JP2001064582A - 光触媒性親水性コーティング組成物及び該組成物を用いた光触媒性親水性複合材の製造 - Google Patents

光触媒性親水性コーティング組成物及び該組成物を用いた光触媒性親水性複合材の製造

Info

Publication number
JP2001064582A
JP2001064582A JP24127899A JP24127899A JP2001064582A JP 2001064582 A JP2001064582 A JP 2001064582A JP 24127899 A JP24127899 A JP 24127899A JP 24127899 A JP24127899 A JP 24127899A JP 2001064582 A JP2001064582 A JP 2001064582A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating composition
aqueous
weight
photocatalytic
content
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24127899A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Takahashi
一雄 高橋
Mitsuhide Shimobukikoshi
光秀 下吹越
Makoto Sengoku
真 千國
Koji Takeda
宏二 武田
Akira Shimai
曜 島井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toto Ltd filed Critical Toto Ltd
Priority to JP24127899A priority Critical patent/JP2001064582A/ja
Publication of JP2001064582A publication Critical patent/JP2001064582A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Materials Applied To Surfaces To Minimize Adherence Of Mist Or Water (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低公害、省資源、安全衛生、臭気、環境対応
に考慮し、基材との密着性があり、十分な表面硬度が得
られ、紫外線に対する耐久性が十分である基材表面のコ
ーティング方法、およびコーティング組成物を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 光触媒性粒子と水性アクリル変性シリコ
ン樹脂とを含む水性光触媒性親水性コーティング組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、部材表面を高度の
親水性になし、かつ維持する技術に関する。より詳しく
は、本発明は、鏡、レンズ、ガラス、プリズムその他の
透明部材の表面を高度に親水化することにより、部材の
曇りや水滴形成を防止する防曇技術に関する。本発明
は、また、建物や窓ガラスや機械装置や物品の表面を高
度に親水化することにより、表面が汚れるのを防止し、
又は表面を自己浄化(セルフクリ−ニング)し若しくは
容易に清掃する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】光触媒を含有する塗膜に励起光源を照射
すると、それに応じて塗装表面が親水性を示すことは周
知である。(特登第2756474号)この効果からガ
ラスや鏡が水滴で曇るのを防止する効果が期待され、付
着した汚れは雨水や人為的に水を噴霧することで防汚の
効果が期待される。
【0003】一方、基材がプラスチックなどの有機物に
光触媒を含有する塗膜を施工する場合、光触媒に起因す
る活性酸素により有機物が酸化分解の影響を受けるた
め、基材に光触媒の悪影響を及ぼさないような保護層が
必要となる。また、光触媒層は無機物が主体となるため
有機物には塗装しにくい面があったため、光触媒コーテ
ィング剤を塗りやすくする中間層が必要であった。これ
らの機能をアクリル変性シリコン樹脂に期待したものが
提案されている。(特開平10−67543、特開平1
0−315374、特開平11−21511)しかし、
実施例の中で示されるコーティング剤はいずれも有機溶
剤を主体とするものであった。
【0004】有機溶剤の割合を減少される提案もなされ
ているが、完全に有機溶剤がないと言うものではなかっ
た。(特開平10−316937)
【0005】有機溶剤を全くなくし、水性のアクリル変
性シリコン樹脂により基材と光触媒層との中間層の役目
を持たせたものが提案されているが、いずれもアクリル
変性シリコン樹脂中のシリコン含有量をごくわずかなも
のであった。(特開平9−310039、特開平8−2
81121)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこれらの
基材表面に親水性を付与する方法については、コーティ
ング剤が有機溶剤主体となったいるものについては、近
年における低公害、省資源、安全衛生、臭気、環境対応
の観点から大きな課題を抱えている。
【0007】コーティング剤が水主体のものについては
アクリル変性シリコン樹脂中のシリコン樹脂含有率が低
いため、光触媒層との密着性が不充分であったり、アク
リル変性シリコン層の表面硬度が不充分であるため、光
触媒層の表面硬度も不充分あり、屋外での使用を考えた
場合紫外線に対する耐久性も不充分であった。
【0008】本発明は上記事情を鑑みてなされたもので
あり、低公害、省資源、安全衛生、臭気、環境対応に考
慮し、基材との密着性があり、十分な表面硬度が得ら
れ、紫外線に対する耐久性が十分である基材表面のコー
ティング方法、およびコーティング組成物を提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】第一の発明は、光触媒性
粒子と水性アクリル変性シリコン樹脂とを含む水性光触
媒性親水性コーティング組成物である。本発明に係る水
性光触媒性親水性コーティング組成物を提供することに
より、低公害、省資源、安全衛生、臭気、環境対応に考
慮し、基材との密着性があり、十分な表面硬度が得ら
れ、紫外線に対する耐久性が十分である光触媒性表面を
備えた複合材を得ることができる。
【0010】本発明における水性アクリル変性シリコン
樹脂はアクリル樹脂とシリコーン樹脂と複合化し、ブロ
ック共重合させたもの、グラフト重合させたもの、ポリ
メタクリレート樹脂とシリコーン樹脂を複合化させたも
の等である。樹脂中のシリコン成分の含有量は、光触媒
による酸化劣化に対して強固であれば良いが、5重量%
から90重量%が好ましく、中でも10重量%から80
重量%が特に好ましい。表面硬度を高めたり、柔軟性を
高める目的でアクリル変性シリコン中にシリカを添加し
たり、アクリル変性シリコンを2種以上混合したり、シ
リコーン系樹脂を添加してもよい。ここに用いるシリコ
ーン系樹脂はシリコーン樹脂、アルキド変性シリコン、
ウレタン変性シリコン、ポリエステル変性シリコン、エ
ポキシ変性シリコン等が利用できる。水性光触媒親水性
コーティング組成物の含有率としては20.0〜95.
5重量%が好ましく、さらには30.0〜70.0重量
%がこのましく、中でも40.0〜60.0重量%が特
に好ましい。
【0011】本発明に示される光触媒粒子とは伝導電子
帯と価電子との間のエネルギーギャップよりも大きなエ
ネルギー(すなわち短い波長)の光(励起光)を照射し
たときに価電子中の電子の励起(光励起)によって、伝
導電子と正孔を生成しうるものをいい、アナターゼ型酸
化チタン、ルチル型酸化チタン、ブルカイト型酸化チタ
ン、酸化錫、酸化亜鉛、三酸化二ビスマス、三酸化タン
グステン、酸化第二鉄、チタン酸ストロンチウム等が利
用可能である。種類としてはアナターゼ型酸化チタン、
ルチル型酸化チタン、ブルカイト型酸化チタンが好まし
い。水性光触媒親水性コーティング組成物の含有率とし
ては0.05〜6.5%が好ましく、さらには0.1〜
5.0重量%が好ましく、中でも0.5から2.5重量
%が最も好ましい。光触媒の光励起に用いる光源として
は蛍光灯、白熱電灯、メタルハライドランプ、水銀ラン
プのような室内照明、太陽光それらの光源からの光を低
損失のファイバーで誘導した光源等が利用できる。光触
媒の光励起により基材表面が高度に親水化させるために
は、励起光の照度は0.001mW/cm2以上あれば
よいが、0.01mW/cm2以上だと好ましく、0.
1mW/cm2以上だとより好ましい。
【0012】第二の発明は、前記水性光触媒性親水性コ
ーティング組成物が、さらにテトラアルキルシリケート
の加水分解生成物またはその部分縮合物を含むことを特
徴とする第一の発明記載の水性光触媒性親水性コーティ
ング組成物である。本発明に係る水性光触媒性親水性コ
ーティング組成物を提供することにより、前記発明の効
果に加えて、さらに表面硬度が高い効果のある光触媒性
表面を備えた複合材を得ることができる。
【0013】テトラアルキルシリケートとしては、テト
ラメチルシリケート、テトラエチルシリケート、テトラ
プロピルシリケート、テトラブチルシリケートなどが使
用できる。その中でも、加水分解時に生じる生成物がエ
タノールであるエチルシリケートが好適に利用できる。
表面層にテトラアルキルシリケートの加水分解生成物ま
たはその部分縮合物が含有されてることにより、表面の
水との接触角が0度に近い高度の親水性を呈しやすくな
るとともに、暗所に保持したときの親水性の維持性が向
上する。その理由はシリカが構造中に水を蓄えることが
できることと関係し、テトラアルキルシリケートの加水
分解生成物またはその部分縮合物中のケイ素原子に結合
する有機基の少なくとも一部が水酸基に置換され、その
上に物理吸着水層が形成されることによると考えられ
る。また、表面硬度を向上させる役割も担っている。
【0014】第三の発明は、前記水性光触媒性親水性コ
ーティング組成物が、さらに紫外線吸収剤を含むこと特
徴とする第一の発明又は第二の発明記載の水性光触媒性
親水性コーティング組成物である。本発明に係る水性光
触媒性親水性コーティング組成物を提供することによ
り、前記発明の効果に加えて、さらに耐久性が高い効果
のある光触媒性表面を備えた複合材を得ることができ
る。含有率としては0.05〜20.0重量%が好まし
く、さらには0.1〜10.0重量%、中でも0.5〜
5.0重量%がより好ましい。0.05%より少ない場
合には耐候性向上の効果が認められず、20.0%より
多い場合には分散不良となる。
【0015】本発明にて使用される紫外線吸収剤は、有
機系としてはベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール
系、シアノアクリレート系、トリアジン系、修酸アニリ
ド系、などが、無機系としては酸化チタン、酸化亜鉛、
酸化鉄、酸化セリウムなどが使用できる。使用に際して
は単独あるいは2種類以上の混合でも利用可能である。
【0016】ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、
例えば2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ
−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ
−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、
2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾ
フェノン、2−ヒドロキシ−4−ベンゾイルオキシベン
ゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベ
ンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−ス
ルホンベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒ
ドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−5
−クロルベンゾフェノン、ビス−(2−メトキシ−4−
ヒドロキシ−5−ベンゾイルフェニル)メタン等が挙げ
られる。
【0017】ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤として
は、例えば2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾト
リアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフ
ェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ
−5−メチルフェニル)−5−カルボン酸ブチルエステ
ルベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’
−メチルフェニル)−5,6−ジクロルベンゾトリアゾ
ール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニ
ル)−5−エチルスルホンベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)−5
−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ
−5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2
−(2’−ヒドロキシ−5’−アミノフェニル)ベンゾ
トリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−
ジメチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−
ヒドロキシ−3’,5’−ジメチルフェニル)−5−メ
トキシベンゾトリアゾール、2−(2’−メチル−4’
−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2’−ステアリルオキシ−3’,5’−ジメチルフェ
ニル)−5−メチルベンゾトリアゾール、2−(2’−
ヒドロキシ−5−カルボン酸フェニル)ベンゾトリアゾ
ールエチルエステル、2−(2’−ヒドロキシ−3’−
メチル−5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブ
チルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチル
フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−5’−メトキシフェニル)ベンゾ
トリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−
ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾ
ール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−シクロヘキシル
フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキ
シ−4’,5’−ジメチルフェニル)−5−カルボン酸
ベンゾトリアゾールブチルエステル、2−(2’−ヒド
ロキシ−3’,5’−ジクロルフェニル)ベンゾトリア
ゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’,5’−ジクロ
ルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロ
キシ−3’,5’−ジメチルフェニル)−5−エチルス
ルホンベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
4’−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−5’−メトキシフェニル)−5−
メチルベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
5’−メチルフェニル)−5−カルボン酸エステルベン
ゾトリアゾール、2−(2’−アセトキシ−5’−メチ
ルフェニル)ベンゾトリアゾール等があげられる。
【0018】シアノアクリレート系紫外線吸収剤として
は、例えば2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’
−ジフェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,
3’−ジフェニルアクリレート等が挙げられる。
【0019】トリアジン系紫外線吸収剤としては、例え
ばトリアジンの3,5−ジアルキル−4−ヒドロキシフ
ェニル誘導体、ジアリル−4−ヒドロキシフェニルトリ
アジンの硫黄含有誘導体、ヒドロキシフェニル−1,
3,5−トリアジンおよびスルホン酸基を含んでいるこ
のようなトリアジン、アリール−1,3,5−トリアジ
ン、オルトヒドロキシアリール−s−トリアジン。
【0020】無機系紫外線吸収剤としては、例えば酸化
チタン、酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化錫、酸
化バナジウム、酸化鉛、酸化アンモチン、酸化インジウ
ムから選ばれた少なくとも1種を挙げることができる。
紫外線吸収性を有する無機物を含有する微粒子の構造に
ついては、特に限定はなく、紫外線吸収性を有する無機
物のみから構成させる微粒子の他、紫外線吸収性を有す
る無機物で核粒子の表面を被覆した微粒子、紫外線吸収
性を有する無機物が内包された樹脂微粒子などを挙げる
ことができる。上記核粒子は、シリカ、雲母、樹脂など
からなり、紫外線吸収性を有しないものでもよく、有し
ていてもよい。
【0021】第四の発明は、前記水性光触媒性親水性コ
ーティング組成物にさらに着色剤を含むことを特徴とす
る第一の発明乃至第三の発明いずれか記載の水性光触媒
性親水性コーティング組成物である。本発明に係る水性
光触媒性親水性コーティング組成物を提供することによ
り、前記発明の効果に加えて、さらに耐久性が高く、意
匠性が高い効果のある光触媒性表面を備えた複合材を得
ることができる。含有率としては0.1〜10.0重量
%が好まし、さらには0.5〜5.0重量%、なかでも
1.0〜3.0重量%がより好ましく、0.1重量%よ
り少ない場合には着色の効果がなく、10.0重量%よ
り多い場合には分散不良となる。
【0022】着色剤としては有機系顔料、無機系顔料い
ずれも使用することが可能である。有機顔料としては例
えば、アゾ系顔料、フタロシアン系顔料、スレン系顔
料、キクナドリン系顔料、ジオキサジン系顔料などが例
示できる。無機系顔料としては酸化チタン、酸化鉄、ク
ロム酸鉛、硫化カドミウム、硫酸バリウム、硫酸鉛、ケ
イ酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、
カーボンブラックなどが例示できる。単独、あるいは混
合して利用することができる。
【0023】ここで有機顔料としては、ナフトールグリ
ーンBなどのニトロソ系顔料、ナフトールSなどのニト
ロ顔料系、リソールレッド、ウォッチングレッド、レー
キレッドC、ファストエロー、ナフトールレッドなどの
アゾ顔料系、フタロシアニンブルー、フタロシアニング
リーンなどのフタロシアニン系顔料、ペレンレッド、キ
ナクリドンレッド、ジオキサジンバイオレッド、イソイ
ンドリノンエローなどの縮合多環顔料系などが挙げられ
る。
【0024】無機顔料としては、「白色系」としてチタ
ン白(TiO2)、亜鉛華(ZnO)、鉛白(2PbC
3・Pb(OH)2)、リトポン(BaSO4・xZn
S)、バライト(BaSO4)、白亜(CaCO3)、ク
レー(カオリン、白土、Al23・2SiO2・2H
2O)、「黄色系」として黄鉛(クロム黄、PbCrO4
・PbO)、亜鉛黄(ZnCrO4)、アンチモンイエ
ロー(ネーブルスイエロー、Pb(SbO32)、黄土
(オーカー、Fe23・xAl23・ySiO2)、黄
色酸化鉄(マース黄、フェリット黄、Fe23・xH2
O)、チタンイエロー(TiO2・xNiO・ySb2
5)、チタン・アンチモン・クロムイエロー(クロムチ
タンイエロー、TiO2・xCr23・ySb25)、
「赤・橙色系」としてベンガラ(Fe23)、鉛丹(光
明丹、Pb34)、モリブデートオレンジ(クロムバー
ミリオン、モリブデンレッド、PbCrO4・xPbM
oO4・yPbSO4)「紫色系」としてマース紫(Fe
23)、マンガン紫(ニュルンベンク紫、コバルト紫
(Co3(PO42、Co3(AsO42)、「青色系」
として群青(ウルトラマリン、アルミノ・ケイ酸)、紺
青(ベルリン青、ミロリー青、プルシャン青、Fe(N
4)(Fe(CN)6)、FeK(Fe(CN)6)、
コバルト青(テナール青、CoO・xAl23)、コバ
ルト・アルミ・クロムブルー(CoO・xAl23・y
Cr23)、「緑色系」としてクロム緑(黄鉛と紺青と
バライトの混合物)、酸化クロム(Cr23)、コバル
ト緑(CoO・10ZnO)、コバルト・チタン・ニッ
ケル・亜鉛グリーン(CoO・xTiO2・yNiO・
zZnO)、コバルト・アルミ・クロムグリーン(Co
O・xAl23・yCr23)、「黒色系」としてカー
ボンブラック(C)、鉄黒(Fe34)、銅・クロム系
ブラック(CuCr24)、銅・鉄・マンガン系ブラッ
ク((Cu・Mn)Fe24・(Cu・Fe)Mn
24)、コバルト・鉄・クロム系ブラックが挙げられ
る。また「体質・骨材系」として炭酸カルシウム、カオ
リン、クレー、陶土、ケイ藻土、含水微粉けい酸、タル
ク(滑石)、バライト、硫酸バリウム、炭酸バリウム、
ケイ砂、ケイ石粉、石英粉、シリカ、ウオラストナイ
ト、ガラスビーズが挙げられる。
【0025】ここで無機顔料としては、酸化チタン、亜
鉛華、ベンガラ、酸化クロム、コバルトブルー、鉄黒な
どの金属酸化物系、アルミナホワイト、黄色酸化鉄など
の金属水酸化物系、紺青などのフェロシアン化合物系、
黄鉛、ジンクロメート、モリブデンレッドなどのクロム
酸鉛系、硫化亜鉛、朱、カドミウムイエロー、カドミウ
ムレッドなどの硫化物、セレン化合物系、バライト、沈
降性硫酸バリウムなどの硫酸塩系、重質炭酸カルシウ
ム、沈降性炭酸カルシウムなどの炭酸塩系、含水珪酸
塩、クレー、群青などの珪酸塩系、カーボンブラックな
どの炭素系、アルミニウム粉、ブロンズ粉、亜鉛末粉な
どの金属粉系、雲母・酸化チタン系などのパール顔料系
などが挙げられる。
【0026】第五の発明は、前記光触媒性粒子が二酸化
チタンであることを特徴とする第一の発明乃至第四の発
明いずれか記載の水性光触媒性親水性コーティング組成
物である。本発明に係る水性光触媒性親水性コーティン
グ組成物を提供することにより、前記発明の効果に加え
て、さらに親水性が高い効果のある光触媒性表面を備え
た複合材を得ることができる。
【0027】第六の発明は、前記水性光触媒性親水性コ
ーティング組成物において光触媒粒子の含有率が0.0
5〜6.5重量%、好ましくは0.1〜5.0重量%、
より好ましくは0.5〜2.5重量%の間であり、水性
アクリル変性シリコン樹脂の含有率が20.0〜99.
5重量%、好ましくは30.0〜70.0重量%、より
好ましくは40.0〜60.0重量%の間であることを
特徴とする第一の発明乃至第五の発明いずれか記載の水
性光触媒性親水性コーティング組成物である。本発明に
係る水性光触媒性親水性コーティング組成物を提供する
ことにより、前記発明の効果に加えて、さらに密着性が
高い効果のある光触媒性表面を備えた複合材を得ること
ができる。
【0028】第七の発明は、前記水性光触媒性親水性コ
ーティング組成物の光触媒粒子の含有率が0.05〜
6.5重量%、好ましくは0.1〜5.0重量%、より
好ましくは0.5〜2.5重量%の間であり、水性アク
リル変性シリコン樹脂の含有率が20.0〜99.5重
量%、好ましくは30.0〜70.0重量%、より好ま
しくは40.0〜60.0重量%の間であり、テトラア
ルキルシリケートの加水分解生成物またはその部分縮合
物の含有率が20.0〜99.5重量%、好ましくは3
0.0〜70.0重量%、より好ましくは40.0〜6
0.0重量%の間であることを特徴とする第二の発明乃
至第五の発明いずれか記載の水性光触媒性親水性コーテ
ィング組成物である。本発明に係る水性光触媒性親水性
コーティング組成物を提供することにより、前記発明の
効果に加えて、さらに表面硬度が高い効果のある光触媒
性表面を備えた複合材を得ることができる。
【0029】第八の発明は、前記水性光触媒性親水性コ
ーティング組成物の光触媒粒子の含有率が0.05〜
6.5重量%、好ましくは0.1〜5.0重量%、より
好ましくは0.5〜2.5重量%の間であり、水性アク
リル変性シリコン樹脂の含有率が20.0〜99.5重
量%、好ましくは30.0〜70.0重量%、より好ま
しくは40.0〜60.0重量%の間であり、テトラア
ルキルシリケートの加水分解生成物またはその部分縮合
物カの含有率が20.0〜99.5重量%、好ましくは
30.0〜70.0重量%、より好ましくは40.0〜
60.0重量%の間であり、紫外線吸収剤の含有率が
0.05〜20.0重量%、好ましくは0.1〜10.
0重量%、より好ましくは0.5〜5.0重量%の間で
あることを特徴とする第三の発明乃至第五の発明いずれ
か記載の水性光触媒性親水性コーティング組成物であ
る。本発明に係る水性光触媒性親水性コーティング組成
物を提供することにより、前記発明の効果に加えて、さ
らに耐久性が高い効果のある光触媒性表面を備えた複合
材を得ることができる。
【0030】第九の発明は、前記水性光触媒性親水性コ
ーティング組成物の光触媒粒子の含有率が0.05〜
6.5重量%、好ましくは0.1〜5.0重量%、より
好ましくは0.5〜2.5重量%の間であり、水性アク
リル変性シリコン樹脂の含有率が20.0〜99.5重
量%、好ましくは30.0〜70.0重量%、より好ま
しくは40.0〜60.0重量%の間であり、テトラア
ルキルシリケートの加水分解生成物またはその部分縮合
物の含有率が20.0〜99.5重量%、好ましくは3
0.0〜70.0重量%、より好ましくは40.0〜6
0.0重量%の間であり、紫外線吸収剤の含有率が0.
05〜20.0重量%、好ましくは0.1〜10.0重
量%、より好ましくは0.5〜5.0重量%の間であ
り、着色剤の含有率が0.1〜10.0重量%、好まし
くは0.5〜5.0重量%、より好ましくは1.0〜
3.0重量%であることを特徴とする第四の発明又は第
五の発明記載の水性光触媒性親水性コーティング組成物
である。本発明に係る水性光触媒性親水性コーティング
組成物を提供することにより、前記発明の効果に加え
て、さらに耐久性が高く、意匠性が高い効果のある光触
媒性表面を備えた複合材を得ることができる。
【0031】第十の発明は、水性アクリルシリコン樹脂
と、テトラアルキルシリケートの加水分解生成物又はそ
の部分縮合物を含む水性樹脂コーティング組成物であ
る。本発明に係る水性樹脂コーティング組成物を提供す
ることにより、前記発明の効果に加えて、さらに表面硬
度が高い効果のある光触媒性表面を備えた複合材を得る
ことができる。
【0032】第十一の発明は、前記水性樹脂コーティン
グ組成物にさらに紫外線吸収剤を含むことを特徴とする
第十の発明記載の水性樹脂コーティング組成物である。
本発明に係る水性樹脂コーティング組成物を提供するこ
とにより、前記発明の効果に加えて、さらに耐久性が高
い効果のある光触媒性表面を備えた複合材を得ることが
できる。
【0033】第十二の発明は、前記水性樹脂コーティン
グ組成物にさらに着色剤を含むことを特徴とする第十の
発明又は第十一の発明記載の水性樹脂コーティング組成
物である。本発明に係る水性樹脂コーティング組成物を
提供することにより、前記発明の効果に加えて、さらに
耐久性が高く、意匠性が高い効果のある光触媒性表面を
備えた複合材を得ることができる。
【0034】第十三の発明は、前記水性樹脂コーティン
グ組成物の、水性アクリル変性シリコン樹脂の含有率が
27.0〜99.5重量%、好ましくは35.0〜7
5.0重量%、より好ましくは40.0〜60.0重量
%の間であることを特徴とする第十の発明乃至第十二の
発明いずれか記載の水性樹脂コーティング組成物であ
る。本発明に係る水性樹脂コーティング組成物を提供す
ることにより、前記発明の効果に加えて、さらに密着性
が高い効果のある光触媒性表面を備えた複合材を得るこ
とができる。
【0035】第十四の発明は、前記水性樹脂コーティン
グ組成物の、水性アクリル変性シリコン樹脂の含有率が
27.0〜99.5重量%、好ましくは35.0〜7
5.0重量%、より好ましくは40.0〜60.0重量
%の間であり、テトラアルキルシリケートの加水分解生
成物またはその部分縮合物の含有率が0.5〜73.0
重量%、好ましくは5.0〜60.0重量%、より好ま
しくは10.0〜40.0重量%の間であることを特徴
とする第十の発明乃至第十二の発明いずれか記載の水性
樹脂コーティング組成物である。本発明に係る水性樹脂
コーティング組成物を提供することにより、前記発明の
効果に加えて、さらに表面硬度が高い効果のある光触媒
性表面を備えた複合材を得ることができる。
【0036】第十五の発明は、前記水性樹脂コーティン
グ組成物の、水性アクリル変性シリコン樹脂の含有率が
27.0〜99.5重量%、好ましくは35.0〜7
5.0重量%、より好ましくは40.0〜60.0重量
%の間であり、テトラアルキルシリケートの加水分解生
成物またはその部分縮合物の含有率が0.5〜73.0
重量%、好ましくは5.0〜60.0重量%、より好ま
しくは10.0〜40.0重量%の間であり、紫外線吸
収剤の含有率が0.05〜20.0重量%、好ましくは
0.1〜10.0重量%、より好ましくは0.5〜5.
0重量%の間であることを特徴とする第十一の発明又は
第十二の発明記載の水性樹脂コーティング組成物であ
る。本発明に係る水性樹脂コーティング組成物を提供す
ることにより、前記発明の効果に加えて、さらに耐久性
が高い効果のある光触媒性表面を備えた複合材を得るこ
とができる。
【0037】第十六の発明は、前記水性樹脂コーティン
グ組成物の、水性アクリル変性シリコン樹脂の含有率が
27.0〜99.5重量%、好ましくは35.0〜7
5.0重量%、より好ましくは40.0〜60.0重量
%の間であり、テトラアルキルシリケートの加水分解生
成物またはその部分縮合物の含有率が0.5〜73.0
重量%、好ましくは5.0〜60.0重量%、より好ま
しくは10.0〜40.0重量%の間であり、紫外線吸
収剤の含有率が0.05〜20.0重量%、好ましくは
0.1〜10.0重量%、より好ましくは0.5〜5.
0重量%の間であり、着色剤の含有率が0.1〜10.
0重量%、好ましくは0.5〜5.0重量%、より好ま
しくは1.0〜3.0重量%の間であることを特徴とす
る第十二の発明記載の水性樹脂コーティング組成物であ
る。本発明に係る水性樹脂コーティング組成物を提供す
ることにより、前記発明の効果に加えて、さらに耐久性
が高く、意匠性が高い効果のある光触媒性表面を備えた
複合材を得ることができる。
【0038】第十七の発明は、基材を準備する工程と、
該基材の表面に水性樹脂コーティング組成物を塗布し、
水性アクリル変性シリコン樹脂層を形成する工程と、該
樹脂層の表面に水性光触媒性コーティング組成物を塗布
し、該光触媒性材料の光励起に応じて親水性を呈する表
面層を形成する工程を有する光触媒性親水性複合材の製
造方法である。本発明に係る親水性の光触媒性表面を備
えた複合材の製造方法を提供することにより、低公害、
省資源、安全衛生、臭気、環境対応に考慮し、基材との
密着性があり、十分な表面硬度が得られ、紫外線に対す
る耐久性が十分である光触媒性表面を備えた複合材を得
ることができる。
【0039】第十八の発明は、前記水性光触媒性コーテ
ィング組成物は、第一の発明乃至第九の発明いずれか記
載の水性光触媒性コーティング組成物である、第十七の
発明記載の光触媒性親水性複合材の製造方法である。本
発明の係る親水性の光触媒性表面を備えた複合材の製造
方法を提供することにより、前記発明の効果に加えて、
さらに基材との密着性が高い光触媒性表面を備えた複合
材を得ることができる。
【0040】第十九の発明は、前記水性樹脂コーティン
グ組成物は、第十の発明乃至第十六の発明いずれか記載
の水性樹脂コーティング組成物である、第十七の発明又
は第十八の発明記載の光触媒性親水性複合材の製造方法
である。本発明の係る親水性の光触媒性表面を備えた複
合材の製造方法を提供することにより、前記発明の効果
に加えて、さらに表面硬度の高い光触媒性表面を備えた
複合材を得ることができる。
【0041】
【発明の実施の形態】(課題を解決するための手段との
重複部分は削除しています)前記各発明の膜形成方法と
してはバーコート、フローコート、スプレーコート、刷
毛塗りなど塗料の一般的な塗布方法と同様な方法が可能
である。熱処理により硬化させることも可能であり、常
温にて硬化させることも可能である。
【0042】前記各発明の光触媒性材料を含む表面層に
は、他の無機酸化物も添加できる。無機酸化物としては
セリア、ジルコニア、アルミナ、無定型酸化チタン、酸
化錫、マグネシア、カルシア、イットリア、酸化マンガ
ン、クロミア、酸化バナジウム、酸化銅、酸化コバル
ト、酸化ニッケル、酸化ルテニウム、ハフニア、酸化ス
トロンチウム、酸化銀の群から選ばれる1種又は2種以
上等が挙げられる。
【0043】これら無機酸化物は充填剤として被膜の強
度を向上させる。さらに、このうちジルコニアを添加す
ると耐水性が向上する。またアルミナ、セリア、イット
リアを添加すると暗所親水維持性が向上する。また酸化
ルテニウム、酸化銅を添加すると酸化還元力が向上す
る。また、酸化銀、酸化銅を添加すると抗菌性が向上す
る。
【0044】本発明の光触媒性材料を含む表面層には、
銀、銅、パラジウム、白金、ロジウム、プラチウム、ル
テニウム、金、亜鉛、コバルト、鉄、ニッケル、ナトリ
ウム、リチウム、ストロンチウム、カリウム、カルシウ
ム、マグネシウム又はそれら金属の化合物の群から選ば
れる1種以上が添加してもよい。
【0045】銀、銅、亜鉛又はそれら金属の化合物の群
から選ばれる1種以上を添加することで、抗菌性を付与
することができる。
【0046】パラジウム、白金、ロジウム、プラチウ
ム、ルテニウム、金、コバルト、鉄、ニッケル又はそれ
ら金属の化合物の群から選ばれる1種以上を添加するこ
とで、光半導体の光励起による酸化還元触媒性能を向上
させることができる。
【0047】ナトリウム、リチウム、ストロンチウム、
カリウム、カルシウム、マグネシウム又はそれら金属の
化合物の群から選ばれる1種以上を添加することで、光
半導体の光励起に応じた親水化性能を向上させることが
できる。
【0048】前記各発明が適用可能な基材としての材質
は、例えば金属、セラミックス、ガラス、プラスチック
ス、木、石、セメント、コンクリート、繊維、布、それ
らの組合せ、それらの積層体が好適に利用できる。適用
可能な基材を用途でいえば、建材、建物外装、建物内
装、窓枠、窓ガラス、構造部材、乗り物の外装、および
塗装、機械装置や物品の外装、防塵カバー、および塗
装、交通標識、各種表示装置、広告塔、道路用防音壁、
鉄道用防音壁、橋梁、ガードレールの外装、および塗
装、トンネル内装、および塗装、碍子、太陽電池カバ
ー、太陽熱温水器集熱カバー、ビニールハウス、車両用
照明灯のカバー、住宅設備、便器、浴槽、洗面台、照明
器具、照明カバー、台所用品、食器、食器洗浄機、食器
乾燥機、流し、調理レンジ、キッチンフード、換気扇、
および上記物品表面に貼付させるためのフィルムを含
む。
【0049】
【実施例】以下、本発明の実施の形態の一例を実施例を
用いて説明する。 実施例1 光触媒性コーティング組成物を以下の要領で準備を行
う。光触媒性粒子としては酸化チタン(田中転写製 T
O−240 固形分2.4%)を使用する。アクリル変
性シリコン樹脂としてはアクリル樹脂含有量50重量
%、シリコン樹脂含有量50重量%のものを使用する。
(信越化学工業製 X−41−7001 不揮発分42
%) 顔料としては酸化チタン(石原産業製 タイペーク 平均
粒子径 0.25μm)を使用する。
【0050】酸化チタン(田中転写製 TO−240 固
形分2.4重量%)を208.3g、アクリル変性シリ
コン樹脂(信越化学工業製 X−41−7001 不揮発
分42%)を50.0g、顔料としては酸化チタン(石
原産業製 タイペーク 平均粒子径 0.25μm)1
2.6gを混合し、光触媒性コーティング組成物Aとし
た。
【0051】試験片の作成 150mm×65mmに裁断した石綿セメントけい酸カルシ
ウム板(JIS A5418に準拠したもの)にエポキ
シ樹脂系プライマー(エスケー化研製 SKサーフエ
ポ)をスプレー塗装し、室温にて24時間乾燥する。つ
いで作成した光触媒性コーティング組成物Aを上記した
プライマー塗装を行った石綿セメントけい酸カルシウム
板上にスプレー塗装し、室温にて24時間乾燥する。塗
布の方法はバーコート、フローコート、刷毛塗りなど塗
料の一般的な塗布方法と同様な方法が可能である。光触
媒性コーティング組成物を塗布した石綿セメントけい酸
カルシウム板を150℃の空気中で30分間乾燥する。
室温まで冷却させて、実施例1の試験片を得た。
【0052】実施例2 光触媒性コーティング組成物を以下の要領で準備を行
う。光触媒性粒子としては酸化チタン(田中転写製 T
O−240 固形分2.4%)を使用する。アクリル変
性シリコン樹脂としてはアクリル樹脂含有量50重量
%、シリコン樹脂含有量50重量%のものを使用する。
(信越化学工業製 X−41−7001 不揮発分42
%) 顔料としては酸化チタン(石原産業製 タイペーク 平均
粒子径 0.25μm)を使用する。
【0053】酸化チタン(田中転写製 TO−240 固
形分2.4%)を208.3g、アクリル変性シリコン
樹脂(信越化学工業製 X−41−7001 不揮発分4
2%)を50.0g、硬化触媒(信越化学工業製 CA
T−AS)を6.0g、顔料としては酸化チタン(石原
産業製 タイペーク 平均粒子径 0.25μm)12.
6gを混合し、光触媒性コーティング組成物Bとした。
【0054】試験片の作成 150mm×65mmに裁断した石綿セメントけい酸カルシ
ウム板(JIS A5418に準拠したもの)にエポキ
シ樹脂系プライマー(エスケー化研製 SKサーフエ
ポ)をスプレー塗装し、室温にて24時間乾燥する。つ
いで作成した光触媒性コーティング組成物Bを上記した
プライマー塗装を行った石綿セメントけい酸カルシウム
板上にスプレー塗装し、室温にて1週間乾燥する。塗布
の方法はバーコート、フローコート、刷毛塗りなど塗料
の一般的な塗布方法と同様な方法が可能である。これに
より実施例2の試験片を得た。
【0055】実施例3 光触媒性コーティング組成物を以下の要領で準備を行
う。光触媒性粒子としては酸化チタン(田中転写製 T
O−240 固形分2.4%)を使用する。アクリル変
性シリコン樹脂としては三洋化成工業製 サンモールS
W−131を使用する。シリコーンとしてはエチルシリ
ケート(コルコート製 エチルシリケート28(ES2
8))を水、塩酸にて加水分解したものを用いる。エチ
ルシリケート(コルコート製 ES28)の加水分解は
以下の要領で行う。エチルシリケート(コルコート製
ES28)を137.5g、イオン交換水624.4
g、0.02N塩酸水溶液(試薬特級)38.5gの混
合物を20℃で保温し、2時間攪拌したものを用いる。
顔料としては酸化チタン(石原産業製 タイペーク 平均
粒子径 0.25μm)を使用する。
【0056】酸化チタン(田中転写製 TO−240 固
形分2.4%)を2375.0g、アクリル変性シリコ
ン樹脂(三洋化成工業製 サンモールSW−131 不揮
発分31%)を50.0g、エチルシリケートの加水分
解物555.0g、顔料としては酸化チタン(石原産業
製 タイペーク 平均粒子径 0.25μm)152.5
gを混合し、光触媒性コーティング組成物Cとした。
【0057】試験片の作成 150mm×65mmに裁断した石綿セメントけい酸カルシ
ウム板(JIS A5418に準拠したもの)にエポキ
シ樹脂系プライマー(エスケー化研製 SKサーフエ
ポ)をスプレー塗装し、室温にて24時間乾燥する。つ
いで作成した光触媒性コーティング組成物Cを上記した
プライマー塗装を行った石綿セメントけい酸カルシウム
板上にスプレー塗装し、室温にて1週間乾燥する。塗布
の方法はバーコート、フローコート、刷毛塗りなど塗料
の一般的な塗布方法と同様な方法が可能である。これに
より、実施例3の試験片を得た。
【0058】実施例4 光触媒性コーティング組成物を以下の要領で準備を行
う。光触媒性粒子としては酸化チタン(田中転写製 T
O−240 固形分2.4%)を使用する。アクリル変
性シリコン樹脂としては鐘淵化学工業製 W#1243
を使用する。シリコーンとしてはエチルシリケート(コ
ルコート製 エチルシリケート28(ES28))を
水、塩酸にて加水分解したものを用いる。エチルシリケ
ート(コルコート製 ES28)の加水分解は以下の要
領で行う。エチルシリケート(コルコート製 ES2
8)を137.5g、イオン交換水624.4g、0.
02N塩酸水溶液(試薬特級)38.5gの混合物を2
0℃で保温し、2時間攪拌したものを用いる。顔料とし
ては酸化チタン(石原産業製 タイペーク 平均粒子径
0.25μm)を使用する。
【0059】酸化チタン(田中転写製 TO−240 固
形分2.4%)を2375.0g、アクリル変性シリコ
ン樹脂(鐘淵化学工業製 W#1243 固形分濃度50
%)を30.0g、エチルシリケートの加水分解物55
5.0g、顔料としては酸化チタン(石原産業製 タイ
ペーク 平均粒子径 0.25μm)152.5g、成膜
助剤として2,2,4−トリメチルペンタジオール−
1,3−モノイソブチレート 3.0gを混合し、光触
媒性コーティング組成物Dとした。
【0060】試験片の作成 150mm×65mmに裁断した石綿セメントけい酸カルシ
ウム板(JIS A5418に準拠したもの)にエポキ
シ樹脂系プライマー(エスケー化研製 SKサーフエ
ポ)をスプレー塗装し、室温にて24時間乾燥する。つ
いで作成した光触媒性コーティング組成物Dを上記した
プライマー塗装を行った石綿セメントけい酸カルシウム
板上にスプレー塗装し、室温にて1週間乾燥する。塗布
の方法はバーコート、フローコート、刷毛塗りなど塗料
の一般的な塗布方法と同様な方法が可能である。これに
より、実施例4の試験片を得た。
【0061】実施例5 光触媒性コーティング組成物を以下の要領で準備を行
う。光触媒性粒子としては酸化チタン(田中転写製 T
O−240 固形分2.4%)を使用する。アクリル変
性シリコン樹脂としては鐘淵化学工業製 W#0141を
使用する。シリコーンとしてはエチルシリケート(コル
コート製 エチルシリケート28(ES28))を水、
塩酸にて加水分解したものを用いる。エチルシリケート
(コルコート製 ES28)の加水分解は以下の要領で
行う。エチルシリケート(コルコート製 ES28)を
137.5g、イオン交換水624.4g、0.02N
塩酸水溶液(試薬特級)38.5gの混合物を20℃で
保温し、2時間攪拌したものを用いる。顔料としては酸
化チタン(石原産業製 タイペーク 平均粒子径 0.2
5μm)を使用する。
【0062】酸化チタン(田中転写製 TO−240 固
形分2.4%)を2375.0g、アクリル変性シリコ
ン樹脂(鐘淵化学工業製 W#0141不揮発分50%)
を30.0g、硬化剤としてT#001Wを1.0g、
エチルシリケートの加水分解物412.0g、成膜助剤
として2,2,4−トリメチルペンタジオール−1,3
−モノイソブチレート 2.25gを混合し、顔料とし
ては酸化チタン(石原産業製 タイペーク 平均粒子径
0.25μm)152.5gを混合し、光触媒性コーテ
ィング組成物Eとした。
【0063】試験片の作成 150mm×65mmに裁断した石綿セメントけい酸カルシ
ウム板(JIS A5418に準拠したもの)にエポキ
シ樹脂系プライマー(エスケー化研製 SKサーフエ
ポ)をスプレー塗装し、室温にて24時間乾燥する。つ
いで作成した光触媒性コーティング組成物Eを上記した
プライマー塗装を行った石綿セメントけい酸カルシウム
板上にスプレー塗装し、室温にて1週間乾燥する。塗布
の方法はバーコート、フローコート、刷毛塗りなど塗料
の一般的な塗布方法と同様な方法が可能である。これに
より、実施例5の試験片を得た。
【0064】実施例6 光触媒性コーティング組成物を以下の要領で準備を行
う。光触媒性粒子としては酸化チタン(田中転写製 T
O−240 固形分2.4%)を使用する。アクリル変
性シリコン樹脂としては信越化学工業製 X−41−7
001(不揮発分42%)を使用する。顔料としては酸
化チタン(石原産業製 タイペーク 平均粒子径 0.2
5μm)を使用する。
【0065】酸化チタン(田中転写製 TO−240 固
形分2.4%)を208.3g、アクリル変性シリコン
樹脂(信越化学工業製 X−41−7001 不揮発分4
2%)を50.0g、硬化触媒(信越化学工業製 CA
T−AS)を6.0g、顔料としては酸化チタン(石原
産業製 タイペーク 平均粒子径 0.25μm)12.
6gを混合し、光触媒性コーティング組成物Fとした。
【0066】樹脂層用コーティング組成物を以下要領で
準備を行う。アクリル変性シリコン樹脂(鐘淵化学製
ゼムラックAP3701)100.0gに硬化触媒(鐘
淵化学製 BT120S)10.0g混合したもの樹脂
層用コーティング組成物Fとした。 試験片の作成 150mm×65mmに裁断した石綿セメントけい酸カルシ
ウム板(JIS A5418に準拠したもの)に樹脂層
用コーティング組成物Fをスプレー塗装し、室温にて1
週間乾燥する。ついで作成した光触媒性コーティング組
成物Fを上記したプライマー塗装を行った石綿セメント
けい酸カルシウム板上にスプレー塗装し、室温にて1週
間乾燥する。塗布の方法はバーコート、フローコート、
刷毛塗りなど塗料の一般的な塗布方法と同様な方法が可
能である。これにより実施例6の試験片を得た。
【0067】実施例7 光触媒性コーティング組成物を以下の要領で準備を行
う。光触媒性粒子としては酸化チタン(田中転写製 T
O−240 固形分2.4%)を使用する。アクリル変
性シリコン樹脂としては信越化学工業製 X−41−7
001を使用する。 (不揮発分42%) 酸化チタン(田中転写製 TO−240 固形分2.4
%)を208.3g、アクリル変性シリコン樹脂(信越
化学工業製 X−41−7001 不揮発分42%)を5
0.0g、を混合し、光触媒性コーティング組成物Gと
した。樹脂層用コーティング組成物を以下の要領で準備
を行う。
【0068】アクリル変性シリコン樹脂としては信越化
学工業製 X−41−7001を使用する。 (不揮発分
42%) 顔料としては酸化チタン(石原産業製 タイペーク 平均
粒子径 0.25μm)を使用する。アクリル変性シリ
コン樹脂(信越化学工業製 X−41−7001 不揮発
分42%)を50.0g、硬化触媒(信越化学工業製
CAT−AS)を6.0g、酸化チタン(石原産業製
タイペーク 平均粒子径 0.25μm)14.0gを混
合し、樹脂層用コーティング組成物Gとした。
【0069】試験片の作成 150mm×65mmに裁断した石綿セメントけい酸カルシ
ウム板(JIS A5418に準拠したもの)に樹脂層
用コーティング組成物Gをスプレー塗装し、室温にて一
週間乾燥する。ついで作成した光触媒性コーティング組
成物Gを上記した塗装を行った石綿セメントけい酸カル
シウム板上にスプレー塗装し、室温にて24時間乾燥す
る。塗布の方法はバーコート、フローコート、刷毛塗り
など塗料の一般的な塗布方法と同様な方法が可能であ
る。光触媒性コーティング組成物を塗布した石綿セメン
トけい酸カルシウム板を150℃の空気中で30分間乾
燥する。室温まで冷却させて、実施例7の試験片を得
た。
【0070】実施例8 光触媒性コーティング組成物を以下の要領で準備を行
う。光触媒性粒子としては酸化チタン(田中転写製 T
O−240 固形分2.4%)を使用する。アクリル変
性シリコン樹脂としては信越化学工業製 X−41−7
001を使用する。 (不揮発分42%) 顔料としては酸化チタン(石原産業製 タイペーク 平均
粒子径 0.25μm)を使用する。紫外線吸収剤とし
ては酸化セリウム(多木化学製)を使用する。酸化チタ
ン(田中転写製 TO−240 固形分2.4%)を20
8.3g、アクリル変性シリコン樹脂(信越化学工業製
X−41−7001 不揮発分42%)を50.0g、
硬化触媒(信越化学製CAT−AS)6.0g、顔料と
しては酸化チタン(石原産業製 タイペーク 平均粒子径
0.25μm)12.6g、紫外線吸収剤としては酸
化セリウム(多木化学製)1.0gを混合し、光触媒性
コーティング組成物Hとした。
【0071】試験片の作成 150mm×65mmに裁断した石綿セメントけい酸カルシ
ウム板(JIS A5418に準拠したもの)にエポキ
シ樹脂系プライマー(エスケー化研製 SKサーフエ
ポ)をスプレー塗装し、室温にて24時間乾燥する。つ
いで作成した光触媒性コーティング組成物Aを上記した
プライマー塗装を行った石綿セメントけい酸カルシウム
板上にスプレー塗装し、室温にて24時間乾燥する。塗
布の方法はバーコート、フローコート、刷毛塗りなど塗
料の一般的な塗布方法と同様な方法が可能である。光触
媒性コーティング組成物Gを塗布した石綿セメントけい
酸カルシウム板を室温で一週間乾燥させて、実施例8の
試験片を得た。
【0072】実施例9 比較用コーティング組成物を以下のように準備する。光
触媒性酸化物としては酸化チタン(田中転写製 TO−
240 固形分2.4%)を使用する。アクリル変性シ
リコン樹脂としては信越化学工業製 X−41−700
1 不揮発分42%を使用する。
【0073】酸化チタン(田中転写製 TO−240 固
形分2.4%)を208.3g、アクリル変性シリコン
樹脂(信越化学工業製 X−41−7001 不揮発分4
2%)を50.0g、を混合し、光触媒性コーティング
組成物Iとした。
【0074】試験片の作成 150mm×65mmに裁断した石綿セメントけい酸カルシ
ウム板(JIS A5418に準拠したもの)にエポキ
シ樹脂系プライマー(エスケー化研製 SKサーフエ
ポ)をスプレー塗装し、室温にて24時間乾燥する。つ
いで作成した光触媒性コーティング組成物Iを上記した
プライマー塗装を行った石綿セメントけい酸カルシウム
板上にスプレー塗装し、室温にて24時間乾燥する。塗
布の方法はバーコート、フローコート、刷毛塗りなど塗
料の一般的な塗布方法と同様な方法が可能である。光触
媒性コーティング組成物を塗布した石綿セメントけい酸
カルシウム板を150℃の空気中で30分間乾燥する。
室温まで冷却させて、比較例3の試験片を得た。
【0075】比較例1 比較用光触媒性コーティング組成物を以下のように準備
する。光触媒性酸化物としては酸化チタン(田中転写製
TO−240 固形分2.4%)を使用する。併用する
樹脂としてはアクリル樹脂 (三洋化成製 ユーコートU
X−150)を使用する。顔料としては酸化チタン(石
原産業製 タイペーク 平均粒子径 0.25μm)を使
用する。
【0076】酸化チタン(田中転写製 TO−240 固
形分2.4%)を208.3g、アクリル樹脂(三洋化
成製 ユーコートUX−150)を50.0g、顔料と
しては酸化チタン(石原産業製 タイペーク 平均粒子径
0.25μm) 12.6gを混合し、光触媒性コー
ティング組成物Jとした。
【0077】試験片の作成 150mm×65mmに裁断した石綿セメントけい酸カルシ
ウム板(JIS A5418に準拠したもの)にエポキ
シ樹脂系プライマー(エスケー化研製 SKサーフエ
ポ)をスプレー塗装し、室温にて24時間乾燥する。つ
いで作成した光触媒性コーティング組成物Jを上記した
プライマー塗装を行った石綿セメントけい酸カルシウム
板上にスプレー塗装し、室温にて1週間乾燥する。塗布
の方法はバーコート、フローコート、刷毛塗りなど塗料
の一般的な塗布方法と同様な方法が可能である。これに
より、比較例1の試験片を得た。
【0078】比較例2 比較用コーティング組成物を以下のように準備する。光
触媒性酸化物としては酸化チタン(田中転写製 TO−
240 固形分2.4%)を使用する。併用するシリコ
ーンとしてはエチルシリケートの加水分解物を使用す
る。顔料としては酸化チタン(石原産業製 タイペーク
平均粒子径 0.25μm)を使用する。
【0079】酸化チタン(田中転写製 TO−240 固
形分2.4%)を208.3g、エチルシリケートの加
水分解物を50.0g、顔料としては酸化チタン(石原
産業製タイペーク 平均粒子径 0.25μm)12.6
gを混合し、光触媒性コーティング組成物Kとした。
【0080】試験片の作成 150mm×65mmに裁断した石綿セメントけい酸カルシ
ウム板(JIS A5418に準拠したもの)にエポキ
シ樹脂系プライマー(エスケー化研製 SKサーフエ
ポ)をスプレー塗装し、室温にて24時間乾燥する。つ
いで作成した光触媒性コーティング組成物Kを上記した
プライマー塗装を行った石綿セメントけい酸カルシウム
板上にスプレー塗装し、室温にて1週間乾燥する。塗布
の方法はバーコート、フローコート、刷毛塗りなど塗料
の一般的な塗布方法と同様な方法が可能である。これに
より、比較例2の試験片を得た。
【0081】比較例3 光触媒層用の塗料は以下の要領で準備を行う。光触媒性
粒子としてはTiO2(昭和電工製 NTB01 固形
分10%)を使用し、SiO2はエチルシリケート(コ
ルコート製 ES40)をメタノール、硝酸にて加水分
解したものを用いる。エチルシリケート(コルコート製
ES40)の加水分解は以下の要領で行う。エチルシ
リケート(コルコート製 ES40)を6.0g、メタ
ノール(JIS試薬特級)44.7g、2%硝酸水溶液
(試薬特級) 9.3gの混合物を30℃で保温し、5
時間攪拌したものを用いる。
【0082】TiO2(昭和電工製 NTB01 固形
分10%)を40g、SiO2を25g、希釈溶剤とし
てエチルアルコールを435gの重量比にて混合する。
これらの混合物をさらに30℃で保温し、2時間攪拌し
光触媒用塗料Lとした。
【0083】樹脂層塗料の調整を以下の要領で準備す
る。水性ウレタン樹脂を用いる。ユーコートUX−15
0(三洋化成製)100.0g、紫外線吸収剤(チバス
ペシャリティケミカルズ製TINUVIN327)1.
0g計りとり、十分混合し、樹脂層塗料Hとする。
【0084】試験片の作成 150mm×65mmに裁断した石綿セメントけい酸カルシ
ウム板(JIS A5418に準拠したもの)に上記の
ように調整した樹脂層塗料Eを塗布する。塗布の方法は
バーコート、フローコート、スプレーコート、刷毛塗り
など塗料の一般的な塗布方法と同様な方法が可能であ
る。樹脂層塗料Hを塗布した石綿セメントけい酸カルシ
ウム板を室温で24時間乾燥する。次に調整した光触媒
塗料Lを塗布する。塗布の方法はバーコート、フローコ
ート、スプレーコート、刷毛塗りなど塗料の一般的な塗
布方法と同様な方法が可能である。室温で一週間乾燥さ
せ、比較例3の試験片を得た。
【0085】初期親水性の評価 作成した試験片の親水性を水との接触角により評価し
た。なお接触角測定には協和界面科学製 CX−150
を使用した。試験片は紫外線(BLBランプにより紫外
線照度1.0mW/cm2) を72時間照射した後の水
との接触角とした。
【0086】防汚性の評価 作成した試験片の防汚性を屋外暴露試験により評価し
た。南向き、垂直の外壁に試験片を固定し、暴露後6ヶ
月経過した後の外観を観察する。
【0087】初期密着性の評価 作成した試験片の基材(石綿セメントけい酸カルシウム
板)との密着性を以下のように評価した。作成した試験
片の塗装膜の上からカッターで1mm幅の碁盤目の切り
込みを入れる。大きさは1cm角にし、碁盤目の数を1
00個とする。その後その碁盤目を完全に覆うようにセ
ロハンテープを貼付ける。その後すばやく引き剥がし
て、付着して残っている碁盤目の数を数える。
【0088】耐久後の密着性評価 試験片を60℃の空気中に30日間放置後、初期密着性
と同様に密着性の評価を行う。密着性の指標としては引
き剥がした後に付着している碁盤目の数/100(初期
の碁盤目の数)で表すものとする。各試験片の外観、親
水化性能、防汚性能、密着性能(初期、耐久後)を表1
に示す。
【表1】
【0089】この表1により ・酸化チタンとアクリル変性シリコン樹脂と紫外線吸収
剤と着色剤を使用することで、親水性能が優れ、防汚性
能が高く、密着性の優れたものであることが確認でき
た。 ・酸化チタンとアクリル樹脂と着色剤の組み合わせでは
初期親水性能および密着性がよいことは確認できたが、
屋外暴露による防汚性能は認められなかった。酸化チタ
ンとテトラアルキルシリケートの加水分解生成物または
その部分縮合物をと着色剤の組み合わせでは親水性能が
優れ、防汚性能が高く、密着性の優れたものであること
が確認できた。酸化チタンとアクリル変性シリコン樹脂
の組み合わせでは、親水性能が優れ、防汚性能が高く、
密着性の優れたものであることが確認できた。全く隠ぺ
い性がなくクリアな外観が得られることが確認できた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 7/12 C09D 7/12 Z 133/00 133/00 // C09K 3/18 C09K 3/18 (72)発明者 武田 宏二 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 島井 曜 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 Fターム(参考) 4D075 AE03 CA37 CA45 DA06 DB13 DC24 EA02 EB22 EB42 EB56 EC02 EC11 EC47 EC54 4H020 AA01 AA04 AB02 4J038 DL022 DL031 DL032 DL102 HA216 KA04 KA08 KA20 NA05 PB08 PC03

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光触媒性粒子と水性アクリル変性シリコ
    ン樹脂とを含む水性光触媒性親水性コーティング組成
    物。
  2. 【請求項2】 前記水性光触媒性親水性コーティング組
    成物が、さらにテトラアルキルシリケートの加水分解生
    成物またはその部分縮合物を含むことを特徴とする請求
    項1記載の水性光触媒性親水性コーティング組成物。
  3. 【請求項3】 前記水性光触媒性親水性コーティング組
    成物が、さらに紫外線吸収剤を含むこと特徴とする請求
    項1または2記載の水性光触媒性親水性コーティング組
    成物。
  4. 【請求項4】 前記水性光触媒性親水性コーティング組
    成物にさらに着色剤を含むことを特徴とする請求項1な
    いし3いずれか1項記載の水性光触媒性親水性コーティ
    ング組成物。
  5. 【請求項5】 前記光触媒性粒子が二酸化チタンである
    ことを特徴とする請求項1ないし4いずれか1項記載の
    水性光触媒性親水性コーティング組成物。
  6. 【請求項6】 前記水性光触媒性親水性コーティング組
    成物において光触媒粒子の含有率が0.05〜6.5重
    量%の間であり、水性アクリル変性シリコン樹脂の含有
    率が20.0〜99.5重量%の間であることを特徴と
    する請求項1ないし5いずれか1項記載の水性光触媒性
    親水性コーティング組成物。
  7. 【請求項7】 前記水性光触媒性親水性コーティング組
    成物の光触媒粒子の含有率が0.05〜6.5重量%の
    間であり、水性アクリル変性シリコン樹脂の含有率が2
    0.0〜99.5重量%の間であり、テトラアルキルシ
    リケートの加水分解生成物またはその部分縮合物の含有
    率が20.0〜99.5重量%の間であることを特徴と
    する請求項2ないし5いずれか1項記載の水性光触媒性
    親水性コーティング組成物。
  8. 【請求項8】 前記水性光触媒性親水性コーティング組
    成物の光触媒粒子の含有率が0.05〜6.5重量%の
    間であり、水性アクリル変性シリコン樹脂の含有率が2
    0.0〜99.5重量%の間であり、テトラアルキルシ
    リケートの加水分解生成物またはその部分縮合物カの含
    有率が20.0〜99.5重量%の間であり、紫外線吸
    収剤の含有率が0.05〜20.0重量%の間であるこ
    とを特徴とする請求項3ないし5いずれか1項記載の水
    性光触媒性親水性コーティング組成物。
  9. 【請求項9】 前記水性光触媒性親水性コーティング組
    成物の光触媒粒子の含有率が0.05〜6.5重量%の
    間であり、水性アクリル変性シリコン樹脂の含有率が2
    0.0〜99.5重量%の間であり、テトラアルキルシ
    リケートの加水分解生成物またはその部分縮合物の含有
    率が20.0〜99.5重量%の間であり、紫外線吸収
    剤の含有率が0.05〜20.0重量%の間であり、着
    色剤の含有率が0.1〜10.0重量%であることを特
    徴とする請求項4又は5記載の水性光触媒性親水性コー
    ティング組成物。
  10. 【請求項10】 水性アクリル変性シリコン樹脂と、テ
    トラアルキルシリケートの加水分解生成物又はその部分
    縮合物を含む水性樹脂コーティング組成物。
  11. 【請求項11】 前記水性樹脂コーティング組成物にさ
    らに紫外線吸収剤を含むことを特徴とする請求項10記
    載の水性樹脂コーティング組成物。
  12. 【請求項12】 前記水性樹脂コーティング組成物にさ
    らに着色剤を含むことを特徴とする請求項10又は11
    記載の水性樹脂コーティング組成物。
  13. 【請求項13】 前記水性樹脂コーティング組成物の、
    水性アクリル変性シリコン樹脂の含有率が27.0〜9
    9.5重量%の間であることを特徴とする請求項10乃
    至12いずれか1項記載の水性樹脂コーティング組成
    物。
  14. 【請求項14】 前記水性樹脂コーティング組成物の、
    水性アクリル変性シリコン樹脂の含有率が27.0〜9
    9.5重量%の間であり、テトラアルキルシリケートの
    加水分解生成物またはその部分縮合物の含有率が0.5
    〜73.0重量%の間であることを特徴とする請求項1
    0乃至12いずれか1項記載の水性樹脂コーティング組
    成物。
  15. 【請求項15】 前記水性樹脂コーティング組成物の、
    水性アクリル変性シリコン樹脂の含有率が27.0〜9
    9.5重量%の間であり、テトラアルキルシリケートの
    加水分解生成物またはその部分縮合物の含有率が0.5
    〜73.0重量%の間であり、紫外線吸収剤の含有率が
    0.05〜20.0重量%の間であることを特徴とする
    請求項11又は12記載の水性樹脂コーティング組成
    物。
  16. 【請求項16】 前記水性樹脂コーティング組成物の、
    水性アクリル変性シリコン樹脂の含有率が27.0〜9
    9.5重量%の間であり、テトラアルキルシリケートの
    加水分解生成物またはその部分縮合物の含有率が0.5
    〜73.0重量%の間であり、紫外線吸収剤の含有率が
    0.05〜20.0重量%の間であり、着色剤の含有率
    が0.1〜10.0重量%の間であることを特徴とする
    請求項12記載の水性樹脂コーティング組成物。
  17. 【請求項17】 基材を準備する工程と、該基材の表面
    に水性樹脂コーティング組成物を塗布し、水性アクリル
    変性シリコン樹脂層を形成する工程と、該樹脂層の表面
    に水性光触媒性コーティング組成物を塗布し、該光触媒
    性材料の光励起に応じて親水性を呈する表面層を形成す
    る工程を有する光触媒性親水性複合材の製造方法。
  18. 【請求項18】 前記水性光触媒性コーティング組成物
    は、請求項1乃至9いずれか1項記載の水性光触媒性コ
    ーティング組成物である、請求項17記載の光触媒性親
    水性複合材の製造方法。
  19. 【請求項19】 前記水性樹脂コーティング組成物は、
    請求項10乃至16いずれか1項記載の水性樹脂コーテ
    ィング組成物である、請求項17又は18記載の光触媒
    性親水性複合材の製造方法。
JP24127899A 1999-08-27 1999-08-27 光触媒性親水性コーティング組成物及び該組成物を用いた光触媒性親水性複合材の製造 Pending JP2001064582A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24127899A JP2001064582A (ja) 1999-08-27 1999-08-27 光触媒性親水性コーティング組成物及び該組成物を用いた光触媒性親水性複合材の製造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24127899A JP2001064582A (ja) 1999-08-27 1999-08-27 光触媒性親水性コーティング組成物及び該組成物を用いた光触媒性親水性複合材の製造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001064582A true JP2001064582A (ja) 2001-03-13

Family

ID=17071890

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24127899A Pending JP2001064582A (ja) 1999-08-27 1999-08-27 光触媒性親水性コーティング組成物及び該組成物を用いた光触媒性親水性複合材の製造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001064582A (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004067947A (ja) * 2002-08-08 2004-03-04 Nippon Soda Co Ltd 光触媒層形成用塗布液および光触媒担持構造体
EP1415713A1 (en) * 2001-07-10 2004-05-06 Yoshiyuki Nagae Coating material, paint, and process for producing coating material
JP2004359902A (ja) * 2003-06-06 2004-12-24 Matsushita Electric Works Ltd 光触媒塗料
JP2008121020A (ja) * 2007-12-19 2008-05-29 Sika Technology Ag 防汚性に優れた外壁部材用シ−リング材組成物
JPWO2006046443A1 (ja) * 2004-10-27 2008-08-07 住江織物株式会社 Voc除去機能を有する繊維布帛
JP2008238767A (ja) * 2007-03-29 2008-10-09 Sekisui Jushi Co Ltd 低汚染性屋外工作物
JP2009249592A (ja) * 2008-04-10 2009-10-29 Asahi Kasei E-Materials Corp 太陽電池用コーティング組成物
JP2009249595A (ja) * 2008-04-10 2009-10-29 Asahi Kasei E-Materials Corp コーティング組成物
JP2009286859A (ja) * 2008-05-28 2009-12-10 Asahi Kasei E-Materials Corp コーティング組成物
JP2010172797A (ja) * 2009-01-28 2010-08-12 Toto Ltd 光触媒塗装体
JP2011031136A (ja) * 2009-07-30 2011-02-17 Toto Ltd 光触媒塗装体、および光触媒コーティング液
CN102153943A (zh) * 2011-02-16 2011-08-17 保定优利嘉能涂层科技有限公司 海上风力发电机叶片用涂料及其应用
CN102585677A (zh) * 2011-11-10 2012-07-18 江苏海晟涂料有限公司 一种风电机组叶片用涂料

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1415713A1 (en) * 2001-07-10 2004-05-06 Yoshiyuki Nagae Coating material, paint, and process for producing coating material
JPWO2003006159A1 (ja) * 2001-07-10 2004-10-28 永江 良行 コーティング剤、塗料及びコーティング剤の製造方法
EP1415713A4 (en) * 2001-07-10 2006-02-01 Yoshiyuki Nagae COATING, POWDER AND METHOD FOR PRODUCING COATINGS
JP2004067947A (ja) * 2002-08-08 2004-03-04 Nippon Soda Co Ltd 光触媒層形成用塗布液および光触媒担持構造体
JP2004359902A (ja) * 2003-06-06 2004-12-24 Matsushita Electric Works Ltd 光触媒塗料
JPWO2006046443A1 (ja) * 2004-10-27 2008-08-07 住江織物株式会社 Voc除去機能を有する繊維布帛
JP2008238767A (ja) * 2007-03-29 2008-10-09 Sekisui Jushi Co Ltd 低汚染性屋外工作物
JP2008121020A (ja) * 2007-12-19 2008-05-29 Sika Technology Ag 防汚性に優れた外壁部材用シ−リング材組成物
JP2009249592A (ja) * 2008-04-10 2009-10-29 Asahi Kasei E-Materials Corp 太陽電池用コーティング組成物
JP2009249595A (ja) * 2008-04-10 2009-10-29 Asahi Kasei E-Materials Corp コーティング組成物
JP2009286859A (ja) * 2008-05-28 2009-12-10 Asahi Kasei E-Materials Corp コーティング組成物
JP2010172797A (ja) * 2009-01-28 2010-08-12 Toto Ltd 光触媒塗装体
JP2011031136A (ja) * 2009-07-30 2011-02-17 Toto Ltd 光触媒塗装体、および光触媒コーティング液
CN102153943A (zh) * 2011-02-16 2011-08-17 保定优利嘉能涂层科技有限公司 海上风力发电机叶片用涂料及其应用
CN102585677A (zh) * 2011-11-10 2012-07-18 江苏海晟涂料有限公司 一种风电机组叶片用涂料

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4398869B2 (ja) チタニア−金属複合体及びその製造方法、並びにその複合体分散液を用いた造膜方法
JP5851836B2 (ja) 常温硬化性近赤外線遮蔽コーティング剤及びそれを用いた近赤外線遮蔽膜並びにその製造方法
KR20040095156A (ko) 해로운 생-병원균 및 독성 화학물질에 대한 방어를 위한자기-정화 또는 자기-청정 코팅
WO2009145209A1 (ja) 光触媒塗装体
JP2001064582A (ja) 光触媒性親水性コーティング組成物及び該組成物を用いた光触媒性親水性複合材の製造
JP2010099647A (ja) 光触媒塗装体およびそのための光触媒コーティング液
JP2001040245A (ja) 光触媒性親水性塗料組成物及び光触媒性親水性塗膜
JP3584935B1 (ja) 光触媒塗膜用下地塗料組成物及び光触媒塗装製品並びに光触媒塗装製品の製造方法
JP5361513B2 (ja) 光触媒塗装体
JP2001038219A (ja) 水性の光触媒性親水性組成物、光触媒用水性プライマー及び、それらを用いた光触媒性親水性複合材
JP2009039687A (ja) 光触媒層形成用組成物
JPH1192689A (ja) 無機コーティング剤
JP3087682B2 (ja) 光触媒性親水性部材
JP4693949B2 (ja) 光触媒層形成用塗布液、光触媒複合体および光触媒構造体
JP2009119462A (ja) 光触媒塗装体およびそのための光触媒コーティング液
JP2001031907A (ja) 水性塗料組成物およびその塗装膜
JP2004209343A (ja) 光触媒組成物、それから形成される光触媒体
JP5434778B2 (ja) 親水性膜形成用カゴ型シルセスキオキサン−ペルオキソチタン複合体光触媒水性塗工液及び塗膜
JP5305231B2 (ja) 光触媒塗装体
JP4169558B2 (ja) 光触媒坦持構造体
JP4553439B2 (ja) 塗布方法
JP2010149005A (ja) 光触媒塗装体およびそのための光触媒コーティング液
JP2005066481A (ja) 貼付用光触媒
JP4597292B2 (ja) 光触媒担持構造体
JP2004209345A (ja) 光触媒組成物、及びそれから形成される光触媒体