JP4382600B2 - 開閉装置 - Google Patents
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Description
この従来技術は、閉鎖状態の開閉体(閉鎖体11)の幅方向から突出する施錠用係合部(15)に対し、その上方側からストッパ体(50)が当接することで、開閉体(閉鎖体11)が開放不能な状態となるように構成されている。
なお、この開閉体の動作方向は、上下方向や、水平方向、斜め方向等とすることができる。
更に、上記開放力認識手段の他例としては、開放方向へ移動した際の上記開閉体の速度を感知し、その速度が所定範囲内となったことを認識するようにした態様や、開放方向へ移動した際の上記開閉体の駆動源のトルク変動を感知し、そのトルク変動が所定値以上となったことを認識するようにした態様、開放方向へ移動した際の上記開閉体の移動時間を計測し、その移動時間が所定時間以上となったことを認識するようにした態様等が挙げられる。
このカウント手段には、上記開閉体の開放方向への移動量に応じて加算される態様や、上記開閉体の開放方向への移動量に応じて減算される態様を含む。
したがって、「カウント手段による計数値が所定値を超えた場合」とは、上記カウント手段による計数値が加算により所定値以上となる態様や、上記カウント手段による計数値が減算により所定値以下となる態様を含んでいる。
後者の態様によれば、開閉体の閉鎖方向端部と当接対象部位(例えば床面や地面や枠部材等)との間に隙間を形成した状態で、開閉体の動作が停止している場合に、上記開放力認識手段による認識に応じて、開閉体を略完全に閉鎖して防犯性を向上することができる。
更に、後者の態様は、開閉体の閉鎖方向端部を当接対象部位に接触させた時点で、該開閉体に通気用等の窓部(またはスリット部)が形成され、この窓部(またはスリット部)が該開閉体を更に閉鎖方向へ動作させることで閉じられるようにした開閉装置においても、上記開放力認識手段による認識に応じて、前記窓部(またはスリット部)を略完全に閉鎖して防犯性を向上することができる。
開閉体を強引に開放しようとする犯罪行為等により、開閉体に対し開放力が作用したとしても、そのことが開放力認識手段により認識され、その認識に応じて開閉体が強制的に閉鎖動作する。したがって、複雑な施錠構造等を用いない簡素な構造でもって、強引な犯罪行為等により開閉体が不正に開放されてしまうのを阻むことができ、例えば、閉鎖状態の開閉体を強引に手前へ引く等して、該開閉体の係止状態を解除し、該開閉体を開放しようとするような犯罪行為を阻むことができる。
本実施の形態による一例は、住宅やビル、倉庫、工場、地下街、トンネル、車両の荷台等の躯体の開口部分や内部に配設され、前記開口部分を開閉したり、躯体内部の空間を仕切ったり開放したりする開閉装置として適用可能であるが、特に好ましい態様として、防犯構造を施した窓用シャッター装置として説明する。
座板部材11における内方側(躯体q側)の部位には、開閉体10に対する手動での開放操作を容易にするために、手掛け部11aが突設されている。
尚、当業者間においては、この座板部材11を、座板、幅木、水切り等と呼称する場合もある。
また、同ガイドレール20内の開閉体開放方向側の端部には、略全開位置となった際の開閉体10の座板部材11を感知するように、全開位置感知部22が固定されている。
また、全閉位置感知部21と全開位置感知部22の各々は、収納ケース31内で電動駆動源33の出力軸または巻取り軸32に係合するように配設けられ、前記出力軸または巻取り軸32が所定量回転したことを検知する接触式または非接触式のスイッチ(例えば機械式カウンターやエンコーダ等を用いたスイッチ)とすることも可能である。
なお、図示例によれば、電動駆動源33には、簡素な電気回路により良好な反転制御性を得ることができるように、直流モータを用いているが、この直流モータを交流モータに置換し、逆転回路を備えた構成とすることも可能である。
また、上記巻取装置30は、巻取り軸32を電動で双方向へ回転するように構成しているが、巻取り軸32を少なくとも繰り出し方向へ電動で回転するものであればよく、例えば、巻取り軸32を電動で繰り出し方向へ回転させ、同巻取り軸32を手動、もしくはスプリングや錘等の付勢力により巻取り方向へ回転させる態様としてもよい。
以下に、制御部50に電気配線される各機器について詳細に説明する。
また、切替スイッチSW3は、「電動」にした際に接点を開にし、「手動」にした際には同接点を閉にする手動復帰接点を備え、この切替スイッチSW3は、後述する解除手段を構成している。
そして、この開放リレー71のa接点Ruaは、直流電源の一方の端子(図示例によれば+端子)と電動駆動源33の一方の入力端子との間に配線されている。
更に、同開放リレー71のb接点Rubは、直流電源の他方の端子(図示例によればアース端子)と電動駆動源33の前記一方の入力端子との間に配線されている。
そして、この閉鎖リレー72のa接点Rdaは、直流電源の一方の端子(図示例によれば+端子)と電動駆動源33の他方の入力端子との間に配線されている。
更に、同閉鎖リレー72のb接点Rdbは、直流電源の他方の端子(図示例によればアース端子)と電動駆動源33の前記他方の入力端子との間に配線されている。
より詳細に説明すれば、カウント手段は、開閉体10が全閉位置にある際のパルス数を基準値(例えば0パルス)として制御部50の記憶部に記憶し、該基準値に対し、開閉体10の開放方向への移動中には、エンコーダ装置34から入力されるパルス信号を加算し、開閉体10の閉鎖方向への移動中には、エンコーダ装置34から入力されるパルス信号を減算する。したがって、開閉体10の閉鎖方向端部と下枠60との間の距離が、パルス数として認識されることになる。
また、前記強制閉動手段は、前記開放力認識手段による認識に応じて開閉体10を強制的に閉鎖動作させるように、出力端子Odから閉鎖信号を出力して、開放リレー71を励磁する。
また、前記解除手段は、開閉体10に対する外力が開閉体厚さ方向における内方側からの行為によると判断された場合に、前記強制閉動手段を動作させないようにする。
先ず、開閉体10の通常の全閉状態においては全閉位置感知部21がON(閉)となっているが、開閉体10に対し開放方向への外力が加わり、開閉体10が若干開放方向へ移動した場合には、全閉位置感知部21の接点はOFF(開)となる。
制御部50は、図4のフローチャートに示すように、開閉体10が全閉された後に、全閉位置感知部21の接点がOFFとなったか否かを判断し(ステップ1)、OFFとなった場合には、次のステップ2を実行し、そうでない場合には、全閉位置感知部21の入力信号がONからOFFに変化するのを待った状態となる。
すなわち、このステップ2では、全閉位置感知部21の接点がOFFの場合でも、前記開放信号が有る場合には、この開放信号による開閉体10の開放動作を強制閉動手段による開閉体10の閉鎖動作よりも優先させ、開閉体10が再度全閉状態となるまで、図4のフローチャートに示す処理を行わないようにする。
なお、前記開放信号は、図示例によれば、操作スイッチ40の開放スイッチSW1のがON操作された場合に、開閉体10が開放動作させるために制御部50の出力端子Ouから出力される信号である。
したがって、前記ステップ4において、開放方向の外力が開閉体10の内方側からのものであると判断された場合、すなわち切替スイッチSW3が「手動」にされていた場合には、電動駆動源33が双方向へ回転フリーな無通電状態に維持されるため、例えば開閉体10を開放して外部へ脱出しようとする者は、開閉体10の内方側の手掛け部11aに手を掛けて、開閉体10を手動で容易に開放することができる。
すなわち、このステップ5では、制御部50の出力端子Odから電力が出力され、閉鎖リレー72のコイル部Rdが励磁状態となる。すると、駆動回路70における閉鎖リレー72のa接点Rdaが閉となるとともに、同閉鎖リレー72のbの接点Rdbが開となり、電動駆動源33に直流電源を通電する。したがって、電動駆動源33が開閉体10を閉鎖する方向へ回転し、開閉体10は、上記外力に対抗するようにして、閉鎖動作することになる。
すなわち、このステップ6では、外力により開放方向へ移動された開閉体10が、その開放方向への移動量以上、閉鎖方向へ動作したか否かが判断され、その判断に応じた処理が行われる。
したがって、仮にエンコーダ装置34と全閉位置感知部21との何れか一方の構成が作動不能となった場合(例えば、全閉位置感知部21が犯罪行為等により破損された場合等)であっても、他方の構成によって開閉体10が全閉位置になったことを判断することができる。
より具体的に説明すれば、開閉体10が全閉位置となった場合、制御部50は,出力端子Odからの出力を停止し、閉鎖リレー72を非励磁状態にする。そのため、電動駆動源33は、開閉体10の閉鎖方向への回転を停止し、双方向へ回転フリーな無通電状態となる。
また、前記ステップ3における所定値には、パルス数を一つとした場合や、パルス数を一つ以上とした場合等を含む。
また、上記ステップ3における他の代替手段としては、所定時間中のパルス数を測定する処理を継続的に繰り返し、この繰り返される処理の内の何れかにおいて、測定されたパルス数が所定値(一つである場合を含む)以上となったか否かを判断するようにしてもよい。
なお、前記二者の代替手段の場合、上記ステップ6を省くとともに、全閉位置感知部21の接点がONになることのみに応じて開閉体10の閉鎖動作を停止させればよい。
また、同様にして、開閉体10の全開位置を認識する際、エンコーダ装置34のパルス数による全開位置の認識と、全開位置感知部22の出力信号による全開位置の認識とが一致しない場合に、故障と判断する手段を設けることも可能である。
この構成について、より具体的に説明すれば、電動駆動源33の出力軸に負荷トルク検出手段を備え、開閉体10の全閉状態において、前記負荷トルク検出による負荷トルクの検出信号があった場合に、開閉体10を強制的に閉鎖動作せるようにすればよい。なお、前記負荷トルク検出手段は、上記電動駆動源33の負荷電流や、負荷電圧、負荷電力等を負荷トルクとして検出するようにしてもよいし、電動駆動源33の出力軸に連動するように設けられたトルク計であってもよい。
より具体的に説明すれば、例えば、全閉状態の開閉体10が外力により開放方向へ移動した場合の時間を測定し、その時間が所定時間以上となった場合に、開閉体10を強制的に閉鎖動作させるようにすればよい。
また、他の具体例としては、全閉状態の開閉体10が外力を受けたことを電動駆動源33の負荷トルクから認識し、その負荷トルクの発生時間が所定時間以上となった場合に、開閉体10を強制的に閉鎖動作させるようにすればよい。
より具体的に説明すれば、例えば、電動駆動源33の出力軸の回転速度を測定する速度計を備え、該速度計による検出値が所定値以上となった場合に、開閉体10を強制的に閉鎖動作させるようにすればよい。
この構成によれば、開放方向へ移動する開閉体10の速度に応じて、開閉体10が通常の開放操作により開放されたのか、あるいは、開閉体10が強引な外力等により開放されたかを判断することも可能である。すなわち、開閉体10の開放速度は、通常、電動駆動源33の回転速度により所定範囲内の速度となるが、開閉体10が強引な外力等により開放された場合には、開閉体10の移動速度が前記所定範囲外の速度となるため、通常の開閉体10の開放動作と区別することができる。
また、他の具体例としては、電動駆動源33の出力軸の回転速度を測定する速度計を備え、該速度計による速度の検出が所定時間以上継続した場合に、開閉体10を強制的に閉鎖動作させるようにしてもよい。
すなわち、図5に示す論理回路は、全閉位置感知部21のON信号p1が無く、且つ開閉体10を開放動作させるための開放信号p2が無い場合であって、エンコーダ装置34による出力信号のパルス数が所定値を越えた場合に、開閉体10を閉鎖するための信号p3を出力する回路となっている。なお、図5中、変換器xは、エンコーダ装置34による出力信号のパルス数が所定値を超えた場合に、H信号を出力する装置とする。
そして、開閉体10が全閉位置となることで、全閉位置感知部21の接点がOFF(開)となると、開閉体10の閉鎖動作が停止する。
この状態で、開閉体10が外力により開放方向へ移動させられると、全閉位置感知部21がON(閉)となるため、電動駆動源33’が開閉体10を閉鎖する方向へ回転する。したがって、開閉体10が外力により開放されてしまうのを阻むことができる。
なお、この電気回路80において、電動駆動源33’は三相交流モータであるが、その三本の電源ライン中、二本の電源ラインに間にコンデンサー84を接続することで、単相交流電源83を三相化した電力が供給されるようにしている。
21:全閉位置感知部(感知部)
33,33’:電動駆動源
34:エンコーダ装置
40:操作スイッチ
50:制御部
A:開閉装置
Claims (2)
- 閉鎖動作する開閉体を備えた開閉装置において、
前記開閉体に対し開放力が作用したことを認識する開放力認識手段と、
前記開放力が前記開閉体の厚さ方向における内方側からのものであるか外方側のものであるかを判断する判断手段と、
前記開放力認識手段による認識に応じて前記開閉体を強制的に閉鎖動作させる強制閉動手段と、
前記判断手段によって前記開放力が前記開閉体の厚さ方向における内方側からのものであると判断された場合に、前記強制閉動手段による動作をさせない解除手段とを備え、
前記開閉体の厚さ方向における内方側に前記開閉体を操作する操作スイッチを設け、該操作スイッチは、少なくとも前記開閉体の閉鎖動作を停止させる停止スイッチと前記開閉体の動作を電動から手動に切り替える切替スイッチを備え、
前記切替スイッチは、電動から手動への切り替えによって入力される接点信号が前記停止スイッチの接点信号と同一の入力端子に入力され、
前記判断手段は、前記入力端子への接点信号が無いことで、前記開放力が前記開閉体の厚さ方向における外方側のものであると判断し、前記入力端子への接点信号が継続的に入力されることで、前記開放力が前記開閉体の厚さ方向における内方側からのものであると判断することを特徴とする開閉装置。 - 前記入力端子へ接点信号が継続的に入力されることで、前記開閉体を閉鎖動作する電動駆動源が双方向へ回転フリーな無通電状態に維持されることを特徴とする請求項1記載の開閉装置。
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