JP2006506960A - 方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、穀粉製品(例えば、穀粉ドウならびにこれから製造される加熱調理済み製品および/またはベークド製品を調製するための方法に関する。より具体的には、本発明は、食品製造の分野に関し、特に、改善されたベーカリー製品および他の澱粉質食品製品の調製に関する。本発明はまた、穀粉ドウのレオロジー特性および/もしくは機械加工可能特性、ならびに/またはドウから製造される製品の品質を改善する方法を提供し、この方法は、このドウの、MOXおよび乳化剤の組み合わせを添加する工程を包含する。

Description

(発明の分野)
本発明は、穀粉製品(例えば、穀粉ドウ(flour dough)ならびにこれから製造される加熱調理済み製品および/またはベークド製品(baked product)を調製するための方法に関する。
より具体的には、本発明は、食品製造の分野に関し、特に、改善されたベーカリー製品および他の澱粉質食品製品の調製に関する。具体的には、本発明は、ドウの安定性および/もしくは機械加工可能性(machineability)の改善、ならびに/またはこのようなドウから製造されるベークド製品および乾燥焼き製品の品質の改善のための新たな組み合わせの使用に関する。
(技術背景および先行技術)
ドウの「強さ」または「弱さ」は、ベーキングを含め、ドウから製造される澱粉質最終製品を製造する重要な局面である。ドウの「強さ」または「弱さ」は、そのタンパク質の含有量によって主に決定され、特にグルテンタンパク質の含有量および品質は、その面において重要な要因である。低タンパク質含有量の穀粉は、一般に、「薄力」として特徴づけられる。従って、水および薄力穀粉を混合することによって形成される、粘着性で伸張性の、弾力性のある塊は、通常、圧力(stress)に供される場合、非常に伸張性であるが、圧力が取り除かれた場合に、その本来の寸法に戻ることはない。
高タンパク質含有量の穀粉は、一般に「強力」穀粉または「硬質」穀粉として特徴付けられ、このような穀粉および水を混合することによって形成される塊は、薄力穀粉から形成された塊よりも、伸張性が低く、混合の間に付与される圧力は、薄力穀粉から形成されたドウの塊を用いる場合より強い程度に、分解(breakdown)することなく回復される。強力穀粉は、一般に、ドウの優れたレオロジー特性および取り扱い特性、ならびに強力穀粉ドウから製造される最終ベークド製品または乾燥焼き製品の優れた形態およびテクスチャー品質に起因して、大部分のベーキング状況において好ましい。
ドウ品質は、ドウ中に存在する穀粉の型および/または穀粉の経年数に主に依存し得る。
強力穀粉から製造されるドウは、一般に、より安定である。ドウの安定性は、穀粉ドウの最も重要な特徴のうちの1つである。製パン産業および製粉産業内で、ドウを強くして、その安定性および強さを増すためにドウ「調整剤」を使用することが公知である。このようなドウ調整剤は、通常、例えば、ヨウ化物、過酸化物、アスコルビン酸、臭素酸Kまたはアゾジカルボンアミドのような非特異的酸化剤であり、それらは、改善された伸張性を有する、従って、所望の強さおよび安定性を有するドウを達成するために、穀粉のベーキング能力を改善する目的でドウに添加される。酸化剤のこの効果の背後にある機構は、穀粉タンパク質、特に、グルテンが、チオール基を含むことであり、チオール基は、酸化された場合に、ジスルフィド結合を形成し、それによって、タンパク質がより安定なマトリクスを形成し、よりよいドウ品質およびベークド製品の容積およびクラム(crumb)構造の改善がもたらされる。
しかし、現在利用可能な非特異的酸化剤のいくつかの使用は、消費者により反対されるか、または規制機関により認可されないかのいずれかである。よって、これらの従来の穀粉およびドウ添加物に代わるものを見いだそうと試みられており、先行技術では、特に、この目的で、オキシドレダクターゼ(例えば、グルコースオキシダーゼ(EC1.1.3.4)、炭水化物オキシダーゼ、グリセロールオキシダーゼ、ピラノースオキシダーゼ(EC1.1.3.10)およびヘキソースオキシダーゼの使用が示唆されてきた。
米国特許第2,783,150号は、穀粉にグルコースオキシダーゼを添加して、ドウの強さおよびテクスチャー、ならびに焼き上がったパンの外観を改善することを開示する。
CA2,012,723は、セルロース分解性酵素(例えば、キシラナーゼおよびグルコースオキシダーゼ)を含むパン改良組成物、および後者の酵素が、セルロース分解性酵素の特定の不利な効果(低下したドウの強さおよび粘着性)を低減するために添加されることを開示し、十分なグルコースオキシダーゼ活性を得るために、グルコースの添加が必要であることを開示している。
JP−A−92−084848は、グルコースオキシダーゼおよびリパーゼを含むパン改良組成物の使用を示唆する。
WO96/39851に開示されるように、ドウ改良添加物としてのグルコースオキシダーゼの使用は、ドウ系において有効であるために、この酵素が基質として十分量のグルコースを必要とするという制限があり、一般には、穀物粉中のグルコース含有量は低い。従って、ドウにグルコースがないこと、またはドウ中の低グルコース含有量は、ドウ改良剤としてのグルコースオキシダーゼの有効性の限定因子である。
WO96/39851は、穀粉ドウのレオロジー特性およびドウから製造される最終製品の品質を改善する方法を開示し。この方法は、ドウにオキシドレダクターゼ(例えば、ヘキソースオキシダーゼ(HOX))を添加する工程を包含する。
ヘキソースオキシダーゼ(HOX)(D−ヘキソース:O−オキシドレダクターゼ、EC1.1.3.5)は、酸素の存在下で、D−グルコースおよびいくつかの他の還元糖(マルトース、グルコース、ラクトース、ガラクトース、キシロース、アラビノースおよびセルビオースを含む)が、それらの対応するラクトンに酸化され得る酵素であり、これらのラクトンは、その後の加水分解によりそれぞれのアルドビオニック酸(aldobionic acid)になる。従って、ヘキソースオキシダーゼは、ヘキソースオキシダーゼがより広い範囲の糖基質を利用し得るという点で、D−グルコースのみを変換し得るグルコースオキシダーゼとは異なる。
WO94/04035は、ドウ(脂肪を含むまたは含まない)および/またはドウから製造されるベークド製品の特性を、ドウに微生物起源のリパーゼを添加することによって改善する方法を開示する。微生物リパーゼの使用により、ベークド製品の増加した体積および改善した柔らかさがもたらされた。さらに、硬化防止(antistaling)効果が見いだされた。
EP1108360 A1は、穀粉ドウを調製する方法を開示する。この方法は、ドウ状態下で、非極性脂質、糖脂質、およびリン脂質を加水分解可能な酵素またはこの酵素を含む組成物を、ドウ成分に添加する工程、およびドウ成分を混合して、ドウを得る工程を包含する。
WO02/03805は、異なる基質特異性を有する2種類のリパーゼの組み合わせをドウへ添加することを開示する。この組み合わせは、ドウまたはドウから製造されるベークド製品に対して相乗効果をもたらす。必要に応じて、さらなる酵素が、リパーゼとともに使用され得る。
(発明の要旨)
本発明者らは、驚くべきことに、マルトース酸化酵素「MOX」および乳化剤の組み合わせが、ドウおよびドウ製品、ならびにまたはドウから製造されるベークド製品において特に有利な特性をもたらすことを見いだした。特に、安定性(例えば、ショック安定性)ならびに/またはレオロジー特性(例えば、粘着性の減少)および/もしくは機械加工可能特性、ならびに/または、ドウおよび/もしくはベークド製品(例えば、良好なクラム構造および/または均一性を有するベークド製品)のいずれかの得られる容積が改善される。さらに、MOXおよび乳化剤の組み合わせにより、パン品質において、特に比体積および/またはクラム均一性の点で、改善がもたらされる。
本発明はさらに、ドウのレオロジー特性および/または機械加工可能特性を改善するためのMOXおよび乳化剤の使用に関する。
本発明はさらに、ドウから製造されるベークド製品の体積を改善するためのMOXおよび乳化剤の使用に関する。
(詳細な局面)
一局面において、本発明は、穀粉ドウのレオロジー特性および/もしくは機械加工可能特性、ならびに/またはドウから製造される製品の品質(例えば、体積)を改善する方法に関し、この方法は、マルトース酸化酵素(MOX)および乳化剤を含む組み合わせを該ドウに添加する工程を包含する。
レオロジー特性および/もしくは機械加工可能性に影響を及ぼす要因としては、粘着性および伸張性が挙げられる。
本発明に従う使用のために、および/または本発明の方法における使用に適切なマルトース酸化酵素は、W096/39851に開示されるヘキソースオキシダーゼ;EP1041890に開示される炭水化物オキシダーゼ;Lin S.F.ら Biochim.Biophys.Acta 1991(Dec 11);1118(1):41−47に開示されるグルコオリゴ糖またはそれらのいずれかの改変体もしくはホモログもしくは誘導体からなる群より選択される酵素が挙げられる(が、これらに限定されない)。これらの参考文献の各々は、本明細書中に参考として援用される。他の適切な酵素は、マルトース酸化能についてスクリーニングすることによって同定され得る。
好ましくは、MOXは、オキシドレダクターゼである。
非常に好ましいMOXは、ヘキソースオキシダーゼ(HOX)である。
別の局面において、本発明は、穀粉ドウのレオロジー特性および/もしくは機械加工可能特性、ならびに/またはドウから製造される製品の品質(例えば、体積)を改善する方法を提供し、この方法は、MOXおよび乳化剤を含む組み合わせをドウに添加する工程を包含し、ここでこの穀粉ドウは、少なくとも1つのさらなるドウ添加物またはドウ成分を含む。
別の局面において、本発明は、穀粉ドウのレオロジー特性および/もしくは機械加工可能特性、ならびに/またはドウから製造される製品の品質(例えば、体積)を改善する方法を提供し、この方法は、MOXおよび乳化剤を含む組み合わせをドウに添加する工程を包含し、ここでこの製品は、パン製品、麺製品、ケーキ製品、パスタ製品およびアリメンタリペースト製品からなる群より選択される。
別の局面において、本発明は、穀粉ドウのレオロジー特性および/もしくは機械加工可能特性、ならびに/またはドウから製造される製品の品質(例えば、体積)を改善する方法を提供し、この方法は、MOXおよび乳化剤を含む組み合わせをドウに添加する工程を包含し、ここで少なくとも1つのさらなる酵素がドウ成分、ドウ添加物またはドウに添加される。
別の局面において、本発明は、MOXおよび乳化剤を含むドウ改良組成物を提供する。
別の局面において、本発明は、MOXおよび乳化剤を含むドウ改良組成物を提供し、ここで穀粉ドウは、少なくとも1つのさらなるドウ添加物またはドウ成分を含む。
別の局面において、本発明は、ドウから製造される製品の製造におけるMOXおよび乳化剤を含むドウ改良組成物の使用を提供し、ここでこの製品は、パン製品、麺製品、ケーキ製品、パスタ製品、およびアリメンタリペースト製品からなる群より選択される。
別の局面において、本発明は、MOXおよび乳化剤を含むドウ改良組成物を提供し、ここで少なくとも1つのさらなる酵素は、ドウ成分、ドウ添加物、またはドウに添加される。
別の局面において、本発明は、MOXおよび乳化剤を含むドウ改良組成物の使用を提供し、ここでこの組成物は、穀粉ドウのレオロジー特性および/または機械加工可能特性を改善する。
別の局面において、本発明は、MOXおよび乳化剤を含むドウ改良組成物の使用を提供し、ここでこの組成物は、穀粉ドウから製造されるベークド製品の体積を改善する。
別の局面において、本発明は、スポンジに添加するためのドウを提供し、ここでこのドウは、MOXおよび乳化剤を含む。
別の局面において、本発明は、スポンジに添加するためのドウを提供し、ここでこのドウは、MOXおよび乳化剤を含み、このドウは、少なくとも1つのさらなるドウ添加物またはドウ成分を含む。
別の局面において、本発明は、ドウ改良組成物を提供し、ここでこのドウ改良組成物は、少なくとも以下の成分を含む:MOX、乳化剤およびさらなる酵素。
別の局面において、本発明は、ドウ改良組成物を提供し、ここでこのドウ改良組成物は、少なくとも以下の成分を含む:MOX、乳化剤およびさらなる酵素。ここでこの乳化剤は、リパーゼであり、そして/またはこのさらなる酵素は、キシラナーゼである。
さらなる局面において、本発明は、ベーキングにおけるドウ改良組成物の使用を提供し、ここでこのドウ改良組成物は、少なくとも以下の成分を含む:MOX、乳化剤およびさらなる酵素。ここでこの乳化剤は必要に応じて、リパーゼであり、そして/またはこのさらなる酵素は、必要に応じてキシラナーゼである。
別の局面において、本発明は、ドウ改良組成物を製造するためのプロセスを提供し、このプロセスは、このドウ改良組成物の成分のうちの1つまたは2つに、それぞれ他の成分のうちの2つまたは1つを添加する工程を包含する。ここでこのドウ改良組成物は、少なくとも以下の成分を含む:MOX、乳化剤およびさらなる酵素。ここでこの乳化剤は、必要に応じて、リパーゼであり、そして/またはこのさらなる酵素は、必要に応じてキシラナーゼである。
さらなる局面において、本発明は、ドウ改良組成物から得られるベークド製品またはドウを提供し、ここでこのドウ改良組成物は、少なくとも以下の成分を含む:MOX、乳化剤およびさらなる酵素。ここでこの乳化剤は、必要に応じて、リパーゼであり、そして/またはこのさらなる酵素は、必要に応じてキシラナーゼである。
別の局面において、本発明は、ドウ改良組成物の使用から得られるベークド製品またはドウを提供し、ここでこのドウ改良組成物は、少なくとも以下の成分を含む:MOX、乳化剤およびさらなる酵素。ここでこの乳化剤は、必要に応じて、リパーゼであり、そして/またはこのさらなる酵素は、必要に応じてキシラナーゼである。
別の局面において、本発明は、ドウ改良組成物を生成するためのプロセスから得られるベークド製品またはドウを提供し、このプロセスは、このドウ改良組成物の成分のうちの1つまたは2つに、それぞれ他の成分のうちの2つまたは1つを添加する工程を包含する。ここでこのドウ改良組成物は、少なくとも以下の成分を含む:MOX、乳化剤およびさらなる酵素。ここでこの乳化剤は、必要に応じて、リパーゼであり、そして/またはこのさらなる酵素は、必要に応じてキシラナーゼである。
(ドウ調製)
本発明に従って、ドウは、穀粉、水、ドウ改良組成物および必要に応じて他の成分および添加物を混合することによって調製される。このドウ改良組成物は、任意のドウ成分(穀粉、水または任意の他の成分または添加剤を含む)とともに添加され得る。このドウ改良組成物は、穀粉または水または任意の他の成分および添加物の前に添加され得る。このドウ改良組成物は、穀粉または水、または任意の他の成分および添加物の後に添加され得る。このドウは、ベーキング産業または穀粉ドウベースの製品を製造する他の任意の産業において一般的な、任意の従来のドウ調製法によって調製され得る。
ドウ改良組成物は、その組成物を単独の活性成分としてか、または1以上の他のドウ成分もしくは添加物との混合物状態のいずれかで含む、液体調製物として、または乾燥粉末組成物の形態で添加され得る。
(ドウ)
本発明のドウは、一般に、小麦ミール(wheat meal)または小麦粉および/または他の型のミール、粉または澱粉(例えば、トウモロコシ粉、コーンスターチ、トウモロコシ粉、米粉、ライ麦ミール、ライ麦粉、オーツ麦粉、オーツ麦ミール、ダイズ粉、モロコシミール、モロコシ粉、ジャガイモミール、ジャガイモ粉またはジャガイモ澱粉を含む。
本発明のドウは、作りたてのもの、凍結されたもの、または部分的にベークドされたものであり得る。
本発明のドウは、ふくらまされたドウまたはふくらまされるべきドウであり得る。このドウは、例えば、化学的膨張剤(chemical leavening agent)(例えば、重炭酸ナトリウム)を添加することによって、またはパン種(発酵しているドウ)を添加することによって、種々の様式においてふくらまされ得るが、適切な酵母培養物(例えば、Saccharomyces cerevisiae(パン酵母)、例えば、市販のS.cerevisiae株の培養物)を添加することによって、ドウをふくらませることが好ましい。
ドウはまた、他の従来のドウ成分(例えば、粉乳、グルテンおよびダイズのようなタンパク質;卵(全卵、卵黄または卵白のいずれか);酸化剤(例えば、アスコルビン酸、臭化カリウム、ヨウ化カリウム、アゾジカルボンアミド(ADA)または過硫酸アンモニウム);アミノ酸(例えば、L−システイン);糖;塩(例えば、塩化ナトリウム、酢酸カルシウム、硫酸ナトリウムまたは硫酸カルシウム))を含み得る。
ドウは、顆粒化脂肪またはショートニングのような脂肪を含み得る。
ドウは、モノグリセリドまたはジグリセリド、脂肪酸の糖エステル、脂肪酸のポリグリセロールエステル、モノグリセリドの乳酸エステル、モノグリセリドの酢酸エステル、ポリオキシエチレンステアレート、またはリゾレシチンのようなさらなる乳化剤をさらに含み得る。
本発明はまた、本明細書中に記載されるような組み合わせとともに穀粉を含むプレミックスを提供する。このプレミックスは、他のドウ改良添加物および/またはパン改善添加物(例えば、本明細書中に記載される任意の添加物(酵素を含む))を含み得る。
好ましくは、穀粉ドウは、硬質穀粉を含む。
用語「硬質穀粉」とは、本明細書中で使用される場合、他の穀粉より高いタンパク質含有量(例えば、グルテン)を有し、例えば、パンの製造に適した穀粉をいう。用語「硬質穀粉」は、本明細書中で使用される場合、用語「強力穀粉」と同義である。
好ましい穀粉は、小麦粉である。しかし、例えば、トウモロコシ、トウモロコシ、オーツ麦、大麦、ライ麦、アズキモロコシ、米、ダイズ、モロコシ、およびジャガイモに由来する穀粉を含むドウもまた、企図される。
好ましくは、穀粉ドウは、硬質小麦粉を含む。
(レオロジー特性)
語句「レオロジー特性」は、本明細書中で使用される場合、穀粉ドウの性能、それによって、得られる製品の物質もまた組み合わせて決定する、本明細書中で記載される物理的現象および化学的現象に関する。
語句「穀粉ドウの機械加工可能性」とは、本明細書中で使用される場合、機械による改善されたドウの操作性をいう。このドウは、組み合わせの添加なしのドウと比較して、あまり粘性ではない。
さらなる実施形態において、本発明は、ドウのレオロジー特性の改善(ドウにおけるグルテン指数が、組み合わせの添加なしのドウに対して少なくとも5%増大することを含む)に関し、そのグルテン指数は、Glutomatic 2200装置によって決定される。
語句「レオロジー特性」とは、本明細書中で使用される場合、穀粉ドウの最も重要な特性としてのドウの強さおよび安定性に対する、ドウ調整剤の効果をいう。American Association of Cereal Chemists(AACC)法36−01Aによれば、用語「安定性」は、経時的に陽性応答が得られるドウの範囲、時間が経過するにつれてそれ自体の重量の下で平坦化に抵抗する、丸めたドウの性質」として規定され得る。同じ方法に従って、用語「応答」とは、既知のかつ特定の刺激、物質または一組の条件(これは、コントロールと比較してドウをベーキングすることによって通常決定される)に対するドウの反応」として規定される。
本明細書中で言及されるように、一般に、穀粉のベーキング性能を改善して、改善された伸張性を有する、従って、所望の強さおよび安定性を有するドウを、酸化剤を添加することによって達成することが望ましい。この酸化剤は、タンパク質ジスルフィド結合の形成を引き起こし、それによって、タンパク質が、より安定なマトリクスを形成し、よりよいドウ品質、ならびにベークド製品の体積およびクラム構造の改善がもたらされる。
ドウのレオロジー特性に対する組み合わせの効果は、International Association of Cereal Chemistry(ICC)およびAmerican Association of Cereal Chemistry(AACC)に従う標準的方法(アミログラフ法(ICC 126)、ファリノグラフ法(AACC 54−21)およびエクステンソグラフ(extensigraph)法(AACC 54−10))によって測定され得る。AACC法54−10は、以下の様式でエクステンソグラフを規定する:「エクステンソグラフは、ドウが破れるまでドウの試験片の負荷伸張曲線を記録する。負荷伸張曲線またはエクステンソグラムの特徴は、穀粉の一般的品質および改善剤に対するその応答を評価するために使用される」。実際、エクステンソグラフ法は、ドウの相対的長さを測定する。強いドウは、弱いドウより高い、およびいくつかの場合には、より長い、エクステンソグラフ曲線を示す。
本発明の好ましい実施形態において、伸張に対する抵抗性(曲線の高さ、B)と、伸張性(曲線の長さ、C)との間の比(すなわち、AACC法54−10によって測定されるB/C比)に関して、伸張に対するドウの抵抗性は、他の組み合わせを含まない他の点は類似するドウの抵抗性に対して少なくとも10%増大する。より好ましい実施形態において、伸張に対する抵抗性は、少なくとも20%(例えば、少なくとも50%、および特に少なくとも100%)増大する。
ベーカリー製品のドウに本発明の組成物を添加することにより、酵母でふくらませた製品および化学的にふくらませた製品のようなベーカリー製品がもたらされることが分かった。このベーカリー製品において、比体積は、他の点は類似のベーカリー製品に対して増大する。この状況において、表現「比体積」は、製品の体積と重量との間の比を示すために使用される。本明細書中に記載の方法に従って、比体積は、少なくとも10%、好ましくは少なくとも20%(少なくとも30%を含む)、好ましくは少なくとも40%およびより好ましくは、少なくとも50%のように、有意に増大し得ることが分かった。
本発明は、レオロジー特性および/もしくは機械加工可能特性ならびに/または従来型の小麦粉ベースの酵母でふくらませたパン製品の最終製品(ドウから製造される製品)(例えば、パンおよびロールパン)の品質(例えば、体積)を改善するために非常に適している。本発明はまた、ドウ(化学的膨張剤(ベーキングパウダー)を含む)のレオロジー特性およびこのようなドウから製造される製品の品質(例えば、体積)を改善するために適している。このような製品としては、例として、パン、スポンジケーキ、およびマフィンが挙げられる。
(麺類)
1つの目的の局面において、本発明は、麺製品(「ホワイトヌードル(white noodle)」および「中華麺」を含む)用に意図されるドウのレオロジー特性および/もしくは機械加工可能特性を改善し、最終麺製品のテクスチャー品質を改選するために使用される。麺を製造するための代表的な基本的レシピは、以下の成分を含む:
小麦粉100部、塩0.5部および水33部。さらに、グリセロールは、しばしば、麺ドウに添加される。麺は、代表的には、適切な混合装置において成分を混合し、続いて、適切な麺機械を用いて麺ドウを延ばして、ひも状の麺を形成する(これは、その後、風乾される)ことによって調製される。
最終的な麺の品質は、特に、それらの色、加熱調理品質、およびテクスチャーによって評価される。麺は、できる限り早く加熱調理されるべきであり、加熱調理後も締まったままであるべきであり、好ましくは、加熱調理水にいかなる固体も放出しない。配膳する際、麺は、好ましくは、粘着性を示さず、滑らかかつ締まった表面をし、締まった「噛みごたえ(bite)」および良好な舌触りを提供するはずである。さらに、ホワイトヌードルは、明るい色を有することが重要である。
所望のテクスチャー品質および摂食品質を有する麺を提供するための小麦粉の適切性は、年数および増大面積(growth area)に従って変動し得るので、最適未満の穀粉の品質を補償するために、ドウに麺改善剤を添加ことは有用である。代表的には、このような改善剤は、食物繊維物質、植物性タンパク質、乳化剤および親水コロイド(例えば、アルギン酸塩)、カラギーナン、ペクチン、植物性ガム(グアールガムおよびイナゴ豆ガムを含む)およびアミラーゼならびにグリセロールを含む。
従って、本発明に従う組成物が、麺の品質を改善するために現在使用されるグリセロールおよび他の成分と必要に応じて組み合わせて、麺改善剤として有用であることは、本発明の重要な局面である。従って、本明細書中に記載される方法に従って調製される麺が、色、調理および摂食品質(締まり、弾力性および非粘着性テクスチャーおよび堅さ(consistency)を含む)に関して改善された特性を有することが企図される。
(アリメンタリペースト製品)
さらに有用な実施形態において、本発明に従う方法によって調製されるドウは、アリメンタリペースト製品を調製するためのドウである。このような製品(例としては、スパゲッティおよびマカロニが挙げられる)は、代表的には、主成分(例えば、穀粉、卵もしくは卵粉および/または水)を含むドウから調製される。成分を混合した後、ドウは、所望のタイプのパスタ製品に形成され、風乾される。上記組み合わせをパスタドウに、必要に応じて、その基質と組み合わせて添加することは、その伸張性および安定性に対する有意な改善効果を有し、改善されたテクスチャーおよび摂食品質を有する最終パスタ製品がもたらされることが企図される。
(パン)
本発明において、ドウのレオロジー特性の改善は、伸張に対する抵抗性(曲線の高さ、B)と伸張性(曲線の長さ、C)との間の比(すなわち、AACC法54−10によって測定されるB/C比)に関して、ドウの伸張に対する抵抗性は、上記組み合わせを含まない他の類似のドウの抵抗性に対して、少なくとも10%増大し、ドウから製造される最終製品の品質の改善は、ドウから製造されるパンのクラムの平均孔直径が、上記組み合わせの添加なしのパンドウから製造されるパンに対して少なくとも10%減少する場合を含む。
さらなる実施形態において、本発明は、上記ドウから製造される製品の品質の改善が、ドウから製造されるパンのクラムの孔の均質性が、組み合わせの添加なしのパンドウから製造されるパンに対して少なくとも5%増加することにあるということを包含する。パンの孔の均一性は、標準的なCCD−ビデオカメラ、ビデオデジタイザおよびWinGrainソフトウェアを備えたパーソナルコンピューターから構成される画像分析器によって都合よく測定される。このような分析器を使用して、孔直径(mm)および孔均一性の結果は、パン10切れからの測定値の平均として計算され得る。孔の均質性は、孔の%で表され、孔の直径の平均の0.5倍より大きく、平均直径の2倍より小さい。
好ましくは、ドウは、酵母でふくらまされたドウである。酵母でふくらまされたパン製品(例えば、パン種)、ロールパンまたはトーストパンの製造のために、本発明の方法を使用することは好ましいが、任意の他の型のドウおよびドウベースの製品(例えば、麺およびパスタ製品およびケーキ)(その品質は、本発明に従う組み合わせの添加によって改善され得る)のための方法の使用もまた、予測される。
好ましくは、この方法は、ドウがベークドされて、ベークド製品が得られるさらなる工程を包含する。
好ましくは、ドウがパンドウである場合、ドウがベークドされて、ベークド製品が得られるさらなる工程を包含する。ベークドパン製品の1つの特に所望の特性は、実施例において規定される高い比体積である。従って、本発明の組み合わせの添加により、好ましくは、ベークド製品の比体積の増加がもたらされ、これは、酵素が添加されていないことを除いて、同一条件下で製造されたベークド製品に対して、少なくとも10%である。さらに好ましくは、比体積の増大は、少なくとも20%(例えば、少なくとも30%、例えば、少なくとも40%)である。あるいは、このドウは、パスタドウ、麺ドウ、およびケーキドウまたはバッター(batter)からなる群より選択されるドウである。
語句「製品の品質」とは、本明細書中で使用される場合、最終的かつ安定な体積および/または皮の色ならびに/またはテクスチャーおよび風味に関する。
本発明の一局面において、用語「ドウから製造される製品」とは、本明細書中で使用される場合、パンまたはロールパン、フランスのバゲット型のパン、ピタパン、タコスおよびクリスプブレッド(crisp bread)の形態のようなパン製品をいう。非常に好ましい実施形態において、「ドウから製造される製品」は、パン、ロールパン、フランスのバゲット型のパン、ピタパン、およびクリスプブレッドのようなパン製品である。
本発明の別の局面において、用語「ドウから製造される製品」とは、ケーキ、パンケーキ、ビスケットをいう。
本発明のさらなる局面において、用語「ドウから製造される製品」とは、パスタをいう。
本発明の別の局面において、「ドウから製造される製品」とは、麺をいう。
本発明のさらなる実施形態において、用語「ドウから製造される製品」とは、アリメンタリペースト製品をいう。
(酵素量)
好ましくは、各酵素は、1〜1000ppm、好ましくは、25〜500ppm、より好ましくは、50〜300ppmの量で添加される。
(MOX活性アッセイ)
本発明に従う使用のための、そして/または本発明の方法における使用のための適切なマルトース酸化酵素としては、WO96/39851に開示されるヘキソースオキシダーゼ;EP 1 041 890に開示される炭水化物オキシダーゼ;Lin S.F.ら Biochim.Biophys.Acta 1991(Dec 11);1118(1):41−47に開示されるグルコオリゴ糖またはそのいずれかの改変体もしくはホモログもしくは誘導体からなる群より選択される酵素が挙げられる(が、これらに限定されない)。これらの参考文献の各々は、本明細書中に参考として援用される。
他の適切な酵素は、例えば、適切なアッセイを使用することによる、マルトース酸化能力についてのスクリーニングによって、同定され得る。
MOXアッセイは、マルトースの酸化によって生成される過酸化水素の測定値に基づく。過酸化水素は、ペルオキシダーゼの存在下でABTSと共に酸化されて、色素を形成する。
MOX
マルトース+HO+O → D−グルコノ−δ−ラクトン+H
ペルオキシダーゼ
+ABTS還元 → O+HO+ABTS酸化

試薬:
1)100mM リン酸緩衝液、pH6.3
2)100mM リン酸緩衝液、pH 6.3中の55mM マルトース(SIGMA,47288)
3)ABTS(SIGMA,A 1888)(蒸留水中5.0mg/ml)
4)ペルオキシダーゼ(SIGMA,P−6782)(100mM リン酸緩衝液、pH 6.3中0.10mg/ml)
基質:
4.600ml 試薬2
0.200ml 試薬3
0.200ml 試薬4
アッセイ:
290μl 基質および
10μl)酵素溶液
反応は、酵素溶液の添加によって開始される。混合物は、25℃でインキュベートされ、反応速度論が、分光光度計(405nm)で10分間測定される。ブランクサンプルは、水に置換されている酵素溶液を除いた、成分全てを含む。その測定から、OD/分曲線の傾きが計算される。過酸化水素標準曲線:過酸化水素標準曲線は、新たに調製したH溶液(MERCK ペリドロール 107298)の種々の濃度を使用することによって構築され得る。1ユニットの酵素活性は、25℃で1分あたりの1μmolのHを生成した酵素の量として規定される。
好ましくは、MOXは、オキシドレダクターゼである。
(HOX)
非常に好ましいMOXは、HOXである。
用語「HOX」とは、本明細書中で使用される場合、ヘキソースオキシダーゼ(D−ヘキソース:O−オキシドレダクターゼ、EC1.1.3.5)をいう。
ヘキソースオキシダーゼは、マルトースを酸化し得る。酸素の存在下でのヘキソースオキシダーゼは、D−グルコースおよびいくつかの他の還元糖(マルトース、ラクトース、ガラクトース、キシロース、アラビノースおよびセルビオースを含む)をそれらの対応するラクトンに酸化し得、その後の加水分解で、それぞれのアルドビオニック酸になる。従って、ヘキソースオキシダーゼは、ヘキソースオキシダーゼがより広い範囲の糖基質を利用し得るという点で、D−グルコースのみを変換し得るグルコースオキシダーゼとは異なる。この酵素によって触媒される酸化は、以下のように示され得る:
D−グルコース+O→δ−D−グルコノラクトン+H、または
D−ガラクトース+O→γ−D−ガラクトガラクトン+H、または
マルトース+O→g−マルトビオノラクトン(maltobionolactone)+Hまたは
(グルテン中) 2RHS+H→RS−SR+2H
ここでR:タンパク質分子、HS:チオール基 S−S:ジスルフィド結合。
ヘキソースオキシダーゼ(これは、本明細書中以降「HOX」といわれ得る)は、Gigartinales目に属するGigartinaceae科のいくつかの紅藻種(例えば、Iridophycus flaccidum(BeanおよびHassid,1956,J.Biol.Chem.,218:425−436)およびChondrus crispus(Ikawa 1982,Methods Enzymol.,89:145−149))から単離された。さらに、Cryptomeniales目における藻類種(Euthora cristata種(Sullivanら.1973,Biochemica et Biophysica Acta,309:11−22)を含む)は、HOXを生成することが示された。
本発明に従う他の潜在的なヘキソースオキシダーゼ供給源としては、微生物種または陸生植物種(land−growing plant species)が挙げられる。従って、このような植物源の例として、Beanら,Journal of Biological Chemistry(1961)236:1235−1240は、柑橘類果実に由来するオキシドレダクターゼ(これは、広い範囲の糖(D−グルコース、D−ガラクトース、セロビオース、ラクトース、マルトース、D−2−デオキシグルコース、D−マンノース、D−グルコサミンおよびD−キシロースを含む)を酸化し得る)を開示した。ヘキソースオキシダーゼ活性を有する酵素の別の例は、Dowlingら,Journal of Bacteriology(1956)72:555−560によって開示されるMalleomyces malleiの酵素系である。
HOXは、天然の供給源から単離および/または精製され得るか、あるいは組換えDNA技術の使用によって調製され得る。
HOX活性を有し、組換えDNA技術によって調製される酵素は、WO96/40935によって教示される。そこで教示される酵素は、本発明に従う使用のために適切であり得る。この文書は、本明細書中に参考として援用される。
US6251626は、本発明に従う使用に適切であり得るHOX酵素を配列を含めて開示する。
本発明に従う使用のためのHOX酵素は、天然のHOXの改変体または誘導体であり得る。
本発明に従う使用に適したHOX酵素、または天然HOXの改変体もしくは誘導体は、好ましくは、ドウ中のマルトースを酸化する(すなわち、マルトースのインサイチュ酸化)。
好ましくは、HOXは、実質的に純粋および/または実質的に単離された形態で添加される。ヘキソースオキシダーゼについて天然の供給源を使用する場合、この酵素は、代表的には、出発材料(例えば、藻類出発材料)から、水性抽出媒体を使用する抽出によって単離される。出発物質として、藻類が増殖している海洋領域から採取された新鮮な状態にある藻類が使用され得るか、そして/あるいは例えば、周囲温度で藻類のフロンドを風乾させることによって、または循環加熱空気における乾燥もしくは凍結乾燥のような任意の適切な産業的乾燥法によって乾燥された藻類材料が、使用され得る。その後の抽出工程を容易にするために、新鮮な出発材料および/または乾燥出発材料が、例えば、粉砕またはブレンドによって、有利には、細かく砕かれ得る。
水性抽出媒体として、0.1M リン酸ナトリウム緩衝液、20mM トリエタノールアミン緩衝液または20mM Tris−HCl緩衝液のような緩衝溶液(例えば、5−8の範囲のpHを有する)が適切である。ヘキソースオキシダーゼは、代表的には、緩衝液中の出発材料を懸濁し、その懸濁液を0〜20℃の範囲の温度(例えば、約5℃)に1〜5日間、好ましくは攪拌下で維持することによって、藻類材料から抽出される。
懸濁された藻類材料は、次いで、適切な分離腫団(例えば、濾過、篩分けまたは遠心分離)によって水性媒体から分離され、ヘキソースオキシダーゼがその後濾液または上清から回収される。必要に応じて、分離された藻類材料は、1回以上のさらなる抽出工程に供される。
いくつかの海洋藻類がフィコシアニンのような有色色素を含むので、濾液または上清をさらなる精製工程に供し、それにより、これらの色素を除去することが必要であり得る。例として、色素は、濾液または上清を有機溶媒で処理することによって除去され得る。この溶媒中で、色素は、可溶性であり、その後、溶解した色素を含む溶媒が、水性媒体から分離される。あるいは、色素は、濾液または上清を、疎水性相互作用クロマトグラフィー工程に供することによって除去され得る。
水性抽出媒体からヘキソースオキシダーゼを取り出すことは、水性媒体からのタンパク質の単離を可能にする任意の適切な従来方法によって行われ得る。このような方法(その例は、WO96/39851(この出願は、本明細書中に参考として援用される)に詳細に記載される)は、タンパク質の単離のための従来方法(例えば、イオン交換クロマトグラフィー、必要に応じて、その後の、限外濾過のような濃縮工程)を含む。例えば、タンパク質を沈澱させる(NHSOまたはポリエチレングリコール(PEG)のような物質を添加し、その後、沈殿物を分離し、必要に応じて、この沈殿物を、タンパク質を溶解させる条件下に供することによって、酵素を回収することが可能である。
ヘキソースオキシダーゼの特定の適用のために、例えば、本質的に他のタンパク質も非タンパク質夾雑物も含まない調製物として、実質的に純粋な形態の酵素を提供することは望ましい。よって、上記の抽出および単離工程から生じる比較的粗製の酵素調製物は、WO96/39851において例示によっても示されるように、さらなるクロマトグラフィー工程、ゲル濾過またはクロマトフォーカシングのようなさらなる精製工程に供され得る。
参照はまた、以下のUS出願US SN60/438,852、US SN10/001,136およびUS SN60/256,902、ならびにWO02/39828(これらの各々は、本明細書中に参考として援用され、ベークド製品におけるHOXの使用に関する)に対して本明細書中でなされる。
(HOX活性アッセイ:)
HOX活性アッセイは、グルコースの酸化において生成される過酸化水素の測定値に基づく。過酸化水素は、ペルオキシダーゼの存在下でABTSと共に酸化されて、色素を形成する。
HOX
β−D−グルコース+HO+O → D−グルコノ−δ−ラクトン+H
試薬:
1)100mMリン酸緩衝液(pH6.3)
2)100mMリン酸緩衝液(pH6.3)中の55mM D−グルコース(SIGMA、G−8270)
3)蒸留水中の5.0mg/ml ABTS(SIGMA、A1888)
4)100mMリン酸緩衝液(pH6.3)中0.10mg/mlのペルオキシダーゼ(SIGMA、P−6782)。
基質:
4.600ml試薬2;
0.200ml試薬3;
0.200ml試薬4。
アッセイ:
290μl基質
10μl酵素溶液。
この反応は、酵素溶液の添加によって開始される。その混合物は、25℃にてインキュベートされ、その反応の速度論が、分光光度計(405nm)にて10分間測定される。ブランクサンプルは、上記酵素溶液を水で置換した以外は、上記成分をすべて含む。この測定から、OD/分曲線の傾きが、計算される。過酸化水素標準曲線:過酸化水素標準曲線が、種々の濃度の新しく調製したH溶液(MERCKパーヒドロール107298)を使用することによって、構築され得る。1単位の酵素活性は、25℃にて1分間当たり1μmolのHを生じた酵素量として規定される。
HOXは、Danisco A/Sから入手可能な商標名GrindamylTMSUREBAKE 800の下で、市販されている。
(乳化剤)
この乳化剤は、それ自体が乳化剤であっても、またはインサイチュで乳化剤を生成する物質であってもよい。
穀粉ドウ生成物を生成する際に使用される従来の乳化剤としては、例として、モノグリセリド、脂肪酸モノグリセリドのジアセチル酒石酸エステル、脂肪酸ジグリセリドのジアセチル酒石酸エステル、およびレシチン(例えば、ダイズから得られる)が挙げられる。
インサイチュで乳化剤を生じ得る乳化剤の例としては、酵素が挙げられる。
好ましくは、この乳化剤は、リパーゼである。
(リパーゼ)
用語「リパーゼ」とは、本明細書中で使用される場合、カルボン酸エステル結合を加水分解してカルボキシレートを放出可能である、酵素(EC 3.1.1)を指す。リパーゼの例としては、トリアシルグリセロールリパーゼ(EC 3.1.1.3)、ガラクトリパーゼ(EC 3.1.1.26)、ホスホリパーゼA1(EC 3.1.1.32)およびホスホリパーゼA2(EC 3.1.1.4)が挙げられるが、これらに限定されない。
このリパーゼは、天然供給源から単離および/もしくは精製されてもよいし、または組換えDNA技術の使用によって調製されてもよい。
好ましくは、このリパーゼは、トリアシルグリセロールリパーゼ、ガラクトリパーゼ、ホスホリパーゼを含む群から選択される。
別の局面において、このリパーゼは、トリアシルグリセロールリパーゼ(EC 3.1.1.3)、ホスホリパーゼA2(EC 3.1.1.4)、ガラクトリパーゼ(EC 3.1.1.26)、ホスホリパーゼA1(EC 3.1.1.32)、リポタンパク質リパーゼA2(EC 3.1.1.34)のうちの1種以上であり得る。リパーゼはまた、脂肪分解酵素としても公知である。
いくつかの局面について、好ましくは、2種以上のリパーゼの組合せが、使用され得る。
このリパーゼは、天然リパーゼの改変体または誘導体であってもよい。
いくつかの局面について、好ましくは、このリパーゼは、ホスホリパーゼ(その改変体または誘導体を包含する)である。
別の局面について、好ましくは、このリパーゼは、ガラクトリパーゼ(その改変体または誘導体を包含する)である。
いくつかの局面について、好ましくは、このリパーゼは、トリアシルグリセロールリパーゼおよびガラクトリパーゼの両方の活性(それらの改変体または誘導体を包含する)を有する。
いくつかの局面について、好ましくは、このリパーゼは、トリアシルグリセロールリパーゼおよびホスホリパーゼの両方の活性(それらの改変体または誘導体を包含する)を有する。
いくつかの局面について、好ましくは、このリパーゼは、ホスホリパーゼおよびガラクトリパーゼの両方の活性(それらの改変体または誘導体を包含する)を有する。
いくつかの局面について、好ましくは、このリパーゼは、ホスホリパーゼ、ガラクトリパーゼ、およびトリアシルグリセロールリパーゼの活性(改変体または誘導体を包含する)を有する。
いくつかの局面について、好ましくは、このリパーゼは、ホスホリパーゼ、ガラクトリパーゼ、およびトリアシルグリセロールリパーゼの活性(それらの改変体または誘導体を包含する)を有する。このリパーゼは、短鎖脂肪酸残基(C4〜C10)の加水分解よりも長鎖脂肪酸残基(C12〜C20)の加水分解に対して優先性を有する。このようなリパーゼの例は、配列番号2に示される配列(またはその改変体もしくは誘導体もしくはホモログ)を含むポリペプチドを含むリパーゼであり、このリパーゼは、GRAS Notice 000103に開示される方法によって調製され得る。GRAS Notice 000103のコピーは、Department of Health & Human Services,Food & Drug Administration,Washington DC 20204から入手可能である。他の適切なリパーゼは、WO 00/32758に開示される。
いくつかの局面について、好ましくは、1種類よりも多くのリパーゼの組合せ(例えば、WO 02/03805に開示されるリパーゼの組合せ)が、使用され得る。
好ましくは、このリパーゼは、実質的に純粋かつ/または実質的に単離された形態で、添加される。
本発明において有用なリパーゼは、細菌種、真菌種、酵母種、動物細胞および植物細胞に由来し得る。この酵素は、リパーゼを天然に生成するこのような供給生物の培養物を培養することによって、提供され得るが、遺伝子改変細胞(例えば、WO9800136に記載される)によってこの酵素を生成することは、より簡便かつ対費用効果が高い。用語「由来する(誘導される)」とは、このリパーゼをコードする遺伝子が、供給生物から単離され、その遺伝子を発現可能な宿主細胞中に挿入されることを、意味し得る。
本発明に従う使用のため、および/または本発明の方法における使用のために適切なリパーゼとしては、EP0130064、WO98/26057、WO00/32758、WO02/03805に開示されるリパーゼ、およびLipopanH(これは、Lecitase UltraTMおよびHL1232とも呼ばれる(LipopanHは、GRAS Notice 000103に開示される。GRAS Notice 000103のコピーは、Department of Health & Human Services,Food & Drug Administration,Washington DC 20204から入手可能である))から選択される1種以上のリパーゼが挙げられる(が、これらに限定されない)。これらの参考文献の各々は、本明細書中で参考として援用される。
適切には、本発明のいくつかの局面について、このリパーゼは、LipopanF(Novozymesにより供給される)、またはその改変体、誘導体、もしくはホモログであり得る。
あるいは、本発明に従う使用のため、および/または本発明の方法における使用のためのリパーゼは、配列番号1に示されるアミノ酸配列またはその改変体、誘導体、もしくはホモログ、および/あるいは、配列番号2に示されるアミノ酸配列またはその改変体、誘導体、もしくはホモログであり得る。
配列番号2に示されるアミノ酸配列の一例は、配列番号2aに示されるアミノ酸配列またはその改変体、誘導体、もしくはホモログである。
配列番号2aに示されるアミノ酸配列は、例えば、そのアミノ酸配列中の種々の点で短縮され得る。これらの短縮配列の各々もまた、配列番号2と呼ばれる。適切なこのような短縮の位置は、図5に示され、そして以下に記載される通りであり得る。図5において、配列番号2のN末端における2つの可能な改変およびC末端における4つの可能な改変が、存在する。
配列番号2aの例示的N末端改変体:
SPIRR...」の前のN末端配列の短縮
または
EVSQDLFNQFN...」の前のN末端配列の短縮。
配列番号2aの例示的C末端改変体:
「...AHLWYFQATDACNAGGF」の後のC末端の短縮
または
「...AHLWYFQATDACNAGGFS」の後のC末端の短縮
または
「...AHLWYFQATDACNAGGFSW」の後のC末端の短縮
または
「...AHLWYFQATDACNAGGFSWR」の後のC末端の短縮。
本発明の1つの局面において、好ましくは、配列番号2に示される配列(またはその改変体、誘導体もしくはホモログ)を含むポリペプチドを含むリパーゼは、配列番号2の改変体、誘導体、またはホモログの混合物(例えば、本明細書中に記載される配列番号2の短縮形態の混合物)である。
(さらなるドウ添加剤またはドウ成分)
代表的には、さらなるドウ添加剤またはドウ成分(構成成分)としては、従来から使用されるドウ添加剤またはドウ成分(例えば、塩、甘味料(例えば、砂糖、シロップ、または人工甘味料)、脂質物質(ショートニング、マーガリン、バター、または動物性油もしくは植物性油)、グリセロール、および1種以上のドウ添加剤(例えば、乳化剤、デンプン分解酵素、セルロース分解酵素またはヘミセルロース分解酵素、プロテアーゼ、非特異的酸化剤(例えば、上記のもの)、矯味矯臭剤、乳酸細菌培養物、ビタミン類、ミネラル、親水コロイド(例えば、アルギン酸塩)、カラゲナン、ペクチン、植物性ガム(例えば、グアールガムおよびイナゴマメガム)、ならびに食物繊維物質が挙げられる。
さらなるドウ添加剤またはドウ成分は、任意のドウ成分(穀粉、水、または必要に応じた他の成分もしくは添加剤、またはドウ改良組成物を含む)とともに添加され得る。このさらなるドウ添加剤またはドウ成分は、この穀粉、水、または必要に応じた他の成分および添加剤、またはドウ改良組成物の前に添加され得る。このさらなるドウ添加剤またはドウ成分は、この穀粉、水、または必要に応じた他の成分および添加剤、またはドウ改良組成物の後に添加され得る。
このさらなるドウ添加剤またはドウ成分は、簡便には、液体調製物であり得る。しかし、このさらなるドウ添加剤またはドウ成分は、簡便には、乾燥組成物の形態であり得る。
好ましくは、このさらなるドウ添加剤またはドウ成分は、植物性油、植物脂肪、動物脂肪、ショートニング、グリセロール、マーガリン、バター、バター脂肪(butterfat)、および乳脂肪(milk fat)からなる群より選択され得る。
好ましくは、このさらなるドウ添加剤またはドウ成分は、ドウの穀粉成分の重量の少なくとも1%である。より好ましくは、このさらなるドウ添加剤またはドウ成分は、少なくとも2%、好ましくは少なくとも3%、好ましくは少なくとも4%、好ましくは少なくとも5%、好ましくは少なくとも6%である。
この添加剤が脂肪である場合、代表的には、この脂肪は、1%〜5%の量で、代表的は1%〜3%の量で、より代表的には約2%の量で、存在し得る。
(さらなる酵素)
使用され得るさらなる酵素は、キシラナーゼ、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、デンプン分解酵素、プロテアーゼ、リポキシゲナーゼ、オキシドレダクターゼ、リパーゼおよび酸か酵素(例えば、グルコースオキシダーゼ(EC 1.1.3.4)、炭水化物オキシダーゼ、グリセロールオキシダーゼ、ピラノースオキシダーゼ(EC 1.1.3.10)およびヘキソースオキシダーゼ(EC 1.1.3.5)のうちのいずれか1種以上)からなる群より選択され得る。
デンプン分解酵素の中でも、アミラーゼが、ドウ改良添加剤として特に有用である。α−アミラーゼは、デンプンをデキストリンに分解し、このデキストリンは、β−アミラーゼによってさらにマルトースへと分解される。ドウ組成物に添加され得る他の有用なデンプン分解酵素としては、グルコアミラーゼおよびプルラナーゼが挙げられる。
好ましくは、本発明のさらなる酵素は、少なくとも1種のキシラナーゼおよび/または少なくとも1種のアミラーゼである。
用語「キシラナーゼ」とは、本明細書中で使用される場合、キシロシド(xylosidic)結合を加水分解するキシラナーゼ(EC 3.2.1.32)を指す。
用語「アミラーゼ」とは、本明細書中で使用される場合、3つ以上の1,4−α結合したグルコース単位を含む多糖中の1,4−α−D−グルコシド結合を加水分解するα−アミラーゼ(EC 3.2.1.1)、多糖中の1,4−α−D−グルコシド結合を加水分解してその鎖の非還元末端から連続するマルトース単位を除去するβ−アミラーゼ(EC 3.2.1.2)、ならびに鎖の非還元末端から末端1,4結合したα−D−グルコース残基を連続して加水分解してβ−D−グルコースを放出する、γ−アミラーゼ(EC 3.2.1.3)などアミラーゼを指す。
このさらなる酵素は、穀粉、水、または必要に応じた他の成分もしくは添加剤、またはドウ改良組成物を含む任意のドウ成分と一緒に添加され得る。このさらなる酵素は、穀粉、水、または必要に応じた他の成分および添加剤、またはドウ改良組成物の前に添加され得る。このさらなる酵素は、穀粉、水、または必要に応じた他の成分もしくは添加剤、またはドウ改良組成物の後に添加され得る。
このさらなる酵素は、簡便には、液体調製物であり得る。しかし、この組成物は、簡便には、乾燥組成物の形態であり得る。
本発明のいくつかの局面において、本発明のドウ改良組成物のいくつかの酵素は、穀粉ドウ(flour dough)のレオロジー特性および/もしくは機械加工可能(machineability)特性、ならびに/またはその酵素によってドウから製造された製品の品質の改善に対する効果が、相加的であるばかりか相乗的でもある程度まで、そのドウ状態下で互いに相互作用可能であることが、見出され得る。
ドウから製造された製品(最終製品)の改善に関連して、上記の組合せは、本明細書中にて規定されるようなクラム(crumb)の均質性に関して実質的な相乗効果を生じることが、見出され得る。また、焼き上げ製品の比体積に関して、相乗効果が見出され得る。
(ヌクレオチド配列)
この酵素は、ネイティブ酵素である必要はない。これに関して、用語「ネイティブ酵素」とは、そのネイティブ環境にあり、かつそのネイティブヌクレオチド配列により発現された場合の、酵素全体を意味する。
本発明のヌクレオチド配列は、組換えDNA技術を使用して調製され得る(すなわち、組換えDNA)。しかし、本発明の別の実施形態において、このヌクレオチド配列は、当該分野で周知の化学的方法(Caruthers MHら(1980)Nuc Acids Res Symp Ser 215〜23およびHorn Tら(1980)Nuc Acids Res Symp Ser 225〜232を参照のこと)を使用して、全体的にかまたは部分的に、合成され得る。
(アミノ酸配列)
この酵素は、適切な供給源から調製/単離され得るか、合成により生成され得るか、または組換えDNA技術の使用によって調製され得る。
(改変体/ホモログ/誘導体)
本発明はまた、本発明の酵素の任意のアミノ酸またはそのような酵素をコードする任意のヌクレオチド配列の、改変体、ホモログおよび誘導体の使用も包含する。ここで、用語「ホモログ」とは、本アミノ酸配列および本ヌクレオチド配列と特定の相同性を有する実体を意味する。ここで、用語「相同性」は、「同一性」と等価であり得る。
この文脈において、相同配列は、本配列と少なくとも75%、85%、または90%同定であり得、好ましくは少なくとも95%または98%同一であり得る、アミノ酸配列を包含するとされる。代表的には、上記ホモログは、本アミノ酸配列と同じ活性部位などを含む。相同性はまた、本発明の状況においては、類似性に関して考慮され得る(すなわち、類似する化学的特性/機能を有するアミノ酸残基)が、配列同一性に関して相同性を表現することが、好ましい。
相同性の比較は、眼によって、またはより通常には、容易に入手可能な配列比較プログラムの助けを得て、実行され得る。これらの市販されているコンピュータープログラムは、2つ以上の配列間の相同性%を計算し得る。
本発明は、ここで、以下の非限定的実施例における例示によって、そして以下の図面を参照して、記載される。
(実施例)
(定義)
すべてのPANODANTM製品は、DATEM(モノグリセリドのジアセチル酒石酸エステル)を含み、Danisco A/Sから入手される。
PANODANTM 521:細菌キシラナーゼおよび真菌アミラーゼを含む、DATEMである。
TS−E 662TM(Danisco A/Sから入手される)は、Hansenula polymorphaにおいて発現されたChondrus chrispus由来のヘキソースオキシダーゼ(HOX)(EC 1.1.1.5)を含む製品である。
SUREBake 800(Danisco A/Sから入手される)は、ヘキソースオキシダーゼ(HOX)(EC 1.1.1.5)を含む製品である。SUREBake 800はまた、GRINDAMYL SUREBake 800とも呼ばれ得る。
TS−E 680TM(Danisco A/Sから入手される)は、Aspergillus niger由来の真菌キシラナーゼ(EC 3.2.1.8)を含む製品である。
TS−E 861TM(Danisco A/Sから入手される)は、Aspergillus niger由来の真菌キシラナーゼ(EC 3.2.1.8)、Aspergilus oryzaeにおいて発現されたThermomyces lanuginosa由来のリパーゼ(EC 3.1.1.3)、およびHansenula polymorephaにおいて発現されたChondrus crispus由来のヘキソースオキシダーゼ(EC 1.1.1.5)を含む、製品である。
GRINDAMYLTMH 640(Danisco A/Sから入手される)は、細菌キシラナーゼを含む。
GrindamylTMH 121(Danisco A/Sから入手される)は、Aspergillus niger由来の真菌キシラナーゼ(EC 3.2.1.8)である。
GrindamylTMEXEL 16(Danisco A/Sから入手される)は、Aspergillus oryzaeにおいて発現されたThermomyces lanuginosa由来のリパーゼ(EC 3.1.1.3)である。
GrindamylTMEXEL 66(Danisco A/Sから入手される)は、Aspergillus oryzaeにおいて発現されたThermomyces lanuginosa由来のリパーゼ(EC 3.1.1.3)と、Aspergillus niger由来の真菌キシラナーゼ(EC 3.2.1.8)との混合物である。
Lipopan FTM(Lipopan F BG)(Novozymesから入手される)は、その製造業者(Novozymes)によると、遺伝子改変Aspergillus oryzae微生物の浸漬発酵により生成されたFusarium oxysporum由来の精製脂肪分解酵素である。その製造業者によると、Lipopan Fは、リン脂質、糖脂質、およびトリグリセリドに対する固有の活性を有する。
(レシピ/手順)
(高容量ツイード(tweedy))
(レシピ)
(手順)
・ドウ温度:29℃(ドウ温度−穀粉温度+4℃=水温)
・混合:55WH(真空なし)
・寝かせ:室温にて5分間
・スケーリング:500g(パン)、1350g(ロール)
・寝かせ:室温にて5分間
・成形:Puma I 13 II 18(パン)、Fortuna 3/17/7(ロール)、Glimek(成形機)1:4、2:3、3:12、4:14
・プルーフィング:43℃、70% RH.にて70分間(パン)、34℃、85% RH.にて50分間(ロール)
・ベーキング:220℃のスチーマーオーブンを用いてBAGO、35分間+5分間、12秒間のスチーム(パン)、220℃にて17分間、17秒間のスチーム(ロール)。
(トルコバタード(Turkish batard))
(レシピ)
(手順)
・穀粉温度:15〜17℃(試行用−15℃にて使用前日保存)
・混合:35分間。25分間後に、塩を添加
30分間後に、酵母を添加
・ドウ温度:23〜25℃
・寝かせ:30分間。テーブル上で塊を寝かせ(テーブル=22℃および80%RH)
・スケーリング:300g。複数片
・丸め:手で
・寝かせ:25分間、テーブル上(テーブル=22℃および80%RH)、スケーリングを開始する時に時計をスタートする
・成形=内部位置において、Glimek:1:5、2:4、3:15、4:10...10
・プルーフィング:60分間および90分間。この試行には、30℃および85%RHにて
・ショックテスト
・ベーキング:Bago1において20分間およびBago2において25分間...最後の5分間は、両方のオーブンのダンパーを解放する
・Bago1:250℃の開始温度で5秒間スチーム、ダンパーは解放。オーブン温度を、すぐに230℃に低下させる。1.5分間後にダンパーを閉じる。
・Bago2:275℃の開始温度で8秒間スチーム、ダンパーは解放。オーブン温度を、すぐに260℃に低下させる。1.5分間後にダンパーを閉じる。
(クリスピーロール)
(レシピ)
(手順)
・混合:Diosna 2+5分間(穀粉に依存する)
・ドウ温度:26℃
・スケーリング:1350g
・寝かせ:加熱キャビネット中で30℃にて10分間
・成形:Fortuna 3/17/7
・プルーフィング:34℃、85%RHにて45分間あるいは90分間
・ベーキング:220℃にて18分間、8秒間スチーム(Bagoオーブン)、7秒間スチーム(Wachtelオーブン)
・(MIWEプログラム28)(0.35リットルスチーム、2000℃にて15分間、2200℃にて0.5分間)。
(アメリカントースト)
ここで、プレミックス(premix)としてスポンジを調製する。その後、そのスポンジすべてに、本ドウを添加する。
総穀粉量:1,800,000g
(レシピ)
Datem 22−CA−60 4.500 g 0.2500%
Grindamyl S685 300 PPM
Grindamyl H640 20 PPM
TS−E 662 100 PPM
例えば、希釈溶液の調製において、アスコルビン酸溶液および他の水ベースの溶液から添加される水の量に注意を払うべきである
余分に添加される水の量は、このレシピのドウ側の水の量から差引くべきである
この酵素複合体は、α−アミラーゼとアミログルコシダーゼとの混合物である。
DIMODAN SDM−T(P100/B)(Danisco A/Sから入手される)は、希釈モノグリセリドである。
(手順)
このスポンジについて:
水温:25℃
Hobartミキサー
ステップ1、1分間
ステップ2、1分間
ステップ3、1分間
発酵:2時間15分間、40℃および80%RH(相対湿度)
冷凍庫中で45分間。
ドウについて:
すべての成分を一緒に混合する
−Diosnaミキサー:スピード1、120秒間およびスピード2、450秒間(または28℃ドウ温度)
テーブル上で−寝かせ5分間
パン1個当たり450gにパンを秤量する−寝かせ5分間
Glimek(成形機)調整:1、2、14、11−および9cm−外の位置で読む
発酵:
1時間10分、45℃および90%RH
パン焼き:
開始温度:250℃にて25分間
パンを入れて、すぐにパン焼き温度を200℃に調節する。
(ベーキング試行)
各試行において、ドウの特徴、粘着性(stickiness)およびすべてのパンスコアを、評価しておく。このドウ特徴は、以下の3つの異なるパラメーターの合計である:混合直後に評価したドウの伸張性、寝かせ後に評価したドウの伸張性、および寝かせ後の粘着性。各パラメーターを、1〜10の範囲の尺度でパン焼き実施者が評価しておく。10が、最良である。実施例中のスコアは、これらの異なるスコアの合計である。
粘着性の評価は、1〜10の範囲の尺度で、混合直後にパン焼き実施者が主観的に評価しておく。10は、最良であり、粘着性がないことを意味する。
すべてのパンスコアは、パンの皮(crust)、パンのクラム(crumb)、あり得るパンの表面(capping)およびパンのすべてのエネルギーに関して行った評価の合計である。各パラメーターは、また、1〜10の範囲の尺度にて評価し、10が最良である。
(実施例1:ツイード(Tweedy)パン(英国式手順)における代替品の試験)
上記パンを、各々70分間寝かせ、完全なプルーフィングの後に、各パンにショック処理をして、ショック抵抗性を評価し、それによりドウの安定性を評価する。
このベーキング試行において、純粋な酵素溶液、およびDATEMと酵素との組合せの両方を、Lipopan Fの代替品として試験した。
(ベーキング試行4969−29)
これらの結果から、PANODAN GBは、この製品の良いパン皮および製品を生じることが、結論付けられ得る。
PANODAN GBと、キシラナーゼおよびヘキソースとの組合せは、有益な効果を生じる。
DATEMおよび/またはHOXをGRINDAMYL EXEL 66と組み合わせて使用する場合、その体積は、有意に増加し、そのパン皮は、かなり改良される。0.1% PANODAN GB 100ppm GRINDAMYL EXEL 66および100ppm TS−E 662(HOX)を用いる試験は、0.4% PANODAN GBと同じレベルで有意に良好な結果を生じた。DATEMの使用は、純粋な酵素溶液と比較して、明らかに、パン皮に関して有意に正の効果を生じる。
(実施例2−トルコバタード(Turkish batard)における代替品の試験)
(ベーキング試行7258−2)
真菌キシラナーゼ、1,3−トリグリセリド分解リパーゼおよびヘキソースオキシダーゼの組合せ。
この表における比体積および図1〜3に示される写真の両方から、TS−E 861は、より良好に機能すると結論付けられ得る。
(実施例3−クリスピーロールにおける代替品の試験)
上記ロールを、2つの異なる発酵時間(45分間および90分間)にて発酵させて、この系に圧力を付与し、それによって、これらの製品のドウ強度効果のより良好な写真を得た。一般に、小さいクリスピーロールについて、90分間の発酵は、非常に長いということが、できる。
(ベーキング試験:4969−28)
これらの結果から、キシラナーゼ、1,3−トリグリセリド分解リパーゼおよびヘキソースオキシダーゼの組合せの使用が、有益な効果を生じることが、観察され得る。
特定の濃度における短い発酵時間(45分間)において、PANODAN A2020およびLipopan Fは、同等な体積の結果を生じた。しかし、0.3% PANODAN A2020は、パン皮のパリパリ感(crispiness)および良好なドウの安定性に関して、一般に、より良好な結果を示した。本発明者らは、Lipopan Fは、しばしば、わずかにより「しっとりした(wet)」パン皮を生じたことを見出した。
HOXをGRINDAMYL EXEL 66およびPANODAN 660と組み合わせて使用すると、ドウの安定性の増加を生じる。
長い発酵時間(90分間)にすると、すべてのバン(bun)が、比較的不安定になった。しかし、いくつかの濃度では、PANODAN A2020は、最良の結果を生じる。
(実施例4−アメリカントースト(US Toast)における代替品の試験)
メキシコ産の穀粉(硬質小麦型)を使用するUSスポンジおよびドウにおけるLipopan Fの試験。上記パンを、すべて完全に発酵し、その後、各パンをショック処理して、そのショック抵抗性を評価し、それによりドウの安定性を評価した。
(ベーキング試行7230−1)
これらの試験から、HOXの使用は、はるかに良好なドウの安定性と、結果的には、体積の増加とを生じることが、明らかである。
(実施例5:ドウにおける代替品の試験)
PANODAN(登録商標)A2020(DATEM)およびGRINDAMYLTMSUREBake 800(ヘキソースオキシダーゼ)ならびにその組合せがドウの安定性に対して及ぼす影響を評価するために、標準的な中級穀物品質を使用して、ファリノグラフにて試行を行った。
以下のレシピ/手順を、この試験において使用した:
300g 穀粉
6g 塩
20ppm アスコルビン酸
500BU(58.0%)に従う水
・混合物を4分間乾燥する
このベーキング試行中に、DATEMと酵素との組合せを試験し、コントロール(すなわち、さらなる成分なし)と比較した。
以下の結果を得た:
これらの結果から、PANODAN(登録商標)A2020単独およびGRINDAMYLTMSUREBake 800単独の使用は、このドウの系のドウ安定性の増加と、軟化効果の減少とを生じる。このことは、このドウ系が、コントロール系と比較して有意に安定化されていることを意味すると、結論付けられ得る。PANODAN(登録商標)A2020およびGRINDAMYLTMSUREBake 800を組合せて添加すると、これらの成分を単独で使用した場合と比較して、より大きなドウ安定性の増加が生じる。
(実施例6−クリスピーロールにおける代替品の試験)
ドウの安定性および最終パン体積に対するDATEMまたはホスホリパーゼ、ヘキソースオキシダーゼおよびこれらの組合せの効果を検出するために、クリスピーロールレシピを使用して、試行を実行した。この試行において、発酵時間を変化させて、この系に圧力を付与した。
以下のレシピ/手順を、このベーキング試行のために使用した:
混合:Diosna 2+5分間(穀粉に依存する)
ドウ温度:26℃
スケーリング:1350g
寝かせ:加熱キャビネットにおいて30℃にて10分間
成形:Fortuna 3/17/7
プルーフィング:34℃、85%RHにおいて、45分間、70分間および90分間
ベーキング:220℃にて18分間、8秒間のスチーム(Bagoオーブン)、7秒間のスチーム(Wachtelオーブン)(MIWEプログラム28)(0.35リットルスチーム、200℃にて15分間、220℃にて0.5分間)。
すべての試行は、100ppm GRINDAMYLTM A1000および20ppmアスコルビン酸を用いて最適化した。
ドウの取扱い特徴を、1〜10の範囲の尺度にてパン焼き実施者が評価した。10が最良である。
これらの結果は、有効投与量において、DATEM単独およびホスホリパーゼ単独の使用は、単独で使用した場合のヘキソースオキシダーゼの効果と比較した場合に、比体積に関してこの系のベーキング性能に対してより大きな効果を有することを、示す。しかし、DATEMまたはホスホリパーゼと、ヘキソースオキシダーゼとの組合せを使用すると、この比体積に対して、さらに大きな影響をもたらす。
ドウ取扱い特性に関して、DATEMおよびヘキソースオキシダーゼの両方は、このドウの粘着性の減少に対して、正の影響を有することが、観察された。
(実施例7−ツイードトーストパン(Tweedy toast bread)(ショック処理する)における代替品の試験)
このベーキング試行において、DATEMおよびヘキソースオキシダーゼならびにそれらの組合せを、小麦ドウ系のショック安定性に対する効果に関して、試験した。
以下のレシピおよび手順を、この試験のために使用した:
ツイードトーストパンのレシピ:
穀粉 3000g
水 1890g
圧縮酵母 120g
塩 60g
脂肪 15g
アスコルビン酸 20ppm。
使用した穀粉は、IjsvogelTM穀粉(Meneba,NLから入手可能)であった。
ドウ温度:29℃(ドウ温度−穀粉温度+4℃=水温)
混合:55WH.真空40cmHg(穀粉に依存する)
寝かせ:室温で5分間
スケーリング:900g
寝かせ:室温にて5分間
成形:Glimek:1:4、2:3、3:16、4:15
プルーフィング:43℃、70%RHにおいて70分間
ベーキング:BAGOオーブン中で220℃にて、35分間+スチーマーを解放して5分間。
このベーキング試行を、100ppm GRINDAMYLTM A1000および20ppmアスコルビン酸を用いて最適化した。
ドウの取扱い特徴を、1〜10の範囲の尺度にてパン焼き実施者が評価した。10が最良である。
以下の結果が得られた:
これらの結果は、DATEM単独の使用が、体積およびドウ取扱い特性を改善するが、一方、ヘキソースオキシダーゼ単独の使用が、ドウ取扱い特性に対してより大きな改良効果を有することを、示す。しかし、DATEMとヘキソースオキシダーゼとの組合せを使用することは、比体積およびドウ取扱い特性に対して、さらに大きな改良効果がもたらされる。
(結論)
種々のドウのレオロジー試行およびベーキング試行に基づいて、DATEM単独およびヘキソースオキシダーゼ単独の両方の使用は、ドウの安定性およびショック安定性の増加をもたらし、これは、これらの2つの製品を組み合わせて使用することによって、さらに改良されうることが、結論付けられ得る。同じ結果/傾向が、Lipopan FのようなホスホリパーゼをPANODAN(登録商標)A2020の代わりに使用した場合に、観察される。
上記明細書において言及されるすべての刊行物は、本明細書中で参考として援用される。本発明の記載される方法および系の種々の改変および変化形は、本発明の範囲および趣旨から逸脱することなく、当業者にとって明らかであり得る。本発明は、特定の好ましい実施形態と合わせて記載されているが、特許請求される発明は、このような特定の実施形態に不当に限定されるべきではないことが、理解されるべきである。実際、生化学およびバイオテクノロジーまたは関連分野における当業者にとって明らかである、本発明を実行するための記載された様式の種々の改変が、特許請求の範囲の範囲内に入ることが、意図される。
図1は、パンの写真である。 図2は、パンの写真である。 図3は、パンの写真である。 図4は、配列番号1を示す。 図5は、配列番号2aを示し、そのアミノ酸配列が短縮され得る位置のいくつかを矢印によって示す。
【配列表】

Claims (41)

  1. 穀粉ドウのレオロジー特性および/もしくは機械加工可能特性、ならびに/または該ドウから製造される製品の品質を改善する方法であって、該方法は、MOXおよび乳化剤を含む組み合わせを該ドウに添加する工程を包含する、方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、前記乳化剤はリパーゼである、方法。
  3. 請求項2に記載の方法であって、前記リパーゼは、トリアシルグリセロールリパーゼ、ガラクトリパーゼ、ホスホリパーゼを含む群から選択される、方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法であって、前記MOXはHOXである、方法。
  5. 請求項4に記載の方法であって、前記HOXは、Iridophycus flaccidumおよびChondrus crispus、Euthora cristataのような紅藻類から単離される、方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法であって、前記穀粉ドウは、少なくとも1つのさらなるドウ添加物またはドウ成分を含む、方法。
  7. 請求項6に記載の方法であって、前記さらなるドウ添加物またはドウ成分は、植物性油、植物性脂肪、動物性脂肪、ショートニング、バター脂肪、グリセロールおよび乳脂肪からなる群より選択される、方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法であって、前記穀粉ドウは、硬質穀粉を含む、方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法であって、前記製品はパン製品である、方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法であって、少なくとも1つのさらなる酵素が、前記ドウ成分、前記ドウ添加物または前記ドウに添加される、方法。
  11. 請求項10に記載の方法であって、前記さらなる酵素は、キシラナーゼ、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、デンプン分解酵素、プロテアーゼ、リポキシゲナーゼ、オキシドレダクターゼおよびリパーゼからなる群より選択され、好ましくは、少なくともキシラナーゼおよび/または少なくともアミラーゼから選択される、方法。
  12. MOXおよび乳化剤を含む、ドウ改良組成物。
  13. 請求項12に記載のドウ改良組成物であって、前記乳化剤はリパーゼである、ドウ改良組成物。
  14. 請求項13に記載のドウ改良組成物であって、前記リパーゼは、トリアシルグリセロールリパーゼ、ガラクトリパーゼ、ホスホリパーゼを含む群から選択される、ドウ改良組成物。
  15. 請求項12〜14のいずれか1項に記載のドウ改良組成物であって、前記MOXはHOXである、方法。
  16. 請求項15に記載のドウ改良組成物であって、前記MOXは、Iridophycus flaccidumおよびChondrus crispus、Euthora cristataのような紅藻類から選択される、ドウ改良組成物。
  17. 請求項12〜16のいずれか1項に記載のドウ改良組成物であって、前記穀粉ドウは、少なくとも1つのさらなるドウ添加物またはドウ成分を含む、ドウ改良組成物。
  18. 請求項17に記載のドウ改良組成物であって、前記さらなるドウ添加物またはドウ成分は、植物性油、植物性脂肪、動物性脂肪、ショートニング、バター脂肪、グリセロールおよび乳脂肪からなる群より選択される、ドウ改良組成物。
  19. 請求項17に記載のドウ改良組成物であって、前記さらなるドウ添加物またはドウ成分は、硬質小麦粉である、ドウ改良組成物。
  20. ドウから製造される製品の製造における請求項12〜19のいずれか1項に記載のドウ改良組成物の使用であって、ここで該製品はパン製品である、使用。
  21. 請求項12〜19のいずれか1項に記載のドウ改良組成物であって、少なくとも1つのさらなる酵素が、前記ドウ成分、前記ドウ添加物または前記ドウに添加される、ドウ改良組成物。
  22. 請求項21に記載のドウ改良組成物であって、前記さらなる酵素は、キシラナーゼ、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、デンプン分解酵素、プロテアーゼ、リポキシゲナーゼ、オキシドレダクターゼおよびリパーゼからなる群より選択され、好ましくは、少なくともキシラナーゼおよび/または少なくともアミラーゼから選択される、ドウ改良組成物。
  23. 請求項12〜22のいずれか1項に記載のドウ改良組成物の使用であって、該組成物は、穀粉ドウのレオロジー特性および/または機械加工可能特性を改善する、使用。
  24. 請求項12〜22のいずれか1項に記載のドウ改良組成物の使用であって、該組成物は、穀粉ドウから製造されるベークド製品の体積を改善する、使用。
  25. ドウの製造におけるMOXおよび乳化剤を含む組み合わせの使用であって、該組み合わせは、前記穀粉ドウの前記レオロジー特性および/もしくは機械加工可能特性ならびに/または該ドウから製造される製品の品質を改善する、使用。
  26. ドウ改良組成物であって、該ドウ改良組成物は、少なくともMOX、乳化剤およびさらなる酵素を含む、ドウ改良組成物。
  27. 請求項26に記載のドウ改良組成物であって、前記乳化剤は、リパーゼであり、そして/または前記さらなる酵素は、キシラナーゼである、ドウ改良組成物。
  28. 請求項26または27に記載のドウ改良組成物であって、前記MOXはHOXである、ドウ改良組成物。
  29. ベーキングにおける請求項26〜28のいずれか1項に記載のドウ改良組成物の使用。
  30. 請求項26〜28のいずれか1項に記載のドウ改良組成物を生成するためのプロセスであって、 該プロセスは、該ドウ改良組成物の成分のうちの1つまたは2つに、それぞれ他の成分のうちの2つまたは1つを添加する工程を包含する、プロセス。
  31. 請求項26〜30のいずれか1項に記載のドウ改良組成物から得られるベークド製品またはドウ。
  32. 配列番号2に示されるアミノ酸配列またはその改変体、誘導体もしくはフラグメントを含む、アミノ酸配列。
  33. 配列番号2に示されるアミノ酸配列を含むアミノ酸配列。
  34. 配列番号2に示されるアミノ酸配列からなるアミノ酸配列。
  35. 穀粉ドウのレオロジー特性および/もしくは機械加工可能特性ならびに/または該ドウから製造される製品の品質を改善する方法であって、該方法は、請求項32または34のいずれか1項に記載のアミノ酸配列を、該ドウに添加する工程を包含する、方法。
  36. 請求項32〜34のいずれか1項に記載のアミン素案配列を含む、ドウ改良組成物。
  37. ドウから製造される製品の製造における請求項32〜34のいずれか1項に記載のアミノ酸配の使用であって、ここで該製品は、パン製品である、使用。
  38. 請求項32〜34のいずれか1項に記載のアミノ酸配列をコードする核酸配列。
  39. 請求項38に記載の核酸配列を含むベクター。
  40. 請求項32〜34のいずれか1項に記載のアミノ酸配列を調製するプロセスであって、該プロセスは、請求項38に記載の核酸を発現させる工程、および必要に応じて、該アミノ酸配列を単離および/または精製する工程、を包含する、プロセス。
  41. 本発明に従い、そして本明細書中に実質的に記載される、方法またはドウ改良組成物。
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