JP4392132B2 - 感熱性粘着材料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、常温では非粘着性であるが加熱により粘着性が発現し、しかも粘着性発現後も粘着性が持続する感熱性粘着シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ラベル用粘着シートを、価格表示用ラベル、商品表示(バーコード)用ラベル、品質衰示用ラベル、計量表示用ラベル、広告宣伝用ラベル(ステッカー)等のラベル用途として使用することが増加している。その記録方式もインクジェット記録方式、感熱記録方式、感圧記録方式等様々な方式がある。従来よりラベルの情報記録面とは反対面に、粘着剤層と剥離紙を積層した構成の一般的な粘着シートが、貼り合わせ時に剥離紙を剥がし加圧のみで簡便に貼り合わせることのできるため広く使用されている。しかし、一般的な構成の粘着シートは、剥離紙を剥離して使用するが、剥離された剥離紙は回収されて再利用され難く、ほとんどの場合廃棄処分されている。また、いわゆる粘着剤層はタックをもっており、剥離紙を剥がした後の取り扱いが非常に難しく、被着体に不用意に貼り付けてしまったときに貼り直すために粘着シートを剥がそうとすると、粘着シートがカールしたりしわが入ったりし、最悪の場合にはシートが破れるという問題があった。
【0003】
近年では、常温では粘着性を示さず剥離紙を必要としない感熱性粘着シートが注目されている。感熱性粘着剤は、固体可塑剤および/または液体可塑剤と熱可塑性樹脂エマルジョンを必須成分とし、これらに粘着付与剤等を混合したもので、これらの混合物を支持体上の印刷面の反対面に塗工することにより感熱性粘着材料が得られる。感熱性粘着材料の粘着剤層表面は、常温では全く粘着性を示さないが、加熱することにより粘着性が発現し、熱源を取り去った後でも暫くの間粘着性を維持するものであり、加熱によりまず固体可塑剤が融解し、熱可塑性樹脂と粘着付与剤を溶解することにより粘着性が発現すると考えられている。また液体可塑剤については一般的にマイクロカプセルにより内包されており、加熱によりシェル破壊、シェル透過が生じ前記同様に熱可塑性樹脂エマルジョンと粘着付与剤を溶解することにより粘着性が発現すると考えられている。感熱性粘着材料は、前記の一般的な粘着材料のように剥離紙を使用しないため、省資源、環境問題の点から有利である。
更に、被着体に当接させてから感熱性粘着材料を加熱すれば接着できるため、貼付ミスを防止できる。
【0004】
このような利点を有する感熱性粘着材料であっても、従来のものには問題点を有するものもあった。その問題点の一つとして粘着力が挙げられる。近年、食品POS業界等では環境間題特にダイオキシン発生対策で食品ラップを塩ビラップからポリオレフィンラップに切り替わりつつある。このようなラップの上にPOSラベルを貼り付けられているが、ポリオレフィンラップでは塩ビラップよりも粘着剤との密着性、濡れ性が非常に弱く簡単に剥がれてしまうという問題点がつきまとっている。一般の粘着剤と剥離紙よりなる粘着材料についてはこのようなラップに対して対策がなされてきつつある。従来よりある感熱性粘着材料についてもこのようなラップに対する粘着力を高める努力はされてきているが、未だ十分に満足しうるものはできていない。
【0005】
間題点の二つ目として、低温環境または低温被着体への粘着力の低下が挙げられる。前述した近年のPOS業界への感熱性粘着材料の需要の高まりの中で、肉や魚などの生鮮食品への利用がある。これらのものは鮮度を保つ為に冷凍して保管されてる。このような冷凍された被着体への貼付けはもちろんのこと、低温の環境下においての貼付けもなされている。このように低温環境または低温被着体への利用の高まりの中で十分に満足しうるものはできていない。また、低温環境または低温被着体のみならず、POSラベルでは温かいお惣菜など、常温以上の環境または被着体にも利用され、低温〜常温〜高温の広範囲の温度環境においての対応が要求されている。しかし、これまでの感熱性粘着材料では、広範の温度環境または被着体に対応できおらず、スーパーなどにおいて、利用しづらい。特開昭64−4681号公報において、Tgの異なる樹脂を用いTgの低い樹脂をTgの高い樹脂で包む熱可塑性樹脂エマルジョンを用いる手段を開示しているが、活性化しても2つの樹脂の相溶性が低くなるため、低温〜常温〜高温の広範囲の温度環境における高い粘着性を実現していない。
【0006】
さらに、間題点の三つ目として、ブロッキングが挙げられる。ブロッキングは、粘着を意図しないにも拘わらず粘着性を発現してしまう現象であり、常温よりも高い温度雰囲気下に長時間曝された場合等に誘発することがある、ロール状態またはそれを枚葉に裁断して積み重ねた状態のいずれの場合においても、一たびブロッキング誘発すれば、感熱性粘着剤層と外面(支持体を挟んで感熱性粘着剤層と反対面)とが接着し、紙送りに支障をきたすのみならず、外面の印刷にも悪影響を与えることになる。
【0007】
そこで、ブロッキングを防止する手段として、感熱性粘着剤中に滑性のあるワックスを配合する方法(特公昭62−21835号公報)、脂肪族金属塩を配合する方法(特開2000−73022号公報)、固体可塑剤の表面を無機化合物やコロイド粒子で保護し、固体可塑剤の軟化を抑制することでブロッキングを防止する方法(特開平6−57223号公報、特開平6−100847号公報、特開平6−100848号公報)等が提案されている。しかし、ワックスを配合するとブロッキング防止効果が不十分であるぱかりか、逆に粘着性の低下をもたらす。固体可塑剤の表面を無機化合物やコロイド粒子で保護すると、固体可塑剤の溶融、拡散に時間がかかり、感熱性粘着剤の粘着性が現れにくく、接着性能が低下する等の問題を生じ、実用上不十分である。また、高融点の可塑剤を用いることによりブロッキングは改良されるが、粘着力の著しい低下をもたらす等の副作用が生じ、実際にはブロッキングが起こらないような低温度条件下で輸送、保管されているのが現状である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、低温〜高温の幅広い温度の被着体または/あるいは環境温度下においても優れた粘着力を発現するとともに、高温環境下でも相手面とブロッキングを生じない感熱性粘着材料を提供することをその課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、感熱性粘着材料について種々の研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。即ち、本発明によれば、以下に示す感熱性粘着材料と、その熱活性化方法及び貼り付け方法が提供される。
(1)支持体上に熱可塑性樹脂と固体可塑剤を主成分とする感熱性粘着剤層を設けた感熱性粘着材料において、該感熱性粘着剤層中及び/又は該感熱性粘着剤層に隣接する層に該固体可塑剤の凝固点を降下せしめる熱溶融性素材が含有されており、熱溶融性素材が下記式(A)を満足し、該熱溶融性素材と該熱溶融性素材が下記式(A)を満足させうるように働く熱応答性遅延素材が混合粒子化した混合微粒子であり、
前記熱溶融性素材が、ワックス類、ビフェニル誘導体、及びシュウ酸ジエステル誘導体のいずれかであり、
前記混合微粒子における熱溶融性素材の比率が全混合微粒子に対して5〜50%であることを特徴とする感熱性粘着材料。
(A):E1<E2
E1:固体可塑剤を溶融させるための熱エネルギー
E2:固体可塑剤の凝固点を降下せしめる熱溶融性素材を溶融させるための熱エネルギー
(2) 該混合微粒子の平均粒子径が0.5〜50.0μmであることを特徴とする前記(1)に記載の感熱性粘着材料。
(3) 該固体可塑剤の凝固点を降下せしめる熱溶融性素材の融点が60〜150℃であることを特徴とする前記(1)〜(2)のいずれかに記載の感熱性粘着材料。
(4) 該混合微粒子の内部において微小な空気穴が点在することを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の感熱性粘着材料。
(5) 該感熱性粘着剤層が、熱可塑性樹脂として2−エチルヘキシルアクリレートを主成分として含有し、固体可塑剤として下記化合物(a)〜(c)の中から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の感熱性粘着材料。
【化4】
【化5】
【化6】
(6) 該感熱性粘着剤層の反対面にロイコ染料と顕色剤を主成分とする感熱記録層が設けていることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載の感熱性粘着材料。
(7) 該感熱性粘着剤層と支持体の間に空気層を含んだアンダー層が付与されていることを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれかに記載の感熱性粘着材料。
(8) 該感熱性粘着材料の活性化媒体として、サーマルヘッドを用いるとともに、該サーマルヘッドを用いるエネルギーの印加量を該サーマルヘッドへの通電時間により調節することを特徴とする前記(1)〜(7)のいずれかに記載の感熱性粘着材料の活性化方法。
) 感熱性粘着材料を加熱して粘着力を発現させてポリオレフィン被着体に貼り付ける方法において、該感熱性粘着材料として、前記(1)〜()のいずれかに記載の感熱性粘着材料を用いることを特徴とする感熱性粘着材料の貼り付け方法。
【0010】
【発明の実施の形態】
低温環境においては、一度熱溶融した固体可塑剤が再び凝固して、それにともなって熱可塑性樹脂も固体化し粘着力が消失してしまうという問題を生じる。一方、この問題は、熱溶融し液体状態になった固体可塑剤の凝固を遅延させる熱溶融性素材を用いる事で解決される。しかし、このままでは高温環境においては樹脂が過剰軟化状態を示し必ずしも広い環境温度範囲に対応する安定した粘着力を発現できない。本発明では、そのような問題点を解決させるために、上記式(A)を満足させるような固体可塑剤と固体可塑剤の凝固点を降下せしめる熱溶融性素材を感熱性粘着剤層中及び/又は骸感熱性粘着剤層の隣接する層に存在させる。さらに具体的に説明すると、例えば、上記式(A)に反してE1≧E2の場合であると、固体可塑剤より先に固体可塑剤の凝固点を降下せしめる熱溶融性素材が溶融することになり、この場合には低温環境では固体可塑剤の液状化が保たれるので高粘着の発現を示すが、逆に高温環境においては先に記述した通り樹脂の過剰軟化による粘着力低下を引き起こしてしまうのである。つまり、固体可塑剤の凝固点を降下せしめる熱溶融性素材を固体可塑剤よりも溶融感度を遅くして、各環境温度においてどのようなタイミングで熱溶融させるのか、または熱溶融させないのかのコントロールを上記式(A)により可能にさせることができたのである。
【0011】
さらに上記式(A)を満足させるためにより効率的な手段として、固体可塑剤の凝固点を降下せしめる熱溶融性素材と該式(A)を満足させうる熱応答性遅延素材を混合微粒子状態で存在させることが挙げられる。特に低温環境においては一度熱溶融した固体可塑剤が再び凝固して、それにともなって熱可塑性樹脂も固体化し粘着力が消失してしまう。その為に熱溶融し液体状態になった固体可塑剤の凝固を降下させる熱溶融性素材を用いる事で解決される。しかも、その熱溶融性素材を式(A)を満足させうる熱応答性遅延素材と混合粒子化することで熱溶融性素材の流出をコントロール可能にし、低温のみならず高温までのはば広い環境温度領域で高粘着性を発現させることができる。もちろん混合微粒子内部には熱溶融性素材の流出をコントロールをさらに円滑に行うためにワックスなどの流出コントロールのための助剤が含まれても差し支えない。また低温環境における、より高粘着発現手段としては、種々な手段が挙げられるが、固体可塑剤の凝固点を降下せしめる熱溶融性素材が該固体可塑剤と同一の官能基骨格を持つ分子構造を有している化合物の使用が有効であることが確認された。つまり同一の官能基骨格を持つ分子構造を熱溶融性素材に持たせる事で固体可塑剤と相溶しやすくなり、液状化した固体可塑剤の凝固点を降下し液体状態をさらに維持することが可能となり、より低温環境下で高粘着を発現できるのである。
【0012】
混合微粒子の固体可塑剤の凝固点を降下せしめる熱溶融性素材において、その比率を全混合微粒子に対して5〜50%、好ましくは10〜30%にすることで、熱溶融性素材が適切な熱溶融感度を得る事ができる。これについても上記の熱溶融性素材の比率範囲において熱溶融性素材の熱流出コントロールがさらに簡易化にすることができるのである。
さらには、混合微粒子の平均粒子径が0.5〜50.0μm、好ましくは1.0〜30.0μmにすることで、熱溶融性素材が適切な熱溶融感度を得る事ができる。これについても上記の固体微粒子の粒子径範囲において熱応答性を適当化して熱溶融性素材の熱流出コントロールがさらに簡易化にすることができるのである。
また、こられの固体可塑剤の凝固点を降下せしめる熱溶融性素材においては、その融点を60〜150℃、好ましくは70〜130℃にすることで、熱溶融性素材が適切な熱溶融感度を得る事ができる。っまり上記の融点範囲において熱溶融性素材の熱流出コントロールがさらに簡易化にすることができるのである。
これらの混合微粒子の内部において微小な空気穴が点在することでも、より低温環境における高粘着化を達成することができる。微粒子内部の熱溶融性素材が熱エネルギーで溶融し、液体状態になったものが、微小な空気穴が点在することでより外部に流出しやすくなるのである。
【0013】
混合粒子に用いられる固体可塑剤の凝固点を降下せしめる熱溶融性素材としては種々なものが利用できる。その具体例を挙げると、N−ヒドロキシメチルステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、ステアリン酸メチル、パルミチン酸アミドなどのワックス類、2−ベンジルオキシナフタレンなどのナフトール誘導体、アセチルビフェニル、p−ベンジルビフェニル、4−アリルオキシビフェニルなどのビフェニル誘導体、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、2,2’−ビス(4−メトキシフェノキシ)ジエチルエーテル、ビス(4−メトキシフェニル)エーテルなどのポリエーテル化合物。炭酸ジフェニル、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ジ(p−クロルベンジル)エステル、シュウ酸ジ(p−メチルベンジル)エステルなどの炭酸またはシュウ酸ジエステル誘導体などがあり、中でもシュウ酸ジベンジル誘導体が固体可塑剤の液体状態維持において効果がある。
【0014】
また、熱溶融性素材の混合粒子化に用いる熱応答性遅延素材にも種々なものを用いる事が出来る。一般的には熱により溶融しないもの、溶融するものに大別されるが、熱により溶融しない熱応答性遅延素材としては、スチレン誘導体、アクリル酸誘動体、メタクリル酸誘動体、アクリルアミドの誘動体、クロトン酸誘動体等多種のビニルモノマーが利用でき、これらは単独で重合したり、2種以上のモノマーと共重合させて利用しても良い。その具体例を挙げると、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリリル酸グリシジル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ジメチルアミノエチルメチルクロライド塩、メタクリル酸テトラヒドロフルフリル、メタクリル酸イソボリニル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸2−サクシノオイルオキシエチル、メタクリル酸2−ヘキサヒドロフタロイルオキシエチル、アクリル酸、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸テトラヒドロフルフリル、アクリル酸カルビトール、アクリル酸ベンジル、N,N−ジメチルアクリルアミド、アクリロイルモルフォリン、N−イソプロピルアクリルアミド、スチレン、メチルスチレン、エチルスチレン、p−オクタデシルスチレン、クロルスチレン、p−メトキシスチレン、p−ビニルペンジルプロピルエーテル、p−ビニル安息香酸メチル、クロトン酸、、クロトン酸n−オクチル、酢酸ビニル、無水マレイン酸、塩化ビニル、エチレン、アクリロニトリル、t−ブチルアクリルアミド、n−オクチルメタクリルアミド等が挙げられる。もちろん、上記ビニルモノマーの共重合物だけではなく、SBR、NBR、ポリウレタン、ポリウレアなどの熱可塑性樹脂も用いる事ができることは言うまでもない。
【0015】
さらに熱により溶融する熱応答性遅延素材としては、種々のワックスが特に挙げられ、以下に列挙するがこの限りではない。ワックスとしては例えば動植物性ワックス、合成ワックスなどのワックス類、芳香族アミンのアセチル化物が挙げられる。ワックス類としては、パラフィンワックス、木ろう、カルナウバろう、シエラック、モンタンろう、酸化パラフィン、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレン等が、芳香族アミンのアセチル化物としては、例えばアセトトルイジド等が、各々例示される。また、ワックス以外の熱溶融性素材を補足すると一般に感熱記録材料で用いられるロイコ染料、顕色剤等も挙げられる。
【0016】
本発明に用いられる感熱性粘着材料中の熱可塑性樹脂の具体例を以下に挙げるがこの限りではない。熱可塑性樹脂の租類としては、(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル−エチレン−塩化ビニル共重合体、酢酸ビニル−エチレン−アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル−エチレン−スチレン共重合体、ポリブタジエン、ポリウレタン、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル−ニトリル、メタクリル酸メチル等の樹脂が挙げられるが、これらの樹脂を2種類以上組み合せても差し支えない。
【0017】
本発明に用いられる感熱性粘着材料中の固体可塑剤の具体例を以下に挙げるがこの限りではない。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【表3】
【0021】
【表4】
【0022】
【表5】
【0023】
【表6】
【0024】
上記の如く熱可塑性樹脂と固体可塑剤の具体例を示したが、特にポリオレフィンラップに対する粘着性能を向上し、さらにブロッキングも良好な熱可塑性樹脂と固体可塑剤との組合せとしては、熱可塑性樹脂がアクリル酸2−エチルヘキシルで、固体可塑剤を以下に挙げたものを組み合せる事で思わぬ大きな効果が得られることが知見された。
【化7】
【化8】
【化9】
【0025】
本発明に係わる感熱性粘着剤層には、粘着力を向上するために、粘着付与剤を添加することができる。本発明に用いる粘着付与剤の具体例としては、テルペン樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、クマロンインデン樹脂、スチレン系樹脂、フェノール樹脂、テルペンフェノール樹脂、ロジン誘導体樹脂等が用いられる。これら粘着付与剤は、熱可塑性樹脂エマルジョン100部に対し200部以下、好ましくは20〜150部の範囲で混合して用いられる。粘着付与剤の添加部数が200部を越えるとブロッキングを生じ易くなる。
【0026】
本発明に係わる感熱性粘着剤層には、感熱性粘着剤層と支持体との接着または感熱性粘着剤層内の凝集力を高める目的で、水性高分子バインダー、例えぱポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、酸化澱粉、エ−テル化澱粉、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、アルギン酸ソーダ等を添加することができる。上記水性高分子バインダーの混合比率は、感熱性粘着シートの本来の粘着力を損なわない範囲で添加され、具体的には感熱性粘着剤層全固形分に対し、30重量%以下、より好ましくは10重量%以下の範囲で用いられる。
【0027】
本発明に係わる感熱性粘着剤層には、上記成分以外に必要に応じて硬膜剤、防腐剤、染料、顕色剤、増感剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、pH調節剤、消泡剤等の各種添加剤を添加することができる。
本発明に係わる感熱性粘着剤層中あるいは/または隣接する層中にブロッキング防止剤を添加することで、高温高湿環境におけるブロッキングが向上する。ブロッキング防止剤として、ワックス、無機フィラーなどが挙げられ以下に列挙するがこの限りではない。ワックスとしては例えば動植物性ワックス、合成ワックスなどのワックス類や高級脂肪酸、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸アニリド、芳香族アミンのアセチル化物、パラフィンワックス、木ろう、カルナウバろう、シェラック、モンタンろう、酸化パラフィン、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレン等が、高級脂肪酸としては、例えばステアリン酸、べヘン酸等が、高級脂肪酸アミドとしては、例えばステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、N−メチルステアリン酸アミド、エルカ酸アミド、メチロールベヘン酸アミド、メチロールステアリン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド等が、高級脂肪酸アニリドとしては、例えばステアリン酸アニリド、リノール酸アニリド等が、芳香族アミンのアセチル化物としては、例えばアセトトルイジド等が、各々例示される。また、ワックス以外の熱溶融性素材を補足すると一般に感熱記録材料で用いられる。ロイコ染料、顕色剤等も挙げられる。これらワックス含めた熱溶融性素材は粘着力に影響を極力与えないために極力高融点のものが望ましい。無機フィラーとして、アルミニウム、亜鉛、カルシウム、マグネシウム、バリウム、チタン等の炭酸塩、酸化物、水酸化物、硫酸塩等、及び天然シリカ、ゼオライト、カリオン、焼成カリオン等の粘土類を含む無機系顔料が挙げられる・これら無機フィラーは粘着力に影響を極力与えないために極力低吸油量を持っものが望ましい。
【0028】
一方、より効果的に広範囲温度環境において高粘着化させるための活性化手段としては、下記式(B)を満足する方法が有効であることが知見された。
式(B)E3<E4
E3:被着体温度もしくは環境温度がT1のときに最大粘着力を発現させるエネルギー
E4:被着体温度もしくは環境温度がT1より低いT2のときに最大粘着力を発現させるエネルギー
この活性方法によれば、例えば、T1の高温被着体あるいは/または環境温度下においては、低エネルギーE3の印加で感熱性粘着剤層中の固体可塑剤の凝固点を降下せしめる熱溶融性素材と樹脂の混合微粒子以外を活性化し、高温被着体あるいは/または環境温度下に対応した高粘着発現を可能にする。一方、T2の低温被着体あるいは/または環境温度下においては、高エネルギーE4の印加で感熱性粘着剤層中の固体可塑剤の凝固点を降下せしめる熱溶融性素材と樹脂の混合微粒子も含めて活性化し、低温被着体あるいは/または環境温度下に対応した高粘着発現を可能にする。
感熱性粘着材料を活性化する場合のエネルギーの印加量と得られる粘着力との関係を図1に示す。
図1(a)は、低温環境下において活性化エネルギーを印加したときの活性化エネルギーと粘着力との関係を示し、図1(b)は高温環境下において活性エネルギーを印加したときの活性化エネルギーと粘着力との関係を図1(c)は、図1(a)と図1(b)の結果から得られる環境温度と粘着力との関係を示す。
このように各環境温度/被着体温度に対応した活性化エネルギーを印加させることで低温〜高温にかけてより効率的に高粘着を発現できる。
【0029】
本発明の感熱性粘着材料において、その粘着層の反対面にロイコ染料と顕色剤を主成分とする感熱記録層が設けることでも様々な付加価値が得られる。例えば、感熱発色層側、感熱粘着剤層側から熱を印加させることで粘着活性化と感熱発色を同時に行えたりできる。本発明に用いる感熱記録層の感熱記録用ロイコ染料、顕色剤に関しては、一般に感熱記録用紙に用いられているものであれば特に制限されない。
塩基性ロイコ染料の具体例としては、例えばフルオラン系化合物、トリアリールメタン系化合物、スピロ系化合物、ジフェニルメタン系化合物、チアジン系化合物、ラクタム系化合物、フルオレン系化合物等が挙げられるが、好ましくはそれらの吸収スペクトルの特性が550〜1000nm間に少なくとも1個以上の極大吸収波長を有するものがよい。
【0030】
このうちフルオラシ系化合物としては、例えば、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソペンチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−イソブチル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−[N−エチル−N−(3−エトキシプロピル)アミノ]−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−ヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−フルオロアニリノ)フルオラン、3−(p−トルイジノエチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−トルイジノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(3,4−ジクロロアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−エトキシエチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フェニルフルオラン、3−(p−トルイジノエチルアミノ)−6−メチル−7−フェネチルフルオラン等が挙げられる。
【0031】
トリールメタン系化合物としては、例えば、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(別名:クリスタルバイオレットラクトン又はCVL)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルアミノインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−フェニルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(9−エチルカルバゾール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−(2−フェニルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3−p−ジメチルアミノフェニル−3−(1−メチルビロール−2−イル)−6−ジメチルアミノフタリド等が挙げられる。
【0032】
更に、スピロ系化合物としては、例えば、3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチルスピロジナフトビラン、3,3’−ジクロロスピロジナフトピラン、3−ベンジルスピロジナフトピラン、3−プロピルスピロベンゾピラン、3−メチルナフト−(3−メトキシベンゾ)スピロピラン、1,3,3−トリメチル−6−ニトロ−8’−メトキシスピロ(インドリン−2,2’−ベンゾピラン)等が、ジフェニルメタン系化合物としては、例えばN−ハロフェニル−ロイコオーラミン、4,4−ビス−ジメチルアミノフェニルベンズヒドリルベンジルエーテル、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミン等が、チアジン系化合物としては、例えばベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイルロイコメチレンブルー等が、ラクタム系化合物としては、例えばローダミンBアニリノラクタム、ローダミンB−p−クロロアニリノラクタム等が、フルオレン系化合物としては、例えば3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)−6’−ジメチルアミノフタリド、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)−6’−ピロリジノフタリド、3−ジメチルアミノ−6−ジエチルアミノフルオレンスピロ(9,3’)−6’−ピロリジノフタリド等が挙げられる。
【0033】
またカラー塩基性ロイコ染料として、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−ベンゾ[α]フルオラン、3−ジブチルアミノ−ベンゾ[α]フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−N−エチル−N−イソアミルアミノ−ベンゾ[α]フルオラン、3−N−エチル−N−p−メチルフェニルアミノ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6,8−ジメチルフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−ブロモフルオラン、3,6−ビス(ジエチルアミノフルオラン)−γ−(4’−ニトロ)アニリノラクタム、ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドリル−3−イル)フタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドリル−3−イル)−4−アザフタリド、3−(4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−メチル−2−メチルインドリル−3−イル)フタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドリル−3−イル)フタリド、3,3−ビス(4−ジメチルアミノフェニル)−6−ジエチルアミノフタリド、3,7−ビス(4−ジメチルアミノ)−10−ベンゾリルフェノチアジン、3,3−ビス(4−ジエチルアミノ−6−エトキシフェニル)−4−アザフタリド、3−ジエチルアミノ−7−ジアニリノフルオラン、3−N−エチル−N−4−メチルフェニルアミノ−7−N−メチルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−N−ジベンジルアミノフルオラン、3,6−ジメトキシフルオラン、3,6−ジブトキシフルオラン、3’−メトキシ−4’−ラノキシフェニル−2−シチリルキノリン、2’,4’−ジオクトクシフェニル−2−シチリルキノリン等が挙げられる。
【0034】
顕色剤の具体例としては、一般に感圧記録紙や感熱記録紙に用いられているものであればよく、特に制限されないが、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、α−ナフトール、β−ナフトール、p−オクチルフェノール、4−t−オクチルフェノール、p−t−ブチルフェノール、p−フェニルフェノール、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン(別名:ビスフェノールA又はBPA)、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4’−チオビスフェノール、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール、2,2’−(2,5−ジブロム−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4−イソプロピリデンビス(2−t−プチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−クロロフェノール)、4,4’−ジヒドロキシジフェルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−メトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−エトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−ブトキシジフェニルスルホン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジル、2,4−ジヒドロキシ−2’−メトキシベンズアニリド等のフェノール性化合物、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、4−ヒドロキシフタル酸ジベンジル、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、5−ヒドロキシイソフタル酸エチル、3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸、3,5−ジ−α−メチルベンジルサリチル酸等の芳香族カルボン酸誘導体、芳香族カルボン酸又はその金属塩等が挙げられる。
【0035】
本発明における感熱記録層において使用されるバインダーとしては、澱粉類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチンなどのプロテイン、酸化澱粉、エステル化合物澱粉などのサッカロースの如き水性天然高分子化合物、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル−メタクリル酸3元共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、ラテックス、ポリアクリルアミド、スチレン−無水マレイン酸共重合体などの如き水溶性合成高分子化合物やラテックス類、エチレン−無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩などの水溶性接着樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸エステル、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−アクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのラテックスなどが挙げられる。
【0036】
また、感熱記録層の感度をさらに向上させるために、増感剤として、N−ヒドロキシメチルステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミドなどのワックス類、2−ベンジルオキシナフタレンなどのナフトール誘導体、アセチルビフェニル、p−ベンジルビフェニル、4−アリルオキシビフェニルなどのビフェエニル誘導体、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、2,2’−ビス(4−メトキシフェノキシ)ジエチルエーテル、ビス(4−メトキシフェニル)エーテルなどのポリエーテル化合物。炭酸ジフェニル、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ジ(p−クロルベンジル)エステルなどの炭酸またはシュウ酸ジエステル誘導体などを添加することができる。
【0037】
感熱記録層に使用される顔料としては、ケイソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、水酸化アルミニウム、尿素−ホルマリン樹脂などが挙げられる。
【0038】
感熱性粘着剤層と支持体の間に空気層を含んだアンダー層を設けることでサーマルヘッドから供給される熱エネルギーを高効率に利用することができ、少ないエネルギーで十分な粘着力の発現を可能にせしめた。また表面に感熱発色層が付与されている場合、感熱性粘着層を高熱エネルギーで印加すると、その熱が感熱発色層に達し地肌カブリなどの品質阻害も起きやすい。そのような品質トラブルに対しても感熱性粘着層と支持体間に空気層を含んだアンダー層があれば、アンダー層で熱を遮断して感熱発色層側への熱の移動、拡散を食い止め地肌カブリは起きないのである。もちろん、この空気層を含んだアンダーは感熱発色層と支持体間に備わっていても良い。またこの空気層を含んだアンダーとして空気率(アンダー層に占める空気の割合)が高いほど、粘着特性の向上や断熱特性の向上に対して有利な方向になる。アンダー層に空気層を含ませる手段として種々なものが考えられるが、一般的に中空粒子を用いたアンダー層が挙げられ、その中空粒子は、アクリル系ポリマーや塩化ビニリデン系ポリマーなどの高分子化合物のものが挙げられる。また、熱可塑性樹脂、液体可塑剤を含浸させた熱可塑性樹脂、固体可塑剤、過冷却性促進剤、液体可塑剤内包マイクロカプセルのいずれか1種以上を主成分とするアンダー層を設けることで、低温環境下において、より一層熱可塑性樹脂が軟化状態を維持しやすくなり、低温粘着力が向上する。
【0039】
本発明の感熱性粘着材料の活性化方法としては、熱風活性化方式、熱ロール活性化方式、サーマルヘッド活性化方式などさまざまな活性化方式が可能であるが、前記式(B)のエネルギー変調手段として、サーマルヘッドを用いた活性化方式が好ましい。
【0040】
本発明に係わる支持体に好ましく用いられる原紙は、木材パルプと填料を主成分として構成される。木材パルプとしては、LBKP、NBKP等の化学パルプ、GP、PGW、RMP、TMP、CTMP、CMP、CGP等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプ等のパルプを含み、必要に応じて従来公知の顔料やバインダー及びサイズ剤や定着剤、歩留まり向上剤、カチオン化剤、紙力増強剤等の各種添加剤を1種以上用いて混合し、長網抄紙機、円網抄紙機、ツインワイヤ抄紙機等の各種装置で支持体の製造が可能であり、酸性、中性、アルカリ性で抄造できる。また、該原紙は、金属ロールと合成樹脂ロールからなるカレンダー装置をオンマシン処理しても良い。その際、オフマシン処理しても良く、処理後に、更にマシンカレンダー、スーパーカレンダー等でカレンダー処理を施して平坦性をコントロールしても良い。
【0041】
原紙に含まれる填料としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成シリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウムのような白色無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロカブセル、尿素樹脂、メラミン樹脂のような有機顔料等が挙げられる。
【0042】
感熱記録層、中間層、保護層を設ける塗工方法として、ブレード塗工法、グラビア塗工法、グラビアオフセット塗工法、バー塗工法、ロール塗工法、ナイフ塗工法、エアナイフ塗工法、コンマ塗工法、Uコンマ塗工法、AKKU塗工法、スムージング塗工法、マイクログラビア塗工法、リバースロール塗工法、4本あるいは5本ロール塗工法、ディップ塗工法、落下カーテン塗工法、スライド塗工法、ダイ塗工法、等公知の塗工方法が利用可能である。
【0043】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明の内容は、実施例に限られるものではない。以下に示す部および%のいずれも重量基準である。また、塗工量を示す値は断わりのない限り乾燥後の塗工量である。
【0044】
実施例1
(1)固体可塑剤分散液[A液]の調製
固体可塑剤として化合物30(融点73℃)を10部に、分散剤としてポリビニルアルコール10%水溶液20重量部と水20部を均一に混合してボールミルを用いて平均粒子径1.0μmになるまで粉砕し、固体可塑剤分散液[A液]を調製した。
【0045】
(2)感熱性粘着剤層塗液[B液]の調製
熱可塑性樹脂としてスチレンアクリル樹脂エマルジョン(Tg=−10℃/平均分子量45万/固形分50%)を7部、固体可塑剤分散液[A液]を20部、粘着付与剤としてテルペンフェノールエマルジョン(固形分50%)を3部、およびステアリン酸メチル(融点40℃)とアクリルニトリル−スチレン樹脂の混合粒子エマルジョン(ステアリン酸メチルとアクリルニトリル−スチレンの構成比60/40、混合粒子エマルジョン平均粒子径=80μm、混合粒子比重=1.0、固形分30%)を12部の比率で十分に攪拌混合し、感熱性粘着剤層塗液[B液]を調製した。
【0046】
(3)感熱性粘着材料の作製
支持体の片面に、ワイヤーバーを用いて感熱性粘着剤層塗液[B液]を熱可塑性樹脂付着量が3.0g/m2になるように塗工、乾燥して本発明の感熱性粘着材料を得た。
【0047】
実施例2
実施例1に用いられたステアリン酸メチルとアクリルニトリル−スチレンの混合粒子エマルジョンの平均粒子径を80μmから10μmにした以外は同様にして本発明の感熱性粘着材料を得た。
【0048】
実施例3
実施例2に用いられたステアリン酸メチルとアクリルニトリル−スチレンの構成比60/40を20/80にした以外は同様にして本発明の感熱性粘着材料を得た。
【0049】
実施例4
実施例3に用いられたステアリン酸メチルとアクリルニトリル−スチレンの混合粒子のかわりにアセチルビフェニル(融点120℃)とアクリルニトリル−スチレンの混合粒子にした以外は同様にして本発明の感熱性粘着材料を得た。
【0050】
実施例5
実施例3に用いられたステアリン酸メチルとアクリルニトリル−スチレンの混合粒子のかわりにシュウ酸ジ(p−メチルベンジル)エステル(融点100℃)とアクリルニトリル−スチレンの混合粒子にした以外は同様にして本発明の感熱性粘着材料を得た。
【0051】
実施例6
実施例3に用いられたステアリン酸メチルとアクリルニトリル−スチレンの混合粒子のかわりにシュウ酸ジベンジルエステル(融点80℃)とアクリルニトリル−スチレンの混合粒子にした以外は同様にして本発明の感熱性粘着材料を得た。
【0052】
実施例7
実施例6に用いられたシュウ酸ジベンジルエステル(融点80℃)とアクリルニトリル−スチレンの混合粒子の比重を1.0から0.65にした以外は同様にして本発明の感熱性粘着材料を得た。
【0053】
実施例8
実施例6に用いられた熱可塑性樹脂エマルジョンのスチレンアクリル樹脂エマルジョン(Tg=−10℃/平均分子量45万/固形分50%)のかわりにアクリル酸2−エチルヘキシル樹脂エマルジョン(Tg=−60℃/平均分子量45万/固形分50%)にして、さらに固体可塑剤として化合物30(融点73℃)のかわりに化合物1(融点77℃)にした以外は同様にして本発明の感熱性粘着材料を得た。
【0054】
比較例1
(1)固体可塑剤の凝固点降下剤分散液[C液]の調製
固体可塑剤の凝固点降下剤ステアリン酸メチルを10部に、分散剤としてポリビニルアルコール10%水溶液10重量部と水20部を均一に混合してボールミルを用いて平均粒子径1.0μmになるまで粉砕し、固体可塑剤の凝固点降下剤分散液[C液]を調製した。
【0055】
(2)感熱性粘着剤層塗液[D液]の調製
熱可塑性樹脂としてスチレンアクリル樹脂エマルジョン(Tg=−10℃/平均分子量45万/固形分50%)を7部、固体可塑剤分散液[A液]を20部、粘着付与剤としてテルペンフェノールエマルジョン(固形分50%)を3部、および固体可塑剤の凝固点降下剤分散液[C液]を8部の比率で十分に攪拌混合し、感熱性粘着剤層塗液[D液]を調製した。
【0056】
感熱性粘着材料の作製
(2)支持体の片面に、ワイヤーバーを用いて感熱性粘着剤層塗液[D液]を熱可塑性樹脂付着量が3.0g/m2になるように塗工、乾燥して比較例の感熱性粘着材料を得た。
【0057】
比較例2
比較例1のステアリン酸メチルのかわりに、シュウ酸ジベンジルエステルにした以外は同様にして比較例の感熱性粘着材料を得た。
【0058】
以上の実施例、比較例により得られた感熱性粘着材料でポリオレフィンおよび塩ビラップに対し粘着性を以下の試験方法により評価し、その結果を表に示した。
式(a):粘着性=5℃/15%温度環境(=被着体温度)
【0059】
本発明の感熱性粘着材料を4.0cm×9.0cmの長方形にカットし、大倉電気製感熱印字装置TH・PMDを用いて、ヘッド条件0.54mJ/dot、印字スピード4s/line、プラテン圧6kgf/lineの条件にて感熱性粘着層を熱活性化させる。ついで被着体(ポリオレフィンラップおよび塩ビラップ)に加圧2kgのゴムローラーで長手方向に貼り付けて、1分後に剥離角度180℃、剥離速度300mm/minの条件で剥離させる。その時の粘着力の抵抗値を数値で示した。なお単位はgf/40mmである。
式(b):粘着性=30℃/65%温度環境(=被着体温度)
【0060】
本発明の感熱性粘着材料を4.0cm×9.0cmの長方形にカットし、大倉電気製感熱印宇装置TH・PMDを用いて、ヘッド条件0.23mj/dot、印字スピード4ms/line、プラテン圧6kgf/lineの条件にて感熱性粘着層を熱活性化させる。ついで被着体(ポリオレフィンラップおよび塩ビラップ)に加圧2kgのゴムローラーで長手方向に貼り付けて、1分後に剥離角度180℃、剥離遠度300mm/minの条件で剥離させる。その時の粘着力の抵抗値を数値で示した。なお単位はgf/40mmである。
【0061】
【表7】
【0062】
実施例9
(1)染料分散液[E液]の調製
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン1.0部とポリビニルアルコール10%水溶液を1.0部と水2.0部の処方比率になる混合物をサンドグラインダーを用いて平均粒径が1.0μmになるように粉砕、分散して[E液]を調製した。
(2)顕色剤液[F液]の調製
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン3.0部とシリカ1.0部とポリビニルアルコール10%水溶液40部と水10.0部の処方比率になる混合物をサンドグラインダーを用いて平均粒径が3μm以下になるように粉砕、分散して[F液]を調製した。
(3)感熱液[G液]の調製
上記染料分散液[E液]を4.0部と顕色剤液[F液]を18.0部と水3.0部の処方比率になる混合液を十分に撹拝して感熱液[G液]を調製した。
(4)シリカ分散液[H液]の調製
シリカを1.0部とポリビニルアルコール10%水溶液を1.0部と水2.0部の処方比率になる混合物をサンドグラインダーを用いて平均粒径が3.0μm以下になるように粉砕、分散して[H液]を調製した。
(5)保護層液[I液]の調製
上記シリカ分散液[H液]を4.0部、ポリビニルアルコール10%水溶液を10.0部、ステアリン酸亜鉛30%分散液(中京油脂製Z−730)を1.0部、ポリアミドエピクロルヒドリンの12.5%溶解液を3.2部および水5.8部の処方比率になる混合液を十分に撹拝して保護層液[I液]を調製した。
【0063】
(6)感熱性粘着材料の作製
実施例6の惑熱性粘着層の反対面に、ワイヤーバーを用いて感熱液[G液]を染料重量が0.5g/m2および保謹層液[H液]が乾燥重量が3.5g/m2になるように順じ塗布乾燥し、キャレンダー処理を行い王研式平滑度計で感熱発色層面を2000sにした以外は同様にして本発明の感熱性着材料を得た。
【0064】
実施例10
実施例7の感熱性粘着層の反対面に、ワイヤーバーを用いて感熱液[F液]を染料重量が0.5g/m2および保護層液[H液]が乾燥重量が3.5g/m2になるように順じ塗布韓燥し、キャレンダー処理を行い王研式平滑度計で感熱発色層面を2000sにした以外は同様にして本発明の感熱性着材料を得た。
【0065】
実施例11
実施例8の感熱性粘着層の反対面に、ワイヤーバーを用いて感熱液[F液]を染料重量が0.5g/m2および保護層液[H液]が乾燥重量が3.5g/m2になるように順じ塗布乾燥し、キャレンダー処理を行い王研式平滑度計で感熱発色層面を2000sにした以外は同様にして本発明の感熱性着材料を得た。
【0066】
実施例12
(1)アンダー液[J液]の調整
中空粒子エマルジョン(中空率50%、固形分25%)4.0部とスチレンブタジエンラテックス(固形分50%)0.4部とポリビニルアルコール(固形分10%水溶液)1.0部および水1.1部を十分に混合してアンダー液[J液]を調製した。
(2)感熱性粘着材料の作製
実施例8の感熱性粘着層と支持体の間にアンダー液[J液]を乾燥重量3.0g/m2になるように付与し、反対面に、ワイヤーバーを用いて感熱液[F液]を染料重量が0.5g/m2および保護層液[H液]が乾燥重量が3.5g/m2になるように順じ塗布乾燥し、キャレンダー処理を行い王研式平滑度計で感熱発色層面を2000sにした以外は同様にして本発明の感熱性着材料を得た。
【0067】
比較例3
比較例1の感熱性粘着層の反対面に、ワイヤーバーを用いて感熱液[F液]を染料重量が0.5g/m2および保護層液[H液]が乾燥重量が3.5g/m2になるように順じ塗布乾燥し、キャレンダー処理を行い王研式平滑度計で感熱発色層面を2000sにした以外は同様にして本発明の感熱性着材料を得た。
【0068】
比較例4
比較例2の感熱性粘着層の反対面に、ワイヤーバーを用いて感熱液[F液]を染料重量が0.5g/m2および保護層液[H液]が乾燥重量が3.5g/m2になるように順じ塗布乾燥し、キャレンダー処理を行い王研式平滑度計で感熱発色層面を2000sにした以外は同様にして本発明の感熱性着材料を得た。
式(c):粘着性および感熱印字性=5℃/15%温度環境(=被着体温度)
【0069】
本発明の感熱性粘着材料を4.0cm×9.0cmの長方形にカットし、感熱発色層と感熱粘着層をこの順で違続的に熱印加できるプリンターを用いて、ヘッド条件0.54mJ/dot、印字スピード4ms/line、プラテン圧6kgf/lineの条件で感熱発色層を印加して、ヘッド条件0.54mJ/dot、印字スピード4ms/line、プラテン圧6kgf/lineの条件にて感熱性粘着層を熱活性化させる。ついで被着体(ポリオレフィンラップ)に加圧2kgのゴムローラーで長手方向に貼り付けて、1分後に剥離角度180℃、剥離遠度300mm/minの条件で剥離させる。その時の粘着力の抵抗値を数値で示した。なお単位はgf/40mmである。一方、印加された感熱発色層面の発色濃度をマクベス反射濃度計(RD−914型)を用いて測定した。
式(d):粘着性=30℃/65%温度環境(=被着体温度)
【0070】
本発明の感熱性粘着材料を4.0cm×9.0cmの長方形にカットし、感熱発色層と感熱粘着層をこの順で連続的に熱印加できるプリンターを用いて、ヘッド条件0.54mJ/dot、印字スピード4ms/line、プラテン圧6kgf/lineの条件で感熱発色層を印加して、ヘッド条件0.23mJ/dot、印字スピード4ms/line、プラテン圧6kgf/lineの条件にて感熱性粘着層を熱活性化させる。ついで被着体(ポリオレフィンラップ)に加圧2kgのゴムローラーで長手方向に貼り付けて、1分後に剥離角度180℃、剥離遠度300mm/minの条件で剥離させる。その時の粘着力の抵抗値を数値で示した。なお単位はgf/40mmである。一方、印加された感熱発色層面の発色濃度をマクベス反射濃度計(RD−914型)を用いて測定した。
【0071】
地肌カブリ性
本発明の感熱性粘着材料を4.0cm×9.0cmの長方形にカットし、大倉電気製感熱印字装置TH−PMDを用いて、ヘッド条件0.70mJ/dot、印字スピード4ms/line、プラテン圧6kgf/lineの条件にて感熱性粘着層を熱活性化させ感熱発色層面の地肌カブリを目視観察し下記ランクにて評価した。
ランク
◎:地肌カブリなし
○:うっすらと地肌カブリ傾向が伺える
△:明らかに地肌カブリが確認できる
<ブロッキング性>
同一サンプルの感熱記録層の保護層面と感熱性粘着剤層面とを接触させ、2kg/cm2の圧力で50℃、Dry条件下で24時間試験した後、室温で放置後サンプルを剥し、その時のブロッキング性を下のようなランクで評価した。
【0072】
【表8】
【0073】
【表9】
【0074】
【発明の効果】
本発明の感熱性粘着材料は、低温〜高温環境の広範な温度環境において、ポリオレフィンや塩ビラップヘの粘着力も高く、また、反対面に感熱発色層を用いた場合においてもブロッキング性も優れ尚且つ中空アンダーを用いる事で感熱発色層の地肌カブリにもすぐれた感熱性粘着材料を提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】感熱性粘着剤を用いる場合のエネルギー印加量と得られる粘着力との関係を示すグラフである。

Claims (9)

  1. 支持体上に熱可塑性樹脂と固体可塑剤を主成分とする感熱性粘着剤層を設けた感熱性粘着材料において、該感熱性粘着剤層中及び/又は該感熱性粘着剤層に隣接する層に該固体可塑剤の凝固点を降下せしめる熱溶融性素材が含有されており、熱溶融性素材が下記式(A)を満足し、該熱溶融性素材と該熱溶融性素材が下記式(A)を満足させうるように働く熱応答性遅延素材が混合粒子化した混合微粒子であり、
    前記熱溶融性素材が、ワックス類、ビフェニル誘導体、及びシュウ酸ジエステル誘導体のいずれかであり、
    前記混合微粒子における熱溶融性素材の比率が全混合微粒子に対して5〜50%であることを特徴とする感熱性粘着材料。
    (A):E1<E2
    E1:固体可塑剤を溶融させるための熱エネルギー
    E2:固体可塑剤の凝固点を降下せしめる熱溶融性素材を溶融させるための熱エネルギー
  2. 該混合微粒子の平均粒子径が0.5〜50.0μmであることを特徴とする請求項1に記載の感熱性粘着材料。
  3. 該固体可塑剤の凝固点を降下せしめる熱溶融性素材の融点が60〜150℃であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の感熱性粘着材料。
  4. 該混合微粒子の内部において微小な空気穴が点在することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の感熱性粘着材料。
  5. 該感熱性粘着剤層が、熱可塑性樹脂として2−エチルヘキシルアクリレートを主成分として含有し、固体可塑剤として下記化合物(a)〜(c)の中から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の感熱性粘着材料。
  6. 該感熱性粘着剤層の反対面にロイコ染料と顕色剤を主成分とする感熱記録層が設けていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の感熱性粘着材料。
  7. 該感熱性粘着剤層と支持体の間に空気層を含んだアンダー層が付与されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の感熱性粘着材料。
  8. 該感熱性粘着材料の活性化媒体として、サーマルヘッドを用いるとともに、該サーマルヘッドを用いるエネルギーの印加量を該サーマルヘッドへの通電時間により調節することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の感熱性粘着材料の活性化方法。
  9. 感熱性粘着材料を加熱して粘着力を発現させてポリオレフィン被着体に貼り付ける方法において、該感熱性粘着材料として、請求項1〜のいずれかに記載の感熱性粘着材料を用いることを特徴とする感熱性粘着材料の貼り付け方法。
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