JP2008238767A - 低汚染性屋外工作物 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡便な作業により基材の上に被覆層が形成可能であり、且つその被覆層により高度な汚れ防止の性能が備えられた低汚染性屋外工作物を提供する。
【解決手段】基材1の表面に被覆層2が形成されて形成された低汚染性屋外工作物の、被覆層2に含有された光触媒機能を備えた光触媒微粒子に光が照射され光触媒が活性化されて被覆層2表面に高い親水性が発現されるが、親水化剤が含有されていることで発現された光触媒の親水性を維持できると共に、また表面の一部が前記光触媒機能に対して不活性な保護物質により光触媒性結晶が被覆された光触媒微粒子を含有させることで、光触媒微粒子を直接塗料ビヒクル樹脂に配合することができ、保護層を設ける等の必要なく簡便に基材の上に被覆層を形成することができる。
【選択図】 図2
【解決手段】基材1の表面に被覆層2が形成されて形成された低汚染性屋外工作物の、被覆層2に含有された光触媒機能を備えた光触媒微粒子に光が照射され光触媒が活性化されて被覆層2表面に高い親水性が発現されるが、親水化剤が含有されていることで発現された光触媒の親水性を維持できると共に、また表面の一部が前記光触媒機能に対して不活性な保護物質により光触媒性結晶が被覆された光触媒微粒子を含有させることで、光触媒微粒子を直接塗料ビヒクル樹脂に配合することができ、保護層を設ける等の必要なく簡便に基材の上に被覆層を形成することができる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、表面が汚染されにくくなされた低汚染性屋外工作物に関するものである。
表面が親水性となされることで汚染されにくくなされた低汚染性屋外工作物については光触媒を用いてその光照射による活性化によって表面を親水性とすることで付着した汚染物質が洗い流されるようになした低汚染性屋外工作物としては、例えば屋外表示板基材の表面に、光触媒粒子を含有する表面層を備え、前記光触媒の光励起に応じて、前記層の表面は親水性を呈し、以て汚染物を含んだ雨水が屋外表示板の前記層表面を流下するときに汚染物が表面に付着するのを防止する防汚性屋外表示板、並びに前記表面層にさらにシリカが含有されている屋外表示板が開示されている(例えば特許文献1)。
他には、基材表面に、有機塗料組成物にオルガノシリケート及び/又はその縮合物を配合してなる上塗り塗料組成物を、膜厚が10〜100μmとなるように塗装し、次いで乾燥してオルガノシリケート及び/又はその縮合物成分の多い塗膜表面層と有機塗膜の多い塗膜内部層とからなる塗膜を形成することよりなり、形成された塗膜は、酸処理後の塗膜表面が水に対する接触角70度以下である耐汚れ性に優れた塗膜形成方法を基材(例えば建造物、表示物、ガードフェンス、器具、機械など)に適用した屋外工作物が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載のような従来の屋外工作物では、被覆層に含有される光触媒粒子が光励起によって酸化作用を生じ、その酸化作用によって基材に悪影響が及ぼされる恐れがあり、被覆層と基材との間に保護層を設ける必要があって基材の上に被覆層を形成するのに繁雑な作業が必要となるものであった。
また特許文献2に記載のような従来の屋外工作物では、実施例において水に対する接触角が53゜程度であり、通常のカイナー系やルミフロン系のフッ素樹脂塗料のみを用いて形成した塗膜よりは水に対する接触角が低く、雨水等により汚れが洗い流され易くはなるものの、汚染物質の付着が極めて多かったり、汚れの付着の許容範囲が極めて狭かったりする等の厳しい状況下において用いられる場合には、更に高度な汚れ防止の性能が必要とされてきている。
本発明は上記の如き課題に鑑みてなされたものであり、簡便な作業により基材の上に被覆層が形成可能であり、且つその被覆層により高度な汚れ防止の性能が備えられた低汚染性屋外工作物を提供せんとするものである。
上記目的を達成するため、本発明は以下のような構成としている。すなわち、本発明に係る低汚染性屋外工作物は、基材の上に被覆層が形成され、該被覆層が水酸基含有の塗料ビヒクル樹脂により形成されると共に、更に光触媒機能を備えた光触媒性結晶の表面の一部が光触媒機能に対して不活性な保護物質により被覆された光触媒微粒子と、親水化剤とを含有していることを特徴とするものである。
本発明に係る低汚染性屋外工作物によれば、被覆層に含有された光触媒機能を備えた光触媒微粒子に光が照射され光触媒が活性化されて被覆層表面に高い親水性が発現されるが、親水化剤が含有されていることで発現された光触媒の親水性を維持できると共に、また表面の一部が前記光触媒機能に対して不活性な保護物質により光触媒性結晶が被覆された光触媒微粒子を含有させることで、光触媒微粒子を直接塗料ビヒクル樹脂に配合することができ、保護層を設ける等の必要なく簡便に基材の上に被覆層を形成することができる。
また前記被覆層は光触媒塗料組成物全体に必要な量の光触媒微粒子をベース塗料組成物を構成する塗料ビヒクル樹脂及び溶媒のみ含む予備配合組成物中に均一に分散して濃縮塗料組成物を形成し、該濃縮塗料組成物を親水化剤を含むベース塗料組成物中に分散させて形成した塗料組成物を用いて形成されたものであれば、光触媒微粒子が塗料ビヒクル樹脂及び溶媒に馴染んだ状態となり光触媒微粒子をベース塗料組成物中に円滑に分散させて、光触媒微粒子の分散の不足や、ベース塗料組成物中での再度の凝集を防止することができ、更には、予備配合組成物は添加剤、硬化剤や親水化剤を含むものではなく、強いせん断応力を加えても変質の恐れがなく、またベース塗料組成物に強いせん断応力を加える必要がないことから、塗料に悪影響を及ぼす恐れをなくすることができ好ましい。
更にまた前記被覆層は、透明なものであって、該透明な被覆層が、水酸基含有フッ素樹脂組成物及びイソシアネート系硬化剤を含有するコーティング組成物に、樹脂固形分100重量部当たり、フッ素系界面活性剤0.01〜1.0重量部、紫外線吸収剤1〜15重量部、前記親水化剤としてオルガノシリケート化合物1〜30重量部、及び前記光触媒微粒子0.05〜20重量部を含有させたクリヤーコーティング組成物を用いて形成されたものであれば、被覆層が長時間屋外に曝されても密着性と高い透明性を維持できるが、基材の上に1コート1ベークにより被覆層を形成できることで形成に係わる工程を簡便なものとでき、且つ耐溶剤性の低い基材の外面に形成しても溶剤により表面が侵されることが少なく、外面に支障なく被覆層を形成することができ好ましい。
更にまた前記基材は金属材料からなるものであって、該基材上に直接被覆層が形成されていれば、簡便に被覆層を設けて低汚染性を具備させることができ、また被覆層に入射された光が金属材料の表面で反射されて光触媒微粒子に入射される光量が大きくなり、光触媒微粒子の活性を高めて親水性を発現させる一助とでき好ましい。
更にまた前記基材は合成樹脂成形品であって、該基材上に直接被覆層が形成されていれば、種々の形状の低汚染性屋外工作物を容易に得ることができ好ましい。
更にまた前記光触媒微粒子は、チタン原子又は酸素原子の一部を窒素原子及び/又は硫黄原子に置換した酸化チタンであれば、紫外光のみならず、可視光をも活用して高い光触媒機能を発現することで、光触媒微粒子の活性を高めて親水性の発現を促進させることができ好ましい。
更にまた前記基材は、天井や外壁等の建材、液化ガス等の貯蔵タンク、自動車の外装、及びビル等の窓ガラスからなる群から選ばれた少なくとも1つの表面を形成し、該表面が時折降雨に曝される状態で設けられたものであれば、これらの屋外工作物は雨筋による汚染ができやすいものであり、本発明の如く、簡便な作業により高度な汚れ防止の性能が備えられることによる利点が極めて高いものである。
本発明に係る低汚染性屋外工作物によれば、被覆層に含有された光触媒機能を備えた光触媒微粒子に光が照射され光触媒が活性化されて被覆層表面に高い親水性が発現されるが、親水化剤が含有されていることで発現された光触媒の親水性を維持できると共に、また表面の一部が前記光触媒機能に対して不活性な保護物質により光触媒性結晶が被覆された光触媒微粒子を含有させることで、光触媒微粒子を直接塗料ビヒクル樹脂に配合することができ、保護層を設ける等の必要なく簡便に基材の上に被覆層を形成することができる。
本発明に係る最良の実施の形態について、図面に基づき以下に具体的に説明する。
図1は、本発明に係る低汚染性屋外工作物の、住宅に適用した例を示すものである。屋外工作物としては、住宅Hを構成する外壁材10A、天井材10B、並びに窓ガラス10Cが挙げられる。これらは表面が時折降雨に曝される状態となされており、親水性の高くない表面である場合には雨筋状の汚染が生じる恐れが高い。
図2は、図1に示した屋外工作物に、本発明に係る被覆層を設けた状態を示す断面図である。まず(a)において、外壁材10Aは、基材1Aは例えば金属樹脂積層板であり、ポリエチレン樹脂からなる合成樹脂製のシート12Aの両面に、アルミニウムからなる金属製のシート11Aが両面に貼り合わされて所謂サンドイッチ構造が形成されたものである。この金属製のシート11Aの外界側の外面に被覆層2が直接設けられている。基材1Aは、単なる金属板や合成樹脂板等を用いてもよい。
次に(b)は天井材10Bであるが、例えば鉄鋼からなる板状の基材1Bの上面に被覆層2が設けられ、被覆層2により基材1Bの美観の向上や防蝕が図られると共に、表面に低汚染性が備えられたものである。更に(c)において、窓ガラス10Cの基材1Cはガラスであり、基材1Cに直接被覆層2が形成されているが、この場合の被覆層2は透明なものとなされている。
上記の被覆層2は、水酸基含有の塗料ビヒクル樹脂により形成されると共に、更に光触媒機能を備えた光触媒微粒子の表面の一部が光触媒機能に対して不活性な保護物質により被覆された光触媒微粒子と、親水化剤とが含有されている。水酸基含有の塗料ビヒクル樹脂としては、光触媒微粒子が配合されて表面に親水性を備えた塗膜層の主成分となるものであって、例えば塗料として好適に用いられる、フッ素系樹脂、ポリエステル系樹脂、アルキド系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリエステル変性アクリル系樹脂、アクリルシリコン系樹脂、アクリルウレタン系樹脂等が挙げられ、また水系塗料についてもアクリルエマルジョン系樹脂等が挙げられ、溶媒乾燥型、熱硬化型、2液硬化型等を問わず用いることができる。
被覆層2に含有される光触媒微粒子は、光触媒機能に対して不活性な保護物質により光触媒性結晶の表面の一部が被覆された光触媒微粒子が配合され、この光触媒性結晶が光を受けることで活性化されて被覆層1の表面が高度に親水化される。光触媒性結晶が活性化して光触媒機能を発現することで、被覆層の表面における水との接触角は0゜〜20゜程度、若しくは0゜〜50゜程度となされ、雨水等によって付着した汚染物質が容易に洗い流されることで高度な汚れ防止の性能が備えられる。
また、基材1A及び1Bに形成された被覆層2は、金属製のシート11A、及び金属材料からなる基材1Bの表面に直接形成されたものであることから、基材1A及び1Bの金属光沢によって、被覆層2の透光性の多寡に関わらず、入射された光が再帰反射され、被覆層2中の光触媒微粒子に入射されることとなり、光触媒微粒子に照射される光量が大きくなることで、光触媒性結晶の活性を高めて親水性を発現させる一助とすることができる。
更に被覆層2には親水化剤が配合され、光触媒性結晶による親水化が親水化剤により持続されて、光触媒性結晶のみの場合よりはるかに長時間に亘って被覆層2表面の親水性を維持することができる。また親水化剤を配合することで光触媒微粒子が被覆層2の表面付近に配向されて、形成後の被覆層2は表面付近に光触媒微粒子が大きい割合で含有されるものとなり、光触媒微粒子によって得られる親水化は更に高められたものとなされている。光触媒微粒子が表面付近に配向される原因は完全に明らかではないが、親水性基が表面に配されていることで、水酸基含有の塗料ビヒクル樹脂に備えられた水酸基と反発し、被覆層2が流動状態の場合に被覆層2表面に浮上し、その浮上の際に親水化剤と共に光触媒微粒子が被覆層2表面付近に浮上されることと、また流動状態において塗料マトリックス中でブリード現象のように表面付近に浮上していることが考えられる。
更に、とりわけ金属樹脂積層板が屋外に設置された場合には紫外線の照射が不可避なものとなり、紫外線により発揮された光触媒機能によって被覆層2がチョーキング(白亜化)したりツヤ退けを起こしたり、退色や凝集力の低下が起こったりする恐れが高くなるが、光触媒性結晶は保護物質により表面の一部が被覆されていることで、光触媒機能を発揮する表面が直接被覆層2の塗料ビヒクル樹脂と接触せず、光触媒機能により塗料ビヒクル樹脂が分解されることが防がれて被覆層2の劣化を防止することができる。
また表面の一部が前記光触媒機能に対して不活性な保護物質により光触媒性結晶が被覆された光触媒微粒子を含有させることで、光触媒微粒子を直接塗料ビヒクル樹脂に配合することができ、水酸基含有の塗料ビヒクル樹脂に含有される水酸基と反発する親水化剤による光触媒微粒子の、被覆層2の形成時における光触媒微粒子の表面付近への浮上による配向が他に種々の手段を講じることなく円滑に行わせることができる。また有色塗料の表面にクリヤーの光触媒含有層を別途設けるといった繁雑な工程が必要でなくなり、光触媒による親水化を得るのが容易なものとなり得る。
光触媒性結晶は、光触媒機能を発現して親水化が図られるものであれば特に限定されるものではなくFe2O3、Cu2O、In2O3、WO3、Fe2TiO3、PbO、V2O5、FeTiO3、Bi2O3、Nb2O3、SrTiO3、ZnO、BaTiO3、CaTiO3、KTaO3、SnO2、ZrO2などの金属酸化物半導体材料を用いてよいが、比較的低廉で扱いが簡便である酸化チタンが好適に用いられる。また酸化チタンの中でも活性の高いアナターゼ型の二酸化チタンが好適である。光触媒性結晶としては0.1μm〜5μm程度の粒径のものが好適に用いられる。
また光触媒微粒子の光触媒機能は比表面積が大きいほど強いため、比表面積は10m2/g以上とすると効果があり、更には20m2/g以上とすることがより好ましく、更には50m2/g以上とすると高い光触媒機能を得ることが出来る。光触媒微粒子が配合されることで、光触媒微粒子が光を受けることで活性化されて塗膜表面が高度に親水化される。光触媒微粒子が活性化して光触媒機能を発現することで、塗膜表面における水との接触角は0゜〜20゜程度、若しくは0゜〜50゜程度となされ、雨水等によって付着した汚染物質が容易に洗い流されることで高度な汚れ防止の性能が備えられる。また活性化された光触媒微粒子により付着した汚染物質に含まれる有機物質が分解されて、汚染物質が更に除去されやすくなり得る。
また光触媒性結晶として、チタン原子又は酸素原子の一部を窒素原子及び/又は硫黄原子に置換した酸化チタンを用いれば、紫外光のみならず、可視光をも活用して高い光触媒機能を発現させることができる。更にはこれら窒素ドープ及び/又は硫黄ドープ型の酸化チタン微粒子に、鉄、銅等の金属イオンを導入して更に光触媒機能を高めたものも好適に用いることができる。また金属樹脂積層板が屋内で用いられる場合には、かかる可視光に対して高い光触媒機能を発現する光触媒性結晶を用いることで、紫外光の照射されない環境下においても光触媒機能を発現させて防汚性能を発揮することが可能となり得る。
光触媒性結晶の表面の一部を被覆する保護物質としては、モンモリロナイト、タルク、シリカゲル、シリカゾル、ケイ酸塩、炭化ケイ素、アルミナ、ゼオライト、ジルコニア、セラミックス、アパタイト、チタンアパタイト、マグネシア、コーディライト、セピオライト、水酸化カルシウム等又はこれらの複合体が挙げられるが、これらの内、光触媒性結晶への付着を容易に行うことができ、且つ光触媒の酸化作用に対する耐性の高い多孔質シリカを好適に用いることができる。これらの物質を光触媒性結晶とミキサーにより混練したり、水等の溶媒に分散させてその溶液中に光触媒性結晶を適宜の時間浸漬したりして、光触媒性結晶の表面に保護物質を点在する結晶状に析出させたり、マスクメロンのネット構造状に析出させたりすること等で形成することができる。
光触媒微粒子は、所望の親水化の度合いに応じて適宜配合することができるが、親水化剤と共に配合して被覆層を形成する場合、表面が親水化されて実用的な汚れ防止の性能を得るには、塗料ビヒクル樹脂100重量部に対し、0.05重量部以上、より好ましくは0.1重量部以上配合しておくことが好ましい。
親水化剤は、親水性を発揮し、且つ水酸基含有の塗料ビヒクル樹脂に含有される水酸基と反発し、被覆層1表面に浮上可能なものであれば特に限定されるものではなく、アルコキシル基がメトキシ基、エトキシ基等の炭素数が4以下となされたテトラアルコキシシランや、その部分加水分解によって得られるオリゴマー、具体的には、テトラヒドロキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラフェノキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン等の1種類若しくは2種類以上組み合わせたものなどを好適に用いることができる。
またオルガノシリケート化合物としては、一般式(化1)で示される化合物などを挙げることができる。
(化1)中、R1〜R4は、それぞれ同じかまたは異なり、炭素数1〜4のアルキル基である。nは10〜30の整数である。炭素数のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基などを挙げることができる。一般式(化1)で示される化合物の中でも反応性としてはメチル基が最も高い。しかし安定性が低い点から、溶媒への溶解性と樹脂との相溶性のバランスを取るためにメチル基をブチル基若しくはエチル基などで部分置換することが好ましい。尚、親水化剤は、塗料ビヒクル樹脂100重量部に対し、0.01重量部以上、より好ましくは0.1重量部以上配合しておくことが好ましい。
また、被覆層2を形成するにおいては、以下に示すような塗料組成物を用いて形成するのが好ましい。まず被覆層2を形成する塗料組成物全体に必要な量の光触媒微粒子を、比較的少量の塗料ビヒクル樹脂及び溶媒のみを含む予備配合組成物に配合して均一に分散させて濃縮塗料組成物を形成する。濃縮塗料組成物を得るために使用する予備配合組成物は、塗料組成物に配合されるべき光触媒微粒子の量に応じて適宜の量を用いてよいが、光触媒微粒子を均一に分散させるために重量比で光触媒微粒子の1.0倍以上としておくのが好ましい。光触媒微粒子を濃縮塗料組成物中に均一に分散させるには適宜の撹拌手段を用いてよいが、ディスクミル等のミキサーを好適に用いることができる。これらのミキサーを用いて1〜24時間程度撹拌することで、光触媒微粒子が略均一に分散された濃縮塗料組成物を得ることができる。
最後に、この濃縮塗料組成物を残りのベース塗料組成物に配合し、均一に分散させることで光触媒微粒子が略均一に分散された光触媒塗料組成物が得られる。濃縮塗料組成物中で光触媒微粒子はベース塗料組成物の塗料ビヒクル樹脂及び溶媒に十分に馴染まされていることで、高度な分散を図ることができる撹拌手段が必要でなく塗装現場等における汎用の攪拌機により十分均一に分散させることが可能となされている。形成された光触媒塗料組成物は、ロールコーター、スプレー等の適宜の手段により対象物に塗装することができる。かかる方法を用いることで、高度な分散を図る撹拌手段を用いるのは濃縮塗料組成物の作成時のみの塗料が少量である時点のみであることから、光触媒塗料組成物の作成に係る設備の簡便化及び小型化を図ることにも繋がる。
ベース塗料組成物には、光触媒塗料組成物全体に必要な量の紫外線吸収剤、酸化防止剤、レベリング等の添加剤や、架橋剤、触媒等の硬化剤が予め含有されており、これらの添加剤や架橋剤が含まれた状態で光触媒微粒子を均一に分散させるべく強力なせん断応力をかけた場合には、紫外線吸収剤や酸化防止剤が変質や揮発等して形成後の塗膜の耐久性が低下したり、硬化剤がせん断応力や撹拌時の発熱等により不必要な硬化反応を開始し、塗膜の硬化不足やブツの発生が起こったりする塗料への悪影響が懸念されるが、本発明を適用することで、撹拌による強いせん断応力は予備配合組成物のみにかかり、その後ベース塗料組成物には強いせん断応力をかける必要がないことから、上述の如き悪影響を未然に防止することができる。
また、窓ガラス10Cの基材1C上に形成される被覆層2の形成には、水酸基含有フッ素樹脂組成物及びイソシアネート系硬化剤を含有するコーティング組成物に、樹脂固形分100重量部当たり、フッ素系界面活性剤0.01〜1.0重量部、紫外線吸収剤1〜15重量部、オルガノシリケート化合物1〜30重量部、及び光触媒機能を備え表面の一部が前記光触媒機能に対して不活性な保護物質により光触媒性結晶が被覆された光触媒微粒子0.05〜20重量部を含有させたクリヤーコーティング組成物を用いて形成するのが好ましい。かかるコーティング組成物を用いることで、被覆層2が長時間屋外に曝されても密着性と高い透明性を維持でき、且つ基材の上に1コート1ベークにより被覆層を形成できることで形成に係わる工程を簡便なものとできる。更にまた耐溶剤性の低い基材の外面に形成しても溶剤により表面が侵されることが少なく、外面に支障なく被覆層2を形成することができる。
図3は、本発明に係る低汚染性屋外工作物の、貯蔵タンクに適用した例を示す説明図で、(a)は全体を示す正面図、(b)は詳細の断面図である。貯蔵タンク10Dは、球状のタンク1D1が周囲に立設された支持柱2D1により支持されているものであり、曲面を有すると共に屋外に設置されることから時折降雨に曝されて、雨筋汚れ等が発生しやすいものである。(b)において、板状の鋼鉄製の基材1Dの外面に直接被覆層2が形成されている。タンク1D1については板状部分のみならず、継ぎ目となるリブ部分についても被覆層2を設けるようにしてもよい。
また、貯蔵タンク10Dに限定されるものではないが、被覆層2を設けるにおいては、新設の場合には本例の如く基材1に直接設けて美観の向上と表面の耐蝕を図るのが簡便で好ましいが、既設のものに適用する場合には上記窓ガラス10Cに設けたような透明な被覆層2を形成すれば、従前の外観や色調を損ねることがなく好ましい。
図4は、本発明に係る低汚染性屋外工作物の、自動車に適用した例を示す説明図で、(a)は全体を示す側面図、(b)は詳細の断面図である。本例における自動車はトラックであるが、普通乗用車に適用してもよい。自動車Cの、荷台10Eは通常ステンレス、アルミニウム等の金属材料から形成されているが、その金属材料を基材1Eとして、基材1Eの上に被覆層2を設けることで表面を親水性のものとし、走行中などに雨水が当たることで汚染物質が洗い流されるようになされている。荷台10Eが複数の色調からなるものであれば、当該複数の色調各々を本発明に係る被覆層2としてもよく、白色や黄色、またはそれに近似する色調である明色系の部分のみ被覆層2として、それ以外は通常の塗料で塗装するようにしてもよい。
また被覆層2は、窓ガラス10Fやミラー20Gの鏡面に設けてもよい。上記窓ガラス10Cに設けたような透明な被覆層2を設けることで、透視性や反射性を損なうことなく表面を親水性とすることができる。またミラー20Gを固定する筐体の部分は概ね合成樹脂成形品により形成されているが、その合成樹脂成形品の外表面に被覆層2を設けて防汚性を備えさせるようにしてもよい。
図5は、本発明に係る低汚染性屋外工作物の、ビルディングに適用した例を示す説明図で、(a)は全体を示す正面図、(b)は詳細の断面図である。上記の住宅Hの場合と同様に、ビルディングBの外壁10H、及び窓ガラス10Jに被覆層2を設けて表面に親水性を備えさせることができる。外壁10Hを構成する基材1Hとしては無機材料、金属材料、合成樹脂材料を問わず適用することができる。また窓ガラス10Jのガラスである基材1Jに設ける被覆層2については、上記と同様に、透明な被覆層2を設けるのが好ましい。
図6は、本発明に係る低汚染性屋外工作物の、屋外用手摺に適用した例を示す説明図で、(a)は全体を示す正面図、(b)は詳細の断面図である。屋外用手摺10Kは、間隔をおいて地表面から立設された支柱Sに、ブラケットBを介して取り付けられたものであり、屋外に設けられて時折降雨に曝される状態におかれている。かかる屋外用手摺10Kを形成する基材1K表面に被覆層2を設け、その表面を親水性とすることで低汚染性を具備させることができる。基材1Kについては、金属材料を用いてもよく、合成樹脂材料を用いて形成した合成樹脂成形品の基材1Kの外表面に直接被覆層2を設けるようにしてもよい。
また、上記に示した被覆層2は十分な密着性が得られれば基材1の上に直接設けるようにしてもよいが、基材1と被覆層2との間にプライマー層を設けて更に密着性を高めるようにしてもよく、例えば基材1がポリウレタン樹脂等の可とう性のものであれば更にプライマーにより密着性を向上させる利点が高められる。プライマー層を形成するプライマーとしては、1液又は2液の湿気硬化型ウレタン系プライマー、1液又は2液の熱硬化型ウレタン系プライマー、2液エポキシ変形ウレタン系プライマー、2液湿気硬化型エポキシ樹脂等を好適に用いることができるが、とりわけ架橋性を有するものであればプライマー層として堅牢な構造として耐久性を高いものとすることができ好ましい。
本発明に係る低汚染性屋外工作物の優位性について、以下の実施例に基づき説明する。
(実施例1)
塗料として、ルミフロン系のフッ素樹脂を水酸基含有の塗料ビヒクル樹脂としたフッ素樹脂塗料「フロンコート」(川上塗料株式会社製)を用い、塗料ビヒクル樹脂61重量部に対して、アナターゼ型二酸化チタン光触媒性結晶を多孔質シリカにより表面の一部(14%)を被覆した光触媒微粒子「マスクメロン型光触媒・超微粒」(太平化学産業株式会社製。平均粒径3μm)を3重量部、基本構造をSinOn−1(OEt)2n+2(但しn≒10)とする親水化剤「エチルシリケート48」(コルコート株式会社製)を3重量部配合し、十分に攪拌して塗布用組成物を得た。この塗布用組成物を、表面がクロメート処理された厚み0.2mmのアルミニウム箔にローラーコート法により塗布して表面に20μmの厚みの被覆層を形成した。被覆層が形成されたアルミニウム箔を、一液ウレタン系接着剤を用いてポリエチレン樹脂製のシートに貼り付け、実施例1の本発明に係わる低汚染性金属樹脂積層板を得た。
塗料として、ルミフロン系のフッ素樹脂を水酸基含有の塗料ビヒクル樹脂としたフッ素樹脂塗料「フロンコート」(川上塗料株式会社製)を用い、塗料ビヒクル樹脂61重量部に対して、アナターゼ型二酸化チタン光触媒性結晶を多孔質シリカにより表面の一部(14%)を被覆した光触媒微粒子「マスクメロン型光触媒・超微粒」(太平化学産業株式会社製。平均粒径3μm)を3重量部、基本構造をSinOn−1(OEt)2n+2(但しn≒10)とする親水化剤「エチルシリケート48」(コルコート株式会社製)を3重量部配合し、十分に攪拌して塗布用組成物を得た。この塗布用組成物を、表面がクロメート処理された厚み0.2mmのアルミニウム箔にローラーコート法により塗布して表面に20μmの厚みの被覆層を形成した。被覆層が形成されたアルミニウム箔を、一液ウレタン系接着剤を用いてポリエチレン樹脂製のシートに貼り付け、実施例1の本発明に係わる低汚染性金属樹脂積層板を得た。
(実施例2)
「マスクメロン型光触媒・超微粒」10gを予めモレキュラーシーブスにより水分を除去したエチルアルコール240ml中に分散させ、還流装置を用いて80℃で加熱しながら18時間攪拌して、多孔質シリカの表面をエトキシ基に置換した(IRスペクトルの測定において、2982、2937、2904cm−1の波長での吸収が見られ、エトキシ基への置換が確認されている)ものを光触媒微粒子として用いた以外は実施例1と同じにして、実施例2の本発明に係わる低汚染性金属樹脂積層板を得た。
「マスクメロン型光触媒・超微粒」10gを予めモレキュラーシーブスにより水分を除去したエチルアルコール240ml中に分散させ、還流装置を用いて80℃で加熱しながら18時間攪拌して、多孔質シリカの表面をエトキシ基に置換した(IRスペクトルの測定において、2982、2937、2904cm−1の波長での吸収が見られ、エトキシ基への置換が確認されている)ものを光触媒微粒子として用いた以外は実施例1と同じにして、実施例2の本発明に係わる低汚染性金属樹脂積層板を得た。
(実施例3)
塗料ビヒクル樹脂を63重量部、光触媒微粒子を0.5重量部、親水化剤を3重量部とした以外は実施例1と同じにして、実施例3の本発明に係わる低汚染性金属樹脂積層板を得た。
塗料ビヒクル樹脂を63重量部、光触媒微粒子を0.5重量部、親水化剤を3重量部とした以外は実施例1と同じにして、実施例3の本発明に係わる低汚染性金属樹脂積層板を得た。
(実施例4)
塗料として、ポリエステル系樹脂を水酸基含有の塗料ビヒクル樹脂としたポリエステル系樹脂塗料「コイルコート400」(川上塗料株式会社製)を用い、塗料ビヒクル樹脂69重量部に対して、アナターゼ型二酸化チタン光触媒性結晶を多孔質シリカにより表面の一部(14%)を被覆した光触媒微粒子「マスクメロン型光触媒・超微粒」(太平化学産業株式会社製。平均粒径3μm)を0.2重量部、基本構造をSinOn−1(OEt)2n+2(但しn≒10)とする親水化剤「エチルシリケート48」(コルコート株式会社製)を3重量部配合し、十分に攪拌して塗布用組成物を得た。この塗布用組成物を、表面がクロメート処理された厚み0.2mmのアルミニウム箔にローラーコート法により塗布して表面に20μmの厚みの被覆層を形成した。被覆層が形成されたアルミニウム箔を、一液ウレタン系接着剤を用いてポリエチレン樹脂製のシートに貼り付け、実施例4の本発明に係わる低汚染性金属樹脂積層板を得た。
塗料として、ポリエステル系樹脂を水酸基含有の塗料ビヒクル樹脂としたポリエステル系樹脂塗料「コイルコート400」(川上塗料株式会社製)を用い、塗料ビヒクル樹脂69重量部に対して、アナターゼ型二酸化チタン光触媒性結晶を多孔質シリカにより表面の一部(14%)を被覆した光触媒微粒子「マスクメロン型光触媒・超微粒」(太平化学産業株式会社製。平均粒径3μm)を0.2重量部、基本構造をSinOn−1(OEt)2n+2(但しn≒10)とする親水化剤「エチルシリケート48」(コルコート株式会社製)を3重量部配合し、十分に攪拌して塗布用組成物を得た。この塗布用組成物を、表面がクロメート処理された厚み0.2mmのアルミニウム箔にローラーコート法により塗布して表面に20μmの厚みの被覆層を形成した。被覆層が形成されたアルミニウム箔を、一液ウレタン系接着剤を用いてポリエチレン樹脂製のシートに貼り付け、実施例4の本発明に係わる低汚染性金属樹脂積層板を得た。
(実施例5)
塗料ビヒクル樹脂を70重量部、光触媒微粒子を0.39重量部とした以外は実施例4と同じにして、実施例5の本発明に係わる低汚染性金属樹脂積層板を得た。
塗料ビヒクル樹脂を70重量部、光触媒微粒子を0.39重量部とした以外は実施例4と同じにして、実施例5の本発明に係わる低汚染性金属樹脂積層板を得た。
(実施例6)
塗料ビヒクル樹脂を71重量部、光触媒微粒子を0.59重量部とした以外は実施例4と同じにして、実施例6の本発明に係わる低汚染性金属樹脂積層板を得た。
塗料ビヒクル樹脂を71重量部、光触媒微粒子を0.59重量部とした以外は実施例4と同じにして、実施例6の本発明に係わる低汚染性金属樹脂積層板を得た。
(実施例7)
塗料ビヒクル樹脂を70重量部、光触媒微粒子を0.39重量部、親水化剤を4.5重量部とした以外は実施例7と同じにして、実施例6の本発明に係わる低汚染性金属樹脂積層板を得た。
塗料ビヒクル樹脂を70重量部、光触媒微粒子を0.39重量部、親水化剤を4.5重量部とした以外は実施例7と同じにして、実施例6の本発明に係わる低汚染性金属樹脂積層板を得た。
(比較例1)
光触媒微粒子として、保護物質により被覆されていないアナターゼ型二酸化チタンであるST−01(石原産業株式会社製)を用いた以外は実施例1と同じにして、比較例1の低汚染性金属樹脂積層板を得た。
光触媒微粒子として、保護物質により被覆されていないアナターゼ型二酸化チタンであるST−01(石原産業株式会社製)を用いた以外は実施例1と同じにして、比較例1の低汚染性金属樹脂積層板を得た。
(比較例2)
フッ素樹脂塗料「フロンコート」のみを用いて被覆層を形成した以外は実施例1と同じにして、比較例2の低汚染性金属樹脂積層板を得た。
フッ素樹脂塗料「フロンコート」のみを用いて被覆層を形成した以外は実施例1と同じにして、比較例2の低汚染性金属樹脂積層板を得た。
(比較例3)
ポリエステル系樹脂塗料「コイルコート400」のみを用いて被覆層を形成した以外は実施例4と同じにして、比較例3の低汚染性金属樹脂積層板を得た。
ポリエステル系樹脂塗料「コイルコート400」のみを用いて被覆層を形成した以外は実施例4と同じにして、比較例3の低汚染性金属樹脂積層板を得た。
(比較例4)
塗料ビヒクル樹脂を70重量部、光触媒微粒子を0.39重量部とし、親水化剤を配合しない以外は実施例4と同じにして、比較例4の低汚染性金属樹脂積層板を得た。
塗料ビヒクル樹脂を70重量部、光触媒微粒子を0.39重量部とし、親水化剤を配合しない以外は実施例4と同じにして、比較例4の低汚染性金属樹脂積層板を得た。
実施例1〜7、比較例1〜4について、被覆層表面の親水性の評価を行う。親水性の評価は、サンシャインウエザーメータを用いて48時間、100時間、300時間、500時間、700時間の試験を行った後(実施例1及び2、比較例1及び2については100時間後のみ)と、実施例1及び2、比較例1及び2については、暗所にて50時間放置した後の、水に対する接触角の測定により行った。その結果を表1に示す。
一般に、水との接触角が50゜以下、好ましくは30゜以下であれば高い親水性の表面として降雨等により付着した汚染物質が洗い流されて汚れ防止の性能が発現されると言われており、更に10゜以下であれば超親水性の表面として高度な汚れ防止の性能が発現すると言われているが、実施例1及び2はサンシャインウエザーメータ100時間後に2゜前後と極めて高度な親水化が発現されており、また暗所における放置後でも10゜以下を維持していることから、高い汚れ防止の性能が発現されることが示されている。また実施例2は、多孔質シリカの表面がアルコキシル基であるエトキシ基により置換されていることで、暗所での放置後には実施例1や比較例1より低い水に対する接触角が発現されており、より高い汚れ防止の性能が発揮されることが示されている。
また実施例3〜7についても、サンシャインウエザーメータ試験48時間後に既に水に対する接触角が50゜以下の親水性を発現しており、また100時間後において既に30゜前後まで低下していることから、親水性の親水化による汚れ防止の性能が発現されることが顕わされている。対して、比較例2〜4についてはサンシャインウエザーメータ試験750時間後においても水との接触角が50゜以下にならず、表面の親水化による汚れ防止の性能が発現されないことが示されている。
更にまた、実施例4及び5と、比較例4との比較において、実施例4及び5は水に対する接触角が十分な防汚性が発現されるレベルに達しているが、比較例4は実施例5と同じ量、実施例4より多い量の光触媒微粒子が配合されているにも係わらず、光触媒微粒子を配合しない比較例3と同じ程度の水に対する接触角であり、親水化剤を配合せず、光触媒微粒子のみを配合したのでは親水化剤が表面付近に配向する際に光触媒微粒子をも表面付近に押し上げる効果を得ることができず、表面付近の光触媒微粒子の量を増やして汚れ防止の性能を十分に発現させることが困難であることが示されている。
更にまた、実施例6及び7を比較すると、親水化剤の量が1.5倍となっても親水化の度合いはほとんど変化することがなく、親水化剤は3重量部程度で十分な親水性が得られることが推測される。また光触媒微粒子は、3重量部を配合することで超親水性のレベルを発現させることができるが、汚れ防止を発現させるには塗料ビヒクル樹脂70重量部に対して光触媒微粒子0.4重量部、すなわち塗料ビヒクル樹脂100重量部に対して光触媒微粒子0.55重量部程度配合すれば実用的な防汚性能を得ることができることが示されている。
更に実施例1及び2、比較例1及び2について、屋外で用いた場合の紫外線に対する耐久性の評価を行っている。紫外線に対する耐久性の評価は、サンシャインウエザーメータによる試験を行い、試験時間で250時間おきに1000時間までの色差と光沢保持率を測定している。色差は、JIS−K8730に基づくLab系の測定に基づいてΔEを算出することで行った。また光沢保持率は、JIS−K8741に基づく60゜鏡面光沢度を測定し、その初期値との割合(%)を算出したものである。その結果を表2に示す。
多孔質シリカによって被覆されている実施例1及び2は、サインシャインウエザーメータにより1000時間の試験を行った後も色差及び光沢保持率は誤差程度の変化しか見られず、保護物質により塗料ビヒクル樹脂と光触媒性結晶との直接の接触が防止されていることで高い紫外線に対する耐久性が備えられていることが示されている。しかし比較例1については、色差、光沢保持率共に実施例1及び2と較べて明らかな低下が見られており、紫外線の照射によって光触媒性結晶が活性化させることで塗料ビヒクル樹脂の劣化が起こり、紫外線に対する耐久性が不十分であることが示されている。
更に実施例3〜7、比較例3及び4については、図2に示す形状の試験片を滋賀県の屋外に放置してその汚染度合いを確認する屋外暴露試験を行っている。試験片は、幅が100mmで一定の短冊状となされた積層板を折り曲げて形成したものであり、垂直部Sと、垂直部Sと角度θで設けられた傾斜部Kとからなり、傾斜部Kの上面側となる面と、傾斜部Kの上面側と連続する垂直部Sの面に被覆層が形成されると共に、角度θは120゜となされている。従って垂直部Sの被覆層と傾斜部Kの被覆層とは120゜の角度が付けられている。屋外暴露試験は1ヶ月間行い、目視にて汚染の度合いを確認している。その結果を表3に示す。
実施例3〜7については、表面が親水化されることで、実際の屋外における使用においても汚れ防止の効果が発現されていることが示されている。水に対する接触角が50゜を上回っている比較例3及び4については、表面の親水化が不十分なことから、実際の屋外における使用において汚れ防止が発現されないことが明確に顕わされている。
更に、以下に示す実施例により、本発明に係る低汚染性屋外工作物の優位性について説明する。
(実施例8)
トリフルオロエチレン−ビニルエーテル交互共重合体(通称:ルミフロン(登録商標))であるフッ素樹脂を水酸基含有の塗料ビヒクル樹脂として61重量%、溶媒を39重量%含む予備配合組成物300gに、アナターゼ型二酸化チタン光触媒性結晶を多孔質シリカにより表面の一部(14%)を被覆した光触媒微粒子「マスクメロン型光触媒・超微粒」(太平化学産業株式会社製。平均粒径3μm)を45g配合し、ディスクミルを用いて4時間撹拌し濃縮塗料組成物を得た。ベース塗料組成物として、濃縮塗料組成物と同一比率で塗料ビヒクル樹脂及び溶媒を含み、且つ紫外線吸収剤や酸化防止剤といった添加剤、及び架橋剤等の硬化剤を少量含有するフッ素樹脂塗料「フロンコート」(川上塗料株式会社製)を10.5kg用い、このベース塗料組成物に、基本構造をSinOn−1(OEt)2n+2(但しn≒10)とする親水化剤「エチルシリケート48」(コルコート株式会社製)を314g配合し、更に前記濃縮塗料組成物を配合してハンディミキサーで2分間撹拌して、本発明に係わる実施例1の光触媒塗料組成物を得た。
トリフルオロエチレン−ビニルエーテル交互共重合体(通称:ルミフロン(登録商標))であるフッ素樹脂を水酸基含有の塗料ビヒクル樹脂として61重量%、溶媒を39重量%含む予備配合組成物300gに、アナターゼ型二酸化チタン光触媒性結晶を多孔質シリカにより表面の一部(14%)を被覆した光触媒微粒子「マスクメロン型光触媒・超微粒」(太平化学産業株式会社製。平均粒径3μm)を45g配合し、ディスクミルを用いて4時間撹拌し濃縮塗料組成物を得た。ベース塗料組成物として、濃縮塗料組成物と同一比率で塗料ビヒクル樹脂及び溶媒を含み、且つ紫外線吸収剤や酸化防止剤といった添加剤、及び架橋剤等の硬化剤を少量含有するフッ素樹脂塗料「フロンコート」(川上塗料株式会社製)を10.5kg用い、このベース塗料組成物に、基本構造をSinOn−1(OEt)2n+2(但しn≒10)とする親水化剤「エチルシリケート48」(コルコート株式会社製)を314g配合し、更に前記濃縮塗料組成物を配合してハンディミキサーで2分間撹拌して、本発明に係わる実施例1の光触媒塗料組成物を得た。
(実施例9)
ディスクミルによる撹拌中に蒸発した分の溶媒を補充しながら23時間撹拌した以外は実施例8と同じにして、実施例9の本発明に係わる光触媒塗料組成物を得た。
ディスクミルによる撹拌中に蒸発した分の溶媒を補充しながら23時間撹拌した以外は実施例8と同じにして、実施例9の本発明に係わる光触媒塗料組成物を得た。
(実施例10)
ポリエステル系樹脂を水酸基含有の塗料ビヒクル樹脂として69重量%、溶媒を31重量%含む予備配合組成物300gに、アナターゼ型二酸化チタン光触媒性結晶を多孔質シリカにより表面の一部(14%)を被覆した光触媒微粒子「マスクメロン型光触媒・超微粒」(太平化学産業株式会社製。平均粒径3μm)を45g配合し、ディスクミルを用いて9時間撹拌し濃縮塗料組成物を得た。ベース塗料組成物として、濃縮塗料組成物と同一比率で塗料ビヒクル樹脂及び溶媒を含み、且つ紫外線吸収剤や酸化防止剤といった添加剤、及び架橋剤等の硬化剤を少量含有するポリエステル系樹脂塗料「コイルコート400」(川上塗料株式会社製)を10.5kg用い、このベース塗料組成物に、基本構造をSinOn−1(OEt)2n+2(但しn≒10)とする親水化剤「エチルシリケート48」(コルコート株式会社製)を314g配合し、更に前記濃縮塗料組成物を配合してハンディミキサーで2分間撹拌して、本発明に係わる実施例10の光触媒塗料組成物を得た。
ポリエステル系樹脂を水酸基含有の塗料ビヒクル樹脂として69重量%、溶媒を31重量%含む予備配合組成物300gに、アナターゼ型二酸化チタン光触媒性結晶を多孔質シリカにより表面の一部(14%)を被覆した光触媒微粒子「マスクメロン型光触媒・超微粒」(太平化学産業株式会社製。平均粒径3μm)を45g配合し、ディスクミルを用いて9時間撹拌し濃縮塗料組成物を得た。ベース塗料組成物として、濃縮塗料組成物と同一比率で塗料ビヒクル樹脂及び溶媒を含み、且つ紫外線吸収剤や酸化防止剤といった添加剤、及び架橋剤等の硬化剤を少量含有するポリエステル系樹脂塗料「コイルコート400」(川上塗料株式会社製)を10.5kg用い、このベース塗料組成物に、基本構造をSinOn−1(OEt)2n+2(但しn≒10)とする親水化剤「エチルシリケート48」(コルコート株式会社製)を314g配合し、更に前記濃縮塗料組成物を配合してハンディミキサーで2分間撹拌して、本発明に係わる実施例10の光触媒塗料組成物を得た。
(実施例11)
配合する濃縮塗料組成物の量を半分とした以外は実施例10と同じにして、実施例11の本発明に係わる光触媒塗料組成物を得た。
配合する濃縮塗料組成物の量を半分とした以外は実施例10と同じにして、実施例11の本発明に係わる光触媒塗料組成物を得た。
(実施例12)
配合する濃縮塗料組成物の量を1.5倍とした以外は実施例10と同じにして、実施例12の本発明に係わる光触媒塗料組成物を得た。
配合する濃縮塗料組成物の量を1.5倍とした以外は実施例10と同じにして、実施例12の本発明に係わる光触媒塗料組成物を得た。
(実施例13)
配合する親水化剤の量を1.5倍とした以外は実施例10と同じにして、実施例13の本発明に係わる光触媒塗料組成物を得た。
配合する親水化剤の量を1.5倍とした以外は実施例10と同じにして、実施例13の本発明に係わる光触媒塗料組成物を得た。
(比較例5)
上記ポリエステル系樹脂塗料「コイルコート400」(川上塗料株式会社製)を10.5kgに、光触媒微粒子「マスクメロン型光触媒・超微粒」を45g直接配合し、ディスクミルを用いて9時間撹拌して比較例5の光触媒塗料組成物を得た。
上記ポリエステル系樹脂塗料「コイルコート400」(川上塗料株式会社製)を10.5kgに、光触媒微粒子「マスクメロン型光触媒・超微粒」を45g直接配合し、ディスクミルを用いて9時間撹拌して比較例5の光触媒塗料組成物を得た。
(比較例6)
上記フッ素樹脂塗料「フロンコート」のみを塗料組成物として用いる。
上記フッ素樹脂塗料「フロンコート」のみを塗料組成物として用いる。
(比較例7)
上記ポリエステル系樹脂塗料「コイルコート400」のみを塗料組成物として用いる。
上記ポリエステル系樹脂塗料「コイルコート400」のみを塗料組成物として用いる。
この実施例8〜13、比較例5の光触媒塗料組成物、並びに比較例6及び7の塗料組成物を、表面がクロメート処理された厚み0.2mmのアルミニウム箔を基材とし、基材表面に直接ローラーコート法により塗料組成物を塗布して表面に20μmの厚みの被覆層を形成した。被覆層が形成されたアルミニウム箔を、一液ウレタン系接着剤を用いてポリエチレン樹脂製のシートに貼り付けて得た金属樹脂積層板を用いて評価を行う。
まず実施例8〜13、比較例5〜7について、塗膜層表面の親水性の評価を行う。親水性の評価は、サンシャインウエザーメータを用いて100時間、300時間、500時間、700時間の試験を行った後と、実施例8〜13、比較例5については、暗所にて50時間放置した後の、水に対する接触角の測定により行った。また実施例8〜11、比較例5〜7について、塗膜表面のブツの発生を目視にて確認している。その結果を表4に示す。
一般に、水との接触角が50゜以下、好ましくは30゜以下であれば高い親水性の表面として降雨等により付着した汚染物質が洗い流されて汚れ防止の性能が発現されると言われており、更に10゜以下であれば超親水性の表面として高度な汚れ防止の性能が発現すると言われているが、実施例8及び9はサンシャインウエザーメータ100時間後に10゜前後、実施例10〜13はサンシャインウエザーメータ500時間後に20゜以下と高度な親水化が発現されていることから、高い汚れ防止の性能が発現されることが示されている。対して、濃縮塗料組成物を用いず、直接ベース塗料組成物に光触媒微粒子を配合した比較例5は同じ分量の光触媒微粒子が配合されているにも係わらず親水性が発現されておらず、本発明の適用による効果が顕著に表されている。また従来技術として挙げた特許文献1に記載のような従来の塗料を用いて形成した塗膜表面における水に対する接触角が53゜程度と比較しても、はるかに高度な親水性が発現されている。
また、ブツの発生については、実施例8〜13、比較例6及び7にはブツの発生は見られていないが、比較例5には、光触媒微粒子の分散不良及び凝集によると思われるブツが明確に生じており、本発明を適用することでかかる不具合の発生が防止されることが明瞭に示されている。
更に、実施例10〜13、及び比較例5及び7については、滋賀県内の名神高速道路近傍に3ヶ月間屋外曝露して汚染度合いを確認している。その結果を表5に示す。
屋外曝露においても、実施例10〜13については良好な結果となっており、対して比較例5及び7には顕著な汚染物質の付着が見られ、本発明の適用による効果が顕著に表されている。また従来技術として挙げた特許文献1に記載のような従来の塗料を用いて形成した塗膜表面における水に対する接触角が53゜程度であれば、比較例7程度の防汚性能と推定されることから、親水化剤のみを含有する塗膜と比較しても、はるかに高度な防汚性が発現されると推定される。
1A〜1K 基材
2 被覆層
10A 外壁材
10B 天井材
10C 窓ガラス
10D 貯蔵タンク
10E (自動車の)荷台
10F 窓ガラス
10H 外壁
10J 窓ガラス
10K 屋外用手摺
2 被覆層
10A 外壁材
10B 天井材
10C 窓ガラス
10D 貯蔵タンク
10E (自動車の)荷台
10F 窓ガラス
10H 外壁
10J 窓ガラス
10K 屋外用手摺
Claims (7)
- 基材の上に被覆層が形成され、該被覆層が水酸基含有の塗料ビヒクル樹脂により形成されると共に、更に光触媒機能を備えた光触媒微粒子の表面の一部が光触媒機能に対して不活性な保護物質により被覆された光触媒微粒子と、親水化剤とを含有していることを特徴とする低汚染性屋外工作物。
- 前記被覆層は光触媒塗料組成物全体に必要な量の光触媒微粒子をベース塗料組成物を構成する塗料ビヒクル樹脂及び溶媒のみ含む予備配合組成物中に均一に分散して濃縮塗料組成物を形成し、該濃縮塗料組成物を親水化剤を含むベース塗料組成物中に分散させて形成した塗料組成物を用いて形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の低汚染性屋外工作物。
- 前記被覆層は、透明なものであって、該透明な被覆層が、水酸基含有フッ素樹脂組成物及びイソシアネート系硬化剤を含有するコーティング組成物に、樹脂固形分100重量部当たり、フッ素系界面活性剤0.01〜1.0重量部、紫外線吸収剤1〜15重量部、前記親水化剤としてオルガノシリケート化合物1〜30重量部、及び前記光触媒微粒子0.05〜20重量部を含有させたクリヤーコーティング組成物を用いて形成されたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の低汚染性屋外工作物。
- 前記基材は金属材料からなるものであって、該基材上に直接被覆層が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の低汚染性屋外工作物。
- 前記基材は合成樹脂成形品であって、該基材上に直接被覆層が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の低汚染性屋外工作物。
- 前記光触媒微粒子は、チタン原子又は酸素原子の一部を窒素原子及び/又は硫黄原子に置換した酸化チタンであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の低汚染性屋外工作物。
- 前記基材は、天井や外壁等の建材、液化ガス等の貯蔵タンク、自動車の外装、ビル等の窓ガラス、及び屋外用手摺からなる群から選ばれた少なくとも1つの表面を形成し、該表面が時折降雨に曝される状態で設けられたものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の低汚染性屋外工作物。
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