JP4588854B2 - 起床式ベッド装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は床板体の一部を起伏駆動して利用者の上半身を起こすことができるようにした起床式ベッド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
病人や老人などのように自力で起き上がることができない利用者には、床板の一部を起伏駆動することができるようにした、いわゆる起床式ベッド装置が利用されている。起床式ベッド装置は、ベッドフレームを有し、このベッドフレームには床板体が設けられている。床板体は複数の床部に分割されていて、そのうちの少なくとも利用者の上半身に対応する部分の背床部は上記ベッドフレームに固定された固定部に枢着され、ベッドフレームに回動可能に設けられた背上げ軸によって起伏駆動されるようになっている。
【0003】
上記背上げ軸は駆動機構によって回動駆動される。上記駆動機構は駆動源及びこの駆動源によって進退駆動される駆動軸を有し、この駆動軸によって上記背上げ軸が回動駆動される。この背上げ軸には背上げアームの一端が連結されている。この背上げアームの他端にはローラが回転自在に設けられ、このローラは上記背床部の下面に位置している。したがって、背上げ軸が上記駆動軸によって所定の回転方向に駆動されれば、この駆動軸とともに背上げアームが起上方向に回動するから、このアームの先端に設けられたローラによって上記背床部が起上させられるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記床板体上にはマットレスが載置される。そのため、利用者の上半身はマットレスを介して上記背床部によって起こされることになる。
【0005】
背床部を起上させるとマットレスは背床部と固定床部とがなす角度に応じて湾曲される。マットレスは所定の厚さを有するから、湾曲されることで、上面には圧縮力が発生し、下面には引張り力が発生する。マットレスの上面に圧縮力が発生すると、その圧縮力によって利用者の腰部がマットレスの湾曲した部分に包み込まれて圧迫される。
【0006】
利用者が自力によって腰部をマットレスから浮き上がらせることができれば、その圧迫状態を解除することができるが、自力で身体を自由に動かすことが困難な利用者の場合には、マットレスによる腰部の圧迫状態を解除することができないため、不快感が増大するということがある。
【0007】
この発明は、利用者が上半身を起こしたときに、腰部が圧迫されることがないようにした起床式ベッド装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、ベッドフレームと、
上記ベッドフレームに固定された固定床部及びこの固定床部の一側に起伏可能かつベッドフレームの長手方向に沿って移動可能に設けられた背床部を有する床板体と、
上記ベッドフレームの上記背床部の一端部と対応する位置に回転及びベッドフレームの長手方向に沿って移動可能に設けられた背上げ軸と、
上記背上げ軸の両端部に設けられた平歯車及び上記ベッドフレームの長手方向に沿って設けられ上記平歯車が噛合したラックと、
上記背上げ軸を回転駆動することで上記平歯車とラックとの噛合によって上記背上げ軸を回転させながらベッドフレームの長手方向に沿って移動させる駆動手段と、
上記背上げ軸に設けられこの背上げ軸が上記駆動手段によって所定方向に回転させられることで上記背床部を倒伏状態から起上方向へ回動させる背上げアームと
を具備したことを特徴とする起床式ベッド装置にある。
【0009】
請求項2の発明は、上記背上げ軸に一端が回動可能に連結され他端が上記背床部の一端部に回動可能に連結されていて、上記背上げ軸が上記駆動手段によって回転させられて上記ベッドフレームの長手方向に沿って移動すると、その移動に上記背床部を連動させる連動部材を有することを特徴とする請求項1記載の起床式ベッド装置にある。
【0010】
請求項3の発明は、上記床板体上にはマットレスが載置され、上記背床部には、この背床部が起立方向に回動したときに上記マットレスを引張り、倒伏方向に回動したときに引張り状態を解除する伸縮手段が設けられていることを特徴とする請求項1記載の起床式ベッド装置にある。
【0011】
請求項4の発明は、上記背床部の一端には腰床部の一端が回動可能に連結され、この腰床部の他端に上記連動部材の他端が回動可能に連結されていることを特徴とする請求項2記載の起床式ベッド装置にある。
【0013】
この発明によれば、床板体の背床部を起上させると、背上げ軸に設けられた平歯車がラックに沿って回転するから、上記背床部を起上時には固定床部から離反する後方へ移動させることができる。それによって、利用者の上半身の屈曲度合が緩やかになるから、腰部の圧迫度合も緩やかになる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施の形態を図1乃至図9を参照して説明する。図1は起床式のベッド装置の分解斜視図であり、このベッド装置はベ−スフレ−ム1を備えている。このベ−スフレ−ム1はそれぞれ一対の長尺杆2と短尺杆3とを矩形枠状に配置し、これらの隣り合う端部を第1の連結部材4で連結して形成されている。上記長尺杆2と短尺杆3とには角筒状の部材が用いられている。
【0015】
上記第1の連結部材4には、後述する上下駆動機構11の回動駆動される第2のア−ム19a、19bの端部を枢支する取付け部7が形成されているとともに、上記ベ−スフレ−ム1を走行自在かつ所定の位置で走行不能に保持できるストッパ付きのキャスタ8が設けられている。
【0016】
上記ベ−スフレ−ム1には上述した上下駆動機構11が設けられる。この上下駆動機構11は図1に示すように駆動源12を有する。この駆動源12には駆動軸13が取付けられ、この駆動軸13は上記駆動源12によって軸方向に進退駆動されるようになっている。
【0017】
上記駆動軸13の先端は連動杆14の中途部に第1のブラケット15を介して枢着されている。上記連動杆14の一端と他端はそれぞれ回転軸16a,16bの中途部に設けられた第1のア−ム17に枢着されている。
【0018】
一方の回転軸16aの中途部には、この回転軸16aの周方向に対して上記第1のア−ム17と所定の角度で第2のブラケット18が設けられ、この第2のブラケット18に上記駆動源12が回動自在に取付けられている。なお、他方の回転軸16bの第1のア−ム17には上記連動杆14の端部が連動部材20を介して枢着されている。
【0019】
一方の回転軸16aの両端部には第2のア−ム19aの一端が固着され、他方の回転軸16bの両端には第2のア−ム19bの中途部が固着されている。各第2のア−ム19a、19bの他端は上記第1の連結部材4の取付部7に図示しない支軸によって回転自在に支持されている。
【0020】
上記構成の上下駆動機構11によれば、駆動源12が作動して駆動軸13が突出方向に駆動されると、連動杆14が図1に矢印で示す方向に移動するから、それによって一対の回転軸16a、16bが同図に矢印で示す時計方向に回転する。回転軸16a、16bが回転すれば、その回転に上記第2のア−ム19a,19bが連動する。
【0021】
上記ベ−スフレ−ム1の上方には上記上下駆動機構11によって上下駆動されるベッドフレーム31が配置されている。このベッドフレーム31は上記ベ−スフレ−ム1と同様、2本の長尺杆32と短尺杆33とを矩形枠状に配置し、隣り合う各短尺杆33と長尺杆32の端部を第2の連結部材34で連結して形成されている。
【0022】
上記第2の連結部材34にはそれぞれ保持孔35が上下方向に貫通して形成されている。ベッドフレーム31の長手方向一端側と他端側に位置するそれぞれ一対の保持孔35には図示しないヘッドボ−ド柵とフットボ−ド柵との下端部が挿入保持されるようになっている。
【0023】
図1に示すように、上記ベッドフレーム31の長尺杆32の長手方向両端部内面にはそれぞれ通孔41aが穿設された第3のブラケット41が垂設されている。各第3のブラケット41は上記通孔41aを介して図示しない支軸により上記一方の回転軸16aの端部に形成された支持孔44および他方の回転軸16bの他端に設けられた管部材45に回転自在に支持されている。
【0024】
上記ベッドフレーム31には背上げ駆動機構51が設けられている。この背上げ駆動機構51は図2に示すように背上げ軸52と脚上げ軸53を有する。脚上げ軸53の両端部は一対の支持部材54の一端部に回転可能に支持されている。この支持部材54は他端面に開放した中空状に形成されていて、この中空部内には可動部材55がスライド可能に支持されている。
【0025】
一対の可動部材55には上記背上げ軸52の両端部が回転可能に支持されている。可動部材55から突出した背上げ軸52の両端部には、それぞれ平歯車56が嵌着固定され、さらにその平歯車56よりも端部側には環状溝57が形成されている。
【0026】
上記脚上げ軸53の両端部には一対の脚上げアーム58の基端部が固着されている。この脚上げアーム58の先端部にはローラ59が回転可能に設けられている。
【0027】
上記背上げ軸52の両端部には一対の背上げアーム61の基端部が回転自在に支持されている。各背上げアーム61の先端部には図2に示すようにそれぞれ一対のローラ62が所定間隔で回転自在に設けられている。さらに、背上げ軸52には、各背上げアーム61の近傍に駆動アーム63が基端部を固着して設けられている。駆動アーム63の先端には上記背上げアーム61の下面に当接するローラ64が回転自在に設けられている。
【0028】
上記背上げ軸52の一対の駆動アーム63の間の部分には一対の連動部材65の基端部が回転自在に支持され、さらに背上げ軸52の一対の連動部材65の間の部分には伝動アーム66の一端が固着されている。この伝動アーム66の他端には駆動源67の駆動軸68の先端が枢着されている。
【0029】
上記一対の支持部材54間には横杆69が架設されている。この横杆69の中途部には第4のブラケット71が設けられている。この第4のブラケット71に上記駆動源67が回動可能に取付けられている。
【0030】
上記背上げ軸52の一端部には第5のブラケット72が設けられている。この第5のブラケット72には第1の連動杆73の一端が枢着されている。この第1の連動杆73の他端は上記ベッドフレーム31に一端が枢着されたリンク74の他端に枢着されている。このリンク74の中途部には第2の連動杆75の一端が枢着されている。この第2の連動杆75の他端は上記脚上げ軸53の一端部に設けられた第6のブラケット76に枢着されている。
【0031】
図1に示すように、上記ベッドフレーム31の一対の長尺杆32の一端部内側面には、上記脚上げ軸53の両端部を回転自在に支持する第1の受け部材77(一方のみ図示)が設けられている。さらに、長尺杆32の他端部内側面には、図3に示すように上記背上げ軸52の両端に設けられた環状溝57に係合してこの背上げ軸52をベッドフレーム31の長手方向に沿って転動可能かつ軸方向に移動不能に支持したガイドレール78aを有する第2の受け部材78が設けられている。
【0032】
つまり、背上げ駆動機構51は、背上げ軸52、脚上げ軸53、駆動源67などが一体化されて構成されていて、ベッドフレーム31の第1の受け部材77と第2の受け部材78とに脚上げ軸53と背上げ軸52とを介して保持されている。
【0033】
背上げ駆動機構51がベッドフレーム31に保持されると、背上げ軸52の両端部に嵌着固定された平歯車56がラック79に噛合する。このラック79は上記ベッドフレーム31の長尺杆32の中途部に歯面を下方に向けて設けられている。
【0034】
上記ベッドフレーム31の上面には床板体81が設けられている。この床板体81は図1に示すように5つの床部に分割されている。中央には上記ベッドフレーム31に固定された固定床部82aが設けられ、この固定床部82aの一側には腰床部82bと背床部82cとが設けられている。
【0035】
腰床部82bの一端と背床部82cの一端とは回動自在に連結され、腰床部82bの他端と固定床部82aの一端とは分離されている。上記腰床部82bの他端は連結軸84(図2、図8及び図9に示す)によって上記背上げ駆動機構51の連動部材65の他端に回動可能に連結されている。
【0036】
上記背床部82cの下面には図5に示すように断面コ字状に一対のガイド部材85が所定間隔で、しかも開放した側面を幅方向外方に向けて設けられている。そして、このガイド部材85には上記背上げアーム61に設けられた各一対のローラ62が転動可能に係合している。
【0037】
上記固定床部82aの他側には第1の脚床部82dと第2の脚床部82eとが順次回動可能に連結されている。第1の脚床部82dの下面には上記脚上げアーム58に設けられたローラ59が接触しており、第2の脚床部82eの下面には、両端をベッドフレーム31の長尺杆32に回動可能に連結したコ字状の支持杆86(図1、図8及び図9に示す)の中途部が回動可能に係止されている。
【0038】
それによって、図9に示すように第1の脚床部82dが脚上げアーム58によって上昇方向に回動させられると、その回動に第2の脚床部82eが連動して上昇するとともに、上記支持杆86によってその上昇状態が保持される。
【0039】
上記床板体81の上面にはマットレス91が載置される。このマットレス91は図6(a)〜(c)に示すようにウレタンフォームなどの弾性材料によって矩形板状に形成されたクッション体92及びこのクッション体92を被覆した袋状の外装地93を有する。外装地93は伸縮可能な布地によって形成されている。
【0040】
上記クッション体92の一側面の一端部には合成樹脂製のネット94が紐95によって保持され、このネット94にはクッション体92の幅方向に所定間隔で離間した帯状の一対の第1の面状ファスナ96が長手方向に沿って設けられている。この上記第1の面状ファスナ96は、図7に示すようにクッション体92に穿設された通孔98に通された帯布99に逢着されている。
【0041】
図6(a)に示すように、上記外装地93には上記第1の面状ファスナ96を露出させる開口93aが形成されているとともに一側面にはクッション体92を出し入れするためのファスナ93bが設けられている。
【0042】
図6(b),(c)に示すように、上記クッション体92のネット94が設けられていない部分には、クッション体92の幅方向に沿う複数のスリット97が長手方向に対して千鳥状に穿設されている。したがって、クッション体92に長手方向の引張力が加わると、上記各スリット97が開いてクッション体92を弾性的に引き伸ばすことになる。
【0043】
図5と図7に示すように、上記背床部82には、この背床部82の起伏動作に応じて上記マットレス91を伸縮させる伸縮手段を構成する帯状部材102を有する。この帯状部材102は図7に示すように一端側が上記背床部82cの長手方向一端部に形成されたガイド孔103に通されて下面側に導かれ、他端側は上記背床部82cの長手方向他端側の凹部104に係合して下面側に導かれている。
【0044】
上記帯状部材102には第2の面状ファスナ105が逢着されていて、この第2の面状ファスナ105に上記マットレス91の第1の面状ファスナ96が係着される。
【0045】
上記帯状部材102の一端と他端とは、図7に示すように帯状の連結鋼板106の一端と他端とに連結されている。この連結鋼板106の一端部は上記背上げ機構51の背上げアーム61の先端部内に取付けられた連結部材107に固定されている。この連結部材107は背上げアーム61の先端部にローラ62を取付けた軸108に取付けられている。
【0046】
したがって、上記背上げアーム61が駆動源67によって起立方向に回動駆動されることで、上記ローラ62がガイド部材85に対して図7に矢印Xで示す方向に相対移動し、その相対移動が連結部材107を介して帯状部材102に伝達されるから、この帯状部材102は背床部82cの上下面方向に沿って同図に矢印Yで示す方向にスライドする。
【0047】
帯状部材102が矢印Y方向にスライドすれば、この動きに第1、第2の面状ファスナ96,105を介してマットレス91が連動して矢印Z方向へスライドする。したがって、背上げアーム61を起立方向に回動させて背床部82cを起上させると、上記マットレス91は起上する背床部82cを上昇する方向へ強制的に引張られることになる。それによって,マットレス91はそのクッション体92と外装地93とが引き伸ばされることになる。
【0048】
起上した背床部82cを倒伏方向へ回動させると、ローラ62はガイド部材85に対して矢印Xと逆方向へ相対的に移動するから、帯状部材102は上記背床部82cの上下面に沿って矢印Yと逆方向にスライドする。したがって、そのときには、上記マットレス91は上記背床部82cを下降する、矢印Zとは逆方向へ強制的にスライドさせられるから、伸張状態から元の状態へ縮小することになる。
【0049】
つぎに、上記構成の起上式ベッド装置の動作について説明する。
図8に示すように床板体81の背床部82cが倒伏した状態から図9に示すように起上させる場合には、駆動源67を作動させ、その駆動軸68を突出方向へ駆動する。駆動軸68が駆動されると、図4に示すように伝動アーム66が矢印Bで示す方向へ回動するから、その回動に背上げ軸52が連動する。
【0050】
背上げ軸52が矢印B方向へ回動すると、この背上げ軸52に設けられた駆動アーム63が同方向に回動するから、背上げ軸52に基端部が回転可能に取付けられた背上げアーム61が駆動アーム63のローラ64によって起上方向に回動させられる。
【0051】
背上げアーム61の先端部に設けらた一対のローラ62は背床部82cの下面に設けられたガイド部材85に係合しているから、このガイド部材85の内部を転動しながらガイド部材85を介して背床部82cを起上させる。背床部82cが起上すれば、その起上に腰床部82bが連動する。
【0052】
一方、背上げ軸52が図4に矢印Bで示す方向に回動すると、この背上げ軸52の両端部に設けられた平歯車56も同方向に回動する。平歯車56はラック78に噛合しているから、回転することによって図4に矢印Cに示す方向へ移動する。
【0053】
平歯車56が矢印C方向へ移動すれば、その移動に背上げ軸52及び背上げアーム61が連動する。背上げアーム61のローラ62は背床部82cのガイド部材85に係合しているから、背上げアーム61の矢印C方向への移動に背床部82cも連動する。
【0054】
さらに、背上げ軸52には腰床部82bが連動部材65を介して連結されているから、このことによっても、背上げ軸52の矢印C方向への移動に上記連動部材65によって背床部82cが腰床部82bを介して連動する。
【0055】
つまり、背床部82cを起上方向に回動してマットレス91上に仰臥した利用者の上半身を起こす場合、上記背床部82cは起上方向と逆方向である後方へ移動しながら起上することになる。つまり、固定部材82aに対して背床部82cが離れる方向へ移動するから、マットレス91の屈曲度合が小さくなり、利用者は腰部がマットレス9によって強く圧迫されることなく上半身を起こすことができる。
【0056】
しかも、背床部82cを起上させると、マットレス91の背床部82c上に位置する部分が帯状部材102によって起上する背床部82cを上昇する方向に引張られて伸張する。そのため、利用者の腰部がマットレス91に包み込まれて圧迫されるということもなくなるから、これらのことによって利用者は腰部が圧迫される苦痛や不快感を感じることなく上半身を起こすことができる。
【0057】
背上げ軸52を図4に矢印Bで示す方向に回転させると、その回転によって第1の連動杆73がリンク74を図9に矢印で示す方向へ回動させるから、その回動によって第2の連動杆75が矢示方向に引かれて脚上げ軸53を回動させる。
【0058】
それによって、脚上げ軸53に設けられた脚上げアーム58が起立方向へ回動するから、脚上げアーム58の先端に設けられたローラ59によって第1の脚床部82dが固定床部82aに連結された一端を支点として起立方向に回動上昇する。第1の脚床部82dが回動上昇すると、それに第2の脚床部82eが連動して上昇し、その上昇状態が支持杆86によって保持されることになる。
【0059】
つまり、背床部82cを起立させて利用者の上半身を起こすと、第1の脚床部82dと第2の脚床部82eとがほぼへの字状に屈曲して上昇するから、これらの脚床部82d、82eによって利用者の脚部が屈曲した状態で保持される。そのため、上半身を起こした利用者は、臀部が前方へずれるのが防止される。
【0060】
一方、起上した背床部82cを倒伏させる場合、背上げ駆動機構51の駆動源67を作動させ、その駆動軸68を突出した状態から後退方向へ駆動する。それによって、背上げ軸52が図4に矢印Bで示す方向と逆方向に回転し、駆動アーム63によって起上方向に回動した背上げアーム61が倒伏方向へ回動するから、それに背床部82cが連動する。
【0061】
背上げ軸52を矢印Bと逆方向に回転させると、平歯車56がラック78に沿って矢印Cと逆方向に転動し、その方向、つまり固定床部82aに接近する方向に背上げ軸52を移動させる。背上げ軸52が矢印Cと逆方向に移動すると、腰床部82bが連動部材65によって同方向に引張られる。
【0062】
そのため、起上時に後方へ移動した背床部82cは、倒伏時には腰床部82bを介して前方、つまり固定床部82a側へ強制的に引張られるから、ほぼ水平に倒伏した状態では固定床部82aと腰床部82bとの間に隙間ができることのない元の状態に戻ることになる。すなわち、背床部82cには利用者の荷重が加わっているため、単に倒伏させるだけでは後方へ移動した状態から元の状態へ戻り難いが、背上げ軸52の移動に連動する連動部材65によって上記腰床部82bと背床部82cとを利用者の荷重に抗して強制的に戻すことができる。
【0063】
なお、起上した背床部82cを倒伏させる際、この背床部82cに利用者の荷重が加わらないようにすれば、連動部材65を設けなくとも、腰床部82bと背床部82cとを元の位置に戻すことができる。
【0064】
さらに、背床部82cが倒伏方向に回動することで、背床部82cに対して帯状部材102が図7に示すように矢印Yと逆方向にスライドするから、この帯状部材102のスライドにマットレス91が連動する。つまり、マットレス91は背床部82cに沿って下方へ強制的にスライドさせられるから、背床部82cがほぼ水平に倒伏すると、マットレス91は伸張した状態から元の状態へ戻ることになる。
【0065】
さらに、背上げ軸52が矢印Bと逆方向に回転することで、第1の連結杆73が押されるから、第2の連結杆75を介して脚上げ軸53が脚上げアーム58を倒伏させる方向へ回転させられる。それによって、上昇状態で保持された第1の脚床部82dと第2の脚床部82eも元の状態に戻ることになる。
【0066】
図10(a)、(b)はこの発明の他の実施の形態を示す。この実施の形態では固定床部82aが腰床部82b側の一側面が開口した中空状に形成され、その内部には引出し床部182aがスライド可能に設けられている。
【0067】
この引出し床部182aと上記腰床部82bとは連結軸84によって枢着され、この連結軸84に、一端を背上げ軸52に枢着した連結部材65の他端が枢着されている。
【0068】
このように、固定床部82aに引出し床部182aを設ければ、背上げ時に背床部82cが腰床部82bとともに後方へ移動すると、腰床部82bに連結された引出し床部182aが図10(a)の状態から図10(b)に示すように、固定床部82aから引き出されて固定床部82aと腰床部82bの間に介在するから、その部分に隙間ができるのを防止することができる。
【0069】
なお上記各実施の形態では背床部に腰床部を連結したが、腰床部は無くても差し支えなく、さらに第1の脚床部と第2の脚床部とを設け、背床部を起上させた時にはこれら脚床部をほぼへの字状に屈曲させて上昇させたが、脚床部は2つに分割せずに1つとし、背床部の起上に連動させないようにしてもよい。
【0070】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、床板体の背床部を起上させると、背上げ軸に設けられた平歯車がラックに沿って回転するから、上記背床部を起上時には固定床部から離反する後方へ移動させることができる。
【0071】
それによって、利用者の上半身、とくに腰の部分の屈曲度合が緩やかになるから、腰部の圧迫度合も緩やかになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態を示す起床式ベッド装置の分解斜視図。
【図2】背上げ駆動機構の斜視図。
【図3】ベッドフレームに対する背上げ軸の取付け状態を示す断面図。
【図4】噛合した平歯車とラックとの部分を示す正面図。
【図5】背床部の下面側を示す斜視図。
【図6】(a)はマットレスの斜視図、(b)は外装地の一部を除去したマットレスの下面側を示す斜視図、(c)は外装地を除去したクッション体の斜視図。
【図7】背床部とマットレスとの連結状態を示す断面図。
【図8】背床部を倒伏させた状態のベッド装置を示す側面図。
【図9】背床部を起立させた状態のベッド装置を示す側面図。
【図10】(a)、(b)はこの発明の他の実施の形態を示す床板体の固定床部の部分の断面図。
【符号の説明】
31…ベッドフレーム
52…背上げ軸
56…平歯車
61…背上げアーム
65…伝動部材
66…伝動アーム(駆動手段)
67…駆動源(駆動手段)
68…駆動軸(駆動手段)
79…ラック
81…床板体
82a…固定床部
82b…腰床部
82c…背床部
91…マットレス
102…帯状部材(伸縮手段)

Claims (4)

  1. ベッドフレームと、
    上記ベッドフレームに固定された固定床部及びこの固定床部の一側に起伏可能かつベッドフレームの長手方向に沿って移動可能に設けられた背床部を有する床板体と、
    上記ベッドフレームの上記背床部の一端部と対応する位置に回転及びベッドフレームの長手方向に沿って移動可能に設けられた背上げ軸と、
    上記背上げ軸の両端部に設けられた平歯車及び上記ベッドフレームの長手方向に沿って設けられ上記平歯車が噛合したラックと、
    上記背上げ軸を回転駆動することで上記平歯車とラックとの噛合によって上記背上げ軸を回転させながらベッドフレームの長手方向に沿って移動させる駆動手段と、
    上記背上げ軸に設けられこの背上げ軸が上記駆動手段によって所定方向に回転させられることで上記背床部を倒伏状態から起上方向へ回動させる背上げアームと
    を具備したことを特徴とする起床式ベッド装置。
  2. 上記背上げ軸に一端が回動可能に連結され他端が上記背床部の一端部に回動可能に連結されていて、上記背上げ軸が上記駆動手段によって回転させられて上記ベッドフレームの長手方向に沿って移動すると、その移動に上記背床部を連動させる連動部材を有することを特徴とする請求項1記載の起床式ベッド装置。
  3. 上記床板体上にはマットレスが載置され、上記背床部には、この背床部が起立方向に回動したときに上記マットレスを引張り、倒伏方向に回動したときに引張り状態を解除する伸縮手段が設けられていることを特徴とする請求項1記載の起床式ベッド装置。
  4. 上記背床部の一端には腰床部の一端が回動可能に連結され、この腰床部の他端に上記連動部材の他端が回動可能に連結されていることを特徴とする請求項2記載の起床式ベッド装置。
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