JP2006002531A - 開閉装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 開閉動作可能な開閉体10と、該開閉体10を動作させる駆動源33とを備えた開閉装置において、前記開閉体10の動作中に前記駆動源33の負荷値を検出し、この負荷値が所定の閾値を超えた場合に、前記開閉体10が物体に当接したものと判断するようにしたことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
更に、閉鎖動作中の開閉体が該開閉体よりも閉鎖方向側の物体に当接したことを認識するようにした開閉装置には、開閉体の下端に上下方向へスライド可能な可動部位を設け、該可動部位がその閉鎖方向側の物体に当接してスライドするのを接触式センサーにより感知するようにしたものが知られている(特許文献2参照)。
また、上記負荷値を検出する手段は、例えば、上記駆動源が直流電動モーターである場合にその負荷電流を測定するようにした構成や、上記駆動源が交流電動モーターである場合にその回転数を測定するようにした構成、あるいは上記駆動源の出力軸等のトルクをトルクメータ等により測定するようにした構成等とすればよい。
この付勢手段には、例えば、開閉体を巻取り軸によって巻き取ったり繰出したりする開閉装置において、繰出し動作の方向と逆の方向へ巻取り軸を回転させるように付勢する態様や、巻取り動作の方向と逆の方向へ巻取り軸を回転させるように付勢する態様等を含む。
更に、この付勢手段には、例えば、開閉体を巻取ることなく収納したり繰出したりする開閉装置において、収納動作の方向と逆の方向へ上記開閉体を付勢する態様や、繰出し動作の方向と逆の方向へ上記開閉体を付勢する態様等を含む。
また、収納動作の方向と逆の方向へ上記開閉体を付勢する付勢手段や、繰出し動作の方向と逆の方向へ上記開閉体を付勢する付勢手段等、複数種類の上記付勢手段を組み合わせて具備することも可能である。
また、本明細書中において「開閉体開閉方向」とは、開閉体が空間を仕切ったり開放したりするために移動する方向を意味する。
第一の発明によれば、開閉体を動作させると、その動作中における駆動源の負荷値が検出される。そして、この負荷値が所定の閾値を超えた場合に、動作中の開閉体が物体(障害物、または当接対象部位(床面、地面、枠部材等))に当接したものと判断される。
したがって、従来技術のような複雑な構成としなくとも、生産性の良い簡素な構造でもって、開閉体が障害物や当接対象部位に当接したか否かを判断することができる。
しかも、歯車や、リミットスイッチ、リセット機構等の機械的な構成が比較的少ない上、開閉体等の可動部分に電気配線を備えない構成とすることができるため、機械的な故障や動作不良、電気的な接点不良等を低減できる。
すなわち、仮に付勢手段を備えていない場合には、開閉体が閉鎖動作中で物体に当接していない状態での負荷値が開閉体位置に応じて変動し易い傾向にあるため、開閉体が物体に当接した際における負荷値の上昇が顕著となり難く、その負荷値が閾値を超えたか否かの判断が困難になる場合があるが、本発明によれば、開閉体が閉鎖動作中で物体に当接していない状態での負荷値の変動を上記付勢手段により抑制できるため、開閉体が物体に当接した際の負荷値を顕著に上昇させて、負荷値が閾値を超えたか否かの判断を容易にすることができる。
本実施の形態による一例は、住宅やビル、倉庫、工場、地下街、トンネル、車両の荷台等の躯体の開口部分や内部に配設され、前記開口部分を開閉したり、躯体内部の空間を仕切ったり開放したりするシャッター装置として説明する。
なお、図示例によれば、回転体32bは略円筒状に構成されるが、その外周に開閉体10を巻き付け可能な構成であればよく、例えば、軸本体32aの外周に、所定間隔を置いて回転自在な複数の円盤を略同軸状に支持し、これら円盤を複数の棒状体により連結することで略籠型状に構成された態様であってもよい。
この駆動源33の電源配線には、その負荷電流を検出するように負荷値検出部36が接続されている。
すなわち、駆動源33が直流モーターによる構成であるため、駆動源33の駆動軸にかかる回転方向の負荷値(負荷トルク)と、駆動源33の負荷電流とは、略比例的な相関関係を有する。したがって、負荷値検出部36は、駆動源33の負荷電流を検出することにより、駆動源33の負荷値(負荷トルク)を間接的に検知している。
なお、駆動源33は交流モーターによる構成とすることも可能であり、この場合には前記交流モーターの負荷トルクと回転数とに相関関係があるため、前記負荷値検出部36は、前記交流モーターの駆動軸の回転数を検知する構成とされる。
したがって、この付勢手段34は、開閉体10を開放方向へ付勢するとともに、その付勢方向と逆の方向(閉鎖方向)へ開閉体10を動作させるのにつれて、付勢力を増加する。
そして、この付勢手段34の特性は、開閉体10が閉鎖動作中で物体に当接していない状態での負荷変動を抑制することで、開閉体が物体に当接した際の負荷値及び負荷パターンの変化が顕著となるように、適宜に調整されている。
なお、この付勢手段34は、図示された好ましい一例によれば、巻取り軸32の一端側と他端側とに夫々設けられているが、単一の構成としたり、巻取り軸32の軸方向にわたって二以上設けた構成とすることも可能である。
また、開閉体10の閉鎖方向端部が当接対象部位pに当接した際には、前記絶対値に、当接対象部位pによる反力によるトルクTaが加わることになる(図2(b)参照)。
なお、負荷値Txが若干の増減を繰り返すのは、開閉体10を構成するスラットの凹部が周期的に巻取り軸32の外周面に嵌脱すること等に起因している。
また、負荷値Txが着座直後に急上昇するのは、着座直後も駆動源33の回動により付勢手段34の付勢力が増加することや、着座により開閉体10が当接対象部位pからの反力によるトルクTaを受けること等に起因している。
なお、この制御部40は、回路構成や、制御のための設定値等を現場状況等に応じて容易に変更可能なように、例えばマイコンやプログラマブルコントローラー等を用いたプログラムドロジック回路による構成とするのが好ましいが、リレー回路やその他の電子回路を用いたワイヤードロジック回路とすることも可能である。
図4に示すフローチャートは、初期設定として、上記負荷パターンと比較するためのマスターパターンを検出する手順を示している。
前記マスターパターン検出指令とは、マスターパターンの検出動作を開始させるための指令であり、例えば、図示しない操作部の特別な操作(例えば開放ボタンを連続3回押す操作や、開放ボタンと閉鎖ボタンを同時に押す操作等)があった場合や、制御部40内の記憶装置にマスターパターンが記憶されていないことを自動認識した場合等に発せられる指令である。
このステップ6において、開閉体10が全閉位置となったことの判断は、負荷値検出部36により検出された負荷値が、制御部40の記憶装置に予め記憶された所定の閾値を超えたことにより判断すればよいが、他の手段としては、図示しない位置検出手段により全閉位置となったことを判断するようにした態様や、開閉体10の閉鎖動作時間が所定値を超えたことにより判断するようにした態様や、開閉体10の全閉位置を目視確認して発信された信号により判断するようにした態様等としてもよい。
そして、ステップ9では、上記ステップ5と略同様に、開閉体10が途中停止されたか否かが判断され、途中停止された場合には上記ステップ3へ処理が戻され、そうでない場合には次のステップ10へ処理が移行する。
なお、このステップ9は途中停止があった場合にマスターパターンの検出を最初からやり直す処理としているが、例えば、上記ステップ7の後に閉鎖動作の際のマスターパターンを一旦記憶する処理を加え、ステップ9で途中停止があった場合には、上記ステップ8へ処理を戻し、マスターパターンの検出を開放動作の開始時点からやり直す処理とすることも可能である。
このステップ10において、開閉体10が全開位置となったことの判断は、負荷値検出部36により検出された負荷値が、制御部40の記憶装置に記憶された所定の閾値を超えたことにより判断すればよいが、上記ステップ6と略同様に他の手段によるものであってもよい。
したがって、前記記憶装置には、開閉体10の全開から全閉までの動作の負荷パターンと、同開閉体10の全閉から全開からの負荷パターンとが、マスターパターンとして記憶されることになる。
なお、マスターパターンとして、必要に応じて、開閉体10の動作前のパターンや、開閉体10の停止後のパターンも記憶するようにしてもよい。この場合には、上記ステップ4にて、マスターパターンの検出の開始から開閉体の閉鎖動作開始までの間に所定の時間を設けたり、上記ステップ11にて、開閉体10の停止からマスターパターンの検出終了までの間に所定の時間を設けたり等すればよい。これらの構成を利用すれば、開閉体10停止後のパターン比較から、開閉体10が正常なタイミングで停止したか否かや、開閉体10が着座後にオーバーランして弛んでしまったか否か等の判断を可能にすることができる。
先ず、制御部40は、図示しない操作部等からの開放信号が入力されたか否かを判断し(ステップ21)、入力があった場合には次のステップ22へ処理を移行し、そうでない場合には開放信号の入力待ち状態となる。
そして、ステップ23では、検出された負荷値が制御部40の記憶装置に記憶された所定の閾値を超えたか否かが判断され、前記閾値を超えた場合には、開閉体10が全開位置にあると判断されて、次のステップ24で開閉体10の開放動作が停止し、そうでない場合には、前記閾値を超えるのを待った状態に維持される。
ここで、前記所定範囲とは、開閉体10が当接対象部位pに着座する若干手前の時間範囲H(図3参照)であり、この範囲Hは、ステップ34aの処理の際に開閉体10が当接対象部位pに着座したのと同時もしくは直後に停止するように適切に設定され、制御部40の記憶装置にデータとして予め記憶されている。
すなわち、仮に、開閉体10を全閉時の閾値により停止させるようにした場合には、開閉体10の着座後しばらくの間は駆動源33が停止しないため、開閉体10に弛みを生じるおそれがあるが、上述した処理によれば、着座後に開閉体10に弛みを生じるのを防ぐことができる。
また、例えば、風圧を受けた場合やその他の外的要因等により、前記処理のみで全閉状態や障害物との当接を判断し難い場合等には、例えば、上記処理に加えて、上記所定範囲よりも更に広い範囲の負荷値データの平均値を算出し、この平均値を時間経過に伴って逐次更新し、その平均値が算出される毎に、その平均値をマスターパターンの対応する範囲の平均値と比較し、これら双方の平均値が所定の誤差範囲内で一致したか否かを判断するようにすれば、より感知精度を向上させることができる。
ここで、前記障害物感知用マスターパターンとは、開閉体10が障害物に当接した場合の負荷値の変化パターンを示すものであり、実験的に測定されて制御部40の記憶装置に予め記憶されている。
なお、このステップ33bによる処理は、より詳細には、上記ステップ33aによる処理と略同様に移動平均法によって、時間経過毎に、所定範囲の負荷値データの平均値と障害物感知用マスターパターンの平均値とを比較し、所定の誤差範囲内で一致するか否かを判断している。
制御部40は、ステップ41で中間開放信号を受けると、次のステップ42の処理によって、開閉体10の閉鎖方向端部が所定の中間位置よりも全閉側に位置しているか否かを判断する。
この判断は、上記ステップ41の直前に行われた開閉体10の動作に伴う負荷パターンを記憶しておき、この負荷パターンをマスターパターン中から検索し、その検索されたパターンが前記中間位置よりも全閉側のものであるか否かを判断すればよい。
そして、次のステップ43aでは、検出された負荷パターン中に、マスターパターンの所定範囲(中間近傍)と略一致する範囲が有るか否かが判断され、一致する範囲がある場合には次のステップ44で開閉体10の動作を停止し、そうでない場合には、このステップ43aの処理が繰り返される。
そして、次のステップ43bでは、検出された負荷パターン中に、マスターパターンの所定範囲(中間近傍)と略一致する範囲が有るか否かが判断され、一致する範囲がある場合には次のステップ44で開閉体10の動作を停止し、そうでない場合には、このステップ43bの処理が繰り返される。
更に、他の手段としては、上記中間位置に、動作中の開閉体10に対し負荷変動を与える摩擦手段等を設けるとともに、その負荷変動(負荷パターンの変動を含む)の感知より開閉体10の通過を認識するようにし、前記負荷変動を認識した際に、開閉体10の閉鎖方向端部が開放動作していたか、又は閉鎖動作していたかを記憶しておき、その記憶データが開放動作によるものである場合には、開閉体10の閉鎖方向端部が上記中間位置よりも全開側にあると判断し、同記憶データが閉鎖動作によるものである場合には、開閉体10の閉鎖方向端部が上記中間位置よりも閉鎖側にあると判断してもよい。
更に、前記態様において、マスターパターンの一部または全部の更新を、過去における所定回数分の負荷パターンのサンプルの平均値に基づいて行うようにしてもよい。
但し、この場合は、開閉体10が当接対象部位pに当接した後、若干の間は駆動源33の回動が継続されるため、開閉体10に若干の弛みを生じてしまう。そこで、ステップ34aの処理の際に、開閉体10を、停止後に若干反転動作させ、再度停止させるようにすると好ましい。
また、複数種類の付勢手段34を用いることで、その合成された付勢特性を適宜に調整し、負荷パターンとマスターパターンとを比較を一層容易することも可能である。
この開閉装置A’は、上述した開閉装置Aに対し、制御部40による処理を、図8(a)(b)に示すものに変更しており、その外観上の構成を上記開閉装置Aと略同様にしている(図1参照)。
すなわち、上述した開閉装置Aによれば、負荷トルクとマスタートルクと比較する処理と、負荷値と閾値とを比較する処理との双方の処理を用いて、開閉体10の状態を認識するようにしたが、この開閉装置A’では、前者の処理を用いないで、後者の処理(負荷値と閾値とを比較する処理)のみを用いた構成としている。
そして、ステップ53では、検出された負荷値が制御部40’の記憶装置に記憶された所定の閾値を超えたか否かが判断され(ステップ53)、前記閾値を超えた場合には、開閉体10が全開位置にあると判断されて、次のステップ54で開閉体10の開放動作を停止し、そうでない場合には、前記閾値を超えるまで開閉体10の開放動作が継続される。
そして、ステップ63では、検出された負荷値が制御部40’の記憶装置に記憶された所定の閾値を超えたか否かが判断され(ステップ63)、前記閾値を超えた場合には、開閉体10が閉鎖方向側の物体(障害物または当接対象部位p)に当接したものと判断され、次のステップ64で開閉体10の開放動作を一旦停止後に、反転し、再度停止する。また、前記ステップ63で前記閾値を超えていない場合には、前記閾値を超えるまで開閉体10の閉鎖動作が継続される。
また、前記物体が当接対象部位pであった場合には、駆動源33は開閉体10の着座後も若干動作を継続するが、その際に生じる開閉体10の撓みが、反転動作により低減される。
よって、機械的及び制御回路的に簡素な構成でもって、動作中の開閉体10が障害物や当接対象部位等の物体に当接したことを認識し、該開閉体10を適切な動作で停止させることができる。
10:開閉体
33:駆動源
36:負荷値検出部
40,40’:制御部
Tx:負荷値
Claims (4)
- 開閉動作可能な開閉体と、該開閉体を動作させる駆動源とを備えた開閉装置において、
前記開閉体の動作中に前記駆動源の負荷値を検出し、この負荷値が所定の閾値を超えた場合に、前記開閉体が物体に当接したものと判断するようにしたことを特徴とする開閉装置。 - 上記開閉体を開放方向または閉鎖方向へ付勢するとともに、その付勢方向と逆の方向へ上記開閉体を動作させるのにつれて付勢力が増加する付勢手段を備え、
上記開閉体を前記付勢手段による付勢方向と逆の方向へ動作中に、上記駆動源の負荷値を検出し、この負荷値が所定の閾値を超えた場合に、上記開閉体が物体に当接したものと判断するようにしたことを特徴とする請求項1記載の開閉装置。 - 上記開閉体が物体に当接したものと判断した場合に、上記開閉体を反転動作させてから停止するようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の開閉装置。
- 上記駆動源としての直流モーターを備え、この直流モーターの負荷電流を上記負荷値として検出するようにしたことを特徴とする請求項1乃至3何れか1項記載の開閉装置。
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