JP6312207B2 - 用紙加湿装置及び画像形成システム - Google Patents

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Description

本発明は、用紙加湿装置及び画像形成システムに関する。
従来、用紙に対して穿孔、綴じ、折り等の各種用紙処理を施す用紙処理装置が知られており、近年では、厚紙や剛性の強い用紙に対してこれらの用紙処理を行いたいという需要が増加している。
用紙処理装置においては、厚紙や剛性の強い用紙に対して処理を行う頻度が増えると、各用紙処理機構の駆動系に掛かる負荷が大きく、各用紙処理機構の駆動系の耐久性を向上させる必要が生じるが、耐久性を向上させるためにはコストがかかる。
そこで、各用紙処理を実行する前に、厚紙や剛性の強い用紙を加湿して用紙のコシを弱くすることが検討されている。例えば、特許文献1には、用紙を加湿する装置として、外周面に水を保持可能な加湿ローラー対を備え、当該加湿ローラー対で用紙を挟持搬送する際に、用紙の全面に水を付与する装置が提案されている。
特開2011−27955号公報
特許文献1に記載の装置は、用紙のカール矯正をするために用いられるものであり、用紙を過度に湿らせない水分量に設定がなされているが、用紙のコシを弱くするのに用いる場合には、用紙に付与する水分量をカール矯正時より多くする必要がある。
しかしながら、特許文献1に記載の装置は、用紙の全面を加湿するものであるため、水分量をカール矯正時より多くした場合、用紙のコシを弱くすることはできるものの、装置内の加湿ローラー対の下流域の通紙経路に水滴がつき、後続の用紙の先端が貼りついてジャムが発生したり、金属部品に錆びが発生する恐れがある。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、用紙処理により装置に生じる不具合と、加湿により装置に生じる悪影響を抑えることのできる用紙加湿装置及び画像形成システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、
本発明の一の態様によれば、
用紙加湿装置は、
用紙を加湿する加湿部と、
前記加湿部により用紙の所定の一部のみを加湿させる、又は前記所定の一部を他の部分より多く加湿させる制御部と、を備え、
前記制御部は、前記所定の一部の用紙搬送方向における長さをジョブの内容に応じて設定することを特徴とする。
また、本発明の他の態様によれば、
用紙加湿装置は、
用紙を加湿する加湿部と、
前記加湿部により用紙の所定の一部のみを加湿させる、又は前記所定の一部を他の部分より多く加湿させる制御部と、を備え、
前記制御部は、用紙処理の内容に応じて前記所定の一部の位置を設定することを特徴とする。
また、本発明の他の態様によれば、
用紙加湿装置は、
用紙を加湿する加湿ローラー対と、前記加湿ローラーを回転させる駆動部と、を有する加湿部と、
前記加湿ローラー対の外周面に水を供給する給水部と、
前記給水部により前記加湿ローラー対の少なくとも一方の外周面の所定の一部にのみ水を供給した後、前記駆動部により回転させた前記加湿ローラー対に用紙を挟持させ、前記所定の一部を用紙における用紙処理を実行する範囲に接触させる制御部と、を備え、
前記加湿ローラー対の外周面の所定の一部と、前記用紙における用紙処理を実行する範囲とは、用紙搬送方向において同一の長さであり、
前記制御部は、前記用紙における用紙処理を実行する範囲の用紙搬送方向先端部が前記加湿ローラー対のニップ部に到達するタイミングで、前記加湿ローラー対の外周面の所定の一部を用紙に接触させるとともに、前記駆動部を制御して、前記加湿ローラー対の回転速度を下げることを特徴とする。
また、本発明の他の態様によれば、
用紙加湿装置は、
用紙を加湿する加湿ローラー対と、前記加湿ローラーを回転させる駆動部と、を有する加湿部と、
前記加湿ローラー対の外周面に水を供給する給水部と、
前記給水部により前記加湿ローラー対の少なくとも一方の外周面の所定の一部にのみ水を供給した後、前記駆動部により回転させた前記加湿ローラー対に用紙を挟持させ、前記所定の一部を用紙における用紙処理を実行する範囲に接触させる制御部と、を備え、
前記加湿ローラー対の外周面の所定の一部と、前記用紙における用紙処理を実行する範囲とは、用紙搬送方向において同一の長さであり、
前記制御部は、前記用紙における用紙処理を実行する範囲の用紙搬送方向中央部が前記加湿ローラー対のニップ部に到達するタイミングで、前記加湿ローラー対の外周面の所定の一部を用紙に接触させるとともに、前記駆動部を制御して、前記加湿ローラー対の回転を所定時間停止させることを特徴とする。
また、本発明の他の態様によれば、
用紙加湿装置は、
用紙を加湿する加湿ローラー対と、前記加湿ローラーを回転させる駆動部と、を有する加湿部と、
前記加湿ローラー対の外周面に水を供給する給水部と、
前記給水部により前記加湿ローラー対の少なくとも一方の外周面の所定の一部にのみ水を供給した後、前記駆動部により回転させた前記加湿ローラー対に用紙を挟持させ、前記所定の一部を用紙における用紙処理を実行する範囲に接触させる制御部と、を備え、
前記加湿部は、前記加湿ローラー対に対して用紙搬送方向上流部に設けられた、用紙を搬送する搬送部材を備え、
前記加湿ローラー対の外周面の所定の一部は、前記用紙における用紙処理を実行する範囲よりも用紙搬送方向において長く、
前記制御部は、前記用紙における用紙処理を実行する範囲の用紙搬送方向先端部が前記加湿ローラー対のニップ部に到達するタイミングで、前記加湿ローラー対の外周面の所定の一部を用紙に接触させるとともに、前記駆動部を制御して、前記搬送部材が用紙を搬送する速度よりも前記加湿ローラー対の表面における速度が速くなるように、前記加湿ローラー対の回転速度を上げ、前記用紙における用紙処理を実行する範囲の用紙搬送方向先端部が前記加湿ローラー対のニップ部に到達後の用紙の送り制御において、前記加湿ローラー対を用紙の表面でスリップさせることを特徴とする。
また、本発明の他の態様によれば、
用紙加湿装置は、
用紙を加湿する加湿ローラー対と、前記加湿ローラーを回転させる駆動部と、を有する加湿部と、
前記加湿ローラー対の外周面に水を供給する給水部と、
前記給水部により前記加湿ローラー対の少なくとも一方の外周面の所定の一部にのみ水を供給した後、前記駆動部により回転させた前記加湿ローラー対に用紙を挟持させ、前記所定の一部を用紙における用紙処理を実行する範囲に接触させる制御部と、を備え、
前記制御部は、用紙の種類に応じ、前記加湿ローラー対の一方に対してのみ前記給水部により水を供給することを特徴とする
また、本発明の他の態様によれば、
画像形成システムは、
用紙に対して画像を形成する画像形成装置と、
前記画像形成装置により画像が形成された用紙を加湿する前記用紙加湿装置と、
を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、用紙処理により装置に生じる不具合と、加湿により装置に生じる悪影響を抑えることができる。
画像形成システムの全体構成を示す概略模式図である。 画像形成システムの動作制御に係る主要構成を示すブロック図である。 第1用紙処理装置の主要構成を示す図である。 加湿部の構成を示す要部拡大図である。 加湿処理条件を示すテーブルの一例である。 用紙の用紙処理を行う範囲を示す一例である。 加湿ローラーの水の塗布範囲を示す一例である。 第一の実施の形態の加湿処理の動作を示すフローチャートである。 加湿処理における加湿ローラー対及び給水ローラーの動作を説明するための模式図である。 加湿処理における加湿ローラー対及び給水ローラーの動作を説明するための模式図である。 変形例1の加湿処理の動作を示すフローチャートである。 変形例2の加湿処理の動作を示すフローチャートである。 変形例2の加湿処理における加湿ローラー対の停止時間と用紙の坪量の関係を示す一例である。 変形例3の加湿処理条件を示すテーブルの一例である。 変形例3の加湿処理の動作を示すフローチャートである。 第二の実施の形態の加湿処理の動作を示すフローチャートである。 用紙処理を行う範囲以外の部分に、用紙処理を行う範囲における水分量より少ない水分量にて加湿処理を行う場合の動作の一例を示すフローチャートである。 (a)は、図17の動作における用紙の状態を説明するための図であり、(b)は、(a)に示した用紙の搬送方向についての位置と、その位置において塗布される水の水分量との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。但し、発明の範囲は、図示例に限定されない。
(第一の実施の形態)
[画像形成システム]
図1は、本実施の形態に係る画像形成システム1の全体構成を示す概略模式図であり、図2は、画像形成システム1の動作制御に係る主要構成を示すブロック図である。
図1、2に示すように、画像形成システム1は、画像形成装置100、第1用紙処理装置200、及び第2用紙処理装置300を備える。
画像形成装置100は、用紙Pに対して画像を形成する装置である。
第1用紙処理装置200は、画像形成装置100により画像が形成された用紙Pを加湿する加湿処理を行う用紙加湿装置である。
第2用紙処理装置300は、画像形成装置100により画像が形成された用紙Pに対して穿孔処理、綴じ処理、折り処理を行う装置である。
なお、以下の説明において、画像形成装置100、第1用紙処理装置200、及び第2用紙処理装置300が連結される方向をX方向、鉛直方向をZ方向、X方向及びZ方向に直交する方向をY方向とする。
[画像形成装置]
先ず、画像形成装置100について説明する。
画像形成装置100は、図1、2に示すように、例えば、読取部110、給紙トレイ120、用紙搬送部130、画像形成部140、定着部150、制御部160、記憶部170、操作表示部180、及び通信部190等を備える。
読取部110は、原稿を光学的に読み取って画像データを生成する。
具体的には、読取部110は、例えば、CCD(charge-coupled device)イメージセンサーやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサー等の撮像素子を具備して読み取った画像に応じた電気信号を出力するセンサー部111や、センサー部111から出力された電気信号に基づいて画像データを生成する図示しない生成部、センサー部111による原稿の読取方向側に設けられた光の透過性を有する板状の部材を具備して当該板状の部材上に原稿を載置可能に設けられた原稿台113、センサー部111に対して相対的に原稿を移動させるように搬送する自動原稿送り装置(ADF:Auto Document Feeder)114等を備える。センサー部111は、原稿台113に載置された原稿を読み取る。また、センサー部111は、自動原稿送り装置114によって搬送される原稿を読み取る。
給紙トレイ120は、画像形成装置100の筐体に対する収納状態又は引出し状態を切り替え可能に設けられて用紙Pを備蓄可能に設けられた箱状の部材であり、画像形成装置100により画像が形成される前の用紙Pを備蓄する。図1に示すように、給紙トレイ120は複数設けられ、それぞれ異なるサイズの用紙Pを備蓄することができる。なお、複数の給紙トレイ120は同一のサイズの用紙Pを備蓄してもよい。
用紙搬送部130は、給紙トレイ120、画像形成部140、定着部150等の各部間で用紙Pを搬送する。
具体的には、用紙搬送部130は、例えば、給紙トレイ120、画像形成部140、定着部150等の各部間及びその周囲において定められた所定の用紙搬送経路に沿って間欠的に設けられた複数のローラーや、各ローラーを駆動する図示しない駆動部等を有する。用紙搬送部130は、給紙トレイ120に備蓄された用紙Pを1枚ずつ引き出して画像形成部140に搬送し、画像形成部140により画像が形成された用紙Pを定着部150に搬送し、定着部150により画像が定着された用紙Pを第1用紙処理装置200側に設けられた排紙口から排出するように搬送する。また、両面印刷が行われる場合、用紙搬送部130は、定着部150と排紙口との間の搬送経路上に設けられた分岐点131から用紙Pの表裏を反転させて画像形成部140側に戻すよう動作する。
画像形成部140は、用紙Pに画像を形成する。
具体的には、画像形成部140は、例えば、用紙搬送部130により搬送される用紙Pに対して外周面が当接するように設けられた感光体141や、感光体141に帯電処理を施す帯電部142、帯電された感光体141に画像データに応じた露光処理を施す露光部143、画像データに応じたトナー像を形成して感光体141に転写(一次転写)する現像部144、感光体141に転写されたトナー像を用紙Pに転写(二次転写)する転写部145、感光体141上に残留したトナーを感光体141から取り除くクリーニング部146等を備える。本実施の形態における画像形成部140は、上記の構成により電子写真方式による画像形成を行うが、一例であってこれに限られるものでない。画像形成部140は、例えば、インクジェット等、他の画像形成方法による画像形成を行うための構成を具備していてもよい。
また、図1に図示した画像形成部140は、一つの現像部144を備え、単色による画像形成を行う構成であるが、一例であってこれに限られるものでない。画像形成部140は、例えば、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)及びブラック(K)の各色に応じた現像部144を備え、これらの色の組み合わせによるカラー印刷を行うことができるように設けられていてもよい。
定着部150は、画像形成部140によって用紙Pに形成された画像を定着させる。
具体的には、定着部150は、例えば、用紙Pの搬送経路を挟んで互いの外周面が当接するように設けられた定着ローラー対151、151や、定着ローラー対151、151のうち、画像形成部140により画像が形成された用紙Pの面側(例えば、図1の上側)のローラーを加熱する加熱部152等を備える。定着部150は、回転駆動される定着ローラー対151、151により用紙Pを挟み込むとともに加熱部152により加熱された一方のローラーで画像が形成された用紙Pを加熱しながら搬送することで、用紙Pに転写されたトナー像を用紙Pに定着させる。
制御部160は、操作表示部180又は通信部190から入力される指示に応じて、画像形成システム1の各装置や各装置が備える各部を統括的に制御する。制御部160は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等を備えており、CPUは、記憶部170に格納されたプログラムを読み出し、RAM内のワークエリアに展開し、プログラムとの協働によって各種処理を実行する。
例えば、制御部160は、読取部110を介して取得された画像データに基づいて、画像形成装置100による用紙Pに対する画像形成等を行う。
また、制御部160は、予め設定された加湿処理条件に応じて、第1用紙処理装置200による用紙Pに対する加湿処理を行う。
また、制御部160は、予め設定された設定条件に応じて、第2用紙処理装置300による用紙Pに対する用紙処理を行う。
なお、本実施形態においては、図2を参照して後述するように画像形成システム1全体を統括的に制御する制御部160を画像形成装置100が備えているが、画像形成装置100、第1用紙処理装置200、第2用紙処理装置300のそれぞれが、各装置内の制御を及び装置間の通信を行う制御部を備えていてもよい。
記憶部170は、制御部160により実行されるプログラム、プログラムの実行に必要なデータを記憶している。
例えば、記憶部170は、第1用紙処理装置200の加湿部230の動作を制御するための加湿処理条件を記憶している。記憶部170は、ユーザーによる操作表示部180の操作により加湿処理条件の設定がなされると、この設定された加湿処理条件を記憶する。加湿処理条件の詳細については、後述する。
この他、記憶部170は、例えば、第2用紙処理装置300における用紙処理に関する設定条件等を記憶している。
操作表示部180は、画像形成システム1の動作に係る各種の情報を表示するとともに表示内容に応じてユーザーにより行われる各種の入力操作を検知するタッチパネルや、ユーザーにより行われる各種の入力操作のための複数のスイッチ等を備える。なお、制御部160は、操作表示部180のタッチパネルにおける表示内容の制御に係る処理を行う。また、制御部160は、操作表示部180を介してユーザーにより行われた各種の入力操作内容に基づいて画像形成システム1の動作を制御する。
操作表示部180は、例えば、第1用紙処理装置200の加湿部230の動作に関する加湿処理条件を入力する際に利用される。
通信部190は、ネットワークインターフェースカード(Network Interface Card 、NIC)又はこれに相当する構成等を具備し、画像形成システム1と他のコンピューターとの間での通信を行う。制御部160は、通信部190を介して画像データを含む印刷ジョブが入力された場合、当該印刷ジョブに基づいて、画像形成等を行う。
こうした画像形成装置100から排出された用紙Pは、第1用紙処理装置200に搬送される。
[第1用紙処理装置]
次に、第1用紙処理装置200について説明する。
図3は、第1用紙処理装置200の主要構成を示す図である。
第1用紙処理装置200は、図2、3に示すように、例えば、導入部210、第1搬送部220、加湿部230、第2搬送部240、デカール部250、及び排出部260等を備える。
なお、以下の説明において、X方向について右側及び左側を付して説明し、Z方向について上側及び下側を付して説明する。右側は、第1用紙処理装置200に対する画像形成装置100側であり、左側は、第1用紙処理装置200に対する第2用紙処理装置300側である。また、上側は、第1用紙処理装置200における排出部260側であり、下側は、第1用紙処理装置200における加湿部230側である。
導入部210は、画像形成装置100から排出された用紙Pを、第1用紙処理装置200内部に受け入れる。
第1搬送部220は、導入部210により第1用紙処理装置200内部に受け入れた用紙Pを、導入部210より下方に設けられた加湿部230に搬送する。第1搬送部220の途中には、用紙Pを第2搬送部240に導く際の搬送経路の分岐点となる分岐点Q1が設けられている。
図4は、加湿部230構成を示す要部拡大図である。
加湿部230は、第1搬送部220により搬送されてきた用紙Pを加湿するためのものであって、例えば、加湿ローラー対231,231、加湿ローラー対231,231の各々に水を運ぶ給水ローラー232,232、加湿ローラー対231,231に付着した余分な水を拭うブレード部233,233、給水ローラー232,232に供給される水を貯留する貯留部234、水を備蓄するタンク235、加湿ローラー対231,231の上流側に設けられたセンサー236、及び加湿ローラー対231,231に用紙を搬送する搬送ローラー237,237等を備えている。
加湿ローラー対231,231は、用紙Pの幅方向に長尺で外周面が互いに当接した状態に設けられ、第1駆動部231a(図2参照)の駆動により回転し、用紙を挟持搬送する。なお、本実施形態においては、用紙の搬送速度は一定となるように制御されている。
加湿ローラー対231,231は、その外周面に水を保持可能に構成される。加湿ローラー対231,231は、水を保持可能な親水性を有するゴム等により形成され、例えば、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)等を好適に用いることができる。
加湿ローラー対231,231は、水を保持した部分で用紙Pを挟持して回転した場合、用紙Pを下流に搬送しつつ当該用紙Pを加湿し、水を保持していない部分で用紙Pを挟持して回転した場合、用紙Pを下流に搬送する通常の搬送ローラーとして機能する。
また、加湿ローラー対231,231は、第2駆動部231b(図2参照)の駆動により互いに当接又は離間する方向に移動可能に構成され、これにより用紙を挟持する際の押圧力を変更することが可能となっている。なお、本実施形態においては、加湿ローラー対231,231の間の距離(用紙を挟持する際の押圧力)は、一定となるように制御されている。
給水ローラー(給水部)232,232は、加湿ローラー対231,231の各々に対して設けられ、加湿ローラー231の外周面及び貯留部234に貯留された水に当接した状態で回転することで貯留部234の水を外周面に保持し、加湿ローラー231に運ぶためのものである。
給水ローラー232,232は、第3駆動部232a(図2参照)の駆動により加湿ローラー対231,231に対して当接又は離間する方向に移動可能となっている。
ブレード部233,233は、加湿ローラー対231,231の各々の上方の加湿ローラー対231,231の外周面に接触可能な位置に設けられる。ブレード部233,233は、加湿ローラー対231,231が回転した際にその外周面を擦ることで、加湿ローラー対231,231の外周面に保持された余分な水を拭うことができる。
貯留部234は、給水ローラー232,232の外周面の弧に沿うように弧を描いた底面を有し、その弧状の底面上に水を貯留する。各給水ローラー232の外周面は、貯留部234に貯留された水の水面よりも下側であって、かつ、貯留部234の弧状の底面に当接しない位置となっている。これによって、各給水ローラー232は、回転に伴って貯留部234に貯留された水を外周面に纏わせる。また、貯留部234は、送出路234aにより下方のタンク235と連結されている。
タンク235は、内部に水を備蓄する容器である。タンク235内の水は、図示しないポンプの動作によって送出路234aを経て貯留部234に送り出される。これにより、貯留部234に貯留される水の量を適切な量に保つことができる。
センサー236は、加湿ローラー対231,231のニップ部よりも用紙Pの搬送方向の上流側の所定位置に設けられ、用紙Pが当該所定位置まで搬送されてきたことを検知して、制御部160に検知信号を出力する。
搬送ローラー237,237は、図示しない駆動モーターにより回転駆動し、加湿ローラー対231,231まで用紙Pを搬送する。
搬送ローラー237,237の回転速度は加湿ローラー対231,231と同一である。また、搬送ローラー237,237が用紙Pを挟持した際に用紙Pに掛かる押圧力も、加湿ローラー対231,231と同一となるように設定されている。
本実施の形態では、上記した加湿部230において、制御部160の制御により、加湿処理条件に応じた加湿処理が実行される構成である。加湿処理の詳細については、後述する。
図3に戻って、第2搬送部240は、導入部210により第1用紙処理装置200内部に受け入れた用紙Pを、加湿部230を経ることなく加湿部230の下流側に搬送する。即ち、第2搬送部240は、第1搬送部220の分岐点Q1を介して加湿部230に向かわず分岐して搬送された用紙Pを、加湿部230の下流側に設けられた合流点Q2に搬送する。
デカール部250は、用紙Pを搬送しながら当該用紙Pのカールを矯正するための機構であって、第1デカール部10、第2デカール部20、及び第3デカール部30を備えている。
第1デカール部10及び第2デカール部20は、用紙Pの大きなカールを矯正するためのものである。第1デカール部10は、下方から搬送されてきた用紙Pを右方に向かって搬送し、第2デカール部20は、右方から搬送されてきた用紙Pを上方に向かって搬送する。
また、第3デカール部30は、用紙Pの微小なカールを矯正するためのものであり、用紙Pを下方から上方に向かって搬送しつつ、用紙Pに左右から交互に挟持力を付与する。
排出部260は、デカール部250の第3デカール部30から搬送されてきた用紙Pを受け取って下方に搬送した後に左方に搬送する湾曲搬送部を有し、当該湾曲搬送部を介して、用紙Pを第2用紙処理装置300まで搬送する。
上述したように、第1用紙処理装置200においては、導入部210から排出部260に至るまで、装置内部に湾曲した搬送経路が形成されている。これは、用紙Pを一方の面側にカールすることを防止する目的で、湾曲方向が一方に偏らないようにしているためである。
ここで、第1用紙処理装置200の加湿部230における加湿処理について説明する。
本実施形態の加湿処理は、予め設定された加湿処理条件に基づいて実行される処理であり、用紙Pにおける用紙処理を行う範囲にのみ加湿(水を塗布する)処理である。
加湿処理条件とは、ジョブの情報に応じて、加湿ローラー対231,231における水の塗布範囲(A)と用紙Pにおける水の塗布範囲(B)を定めたものである。
ここで、加湿ローラー対231,231における水の塗布範囲(A)とは、給水ローラー(給水部)232,232により加湿ローラー対231,231の外周面に水を塗布する際の、外周方向について一定の長さを有する範囲である。また、用紙Pにおける水の塗布範囲(B)とは、用紙Pにおける用紙処理を行う範囲であり、より具体的には、用紙Pにおける用紙処理を行う範囲の、用紙搬送方向について一定の長さを有する範囲である。
図5は、加湿処理条件を示すテーブルの一例である。
図5では、用紙Pの種類として、普通紙、厚紙(坪量が例えば100g/m以上の用紙)、およびコートボール紙を有し、用紙処理の種類として穿孔、綴じ、折りを有し、これらの組み合わせに対して、加湿ローラー対231,231における水の塗布範囲(A)と、用紙Pにおける水の塗布範囲(B)とが定められている。なお、普通紙の場合にはジョブに10枚以上の用紙が含まれる場合に、加湿処理を実行する。
加湿処理条件は、例えば以下のように設定される。厚紙に折り処理を実行する場合の加湿処理条件を例として説明する。
図6中で太線Fに示すように、用紙Pの長さ方向の中心部分に折り目Fを入れて折り曲げる折り処理(中折り)を実行する場合を考える。この場合、折り目F近傍が用紙Pにおける用紙処理を行う範囲(B)にあたる。すなわち、用紙Pのコシを弱くして、折り処理を行う用紙処理機構の負荷を低減するためには、折り目F近傍に対して水を塗布することが望ましい。ここで、用紙Pにおける用紙処理を行う範囲(B)を、折り目F直上のみとしてもよいし、折り目Fから用紙の長さ方向に所定の幅を設けた範囲としてもよい。ここでは、用紙Pにおける用紙処理を行う範囲(B)をL3とする。
そして、本実施形態においては、ある用紙Pの種類と用紙処理の種類の組み合わせに対して、加湿ローラー対231,231における水の塗布範囲(A)と用紙Pにおける水の塗布範囲(B)とが同一の長さになるよう設定する。
すなわち、加湿ローラー対231,231における水の塗布範囲(A)をL3とする。より具体的には、図7に示すように、加湿ローラー対231,231の外周面上の長さL3の範囲を加湿ローラー対231,231における水の塗布範囲(A)とする。なお、加湿ローラー対231,231における水の塗布範囲(A)は、加湿ローラー対231,231の全外周面上のうち、用紙に水を塗布する際に用紙Pにおける用紙処理を行う範囲(B)に水を塗布することができるような位置を設定する。
このように、ジョブの内容、例えば用紙の種類、用紙の枚数、用紙処理の種類に応じて加湿処理条件を設定する。
なお、図5においては穿孔処理、綴じ処理、折り処理のそれぞれには単一の塗布範囲が設定されているが、用紙に対して実行する処理の具体的な内容に応じてより詳細な加湿処理条件を設定することもできる。例えば、用紙を三つ折りにする三つ折り処理を実行する場合には、二つの折り目の位置にそれぞれ対応する二つの塗布範囲を設定することができる。
また、所定枚数以上の用紙に対して折り処理を実行する場合の用紙の塗布範囲(B)は所定枚数未満の用紙に対して折り処理を実行する場合の用紙の塗布範囲(B)よりも広くしてもよい。
また、加湿処理条件に当てはまらない場合、即ち、用紙処理を行う用紙Pの種類と用紙処理の種類の組み合わせに対して、加湿ローラー対231,231における水の塗布範囲(A)と用紙Pにおける水の塗布範囲(B)とが設定されていない場合、加湿処理は実行されない。
制御部160は、ジョブが始まると、ジョブ情報及び加湿処理条件に基づいて、加湿処理を実行するか又は実行しないかの判断を行うと共に、加湿ローラー対231,231における水の塗布範囲(A)と用紙Pにおける水の塗布範囲(B)を決定する。
そして、制御部160は、第3駆動部232aを制御することにより回転駆動中の加湿ローラー対231,231に対して、外周面に水を保持した給水ローラー232,232を所定タイミングで所定時間だけ当接させることで、加湿ローラー対231,231における水の塗布範囲(A)に水を塗布する制御を行う。
また、制御部160は、加湿ローラー対231,231及び搬送ローラー237,237を予め定められた一定の回転速度で回転させ、用紙Pを、予め定められた一定の搬送速度で下方から上方に搬送し、水の塗布された加湿ローラー対231,231により用紙Pを挟持搬送することで、用紙Pにおける水の塗布範囲(B)に水を塗布する制御を行う。
図8は、加湿部230における上記の加湿処理の動作を示すフローチャートである。
かかる処理の前提として、図9(a)に示すように、加湿ローラー対231,231は、第1駆動部231aの駆動により予め定められた一定の回転速度で回転していることとする。また、用紙Pは、予め定められた一定の搬送速度で下方から上方に搬送されてくることとする。
先ず、制御部160は、ジョブ情報を取得する(ステップS11)。
具体的には、用紙Pの種類や枚数、用紙Pに対してなされる用紙処理の種類を取得する。
ここでは例として、厚紙に対して折り処理を実行することとする。なお、制御部160は、入力されたジョブ情報に含まれる紙種の情報に基づいて厚紙であると判断してもよいし、坪量の情報に基づいて厚紙であると判断してもよい。
次いで、制御部160は、記憶部170に記憶された加湿処理条件を参照し、取得したジョブ情報に応じて、加湿処理を実行するか否かを判断する(ステップS12)。
具体的には、制御部160は、記憶部170に記憶された加湿処理条件を参照し、取得したジョブ情報に対応する組み合わせがあるか否かを判断し、組み合わせがある場合には、加湿処理を実行すると判断し、組み合わせがない場合には、加湿処理を実行しないと判断する。ここでは、厚紙に対して折り処理を実行するので、図5に示した加湿処理条件に基づき、加湿処理を実行すると判断する。
そして、加湿処理を実行しないと判断した場合には(ステップS12:NO)、制御部160は、本処理を終了する。
一方、加湿処理を実行すると判断した場合には(ステップS12:YES)、制御部160は、加湿ローラー対231,231における水の塗布範囲(A)と用紙Pにおける水の塗布範囲(B)を決定する(ステップS13)。
具体的には、制御部160は、記憶部170に記憶された加湿処理条件を参照し、取得したジョブ情報に対応する組み合わせに応じた、加湿ローラー対231,231における水の塗布範囲(A)と用紙Pにおける水の塗布範囲(B)を決定する。
なお、上述のように、本実施形態においては、加湿ローラー対231,231における水の塗布範囲(A)と用紙Pにおける水の塗布範囲(B)とが同一の長さになるように加湿処理条件が設定されている。
したがって、ここでは、加湿ローラー対231,231における水の塗布範囲(A)および用紙Pにおける水の塗布範囲(B)をともにL3と設定する。
次いで、制御部160は、用紙Pにおける水の塗布範囲(B)の先端部が、加湿ローラー対231,231のニップ部より上流側の所定位置に到達したか否かを判断する(ステップS14)。
具体的には、制御部160は、センサー236から出力された検知信号を検出してからの経過時間と用紙Pの搬送速度に基づいて、用紙Pにおける水の塗布範囲(B)の先端部が所定位置に達したか否かを判断する。
そして、用紙Pにおける水の塗布範囲(B)の先端部が所定位置に達していない場合(ステップS14:NO)、ステップS14の処理を繰り返す。
一方、用紙Pにおける水の塗布範囲(B)の先端部が所定位置に達したと判断した場合(ステップS14:YES)、制御部160は、第3駆動部232aを駆動して、給水ローラー232,232を加湿ローラー対231,231に当接させた状態とする(ステップS15)。
これにより、加湿ローラー対231,231に給水ローラー232,232から水の供給が開始される(図9(b)参照)。
次いで、制御部160は、所定時間経過したか否かを判断し(ステップS16)、所定時間経過していないと判断した場合(ステップS16:NO)、ステップS16の処理を繰り返す。
一方、所定時間経過したと判断した場合(ステップS16:YES)、制御部160は、給水ローラー232,232を加湿ローラー対231,231から離間させる(ステップS17)。
所定時間とは、加湿ローラー対231,231における水の塗布範囲(A)全体に対して水が供給されるまでにかかる時間であり、水の塗布範囲(A)の長さと加湿ローラー対231,231の回転速度により予め算出されている。
これにより、加湿ローラー対231,231は、予め定められた塗布範囲(A)に対して水が塗布された状態となる(図9(c)参照)。
その後、用紙Pにおける塗布範囲(B)の先端部が加湿ローラー対231,231のニップ部に到達したタイミングで、加湿ローラー対231,231の水の塗布範囲(A)が用紙Pに接触することで、用紙Pに対して水の塗布が開始される(図10(a)参照)。
次いで、用紙Pにおける塗布範囲(B)の後端部が加湿ローラー対231,231のニップ部から解放されるタイミングで、加湿ローラー対231,231の塗布範囲(A)が用紙Pから離間することで、用紙Pに対する水の塗布が終了する(図10(b)参照)。
また、加湿ローラー対231,231における水の塗布範囲(A)は、用紙Pに水を供給した後、ブレード部233,233によりその外周面に保持された水が拭われる。
以上の加湿処理により、用紙Pは、塗布範囲(B)のみに水が塗布された状態となって、下流側に搬送されることとなる。
[第2用紙処理装置]
図1に戻って、第2用紙処理装置300は、例えば、第1の搬送路310、第2の搬送路320、切換部材330、及び排紙トレイ340A,340B等を有する。また、第1の搬送路310には、例えば、穿孔部311等が配される。また、第2の搬送路320には、例えば、スタッカー321、揃え部材322、綴じ部323、及び折り部324等が配される。
第1の搬送路310は、ストレートパスとも呼ばれ、複数のローラーや、各ローラーを駆動する図示しない駆動部等を有し、用紙Pを搬送する。
穿孔部311は、パンチロッドを備え、第1用紙処理装置200から搬送されてきた用紙Pにパンチ穴を形成する穿孔処理を施す。パンチロッドの下方には、パンチ穴の形成により生じたパンチ屑を収容する屑箱が備えられる。
本実施形態においては、用紙Pに対して穿孔処理を施す場合、用紙Pは、穿孔処理を施す範囲が加湿された状態で、上流側から搬送されてくる。このため、第1用紙処理装置200へ用紙Pが搬送されるまでの間に用紙Pが静電気で帯電した場合であっても、用紙Pに塗布された水によって、用紙P上の静電気が除電されている。よって、穿孔部311で穿孔処理を施す際に、静電気によりパンチ屑が用紙に貼りつくことが防止され、パンチ屑の処理にかかる煩わしさを低減することができる。
また、用紙Pが厚紙や剛性の強い用紙である場合、穿孔処理時に穿孔部311に掛かる負荷を低減できると共に、騒音や振動の発生を抑制することができる。
第2の搬送路320は、スタックパスとも呼ばれ、第1の搬送路310と同様に、複数のローラーや、各ローラーを駆動する図示しない駆動部等を有し、用紙Pを搬送する。
スタッカー321は、第2の搬送路320へ搬送された用紙Pを格納し、複数の用紙Pを一時的に堆積させる。
揃え部材322は、スタッカー321の両側面に移動可能に設けた一対の幅整合部材である。揃え部材322は用紙搬送方向と直交する方向に移動可能であり、用紙Pがスタッカー321上に搬送される際には、用紙幅より広く開放され、スタッカー321上を搬送された後に、用紙の幅方向の側縁を軽打して用紙の幅を揃える。すなわち、用紙Pの搬送方向に垂直な方向について、複数の用紙Pの位置を揃える。
綴じ部323は、ステープラを備え、スタッカー321に積載された複数の用紙Pからなる用紙束を針で綴じる綴じ処理を施す。綴じ枚数、綴じ位置(例えば、縦辺部を綴じるか、あるいは横辺部か等)、及び綴じ数等の処理条件は、画像形成装置100の操作表示部180にて設定された設定条件により決定される。
本実施形態においては、厚紙や剛性の強い用紙Pに対して綴じ処理を施す場合、用紙Pは、綴じ処理を施す範囲が加湿された状態で、上流側から搬送されてくる。このため、綴じ処理時に綴じ部323に掛かる負荷を低減できると共に、騒音や振動の発生を抑制することができる。
折り部324は、スタッカー321に堆積された複数の用紙Pに折り畳み処理を施す。
本実施形態においては、厚紙や剛性の強い用紙Pに対して折り畳み処理を施す場合、用紙Pは、折り畳み処理を施す範囲が加湿された状態で、上流側から搬送されてくる。このため、折り畳み処理時に折り部324に掛かる負荷を低減できると共に、騒音や振動の発生を抑制することができる。
なお、折り処理を施された用紙束は、不図示の搬送ベルトにより排紙トレイ340Bに排出される。
切換部材330は、用紙の搬送方向をガイドして、用紙を第1の搬送路310および第2の搬送路320のいずれに搬送するかを切り替える。すなわち、切換部材330が第一の位置に位置するときは、用紙は第1の搬送路310に搬送され、切換部材330が第二の位置に位置するときは、用紙は第2の搬送路320に搬送される。
排紙トレイ340Aは、第1の搬送路310から排出された用紙を堆積する。また、排紙トレイ340Bは、第2の搬送路320から排出された用紙を堆積する。
なお、第2用紙処理装置300は上記構成に限られるものでない。第2用紙処理装置300としては、これ以外にも、例えば、断裁等の用紙処理を行うための構成を具備していてもよい。
以上のように、本実施形態によれば、用紙Pを加湿する加湿ローラー対231,231と、加湿ローラー対231,231を回転させる第1駆動部231aと、を有する加湿部230と、加湿ローラー対231,231の外周面に水を供給する給水ローラー232,232と、給水ローラー232,232により加湿ローラー対231,231の外周面の所定の一部にのみ水を供給した後、第1駆動部231aにより回転させた加湿ローラー対231,231に用紙を挟持させ、所定の一部を用紙における用紙処理を実行する範囲に接触させる制御部160と、を備える。
このため、用紙Pに対して、用紙処理を実行する範囲にのみ水を塗布することができるので、用紙Pが過度に加湿されることがなく、装置内の加湿ローラー対231,231の下流域の通紙経路に水滴がつき、後続の用紙Pの先端が貼りついてジャムが発生したり、金属部品に錆びが発生するという問題が発生するのを防止することができる。
また、用紙Pにおける用紙処理を実行する範囲に水が塗布されるため、厚紙や剛性の強い用紙Pに対して用紙処理を行う場合に用紙処理機構の駆動系に掛かる負荷を抑えることができると共に、騒音や振動の発生を抑制することができる。
また、加湿ローラー対231,231により挟持搬送した際に加湿されるため、用紙Pを均一に加湿することができる。
よって、用紙処理により装置に生じる不具合と、加湿により装置に生じる悪影響を抑えることができる。
また、本実施形態によれば、加湿ローラー対231,231の外周面の所定の一部と、用紙Pにおける用紙処理を実行する範囲とは、用紙搬送方向において同一の長さである。
このため、給水ローラー232,232を制御するのみで用紙Pにおける水の塗布範囲(B)に水を塗布することができる。
(変形例1)
なお、上記実施形態においては、加湿処理において、加湿ローラー対231,231を一定の回転速度で回転駆動させる構成を例示して説明したが、用紙Pにおける水の塗布範囲(B)の先端部が加湿ローラー対231,231のニップ部に到達した時点で、加湿ローラー対231,231の回転速度を下げる構成としても良い。
図11は、変形例1の加湿処理を示すフローチャートである。
なお、図11のフローチャートの前提として、図8のステップS11〜S17が実行され、加湿ローラー対231,231における水の塗布範囲(A)に水が塗布されていることとする。
先ず、制御部160は、用紙Pにおける水の塗布範囲(B)の先端部が加湿ローラー対231,231のニップ部に到達したか否かを判断し(ステップS101)、到達しない場合(ステップS101:NO)、ステップS101を繰り返す。
一方、用紙Pにおける水の塗布範囲(B)の先端部が加湿ローラー対231,231のニップ部に到達した場合(ステップS101:YES)、制御部160は、第1駆動部231aを制御して、加湿ローラー対231,231の回転速度を遅くする(ステップS102)。
次いで、制御部160は、用紙Pにおける水の塗布範囲(B)が加湿ローラー対231,231のニップ部を通過するだけの所定時間経過したか否かを判断し(ステップS103)、所定時間経過していないと判断した場合(ステップS103:NO)、ステップS103を繰り返す。
一方、所定時間経過したと判断した場合(ステップS103:YES)、制御部160は、第1駆動部231aを制御して、加湿ローラー対231,231の回転速度を元の回転速度に戻す(ステップS104)。
これにより、加湿ローラー対231,231用紙Pに当接している時間が長くなり、用紙Pに塗布される水の量を多くすることができる。
(変形例2)
また、用紙Pにおける水の塗布範囲(B)の中央部が加湿ローラー対231,231のニップ部に到達した際、加湿ローラー対231,231の回転を所定時間停止する構成とすることも可能である。
図12は、変形例2の加湿処理を示すフローチャートである。
なお、図12のフローチャートの前提として、図8のステップS11〜S17が実行され、加湿ローラー対231,231における水の塗布範囲(A)に水が塗布されていることとする。
先ず、制御部160は、用紙Pにおける水の塗布範囲(B)の中央部が加湿ローラー対231,231のニップ部に到達したか否かを判断し(ステップS201)、到達しない場合(ステップS201:NO)、ステップS201を繰り返す。
一方、用紙Pにおける水の塗布範囲(B)の中央部が加湿ローラー対231,231のニップ部に到達した場合(ステップS201:YES)、制御部160は、第1駆動部231aを制御して、加湿ローラー対231,231の回転を停止する(ステップS202)。
ここで、加湿ローラー対231,231の停止時間は、用紙Pの坪量により予め設定されている。
図13は、加湿ローラー対231,231の停止時間と用紙Pの坪量の関係を示す一例である。図13に示すように、坪量が大きい程、停止時間を長くすることが好ましい。
次いで、制御部160は、停止時間が過ぎたか否かを判断し(ステップS203)、停止時間が過ぎていない場合(ステップS203:NO)、ステップS203を繰り返す。一方、停止時間が過ぎた場合(ステップS203:YES)、第1駆動部231aを制御して、加湿ローラー対231,231の回転を開始する(ステップS204)。
これにより、加湿ローラー対231,231用紙Pに当接している時間が用紙Pの坪量に応じて適切に設定され、用紙Pに適切な量の水を塗布することができる。
なお、上記変形例1と変形例2を組み合わせた制御を行うことができるのは勿論である。
即ち、用紙Pにおける水の塗布範囲(B)の先端部が加湿ローラー対231,231のニップ部に到達すると、加湿ローラー対231,231の回転速度を遅くし、用紙Pにおける水の塗布範囲(B)の中央部が加湿ローラー対231,231のニップ部の中央部に到達したら、その位置で加湿ローラー対231,231の回転を停止させる制御とすることもできる。
(変形例3)
また、上記実施形態においては、加湿ローラー対231,231における水の塗布範囲(A)と、用紙Pにおける水の塗布範囲(B)が同一の長さである構成を例示して説明したが、加湿ローラー対231,231における水の塗布範囲(A)の長さが、用紙Pにおける水の塗布範囲(B)の長さより長くなるよう設定することも可能である。
すなわち、図5に示した加湿処理条件に代えて、図14に示す加湿処理条件に基づいて加湿処理を実行する。ここで、図14に示す加湿処理条件は、L1’>L1,L2’>L2,L3’>L3の関係にある。
この場合、制御部160は、第1駆動部231aを制御して、用紙を搬送する搬送部材(例えば搬送ローラー237,237)が用紙を搬送する速度よりも加湿ローラー対231,231の表面における速度が速くなるように、加湿ローラー対231,231の回転速度を上げる。すなわち、制御部160は、加湿ローラー対231,231が用紙Pの表面においてスリップするように制御する。
図15は、変形例3の加湿処理の動作を示すフローチャートである。図15のフローチャートで示す制御においては、制御部160は、用紙Pにおける水の塗布範囲(B)の先端部が加湿ローラー対231,231のニップ部に到達すると、第2駆動部231bを制御して、加湿ローラー対231,231の押圧力を下げると共に、第1駆動部231aを制御して、加湿ローラー対231,231の回転速度を上げる制御を実行する。
図15のフローチャートの前提として、図8のステップS11〜S17が実行され、加湿ローラー対231,231における水の塗布範囲(A)に水が塗布されていることとする。なお、ここでは、図14に示す加湿処理条件に基づいて、加湿ローラー対231,231における水の塗布範囲(A)は、用紙Pにおける水の塗布範囲(B)の長さより長く設定されている。
先ず、制御部160は、用紙Pにおける水の塗布範囲(B)の先端部が加湿ローラー対231,231のニップ部に到達したか否かを判断し(ステップS301)、到達しない場合(ステップS301:NO)、ステップS301を繰り返す。
一方、用紙Pにおける水の塗布範囲(B)の先端部が加湿ローラー対231,231のニップ部に到達した場合(ステップS301:YES)、制御部160は、図示しない移動機構により加湿ローラー対231,231を僅かに離間させ、加湿ローラー対231,231の押圧力を下げると共に、第1駆動部231aを制御して、加湿ローラー対231,231の回転速度を所定速度より上げる(ステップS302)。
ここで、搬送ローラー237,237の回転速度は所定速度のままであり、搬送ローラー237,237の用紙Pに対する押圧力も当初のままである。
このため、加湿ローラー対231,231は用紙Pの表面においてスリップし、用紙Pにおける水の塗布範囲(B)に対して、これよりも長い加湿ローラー対231,231における水の塗布範囲(A)を当接させることができる。
次いで、制御部160は、用紙Pにおける水の塗布範囲(B)が加湿ローラー対231,231のニップ部を通過するだけの所定時間経過したか否かを判断し(ステップS303)、所定時間経過していないと判断した場合(ステップS303:NO)、ステップS303を繰り返す。
一方、所定時間経過したと判断した場合(ステップS303:YES)、制御部160は、図示しない移動機構により加湿ローラー対231,231の押圧力を元に戻すと共に、第1駆動部231aを制御して、加湿ローラー対231,231の回転速度を元の所定速度に戻す(ステップS304)。
これにより、加湿ローラー対231,231における水の塗布範囲(A)が長く、この範囲を用紙Pにおける水の塗布範囲(B)に当接させることができるため、用紙Pに塗布する水の量を多くすることができる。
なお、上述した例においては、制御部160は、第2駆動部231bを制御して、加湿ローラー対231,231の押圧力を下げると共に、第1駆動部231aを制御して、加湿ローラー対231,231の回転速度を上げることによって、加湿ローラー対231,231が用紙Pの表面においてスリップするように制御したが、このような制御に限られることはない。
例えば、制御部160は、第2駆動部231bを制御して、加湿ローラー対231,231の押圧力を、搬送ローラー237,237が用紙Pを挟持する際の押圧力F1よりも小さい押圧力F2として一定に保つように制御してもよい。この状態において、用紙Pにおける水の塗布範囲(B)の先端部が加湿ローラー対231,231のニップ部に到達すると、第1駆動部231aを制御して、加湿ローラー対231,231の回転速度を上げる制御を実行することで、加湿ローラー対231,231が用紙Pの表面においてスリップするように制御することができる。
(第二の実施の形態)
次に、本発明の第二の実施の形態について、第一の実施の形態と異なる点を中心に説明する。なお、第一の実施の形態と同一の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施の形態においては、制御部160は、用紙Pの種類に応じ、第3駆動部232aを制御して給水ローラー232,232の一方のみを加湿ローラー対231,231の一方に対して当接させ、用紙Pの一面のみ加湿する制御を行う。
具体的に、制御部160は、例えば用紙Pの種類がコートボール紙であった場合、その裏面(非塗工面)にのみ水を塗布する制御を行う。
図16は、上記の加湿処理の動作を示すフローチャートである。
ここでは、用紙Pの種類はコートボール紙であることとする。
図16におけるステップS21、ステップS22は、図8におけるステップS11、ステップS12と同一であるため、詳細な説明は省略する。
ステップS22において加湿処理を実行すると判断した場合には(ステップS22:YES)、制御部160は、所定の種類の用紙であるか否かを判断し(ステップS23)、所定の種類の用紙でない場合(ステップS23:NO)、ステップ25に移行する。一方、所定の種類の用紙である場合(ステップS23:YES)、制御部160は、その一面にのみ水を塗布する制御を行うことを決定する(ステップS24)。
ここでは、用紙Pの種類がコートボール紙であるため、裏面(非塗工面)にのみ水を塗布する制御を行うことを決定する。
次いで、制御部160は、加湿ローラー対231,231における水の塗布範囲(A)と用紙Pにおける水の塗布範囲(B)を決定する(ステップS25)。
ここで、用紙Pの一面にのみ水を塗布する処理を行う場合、制御部160は、加湿ローラー対231の一方(用紙Pの水を塗布する面(裏面)側の加湿ローラー231)における水の塗布範囲(A)と用紙Pにおける水の塗布範囲(B)を決定する。
続くステップS26の処理は、図8におけるステップS14と同一である。
ステップS26において、用紙Pにおける水の塗布範囲(B)の先端部が所定位置に達したと判断した場合(ステップS26:YES)、制御部160は、実行中の処理が、用紙Pの一面にのみ水を塗布する処理であるか否かを判断する(ステップS27)。
そして、用紙Pの一面にのみ水を塗布する処理である場合(ステップS27:YES)、制御部160は、第3駆動部232aを駆動して、用紙Pの水を塗布する面(裏面)側の加湿ローラー231に対応する給水ローラー232(一方の給水ローラー232)を加湿ローラー231に当接させた状態とし(ステップS28)、ステップS30に移行する。一方、用紙Pの一面にのみ水を塗布する処理でない場合(ステップS27:NO)、制御部160は、第3駆動部232aを駆動して、双方の給水ローラー232,232を加湿ローラー対231,231に当接させた状態とし(ステップS29)、ステップS30に移行する。
続くステップS30の処理は、図8におけるステップS16と同一である。
ステップS30において、所定時間経過したと判断した場合(ステップS30:YES)、制御部160は、加湿ローラー231に当接させた給水ローラー232を加湿ローラー対231から離間させる(ステップS31)。
これにより、所定の種類の用紙Pであった場合、その用紙Pの水を塗布する面(裏面)側の加湿ローラー231における水の塗布範囲(A)に対して水が塗布された状態となる。
その後、用紙Pにおける塗布範囲(B)が加湿ローラー対231,231のニップ部を通過することで、用紙Pの一面に対して水が塗布される。
以上のように、本実施の形態によれば、第一の実施の形態と同様の効果が得られるのは勿論のこと、用紙Pの一面のみ加湿することで、用紙Pに応じた適切な処理を行うことができる。例えばコートボール紙の場合は、表面(塗工面)を加湿した場合、水滴がはじかれやすいため、下流域の通紙経路に水滴が付着し、後続の用紙が貼りつくことでジャムが生じる等の悪影響が生じる場合がある。したがって、コートボール紙の場合には裏面(非塗工面)にのみ加湿することで、より確実に悪影響を抑えることができる。
なお、本実施の形態においても、変形例1〜3を適応することが可能であるのは勿論である。
また、上記第一及び第二の実施形態においては、用紙Pにおける水の塗布範囲(B)(用紙Pにおける用紙処理を行う範囲)にのみ加湿処理をする構成を例示して説明したが、用紙Pにおける用紙処理を行う範囲以外の部分にも、用紙処理を行う範囲における水分量より少ない水分量にて加湿処理をすることとしても良い。即ち、用紙Pにおける用紙処理を行う範囲における水分量が、他の部分より多くなるように加湿処理をすることとしても良い。
これにより、用紙Pにおける用紙処理を行う範囲のコシを弱くすることができると共に、用紙Pのそれ以外の領域を適度に加湿し、デカール部250により用紙P全面の波打ちを防止することができる。
なお、用紙処理を行う範囲以外の部分に、用紙処理を行う範囲における水分量より少ない水分量にて加湿処理をするためには、制御部160が第一の実施の形態における変形例3と対照的な制御を実行すればよい。すなわち、制御部160は、第1駆動部231aを制御して、用紙を搬送する搬送部材(例えば搬送ローラー237,237)が用紙を搬送する速度よりも加湿ローラー対231,231の表面における速度が遅くなるように、加湿ローラー対231,231の回転速度を下げる。
より具体的には、例えば以下に説明する二つの例の制御を実行する。なお、以下では、用紙処理を行う範囲における水分量より少ない水分量にて加湿処理を行う範囲を、用紙Pにおける水の塗布範囲(C)とする。
図17は一つ目の例における加湿処理の動作を示すフローチャートである。
制御部160は、用紙Pにおける水の塗布範囲(C)の先端部が加湿ローラー対231,231のニップ部に到達すると(S401;Yes)、第2駆動部231bを制御して、加湿ローラー対231,231の押圧力を下げると共に、第1駆動部231aを制御して、加湿ローラー対231,231の回転速度を下げる制御を実行する(S402)。なお、S403,S404の処理は、図15におけるS303,S304とそれぞれ同一である。
また、二つ目の例として、まず、制御部160は、第2駆動部231bを制御して、加湿ローラー対231,231の押圧力を、搬送ローラー237,237が用紙Pを挟持する際の押圧力F1よりも小さい押圧力F2として一定に保つように制御する。そして、この状態において、用紙Pにおける水の塗布範囲(C)の先端部が加湿ローラー対231,231のニップ部に到達すると、第1駆動部231aを制御して、加湿ローラー対231,231の回転速度を下げる制御を実行する。
上記の二つの例のような制御により、加湿ローラー対231,231が用紙Pの表面においてスリップし、加湿ローラー対231,231における水の塗布範囲(A)の長さが、用紙Pにおける水の塗布範囲(C)の長さより短くなる。これにより、用紙Pに塗布する水の量を少なくすることができる。したがって、上記の方法と、第一の実施の形態および第二の実施の形態において説明した方法と、を組み合わせることにより、一部のみ水分量を多くした加湿処理を実現することが可能となる。
図18(a)は、この場合の用紙Pにおいて加湿処理が行われる状態を示す説明図である。図18(a)において、R1は用紙Pにおける用紙処理を行う範囲であり、R2,R3は用紙Pにおける用紙処理を行う範囲以外の部分である。
図18(b)は用紙Pの搬送方向についての位置と、その位置において塗布される水の水分量との関係を示すグラフである。
図18(b)に示すように、用紙処理を行う範囲R1においては、比較的多い塗布量T1となるように制御することで、用紙処理により装置に生じる不具合を抑えることができる。一方、用紙Pにおける用紙処理を行う範囲以外の部分R2,R3においては、比較的少ない水分量T2となるように制御することで、デカール部250により用紙P全面の波打ちを防止することができる。なお、このとき比較的少ない水分量T2を適切な水分量に設定することにより、加湿により装置に生じる悪影響を抑えることができる。
また、上記第一及び第二の実施形態においては、給水ローラー232,232により加湿ローラー対231,231の外周面に水を供給する構成を例示して説明したが、加湿ローラー対231,231の外周面に水を供給可能なものであれば、給水部はローラーに限定されない。
1 画像形成システム
100 画像形成装置
160 制御部
170 記憶部
200 第1用紙処理装置
210 導入部
220 第1搬送部
230 加湿部
231 加湿ローラー対
231a 第1駆動部
231b 第2駆動部
232 給水ローラー(給水部)
232a 第3駆動部
233 ブレード部
234 貯留部
235 タンク
236 センサー
237 搬送ローラー(搬送部材)
240 第2搬送部
250 デカール部
260 排出部
300 第2用紙処理装置
311 穿孔部
323 綴じ部
324 折り部

Claims (10)

  1. 用紙を加湿する加湿部と、
    前記加湿部により用紙の所定の一部のみを加湿させる、又は前記所定の一部を他の部分より多く加湿させる制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記所定の一部の用紙搬送方向における長さをジョブの内容に応じて設定することを特徴とする用紙加湿装置。
  2. 用紙を加湿する加湿部と、
    前記加湿部により用紙の所定の一部のみを加湿させる、又は前記所定の一部を他の部分より多く加湿させる制御部と、を備え、
    前記制御部は、用紙処理の内容に応じて前記所定の一部の位置を設定することを特徴とする用紙加湿装置。
  3. 前記加湿部は、用紙を加湿する加湿ローラー対と、前記加湿ローラー対を回転させる駆動部と、を有し、
    前記加湿ローラー対の外周面に水を供給する給水部を備え、
    前記制御部は、前記給水部により前記加湿ローラー対の少なくとも一方の外周面に水を供給させた後、前記駆動部により回転させた前記加湿ローラー対に用紙を挟持させて用紙を加湿させることを特徴とする請求項1又は2に記載の用紙加湿装置。
  4. 前記給水部は、ローラーであり、
    前記加湿ローラー対と前記給水部とは、当接および離間可能に構成されており、
    前記制御部は、前記加湿ローラー対と前記給水部との当接タイミングを制御することにより前記所定の一部の用紙搬送方向における長さを可変に制御することを特徴とする請求項に記載の用紙加湿装置。
  5. 用紙を加湿する加湿ローラー対と、前記加湿ローラーを回転させる駆動部と、を有する加湿部と、
    前記加湿ローラー対の外周面に水を供給する給水部と、
    前記給水部により前記加湿ローラー対の少なくとも一方の外周面の所定の一部にのみ水を供給した後、前記駆動部により回転させた前記加湿ローラー対に用紙を挟持させ、前記所定の一部を用紙における用紙処理を実行する範囲に接触させる制御部と、を備え、
    前記加湿ローラー対の外周面の所定の一部と、前記用紙における用紙処理を実行する範囲とは、用紙搬送方向において同一の長さであり、
    前記制御部は、前記用紙における用紙処理を実行する範囲の用紙搬送方向先端部が前記加湿ローラー対のニップ部に到達するタイミングで、前記加湿ローラー対の外周面の所定の一部を用紙に接触させるとともに、前記駆動部を制御して、前記加湿ローラー対の回転速度を下げることを特徴とする用紙加湿装置。
  6. 用紙を加湿する加湿ローラー対と、前記加湿ローラーを回転させる駆動部と、を有する加湿部と、
    前記加湿ローラー対の外周面に水を供給する給水部と、
    前記給水部により前記加湿ローラー対の少なくとも一方の外周面の所定の一部にのみ水を供給した後、前記駆動部により回転させた前記加湿ローラー対に用紙を挟持させ、前記所定の一部を用紙における用紙処理を実行する範囲に接触させる制御部と、を備え、
    前記加湿ローラー対の外周面の所定の一部と、前記用紙における用紙処理を実行する範囲とは、用紙搬送方向において同一の長さであり、
    前記制御部は、前記用紙における用紙処理を実行する範囲の用紙搬送方向中央部が前記加湿ローラー対のニップ部に到達するタイミングで、前記加湿ローラー対の外周面の所定の一部を用紙に接触させるとともに、前記駆動部を制御して、前記加湿ローラー対の回転を所定時間停止させることを特徴とする用紙加湿装置。
  7. 用紙を加湿する加湿ローラー対と、前記加湿ローラーを回転させる駆動部と、を有する加湿部と、
    前記加湿ローラー対の外周面に水を供給する給水部と、
    前記給水部により前記加湿ローラー対の少なくとも一方の外周面の所定の一部にのみ水を供給した後、前記駆動部により回転させた前記加湿ローラー対に用紙を挟持させ、前記所定の一部を用紙における用紙処理を実行する範囲に接触させる制御部と、を備え、
    前記加湿部は、前記加湿ローラー対に対して用紙搬送方向上流部に設けられた、用紙を搬送する搬送部材を備え、
    前記加湿ローラー対の外周面の所定の一部は、前記用紙における用紙処理を実行する範囲よりも用紙搬送方向において長く、
    前記制御部は、前記用紙における用紙処理を実行する範囲の用紙搬送方向先端部が前記加湿ローラー対のニップ部に到達するタイミングで、前記加湿ローラー対の外周面の所定の一部を用紙に接触させるとともに、前記駆動部を制御して、前記搬送部材が用紙を搬送する速度よりも前記加湿ローラー対の表面における速度が速くなるように、前記加湿ローラー対の回転速度を上げ、前記用紙における用紙処理を実行する範囲の用紙搬送方向先端部が前記加湿ローラー対のニップ部に到達後の用紙の送り制御において、前記加湿ローラー対を用紙の表面でスリップさせることを特徴とする用紙加湿装置。
  8. 用紙を加湿する加湿ローラー対と、前記加湿ローラーを回転させる駆動部と、を有する加湿部と、
    前記加湿ローラー対の外周面に水を供給する給水部と、
    前記給水部により前記加湿ローラー対の少なくとも一方の外周面の所定の一部にのみ水を供給した後、前記駆動部により回転させた前記加湿ローラー対に用紙を挟持させ、前記所定の一部を用紙における用紙処理を実行する範囲に接触させる制御部と、を備え、
    前記制御部は、用紙の種類に応じ、前記加湿ローラー対の一方に対してのみ前記給水部により水を供給することを特徴とする用紙加湿装置。
  9. 前記加湿ローラー対の外周面の所定の一部と、前記用紙における用紙処理を実行する範囲とは、用紙搬送方向において同一の長さであることを特徴とする請求項に記載の用紙加湿装置。
  10. 用紙に対して画像を形成する画像形成装置と、
    前記画像形成装置により画像が形成された用紙を加湿する請求項1〜の何れか一項に記載の用紙加湿装置と、
    を備えたことを特徴とする画像形成システム。
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