JP4593168B2 - 感熱性粘着材料、感熱性粘着材料の貼付体、及び感熱性粘着材料の活性化方法 - Google Patents

感熱性粘着材料、感熱性粘着材料の貼付体、及び感熱性粘着材料の活性化方法 Download PDF

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Description

本発明は、樹脂をはじめとする各種材料の被着体(被着対象)に貼付可能であり、特に食品POS分野に好適であり、剥離紙(ライナー)が不要であり、貼付前は粘着性を有さず、貼付時に粘着性を発現し、ライネーレスラベル等として好適な感熱性粘着材料、該感熱性粘着材料が貼付されてなる感熱性粘着材料の貼付体、並びに、効率的な前記感熱性粘着材料の活性化方法及び活性化装置に関する。
従来より、粘着シートは、各種分野において使用されてきているが、近年、該粘着シートを、価格表示用ラベル、商品表示(バーコード)用ラベル、品質表示用ラベル、計量表示用ラベル、広告宣伝用ラベル(ステッカー)等のラベル用途に使用することが増加している。従来から知られている前記粘着シートは、ラベルの情報記録面とは反対側に粘着剤層を有し、該粘着剤層が剥離紙(ライナー)と積層されており、被着体(被着対象)への貼付時に前記剥離紙を剥離して、該被着物に押圧することにより、貼付可能に設計されている。
しかし、このような従来の粘着シートの場合、貼付時に前記剥離紙を剥離しなければならず、貼付作業が煩雑である上に、剥離した剥離紙の廃棄処分が必要になるという問題がある。また、前記粘着シートにおける前記粘着剤層はタック性を有するため、一旦剥離紙を剥離してしまうと、取扱性に劣り、被着体等に不用意に貼付してしまうと、きれいに貼り直すことができないという問題がある。
近年、常温では粘着性を示さず剥離紙を必要としない感熱性粘着シートが注目されてきている。前記感熱性粘着シートにおける感熱性粘着剤層は、例えば、固体可塑剤と熱可塑性樹脂エマルジョンとを必須成分とし、これらに粘着付与剤等を混合した混合物を支持体上の印刷面の反対面に塗工することにより形成されており、該感熱性粘着剤層の表面は、常温では全く粘着性を示さないが、加熱後に粘着性を発現し、加熱後暫くの間その粘着性を維持する。また、前記固体可塑剤に代えて液体可塑剤を使用した感熱性粘着材料も知られており、該感熱性粘着材料においては、前記液体可塑剤がマイクロカプセルに内包されており、加熱により該マイクロカプセルのシェルが破壊される結果、あるいは該マイクロカプセルのシェルを前記液体可塑剤が透過することにより、粘着性が発現する。これらの固体可塑剤や液体可塑剤を用いた感熱性粘着材料の場合、前記剥離紙(ライナー)が不要であるため、省資源、環境面では有利である。
ところが、このような有利な点を有するにもかかわらず、従来の感熱性粘着材料においては、以下のような問題があった。
即ち、第一は、食品POS業界等では、感熱性粘着材料のPOSラベルを食品ラップに貼り付けることが一般的に行なわれてきたが、近年、環境問題特にダイオキシン発生対策として前記食品ラップが塩化ビニル製ラップからポリオレフィン製ラップに切り替わりつつある。ところが、ポリオレフィン製ラップは塩化ビニル製ラップよりも前記POSラベルとしての前記感熱性粘着材料における前記感熱粘着剤層との密着性、濡れ性が非常に弱く、該POSラベルが簡単に前記ポリオレフィン製ラップから剥がれてしまう、という問題である。
更に、ポリオレフィン製ラップにおいては、塩化ビニル製ラップに含まれている各種添加剤(例えば可塑剤、安定化剤等)が含まれない傾向にあり、該塩化ビニル製ラップに比し、濡れ性に劣るため、前記感熱性粘着材料をポリオレフィン製ラップに貼付する場合には、十分な粘着性が得られないという問題である。また、近年、前記感熱性粘着材料は、ポリオレフィン(ポリエチレン等)製の不織布からなる封筒用のラベルにも多用されるようになってきているため、該感熱性粘着材料をポリオレフィン製のラップのみならず不織布(封筒等)に使用した場合にも、十分な粘着性が得られないという問題である。
この問題を解決するため、例えば、前記固体可塑剤としてフタル酸エステル系化合物を用いること(特許文献1参照)や、2価アルコール又は多価アルコールと、芳香族系一塩基酸からなるエステル化合物とを併用すること(特許文献2参照)などの提案がされているが、いずれも十分な解決策とは言い難いのが現状である。
第二は、被着体(被着対象)に貼付した前記感熱性粘着材料の該被着体に対する粘着力が、経時で低下するという問題である。この問題を解決するため、例えば、前記固体可塑剤の結晶化を抑制する結晶化遅延剤として、多価アルコールと芳香族一塩基酸とからなるエステル化合物を用いること(特許文献3参照)などの提案がされているが、いずれも十分な解決策とは言い難いのが現状である。
第三は、前記感熱性粘着材料を前記被着体に貼付後に、再度、貼付し直すことが困難であるという問題である。この問題を解決するためには、前記感熱性粘着材料における前記粘着剤層を熱活性化した直後の粘着力はある程度低く、前記被着体に貼付後では貼付し直しが可能であり、経時により粘着力が増強し、剥離困難となることが理想的である。しかし、このような粘着特性を示す感熱性粘着材料は、未だ実用化されていないのが現状である。
特開平8−20668号公報 特開平8−253747号公報 特開平9−169870号公報
本発明は、従来における問題を解決し、樹脂をはじめとする各種材料の被着体(被着対象)に貼付可能であり、特に、食品POS分野におけるポリオレフィン製ラップや、ポリオレフィン製の不織布(封筒等)に好適に貼付可能であり、剥離紙(ライナー)が不要であり、貼付前は粘着性を有さず、貼付時に所望に制御した粘着性(粘着力)を発現し、貼付直後は前記被着体に対する粘着力が低く、貼付し直しが容易であり、貼付ミスを無くすことができ、経時により粘着力が増強し該被着体から容易に剥離せず、所望の印刷乃至記録を行うことも可能な感熱性粘着材料、該感熱性粘着材料の貼付体、並びに、効率的な前記感熱性粘着材料の活性化方法及び活性化装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段は、以下の通りである。
<1> 熱可塑性樹脂と固体可塑剤とを含み、加熱されて被着体に貼り合わされる感熱性粘着剤層を、支持体上に有してなり、
前記感熱性粘着材料の前記被着体に対する粘着力が、該感熱性粘着材料が前記被着体に貼り合わされた直後から時間がたつにつれて大きくなることを特徴とする感熱性粘着材料である。
前記感熱性粘着材料は感熱性粘着剤層を有するが、該感熱性粘着剤層は、加熱前においては固体状態にある前記固体可塑剤を含み、流動性を有さないため、該感熱性粘着材料の貼付前、即ち加熱前においては、前記感熱性粘着剤層は粘着性を示さない。一方、前記感熱性粘着材料の貼付時においては、加熱されることにより、前記固体可塑剤が溶融し、前記感熱性粘着材層が流動性を有するようになり、熱活性化され、粘着性を発現する。即ち、前記感熱性粘着材料は、貼付時に加熱されて初めてその前記感熱性粘着剤層が熱活性化されて粘着性を発現し、被着体に対して貼付可能となる。このため、貼付前から粘着性を有する粘着層が不要であるので、剥離紙(ライナー)も不要となり、ライナーレス構造とすることができる。また、このような粘着層を有する粘着材料の場合、その表面を表面張力の低い材料で形成し、該粘着材料を巻回することにより、前記ライナーレス構造とすることも可能であるが、この場合、その表面には所望の印刷等の記録を行うことができない。前記感熱性粘着材料は、前記ライナーレスであるため、その表面に所望の印刷等の記録を好適に行うことができる。また、前記感熱性粘着材料においては、加熱をした領域に対応する前記感熱性粘着剤層が熱活性化されて、粘着性を発現するため、加熱の領域を調節することにより、該感熱性粘着剤層の粘着力を所望な程度に適宜制御可能である。
前記感熱性粘着材料においては、前記被着体に貼り合わされた直後から時間がたつにつれて大きくなり、加熱直後は、前記感熱性粘着剤層における前記固体可塑剤が融解し、それに伴って前記熱可塑性樹脂が溶解し、流動性を有するため、剥離が可能である。このため、誤って貼付した場合であっても、貼付し直しが可能である。一方、加熱後一定時間経過後は、前記固体可塑剤が徐々に冷却されて固体状態に戻る結果、流動性を有さないか、極めて低い状態にあるため、剥離が不能であり、強固に被着体に貼付され、従来の感熱性粘着材料とは異なり、経時による粘着力の低下が生じない。
<2> 熱可塑性樹脂と、常温で固体であって、加熱時に溶融乃至軟化して該熱可塑性樹脂と相溶可能な固体可塑剤とを含み、加熱されて被着体に貼り合わされる感熱性粘着剤層を、支持体上に有してなり、
JIS Z0237の粘着テープ・粘着シート試験方法における粘着力測定方法に従って前記感熱性粘着層を、2分間経過後に前記被着体から剥離させた時の粘着力が300gf/40mm以下であり、24時間経過後に前記被着体から剥離させた時の粘着力が500gf/40mm以上であることを特徴とする感熱性粘着材料である。
前記感熱性粘着材料は感熱性粘着剤層を有するが、該感熱性粘着剤層は、加熱前においては固体状態にある前記固体可塑剤を含み、流動性を有さないため、該感熱性粘着材料の貼付前、即ち加熱前においては、前記感熱性粘着剤層は粘着性を示さない。一方、前記感熱性粘着材料の貼付時においては、加熱されることにより、前記固体可塑剤が溶融し、前記感熱性粘着剤層が流動性を有するようになり、熱活性化され、粘着性を発現する。即ち、前記感熱性粘着材料は、貼付時に加熱されて初めてその前記感熱性粘着剤層が熱活性化されて粘着性を発現し、被着体に対して貼付可能となる。このため、貼付前から粘着性を有する粘着層が不要であるので、剥離紙(ライナー)も不要となり、ライナーレス構造とすることができる。また、このような粘着層を有する粘着材料の場合、その表面を表面張力の低い材料で形成し、該粘着材料を巻回することにより、前記ライナーレス構造とすることも可能であるが、この場合、その表面には所望の印刷等の記録を行うことができない。前記感熱性粘着材料は、前記ライナーレスであるため、その表面に所望の印刷等の記録を好適に行うことができる。また、前記感熱性粘着材料においては、加熱をした領域に対応する前記感熱性粘着剤層が熱活性化されて、粘着性を発現するため、加熱の領域を調節することにより、該感熱性粘着剤層の粘着力を所望な程度に適宜制御可能である。
前記感熱性粘着材料においては、JIS Z0237の粘着テープ・粘着シート試験方法における粘着力測定方法に従って前記感熱性粘着層を、2分間経過後に前記被着体から剥離させた時の粘着力が300gf/40mm以下であり、24時間経過後に前記被着体から剥離させた時の粘着力が500gf/40mm以上であるため、加熱直後(2分間経過後)は、前記感熱性粘着剤層にける前記固体可塑剤が融解し、それに伴って前記熱可塑性樹脂が溶解し、流動性を有するため、剥離が可能である。このため、誤って貼付した場合であっても、貼付し直しが可能である。一方、加熱後一定時間経過後(例えば24時間経過後)は、前記固体可塑剤が徐々に冷却されて固体状態に戻る結果、流動性を有さないか、極めて低い状態にあるため、剥離が不能であり、強固に被着体に貼付され従来の感熱性粘着材料とは異なり、経時による粘着力の低下が生じない。
<3> 熱可塑性樹脂と、常温で固体であって、加熱時に溶融乃至軟化して該熱可塑性樹脂と相溶可能な固体可塑剤とを含み、加熱されて被着体に貼り合わされる感熱性粘着剤層を、支持体上に有してなり、
その4.0cm×9.0cmの長方形片における前記感熱性粘着層を、ヘッド条件:0.45mJ/dot、印字スピード:4ms/line、及びプラテン圧:6kgf/lineの条件にてサーマルヘッドで熱活性化させ、ポリエチレン製不織布に対し、加圧2kgのゴムローラーで貼付した後、剥離角度:180°、剥離速度:300mm/minの条件で、2分間経過後に前記被着体から剥離させた時の粘着力が300gf/40mm以下であり、24時間経過後に前記被着体から剥離させた時の粘着力が500gf/40mm以上であることを特徴とする感熱性粘着材料である。
前記感熱性粘着材料は感熱性粘着剤層を有するが、該感熱性粘着剤層は、加熱前においては固体状態にある前記固体可塑剤を含み、流動性を有さないため、該感熱性粘着材料の貼付前、即ち加熱前においては、前記感熱性粘着剤層は粘着性を示さない。一方、前記感熱性粘着材料の貼付時においては、加熱されることにより、前記固体可塑剤が溶融し、前記感熱性粘着剤層が流動性を有するようになり、熱活性化され、粘着性を発現する。即ち、前記感熱性粘着材料は、貼付時に加熱されて初めてその前記感熱性粘着剤層が熱活性化されて粘着性を発現し、被着体に対して貼付可能となる。このため、貼付前から粘着性を有する粘着層が不要であるので、剥離紙(ライナー)も不要となり、ライナーレス構造とすることができる。また、このような粘着層を有する粘着材料の場合、その表面を表面張力の低い材料で形成し、該粘着材料を巻回することにより、前記ライナーレス構造とすることも可能であるが、この場合、その表面には所望の印刷等の記録を行うことができない。前記感熱性粘着材料は、前記ライナーレスであるため、その表面に所望の印刷等の記録を好適に行うことができる。また、前記感熱性粘着材料においては、加熱をした領域に対応する前記感熱性粘着剤層が熱活性化されて、粘着性を発現するため、加熱の領域を調節することにより、該感熱性粘着剤層の粘着力を所望な程度に適宜制御可能である。
前記感熱性粘着材料においては、4.0cm×9.0cmの長方形片における前記感熱性粘着剤層を、ヘッド条件:0.45mJ/dot、印字スピード:4ms/line、及びプラテン圧:6kgf/lineの条件にてサーマルヘッドで熱活性化させ、ポリエチレン製不織布に対し、加圧2kgのゴムローラーで貼付した後、剥離角度:180°、剥離速度:300mm/minの条件で、2分間経過後に前記被着体から剥離させた時の粘着力が300gf/40mm以下であり、24時間経過後に前記被着体から剥離させた時の粘着力が500gf/40mm以上であるため、加熱直後(2分間経過後)は、前記感熱性粘着剤層にける前記固体可塑剤が融解し、それに伴って前記熱可塑性樹脂が溶解し、流動性を有するため、剥離が可能である。このため、誤って貼付した場合であっても、貼付し直しが可能である。一方、加熱後一定時間経過後(例えば24時間経過後)は、前記固体可塑剤が徐々に冷却されて固体状態に戻る結果、流動性を有さないか、極めて低い状態にあるため、剥離が不能であり、強固に被着体に貼付され、従来の感熱性粘着材料とは異なり、経時による粘着力の低下が生じない。
<4> 固体可塑剤が、少なくとも2種類のベンゾトリアゾール誘導体を含む前記<1>から<3>のいずれかに記載の感熱性粘着材料である。
該感熱性粘着材料においては、前記固体可塑剤が、少なくとも2種類のベンゾトリアゾール誘導体を含むので、加熱直後は粘着力が低いため、貼付し直しが容易であり、加熱後一定時間経過は粘着力が増強され、ポリオレフィン製のラップや不織布(封筒等)をはじめとする幅広い被着体に対し、優れた粘着力を示し、容易には剥離しない。
<5> ベンゾトリアゾール誘導体が、下記式(A)で表される化合物から選択される前記<4>に記載の感熱性粘着材料である。
式(A)
ただし、式(A)中、Xは、下記式(B)で表される基を表す。R1は、水素原子、ハロゲン原子、又はアルキル基を表す。mは、1〜4の整数を表す。Xは、水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、又は下記(B)で表される基を示す。
式(B)
ただし、式(B)中、R2は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、又はヒドロキシル基を表す。nは、1〜5の整数を表す。
該感熱性粘着材料においては、前記固体可塑剤が、特定のベンゾトリアゾール誘導体を含むので、加熱直後は粘着力が低く貼付し直しが容易であり、加熱後一定時間経過は粘着力が増強され、ポリオレフィン製のラップや不織布(封筒等)をはじめとする幅広い被着体に対し、優れた粘着力を示し、容易には剥離しない。
<6> 少なくとも2種類のベンゾトリアゾール誘導体が、下記式(I)から式(V)でいずれか表される化合物の組合せである前記<5>に記載の感熱性粘着材料である。
<7> 少なくとも2種類のベンゾトリアゾール誘導体のうちの1種が、式(I)で表される化合物である前記<6>に記載の感熱性粘着材料である。
<8> 少なくとも2種類のベンゾトリアゾール誘導体が、式(I)で表される化合物と式(IV)で表される化合物との組合せである前記<6>から<7>のいずれかに記載の感熱性粘着材料である。
<9> 少なくとも2種類のベンゾトリアゾール誘導体の融点差が、30℃以上である前記<4>から<8>のいずれかに記載の感熱性粘着材料である。
<10> 固体可塑剤の感熱性粘着剤層における平均分散径が、10μm以下である前記<1>から<9>のいずれかに記載の感熱性粘着材料である。
<11> 感熱性粘着剤層及びその隣接層の少なくともいずれかが、過冷却性促進剤を含む前記<1>から<10>のいずれかに記載の感熱性粘着材料である。
<12> 過冷却性促進剤の感熱性粘着剤層及びその隣接層の少なくともいずれかにおける平均分散径が、10μm以下である前記<11>に記載の感熱性粘着材料である。
<13> 感熱性粘着剤層が粘着付与剤を含む前記<1>から<12>のいずれかに記載の感熱性粘着材料である。
<14> 支持体における、感熱性粘着剤層側とは反対側の面に、記録層を有してなる前記<1>から<13>のいずれかに記載の感熱性粘着材料である。
<15> 記録層が、感熱記録層、インクジェット記録層、及び電子写真記録層のいずかれである前記<14>に記載の感熱性粘着材料である。
<16> 支持体と感熱記録層との間、及び、支持体と感熱性粘着剤層との間の少なくとも一方に、断熱層を有する前記<1>から<15>のいずれかに記載の感熱性粘着材料である。
<17> 断熱層が、熱可塑性樹脂を殻とする中空度30%以上の中空粒子を含む前記<16>に記載の感熱性粘着材料である。
<18> カットして使用される前記<1>から<17>のいずれかに記載の感熱性粘着材料である。
<19> 切れ目が形成された前記<1>から<18>のいずれかに記載の感熱性粘着材料である。
<20> 被着体がポリエチレン製不織布である前記<1>から<19>のいずれかに記載の感熱性粘着材料である。
<21> ロール状に巻回された前記<1>から<20>のいずれかに記載の感熱性粘着材料である。
<22> 前記<1>から<21>のいずれかに記載の感熱性粘着材料における感熱性粘着剤層が貼付されていることを特徴とする感熱性粘着材料の貼付体である。
該感熱性粘着材料の貼付体においては、本発明の前記感熱性粘着材料が貼付されているので、該感熱性粘着材料が貼付される対象である被着体が、ポリオレフィン製のラップ(フィルム乃至シート)や不織布(封筒等)であっても、強固な粘着力を示し、該感熱性粘着材料部分が剥離乃至脱落等することがなく、使用時における耐久性に優れる。
<23> 加熱手段を感熱性粘着材料における感熱性粘着剤層に接触させて該感熱性粘着剤層を熱活性化させることを含み、
該感熱性粘着材料が、前記<1>から<21>のいずれかに記載の感熱性粘着材料であることを特徴とする感熱性粘着材料の熱活性化方法である。
該感熱性粘着材料の熱活性化方法においては、前記感熱性粘着材料における前記感熱性粘着剤層が、前記加熱手段により熱活性化されると、初めて粘着性を発現する。
<24> 感熱性粘着剤層の熱活性化が、感熱性粘着材料を裁断した後に行われる請求項23に記載の感熱性粘着材料の熱活性化方法である。
<25> 感熱性粘着材料の裁断が、記録層の記録前及び記録後のいずれかに行われる前記<24>に記載の感熱性粘着材料の熱活性化方法である。
<26> 熱活性化された前記感熱性粘着剤層を被着体に貼付することを更に含む前記<23>から<24>のいずれかに記載の感熱性粘着材料の熱活性化方法である。
<27> 感熱性粘着材料と、該感熱性粘着材料における感熱性粘着剤層に接触して該感熱性粘着剤層を熱活性化させる加熱手段とを備え、
該感熱性粘着材料が、前記<1>から<21>のいずれかに記載の感熱性粘着材料であることを特徴とする感熱性粘着材料の熱活性化装置である。
該感熱性粘着材料の熱活性化装置においては、前記感熱性粘着材料における前記感熱性粘着剤層が、前記加熱手段により熱活性化されると、初めて粘着性を発現する。
<28> 加熱手段が、セラミック基板上に抵抗体と保護膜とをこの順に有してなり、前記抵抗体に対する通電量を変化させることにより加熱温度を制御可能な前記<27>に記載の感熱性粘着材料の熱活性化装置である。
<29> 加熱手段が、サーマルヘッド及び薄膜ヒータの少なくともいずれかである前記<27>から<28>のいずれかに記載の感熱性粘着材料の熱活性化装置である。
<30> 感熱性粘着材料が、支持体における、感熱性粘着剤層側とは反対側の面に、記録層を有してなり、
該記録層に記録を行う記録手段を更に有する前記<27>から<29>のいずれかに記載の感熱性粘着材料の熱活性化装置である。
<31> 記録手段が、感熱記録法、インクジェット法、及び電子写真法のいずかれにより記録を行う前記<30>に記載の感熱性粘着材料の熱活性化装置である。
<32> 記録手段が、サーマルヘッドとプラテンロールとを有してなる前記<31>に記載の感熱性粘着材料の熱活性化装置である。
<33> 感熱性粘着材料を保持する保持手段を更に有する前記<27>から<32>のいずれかに記載の感熱性粘着材料の熱活性化装置である。
<34> 感熱性粘着材料を裁断する裁断手段を有する前記<27>から<33>のいずれかに記載の感熱性粘着材料の熱活性化装置である。
<35> 裁断手段が、保持手段と加熱手段との間、及び、保持手段と記録手段との間、のいずれかに配置された前記<34>に記載の感熱性粘着材料の熱活性化装置である。
<36> 記録手段が、保持手段と裁断手段との間に配置された前記<34>に記載の感熱性粘着材料の熱活性化装置である。
本発明によると、従来における諸問題を解決し、樹脂をはじめとする各種材料の被着体(被着対象)に貼付可能であり、特に、食品POS分野におけるポリオレフィン製ラップや、ポリオレフィン製の不織布(封筒等)に好適に貼付可能であり、剥離紙(ライナー)が不要であり、貼付前は粘着性を有さず、貼付時に所望に制御した粘着性(粘着力)を発現し、貼付直後は前記被着体に対する粘着力が低く、貼付し直しが容易であり、貼付ミスを無くすことができ、経時により粘着力が増強し該被着体から容易に剥離せず、所望の印刷乃至記録を行うことも可能な感熱性粘着材料、該感熱性粘着材料の貼付体、並びに、効率的な前記感熱性粘着材料の活性化方法及び活性化装置を提供することができる。
本発明の感熱性粘着材料は、感熱性粘着剤層を支持体上に有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の層を有してなり、前記感熱性粘着材料の前記被着体に対する粘着力が、該感熱性粘着材料が前記被着体に貼り合わされた直後から時間がたつにつれて大きくなる。
前記感熱性粘着材料が前記被着体に貼り合わされた直後から時間がたつにつれて大きくなるとは、JIS Z0237の粘着テープ・粘着シート試験方法における粘着力測定方法に従って前記感熱性粘着剤層を、2分間経過後に前記被着体から剥離させた時の粘着力が300gf/40mm以下であり、24時間経過後に前記被着体から剥離させた時の粘着力が500gf/40mm以上であることを意味する。具体的には、前記感熱性粘着材料の4.0cm×9.0cmの長方形片における前記感熱性粘着剤層を、ヘッド条件:0.45mJ/dot、印字スピード:4ms/line、及びプラテン圧:6kgf/lineの条件にてサーマルヘッドで熱活性化させ、ポリエチレン製不織布に対し、加圧2kgのゴムローラーで貼付した後、剥離角度:180°、剥離速度:300mm/minの条件で、2分間経過後に前記被着体から剥離させた時の粘着力が300gf/40mm以下であり、200gf/40mm以下が好ましく、24時間経過後に前記被着体から剥離させた時の粘着力が500gf/40mm以上であり、600gf/40mm以上が好ましい。
前記2分間経過後に前記被着体から剥離させた時の粘着力が、300gf/40mm以下であると、前記感熱性粘着材料は前記被着体から容易に剥離可能であり、前記24時間経過後に前記被着体から剥離させた時の粘着力が500gf/40mm以上であると、前記感熱性粘着材料は、貼付後一定期間経過後に強い粘着力を有し、前記被着体から容易には剥離することができない。
本発明の感熱性粘着材料においては、前記被着体に対する粘着力が、前記2分間経過後のみならず、1〜6時間経過後まで、300gf/40mm以下であるのが好ましく、1〜3時間経過後まで、300gf/40mm以下であるのがより好ましく、また、前記24時間経過後のみならず、12時間経過後に、500gf/40mm以上であるのが好ましく、8時間経過後に、500gf/40mm以上であるのがより好ましい。
なお、前記ポリエチレン製不織布としては、JIS P8117に準拠した透気度が10〜53であるものが挙げられ、具体的には、例えば、旭・デュポン社製の「フラッシュスパン」、プロダクツ(株)製の「タイベック 1073D」(ハードタイプ)などが好適に挙げられる。
−感熱性粘着剤層−
前記感熱性粘着剤層は、固体可塑剤と、熱可塑性樹脂とを少なくとも含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の成分を含有する。
−−固体可塑剤−−
前記固体可塑剤としては、特に制限はなく、常温で固体であって、加熱時に溶融乃至軟化して該熱可塑性樹脂と相溶可能であればよく、目的に応じて適宜選択することができる。該固体可塑剤が前記感熱性粘着剤層に含まれていると、それが含まれていない場合に比し、「過冷却状態」を比較的長く維持することができる点で有利である。一般に、前記熱可塑性樹脂を含む組成物は、加熱されると溶融して液状になり、その後、冷却されると液状から固体状に戻るが、この組成物に前記固体可塑剤が含まれていると、該固体可塑剤の融点以下に冷却されても、液状から固体状には、すぐには戻らず、液状(アモルファス状態)の前記「過冷却状態」を維持可能となる。
本発明においては、前記固体可塑剤として、ベンゾトリアゾール誘導体を含むのが好ましく、少なくとも2種類のベンゾトリアゾール誘導体を含むのがより好ましい。前記固体可塑剤が、前記ベンゾトリアゾール誘導体を含んでいると、前記感熱性粘着剤層の熱活性化直後(初期)の粘着力を貼付し直し可能な程度に低く維持することができる一方、貼付後一定時間経過後の粘着力を容易に剥離ができない程度に増強させることができる点で有利である。
前記ベンゾトリアゾール誘導体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、特開平11−263949号公報、特開平11−269440号公報等に記載されたものなどが挙げられる。該ベンゾトリアゾール誘導体の具体例としては、下記式(A)で表される化合物などが好適に挙げられる。
式(A)
ただし、式(A)中、Xは、下記式(B)で表される基を表す。R1は、水素原子、ハロゲン原子、又はアルキル基を表す。前記ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられる。mは、1〜4の整数を表す。Xは、水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、又は下記(B)で表される基を示す。前記アルキル基としては、特に制限はなく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、などが挙げられる。前記アリール基としては、特に制限はなく、例えば、フェニル基、トルイル基、などが挙げられる。
式(B)
ただし、式(B)中、R2は、水素原子、前記ハロゲン原子、前記アルキル基、又はヒドロキシル基を表す。nは、1〜5の整数を表す。
本発明においては、前記式(A)で表されるベンゾトリアゾール誘導体の中でも、下記式(I)から式(V)のいずれかで表される化合物を用いるのが好ましく、これらの中から選択された少なくとも2種類のベンゾトリアゾール誘導体の組合せを用いるのがより好ましく、これらの1種が、前記式(I)で表される化合物であるのがより好ましい。この場合、前記感熱性粘着剤層の熱活性化直後(初期)の粘着力を貼付し直し可能な程度に低く維持することができる一方、貼付後一定時間経過後の粘着力を容易に剥離ができない程度に増強させることができる点で有利である。
前記式(I)から式(V)のいずれかで表される化合物の中から選択する2種類のベンゾトリアゾール誘導体の組合せの中でも、前記式(I)で表される化合物と、前記式(IV)で表される化合物との組合せが特に好ましい。また、前記式(I)から式(V)のいずれかで表される化合物の中から選択する2種類のベンゾトリアゾール誘導体の組合せの中でも、組合せた前記ベンゾトリアゾール誘導体における融点差が、30℃以上あるのが好ましい(但し、前記式(I)で表される化合物と、前記式(IV)で表される化合物との組合せは、融点差が30℃未満であるが好ましい組合せとして挙げられる。)。
これらの組合せの場合、前記ベンゾトリアゾール誘導体におけるベンゼン環上に同一の置換基を有していることから、また、適度な融点差を有していることから、経時にわたって強いレベルの粘着性が維持されると共に、内部凝集力によって粘着性が他の組合せの場合よりも強くなる傾向がある点で好ましい。
前記ベンゾトリアゾール誘導体の前記感熱性粘着剤層における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、少なくとも2種類の前記ベンゾトリアゾール化合物を用いる場合には、これらの前記感熱性粘着剤層における含有量としては、10〜80質量%が好ましく、30〜60質量%がより好ましい。
また、前記少なくとも2種類の前記ベンゾトリアゾール誘導体における混合比としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、質量比で、0.9:0.1〜0.1:0.9が好ましい。
前記固体可塑剤としては、前記式(I)〜式(V)のいずれかで表されるベンゾトリアゾール誘導体以外にも、下記式(VI)〜式(X)のいずれかで表されるベンゾトリアゾール化合物などが挙げられる。
前記式(I)〜式(V)のいずれかで表されるベンゾトリアゾール誘導体の組合せを前記固体可塑剤として用い、前記感熱性粘着剤層に含有させた場合には、該式(I)〜式(V)のいずれかで表されるベンゾトリアゾール誘導体の前記感熱性粘着剤層中における含有量としては、例えば、10〜80質量%が好ましく、30〜60質量%がより好ましい。
また、前記式(VI)〜式(X)のいずれかで表される化合物は、少なくとも2種類のベンゾトリアゾール誘導体を前記感熱性粘着剤層中に併用している場合に好適に使用することができ、この場合の前記感熱性粘着剤層における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、40質量%以下が好ましく、10〜40質量%がより好ましく、30質量%以下が更に好ましく、10〜30質量%が特に好ましい。
前記ベンゾトリアゾール誘導体が前記感熱性粘着剤層中に含まれていることは、例えば、以下のようにして分析することができる。即ち、例えば、前記感熱性粘着剤層から前記ベンゾトリアゾール誘導体を有機溶剤によって抽出し、高速液体クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー等の分析手法によって分取し、赤外分光光度法、NMR等によって構造解析することにより、その存在を確認することができる。
前記固体可塑剤の前記感熱粘着剤層における分散平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、小さいほど加熱時の溶融が生じ易く、前記熱可塑性樹脂との相溶も容易になる点で有利であり、具体的には、10μm以下が好ましく、5μm以下がより好ましく、2μm以下が特に好ましい。
前記固体可塑剤は、前記熱可塑性樹脂と共に、前記感熱性粘着剤層に、合計で50質量%以上含まれるのが好ましく、60質量%以上含まれるのがより好ましく、70質量%以上含まれることが特に好ましい。
−−熱可塑性樹脂−−
前記熱可塑性樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、通常、熱可塑性樹脂エマルジョンとして知られているものが好適に挙げられ、具体的には、(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル−エチレン−塩化ビニル共重合体、酢酸ビニル−エチレン−アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル−エチレン−スチレン共重合体、ポリブタジエン、ポリウレタン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよいが、これらの中でも、アクリル酸エステル共重合体を用いると、特に2−エチルヘキシルアクリレートを用いると、前記感熱性粘着剤層の高粘着化を図ることができる点で好ましい。
−−その他の成分−−
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、過冷却性促進剤、粘着付与剤、ブロッキング防止剤、凝集力向上剤、硬膜剤、防腐剤、染料、顕色剤、pH調節剤、消泡剤、などが好適に挙げられ、これらの中でも、冷却性促進剤、粘着付与剤、ブロッキング防止剤、凝集力向上剤などが特に好適に挙げられる。
前記過冷却性促進剤としては、前記感熱性粘着剤層において、上述した「過冷却状態」を維持する機能を有する限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、2−ベンジルオキシナフタレン等のナフトール誘導体、メタターフェニル、4−アセチルビフェニル、p−ベンジルビフェニル、4−アリルオキシビフェニル等のビフェニル誘導体、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、2,2’−ビス(4−メトキシフェノキシ)ジエチルエーテル、ビス(4−メトキシフェニル)エーテル等のポリエーテル化合物、炭酸ジフェニル、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ジ(p−クロルベンジル)エステル、シュウ酸ジ(p−メチルベンジル)エステル等の炭酸又はシュウ酸ジエステル誘導体、などが挙げられる。これは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、シュウ酸ジベンジル誘導体、ビフェニル誘導体などが好ましい。
前記過冷却性促進剤が前記感熱性粘着剤層に添加されていると、加熱されて活性化された該感熱性粘着剤層の流動性を上げると共に、経時での硬化を促進することができる点で有利である。その結果、加熱時には、前記感熱性粘着剤層の流動性を上げることで、前記被着体へのアンカー効果を向上させることができ、更に、経時での硬化を促進することによって前記被着体に対する粘着力を向上させることができる。
前記過冷却性促進剤は、前記感熱性粘着剤層及びその隣接層に好適に添加することができ、前記感熱性粘着剤層に添加する場合、その添加量としては、前記感熱粘着剤層に含まれる前記熱可塑性樹脂1.0質量部に対し、0.2〜2.0質量部が好ましく、0.5〜1.5質量部がより好ましい。
なお、前記過冷却性促進剤が前記感熱性粘着剤層及び/又はその隣接層に添加されていると、加熱により活性化された前記感熱性粘着剤層の粘着状態を良好に維持し、低温環境下においても強い粘着力を発現させることが可能になる点で有利である。
前記過冷却性促進剤の融点としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記固体可塑剤の融点を降下させることを可能にする観点からは、60〜180℃が好ましい。
前記過冷却性促進剤の前記感熱性粘着剤層における平均分散径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、小さいほど加熱時の溶融が生じ易く、前記熱可塑性樹脂との相溶も容易になる点で有利であり、具体的には、10μm以下が好ましく、5μm以下がより好ましく、2μm以下が特に好ましい。
前記粘着付与剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、テルペン樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、クマロンインデン樹脂、スチレン系樹脂、フェノール樹脂、テルペンフェノール樹脂、ロジン誘導体樹脂、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記粘着付与剤の添加量としては、前記熱可塑性樹脂1.0質量部に対し、2.0質量部以下が好ましく、0.2〜1.5質量部がより好ましい。
なお、前記粘着付与剤の添加量が、2.0質量部を超えると、ブロッキングを生じ易くなる傾向がある。
このブロッキングを防止する観点からは、前記ブロッキング防止剤を好適に使用することができる。前記ブロッキング防止剤を添加すると、高温環境における耐ブロッキング性を向上させることができる。
前記ブロッキング防止剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ワックス、その他の熱溶融性素材、無機フィラー、などが挙げられる。
前記ワックスとしては、例えば、動植物性ワックス、合成ワックスなどのワックス類や、高級脂肪酸、N−ヒドロキシメチルステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド以外の高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸アニリド、芳香族アミンのアセチル化物、パラフィンワックス、木ろう、カルナウバろう、シェラック、モンタンろう、酸化パラフィン、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレン等が挙げられる。前記高級脂肪酸としては、例えば、ステアリン酸、ベヘン酸等が挙げられる。前記高級脂肪酸アミドとしては、例えば、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、N−メチルステアリン酸アミド、エルカ酸アミド、メチロールベヘン酸アミド、メチロールステアリン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド等が挙げられる。前記高級脂肪酸アニリドとしては、例えば、ステアリン酸アニリド、リノール酸アニリド等が挙げられる。前記芳香族アミンのアセチル化物としては、例えば、アセトトルイジドなどが挙げられる。
前記その他の熱溶融性素材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ロイコ染料、顕色剤、などが挙げられる。
前記ワックスや前記その他の熱溶融性素材は、前記感熱性粘着材層の粘着力に極力影響を与えない観点からは、高融点のものが好ましい。
前記無機フィラーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルミニウム、亜鉛、カルシウム、マグネシウム、バリウム、チタン等の炭酸塩、酸化物、水酸化物、硫酸塩等、及び天然シリカ、ゼオライト、カリオン、焼成カリオン等の粘土類を含む無機系顔料などが挙げられる。該無機フィラーは、前記感熱性粘着剤層の粘着力に極力影響を与えない観点からは、低吸油量であるものが好ましい。
これらブロッキング防止剤の前記感熱性粘着剤層における含有量としては、前記熱可塑性樹脂1.0質量部に対し、1.5質量部以下が好ましく、0.6〜1.0質量部がより好ましい。前記ブロッキング防止剤の含有量が、1.5質量部を超えると、前記感熱性粘着材層の粘着力が低下し易くなる傾向がある。
前記凝集力向上剤は、前記感熱性粘着剤層と前記支持体との接着力、又は、前記感熱性粘着剤層内の凝集力を高める目的で使用され、該凝集力向上剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水性ポリマーバインダーなどが好適に挙げられる。
前記水性ポリマーバインダーとしては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、酸化澱粉、エーテル化澱粉、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、アルギン酸ソーダ、などが挙げられる。
前記凝集力向上剤の前記感熱性粘着剤層における含有量としては、特に制限はなく、前記感熱性粘着シートの本来の粘着力を損なわない範囲で目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記感熱性粘着剤層の全固形分に対し、30質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましい。
前記感熱性粘着剤層は、上述した各種成分を含む塗布液を前記支持体上に塗布し、乾燥等させることにより、好適に形成することができる。
この場合の、前記塗布の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ワイヤーバーコート法、ブレードコート法、カーテンコート法、ダイコート法、スピンコート法、ニーダーコート法、ディップコート法、などが挙げられる。
前記感熱性粘着剤層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、2〜30μmが好ましく、5〜20μmがより好ましい。
−支持体−
前記支持体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、各種の原紙などが好適に挙げられる。
前記原紙としては、例えば、木材パルプと、填料とを主成分として含むものが好適に挙げられる。
前記木材パルプとしては、例えば、LBKP、NBKP等の化学パルプ、GP、PGW、RMP、TMP、CTMP、CMP、CGP等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプ等のパルプなどが挙げられる。
前記填料としては、公知のものが挙げられ、例えば、顔料、バインダー、サイズ剤、定着剤、歩留まり向上剤、カチオン化剤、紙力増強剤、などが挙げられる。
前記顔料としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成シリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウムのような白色無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂のような有機顔料、などが好適に挙げられる。
前記原紙は、前記木材パルプと前記填料とを含むものを混合し、公知の抄紙機を使用して抄紙することにより得ることができる。
前記抄紙機としては、例えば、長網抄紙機、円網抄紙機、ツインワイヤ抄紙機などが挙げられる。前記原紙の抄紙条件としては、特に制限はなく、酸性、中性、アルカリ性のいずれであってもよい。
前記抄紙機を用いて抄紙した前記原紙は、公知のカレンダー装置を使用してカレンダー処理することができる。前記カレンダー装置としては、特に制限はなく、例えば、金属ロールと合成樹脂ロールとからなるカレンダー装置、などが挙げられる。前記カレンダー処理は、オンマシン処理であってもよいし、オフマシン処理であってもよく、処理後に更に、マシンカレンダー処理、スーパーカレンダー処理等を施して、前記原紙の平坦性をコントロールしてもよい。
前記支持体の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、通常、60〜300μm程度である。
−その他の層−
前記その他の層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、断熱層(アンダー層)、記録層、保護層、などが特に好適に挙げられる。
−−断熱層(アンダー層)−−
前記断熱層(アンダー層)は、空気を含んだ層であり、断熱効果を有する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記断熱層(アンダー層)は、前記感熱性粘着剤層と前記支持体との間、及び、前記記録層(特に感熱記録層)と前記支持体との間、のいずれかに好適に設けることができる。この場合、前記感熱性粘着剤層を熱活性化する際に、サーマルヘッドからの熱エネルギーを効率的に利用することができ、少ないエネルギーで前記感熱性粘着剤層に十分な粘着力を発現させることができる点で有利である。また、前記支持体における前記感熱性粘着剤層とは反対側に前記記録層、特に感熱記録層が設けられている場合に、前記感熱性粘着層を高エネルギーで加熱すると、そのエネルギーが前記感熱記録層にまで達してしまい、地肌カブリなどの品質阻害が生じ易くなるが、前記断熱層(アンダー層)の存在により、前記感熱記録層への断熱効果が十分となり、前記感熱記録層における地肌カブリ等の問題が生ずるのを効果的に防止することができる点で有利である。
前記断熱層(アンダー層)における空気率、即ちアンダー層に占める空気の割合(%)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、高いほど断熱性に優れ、前記感熱性粘着剤層の粘着特性を効果的に向上させることができる点で有利である。
前記断熱層(アンダー層)としては、各種態様で形成することができるが、非発泡性であり、中空粒子を含有してなる態様、が特に好適に挙げられる。
前記中空粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、アクリル系ポリマー、塩化ビニリデン系ポリマー、などにより形成されたものが好適に挙げられる。
前記中空粒子における中空度(中空率)としては、特に制限はなく、目的に応じてて選択することができるが、30%以上のものが好ましい。
前記断熱層(アンダー層)は、公知の塗布方法により形成することができ、該塗布方法としては、例えば、ブレードコート法、グラビアコート法、グラビアオフセットコート法、バーコート法、ロールコート法、ナイフコート法、エアナイフコート法、コンマコート法、Uコンマコート法、AKKUコート法、スムージングコート法、マイクログラビアコート法、リバースロールコート法、4本乃至5本ロールコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法、などが挙げられる。
−−記録層−−
前記記録層は、画像等を記録することができる層であり、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、感熱記録層、インクジェット記録層、電子写真記録層、などが好適に挙げられる。
前記記録層は、前記支持体の感熱性粘着剤層が設けられている面と反対側の面に設けられているのが好ましい。
これらの記録層には、目的に応じて適宜選択した画像、文字等の情報が単色(例えば、黒色等)又は多色(二色、三色、フルカラー等)で記録(形成)することができ、また、単色又は多色の印刷加工を施してもよい。該印刷加工としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、UV硬化樹脂を含むインクを用いたUV加工印刷が、耐ブロッキング特性の向上の観点からは好ましい。
これらの記録層の中でも、前記感熱記録層(感熱発色層)が特に好ましい。前記記録層が前記感熱記録層である場合、例えば、前記感熱性粘着剤層を加熱するのとは別に、前記感熱記録層側から熱を像様に印加させることにより、所望の発色画像を前記感熱記録層に記録(形成)することができ、前記感熱性粘着材料に付加価値を与えることができる。
前記感熱記録層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ロイコ染料と、顕色剤とを主成分とし、更にバインダー、増感剤等を含有するもの、などが好適に挙げられる。
前記ロイコ染料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、塩基性ロイコ染料、などが好適に挙げられる。
前記塩基性ロイコ染料としては、例えば、フルオラン系化合物、トリアリールメタン系化合物、スピロ系化合物、ジフェニルメタン系化合物、チアジン系化合物、ラクタム系化合物、フルオレン系化合物、などが挙げられる。
前記フルオラン系化合物としては、例えば、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソペンチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−イソブチル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−[N−エチル−N−(3−エトキシプロピル)アミノ]−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−ヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−フルオロアニリノ)フルオラン、3−(p−トルイジノエチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−トルイジノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(3,4−ジクロロアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−エトキシエチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フェニルフルオラン、3−(p−トルイジノエチルアミノ)−6−メチル−7−フェネチルフルオラン、などが挙げられる。
前記トリールメタン系化合物としては、例えば、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(別名:クリスタルバイオレットラクトン又はCVL)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルアミノインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−フェニルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(9−エチルカルバゾール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−(2−フェニルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3−p−ジメチルアミノフェニル−3−(1−メチルピロール−2−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、などが挙げられる。
前記スピロ系化合物としては、例えば、3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチルスピロジナフトピラン、3,3’−ジクロロスピロジナフトピラン、3−ベンジルスピロジナフトピラン、3−プロピルスピロベンゾピラン、3−メチルナフト−(3−メトキシベンゾ)スピロピラン、1,3,3−トリメチル−6−ニトロ−8’−メトキシスピロ(インドリン−2,2’−ベンゾピラン)、などが挙げられる。
前記ジフェニルメタン系化合物としては、例えば、N−ハロフェニル−ロイコオーラミン、4,4−ビス−ジメチルアミノフェニルベンズヒドリルベンジルエーテル、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミン、などが挙げられる。
前記チアジン系化合物としては、例えば、ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイルロイコメチレンブルー、などが挙げられる。
前記ラクタム系化合物としては、例えば、ローダミンBアニリノラクタム、ローダミンB−p−クロロアニリノラクタム、などが挙げられる。
前記フルオレン系化合物としては、例えば、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)−6’−ジメチルアミノフタリド、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)−6’−ピロリジノフタリド、3−ジメチルアミノ−6−ジエチルアミノフルオレンスピロ(9,3’)−6’−ピロリジノフタリド、などが挙げられる。
また、カラー塩基性ロイコ染料としては、例えば、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−ベンゾ[α]フルオラン、3−ジブチルアミノ−ベンゾ[α]フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−N−エチル−N−イソアミルアミノ−ベンゾ[α]フルオラン、3−N−エチル−N−p−メチルフェニルアミノ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6,8−ジメチルフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−ブロモフルオラン、3,6−ビス(ジエチルアミノフルオラン)−γ−(4’−ニトロ)アニリノラクタム、ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドリル−3−イル)フタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドリル−3−イル)−4−アザフタリド、3−(4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−メチル−2−メチルインドリル−3−イル)フタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドリル−3−イル)フタリド、3,3―ビス(4−ジメチルアミノフェニル)−6−ジエチルアミノフタリド、3,7―ビス(4−ジメチルアミノ)−10−ベンゾリルフェノチアジン、3,3―ビス(4−ジエチルアミノ−6−エトキシフェニル)−4−アザフタリド、3−ジエチルアミノ−7−ジアニリノフルオラン、3−N−エチル−N−4−メチルフェニルアミノ−7−N−メチルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−N−ジベンジルアミノフルオラン、3,6−ジメトキシフルオラン、3,6−ジブトキシフルオラン、3−メトキシ−4−ラノキシフェニル−2−シチリルキノリン、2,4−ジオクトクシフェニル−2−シチリルキノリン、などが挙げられる。
前記顕色剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、一般に感圧記録紙や感熱記録紙に用いられているものなどが好適に挙げられ、具体的には、例えば、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、α−ナフトール、β−ナフトール、p−オクチルフェノール、4−t−オクチルフェノール、p−t−ブチルフェノール、p−フェニルフェノール、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン(別名:ビスフェノールA又はBPA)、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4’−チオビスフェノール、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール、2,2’−(2,5−ジブロム−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4−イソプロピリデンビス(2−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−クロロフェノール)、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−メトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−エトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−ブトキシジフェニルスルホン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジル、2,4−ジヒドロキシ−2’−メトキシベンズアニリド等のフェノール性化合物、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、4−ヒドロキシフタル酸ジベンジル、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、5−ヒドロキシイソフタル酸エチル、3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸、3,5−ジ−α−メチルベンジルサリチル酸等の芳香族カルボン酸誘導体、芳香族カルボン酸又はその金属塩、などが挙げられる。
前記バインダーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、澱粉類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン等のプロテイン、酸化澱粉、エステル化合物澱粉などのサッカロースの如き水性天然高分子化合物、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル−メタクリル酸3元共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、ラテックス、ポリアクリルアミド、スチレン−無水マレイン酸共重合体などの如き水溶性合成高分子化合物や、ラテックス類、エチレン−無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩などの水溶性接着樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸エステル、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−アクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のラテックス、などが挙げられる。
前記増感剤は、前記感熱記録層の感度を向上させる目的で使用され、該増感剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、N−ヒドロキシメチルステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミドなどのワックス類、2−ベンジルオキシナフタレンなどのナフトール誘導体、アセチルビフェニル、p−ベンジルビフェニル、4−アリルオキシビフェニル等のビフェニル誘導体、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、2,2’−ビス(4−メトキシフェノキシ)ジエチルエーテル、ビス(4−メトキシフェニル)エーテル等のポリエーテル化合物、炭酸ジフェニル、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ジ(p−クロルベンジル)エステル等の炭酸又はシュウ酸ジエステル誘導体、などが挙げられる。
前記顔料としては、例えば、ケイソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、水酸化アルミニウム、尿素−ホルマリン樹脂、などが挙げられる。
前記記録層は、上述の塗布方法により形成することができる。
−−保護層−−
前記保護層は、前記記録層に、バリアー性、ヘッドマッチング性、記録材料への筆記性等の向上を目的として、前記記録層上に設けることができる。
前記保護層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、顔料、結着剤、架橋剤、滑剤等を主成分とするもの、などが挙げられる。
前記保護層は、上述の塗布方法により好適に形成することができる。
−使用態様等−
本発明の感熱性粘着材料は、その感熱性粘着剤層の熱活性化時(加熱時)の前又は後でカットされて好適に使用することができ、この場合、該感熱性粘着材料に、予め切れ目が形成されていてもよい。これらの場合、該感熱性粘着材料を、ラベル、タグ等の様々な用途に好適に用いることができる点で有利である。
本発明の感熱性粘着材料の形状としては、特に制限はなく、シート状、ロール状、などが好適に挙げられる。
本発明の感熱性粘着材料が貼付される被着体としては、特に制限はなく、目的に応じてその大きさ、形状、構造、材質等を適宜選択することができるが、前記材質としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、アクリル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン、ナイロン等の樹脂板、SUS、アルミニウム等の金属板、封筒、ダンボール等の紙製品、ポリオレフィン製のラップ類、ポリ塩化ビニル製のラップ類、ポリエチエレン製不織布(封筒等)、などが好適に挙げられる。
これらの中でも、前記ポリエチレン製不織布(封筒等)は、一般に感熱性粘着材料を貼付することが難しいが、本発明の感熱性粘着材料の場合、経時により強い粘着力を発現させることができるため、該ポリエチレン製の不織布であっても強固に貼付することができる点で有利である。
本発明の感熱性粘着材料を前記被着体に貼付したものが、本発明の感熱性粘着材料の貼付体である。該感熱性粘着材料の貼付体においては、本発明の前記感熱性粘着材料が貼付されているので、該感熱性粘着材料が貼付される対象である被着体が、ポリオレフィン製のラップ類(フィルム乃至シート)や不織布(封筒等)であっても、強固な粘着力を示し、該感熱性粘着材料部分が剥離乃至脱落等することがなく、使用時における耐久性に優れる。
本発明の感熱性粘着材料における前記感熱性粘着材層を熱活性化する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、熱風による活性化方法、熱ロールによる活性化方法、サーマルヘッドによる活性化方法、などが挙げられる。
これらの中でも、サーマルヘッドによる活性化方法が好ましく、以下の本発明の感熱性粘着材料の熱活性化方法が特に好ましい。この場合、既存の感熱記録プリンタ装置を用いて前記感熱粘着材料の両面を加熱することにより、前記感熱記録層への記録と、前記感熱性粘着剤層の熱活性化とを行うことができる点で有利である。
本発明の感熱性粘着材料の熱活性化方法は、加熱手段を上述した本発明の感熱性粘着材料における感熱性粘着剤層に接触させて該感熱性粘着剤層を熱活性化させることを含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の処理、例えば、熱活性化された前記感熱性粘着剤層を被着体に貼付すること、前記感熱性粘着材料を裁断すること、前記記録層に記録を行うことを更に含む。
本発明の感熱性粘着材料の熱活性化方法は、本発明の感熱性粘着材料の熱活性化装置を用いて好適に実施することができる。該感熱性粘着材料の熱活性化装置は、本発明の感熱性粘着材料と、該感熱性粘着材料における感熱性粘着剤層に接触して該感熱性粘着剤層を熱活性化させる加熱手段とを備えてなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、熱活性化された前記感熱性粘着剤層を被着体に貼付する貼付手段、前記感熱性粘着材料を裁断する裁断手段、前記記録層に記録を行う記録手段、などを有してなる。
前記加熱手段としては、前記感熱性粘着材料を加熱することができればよく、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、セラミック基板上に抵抗体と保護膜とをこの順に有してなり、前記抵抗体に対する通電量を変化させることにより加熱温度を制御可能であるもの、などが好適に挙げられる。
前記加熱手段の具体例としては、サーマルヘッド、薄膜ヒータ、などが好適に挙げられる。該サーマルヘッド又は薄膜ヒータの具体例としては、セラミック基板上に帯状の厚膜発熱抵抗体を設け、この発熱抵抗体の表面には摩耗や酸化を防ぐための結晶化ガラスによる保護膜を設けたもの、更に、熱応答性を良くするために、前記発熱抵抗体の下に結晶化ガラスによるグレーズ層を設けたもの、などが挙げられる。これらの加熱手段の場合、熱活性化の条件を一定にコントロールするのが容易であり、必要に応じて部分的な熱活性化も容易である点で有利である。
なお、前記加熱手段による前記感熱性粘着剤層の熱活性化は、後述の裁断手段により前記感熱性粘着材料を裁断した後で行われるのが好ましい。
前記記録手段としては、前記記録層に記録を行うことができればよく、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、感熱記録法、インクジェット法、及び電子写真法のいずかれにより記録を行うことができるもの、などが好適に挙げられる。
前記記録手段の具体例としては、サーマルヘッドとプラテンロールとを有してなるもの、などが好適に挙げられる。この場合、該サーマルヘッドを前記感熱性粘着剤層に十分に接触させることができるため、前記感熱性粘着剤層の熱活性化を効率的にかつ確実に行うことができる。しかも、オンデマンドで加熱制御することができ、通電と同時に熱活性化を行うことができるため、熱活性化のためのエネルギー消費量を低減することができる点で有利である。
なお、本発明においては、前記サーマルヘッドが設けられた発熱部に対向する位置に、該発熱部と共に前記感熱性粘着材料を挾持可能な加圧体を設けておくのが好ましい。この場合、該発熱部からの熱がより一層、効率的に前記感熱性粘着材料における前記感熱性粘着剤層に伝わり、該感熱性粘着剤層の熱活性化を促進させることができる点で好ましい。
前記発熱部の位置としては、前記サーマルヘッドのニアエッジ、コーナーエッジ又は端面が好ましく、また、前記発熱部の表面には、離型層を設けるのが好ましい。これらの場合、熱活性化された前記感熱性粘着剤層が、サーマルヘッドに接触し難くなり、該サーマルヘッドへの転移が効果的に防止される点で有利である。
前記記録手段の設置場所としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、後述の保持手段と裁断手段との間に配置されているのが好ましい。
前記裁断手段としては、前記感熱性粘着材料を裁断することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、公知のカッター装置等が挙げられる。
前記裁断手段の設置場所としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、保持手段と加熱手段との間、及び、保持手段と記録手段との間、のいずれかに配置されるのが好ましい。
前記裁断手段による前記感熱性粘着材料の裁断は、前記記録層の記録前及び記録後のいずれかに行われるのが好ましい。
ここで、本発明の感熱性粘着材料の熱活性化装置を用いて本発明の感熱性粘着材料の熱活性化方法を実施する一例を図面を参照しながら説明する。
図1は、プリンタ機能を有する本発明の感熱性粘着材料の熱活性化装置1の一実施例を示す概略説明図である。図2は、本発明の感熱性粘着材料2の一例を示す断面概略説明図である。
感熱性粘着材料の熱活性化装置1は、ロール状に巻回された感熱性粘着材料2を保持する保持部3と、感熱性粘着材料2における感熱記録層7に記録する記録手段8と、感熱性粘着材料2を所定の長さにカットする切断手段としてのカッター9と、感熱性粘着材料2における感熱性粘着剤層5を熱活性化する熱活性化装置10と、感熱性粘着材料2における感熱記録層7に記録を行う記録手段8とを有してなる。
記録手段8は、サーマルヘッド11とプラテンロール12とにより形成されている。熱活性化装置10は、感熱性粘着材料2を搬送する搬送手段であるプラテンロール13と発熱部14を有する加熱手段であるサーマルヘッド15とにより形成されている。発熱部14は、セラミック基板の上に薄膜技術で発熱抵抗体を設け、この発熱抵抗体の表面に結晶化ガラスからなる保護膜を設けることにより形成されている。なお、プラテンロール13は、発熱部14とにより感熱性粘着材料2を挾む加圧体としても機能する。
プラテンロール13は、図4に示す圧着ベルト17に代えてもよい。また、サーマルヘッド15は、図5に示すニアエッジタイプのサーマルヘッド15aや、図6に示す端面タイプのサーマルヘッド15bや、図7に示すコーナーエッジタイプのサーマルヘッド15cに代えてもよい。これらを用いると、熱活性化された感熱性粘着剤層5がサーマルヘッド15a、15b又は15cに接触し難くなり、熱活性化された感熱性粘着剤層5のサーマルヘッドへの転移、感熱性粘着材料2のサーマルヘッドへの巻き付きが防止される。
また、図8に示すように、サーマルヘッド15の発熱部14の表面及びその周囲に、厚みが2μmのテフロンコーティングにより離型層18を形成してもよい。この場合も、熱活性化された感熱性粘着剤層5がサーマルヘッド15の発熱部14に転移し難くなり、その転移が原因となる感熱性粘着材料2のサーマルヘッド15への巻き付きが防止される。
また、前記加熱手段としてのサーマルヘッド15は、図9に示すように、薄膜ヒータ19に代えてもよい。薄膜ヒータ19には、発熱部20が設けられ、この発熱部20は、セラミック基板上に1mm幅の帯状の厚膜発熱抵抗体を設け、この厚膜発熱抵抗体の表面に結晶化ガラスからなる保護膜を設けることにより形成されている。この場合、感熱性粘着剤層5との接触幅が1mmと広くなるため、より効率的な熱活性化を行うことができる。
感熱性粘着材料2は、図2に示すように、支持体である上質紙4の片面に感熱性粘着剤層5を有してなり、上質紙4の他方の面に断熱層6と感熱記録層7とを有してなる。なお、感熱記録層7は、有色印刷を施した印刷層、感熱転写(溶融転写)記録層、インクジェット記録層、昇華型転写記録層、電子写真記録層(静電記録層)などに代えてもよい。
ロール状に巻回した感熱性粘着材料2を保持部3に取付け、保持部3から引き出された感熱性粘着材料2における感熱記録層7に対して、サーマルヘッド11の発熱部11aから熱を加えることにより感熱記録層7を発色させることにより、感熱記録層7に所定の記録を行う。感熱発色層7に対する記録が終了し、搬送される感熱性粘着材料2における感熱性粘着剤層5には、サーマルヘッド15の発熱部14が接触しており、この発熱部14を発熱させることにより、感熱性粘着剤層5が熱活性化される。
ここで、発熱部14が感熱性粘着剤層5に接触しているため、発熱部14を発熱させることにより、感熱性粘着剤層5の熱活性化を確実に行うことができる。しかも、発熱部14からの熱が感熱性粘着剤層5に効率良く伝わり、かつ、発熱部14を熱活性化に必要な熱を加えた状態で待機させておかなくても通電と同時に熱活性化を行うことができる。このため、熱活性化のためのエネルギー消費量を低減することができ、また、熱活性化時に感熱性粘着材料2を過熱することがなくなり、感熱性粘着材料の熱活性化装置1の安全性が高くなる。さらに、発熱部14からの熱が効率良く感熱性粘着剤層5に伝わるため、感熱性粘着剤層5を発熱部14に接触させた感熱性粘着材料2を高速で移動させても熱活性化を行うことができ、これにより、熱活性化された感熱性粘着剤層5が発熱部14に転移することを防止でき、かつ、熱活性化の作業及び熱活性化した感熱性粘着材料2の被着体への貼付作業の効率に優れる。
また、上質紙4と感熱記録層7との間に断熱層6が存在する場合には、感熱性粘着剤層5の熱活性化のために感熱性粘着剤層5に与えた熱が感熱発色層7に伝わることを断熱層6によって防止することができ、与えた熱を熱活性化のために効率良く利用できる一方、熱活性化時の熱が感熱記録層7に伝わって感熱記録層7を不要に発色させることを防止することができる。なお、図3に示す感熱性粘着材料2aは、図2に示す感熱性粘着材料2から断熱層6を除去した構成を有する。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。以下に示す「部」及び「%」は、いずれも質量基準値である。また、塗工量は、特に断りない限り乾燥後の塗工量を意味する。
−固体可塑剤分散液[A液]の調製−
前記固体可塑剤として、表1に記載のトリベンゾトリアゾール誘導体(化合物)10部(表1中、該固体可塑剤を2種使用する場合においてはそれぞれ等量(5部ずつ)使用した)と、分散剤としてポリビニルアルコール10%水溶液10部と、水20部とを均一に混合してボールミルを用いて、前記固体可塑剤の分散平均粒径が1.0μmになるまで粉砕し、固体可塑剤分散液[A液]を調製した。
−過冷却性促進剤分散液[B液]の調製−
前記過冷却性促進剤として、表1に記載の化合物10部(表1中、「なし」の場合、該B液は後述のC液の調製には用いない。)と、分散剤としてポリビニルアルコール10%水溶液10部と、水20部とを均一に混合してボールミルを用いて、前記過冷却性促進剤の分散平均粒径が1.0μmになるまで粉砕し、過冷却性促進剤分散液[B液]を調製した。
−感熱性粘着剤層塗液[C液]の調製−
前記固体可塑剤分散液[A液]400部と、前記熱可塑性樹脂エマルジョンとして固形分50%のアクリル酸2−エチルヘキシルエマルジョン(固形分50%)100部と、前記粘着付与剤としてテルペンフェノール50%分散液50部と、更に、前記過冷却促進剤分散液[B液]20部とを混合して、感熱性粘着剤層塗液[C液]を調製した。
(実施例1〜8及び比較例1〜5)
支持体の片面に、ワイヤーバーを用いて前記感熱性粘着剤層塗液[C液]を熱可塑性樹脂付着量が3.0g/mになるように塗工し、乾燥して、更に、温度29℃/湿度35%Rhに保たれた室内で、24時間キュアリング保管し、感熱性粘着材料を得た。
(粘着力試験)
得られた感熱性粘着材料につき、20℃/30%の温度環境条件内で4.0cm×9.0cmの長方形片にカットし、ヘッド条件:0.54mJ/dot、印字スピード:4ms/line、プラテン圧:6kgf/lineの条件で、その感熱記録層を印字し、ヘッド条件:0.45mJ/dot、印字スピード:4ms/line、プラテン圧:6kgf/lineの条件で、その感熱性粘着剤層を熱活性化させた。
次に、ダンボールと、ポリエチレン製不織布(デュポン社製Tyvek)との2種類の被着体に対し、加圧2kgのゴムローラーで長手方向に貼り付けて、測定用サンプルを作製した。そのサンプルを同じ環境下にて放置し、貼付直後(2分間経過後)、一時間経過後、1日経過後(24時間経過後)に、剥離角度180℃、剥離速度300mm/minの条件で剥離させた。その時の粘着力のダンボールに対する粘着力を表2に、ポリエチレン製不織布に対する粘着力を表3に示した。なお、単位は、gf/40mmである。
上記結果より、本発明の感熱性粘着材料は、被着体に貼付直後に貼付し直しが可能であり、経時により粘着力が増強し、容易には剥離不能となる特性を有していることが明らかである。また、ポリエチレン製不織布などの粘着力が発現し難い被着体に対しても、同様の特性を示し、各被着体に対して経時で高い粘着力を維持しており、実用面において従来には存在しない優れた性能を有していることが明らかである。
(実施例9)
実施例1において、前記固体可塑剤として、ベンゾトリアゾール誘導体を3種(I、II、IV)用い、〔A液〕400部を3種で均等に(等量で)用いた以外は、実施例1と同様にした。
その結果、ダンボールに対する粘着力は、貼付直後(2分間経過後)では250gf/40mm、一時間経過後では450gf/40mm、1日経過後(24時間経過後)では900gf/40mmであった。一方、ポリエチレン製不織布に対する粘着力は、貼付直後(2分間経過後)では150gf/40mm、一時間経過後では380gf/40mm、1日経過後(24時間経過後)では800gf/40mmであった。
(実施例10〜13)
実施例1において、前記固体可塑剤として、ベンゾトリアゾール誘導体を2種、実施例10ではIとVIIとの組合せ、実施例11ではIとVIIIとの組合せ、実施例12ではIとIXとの組合せ、実施例13ではIとXとの組合せを用いた以外は、実施例1と同様にした。
その結果、実施例10の場合、ダンボールに対する粘着力は、貼付直後(2分間経過後)では280gf/40mm、一時間経過後では400gf/40mm、1日経過後(24時間経過後)では680gf/40mmであった。一方、ポリエチレン製不織布に対する粘着力は、貼付直後(2分間経過後)では100gf/40mm、一時間経過後では270gf/40mm、1日経過後(24時間経過後)では720gf/40mmであった。
実施例11の場合、ダンボールに対する粘着力は、貼付直後(2分間経過後)では420gf/40mm、一時間経過後では480gf/40mm、1日経過後(24時間経過後)では720gf/40mmであった。一方、ポリエチレン製不織布に対する粘着力は、貼付直後(2分間経過後)では120gf/40mm、一時間経過後では350gf/40mm、1日経過後(24時間経過後)では540gf/40mmであった。
実施例12の場合、ダンボールに対する粘着力は、貼付直後(2分間経過後)では380gf/40mm、一時間経過後では450gf/40mm、1日経過後(24時間経過後)では700gf/40mmであった。一方、ポリエチレン製不織布に対する粘着力は、貼付直後(2分間経過後)では80gf/40mm、一時間経過後では400gf/40mm、1日経過後(24時間経過後)では550gf/40mmであった。
実施例13の場合、ダンボールに対する粘着力は、貼付直後(2分間経過後)では360gf/40mm、一時間経過後では390gf/40mm、1日経過後(24時間経過後)では740gf/40mmであった。一方、ポリエチレン製不織布に対する粘着力は、貼付直後(2分間経過後)では100gf/40mm、一時間経過後では380gf/40mm、1日経過後(24時間経過後)では530gf/40mmであった。
本発明の感熱性粘着材料は、食品POS分野等におけるポリオレフィン製ラップや、ポリオレフィン製の不織布(封筒等)などに好適に貼付可能なラベル等として好適に使用することができる。
本発明の感熱性粘着材料の貼付体は、食品POS分野等におけるパッケージ等として好適に使用することができる。
本発明の感熱性粘着材料の活性化方法は、食品POS分野等におけるラベル等の活性化方法として好適に使用することができる。
本発明の感熱性粘着材料の活性化装置は、食品POS分野等におけるラベル等の活性化に好適に使用することができる。
図1は、本発明の感熱性粘着材料の熱活性化装置の第一の実施例を示す概略説明図である。 図2は、本発明の感熱性粘着材料の第一の構造例を示す断面概略説明図である。 図3は、本発明の感熱性粘着材料の第二の構造例を示す断面概略説明図である。 図4は、本発明の感熱性粘着材料の熱活性化装置の第二の実施例を示す概略説明図である。 図5は、本発明の感熱性粘着材料の熱活性化装置の第三の実施例を示す概略説明図である。 図6は、本発明の感熱性粘着材料の熱活性化装置の第四の実施例を示す概略説明図である。 図7は、本発明の感熱性粘着材料の熱活性化装置の第五の実施例を示す概略説明図である。 図8は、本発明の感熱性粘着材料の熱活性化装置の第六の実施例を示す概略説明図である。 図9は、本発明の感熱性粘着材料の熱活性化装置の第七の実施例を示す概略説明図である。
符号の説明
2,2a,2b 感熱性粘着材料
3 保持部
4 支持体
5 感熱性粘着剤層
6 断熱層
7 感熱記録層
8 記録手段
9 カッター
10 熱活性化装置
13 搬送手段,加圧体
14,20 発熱部
15,15a,15b,15c 加熱手段,サーマルヘッド
18 離型層
19 加熱手段,薄膜ヒータ

Claims (17)

  1. 熱可塑性樹脂と固体可塑剤とを含み、加熱されて被着体に貼り合わされる感熱性粘着剤層を、支持体上に有してなり、
    前記固体可塑剤が、少なくとも2種類のベンゾトリアゾール誘導体を含み、
    前記2種類のベンゾトリアゾール誘導体が、下記式(I)で表される化合物、及び下記式(II)から式(V)で表される化合物から選択される1種であり、
    前記式(I)で表される化合物と、前記式(II)から式(V)で表される化合物から選択される1種との混合比が、質量比で0.9:0.1〜0.1:0.9であり、
    前記感熱性粘着剤層における、前記式(I)で表される化合物と、前記式(II)から式(V)で表される化合物から選択される1種との合計の含有量が、10〜80質量%であり、
    前記感熱性粘着材料の前記被着体に対する粘着力が、該感熱性粘着材料が前記被着体に貼り合わされた直後から時間がたつにつれて大きくなることを特徴とする感熱性粘着材料。
  2. 熱可塑性樹脂と、常温で固体であって、加熱時に溶融乃至軟化して該熱可塑性樹脂と相溶可能な固体可塑剤とを含み、加熱されて被着体に貼り合わされる感熱性粘着剤層を、支持体上に有してなり、
    前記固体可塑剤が、少なくとも2種類のベンゾトリアゾール誘導体を含み、
    前記2種類のベンゾトリアゾール誘導体が、下記式(I)で表される化合物、及び下記式(II)から式(V)で表される化合物から選択される1種であり、
    前記式(I)で表される化合物と、前記式(II)から式(V)で表される化合物から選択される1種との混合比が、質量比で0.9:0.1〜0.1:0.9であり、
    前記感熱性粘着剤層における、前記式(I)で表される化合物と、前記式(II)から式(V)で表される化合物から選択される1種との合計の含有量が、10〜80質量%であり、
    JIS Z0237の粘着テープ・粘着シート試験方法における粘着力測定方法に従って前記感熱性粘着層を、2分間経過後に前記被着体から剥離させた時の粘着力が300gf/40mm以下であり、24時間経過後に前記被着体から剥離させた時の粘着力が500gf/40mm以上であることを特徴とする感熱性粘着材料。
  3. 少なくとも2種類のベンゾトリアゾール誘導体が、式(I)で表される化合物と式(IV)で表される化合物との組合せである請求項1から2のいずれかに記載の感熱性粘着材料。
  4. 少なくとも2種類のベンゾトリアゾール誘導体の融点差が、30℃以上である請求項1から2のいずれかに記載の感熱性粘着材料。
  5. 固体可塑剤の感熱性粘着剤層における平均分散径が、10μm以下である請求項1から4のいずれかに記載の感熱性粘着材料。
  6. 感熱性粘着剤層及びその隣接層の少なくともいずれかが、過冷却性促進剤を含む請求項1から5のいずれかに記載の感熱性粘着材料。
  7. 過冷却性促進剤の感熱性粘着剤層及びその隣接層の少なくともいずれかにおける平均分散径が、10μm以下である請求項6に記載の感熱性粘着材料。
  8. 感熱性粘着剤層が粘着付与剤を含む請求項1から7のいずれかに記載の感熱性粘着材料。
  9. 支持体における、感熱性粘着剤層側とは反対側の面に、記録層を有してなる請求項1から8のいずれかに記載の感熱性粘着材料。
  10. 記録層が、感熱記録層、インクジェット記録層、及び電子写真記録層のいずかれである請求項9に記載の感熱性粘着材料。
  11. カットして使用される請求項1から10のいずれかに記載の感熱性粘着材料。
  12. 切れ目が形成された請求項1から11のいずれかに記載の感熱性粘着材料。
  13. 被着体がポリエチレン製不織布である請求項1から12のいずれかに記載の感熱性粘着材料。
  14. ロール状に巻回された請求項1から13のいずれかに記載の感熱性粘着材料。
  15. 請求項1から14のいずれかに記載の感熱性粘着材料における感熱性粘着剤層が貼付されていることを特徴とする感熱性粘着材料の貼付体。
  16. 加熱手段を感熱性粘着材料における感熱性粘着剤層に接触させて該感熱性粘着剤層を熱活性化させることを含み、
    該感熱性粘着材料が、請求項1から14のいずれかに記載の感熱性粘着材料であることを特徴とする感熱性粘着材料の熱活性化方法。
  17. 熱活性化された前記感熱性粘着剤層を被着体に貼付することを更に含む請求項16に記載の感熱性粘着材料の熱活性化方法。
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