JP2002080157A - カール補正装置 - Google Patents

カール補正装置

Info

Publication number
JP2002080157A
JP2002080157A JP2000269603A JP2000269603A JP2002080157A JP 2002080157 A JP2002080157 A JP 2002080157A JP 2000269603 A JP2000269603 A JP 2000269603A JP 2000269603 A JP2000269603 A JP 2000269603A JP 2002080157 A JP2002080157 A JP 2002080157A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
curl correction
curl
correction amount
information
image forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000269603A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuo Nakamura
保夫 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2000269603A priority Critical patent/JP2002080157A/ja
Publication of JP2002080157A publication Critical patent/JP2002080157A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 カール補正量の自動調整によるカール補正が
適正に行われない場合であっても、必要に応じて適正な
カール補正を実現することができるカール補正装置を提
供する。 【解決手段】 カール補正装置5によるカール補正量を
調整する調整機構と、この調整機構により調整するカー
ル補正量を用紙の種類、画像濃度等の所定のパラメータ
情報に応じて予め規定した設定条件に制御する自動制御
手段16とを備えたカール補正装置において、その調整
機構により調整するカール補正量を手動で変更する手動
変更手段7を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真技術等を
用いた複写機、プリンタ、複合機等の画像形成装置に使
用され、その画像形成装置において画像情報に応じて形
成されるトナー像の用紙への定着時に生じる用紙のカー
ル(湾曲変形)を補正するカール補正装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】電子写真技術を用いた画像形成装置で
は、一般に、感光体等の像担持体に画像情報に応じて形
成される静電潜像を現像剤により現像し、その現像によ
り得られたトナー像を用紙に直接又は中間転写体を介し
て転写した後、その用紙を定着用加熱ロールと加圧ロー
ル又はベルトとの間(圧接部)を通してトナー像を用紙
に定着させることにより画像形成が行われるが、その定
着後の用紙が表面側又は裏面側に反るように湾曲変形す
る現象、いわゆるカールが発生する。このため、従来の
画像形成装置のなかには、そのようなカールが原因とな
って発生する紙詰まり、排紙部での収容上のかさばり、
両面画像形成時の画質低下等の不具合を回避する目的
で、その定着時に発生する用紙のカールを補正するため
のカール補正装置を使用する場合がある。
【0003】この種のカール補正装置としては、例え
ば、弾性ロールとこの弾性ロールを押圧して湾曲したニ
ップ搬送部を形成しながら回転する押圧ロールとからな
るロールニップ方式のものや、ベルト支持ロールに掛け
回されて回転するベルトとこのベルトの支持ロール間と
なる部分を押圧して湾曲したニップ搬送部を形成しなが
ら回転する押圧ロールとからなるベルトニップ方式のも
のが主に知られている。このようなカール補正装置は、
そのいずれの方式のものも、定着後の用紙を弾性ロール
又はベルトと押圧ロールとの間の湾曲したニップ搬送部
を通過させて、その用紙をカールした方向とは反対側の
方向に一時的に湾曲変形させることにより、カールのな
い状態に補正(矯正)するようになっている。
【0004】また、このようなカール補正装置は、定着
後に発生するカールが用紙の種類やその用紙に形成する
画像の濃度や環境湿度等の違いにより異なる結果(状
態)となるため、そのカール補正装置により補正するカ
ール補正量を用紙の種類や画像濃度等の所定のパラメー
タに応じて調整するようにしている(特開平6−115
791号公報など)。すなわち、前述したようなカール
補正装置においては、一般に、弾性ロールやベルトを押
圧する押圧ロールの押圧量(押し込む量)を変えること
によりカール補正量を調整するように構成し、使用する
用紙の種類、画像濃度、湿度等の検知情報に応じてカー
ル補正量(押圧ロールの押圧量)を変更するように制御
している。なお、このようなカール補正量の調整は、一
般にそのカール補正量と用紙の種類、画像密度、湿度等
の条件とを関連付けた制御情報を予め作成して記憶させ
ておき、かかる制御情報に基づいて押圧ロールの押圧量
を自動的に制御するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなカール補正量を自動的に調整できるカール補正装置
にあっては、近年における用紙の種類の多様化(多品種
化)等により、実際に使用する用紙が新規なものである
場合は勿論のこと、同じ用紙の種類や重量のものである
場合であっても、適正にカール補正されない場合があ
る。この他、カール補正量の自動調整対象になっている
用紙であっても、その湿度環境等によっては、必ずしも
適正にカール補正されないことがある。
【0006】本発明は、このような課題に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、カール補正量
の自動調整によるカール補正が適正に行われない場合で
あっても、必要に応じて適正なカール補正を実現するこ
とができるカール補正装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、画像情報に応じて形成されるトナー像を用
紙に転写した後に定着する作像手段を備えた画像形成装
置に組み込まれ又は接続されて、その作像手段の定着時
に用紙に生じるカールを一時的に湾曲変形させるように
通過させて補正するカール補正装置であって、そのカー
ル補正装置によるカール補正量を調整する調整機構と、
この調整機構により調整するカール補正量を用紙の種
類、画像濃度等の所定のパラメータ情報に応じて予め規
定した設定条件に制御する自動制御手段とを備えたカー
ル補正装置において、前記調整機構により調整するカー
ル補正量を手動で変更する手動変更手段を設けたことを
特徴とするものである。
【0008】ここで、上記手動変更手段は、通常、前記
調整機構を制御する制御手段の制御条件を手動操作によ
り変更設定できる構成とすればよいが、その調整機構の
カール補正機構を機械的に変更できる構成としてもよ
い。この手段変更手段によりカール補正量を変更する時
期は任意であり、必要によっては画像形成動作中やカー
ル補正中であってもよい。
【0009】この発明のカール補正装置においては、前
記手動変更手段により変更したカール補正量の情報を保
存し、その保存したカール補正量の情報を再利用するカ
ール補正量管理手段を設けてもよい。このカール補正量
管理手段は、手動変更手段が前記したようなソフトウェ
ア的な構成である場合には変更したカール補正量の情報
を記憶手段に記憶させるとともに読み出すことができる
構成とし、また、手動手段が前記したようなメカ的(ハ
ードウェア的)な構成とした場合にはそのメカ的な変更
状態を維持できる構成とすればよい。
【0010】また、このような発明のカール補正装置に
おいては、前記手動変更手段により変更したカール補正
量の情報を前記自動制御手段における設定条件の少なく
とも1部と置き換えて利用するカール補正量書き換え手
段を設けてもよい。このカール補正量書き換え手段は、
特に、手動変更手段が前記したようなソフトウェア的な
構成である場合には、その変更したカール補正量の情報
を既存の設定条件とソフトウェア的に一部書き換えるこ
とができる構成とすればよい。
【0011】さらに、このような発明のカール補正装置
においては、前記手動変更手段により変更したカール補
正量の情報を取り消して、前記自動制御手段によるカー
ル補正量の元の設定条件に戻すリセット手段を設けても
よい。
【0012】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]図1は、本発明
の実施の形態1に係るカール補正装置を使用した画像形
成装置を示すものである。このカール補正装置5は、画
像形成装置1の本体(ハウジング)10内に一体的に組
み込まれた状態で使用されるものである。
【0013】はじめに、画像形成装置1は、画像情報
(データ)に応じたトナー像を形成するとともにそのト
ナー像を用紙Pに転写した後に定着する作像システム2
と、この作像システム2に所定の用紙Pを供給する給紙
システム4と、作像システム2から排出される定着後の
用紙Pに生じるカールを補正する前記カール補正装置5
とが基本的に装備されているプリンタ等である。
【0014】上記作像システム2は、ブラック(K)、
イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色
成分のトナー像をそれぞれ形成する4つの作像ユニット
20K,20Y,20M、20Cと、この各作像ユニッ
ト20K,20Y,20M、20Cで形成されるトナー
像を中間転写体に一時的に転写させた後に用紙Pに再転
写する中間転写機構30と、この中間転写機構30で転
写されたトナー像を用紙Pに定着させる定着装置37と
でその主要部が構成されている。
【0015】このうち作像ユニット20はいずれも、電
子写真プロセスによりトナー像を形成するものであり、
水平方向に所定の間隔をあけて配設されている。また、
この作像ユニット20はいずれも、基本的に、矢印A方
向に回転するように配設される像担持体としての感光ド
ラム21と、この感光ドラム21の周囲近傍に所定の位
置関係で配設される帯電装置22、潜像書込み装置2
3、現像装置24及び転写装置25とを有している。帯
電装置22としてはロールタイプの帯電装置が、潜像書
込み装置23としてはレーザビームLBを画像データに
基づいて適宜変調して感光ドラム21に露光走査するレ
ーザ露光装置(ROS)が、現像装置24としては例え
ば各色成分からなるトナーとキャリアからなる二成分現
像剤を用いた二成分現像方式のものが、転写装置25と
してはロールタイプの帯電装置がそれぞれ使用されてい
る。
【0016】中間転写機構30は、中間転写体としての
中間転写ベルト31と、この中間転写ベルト31を支持
して前記各作像ユニット20における感光ドラム21の
転写位置を通過するように矢印B方向に回転走行させる
駆動ロール32、従動ロール33及びバックアップロー
ル34と、このバックアップロール34と対向して配置
されて二次転写部を構成する二次転写ロール35とで概
略構成されている。定着装置37は、一定方向に回転駆
動する加熱ロール38と、この加熱ロール38に圧接し
て定着ニップ部を形成するように複数本の支持ロールに
支持されて回転する圧接ベルト39とで概略構成されて
いる。図中の符号36は、二次転写後の用紙Pを搬送ベ
ルトに担持させて定着装置37まで搬送する2連式の用
紙搬送ベルト機構である。
【0017】上記給紙システム4は、作像システム2に
供給するための用紙Pを収容する複数の給紙トレイ4
0、41、42と、この各給紙トレイ40〜42から用
紙Pを1枚ずつ送り出す用紙送出機構43とで主に構成
されている。また、給紙トレイ40、41、42には、
その各トレイに収容する用紙Pの重量(坪量)及びコー
ト層の有無(コート紙又は普通紙のいずれか)を選択し
て指定する紙種識別スイッチ(図6の符号SW1,SW
2参照)が配設されている。さらに、この給紙システム
4は、必要に応じて、ハウジング10に取り付けられる
不図示の手差しトレイからも用紙Pを作像システム2に
供給できるように構成してもよい。
【0018】図1において一点鎖線の一部を指す符号R
1は、各給紙トレイからそれぞれ送り出される用紙Pを
作像システム2の二次転写部まで搬送する給紙路であ
り、この給紙路R1は複数の用紙搬送ロール対45と図
示しない用紙ガイド等にて構成されている。この他、図
1中の一点鎖線の一部を指す符号R2は、定着装置37
から排出される定着後の用紙Pをカール補正装置5を経
由させて排紙トレイ44まで搬送する排紙路であり、複
数の用紙搬送ロール対46と図示しない用紙ガイド等に
て構成されている。また、一点鎖線の一部を指す符号R
3は、定着装置37から排出される定着後の用紙Pの表
裏面を反転させるために搬送する反転路であり、用紙P
の搬送進路を切り替える切替つめ47と複数の用紙搬送
ロール対48と図示しない用紙ガイド等にて構成されて
いる。さらに、一点鎖線の一部を指す符号R4は、両面
画像形成時に反転路R3で表裏面が反転された後の用紙
Pを給紙路R1に再度送り込むように搬送する再送路で
あり、複数の用紙搬送ロール対49と図示しない用紙ガ
イド等にて構成されている。
【0019】そして、この実施の形態1に係るカール補
正装置5は、図1や図2に示すように、上向きに反った
カールを補正する第1カール補正装置50と、下向きに
反ったカールを補正する第2カール補正装置51と、定
着後の用紙Pを導入する搬入ロール対57と、導入され
た用紙Pを第1又は第2カール補正装置50、51のい
ずれか一方に送り込むように搬送進路を切り替える切替
つめ58と、カール補正後の用紙Pを排出する搬出ロー
ル対59とでその主要部が構成されている。
【0020】第1カール補正装置50及び第2カール補
正装置51は、いずれもベルトニップ方式のものであ
り、また、駆動ロール52aと従動ロール52bに掛け
回されて回転するベルト53とこのベルト53の上記ロ
ール52a、52b間となる部分を所定量だけ押圧して
湾曲させたニップ搬送部Nを形成しながら回転する押圧
ロール54とで基本的に構成されている。押圧ロール5
4については、図3に示すように、両矢印方向に変位さ
せることができる変位機構60としてのリンク部材61
の上部に回転可能に支持されている。また、このリンク
部材61は、その下部に取り付けられたカムフォロワー
62を介してカム機構としての偏心カム63の回転によ
り矢印方向に変位するようになっており、これにより、
押圧ロール54の移動量が調整されてベルト53の湾曲
度合い(カール補正量に相当する)を任意に調整できる
ようになっている。したがって、上記変位機構60はカ
ール補正量を調整する調整機構6として機能するように
なっている。
【0021】このようなカール補正装置5は、定着後の
用紙Pに発生するカールの反り方向に応じて切替つめ5
8を切り替えることにより、図4に示すように、上向き
に反ったカールが発生した用紙P(U)については第1
カール補正装置50側に送り込み、下向きに反ったカー
ルが発生した用紙P(D)については第2カール補正装
置51側に送むようになっている。また、このカール補
正システム5は、図5に例示するように、定着後の用紙
Pに発生するカールの大きさに応じて押圧ロール54の
移動量を前記調整機構6としての変位機構60及びカム
機構の動作により所定の4段階に調整することにより、
各カール補正装置50、51によるカール補正量(レベ
ル)をそれぞれ4段階(レベル1〜4)に調整できるよ
うになっている。このうち「レベル0」は、カール補正
をしない、即ち用紙Pを湾曲変形させないレベルを示
す。
【0022】図6は、この画像形成装置におけるカール
補正装置5に関係する制御系の主な構成について示すブ
ロック図である。
【0023】図6中の符号12は、この画像形成装置全
体の動作を総合的に制御する中央制御装置であり、演算
処理装置(CPU)、メモリ(ROM,RAM)等で構
成されている。この中央制御装置12には、外部接続機
器(パーソナルコンピュータ、原稿読取装置など)から
入力される画像情報を所定の処理を施して作像システム
2に送る画像処理装置13や、作像システム2の各作像
ユニット20及び定着装置37の各動作を制御する作像
定着系の制御装置14や、給紙システム4の用紙送出機
構43並びに各搬送路R1〜R4の用紙搬送ロール対及
び切替つめ等の各動作を制御する給紙系の制御装置15
や、カール補正装置5の各動作を制御するカール補正系
の制御装置16などが接続されている。
【0024】このうち給紙系の制御装置15には、前記
した各用紙トレイに配設される用紙Pの重量及びコート
層の有無(コート紙、普通紙のいずれであるかの選択)
を選択指定するスイッチSW1,SW2の情報が入力さ
れるように接続されている。カール補正系の制御装置1
6には、前記した第1カール補正装置50及び第2カー
ル補正装置51の駆動ロール52aの回転駆動(回転の
開始及び停止や速度調整など)を制御する回転系コント
ローラ520と、切替つめ58の切り替え動作を制御す
る切替系コントローラ580と、押圧ロール54の移動
量(カール補正量に相当するもの)を調整する調整機構
6における偏心カム63の回転駆動を制御する変位系コ
ントローラ540が接続されている。また、このカール
補正系の制御装置16には、上記各ドライバ520、5
80、540における制御情報(プログラムやパラメー
タテープル)が記録されている記録装置(ハードディス
クなど)17が接続されている。ちなみに、この各ドラ
イバ520、580、540における制御情報は、中央
制御装置12のメモリに記憶させるように構成してもよ
い。
【0025】さらに、中央制御装置12には、ハウジン
グ10内の相対湿度を検出する湿度センサ27や、所望
の情報を表示する液晶パネル等からなる表示装置18
や、所定の情報を入力及び選択設定する各種入力キー
(スイッチやボタン)等が配設された入力装置19が接
続されている。このうち表示装置18及び入力装置19
は、画像形成装置1の各動作を指示や設定変更を行う場
合に使用されるほか、前記カール補正系の制御装置16
の記憶装置17に記憶されているカール補正用の制御情
報を手動操作により変更する際の手動変更手段7として
も使用されるようになっている。この表示装置18及び
入力装置19については、図示したように別個独立した
構成のものに限らず、一体的に構成されたものであって
もよい。
【0026】そして、このカール補正装置5において
は、そのカール補正量と、用紙Pの種類(重量、表面コ
ート層の有無)、画像密度(濃度)及び湿度等のパラメ
ータ情報とを関連付けた情報が制御情報として前記記憶
装置17に記憶されている。この実施の形態では、用紙
Pに発生するカール量がその紙種や画像密度及び湿度に
よって異なる傾向にあることに鑑み、本画像形成装置1
での使用が予測される用紙Pの種類ごとに画像密度及び
湿度の各レベルに応じた適正なカール補正量を試験的に
調べ、その結果を、図7に例示するようなカール補正量
の制御情報(パラメータテーブル)として予め作成して
記憶装置17に記憶させている。
【0027】図7において、各数値はカール補正量のレ
ベル(レベル0〜4)を示し、また、その数値のうち
「−」の記号が付された数値は図4bに例示したような
下向きにカールした用紙P(D)に対する上向きのカー
ル補正量レベルに相当し、反対に「−」の記号が付され
ていない数値は図4aに例示したような上向きにカール
した用紙P(U)に対する下向きのカール補正量レベル
に相当するものである。そして、この図7に示すカール
補正量は、ある特定の湿度領域下にあるときの用紙Pの
表面及び裏面における各画像濃度(濃薄)に応じて設定
されている。しかも、このカール補正量は、他の特定の
湿度領域下にある場合のもの、さらには他の紙種のもの
についても同様に用意されている。
【0028】このようなカール補正量の自動制御を行う
に当たり、パラメータとしての画像濃度については画像
処理装置13から得られる情報が使用され、湿度につい
ては前記した湿度センサ27から得られる情報が使用さ
れる。また、用紙Pの種類については前記した給紙トレ
イ40〜42に配設された紙種識別スイッチSW1,S
W2から得られる情報が使用される。
【0029】そしてまた、このカール補正装置5におい
ては、前記した調整機構6により調整するカール補正量
(この実施の形態では記憶装置17に記憶されているカ
ール補正量に関する制御情報)を手動で変更することが
できる手動変更手段7が設けられている。
【0030】図8は、カール補正装置5における手動変
更手段7を示すものである。この手動変更手段7は、前
記した表示装置18及び入力装置19により構成される
ものであり、その入力装置19によりカール補正の手動
制御モードを選択することにより、その表示装置18に
図8に例示するような「カール補正量の手動変更設定用
画面」が表示されるようになっている。
【0031】この手動変更設定用画面は、表示装置18
のタッチパネル式画面に表示されるものであり、補正す
べきカールの向き(実際には画像形成後に得られる用紙
Pにあるカールの向き)を選択するためのカール向き設
定スイッチ部71a,71bと、補正すべきカール補正
量(実際にはカール補正レベル0〜4)を選択するため
の補正量設定スイッチ部72a〜72eとで構成されて
いる。すなわち、この手動変更設定用画面において、カ
ール向き設定スイッチ部71a,71bの該当するもの
を選んで押すことにより補正すべきカールの向きを選択
設定するとともに、補正量設定スイッチ部72a〜72
eの該当するものを選んで押すことにより補正すべきカ
ールの補正量(レベル)を選択設定できるようになって
いる。また、このとき最初に表示される手動変更設定用
画面は、この表示直前に行われた画像形成動作中に行わ
れたカール補正の制御情報(図7)における該当データ
部分とリンクされて表示されるようになっている。
【0032】そして、この手動変更手段7は、上記手動
変更設定用画面で選択設定される情報をカール補正系の
制御装置16に送り、その変更されたカール補正情報
(向き及び補正レベル)に基づき制御装置16から対応
する制御信号を切替系コントローラ580と、調整機構
6に関する変位系コントローラ540とに送信するよう
に構成されている。ちなみに、この手動変更手段7は、
画像形成動作(ジョブ)の開始前又は合間において使用
できることは勿論のこと、連続した画像形成動作が行わ
れている最中であっても使用することが可能である。た
だし、この手動で変更したカール補正情報は、その変更
作業が完了した後に最初に到来するカール補正装置5に
よるカール補正時に反映されるようになっている。
【0033】次に、この画像形成装置の基本的な動作に
ついて説明する。
【0034】まず、この画像形成装置に接続されている
外部接続装置から画像情報及び条件(例えば、使用する
用紙の種類又は給紙トレイの条件)が入力されると、そ
の画像情報及び条件に応じた画像形成動作(プリント)
が実行される。ここではフルカラー画像を形成する場合
について例示する。
【0035】すなわち、外部から入力されるカラー画像
情報が画像処理装置13で所定の画像処理された後に4
色に色分解された画像信号として作像システム2に送ら
れると、その作像システム2の各作像ユニット20にお
いて、帯電装置22によって一様に帯電された感光ドラ
ム21に、潜像書込み装置23から上記画像信号に基づ
くレーザビームLBが走査露光されて静電潜像が形成さ
れる、続いて、その潜像は現像装置24から供給される
所定の色成分の現像剤により現像されて各色のトナー像
となる。これにより、各感光ドラム21上にはイエロ
ー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナー像が個
別に形成される。次いで、その4色のトナー像は、感光
ドラム21と転写装置25の間を通過する中間転写ベル
ト31の表面に重ね合わせられるようにして静電的に一
次転写された後、そのベルト31の回転移動により二次
転写ロール35と対向する二次転写部まで搬送される。
【0036】一方、給紙システム4においては、作像シ
ステム2の上記作像プロセスに同期させるようにして、
その画像形成時に指定された種類の用紙Pがその収容さ
れている給紙トレイ(40〜42のいずれか)から送出
機構43によって送り出され、給紙路R1を経由して二
次転写部まで搬送される。
【0037】そして、前記作像システム2の中間転写ベ
ルト31上のトナー像は、その二次転写部に給紙される
用紙Pに対して静電的に二次転写される。このトナー像
が二次転写された後の用紙Pは、用紙搬送ベルト機構3
6によって定着装置37に送られ、その定着装置37に
おける加熱ロール38と加圧ベルト39の間のベルトニ
ップ部を通過することにより、そのトナー像が加熱加圧
されて定着される。次いで、この定着後の用紙Pは、片
面プリント時には搬送路R2に送られ、また、画像形成
面を下面にした状態(フェイスダウン状態)で排紙する
時と両面プリント時には反転路R3に送られる。しか
し、いずれの搬送パターンの場合であっても、最終的に
は排紙路R2の途上にあるカール補正装置5を通過して
排紙トレイ44に排紙される。
【0038】このようにしてカール補正装置5に送り込
まれた用紙Pは、その用紙Pの種類や画像濃度、湿度等
に応じて予め規定されたカール補正量に関する設定条件
(制御情報)にしたがってカール補正が実行される。
【0039】例えば、用紙Pの表面に形成される画像の
濃度が最も濃いものから3つ薄い濃度であり、かつその
裏面に形成される画像の濃度が最も薄い(これは片面プ
リントの場合であり、その裏面には画像が形成されな
い)ものである場合には、図7に例示したカール補正量
の制御情報(パラメータテーブル)から「レベル3」の
下向きのカール補正が行われることになる。すなわち、
カール補正装置5においては、そのレベル3の下向きの
カール補正が実行されるように、カール補正系の制御装
置16により各コントローラに制御信号が送られること
により、切替つめ58が用紙Pを第1カール補正装置5
0側に送り込む向きに切り替えられ、また、その第1カ
ール補正装置50における調整機構6のカム機構が押圧
ロール54をレベル3(図5参照)の位置に変位させる
ようにその位置に相応する所定の角度だけ回転駆動す
る。この結果、カール補正装置5に進入した用紙Pは、
導入ロール対57の下流側において切替つめ58の進路
切り替え作用により第1カール補正装置50側に送り込
まれ、押圧ロール54とその押圧ロール54に湾曲変形
したベルト53の間の湾曲搬送路となったベルトニップ
部を通過させられる。これにより、その用紙Pは一時的
に下向きの方向にレベル3で湾曲変形され、この結果と
して、その用紙Pに定着時に発生したカールが補正され
る。
【0040】このようにしてカール補正された後の用紙
Pは、排出ロール対58によりカール補正措置5から排
出され、最終的には排紙路P2を経由して排紙トレイ4
4に排出収容される。これにより、フルカラー画像が形
成されたカールのない用紙(プリント物)が得られる。
【0041】次に、このカール補正装置5における手動
変更手段7に関する動作について説明する。
【0042】まず、前記したような画像形成動作により
得られたプリント物のなかにはカールが適正に補正され
ずに残存している場合がある。そして、このときのカー
ルが許容レベルを超えていると判断し、しかも、その後
も同じ用紙Pに対する同じ画像形成を繰り返して行うよ
うな場合には、それを発見した後において適時、前記し
た手動変更手段7によりカール補正装置5のカール補正
量を任意に変更することができる。
【0043】すなわち、この手動変更手段7によるカー
ル補正量の変更を行う場合には、画像形成装置1の入力
装置19を操作することにより、表示装置18に前記し
たカール補正量の手動変更設定用画面(図8)を表示さ
せる。この際、得られたプリント物の用紙Pに上向きの
カールがわずかに存在していた場合には、自動制御によ
るカール補正量、即ち下向きでレベル3のカール補正で
は十分ではなかったことになるため、その設定用画面に
おいて残存していたカールの向きである「上向きカー
ル」のカール向き設定スイッチ部71aを押すととも
に、カール補正量を1つ上のレベルとするため「補正レ
ベル4」の補正量設定スイッチ部72aを押すことにな
る。この手動変更手段7によって変更された新たなカー
ル補正量の情報は、カール補正系の制御装置16に送ら
れて記録装置17に一時的に保存される。つまり、図7
に示すカール補正量の制御情報(パラメータテーブル)
における該当欄に対応するデータが一時的に置き換えら
れるように保存される。また、その後に行われる上記用
紙Pに対する画像形成においては、その変更されたカー
ル補正量の情報に基づくカール補正(下向きでレベル4
のカール補正)が実行されるようになる。
【0044】そして、この手動変更手段7によってカー
ル補正量を手動で設定変更した後に、前記同じ用紙Pに
対する同じ画像条件の画像形成(プリント)を実行した
場合には、定着後の用紙Pはカール補正装置5において
下向きでレベル4のカール補正が実行される。この結
果、その用紙Pはカール補正装置5において自動制御に
よるカール補正時よりも1レベル強く下向きに湾曲変形
させられることになるため、その用紙Pに発生する上向
きのカールが適正に補正されるようになる。
【0045】この手動変更手段7によって変更したカー
ル補正量の情報は、その後、再利用することがない場合
には、表示装置18側に表示されるか又は入力装置19
側に設けられたキャンセルボタン73(図8参照)によ
り取り消す。これにより、カール補正系の制御装置16
の記憶手段17に一時的に保存されていた変更後のカー
ル補正量の情報が消去される。なお、この変更後のカー
ル補正量の情報は、上記同じ用紙Pに対する同じ画像条
件の画像形成動作以外の画像形成動作が実行される際
に、自動的に消去されるように構成してもよい。
【0046】[実施の形態2]図9は、本発明の実施の
形態2に係るカール補正装置の要部(手動変更設定用画
面)を示すものである。この実施の形態2に係るカール
補正装置5は、手動変更手段により変更したカール補正
量の情報を必要なときに再利用するカール補正量管理手
段を設けた以外は実施の形態1に係るカール補正装置5
と同じ構成からなるものである。
【0047】すなわち、本実施の形態に係るカール補正
装置5では、図9に示すように、画像形成装置1におけ
る表示装置18にカール補正量の手動変更設定用画面
(実施の形態1における図8で示すような画面)を表示
させた際、その設定用画面中にカール補正量管理手段8
を構成する記憶用ボタン80及び呼び出し用ボタン81
が新たに追加表示されるようになっている。このうち記
憶用ボタン80は、手動変更手段7によるカール補正量
の変更を行った際に、その変更したカール補正量の情報
をその後において必要なときに再利用することを希望す
る場合に使用するものであり、このボタン80を押すこ
とにより、変更されたカール補正量の情報がカール補正
系の制御装置16に送られて記録装置17に一時的に保
存される。一方、呼び出し用ボタン81は、その記憶さ
せた変更後のカール補正量の情報を必要時に前記記憶装
置17から任意に読み出し、その読み出したカール補正
量の情報に基づくカール補正装置5によるカール補正が
なされるようになっている。
【0048】また、このカール補正量管理手段8では、
変更後のカール補正量の情報を記憶させる場合、図10
bに示すように、その設定画面中に「全モード」のボタ
ン82、「現在のモード」のボタン83及び「新しいモ
ード」のボタン84が新たに表示され、そのカール補正
量の情報をそのいずれかのモードに振り分けて管理記憶
するようになっている。ここで、「全モード」は、その
変更後のカール補正量を適用すべき種類の用紙Pと同じ
画像条件の画像形成動作(ジョブ)が実行される場合に
常に再利用できるように管理記憶する管理モードであ
り、「現在のモード」は、そのカール補正量を手動で変
更したときの(現在の)画像形成動作のときにのみ利用
できるように管理記憶する管理モードである。また、
「新しいモード」は、新規の用紙や特殊な用紙を使用し
た場合における全く新しいカール補正量の情報として再
利用できるようにした管理記憶する管理モードである。
さらに、この「新しいモード」で管理記憶する場合に
は、図11に示すように、その新しいカール補正量の情
報を記憶させる場所(実際にはカール補正量の制御情報
の該当箇所)を設定するための「記憶場所85」という
画面部分が表示されるようになっている。
【0049】次に、このようなカール補正量管理手段8
を使用する場合の動作について説明する。
【0050】まず、手動変更手段7によるカール補正量
について変更が必要になった場合には、画像形成装置1
の入力装置19を操作することにより、表示装置18に
前記したカール補正量の手動変更設定用画面(図9)を
表示させる。その画面において実施の形態1の場合と同
様の操作手順によりカール補正量について所望の条件に
変更する。
【0051】そして、その変更したカール補正量の情報
を再利用することを希望する場合には、図10aに示す
ように、手動変更設定画面中にある「記憶用ボタン8
0」を押下する。これにより、その設定画面中に前記し
た「全モード」のボタン82、「現在のモード」のボタ
ン83及び「新しいモード」のボタン84が新たに表示
される。この際、変更したカール補正量の情報に関する
管理モードが全モード又は現在のモードのいずれか一方
で良ければ、その該当するボタン82、83を押下す
る。一方、そのいずれの管理モードでもない場合には、
新しいモードのボタン84を押下する。特に新しいモー
ドのボタン84を押下した場合には、図11に示すよう
に、その設定画面中に前記した「記憶場所85」という
画面部分が表示されるため、この画面で該当する記憶場
所(実際にはカール補正量の制御情報の該当箇所)XX
XXを特定する。
【0052】この各管理モードで記憶させる記憶装置1
7の場所は、実際には、図7に例示したようなカール補
正量(パラメータテーブル)の制御情報にある該当箇所
となるが、そのすべてを変更後のカール補正量の情報に
置き換えることも可能である。図12は、前記した自動
制御に使用されるカール補正量の制御情報(図7)を変
更後のカール補正量の情報に置き換えて反映させた場合
の一例である。この図示の例では、自動制御の元の制御
情報(図7)をすべて変更後の制御情報に置き換えた場
合を例示しているが、その元の制御情報の一部を変更後
の制御情報に置き換えることも勿論可能である。このよ
うに変更したカール補正量の情報を、自動制御の元も制
御情報の少なくとも一部と置き換えて再利用する場合に
は、前記カール補正量管理手段8(特にその記憶ボタ
ン、記憶管理モード、管理場所の手段)はカール補正量
書き換え手段として機能することになる。
【0053】続いて、このように管理記憶した補正後の
カール補正量の情報を再利用する場合には、図13aに
示すように、画像形成装置1の入力装置19を操作する
ことにより、表示装置18に前記したカール補正量の手
動変更設定用画面(図9)を再表示させた後、その設定
画面中の「呼び出し」のボタン81を押下する。
【0054】これにより、記憶させた変更後のカール補
正量に関する情報がある場合には、その設定画面中に前
記した「全モード」のボタン82、「現在のモード」の
ボタン83及び「新しいモード」のボタン84が再び表
示される。この際、変更したカール補正量の情報を再利
用する管理モードが全モード又は現在のモードのいずれ
か一方であれば、その該当するボタン82、83を押下
して選択するが、そのいずれの管理モードでもない場合
には、新しいモードのボタン84を押下し、その記憶さ
せた場所を記憶場所85の画面部分で確認する。そし
て、そのいずれかの管理モードを選択指定した後に、読
み出しを実行するとことにより、該当する変更後のカー
ル補正量の情報がその後のカール補正装置5によるカー
ル補正に反映されることになる。
【0055】したがって、この実施の形態に係るカール
補正装置5によれば、一度、手動変更手段7で変更した
カール補正量の情報をその後において必要なときに自由
に呼び出して再利用することができるため、カールのな
い画像形成(プリント)をより確実に実現することがで
き有効できる。
【0056】なお、このように手動で変更した後のカー
ル補正量に関する情報を記憶及び呼び出すことにより再
利用できるようにした場合、その変更後の情報を自動制
御におけるカール補正量の情報と置き換えたまま使用し
続けることも可能ではあるが、その変更後の制御情報は
一時的な情報として必要になるにすぎず、その必要な時
期を経過した後は不要である場合、つまり再利用するこ
とが不要である場合には、一旦取り消して自動制御の元
の情報(設定条件)に戻すようにするとよい。そこで、
この実施の形態2では、図9等に示すように、その記憶
させた変更後のカール補正量の情報を取り消して自動制
御によるカール補正量の元の設定条件に戻すためのリセ
ットボタン88を設けている。このリセットボタン88
を押下した場合には、一旦記憶手段17に記憶させた変
更後のカール補正量の情報を消去し、カール補正量を自
動で制御するときに使用していた元の制御情報(図7)
を再び利用することができる。
【0057】[他の実施の形態]実施形態1、2では、
手動変更手段7として押しボタン形式のものを使用する
場合について例示したが、図14に例示するようにダイ
ヤルボタン形式の手動変更手段70を使用してもよい。
このダイヤルボタン形式の手動変更手段70は、手動変
更操作パネル75上に表示されたカール補正レベル(0
〜4)の目盛りのいずれかをダイヤルボタン76を回転
させて選択する構成のものである。
【0058】このような手動変更手段70は、例えば、
カール補正系の制御装置16に対して接続し、その変更
したカール補正量の情報を入力するように配設すること
ができる。この他、図15に例示するように、そのダイ
ヤルボタン76がカール補正装置5における調整機構6
の偏心カム63の軸に連結された構成となるように配設
するようにしてもよい。この場合には、ダイヤルボタン
76を所望の補正レベルに合わせて回すことにより、偏
心カム63が所定の角度だけ回転し、これによって押圧
ロール64が所定量だけ変位して直接カール補正量を手
動で変更できるように構成すればよい。そして、このダ
イヤルボタン形式の手動変更手段70によりカール量を
変更した後は、手動変更操作パネル75に併設されたリ
セットボタン77を押すことにより、その変更された偏
心カム63が元の位置に復帰するように構成するとよ
い。
【0059】また、実施形態1、2では、カール補正装
置5としてベルトニップ方式のものを使用した場合につ
いて例示したが、この他にも、例えば図16に示すよう
に、ロールニップ方式のカール補正装置500を使用し
てもよい。図中の符号501は弾性層502を有する弾
性ロール、503は弾性ロール501を所定量だけ押圧
して湾曲させたニップ搬送部Nを形成しながら回転する
押圧ロール、65は押圧ロール503を回転可能に支持
するとともに押圧ロール503を弾性ロール501に圧
接する方向(両矢印で示す方向)に変位可能に支持する
調整機構6としてのリンク部材、66はリンク部材65
を上記方向に変位させるためのカム機構としての偏心カ
ムである。そして、このカール補正装置500は、押圧
ロール503の移動量が調整されて弾性ロール501
(弾性層502)の押圧変形度合い(カール補正量に相
当する)を任意に調整できるようになっている。例え
ば、このカール補正装置500においては、同図bに示
すように押圧ロール503が4つのレベルに調整するこ
とができ、これにより、この装置500によるカール補
正量(レベル)をそれぞれ4段階(レベル1〜4)に調
整できるようになっている。このうち「レベル0」は、
カール補正をしない、即ち用紙Pを湾曲変形させないレ
ベルを示す。
【0060】さらに、実施形態1、2では、カール補正
装置5として、2タイプのカール補正装置50、51を
使用する構成のものを例示したが、そのカール補正装置
そのものは1つであっても、あるいは3以上であっても
よい。また、複数のカール補正装置を使用する場合は、
その用紙の搬送経路に対して直列の状態となるように配
置してもよい。そして、カール補正装置におけるカール
補正量のレベル(手動変更手段7、70による補正レベ
ルも含む)は、4段階のものに限定されず、より細かい
レベルに微調整できるように構成してもよい。また、カ
ール補正装置5は、画像形成装置1の本体10内に組み
込んで一体化した構成のものに限らず、画像形成装置1
の本体10と連結接続して使用する別個独立した構造体
からなる構成のものであってもよい。この他、画像形成
装置1に接続して使用される後処理装置内にカール補正
装置5を組み込んで使用するようにしたものであっても
よい。
【0061】さらに、本発明における画像形成装置1の
作像システム2は、実施形態1、2の構成(形式)のも
のに限定されるものではなく、他の公知の方式からなる
作像システムを適用しても構わない。例えば、1つの作
像ユニット20からなる作像システムや、中間転写機構
30を有しない作像システムなどであってもよい。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のカール補
正装置によれば、カール補正量を手動で変更する手動変
更手段を設けたので、カール補正量の自動調整によるカ
ール補正が適正に行われない場合であっても、その手動
変更手段によりカール補正量を適宜変更することによ
り、必要に応じて適正なカール補正を簡便に実現するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1に係るカール補正装置が適用さ
れた画像形成装置の要部を示す概要図。
【図2】 実施の形態1に係るカール補正装置の全体構
成を示す概要図。
【図3】 図2のカール補正装置の要部(ベルトニップ
方式のカール補正装置部分)を示す説明図。
【図4】 用紙のカール方向と適用するカール補正装置
との組み合わせを示す説明図。
【図5】 カール補正装置のカール補正量レベル(押圧
ロールの移動量)を示す説明図。
【図6】 カール補正装置に関係する制御系の主な構成
を示すブロック図。
【図7】 自動制御用のカール補正量の制御情報(パラ
メータテーブル)を示す説明図。
【図8】 手動変更手段(その設定用画面)の構成を示
す説明図。
【図9】 実施の形態2に係るカール補正装置の手動変
更手段(その設定用画面)の構成を示す説明図。
【図10】 図9の手動変更手段による変更後の情報を
記憶させる場合における各設定用画面の構成を示す説明
図。
【図11】 新しいモードで管理記憶させる場合の手動
変更設定用画面の構成を示す説明図。
【図12】 手動変更手段で変更した情報に置き換えた
カール補正量の制御情報(パラメータテーブル)を示す
説明図。
【図13】 図9の手動変更手段による変更後の情報を
読み出して再利用する場合における各設定用画面の構成
を示す説明図
【図14】 手動変更手段の他の構成例を示す説明図。
【図15】 図15の手動変更手段の他の設置例を示す
概要図。
【図16】 カール補正装置の他の構成例(ベルトニッ
プ方式のカール補正装置)を示す要部概念図。
【符号の説明】
1…画像形成装置、2…作像システム(作像手段)、
5,50,51,500…カール補正装置、6…調整機
構、7,70…手動変更手段、16…カール補正系の制
御装置(自動制御手段)、73…キャンセルボタン(リ
セット手段)、88…リセットボタン(リセット手
段)、P…用紙。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像情報に応じて形成されるトナー像を
    用紙に転写した後に定着する作像手段を備えた画像形成
    装置に組み込まれ又は接続されて、その作像手段の定着
    時に用紙に生じるカールを一時的に湾曲変形させるよう
    に通過させて補正するカール補正装置であって、そのカ
    ール補正装置によるカール補正量を調整する調整機構
    と、この調整機構により調整するカール補正量を用紙の
    種類、画像濃度等の所定のパラメータ情報に応じて予め
    規定した設定条件に制御する自動制御手段とを備えたカ
    ール補正装置において、 前記調整機構により調整するカール補正量を手動で変更
    する手動変更手段を設けたことを特徴とするカール補正
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のカール補正装置におい
    て、 前記手動変更手段により変更したカール補正量の情報を
    保存し、その保存したカール補正量の情報を再利用する
    カール補正量管理手段を設けたことを特徴とするカール
    補正装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のカール補正装置
    において、 前記手動変更手段により変更したカール補正量の情報を
    前記自動制御手段における設定条件の少なくとも1部と
    置き換えて利用するカール補正量書き換え手段を設けた
    ことを特徴とするカール補正装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のカール
    補正装置において、 前記手動変更手段により変更したカール補正量の情報を
    取り消して、前記自動制御手段によるカール補正量の元
    の設定条件に戻すリセット手段を設けたことを特徴とす
    るカール補正装置。
JP2000269603A 2000-09-06 2000-09-06 カール補正装置 Pending JP2002080157A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000269603A JP2002080157A (ja) 2000-09-06 2000-09-06 カール補正装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000269603A JP2002080157A (ja) 2000-09-06 2000-09-06 カール補正装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002080157A true JP2002080157A (ja) 2002-03-19

Family

ID=18756180

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000269603A Pending JP2002080157A (ja) 2000-09-06 2000-09-06 カール補正装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002080157A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006240749A (ja) * 2005-02-28 2006-09-14 Canon Finetech Inc 記録装置および情報処理方法
JP2006290506A (ja) * 2005-04-07 2006-10-26 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置およびカール補正装置
JP2007119151A (ja) * 2005-10-27 2007-05-17 Fuji Xerox Co Ltd カール矯正装置
JP2007131437A (ja) * 2005-11-11 2007-05-31 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置
JP2008013284A (ja) * 2006-07-03 2008-01-24 Canon Inc シート搬送装置及び画像形成装置
US7383017B2 (en) 2003-09-22 2008-06-03 Canon Kabushiki Kaisha Curl correcting device and image forming apparatus
US8437686B2 (en) 2008-09-16 2013-05-07 Konica Minolta Business Technologies, Inc. Image forming system and image forming apparatus
JP2014213970A (ja) * 2013-04-23 2014-11-17 コニカミノルタ株式会社 画像形成システム及び画像形成システム制御方法
JP2018083702A (ja) * 2016-11-25 2018-05-31 コニカミノルタ株式会社 カール補正装置及び画像形成システム

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7383017B2 (en) 2003-09-22 2008-06-03 Canon Kabushiki Kaisha Curl correcting device and image forming apparatus
JP2006240749A (ja) * 2005-02-28 2006-09-14 Canon Finetech Inc 記録装置および情報処理方法
JP2006290506A (ja) * 2005-04-07 2006-10-26 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置およびカール補正装置
JP2007119151A (ja) * 2005-10-27 2007-05-17 Fuji Xerox Co Ltd カール矯正装置
JP4701993B2 (ja) * 2005-10-27 2011-06-15 富士ゼロックス株式会社 カール矯正装置
JP2007131437A (ja) * 2005-11-11 2007-05-31 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置
JP4706447B2 (ja) * 2005-11-11 2011-06-22 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置
JP2008013284A (ja) * 2006-07-03 2008-01-24 Canon Inc シート搬送装置及び画像形成装置
CN101100247B (zh) * 2006-07-03 2011-12-21 佳能株式会社 卷曲装置和成像设备
US8437686B2 (en) 2008-09-16 2013-05-07 Konica Minolta Business Technologies, Inc. Image forming system and image forming apparatus
JP2014213970A (ja) * 2013-04-23 2014-11-17 コニカミノルタ株式会社 画像形成システム及び画像形成システム制御方法
JP2018083702A (ja) * 2016-11-25 2018-05-31 コニカミノルタ株式会社 カール補正装置及び画像形成システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4641469B2 (ja) 画像形成装置、画像形成装置の制御方法、プログラム
JP2002214948A (ja) 定着用オプション装置
US6895195B2 (en) Image processing system and method for recording image according to feature/type of the recording member
JP6658106B2 (ja) 画像形成装置、画像形成方法、画像形成管理装置および制御プログラム
JP2007010745A (ja) 画像形成装置および該装置におけるレジスト調整方法
JP2002080157A (ja) カール補正装置
US20070017397A1 (en) Image printing system, image printing method, and image printing program
JP2001337564A (ja) 画像形成装置
JP2022028351A (ja) 画像形成装置、及び画像形成装置の制御方法
JP6659101B2 (ja) 画像形成装置
US20030156851A1 (en) Image forming apparatus
JP2002080158A (ja) カール補正システム
JP2006194963A (ja) 画像形成装置
JP2005206338A (ja) 画像形成装置
JP3885442B2 (ja) 画像形成装置
JP6926678B2 (ja) 画像形成システム及び画像形成システムの制御方法
JP6728927B2 (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
JP6922378B2 (ja) 画像形成装置および搬送制御方法
JP7347192B2 (ja) 画像形成装置
JP2006208415A (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
JP6922376B2 (ja) 画像形成装置および搬送制御方法
JP7334413B2 (ja) 制御装置および判断方法
JP5040168B2 (ja) 画像形成装置及びその制御方法
JP6903995B2 (ja) 画像形成装置
JP6922377B2 (ja) 画像形成装置および搬送制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040817

RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

Effective date: 20050509

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060427

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060516

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060919