JP5154164B2 - シャッターカーテンの巻取構造とこれを用いたシャッター装置 - Google Patents
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Description
本発明の請求項1記載のシャッターカーテンの巻取構造は、通常の開閉動作時には巻取部の円形外周に常時巻かれたままとなる1巻または1巻超えの捨て巻きを有し、短冊板状のシャッタースラットを開閉方向に回動自在に連結してなるシャッターカーテンの巻取構造であって、
前記捨て巻きの下層巻回シャッタースラットの幅方向長さ(Wa)を、下層巻回シャッタースラットに連結される上層巻回シャッタースラットの幅方向長さ(Wb)より短く形成し、
前記巻取部の両側には、前記下層巻回シャッタースラットの幅方向外側に、前記上層巻回シャッタースラットを支持する一対の支持部材が設けられ、
前記下層巻回シャッタースラットを構成する1巻目のシャッタースラットが前記巻取部の円形外周に接触し、前記上層巻回シャッタースラットが前記支持部材の上面に支持された状態で巻き取られることを特徴とする。
請求項2では、前記一対の支持部材は、円板状に形成されたことを特徴とする。
前記支持部材43Aには、前記下層巻回シャッタースラット13dの幅方向外側に、上層巻回シャッタースラット13uを支持する支持面47が同芯円形の段状に設けられたことを特徴とする。
図1は本発明に係るシャッターカーテンの巻取構造を備えたシャッター装置の正面図、図2は図1に示した巻取部の拡大正面図、図3は巻取部に巻かれた1巻目と2巻目のシャッタースラットを表す巻取部軸線直交方向の断面図である。
なお、1巻目,2巻目,…とは、シャッターカーテン9の巻き始め側(後述する吊元部材17側)からのカウントである。
本実施の形態によるシャッター装置100は、建物などに設けられた開口3の上部に取り付けたシャッターケース5内に巻取部41を有し、この巻取部41にシャッターカーテン9を巻回状態で収納する一方、閉鎖時には、開口3の床などの下縁にカーテン最下端の部材が触れるまでシャッターカーテン9を左右一対のガイドレール11,11に沿って繰り出す。
なお、巻取部41の円周方向において、1巻目のスラット13aの位置と2巻目のスラット13bの位置とが一致するとは限らないことを考慮して、支持部材43,43の巻取部41からの立ち上がり高さ寸法は、スラットの厚さ寸法と略同じか、やや大きい程度(1.0〜1.2倍程度)とすることが好ましい。また、支持部材43,43の巻取部41からの立ち上がり高さ寸法は等しく設定する。
なお、一対の支持部材43,43の幅方向内側の対向面に上述の内寄せ用ガイドテーパー面45のようなテーパーを設けることがより好ましいが、テーパー状に形成しないで、鉛直に立ち上がらせることも可能である。
なお、一対の支持部材43,43の幅方向内側の対向面同士の間隔は、Wa以上、Wb以下といえる。
なお、本発明に係るシャッターカーテンの巻取構造は、捨て巻き15が1巻超である場合にも用いることができる。この場合、1巻(巻取部41を1周分)を超える巻数で巻かれた捨て巻き15の下層巻回スラット13dの幅Wd(図4参照)を、上層巻回スラット13uの幅Wu(図4参照)より短く形成する。また、支持部材43A,43Aには、下層巻回スラット13dの幅方向外側に、上層巻回スラット13uを支持する支持面47を段状に設ける。
なお、図4の図示例によれば捨て巻きは1巻超の2巻以下の例を示しているが、支持部材の支持面47の段数をさらに増やせば、捨て巻きの巻数をさらに増やしてもスラット13の片流れを防止できる。なお、段の高さ寸法は、スラット13の厚さ寸法と略同じか、やや大きい程度(〜1.2倍)とすることが好ましい。また、支持部材43A,43Aの段の高さは互いに等しい。
また、上記の実施の形態では、電動モータ21を備えた電動式のシャッター装置に本発明を適用した場合を説明したが、本発明に係るシャッターカーテンの巻取構造は、電動モータ21を備えず、図5に示す固定シャフト49に、巻き上げ力補助用のスプリング51にて付勢されたホイール53,53を回動自在に支持した手動開閉式のシャッター装置200にも採用することができる。この場合においても、図例のように両端のホイール53,53を、支持面55の形成された上記同様の支持部材として構成することで、2巻目のスラット13bがホイール53の支持面55に支持され、1巻目のスラット13a上に直接載らなくなり、上記同様の効果を奏する。
[試験体]
スラット材質 亜鉛メッキ鋼板
シャッターカーテンサイズ、枚数 幅2000×ピッチ76mm、33枚
巻取部直径 φ114.3mm
[使用センサ]
渦電流式非接触変位計 巻取部にセンサ本体固定
ターゲットをスラット端部に貼り付け
スラットとセンサとの間の変位を計測
3軸ひずみゲージ スラット変形ひずみを測定
[測定方法]
渦電流式非接触変位計、3軸ひずみゲージからの出力をA/D変換装置に接続し、初期設定を行った後、シャッターカーテンの開閉動作を繰り返し、開閉動作中の全ての出力を同時に測定した。
図6はシャッターカーテンの全閉状態から2巻目までの巻回状態を(a)〜(d)で表した巻取部軸線直交方向の断面図である。
図6(a)に示したシャッターカーテン9の全閉状態から、巻取部41を図中反時計回りに回転し、図6(b)に示すように、1巻目のスラット13aを巻き取った後、図6(c)に示すように、2巻目のスラット13bが巻き始められると、二枚目の1巻目スラット13a2と八枚目の2巻目スラット13b8とが重なり、巻き取られた際に、二枚目の1巻目スラット13a2の横ズレが顕著に現れた。また、捨て巻き15では、1巻目から巻き取り始めのスラットが巻き締められることになり、1巻目がスラスト力で横方向に滑り、横ズレの発生源になる。横ズレが生じると、左右端で巻径が変化し、それによっても横ズレが生じ、また、その横ズレの発生が、左右端での、駆動側(電動モータ21側)と従動側という回転力の不均等からも発生があった。
13…シャッタースラット(スラット)
13a…1巻目のシャッタースラット
13b…2巻目のシャッタースラット
13d…下層巻回シャッタースラット
13u…上層巻回シャッタースラット
15…捨て巻き
41…巻取部
43…支持部材
45…内寄せ用ガイドテーパ面
47…支持面
Claims (5)
- 通常の開閉動作時には巻取部の円形外周に常時巻かれたままとなる1巻または1巻超えの捨て巻きを有し、短冊板状のシャッタースラットを開閉方向に回動自在に連結してなるシャッターカーテンの巻取構造であって、
前記捨て巻きの下層巻回シャッタースラットの幅方向長さ(Wa)を、下層巻回シャッタースラットに連結される上層巻回シャッタースラットの幅方向長さ(Wb)より短く形成し、
前記巻取部の両側には、前記下層巻回シャッタースラットの幅方向外側に、前記上層巻回シャッタースラットを支持する一対の支持部材が設けられ、
前記下層巻回シャッタースラットを構成する1巻目のシャッタースラットが前記巻取部の円形外周に接触し、前記上層巻回シャッタースラットが前記支持部材の上面に支持された状態で巻き取られることを特徴とするシャッターカーテンの巻取構造。 - 前記一対の支持部材は、円板状に形成されたことを特徴とする請求項1記載のシャッターカーテンの巻取構造。
- 前記支持部材には、前記下層巻回シャッタースラットの幅方向外側に、上層巻回シャッタースラットを支持する支持面が同芯円形の段状に設けられたことを特徴とする請求項1記載のシャッターカーテンの巻取構造。
- 前記一対の支持部材の幅方向内側の対向面には、幅方向内側に向かって小径となる内寄せ用ガイドテーパ面が形成されたことを特徴とする請求項1、2又は3記載のシャッターカーテンの巻取構造。
- 前記請求項1乃至4のいずれか1つに記載のシャッターカーテンの巻取構造を備えることを特徴とするシャッター装置。
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