以下、図面を参照しながら、この発明の実施形態に係る画像形成システムについて説明をする。図1A及びBは、本発明に係る実施形態としての画像形成システム1の構成例及び用紙の流れを示すブロック図である。図1Aに示す画像形成システム1は、画像形成後の用紙Pにおけるカールを修正するデカール機能を有したカラー画像形成用又はモノクロ画像形成用のプリンタや、複写機、その複合機等に適用可能なものである。
画像形成システム1は、例えば、画像形成装置10、デカールユニット20及びステープルユニット30を有して構成される。画像形成装置10は、所定の用紙Pに画像を形成した後の用紙(以下用紙Paという)をデカールユニット20に出力するように動作する。デカールユニット20はデカール手段の一例を構成し、画像形成後の用紙のカールを修正する。
例えば、画像形成装置10は、後処理条件を入力すると共に、当該後処理条件に対応してデカール方向を設定し、複数の用紙Pに画像を形成して出力する。画像形成装置10には、制御手段の一例を構成する画像形成装置用の制御部15が設けられている。制御部15にはCPUやROM,RAMが使用される。
制御部15には第1搬送部11、第2搬送部12、第3搬送部13、操作表示部14、画像形成部16、給紙部17及びシリアル通信部19が接続される。操作表示部14は、後処理条件を設定する設定画面とデカールユニット20により修正されるデカール方向を選択する選択画面とを有する。選択画面には、デカールユニット20により付与されるデカール方向を選択する選択部と用紙Pの排紙トレイ上でのデカール方向を示すデカール画像とが表示される。選択部とデカール画像は、同一の選択画面上に表示される。操作表示部14は、タッチパネルを構成し、制御部15から表示データD18を入力して、デカール方向を選択する選択部とデカール画像とを表示する。
制御部15は、操作表示部14を制御する。制御部15は後処理条件の設定に基づき、選択画面のデカール画像の表示を切り替えるように制御する。例えば、制御部15は画像形成部16から得られる画像形成後の用紙Pのカールを修正するためのデカール方向を示すデカール画像を操作表示部14の同一画面内に表示するように制御する。
また、操作表示部14は、用紙Paの後処理条件を入力するように操作される。この後処理条件には、中とじ処理(以下中とじモードという)や、ステープル処理(以下ステープルモードという)、重ね三つ折り処理(以下重ね三つ折りモードという)、くるみ製本処理(以下くるみ製本モードという)、フェースアップ排紙処理(以下ストレート片面フェースアップモードという)、フェースダウン排紙処理(以下ストレート反転フェースダウンモードという)等が含まれる。
操作表示部14は後処理条件の設定情報を入力する他に、画像形成条件としての片面モード又は両面モード、紙種、給紙トレイを含む各設定情報を入力するように操作される。ここに画像形成条件とは用紙Pに画像を形成する際のプロセス条件をいう。操作表示部14で設定された各種の設定情報は操作データD14となって制御部15に出力される。操作表示部14には図示しないキーボードや液晶表示パネル等が設けられる。
上述の操作表示部14は、入力された後処理条件に基づいて用紙Paの排紙トレイ30a上でのデカール画像を表示する。例えば、操作表示部14にはデカール設定画面が表示され、用紙Paのデカール処理後の排紙トレイ30a上でのデカール画像を表示するようになされる。
この例で、操作表示部14は、同一のデカール設定画面内に表示された用紙Paの排紙トレイ30a上でのデカール画像及び当該用紙Paに対するデカール方向を示す選択部によりデカール処理を選択するように操作される。更に、操作表示部14は、後処理条件の変更に応じて表示が切り替えられる。
給紙部17は制御部15に接続され、給紙制御データD17に基づいて所定サイズの用紙Pを画像形成部16に給紙する。給紙部17には所定サイズの用紙Pを収納した、例えば複数の給紙トレイが設けられる。給紙制御データD17は用紙Pの供給を制御するデータであって、制御部15から給紙部17へ出力される。
第1搬送部11は制御部15に接続され、用紙搬送データD11に基づいて給紙部17から用紙Pを画像形成部16に搬送するようになされる。用紙搬送データD11は用紙Pの搬送を制御するデータであり、制御部15から第1搬送部11に出力される。例えば、第1搬送部11は用紙搬送データD11に基づいて複数の給紙トレイの中から特定の給紙トレイを選択して用紙Pを画像形成部16へ繰り出すようになされる。
第2搬送部12は制御部15に接続され、用紙搬送データD12に基づいて画像形成部16の図示しない転写器に用紙Pを搬送するようになされる。用紙搬送データD12は用紙Pの搬送を制御するデータであり、制御部15から第2搬送部12に出力される。
第3搬送部13は制御部15に接続され、用紙搬送データD13に基づいて画像形成部16から図示しない排紙口を介して、用紙Paを画像形成部16からデカール手段であるデカールユニット20へ搬送するようになされる。用紙搬送データD13は用紙Paの搬送を制御するデータであり、制御部15から第3搬送部13に出力される。なお、第3搬送部13は、用紙搬送データD13に基づいて図示しない裏面用搬送路等を操作して用紙Paを反転するようになされる。
画像形成部16は制御部15に接続され、画像データD16を入力して用紙Pに画像を形成する。画像形成部16には電子写真プロセス機能が実装されている。
画像形成部16は図示しない感光体ドラムや、帯電器、書込みユニット、現像器、転写器、定着装置、クリーニング部等を有して構成される。
この例で、画像形成部16は、操作表示部14によって入力された画像形成条件に基づいて複数の用紙Pに画像を形成して出力するようになる。画像形成装置10には、例えば、ストレート片面フェースアップモード、ストレート反転フェースダウンモード(以下単に片面モードともいう)及び両面画像形成モード(以下単に両面モードという)等の用紙搬送モードが備えられている。
ストレート片面フェースアップモードでは、画像形成部16で片面に画像形成され、第3搬送部13を搬送された用紙Paが、そのまま排紙口に搬送されて排出される。ストレート反転フェースダウンモードでは、画像形成部16で用紙Pの片面に画像が形成され、定着処理を経た用紙Paが反転処理され表裏反転された後に、排紙口に搬送されて排出される。
例えば、画像形成部16に片面モードが設定された場合、画像形成部16には、画像データD16が入力され、選択された給紙トレイから用紙Pが供給される。画像形成部16では感光体ドラムが帯電されると、書込みユニットが感光体ドラムに画像データD16に基づいて静電潜像を形成する。静電潜像はトナーによって現像される。形成されたトナー像は、給紙トレイから供給された用紙Pの所定の面に転写される。用紙Pに転写されたトナー像は定着処理される。定着後の用紙Pは排紙される。
両面モードでは、画像形成部16において、片面に画像形成され、定着処理を経た用紙Paが下方に走行して裏面用搬送路に進行し、表裏反転された後に、画像形成部16へ再給紙される。再給紙された用紙Paの裏面には画像形成部16が裏面画像を形成する。裏面形成後の用紙Paは定着処理を経て排紙口に搬送され排出される。
また、シリアル通信部19は制御部15に接続され、デカールユニット20やステープルユニット30と通信処理をする際に使用される。画像形成装置10とデカールユニット20とは図示しない通信ケーブルにより接続される。当該通信ケーブルは、シリアル通信部19とデカールユニット20の対前段用のシリアル通信部28との間を接続するようになされる。シリアル通信部19,28には通信モデムが使用される。シリアル通信部19は、例えば、シリアルの上り通信データD28を受信して制御部15に出力したり、制御部15からシリアルの下り通信データD19を入力してデカールユニット20に送信する。
このように画像形成装置10を構成すると、操作表示部14の後処理条件の変更に応じて表示を切り替えられるので、中とじモードや、ステープルモード、重ね三つ折りモード、くるみ製本モード、ストレート片面フェースアップモード、ストレート反転フェースダウンモード等の後処理条件の変更に伴う用紙Paのデカール処理後の排紙トレイ30a上での状態をデカール設定画面上で確認しながら、当該後処理条件に対応した用紙Paのデカール方向を容易に設定できるようになる。
デカールユニット20は、カール修正機能を有している。デカールユニット20は、画像形成装置10によって設定されたデカール方向に基づいて用紙Paをカール修正処理する。例えば、デカールユニット20は、画像形成装置10から出力される用紙Paに凹方向又は凸方向のデカール処理を施すようになされる。
デカールユニット20は、例えば、第1搬送部21、第2搬送部22、第3搬送部23、デカール処理部24、後処理装置用の制御部25、対前段用のシリアル通信部28及び対後段用のシリアル通信部29を有して構成される。シリアル通信部28は制御部25に接続される。シリアル通信部28は、上り通信データD28及び下り通信データD19に基づいて画像形成装置10とシリアル通信を実行する。
例えば、シリアル通信部28は、上り通信データD28を画像形成装置10に送信する。シリアル通信部28は、画像形成装置10から下り通信データD19を受信して当該デカールユニット20の制御部25と画像形成装置10の制御部15との間でシリアル通信を実行する。この例では、制御部15がデカール方向を制御部25に設定するようになされる。
制御部25は、画像形成装置10から下り通信データD19に基づいて第1搬送部21、第2搬送部22、第3搬送部23、デカール処理部24、対後段用のシリアル通信部29の入出力を制御する。制御部25にはCPU(中央処理装置)が使用される。制御部25は制御部15から設定されたデカール方向に基づいてデカール処理部24を制御する。
第1搬送部21は制御部25に接続され、搬送制御データD21に基づいて用紙Paをデカール処理部24に搬送するようになされる。搬送制御データD21は、用紙Paを搬送制御するためのデータであって、制御部25から第1搬送部21に出力される。
第2搬送部22は制御部25に接続され、搬送制御データD22に基づいて用紙Paをデカール処理部24内で搬送するようになされる。搬送制御データD22は、用紙Paを搬送制御するためのデータであって、制御部25から第2搬送部22に出力される。
デカール処理部24は制御部25に接続され、画像形成部16によって形成された片面モード又は両面モード等に基づく用紙Paに対してカール修正処理を実行し、カール修正処理後の用紙Paを出力する。デカール処理部24は、例えば、デカール処理データD24に基づいて用紙Paを所定の長さのジグザグの搬送経路に通してカールを矯正する、例えば、画像面が凸方向を成している用紙Paを画像面が凹方向になるようにする(第1デカール処理)。
デカール処理部24は、第1デカール処理後の用紙Paを所定の長さの反対向きのジグザグの搬送経路に通し、用紙Paのカールを嬌正する、例えば、画像面が凹方向を成している用紙Paを画像面が凸方向になるようにする(第2デカール処理)。デカール処理部24は、更に、第2デカール処理後の用紙Paを第1デカール処理のときよりも長いジグザグの搬送経路に通し、第1及び第2デカール処理によるカール矯正後に残ったカールや波打ちを矯正して凹凸が無い平坦面となるようにする(第3デカール処理)。デカール処理データD24は用紙Paのカールを矯正するデータであって、制御部25からデカール処理部24に出力される。
第3搬送部23は制御部25に接続され、搬送制御データD23に基づいてカール修正処理後の用紙Paを排紙口を介してステープルユニット30へ搬送するようになされる。搬送制御データD23は、カール修正処理後の用紙Paを搬送制御するためのデータであって、制御部25から第3搬送部23に出力される。
シリアル通信部29は制御部25に接続され、シリアルの上り通信データD38及び下り通信データD29に基づいてステープルユニット30とシリアル通信を実行する。例えば、シリアル通信部29は、下り通信データD29をステープルユニット30に送信する。シリアル通信部29は、ステープルユニット30から上り通信データD38を受信して当該デカールユニット20の制御部25とステープルユニット30の制御部35との間でシリアル通信を実行する。この例では、制御部15が後処理条件を制御部35に設定するようになされる。
デカールユニット20の下流側には、後処理装置の一例を構成するステープルユニット30が接続され、画像形成後の用紙Paにデカール処理が行われ、この用紙Paに対して反転及び回転を伴うステープル処理やパンチ処理を施すようになされる。後処理された後の用紙Paは、排紙トレイ30a上へ排紙される。排紙トレイ30aは、ステープルユニット30等の後処理装置から排紙される用紙Paを積載するものである。
ステープルユニット30は、例えば、第1搬送部31、第2搬送部32、第3搬送部33、ステープル部34、後処理装置用の制御部35、パンチ部36、対前段用のシリアル通信部38及び対後段用のシリアル通信部39を有して構成される。シリアル通信部38は制御部35に接続される。シリアル通信部38は、上り通信データD28及び下り通信データD19に基づいて画像形成装置10とシリアル通信を実行する。
例えば、シリアル通信部38は、上り通信データD88をデカールユニット20に送信する。シリアル通信部38は、デカールユニット20から下り通信データD29を受信して当該ステープルユニット30の制御部35とデカールユニット20の制御部25との間でシリアル通信を実行する。この例では、制御部25が画像形成装置10からの後処理条件を制御部35に転送するようになされる。
制御部35は、デカールユニット20から下り通信データD29に基づいて第1搬送部31、第2搬送部32、第3搬送部33、ステープル部34、パンチ部36、対後段用のシリアル通信部39の入出力を制御する。制御部35にはCPU(中央処理装置)が使用される。制御部35は制御部15が設定した後処理条件に基づいてステープル部34を制御する。
第1搬送部31は制御部35に接続され、搬送制御データD31に基づいてデカール処理後の用紙Paをステープル部34に搬送するようになされる。搬送制御データD31は、用紙Paを搬送制御するためのデータであって、制御部35から第1搬送部31に出力される。
第2搬送部32は制御部35に接続され、搬送制御データD32に基づいてデカール処理後の用紙Paをステープル部34内で搬送するようになされる。搬送制御データD32は、デカール処理後の用紙Paを搬送制御するためのデータであって、制御部35から第2搬送部32に出力される。
ステープル部34は制御部35に接続され、デカール処理部24によってデカール処理された後の用紙Paに対して綴じ処理を実行し、綴じ処理後の用紙Pa(冊子Pa’等)を出力する。ステープル部34は、例えば、ステープル制御データD34に基づいてデカール処理後の用紙Paを綴じ処理する。ステープル制御データD34は用紙Paを綴じ処理するデータであって、制御部35からステープル部34に出力される。
パンチ部36は制御部35に接続され、デカール処理部24によってデカール処理された後の用紙Paに対してパンチ処理を実行し、パンチ穴を開孔した後の用紙Paを出力する。パンチ部36は、例えば、パンチ制御データD36に基づいてデカール処理後の用紙Paにパンチ穴を開孔処理する。パンチ制御データD36は用紙Paを開孔処理するデータであって、制御部35からパンチ部36に出力される。
第3搬送部33は制御部35に接続され、搬送制御データD33に基づいて綴じ処理後の冊子Pa’や、パンチ処理後の用紙Paを図示しない排紙口へ搬送するようになされる。搬送制御データD33は、綴じ処理後の用紙Paや、パンチ処理後の用紙Pa等を搬送制御するためのデータであって、制御部35から第3搬送部33に出力される。
シリアル通信部39は制御部35に接続される。当該ステープルユニット30の下流側に他の後処理装置が配置された場合に図示しない通信ケーブルを介して接続され、他の後処理装置へ下り通信データD39を送信して、当該ステープルユニット30とシリアル通信を実行する。他の後処理装置としては、くるみ製本ユニットや中とじユニット等が使用される。くるみ製本ユニットでは、複数の用紙Paを束ねて小口面に糊付けし、袋綴じ用の紙片を用紙束の小口面に貼付するようになされる。中とじユニットでは、複数の用紙Paを2つ折りし、折り目にステープルを打って排紙するようになされる。
続いて、搬送中の用紙Paに凹凸方向のデカール処理を行うデカール処理部24を備え、後処理条件に対応した画像形成システム101,102,103について説明する。
図2A〜Cは、画像形成システム101の構成例及びストレート片面フェースアップ(face up)選択時の用紙Paの出力状態例を示す図である。図2Aに示す画像形成システム101は、後処理装置としてデカールユニット20とステープルユニット30とを備え、画像形成装置10にデカールユニット20を接続し、更に、デカールユニット20にステープルユニット30を接続して当該画像形成システム101を構成した場合である。
図2Bは、凹設定時の用紙Paの出力状態例を示す図である。図2Bに示す凹設定時の用紙Paによれば、画像形成装置10において、後処理条件として、ストレート片面フェースアップ(face up)が選択された場合であって、用紙Paをデカールユニット20で凹方向のデカール処理を行った場合である。この場合の用紙Paの出力状態は、その画像面が凹状になるものである。
図2Cは、凸設定時の用紙Paの出力状態例を示す図である。図2Cに示す凸設定時の用紙Paによれば、画像形成装置10において、ストレート片面フェースアップ(face up)が選択された場合であって、用紙Paをデカールユニット20で凸方向のデカール処理を行った場合である。この場合の用紙Paの出力状態は、その画像面が凸状になるものである。
このように画像形成システム101においては、画像形成装置10でカールが無いとした場合、片面印字でフェースアップ出力を選択した場合、排紙トレイ30aに最終出力される用紙Paの状態は、凹方向のデカール設定を行った場合は、画像面側が凹形状になる。凸方向のデカール設定を行った場合は、画像面側が凸形状になる。
従って、ストレート片面フェースアップ選択時、排紙トレイ30aに出力される用紙Paのデカール状態を示すデカール画像と、凹方向又は凸方向のデカールを設定する選択ボタン等を操作表示部14の同一画面内に表示し、この同一画面内に表示された用紙Paのデカール状態を示すデカール画像を参照しながら、凹方向又は凸方向のデカールを設定できるようになる。
図3A〜Cは、画像形成システム102の構成例及び、ストレート反転フェースダウン(face down)選択時の用紙Paの出力状態例を示す図である。図3Aに示す画像形成システム102は、後処理装置としてデカールユニット20、ステープルユニット30及び反転ユニット40を備え、画像形成装置10にデカールユニット20を接続し、このデカールユニット20に反転ユニット40を接続し、更に、反転ユニット40にステープルユニット30を接続して当該画像形成システム102を構成した場合である。
図3Bは、凹設定時の用紙Paの出力状態例を示す図である。図3Bに示す凹設定時の用紙Paによれば、画像形成装置10において、後処理条件として、ストレート反転フェースダウン(face down)が選択された場合であって、用紙Paをデカールユニット20で凹方向のデカール処理を行った状態である。この場合の用紙Paの出力状態は、その画像面が凹状になるものである。
図3Cは、凸設定時の用紙Paの出力状態例を示す図である。図3Cに示す凸設定時の用紙Paによれば、画像形成装置10において、ストレート反転フェースダウン(face down)が選択された場合であって、用紙Paをデカールユニット20で凸方向のデカール処理を行った状態である。この場合の用紙Paの出力状態は、その画像面が凸状になるものである。
このように画像形成システム102においては、画像形成装置10でカールが無いとした場合、片面印字でフェースダウン出力を選択した場合、排紙トレイ30aに最終出力される用紙Paの出力状態は、凹方向のデカール設定を行った場合は、画像面側が凹形状になり、凸方向のデカール設定を行った場合は、画像面側が凸形状になる。
従って、ストレート反転フェースダウン選択時、排紙トレイ30aに出力される用紙Paのデカール状態を示すデカール画像と、凹方向又は凸方向のデカールを設定する選択ボタン等を操作表示部14の同一画面内に表示し、この同一画面内に表示された用紙Paのデカール状態を示すデカール画像を参照しながら、凹方向又は凸方向のデカールを設定できるようになる。なお、画像形成システム102において、片面印字でフェースアップ出力を選択した場合には、画像形成システム101における凹凸設定とデカール状態との関係は同一となる。
図4A〜Cは、画像形成システム103の構成例及び中とじ選択時の用紙Paの出力状態例を示す図である。図4Aに示す画像形成システム103は、後処理装置としてデカールユニット20及び中とじユニット50を備え、画像形成装置10にデカールユニット20を接続し、このデカールユニット20に中とじユニット50を接続して当該画像形成システム103を構成した場合である。中とじユニット50は、冊子を収容する排紙ストック部50aを有している。中とじ処理によれば、冊子を形成するために、用紙Paの反転及びその2つ折り処理を伴うものである。
図4Bは、凹設定時の用紙Paの出力状態例を示す図である。図4Bに示す凹設定時の用紙Paによれば、画像形成装置10において、後処理条件として、中とじ処理が選択された場合に、用紙Paをデカールユニット20で凹方向のデカール処理を行った状態である。この場合の用紙Paの出力状態は、冊子が開く方向、すなわち、用紙Paの紙両端部が外側に捲り出るようになるものである。
図4Cは、凸設定時の用紙Paの出力状態例を示す図である。図4Cに示す凸設定時の用紙Paによれば、画像形成装置10において、中とじ処理が選択された場合に、用紙Paをデカールユニット20で凸方向のデカール処理を行った状態である。この場合の用紙Paの出力状態は、冊子が閉じる方向、すなわち、用紙Paの紙両端部が内側に巻き込むようになるものである。
このように画像形成システム103においては、中とじ処理を選択した場合、排紙ストック部50aに最終出力される用紙Paの出力状態は、凹方向のデカール設定を行った場合、紙両端部が内側に巻き込む形状になり、凸方向のデカール設定を行った場合は、紙両端部が外側に捲り出る形状になる。
従って、中とじ選択時、排紙ストック部50aに出力される用紙Paのデカール状態を示すデカール画像と、凹方向又は凸方向のデカール処理を設定する選択ボタン等を操作表示部14の同一画面内に表示し、この同一画面内に表示された用紙Paのデカール状態を示すデカール画像を参照しながら、凹方向又は凸方向のデカールを設定できるようになる。
図5は、操作表示部14を構成するタッチパネル48のコピー操作画面P1の表示例を示す図である。この例では、デカールユニット20、図示しないパンチユニット、ステープルユニット30及び中とじユニット50が組み合わされ、これらの後処理装置が画像形成装置10に接続されて構成された画像形成システムにおけるコピー操作画面P1を示している。
図5に示すタッチパネル48のコピー操作画面P1によれば、「コピー」が選択された場合である。コピー操作画面P1には、「コピー」の他に、「スキャナ」、「保存」、「読み出し」、「ジョブ管理」、「機械状態」のアイコンが設けられている。コピー操作画面P1には、「[OK]ボタンで設定を確定します。」や、[キャンセル]ボタンでキャンセルできます。」の文字情報が表示される。
文字情報の他に、コピー操作画面P1には、「原稿カウント」、「予約ジョブ数」、「メモリ残量」、「HDD残量」、「トナー補給」、「画像回転」等のアイコンが表示される。更に、上述のアイコンの他に「原稿設定」のアイコンや、「セット方向 A」、「原稿読込みモード」のアイコンが表示される。この「原稿読込みモード」のアイコンの下方には、「出力設定」のアイコンが表示される。「出力設定」のアイコンの下方には、後処理条件が表示される。この例では、「ステープル」と「パンチ穴」の2つのアイコンが選択可能に配置されている。
この例では、「出力設定」のアイコンが選択されることで、コピー操作画面P1からポップアップした出力設定表示画面P2が表示される。出力設定表示画面P2には、後処理条件として「出力機能を設定してください」の文字情報が表示される。更に「両面とじ方向」のアイコンの下方に、「左右とじ」及び「上とじ」のアイコンの各々が表示される。「上とじ」のアイコンの下方には、「排紙面」のアイコンが表示される。「排紙面」のアイコンの下方に、「フェースアップ」及び「フェースダウン」の各々のアイコンが表示される。「フェースダウン」のアイコンの下方には「排紙順序」のアイコンが表示される。「排紙順序」のアイコンの下方には、「正順排紙」及び「逆順排紙」の各々のアイコンが表示される。
また、後処理条件には後処理モードとして、出力設定表示画面P2に、「ステープル」、「中とじ」、「重ね中折り」、「折り」、「重ね三つ折り」、「ソート」、「グループ」、「くるみ製本」、「パンチ穴」等の各々のモード選択用のアイコンが表示される。更に、出力設定表示画面P2には、「排紙トレイ変更」、「標準復帰」、「キャンセル」及び「OK」のアイコンが表示される。後処理モードは、選択可能となっており、画像形成システム101,102,103等、後処理装置の組み合わせによって異なっている。
この出力設定表示画面P2でユーサは、所望の後処理条件を設定するようになされる。この例で、用紙Paの排紙面に関しては、「フェースアップ」又は「フェースダウン」の各々のモードが選択可能となされている。また、図5に示したステープルモードを選択すると、自動的にフェースタウンが選択される。これはステープルユニット30の構成制約によるものである。
この出力設定表示画面P2で後処理モードのアイコンの右側には「デカール設定」のアイコンが表示される。「デカール設定」のアイコン14aは操作表示部14を構成するものであり、用紙Paに対する凹凸方向を選択できるようになっている(デカール方向選択機能)。例えば、「デカール設定」のアイコン14aを選択すると、出力設定表示画面P2から更にポップアップしたデカール方向設定画面P21を表示するようになされる。
続いて、図6〜図8を参照してデカール方向設定画面P21〜P23について説明する。図6は、後処理モードにおけるストレート片面フェースアップ選択時のデカール方向設定画面P21の表示例を示す画面構成図である。図6に示すデカール方向設定画面P21には出力イメージ表示領域#Aとデカール方向設定用のボタン表示領域#Bとが割り当てられる。
この例で、出力イメージ表示領域#Aは2つに分けられ、一方の表示領域a1には、ストレート片面フェースアップモードに対応した用紙Paのデカール処理後の排紙トレイ30a上でのデカール画像が表示される。表示領域a1にはデカール処理後の排紙トレイ30a上でのデカール画像として画像面が凸状となったデカール画像が表示される。この際のデカール画像は、排紙トレイ30aヘ出力された状態を表示し、デカール設定による効果を表現するものである。他方の表示領域a2には、デカール処理を設定するための画像面が凹状となったデカール画像が表示される。
デカール方向設定用のボタン表示領域#Bは、第1選択ボタンの一例を構成する凸設定用のボタンB1を有して表示される。ボタンB1は、後処理条件に対応して当該用紙Paの画像面が凹状となる場合に、画像形成部16から得られる用紙Paのデカール方向を凸状に設定するように押下操作される。
更に、同一のデカール方向設定画面P21内には第2選択ボタンの一例を構成する凹設定用のボタンB2を有して表示される。ボタンB2はストレート片面フェースアップモードに対応して用紙Paの画像面が凸状となる場合に、用紙Paのデカール方向を凹状に設定するように押下操作される。
また、同一のデカール方向設定画面P21内には非選択ボタンB3が表示され、用紙Paのデカール方向に関して凸設定及び凹設定のいずれの選択も無効にするように押下操作される。更に、操作表示部14の選択画面には、デカール方向設定画面P21による選択を確定する確定ボタンB4を有して表示され、凸設定用のボタンB1、凹設定用のボタンB2及び非選択ボタンB3による入力を確定する際に押下される。各種ボタンB1〜B4は、当該画像形成システム1等で設定可能な方向を制御部15に指示する際に押下される。
このように画面表示入力用のタッチパネル48を構成すると、用紙Paの排紙トレイ30a上でのデカール画像及び当該用紙Paに対するデカール方向を選択する選択ボタンを同一デカール方向設定画面P21内に表示することができ、後処理条件に対応した用紙Paのデカール処理後の排紙トレイ30a上でのデカール状態を画面上で確認しながら、後処理条件に対応した用紙Paのデカール方向を容易に設定できるようになる。
この例で、タッチパネル48の各アイコン(操作表示部14)によって後処理条件が変更された場合に、後処理条件の変更に対応した用紙Paのデカール画像と、用紙Paのカールを修正するためのデカール方向を選択する選択ボタンとを切り替えて表示するようになされる。例えば、画像形成装置10の制御部15は、選択されている後処理条件に応じたデカール画像と、凹方向又は凸方向のデカール処理を設定した場合の効果とを併せて操作表示部14に表示するようになされる。このように操作表示部14に、凸設定用のボタンB1及び凹設定用のボタンB2に対応したデカール画像を表示できるようになる。
図7は、後処理モードにおけるストレート反転フェースダウン選択時のデカール方向設定画面P22の表示例を示す画面構成図である。図7に示すデカール方向設定画面P22にも、出力イメージ表示領域#Aとデカール方向設定ボタン表示領域#Bとが割り当てられる。
この例で、出力イメージ表示領域#Aの一方の表示領域a1には、ストレート反転フェースダウンモードに対応した用紙Paのデカール処理後の排紙トレイ30a上でのデカール画像が表示される。表示領域a1にはデカール処理後に、画像面が凸状となった用紙Paが表示される。この際のデカール画像は、排紙トレイ30aヘ出力された状態のデカール画像を表示し、デカール設定による効果を表現するものである。他方の表示領域a2には、デカール処理を設定するための画像面が凹状となった用紙Paが表示される。
デカール方向設定ボタン表示領域#Bには、凸設定用のボタンB1が表示される。ボタンB1は、ストレート反転フェースダウンモードに対応して画像面が凹状となる場合に、用紙Paのデカール方向を凸設定するように押下操作される。
更に、同一のデカール方向設定画面P22内には凹設定用のボタンB2が表示される。ボタンB2はストレート反転フェースダウンモードに対応して画像面が凸状となる場合に、用紙Paのデカール方向を凹設定するように押下操作される。また、同一のデカール方向設定画面P22内には非選択ボタンB3及び確定ボタンB4が表示されるが、その機能はデカール方向設定画面P21と同様であるため、その説明を省略する。
図8は、後処理モードにおける中とじ選択時のデカール方向設定画面P23の表示例を示す画面構成図である。図8に示すデカール方向設定画面P23にも、出力イメージ表示領域#Aとデカール方向設定ボタン表示領域#Bとが割り当てられる。
この例で、出力イメージ表示領域#Aの一方の表示領域a1には、中とじモードに対応した用紙Paのデカール処理後の排紙トレイ30a上でのデカール画像が表示される。表示領域a1にはデカール処理後の排紙トレイ30a上の状態として、紙端部が内側に巻き込んだ形状のデカール画像が表示される。この際のデカール画像は、排紙トレイ30aヘ出力された状態のデカール画像を表示し、デカール設定による効果を表現するものである。他方の表示領域a2には、デカール処理を設定するための紙端部が外側に捲り出た形状のデカール画像が表示される。
デカール方向設定ボタン表示領域#Bには、凸設定用の選択ボタンB1が表示される。選択ボタンB1は、中とじモードに対応して当該用紙Paの紙端部が外側に捲り出た形状となる場合に、用紙Paのデカール方向を凸設定するように押下操作される。この凸設定がなされるとデカール処理部24は、用紙Paの紙端部が内側へ巻き込む形状にデカール処理する。
更に、同一のデカール方向設定画面P23内には凹設定用の選択ボタンB2が表示される。選択ボタンB2は中とじモードに対応して当該用紙Paの紙端部が内側に巻き込んだ形状となる場合に、用紙Paのデカール方向を凹設定するように押下操作される。この凹設定がなされるとデカール処理部24は、用紙Paの紙端部が外側に捲り出た形状となるようにデカール処理する。また、同一のデカール方向設定画面P23内には非選択ボタンB3及び確定ボタンB4が表示されるが、その機能はデカール方向設定画面P21と同様であるため、その説明を省略する。
このように、デカール処理後の用紙Paの凹方向及び凸方向の出力結果は、後処理条件や、搬送経路等の間に密接な関係を有している。このような密接な関係を有していても、上述の関連性を理解することなく容易にデカール方向を設定できるようになる。
図9〜図11は、画像形成装置10におけるデカール方向の設定例(その1〜3)を示すフローチャートである。この例では、中とじモード、ステープルモード、重ね三つ折りモード、くるみ製本モード、ストレート片面フェースアップモード及び、ストレート反転フェースダウンモードの6つの後処理モードが設けられる場合を例に挙げる。出力設定表示画面P2を展開してデカール方向設定画面P21,P22,P23等を表示する場合を例に挙げる。
デカール方向設定条件について、まず、図9に示すフローチャートのステップST1で制御部15はタッチパネル48から操作データD14を受け付ける。次に、ステップST2で制御部15は後処理条件として、後処理条件の「中とじモード」が選択されたかを判別する。
「中とじモード」が選択されている場合は、ステップST3に移行して、制御部15は「中とじモード」のデカール方向設定画面P23を展開する。デカール方向設定画面P23には、デカール画像として、用紙Paに中とじ処理が施されて、排紙ストック部50a(排紙トレイ)に排紙される状態の用紙Paのデカール画像を表示するようになされる。「中とじモード」のデカール方向設定画面P23については図8を参照されたい。
また、「中とじモード」が選択されていない場合は、ステップST4に移行し、「ステープルモード」が選択されているか否かを判断する。「ステープルモード」が選択されている場合は、ステップST5に移行して、制御部15は「ステープルモード」のデカール設定画面を展開する。このデカール設定画面には、デカール画像として、用紙Paにステープル処理が施されて、排紙トレイ30aに排紙される状態のデカール画像を表示する。
「ステープルモード」が選択されていない場合は、ステップST6に移行して、「重ね三つ折りモード」が選択されているか否かを判断する。「重ね三つ折りモード」が選択されている場合は、ステップST7に移行して、制御部15は「重ね三つ折りモード」のデカール設定画面を展開する。このデカール設定画面には、デカール画像として、用紙Paに重ね三つ折り処理が施されて、図示しない排紙トレイに排紙される状態の用紙Paのデカール画像を表示する。
また、「重ね三つ折りモード」が選択されていない場合は、図10に示すステップST8に移行して、「くるみ製本モード」が選択されているか否かを判断する。「くるみ製本モード」が選択されている場合は、ステップST9に移行して、制御部15は「重ね三つ折りモード」のデカール設定画面を展開する。このデカール設定画面には、デカール画像として、用紙Paにくるみ製本処理が施されて、図示しない排紙スタッカに排紙された場合の用紙Paのデカール画像を表示する。
また、「くるみ製本モード」が選択されていない場合は、ステップST10に移行して「ストレート片面フェースアップモード」が選択されているか否かを判断する。「ストレート片面フェースアップモード」が選択されている場合は、ステップST11に移行して、制御部15は「ストレート片面フェースアップモード」のデカール方向設定画面P21を展開する(図6参照)。このデカール方向設定画面P21には、デカール画像として、用紙Paにストレート片面フェースアップ処理が施されて、排紙トレイ30aに排紙された場合の用紙Paのデカール画像を表示する。
また、「ストレート片面フェースアップモード」が選択されていない場合は、ステップST12に移行して、「ストレート反転フェースダウンモード」が選択されていることになるので、制御部15は「ストレート反転フェースダウンモード」のデカール方向設定画面P22を展開する(図7参照)。このデカール方向設定画面P22には、デカール画像として、用紙Paにストレート反転フェースダウン処理が施されて、排紙トレイ30aに排紙された場合の用紙Paのデカール画像を表示する。
その後、図11に示すステップST13で制御部15は、凸設定用のボタンB1が選択されたかを判別する。凸設定用のボタンB1が選択されていると判別した場合には、ステップST14に移行して凸方向を一時設定する。その後、ステップST19に移行する。
また、凸設定用のボタンB1が選択されていない場合は、ステップST15に移行して制御部15は凹設定用のボタンB2が選択されたかを判別する。凹設定用のボタンB2が選択されていると判別した場合には、ステップST16に移行して凹方向を一時設定する。その後、ステップST19に移行する。
凸設定用のボタンB1や、凹設定用のボタンB2が選択されていない場合は、ステップST17に移行して制御部15は非選択ボタンB3が押下されたかを判別する。非選択ボタンB3が押下された場合は、ステップST18に移行して、凸方向及び凹方向のいずれのデカール処理も行わない非選択を設定する。
非選択ボタンB3が押下されるケースとしては、排紙トレイ30a等に出力される用紙Paに、カールや波打ち等の凹凸が無い平坦面となっている場合である。なお、ステップST17で非選択ボタンB3が押下されない場合は、ステップST13に戻って上述した処理を繰り返すようになされる。
そして、ステップST19で制御部15は確定ボタンB4が押下されたか否かを判別する。確定ボタンB4が押された場合は、ステップST20に移行して制御部15はデカール方向の設定を確定する。上述のステップST14でデカール方向として凸方向が一時設定されている場合は、デカール方向として凸設定を確定する。ステップST16でデカール方向として凹方向が一時設定されている場合は、デカール方向として凹設定を確定する。
また、ステップST18でデカール方向に関して非選択が設定されている場合は、デカール処理の無効設定が確定される。これらの確定内容は、制御部15からデカールユニット20へ通知するようになされる。これにより、ユーザはデカール方向設定画面P21,P22,P23等を見ながら、後処理条件を考慮することなく、用紙Paに対するデカール方向を容易に設定できるようになる。
続いて、画像形成システム1における通信例について説明する。図12は、画像形成システム1における画像形成装置や各ユニット等の間の通信例を示すシーケンス図(梯子図)である。
図12に示す通信シーケンス例によれば、画像形成装置10で出力用紙条件や、後処理条件、デカール条件が設定される。出力JOBが投入されると、画像形成装置10からデカールユニット20へJOB情報通知信号S1が送信される。JOB情報通知信号S1には用紙情報や、後処理情報、デカール条件情報等が含まれる。JOB情報通知信号S1は下り通信データD19を構成し、画像形成装置10のシリアル通信部19からデカールユニット20の対前段のシリアル通信部28に出力される(図1参照)。
デカールユニット20がJOB情報通知信号S1を受信すると、動作状態に移行し、準備動作を開始する。これと共に、デカールユニット20はステープルユニット30へJOB情報通知信号S1を送信する。JOB情報通知信号S1は下り通信データD29を構成し、デカールユニット20の対後段のシリアル通信部29からステープルユニット30の対前段のシリアル通信部38に出力される(図1参照)。ステープルユニット30がJOB情報通知信号S1を受信すると、動作状態に移行し、準備動作を開始する。
次に、画像形成装置10はデカールユニット20へ頁情報通知信号S2(1頁目)を送信する。頁情報通知信号S2には1ページ目の用紙情報や、後処理情報、デカール条件情報等が含まれる。頁情報通知信号S2は下り通信データD19を構成し、画像形成装置10のシリアル通信部19からデカールユニット20の対前段のシリアル通信部28に出力される(同図参照)。
デカールユニット20が頁情報通知信号S2を受信すると、用紙毎の情報を保持するようになされる。これと共に、デカールユニット20はステープルユニット30へ頁情報通知信号S2を送信する。ステープルユニット30が頁情報通知信号S2を受信すると、用紙毎の情報を保持するようになされる。
更に、画像形成装置10はデカールユニット20へ頁情報通知信号S3(2頁目)を送信する。頁情報通知信号S3には2ページ目の用紙情報や、後処理情報、デカール条件情報等が含まれる。頁情報通知信号S3は下り通信データD19を構成し、画像形成装置10のシリアル通信部19からデカールユニット20の対前段のシリアル通信部28に出力される(同図参照)。
デカールユニット20が頁情報通知信号S3を受信すると、用紙毎の情報を保持するようになされる。これと共に、デカールユニット20はステープルユニット30へ頁情報通知信号S3を送信する。ステープルユニット30が頁情報通知信号S3を受信すると、用紙毎の情報を保持するようになされる。
その後、画像形成装置10はデカールユニット20へ1頁目排紙通知信号S4を送信する。1頁目排紙通知信号S4は下り通信データD19を構成し、画像形成装置10のシリアル通信部19からデカールユニット20の対前段のシリアル通信部28に出力される(同図参照)。デカールユニット20が1頁目排紙通知信号S4を受信すると、用紙Pa毎の制御を開始する。例えば、用紙情報に基づいてサイズ制御を実行し、及び、デカール条件情報に基づいてデカール制御を実行する(図2〜図4参照)。
更に、画像形成装置10はデカールユニット20へ2頁目排紙通知信号S5を送信する。2頁目排紙通知信号S5は下り通信データD19を構成し、画像形成装置10のシリアル通信部19からデカールユニット20の対前段のシリアル通信部28に出力される(同図参照)。デカールユニット20が2頁目排紙通知信号S5を受信すると、用紙Pa毎の制御を実行する。例えば、用紙情報に基づいてサイズ制御を実行し、及び、デカール条件情報に基づいてデカール制御を実行する(同図参照)。
そして、デカールユニット20はステープルユニット30へ1頁排紙情報通知信号S6を送信する。ステープルユニット30が1頁排紙情報通知信号S6を受信すると、用紙毎の制御を開始する。例えば、用紙情報に基づいてサイズ制御を実行し、及び、ステープル条件情報に基づいてステープル制御を実行する(図2〜図4参照)。
更に、デカールユニット20はステープルユニット30へ2頁排紙情報通知信号S7を送信する。ステープルユニット30が2頁排紙情報通知信号S7を受信すると、用紙毎の制御を実行する。例えば、用紙情報に基づいてサイズ制御を実行し、及び、ステープル条件情報に基づいてステープル制御を実行する(同図参照)。これにより、画像形成システム1において、画像形成装置10、デカールユニット20及びステープルユニット30間で通信処理をしながらJOBを処理することができる。
このように、実施形態としての画像形成システム1によれば、デカールユニット20により付与されるデカール方向を選択するデカール方向設定画面P21と用紙Paの排紙トレイ30a上でのデカール方向を示すデカール画像とが操作表示部14の同一の選択画面に表示される。しかも、同一デカール設定画面21内に表示された用紙Paのデカール画像に基づいてデカール処理を選択するようにタッチパネル48を操作できるようになされる。
従って、デカール処理の選択操作によって、後処理条件に対応した用紙Paのデカール処理後のデカール画像を画面上で確認できるようになる。これにより、用紙Paのカールを修正するためのデカール方向を容易に設定できるようになる。従って、従来方式に比べてデカール方向の誤設定を防止できる。また、カール修正処理を含めた、用紙Paや冊子Pa’等の画像形成物の仕上がり状況を容易に確認できるようになり、高品質の画像形成物を提供できるようになる。