JP4585270B2 - 開閉装置 - Google Patents
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Description
また、後者の従来技術のように、接触式センサーや非接触式センサー等を用いた当接感知手段により全閉位置を認識して、開閉体を停止させるようにした開閉装置によれば、各部材の寸法誤差や、巻取り軸及び開閉体の慣性力等に起因して、下限位置を感知してから実際に開閉体が停止するまでに時間的な遅れを生じ、ひいては、下限位置で停止した際の開閉体に弛みを生じて、シャッター装置としての意匠性を損ねてしまうおそれがある。
この当接検出手段の具体例としては、上記開閉体の閉鎖方向端部が当接対象部位に当接したことを、上記駆動源の負荷値の変動から認識するようにした態様や、上記開閉体または上記開閉体を閉鎖方向へ案内するためのガイドレール等に、非接触式や接触式のセンサー(例えば、光電スイッチや、リミットスイッチ等)を設け、該センサーにより上記開閉体の閉鎖方向端部が当接対象部位に当接したことを感知するようにした態様等が挙げられる。
この繰出し量検出手段の具体例としては、上記駆動源や上記開閉体を繰出すための巻取り軸等、上記開閉体の繰出し動作に連動する回転部位の回転量をエンコーダ装置により検出するようにした態様、上記開閉体が閉鎖動作する時間を測定するタイマーを備え、該タイマーにより測定された時間を上記繰出し量とするようにした態様等が挙げられる。
また、この繰出し量検出手段は、検出された繰出し量から上記補正値を減算可能な構成であれば、例えば、前記回転部位の回転量を機械式カウンターにより検出するようにした態様等とすることも可能である。
この補正値は、閉鎖動作した上記開閉体が略弛みのない状態で当接対象部位に当接して停止するために、上記繰出し量を適宜に補正する値であり、実験的あるいは理論的に求められた値とすることができる。
また、本明細書中において「開閉体厚さ方向」とは、閉鎖状態の開閉体の厚さ方向を意味する。
第一には、初回の閉鎖動作を行うと、開閉体を本停止させるための開閉体停止位置値が算出される。そして、次回の閉鎖動作以降は、繰出し量が開閉体停止位置値となった際に、駆動源が本停止する。
したがって、例えば、全開状態から全閉状態までの開閉ストロークの大きさが個々の開閉装置毎に異なる場合であっても、その個々の開閉装置毎に、開閉体停止位置を手動設定する必要がない。
その上、次回の閉鎖動作以降は、自動的に補正された適宜位置に開閉体を停止させるようにしているため、全閉時における開閉体の弛みを軽減することができる。
本実施の形態による一例は、住宅やビル、倉庫、工場、地下街、トンネル、車両の荷台等の躯体の開口部分や内部に配設され、前記開口部分を開閉したり、躯体内部の空間を仕切ったり開放したりするシャッター装置として説明する。
すなわち、この付勢手段34は、当該開閉装置Aを所謂バランスシャッターとして構成するものであり、開閉体10の閉鎖方向端部が全開位置にある際には、該開閉体10の閉鎖方向端部が自重により天井面や秣等から垂れ下がってしまうのを阻み、開閉体10の閉鎖方向端部が全開位置近傍の所定範囲以外にある際には、該開閉体10の閉鎖方向端部を開閉体開閉方向のどの位置であっても容易に停止し易いようにしている。
前記エンコーダ装置35aには、例えば光学式エンコーダや磁気式エンコーダ等が用いられる。
すなわち、電動駆動源33が直流モーターによる構成であるため、その負荷電流と負荷トルクとは、略比例的な相関関係を有する。したがって、負荷値検出手段36は、電動駆動源33の負荷電流を検出することにより、電動駆動源33の負荷値を間接的に検知している。
なお、この制御部40は、回路構成や、制御のための設定値等を現場状況等に応じて容易に変更可能なように、例えばマイコンやプログラマブルコントローラー等が用いたプログラムドロジック回路による構成とするのが好ましいが、リレー回路やその他の電子回路を用いたワイヤードロジック回路とすることも可能である。
図2(a)に示すフローチャートは、当該開閉装置Aの設置後における初回の閉鎖動作を示している。
そして、その直後に、電動駆動源33の負荷値の検出が開始される(ステップ41c)。
すなわち、閉鎖動作開始後の負荷値は、理論的には開閉体10の繰出し量に伴って徐々に低下していくが、実際には、開閉体10のバタツキや振動等に起因して変動する。そのため、本実施の形態の好ましい一例によれば、図2(a)に示すように、所定範囲W内における負荷値の最大値を求め、この最大の負荷値に対し所定のマージン値Mを加算して閾値sを算出している。
このマージン値Mは、所定範囲W内における負荷値の最大値が大きい程大きく設定され、同最大値が小さい程小さく設定される。
すなわち、大型の開閉装置の場合、開閉体10の重量や付勢手段34の付勢力が比較的大きいため、前記負荷値の最大値が大きくなるとともに、負荷変動も大きくなる。そのため、マージン値Mを大きめに設定しておく必要がある。
また、小型の開閉装置の場合には、開閉体10の重量や付勢手段34の付勢力が比較的小さいため、前記とは逆の作用により、マージン値Mを小さめに設定しておく必要がある。
なお、このマージン値Mは、開閉装置のサイズに応じて、予め固定された値に設定しておくことも可能である。
そして、電動駆動源33の負荷値が閾値sを超えた場合には、次のステップ41fへ処理が移行し、そうでない場合には、前記ステップ41eを繰り返す。
すなわち、このステップ41eによれば、負荷値検出手段36及び制御部40は、開閉体10の閉鎖方向端部(より具体的には座板部材12)が当接対象部位p(地面や床面、枠部材等)に当接したことを判断する当接検出手段として作用する。
なお、本明細書では、開閉体10の停止について、初回の閉鎖動作の際に負荷値が閾値を超えて開閉体10が停止することを前記仮停止と云うとともに、次回以降の閉鎖動作の際に開閉体10が全閉位置で停止することを本停止と云う。
すなわち、上記ステップ41fの時点で仮停止した開閉体10は、図3に示すように着座(座板部材12が当接対象部位pに当接した時点)してから、負荷値が閾値sを超えるまでは繰出されるため、若干弛んだ状態となる。上記補正値Nは、次回の閉鎖動作の際に、開閉体10が略着座時点で停止するように、開閉体10の繰出し量を補正するものである。
すなわち、大型の開閉装置の場合、開閉体10の重量や付勢手段34の付勢力が比較的大きいため、所定範囲W内での負荷値の最大値が大きくなるとともに、慣性力が大きいため、実際に開閉体10が停止するまでの制動距離も大きい。
逆に、小型の開閉装置の場合には、開閉体10の重量や付勢手段34の付勢力が比較的小さいため、所定範囲W内での負荷値の最大値が小さくなるとともに、慣性力が小さいため、実際に開閉体10が停止するまでの制動距離も小さい。
したがって、所定範囲W内の負荷値が比較的大きい場合には補正値Nを大きくし、同所定範囲W内の負荷値が比較的小さい場合には、補正値Nも小さくすることで、該補正値Nを適切な値とすることができる。
また、補正値Nが自動的に設定される際に、開閉体10が仮停止するまでの繰出し量に相関した値を、補正値Nに対し更に加減算するようにしてもよい。
よって、再度停止した開閉体10は、前記反転動作により、開閉方向にわたる弛みが略除去された状態となる。
先ず、制御部40は、上述した初回の閉鎖動作と略同様に、図示しない操作部による閉鎖信号を受信したか否かを判断(ステップ42a)し、閉鎖信号を受信した場合には次のステップ42bへ処理を移行し、そうでない場合には、閉鎖信号の受信待ちの状態となる。
次のステップ42cでは、繰出し量検出手段35により開閉体10の繰出し量が検出され、その繰出し量が、上記ステップ41gにて算出された開閉体停止位置値以上であるか否かが判断される。繰出し量が開閉体停止位置値以上である場合には、次のステップ42dへ処理が移行し、そうでない場合には、ステップ42cの処理が繰り返される。
ステップ42dでは、電動駆動源33の制御により、開閉体10を本停止する。
このような障害物感知を行うようにした場合、開閉体10を障害物等の物体に当接した際に反転させる反転動作量は、物体に対する衝撃をより軽減するために、補正値N以上に大きくすることが望ましい。
更に、前記反転動作量は、設定された補正値Nと相関する値として、開閉装置毎に自動的に設定されるようにすることも可能である。
開閉体10が比較的軽量である場合には、電動駆動源33の負荷変動も比較的小さくなる。また、該開閉体10による慣性力が小さくなるため、開閉体10が着座後に生じる弛みも比較的小さくなる。
そのため、制御部40は、所定のプログラムを機能させることで、所定範囲W内の比較的小さな負荷値の最大値に応じて、比較的小さいマージン値M’、及び比較小さい補正値N’を設定する。そして、このマージン値M’及び補正値N’に応じて、閾値s’及び開閉体停止位置値が算出される。
よって、上記構成の開閉装置Aによれば、異なる重量の開閉体10が用いられた場合であっても、初回の閉鎖動作中における着座後の開閉体10の弛み、及び反転動作量を必要最小限とすることができる上、次回の閉鎖動作時には、開閉体10を、反転動作することなく、弛みの少ない状態で停止させることができる。
更に、この態様において、開閉体10を複数のスリット部(図示せず)を有する所謂スリットシャッターとし、選択される上記開閉体停止位置値に応じて前記スリット部が開閉する構成としてもよい。
また、上記開閉体停止位置値と略同様の設定方法で別の値を別途設定し、この別途設定された値を、例えば開閉体10を徐々に減速させて停止させるなどの速度制御を行うようにした場合に、その速度制御のための位置(開始位置や限界位置、制御範囲を特定するための位置等を含む)の値として利用することも可能である。
30:巻取装置
32:巻取り軸
33:電動駆動源
34:付勢手段
35:繰出し量検出手段
35a:エンコーダ装置
36:負荷値検出手段
40:制御部
p:当接対象部位
s,s’:閾値
N,N’:補正値
M,M’:マージン値
W:所定範囲
Claims (2)
- 閉鎖方向へ繰出される開閉体と、該開閉体を繰出し動作させる駆動源と、該駆動源の負荷値を検出し、その検出値が所定の閾値を超えたことを条件に、前記開閉体の閉鎖方向端部が当接対象部位に当接したこととみなす当接検出手段と、前記開閉体の所定位置からの繰出し量を検出する繰出し量検出手段と、上記開閉体をその閉鎖動作中に開放方向へ付勢する付勢手段とを備え、前記開閉体の閉鎖動作においては、前記開閉体の自重による閉鎖方向の付勢力と前記付勢手段による開放方向の付勢力とが略バランスし、前記駆動源に加わる負荷値が比較的低い値であり、前記開閉体が着座すると前記駆動源の負荷値が急上昇するようにした開閉装置であって、
初回の閉鎖動作時において前記当接検出手段により当接が検出された際に、前記駆動源を仮停止するとともに、前記繰出し量検出手段により検出された繰出し量から所定の補正値を減算することで、開閉体を本停止させるための開閉体停止位置値を算出し、
前記補正値は、閉鎖動作中の前記開閉体の閉鎖方向端部が全開位置近傍の所定範囲内にある際の上記駆動源の負荷値に基づいて設定され、
次回以降の閉鎖動作の際には、前記繰出し量検出手段により認識される繰出し量が、前記開閉体停止位置値となったことを条件に、前記駆動源を本停止させ、前記駆動源の負荷値が前記閾値を超えた場合には、前記開閉体を反転させるとともにその反転動作量を前記補正値よりも大きくするようにしたことを特徴とする開閉装置。 - 上記閾値は、閉鎖動作中の前記開閉体の閉鎖方向端部が前記所定範囲内にある際における上記負荷値に、所定のマージン値を加算することで算出され、
上記マージン値は、閉鎖動作中の上記開閉体の閉鎖方向端部が上記所定範囲内にある際における上記負荷値が大きくなれば大きくなるように設定されていることを特徴とする請求項1記載の開閉装置。
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