JP4597292B2 - 光触媒担持構造体 - Google Patents

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【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、浄水、脱臭、防汚、殺菌、排水処理、藻の成育抑制及び各種化学反応等に用いられる光触媒複合体、光触媒層形成用組成物、及び光触媒担持構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、光触媒の作用により抗菌、防黴性や有害物質の分解を意図して、光触媒を担体上に担持させてなる光触媒担持構造体が知られている。かかる光触媒担持構造体は、通常担体表面に光触媒成分を含有する光触媒層形成用塗布液を塗布、硬化させることにより光触媒層を形成することにより製造されている。
【0003】
光触媒層形成用塗布液は、二酸化チタン等の金属酸化物からなる光触媒成分及びバインダー樹脂を必須成分として含んでいるが、それ以外にも、目的、用途に応じて種々のものが添加される場合がある。かかる光触媒層形成用塗布液から形成される光触媒担持構造体としては、例えば次のものが知られている。
【0004】
(1)特開平4−174679号公報には、光触媒層中に、酸化チタンと金属(アルミニウム、珪素、ジルコニム等)アルコキシドの加水分解生成物とを含有する光触媒層を有する光触媒担持構造体が記載されている。しかしながら、特開平4−174679号公報には、耐薬品性、耐アルカリ性についての言及はなく、密着性についても言及されていない。
【0005】
(2)特開平9−40872号公報には、光触媒層の層間密着性を高めるために、酸化チタン及び水性溶媒の他に加水分解可能な有機金属化合物を添加せしめた組成物が記載されている。そして、加水分解可能な有機金属化合物として、リチウム、マグネシウム、アルミニウム等の金属アルコキシドが用いられている。
【0006】
(3)特開平9−226040号公報には、複合材が光酸化劣化するのを防止し、表面を超親水化可能とするために、光半導体に加えて光酸化還元反応を阻害する物質を添加した光触媒層を有する複合材が記載されている。そして、該光酸化還元反応を阻害する物質として、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミナ、ジルコニア、シリカ、酸化アンチモン、無定型酸化チタン、アルミニウム、マンガンからなる群から選ばれる1種以上の物質が用いられている。
【0007】
(4)特開平9−241037号公報には、基材表面上にチタニアを含む金属酸化物と、P25、B23、ベーマイト、γ―Al2Cl3及びSiO2-Al23系酸化物からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属酸化物とからなる被膜を設けた防曇性膜形成基材が記載されている。この基材は防曇性が長く持続することを特徴とするものである。
【0008】
(5)特開平9−227156号公報には、基材表面に、光半導体以外にアルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛、アルミニウム、白金、パラジウム、ルテニウム、アルミナ、ジルコニア、セリア、イットリアのうちの少なくとも1種を含む層を形成した部材が記載されている。この部材は、太陽光や室内照明光等の日常よく使用されている光源によっても、表面が超親水性化されることを特徴とするものである。
【0009】
(6)特開平9−310039号公報には、シリコン化合物を0.001〜5重量%、金属の酸化物及び/又は水酸化物のゾルを固形分として0.1〜3重量%、並びに光触媒の粉末及び/又はゾルを固形分として0.1〜30重量%含有してなる光触媒コーティング剤が記載されている。このコーティング剤は、光触媒層を形成した場合に、光触媒作用により担体が劣化したり、光触媒が脱離したりすることのないものである。
【0010】
(7)特開平10−180118号公報には、Zr/Ti(モル比)が0.3未満となるように二酸化ジルコニウムおよびジルコニウム塩のいずれか一方または両方が添加したチタニアゾルを基材に塗布した後、300〜1000℃で小生処理する固定化光触媒の製造方法が記載されている。この製造方法によれば、比較的安価な原料を用い、特別な設備及び操作を必要とせず、短い焼成時間で低コストに固定化光触媒を製造することができる。
【0011】
(8)特開平10−337478号公報には、光触媒活性を高めるために、ポリビニルピロリドン、チタン化合物に加えて、ジルコニウム化合物、亜鉛化合物、珪素化合物、ハフニウム化合物、アルミニウム化合物及びホウ素化合物のうち少なくとも1種を含む酸化チタン光触媒用ゾルが記載されている。
【0012】
(9)特開平10−216528号公報においては、バインダーとともに光触媒粒子を基体上に接着させて前記基体上に触媒膜を形成してなる光触媒体において、シリカ及び/又はジルコニアをバインダーとして用いる光触媒からだが記載されている。この発明は、シリカ及び/又はジルコニアをバインダーとして用いることにより、高い光触媒活性と耐水性の皮膜を、350℃以下の低温で形成する事ができることを特徴としている。
【0013】
(10)特開平11−147277号公報には、基板上に、シリカ及び/又はアルミナの微粒子、並びにチタニアと非晶質の金属酸化物を形成するゾル及び/又は微粒子を所定割合で含有する溶液を塗布し、400〜850℃の温度で焼成する、親水性に優れ、かつ耐久性に優れた親水性被膜形成基材及びその製造方法が記載されている。
【0014】
(11)特開平11−179211号公報には、酸化チタン及び結晶質のチタンサンジルコニウムを主体とし、ジルコニウムとチタンの原子%比(Zr/Ti)が0.001以上0.5以下の酸化チタン系触媒、及びチタン化合物とジルコニウム化合物との反応生成物を大気雰囲気下で焼成すること酸化チタン系触媒の製造方法が記載されている。そして、酸化チタン系触媒をかかる構成とすることによって、光触媒活性を向上せしめるものである。
【0015】
(12)特開平11−188270号公報には、複合酸化チタン微粒子と、バインダーとが、水及び/又は有機溶媒からなる溶媒に溶解又は分散してなる透明被膜形成用塗布液であって、〔A〕前記複合酸化チタン微粒子が、Cu,Ag,Zn,Cd,V,Bi,Cr,Mo,Mn及びFeからなる群から選ばれる1種又は2種以上の元素と、Tiとからなる複合酸化チタン微粒子であり、〔B〕前記バインダーが、チタン過酸化物、又は、Cu,Ag,Zn,Cd,Al,Zr,Si,Sn,V,Nb,Sb,Bi,Cr,Mo、W、Mn及びFeからなる群から選ばれる1種又は2種以上の元素と、Tiとからなる複合チタン過酸化物と、有機高分子化合物とからなる透明被膜形成用塗布液が記載されている。この塗布液によれば、基材との密着性が強く、より高い光触媒活性を有し、かつ透明性に優れた被膜を低温処理で形成できるものである。
【0016】
(13)さらに特開平11−199860号公報には、全酸化物量に対し、アナターゼ型チタニア粒子を1〜75重量%、チタニアゾルを15〜85重量%、及びシリカゾル及び/又はアルミナゾルを10〜40重量%を含有する防曇性被膜形成用コーティング液が記載されている。
【0017】
以上のように、これまでにも光触媒活性や親水性の向上、製法の簡略化、層間密着性や膜強度の向上あるいは透明性を高める目的で、光触媒を含有する被膜(層)中に光触媒以外に種々の金属化合物を添加する試みが行われてきた。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば、担体(基材あるいは基板)表面に光触媒を含有する被膜又は層(以下、「光触媒層」という。)を形成してなる部材(以下、「光触媒担持構造体」という。)を屋外で使用する場合には、次のような問題があった。
【0019】
すなわち、光触媒担持構造体を屋外で使用する場合、雨等によってモルタルやコンクリートから溶出した成分を含む溶液にさらされる場合がある。この溶液はしばしば強アルカリ溶液であり、このとき、耐アルカリ性に劣る光触媒層が部分的にあるいは全面的に光触媒層が担体から剥離して、十分な光触媒活性を発揮されない場合があった。
【0020】
また、強アルカリにさらされた場合は、光触媒層の透明性が悪くなることが知られている。従って、ガラスや透明プラスチックス等透明な担体上に光触媒膜(層)を形成する場合には、下地の色や模様を活かすためにも特に耐アルカリ性に優れた光触媒層を形成することが要求される。
【0021】
このような高温多湿の環境で使用する場合には、例えば、JIS K5400に規定されている5重量%炭酸ナトリウム水溶液への浸漬後でも剥離しない光触媒の担持構造体が必要である。
【0022】
従来技術による担持体では300℃以上の高温で焼き付けたものでない限り、こうした厳しい条件を満足する高触媒活性の光触媒担持体が得られたという報告はない。また、5w/v%炭酸ナトリウム水溶液や1w/v%水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ水溶液に耐えるという報告もない。
【0023】
屋外環境で使用される場合の光触媒担持体が解決しなくてはならない課題として、1)1w/v%水酸化ナトリウム水溶液に24時間接触させた後でも、光触媒と担体との接着性が良好であり、かつ光触媒塗膜の透明性の変化が大きくないこと、2)光触媒活性が担体上へ担持されることにより大きく低下しないこと、3)屋外の紫外線照射によって担持した光触媒による担体及び接着剤の劣化がおきず、長期にわたって接着強度を維持し耐久性を保っていることの3点が挙げられる。
【0024】
本発明はかかる実状に鑑みてなされものであり、浄水、脱臭、防汚、殺菌、排水処理、藻の成育抑制、及び各種の化学反応に使用可能で、かつ耐アルカリ性が良好な光触媒を担持した構造体を提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、後述する構成を有する光触媒複合体、光触媒層形成用組成物及び光触媒担持構造体を見い出し、本発明を完成するに至った。
【0026】
即ち、本発明は、第1に光触媒とアルミニウム化合物とからなる光触媒複合体であって、アルミニウム化合物を光触媒複合体全体に対して酸化物に換算して50重量%〜95重量%、及び光触媒を光触媒全体に対して金属酸化物に換算して5〜50重量%を含有してなる光触媒複合体を提供する。
【0027】
前記第1の発明において、光触媒複合体中に含まれるアルミニウム化合物としては、アルミニウムの酸化物、酸化水酸化物、水酸化物、オキシ硝酸塩、オキシ炭酸塩、炭素数1〜4のアルコキシド及び該アルコキシドの加水分解生成物からなる群から選ばれた1種または2種以上の混合物のゲルであるのが好ましい。
【0028】
この場合において、前記アルミニウム化合物のゲルは、150℃で乾燥後の比表面積が100m2/g以上の多孔質ゲルであるのがより好ましい。
【0029】
また本発明は第2に、アルミニウム化合物を固形分として酸化物換算で5重量%〜9.5重量%、及び光触媒粒子及び/又は光触媒ゾルを固形分として酸化物換算で0.5重量%〜5重量%含有してなる光触媒層形成用組成物を提供する。
【0030】
前記第2の発明において、光触媒層形成用組成物中に含まれるアルミニウム化合物としては、アルミニウムの酸化物、酸化水酸化物、水酸化物、オキシ硝酸塩、オキシ炭酸塩、炭素数1〜4のアルコキシド及び該アルコキシドの加水分解生成物からなる群から選ばれた1種又は2種以上の混合物及び/又はそれらのゾルであるのが好ましい。
【0031】
この場合において、前記アルミニウム化合物及び/又はそのゾルは、好ましくはその平均粒子径が50nm以下であり、より好ましくはその平均粒子径が20nm以下である。
【0032】
さらに本発明は、第3に、担体と、担体表面に形成された接着層と、接着層表面に形成された光触媒層とを有する光触媒担持構造体であって、前記接着層は、シリコン含有量が酸化物に換算して2〜10重量%のシリコン変性樹脂、コロイダルシリカを酸化物に換算して5〜10重量%含有する樹脂、又は一般式(I)
【0033】
【化2】
Figure 0004597292
【0034】
〔式中、R1は(アミノ基、カルボキシル基又は塩素原子で置換されていてもよい)炭素数1〜8のアルキル基を表し、
2は、炭素数1〜8のアルキル基又はアルコキシ基で置換された炭素数1〜8のアルキル基を表し、
1、n2及びn3は0、1又は2を表し、n4は2〜4の整数を表し、かつn1+n2+n3+n4=4である。〕
で表される化合物の重縮合反応生成物であるポリシロキサンを酸化物に換算して3〜10重量%含有する樹脂から形成されてなり、かつ、
光触媒層は、光触媒及びアルミニウム化合物からなる光触媒複合体から形成されてなる光触媒担持構造体を提供する。
【0035】
前記第3の発明の光触媒担持構造体においては、接着層を構成するポリシロキサンを含有する樹脂の樹脂及びは、コロイダルシリカを含有する樹脂の樹脂は、シリコン変性樹脂であるのがそれぞれ好ましい。
【0036】
この場合において、前記接着層のシリコン変性樹脂は、アクリル−シリコン樹脂、エポキシ−シリコン樹脂、ポリエステル−シリコン樹脂又はそれらの混合物であるのがより好ましい。
【0037】
また前記ポリシロキサンは、炭素数1〜4のアルコキシ基を有するシリコンアルコキシドの加水分解物又は該加水分解物の重縮合物から形成されてなるのが好ましい。
【0038】
さらに、前記接着層のコロイダルシリカを含有する樹脂に含まれるコロイダルシリカの粒子径は、50nm以下であり、前記接着層の厚さは0.1μm〜20μmであるのが好ましい。
【0039】
前記光触媒層は、アルミニウム化合物を光触媒層全体に対して酸化物に換算して50〜95重量%、及び光触媒を光触媒層全体に対して酸化物に換算して5〜50重量%からなる光触媒複合体からなるのが好ましい。
【0040】
前記光触媒層に含まれるアルミニウム化合物としては、アルミニウムの酸化物、酸化水酸化物、水酸化物からなる群から選ばれた1種又は2種以上の混合物及び/又はそのゲルであるのが好ましい。
【0041】
この場合において、前記ゲルは、150℃で乾燥後の比表面積が100m2/g以上の多孔質ゲルであるのがより好ましく、光触媒層の厚さは、0.1μm〜5μmであるのが好ましい。
【0042】
また、本発明の光触媒担持構造体は、好適には、光触媒媒層と接着層とを合わせた層のヘイズ率は1%以下となっており、より好適には、紫外線強度3mW/cm2のブラックライトの光を、温度40℃、相対湿度90%の下で500時間照射した後での接着層と光触媒層とを合わせた層のヘイズ率が1%以下となっている。
【0043】
ここでヘイズ率とは、ヘイズ率=(全光透過率−直線透過率)/全光透過率という関係式で求められる値である。例えば、トイレの窓ガラスは、トイレ内が明るいように全光透過率の高いもので、かつ、内部がはっきりと見えてはいけないのでヘイズ率は低いものである必要がある
【0044】
さらに本発明の光触媒担持構造体においては、紫外線強度3mW/cm2のブラックライトの光を、温度40℃、相対湿度90%の下で500時間照射した後でのJIS K5400に規定された碁盤目テープ法による付着性が、評価点数6点以上であるのが好ましい。
【0045】
本発明の光触媒複合体は、5w/v%の炭酸ナトリウム水溶液を用いる代わりに、1w/v%の水酸化ナトリウム水溶液を用いる以外はJIS K5400に規定する耐アルカリ性試験と同様の試験を行った後において、JIS K5400に規定するアルカリに浸しても異常が認められない。
【0046】
すなわち、1w/v%の水酸化ナトリウム水溶液を用いるJIS K5400に準拠した耐アルカリ性試験後においても、目視観察により、塗膜の膨れ、割れ、はがれ、穴、軟化が認められず、更に、浸せき溶液の着色や濁りがなく、原状試験片と比べて、つやの変化や変色がほとんど見られず、優れた耐アルカリ性を有する。
【0047】
また、本発明の光触媒担持構造体は、担体表面に特定の材料からなる接着層と、該接着層上に本発明の光触媒層形成用組成物から形成されてなる光触媒層を有する。かかる構成からなる本発明の光触媒担持構造体は、紫外線強度3mW/cm2 のブラックライトの光を、温度40℃、相対湿度90%の下で500時間照射した後でも、JIS K5400の碁盤目テープ法による付着性が、評価点数6点以上を維持するような高い耐久性を示す。
【0048】
従って本発明の光触媒構造体は、JIS K5400に規定されたサンシャインカーボンアークウェザーメーターによる促進耐候性試験において、500時間経過後でも、表面の割れ、膨れ、ヒビ割れ、剥離、白化等がなく、前述のような高温多湿の屋外において使用された場合でも優れた特性を発揮するものとなっている。
【0049】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を説明する。本発明の光触媒担持構造体は、光触媒層と担体の間に接着層を設けた構造を有する。
【0050】
(1)接着層
接着層は光触媒層と担体との間に設けられる。接着層は、下地の担体を光触媒作用による劣化から保護する作用と光触媒層を担体に強固に接着させる作用を有しており、また接着層自身が光触媒作用による劣化を受けにくいという特徴を有している。
【0051】
接着層の材質としては、▲1▼シリコン含有量が酸化物に換算して2〜10重量%の(アクリル−シリコン樹脂、エポキシ−シリコン樹脂、ポリエステル−シリコン樹脂等の)シリコン変性樹脂、▲2▼ポリシロキサンを酸化物に換算して3〜10重量%含有する樹脂、又は、▲3▼コロイダルシリカを酸化物に換算して5〜10重量%含有した樹脂を好ましく使用することができる。これらの樹脂は光触媒を強固に接着し、担体を光触媒から保護するのに適当である。
【0052】
シリコン含有量が酸化物に換算して2重量%未満のシリコン変性樹脂やポリシロキサン含有量が酸化物に換算して3重量%未満の樹脂、コロイダルシリカ含有量が酸化物に換算して5重量%未満の樹脂を用いる場合には、光触媒層との接着が悪くなり、また、接着層が光触媒により劣化し、光触媒層が剥離し易くなる。
【0053】
一方、シリコン含有量が酸化物に換算して10重量%を超えるシリコン変性樹脂やポリシロキサン含有量が酸化物に換算して10重量%を超える樹脂、コロイダルシリカ含有量が酸化物に換算して10重量%を超える樹脂を用いると、1重量%水酸化ナトリウム水溶液のような強アルカリに対する耐久性が低下する。
【0054】
かかるアクリル−シリコン樹脂、エポキシ−シリコン樹脂及びポリエステル−シリコン樹脂等のシリコン変性樹脂へシリコンを導入する(シリコン変性)方法としては、所定量のシリコン分を含有するシリコン変性樹脂が得られるものであれば特に制限はない。例えば、エステル交換反応、シリコンマクロマーや反応性シリコンモノマーを用いたグラフト反応、ヒドロシリル化反応、ブロック共重合法等が挙げられる。
【0055】
シリコンが導入される樹脂としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂等を例示することができる。これらの内、アクリル樹脂やエポキシ樹脂、ポリエステル樹脂が、成膜性、強靭性、担体との密着性の点で最も優れている。
【0056】
接着層樹脂がポリシロキサンを含有する場合、ポリシロキサンは、炭素数1〜5のアルコキシ基を有するシリコンアルコキシドの加水分解物あるいは該加水分解生成物であるときに、接着性及び耐久性がより向上した光触媒担持構造体を得ることができる。シリコンアルコキシドのアルコキシ基の炭素数が6を超えると、高価であり、しかも加水分解速度が非常に遅いので、樹脂中で硬化させるのが困難になり、接着性や耐久性が低下する。
【0057】
このようなポリシロキサンとしては、式〔I〕で表される化合物を好ましく使用できる。
【0058】
【化3】
Figure 0004597292
【0059】
ここで、R1 は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、s−ブチル、t−ブチル、ヘキシル、オクチル、アミノメチル、アミノエチル、カルボキシメチル、カルボキシエチル、クロロメチル、クロロエチル、クロロプロピル基等の(アミノ基、カルボキシル基又は塩素原子で置換されていてもよい)炭素数1〜8のアルキル基を表し、
【0060】
2は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、s−ブチル、t−ブチル、ヘキシル基等の炭素数1〜8のアルキル基、
メトキシメチル、エトキシメチル、プロポキシメチル、イソプロポキシメチル、ブトキシメチル、メトキシエチル、エトキシメチル、プロポキシエチル、メトキシプロピル、メトキシブチル基等のアルコキシ基で置換された炭素数1〜8のアルキル基を表す。
また、n1 、n2 及びn3 は、それぞれ独立して0、1又は2を表し、n4 は2〜4の整数を表し、かつ、n1 +n2 +n3 +n4 =4である。
【0061】
前記式〔I〕で表されるシリコンアルコキシドの好ましい具体例としては、Si(OCH3)4 ,Si(OC25)4 ,Si(OC37)4 ,Si(OC49)4,Si(OC511)4 ,Si(OC613)4 ,SiCH3(OCH3)3 ,SiCH3 (OC25)3 ,SiCH3(OC37)3 ,SiCH3(OC37)3,SiCH3(OC4 H9)3 , SiCl(OCH3)3 , SiCl(OC25)3,SiCl(OC37)3 , SiCl(OC49)3 , SiCl(OC613)3 ,SiCl(OH)(OCH3)2 , SiCl(OH)(OC25)2 , SiCl(OH)(OC37)2 , SiCl(OH)(OC492 , SiCl2(OCH3)2
, SiCl2(OC25)2等を挙げることができる。
【0062】
ポリシロキサンを樹脂へ導入する方法としては、▲1▼シリコンアルコキシドモノマーの状態で樹脂溶液へ混合し、接着層形成時に空気中の水分で加水分解させる方法、▲2▼予めシリコンアルコキシドの部分加水分解物と樹脂と混合し、更に、接着層形成時に空気中の水分で加水分解する方法等種々あるが、樹脂と均一に混合できる方法ならどのようなものでも良い。また、シリコンアルコキシドの加水分解速度を変えるために、酸や塩基触媒を少量添加することもできる。
【0063】
また、部分的に塩素を含んだシリコンアルコキシドを加水分解したポリシロキサンを使用することもできるが、塩素を多量に含有したポリシロキサンを使用すると、不純物の塩素イオンにより、担体が腐食したり、接着性が低下する場合がある。
【0064】
ポリシロキサンの樹脂への添加量は、担体に光触媒層を強固に接着させるためには酸化物に換算して3〜60重量%が好ましいが、耐アルカリ性の向上のためには3〜40重量%がより好ましく、1w/v%水酸化ナトリウム水溶液のような強アルカリに対して耐久性を持たせるには3〜10重量%が特に好ましい。
【0065】
ポリシロキサンが導入される樹脂としては、アクリル樹脂、アクリル−シリコン樹脂、エポキシ−シリコン樹脂、ポリエステル−シリコン樹脂、シリコン変性樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂等どのような樹脂でも使用できる。これらの内、アクリル−シリコン樹脂、エポキシ−シリコン樹脂、ポリエステル−シリコン樹脂又はそれらの混合樹脂を含むシリコン変性樹脂が耐久性や耐アルカリ性の点で最も優れている。
【0066】
接着層がコロイダルシリカを含有する樹脂の場合、そのコロイダルシリカの粒子径は10nm以下が好ましい。10nm以上になると、接着層中の樹脂は光触媒により劣化し易くなるばかりか、光触媒層と接着層との接着も悪くなる。
【0067】
コロイダルシリカを樹脂に導入する方法としては、樹脂溶液とコロイダルシリカ溶液を混合後、塗布・乾燥して接着層を形成する方法が最も簡便である。その他、コロイダルシリカを分散した状態で、樹脂を重合せしめたものを使用することもできる。また、コロイダルシリカと樹脂との接着性及び分散性を向上せしめるために、シランカップリング剤でコロイダルシリカを処理して用いることもできる。
【0068】
コロイダルシリカの樹脂への添加量は、担体に光触媒層を強固に接着させるためには酸化物に換算して5〜40重量%が好ましいが、耐アルカリ性の向上のためには5〜30重量%が好ましく、1w/v%水酸化ナトリウム水溶液のような強アルカリに対して耐久性を持たせるには5〜10重量%が特に好ましい。
【0069】
コロイダルシリカが導入される樹脂としては、アクリル樹脂、アクリル−シリコン樹脂、エポキシ−シリコン樹脂、シリコン変性樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂等どのようものも使用できる。これらの内、アクリル−シリコン樹脂、エポキシ−シリコン樹脂、ポリエステル−シリコン樹脂を含むシリコン変性樹脂が耐久性や耐アルカリ性の点で最も優れている。
【0070】
またコロイダルシリカとしては、例えば、珪酸ナトリウム水溶液を陽イオン交換することにより得られるシリカゾルやシリコンアルコキシドを加水分解して得られるシリカゾル等、どのようなものでも使用することができる。
【0071】
本発明においては、ポリシロキサン及びコロイダルシリカの両方を含有する樹脂が、接着層として特に好ましく使用することができる。この場合、接着層中のポリシロキサンおよびコロイダルシリカの含有量の合計が酸化物に換算して前記耐アルカリ性向上を示す含有量の範囲内であれば、優れた耐アルカリ性を示す接着層を形成することができる
【0072】
また接着層に使用する樹脂が、コロイダルシリカを含有する樹脂若しくはポリシロキサンを含有する樹脂の場合、そのコロイダルシリカやポリシロキサンの粒子径は10nm以下が望ましい。コロイダルシリカやポリシロキサンの粒子径が10nmを越えるものであると、分散性が悪くなり、接着層の透光性が低下するため接着層と光触媒層の合計の波長550nmの全光線透過率は70%以下となる場合が生ずる。
【0073】
さらに接着層樹脂には、光触媒作用による劣化を抑える目的で、光安定化剤及び/又は紫外線吸収剤等を混合することができる。光安定化剤としてはヒンダードアミン系が好ましいが、その他の物でも使用可能である。また、紫外線吸収剤としてはトリアゾール系紫外線吸収剤等が使用できる。
【0074】
これら光安定剤及び紫外線吸収剤の添加量は、樹脂に対して0.005重量%以上10重量%以下、好ましくは0.01重量%以上5重量%以下である。
【0075】
接着層を担体表面に形成する方法としては、接着層形成用組成物を印刷法、シート成形法、スプレー吹き付け法、ディップコーティング法、スピンコーティング法等で、担体表面上に塗布、乾燥する方法等を例示することができる。乾燥温度は溶媒や樹脂の種類によっても異なるが、一般的に50℃以上300℃以下が好ましい。
【0076】
また接着層形成用組成物は、樹脂が溶媒に溶解した溶液タイプであっても、エマルジョンタイプであっても、どちらも好ましく用いることができる。
【0077】
接着層形成用組成物に用いられる溶媒としては、例えば、水、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブタノール、t−ブタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ジエチルエーテル、メチルセルソルブ、テトラヒドロフラン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素、サクサンエチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステル類、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン等の飽和炭化水素等を挙げることができる。また、これらの2種以上からなる混合溶媒も用いることができる。
【0078】
接着層の厚さは、光触媒層との良好な接着を得る目的のためには0.1μm以上20μm以下が望ましい。接着層の厚みが0.1μm以下であると、光触媒層を強固に接着させる働きが弱くなる。一方、厚みが20μm以上の場合は特に問題はないものの、実際の塗布加工を考慮すると20μm以上にするメリットは少ない。
【0079】
(2)光触媒層
光触媒層は、光触媒とアルミニウム化合物とを含有する光触媒複合体からなる。本発明に使用される光触媒は、粉末状、ゾル状、溶液状など、光触媒層の乾燥温度で乾燥したときに接着層と固着して光触媒活性を示すものであればいずれも使用することができる。特にゾル状の光触媒で、粒子径が50nm以下、好ましくは20nm以下のものを使用する場合には、光触媒層の透明性が向上し、直線透過率が高くなるため、透明性を要求されるガラス基板やプラスチック成形体に塗布する場合に好ましい。また、下地の担体に色や模様が印刷されたものの場合に、透明な光触媒層を形成することができ、下地の色や柄を損なうことがない。
【0080】
前記光触媒としては、TiO2 、ZnO、SrTiO3 、CdS、GaP、InP、GaAs、BaTiO3 、KNbO3 、Fe23 、Ta25、WO3 、SnO2 、Bi23 、NiO、Cu2O、SiC、SiO2、MoS2 、InPb、RuO2 、CeO2等、及びこれらの光触媒にPt、Rh、RuO2 、Nb、Cu、Sn、Ni、Feなどの金属もしくは金属酸化物を添加したものを用いることができる。
【0081】
これらの内、耐久性、コスト、光触媒活性を考慮すると酸化チタンを主成分とするものが特に好ましい。光触媒層中の光触媒の含有量は、酸化物に換算して5重量%以下になると光触媒活性が著しく低下するため5重量%以上が望ましい。また、光触媒は多量なほど光触媒活性が高くなるものの、接着層との接着性から酸化物に換算して60重量%以下が好ましい。
【0082】
光触媒層は、光触媒に加えてアルミニウムの化合物を含有する。かかるアルミニウム化合物の内、アルミニウムの酸化物、酸化水酸化物、水酸化物、硝酸塩、オキシ硝酸塩、炭酸塩、オキシ炭酸塩、蓚酸塩、オキシ蓚酸塩、酢酸塩、オキシ酢酸塩、炭素数1〜6のアルコキシド、及び該アルコキシドの加水分解生成物からなる群から選ばれた1種又は2種以上の混合物を用いるのが、耐アルカリ性の向上のために好ましい。
【0083】
かかるアルミニウムの化合物の好ましい具体例としては、酸化アルミニウム、酸化水酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、水和酸化アルミニウム、ベーマイト、硝酸アルミニウム、オキシ硝酸アルミニウム、炭酸アルミニウム、オキシ炭酸アルミニウム、蓚酸アルミニウム、オキシ蓚酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、オキシ酢酸アルミニウム、アルミニウムトリイソプロポキシド、アルミニウムトリブトキシド、アルミニウムブトキシドアセチルアセトナート、アルミニウムブトキシドラクテート、アルミニウムブトキシドの加水分解生成物、アルミニウムイソプロポキシドの加水分解生成物等を挙げることができる。
【0084】
光触媒層形成用組成物の調製方法としては、▲1▼アルミニウムの酸化物、酸化水酸化物もしくは水酸化物のゾル溶液と光触媒とを混合する方法、▲2▼アルミニウムの酸化物、酸化水酸化物もしくは水酸化物のゾルの前駆体溶液の状態で光触媒とを混合する方法、▲3▼アルミニウムの酸化物、酸化水酸化物、もしくは▲4▼アルミニウム水酸化物のゾル溶液と光触媒を形成させるためのゾルや溶液と混合する方法等が挙げられるが、光触媒層中に均一に混合される方法であればいずれの方法も採用できる。
【0085】
光触媒層形成用組成物に用いるられる溶媒としては、例えば、水、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブタノール、t−ブタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ジエチルエーテル、メチルセルソルブ、テトラヒドロフラン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素、サクサンエチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステル類、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン等の飽和炭化水素等を挙げることができる。
また、これらの2種以上からなる混合溶媒を用いることもできる。
【0086】
光触媒と共に用いられるアルミニウムの酸化物、酸化水酸化物もしくは水酸化物のゾルは、粒子の大きさが平均で50nm以下、好ましくは20nm以下のものを使用するのが好ましい。かかる場合には、光触媒層の透明性が向上し、直線透過率が高くなるため、透明性を要求されるガラス基板やプラスチック成形体に塗布する場合に好ましい。
【0087】
光触媒層中のアルミニウムの酸化物、酸化水酸化物もしくは水酸化物のゾルは多孔質であることから吸着性を有しており、光触媒活性を高める効果を有する。
【0088】
光触媒層中のアルミニウムの酸化物、酸化水酸化物もしくは水酸化物のゾル含有量は合計で酸化物に換算して40〜95重量%が好ましい。40重量%未満では、耐久性試験後の接着が不十分となり、95重量%を越えると、添加できる光触媒の量が減少するため光触媒活性の低下が著しい。
【0089】
ゾルを使用する場合には、安定化のために、光触媒塗布液中へ酸やアルカリの解膠剤を添加することもできる。またゾル懸濁液中に、接着性や操作性を良くする目的で、光触媒に対して5重量%以下の界面活性剤などを添加することもできる。
【0090】
光触媒層の厚みは、厚い方が光触媒活性は高いといえるが、5μm以上になると光触媒活性は飽和する一方で、光触媒層の直線光透過率が低下し、ヘイズ率が高くなる。一方、光触媒層の厚さが0.1μm未満になると透光性は極めて高くなるものの、光触媒が利用する紫外線をも透過してしまうために高い活性は望めなくなる。
【0091】
光触媒層の厚さを0.1μm以上5μm以下にし、しかも、粒子の大きさが平均で50nm以下、好ましくは20nmの光触媒ゾル、及びアルミニウムの酸化物、酸化水酸化物もしくは水酸化物のゾルを用いると、光触媒層と接着層の合計の波長550nmの全光線透過率は80%以上で、ヘイズ率が1%以下の光触媒層を形成することができる。
【0092】
ヘイズ率が1%以下である本発明の光触媒担持構造体は、担体が透明な場合、透過した可視光線を照明として利用でき、また、担体が不透明な場合でも、担体上の柄を損なうことがないので装飾性の上でも有用となる。
【0093】
光触媒層を接着層上へ形成するには、例えばアルミニウムの酸化物、酸化水酸化物もしくは水酸化物のゾル溶液中に、光触媒を分散させた懸濁液を、接着層を形成するのと同様の方法でコートする。また、アルミニウムの酸化物、酸化水酸化物もしくは水酸化物のゾルの前駆体溶液の状態で光触媒を分散し、コート時に加水分解や中和分解してゾル化させても良い。
【0094】
光触媒層形成時の好ましい乾燥温度は、担体材質及び接着層中の樹脂材質によっても異なるが、通常50℃以上300℃以下が好ましい。
【0095】
また、接着層上をシラン系もしくはチタン系カップリング剤で処理したり、接着層表面をコロナ放電処理等の易接着処理を施すと、光触媒層と接着層との接着性が向上する場合があり好ましい。
【0096】
(3)担体
本発明の光触媒担持構造体に用いられる担体としては、接着剤層を介して光触媒を担持可能なものであれば特に限定されない。例えば、セラミックス、無機質材料、担体材質が熱をかけられない有機高分子体や熱や水等により酸化腐食し易い金属であっても、この接着層と光触媒層を設けた構造体を得ることができる。
【0097】
また、担体形状としては、フィルム状、シート状、板状、管状、繊維状、網状等どのような複雑な形状のものも使用可能である。
【0098】
担体の厚みとしては10μm以上のものであれば、表面に接着層及び光触媒層を強固に担持することができるので好ましい。
【0099】
本発明の光触媒担持構造体は、建築用塗料、壁紙、窓ガラス、ブラインド、カーテン、カーペット、照明器具、照明灯、道路灯、トンネル照明灯、高速道や新幹線の遮音壁、ブラックライト、船底・漁網防汚塗料、水処理用充填剤、農ビフィルム、防草シート、包装資材等に使用できる。特に高温多湿の環境下や屋外の環境下で使用される場合に、その優れた耐久性や耐アルカリ性等の特性を発揮する。
【0100】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
1.光触媒担持構造体の製造
(1)担体
担体の材料として、次のものを用いた。
(TA)ソーダライム製ガラス板
(TB)プライマー処理ポリエステル製フィルム
(TC)硬質塩化ビニル製シート
(TD)透明アクリル板
(TE)アルミ板
【0101】
(2)接着層の形成
▲1▼ポリシロキサン
接着層中に含有するポリシロキサンは、次のものを使用した。
(PS−1)シリコンテトラメトキシドモノマー〔信越化学(株)製〕
(PS−2)ポリメトキシシロキサン〔コルコート(株)製、商品名:メチルシリケート51〕
(PS−3)ポリエトキシシロキサン〔コルコート(株)製、商品名:エチルシリケート40〕
【0102】
▲2▼コロイダルシリカ
接着層中に含有するコロイダルシリカとして、次のものを使用した。
(KS−1)触媒化成(株)製、商品名:カタロイドSI−350(粒子径7〜9nm)
(KS−2)日産化学(株)製、商品名:スノーテックスST−XS(粒子径4〜6nm)
【0103】
▲3▼樹脂
ポリシロキサンもしくはコロイダルシリカを導入する樹脂溶液としては次のものを使用した。尚、シリコン含有量は樹脂固形分中のSiO2に換算して表示した。
【0104】
(J−1)シリコン含有量3重量%のアクリル−シリコン樹脂のキシレン溶液
(J−2)シリコン含有量10重量%のアクリル−シリコン樹脂のキシレン−イソプロパノール混合溶液
(J−3)シリコン含有量3重量%のアクリル−シリコン樹脂の水エマルジョン液
(J−4)シリコン含有量3重量%のエポキシ−シリコン樹脂のメチルエチルケトン溶液
(J−5)シリコン含有量3重量%のポリエステル−シリコン樹脂の酢酸エチル溶液
(J−6)アクリル樹脂の水エマルジョン液
【0105】
▲4▼接着層の形成
ポリシロキサン又はコロイダルシリカとを樹脂溶液と混合し、濃度を調製して、接着層形成用溶液を得た。接着層は、厚さが2μm以下の場合や担体形状が平板以外の場合にはディッピング法により、担体が平板で厚さが2μm以上の場合には、ベーカーアプリケーター法により形成した。なお、接着層の乾燥は、担体の材質が、(TD)、(TE)の場合には、80℃、それ以外は120℃でそれぞれ行った。
【0106】
(3)光触媒層の形成
▲1▼光触媒
光触媒は次のものを使用した。
(C−1)硝酸酸性酸化チタンゾル(結晶粒子径8nm)
【0107】
▲2▼アルミニウム化合物
光触媒層に含まれるアルミニウムの化合物には次のゾル溶液又は化合物液を使用した。
(A−1)酸化水酸化アルミニウム(ベーマイト)ゾル(結晶粒子経2〜20nm)
【0108】
▲3▼光触媒層形成用組成物の調製
上記ゾル溶液、化合物液又はシリコンアルコキシド溶液中に、酸化チタン光触媒を、使用原料や添加物の種類に応じてpH1.5〜9の適当な範囲に調節して分散させ、所定量の界面活性剤を加えて光触媒層形成用溶液とした。
【0109】
▲4▼光触媒層の形成
光触媒層は、厚さが2μm以下の場合や担体形状が平板以外の場合には、ディッピング法により、担体が平板で厚さが2μm以上のときは、バーコーターを用いて形成した。また、光触媒層の乾燥は、接着層を乾燥するのと同じ温度で行った。
【0110】
以上のようにして作製した本発明及び比較例の光触媒担持構造体の各材料の種類や量、各層の厚さ、成膜方法等を下記第1表にまとめて示す。
【0111】
【表1】
Figure 0004597292
【0112】
2.光触媒担持構造体の性能評価試験
(1)光触媒活性の評価試験
上記で作製した光触媒担持構造体を、大きさ70mm×70mmの試験片に切り取り、このものを、容積4リットルのパイレックス製ガラス容器中に設置した。この容器中に空気とアルデヒドの混合ガスを、アルデヒド濃度が500ppmになるように加えた。担持試料に紫外線強度2mW/cm2 のブラックライト〔FL 15BL−B 松下電器(株)製〕の光を2時間照射後、容器内部のアルデヒドガス濃度をガスクロマトグラフにより測定し、その減少量より光触媒活性を評価した。
【0113】
評価基準は下記の通りである。
Figure 0004597292
【0114】
(2)付着性評価
JIS K5400に規定する碁盤目テープ法試験により付着性の評価を行った。すなわち、上記で作製した光触媒担持構造体の表面に2mm間隔で切り傷をつくって、ます目の数を25コとした。評価点数は、JISーK5400に記載の基準で行った。
【0115】
(3)耐アルカリ性試験
前記で作製した光触媒担持構造体を、大きさ70mm×150mmの試験片に切り取り、各試料の裏面及び表面の端部から5mmの周囲を市販のタールエポキシ塗料を塗布し、所定条件で十分乾燥させた。得られた試験片各2枚を、1w/v%の水酸化ナトリウム水溶液を入れたポリエチレン製ビーカーに下端から120mmまで浸漬し、室温で24時間放置した。試料を取り出し、付着している水酸化ナトリウム水溶液を蒸留水で十分洗浄し、脱脂綿で軽く拭き取って2時間室温で乾燥させた。
【0116】
水酸化ナトリウム水溶液と接していた箇所について、JIS K5400に記載の基準で、目視にて、原状試験片1枚と比較観察を行った。試験片2枚のいずれにも膨れ、割れ、剥がれ、ピンホール、白化を認めず、浸漬溶液の濁りや変色もなく、かつ耐アルカリ試験片の光沢や変色が原状試験片と比較して少ないものを耐アルカリ性合格とした。
【0117】
(4)全光線透過率の測定
接着層及び光触媒層を担持する前の担体をリファレンスとして、担持した試料の波長550nmの全光線透過率、及びヘイズ率を自記分光光度計〔日立製作所(株)製 U−4000型〕で測定した。
【0118】
(5)耐久性評価試験
上記で作製した光触媒担持構造体の表面(光触媒層側)に、ブラックライトで紫外線強度3mW/cm2の光を、温度40℃、相対湿度90%の恒温恒湿槽内で500時間照射後、JIS K5400に規定の碁盤目テープ法による付着性を測定し、耐久性の評価とした。評価点数は、付着性評価と同じである。
【0119】
光触媒担持構造体の性能評価試験結果を、下記第2表にまとめて示す。
【0120】
【表2】
Figure 0004597292
【0121】
比較例1は、接着層を設けないで光触媒層を担持した場合である。光触媒層の付着性がほとんど無く、簡単に剥離してしまうばかりか、耐久性試験後のポリエステルフィルムの表面は、光触媒作用により劣化し、穴や亀裂が実体顕微鏡により観察された。
【0122】
比較例2は、酸化チタンゾルの割合が多すぎる場合である。耐久性試験後の光触媒層の付着性が弱い。比較例3は、接着層中にポリシロキサンやコロイダルシリカが含まれない場合で、耐久性試験後の光触媒層の付着性がほとんど無く、簡単に剥離してしまった。
【0123】
比較例4、5は、接着層中のポリシロキサンやコロイダルシリカ量が多すぎる場合であり、いずれも耐アルカリ性試験後には塗膜の大部分が消失していた。
【0124】
実施例1〜3は、接着層にアクリル−シリコン樹脂を使用し、光触媒層として(C−1)に示す酸化チタンゾルを5〜60重量%、(A−1)に示す酸化水酸化アルミニウムゾルを40〜95重量%の組成になるよう原料粉末及びゾル溶液を調製して得られる複合体を使用した例である。いずれの場合も、耐アルカリ性試験による評価は良好であり、耐久性、促進耐候性も良好であった。
【0125】
ポリシロキサンを導入した樹脂がシリコン含有量3%のアクリル−シリコン樹脂(実施例1、2)、もしくはシリコン含有量10%のアクリル−シリコン樹脂(実施例)のいずれにおいても、耐アルカリ性試験による評価、耐久性、促進耐候性は良好であった。
【0126】
実施例4〜6は、接着層にポリシロキサンを含有したアクリル−シリコン樹脂を使用し、光触媒層には実施例1と同じ原料粉末を使用し、複合化するゲルを形成させるためのゾル溶液の種類と量を変えて使用した場合である。触媒活性は良好で、耐アルカリ性、耐久性、促進耐候性がいずれも良好であった。
【0127】
実施例7、10は硬質塩化ビニルシートまたは透明アクリル板に担持した場合であり、光触媒活性、付着性、耐アルカリ性、耐久性の良好な物が得られた。
【0128】
ポリシロキサンを導入した樹脂が、エポキシ−シリコン樹脂(実施例)、もしくはポリエステル−シリコン樹脂(実施例)、アクリル樹脂(実施例10)でも良好なものが得られた。
【0129】
これに対し、接着層にポリシロキサンを含有したアクリル−シリコン樹脂を使用しても、ポリシロキサンの含有量が20重量%となると(比較例4)、耐アルカリ性試験後には塗膜の大部分が剥離消失していた。
【0130】
実施例11は、接着層に、コロイダルシリカに粒子径の微細な物(KS−2)を使用し、更にコロイダルシリカを導入した樹脂として、アクリル−シリコンエマルジョン樹脂を使用した例であり、触媒活性、耐アルカリ性、耐久性、促進耐候性共に非常に良好なものが得られた。
【0131】
これに対し、接着層中のコロイダルシリカの含有量が、20重量%と多くした場合(比較例5)は、耐アルカリ性試験後には塗膜の大部分が消失していた。
【0132】
実施例1〜11で得られた試料で、高温高湿下のブラックライトによる耐久性試験、耐アルカリ性試験、サンシャインカーボンアークウェザーメーターによる促進耐候性試験に掛けたものを、再度光触媒活性を初期と同様の方法によりアセトアルデヒドの光分解量を測定した。いずれの試料についても初期のアセトアルデヒド分解量と全く同一の値を示し、初期の光触媒活性を完全に維持していることが分かった。
【0133】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光触媒複合体は、耐アルカリ性試験の評価も良好で、サンシャインカーボンアークウェザーメーターによる促進耐候性試験後においても高い付着性を保っていることから、高温多湿の環境下や屋外の環境下で使用可能な光触媒層を得ることができる。
【0134】
また、本発明の光触媒担持構造体は、紫外線強度3mW/cm2 のブラックライトの光を、温度40℃、相対湿度90%の下で500時間照射した後でも、JIS K5400の碁盤目テープ法による付着性が、評価点数6点以上を維持するような高い耐久性を示す。
【0135】
本発明の光触媒構造体は、JIS K5400に規定されたサンシャインカーボンアークウェザーメーターによる促進耐候性試験において、500時間経過後でも、表面の割れ、膨れ、ヒビ割れ、剥離、白化等が認められず、優れた耐候性を有する。
【0136】
従って、本発明の光触媒担持構造体は、高温多湿の屋外において使用された場合でも優れた特性を発揮するものとなっている。

Claims (10)

  1. 担体と、担体表面に形成された接着層と、接着層表面に形成された光触媒層とを有する光触媒担持構造体であって、
    前記接着層は、
    コロイダルシリカ及びポリシロキサンを含まない、シリコン含有量が酸化物に換算して2〜10重量%のシリコン変性樹脂、
    コロイダルシリカを酸化物に換算して5〜10重量%含有する樹脂、又は、
    一般式(I)
    Figure 0004597292
    〔式中、Rは(アミノ基、カルボキシル基又は塩素原子で置換されていてもよい)炭素数1〜8のアルキル基を表し、Rは、炭素数1〜8のアルキル基又はアルコキシ基で置換された炭素数1〜8のアルキル基を表し、n、n及びnは、それぞれ独立して0、1又は2を表し、nは2〜4の整数を表し、かつn+n+n+n=4である。〕で表される化合物の重縮合反応生成物であるポリシロキサンを酸化物に換算して3〜10重量%含有する樹脂、
    から形成されてなり、
    前記コロイダルシリカを酸化物に換算して5〜10重量%含有する樹脂の樹脂がシリコン変性樹脂である場合、前記コロイダルシリカを酸化物に換算して5〜10重量%含有する樹脂は、前記シリコン含有量が酸化物に換算して2〜10重量%のシリコン変性樹脂に、接着剤層全体に対して、コロイダルシリカを、酸化物に換算して5〜10重量%となる量を含有させたものであり、
    前記ポリシロキサンを酸化物に換算して3〜10重量%含有する樹脂の樹脂がシリコン変性樹脂である場合、前記ポリシロキサンを酸化物に換算して3〜10重量%含有する樹脂は、前記シリコン含有量が酸化物に換算して2〜10重量%のシリコン変性樹脂に、接着剤層全体に対して、前記ポリシロキサンを、酸化物に換算して3〜10重量%となる量を含有させたものであり、かつ、
    前記光触媒層は、光触媒と、アルミニウムの、酸化物、酸化水酸化物、水酸化物、オキシ硝酸塩、オキシ炭酸塩、炭素数1〜4のアルコキシド及び該アルコキシドの加水分解生成物からなる群から選ばれた1種または2種以上のアルミニウム化合物とからなる光触媒複合体であって、前記アルミニウム化合物を光触媒複合体全体に対して酸化物に換算して50重量%〜95重量%、及び光触媒を光触媒全体に対して金属酸化物に換算して5〜50重量%を含有してなる光触媒複合体から形成されている光触媒坦持構造体。
  2. 前記シリコン変性樹脂が、アクリル−シリコン樹脂、エポキシ−シリコン樹脂、ポリエステル−シリコン樹脂又はそれらの混合物である請求項1に記載の光触媒担持構造体。
  3. 前記ポリシロキサンが、炭素数1〜4のアルコキシ基を有するシリコンアルコキシドの加水分解物又は該加水分解物の重縮合物から形成されてなる請求項1又は2に記載の光触媒担持構造体。
  4. 前記コロイダルシリカの平均粒子径が50nm以下である請求項1に記載の光触媒担持構造体。
  5. 前記接着層の厚さが0.1μm〜20μmである請求項1〜4のいずれかに記載の光触媒担持構造体。
  6. 前記光触媒層の厚さが0.1μm〜5μmである請求項1〜5のいずれかに記載の光触媒担持構造体。
  7. 前記接着層と光触媒層とを合わせた層のヘイズ率が1%以下である請求項1〜6のいずれかに記載の光触媒担持構造体。
  8. 紫外線強度3mW/cmのブラックライトの光を、温度40℃、相対湿度90%の下で500時間照射した後での接着層と光触媒層とを合わせた層のヘイズ率が1%以下である請求項1〜7のいずれかに記載の光触媒担持構造体。
  9. 紫外線強度3mW/cmのブラックライトの光を、温度40℃、相対湿度90%の下で500時間照射した後でのJIS K5400に規定された碁盤目テープ法による付着性が評価点数6点以上である請求項1〜8のいずれかに記載の光触媒担持構造体。
  10. 5w/v%の炭酸ナトリウム水溶液を用いる代わりに、1w/v%の水酸化ナトリウム水溶液を用いる以外はJIS K5400に規定する耐アルカリ性試験と同様の試験を行った後において、JIS K5400に規定するアリカリに浸しても異常がないものである請求項1〜9のいずれかに記載の光触媒担持構造体。
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