過した場合や、調理の途中段階で冷凍又は冷蔵保存を行った場合にも、その食感を維持することができる。
次に実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例では、官能試験の各項目について5段階で評価を行い、10人のパネラーの平均値を各試験の結果とした。
[実施例1、1’]
食感に対する、液種中の水の配合量の影響について検討した。
(実施例1)
表1に示す配合量の準強力粉と、水と、食塩と、乳化油脂とを混合した。得られた混合物に、乳酸菌としてラクトバチルス・デルブルッキ・サブスピーシーズ・ブルガリクス(Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus)(「LB−340」、商品名、ダニスコジャパン社製)を添加し、42℃で20時間発酵させた後、5℃に冷却し、液種を得た。乳酸発酵前後のpH及び、低下pH(低下pH=乳酸発酵前pH−乳酸発酵後pH)を表2に示す。
得られた液種を用いて、表3に示す配合で餃子の皮を製造した。具体的には、得られた液種と、表3に示すその他の原料及び副原料を混合し、粗延べし、複合し、圧延した後、10号型抜餃子用皮0.7〜0.8mm厚)で型抜きし、餃子の皮を製造した。その後、挽肉とみじん切りにした野菜類を、塩、調味料、香辛料、調製水を加え、よく混捏することで得られた餃子具材)を、上記餃子の皮1枚あたり17.0gとなるように載せ、包み、成形し、生餃子を得た。これらの生餃子を、95℃で8分間蒸煮した。その後、−40℃で急速冷凍し、冷凍餃子を得た。得られた冷凍餃子を、200℃に加熱し、油を引いたフライパン上に置き、水80mLを入れて蓋をし、5分間蒸し焼きにし、焼き餃子を得た。
得られた焼き餃子の食感等の結果を、表4に示す。
Figure 2011182750
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(実施例1’)
表5に示す配合量の準強力粉と、水とを混合した。得られた混合物に、乳酸菌としてラクトバチルス・ラムノサス(「HOWARU Rhamnosus」、商品名、ダニスコジャパン社製)を添加し、42℃で20時間発酵させた後、5℃に冷却し、液種を得た。乳酸発酵前後の低下pHを表6に示す。
得られた液種を用いて、表7に示す配合でうどんを製造した。具体的には、得られた液種と、表7に示すその他の原料及び副原料を混合し、粗延べし、複合し、圧延した後、9番角型薄刃により切り出し、生うどんを製造した。これらの生うどんを、100℃で13分間茹でた後、流水で洗い、氷水で冷却して200gずつに分け、−40℃で急速冷凍し、冷凍うどんを得た。得られた冷凍うどん各200gを、100℃で1.5分間茹でて、流水で洗った後、氷水で15秒間冷却し、冷うどんを得た。
得られた冷うどんの調理直後及び調理から10分経過後の食感等の結果を、表8に示す。また、得られたうどんの破断強度を併せて表8に示す。なお、破断強度は、クリープメータ「レオナーRE−3305型」(商品名、山電製)を用いて測定した破断荷重により評価した。
Figure 2011182750
Figure 2011182750
Figure 2011182750
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上記実施例1の結果、本発明に係る穀物粉加工品を用いた1−2〜1−6の餃子では、1−1及び1−7の餃子に比べて、食感が改善されることが確認できた。また、食感が特に良好との評価を得た1−4〜1−6の餃子は、液種の乳酸発酵時のpHの低下が大きいものであり、低下pHが大きいもの程、食感が良好となる傾向が明らかである。また、pHの低下は認められたものの、穀物粉及び穀物粉の全量を用いて液種を製造した1−1では、食感が改善されなかった。
また、上記実施例1’の結果、本発明に係る穀物加工品を用いた1’−2のうどんでは、1’−1及び1’−3のうどんに比べて、食感が改善され、調理10分後においても好ましい食感を維持することが確認できた。1’−1のうどんでは、調理10分後において破断強度が大きく低下しているのに対し、1’−2のうどんは、調理10分後においても良好な破断強度、すなわち、硬さを有していることが確認できた。また、1’−3のうどんは、破断強度の低下は1’−1のうどんに比べて小さかったものの、調理10分後のうどんは、硬さ及びつるみが不十分であり、総合的な好ましさが低いものであった。
[実施例2]
食感に対する、液種中の乳酸菌の種類の影響について検討した。
表9に示す配合量の準強力粉と、水とを混合した。得られた混合物に、酵素としてαアミラーゼ(「GRINDAMYL A1000」、商品名、ダニスコジャパン社製)を添加して混合し、50℃で1時間酵素反応を行った。その後、42℃まで冷却し、以下に示す乳酸菌を添加して混合し、42℃で18時間発酵させた後、5℃に冷却し、液種を得た。乳酸発酵前後の低下pHを表10に示す。
得られた液種を用いて、表11に示す配合で、実施例1と同様に餃子の皮を製造し、焼き餃子を得た。
得られた焼き餃子の食感等の結果を、表12に示す。
実施例2において用いた乳酸菌は、以下の通りである。
2−1:ストレプトコッカス・サーモフィルス(「TA45」、商品名、ダニスコジャパン社製)
2−2:ラクトバチルス・ラムノサス(「HOWARU Rhamnosus」、商品名、ダニスコジャパン社製)
2−3:ペディオコッカス・アシディラクティシ(「FLAV43」、商品名、ダニスコジャパン社製)
2−4:ラクトバチルス・ブレビス(「Lbr−35」、商品名、ダニスコジャパン社製)
2−5:ラクトバチルス・カゼイ(「Lc−11」、商品名、ダニスコジャパン社製)
2−6:ラクトバチルス・アシドフィルス(「L−acidophilus」、商品名、ダニスコジャパン社製)
2−7:ラクトバチルス・プランタラム(「Lp−115」、商品名、ダニスコジャパン社製)
2−8:ラクトバチルス・パラカゼイ(「Lpc−37」、商品名、ダニスコジャパン社製)
2−9:ラクトバチルス・デルブルッキ・サブスピーシーズ・ブルガリクス(「LB−340」、商品名、ダニスコジャパン社製)
2−10:リューコノストック・メセンテロイデス(「乳酸菌スターターKK株」、商品名、バイオテックジャパン社製)
2−11:ストレプトコッカス・サーモフィルス + ラクトバチルス・アシドフィルス + ビフィドバクテリウム・ラクティス(「Yo−mix101」、商品名、ダニスコジャパン社製)
2−12:ストレプトコッカス・サーモフィルス + ラクトバチルス・アシドフィルス + ビフィドバクテリウム・ラクティス + ラクトバチルス・デルブルッキ・サブスピーシーズ・ブルガリクス(「Yo−mix725」、商品名、ダニスコジャパン社製)
Figure 2011182750
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上記実施例2の結果、本発明に係る穀物粉加工品を用いた2−1〜2−12の餃子では、2−13の餃子に比べて、食感が改善されることが確認できた。また、1種の乳酸菌のみを添加した2−1〜2−10においても、複数種の乳酸菌を添加した2−11〜2−12においても食感改善効果が認められたため、複数種の乳酸菌を添加しても効果が得られることが分かった。
また、2−2の餃子は、調理後に時間が経過した際にも食感の変化が少なく、良好な食感を維持していたのに対し、2−13の餃子は、調理後時間が経過した際にみみが硬くなり、食感が悪化した。
[実施例3]
食感に対する、液種中の乳酸菌添加量の影響について検討した。
表13に示す配合量の準強力粉と、水とを混合した。得られた混合物に、上記実施例2−9と同様の乳酸菌を、表13に示す量で添加して混合し、42℃で18時間発酵させた後、5℃に冷却し、液種を得た。乳酸発酵前後の低下pHを表14に示す。
得られた液種を用いて、3−1〜3−6は上記2−1〜2−12と同様の配合比を用い、3−7は上記2−13と同様の配合比を用いて、実施例1と同様に餃子の皮を製造し、焼き餃子を得た。
得られた焼き餃子の食感等の結果を、表15に示す。
Figure 2011182750
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上記実施例3の結果、本発明に係る穀物粉加工品を用いた3−1〜3−6の餃子では、3−7の餃子に比べて、食感が改善されることが確認できた。また、液種に用いる乳酸菌はごく少量であっても食感改良効果を奏すること、及び、同じ発酵時間では、乳酸菌添加量の多い方が、より食感改善効果が大きいことが確認できた。
[実施例4]
食感に対する、液種中の酵素の種類の影響について検討した。
酵素及び乳酸菌を表16に示すものに変更した以外は、上記2−1〜2−12と同様にして液種を得た。乳酸発酵前後の低下pHを表16に併せて示す。
得られた液種を用いて、4−1〜4−8は上記2−1〜2−12と同様の配合比を用い、4−9は上記2−13と同様の配合比を用いて、実施例1と同様に餃子の皮を製造し、焼き餃子を得た。
得られた焼き餃子の食感等の結果を、表17に示す。
なお、実施例4において、αアミラーゼはGLINDAMYL A1000、プロテアーゼはGRINDAMYL PR43、キシラナーゼはGRINDAMYL H460、グルコアミラーゼはGRINDAMYL AG1500/Cを用い(以上全て、商品名、ダニスコジャパン社製)、βアミラーゼはモチベストスーパー(商品名、理研ビタミン社製)を用いた。なお、βアミラーゼのみ他の成分を含有する製剤であるため、製剤内の酵素量で0.006質量%となる量を添加した。また、4−1〜4−5の乳酸菌は、上記2−2と同じものを、4−6〜4−8の乳酸菌は「Yo−mix863」(商品名、ダニスコジャパン社製)を用いた。
Figure 2011182750
Figure 2011182750
上記実施例4の結果、本発明に係る穀物粉加工品を用いた4−1〜4−8の餃子では、4−9の餃子に比べて、食感が改善されることが確認できた。
また、酵素を用いることで、弾力、口どけの良さ、総合的な好ましさ等の食感がより改善されることが分かった。
さらに、αアミラーゼ、βアミラーゼ、グルコアミラーゼ等のアミラーゼ系酵素を用いた場合には、甘みの付与及びパリ感の向上が認められ、餃子として好ましかった。
[実施例5]
食感に対する、液種中の酵素添加タイミング及び酵素反応条件の影響について検討した。
100質量%の準強力粉と、400質量%の水とを混捏した。得られた混捏物に、2−10と同様の乳酸菌0.1質量%を添加して混合し、42℃で18時間発酵させた後、5℃に冷却し、液種を得た。
得られた液種を用いて、5−1〜5−5は上記2−1〜2−12と同様の配合比を用い、5−6は上記2−13と同様の配合比を用いて、実施例1と同様に餃子の皮を製造し、焼き餃子を得た。
なお、表18に示すタイミングで、液種中の穀物粉100質量%に対して上記4−1と同様の酵素0.006質量%を添加し、表18に示す時間及び温度で酵素反応を行った。本捏時及び乳酸菌添加時に酵素を添加した場合は、酵素のための反応時間、反応温度を設けていない。
得られた焼き餃子の食感等の結果を、表19に示す。
Figure 2011182750
Figure 2011182750
酵素添加のタイミングは、本捏時や乳酸菌添加時よりも、乳酸発酵前であることにより、食感改善効果を奏することが確認できた。この原因は明らかではないが、本捏時に添加した場合、酵素が穀物粉及び穀物粉と反応する時間が短いこと、乳酸菌添加時に添加した場合、乳酸菌の作用により低pH環境となるため、酵素の至適pHから外れること等が原因と推察される。
さらに、乳酸発酵前に添加する場合、酵素を50℃で1時間反応させることが好ましいことも確認された。
[実施例6]
食感に対する、液種中の酵素添加量の影響について検討した。
表20に示す配合量の準強力粉と、水とを混捏した。得られた混捏物に、酵素として表20に示す量のαアミラーゼ(「GRINDAMYL A1000」、商品名、ダニスコジャパン社製)と、上記2−9と同様の乳酸菌とを添加して混合し、42℃で18時間発酵させた後、5℃に冷却し、液種を得た。
得られた液種を用いて、上記1−5と同様の配合比を用い、実施例1と同様に餃子の皮を製造し、焼き餃子を得た。
得られた焼き餃子の食感等の結果を、表21に示す。
Figure 2011182750
Figure 2011182750
上記実施例6の結果、酵素添加量が増える程、ソフト感、及びパリ感が向上することが確認できた。また、食感改善効果は、穀物粉100質量%に対して酵素添加量が0.003質量%以上の場合に顕著であり、特に0.006質量%の場合により顕著であった。
[実施例7]
食感に対する、液種中の穀物粉の種類の影響について検討した。
表22に示す配合量の、表23に示す穀物粉と、水とを混合した。得られた混合物に、酵素としてαアミラーゼ(「GRINDAMYL A1000」、商品名、ダニスコジャパン社製)を添加して混合し、50℃で1時間酵素反応を行った。その後、表23に示す乳酸菌を添加して混合し、表23に示す温度で18時間発酵させた後、5℃に冷却し、液種を得た。乳酸発酵前後の低下pHを表23に併せて示す。
得られた液種を用いて、表24に示す配合比を用い、実施例1と同様に餃子の皮を製造し、焼き餃子を得た。
また、7−1〜7−3の乳酸菌は、上記4−6〜4−8と同じものを、7−4〜7−7の乳酸菌は上記2−10と同じものを用いた。
得られた焼き餃子の食感等の結果を、表25に示す。なお、そば粉については、用いた場合に餃子の風味が失われることが予想されたため、餃子を製造していない。
Figure 2011182750
Figure 2011182750
Figure 2011182750
Figure 2011182750
上記実施例7の結果、種々の穀物粉を用いた液種も、食感改善効果を有することが確認できた。また、そば粉や米粉は発酵後のpHの低下が大きく、発酵がより進んでいることがわかった。
[実施例8−1〜8−4]
本発明の食感改善効果の、穀物粉加工食品の種類による違いについて検討した。
(実施例8−1)
上記2−6と同様にして得られた液種を用いて、表26に示す配合で小龍包の皮を製造した。具体的には、得られた液種と、表26に示すその他の原料及び副原料を混合し、複合し、圧延した後、10号型抜小龍包用皮(0.7〜0.8mm厚)で型抜きし、小龍包の皮を製造した。その後、挽肉とみじん切りにした玉ねぎを、塩、調味料、香辛料、調製水を加え、よく混捏することで得られた小龍包具材を、上記小龍包の皮1枚あたり10.0gとなるように載せ、包み、成形し、生小龍包を得た。これらの生小龍包を、95℃で8分間蒸煮した。その後、−40℃で急速冷凍し、冷凍小龍包を得た。得られた冷凍小龍包を、98℃の蒸し庫で蒸し、蒸し小龍包を得た。
得られた蒸し小龍包の食感等の結果を、表27に示す。
Figure 2011182750
Figure 2011182750
(実施例8−2)
上記2−9と同様にして得られた液種を用いて、表28に示す配合でうどんを製造した。具体的には、得られた液種と、表28に示すその他の原料及び副原料を混合し、粗延べし、複合し、圧延した後、9番角型薄刃により切り出し、生うどんを製造した。これらの生うどんを、100℃で13分間茹でた後、流水で洗い、氷水で冷却して200gずつに分け、−40℃で急速冷凍し、冷凍うどんを得た。得られた冷凍うどん各200gを、100℃で1.5分間茹でて、流水で洗った後、氷水で15秒間冷却し、冷うどんを得た。また、得られた冷凍うどん各200gを、100℃で1.5分間茹でて、温めた麺つゆに浸すことで温うどんを得た。
得られた冷うどん及び温うどんの、調理直後及び調理から10分経過後の食感等の結果を、表29に示す。
Figure 2011182750
Figure 2011182750
(実施例8−3)
8−3−2は上記7−3と同様にして得られた液種を用い、8−3−3は上記7−1と同様にして得られた液種を用いて、表30に示す配合でそばを製造した。具体的には、得られた液種と、表30に示すその他の原料及び副原料を混合し、粗延べし、複合し、圧延した後、20番角型薄刃により切り出し、生そばを製造した。これらの生そばを、100℃で1.5分間茹でた後、流水で洗い、氷水で冷却して150gずつに分け、−40℃で急速冷凍し、冷凍そばを得た。得られた冷凍そば各150gを、100℃で1分間茹でて、流水で洗った後、氷水で15秒間冷却し、冷そばを得た。
得られた冷そばの調理直後及び調理から10分経過後の食感等の結果を、表31に示す。
Figure 2011182750
Figure 2011182750
(実施例8−4)
上記2−1と同様にして得られた液種を用いて、表32に示す配合でパスタを製造した。具体的には、得られた液種と、表32に示すその他の原料及び副原料を混合し、粗延べし、複合し、圧延した後、9番角型薄刃により切り出し、生パスタを製造した。これらの生パスタを、100℃で6分間茹でた後、流水で洗い、氷水で冷却して150gずつに分け、−40℃で急速冷凍し、冷凍パスタを得た。得られた冷凍パスタ各150gを、100℃で1分間茹でて、水を切った後、パスタソースとからめた。
得られたパスタの調理直後及び調理から10分経過後の食感等の結果を、表33に示す。
Figure 2011182750
Figure 2011182750
上記実施例8−1〜8−3の結果、種々の穀物粉加工品において、本発明の液種を用いた製造方法が食感改善効果を有することが確認できた。また、上記実施例8−4のパスタでは、ソースが絡みやすくなるという麺表面の改善効果が認められた。
本発明の穀物粉加工品は、穀物粉を用いた食品製造分野で好適に利用可能である。

Claims (12)

  1. 穀物粉に、液種を添加して製造される穀物粉加工品であって、
    前記液種は、穀物粉と、水とを含む混合物を、乳酸発酵して得られることを特徴とする穀物粉加工品。
  2. 前記液種が、さらに、酵素を含有する請求項1に記載の穀物粉加工品。
  3. 麺皮類である請求項1又は2に記載の穀物粉加工品。
  4. 麺類である請求項1又は2に記載の穀物粉加工品。
  5. 前記乳酸発酵に用いる乳酸菌が、ラクトバチルス(Lactobacillus)属、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属、ペディオコッカス(Pediococcus)属、リューコノストック(Leuconostoc)属、若しくはこれらの組合せ、又はこれらとストレプトコッカス(Streptococcus)属との組合せである請求項1〜4のいずれかに記載の穀物粉加工品。
  6. 前記酵素が、αアミラーゼ、βアミラーゼ、グルコアミラーゼ、プロテアーゼ、及びキシラナーゼからなる群から選ばれることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の穀物粉加工品。
  7. 穀物粉と、水とを含む混合物を、乳酸発酵して液種を得る工程と、
    穀物粉に、前記液種を添加し、混捏して生地を製造する工程と、を有することを特徴とする穀物粉加工品の製造方法。
  8. 前記液種が、さらに、酵素を含有する請求項7に記載の穀物粉加工品の製造方法。
  9. 前記穀物粉加工品が、麺皮類である請求項7又は8に記載の穀物粉加工品の製造方法。
  10. 前記穀物粉加工品が、麺類である請求項7又は8に記載の穀物粉加工品の製造方法。
  11. 前記乳酸発酵に用いる乳酸菌が、ラクトバチルス(Lactobacillus)属、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属、ペディオコッカス(Pediococcus)属、リューコノストック(Leuconostoc)属、若しくはこれらの組合せ、又はこれらとストレプトコッカス(Streptococcus)属との組合せである請求項7〜10のいずれかに記載の穀物粉加工品の製造方法。
  12. 前記酵素が、αアミラーゼ、βアミラーゼ、グルコアミラーゼ、プロテアーゼ、及びキシラナーゼからなる群から選ばれることを特徴とする請求項8〜11のいずれかに記載の穀物粉加工品の製造方法。
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