JP4590880B2 - 半導体素子の製造方法 - Google Patents

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本発明は半導体素子の製造方法に関し、特にIC(Integrated Circuit)、MOS(Metal Oxide Semiconductor)、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor,以下「IGBT」と称す)などの半導体素子の製造方法に関する。
近年、コンピュータや通信機器の重要部分には、多数のトランジスタや抵抗などを、電気回路を構成するように接続して1チップ上に集積した集積回路(IC)が多用されている。このようなICの中で、電力用半導体素子を含むものはパワーICと呼ばれている。
IGBTは、MOSFETの高速スイッチング、電圧駆動特性とバイポーラトランジスタの低オン電圧特性を備えたパワー素子である。IGBTは、汎用インバータ、ACサーボ、無停電電源(UPS)、スイッチング電源などの産業分野をはじめ、電子レンジ、炊飯器、ストロボなどの民生機器分野への応用が拡大してきている。そして、次世代に向けた開発も進んでおり、新しいチップ構造を用いた、より低オン電圧のIGBTの開発により、応用装置の低損失化や高効率化が図られている。
IGBTの構造には、主に、パンチスルー(Punch Through,PT)型、ノンパンチスルー(Non Punch Through,NPT)型、フィールドストップ(Field Stop,FS)型がある。現在量産されているIGBTは、一部のオーディオ・パワー・アンプ用のpチャネル型を除いて、ほぼすべてnチャネル型の縦型二重拡散構造になっている。以下では、特に示した場合を除き、IGBTとはn型IGBTをいうものとする。
PT型IGBTは、p+エピタキシャル基板とn-層(n型活性層)との間にn+層(nバッファ層)を設け、n型活性層中の空乏層がnバッファ層に到達する構造であり、IGBTで主流の基本構造になっている。しかし、例えば耐圧600V系のIGBTに対しn型活性層は厚さ70μm程度で十分であるが、p+エピタキシャル基板部分を含めると総厚さは200μm〜300μm程度と厚くなる。そこで、エピタキシャル基板を用いずに、FZ(Floating Zone)法により形成されるFZ基板を用いて低ドーズ量の浅いp+コレクタ層を形成して薄型化と低コスト化を図ったNPT型IGBT、FS型IGBTが開発されている。
図34はNPT型IGBTの断面構造の一例である。
図34に示すNPT型IGBT100は、n-型のFZ基板(FZ−N)基板101の表面側に、SiO2などのゲート酸化膜102を介してポリシリコンなどのゲート電極103が形成され、さらにその上にBPSG(Boro-Phospho Silicate Glass)などの層間絶縁膜104を介してアルミニウムシリコン膜などの表面電極105が形成された構造を有している。このFZ−N基板101の表面側には、p+ベース層106およびこのp+ベース層106内にn+エミッタ層107が形成され、FZ−N基板101の裏面側には、p+コレクタ層108が形成されてその上に数種の金属膜を積層して裏面電極109が形成されている。
このような構成のNPT型IGBT100において、p+コレクタ層108には、低ドーズ量の浅い低注入p+コレクタが用いられる。このNPT型IGBT100では、p+エピタキシャル基板を用いないため、総厚さは上記PT型IGBTに比べて大幅に薄くなる。
NPT構造では、正孔の注入率を制御できるので、ライフタイム制御を行わなくても高速スイッチングが可能になる一方、オン電圧がn型活性層の厚みと比抵抗に依存するのでやや高い値となる。p+エピタキシャル基板に代えてFZ基板を用いているので、チップの低コスト化は可能になっている。
図35はFS型IGBTの断面構造の一例である。ただし、図35では、図34に示した要素と同一の要素については同一の符号を付し、その説明の詳細は省略する。
図35に示すFS型IGBT200には、上記NPT型IGBT100同様、p+エピタキシャル基板に代えてFZ−N基板101が用いられ、その総厚さは100μm〜200μm程度になる。PT型IGBTと同じく、n型活性層は600V耐圧に応じて70μm程度にし、空乏化させる。そのため、FS型IGBT200には、FZ−N基板101裏面に、n+層(nバッファ層)201が形成され、このnバッファ層201上にp+コレクタ層108および裏面電極109が形成されている。FS型IGBT200では、上記NPT型IGBT100同様、ライフタイム制御は不要である。
また、オン電圧の低減を目的として、IGBT表面に狭く深い溝を形成し、その側面にMOSゲートを形成したトレンチ構造のIGBTを、FS構造と組み合わせたものもある。最近では設計の最適化を図って総厚さを低減することも行われるようになってきている。
ここで、上記図35に示したFS型IGBT200を例に、IGBTの形成方法の一例を図36から図40を参照して説明する。図36は表面側プロセス終了後の断面図、図37は基板研削プロセスの断面図、図38は裏面イオン注入プロセスの断面図、図39は裏面アニールプロセスの断面図、図40は裏面電極膜形成プロセスの断面図である。ただし、図36から図40では、図34および図35に示した要素と同一の要素については同一の符号を付し、その説明の詳細は省略する。
FS型IGBT200の形成は、大きく表面側プロセスと裏面側プロセスに分けられる。まず、表面側プロセスについて図36を参照して説明する。
表面側プロセスでは、まず、FZ−N基板101の表面側に、SiO2およびポリシリコンを堆積、窓あけ加工してゲート酸化膜102およびゲート電極103をそれぞれ形成する。続いて、その表面にBPSGを堆積、窓あけ加工して層間絶縁膜104を形成する。これにより、FZ−N基板101の表面側に、絶縁ゲート構造が形成される。
次いでFZ−N基板101の表面側にp+ベース層106を形成し、このp+ベース層106内にn+エミッタ層107を形成する。さらに、このn+エミッタ層107に接するようにアルミニウムシリコン膜を堆積し、エミッタ電極となる表面電極105を形成する。アルミニウムシリコン膜は、安定した整合性および低抵抗配線を実現するために、その後400℃〜500℃程度の低温で熱処理される。
なお、図35および図36では図示を省略したが、表面電極105上にはその表面を覆うようにポリイミドなどを用いて絶縁保護膜が形成される。
次に裏面側プロセスについて図37から図40を参照して説明する。裏面側プロセスでは、まず、図37に示すように、FZ−N基板101を裏面側から所望の厚さまでバックグラインドやエッチングなどの研削を行い、薄ウエハ化する。
次いで、図38に示すように、FZ−N基板101の裏面側にリン(P+)およびボロン(B+)をこの順でそれぞれ注入してn+層201aおよびp+層108aを形成した後、電気炉を用いて350℃〜500℃の低温で熱処理(アニール)を行う。これにより、リンを注入したn+層201aおよびボロンを注入したp+層108aを活性化し、図39に示したように、FZ−N基板101の裏面側に、nバッファ層201およびp+コレクタ層108をそれぞれ形成する。
その後、図40に示すように、p+コレクタ層108表面に、アルミニウム層、チタン層、ニッケル層、金層などの金属膜を組み合わせた裏面電極109を形成する。
最後に、チップ状にダイシングしてから表面電極105の表面に、アルミワイヤ電極を超音波ワイヤーボンディング装置により固着し、裏面電極109は、はんだ層を介して所定の固定部材に接続する。
ところで、近年になって直流を介さずに直接交流−交流変換を行うマトリクスコンバータが脚光を浴びている。従来型インバータと違いコンデンサが不要であり、電源高調波が削減されるというメリットがある。しかし、入力が交流であるため、半導体スイッチには逆方向耐圧が要求される。従来型IGBTを用いた場合は、逆阻止用のダイオードを直列に接続する必要があった。
図41は逆阻止IGBTの断面構造の一例である。ただし、図41では、図34に示した要素と同一の要素については同一の符号を付し、その説明の詳細は省略する。
図41に示すように、逆阻止IGBT300は従来型のIGBTの基本性能を踏襲しつつ、さらにp+分離層301が形成され、逆耐圧を有するようにしたIGBTである。このような構造を有する逆阻止IGBT300には直列ダイオードが不要であるために導通損失を半減でき、マトリクスコンバータの変換効率向上に大きく寄与する。100μm以上の深い接合の形成技術と、100μm以下の厚さの極薄ウエハ生産技術を組み合わせて、高性能の逆阻止IGBTの製造が可能になっている。
しかしながら、IGBT製造に際し、70μm程度の薄型IGBTを実現するためには、裏面バックグラインドや裏面からのイオン注入、裏面熱処理等が必要になるためウエハ反りの問題が発生する等、製造プロセスの技術的課題も多い。
そのような製造プロセス技術のひとつとして、ここで例示したIGBTをはじめとする各種半導体素子の形成に必要なp型不純物層(p層)やn型不純物層(n層)の活性化については、これまで様々な手法が検討されており、上記のような電気炉を用いるもののほか、レーザーを用いたアニールによって不純物層の活性化を行うものもある。例えば、ウエハをウエハ割れ防止のための接着シートで支持基板に固定しそのウエハにレーザーを照射してp層およびn層の活性化を行う方法や、YAG(Yttrium Aluminum Garnet)レーザーの第3高調波(YAG3ωレーザー)を用いて活性化を行う方法などが検討されている(例えば特許文献1参照)。
このようなレーザーアニールは、従来は照射エリアごとに一定周期で単パルスのレーザーを照射して行われ、そのためのレーザー照射装置やレーザーアニール方法もいくつか提案されている(例えば特許文献2〜7参照)。これらの提案では、レーザー光源として複数のレーザー発振器を用いて各レーザー発振器から発振されるレーザーを合成して単パルスの周期を調整する(特許文献2,3)、複数ピークを有するパルスのパルス幅(半値幅)を調整する(特許文献4)、レーザーの同一領域への同時照射による照射領域の大面積化を図る(特許文献5)、YAGレーザーの照射エネルギーを均一化する(特許文献6)、レーザー照射試料からの反射光をミラーで反射させてレーザーを試料に再照射する(特許文献7)、等の試みがなされている。
特開2003−59856号公報(段落番号[0014]〜[0025],図6,図7) 特開2001−185504号公報(段落番号[0009]〜[0014],図1,図2) 特開2003−109912号公報(段落番号[0033]〜[0034],図2,図3) 特開平10−275781号公報(段落番号[0014]〜[0018],図2,図3) 特開平5−62924号公報(段落番号[0012]〜[0016],図1,図2) 特開2001−156018号公報(段落番号[0040]〜[0076],図4,図5) 特開2000−349042号公報(段落番号[0026],[0027],[0034],図2,図3,図4)
p層、n層の活性化において、従来の電気炉アニールの場合には、p層の高活性化を図ることができず、さらに、ウエハ割れ防止のために接着シートを用いる方法では、接着シートの耐熱温度が通常200℃以下であるため、300℃以上の電気炉アニールが必要となるような場合には使用することができない。
また、電気炉アニールに代えてレーザーアニールによってp層、n層の活性化を行おうとした場合には、エキシマレーザーのような半値幅が100ns未満の短い単パルスのレーザー照射では、表面から浅い領域までしか活性化できず、例えばFS型IGBTの裏面側でp層とn層が連続するpn連続層のうちn層まで十分に活性化することができない。YAG3ωレーザーなどの全固体レーザーを単パルスで使用して照射した場合には、例えば直径0.9mm程度のスポット照射のため長い照射時間が必要になり、処理時間がウエハ1枚当たり数時間、例えば5インチウエハのアニールに2時間程度もかかってしまうようになる。また、照射エネルギーを大きくして1つの照射エリアにレーザー照射した場合には、ウエハ表面にレーザー照射による加工跡が残ってしまう場合がある。
不純物を注入した基板の深い領域まで活性化でき、かつ、その基板を透過しないで活性化を行える300nm〜600nm程度の波長範囲でレーザー照射を行うことができるレーザー照射装置であって、半値幅100ns以上のパルスで照射が行えるようにした装置を新規に構成することは容易でない。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、半導体素子に不純物層として形成されるp層、n層、あるいはpn連続層等を短時間で安定して活性化することのできる半導体素子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明では上記問題を解決するために、不純物が導入された不純物層をレーザーを用いて活性化する工程を有する半導体素子の製造方法において、前記不純物層を活性化する工程は、同種のパルスレーザーを照射する複数のレーザー照射装置を用い、前記不純物層の第1照射エリアに対し、前記複数のレーザー照射装置のそれぞれから照射される、照射エネルギー分布が略矩形の単パルスを、先の単パルスが照射されてから後の単パルスが照射されるまでの遅延時間が前記複数のレーザー照射装置間で10000ns以下となるように連続的に照射する工程と、前記複数のレーザー照射装置を用い、前記第1照射エリアと50%以上のオーバーラップ率で部分的にオーバーラップする第2照射エリアに対し、前記複数のレーザー照射装置のそれぞれから照射される、照射エネルギー分布が略矩形の単パルスを、遅延時間が前記複数のレーザー照射装置間で10000ns以下となるように連続的に照射する工程と、を有することを特徴とする半導体素子の製造方法が提供される。
このような半導体素子の製造方法によれば、レーザーを用いた不純物層の活性化に、複数のレーザー照射装置が用いられ、不純物層の一照射エリアに対して各レーザー照射装置からそれぞれ照射されるパルスが、先のパルスが照射されてから後のパルスが照射されるまでの遅延時間を10000ns以下となるように連続的に照射される。複数のレーザー照射装置からのパルスを不純物層に連続的に照射することにより、半値幅の長いパルスレーザーを不純物層に照射したのと同様の効果が得られ、アニール効果が不純物層の浅い領域から深い領域にまで及ぼされるようになる。
本発明では、レーザーを用いた不純物層の活性化に複数のレーザー照射装置を用い、各レーザー照射装置から照射される複数のパルスを連続的に照射エリアの不純物層に照射してその不純物層の活性化を行う。これにより、半値幅の長い単パルスを不純物層に照射したのと同様の効果が得られ、不純物層の浅い領域から深い領域まで高活性化率を実現できる。したがって、不純物層としてp層あるいはn層を有する半導体素子、pn連続層等の不純物連続層を有する半導体素子を、安定的にnsオーダーで活性化でき、デバイス特性の良好な半導体素子の製造が可能になる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
まず、第1の実施の形態について説明する。
第1の実施の形態では、FS型IGBTに用いられるFZ−N基板の裏面側の浅い領域に形成したP型不純物層(p層)、および深い領域にp層に連続して形成したn型不純物層(n層)をレーザーアニールによって活性化する場合を例に、詳細に説明する。
本発明では、FS型IGBTのFZ−N基板の裏面側にp型不純物およびn型不純物を導入して形成された不純物層であるp層およびn層の活性化を行うために、複数台のレーザー照射装置からそれぞれ照射される波長300nm〜600nmのパルスレーザーを重ね合わせて(合成して)FZ−N基板に照射することによってアニールを行う。その際、複数台のレーザー照射装置によってFZ−N基板に照射されるパルスレーザーは、重ね合わされたときの1パルスに相当するパルスの半値幅が100ns〜1000nsになるようにして照射することが好ましい。
すなわち、複数台のレーザー照射装置を用いて、FZ−N基板の一照射エリアに、複数のパルスを連続的に照射するようにする。それにより、パルスレーザーが重ね合わされたときの1パルス相当のパルスの半値幅が長くなるので、半値幅の長い単パルスを照射したときと同様の効果が得られる。その結果、FZ−N基板の深い領域にまでアニール効果を及ぼすことができ、不純物層の活性化が促進され、浅い領域にあるp層の高活性化だけでなく、深い領域にあるn層をも十分に活性化させることができる。この方法を用いることにより、p層とn層が連続したpn連続層を一気に活性化することができる。また、レーザー照射装置には既存のものを複数台用いることができ、各レーザー照射装置に特別な改造は要しない。
ただし、複数のパルスを連続的に照射することには、FZ−N基板の一照射エリアに、先のパルスと後のパルスとが間隔をあけずに連続して照射される場合のほか、先のパルスが照射されてから後のパルスが照射されるまでの間に所定の間隔があけられる場合が含まれるものとする。先後のパルス間にあけられる間隔が所定範囲内であれば、半値幅の長い単パルスを照射したときと同様の効果を得ることが可能になる。
ここで、各パルスレーザーの波長範囲を300nm〜600nmとするのは、波長が300nmより短いとFZ−N基板の深い領域を活性化することができず、波長が600nmより長いとFZ−N基板(例えば厚さ630μm)をレーザーが透過してしまい活性化が起こらなくなるためである。また、各パルスレーザーが重ね合わされたときの1パルス相当のパルスの半値幅が100ns以上となるようにすれば、活性化率を向上させることが可能になる。半値幅を1000ns以下とするのは、この値を実現するために必要となるレーザー照射装置の台数の問題である。すなわち、各パルスレーザーを重ね合わせたときの1パルス相当のパルスの半値幅を長くするためには、それだけレーザー照射装置が多く必要になるためである。したがって、半値幅を1000ns以上とすることは原理的には可能である。
アニールに用いるパルスレーザーとしては、エキシマレーザーであるXeClレーザー、または全固体レーザーであるYAGレーザーの第2高調波(YAG2ωレーザー)を用いる。これらのレーザーは、共にパルス出力が数十mJ/パルス(YAG3ωレーザーでは1mJ/パルス程度)と大きいため、1mm角以上の照射エリアを形成することができる。例えば、YAG2ωレーザーは、10mm角程度の照射エリアを形成することができ、5インチウエハであればアニールに要する時間は5分程度であり、YAG3ωレーザーとは大きく異なる。
ここで、XeClレーザーまたはYAG2ωレーザーを用いてpn連続層の活性化を行う際に、照射されるレーザーのパルスの半値幅が活性化に及ぼす影響について述べる。
XeClレーザー、YAG2ωレーザーは共に、各レーザー照射装置から照射されるパルスレーザーを光学調整してそのパルス波形が略矩形となるようにし、レーザー照射における各パルスはFZ−N基板に未照射領域を発生させないように所定のオーバーラップ率で照射するものとする。ここでは照射エネルギー分布が略矩形のパルスをオーバーラップ率90%で照射する。なお、パルスレーザーのパルス波形、オーバーラップ率については後述する。
図2はレーザー照射装置から照射されるレーザーのパルス波形を示す図である。
図2に示すように、1台のレーザー照射装置から照射されるパルス10aは略矩形であって、このようなパルスレーザーがFZ−N基板上をX,Y方向にオーバーラップ率90%でスキャンされる。
図1は2台のレーザー照射装置からそれぞれ照射されるパルスレーザーを重ね合わせたパルス波形を示す図である。
2台のレーザー照射装置を用いてパルスレーザーをそれぞれ照射するときには、ここでは図1に示すように、1台目からのパルス10aと2台目からのパルス10bとを重ね合わせて、それぞれのパルス10a,10bが連続した長い略矩形の1パルス相当のパルス10を形成するようにする。すなわち、1台目のパルス10aが照射されてから2台目のパルス10bが照射されるまでの時間(遅延時間)を、パルス10aの半値幅と略同一となるようにする。
例えば、図1および図2に示したように、2台のレーザー照射装置から照射されるそれぞれのパルス10a,10bが、共に半値幅100nsで照射エネルギー密度2.0J/cm2である場合には、1台目と2台目のレーザー照射装置から照射されるパルス10a,10b間の遅延時間を100nsとする。これにより、半値幅200nsで照射エネルギー密度4.0J/cm2の1パルス相当のパルス10が、オーバーラップ率90%で所定の方向へスキャンされながらFZ−N基板の不純物層に照射されることになる。レーザー照射装置を3台以上用いる場合も同様である。
活性化にXeClレーザーを用いる場合は、複数のXeClレーザーを重ね合わせたときのトータルの照射エネルギー密度が4.0J/cm2になるようにし、各レーザー照射装置から照射されるXeClレーザーの1パルスの半値幅が50nsのレーザー照射装置を2台使用して、XeClレーザーの重ね合わせ後に得られる1パルス相当のパルスの半値幅を100nsにする。レーザー照射装置を4台使用すれば、XeClレーザーの重ね合わせ後に得られる1パルス相当のパルスの半値幅が200nsのXeClレーザーが照射され、レーザー照射装置を8台使用すれば、XeClレーザーの重ね合わせ後に得られる1パルス相当のパルスの半値幅が400nsのXeClレーザーが照射されることになる。
一方、活性化にYAG2ωレーザーを用いる場合は、複数のYAG2ωレーザーを重ね合わせたトータルの照射エネルギー密度が4.0J/cm2になるようにし、各レーザー照射装置から照射されるYAG2ωレーザーの1パルスの半値幅が100nsのレーザー照射装置を1台使用してYAG2ωレーザーを照射する。レーザー照射装置を2台使用すれば、YAG2ωレーザーの重ね合わせ後に得られる1パルス相当のパルスの半値幅が200nsのYAG2ωレーザーが照射され、レーザー照射装置を4台使用すれば、YAG2ωレーザーの重ね合わせ後に得られる1パルス相当のパルスの半値幅が400nsのYAG2ωレーザーが照射されることになる。
XeClレーザー、YAG2ωレーザー共に、ここでは、1台のレーザー照射装置が担う照射エネルギー密度はトータルの照射エネルギー密度を台数で割った値とする。例えば、2台のレーザー照射装置でXeClレーザーによるトータル照射エネルギー密度4.0J/cm2を得るためには、1台のレーザー照射装置で2.0J/cm2の照射エネルギー密度でXeClレーザーを照射する。
図3はXeClレーザーを用いて活性化を行ったときの半値幅と活性化率の関係を示す図、図4はYAG2ωレーザーを用いて活性化を行ったときの半値幅と活性化率の関係を示す図である。この図3および図4において、横軸は半値幅(ns)を表し、縦軸は活性化率(%)を表している。また、p層は、FZ−N基板裏面にボロンをドーズ量1×1015cm-2、加速エネルギー50keVで注入し、n層は、FZ−N基板にリンをドーズ量1×1013cm-2、加速エネルギー240keVで注入して形成している。これにより、FZ−N基板には、その浅い領域にp層が、深い領域にn層が、それぞれ形成されている。
XeClレーザーを用いたpn連続層の活性化の場合、レーザー照射装置の台数を変えてFZ−N基板に照射されるパルスの半値幅を50ns,100ns,200ns,400nsと変化させると、p層の活性化率は、図3に示すように、半値幅50ns(レーザー照射装置1台)以上で50%を超える高い値を示す。一方、n層の活性化率は、図3に示したように、半値幅100ns(レーザー照射装置2台)以上で50%を超える値を示すようになる。また、YAG2ωレーザーを用いたpn連続層の活性化の場合には、パルスの半値幅を100ns,200ns,400nsと変化させると、図4に示すように、p層、n層共にその活性化率は、半値幅100ns(レーザー照射装置1台)以上で50%を超える高い値を示す。YAG2ωレーザーを用いたときの方がXeClレーザーを用いたときに比べて活性化率が高くなるのは、波長の影響であり、YAG2ωレーザーが波長532nmであるのに対しXeClレーザーが波長308nmとその波長が短いことによる。
図3および図4の結果より、FZ−N基板の浅い領域に形成されたp層の活性化は、XeClレーザー、YAG2ωレーザーのいずれを用いても、1,2台のレーザー照射装置で十分に活性化を行うことができる。それに対し、FZ−N基板の深い領域にあるn層の活性化は、レーザー照射装置の台数を増やして1パルス相当のパルスの半値幅を大きくすることによって、より効果的に活性化が図れるということができる。
また、従来のように温度400℃で電気炉アニールを行った場合には、図3および図4に示したように、p層の活性化率は2%であり、n層の活性化率は40%である。このように、XeClレーザー、YAG2ωレーザーのいずれを用いた場合であっても、半値幅100ns以上の略矩形の1パルス相当のパルスをpn連続層に照射することにより、従来の電気炉アニールに比べて高い活性化率でp層とn層を共に活性化することができる。
このような照射方法によれば、接着シートを用いた支持基板方式による薄ウエハ形成技術においても、p層およびn層の活性化を非常に短いnsオーダーの時間で実現することができる。また、IGBTなどの半導体素子を形成する際、深い不純物層をエピタキシャル基板を用いずにFZ基板で構成することができる。さらに、FS型IGBT形成では、既にトランジスタなどの素子構造を形成した表面側に熱的影響を及ぼすことなく、裏面側に形成したp層やn層の活性化が行える。
なお、接着シートを用いない場合には、本発明を電気炉アニールによる活性化と併用することも可能である。
以上の説明では、照射エネルギー分布が略矩形の1パルス相当のパルスをオーバーラップ率90%で照射するに当たり、そのトータルの照射エネルギー密度を4.0J/cm2とし、遅延時間を重ね合わせ前の1パルスの半値幅に等しくした場合について述べた。以下に、パルスレーザーのオーバーラップ率、照射エネルギー密度、遅延時間がpn連続層の活性化に及ぼす影響について、より詳細に説明する。
まずレーザー照射におけるオーバーラップ率について述べる。
図5はレーザー照射装置から低オーバーラップ率で照射されるパルスレーザーのパルス波形を示す図、図6は2台のレーザー照射装置からそれぞれ低オーバーラップ率で照射されるパルスレーザーを重ね合わせたパルス波形を示す図である。図5に示すように、ここでは、1台のレーザー照射装置から照射されるパルス20aが台形状であって、オーバーラップ率50%でFZ−N基板上をX,Y方向にスキャンされる場合を想定する。その場合、図6に示すように、2台のレーザー照射装置から照射されたパルス20a,20bが重ね合わされたパルス20には、パルス20a,20bが連続的であってもパルス20の波形が重なり合わない部分30が発生してしまう。そのため、このようなパルス20をFZ−N基板に照射すると、不純物層に与えられる照射エネルギーが変動し、照射ムラが発生するようになる。
これに対して上記図1および図2に示したようなパルス10a,10bを高オーバーラップ率で照射した場合には、それらが重なり合った1パルス相当のパルス10によってFZ−N基板が照射されるため、いずれの領域でも不純物層に与えられる照射エネルギーが同等になり、照射ムラが発生しない。
図7はp層のボロン濃度分布を示す図である。この図7において、横軸はFZ−N基板裏面からの深さ(μm)を表し、縦軸はボロン濃度(cm-3)を表している。また、図7では、照射ムラが発生しないときのボロン濃度分布を実線で、照射ムラが発生するときのボロン濃度分布を点線で、それぞれ示している。なお、ボロンはFZ−N基板裏面に前述のドーズ量1×1015cm-2および加速エネルギー50keVの条件で注入し、p層活性化の際の照射エネルギー密度は4.0J/cm2である。また、ボロン濃度分布は、広がり抵抗法(SR法)により測定している。
上記図6に示したような台形状のパルス20を低オーバーラップ率で照射した場合には、照射ムラが発生し、図7に示すように、p層について安定したボロン濃度分布が得られないが、図1に示したような矩形状にパルス10を高オーバーラップ率で照射した場合には、照射ムラが発生せず、安定したボロン濃度分布が得られる。これにより、安定した所望のデバイス特性を得ることができ、FS型IGBTの量産性を向上させることができるようになる。
次にレーザー照射における照射エネルギー密度について述べる。
図8は照射エネルギー密度を変化させてXeClレーザーを照射したときのボロン濃度分布を示す図である。図8において、横軸はFZ−N基板表面からの深さ(μm)を表し、縦軸はボロン濃度(cm-3)を表している。この図8は、XeClレーザーのレーザー照射装置を2台使用し、遅延時間を50ns、すなわち1台のレーザー照射装置から照射されるXeClレーザーの半値幅と同一にしてレーザー照射を行ったときの結果である。また、レーザー照射におけるオーバーラップ率は90%とし、ボロンはドーズ量1×1015cm-2、加速エネルギー50keVでFZ−N基板に注入している。ボロン濃度分布はSR法により測定している。
この図8において、XeClレーザー照射時のトータルの照射エネルギー密度は、1.0J/cm2〜4.0J/cm2の間で変化させている。図8に示したように、ボロン濃度は、トータルの照射エネルギー密度が1.0J/cm2,1.2J/cm2,1.5J/cm2,2.0J/cm2,4.0J/cm2と増加していくのに伴って増加する。
通常、FS型IGBTの場合、p層の表面濃度は、裏面電極層とのオーミックコンタクト(接触抵抗)を考慮して、5×1016cm-3以上、より好ましくは1×1018cm-3以上であることが好ましい。図8の結果より、トータルの照射エネルギー密度が1.0J/cm2では、ボロン濃度が5×1016cm-3を下回り、活性化が少ないことがわかる。それに対し、トータルの照射エネルギー密度が1.5J/cm2以上では、ボロン濃度が1×1018cm-3を上回り、ほとんど飽和されており、活性化は十分に図れているといえる。また、トータルの照射エネルギー密度が4.0J/cm2を超えると、一照射エリアにレーザー照射される照射エネルギー密度が大きすぎ、FZ−N基板の表面温度がシリコンの融点(1415℃)を超え、表面が溶けた後で固化されてしまうため、ボロン濃度分布のばらつきが大きくなる。
これらのことから、pn連続層活性化のためのXeClレーザー照射におけるトータルの照射エネルギー密度は、1.2J/cm2〜4.0J/cm2の範囲、より好ましくは1.5J/cm2〜4.0J/cm2の範囲に設定することが好ましい。なお、例えばXeClレーザーを照射するレーザー照射装置を2台使用してトータルの照射エネルギー密度4.0J/cm2を得ようとする場合には、前述のように、各レーザー照射装置から照射エネルギー密度2.0J/cm2のXeClレーザーを照射する。このように複数のレーザー照射装置を使用する場合には、各レーザー照射装置から照射されるXeClレーザーの照射エネルギー密度を均等に分配することが望ましい。
図9は照射エネルギー密度を変化させてYAG2ωレーザーを照射したときのボロン濃度分布を示す図である。図9において、横軸はFZ−N基板表面からの深さ(μm)を表し、縦軸はボロン濃度(cm-3)を表している。この図9は、YAG2ωレーザーのレーザー照射装置を2台使用し、遅延時間を1台のレーザー照射装置から照射されるYAG2ωレーザーの半値幅と同一の100nsにしてレーザー照射を行ったときの結果である。また、レーザー照射におけるオーバーラップ率は90%とし、ボロンはドーズ量1×1015cm-2、加速エネルギー50keVでFZ−N基板に注入している。ボロン濃度分布はSR法により測定している。
この図9において、YAG2ωレーザー照射時のトータルの照射エネルギー密度は、1.0J/cm2〜4.0J/cm2の間で変化させている。図9に示したように、ボロン濃度は、トータルの照射エネルギー密度が1.0J/cm2,1.2J/cm2,1.5J/cm2,2.0J/cm2,4.0J/cm2と増加していくのに伴って増加する。
図9の結果より、XeClレーザーを用いたときと同様、トータルの照射エネルギー密度が1.0J/cm2では、ボロン濃度が低く活性化が少ない。それに対し、トータルの照射エネルギー密度が1.5J/cm2以上では、ボロン濃度が高く、ほとんど飽和している。トータルの照射エネルギー密度が4.0J/cm2を超えた場合にボロン濃度分布のばらつきが大きくなるのは、XeClレーザーを用いたときと同じである。
これらのことから、pn連続層活性化のためのYAG2ωレーザー照射におけるトータルの照射エネルギー密度は、1.2J/cm2〜4.0J/cm2の範囲に設定することが好ましく、1.5J/cm2〜4.0J/cm2の範囲に設定することがより好ましい。なお、例えばYAG2ωレーザーを照射するレーザー照射装置を2台使用してトータルの照射エネルギー密度4.0J/cm2を得るためには、各レーザー照射装置から均等に照射エネルギー密度2.0J/cm2のYAG2ωレーザーを照射する。
図8および図9において、YAG2ωレーザーを用いた場合に、XeClレーザーを用いたときに比べてボロンの拡散深さが0.1μm程度深くなるのは、波長の違い、すなわちYAG2ωレーザーが波長532nmであるのに対しXeClレーザーが波長308nmとその波長が短いことによる。
図10はXeClレーザーを用いて活性化を行ったときの照射エネルギー密度と活性化率の関係を示す図、図11はYAG2ωレーザーを用いて活性化を行ったときの照射エネルギー密度と活性化率の関係を示す図である。この図10および図11において、横軸はトータルの照射エネルギー密度(J/cm2)を表し、縦軸は活性化率(%)を表している。また、p層は、FZ−N基板にボロンをドーズ量1×1015cm-2、加速エネルギー50keVで注入し、n層は、FZ−N基板にリンをドーズ量1×1013cm-2、加速エネルギー240keVで注入して形成している。これにより、FZ−N基板には、その浅い領域にp層が、深い領域にn層が、それぞれ形成されている。
XeClレーザーを用いたpn連続層の活性化の場合、トータルの照射エネルギー密度を変化させていくと、p層、n層共にその活性化率は、図10に示すように、トータルの照射エネルギー密度1.5J/cm2〜4.0J/cm2の範囲で50%を超える高い値を示す。また、YAG2ωレーザーを用いたpn連続層の活性化の場合も、図11に示すように、p層、n層共にその活性化率は、トータルの照射エネルギー密度1.5J/cm2〜4.0J/cm2の範囲で50%を超える高い値を示す。YAG2ωレーザーを用いたときの方がXeClレーザーを用いたときに比べて活性化率が高くなるのは、YAG2ωレーザーが波長532nmであるのに対しXeClレーザーが波長308nmとその波長が短いことによる。
また、温度400℃で電気炉アニールを行った場合には、図10および図11に示したように、p層の活性化率は2%であり、n層の活性化率は40%である。XeClレーザーを用いた場合には、トータルの照射エネルギー密度1.2J/cm2〜4.0J/cm2でp,n両層あるいはいずれか1層の活性化率が電気炉アニールによる活性化率を上回ることができ、YAG2ωレーザーを用いた場合にも、トータルの照射エネルギー密度1.2J/cm2〜4.0J/cm2でp,n両層あるいはいずれか1層の活性化率が電気炉アニールによる活性化率を上回ることができる。
図10および図11の結果より、FZ−N基板のpn連続層の活性化は、XeClレーザー、YAG2ωレーザーのいずれを用いても、トータルの照射エネルギー密度が1.2J/cm2〜4.0J/cm2の範囲であれば、従来に比べて高い活性化率でp層、n層を活性化することができる。
次にレーザー照射における遅延時間について述べる。
図12は遅延時間を変化させてXeClレーザーを照射したときのボロン濃度分布を示す図である。図12において、横軸はFZ−N基板表面からの深さ(μm)を表し、縦軸はボロン濃度(cm-3)を表している。この図12は、XeClレーザーのレーザー照射装置を2台使用し、トータルの照射エネルギー密度を2.0J/cm2にしてレーザー照射を行ったときの結果である。また、レーザー照射におけるオーバーラップ率は90%とし、ボロンはドーズ量1×1015cm-2、加速エネルギー50keVでFZ−N基板に注入している。このボロン濃度分布はSR法により測定している。
この図12において、2台のレーザー照射装置から照射されるXeClレーザーの間の遅延時間は、0ns〜5000nsの間で変化させている。図12に示したように、ボロン濃度は、遅延時間を0ns(遅延なし)から遅延時間50nsに増加したときに増加し、遅延時間がそれよりも長い250ns,2500ns,5000nsでは、遅延時間の増加に伴って低下する。遅延時間が5000nsを超える場合には、オーミックコンタクトを考慮したボロン濃度5×1016cm-3以上の濃度を得ることができなくなると容易に予測される。
これは、遅延時間が短く、先のパルスが照射されてから後のパルスが照射されるまでの時間が短い場合には、1パルス相当のパルスが上記図1に示したような半値幅の大きな単パルスと同等になる。そのため、レーザー照射されるFZ−N基板の基板温度を、比較的長い時間にわたって活性化に必要な基板温度に維持することができる。これに対し、遅延時間が長い場合には、先のパルスが照射されてから後のパルスが照射されるまでに間隔があくので、遅延時間をあまりに長くするとその間で活性化に必要な基板温度を維持することができなくなる。遅延時間の値によっては、1台のレーザー照射装置を使用してレーザー照射を行った場合と同程度の効果しか得られなくなる場合もあり、その場合、ボロン濃度は減少し、活性化率は低下する。XeClレーザー照射における遅延時間は、0ns〜5000nsの範囲に設定することが好ましく、0ns〜2500nsの範囲に設定することがより好ましい。
図13は遅延時間を変化させてYAG2ωレーザーを照射したときのボロン濃度分布を示す図である。図13において、横軸はFZ−N基板表面からの深さ(μm)を表し、縦軸はボロン濃度(cm-3)を表している。この図13は、YAG2ωレーザーのレーザー照射装置を2台使用し、トータルの照射エネルギー密度を2.0J/cm2にしてレーザー照射を行ったときの結果である。また、レーザー照射におけるオーバーラップ率は90%とし、ボロンはドーズ量1×1015cm-2、加速エネルギー50keVでFZ−N基板に注入している。このボロン濃度分布はSR法により測定している。
この図13において、2台のレーザー照射装置から照射されるYAG2ωレーザーの間の遅延時間は、0ns〜10000nsの間で変化させている。図13に示したように、ボロン濃度は、遅延時間0nsから100nsに増加したときに増加し、遅延時間がそれよりも長い5000ns,10000nsでは、遅延時間の増加に伴って低下する。遅延時間が10000nsを超える場合には、ボロン濃度5×1016cm-3以上の濃度が得られなくなる可能性が非常に高い。このようにYAG2ωレーザーを用いたときに遅延時間が長くなることによってボロン濃度が低下する理由は、図12について述べたXeClレーザーを用いたときと同じである。したがって、図13の結果より、YAG2ωレーザー照射における遅延時間は、0ns〜10000nsの範囲に設定することが好ましく、0ns〜5000nsの範囲に設定することがより好ましい。
図14はXeClレーザーを用いて活性化を行ったときの遅延時間と活性化率の関係を示す図、図15はYAG2ωレーザーを用いて活性化を行ったときの遅延時間と活性化率の関係を示す図である。この図14および図15において、横軸は遅延時間(ns)を表し、縦軸は活性化率(%)を表している。また、p層は、FZ−N基板にボロンをドーズ量1×1015cm-2、加速エネルギー50keVで注入し、n層は、FZ−N基板にリンをドーズ量1×1013cm-2、加速エネルギー240keVで注入して形成している。これにより、FZ−N基板には、その浅い領域にp層が、深い領域にn層が、それぞれ形成されている。
XeClレーザーを用いたpn連続層の活性化の場合、図14に示すように、遅延時間を変化させていくと、遅延時間0ns〜2500nsでは、p層、n層共にその活性化率は50%を超える高い値を示し、遅延時間5000nsでは、p層、n層共にその活性化率は50%を下回る。また、YAG2ωレーザーを用いたpn連続層の活性化の場合は、図15に示すように、遅延時間0ns〜5000nsでは、p層、n層共にその活性化率は50%を超える高い値を示し、遅延時間10000nsでは、p層、n層共にその活性化率は50%を下回る。YAG2ωレーザーを用いたときの方がXeClレーザーを用いたときに比べて活性化率が高くなるのは、YAG2ωレーザーが波長532nmであるのに対しXeClレーザーが波長308nmとその波長が短いことによる。
また、温度400℃で電気炉アニールを行った場合には、図14および図15に示したように、p層の活性化率は2%であり、n層の活性化率は40%である。XeClレーザーを用いた場合には、図14に示したように、遅延時間0ns〜5000nsの範囲でp,n両層あるいはいずれか1層の活性化率が電気炉アニールによる活性化率を上回ることができ、YAG2ωレーザーを用いた場合には、図15に示したように、遅延時間0ns〜10000nsの範囲でp,n両層あるいはいずれか1層の活性化率が電気炉アニールによる活性化率を上回ることができる。
図14および図15の結果より、FZ−N基板のpn連続層の活性化は、XeClレーザー、YAG2ωレーザーのいずれも満足する遅延時間としては、遅延時間0ns〜5000nsの範囲を設定することができる。このように、複数個のパルスの遅延時間を0ns(遅延時間なし)以上5000ns以下となるように照射することにより、活性化に必要な温度以下に基板温度を下げることなくpn連続層の活性化を図ることができる。
以上述べたように、レーザー照射装置を用いたpn連続層の活性化において、照射するパルスレーザーのパルスを略矩形にし、レーザー照射におけるオーバーラップ率、照射エネルギー密度、遅延時間をそれぞれ最適に設定することにより、pn連続層を高い活性化率で効率的にかつ安定して活性化することができ、デバイス特性の良好なFS型IGBTの製造が可能になる。
なお、パルスレーザーを照射してレーザーアニールを行う場合に、パルス波形が一般的なGaussian分布に近いものを用いると、FZ−N基板に対する加工痕が残ってしまう場合がある。
図16はGaussian分布のパルス波形およびそのパルスレーザーを用いたときのFZ−N基板の状態を示す模式図、図17は矩形のパルス波形およびそのパルスレーザーを用いたときのFZ−N基板の状態を示す模式図である。例えば図16に示すような半値幅100nsで照射エネルギー密度4.0J/cm2のGaussian分布のパルス40を照射して活性化を行うと、照射エネルギーの強度が最も高い位置に対応するFZ−N基板50表面に加工痕51が残り、そのため、加工痕51はオーバーラップ率に応じてFZ−N基板50上に複数形成される。
そこで、光学調整を行い、所定のマスクを用い、矩形パルスを形成し、さらに必要な照射エネルギーはレーザー照射装置1台当たりが担う照射エネルギー密度を低くして複数台のレーザー照射装置を用いる。例えば、図17に示すように、半値幅100nsで照射エネルギー密度2.0J/cm2の矩形のパルス60a,60bを、2台のレーザー照射装置を用い、トータルの半値幅が200nsで照射エネルギー密度が4.0J/cm2のパルス60としてレーザー照射を行う。これにより、アニールに必要な照射エネルギー密度は保ったまま、FZ−N基板50の加工痕の発生を防ぐことが可能になる。その結果、FZ−N基板50を加工痕除去のために別途加工することなくFS型IGBTを形成することが可能になる。
また、以上の説明では、pn連続層の活性化に用いるレーザーとして、XeClレーザーまたはYAG2ωレーザーを用いる場合について述べたが、これらのうち大きな半値幅が得られるYAG2ωレーザーが特に好適に用いられる。YAG2ωレーザーのレーザー照射装置は、XeClレーザーのものに比べて複数台組み合わせることが比較的容易であり、半値幅も1台で100nsと大きいため、活性化に要する台数が少なくて済む。さらに、YAG2ωレーザーは、従来用いられることのあったYAG3ωレーザーで見られるようなスポット照射になることもないので、1枚のウエハに対し、より短時間で活性化を完了することが可能になり、タクト的に有利になる。
以上説明したように、略矩形のパルス波形のパルスレーザーを連続的に照射することにより、加工痕がなく、不純物層の濃度分布が安定した良好なFS型IGBTを形成することができる。
なお、以上の説明では、FS型IGBTに形成されるpn連続層をレーザーアニールによって一気に活性化する場合を例にして述べたが、本発明は、単層のp層やn層その他pp連続層やnn連続層等の活性化にも適用可能である。したがって、FS型IGBTにおけるFZ基板の表面側、裏面側問わず、nsオーダーでpn連続層等を活性化することができる。また、FS型IGBTに限らず、PT型やNPT型のIGBT、逆阻止IGBT、最表面層がn層になるフリーフォイーリングダイオード(FWD)、その他レーザーアニールによって活性化すべき不純物層を有する様々な半導体素子に適用することができる。
次に、第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態では、FS型IGBTのFZ−N基板に形成されるpn連続層のp層上に裏面電極とオーミックコンタクトをとるための表面コンタクト層(p層)が形成される場合を例に、詳細に説明する。このような表面コンタクト層は、FZ−N基板に対してリン、ボロンを順に注入した後に、フッ化ボロン(BF2 +)を注入して、活性化を行うことにより形成される。
図18は表面コンタクト層形成時の活性化方法と不純物濃度分布の関係を示す図である。
図18において、横軸はFZ−N基板表面からの深さ(μm)を表し、縦軸は不純物濃度(cm-3)を表している。FZ−N基板に対し、n層のリンはドーズ量1×1013cm-2、加速エネルギー240keVで注入し、p層のボロンはドーズ量1×1015cm-2、加速エネルギー50keVで注入し、表面コンタクト層のフッ化ボロンはドーズ量1×1015cm-2、加速エネルギー80keVで注入している。このような連続3層を形成したFZ−N基板について、電気炉アニールを行った場合とレーザーアニールを行った場合の不純物濃度分布をSR法により測定している。また、比較のため、フッ化ボロンを注入せずに電気炉アニールを行った場合についても併せて不純物濃度分布を測定している。なお、電気炉アニールは、400℃で1時間行い、レーザーアニールは、YAG2ωレーザーのレーザー照射装置を2台使用し、各レーザー照射装置の照射エネルギー密度を2.0J/cm2、トータルの照射エネルギー密度を4.0J/cm2とし、半値幅は100nsとする。また、遅延時間は0nsまたは300nsとし、レーザー照射のオーバーラップ率は90%とする。
図18には、フッ化ボロンを注入せずに電気炉アニ−ルを行った場合(実線)、フッ化ボロンを注入して電気炉アニールを行った場合(点線)、フッ化ボロンを注入して遅延時間0nsでレーザーアニールを行った場合(二点鎖線)、フッ化ボロンを注入して遅延時間300nsでレーザーアニールを行った場合(一点鎖線)、のそれぞれの不純物濃度分布を示している。
この図18に示すように、フッ化ボロンを注入することにより、電気炉アニ−ルのみでもFZ−N基板の浅い領域の不純物濃度は増加する。これは、フッ化ボロンを注入することにより、フッ化ボロン注入層が非晶質となり、不純物の拡散が促進されるためである。そして、電気炉アニールに代えレーザーアニールによって活性化を行うことにより、浅い領域の不純物濃度はさらに増加する。裏面電極とのコンタクトを良好に保つためには、表面コンタクト層のボロン濃度は1×1018cm-3以上であることがより好ましく、このレーザーアニールによってFZ−N基板の表面から浅い領域をいっそう高濃度化することができる。
さらに、レーザーアニールによって活性化を行う場合で、遅延時間を300nsとした場合には、表面コンタクト層より深い側にあるp層およびn層も電気炉アニールのときと同等レベルで高濃度化させることができる。これは、レーザー照射の際に表面コンタクト層に吸収された熱がその下のp層に伝わり、さらにその下のn層にも伝わって吸収されるためである。
ここで行うレーザーアニールでは、適当な遅延時間でパルスを連続的に照射するため、上記のような半値幅が大きくなったのと同じパルスによって不純物活性化が行われるとともに、単パルスのレーザー照射よりも熱の伝わり時間も長く、レーザー照射面から深い領域まで短時間で活性化することができる。また、パルスを連続的に照射する際、先のパルスではフッ化ボロン注入層の再結晶化を図ることは難しく、非晶質状態かあるいは結晶欠陥が残っている状態であるが、後のパルスによって再結晶化が進むようになる。これにより、表面から浅い領域のボロンの高濃度化が可能になっている。
なお、遅延時間を0nsとしてレーザーアニールを行った場合に深い領域が高濃度化されないのは、パルスが同時に照射されるために再結晶化の効果が得られにくく、また、同時照射によって表面側に高エネルギーのレーザーが一気に照射されるために、アブレーション(昇華)作用によって熱が深い領域にまで伝わりにくいためである。
このように、上記第1の実施の形態で述べたpn連続層の活性化のほか、この第2の実施の形態で述べたようなpn連続層に更に表面コンタクト層を形成した場合にも、本発明を適用することにより、基板表面から浅い領域およびより深い領域を効率的に活性化することができる。
次に、第3の実施の形態について説明する。
第3の実施の形態では、同導電型の連続層を活性化する場合について詳細に説明する。
例えば、製造過程でパーティクルが発生して基板表面に付着すると、そのようなパーティクルのあるところではイオン注入を行っても不純物が注入されず、活性化後の不純物濃度にばらつきが生じるなどの問題が生じ易い。このようなパーティクルの影響を回避するために、高加速エネルギーでイオン注入を行うと、浅い領域の不純物濃度が低くなり、裏面電極とのコンタクトがとれなくなってしまうといった問題が発生する。パーティクルの影響を極力回避するためには、同導電型の層を深さ方向に連続して形成し、その層同士を活性化することが好ましく、それによって、パーティクル深さよりも深い領域まで不純物を活性化することが可能になる。
まず、p層を連続して形成したpp連続層の活性化について述べる。
図19はpp連続層の活性化方法と不純物濃度分布の関係を示す図である。
図19において、横軸はFZ−N基板表面からの深さ(μm)を表し、縦軸は不純物濃度(cm-3)を表している。ここでは、FZ−N基板に対し、ボロンをドーズ量1×1013cm-2、加速エネルギー240keVで注入した単層のp層と、ボロンをドーズ量1×1013cm-2、加速エネルギー240keVで注入して更にボロンをドーズ量1×1015cm-2、加速エネルギー50keVで注入したpp連続層について、電気炉アニールまたはレーザーアニールを行った場合の不純物濃度分布をSR法により測定している。なお、電気炉アニールは、400℃で1時間行い、レーザーアニールは、YAG2ωレーザーのレーザー照射装置を2台使用し、各レーザー照射装置の照射エネルギー密度を2.0J/cm2、トータルの照射エネルギー密度を4.0J/cm2とし、半値幅は100nsとする。また、遅延時間は300nsとし、レーザー照射のオーバーラップ率は90%とする。
図19には、単層のp層に電気炉アニールを行った場合(実線)、pp連続層に電気炉アニールを行った場合(点線)、単層のp層にレーザーアニールを行った場合(二点鎖線)、pp連続層にレーザーアニールを行った場合(一点鎖線)、のそれぞれの不純物濃度分布を示している。
この図19に示すように、高加速エネルギーで注入した単層のp層について電気炉アニールを行うと、飛程に従って基板表面側の浅い領域の不純物濃度は低くなり、また、単層のp層についてレーザーアニールを行っても、これを活性化することはできない。そして、pp連続層について電気炉アニールを行うと、深い領域の不純物濃度は増加するが、浅い領域の不純物濃度が十分ではない。これに対し、pp連続層についてレーザーアニールを行うと、浅い領域の不純物濃度は大幅に増加し、さらに深い領域の不純物濃度も高く保つことができるようになる。これは上記第2の実施の形態で述べたのと同様、ここで行うレーザーアニールが、パルスを連続的に照射して半値幅の大きなパルスで不純物の活性化を促進するとともに、熱の伝わり時間が長いために深い領域までnsオーダーの短時間で活性化し、また、先のパルスで非晶質となった層を後のパルスで再結晶化するためである。
このようなレーザーアニールによるpp連続層の活性化は、NPT型IGBTや逆阻止IGBTのようにp層のみを活性化する必要があるものや、パーティクルの影響を受けにくいpp連続層の形成に特に有効である。
次いで、n層を連続して形成したnn連続層の活性化について述べる。
図20はnn連続層の活性化方法と不純物濃度分布の関係を示す図である。
図20において、横軸はFZ−N基板表面からの深さ(μm)を表し、縦軸は不純物濃度(cm-3)を表している。ここでは、FZ−N基板に対し、リンをドーズ量1×1013cm-2、加速エネルギー240keVで注入した単層のn層と、リンをドーズ量1×1013cm-2、加速エネルギー240keVで注入して更にリンをドーズ量1×1015cm-2、加速エネルギー50keVで注入したnn連続層について、電気炉アニールまたはレーザーアニールを行った場合の不純物濃度分布をSR法により測定している。なお、電気炉アニールおよびレーザーアニールの条件は、上記pp連続層の活性化の場合と同じである。
図20には、単層のn層に電気炉アニールを行った場合(実線)、nn連続層に電気炉アニールを行った場合(点線)、単層のn層にレーザーアニールを行った場合(二点鎖線)、nn連続層にレーザーアニールを行った場合(一点鎖線)、のそれぞれの不純物濃度分布を示している。
この図20に示すように、高加速エネルギーで注入した単層のn層について電気炉アニールを行うと、飛程に従って基板表面側の浅い領域の不純物濃度は低くなり、また、単層のn層についてレーザーアニールを行っても、これを活性化することはできない。nn連続層について電気炉アニールを行うと、浅い領域、深い領域共に不純物濃度は増加する。そして、nn連続層についてレーザーアニールを行うと、浅い領域の不純物濃度が大幅に増加するようになる。これは、上記pp連続層の活性化の場合と同様、活性化が半値幅の大きなパルスによって行われ、熱の伝わり時間が長く、また、レーザー照射時に非晶質層の再結晶化が起こるためである。
このようなレーザーアニールによるnn連続層の活性化は、FWDのようにn層のみを活性化する必要があるものや、パーティクルの影響を受けにくいnn連続層の形成に特に有効である。
この第3の実施の形態で述べたように、pp連続層またはnn連続層を形成する場合にも、本発明を適用することによって、基板表面から浅い領域およびより深い領域を効率的に活性化することができる。
次に、第4の実施の形態について説明する。
第4の実施の形態では、不純物としてアルゴン(Ar+)を注入したアルゴン導入層(Ar層)とp層の連続層、Ar層とn層の連続層を活性化する場合について述べる。これも上記第3の実施の形態と同じく、パーティクルの影響を回避するために、そのパーティクル深さよりも深い領域まで不純物注入を行う場合に有効である。ただし、この第4の実施の形態の場合には、Ar層に連続するp層のみあるいはn層のみを活性化する。
まず、先にアルゴンを注入して次にボロンを注入したAr層とp層の連続層のうち浅い領域にあるp層を活性化する場合について述べる。
図21はAr層とp層の連続層のp層の活性化方法と不純物濃度分布の関係を示す図である。
図21において、横軸はFZ−N基板表面からの深さ(μm)を表し、縦軸は不純物濃度(cm-3)を表している。ここでは、FZ−N基板に対し、先にアルゴンをドーズ量1×1015cm-2、加速エネルギー240keVで注入し、次にボロンをドーズ量1×1014cm-2、加速エネルギー150keVで注入したAr層とp層の連続層について、電気炉アニールまたはレーザーアニールを行った場合の不純物濃度分布をSR法により測定している。なお、電気炉アニールは、400℃で1時間行い、レーザーアニールは、YAG2ωレーザーのレーザー照射装置を2台使用し、各レーザー照射装置の照射エネルギー密度を2.0J/cm2、トータルの照射エネルギー密度を4.0J/cm2とし、半値幅を100nsとする。また、遅延時間を300nsとし、レーザー照射におけるオーバーラップ率は90%とする。
図21には、電気炉アニールの場合(点線)、レーザーアニールの場合(二点鎖線)、のそれぞれの不純物濃度分布を示している。また、図21には、比較のため、Ar層を形成せずにp層のみを上記の条件(ドーズ量1×1014cm-2、加速エネルギー150keV)で注入して電気炉アニールを行った場合の不純物濃度分布(実線)も併せて図示している。
Ar層を形成して電気炉アニールを行うことにより、Ar層を形成しない場合に比べて不純物を高濃度化することができるが、Ar層を形成してレーザーアニールを行うことで、基板表面から浅い領域およびより深い領域の不純物濃度を更に増加させることができる。したがって、このレーザーアニールにより、浅い領域に注入された不純物をより深い領域まで活性化することができる。さらに、このレーザーアニールによれば、nsオーダーの短時間での活性化が可能である。
次いで、先にボロンを注入して次にアルゴンを注入したp層とAr層の連続層のうち深い領域にあるp層を活性化する場合について述べる。
図22はp層とAr層の連続層のp層の活性化方法と不純物濃度分布の関係を示す図である。
図22において、横軸はFZ−N基板表面からの深さ(μm)を表し、縦軸は不純物濃度(cm-3)を表している。ここでは、FZ−N基板に対し、先にボロンをドーズ量1×1013cm-2、加速エネルギー240keVで注入し、次にアルゴンをドーズ量1×1015cm-2、加速エネルギー50keVで注入したp層とAr層の連続層について、電気炉アニールまたはレーザーアニールを行った場合の不純物濃度分布をSR法により測定している。なお、電気炉アニールおよびレーザーアニールの条件は、上記のAr層とp層の連続層を活性化する場合と同じである。
図22には、電気炉アニールの場合(点線)、レーザーアニールの場合(二点鎖線)、のそれぞれの不純物濃度分布を示している。また、図22には、比較のため、Ar層を形成せずにp層のみを上記の条件(ドーズ量1×1013cm-2、加速エネルギー240keV)で注入して電気炉アニールを行った場合の不純物濃度分布(実線)も併せて図示している。
Ar層を形成してもしなくても、電気炉アニールでは基板表面から浅い領域の不純物濃度が低く、十分に活性化することはできない。それに対し、Ar層を形成してレーザーアニールを行った場合には、浅い領域の不純物濃度が増加し、深い領域の不純物濃度も高い。これは、活性化が半値幅の大きなパルスによって行われ、熱の伝わり時間が長く、また、レーザー照射時に非晶質層の再結晶化が起こるためである。レーザー照射の際、Ar層には1400℃程度の温度が加わり、不活性ガスであるアルゴンは蒸発し、基板表面側にはp層が残るようになる。このレーザーアニールにより、深い領域に注入された不純物を浅い領域、そして基板表面まで活性化することができる。さらに、このレーザーアニールによれば、nsオーダーで活性化が可能である。NPT型IGBTや逆阻止IGBTのようにp層のみを活性化する必要があるものや、パーティクルの影響を受けにくいp層の形成に特に有効である。
次いで、先にアルゴンを注入して次にリンを注入したAr層とn層の連続層のうち浅い領域にあるn層を活性化する場合について述べる。
図23はAr層とn層の連続層のn層の活性化方法と不純物濃度分布の関係を示す図である。
図23において、横軸はFZ−N基板表面からの深さ(μm)を表し、縦軸は不純物濃度(cm-3)を表している。ここでは、FZ−N基板に対し、先にアルゴンをドーズ量1×1015cm-2、加速エネルギー240keVで注入し、次にリンをドーズ量1×1014cm-2、加速エネルギー150keVで注入したAr層とn層の連続層について、電気炉アニールまたはレーザーアニールを行った場合の不純物濃度分布をSR法により測定している。なお、電気炉アニールおよびレーザーアニールの条件は、上記のAr層とp層の連続層を活性化する場合と同じである。
図23には、電気炉アニールの場合(点線)、レーザーアニールの場合(二点鎖線)、のそれぞれの不純物濃度分布を示している。また、図23には、比較のため、Ar層を形成せずにn層のみを上記の条件(ドーズ量1×1014cm-2、加速エネルギー150keV)で注入して電気炉アニールを行った場合の不純物濃度分布(実線)も併せて図示している。
Ar層を形成して電気炉アニールを行うことにより、Ar層を形成しない場合に比べて高濃度化することができるが、Ar層を形成してレーザーアニールを行うことで、基板表面から浅い領域およびより深い領域の不純物濃度を更に増加させることができる。したがって、このレーザーアニールにより、浅い領域に注入された不純物を表面からより深い領域まで活性化することができる。さらに、このレーザーアニールによれば、nsオーダーで活性化が可能である。
次いで、先にリンを注入して次にアルゴンを注入したn層とAr層の連続層のうち深い領域にあるn層を活性化する場合について述べる。
図24はn層とAr層の連続層のn層の活性化方法と不純物濃度分布の関係を示す図である。
図24において、横軸はFZ−N基板表面からの深さ(μm)を表し、縦軸は不純物濃度(cm-3)を表している。ここでは、FZ−N基板に対し、先にリンをドーズ量1×1013cm-2、加速エネルギー240keVで注入し、次にアルゴンをドーズ量1×1015cm-2、加速エネルギー50keVで注入したn層とAr層の連続層について、電気炉アニールまたはレーザーアニールを行った場合の不純物濃度分布をSR法により測定している。なお、電気炉アニールおよびレーザーアニールの条件は、上記のAr層とp層の連続層のうち浅い領域にあるp層を活性化する場合と同じである。
図24には、電気炉アニールの場合(点線)、レーザーアニールの場合(二点鎖線)、のそれぞれの不純物濃度分布を示している。また、図24には、比較のため、Ar層を形成せずにn層のみを上記の条件(ドーズ量1×1013cm-2、加速エネルギー240keV)で注入して電気炉アニールを行った場合の不純物濃度分布(実線)も併せて図示している。
Ar層を形成してもしなくても、電気炉アニールでは基板表面から浅い領域の不純物濃度が低く、十分に活性化することはできない。それに対し、Ar層を形成してレーザーアニールを行った場合には、浅い領域の不純物濃度が増加し、深い領域の不純物濃度も高い。これは、活性化が半値幅の大きなパルスによって行われ、熱の伝わり時間が長く、また、レーザー照射時に非晶質層の再結晶化が起こるためである。レーザー照射の際にはアルゴンは蒸発し、基板表面側にはp層が残るようになる。このレーザーアニールにより、深い領域に注入された不純物を浅い領域まで活性化することができる。さらに、このレーザーアニールによれば、nsオーダーで活性化が可能である。FWDのようにn層のみを活性化する必要があるものや、パーティクルの影響を受けにくいn層の形成に特に有効である。
なお、リンの方がボロンよりも重い元素であるため、ボロンよりも偏析効果が少なく、ドーズ量および加速エネルギーが同じであれば、リンを用いた場合の方が表面側濃度はボロンの場合に比べて低く、拡散深さも浅くなる。
以上述べたように、先にアルゴンを注入してその後にボロン若しくはリンを注入する、あるいは先にボロン若しくはリンを注入してその後にアルゴンを注入することにより、p層、n層の活性化を図ることができる。これは、アルゴンを注入した領域が非晶質層となり、アニール時には、Ar層がその前または後に注入したp層、n層の活性化を促進するように作用するためである。そして、アニールを連続的にレーザーパルスを照射して行うことにより、nsオーダーでp層、n層を活性化することができ、特に、深い側の層の活性化とともに基板表面側の浅い領域の不純物濃度を高くすることができる点で非常に効果的である。
この第4の実施の形態で述べたように、Ar層とp層の連続層、Ar層とn層の連続層を活性化する場合にも、本発明を適用することによって、基板表面から浅い領域およびより深い領域を効率的に活性化することができる。
次に、第5の実施の形態について説明する。
第5の実施の形態では、シリコン(Si+)を注入したシリコン導入層(Si層)とp層の連続層、Si層とn層の連続層を活性化する場合について述べる。これも上記第4の実施の形態と同じく、パーティクル深さよりも深い領域まで不純物注入を行う場合に有効であり、連続層のp層のみあるいはn層のみを活性化する。
まず、先にシリコンを注入して次にボロンを注入したSi層とp層の連続層のうち浅い領域になるp層を活性化する場合について述べる。
図25はSi層とp層の連続層のp層の活性化方法と不純物濃度分布の関係を示す図である。
図25において、横軸はFZ−N基板表面からの深さ(μm)を表し、縦軸は不純物濃度(cm-3)を表している。ここでは、FZ−N基板に対し、先にシリコンをドーズ量1×1015cm-2、加速エネルギー240keVで注入し、次にボロンをドーズ量1×1014cm-2、加速エネルギー150keVで注入したSi層とp層の連続層について、電気炉アニールまたはレーザーアニールを行った場合の不純物濃度分布をSR法により測定している。なお、電気炉アニールおよびレーザーアニールの条件は、上記第4の実施の形態と同じである。すなわち、電気炉アニールは、400℃で1時間行い、レーザーアニールは、YAG2ωレーザーのレーザー照射装置を2台使用し、各レーザー照射装置の照射エネルギー密度を2.0J/cm2、トータルの照射エネルギー密度を4.0J/cm2とし、半値幅を100nsとする。また、遅延時間を300nsとし、レーザー照射のオーバーラップ率は90%とする。
図25には、電気炉アニールの場合(点線)、レーザーアニールの場合(二点鎖線)、のそれぞれの不純物濃度分布を示している。また、図25には、比較のため、Si層を形成せずにp層のみを上記の条件(ドーズ量1×1014cm-2、加速エネルギー150keV)で注入して電気炉アニールを行った場合の不純物濃度分布(実線)も併せて図示している。
Si層を形成して電気炉アニールを行うことにより、Si層を形成しない場合に比べて不純物を高濃度化することができるが、Si層を形成してレーザーアニールを行うことで、基板表面から浅い領域およびより深い領域の不純物濃度を更に増加させることができる。したがって、このレーザーアニールにより、浅い領域に注入された不純物をより深い領域まで活性化することができる。さらに、このレーザーアニールによれば、nsオーダーで活性化が可能である。
次いで、先にボロンを注入して次にシリコンを注入したp層とSi層の連続層のうち深い領域にあるp層を活性化する場合について述べる。
図26はp層とSi層の連続層のp層の活性化方法と不純物濃度分布の関係を示す図である。
図26において、横軸はFZ−N基板表面からの深さ(μm)を表し、縦軸は不純物濃度(cm-3)を表している。ここでは、FZ−N基板に対し、先にボロンをドーズ量1×1013cm-2、加速エネルギー240keVで注入し、次にシリコンをドーズ量1×1015cm-2、加速エネルギー50keVで注入したp層とSi層の連続層について、電気炉アニールまたはレーザーアニールを行った場合の不純物濃度分布をSR法により測定している。なお、電気炉アニールおよびレーザーアニールの条件は、上記のSi層とp層の連続層を活性化する場合と同じである。
図26には、電気炉アニールの場合(点線)、レーザーアニールの場合(二点鎖線)、のそれぞれの不純物濃度分布を示している。また、図26には、比較のため、Si層を形成せずにp層のみを上記の条件(ドーズ量1×1013cm-2、加速エネルギー240keV)で注入して電気炉アニールを行った場合の不純物濃度分布(実線)も併せて図示している。
Si層を形成してもしなくても、電気炉アニールでは基板表面から浅い領域の不純物濃度が低く、十分に活性化することはできない。それに対し、Si層を形成してレーザーアニールを行った場合には、浅い領域の不純物濃度が増加し、深い領域の不純物濃度も高い。これは、活性化が半値幅の大きなパルスによって行われ、熱の伝わり時間が長く、また、レーザー照射時に非晶質層の再結晶化が起こるためである。このレーザーアニールにより、深い領域に注入された不純物を浅い領域まで活性化することができ、さらに、活性化をnsオーダーで行える。NPT型IGBTや逆阻止IGBTのようにp層のみを活性化する必要があるものや、パーティクルの影響を受けにくいp層の形成に特に有効である。
次いで、先にシリコンを注入して次にリンを注入したSi層とn層の連続層のうち浅い領域にあるn層を活性化する場合について述べる。
図27はSi層とn層の連続層のn層の活性化方法と不純物濃度分布の関係を示す図である。
図27において、横軸はFZ−N基板表面からの深さ(μm)を表し、縦軸は不純物濃度(cm-3)を表している。ここでは、FZ−N基板に対し、先にシリコンをドーズ量1×1015cm-2、加速エネルギー240keVで注入し、次にリンをドーズ量1×1014cm-2、加速エネルギー150keVで注入したSi層とn層の連続層について、電気炉アニールまたはレーザーアニールを行った場合の不純物濃度分布をSR法により測定している。なお、電気炉アニールおよびレーザーアニールの条件は、上記のSi層とp層の連続層を活性化する場合と同じである。
図27には、電気炉アニールの場合(点線)、レーザーアニールの場合(二点鎖線)、のそれぞれの不純物濃度分布を示している。また、図27には、比較のため、Si層を形成せずにn層のみを上記の条件(ドーズ量1×1014cm-2、加速エネルギー150keV)で注入して電気炉アニールを行った場合の不純物濃度分布(実線)も併せて図示している。
Si層を形成して電気炉アニールを行うことにより、Si層を形成しない場合に比べて高濃度化することができるが、Si層を形成してレーザーアニールを行うことで、特に基板表面から浅い領域の不純物濃度を更に増加させることができる。したがって、このレーザーアニールにより、浅い領域に注入された不純物を表面からより深い領域まで活性化さすることができ、さらに、活性化をnsオーダーで行える。
次いで、先にリンを注入して次にシリコンを注入したn層とSi層の連続層のうち深い領域にあるn層を活性化する場合について述べる。
図28はn層とSi層の連続層のn層の活性化方法と不純物濃度分布の関係を示す図である。
図28において、横軸はFZ−N基板表面からの深さ(μm)を表し、縦軸は不純物濃度(cm-3)を表している。ここでは、FZ−N基板に対し、先にリンをドーズ量1×1013cm-2、加速エネルギー240keVで注入し、次にシリコンをドーズ量1×1015cm-2、加速エネルギー50keVで注入したn層とSi層の連続層について、電気炉アニールまたはレーザーアニールを行った場合の不純物濃度分布をSR法により測定している。なお、電気炉アニールおよびレーザーアニールは、上記のSi層とp層の連続層を活性化する場合と同じである。
図28には、電気炉アニールの場合(点線)、レーザーアニールの場合(二点鎖線)、のそれぞれの不純物濃度分布を示している。また、図28には、比較のため、Si層を形成せずにn層のみを上記の条件(ドーズ量1×1013cm-2、加速エネルギー240keV)で注入して電気炉アニールを行った場合の不純物濃度分布(実線)も併せて図示している。
Si層を形成してもしなくても、電気炉アニールでは基板表面から浅い領域の不純物濃度が低く、十分に活性化することはできない。それに対し、Si層を形成してレーザーアニールを行った場合には、浅い領域の不純物濃度が増加し、深い領域の不純物濃度も高い。これは、活性化が半値幅の大きなパルスによって行われ、熱の伝わり時間が長く、また、レーザー照射時に非晶質層の再結晶化が起こるためである。このレーザーアニールにより、深い領域に注入された不純物を浅い領域まで活性化することができる。さらに、このレーザーアニールによれば、nsオーダーで活性化が可能である。FWDのようにn層のみを活性化する必要があるものや、パーティクルの影響を受けにくいn層の形成に特に有効である。
以上述べたように、先にシリコンを注入してその後にボロン若しくはリンを注入する、あるいは先にボロン若しくはリンを注入してその後にシリコンを注入することにより、p層、n層の活性化を図ることができる。これは、第4の実施の形態で述べたAr層を用いたときと同様の理由からであり、nsオーダーで深い領域とともに浅い領域も活性化することができる点で効果的である。
シリコンを注入することによる効果については既に報告がある(Nakada et al, J. Appl. Phys. 81 (6), 15 March 1997)。しかし、本発明に係るレーザーアニールを行うことにより、報告されているような多段注入や長時間のアニールを行うことなく、nsオーダーで基板表面側の浅い領域およびより深い領域の活性化が可能になる。
この第5の実施の形態で述べたように、Si層とp層の連続層、Si層とn層の連続層を活性化する場合にも、本発明を適用することによって、基板表面から浅い領域およびより深い領域を効率的に活性化することができる。
なお、以上の第2〜第5の実施の形態で述べたレーザーアニール条件は、上記第1の実施の形態で述べた範囲で変更可能であり、この範囲であれば、第2〜第5の実施の形態で述べたのと同様の結果を得ることができる。
また、上記第1の実施の形態において述べたのと同様、第2〜第5の実施の形態でも、接着シートを用いた支持基板方式による薄ウエハ形成技術において、p層、n層の活性化をnsオーダーで実現することができる。また、IGBTなどの半導体素子を形成する際、深い不純物層をエピタキシャル基板を用いずにFZ基板で構成することができる。さらに、FS型IGBT形成では、既にトランジスタなどの素子構造を形成した表面側に熱的影響を及ぼすことなく、裏面側に形成したp層やn層の活性化が行える。
また、接着シートを用いない場合には、レーザーアニールを電気炉アニールと併用することも可能である。その場合、電気炉アニールは、レーザーアニールの前後いずれであっても構わない。
次に、不純物層のレーザーアニールによる活性化の際のパルスの遅延時間およびオーバーラップ率について、それぞれ以下の第6,第7の実施の形態において更に詳細に説明する。
最初に、第6の実施の形態について説明する。
ここでは、パルスの遅延時間について、まず上記第2の実施の形態と同様に、FS型IGBTのFZ−N基板にリン、ボロン、フッ化ボロンを注入してpn連続層上に表面コンタクト層のp層が形成された連続3層の活性化の場合を例に、詳細に説明する。
図29は連続3層の活性化におけるパルスの遅延時間と不純物濃度分布の関係を示す図である。
図29において、横軸はFZ−N基板表面からの深さ(μm)を表し、縦軸は不純物濃度(cm-3)を表している。FZ−N基板に対し、n層のリンはドーズ量1×1013cm-2、加速エネルギー240keVで注入し、p層のボロンはドーズ量1×1015cm-2、加速エネルギー50keVで注入し、表面コンタクト層のフッ化ボロンはドーズ量1×1015cm-2、加速エネルギー80keVで注入している。このような連続3層を形成したFZ−N基板について、パルスの遅延時間を変化させてレーザーアニールを行った場合の不純物濃度分布をSR法により測定している。また、比較のため、電気炉アニールを行った場合についても併せて不純物濃度分布を測定している。
ここで、レーザーアニールは、YAG2ωレーザーのレーザー照射装置を2台使用し、各レーザー照射装置の照射エネルギー密度を2.0J/cm2、トータルの照射エネルギー密度を4.0J/cm2とし、半値幅は100nsとする。図29には、このようなYAG2ωレーザーを用いて、パルスの遅延時間を、なし(0ns)、半値幅と同じ(100ns)、半値幅の2倍(200ns)、半値幅の3倍(300ns)、半値幅の5倍(500ns)、半値幅の8倍(800ns)としてそれぞれレーザー照射を行ったときの不純物濃度分布を示している。
例えば、2台の各レーザー照射装置から照射されるYAG2ωレーザーの照射エネルギー密度が2.0J/cm2、半値幅が100nsであり、遅延時間300nsの場合であれば、図30に示すように、各レーザー照射装置からそれぞれ照射される先のパルス10cと後のパルス10dとの間には300nsの時間が隔てられ、トータルの照射エネルギー密度は4.0J/cm2となる。
なお、図29に示す不純物濃度分布測定では、各レーザー照射装置のパルスのオーバーラップ率は90%で一定としている。また、電気炉アニールについては、400℃で1時間行ったときの不純物濃度分布を示している。
図29より、表面から深い領域のn層は、遅延時間が0ns,100ns,200ns,800ns,500ns,300nsの順により活性化されており、特に遅延時間500ns,300nsの場合に高濃度化が進んでいる。これは、その遅延時間のときが深い領域まで最も熱を有効に伝えることができることを示している。すなわち、レーザー照射によって表面コンタクト層に吸収された熱がその下のp層に伝わり、さらにその下のn層にも伝わって吸収されている。
それに対し、遅延時間0ns,100nsの場合に深い領域のn層の高濃度化があまり進まないのは、遅延時間500ns,300nsの場合に比べ、パルス間の遅延時間が短いために、照射による非晶質層の再結晶化の効果が得られにくく、また、アブレーション作用によって熱が深い領域にまで伝わりにくいためである。また、遅延時間を800nsまで上げると、活性化に必要な基板温度を維持できず、深い領域の高濃度化は抑えられてしまう。
このように、FS型IGBTに形成される連続3層のレーザーアニールにおいては、照射するパルスの遅延時間が300ns〜500nsの範囲である場合に、特にその高濃度化の効果が大きくなるということができる。
続いて、パルスの遅延時間について、NPT型IGBTや逆阻止IGBTの裏面側に形成される単層のp層を活性化する場合を例に、詳細に説明する。
図31は単層のp層の活性化におけるパルスの遅延時間とボロン濃度分布の関係を示す図である。
図31において、横軸はFZ−N基板表面からの深さ(μm)を表し、縦軸はボロン濃度(cm-3)を表している。ボロンは、FZ−N基板に対し、ドーズ量1×1015cm-2、加速エネルギー50keVで注入している。このような単層のp層を形成したFZ−N基板について、パルスの遅延時間を変化させてレーザーアニールを行った場合のボロン濃度分布をSR法により測定している。
レーザーアニールは、YAG2ωレーザーのレーザー照射装置を2台使用し、各レーザー照射装置の照射エネルギー密度を1.0J/cm2、トータルの照射エネルギー密度を2.0J/cm2とし、半値幅は100nsとする。図31には、このようなYAG2ωレーザーを用いて、パルスの遅延時間を、なし(0ns)、半値幅と同じ(100ns)、半値幅の2倍(200ns)、3倍(300ns)、5倍(500ns)、8倍(800ns)としてそれぞれレーザー照射を行ったときのボロン濃度分布を示している。なお、各レーザー照射装置のパルスのオーバーラップ率は90%で一定としている。
図31より、上記図29と同様、表面から深い領域のn層は、遅延時間が0ns,100ns,200ns,800ns,500ns,300nsの順により活性化されており、特に遅延時間500ns,300nsの場合に高濃度化が進んでいる。このような単層のp層の場合、通常その活性化率は遅延時間に依らず70%以上にはなるが、遅延時間500nsでは活性化率91%、遅延時間300nsでは活性化率92%となり、共に90%以上の高活性化率を得ることができるようになる。遅延時間0ns,100nsの場合は、パルス間の遅延時間が短いためにレーザーが照射されたp層に非晶質層が残ってしまうが、遅延時間300ns,500nsのように適当な遅延時間を設けてレーザー照射を行うことでその非晶質層の再結晶化が促進され、欠陥の少ないp層を形成することができるようになる。また、上記図29と同様、遅延時間を800nsまで上げると、活性化に必要な基板温度を維持できず、深い領域の高濃度化は抑えられてしまう。
このように、NPT型IGBTや逆阻止IGBTに形成される単層のp層のレーザーアニールにおいては、照射するパルスの遅延時間が300ns〜500nsの範囲である場合に、特にその高濃度化の効果が大きくなるということができる。
なお、この第6の実施の形態では、YAG2ωレーザーを用いた場合について述べたが、1パルスの半値幅が50nsのXeClレーザーを用いた場合も同様に、照射パルスの遅延時間が150ns〜250nsの範囲であるときに特に不純物層の高濃度化の効果が大きくなる。
したがって、XeClレーザーまたはYAG2ωレーザーを用いたレーザーアニールによる活性化の際に、基板表面から深い領域に至る十分な熱の伝播、不純物層の再結晶化および基板温度維持といった要件を満たすことのできるパルスの遅延時間の範囲は、パルスの半値幅の3倍〜5倍とすることが望ましい。
次に、第7の実施の形態について説明する。
ここでは、パルスのオーバーラップ率について、まず上記第6の実施の形態と同様、FS型IGBTのFZ−N基板にリン、ボロン、フッ化ボロンを注入してpn連続層上に表面コンタクト層のp層が形成された連続3層の活性化の場合を例に、詳細に説明する。
図32は連続3層の活性化におけるパルスのオーバーラップ率と不純物濃度分布の関係を示す図である。
図32において、横軸はFZ−N基板表面からの深さ(μm)を表し、縦軸は不純物濃度(cm-3)を表している。FZ−N基板に対し、n層のリンはドーズ量1×1013cm-2、加速エネルギー240keVで注入し、p層のボロンはドーズ量1×1015cm-2、加速エネルギー50keVで注入し、表面コンタクト層のフッ化ボロンはドーズ量1×1015cm-2、加速エネルギー80keVで注入している。このような連続3層を形成したFZ−N基板について、パルスのオーバーラップ率を変化させてレーザーアニールを行った場合の不純物濃度分布をSR法により測定している。
ここで、レーザーアニールは、YAG2ωレーザーのレーザー照射装置を2台使用し、各レーザー照射装置の照射エネルギー密度を2.0J/cm2、トータルの照射エネルギー密度を4.0J/cm2とし、半値幅は100nsとする。図32には、このようなYAG2ωレーザーを用いて、パルスのオーバーラップ率を50%,75%,90%,95%,98%としてそれぞれレーザー照射を行ったときの不純物濃度分布を示している。なお、図32に示す不純物濃度分布測定では、各レーザー照射装置のパルスの遅延時間は300nsで一定としている。
図32より、オーバーラップ率50%で深い領域の活性化がはじまることがわかる。そして、オーバーラップ率を大きくしていくと、深い領域のn層の高濃度化が進むようになる。これは、オーバーラップ率を大きくした方が同じ領域への照射回数が多くなるために、深い領域へも熱が伝わりやすくなるからである。オーバーラップ率50%ではまだ深い領域にまで熱が有効に伝わらず、オーバーラップ率が75%以上であれば深い領域にまで熱が効果的に伝わるようになるということができる。
したがって、FS型IGBTに形成される連続3層のレーザーアニールにおいては、照射するパルスのオーバーラップ率が75%以上98%以下の範囲である場合に、その高濃度化の効果が大きくなる。ただし、オーバーラップ率98%では、不純物濃度がオーバーラップ率95%のときとほとんど変わらず、特性的には飽和状態となっている。オーバーラップ率を大きくすれば1枚のウエハを処理する時間もそれだけ長くなるので、オーバーラップ率を98%まで大きくするメリットは少ないともいえる。
続いて、パルスのオーバーラップ率について、上記第6の実施の形態と同様、NPT型IGBTや逆阻止IGBTの裏面側に形成される単層のp層を活性化する場合を例に、詳細に説明する。
図33は単層のp層の活性化におけるパルスのオーバーラップ率とボロン濃度分布の関係を示す図である。
図33において、横軸はFZ−N基板表面からの深さ(μm)を表し、縦軸はボロン濃度(cm-3)を表している。ボロンは、FZ−N基板に対し、ドーズ量1×1015cm-2、加速エネルギー50keVで注入している。このような単層のp層を形成したFZ−N基板について、パルスのオーバーラップ率を変化させてレーザーアニールを行った場合のボロン濃度分布をSR法により測定している。
レーザーアニールは、YAG2ωレーザーのレーザー照射装置を2台使用し、各レーザー照射装置の照射エネルギー密度を1.0J/cm2、トータルの照射エネルギー密度を2.0J/cm2とし、半値幅は100nsとする。図33には、このようなYAG2ωレーザーを用いて、パルスのオーバーラップ率を50%,75%,90%,95%,98%としてそれぞれレーザー照射を行ったときのボロン濃度分布を示している。なお、各レーザー照射装置のパルスの遅延時間は300nsで一定としている。
図33より、オーバーラップ率が75%以上では高濃度化が進み、ボロン濃度分布にほとんど変化は見られない。これは、活性化の対象である不純物層が単層であるためである。活性化率は、オーバーラップ率50%でも80%になるが、オーバーラップ率75%以上であれば90%以上になる。また、オーバーラップ率を大きくした方が非晶質層の再結晶化も促進され、欠陥の少ないp層を形成することができるようになる。
このように、NPT型IGBTや逆阻止IGBTに形成される単層のp層のレーザーアニールにおいては、照射するパルスのオーバーラップ率が50%以上98%以下の範囲である場合に、その高濃度化の効果が大きくなる。
なお、この第7の実施の形態では、YAG2ωレーザーを用いた場合について述べたが、XeClレーザーを用いた場合も同様に、照射パルスのオーバーラップ率が50%以上98%以下、特に75%以上95%以下の範囲であるときに不純物層の高濃度化の効果が大きくなる。
以上の説明より、XeClレーザーまたはYAG2ωレーザーを用いたレーザーアニールによる活性化の際には、パルスのオーバーラップ率を50%以上98%以下、より好ましくは75%以上95%以下の範囲とすることが望ましい。
なお、以上の説明において述べたオーバーラップ率は、レーザー照射の進行方向についてのオーバーラップを意味している。例えば、通常のレーザーアニールでは、進行方向がX方向であれば、パルスを適当なオーバーラップ率でX方向にオーバーラップさせ、Y方向には若干(0.5mm程度)オーバーラップさせる。レーザーアニールの所要時間に特別の制限がなければ、X,Y両方向のオーバーラップ率を大きくしてアニールを行っても構わない。
また、上記第1〜第5の実施の形態において述べたのと同様、この第6,第7の実施の形態でも、接着シートを用いた支持基板方式において、p層、n層の活性化をnsオーダーで実現することができる。勿論、接着シートを用いない場合には、レーザーアニールを電気炉アニールと併用することも可能である。
また、上記第1〜第5の実施の形態のレーザーアニールには、第6,第7の実施の形態で述べたレーザーアニール条件(遅延時間およびオーバーラップ率)を適用することが可能である。
また、以上の説明では、IGBTを例にして述べたが、本発明はIGBTに限らず、IC全体、表面側と裏面側とを問わずnsオーダーでpn連続層、pp連続層、nn連続層、あるいは浅い領域から深い領域のp層、n層の活性化に広く適用可能である。
2台のレーザー照射装置からそれぞれ照射されるパルスレーザーを重ね合わせたパルス波形を示す図である。 レーザー照射装置から照射されるレーザーのパルス波形を示す図である。 XeClレーザーを用いて活性化を行ったときの半値幅と活性化率の関係を示す図である。 YAG2ωレーザーを用いて活性化を行ったときの半値幅と活性化率の関係を示す図である。 レーザー照射装置から低オーバーラップ率で照射されるパルスレーザーのパルス波形を示す図である。 2台のレーザー照射装置からそれぞれ低オーバーラップ率で照射されるパルスレーザーを重ね合わせたパルス波形を示す図である。 p層のボロン濃度分布を示す図である。 照射エネルギー密度を変化させてXeClレーザーを照射したときののボロン濃度分布を示す図である。 照射エネルギー密度を変化させてYAG2ωレーザーを照射したときののボロン濃度分布を示す図である。 XeClレーザーを用いて活性化を行ったときの照射エネルギー密度と活性化率の関係を示す図である。 YAG2ωレーザーを用いて活性化を行ったときの照射エネルギー密度と活性化率の関係を示す図である。 遅延時間を変化させてXeClレーザーを照射したときのボロン濃度分布を示す図である。 遅延時間を変化させてYAG2ωレーザーを照射したときのボロン濃度分布を示す図である。 XeClレーザーを用いて活性化を行ったときの遅延時間と活性化率の関係を示す図である。 YAG2ωレーザーを用いて活性化を行ったときの遅延時間と活性化率の関係を示す図である。 Gaussian分布のパルス波形およびそのパルスレーザーを用いたときのFZ−N基板の状態を示す模式図である。 矩形のパルス波形およびそのパルスレーザーを用いたときのFZ−N基板の状態を示す模式図である。 表面コンタクト層形成時の活性化方法と不純物濃度分布の関係を示す図である。 pp連続層の活性化方法と不純物濃度分布の関係を示す図である。 nn連続層の活性化方法と不純物濃度分布の関係を示す図である。 Ar層とp層の連続層のp層の活性化方法と不純物濃度分布の関係を示す図である。 p層とAr層の連続層のp層の活性化方法と不純物濃度分布の関係を示す図である。 Ar層とn層の連続層のn層の活性化方法と不純物濃度分布の関係を示す図である。 n層とAr層の連続層のn層の活性化方法と不純物濃度分布の関係を示す図である。 Si層とp層の連続層のp層の活性化方法と不純物濃度分布の関係を示す図である。 p層とSi層の連続層のp層の活性化方法と不純物濃度分布の関係を示す図である。 Si層とn層の連続層のn層の活性化方法と不純物濃度分布の関係を示す図である。 n層とSi層の連続層のn層の活性化方法と不純物濃度分布の関係を示す図である。 連続3層の活性化におけるパルスの遅延時間と不純物濃度分布の関係を示す図である。 2つのパルスの照射エネルギー密度と遅延時間の関係を示す図である。 単層のp層の活性化におけるパルスの遅延時間とボロン濃度分布の関係を示す図である。 連続3層の活性化におけるパルスのオーバーラップ率と不純物濃度分布の関係を示す図である。 単層のp層の活性化におけるパルスのオーバーラップ率とボロン濃度分布の関係を示す図である。 NPT型IGBTの断面構造の一例である。 FS型IGBTの断面構造の一例である。 表面側プロセス終了後の断面図である。 基板研削プロセスの断面図である。 裏面イオン注入プロセスの断面図である。 裏面アニールプロセスの断面図である。 裏面電極膜形成プロセスの断面図である。 逆阻止IGBTの断面構造の一例である。
符号の説明
10,10a,10b,10c,10d,20,20a,20b,40,60,60a,60b パルス
30 波形が重なり合わない部分
50 FZ−N基板
51 加工痕

Claims (10)

  1. 不純物が導入された不純物層をレーザーを用いて活性化する工程を有する半導体素子の製造方法において、
    前記不純物層を活性化する工程は、
    同種のパルスレーザーを照射する複数のレーザー照射装置を用い、前記不純物層の第1照射エリアに対し、前記複数のレーザー照射装置のそれぞれから照射される、照射エネルギー分布が略矩形の単パルスを、先の単パルスが照射されてから後の単パルスが照射されるまでの遅延時間が前記複数のレーザー照射装置間で10000ns以下となるように連続的に照射する工程と、
    前記複数のレーザー照射装置を用い、前記第1照射エリアと50%以上のオーバーラップ率で部分的にオーバーラップする第2照射エリアに対し、前記複数のレーザー照射装置のそれぞれから照射される、照射エネルギー分布が略矩形の単パルスを、遅延時間が前記複数のレーザー照射装置間で10000ns以下となるように連続的に照射する工程と、
    を有することを特徴とする半導体素子の製造方法。
  2. 前記不純物層は、p型不純物が導入されたp型不純物層とn型不純物が導入されたn型不純物層とが連続して形成されたpn連続層であることを特徴とする請求項1記載の半導体素子の製造方法。
  3. 前記不純物層は、異なるドーズ量または加速エネルギーで同導電型不純物が導入された同導電型不純物層が連続して形成された連続層であることを特徴とする請求項1記載の半導体素子の製造方法。
  4. 前記不純物層は、アルゴンが導入されたアルゴン導入層とp型不純物が導入されたp型不純物層とが連続して形成された連続層、または前記アルゴン導入層とn型不純物が導入されたn型不純物層とが連続して形成された連続層であることを特徴とする請求項1記載の半導体素子の製造方法。
  5. 前記不純物層は、シリコンが導入されたシリコン導入層とp型不純物が導入されたp型不純物層とが連続して形成された連続層、または前記シリコン導入層とn型不純物が導入されたn型不純物層とが連続して形成された連続層であることを特徴とする請求項1記載の半導体素子の製造方法。
  6. 前記各レーザー照射装置から照射される単パルスは、いずれの領域の前記不純物層も同一の照射エネルギー密度で照射されることとなるようにオーバーラップさせて照射されることを特徴とする請求項1記載の半導体素子の製造方法。
  7. 前記パルスレーザーは、波長が300nm以上600nm以下であることを特徴とする請求項1記載の半導体素子の製造方法。
  8. 前記複数のレーザー照射装置のそれぞれから前記第1照射エリアに照射される単パルスのトータルの照射エネルギー密度、及び前記複数のレーザー照射装置のそれぞれから前記第2照射エリアに照射される単パルスのトータルの照射エネルギー密度が1.2J/cm 2 以上4.0J/cm 2 以下であることを特徴とする請求項1記載の半導体素子の製造方法。
  9. 前記複数のレーザー照射装置のそれぞれから照射される単パルスの遅延時間が当該単パルスの半値幅の3倍から5倍の範囲であることを特徴とする請求項1記載の半導体素子の製造方法。
  10. 前記パルスレーザーは、YAGレーザーの第2高調波であることを特徴とする請求項1記載の半導体素子の製造方法。
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