JP2002338935A - 感熱性粘着剤組成物、感熱性粘着剤積層体及び感熱性粘着剤積層体の製造方法 - Google Patents

感熱性粘着剤組成物、感熱性粘着剤積層体及び感熱性粘着剤積層体の製造方法

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JP2002338935A
JP2002338935A JP2001148655A JP2001148655A JP2002338935A JP 2002338935 A JP2002338935 A JP 2002338935A JP 2001148655 A JP2001148655 A JP 2001148655A JP 2001148655 A JP2001148655 A JP 2001148655A JP 2002338935 A JP2002338935 A JP 2002338935A
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compound
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JP2001148655A
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Seiji Mizumoto
清治 水元
Shin Takemoto
伸 竹本
Naoto Okuyama
直人 奥山
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Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感熱性粘着剤組成物を透明基材上に塗工して
感熱性粘着剤積層体を製造する際、よリ高い温度で加熱
乾燥を行うことができるとともに、高い接着性及び透明
性を長期間持続でき、しかも耐ブロッキング性に優れる
感熱性粘着剤組成物などを提供すること。 【解決手段】 熱可塑性樹脂と固体可塑剤とを主成分と
する感熱性粘着剤組成物において、固体可塑剤が、少な
くとも2種の化合物からなり、かつ該少なくとも2種の
化合物間のFedorsの方法による溶解度パラメータ
の差が3(MJ/m1/2以下であることを特徴と
する感熱性粘着剤組成物などを提供した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所謂ディレードタ
ックラベルなどに使用される感熱性粘着剤組成物、感熱
性粘着剤積層体及び感熱性粘着剤積層体の製造方法に関
し、更に詳しくは、常温では粘着性を有さず、加熱によ
って粘着性を発現する感熱性粘着剤組成物、感熱性粘着
剤積層体及び感熱性粘着剤積層体の製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、瓶、ペットボトル等の容器に貼付
するラベルとして、ラベル基材上に粘着剤を塗工すると
同時に容器に貼付するグルーラベルや、ラベル基材上に
粘着剤及び剥離紙を順次形成した粘着ラベル等が使用さ
れている。しかし、グルーラベルは、粘着剤の粘度の管
理や粘着剤を塗工する機械の清掃等の手間を要するた
め、最近ではあまり好まれないのが実状である。また、
剥離紙を形成した粘着ラベルは、ラベルから剥がした大
量の剥離紙がゴミとして発生するため、その処分に手間
を要するとともに、資源の節減の観点からも好ましくな
い。
【0003】このような問題を解決するラベルとして、
ディレードタックラベルと称されるものが知られてい
る。ディレードタックラベルは、常温では非粘着性であ
るが加熱によって粘着性を発現する感熱性粘着剤の層を
ラベル基材上に形成したものであり、剥離紙が不要で、
しかも加熱するだけで容易に容器に貼付することができ
るという利点を有している。ディレードタックラベル
は、通常、ガラス転移温度が0〜30℃程度のバインダ
ー樹脂層に、固体可塑剤の粒子と、必要に応じて粘着付
与剤の粒子とを散在させ、加熱によって固体可塑剤を溶
融し、これによってバインダー樹脂を可塑化して粘着性
を発現させるものである。固体可塑剤としては、例えば
ジシクロヘキシルフタレートがよく知られている(特開
昭61−9479号公報、特開平7−278521号公
報、特開平7−145352号公報、特開平8−333
565号公報など)。
【0004】上述のようなディレードタックラベルは、
最近ではエマルジョン型の感熱性粘着剤を基材の裏面に
塗工した後、乾燥のための加熱工程を経て製造されるこ
とが多い。その場合の加熱温度は、粘着剤層の形成段階
でジシクロヘキシルフタレートが溶融して粘着性が発現
してしまわないように、45℃以下の低温であることが
必要とされている。しかし、このような低温の加熱で
は、加熱乾燥工程に時間を要するため、ディレードタッ
クラベルの生産性が低下してしまうという問題点があ
る。また、ディレードタックラベルでは、剥離紙を使用
していないため、重ねたまま、例えば夏場の高温下で長
期間保存すると、ジシクロヘキシルフタレートによるバ
インダー樹脂の可塑化が徐々に起こり、ラベル同士が互
いに付着する所謂ブロッキングが起こってしまう。その
ため、このようなブロッキングを防止する保冷設備が必
要となるという問題点がある。また、従来のディレード
タックラベルでは、接着強度及び透明性が短期間のうち
に消失するという問題も有している。例えば、固体可塑
剤として上記ジシクロヘキシルフタレートを用いた感熱
性粘着シートでは、加熱して粘着性を発現した後、3日
間程度で再結晶化して不透明化する。そのため、これを
被着体に添付した場合、時間とともに被着体の地が隠蔽
されて、装飾性を低下させるなど外観を損なうことにな
る。また、再結晶化して不透明化するに伴い、接着力が
低下するため、被着体から剥離する恐れがある。
【0005】特開平8−325535号公報には、耐ブ
ロッキング性を向上させるため、固体可塑剤として、平
均粒子径が4μm以下のフタル酸ジシクロヘキシル(ジ
シクロヘキシルフタレート)と、融点が70℃以上であ
り平均粒子径が4〜10μmであるN−シクロヘキシル
−p−トルエンスルホンアミドなどの固体可塑剤とを併
用した感熱性粘着シートが開示されている。また、特開
平9−67551号公報には、耐ブロッキング性を高め
るため、固体可塑剤として25℃で固体のベンゼンジカ
ルボン酸エステルを2種以上用いることが提案されてい
る。さらに、特開平9−169870号公報には、従来
の感熱性ディレードタック型粘着性熱可塑性樹脂組成物
の耐ブロッキング性と接着性とのバランスを改良するた
め、トリベンジルトリメリテートなどの結晶化遅延剤が
開示されている。しかし、これらの固体可塑剤や結晶化
遅延剤を用いても、耐ブロッキング性や、接着強度及び
透明性の持続性の点で必ずしも十分満足できる結果は得
られていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、感熱性粘着剤を透明基材上に塗工して感熱性粘
着剤積層体を製造する際、よリ高い温度で加熱乾燥を行
うことができるとともに、高い接着性及び透明性を長期
間持続でき、しかも耐ブロッキング性に優れる感熱性粘
着剤組成物を提供することにある。本発明の他の目的
は、生産性が高く、接着性と透明性及びこれらの持続性
に優れ、しかも長期間保存してもブロッキングが生じな
い感熱性粘着剤積層体とその製造方法を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するため鋭意検討した結果、特定の固体可塑剤
を2種以上併用し、かつその併用した特定の固体可塑剤
間の溶解度パラメータがある特定範囲内にあると、熱可
塑性樹脂の可塑化が起こり始める温度を高めることがで
き、さらに、一旦溶融した固体可塑剤の再結晶化を防止
又は遅延することができ、結果として、ラベル貼付など
を行う温度では、すなわち加熱時には、十分に粘着性が
発現されるだけでなく、発現した後では、高い接着性と
透明性を長期間保持できることを見い出し、本発明を完
成するに至ったものである。
【0008】すなわち、本発明の第1の発明によれば、
熱可塑性樹脂と固体可塑剤とを主成分とする感熱性粘着
剤組成物において、固体可塑剤が、少なくとも2種の化
合物からなり、かつ該少なくとも2種の化合物間のFe
dorsの方法による溶解度パラメータの差が3(MJ
/m1/2以下であることを特徴とする感熱性粘着
剤組成物が提供される。
【0009】また、本発明の第2の発明によれば、第1
の発明において、固体可塑剤が、(i)(A)(A1)
1若しくは複数のアルキル基で置換され且つ置換基の炭
素数の合計が3以上である置換シクロヘキサン環若しく
は置換シクロヘキセン環を有するアルコール又は(A
2)6員炭素環を少なくとも含む橋かけ環を有するアル
コールと(B)多塩基酸との多エステル化合物、(i
i)融点が55〜100℃のリン化合物、又は下記式
(1a)、(1b)、(1c)若しくは(2)で表され
るリン化合物、(iii)(C)(C1)ベンゼン環が
アルキル基で置換されていてもよいハイドロキノン若し
くはレゾルシノール又は(C2)ベンゼン環がアルキル
基で置換されたカテコールと(D)有機一塩基酸とのジ
エステル化合物、(iv)ジシクロヘキシルフタレー
ト、及び(v)ヒンダードフェノール系化合物の5種の
化合物群のうち少なくとも2種の化合物群に含まれる化
合物の組み合わせにより構成されていることを特徴とす
る感熱性粘着剤組成物が提供される。
【0010】
【化2】
【0011】(式中、R、R、R、R
1a、R3a、R4a、R、R、Rは、それぞ
れ炭化水素基又は複素環式基を示し、Aは、2価の炭化
水素基又は複素環式基を示し、kは、0又は1を示し、
nは、1〜3の整数を示す。但し、R 1a、R3a及び
4aは、同時にフェニル基又は4−t−ブチルフェニ
ル基ではない。式(1a)におけるRとRとA、R
とRとA、式(1b)におけるR1aとR3aとR
4a、式(1c)におけるRとRとR、式(2)
におけるRとRとRは、それぞれ2以上の基が互
いに結合してリン原子を含む環を形成していてもよ
い。) さらに、本発明の第3の発明によれば、第2の発明にお
いて、多エステル化合物(i)が、(A11)1若しく
は複数のアルキル基で置換され且つ置換基の炭素数の合
計が3以上である置換シクロヘキサノール又は(A2
1)ヒドロキシル基又はヒドロキシメチル基が結合した
6員飽和炭素環を少なくとも含む橋かけ環を有するアル
コールと(B)多塩基酸との多エステル化合物であるこ
とを特徴とする感熱性粘着剤組成物が提供される。
【0012】本発明の第4の発明によれば、第1〜3の
いずれかの発明において、少なくとも2種の固体可塑剤
のうち、1つの固体可塑剤と、他の何れかの固体可塑剤
との比率(モル比)が、1:0.7〜1:1.3の範囲
であることを特徴とする感熱性粘着剤組成物が提供され
る。また、本発明の第5の発明によれば、第1〜4のい
ずれかの発明において、固体可塑剤の総含有量が、熱可
塑性樹脂100重量部に対して30〜1000重量部で
あることを特徴とする感熱性粘着剤組成物が提供され
る。さらに、本発明の第6の発明によれば、第1〜5の
いずれかの発明において、さらに、粘着付与剤を含有す
ることを特徴とする感熱性粘着剤組成物が提供される。
【0013】本発明の第7の発明によれば、第1〜6の
いずれかの発明において、熱可塑性樹脂が、水に分散し
た水性組成物であることを特徴とする感熱性粘着剤組成
物が提供される。また、本発明の第8の発明によれば、
第1〜7のいずれかの発明の感熱性粘着剤組成物から構
成される粘着剤層が、透明基材の少なくとも一方の面に
設けられていることを特徴とする感熱性粘着剤積層体が
提供される。さらに、本発明の第9の発明によれば、第
8の発明において、感熱性粘着剤積層体が、テープ又は
シートであることを特徴とする感熱性粘着剤積層体が提
供される。
【0014】一方、本発明の第10の発明によれば、透
明基材の少なくとも一方の面に、第1〜7のいずれかの
発明の感熱性粘着剤組成物を塗工して粘着剤層を設ける
ことを特徴とする感熱性粘着剤積層体の製造方法が提供
される。
【0015】本発明は、上記した如く、熱可塑性樹脂と
固体可塑剤とを主成分とする感熱性粘着剤組成物や感熱
性粘着剤積層体に係るものであるが、その好ましい態様
としては、次のものが包含される。 (1)第1の発明において、熱可塑性樹脂がアクリル系
重合体であることを特徴とする感熱性粘着剤組成物。 (2)第6の発明において、粘着付与剤の含有量は、熱
可塑性樹脂100重量部に対して10〜600重量部で
あることを特徴とする感熱性粘着剤組成物。 (3)熱可塑性樹脂と固体可塑剤とを主成分とする感熱
性粘着剤組成物を用いる感熱性粘着剤積層体において、
少なくとも2種の化合物からなり、かつ該少なくとも2
種の化合物間のFedorsの方法による溶解度パラメ
ータの差が3(MJ/m1/2以下である固体可塑
剤を用いることにより、感熱性粘着剤積層体の粘着性発
現時の接着性と透明性を長期に亘り維持する方法。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の感熱性粘着剤組成
物などについて、各項目毎に、詳細に説明する。本発明
の感熱性粘着剤組成物は、バインダー樹脂としての熱可
塑性樹脂と、固体可塑剤とを、さらに、必要に応じて粘
着付与剤を含有するものである。前述したように、バイ
ンダー樹脂としての熱可塑性樹脂に、固体可塑剤と、必
要に応じて粘着付与剤とを散在させ、加熱によって固体
可塑剤を溶融し、これによってバインダー樹脂を可塑化
して粘着性を発現させることができる。
【0017】1.熱可塑性樹脂 本発明の感熱性粘着剤組成物などに用いることができる
熱可塑性樹脂は、可塑化して粘着性を発現させることが
できるものであれば、特に限定されないが、例えば、例
えば、(メタ)アクリル酸エステルの単独又は共重合
体、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、
酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エ
チレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレ
ン−(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アクリル酸
エステル−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−ア
クリロニトリル−(メタ)アクリル酸エステル共重合
体、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)
アクリル酸共重合体、スチレン−アクリロニトリル−
(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重
合体、エチレン−酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸エス
テル共重合体、ビニルピロリドン−(メタ)アクリル酸
エステル共重合体、スチレン−ブタジエン−(メタ)ア
クリル酸共重合体などの(メタ)アクリル酸又はそのエ
ステルを単量体として含むアクリル系重合体;酢酸ビ
ニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体などの酢酸ビ
ニルを単量体として含む酢酸ビニル系重合体;スチレ
ン−ブタジエン共重合体、イソブチレン樹脂、イソブチ
レン−イソプレン共重合体、ブタジエン樹脂、スチレン
−イソプレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン
共重合体などの合成ゴム;天然ゴム;その他、エチ
レン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデ
ン共重合体、ビニルピロリドン−スチレン共重合体、塩
素化プロピレン樹脂、ウレタン樹脂、エチルセルロース
などが挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は、単独で用
いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0018】好ましい熱可塑性樹脂には、アクリル系重
合体[例えば、(メタ)アクリル酸エステルを単量体と
して含むアクリル系共重合体]、酢酸ビニル系重合体、
合成ゴム、天然ゴムなどが挙げられる。アクリル系重合
体の中でも、特に、アクリル酸エステル−メタクリル酸
エステル共重合体(例えば、アクリル酸C2−10アル
キルエステル−メタクリル酸C1−4アルキルエステル
共重合体)、アクリル酸エステル−メタクリル酸エステ
ル−(メタ)アクリル酸共重合体(例えば、アクリル酸
2−10アルキルエステル−メタクリル酸C1−4
ルキルエステル−(メタ)アクリル酸共重合体)、アク
リル酸エステル−スチレン−(メタ)アクリル酸共重合
体(例えば、アクリル酸C2−10アルキルエステル−
スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体)等のアクリル
酸エステル(例えば、アクリル酸C2−10アルキルエ
ステル)とメタクリル酸エステル(例えば、メタクリル
酸C1−4アルキルエステル)又はスチレンとをコモノ
マーとして含むアクリル系共重合体などが好ましい。
【0019】熱可塑性樹脂のガラス転移温度(Tg)
は、被着物の種類等を考慮し、感熱性粘着テープ又は感
熱性粘着シートなどとした場合の接着性及び耐ブロッキ
ング性を損なわない範囲で適宜選択でき、通常、−10
〜70℃程度であり、好ましくは0〜30℃程度であ
る。ガラス転移温度が−10℃未満の場合には、耐ブロ
ッキング性が低下しやすい。一方、ガラス転移温度が高
すぎると、接着性が低下しやすくなる。
【0020】2.固体可塑剤 本発明においては、固体可塑剤を少なくとも2種以上併
用し、かつその併用した固体可塑剤間の溶解度パラメー
タの差がある範囲内にあることに、最大の特徴がある。
本発明者らは、ディレードタックラベルに代表されるデ
ィレードタック粘着性発現機構を考察した結果、用いる
固体可塑剤を、上記のようなものにすることにより、粘
着性が発現した後、可塑剤が再結晶せず、又は再結晶化
が遅延し、その結果、透明性や粘着性が粘着性発現時の
如く持続することを見出している。
【0021】本発明者らによれば、その理論上の機構は
明確ではないが、溶解度パラメータがある範囲内にあれ
ば、2種以上の固体可塑剤が溶融時に、正則溶液のよう
に働き均一に混合し溶解するものと推察され、また、そ
の2種以上の固体可塑剤のバランスにより、熱可塑性樹
脂中で、均一に溶融した可塑剤が再結晶化せず、又は再
結晶化が遅延するものと推察されている。ここで、溶融
時における溶解度パラメータがある範囲内にあるとは、
用いた少なくとも2種の固体可塑剤の溶解度パラメータ
の差が、3(MJ/m1/2以下であれば、両者若
しくはそれ以上の固体可塑剤が、熱可塑性樹脂中で、均
一に溶融し、上記の効果を発揮する。
【0022】一般的に物質の溶解度パラメータ(SP)
は、下記の数式(1)で定義される。 SP=(ΔE/V)1/2 (1) 但し、ΔEは、モル蒸発エネルギー、Vは、モル容積を
表す。溶解度パラメータ(SP)の単位としては、(M
J/m1/2[=(4.187×cal/cm
1/2]を用いる。溶解度パラメータの算出方法として
は、蒸発熱より求める方法、Hildebrand
Ruleにより求める方法、表面張力より求める方
法、溶解度の値より求める方法などがあるが、本発明
においては、物質の分子量や密度のデータを必要とせ
ず、構成する原子又は原子団から単分子やポリマーの溶
解度パラメータ(SP)が算出可能であるFedors
(フェドアース)等が考案した数式(2)による手法で
求めた。 SP=(ΣΔe/ΣΔv1/2 (2) 但し、Δeは、原子又は原子団の蒸発エネルギー、Δ
は、原子又は原子団のモル容積を表す(この手法の
詳細は、R.F.Fedors:Polym.Eng.
Sci.,14(2),147(1974)、用いた
ΔeΔvの値は、Polymer Handboo
k 4th Ed.等の文献を参照されたい)。
【0023】本発明において、用いることができる特定
の固体可塑剤は、(i)(A)(A1)1若しくは複数
のアルキル基で置換され且つ置換基の炭素数の合計が3
以上である置換シクロヘキサン環若しくは置換シクロヘ
キセン環を有するアルコール又は(A2)6員炭素環を
少なくとも含む橋かけ環を有するアルコールと(B)多
塩基酸との多エステル化合物(第1の化合物群)、(i
i)融点が55〜100℃のリン化合物、又は下記式
(1a)、(1b)、(1c)若しくは(2)で表され
るリン化合物(第2の化合物群)、(iii)(C)
(C1)ベンゼン環がアルキル基で置換されていてもよ
いハイドロキノン若しくはレゾルシノール又は(C2)
ベンゼン環がアルキル基で置換されたカテコールと
(D)有機一塩基酸とのジエステル化合物(第3の化合
物群)、(iv)ジシクロヘキシルフタレート(第4の
化合物)、又は(v)ヒンダードフェノール系化合物
(第5の化合物群)から選ばれる少なくとも2種の化合
物である。
【0024】
【化3】
【0025】(式中、R、R、R、R
1a、R3a、R4a、R、R、Rは、それぞ
れ炭化水素基又は複素環式基を示し、Aは、2価の炭化
水素基又は複素環式基を示し、kは、0又は1を示し、
nは、1〜3の整数を示す。但し、R 1a、R3a及び
4aは、同時にフェニル基又は4−t−ブチルフェニ
ル基ではない。式(1a)におけるRとRとA、R
とRとA、式(1b)におけるR1aとR3aとR
4a、式(1c)におけるRとRとR、式(2)
におけるRとRとRは、それぞれ2以上の基が互
いに結合してリン原子を含む環を形成していてもよ
い。)
【0026】(i)多エステル化合物(第1の化合物
群) 多エステル化合物(i)を構成するアルコール(A1)
において、シクロヘキサン環又はシクロヘキセン環の置
換基であるアルキル基としては、メチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチ
ル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル基などが挙げられ
る。好ましいアルキル基には、メチル、イソプロピル、
t−ブチル基などの炭素数1〜6(特に、炭素数1〜
4)程度のアルキル基が含まれる。
【0027】前記(A1)1若しくは複数のアルキル基
で置換され且つ置換基の炭素数の合計が3以上である置
換シクロヘキサン環若しくは置換シクロヘキセン環を有
するアルコールとしては、例えば、置換シクロヘキサノ
ール、置換シクロヘキセノール、カルボニル基を有する
置換シクロヘキサノール、カルボニル基を有する置換シ
クロヘキセノールなどが挙げられる。また、(A2)6
員炭素環を少なくとも含む橋かけ環を有するアルコール
としては、例えば、該6員炭素環を構成する炭素原子の
うち隣接する炭素原子以外の2つの炭素原子間にアルキ
レン基が結合して橋を形成している橋かけ環を有するア
ルコール、例えば、ノルボルナン環を有するアルコー
ル、ノルボルネン環を有するアルコール、アダマンタン
環を有するアルコールなどが挙げられる。
【0028】これらのアルコールの中でも、(A11)
1若しくは複数のアルキル基で置換され且つ置換基の炭
素数の合計が3以上である置換シクロヘキサノールや、
ノルボルナン環を有するアルコールなどの(A21)ヒ
ドロキシル基又はヒドロキシメチル基が結合した6員飽
和炭素環を少なくとも含む橋かけ環を有するアルコール
が好ましい。特に、3,3,5−トリメチルシクロヘキ
サノールが、粘着性の発現温度及び耐ブロッキング性の
観点から好ましい。
【0029】また、前記(B)多塩基酸には、多価カル
ボン酸、多価スルホン酸、多価ホスホン酸などが含まれ
る。多価カルボン酸としては、酸無水物(無水フタル
酸、無水ピロメリット酸、シクロヘキセン−4,5−ジ
カルボン酸無水物、無水トリメリット酸)に対応する多
価カルボン酸(フタル酸、ピロメリット酸、シクロヘキ
セン−4,5−ジカルボン酸、トリメリット酸)や、テ
レフタル酸、イソフタル酸などを例示できる。尚、構造
式中のベンゼン環には、メチル、エチル、イソプロピ
ル、t−ブチル基などのアルキル基(例えば、C1−4
アルキル基);フェニル、ナフチル基などのアリール
基;メトキシ、エトキシ基などのアルコキシ基(例え
ば、C1−4アルコキシ基);フッ素、塩素、臭素原子
などのハロゲン原子などの置換基が置換していてもよ
い。
【0030】前記(A)アルコールと(B)多塩基酸と
から得られる多エステル化合物(i)のなかでも、可塑
化が起こり始める温度及び加熱時の粘着性の性能の観点
から、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノールと無
水フタル酸との反応により得られる下記構造式(3)で
示されるビス(3,3,5−トリメチルシクロヘキシ
ル)フタレートが特に好ましい。
【0031】
【化4】
【0032】なお、3,3,5−トリメチルシクロヘキ
サノールには、ヒドロキシル基と5位のメチル基との立
体的な位置関係により、シス体とトランス体の2つの幾
何異性体が存在する。本発明では、これらの何れの異性
体から得られる多エステル化合物も用いることができ、
また、これらの異性体の混合物から得られる多エステル
化合物を使用することもできる。より好ましい多エステ
ル化合物は、シス−3,3,5−トリメチルシクロヘキ
サノールから得られる多エステル化合物[例えば、ビス
(シス−3,3,5−トリメチルシクロヘキシル)フタ
レートなど]である。
【0033】前記多エステル化合物(i)は、(A)ア
ルコールと(B)多塩基酸又はその反応性誘導体(例え
ば、酸無水物、酸ハライド、活性エステルなど)から、
公知乃至慣用のエステル化法に従って製造することがで
きる。例えば、(A)アルコールと(B)多塩基酸と
を、プロトン酸触媒の存在下、例えば、トルエンなどの
溶媒中で反応させ、副生する水を除去することにより上
記多エステル化合物(i)を得ることができる。
【0034】多エステル化合物(i)としては、耐ブロ
ッキング性の向上のために、融点が70〜160℃程度
のものを用いる。多エステル化合物の融点が70℃未満
であると、耐ブロッキング性が低下し易く、一方、16
0℃を超えると、溶融するのに時間がかかり、生産性が
低下したり、基材が変質したりする恐れがある。多エス
テル化合物(i)は、1種又は2種以上混合して使用で
きる。
【0035】(ii)リン化合物(第2の化合物群) リン化合物(ii)としては、融点が55〜100℃の
リン化合物であり、リン酸エステル類、亜リン酸エステ
ル類、ホスフィン類、及びそれらの誘導体などが挙げら
れる。
【0036】好ましいリン化合物として、下記一般式
(1)又は(2)で表される化合物が挙げられる。
【0037】
【化5】
【0038】(式中、R〜Rはそれぞれ炭化水素基
又は複素環式基を示し、Aは2価の炭化水素基又は複素
環式基を示し、kは0又は1を示し、mは0〜3の整数
を示す。RとRとA(m=1〜3のとき)、R
とA(m=1〜3のとき)、RとRとR(m
=0のとき)、RとRとRは、それぞれ2以上の
基が互いに結合してリン原子を含む環を形成していても
よい) また、前記一般式(1)で表される化合物には、下記一
般式(1a)、(1b)及び(1c)で表される化合物
が含まれる。
【0039】
【化6】
【0040】(式中、R、R、R、R
1a、R3a、R4aは、それぞれ炭化水素基又は複
素環式基を示し、Aは、2価の炭化水素基又は複素環式
基を示し、kは0又は1を示し、nは1〜3の整数を示
す。但し、R1a、R3a及びR4aは、同時にフェニ
ル基又は4−t−ブチルフェニル基ではない。一般式
(1a)におけるRとRとA、RとRとA、式
(2b)におけるR1aとR3aとR4a、式(1c)
におけるRとRとRは、それぞれ2以上の基が互
いに結合してリン原子を含む環を形成していてもよ
い。)
【0041】前記R〜R、R1a、R3a、R4a
における炭化水素基には、芳香族炭化水素基、脂環式炭
化水素基及び脂肪族炭化水素基が含まれる。これらの炭
化水素基には、置換基を有していてもよい。
【0042】前記芳香族炭化水素基としては、フェニ
ル、ナフチル基などが挙げられ、代表的な例として、フ
ェニル基;2−クロロフェニル、3−クロロフェニル、
4−クロロフェニル基などのハロゲン原子を有するフェ
ニル基;2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4
−メチルフェニル、2,3−ジメチルフェニル、2,4
−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、2−
エチルフェニル、4−t−ブチルフェニル基などC
1〜4アルキル基を有するフェニル基などが挙げられ
る。
【0043】また、前記脂環式炭化水素基には、シク
ロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル基などの
シクロアルキル基;シクロペンテニル、シクロへキセ
ニル基などのシクロアルケニル基;ノルボルニル、ビ
シクロ[4.3.0]ノニル、アダマンチル基などの橋
かけ環炭化水素基などが含まれる。脂環式炭化水素基の
代表的な例として、シクロペンチル、シクロヘキシル、
シクロへキセニル、3,3,5−トリメチルシクロヘキ
シル、3−オキソ−1,5,5−トリメチルシクロヘキ
シル、6−オキソ−2,4,4−トリメチル−1−シク
ロへキセニル、1,7,7−トリメチルノルボルナン−
2−イル基などが挙げられる。
【0044】前記脂肪族炭化水素基としては、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、s−ブチル、t−ブチル、ヘキシル、オクチル、
デシル基などの炭素数1〜12程度のアルキル基;ビ
ニル、アリル、1−へキセニル基などの炭素数2〜12
程度のアルケニル基;エチニル、プロピニル基などの
炭素数2〜12程度のアルキニル基などが挙げられる。
脂肪族炭化水素基の代表的な例として、ベンジル、2−
メチルフェニルメチル、2−フェニルエチル基などのア
リール基が結合したアルキル基(アラルキル基)などが
挙げられる。
【0045】前記炭化水素基が有していてもよい置換基
としては、例えば、フッ素、塩素、臭素原子などのハロ
ゲン原子;メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
イソブチル、s−ブチル、t−ブチル基などのC1〜4
アルキル基;シクロヘキシル基などのシクロアルキル
基;フェニル基などのアリール基;メトキシ、エトキ
シ、イソプロポキシ基などのC1〜4アルコキシ基;フ
ェニルオキシ基などのアリールオキシ基;メトキシカル
ボニル基などのC1〜4アルコキシカルボニル基;アセ
チル、ベンゾイル基などのアシル基;アセチルオキシ基
などのアシルオキシ基;シアノ基;ニトロ基;ヒドロキ
シル基;カルボキシル基;オキソ基などが例示できる。
【0046】また、前記R〜R、R1a、R3a
4aにおける複素環式基には、2−フリル、モルホニ
ル、テトラヒドロピラニル基などの酸素原子含有複素環
式基;2−チエニル基などのイオウ原子含有複素環式
基;1−ピロリル、2−ピリジル、ピペリジノ、2−キ
ノリル基などの窒素原子含有複素環式基などが含まれ
る。これらの複素環式基は、置換基を有していてもよ
い。前記置換基としては、前記炭化水素基において例示
した置換基などが挙げられる。
【0047】前記Aにおける2価の炭化水素基には、2
価の芳香族炭化水素基、2価の脂環式炭化水素基及び2
価の脂肪族炭化水素基が含まれる。これらの炭化水素基
は、酸素原子、イオウ原子、カルボニル基、カルボニル
オキシ基などの連結基を介して又は介することなく2以
上結合していてもよく、また置換基を有していてもよ
い。置換基としては、前記R〜R等における炭化水
素基が有していてもよい置換基として例示した基が挙げ
られる。
【0048】2価の芳香族炭化水素基として、例えば、
1,2−フェニレン、1,3−フェニレン、1,4−フ
ェニレン、1,4−ナフチレン、ビフェニレンなどが挙
げられる。2価の脂環式炭化水素基として、シクロヘキ
シリデン、1,2−シクロペンチレン、1,2−シクロ
へキシレン、1,3−シクロへキシレン、1,4−シク
ロへキシレンなどのシクロアルキレン基;2−シクロヘ
キセン−1,4−ジイル基などのシクロアルケニレン
基;アダマンタン−1,3−ジイル基などの2価の橋か
け環式基などが挙げられる。また、2価の脂肪族炭化水
素基には、メチレン、エチレン、トリメチレン、2−メ
チルトリメチレン、2,2−ジメチルトリメチレン、テ
トラメチレン基などの炭素数1〜6程度のアルキレン
基;プロペニレン基などの炭素数2〜6程度のアルケニ
レン基;プロピニレン基などの炭素数2〜6程度のアル
キニレン基などが挙げられる。
【0049】前記Aにおける2価の炭化水素基の代表的
な例として、1,2−フェニレン、1,3−フェニレ
ン、1,4−フェニレン、1,4−ナフチレン、1,1
−ジフェニルエタン−4′,4″−ジイル、2,2−ジ
フェニルプロパン−4′,4″−ジイル、2,2−ジフ
ェニルブタン−4′,4″−ジイル、4,4′−ビフェ
ニレン、1,4−シクロへキシレン、1,5,5−トリ
メチルシクロヘキサン−1,3−ジイル、6−オキソ−
2,4,4−トリメチルシクロヘキサン−1,2−ジイ
ル、−CH−1,4−シクロへキシレン−CH−、
1,1−ジシクロヘキシルエタン−4′,4″−ジイ
ル、2,2−ジシクロヘキシルプロパン−4′,4″−
ジイル、2,2−ジシクロヘキシルブタン−4′,4″
−ジイル、アダマンタン−1,3−ジイル、5,7−ジ
メチルアダマンタン−1,3−ジイル、トリメチレン、
2−メチルトリメチレン、2,2−ジメチルトリメチレ
ン、テトラメチレン基などが例示できる。
【0050】前記Aにおける2価の複素環式基には、多
価の複素環式アルコール又はフェノール(例えば、イソ
ソルバイド、イソマンナイド、スクロース、ラクトース
などの糖類)から2つのヒドロキシル基を除いた2価の
基が含まれる。これらの複素環式基は、酸素原子、イオ
ウ原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基などの連結
基を介して又は介することなく2以上結合していてもよ
く、また置換基を有していてもよい。置換基としては、
前記R〜R等における炭化水素基が有していてもよ
い置換基として例示した基が挙げられる。また、前記2
価の炭化水素基と2価の複素環式基とが、前記連結基を
介して又は介することなく結合していてもよい。
【0051】前記一般式(1a)において、R〜R
の少なくとも1つ(特に、R〜R のすべて)が芳香
族炭化水素基であるのが好ましい。また、好ましいAに
は、1,3−フェニレン基などの少なくとも2価の芳香
族炭化水素基部を含む2価の炭化水素基、−CH
1,4−シクロへキシレン−CH−基などの少なくと
も2価の脂環式炭化水素基部を含む2価の炭化水素基が
含まれる。nは1又は2、特に1であるのが好ましい。
【0052】一般式(1a)で表されるリン化合物の具
体例として、例えば、1,4−シクロヘキサンジメタノ
ールビス(ジフェニルホスフェート)(融点:97
℃)、レゾルシノールビス[ジ(2,6−ジメチルフェ
ニル)ホスフェート](融点:95℃)などの二リン酸
エステル類などが挙げられる。
【0053】一般式(1b)で表される好ましい化合物
には、R1aとR3aとR4aが何れも芳香族炭化水素
基又はアラルキル基である化合物、及びR1aとR3a
とR 4aのうち2以上の基が互いに結合してリン原子を
含む環を形成した環状リン酸エステル類などが含まれ
る。
【0054】一般式(1b)で表される化合物(リン酸
エステル類)の具体例として、例えば、トリ(4−メチ
ルフェニル)ホスフェート(融点:78℃)などのトリ
(メチルフェニル)ホスフェートなどのリン酸トリアリ
ールエステル類、トリベンジルホスフェート(融点:6
5℃)などのリン酸トリアラルキルエステル類、下記構
造式(4)で表される化合物(融点:95〜110℃)
などの、リン原子を環の構成原子として含む環状リン酸
エステル類などが挙げられる。
【0055】
【化7】
【0056】前記一般式(1c)において、R〜R
は、何れも芳香族炭化水素基又はアラルキル基であるの
が好ましい。一般式(1c)で表される化合物(亜リン
酸エステル類)の具体例としては、例えば、トリ(4−
t−ブチルフェニル)ホスファイト(融点:75℃)な
どの亜リン酸トリアリールエステルなどが挙げられる。
【0057】前記一般式(2)において、R〜R
は、好ましくは芳香族炭化水素基である。一般式
(2)で表される化合物の具体例として、例えば、トリ
フェニルホスフィン(融点:80℃)、トリ(3−メチ
ルフェニル)ホスフィン(融点:100℃)などのトリ
アリールホスフィン類が挙げられる。
【0058】上記リン化合物は、周知或いは公知の方法
により得ることができる。例えば、リン酸エステル類
は、オキシ塩化リン、アリールジクロロホスフェートな
どのジクロロリン酸モノエステル、又はジアリールクロ
ロホスフェートなどのクロロリン酸ジエステルと目的化
合物に対応するヒドロキシル基含有化合物(アルコール
又はフェノール)とを、必要に応じてピリジンなどの塩
基の存在下で反応させることにより得ることができる。
なお、リン原子を環の構成原子として含む環状リン酸エ
ステル類は、前記ヒドロキシル基含有化合物として、2
価以上、好ましくは3価以上(例えば3又は4価)のヒ
ドロキシル基含有化合物[例えば、1,1,1−トリス
(ヒドロキシメチル)エタン、ペンタエリスリトールな
ど]を用いることにより製造することができる。
【0059】また、亜リン酸エステル類は、例えば、三
塩化リンと目的化合物に対応するアルコール又はフェノ
ールとを、必要に応じて塩基の存在下で反応させること
により製造できる。さらに、ホスフィン類(トリフェニ
ルホスフィンなど)は、例えば、三塩化リンと目的化合
物に対応するグリニヤール試薬(フェニルマグネシウム
ブロミドなど)との反応により得ることができる。
【0060】なお、前記一般式(1a)、(1b)、
(1c)又は(2)で表されるリン化合物については、
融点は、必ずしも55〜100℃の範囲でなくてもよ
く、例えば50〜160℃程度、好ましくは55〜10
5℃程度であってもよい。融点が低すぎると耐ブロッキ
ング性が低下しやすく、逆に高すぎると溶融するのに時
間がかかり、生産性が低下したり、基材が変質したりす
るおそれがある。リン化合物(ii)は、1種又は2種
以上混合して使用できる。
【0061】(iii)ジエステル化合物(第3の化合
物群) 本発明においては、ジエステル化合物(第3の化合物
群)として、(C)(C1)ベンゼン環がアルキル基で
置換されていてもよいハイドロキノン若しくはレゾルシ
ノール又は(C2)ベンゼン環がアルキル基で置換され
たカテコールと(D)有機一塩基酸とのジエステル化合
物が用いられる。
【0062】ジエステル化合物(iii)において、ハ
イドロキノン、レゾルシノール、カテコールのベンゼン
環上の置換基としてのアルキル基としては、メチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、
s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル基などの
炭素数1〜6程度のアルキル基などが挙げられる。なか
でも、メチル基などの炭素数1〜4程度のアルキル基が
好ましい。ハイドロキノン又はレゾルシノールにおける
ベンゼン環上のアルキル基の置換数は0、又は1〜4
(好ましくは1〜3、さらに好ましくは2又は3)であ
る。また、カテコールのベンゼン環上のアルキル基の置
換数は1〜4、好ましくは1〜3、さらに好ましくは2
又は3である。アルキル基の置換数が複数であるとき、
該アルキル基は同一であってもよく、異なっていてもよ
い。
【0063】前記(C)成分において、ベンゼン環には
アルキル基以外の置換基が結合していてもよい。このよ
うな置換基として、例えば、フッ素、塩素、臭素原子な
どのハロゲン原子;ヒドロキシル基;メトキシ、エトキ
シ基などのアルコキシ基(例えば、C1−4アルコキシ
基);フェノキシ基などのアリールオキシ基;アセチル
オキシ、プロピオニルオキシ、ベンゾイルオキシ基など
のアシルオキシ基;アセチル、プロピオニル、ベンゾイ
ル基などのアシル基;カルボキシル基;メトキシカルボ
ニル、エトキシカルボニル基などのアルコキシカルボニ
ル基;シアノ基;ニトロ基などが挙げられる。また、前
記ベンゼン環には、シクロペンタン環、シクロヘキサン
環、ベンゼン環、テトラヒドロフラン環などの3〜8員
程度の芳香族性又は非芳香族性の炭素環又は複素環が縮
合していてもよい。
【0064】前記(C1)ベンゼン環がアルキル基で置
換されていてもよいハイドロキノン若しくはレゾルシノ
ールとしては、例えば、ハイドロキノン、メチルハイド
ロキノン、2,3−ジメチルハイドロキノン、2,5−
ジメチルハイドロキノン、2,6−ジメチルハイドロキ
ノン、トリメチルハイドロキノン、レゾルシノール、4
−メチルレゾルシノール、5−メチルレゾルシノール、
2,5−ジメチルレゾルシノール、4,6−ジメチルレ
ゾルシノール、2,4,6−トリメチルレゾルシノール
などが例示できる。また、(C2)ベンゼン環がアルキ
ル基で置換されたカテコールとしては、例えば、3−メ
チルカテコール、4−メチルカテコール、トリメチルカ
テコールなどが挙げられる。
【0065】前記(D)有機一塩基酸には、脂肪族、脂
環式、芳香族又は複素環式の一塩基酸(カルボン酸、ス
ルホン酸など)が含まれる。これらのなかでも、脂肪
族、脂環式又は芳香族モノカルボン酸が好ましい。
【0066】前記脂肪族モノカルボン酸として、例え
ば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草
酸、イソ吉草酸、ピバル酸などの炭素数1〜6程度の脂
肪族モノカルボン酸(好ましくは炭素数1〜4程度の脂
肪族モノカルボン酸、特に酢酸)などが例示できる。ま
た、脂環式モノカルボン酸として、シクロペンタンカル
ボン酸、シクロヘキサンカルボン酸などの3〜8員程度
のシクロアルカンカルボン酸などが挙げられる。芳香族
カルボン酸には、例えば、安息香酸、トルイル酸、ナフ
トエ酸などの、芳香環にアルキル基(炭素数1〜4程度
のアルキル基など)、アルコキシ基(炭素数1〜4程度
のアルコキシ基など)、ハロゲン原子(フッ素、塩素、
臭素原子など)などの置換基を1又は2以上有していて
もよい芳香族カルボン酸などが含まれる。
【0067】前記ジエステル化合物の代表的な化合物と
して、ハイドロキノンジアセテート(融点:123
℃)、トリメチルハイドロキノンジアセテート(融点:
109℃)、3,4,5−トリメチルカテコールジアセ
テート(融点:120℃)などが例示される。
【0068】上記ジエステル化合物は、例えば、前記
(C)成分と前記(D)有機一塩基酸又はその反応性誘
導体(例えば、酸ハライド、活性エステル、酸無水物な
ど)とを、必要に応じて酸触媒又は塩基の存在下、公知
のエステル化法に準じて反応させることにより得ること
ができる。
【0069】また、3,4,5−トリメチルカテコール
と有機一塩基酸とのジエステル化合物は、酸触媒の存在
下、2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−2−エン−
1,4−ジオン(ケトイソホロン)と前記有機一塩基酸
に対応するアシル化剤(酸無水物、アシルハライド、エ
ノールエステル類など)とを反応させることにより得る
ことができる。
【0070】この方法において、酸触媒としては、プロ
トン酸、ルイス酸の何れも使用できる。プロトン酸とし
て、超強酸(SbF、SbF−HF、SbF−F
SO H、SbF−CFSOHなど)、硫酸、塩
酸、リン酸、フッ化ホウ素酸、p−トルエンスルホン
酸、クロロ酢酸、ピクリン酸、ヘテロポリ酸等の有機酸
及び無機酸が挙げられる。また、ルイス酸として、例え
ば、BF、BFO(C、AlCl、F
eClなどが例示できる。これらの触媒の使用量は、
例えば、ケトイソホロンに対して、0.001〜20モ
ル%、好ましくは0.01〜15モル%程度である。
【0071】また、前記酸触媒として、固体酸触媒を用
いることもできる。固体酸触媒には、強酸性イオン交換
樹脂[例えば、アンバーリスト15(オルガノ社製)な
どのスチレンジビニルベンゼンスルホン酸系イオン交換
樹脂など];超強酸性樹脂[例えば、ナフィオンNR5
0(アルドリッチ社製)などのフッ素化スルホン酸樹脂
など];ゼオライト、シリカ−アルミナなどのアルミノ
シリケート又は無機酸化物(複合酸化物を含む);担体
(例えば、グラファイト、金属硫酸塩、金属塩化物、活
性炭、イオン交換樹脂、ゼオライト、アルミナ、シリ
カ、シリカ−アルミナ、シリカ−チタニア、シリカ−ジ
ルコニア、チタニア−ジルコニア、カオリンなど、特に
多孔質担体)に前記のプロトン酸又はルイス酸を担持し
た固体酸触媒などが含まれる。固体酸触媒の使用量は、
例えば、ケトイソホロンに対して、0.1〜1000重
量%、好ましくは5〜100重量%程度である。
【0072】前記アシル化剤の使用量は、例えば、ケト
イソホロン1モルに対して、2モル以上、好ましくは3
〜10モル程度である。アシル化剤を溶媒として用いて
もよい。
【0073】ケトイソホロンとアシル化剤との反応は、
無溶媒下で行ってもよく、溶媒中で行ってもよい。前記
溶媒としては、ヘキサン、オクタン、オクテン、シクロ
ヘキサン、シクロヘキセン、ベンゼン、トルエン、キシ
レンなどの炭化水素類;酢酸、プロピオン酸などのカル
ボン酸類;塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、ク
ロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化
水素類;ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチ
ルエーテルなどのエーテル類;アセトン、メチルエチル
ケトンなどのケトン類;N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N−メチルピロリドンなどのアミド類などが挙げら
れる。
【0074】ケトイソホロンとアシル化剤とを反応させ
る際の反応温度は、例えば0〜150℃、好ましくは1
0〜100℃程度である。生成したジエステル化合物
は、例えば、濾過、濃縮、抽出、再結晶、カラムクロマ
トグラフィーなどの慣用の分離精製手段に付すことによ
り分離精製できる。
【0075】なお、こうして得られた3,4,5−トリ
メチルカテコールと有機一塩基酸とのジエステル化合物
を、酸、例えば前記プロトン酸や固体酸触媒の存在下、
水と反応させることにより、3,4,5−トリメチルカ
テコールを得ることができる。この場合、水は、通常、
ジエステル化合物に対して過剰量用いられる。この加水
分解反応における反応温度は、例えば40〜100℃程
度である。生成した3,4,5−トリメチルカテコール
は、例えば前記の分離精製手段により単離できる。
【0076】ジエステル化合物(iii)の融点は、例
えば50〜160℃程度であってもよいが、好ましくは
90〜130℃程度である。ジエステル化合物(ii
i)の融点が低すぎると耐ブロッキング性が低下しやす
く、逆に高すぎると溶融するのに時間がかかり、生産性
が低下したり、基材が変質したりする恐れがある。ジエ
ステル化合物(iii)は、1種又は2種以上混合して
使用できる。
【0077】(iv)ジシクロヘキシルフタレート(第
4の化合物) 本発明においては、固体可塑剤の一つとして、従来から
用いられてきたディレードタック用の固体可塑剤であ
り、第4の化合物であるジシクロヘキシルフタレート
(融点:65℃)も用いることができる。
【0078】(v)ヒンダードフェノール系化合物(第
5の化合物群) 次に、本発明においては、固体可塑剤の一つとして、第
5の化合物群であるヒンダードフェノール系化合物も用
いることができる。ヒンダードフェノール系化合物の具
体的なものとしては、例えば、N,N’−ヘキサメチレ
ンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒ
ドロシンナマミド)(融点:158℃)、4,4’−ブ
チリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)(融点:208℃)、1,3,5−トリス(4−t
−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジ
ル)イソシアヌレート(融点:150℃)、1,1,3
−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチ
ルフェニル)ブタン(融点:186℃)、1,6−ヘキ
サンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](融点:1
06℃)、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート]メタン(融点:110℃)、3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシ−ベンジルフォスフォネート−ジ
エチルエステル(融点:120℃)、4,4’−チオビ
ス(2−メチル−6−t−ブチルフェノール)(融点:
127℃)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t
−ブチルフェノール)(融点:128℃)、2,2’−
メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)(融点:130℃)、2,2’−メチレンビス(4
−エチル−6−t−ブチルフェノール)(融点:130
℃)、2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール(融
点:131℃)、及び4−ヒドロオキシ−メチル−2,
6−ジ−t−ブチルフェノール(融点:140℃)など
が挙げられる。
【0079】本発明において、固体可塑剤は、上記
(i)多エステル化合物、(ii)リン化合物、(ii
i)ジエステル化合物、(iv)ジシクロヘキシルフタ
レート、又は(v)ヒンダードフェノール系化合物から
選ばれる少なくとも2種の化合物が用いられ、その少な
くとも2種の化合物間の溶解度パラメータの差が3(M
J/m1/2以下である必要があるが、固体可塑剤
の組合せ及びその配合比は、特に限定されなく、例えば
(1)多エステル化合物(i)とリン化合物(ii)と
の組み合わせ、(2)多エステル化合物(i)とジエス
テル化合物(iii)との組み合わせ、(3)多エステ
ル化合物(i)とジシクロヘキシルフタレート(iv)
との組み合わせ、(4)多エステル化合物(i)とヒン
ダードフェノール系化合物(v)との組み合わせ、
(5)リン化合物(ii)とジエステル化合物(ii
i)との組み合わせ、(6)リン化合物(ii)とジシ
クロヘキシルフタレート(iv)との組み合わせ、
(7)リン化合物(ii)とヒンダードフェノール系化
合物(v)との組み合わせ、(8)ジエステル化合物
(iii)とジシクロヘキシルフタレート(iv)との
組み合わせ、(9)ジエステル化合物(iii)とヒン
ダードフェノール系化合物(v)との組み合わせ、(1
0)ジシクロヘキシルフタレート(iv)とヒンダード
フェノール系化合物(v)との組み合わせや、(11)
多エステル化合物(i)とリン化合物(ii)とジエス
テル化合物(iii)との組み合わせ、(12)多エス
テル化合物(i)とジエステル化合物(iii)とジシ
クロヘキシルフタレート(iv)との組み合わせなどが
挙げられる。
【0080】前記5種の化合物群のうちの少なくとも2
種の化合物群に含まれる化合物は、それぞれ、固体可塑
剤全量に対して、例えば1〜99重量%程度、特に5〜
95重量%程度、中でも5〜80重量%程度であるのが
好ましい。また、上記の5種の化合物群のうち少なくと
も2種の化合物群に含まれる化合物を組み合わせて用い
る場合を含め、一般に2種以上の固体可塑剤を併用する
場合には、該2種以上の固体可塑剤のうち1つの固体可
塑剤と他の何れかの固体可塑剤(例えば、モル数の最も
多い2種の固体可塑剤)の比率(モル比)が、1:0.
7〜1:1.3程度(特に、1:0.8〜1:1.2程
度)であるのが、再結晶化防止の点から好ましい。ま
た、3種以上の固体可塑剤を用いる場合、任意の2種の
固体可塑剤の比率(モル比)が上記範囲であるのも好ま
しい。
【0081】また、本発明において、固体可塑剤の総含
有量は、熱可塑性樹脂(A)100重量部に対して、例
えば30〜1000重量部、好ましくは100〜100
0重量部、さらに好ましくは150〜900重量部、特
に200〜800重量部程度である。固体可塑剤の含有
量が30重量部より少ないと、加熱時に十分な粘着性が
発現しない場合が生じ、また、1000重量部よリ多い
と、凝集力が低下し十分な接着強度が発現しないことが
ある。
【0082】本発明の感熱性粘着剤組成物は、上記のよ
うに特定の固体可塑剤を複数含有しているので、粘着性
を発現する温度が高く、ラベルの貼付温度では溶融して
容易に可塑化されるだけでなく、固体可塑剤の再結晶化
が遅延され、高い透明性及び接着性が長期に亘って持続
する。
【0083】本発明では、必要に応じて上記(i)〜
(v)の5種以外の固体可塑剤を、本発明の効果を損な
わない範囲で併用してもよい。併用し得る他の固体可塑
剤としては、例えば、フタル酸ジフェニル、フタル酸
ジヘキシル、フタル酸ジイソヘキシル、フタル酸ジナフ
チル等のフタル酸エステル類;イソフタル酸ジメチ
ル、イソフタル酸ジベンジル、イソフタル酸ジジシクロ
ヘキシル等のイソフタル酸エステル類;テレフタル酸
ジメチル、テレフタル酸ジベンジル、テレフタル酸ジジ
シクロヘキシル等のテレフタル酸エステル類;2−
(2’− ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフ
ェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ
−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロ
ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス[4−
(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H
−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]等のト
リアゾール化合物;安息香酸スクロース、二安息香酸
エチレングリコール、三安息香酸トリメチロールエタ
ン、三安息香酸グリセリド、四安息香酸ペンタエリスロ
ット、八酢酸スクロース、クエン酸トリシクロヘキシ
ル、N−シクロヘキシル−p−トルエンスルホンアミ
ド、尿素誘導体、塩化パラフィン等が挙げられる。
【0084】3.粘着付与剤 本発明の感熱性粘着剤組成物は、必要に応じて粘着付与
剤を含有してもよい。使用し得る粘着付与剤としては、
例えば、テルペン樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石
油樹脂、クマロン−インデン樹脂、スチレン系樹脂、フ
ェノール樹脂、テルペン−フェノール樹脂、ロジン誘導
体(ロジン、重合ロジン、水添ロジン及びそれらのグリ
セリン、ペンタエリスリトール等とのエステル、樹脂酸
ダイマー等)、キシレン樹脂等の樹脂類を挙げることが
できる。これらの粘着付与剤は、2種以上併用してもよ
い。
【0085】粘着付与剤の含有量は、特に限定されるも
のではないが、熱可塑性樹脂と前記固体可塑剤との組合
せに応じて適宜選択でき、通常、熱可塑性樹脂100重
量部に対して10〜600重量部程度であり、20〜5
00重量部程度が好ましい。
【0086】4.その他添加剤 本発明の感熱性粘着剤組成物には、上記粘着付与剤の他
に、特性を損なわない範囲で慣用の添加剤、例えば、消
泡剤、塗布性改良剤、増粘剤、滑剤、安定剤(酸化防止
剤、紫外線吸収剤、熱安定剤等)、帯電防止剤、ブロッ
キング防止剤(無機粒子、有機粒子等)を添加してもよ
い。
【0087】5.感熱性粘着剤層 本発明の感熱性粘着剤組成物は、透明基材の少なくとも
一方の面に、感熱性粘着剤層を形成(塗工、積層)する
ことにより、感熱性粘着剤積層体である感熱性粘着テー
プ又は粘着シート等が得られる。すなわち、感熱性粘着
剤層は、上記の熱可塑性樹脂、固体可塑剤、及び、更に
所望により、粘着付与剤や他の添加剤を含有する感熱性
粘着剤組成物を、透明基材上に塗工することにより形成
できる。例えば、熱可塑性樹脂が水に分散している水性
組成物を塗工したり、感熱性粘着剤組成物を有機溶剤に
溶解させて塗工したり、或いは感熱性粘着剤組成物を加
熱溶融して塗工することにより感熱性粘着剤層を形成で
きる。これらの中でも、熱可塑性樹脂が水に分散してい
る水性組成物を塗工する方法が好ましい。
【0088】感熱性粘着剤組成物の分散に用いる分散剤
としては、特に限定されるものではなく、従来よリ公知
のアニオン系、ノニオン系分散剤等の何れをも使用する
ことができる。アニオン系分散剤としては、カルボン酸
塩、硫酸エステル塩、スルホン酸塩、リン酸エステル塩
等を挙げることができ、これらの中でもカルボン酸アン
モニウム塩が好ましい。ノニオン系分散剤としては、ポ
リエチレングリコール型のもの、多価アルコール型のも
のなどを挙げることができる。
【0089】水性組成物の調製法も、従来より公知の各
種の方法を採用することができる。例えば、調製法とし
て、本発明の感熱性粘着剤組成物を構成する各成分を予
め混合した後に水に分散させる方法、熱可塑性樹脂エマ
ルジョン又は粘着付与剤エマルジョンに固体可塑剤を分
散させた後にこれらのエマルジョンを混合する方法、固
体可塑剤を水に分散させておき、この分散液に熱可塑性
樹脂エマルジョン及び粘着付与剤エマルジョンを混合す
る方法等が挙げられる。固体可塑剤をエマルジョン又は
水に分散させる方法としては、溶融させた固体可塑剤を
分散させる方法、固体可塑剤を微粉末にしながら分散さ
せる方法、及び微粉末にした固体可塑剤を分散させる方
法等を例示することができる。
【0090】なお、熱可塑性樹脂エマルジョンは、乳化
重合により調製してもよく、また、乳化重合以外の方法
により重合体を得た後、必要に応じて添加剤を用いるこ
とによりエマルジョン化して調製してもよい。例えば、
水溶性の有機溶剤(例えば、イソプロピルアルコールな
どのアルコールなど)の存在下で重合した重合体を含む
有機溶液に添加剤(例えば、乳化剤、pH調整剤、酸な
ど)を添加した後、水を添加してエマルジョン化し、そ
の後、有機溶剤を除去することにより熱可塑性樹脂エマ
ルジョンを調製することができる。
【0091】水性組成物中の固体可塑剤の平均粒子径
は、好ましくは0.5〜20μm程度であり、さらに好
ましくは1〜15μm程度である。平均粒子径が0.5
μmよリ小さいと耐ブロッキング性が低下したり、粉砕
に時間を要して生産性が低下するおそれがある。平均粒
子径が20μmを超えると塗工面がざらつき、ラベルと
したときの品質が低下するおそれがある。
【0092】感熱性粘着剤組成物の塗工方法としては、
例えばロールコーター、エヤナイフコーター、ブレード
コーター、ロッドコーター、バーコーター、コンマコー
ター、グラビアコーター、シルクスクリーンコーター等
を用いた方法を挙げることができる。感熱性粘着剤層
は、グラビア印刷機などを用いた印刷により形成するこ
ともできる。感熱性粘着剤層の厚みは、例えば4〜20
μm、好ましくは5〜15μmである。
【0093】6.透明基材 本発明における透明基材は、透明性を有するものであれ
ば特に限定されず、紙、塗工紙、プラスチックシート又
はフィルム、ガラス等を挙げることができ、好ましくは
プラスチックシート又はフィルムである。プラスチック
シート又はフィルムを構成するポリマーとしては、例え
ば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ(メタ)アクリ
ル酸エステル、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、
エチレン−ビニルアルコール共重合体、酢酸セルロース
等のセルロース誘導体、ポリエステル(ポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリア
ルキレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、
ポリブチレンナフタレート等のポリアルキレンナフタレ
ート等)、ポリカーボネート、ポリアミド(ポリアミド
6、ポリアミド6/6、ポリアミド6/10、ポリアミ
ド6/12等)、ポリエステルアミド、ポリエーテル、
ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエステル
等が挙げられ、更にこれらの共重合体、ブレンド物、架
橋物を用いてもよい。基材は単層であっても、複層であ
ってもよい。
【0094】7.感熱性粘着剤積層体 本発明において、透明基材の少なくとも一方の面に、感
熱性粘着剤層を形成(塗工、積層)した感熱性粘着剤積
層体は、感熱性粘着テープや感熱性粘着シートなどとし
て用いられる。本発明の感熱性粘着剤積層体は、用いる
固体可塑剤を、特定のものの中から、選ばれる少なくと
も2種であって、かつ特定範囲の溶解度パラメータのも
のにすることにより、粘着性が発現した後、固体可塑剤
が再結晶せず、又は再結晶化が遅延し、その結果、透明
性や粘着性が粘着性発現時の如く持続する効果を奏す
る。そのため、感熱性粘着剤積層体は、上記の感熱性粘
着テープや感熱性粘着シートのみに限定されずに、被着
体に貼付した後にも、長期間に亘り高い透明性と粘着性
を保持できるので、透明ラベルや透明保護フィルムなど
の種々の用途に用いることができる。
【0095】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を更に詳しく
説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるも
のではない。なお、実施例及び比較例において、固体可
塑剤の平均粒子径は、レーザ回折式粒度分布測定装置
((株)堀場製作所製、LA−500)によリ測定し、
メジアン径で記載した。
【0096】[調製例1](固体可塑剤水分散液1の調
製) 固体可塑剤として、ビス(シス−3,3,5−トリメチ
ルシクロヘキシル)フタレート(融点:93℃、溶解度
パラメータ:20.2(MJ/m1/2)100重
量部、分散剤としてアニオン系界面活性剤(ポリカルボ
ン酸アンモニウム塩)8重量部及び水80重量部を混合
し、ボールミルを用いて平均粒子径が2.8μmになる
まで粉砕することにより、ビス(シス−3,3,5−ト
リメチルシクロヘキシル)フタレートの水分散液(固体
可塑剤水分散液1)を得た。
【0097】[調製例2](固体可塑剤水分散液2の調
製) 固体可塑剤として、レゾシノールビス[ジ(2,6−ジ
メチルフェニル)ホスフェート](融点:95℃、溶解
度パラメータ:21.7(MJ/m1/2)100
重量部、分散剤としてアニオン系界面活性剤(ポリカル
ボン酸アンモニウム塩)10重量部及び水80重量部を
混合し、ボールミルを用いて平均粒子径が2.8μmに
なるまで粉砕することにより、レゾシノールビス[ジ
(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート]の水分散
液(固体可塑剤水分散液2)を得た。
【0098】[調製例3](固体可塑剤水分散液3の調
製) 固体可塑剤として、トリメチルハイドロキノンジアセテ
ート(融点:109℃、溶解度パラメータ:22.5
(MJ/m1/2)100重量部、分散剤としてア
ニオン系界面活性剤(ポリカルボン酸アンモニウム塩)
10重量部及び水80重量部を混合し、ボールミルを用
いて平均粒子径が2.4μmになるまで粉砕することに
より、トリメチルハイドロキノンジアセテートの水分散
液(固体可塑剤水分散液3)を得た。
【0099】[調製例4](固体可塑剤水分散液4の調
製) 固体可塑剤として、4,4’−ブチリデンビス(3−メ
チル−6−t−ブチルフェノール)(融点:210℃、
溶解度パラメータ:23.0(MJ/m /2)1
00重量部、分散剤としてアニオン系界面活性剤(ポリ
カルボン酸アンモニウム塩)10重量部及び水80重量
部を混合し、ボールミルを用いて平均粒子径が2.5μ
mになるまで粉砕することにより、4,4’−ブチリデ
ンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)の水
分散液(固体可塑剤水分散液4)を得た。
【0100】[調製例5](固体可塑剤水分散液5の調
製) 固体可塑剤として、ジシクロヘキシルフタレート(融
点:65℃、溶解度パラメータ:22.0(MJ/
1/2)100重量部、分散剤としてアニオン系
界面活性剤(ポリカルボン酸アンモニウム塩)8重量部
及び水80重量部を混合し、ボールミルを用いて平均粒
子径が2.6μmになるまで粉砕することにより、ジシ
クロヘキシルフタレートの水分散液(固体可塑剤水分散
液5)を得た。
【0101】[調製例6](固体可塑剤水分散液6の調
製) 固体可塑剤として、2−(2’−ヒドロキシ−3’,
5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール
(融点:154℃、溶解度パラメータ:24.4(MJ
/m1/2)100重量部、分散剤としてアニオン
系界面活性剤(ポリカルボン酸アンモニウム塩)12重
量部及び水80重量部を混合し、ボールミルを用いて平
均粒子径が2.4μmになるまで粉砕することにより、
2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチル
フェニル)ベンゾトリアゾールの水分散液(固体可塑剤
水分散液6)を得た。
【0102】[調製例7](固体可塑剤水分散液7の調
製) 固体可塑剤として、1,1,3−トリス(2−メチル−
4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン(融
点:186℃、溶解度パラメータ:23.8(MJ/m
1/2)100重量部、分散剤としてアニオン系界
面活性剤(ポリカルボン酸アンモニウム塩)10重量部
及び水80重量部を混合し、ボールミルを用いて平均粒
子径が2.5μmになるまで粉砕することにより、1,
1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t
−ブチルフェニル)ブタンの水分散液(固体可塑剤水分
散液7)を得た。
【0103】[実施例1](感熱性粘着剤組成物1の調
製) 上記で調製した固体可塑剤水分散液1と2とを、固形分
モル比で、ビス(シス−3,3,5−トリメチルシクロ
ヘキシル)フタレート:レゾシノールビス[ジ(2,6
−ジメチルフェニル)ホスフェート]=1:1となるよ
うに配合した固体可塑剤水分散液中に、熱可塑性樹脂と
して、アクリル系重合体(2−エチルヘキシルアクリレ
ート−n−ブチルメタクリレート−スチレン−アクリル
酸共重合体、ガラス転移温度Tg:26℃)の水系エマ
ルジョン、粘着付与剤として、テルペンフェノール樹脂
の水系分散液及び水を加えて、均一になるまで攪拌し、
固形分濃度52重量%の感熱性粘着剤組成物1を得た。
このときの配合割合は、固体可塑剤100重量部に対し
て熱可塑性樹脂(アクリル系重合体)42重量部、粘着
付与剤(テルペンフェノール樹脂)25重量部であっ
た。
【0104】(感熱性粘着シート1の作製) 上記で調製した感熱性粘着剤組成物1を秤量84.9g
/mの片アート紙の原紙面(裏面)及び厚さ25μm
の表面をコロナ放電処理したポリエチレンテレフタレー
トフィルム(以下、単に「PETフィルム」ともいう)
に、バーコーターを用いて乾燥後の塗工量が12g/m
となるように塗工し、40℃で5分間乾燥させて感熱
性粘着シート1を得た。
【0105】[実施例2](感熱性粘着剤組成物2の調
製) 上記で調製した固体可塑剤水分散液1と3とを、固形分
モル比で、ビス(シス−3,3,5−トリメチルシクロ
ヘキシル)フタレート:トリメチルハイドロキノンジア
セテート=0.8:1となるように配合した固体可塑剤
水分散液中に、熱可塑性樹脂として、アクリル系重合体
(2−エチルヘキシルアクリレート−n−ブチルメタク
リレート−スチレン−アクリル酸共重合体、ガラス転移
温度Tg:26℃)の水系エマルジョン、粘着付与剤と
して、水素添加テルペン樹脂の水系分散液及び水を加え
て、均一になるまで攪拌し、固形分濃度51重量%の感
熱性粘着剤組成物2を得た。このときの配合割合は、固
体可塑剤100重量部に対して熱可塑性樹脂(アクリル
系重合体)33重量部、粘着付与剤(水素添加テルペン
樹脂)33重量部であった。
【0106】(感熱性粘着シート2の作製)上記で調製
した感熱性粘着剤組成物2を秤量84.9g/mの片
アート紙の原紙面(裏面)及び厚さ25μmの表面をコ
ロナ放電処理したPETフィルムに、バーコーターを用
いて乾燥後の塗工量が12g/mとなるように塗工
し、40℃で5分間乾燥させて感熱性粘着シート2を得
た。
【0107】[実施例3](感熱性粘着剤組成物3の調
製) 上記で調製した固体可塑剤水分散液1と4を、固形分モ
ル比で、ビス(シス−3,3,5−トリメチルシクロヘ
キシル)フタレート:4,4’−ブチリデンビス(3−
メチル−6−t−ブチルフェノール)=1:1となるよ
うに配合した固体可塑剤水分散液中に、熱可塑性樹脂と
して、スチレン−ブタジエン−アクリル酸共重合体(ガ
ラス転移温度Tg:22℃)の水系エマルジョン、粘着
付与剤として、ロジン樹脂の水系分散液及び水を加え
て、均一になるまで攪拌し、固形分濃度53重量%の感
熱性粘着剤組成物3を得た。このときの配合割合は、固
体可塑剤100重量部に対して熱可塑性樹脂(スチレン
−ブタジエン−アクリル酸共重合体)33重量部、粘着
付与剤(ロジン樹脂)33重量部であった。
【0108】(感熱性粘着シート3の作製)上記で調製
した感熱性粘着剤組成物3を秤量84.9g/mの片
アート紙の原紙面(裏面)及び厚さ25μmの表面をコ
ロナ放電処理したPETフィルムに、バーコーターを用
いて乾燥後の塗工量が12g/mとなるように塗工
し、40℃で5分間乾燥させて感熱性粘着シート3を得
た。
【0109】[実施例4](感熱性粘着剤組成物4の調
製) 上記で調製した固体可塑剤水分散液1と2と4とを、固
形分モル比で、ビス(シス−3,3,5−トリメチルシ
クロヘキシル)フタレート:レゾシノールビス[ジ
(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート]:4,
4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフ
ェノール)=1:1:1となるように配合した固体可塑
剤水分散液中に、熱可塑性樹脂として、アクリル系重合
体(2−エチルヘキシルアクリレート−n−ブチルメタ
クリレート−スチレン−アクリル酸共重合体、ガラス転
移温度Tg:26℃)の水系エマルジョン、粘着付与剤
として、テルペンフェノール樹脂の水系分散液及び水を
加えて、均一になるまで攪拌し、固形分濃度52重量%
の感熱性粘着剤組成物4を得た。このときの配合割合
は、固体可塑剤100重量部に対して熱可塑性樹脂(ア
クリル系重合体)50重量部、粘着付与剤(テルペンフ
ェノール樹脂)32重量部であった。
【0110】(感熱性粘着シート4の作製)上記で調製
した感熱性粘着剤組成物4を秤量84.9g/mの片
アート紙の原紙面(裏面)及び厚さ25μmの表面をコ
ロナ放電処理したPETフィルムに、バーコーターを用
いて乾燥後の塗工量が12g/mとなるように塗工
し、40℃で5分間乾燥させて感熱性粘着シート4を得
た。
【0111】[実施例5](感熱性粘着剤組成物5の調
製) 上記で調製した固体可塑剤水分散液2と6とを、固形分
モル比で、レゾシノールビス[ジ(2,6−ジメチルフ
ェニル)ホスフェート]:2−(2’−ヒドロキシ−
3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾ
ール=1:1となるように配合した固体可塑剤水分散液
中に、熱可塑性樹脂として、アクリル系重合体(2−エ
チルヘキシルアクリレート−n−ブチルメタクリレート
−スチレン−アクリル酸共重合体、ガラス転移温度T
g:26℃)の水系エマルジョン、粘着付与剤として、
テルペンフェノール樹脂の水系分散液及び水を加えて、
均一になるまで攪拌し、固形分濃度53重量%の感熱性
粘着剤組成物5を得た。このときの配合割合は、固体可
塑剤100重量部に対して熱可塑性樹脂(アクリル系重
合体)42重量部、粘着付与剤(テルペンフェノール樹
脂)25重量部であった。
【0112】(感熱性粘着シート5の作製)上記で調製
した感熱性粘着剤組成物5を秤量84.9g/mの片
アート紙の原紙面(裏面)及び厚さ25μmの表面をコ
ロナ放電処理したPETフィルムに、バーコーターを用
いて乾燥後の塗工量が12g/mとなるように塗工
し、40℃で5分間乾燥させて感熱性粘着シート5を得
た。
【0113】[実施例6](感熱性粘着剤組成物6の調
製) 上記で調製した固体可塑剤水分散液1と5とを、固形分
モル比で、ビス(シス−3,3,5−トリメチルシクロ
ヘキシル)フタレート:ジシクロヘキシルフタレート=
1:1.4となるように配合した固体可塑剤水分散液中
に、熱可塑性樹脂として、アクリル系重合体(2−エチ
ルヘキシルアクリレート−n−ブチルメタクリレート−
スチレン−アクリル酸共重合体、ガラス転移温度Tg:
26℃)の水系エマルジョン、粘着付与剤として、テル
ペンフェノール樹脂の水系分散液及び水を加えて、均一
になるまで攪拌し、固形分濃度54重量%の感熱性粘着
剤組成物6を得た。このときの配合割合は、固体可塑剤
100重量部に対して熱可塑性樹脂(アクリル系重合
体)42重量部、粘着付与剤(テルペンフェノール樹
脂)25重量部であった。
【0114】(感熱性粘着シート6の作製)上記で調製
した感熱性粘着剤組成物6を秤量84.9g/mの片
アート紙の原紙面(裏面)及び厚さ25μmの表面をコ
ロナ放電処理したPETフィルムに、バーコーターを用
いて乾燥後の塗工量が12g/mとなるように塗工
し、40℃で5分間乾燥させて感熱性粘着シート6を得
た。
【0115】[比較例1](感熱性粘着剤組成物7の調
製) 上記で調製したジシクロヘキシルフタレートの水分散液
(固体可塑剤水分散液5)中に、熱可塑性樹脂としての
アクリル系重合体(2−エチルヘキシルアクリレート−
n−ブチルメタクリレート−スチレン−アクリル酸共重
合体、ガラス転移温度Tg:26℃)の水系エマルジョ
ン、粘着付与剤として、テルペンフェノール樹脂の水系
分散液及び水を加えて、均一になるまで攪拌し、固形分
濃度54重量%の感熱性粘着剤組成物7を得た。このと
きの配合割合は、固体可塑剤100重量部に対して熱可
塑性樹脂(アクリル系重合体)42重量部、粘着付与剤
(テルペンフェノール樹脂)25重量部であった。
【0116】(感熱性粘着シート7の作製)上記で調製
した感熱性粘着剤組成物7を秤量84.9g/mの片
アート紙の原紙面(裏面)及び厚さ25μmの表面をコ
ロナ放電処理したPETフィルムに、バーコーターを用
いて乾燥後の塗工量が12g/mとなるように塗工
し、40℃で5分間乾燥させて感熱性粘着シート7を得
た。
【0117】[比較例2](感熱性粘着剤組成物8の調
製) 上記で調製した固体可塑剤水分散液1と6とを、固形分
モル比で、ビス(シス−3,3,5−トリメチルシクロ
ヘキシル)フタレート:2−(2’−ヒドロキシ−
3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾ
ール=1:1となるように配合した固体可塑剤水分散液
中に、熱可塑性樹脂として、アクリル系重合体(2−エ
チルヘキシルアクリレート−n−ブチルメタクリレート
−スチレン−アクリル酸共重合体、ガラス転移温度T
g:26℃)の水系エマルジョン、粘着付与剤として、
テルペンフェノール樹脂の水系分散液及び水を加えて、
均一になるまで攪拌し、固形分濃度51重量%の感熱性
粘着剤組成物8を得た。このときの配合割合は、固体可
塑剤100重量部に対して熱可塑性樹脂(アクリル系重
合体)42重量部、粘着付与剤(テルペンフェノール樹
脂)25重量部であった。
【0118】(感熱性粘着シート8の作製)上記で調製
した感熱性粘着剤組成物8を秤量84.9g/mの片
アート紙の原紙面(裏面)及び厚さ25μmの表面をコ
ロナ放電処理したPETフィルムに、バーコーターを用
いて乾燥後の塗工量が12g/mとなるように塗工
し、40℃で5分間乾燥させて感熱性粘着シート8を得
た。
【0119】[比較例3](感熱性粘着剤組成物9の調
製) 上記で調製した固体可塑剤水分散液1と7とを、固形分
モル比で、ビス(シス−3,3,5−トリメチルシクロ
ヘキシル)フタレート:1,1,3−トリス(2−メチ
ル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン
=1:1となるように配合した固体可塑剤水分散液中
に、熱可塑性樹脂として、アクリル系重合体(2−エチ
ルヘキシルアクリレート−n−ブチルメタクリレート−
スチレン−アクリル酸共重合体、ガラス転移温度Tg:
26℃)の水系エマルジョン、粘着付与剤として、テル
ペンフェノール樹脂の水系分散液及び水を加えて、均一
になるまで攪拌し、固形分濃度53重量%の感熱性粘着
剤組成物9を得た。このときの配合割合は、固体可塑剤
100重量部に対して熱可塑性樹脂(アクリル系重合
体)42重量部、粘着付与剤(テルペンフェノール樹
脂)25重量部であった。
【0120】(感熱性粘着シート9の作製)上記で調製
した感熱性粘着剤組成物9を秤量84.9g/mの片
アート紙の原紙面(裏面)及び厚さ25μmの表面をコ
ロナ放電処理したPETフィルムに、バーコーターを用
いて乾燥後の塗工量が12g/mとなるように塗工
し、40℃で5分間乾燥させて感熱性粘着シート9を得
た。
【0121】(1)性能評価試験(接着強度及び透明
性) PETフィルムに塗工して得られた感熱性粘着シートを
幅25mm、長さ125mmの大きさに切断して試験片
とした。この試験片を120℃で30秒間加熱して粘着
性を発現させ、ガラス板[岩城硝子(株)製、Micr
o S1ideG1ass 白緑磨)上に置き、ゴムロ
ールで2kgの荷重をかけて1往復することにより貼付
した。これを23℃、50%RHの雰囲気下に放置し、
1日後、1ヶ月後、3ヶ月後、6ヶ月後に接着強度試験
を行った。接着強度試験は、引張リ試験機(オリエンテ
ック社製、テンシロンUCT−5T)を使用して、引張
り速度300mm/分、剥離角度180°で接着力を測
定した。また、透明性を目視で観察した。その結果を表
1に示す。
【0122】(2)性能評価試験(耐ブロッキング性) 片アート紙に塗工して得られた感熱性粘着シート4枚を
アート紙の光沢面(表面)と感熱性粘着剤組成物を塗工
した面(裏面)とが接するように重ね、500gf/c
の荷重をかけて40℃の雰囲気下に24時間放置し
た後、以下の基準で耐ブロッキング性の評価を行った。
その結果を表1に示す。 5:剥離抵抗なく剥離した。 4:剥離時に若干音を発しながら剥離した。 3:剥離時に連続的に音を発しながら剥離した。 2:剥離時に紙の繊維が一部粘着剤層に残った。 1:ブロッキングによリ紙が破れた。
【0123】
【表1】
【0124】表1の結果から、比較例1の感熱性粘着シ
ートは1ヶ月後に、比較例2、3の感熱性粘着シートは
3ヶ月後に、固体可塑剤が再結晶化して不透明になり、
接着強度が0になってしまうのに対して、実施例1〜6
の感熱性粘着シートは、6ヶ月後でも高い透明性、接着
強度を維持しており、また、耐ブロッキング性に優れて
いることが分かる。
【0125】
【発明の効果】本発明の感熱性粘着剤組成物は、特定の
固体可塑剤を2種以上組み合わせ、かつ固体可塑剤間の
溶解度パラメータが特定範囲内であるものを用いるの
で、粘着性を発現する温度が高いだけでなく、固体可塑
剤の再結晶化が遅延し、優れた透明性及び接着強度が長
期間持続する。そのため、これを用いて得られる感熱性
粘着テープ又は感熱性粘着シートなどは、より高い温度
で加熱乾燥できると共に、長期間保存してもブロッキン
グが生じず、しかも長期に亘って、高い透明性及び接着
強度を維持できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹本 伸 兵庫県姫路市余部区上余部500 (72)発明者 奥山 直人 兵庫県姫路市余部区上余部500 Fターム(参考) 4F100 AK01A AK25 AK33 AK42 AR00B BA02 BA07 CA04A EJ55 GB90 JB16A JL12 JL12A JN01 JN01B 4J004 AA04 AA05 AA06 AA09 AA10 AA14 AB03 CA02 CA03 CA04 CA05 CA06 CB02 CC02 DB01 FA01 4J040 BA031 CA011 CA041 CA091 DA061 DA071 DB041 DB051 DB061 DC021 DE021 DE031 DF021 EF001 HB30 HB35 HD11 HD24 JA09 JB01 KA31 LA06 LA08 LA10 NA06 NA21 PA23

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂と固体可塑剤とを主成分と
    する感熱性粘着剤組成物において、固体可塑剤が、少な
    くとも2種の化合物からなり、かつ該少なくとも2種の
    化合物間のFedorsの方法による溶解度パラメータ
    の差が3(MJ/m1/2以下であることを特徴と
    する感熱性粘着剤組成物。
  2. 【請求項2】 固体可塑剤が、(i)(A)(A1)1
    若しくは複数のアルキル基で置換され且つ置換基の炭素
    数の合計が3以上である置換シクロヘキサン環若しくは
    置換シクロヘキセン環を有するアルコール又は(A2)
    6員炭素環を少なくとも含む橋かけ環を有するアルコー
    ルと(B)多塩基酸との多エステル化合物、(ii)融
    点が55〜100℃のリン化合物、又は下記式(1
    a)、(1b)、(1c)若しくは(2)で表されるリ
    ン化合物、(iii)(C)(C1)ベンゼン環がアル
    キル基で置換されていてもよいハイドロキノン若しくは
    レゾルシノール又は(C2)ベンゼン環がアルキル基で
    置換されたカテコールと(D)有機一塩基酸とのジエス
    テル化合物、(iv)ジシクロヘキシルフタレート、及
    び(v)ヒンダードフェノール系化合物の5種の化合物
    群のうち少なくとも2種の化合物群に含まれる化合物の
    組み合わせにより構成されていることを特徴とする請求
    項1記載の感熱性粘着剤組成物。 【化1】 (式中、R、R、R、R、R1a、R3a、R
    4a、R、R、Rは、それぞれ炭化水素基又は複
    素環式基を示し、Aは、2価の炭化水素基又は複素環式
    基を示し、kは、0又は1を示し、nは、1〜3の整数
    を示す。但し、R 1a、R3a及びR4aは、同時にフ
    ェニル基又は4−t−ブチルフェニル基ではない。式
    (1a)におけるRとRとA、RとRとA、式
    (1b)におけるR1aとR3aとR4a、式(1c)
    におけるRとRとR、式(2)におけるRとR
    とRは、それぞれ2以上の基が互いに結合してリン
    原子を含む環を形成していてもよい。)
  3. 【請求項3】 多エステル化合物(i)が、(A11)
    1若しくは複数のアルキル基で置換され且つ置換基の炭
    素数の合計が3以上である置換シクロヘキサノール又は
    (A21)ヒドロキシル基又はヒドロキシメチル基が結
    合した6員飽和炭素環を少なくとも含む橋かけ環を有す
    るアルコールと(B)多塩基酸との多エステル化合物で
    あることを特徴とする請求項2記載の感熱性粘着剤組成
    物。
  4. 【請求項4】 少なくとも2種の固体可塑剤のうち、1
    つの固体可塑剤と、他の何れかの固体可塑剤との比率
    (モル比)が、1:0.7〜1:1.3の範囲であるこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の感
    熱性粘着剤組成物。
  5. 【請求項5】 固体可塑剤の総含有量が、熱可塑性樹脂
    100重量部に対して30〜1000重量部であること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の感熱
    性粘着剤組成物。
  6. 【請求項6】 さらに、粘着付与剤を含有することを特
    徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の感熱性粘
    着剤組成物。
  7. 【請求項7】 熱可塑性樹脂が、水に分散した水性組成
    物であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項
    に記載の感熱性粘着剤組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1項に記載の感
    熱性粘着剤組成物から構成される粘着剤層が、透明基材
    の少なくとも一方の面に設けられていることを特徴とす
    る感熱性粘着剤積層体。
  9. 【請求項9】 感熱性粘着剤積層体が、テープ又はシ
    ートであることを特徴とする請求項8記載の感熱性粘着
    剤積層体。
  10. 【請求項10】 透明基材の少なくとも一方の面に、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の感熱性粘着剤組成
    物を塗工して粘着剤層を設けることを特徴とする感熱性
    粘着剤積層体の製造方法。
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