JP2006016157A - カール補正装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数枚の記録紙に連続して画像を形成したときに、記録紙から確実なカール除去を可能とする。
【解決手段】 記録紙12からカールを除去するデカール装置が設けられた排紙機構50には、排紙口54の近傍に排紙トレイ56が設けられ、記録紙がこの排紙トレイ上に載置される。この排紙トレイには、ブラケット102を介してCCDカメラ100が取付けられており、デカール装置では、デカール処理して排出した記録紙の状態をCCDカメラによって撮像し、残存カールの有無を判定し、残存カールがあるときには、そのカール量に基づいて、デカール量を補正する。このように、デカール処理の処理結果をフィードバックすることにより、記録紙から適正にカール除去が可能となるようにしている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、記録紙などのシート状の記録材料に文字や画像等を形成するプリンタ、複写機、ファクシミリなどの画像形成装置に係り、詳細には、画像形成装置によって画像を形成する記録紙からカールを除去するカール補正装置に関する。
例えば、記録紙などのシート状の記録材料(以下、記録紙とする)に文字や画像を形成する画像形成装置には、電子写真プロセスを用いたものがある。このような画像形成装置では、感光体ドラムを走査露光することにより形成した潜像に対してトナー現像を施すことによりトナー像を形成し、このトナー像を記録紙に転写する。また、トナー像を転写した記録紙に対して、定着ローラを用いて加圧しながら加熱することにより、トナー像を溶融させて定着することにより記録紙に画像を形成する。
画像形成装置では、画像を形成した記録紙を排紙トレイなどへ順に排出して集積する。また、画像を形成した記録紙には、パンチ処理、ステープル処理、スタック処理などの各種の後処理が行われることがある。
ところで、画像を形成する記録紙には、少なからず湾曲(カール)が生じることがあり、カールが生じた記録紙は、集積されたときに不揃いとなるなどの集積不良を引き起こしてしまうことがある。ここから、記録紙に対して引張力を付与しながら、しごき処理を行うことにより、記録紙からカール除去を行うなどのカール除去方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
一方、電子写真プロセスを用いた画像形成装置においては、定着処理後の記録紙のカール量が、紙厚のみならず画像濃度によっても異なると共に、その方向(アッパーカール/ダウンカール)も異なる。ここから、適正なカール補正を可能とするために、トナー像の濃度に基づいてカール補正を行うときの強さを設定する提案がなされている(例えば、特許文献2参照。)。
また、トナー量、紙種類、紙厚サイズのみならず、温湿度をカール情報として用い、このカール情報に基づいてカール修正量を算出してカール補正を行う提案もなされている(例えば、特許文献3参照。)。
すなわち、紙質と共に、環境温度、環境湿度などの環境条件、定着時の各種パラメータなどを用いて、カール方向や強さを推測してカール補正を行うことにより、記録紙をきれいに揃えて排紙可能となるようにしている。
特開平3−284573号公報 特開平6−258906号公報 特開平8−217313号公報
しかしながら、紙質(紙種)やサイズ、紙厚などが同じでも、製造ロッドが異なると、実際のカール量も異なることがある。このために、紙質や環境条件、画像形成時の各種のパラメータに基づいてカール補正を行っても、カールが残ったり、補正が強すぎてしまうなどして、必ずしも確実にカール除去ができないことがある。
これにより、例えば、多数枚の記録紙に連続して画像を形成しながら集積したときに、排紙トレイ上で記録紙が揃わなくなってしまうのみならず、排紙トレイから取出した記録紙12の束を揃えようとしたときに、記録紙の間に隙間が生じてかさばってしまうなどの問題が生じる。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、複数枚の記録紙などのシート状の記録材料に連続して画像を形成するときに、確実にカールを除去することができるカール補正装置を提案することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、画像形成装置によって画像が形成されて送りこまれるシート状の記録材料を搬送しながら、該記録材料に生じた湾曲を除去可能とするカール補正装置であって、前記記録材料のカールを矯正する矯正手段と、前記画像形成装置から入力される前記記録材料の材質情報及び記録材料に形成する画像情報に基づいて前記記録材料のカール方向及びカール量を推定し、推定したカール方向及びカール量に基づいて前記矯正手段による矯正量を設定する設定手段と、前記設定手段の設定に基づいて前記矯正手段の作動を制御する矯正制御手段と、前記矯正手段によって矯正されて送り出される前記記録材料の状態を検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果に基づいて前記記録材料の残存カールを判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果に基づいて前記設定手段によって設定する矯正量を補正する補正手段と、を含むことを特徴とする。
この発明によれば、画像形成装置で画像が形成された記録材料からカールを除去するときに、記録材料の紙質などの材質情報と、画素数や画像密度などの記録材料に形成する画像情報などに基づいて、記録材料に生じるカール方向及びカール量を推定し、この推定結果に基づいて矯正量を設定する。
なお、推定手段によってカール量を推定するときには、環境温度ないし環境湿度を含むことが好ましく、記録紙を複数の領域に分割し、それぞれの領域ごとの画素数や画像密度を用いることがより好ましく、これにより、より適正なカール量の推定が可能となる。
また、画像形成装置に複数の給紙トレイが設けられていたり、増設トレイ装置が連結されているときには、カール量を推定するときに、何れの給紙トレイから取出した記録材料であるかを加味することが好ましい。すなわち、複数の給紙トレイを備えているときには、記録材料を同じ向きで装填しても、記録紙の片面に画像を形成するときに、給紙トレイによって記録材料の上面にそのまま画像が形成される場合と、搬送途中で反転されて画像が形成される場合があり、このためにカール量が変わり、そのために記録材料のカール特性が変わることがある。ここから、記録材料を取出す給紙トレイに応じてカール量の推定を行うことがより好ましい。
設定手段は、推定手段によって推定したカール量に基づいて、矯正量を設定し、設定した矯正量に基づいて矯正手段を作動させることにより、記録材料からカール除去(デカール)を図る。
一方、検出手段は、矯正手段によってカールが矯正されたはずの記録材料の状態を検出し、判定手段は、検出手段によって検出した記録材料の状態から、記録材料に残存カールのカール方向及びカール量を検出する。すなわち、検出手段は、判定手段によって残存カールの有無及び、残存カールがあるときのカール量を判定できるように記録材料の状態を検出する。
また、補正手段は、判定手段の判定結果に基づいて、矯正量の補正が必要であると判定されることにより、残存カールを除去するように矯正量を補正し、補正した矯正量に基づいて矯正手段を作動させる。すなわち、矯正手段による記録材料の矯正結果をフィードバックして強制量を設定する。
これにより、画像形成装置で複数枚の記録材料に連続して画像を形成して送り出すときには、画像が形成された記録材料から適正にカールを除去することができる。
このような本発明においては、前記検出手段が、前記記録材料を撮像する撮像手段を含み、前記判定手段が、前記撮像手段の撮影画像から前記記録材料の残存カール方向及び残存カール量を判定することができる。
この発明によれば、検出手段としてCCDカメラなどの撮像手段を用いる。これにより、矯正手段によってカールが強制された記録材料の状態を、簡単にかつ適正に検出することが可能となる。
このような、本発明においては、排紙トレイ上に排出されて載置された記録材料の状態を検出手段によって検出するものであっても良く、また、記録材料を後処理工程へ搬送する搬送途中で、記録材料の状態を検出するものであっても良い。
以上説明したように本発明によれば、矯正手段によってカールが矯正された後の記録材料の状態を検出して、残存カールの有無及び、残存カールがあるときのカール量を判定し、この判定結果をフィードバックして、新たな記録材料に対するカールの矯正を行うので、記録材料から的確にカールを除去することができると言う優れた効果が得られる。
以下に図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。図1には、本実施の形態に適用した画像形成装置10の概略構成を示している。この画像形成装置10は、電子写真プロセス方式によってシート状の記録材料(以下、「記録紙12」とする)に画像を形成する。
画像形成装置10には、ケーシング14内に、給紙部16及び画像形成部18が設けられており、この給紙部16と画像形成部(印刷部)18によって印刷出力装置が形成されている。
給紙部16には、それぞれに多数枚の記録紙12を集積して収容する複数の給紙トレイ20が設けられている。一つの給紙トレイ20には、サイズないし紙種の同じ記録紙12が収容される。また、給紙トレイ20の間では、サイズ及び紙種の同じ記録紙12を収容することもできるし、それぞれにサイズないし紙種の異なる記録紙12を収容することもできる。
給紙部16では、画像を形成する記録紙12を収容している給紙トレイ20を選択し、選択した給紙トレイ20の記録紙12を最上層から順に取出して、画像形成部18へ搬送する(給紙)。
このような給紙部16には、手差しトレイ(MSI)20Aが設けられており、この手差しトレイ20Aに載置したOHP用紙などの記録紙12を、画像形成部18へ搬送可能となっている(手差し給紙)。また、画像形成装置10には、千枚以上の記録紙12を収容する大容量トレイ(HCF)を設けることができ、この大容量トレイを設けることにより、記録紙12の補給を行わずに、連続して多量の記録紙12の給紙(画像形成)が可能となる。
画像形成部18には、中間転写体として無端の中間転写ベルト22が設けられており、この中間転写ベルト22が、複数のローラに巻き掛けられ、図示しないモータの駆動力によって矢印方向に回転駆動されるようになっている。
また、画像形成部18には、中間転写ベルト22に対向する感光体ドラム24を備えた現像モジュール26が設けられている。画像形成装置10では、記録紙12にフルカラーの画像(カラー画像)を形成できるようになっており、ここから、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)及びK(ブラック)の各色の現像モジュール26Y、26M、26C、26Kが設けられ、現像モジュール26Y、26M、26C、26Kが、中間転写ベルト22の回転方向に沿って順に配置されている。
図2に示すように、画像形成装置10の作動を制御する制御部40には、データ入力部42、画像処理部(IPS)44が設けられ、また、画像処理部44に画像書込み部46が接続している。データ入力部42は、例えば、パーソナルコンピュータやワークステーションなどのクライアントPCがネットワーク接続されているときに、クライアントPCから送信される印刷ジョブ(画像データ)を受信する。
また、画像形成装置10がファクシミリ機能を備えているときには、データ入力部42が電話回線等に接続され、電話回線などを介して入力される画像データを受信する。さらに、画像形成装置10が複写機機能を備えているときには、データ入力部42に画像読取装置(IIT)が設けられ、この画像読取装置によって原稿に記録された画像を読み込んで画像データを生成する。
画像処理部44は、データ入力部42から入力される画像データに対して所定の画像処理を施す。このとき、画像処理部44では、画像データを、Y、M、C、Kの各色成分に分解したラスタデータを生成するRIP処理を行う。
画像書込み部46には、現像モジュール26(26Y、26M、26C、26K)の感光体ドラム24に対向する画像書込み装置(ROS)46(ROS46Y、46M、46C、46K)が設けられており、均一に帯電された感光体ドラム24を、画像処理部44から入力されるラスタデータに基づいて走査露光し、感光体ドラム24に、画像データに応じた静電潜像を形成する。なお、画像処理部44では、Y、M、C、Kの各色のラスタデータを生成することにより、個のラスタデータから各色の画素数のカウントが可能となっている。
現像モジュール26では、静電潜像が形成された感光体ドラム24に各色のトナーを供給することにより、感光体ドラム24にトナー像を形成する(トナー現像)。
画像形成部18では、感光体ドラム24に形成したトナー像を重畳しながら中間転写ベルト22に転写して、中間転写ベルト22上にカラーのトナー像を形成する。
図1に示すように、画像形成部18には、現像モジュール26よりも中間転写ベルト22の回転方向の下流側に転写器28が設けられている。転写器28は、一対の転写ローラ30を備えており、その一方に中間転写ベルト22が巻き掛けられている。
画像形成装置10では、給紙部16から転写ローラの間に記録紙12を送り込むようになっている。このとき、画像形成装置10では、中間転写ベルト22のトナー像に記録紙12を重ねる。転写器28では、記録紙12と中間転写ベルト22を転写ローラ30によって挟持して、中間転写ベルト22のトナー像を記録紙12に転写する。なお、画像形成装置10としては、これに限らず、記録紙12にトナー像を転写する任意の構成を適用することができる。
画像形成部18には、転写器28よりも記録紙12の搬送方向下流側に定着モジュール32が設けられている。この定着モジュール32は、例えば、一対の定着ローラ34を備えており、トナー像が転写された記録紙12が送り込まれることにより、この記録紙12を定着ローラ34によって挟持する。
これにより、定着モジュール32では、記録紙12と共にトナー像を加圧しながら加熱して、トナー像を溶融させて記録紙12に固着させる。これにより、画像データに応じた画像が形成された記録紙12(印刷物)が得られる。
画像形成装置10には、定着モジュール32よりも記録紙12の搬送方向下流側に切換え部36が設けられ、この切換え部36の下方側に反転部38が設けられている。また、画像形成装置10には、反転部38から転写器28への記録紙12の給紙側へ記録紙12を搬送する反転搬送路が形成されている。
画像形成装置10では、記録紙12の両面に画像を形成する両面印刷が可能となっており、両面印刷を行うときには、1面目の画像を形成した記録紙12を切換え部36から反転部38へ送り込み、反転部38で記録紙12の搬送方向を反転させて、転写器28の給紙側(給紙部16側)へ搬送し、記録紙12に2面目の画像を形成するようにしている。
また、画像形成装置10には、排紙機構50が連結されている。また、図3に示すように、排紙機構50には、ケーシング52に排紙口54が形成され、この排紙口54の近傍から排紙トレイ56が突設されている。
画像が形成された記録紙12は、排紙機構50を通過して排紙口54から排紙トレイ56上に送り出され、排紙トレイ56上に積層されながら集積される。
このように構成されている画像形成装置10では、例えば、図示しないネットワークを介して印刷ジョブが入力されると、印刷ジョブの設定等から記録紙12のサイズを判定し、該当するサイズの記録紙12を収容している給紙トレイ20を選択し、選択した給紙トレイ20からの記録紙12の給紙を開始する。
これと共に、画像処理部44では、1ページ分ずつの画像データを読み込み、この画像データに対して画像処理及びRIP処理を実行する。また、画像書込み部46では、画像処理部44で生成されたラスタデータに基づいて、現像モジュール28の感光体ドラム26を走査露光する。
画像形成部18では、感光体ドラム26に形成された潜像に応じてトナー現像を行うことにより、Y、M、C、Kの各色のトナー像を形成し、形成したトナー像を中間転写ベルト22に重畳しながら転写することにより、フルカラーのトナー画像を形成する。
また、画像形成部18では、給紙部16から給紙される記録紙12を、中間転写ベルト22に形成したトナー画像に重ねて転写ローラ30によって挟持することにより、記録紙12にトナー画像を転写する。
この後、画像形成部18では、トナー画像が転写された記録紙12を定着モジュール32へ送り込んで定着ローラ34によって挟持することにより、記録紙12と共にトナー画像を加圧しながら加熱し、トナー画像を記録紙12定着する。
このようにして画像が形成された記録紙12は、排出機構50を通過して、排紙トレイ56上に排出されて集積される。
ところで、図1に示すように、排紙機構50には、記録紙12に生じた湾曲(カール)を除去するカール補正装置としてデカール装置60が設けられており、画像が形成された記録紙12は、排出機構50へ送り込まれることにより、このデカール装置60を通過する。
図4に示すように、デカール装置60には、カール矯正部62が設けられている。カール矯正部62は、アップカール矯正部62Uと、ダウンカール矯正部62Dによって形成され、アップカール強制部62Uとダウンカール矯正部62Dが記録紙12の搬送路に沿って順に設けられている。
なお、本実施の形態では、アップカール矯正部62Uとダウンカール矯正部62Dを設けて説明するが、デカール装置60としては、例えばアップカール矯正部62Uなど、アップカール矯正部62U又はダウンカール矯正部62Dの少なくとも一方を備えたものであれば良い。また、アップカール矯正部62Uとダウンカール矯正部62Dの基本的構成は同じであり、特に区別しないときには、カール矯正部62として説明する。
デカール装置60には、記録紙12の搬送路を挟んでガイド板64とガイド板66が対で配置されており、記録紙12は、このガイド板64、66の間を通過するようになっている。
図4及び図5に示すように、カール矯正部62は、小径でステンレスなどを用いた硬質ローラ(ハードローラ)であるドライブローラ68と、大径でドライブローラ68の回転に追従して回転するピンチローラ70と、を備えており、ドライブローラ68とピンチローラ70によって記録紙12を挟持して搬送するようになっている。
図5に示すように、ピンチローラ70は、シャフト72の軸方向に沿って所定幅のロール部74が取付けられている。ピンチローラ70では、記録紙12の搬送方向(図5の矢印A方向)と直交する幅方向の中間部及び両端部に対向するようにロール部74を設けており、ロール部74のそれぞれがドライブローラ68に当接されており、これにより、ドライブローラ68の回転に追従して、ピンチローラ70が回転する。
このピンチローラ70のロール部74は、スポンジ材などの弾性材料によって形成されており、ドライブローラ68へ向けて押圧されて所定のニップ力が付与されることにより、ロール部74の外周部が弾性変形するようになっている。
すなわち、ドライブローラ68とピンチローラ70の間に所定のニップ力を付与することにより、このニップ力に応じてピンチローラ70のロール部74が弾性変形してドライブローラ68の外周部が、ロール部74の外周部に食い込み、記録紙12をドライブローラ68の外周に沿って湾曲させながら挟持する。
また、デカール装置60には、カール矯正部62よりも記録紙12の搬送方向下流側に、記録紙12を挟持して搬送力を付与する搬送ローラ対76が設けられている。デカール装置60では、搬送ローラ対76によって記録紙12を挟持して、ドライブローラ68とピンチローラ70との間から引き出すように搬送する。これにより、カール矯正部62では、記録紙12をドライブローラ68によって扱いて、記録紙12に生じていているカールの矯正が可能となっている。
図4に示すように、アップカール矯正部62Uは、ドライブローラ68が下方側でピンチローラ70が上方側となっており、また、ダウンカール矯正部62Dは、ドライブローラ68が上方側でピンチローラ70が下方側となっている。
アップカール矯正部62Uでは、ドライブローラ68が記録紙12の下面側から扱くことにより、記録紙12の搬送方向の両端側が下方側となるダウンカールを生じさせるようにして、記録紙12のアップカールを矯正する。
また、ダウンカール矯正部62Dでは、ドライブローラ68が記録紙12の上面側から扱くことにより、記録紙12の搬送方向の両端側が上方側となるアップカールを生じさせるようにして、記録紙12のダウンカールを矯正する。
図2に示すように、デカール装置60には、コントローラ80が設けられている。また、デカール装置60には、搬送ローラ対76を回転駆動する搬送モータ82が設けられ、アップカール矯正部62U及びダウンカール矯正部62Dのそれぞれには、ドライブローラ68を回転駆動するドライブモータ84が設けられており、コントローラ80は、搬送モータ82と共に、ドライブモータ84の駆動を制御する。
また、アップカール矯正部62U及びダウンカール矯正部62Dのそれぞれには、2個のペネトレーションモータ86が設けられており、コントローラ80は、このペネトレーションモータ86の作動を制御する。
カール矯正部62には、ピンチローラ70のシャフト72の両端部に対向して図示しないカム(偏芯カム)が設けられており、このカムによってピンチローラ70のシャフト72を、ドライブローラ68へ向けて押圧する(図5の矢印B方向)。これにより、ドライブローラ68とピンチローラ70の間のニップ力が増加するようになっている。
このとき、カール矯正部62では、ピンチローラ70のシャフト72にロール部74を設けると共に、シャフト72の軸方向の両端部のそれぞれに対してペネトレーションモータ86を設けて押圧可能とすることにより、記録紙12の搬送幅方向の両端部でニップ力、すなわち、カール矯正量を変えることができるようにしている。
カール矯正部62では、カムを用いた押圧力を最も弱くしたとき(カール矯正無し)には、ばねなどの図示しない付勢手段によってシャフト72の両端部が、所定の押圧力(付勢力)でドライブローラ68へ向けて押圧されて記録紙12を挟持可能となっている。
この状態が、実質的なカール補正無しの初期状態であり、この初期状態からペネトレーションモータ86を駆動して図示しないカムを回動することにより、押圧力(記録紙12のニップ力)が強くなる。
コントローラ80は、アップカール矯正部62U、ダウンカール矯正部62Dのそれぞれでペネトレーションモータ86の作動を制御することにより、アップカールの矯正ないしダウンカールの矯正及び矯正量の制御が可能となっている。
なお、排出機構50内には、記録紙12の搬送路に沿って、記録紙12の通過を検出する用紙センサ(図示省略)が設けられており、コントローラ80では、この用紙センサによって記録紙12の通過を検出するようになっている。
一方、コントローラ80は、通信手段(図示省略)を介して画像形成装置10の制御部40(画像処理部44)に接続しており、制御部40は、排出機構50を通過する記録紙12に対する材質(紙質)等の紙種情報及び、画像密度などの記録紙12に形成する画像情報をコントローラ80へ出力する。
また、デカール装置60のコントローラ80には、環境温度を検出する温度センサ88及び、環境湿度を検出する湿度センサ90が接続している。
画像形成装置10の制御部40では、記録紙12に形成する画像を、記録紙12の搬送方向に沿って複数の領域に分割し、分割したそれぞれの領域に対して、画像濃度などの画像情報を出力する。デカール装置60のコントローラ80では、制御部40から入力された画像情報に基づいて、記録紙12を搬送方向に沿って複数の領域に分割し、分割したそれぞれの領域に対してカール補正量を設定し、設定したカール補正量に基づいたデカール処理を行うようにしている。
図7に示すように、本実施の形態では、一例として、搬送方向に沿った長さがLの記録紙12に対して、画像形成領域をL/3ずつ分割して領域AL、AC、ATを設定している。制御部40(画像処理部44)では、領域AL、AC、ATのそれぞれ対して画像濃度を算出してコントローラ80に出力する。
これにより、コントローラ80では、領域AL、AC、ATのそれぞれ及び、記録紙12の全領域における画像密度、紙質、温度センサ88によって検出する 環境温度、湿度センサ90によって検出する環境湿度等を用いて記録紙12に生じるカール量を推定し、この推定結果に基づいたデカール量を設定し、設定したデカール量に基づいてペネトレーションモータ86を制御する。
すなわち、コントローラ80では、Y、M、C、Kの各色のトナー像を形成するときのレーザー(ROS46Y、46M、46C、46K)による書込み量とトナー量の比を掛け合わせた値(トナー量換算値)に、環境温度と環境湿度などの環境情報、記録紙12の紙種情報及び、搬送方向情報を加味することでカール量を推定する。
例えば、Y、M、C、Kのトータルの画像密度をXT及び、A3サイズの記録紙12を使用したときの最大記録紙画像密度をXTA3MAXは、
XT=(Xy×Ty)+(Xm×Tm)+(Xc×Tc)+(Xk×Tk)
XTA3MAX=(X(Y)×Ty)+(X(M)×Tm)+(X(C)×Tc)+(X(K)×Tk)
で表される。ただし、Xy、Xm、Xc、Xkは、Y、M、C、Kの各色ごとに測定された画素の総カウント数、X(Y)、X(M)、X(C)、X(K)は、A3サイズの記録紙12を使用したときの各色における最大画素カウント数、Ty、Tm、Tc、Tkはトナー量の換算値(定数)である。
なお、トナー量の換算値としては、同じ画像密度であってもカラー画像においてはトナーの色ごとに記録紙12のカール量が異なることから、画像密度比を一定にしたときにおけるトナーの色(単色)とカール発生量との関係に基づいて換算した値を用いている。
ここから、トータルトナー量比Z(%)は、
Z(%)=(XT/XTA3MAX)×(A3サイズ面積(m2)/出力サイズ面積(m2))×100(%)
となる。
画像処理部44では、記録紙12の搬送方向に沿って分割した領域AL、AC、ALのそれぞれにおける各色ごとの画素数のカウント値を出力するようになっており、コントローラ80は、トータルトナー量比Zと、湿度情報、温度情報と、記録紙12の搬送方向に沿った各領域AL、AC、ATの画像密度の情報から、記録紙12のカール方向及びカール量を推定し、推定したカール量に対するデカール量又は記録紙12のニップ力(ペネトレーションモータ86の駆動量)、すなわちデカール処理を行うときのニップ力を設定する。
なお、デカール処理を行うときのニップ力の強度は、予め設定されてテーブルとしてコントローラ80に記憶されて、このテーブルからコントローラ80が選択するものであっても良い。
一方、図2に示すように、デカール装置60には、操作パネル92が設けられており、この操作パネル92がコントローラに接続している。図3に示すように、操作パネル92は、例えば、排出機構50のケーシング52の上面に設けられている。
図6に示すように、操作パネル92は、例えば、表示機能とキーボード機能が一体となったタッチパネル方式が用いられ、アップカール補正キー94A、ダウンカール補正キー94Bと共に、自動キー96、補正停止を指定する補正無しキー98A、カール補正を抑える補正弱キー98B及び、カール補正を強める補正強キー98Cが設けられている。
デカール装置60では、デカール処理を行うときのモード(カール補正モード)として、自動モードと手動モードが設定されており、自動キー96が操作されることにより自動モードが選択される。また、手動モードでは、アップカール補正キー94A、ダウンカール補正キー94B及び補正無しキー98A、補正弱キー98B、補正強キー98Cによって、デカール処理(カール補正)を行うか否かと共に、デカール処理を行うときの強度を、アップカール、ダウンカールのそれぞれで設定可能となっている。
なお、本実施の形態では、操作パネル92にアップカール補正キー94Aとダウンカール補正キー94Bを設けたが、アップカール補正キー94A、ダウンカール補正キー94Bを省略して、単にデカール処理を行うときの強弱のみを設定するものであっても良い。
コントローラ80では、手動モードで補正弱又は補正強が設定されることにより、予め設定されているニップ力が生じるようにペネトレーションモータ86を制御する。また、コントローラ80では、補正無しが設定されることにより、ニップ力が最も低くなるようにペネトレーションモータ86を作動して、実質的にデカール処理が生じないようにする。
また、コントローラ80では、自動モードに設定されることにより、記録紙12の紙質、記録紙12に形成する画像情報、環境条件等に基づいてカール量を推定し、推定したカール量に基づいて設定したデカール量が得られるようにペネトレーションモータ86を制御するようにしている。
なお、温度センサ88及び湿度センサ90が画像形成装置10に設けられているときには、環境温度、環境湿度が画像形成装置10の制御部40から入力されるものであっても良く、また、操作パネル92に替えて、画像形成装置10に設けている図示しない操作パネルを用い、デカール装置60の設定が入力されるものであっても良い。
一方、図2に示すように、デカール装置60には、カール補正された記録紙12の状態を検出する検出手段としてCCDカメラ100が設けられている。図3に示すように、排紙トレイ56には、記録紙12の搬送幅方向の一端側からブラケット102が突設されている。このブラケット102は、略L字状に形成されており、先端側が上方へ向けられている。
CCDカメラ100は、排紙口54から送り出されて排紙トレイ56上に載置された記録紙12が撮像領域内に入るようにブラケット102に取付けられている。
これにより、デカール装置60では、デカール処理されて排紙トレイ56上へ排出された記録紙12を、CCDカメラ100によって撮像可能となっている。なお、CCDカメラ100は、上下移動可能にブラケット102に取付けられ、かつ、アングル角の調整が可能となっており、これにより、記録紙12のサイズに拘わらず記録紙12の全体像の撮影が可能となっている。
図2に示すように、デカール装置60には、CCDカメラ100によって撮影した記録紙12の画像に対する画像処理及び処理結果の判定を行う処理判定部104が設けられている。
この処理判定部104では、CCDカメラ100による撮影画像に対して所定の画像処理を施し、記録紙12にカールが残っているか否かを判定すると共に、記録紙12にカールが残っているときには、カール量を判定する。
すなわち、適正にカールが除去された記録紙12は、図8(A)及び図8(B)に二点鎖線で示すように、搬送方向の両端部又は、搬送方向の中間部に浮きが生じることなく排紙トレイ56上に載置される。
これに対して、アップカール補正を行ったときの矯正力が弱かったり、ダウンカール補正を行ったときの矯正力が強すぎると、図8(A)に示すように、記録紙12の搬送方向の両端部に浮きが生じてしまう。また、ダウンカール補正を行ったときの矯正力が弱かったり、アップカール補正を行ったときの矯正力が強すぎると、図8(B)に示すように、記録紙12の搬送方向の中間部に浮きが生じてしまう。
ここから、処理判定部104では、例えば、CCDカメラ100によって撮影した排紙トレイ56上の記録紙12の周縁部と、適正な状態の記録紙12の周縁部を比較することにより、記録紙12にカールが残っているか否かを判定する。また、記録紙12にカールが残っているときには、そのカール方向とカール量を算出して、コントローラ80へ出力する。
コントローラ80は、処理判定部104の判定結果に基づいてデカール処理を行うときのカール補正量を補正する。すなわち、デカール装置60では、デカール処理した記録紙12の状態を、CCDカメラ100によって検出して、この検出結果を、フィードバックすることにより、次にデカール処理する記録紙12から適正なカール除去が可能となるようにしている。
ここでデカール装置60でのデカール処理(カール補正処理)の動作を説明する。
記録紙12に画像を形成する画像形成装置10の制御部40では、デカール装置60が例えば自動モードに設定されていることにより、デカール装置60のコントローラ80からの要求に基づいて、画像を形成する記録紙12の紙質に関する情報と共に、記録紙12の搬送方向に沿って分割した領域AL、AC、ATごとに、Y、M、C、Kの各色ごとの画素数のカウント値を出力する。なお、両面印刷を行うときには、それぞれの面に対するカウント値を出力する。
また、画像形成装置10では、定着処理の終了した記録紙12を送り出すときに、デカール装置60のコントローラ80へ記録紙12の排出信号を出力する。
デカール装置60のコントローラ80は、自動モードに設定されていると、画像形成装置10から出力されるこれらの情報に基づいて、画像形成装置10から送り出される記録紙12のカール量を推定し、推定したカール量に基づいてペネトレーションモータ86の作動を制御することにより、デカール処理を実行する。
ここで、図9(A)、図9(B)及び図10を参照しながら、デカール装置60でのデカール処理の概略を説明する。図9(A)には、自動モードでデカール処理が設定されているときの、デカール処理及びデカール量を設定する処理の概略を示している。
このフローチャートは、デカール装置60で自動モードが選択されることにより実行され、最初のステップ200では、画像形成装置10で記録紙12への画像形成処理を開始するか否かを確認する。
このときに、画像形成装置10に印刷ジョブが入力され、入力された印刷ジョブに基づいて、記録紙12を取出す給紙トレイ20の選択などが開始されることにより、ステップ200で肯定判定されてステップ202へ移行する。
このステップ202では、図示しないメモリの初期化処理などの予め設定されている所定の初期設定を行う。この後、ステップ204では、最初の記録紙12に対する紙質やサイズなどの紙種情報と共に、記録紙12に形成する画像情報などのカール量の推定に用いる情報を読み込む。
この画像情報には、例えば、Y、M、C、Kの各色の画素数のカウント値が含まれ、そのカウント値を、記録紙12の搬送方向に沿って分割された領域ごとに読み込む。
次のステップ206では、読み込んだ紙種情報、画像情報と共に、温度センサ88によって検出する環境温度及び、湿度センサ90によって検出する環境湿度を用いて、記録紙12に生じるカール量と共にカール方向を推定する。
この後、ステップ208では、推定したカール量がデカール処理の必要なカール量であるか否かを判断する。
デカール装置60では、記録紙12の紙質ごとに、自動モードでデカール処理を行うときの推定カール量の下限値が設定されている。表1には、その一例を示しており、デカール装置60では、OHP用紙やラベル紙に対しては、デカール処理を実行しないように設定されている。また、普通紙、厚紙、第二原図、S紙などにおいては、推定カール量が5mm以上であるときにデカール処理を実行するように設定されている。
Figure 2006016157
ここで、デカール処理の非処理が設定されている紙質以外の紙質であり、推定カール量が所定値(下限値)を越えているときには、ステップ208で肯定判定してステップ210へ移行する。
このステップ210では、推定したカール量及びカール方向に基づいて、デカール量の設定を行う。すなわち、推定した量のカールを除去するのに必要なデカール量が得られるニップ力が、ドライブローラ68とピンチローラ70の間に生じるようにペネトレーションモータ86の駆動量を設定する。また、推定したカール方向がアップカールであるかダウンカールであるかから、アップカール矯正部62Uを作動させるかダウンカール矯正部62Dを作動させるかを設定する。
通常、デカール装置60では、このようにして設定されたデカール量に基づいて記録紙12に対するデカール処理を行う。
図10には、このときのデカール処理の概略を示している。このフローチャートでは、最初のステップ220でデカール処理を実行するか否かを確認する。ここで、手動モードでデカール処理を行うように設定されているときや、自動モードでデカール処理を実行するように設定されているとき(図9(A)のステップ208で肯定判定)には、ステップ220で肯定判定されてステップ222へ移行する。
このステップ222では、画像形成装置10が、定着処理の終了した記録紙12を排出するときに出力する排出信号を受信したか否かを確認し、排出信号を受信すると、ステップ222で肯定判定してステップ224へ移行する。
このステップ224では、設定されているカール方向に対して設定されているデカール量が得られるようにペネトレーションモータ86を駆動して、ドライブローラ68とピンチローラ70の間にニップ力を付与して、デカール処理を実行する。
すなわち、アップカールを矯正するように設定されているときには、アップカール矯正部62Uのペネトレーションモータ86を作動させ、ダウンカールを矯正するように設定されているときには、ダウンカール矯正部62Dのペネトレーションモータ86を作動する。
これにより、記録紙12は、カール矯正部62(アップカール矯正部62Uないしダウンカール矯正部62D)のドライブローラ68とピンチローラ70とによって挟持されながら、搬送ローラ対76によって引っ張られることにより、ドライブローラ68によって扱かれ、カール補正される。
なお、デカール装置60では、通常、ドライブローラ68とピンチローラ70の間のニップ力が最も小さい初期状態となっており、デカール処理を実行しないときには、このニップ力によって記録紙12に搬送力を付与する。
この後、ステップ226では、記録紙12がカール矯正部62を通過したか否かを確認し、記録紙12がカール矯正部62を通過すると、ステップ226で肯定判定してステップ228へ移行し、ドライブローラ68とピンチローラ70の間のニップ力を初期状態に戻す。
一方、デカール装置60には、CCDカメラ100が設けられており、デカール処理されて排紙トレイ56上に排紙される記録紙12の状態をCCDカメラ100によって撮影するようにして、記録紙12からカールが適正に除去されているか否かを確認するようにしている。
図9(B)には、CCDカメラ100を用いた処理の概略を示している。このフローチャートでは、最初のステップ230でデカール処理が実行されたか否かを確認し、記録紙12に対するデカール処理が実行されたときには、ステップ230で肯定判定してステップ232へ移行する。このステップ232では、デカール処理された記録紙12が排紙口54から排出されて排紙トレイ56上に載置されたか否かを確認する。
排紙トレイ56には、排紙口54から排出された記録紙12が、順に重ねられて集積されるようになっており、デカール処理された記録紙12が排紙トレイ56上に載置されると、ステップ232で肯定判定してステップ234へ移行する。
このステップ234では、排紙トレイ56上に載置された最上層の記録紙12をCCDカメラ100によって撮影し、撮影画像を読み込む。
この後、ステップ236では、CCDカメラ100によって撮影した画像(画像データ)に対して所定の画像処理を施すことにより、例えば、最上層の記録紙12の周縁部を抽出する。
この後に、ステップ238では、撮影した記録紙12の画像から、カールが残っているか否かを判定する。また、カールが残っていると判定した時には、そのカール量の判定も合わせて行う。また、ステップ240では、この残存カール量の判定結果に基づいて、デカール量の補正が必要か否かを確認する。
ここで、デカール処理されて排紙された記録紙12にカールが残っていないときや、残存カール量が極めて少なく、実質的にカールが残っていないと判断されるときには、ステップ240で否定判定して、デカール処理に対する処理判定を終了する。
これに対して、記録紙12に対するデカール処理が十分でなかったり、デカール処理の効き過ぎのために、記録紙12にカールが残っているときには、ステップ240で肯定判定してステップ242へ移行する。
このステップ242では、CCDカメラ100によって撮影した画像に基づいて、記録紙12の残存カール方向及びカール量を判定し、記録紙12に残っているカールを、デカール処理して除去するための補正量を設定する。
一方、図9(A)に示すように、デカール装置60のコントローラ80で実行するデカール設定処理では、ステップ210でデカール量設定を行うと、ステップ212では、補正量が設定されているか否かを確認する。
ここで、デカール処理された記録紙12が排紙トレイ56上に排出されて、この記録紙12の残存カール量が判定されることにより、デカール処理を行うときの補正量が設定される(図9(B)のステップ242)と、このステップ212で肯定判定されてステップ214へ移行する。
このステップ214では、CCDカメラ100の撮影画像に基づいて設定された補正量に基づいてデカール量の補正を行う。すなわち、記録紙12の残存カールを抑えるようにデカール量を補正する。
例えば、アップカールが生じていると推定される記録紙12に対してアップカール矯正部62Uでデカール処理を行ったにも拘わらず、記録紙12にアップカールが残っているときには、ドライブローラ68とピンチローラ70の間のニップ力を増加するように補正する。
また、アップカールを矯正したときに、記録紙12にダウンカールが生じてしまったときには、ドライブローラ68とピンチローラ70の間のニップ力を弱くするように補正する。
また、デカール量の設定ないし補正が終了すると、ステップ216では、次の記録紙12があるか否かを確認し、次の記録紙12があるときには、ステップ216で肯定判定して、次の記録紙12に対するデカール設定を実行する。
これにより、画像形成装置10から送り出される記録紙12に対してデカール処理を行うときには、デカール処理されて排出された記録紙12のカール状態に基づいて補正されたデカール量に基づいて行われ、これにより、デカール処理して排出する記録紙12に残存カールが生じてしまうのを確実に抑えることができる。
このように、デカール装置60に設けているコントローラ80では、デカール処理が終了した記録紙12に対する処理状態をフィードバックすることにより、多数枚の記録紙12に連続して画像が形成されるときに、画像が形成された記録紙12にカールが残ってしまうのを確実に防止して、多数枚の記録紙12を均一に揃えて集積可能となるようにしている。
なお、以上説明した本実施の形態は、本発明の一例を示すものであり、本発明の構成を限定するものではない。例えば、本実施の形態では、デカール処理後の記録紙12の状態を検出する検出手段としてCCDカメラ100を用いたが、検出手段としては、これに限らず、記録紙12の残存カールを検出可能であれば任意の構成を適用することができる。
また、本実施の形態では、記録紙12の搬送方向に沿ったカールの除去を例に説明したが、記録紙12に形成した画像の画素が、幅方向の一端側に偏っているときには、幅方向の一方に生じるカールが大きくなることがある。
ここから、搬送方向と直交する方向に沿って2分割ないし3分割以上して設定した領域ごとの画素数のカウント値を用いるなどして、記録紙12の幅方向の両側でドライブローラ68とピンチローラ70の間のニップ力をかえるようにしても良い。
このときには、CCDカメラ100用いて検出する記録紙12の残存カールを幅方向の両側で分けて判定して、幅方向の両側でデカール量の補正量を変えるようにしても良く、これにより、より的確なカール補正が可能となる。
また、本実施の形態では、自動モードにおいて、記録紙12の残存カール量を検出して、デカール量の補正を行うようにしたが、操作パネル92に、残存カール量からデカール量の補正を行うか否かを選択するキーを設け、手動モードにおいても残存カール量から、デカール量の補正が可能となるようにしても良い。
さらに、本実施の形態では、排紙トレイ56上に排出される記録紙12の状態を検出するようにしたが、これに限らず、コンベア等によって記録紙12を載置して搬送するときに、記録紙12の状態を検出するようにしても良い。
これにより、排紙機構50に各種の後処理装置を連結して、各種の後処理を施す記録紙12に対しても適正なカール補正を施すことができる。
また、本実施の形態では、画像形成装置10と別に排紙機構50にデカール装置60を設けて説明したが、デカール装置を画像形成装置に組み込んで、画像形成装置の制御部でカール矯正部62の作動を制御するようにしても良く、また、後処理装置に組み込んで、画像形成装置の制御部からの制御信号に基づいて制御するようにしても良い。
また、本実施の形態では、画像形成装置10を例に説明したが、本発明は、記録紙12などのシート状の記録材料に画像を形成する任意の構成の画像形成装置に適用して、画像形成装置で画像が形成された記録材料から適正にカールを除去することができる。
本実施の形態に適用した画像形成装置の概略構成図である。 画像形成装置とデカール装置の制御部の概略構成図である。 排紙機構の排紙口近傍を示す概略斜視図である。 デカール装置の概略構成図である。 デカール装置のカール矯正部に設けたドライブローラとピンチローラの概略を示す要部斜視図である。 デカール装置の操作パネルの一例を示す概略図である。 画像密度を分割する記録紙上の領域を示す概略図である。 CCDカメラによって撮影する記録紙を示す概略図であり、(A)はアップカールが残った状態を示し、(B)はダウンカールが残った状態を示している。 (A)はデカール量の設定処理の一例を示す流れ図、(B)はデカール処理された記録紙の状態に基づいた補正量の設定処理の一例を示す流れ図である。 設定されたデカール量に基づいたデカール処理の概略を示す流れ図である。
符号の説明
10 画像形成装置
12 記録紙
16 給紙部
18 画像形成部
32 定着モジュール
40 制御部
44 画像処理部
50 排紙機構
56 排紙トレイ
60 デカール装置
62 カール矯正部
62D ダウンカール矯正部
62U アップカール矯正部
68 ドライブローラ
70 ピンチローラ
76 搬送ローラ対
80 コントローラ
84 ドライブモータ
86 ペネトレーションモータ
88 温度センサ
90 湿度センサ
92 操作パネル
100 CCDカメラ
104 処理判定部

Claims (2)

  1. 画像形成装置によって画像が形成されて送りこまれるシート状の記録材料を搬送しながら、該記録材料に生じた湾曲を除去可能とするカール補正装置であって、
    前記記録材料のカールを矯正する矯正手段と、
    前記画像形成装置から入力される前記記録材料の材質情報及び記録材料に形成する画像情報に基づいて前記記録材料のカール方向及びカール量を推定し、推定したカール方向及びカール量に基づいて前記矯正手段による矯正量を設定する設定手段と、
    前記設定手段の設定に基づいて前記矯正手段の作動を制御する矯正制御手段と、
    前記矯正手段によって矯正されて送り出される前記記録材料の状態を検出する検出手段と、
    前記検出手段の検出結果に基づいて前記記録材料の残存カールを判定する判定手段と、
    前記判定手段の判定結果に基づいて前記設定手段によって設定する矯正量を補正する補正手段と、
    を含むことを特徴とするカール補正装置。
  2. 前記検出手段が、前記記録材料を撮像する撮像手段を含み、前記判定手段が、前記撮像手段の撮影画像から前記記録材料の残存カール方向及び残存カール量を判定することを特徴とする請求項1に記載のカール補正装置。
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