JP4837344B2 - 開閉装置 - Google Patents
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Description
この発明によれば、前記カウント値から開閉体の開閉方向の位置を精度よく認識することができるため、開閉体を全開位置や全閉位置に停止させることができるのは勿論のこと、同開閉体を所定の中途位置にも停止させることができ、きめ細かな位置制御が可能である。
また、一般的なシャッター装置には、開閉体を開閉動作するための回転駆動源を、動力伝達不能に切り離したり動力伝達可能に接続したりするクラッチ機構(特許文献2参照)を備え、該クラッチ機構により前記回転駆動源を切り離すことで、開閉体を容易に手動開閉できるようにしたものがある。
しかしながら、このような発明によれば、前記クラッチ機構により回転駆動源が切り離され、更に開閉体が手動開閉された場合、制御回路上においてそのことを認識できない上、前記カウント値と開閉体の実際の位置とが整合しなくなり、開閉体の位置制御に支障をきたすおそれがある。
この回転量検出手段の他例としては、上記回転駆動源の回転量を機械的にカウントし、そのカウント値を電気信号として出力する機構や、その他の機構等とすることも可能である。
ここで、前記複数の開口部は、それらの略全てが略同時に開閉するものであってもよいし、それぞれが別々のタイミングで順次に開閉するものであってもよい。
また、本明細書中において「開閉体幅方向」とは、開閉体の開閉方向と略直交する方向であって、上記開閉体の厚さ方向ではない方向を意味する。
また、本明細書中において「開閉体開閉方向」とは、開閉体が空間を仕切ったり開放したりするためにスライドする方向を意味する。
第一の発明によれば、生産性の良好な簡素な構造により、回転駆動源がクラッチ機構によって切り離されたか否かを判断することができる。
本実施の形態による開閉装置の一例は、住宅やビル、倉庫、工場、地下街、トンネル、車両の荷台等の躯体の開口部分や内部に配設され、前記開口部分を開閉したり、躯体内部の空間を仕切ったり開放したりするシャッター装置として説明する。
そして、この開閉装置1は、回転駆動源35の回転量を後述する回転量検出手段により検出し、その検出された回転量を開閉体10の開閉方向の位置を示す開閉体位置変数として制御部38の記憶装置(図示せず)に記憶する。
また、この開閉装置1は、前記開閉体位置変数が異常となった場合に、その開閉体位置変数を、後述するリカバリー手段および再リカバリー手段により正常な値に復帰する。
接続部11a1は、縦断面略フック状に形成され、その基端側に、開閉体厚さ方向へ貫通する開口部11a11を有する。この開口部11a11は、換気や採光等のための貫通孔であり、スラット11aの開閉体幅方向へわたって所定間隔置きに複数配設されている(図1(a)参照)。
また、被接続部11a2は、接続部11a1に掛合されるとともに、前記開口部11a11を露出する位置と同開口部11a11を隠蔽する位置との間で、掛合された接続部11a1をスライドさせるように構成してある。
そして、更に開閉体10を閉鎖動作させると、開閉体開閉方向へ隣り合うスラット11a,11a間が狭まり、徐々に複数の開口部11a11が閉鎖されてゆき、最終的には、図1(b)に示すように、これら開口部11a11が完全に閉鎖される。
このガイドレール20は、開閉体10の幅方向の両側にそれぞれ配設され、その開閉体閉鎖方向側には、着座感知センサー21や、クラッチ操作レバー22が配設されている。
なお、図示例によれば、左右のガイドレール20,20の内の一方に着座感知センサー21が配設され、他方にクラッチ操作レバー22が配設されているが、その何れか一方に着座感知センサー21及びクラッチ操作レバー22を配設してもよいし、両方に着座感知センサー21及びクラッチ操作レバー22を配設することも可能である。
より詳細に説明すれば、開閉体10が閉鎖動作し、開閉体10における複数の開口部11a11の内の略全てが開放された状態で、開閉体10の閉鎖方向端部が当接対象部位pに着座した時点(図1(a)に示す状態)で、着座感知センサー21は、感知状態となる。
そして、更に開閉体10が閉鎖動作され、前記複数の開口部11a11の内の略全てが略完全に閉鎖された状態(図1(b)に示す状態)では、着座感知センサー21の感知状態が維持される。
また、開閉体10が開放動作された場合には、前記複数の開口部11a11の内の略全てが略完全に開放されるとともに、開閉体10の閉鎖方向端部が当接対象部位pから離れた時点で、着座感知センサー21は被感知状態となる。
このクラッチ操作レバー22によれば、外部操作により回動されると、ワイヤー22aが引っ張られ、クラッチ機構34が作動して、回転駆動源35が切り離される。また、逆方向へ回動されると、ワイヤー22aが緩められ、クラッチ機構34の逆方向への作動により回転駆動源35が接続される。
また、巻取装置30は、開閉体10を回転駆動源35の回転力により開閉動作させる機構であり、下部側に開閉体10を出没させるための開口部を形成した収納ケース31内に、開閉体10を巻き取ったり繰り出したりする巻取軸32や、該巻取軸32をチェーン及びスプロケット等の動力伝達手段33やクラッチ機構34を介して双方向へ回転する回転駆動源35、回転駆動源35の回転に伴ってパルス信号を出力するエンコーダ装置36、回転駆動源35の負荷値を検出する負荷検出部37、回転駆動源35を制御する制御部38等を具備している。
クラッチ機構34は、前記回転駆動源35と巻取軸32との間の動力伝達経路に配設され、回転駆動源35を動力伝達不能に切り離したり動力伝達可能に接続したりする周知の機構である。
前記回転量検出手段は、エンコーダ装置36から出力されるパルス信号の数を、後述する制御部38の電子回路によってカウントする構成であり、そのカウント値は、開閉体10の開閉方向の位置を示す開閉体位置変数として制御部38の記憶装置に記憶される。
すなわち、開閉体10が閉鎖動作すれば、その閉鎖動作量に応じて開閉体位置変数が増加し、開閉体10が開放動作すれば、その開放動作量に応じて開閉体位置変数が減少する。
なお、この回転量検出手段は、前記とは逆に、開閉体10の閉鎖動作に伴って開閉体位置変数が減少し、開閉体10の開放動作に伴って開閉体位置変数が増加する構成とすることも可能である。
すなわち、回転駆動源35が一般的な直流モータである場合には、その負荷による電流値の変化量と負荷トルクとは、略比例的な相関関係を有する。したがって、この場合は、回転駆動源35の電流値の変化量を負荷検出部37により検出すれば、回転駆動源35の負荷値を間接的に検知することができる。
また、回転駆動源35が一般的な交流モータである場合には、その負荷による回転数の変化量と負荷トルクとが比例的な相関関係を有する。したがって、この場合は、回転駆動源35の回転数の変化量を負荷検出部37により検出すれば、回転駆動源35の負荷値を間接的に検知することができる。
この制御部38は、エンコーダ装置36から出力されるパルス信号の数をカウントする回転量検出手段や、負荷検出部37により検出される負荷値が所定の閾値を超えたことを条件に、回転駆動源35を停止する負荷感知停止手段等を構成している。なお、前記閾値は、開閉体10が略全開する際の負荷値を実験的または理論的に求め、適宜な値に設定されている。
また、上記開閉体位置変数を記憶するための記憶装置は、上記開閉体位置情報変数を書換え可能に記憶する装置であればよく、例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)や、フラッシュメモリ、その他の不揮発性メモリー、RAM(Random Access Memory)等とすればよい。
図3のフローチャートは、開閉体位置変数が異常値となった場合における制御部38による処理を示している。
先ず、ステップ1aでは、回転駆動源35への通電がない状態であるか否かが判断され、通電がない状態である場合にはステップ2aへ処理を移行し、そうでない場合には、ステップ1bへ処理を移行する。
回転駆動源35への通電があるか否かは、制御部38における電気回路上の信号により判断可能であり、例えば、回転駆動源35を通電状態にするためのリレーの接点信号から判断する構成とすればよい。
なお、停電後の電源復帰があったか否かは、制御部38における記憶装置に、停電の有無により変化する変数である停電フラグ(例えば、停電有りを1、停電なしを0で示す変数)が記憶され、該停電フラグの状態より判断できるようになっている。
なお、開閉体位置変数が異常値であるか否かを判断する処理は、上記ステップ1a,2aやステップ1b以外に、開閉体位置変数が制御部38の記憶装置から失われた場合に開閉体位置変数が異常値であると判断する処理や、開閉体位置変数が通常扱われることのない数値となった場合等とすることが可能である。
また、ユーザによる所定の操作(例えば、開放ボタンと閉鎖ボタンを同時に押す操作や、停止ボタンを所定時間以上連続して押す操作等)があったことを条件に、上記ステップ3のリカバリー動作が行われるようにしてもよい。
すなわち、開閉体10が略全開する際、座板部材12の開閉体厚さ方向の縁が収納ケース31のまぐさ部分に当接するため、回転駆動源35の負荷変動が生じる。このステップ4では、ステップ3以降の通常動作において、前記負荷変動(より具体的には負荷値の急上昇)があった場合に、開閉体10が略全開したものと推測し、その開閉体10の開放動作を停止し、その後に、次のステップへ処理を進める。
前記初期値とは、本実施の形態の好ましい一例によれば、開閉体10が略全開状態にある際の開閉体位置を示す値である。
また、「開閉体位置変数と初期値とが略一致する」とは、開閉体位置変数と初期値とが完全に一致した場合としてもよいし、開閉体位置変数と初期値とが所定の誤差範囲内で一致した場合としてもよい。
なお、上記ステップ4,5における条件以外に、ユーザによる所定の操作(例えば、開放ボタンと閉鎖ボタンを同時に押す操作や、停止ボタンを所定時間以上連続して押す操作等)があったことを条件に、上記ステップ6の再リカバリー動作が行われるようにしてもよい。
先ず、ステップ11では、上述したステップ4と略同様に、開放動作中の開閉体10が負荷感知停止手段により停止したか否かを判断し、停止した場合にはステップ12へ処理を移行し、そうでない場合には開閉体10が負荷感知停止するまで当該ステップ11による処理を継続する。
そして、ステップ12では、開閉体位置変数を初期値にリセットする。
これらステップ11,12の処理動作を図説すれば、図7または図8に示すように、開放動作中の開閉体10が負荷感知停止した時点aで、開閉体位置変数が初期値にリセットされる。
図5のフローチャートによれば、上記ステップ2aの直後に、開閉体位置変数が所定値に置換される(ステップ31参照)。
前記所定値は、着座感知センサー21(着座感知手段)による感知信号が感知状態から非感知状態に変化時点における開閉体10の開閉体位置を示す値であって、実験的あるは理論的に予め求められた値である。
また、リカバリー動作の他例としては、開閉体10が略全閉したことを負荷感知した際に、その時点の開閉体位置を示す所定値に開閉体位置変数を置換したり、開閉体10が所定の中途位置にあることをセンサー等で感知した際に、その時点の開閉体位置を示す所定値に開閉体位置変数を置換したり等することも可能である。
先ず、ステップ41では、開閉体位置変数が初期値よりも大きいか否かが判断され、大きい場合には次のステップ42aへ処理を移行し、そうでない場合にはステップ42bへ処理を移行する。
ステップ42aでは、開閉体位置変数を再度初期値にリセットし、次の処理で当該フローチャートを終了する。
そして、そのリセット後、開閉体10が再度開放動作中に上記ステップ4(図3参照)により負荷感知停止すると、図7に示すように、その時点bの開閉体位置変数が、前記時点aでリセットされた初期値よりも開閉体開放方向側の位置を示す値である場合には、ステップ42aにて開閉体位置変数が再度初期値にリセットされる。
次のステップ43bでは、開放動作中の開閉体10が負荷感知停止手段により停止した回数(以降、負荷感知停止回数と称する)のカウントを開始する。
そして、ステップ44bでは、開閉体10が次の開放動作において負荷感知停止したか否かが判断され、負荷感知停止した場合にはステップ45bへ処理を進め、そうでない場合には、開閉体10が負荷感知停止するまで当該ステップ44bによる処理を継続する。
なお、「開閉体位置変数と仮全開位置値とが略一致する」とは、開閉体位置変数と仮全開位置とが完全に一致した場合としてもよいし、開閉体位置変数と仮全開位置とが所定の誤差範囲内で一致した場合としてもよい。
ステップ47bでは、開閉体位置変数を再度初期値にリセットし、次の処理で当該フローチャートを終了する。
そして、そのリセット後、開閉体10が再度開放動作中に上記ステップ4(図3参照)により負荷感知停止すると、その時点bの開閉体位置変数(図示例によれば128)が、仮全開位置値として記憶される(ステップ42b)。
以降の開閉体10の負荷感知停止において、その停止時点の開閉体位置変数が、前記仮全開位置と略一致し、その負荷感知停止回数が所定回数(図示例によればc点とd点の2回)となった場合には、その停止時点dの開閉体位置変数が、初期値に再度リセットされる(ステップ47b)。
また、b点、c点、及びd点の開閉体位置変数の平均値を算出し、開閉体10が該平均値で示される位置になった際に、開閉体位置変数を初期値にリセットするようにすることも可能である。
10:開閉体
11a11:開口部
30:巻取装置
34:クラッチ機構
35:回転駆動源
36:エンコーダ装置
37:負荷検出部
38:制御部
p:当接対象部位
Claims (6)
- 閉鎖方向端部をスライドさせて開閉する開閉体と、該開閉体を回転駆動源の回転力により開閉動作させる機構と、前記回転駆動源を動力伝達不能に切り離したり動力伝達可能に接続したりするクラッチ機構と、前記回転駆動源の回転量を検出する回転量検出手段とを備え、前記回転量検出手段により検出される回転量を、前記開閉体の開閉方向の位置を示す開閉体位置変数として記憶するようにした開閉装置において、
前記開閉体の閉鎖方向端部が着座したことを感知する着座感知手段を備え、
前記回転駆動源を動作させていない状態で、前記着座感知手段による感知信号が感知状態から非感知状態に変化した場合に、前記回転駆動源が前記クラッチ機構によって切り離されたものと判断するようにしたことを特徴とする開閉装置。 - 上記開閉体は、該開閉体をその厚さ方向へ貫通する複数の開口部を備え、
前記各開口部は、上記開閉体の着座後における閉鎖方向への動作により閉鎖し、その後における同開閉体の開放方向への動作により開放するように構成され、
上記着座感知手段は、閉鎖動作中の上記開閉体が前記複数の開口部の内の全て又は略全てを略全開した状態で着座したことを感知するように設けられていることを特徴とする請求項1記載の開閉装置。 - 上記回転駆動源が上記クラッチ機構によって切り離されたものと判断した場合に、上記開閉体位置変数を上記開閉体の開閉方向の位置に整合させるための所定の処理を行うようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の開閉装置。
- 上記所定の処理として、上記開閉体が所定位置になったことを上記着座感知手段により感知した際に、上記開閉体位置変数を、前記所定位置を示すように予め設定された所定値に置き換えるようにしたことを特徴とする請求項3記載の開閉装置。
- 上記所定の処理として、上記回転駆動源を動作させていない状態で上記着座感知手段による感知信号が感知状態から非感知状態に変化した後、上記開閉体が開放動作により略全開して上記回転駆動源の負荷変動が感知された時点の上記開閉体位置変数を、開閉体の全開位置を示す所定値に置き換えるようにしたことを特徴とする請求項3記載の開閉装置。
- 上記所定の処理として、上記回転駆動源を動作させていない状態で上記着座感知手段による感知信号が感知状態から非感知状態に変化した時点で、上記開閉体位置変数を、その時点の開閉体位置を示すように予め設定された所定値に置き換えるようにしたことを特徴とする請求項3記載の開閉装置。
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