JP5827494B2 - 開閉装置 - Google Patents
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そこで、特許文献1に記載された発明では、前記開閉体が巻取軸から繰り出される際に、前記のようにして生じたスラットのずれ部分を、巻取軸よりも下方側で矯正部材に当接させて、その突出状態を矯正するようにしている。
また、特許文献2に記載された発明では、巻取軸から繰り出される開閉体における前記スラットのずれ部分を、巻取軸よりも下方側でずれ検知部(検出センサ)に接触させて感知し、その感知信号に応じて警報を発するようにしている。
また、後者の従来技術では、スラットの突出量が大きくなると、そのずれ部分がカバーやリミットスイッチ等に当接して、ずれ検知部(検出センサ)を損傷させてしまうおそれがある。
開閉体における開放方向側の軸の回りの部分や該軸に比較的近い部分において開閉体の幅方向へのずれを検出することができる。
したがって、例えば、開閉体の幅方向へのずれが、開閉体における巻取軸に巻き残された部分や巻取軸に比較的近い部分で生じた場合であっても、そのずれを検出することができる。
また、本明細書中において「開閉体幅方向」とは、上記開閉体の開閉方向と略直交する方向であって、上記開閉体の厚さ方向ではない方向を意味する。
また、本明細書中において「開閉体開閉方向」とは、上記開閉体が空間を仕切ったり開放したりするためにスライドする方向を意味する。
また、本明細書中において「ガイドレール底部」とは、ガイドレールにおいて、上記開閉体の幅方向の端部に対向する部分を意味する。
この開閉装置1は、住宅やビル、倉庫、工場、地下街、トンネル、車両の荷台等の躯体の開口部分や内部に配設され、前記開口部分を開閉したり、躯体内部の空間を仕切ったり開放したりするシャッター装置である。
そして、この開閉装置1は、開閉体10を構成するスラット11aが開閉体幅方向の一方へ所定量以上ずれて突出した場合に、そのことをずれ検知部40によって検知し、また、同スラット11aが開閉体幅方向の他方(逆方向)へ所定量以上ずれて突出した場合には、そのことを逆方向移動手段50を介して前記ずれ検知部40によって検知する。
この開閉体10の開放方向側の端部は、巻取軸32の巻取体32a外周面に止着され、開閉体10の幅方向側の端部は、巻取体32aの軸方向の端部から所定量突出している。
開閉方向に隣り合う二つのスラット11a,11aは、前記接続部と前記被接続部の接続によって、その一方が他方に対し回動可能であるとともに、その一方に対し他方を開閉体幅方向へスライドさせることが可能である。
このガイドレール20の開閉体開放方向側の端部には、傾斜板状のスラット矯正部21を有する。このスラット矯正部21は、スラット11aが開閉体幅方向へずれた場合であって、そのずれが後述するずれ検知部40に検知されない程度である場合に、そのスラット11aを傾斜面に沿わせて元の位置に矯正し、ガイドレール20内へ導く。
より詳細に説明すれば、このずれ検知部40は、巻取軸32の巻取体32aの軸方向端部から所定量離れて配置され、且つ、巻取軸32に巻かれた開閉体10の一周目の部分に対応するように配置されて、軸受ブラケット33に固定されている。
また、このずれ検知部40は、図2に示すように、繰り出された開閉体10を基準にして、巻取軸32と同じ側(図2によれば開閉体10の右側)に配設され、さらに、ガイドレール20よりも上方であって、かつ巻取軸32の軸本体32bよりも下方に配置される。
そして、この撓み片部41は、巻取軸32の巻取り方向に回転するスラット11aのずれ部分11a1に当接された際に、一方向側(図2によれば斜め下方側)へ撓み、巻取軸32の繰出し方向に回転するスラット11aのずれ部分11a1に当接された際には、スイッチ部42を有する他方向側(図2によれば斜め上方側)へ撓むように設けられる。
より詳細に説明すれば、図2に示すように、撓み片部41の長さ方向において、撓み片部41は、その自由端側をスイッチ部42よりも所定量w1だけスラット11a側へ突出させている。
さらに、撓み片部41は、図4(a)に示すように、その幅方向の寸法が、スイッチ部42の幅寸法よりも大きく設定され、該撓み片部41の幅方向の一端部をスイッチ部42の幅方向の一端部よりも所定量w2だけスラット11a側へ突出させている。
これらの構成によれば、スラット11aのずれ部分11a1がスイッチ部42に当接する前に、該ずれ部分11a1を撓み片部41に当接させてスイッチ部42を作動させることができ、ひいてはスイッチ部42がスラット11aに直接当接されて破損するようなことを防ぐことができる。
このスイッチ部42は、開閉体10の開放動作の際に検知を行わず、同開閉体10の閉鎖動作の際に検知を行うように、巻取軸32の繰出し回転方向に沿う撓み片部41の撓み方向側(図2によれば右斜め上方側)に設けられる。
また、開閉体10の閉鎖動作の際には、巻取軸32が繰出し方向(図2によれば反時計方向)へ回転し、スラット11aのずれ部分11a1によって撓んだ撓み片部41がスイッチ部42を作動させるため、スイッチ部42の接点信号によって警報を発したり、開閉体10の開放動作を停止したり等の制御が可能となる。
すなわち、開閉体10の開放動作中にスラット11aのずれ部分11a1を検知する構成とした場合には、その検知によって開閉体10の開放動作が停止したり開閉体10の開放動作中に警報が発したり等し、開閉体10を通過しようとする者が、その通過を阻まれることになるため、本形態ではそのようなことを防ぐようにしている。
なお、他例としては、撓み片部41とスイッチ部42の配置を逆にして、開放動作の際に検知を行い、閉鎖動作の際には検知を行わない態様としたり、撓み片部41を挟む両側にスイッチ部42を設けて、開放動作と閉鎖動作の双方において検知を行う態様としたり等することも可能である。
この構成によれば、スラット11aが開閉体幅方向へ突出した場合であっても、その突出量がガイドレール20のスラット矯正部21によって矯正可能な程度である場合には、その突出をスラット矯正部21によって矯正し、そうでなければ、その突出をずれ検知部40によって検知することができる。すなわち、スラット11aの突出が自動的に矯正される場合にもずれ検知部40が作動するようなことを防ぐことができる。
この動滑車部53は、基台51に対し、直接支持されていてもいいし、後述する係止片部54を介して間接的に支持されていてもよい。
したがって、被検知体52が、他のスラット11aよりも前記一方へ突出し、巻取軸32の回転に伴って回転した際に、ずれ検知部40の撓み片部41に当接することになる。
すなわち、開閉体10は、スラット以外の部材(例えば、シート材や、網、パイプ、パネル状部材等)や、スラット及びスラット以外の部材を適宜に組み合わせた態様とすることが可能である。
この場合、前記二種類の検知部は、被検知体52の突出量を異ならせた態様や、一方を接触式センサにするとともに他方を非接触式センサとした態様等とすればよい。
このような構成によれば、前記二種類の検知部の検知信号により、開閉体10がどちらに横ずれしたのかを判断するとともに、その判断結果を、履歴情報として記憶したり、利用者へ報知したり等することが可能となる。
また、前記したように二種類の検知部を開閉体幅方向の一方側のみに設ける場合も、これら二種類の検知部は、開閉体幅方向における駆動装置34を有する側に設けるのが好ましい。
特に、逆方向移動手段50を検知するためのずれ検知部40は、前記観点より、開閉体幅方向における駆動装置34側に配置するのが好ましく、仮にこのようにしない場合には、駆動装置34側でない逆方向側にずれ検知部40を設けることになり、制御信号線等が長くなってしまう。
11:開閉体本体 11a:スラット
11a1:ずれ部分 32:巻取軸
32a:巻取体 32b:軸本体
33:軸受ブラケット 34:駆動装置
40:ずれ検知部 41:撓み片部
42:スイッチ部 50:逆方向移動手段
51:基台 52:被検知体
53:動滑車部 54:係止片部
55:紐状部材
Claims (10)
- 空間を仕切るようにして閉鎖動作する開閉体を備え、該開閉体をその開放方向側の軸の回りで回転させて収納し、逆方向へ回転させて繰り出すようにした開閉装置において、
前記開閉体の一部又は全部が開閉体幅方向の一方へずれた状態で前記回転をした場合に、その回転するずれ部分を検知するように、ずれ検知部を設け、
前記ずれ検知部は、前記開閉体の開放動作の際に検知を行わず、前記開閉体の閉鎖動作の際に検知を行うように構成されていることを特徴とする開閉装置。 - 前記ずれ検知部は、回転する前記ずれ部分に当接されて一端側を撓ませるように、他端側を不動部位に固定した撓み片部と、該撓み片部の所定量の撓みにより作動して検知信号を出力するスイッチ部とを具備し、
前記撓み片部は、収納方向へ回転する前記ずれ部分に当接された場合に一方向へ撓み、繰り出し方向へ回転する前記ずれ部分に当接された際には他方向へ撓むように設けられ、
前記スイッチ部は、前記撓み片部の前記他方向側で前記撓み片部を受けて作動するように設けられていることを特徴とする請求項1記載の開閉装置。 - 空間を仕切るようにして閉鎖動作する開閉体を備え、該開閉体をその開放方向側の軸の回りで回転させて収納し、逆方向へ回転させて繰り出すようにした開閉装置において、
前記開閉体の一部又は全部が開閉体幅方向の一方へずれた状態で前記回転をした場合に、その回転するずれ部分を検知するように、ずれ検知部を設け、
前記ずれ検知部は、前記開閉体の閉鎖動作の際に検知を行わず、前記開閉体の開放動作の際に検知を行うように構成されていることを特徴とする開閉装置。 - 空間を仕切るようにして閉鎖動作する開閉体を備え、該開閉体をその開放方向側の軸の回りで回転させて収納し、逆方向へ回転させて繰り出すようにした開閉装置において、
前記開閉体の一部又は全部が開閉体幅方向の一方へずれた状態で前記回転をした場合に、その回転するずれ部分を検知するずれ検知部が設けられ、
前記ずれ検知部は、前記ずれ部分の回転方向に沿って先端側を撓ませるように撓み片部を備え、前記ずれ部分の回転方向の端部が前記撓み片部の先端側に当接した際の前記撓み片部の撓みを検知するように構成されていることを特徴とする開閉装置。 - 前記ずれ検知部は、前記撓み片部の所定量の撓みにより作動して検知信号を出力するスイッチ部を具備していることを特徴とする請求項4記載の開閉装置。
- 前記撓み片部は、前記ずれ部分に当接される部分を、開閉体幅方向において前記スイッチ部よりも前記開閉体側へ突出させていることを特徴とする請求項2又は5記載の開閉装置。
- 繰り出される前記開閉体の幅方向端部を囲んで閉鎖方向へ案内するガイドレールを備え、
前記ずれ検知部は、前記ガイドレールよりも開閉体幅方向の外側に設けられていることを特徴とする請求項1乃至6何れか1項記載の開閉装置。 - 前記開閉体が開閉方向に接続されたスラットを有し、
前記ずれ部分は、前記スラットが開閉体幅方向へずれて突出した部分であることを特徴とする請求項1乃至7何れか1項記載の開閉装置。 - 前記開閉体を開閉動作させるための駆動装置を備え、
前記ずれ検知部と前記駆動装置とは、開閉体幅方向における同方向側に配設されていることを特徴とする請求項1乃至8何れか1項記載の開閉装置。 - 前記軸が前記開閉体を巻き取ったり繰り出したりする巻取軸であって、
前記ずれ検知部が、前記巻取軸に巻かれた前記開閉体の一周目の部分に対応する位置に設けられていることを特徴とする請求項1乃至9何れか1項記載の開閉装置。
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