JP4588679B2 - フィルタ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ミリ波帯用バンドパスフィルタ装置として好適なフィルタ装置に関し、ミリ波帯用バンドパスフィルタ装置等における高い製作精度を必要とする高周波部品の製作精度を抑えることを可能とすると共に、歩留りを改善し、低コスト化を実現する周波数過度回路構成法に係るものである。
平面基板上に構成する従来のフィルタ装置としては、結合線路を用いたカップルドライン型バンドパスフィルタ装置が一般的である。
図5に、従来技術に係るカップルドライン型バンドパスフィルタ装置の構成例を示す。ここで、図5(a)は、従来装置の結合線路を構成する複数のストリップ線路101,102,103,104,105の一例を示し、図5(b)は、従来装置の断面構造(基板構成)を模式的に示す。図5(b)において、100はストリップ線路を示し、図5(a)に示すストリップ線路101〜105に対応する。201,202は誘電体基板、301,302は地板を示し、501,502は入出力端子を示している。
小西良弘著、マイクロ波回路の基礎とその応用(基礎知識から新しい応用まで)、総合電子出版社、1995年6月10日 第3版、第302〜305頁。
ところで、ミリ波パッケージ等で使用されている高誘電率基板である既存のセラミック基板を用いてフィルタ装置を高集積化して小型化を実現しようとすると、所望のフィルタ特性を得るためには、誘電体基板の厚さを例えば0.2mm程度にまで減少させると共に、その基板厚に合わせてストリップ線路を微細化することによりストリップ線路間の電磁的結合(線路間結合)を強める必要がある。
しかしながら、仮に誘電体基板の厚さを減少させたとしても、製造プロセスルールの制約、即ち誘電体基板上に形成されるストリップ線路の最小線幅及び最小間隔の製造上の制限により、誘電体基板の厚さに合わせてストリップ線路を微細化することができないため、十分な線路間結合を得ることができないという問題がある。
また、製造プロセスルールの最小値での製造では、歩留りが悪化するという問題点もある。
そのため、ストリップ線路間の結合部における通過損失が増大し、高集積化されたカップルドライン型バンドパスフィルタ装置を既存のセラミック基板を用いて実現することは困難であった。ちなみに、本願発明者の解析によれば、図5に示したカップルドライン型バンドパスフィルタ装置を、低温焼成セラミック基板(比誘電率εr=7.7)を用いて既存の製造プロセスルールで製造した場合、挿入損失は4dB以上になる。
従って、ミリ波帯において低損失なバンドパスフィルタ装置を実現するためには、カップルドライン型のフィルタ装置としてではなく、導波管フィルタ等のような形状が大型化する装置として構成しなければばらず、ミリ波帯で適用可能なカップルドライン型バンドパスフィルタ装置を小型に実現することが困難であるという問題がある。また、一般的な平面回路構成フィルタでは、挿入損失が大きくなるという問題もある。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、ストリップ線路結合部の近傍に無給電素子金属を配置することにより、線路間結合を強め、挿入損失を低減しながら小型に実現することが可能なフィルタ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、少なくとも2つのストリップ線路を電磁的に結合して構成し、前記ストリップ線路間の電磁的結合部の近傍に絶縁層を介して無給電素子を配置したフィルタ装置において、第1の誘電体基板の上側に接して第2の誘電体基板が積層され、前記第2の誘電体基板の上側に接して第3の誘電体基板が積層され、前記第3の誘電体基板の上側に接して第4の誘電体基板が積層され、前記ストリップ線路は、前記第2の誘電体基板と前記第3の誘電体基板との層間に形成され、前記無給電素子は、第1の無給電素子と第2の無給電素子から構成され、前記第1の無給電素子は、前記第1の誘電体基板と前記第2の誘電体基板との層間に形成され、前記第2の無給電素子は、前記第3の誘電体基板と前記第4の誘電体基板との層間に形成され、前記電磁的結合部のうち入力端子又は出力端子に接続されているストリップ線路に対応する電磁的結合部のみを上下の両方向から挟むようにして前記第1の無給電素子と前記第2の無給電素子とが対向配置されていることを特徴とする。
即ち、本発明は、少なくとも2つのストリップ線路を電磁的に結合して構成されたフィルタ装置において、前記ストリップ線路間の電磁的結合部の近傍に絶縁層(誘電体層)を介して無給電素子を配置したことを特徴とする。
例えば、上記フィルタ装置において、前記無給電素子の幅は、誘電体内波長に換算して0.05以上である。
例えば、上記フィルタ装置において、前記絶縁層をなす誘電体基板は、厚さが0.05mmないし0.1mmのセラミック基板である。
また、本発明に係るフィルタ装置は、第1の誘電体基板の上側に接して第2の誘電体基板が積層され、前記第2の誘電体基板の上側に接して第3の誘電体基板が積層され、前記第3の誘電体基板の上側に接して第4の誘電体基板が積層された多層基板と、前記第2の誘電体基板と前記第3の誘電体基板との層間に形成され、電磁的に結合された少なくとも2つのストリップ線路と、前記第1の誘電体基板と前記第2の誘電体基板との層間に形成され、前記ストリップ線路間の電磁的結合部の近傍に配置された第1の無給電素子と、前記第3の誘電体基板と前記第4の誘電体基板との層間に形成され、前記ストリップ線路間の電磁的結合部の近傍に配置された第2の無給電素子と、前記多層基板の上面及び/又は下面に配置された地板と、を備え、前記電磁的結合部のうち入力端子又は出力端子に接続されているストリップ線路に対応する電磁的結合部のみを上下の両方向から挟むようにして前記第1の無給電素子と前記第2の無給電素子とが対向配置されている。例えば、上記フィルタ装置において、前記無給電素子は共振器または反射器として機能する。
本発明の構成によれば、電磁的に結合された2つのストリップ線路の一方に対し無給電素子が例えば共振器として作用し、上記一方のストリップ線路から放射された電磁波が無給電素子を励振する。励振された無給電素子には電流が発生し、この無給電素子から電磁波が他方のストリップ線路に放射される。あるいは、電磁的に結合された2つのストリップ線路の一方に対し無給電素子が例えば反射器として作用し、上記一方のストリップ線路から放射された電磁波が無給電素子に反射されて他方のストリップ線路に放射される。これにより、上記2つのストリップ線路は、本来の直接的な電磁結合に加え、無給電素子を介して間接的に電磁結合されるので、これら2つのストリップ線路間の電磁的結合が強まり、これにより挿入損失を低減することが可能になる。また、無給電素子によりストリップ線路間の電磁的結合を強めることができるので、所望の特性を有するフィルタ装置を小型に実現することが可能になる。
本発明によれば、ストリップ線路の電磁的結合部の近傍に絶縁層を介して無給電素子を配置したので、ストリップ線路間結合を強めることができ、ミリ波帯等においても低損失なフィルタ装置を実現することが可能となる。従って、フィルタ装置を小型に実現することが可能になる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るフィルタ装置の構成を示す図である。ここで、図1(a)は、その装置構成を示す透視図であり、同図において、10,11,12,13,14はマイクロストリップ線路、21,22,23,24は無給電素子、41,42,43,44は誘電体基板、51は入力端子、52は出力端子である。また、図1(b)は、図1(a)に示すマイクロストリップ線路10近傍における基板構成を示す断面図である。図1(b)において、31,32は地板を示し、他の符号は図1(a)と同様の要素を示している。
なお、図1(a)では、図1(b)に示す地板31,32を省略している。
図1に示す本実施形態に係るフィルタ装置は、少なくとも2つのマイクロストリップ線路を電磁的に結合して構成された3極構成のカップルドライン型バンドパスフィルタ装置を基本構成とし、上記マイクロストリップ線路間の電磁的結合部の近傍に誘電体基板(絶縁層)を介して無給電素子を配置したことを特徴としている。
具体的には、複数の誘電体基板41,42,43,44を積層することにより多層基板40が構成され、この多層基板40を構成する誘電体基板のうち、誘電体基板42と誘電体基板43との層間(第1の層間)には、電磁的に結合された結合線路としてマイクロストリップ線路10,11,12,13,14が配置されている。
図1に示す例では、マイクロストリップ線路10とマイクロストリップ線路11とが電磁的に結合され、マイクロストリップ線路11とマイクロストリップ線路12とが電磁的に結合され、マイクロストリップ線路12とマイクロストリップ線路13とが電磁的に結合され、マイクロストリップ線路13とマイクロストリップ線路14とが電磁的に結合されている。
上記マイクロストリップ線路の各電磁的結合部は一種の共振器として機能し、これにより、その共振周波数に対応した特定の周波数帯を選択的に通過させるバンドパスフィルタ特性が得られるようになっている。本実施形態では、主として、マイクロストリップ線路間の対向する辺が電磁的結合部として機能するが、これに限定されるものではなく、マイクロストリップ線路間で電磁波の授受に寄与する領域を電磁的結合部とすればよい。
また、マイクロストリップ線路が配置された誘電体基板42と誘電体基板43との層間に対して下層側に位置する層間(第2の層間)、即ち、誘電体基板41と誘電体基板42との層間には、マイクロストリップ線路10とマイクロストリップ線路11との間の電磁的結合部の下方近傍(電磁的結合部を基点として多層基板の厚み下方向の近傍)に位置するようにして無給電素子21が配置されている。換言すれば、マイクロストリップ線路10とマイクロストリップ線路11との対向する両辺(電磁的結合部として機能する部分)を臨むようにして、これらマイクロストリップ線路10,11から所定の間隔をおいて無給電素子21,22が配置されている。
また、上記マイクロストリップ線路が配置された層間に対して上層側に位置する層間、即ち、誘電体基板43と誘電体基板44との層間には、マイクロストリップ線路10とマイクロストリップ線路11との間の電磁的結合部の上方近傍(電磁的結合部を基点として多層基板の厚み上方向の近傍)に位置するようにして無給電素子22が配置されている。即ち、この例では、マイクロストリップ線路10とマイクロストリップ線路11との間の電磁的結合部を上下の両方向から挟むようにして無給電素子21,22が対向配置されている。
同様に、マイクロストリップ線路13とマイクロストリップ線路14との間の電磁的結合部の下方近傍に位置するようにして無給電素子23が配置されており、また、マイクロストリップ線路13とマイクロストリップ線路14との間の電磁的結合部の上方近傍に位置するようにして無給電素子24が配置されている。
そして、多層基板40の下面(一面)と上面(多面)には、地板31及び地板32がそれぞれ配置されている。ただし、地板は、何れか一方の面にのみ設けても良い。
なお、図1に示す例では、マイクロストリップ線路間の電磁的結合部は4箇所存在するが、そのうち、入力端子51から臨んで最初の結合部の上方及び下方に無給電素子21及び無給電素子22がそれぞれ配置され、出力端子52から臨んで最初の結合部の上方及び下方に無給電素子23及び無給電素子24がそれぞれ配置された構成となっている。
この種のフィルタ装置では、入出力端子から臨んで最初の結合部の特性が、バンドパスフィルタ特性における中心付近の周波数特性を定める。そこで、上述のように、入力端子および出力端子から臨んで最初の電磁的結合部に無給電素子を設け、その結合部での挿入損失を抑えることにより、バンドパスフィルタ特性を効果的に改善することができる。
次に、本実施形態の動作について、マイクロストリップ線路10とマイクロストリップ線路11との間の電磁的結合部での作用を説明する。
外部の高周波信号源(図示なし)から入力端子51に高周波信号が印加されると、入力端子51に接続されたマイクロストリップ線路10が給電され、このマイクロストリップ線路10から電磁波が放射される。この電磁波は、マイクロストリップ線路10と電磁的に結合されたマイクロストリップ線路11を励振し、このマイクロストリップ線路11に高周波電流が誘導される。
ここで、マイクロストリップ線路10から放射された電磁波の一部は、直接的にマイクロストリップ線路11に到達してこれを励振する。また、マイクロストリップ線路10から下方又は上方に向けて放射された電磁波は、無給電素子21,22を励振する。このとき、無給電素子21,22は、マイクロストリップ線路10に対して共振器として機能し、これにより無給電素子21,22に高周波電流が誘導され、これら無給電素子21,22からマイクロストリップ線路11に電磁波が放射される。結局、マイクロストリップ線路10の上方及び下方に放射された電磁波は、無給電素子21,22を介してマイクロストリップ線路11に受信される。
従って、線路間の電磁的結合部近傍に無給電素子を配置することにより、マイクロストリップ線路10からマイクロストリップ線路11に到達する電磁波が増える。このため、これらマイクロストリップ線路10とマイクロストリップ線路11との間の電磁的結合が強まり、この結合部での挿入損失が低減される。同様に、無給電素子23,24が設けられたマイクロストリップ線路13とマイクロストリップ線路14との間の結合部での挿入損失も低減される。
なお、上述の例では、無給電素子21,22が共振器として機能するものとして説明したが、これに限定されるものではなく、マイクロストリップ線路10から放射された電磁波の一部が無給電素子21と無給電素子22との間の領域に閉じ込められるように作用し、マイクロストリップ線路11へ到達する電磁波が増える限度において、無給電素子21,22はどのように機能するものであってもよい。
そのような例として、共振器以外に反射器が挙げられる。無給電素子21,22が反射器として機能するものである場合、マイクロストリップ線路10から放射された電磁波の一部は、無給電素子21,22に反射されてマイクロストリップ線路11に到達する。この場合も、マイクロストリップ線路11へ到達する電磁波が増えるので、挿入損失が低減されることになる。
[第1の実施例]
誘電体基板41〜44として、低温焼成セラミック基板(比誘電率εr=7.7)を想定し、誘電体基板41〜44のそれぞれの厚さを0.05mm(50μm)とし、多層基板40の厚さを0.2mmとした。これにより、入力端子51から臨んで最初の結合部の0.05mm(50μm)上方及び下方に無給電素子21及び無給電素子22を配置し、出力端子52から臨んで最初の結合部の50μm上方及び下方に無給電素子23及び無給電素子24を配置した。
また、無給電素子を構成する金属の形状を方形とし、その長さを0.4mmとし、その幅を0.25mmとした。マイクロストリップ線路10〜14のパラメータは、前述の図5に示すマイクロストリップ線路101〜104のパラメータと同一にした。
ただし、この例に限定されず、各誘電体基板の材質(比誘電率)や厚さ、各無給電素子のパラメータ等については、必要とするフィルタ特性に応じて適切に定めればよい。
図2に、第1の実施例に係るフィルタ装置の挿入損失(S21)の特性を示す。同図から理解されるように、実測値および解析値の双方において4dB以下の挿入損失が実現されている。従来の平面構成のフィルタ装置によれば損失低減が困難なために低温焼成セラミック基板の適用が困難であったが、図2に示すように、本実施形態によれば、挿入損失を低減することができるため、従来からミリ波帯で適用されている低温焼成セラミック基板を適用してフィルタ装置を小型化することが可能になる。また、結合線路の電磁的結合部に無給電素子を付加することにより、製造精度における層間アライメントに対する要求精度が緩和され、歩留りを改善することが可能となるため、低コスト化に貢献できる。
[第2の実施例]
図3に、第2の実施例として、上述の第1の実施例において無給電素子を構成する方形の金属の長さを0.4mmとした場合の挿入損失(S21)と無給電素子の幅との関係を示す。図3に示す特性は、多層基板40をなす誘電体基板として、1層あたりの厚さが0.05mmの低温焼成セラミック基板を用いた場合の特性である。
同図から、例えば4dB以下の挿入損失を実現するためには、無給電素子金属の幅を0.09mm(90μm)、すなわち、誘電体内波長で0.05以上とすることが必要であることがわかる。
なお、1層あたりの厚さが0.05mm〜0.1mmの低温焼成または高温焼成セラミック基板を用いた場合でも、ほぼ同様の特性を得ることができる。
図4に、本実施形態及び従来技術による挿入損失(S21)の各特性(モーメント法による解析値)を示す。同図から、本実施形態の無給電素子を配置することにより、従来技術に比較して挿入損失が1dB以上改善されていることがわかる。また、挿入損失特性が改善されるのみならず、従来技術に比較してリップルが抑制されると共にブロードな周波数特性を得ることができる。
以上、本実施形態によれば、複数のマイクロストリップ線路を近接させることで構成したフィルタ装置において、各電磁的結合部の上層及び下層に無給電素子金属を配置することにより、線路間結合を強めることができ、これにより、フィルタ装置の挿入損失を低減することができる。従って、平面基板構成で低損失なフィルタ装置を構成することが可能となるだけでなく、無給電素子金属により、製造精度の層間ずれを補うことができることから、製造歩留りを改善することが可能となる。
また、前記無給電素子金属の幅を誘電体内波長で0.05以上とすることにより、十分な線路間結合を確保することができる。これにより、低温焼成セラミック基板を用いた場合においても挿入損失を低減することができ、3極のカップルドライン型バンドパスフィルタ装置において4dB以下の挿入損失を実現することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は本実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、上述の実施形態では、マイクロストリップ線路間の電磁的結合部の上方(上層側輪)および下方(下層側)の両方に無給電素子を配置するものとしたが、何れか一方にのみ配置するものとしてもよい。また、入力端子または出力端子から臨んで最初の電磁的結合部に無給電素子を配置するものとしたが、これに限らず、必要とする特性を得るために何れの結合部に無給電素子を配置してもよい。
また、上述の実施形態では、誘電体基板として低温焼成セラミック基板を用いたが、これに限らず、他の誘電体基板を用いてもよい。また、絶縁層として多誘電体基板を介して電磁的結合部の近傍に無給電素子を配置するものとしたが、これに限らず、空気層を介して電磁的結合部の近傍に無給電素子を配置するものとしてもよい。
更に、上述の実施形態では、マイクロストリップ線路を用いた場合について説明したが、これに限らず、単なるストリップ線路からなる結合線路を用いたフィルタ装置であっても本発明を同様に適用することができる。
本発明の一実施形態に係るフィルタ装置の構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係るフィルタ装置の挿入損失の周波数特性を示す特性図である。 本発明の一実施形態に係るフィルタ装置の挿入損失と無給電素子の幅との関係を示す特性図である。 本発明の一実施形態に係るフィルタ装置の挿入損失と従来技術に係る挿入損失とを比較するための特性図である。 従来技術に係るフィルタ装置の構成例を示す図である。
符号の説明
10,11,12,13,14…マイクロストリップ線路(ストリップ線路)
21,22,23,24…無給電素子
41,42,43,44…誘電体基板
51…入力端子
52…出力端子

Claims (5)

  1. 少なくとも2つのストリップ線路を電磁的に結合して構成し、前記ストリップ線路間の電磁的結合部の近傍に絶縁層を介して無給電素子を配置したフィルタ装置において、
    第1の誘電体基板の上側に接して第2の誘電体基板が積層され、前記第2の誘電体基板の上側に接して第3の誘電体基板が積層され、前記第3の誘電体基板の上側に接して第4の誘電体基板が積層され、
    前記ストリップ線路は、前記第2の誘電体基板と前記第3の誘電体基板との層間に形成され、
    前記無給電素子は、第1の無給電素子と第2の無給電素子から構成され、
    前記第1の無給電素子は、前記第1の誘電体基板と前記第2の誘電体基板との層間に形成され、
    前記第2の無給電素子は、前記第3の誘電体基板と前記第4の誘電体基板との層間に形成され、
    前記電磁的結合部のうち入力端子又は出力端子に接続されているストリップ線路に対応する電磁的結合部のみを上下の両方向から挟むようにして前記第1の無給電素子と前記第2の無給電素子とが対向配置されている
    ことを特徴とするフィルタ装置。
  2. 前記無給電素子の幅は、誘電体内波長に換算して0.05以上である
    ことを特徴とする請求項1記載のフィルタ装置。
  3. 前記絶縁層をなす誘電体基板は、厚さが0.05mmないし0.1mmのセラミック基
    板である
    ことを特徴とする請求項2記載のフィルタ装置。
  4. 第1の誘電体基板の上側に接して第2の誘電体基板が積層され、前記第2の誘電体基板
    の上側に接して第3の誘電体基板が積層され、前記第3の誘電体基板の上側に接して第4
    の誘電体基板が積層された多層基板と、
    前記第2の誘電体基板と前記第3の誘電体基板との層間に形成され、電磁的に結合
    された少なくとも2つのストリップ線路と、
    前記第1の誘電体基板と前記第2の誘電体基板との層間に形成され、前記ストリップ
    線路間の電磁的結合部の近傍に配置された第1の無給電素子と、
    前記第3の誘電体基板と前記第4の誘電体基板との層間に形成され、前記ストリップ線路間の電磁的結合部の近傍に配置された第2の無給電素子と、
    前記多層基板の上面及び/又は下面に配置された地板と、を備え、
    前記電磁的結合部のうち入力端子又は出力端子に接続されているストリップ線路に対応する電磁的結合部のみを上下の両方向から挟むようにして前記第1の無給電素子と前記第2の無給電素子とが対向配置されている
    ことを特徴とするフィルタ装置。
  5. 前記無給電素子は、共振器または反射器として機能するものであることを特徴とする請
    求項1ないし4の何れか1項記載のフィルタ装置。
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