JPH05248158A - シャッターの非常用開放装置 - Google Patents

シャッターの非常用開放装置

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Publication number
JPH05248158A
JPH05248158A JP4050895A JP5089592A JPH05248158A JP H05248158 A JPH05248158 A JP H05248158A JP 4050895 A JP4050895 A JP 4050895A JP 5089592 A JP5089592 A JP 5089592A JP H05248158 A JPH05248158 A JP H05248158A
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JP
Japan
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shutter
torque
winding
clutch
shaft
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JP4050895A
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English (en)
Inventor
Hisahiro Igarashi
久博 五十嵐
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IGARASHI SHOHIN KAIHATSU KK
Original Assignee
IGARASHI SHOHIN KAIHATSU KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】シャッターの非常用開放装置において、停電や
火災発生等の非常時に、素早くスムーズにシャッターを
開放することができ、かつ特別な保守管理を必要とせ
ず、更に操作が容易で関連構成部材に無理な力がかから
ないようにする。 【構成】非常用開放装置は、開放用バランス装置15
と、電動モーター12と巻取シャフト3との間のクラッ
チ装置17と、クラッチ装置17の入り・切りを行う手
動操作装置18とを備え、開放用バランス装置15は、
巻取シャフト3と一体に回転する開放用バランスプーリ
ー30に引張ワイヤ31を取付け、ばね装置32で引張
ワイヤ31に付勢力を与えている。バランスプーリー3
0は、主プーリー部40と、主プーリー部40の一端に
設けられたトルク補正部41とを有し、トルク補正部4
1は、主プーリ部の外径から引張ワイヤが主プーリー部
の軸心近くを通る位置へと径が小さくなる外周形状をし
ている

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建物の出入口や窓等の
開口部を開閉するシャッターに係わり、特にその非常用
開放装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般住宅等に使用される窓用シャッター
には停電や火災発生等の非常時にシャッターを開放する
ための非常用開放装置が設けられている。従来の非常用
開放装置は、電動モーターに手動ギヤーを装着した電動
/手動兼用のモーターを使用し、非常時に手動ハンドル
でギヤーを回す構成となっている。また、バッテリにて
モーターを駆動する方式もある。
【0003】更に、特開平3−189686号公報に記
載のように、コイルねじりばね等のばね手段を用い、シ
ャッター全閉時にばね手段に力を蓄えておき、非常時に
モーターとシャフト間に設けられたクラッチ機構を開放
することにより、スラットカーテンを開放する方式があ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電動/
手動兼用のモーターを使用する従来技術では、手動ギヤ
ーのギヤ比が1:10〜1:20程度のものを用いてい
るため、シャッターを有効高さまで開放するのにかなり
の回数ハンドルを回さなければならず、時間を要し、緊
急性に欠けるという問題があった。
【0005】また、バッテリ駆動の従来技術では、バッ
テリの寿命は2〜3年といわれており、高価なバッテリ
をその期間内に間違いなく交換しなければならない。こ
れは経済的にもまた保守管理の面からも問題が残されて
いる。
【0006】更に、シャッター全閉時にばね手段に力を
蓄える特開平3−189686号公報に記載の従来技術
では、ばね手段の最大トルクが発生している状態で操作
するため、クラッチ機構を開放するためのレバーハンド
ル操作が容易ではなく、子供、老人に容易に扱えるかど
うか問題があった。また、クラッチ機構を開放したとき
の動きも急激なため、関連構成部材に無理な力がかか
り、これらを損傷する恐れがあった。
【0007】本発明の目的は、停電や火災発生等の非常
時に、素早くスムーズにシャッターを開放することがで
き、かつ特別な保守管理を必要とせず、更に操作が容易
で関連構成部材に無理な力がかからないシャッターの非
常用開放装置及びその非常用開放装置を備えたシャッタ
ーを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明によれば、巻取シャフトを電動モーターにて
回転させ、この巻取シャフトにスラットカーテンを巻取
り・巻出すことによって開閉を行なうシャッターの非常
用開放装置において、(a)前記巻取りシャフトに同期
して回転する開放用バランスプーリー、前記バランスプ
ーリーに取付けられた引張ワイヤ、及び前記引張ワイヤ
に付勢力を作用させるばね手段を備えた開放用バランス
装置と;(b)前記電動モーターの出力軸と前記巻取シ
ャフトとの間に設けられたクラッチ装置と;(c)前記
クラッチ装置の入り・切りを行う操作手段と;を備え、
(d)前記開放用バランスプーリーは、前記スラットカ
ーテンを閉じるときに前記引張ワイヤを巻取る主プーリ
ー部と、前記主プーリー部の一端に設けられ、主プーリ
ー部に連続して前記引張ワイヤを巻取るトルク補正部と
を有し、前記トルク補正部は、前記主プーリ部の外径か
ら前記引張ワイヤが前記主プーリー部の軸心近くを通る
位置へと径が小さくなる外周形状をしている;ことを特
徴とするシャッターの非常用開放装置が提供される。
【0009】前記トルク補正部は、好ましくは、前記主
プーリー部の外径から徐々に径が小さくなる曲面部と、
前記主プーリ部の軸心からオフセットした平面部とを有
する外周形状をしている。また、前記トルク補正部の外
周形状は、好ましくは、前記平面部の長さが前記主プー
リー部の半径より少し大きいそら豆形をしている。
【0010】前記開放用バランス装置は、好ましくは、
前記引張ワイヤを巻取るための巻取リールを更に有し、
前記ばね手段は、一端が固定部に取付けられ、他端が前
記巻取リールのシャフトに固定されたねじりコイルスプ
リングである。
【0011】また、上記目的を達成するため、本発明に
よれば、上記非常用開放装置を備えたシャッターが提供
される。
【0012】
【作用】以上のように構成した本発明においては、シャ
ッターの通常の使用時には、クラッチ装置は接続状態に
あり、電動モーターの出力軸と巻取シャフトはこのクラ
ッチ装置を介して連結されている。このような状態で電
動モーターの駆動によりスラットカーテンを巻き降ろし
て行くと、スラットカーテンが閉じるに従い引張ワイヤ
は開放用バランスプーリーの主プーリー部に巻き取ら
れ、スラットカーテンが全閉位置まで閉じると、引張ワ
イヤは最終的にトルク補正部に巻き取られる。ここで、
引張ワイヤにはばね手段の付勢力が作用しているので、
開放用バランスプーリーにはスラットカーテンを巻き上
げる方向に開放トルクが働く。しかし、このとき、トル
ク補正部に巻き取られる引張ワイヤの作用線は主プーリ
ー部の軸心近くを通るので、その開放トルクは小さく押
さえられており、電動モーターの保持力によりスラット
カーテンは全閉位置に容易に保持される。
【0013】非常時には、操作手段を操作してクラッチ
装置の接続を切ると、前述の開放トルクが働いて巻取シ
ャフトを回転し、スラットカーテンを巻き上げる。ここ
で、シャッター全閉状態では、最上端のスラットを巻取
シャフトに連結する吊り金具にたるみがあるため、巻取
シャフトに作用するスラットカーテンの初期荷重トルク
は極めて小さくなっている。スラットカーテンが巻取シ
ャフトに巻き取られるに従い、上記吊り金具のたるみが
吸収され、更にスラット間の遊びが徐々に吸収され、ス
ラットカーテンの荷重が徐々に増大し、発生トルクは徐
々に増大する。したがって、引張ワイヤがトルク補正部
に巻き取られることにより小さく補正された上記開放ト
ルクは、スラットカーテンの初期荷重トルクに打ち勝っ
てスラットカーテンの巻き上げを開始するには十分であ
り、かつその初期荷重トルクより過度に大きくない適度
な大きさとなっている。このため、スラットカーテンの
巻き上げはスムーズに行われる。スラットカーテンが巻
き上げられ、引張ワイヤがトルク補正部から巻き戻され
るに従い、トルク補正部の回転半径が増大し、これに伴
ってばね手段の付勢力により生じる開放トルクも大きく
なる。この開放トルクの増大により、スラットカーテン
を素早く所定の位置まで巻き上げることができる。
【0014】以上の作用において、スラットカーテンを
巻き上げる駆動力としてはスラットカーテン巻降ろし時
にばね手段に蓄積された力を使用するので、特別な保守
点検を必要とせず、経済的でかつ簡便に使用することが
できる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面により説明す
る。図1〜図4において、本実施例が係わるシャッター
は、所定間隔、隔てて立設された左右1対のガイドレー
ル1,1と、このガイドレール1,1に沿って昇降案内
されるスラットカーテン2と、このスラットカーテン2
を巻取るための巻取りシャフト3とで構成されている。
スラットカーテン2は多数のスラット4,4,…及び最
下端のエンドスラット4Aの長辺側をそれぞれ屈曲自在
に連結して一枚のカーテン状としたものであり、その上
端のスラットが帯状の吊り金具(図示せず)を介して巻
取シャフト3に連結されている。巻取シャフト3は両端
に回転軸5,6を有し、この回転軸5,6が建物の柱等
の躯体にL字形の背面部が取り付けられた左右1対のシ
ャッターブラケット7,7に軸受8,8を介して回転自
在に支持されている。一方の回転軸5にはスプロケット
9が取り付けられ、このスプロケット9にチェーン10
及びスプロケット11を介して電動モーター12の出力
軸が連結されている。電動モーター12を駆動すると巻
取シャフト3が回転し、スラットカーテン2が巻取シャ
フト3に巻取りまたは巻戻され、シャッターが開閉す
る。
【0016】以上のシャッターに対して本実施例の非常
用開放装置が設けられている。本実施例の非常用開放装
置は、開放用バランス装置15と、電動モーター12の
出力軸16と巻取シャフト3との間に設けられたクラッ
チ装置17と、クラッチ装置17の入り・切りを行う手
動操作装置18とを備え、開放用バランス装置15は、
巻取シャフト3の回転軸5のブラケット7を越えて突出
した端部にキー等を介して固定され、巻取シャフト3と
一体に回転する開放用バランスプーリー30、このバラ
ンスプーリー30に取付けられた引張ワイヤ31、及び
引張ワイヤ31に付勢力を作用させるばね装置32を備
えている。
【0017】ばね装置32は、一端が固定ボス33に固
定され、他端が回転ボス34に固定された捩じりコイル
スプリング35と、ブラケット7に軸受36を介して回
転自在に支持され、一端が回転ボス34に固定された回
転軸37と、回転軸37のブラケット7を越えて突出し
た端部にキー等を介して固定された巻取リール38とを
備え、引張ワイヤ31の一端がバランスプーリー30に
固定され、他端が巻取リール38に固定されている。固
定ボス33は建物の垂木等の躯体に取り付けられた固定
ブラケット39に取り付けられている。
【0018】スラットカーテン2を巻き上げて全開した
状態では、引張ワイヤ31はバランスプーリー30から
巻戻されており、捩じりコイルスプリング35は捩じれ
の小さな状態となっている。スラットカーテン2をこの
全開位置から巻き降ろして行くと、引張ワイヤ31はバ
ランスプーリー30に徐々に巻き取られると共に、捩じ
りコイルスプリング35も捩じられ、回転力が蓄積され
て行く。スラットカーテン2が全閉状態になると、引張
ワイヤ31はバランスプーリー30に完全に巻き取ら
れ、捩じりコイルスプリング35に蓄積される回転力は
最大となる。
【0019】開放用バランスプーリー30の形状を図5
により説明する。図5において、バランスプーリー30
は、スラットカーテン2の巻戻し時に引張ワイヤ31を
巻取るほぼ円筒形の主プーリー部40と、主プーリー部
40の一端に設けられ、主プーリー部40に連続して引
張ワイヤ31を巻取るトルク補正部41とを有してい
る。トルク補正部41は、主プーリー部40に連続して
径が徐々に小さくなる曲面部42と、平面部43とから
なる外周形状をしており、平面部43は、スラットカー
テン2を全閉位置まで巻戻したときに引張ワイヤ31が
主プーリー部の軸心O近くを通るような位置に設定され
ている。すなわち、トルク補正部41の外周形状は、平
面部43の長さが主プーリー部40の半径より少し大き
いそら豆形をしている。主プーリー部40のトルク補正
部反対側にはつば44が設けられ、つば44に開けられ
た小孔(図示せず)でワイヤの一端を固定している。主
プーリー部40の外周面からトルク補正部41の外周面
にかけて引張ワイヤ31の巻き付きを案内する連続的な
溝45が形成されている。
【0020】以上のように構成した開放用バランスプー
リー30のトルク調整機能を図6〜図8により説明す
る。まず、図6にバランスプーリーが1回転する間にお
ける引張ワイヤ31の作用線と主プーリー部40の軸心
Oとの距離、すなわち回転半径Xの変化を示す。シャッ
ターが全閉位置にあるとき、回転半径Xは最小となって
おり、スラットカーテンが巻き上げられバランスプーリ
ー30が回転するにしたがって、回転半径Xは増大し、
約270°回転したところで回転半径Xはほぼ主プーリ
部40の径Rにほぼ等しい値まで増大する。この回転半
径Xの変化に応じて、ばね装置32により巻取シャフト
3に与えられる開放トルクは徐々に増大する。
【0021】図7に、一設計例での上記トルク補正部4
1の有効回転半径の変化を示す。この例は、主プーリー
部の外径50mm、トルク補正部41の平面部43での
実オフセット距離2mm、引張ワイヤの径1.5mmと
したときのものであり、有効回転半径は、上記トルク補
正部の回転半径Xに引張ワイヤの半径を加算した値とし
て示してある。
【0022】図8に、図7の例での開放トルクの変化
を、バランスプーリー1回転後の変化も含めスラットカ
ーテン荷重トルクとともに示す。この図から分かるよう
に、バランスプーリーが1回転するまで、すなわち巻き
取りシャフトが1回転するまでは、上記のトルク補正部
41の作用により開放トルクは、図8中A1 のように小
さな初期トルクから最大値まで変化する。ここで、図7
に対応して開放トルクを計算すると、回転角度が0°,
90°,180°,270°,360°でそれぞれ開放
トルクは69Kg・mm,164Kg・mm,370K
g・mm,542Kg・mm,545Kg・mmとな
る。巻取シャフト1回転後は、ばね装置32に蓄えられ
た力の減少に応じて開放トルクはA2 のように減少す
る。
【0023】一方、巻取シャフトの回転に伴って、カー
テン重量により発生する巻取シャフト上でのトルクは、
図8のBのように変化する。すなわち、シャッターの全
閉状態では、最上端のスラットを巻取シャフト3に連結
する吊り金具(図示せず)にたるみがあるため、巻取シ
ャフトに作用するスラットカーテンの初期荷重は極めて
小さく、これにより発生する初期トルクも極めて小さく
なっている。スラットカーテンが巻取シャフトに巻き取
られるに従い、上記吊り金具のたるみが吸収され、更に
スラット間の遊びが徐々に吸収され、スラットカーテン
の荷重が徐々に増大し、発生トルクの徐々に増大する。
巻取シャフト(バランスプーリー)がほぼ1回転した時
点でスラットカーテンの全荷重が巻取シャフトに作用
し、その後はスラットカーテンの巻取による荷重の減少
と回転半径の増大により当該荷重と回転半径の積で表わ
されるの発生トルクが増減する。シャッター開口幅W=
1750mm、開口高さH=1800mm、巻取シャフ
ト径=70mm、スラットのピッチ=40mm、スラッ
トの厚み=約9mm、スラットの単位重量=3.5Kg
/m2 の例では、回転角度が90°,180°,270
°,360°(1回転)でそれぞれ発生トルクは28K
g・mm,196Kg・mm,363Kg・mm,38
6Kg・mmであり、その後の2回転、3回転、4回
転、5回転では、それぞれ発生トルクは435Kg・m
m,404Kg・mm,316Kg・mm,161Kg
・mmと変化する。
【0024】以上から分かるように、シャッター全閉時
にトルク補正部41により小さく補正された開放トルク
は、全閉状態のスラットカーテン初期荷重トルクに打ち
勝ってスラットカーテンの巻き上げを開始するには十分
であり、スラットカーテンが巻き上げられ、スラットカ
ーテン荷重トルクが増大するに従い開放トルクも増大
し、その開放トルクによりスラットカーテンを素早くス
ムーズに所定の位置まで巻き上げることができる。
【0025】クラッチ装置17の詳細構造を図9及び図
10により説明する。図9において、電動モーター12
の出力軸16にキー49により軸方向に移動可能に連結
された可動クラッチ本体50と、クラッチ軸51に固定
された固定クラッチ本体52とを有し、可動クラッチ本
体50及び固定クラッチ本体52は対向する面には相互
に噛み合う歯部53,54が形成されている。可動クラ
ッチ本体50及び固定クラッチ本体52の歯部53,5
4を含む部分はクラッチケース55に収容され、内部に
配置された圧縮ばね56が可動クラッチ本体50を歯部
53,54の噛合い方向に付勢している。可動クラッチ
本体50の反歯部側の端部にはクラッチ円板57が設け
られ、クラッチケース55の端面とクラッチ円板57と
の間に、図10に示すように、クラッチレバー58の二
股部が挿入されている。
【0026】モーター13の端面にはL字形のモーター
・クラッチブラケット59が固定され、そのモーター側
プレート59Aにはレバーケース60が固定され、クラ
ッチレバー58のアーム部はこのレバーケース60内に
配置され、かつレバーケース60に設けられたレバーピ
ン61の廻りに回動可能に取り付けられている。モータ
ー・クラッチブラケット59のプレート59Aに直角な
プレート59BはL字形のシャッターブラケット7の背
面部に固定されている。レバーケース60の前面はレバ
ーケースカバー62で閉じられ、レバーケースカバー6
2の図示上端側にワイヤケーブル63の一端が接続さ
れ、ワイヤケーブル63内のワイヤ64はレバーケース
カバー62を貫通してレバーケース60内に伸び、クラ
ッチレバー58のアーム端部に接続されている。
【0027】ワイヤ64を引くとクラッチレバー58は
レバーピン61を中心として回動し、二股部が図示右方
へ移動する。このクラッチレバー58の移動によりクラ
ッチ円板57は圧縮ばね56の力に抗して図示右方に押
されて図示想像線の位置まで移動し、可動クラッチ本体
50と固定クラッチ本体52の歯部53,54の噛合い
による接続が解除される。ワイヤ64の引張力を解除す
ると、クラッチレバー58及びクラッチ円板57は圧縮
ばね56の力で元の位置に戻り、可動クラッチ本体50
と固定クラッチ本体52の歯部53,54が再び噛合
い、クラッチが接続される。
【0028】クラッチ軸51はシャッターブラケット7
の垂直部に固定された軸受65,66に回転自在に支持
され、ブラケット7から突出したクラッチ軸51の一端
にスプロケット11が固定されている。
【0029】クラッチ装置17が接続状態にあるときに
は、電動モーター12の出力軸16の回転がそのままス
プロケット11に伝わり、前述したように巻取シャフト
3を回転させて、シャッターを開閉させる。クラッチ装
置17の接続を解除すると、巻取シャフト3は電動モー
ター12の拘束から解除される。
【0030】手動操作装置18の構造を図11〜図13
により説明する。図11及び図12において、手動操作
装置18は、取付台70と、取付台70にピン71の廻
りを旋回可能に取り付けられたレバーハンドル72とを
有し、取付台70には上記のワイヤケーブル63の他端
が接続され、かつその中のワイヤ64は取付台70を貫
通して伸び、レバーハンドル72に接続されている。ま
た、レバーハンドル72には戻り止め金具73が枢着さ
れ、レバーハンドル72から突出方向にスプリング74
で付勢されている。
【0031】手動操作装置18は、通常は図11及び図
12に示す状態にあり、この位置ではワイヤ64に引張
力は作用せず、クラッチ装置17は上記のように接続状
態にある。非常時に、レバーハンドル72を図13に示
すように引くと、ワイヤ64も同時に引かれて、上記の
ようにクラッチ装置17が外れる。このとき、戻り止め
金具73がスプリング74の力で外に飛び出した状態と
なり、レバーハンドルの戻りを止める。用済みの後は、
戻り止め金具を指で押し下げながらレバーハンドルを図
12の位置まで戻す。
【0032】以上のように構成した実施例においては、
シャッターの通常の使用時には、クラッチ装置17は接
続状態にあり、電動モーター12の出力軸16と巻取シ
ャフト3はこのクラッチ装置17を介して連結されてい
る。このような状態で電動モーター12を駆動してスラ
ットカーテン2を巻き降ろして行くと、スラットカーテ
ンが閉じるに従い引張ワイヤ31は開放用バランスプー
リー30の主プーリー部40に巻き取られ、スラットカ
ーテンが全閉位置まで閉じると、引張ワイヤは最終的に
トルク補正部41に巻き取られる。ここで、引張ワイヤ
31にはばね装置32の付勢力が作用しているので、開
放用バランスプーリー30にはスラットカーテンを巻き
上げる方向に開放トルクが働く。しかし、このとき、ト
ルク補正部41に巻き取られる引張ワイヤ31の作用線
は主プーリー部40の軸心近くを通るので、前述したよ
うにその開放トルクは小さく押さえられており、電動モ
ーター12の保持力によりスラットカーテン2は全閉位
置に容易に保持される。
【0033】非常時には、手動操作装置18のレバーハ
ンドル72を操作してクラッチ装置17の接続を切る
と、前述の開放トルクが働いて巻取シャフト3を回転
し、スラットカーテン2を巻き上げる。このとき、引張
ワイヤ31がトルク補正部41に巻き取られることによ
り小さく補正された上記開放トルクは、前述したように
スラットカーテン初期荷重トルクに打ち勝ってスラット
カーテンの巻き上げを開始するには十分であり、かつそ
の初期荷重トルクより過度に大きくない適度な大きさと
なっている。したがって、スラットカーテンの巻き上げ
はスムーズに行われる。スラットカーテンが巻き上げら
れるに従い、トルク補正部の回転半径が増大し、これに
伴ってばね手段の付勢力により生じる開放トルクも大き
くなる。この開放トルクの増大により、スラットカーテ
ンを素早く所定の位置まで巻き上げることができる。
【0034】以上のように本実施例によれば、シャッタ
ーの開放動作を迅速に行うことができ、レバーハンドル
72の操作後例えば1〜2秒で所要開口高さが確保され
る。また、シャッター全閉時の開放トルクが適度な大き
さに減じられるので、スムーズで無理のない開放動作が
可能となる。さらに、用済み後はレバーハンドルを元に
戻すことで容易に通常の状態に復帰させることができ、
扱いが極めて容易である。
【0035】また、非常時にスラットカーテン2を巻き
上げる駆動力としてはばね装置32に蓄積された回転力
を使用するので、特別な保守点検を必要とせず、経済的
でかつ簡便に使用することができる。
【0036】さらに、シャッター全閉時の補正された開
放トルクは小さく押さえられているので、手動操作装置
18のレバーハンドル72の操作は容易であり、子供、
老人でも十分に扱うことができる。
【0037】また、シャッター全閉時の補正された開放
トルクは小さいので、その開放トルクに抗してスラット
カーテンを巻き降ろすと共にその全閉状態を保持する電
動モーター12の駆動力及び拘束力は小さくてもよく、
電動モーターの大形化を回避することができる。
【0038】以上、本発明の一実施例を説明したが、本
発明は上記実施例に限られず、種々の変形が可能であ
る。例えば、上記実施例では、開放用バランスプーリー
30を巻取シャフト3の一端に固定したが、バランスプ
ーリー30は巻取シャフトに同期して回転できればよい
のであるから、他の位置に取付けても良い。例えば、巻
取シャフトの一端には反対側端部と同様にスプロケット
を取付け、バランスプーリーの一端にもう1つのスプロ
ケットを設け、このバランスプーリーをばね装置32の
巻取リール38の近くに配置して、2つのスプロケット
を直接またはチェーンを介して連動させても良い。ま
た、電動モーター12の出力軸に接続したクラッチ装置
17と軸受66(図9参照)との間にバランスプーリー
30を取付け、このバランスプーリー30の近くに巻取
リール38が位置するようにばね装置32を設置しても
良い。
【0039】また、上記実施例では、スプロケット9,
11、開放用バランスプーリー30及び巻取リール38
をシャッタブラケット7,7の外側に位置するよう取付
けたが、内側に位置するよう取付けても良い。この場
合、軸受をスプロケット9,11、バランスプーリー3
0及び巻取リール38の側に取付け、シャッタブラケッ
ト7,7の内側面にはU字状のサポートを設け、軸受を
このU字状のサポートで支持するようにすれば、巻取シ
ャフトの取り外しと共にこれら部材も一緒に取り外せ、
保守点検が容易となる。
【0040】また、本発明の非常用開放装置は、手動操
作装置のレバーハンドル72を室内側に配置した場合
は、緊急非難用等として用いられ、3階以上の階の外壁
に設けた場合は、消防隊の非常用進入口用等として用い
られる。
【0041】また、本発明の非常用開放装置は、一般家
庭用の窓用ロールシャッターから、一般商店等向の軽量
・中量シャッター、さらにはビル用の重量シャッターに
も使用することができる。また、オーバースライデイン
グタイプ等の特殊なシャタにも応用が可能である。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、シャッターの開放動作
を迅速に行うことができ、短時間でシャッターの所要開
口高さを確保することができる。また、シャッター全閉
時の開放トルクを適度な大きさに減じるので、スムーズ
で無理のない開放動作が可能となる。さらに、用済み後
は操作装置を元に戻すことで容易に通常の状態に復帰さ
せることができ、扱いが極めて容易である。
【0043】また、非常時にスラットカーテンを巻き上
げる駆動力としてばね手段に蓄積された回転力を使用す
るので、特別な保守点検を必要とせず、経済的でかつ簡
便に使用することができる。
【0044】さらに、シャッター全閉時の補正された開
放トルクは小さいので、操作装置の操作は容易であり、
子供、老人でも十分に扱うことができる。
【0045】また、シャッター全閉時の補正された開放
トルクは小さいので、その開放トルクに抗してスラット
カーテンを巻き降ろし、その全閉状態を保持する電動モ
ーターの駆動力及び拘束力は小さくてよく、電動モータ
ーの大形化を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による非常用開放装置を備え
たシャッターの立面図である。
【図2】図1に示すシャッターの上面図である。
【図3】図1に示すシャッターの左方から見た側面図で
ある。
【図4】図1に示すシャッターの右方から見た側面図で
ある。
【図5】図1に示す非常用開放装置におけるバランスプ
ーリーを示す図で、(A)が正面図、(B)が側面図で
ある。
【図6】バランスプーリーをシャッター全閉位置から1
回転させたときの回転半径の変化を示す図である。
【図7】バランスプーリーをシャッター全閉位置から1
回転させたときの回転半径の変化を一設計例で示す図で
ある。
【図8】巻取シャフトの回転角度及び回転数に対する開
放トルクとスラットカーテンの発生トルクとの関係を説
明する図である。
【図9】クラッチ装置の構造を示す部分断面正面図であ
る。
【図10】図9のX−X線断面図である。
【図11】手動操作装置の正面図である。
【図12】手動操作装置の側面図である。
【図13】非常時に操作された状態にある手動操作装置
の側面図である。
【符号の説明】
1 ガイドレール 2 スラットカーテン 3 巻取シャフト 4 スラット 12 電動モーター 15 開放用バランス装置 16 出力軸 17 クラッチ装置 18 手動操作装置(操作手段) 30 開放用バランスプーリー 31 引張ワイヤ 32 ばね装置 35 捩じりコイルスプリング 38 巻取リール 40 主プーリー部 41 トルク補正部 42 曲面部 43 平面部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 巻取シャフトを電動モーターにて回転さ
    せ、この巻取シャフトにスラットカーテンを巻取り・巻
    出すことによって開閉を行なうシャッターの非常用開放
    装置において、 (a)前記巻取りシャフトに同期して回転する開放用バ
    ランスプーリー、前記バランスプーリーに取付けられた
    引張ワイヤ、及び前記引張ワイヤに付勢力を作用させる
    ばね手段を備えた開放用バランス装置と; (b)前記電動モーターの出力軸と前記巻取シャフトと
    の間に設けられたクラッチ装置と; (c)前記クラッチ装置の入り・切りを行う操作手段
    と;を備え、 (d)前記開放用バランスプーリーは、前記スラットカ
    ーテンを閉じるときに前記引張ワイヤを巻取る主プーリ
    ー部と、前記主プーリー部の一端に設けられ、主プーリ
    ー部に連続して前記引張ワイヤを巻取るトルク補正部と
    を有し、前記トルク補正部は、前記主プーリ部の外径か
    ら前記引張ワイヤが前記主プーリー部の軸心近くを通る
    位置へと径が小さくなる外周形状をしている; ことを特徴とするシャッターの非常用開放装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のシャッターの非常用開放
    装置において、前記トルク補正部は、前記主プーリー部
    の外径から徐々に径が小さくなる曲面部と、前記主プー
    リ部の軸心からオフセットした平面部とを有する外周形
    状をしていることを特徴とするシャッターの非常用開放
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のシャッターの非常用開放
    装置において、前記トルク補正部の外周形状は、前記平
    面部の長さが前記主プーリー部の半径より少し大きいそ
    ら豆形をしていることを特徴とするシャッターの非常用
    開放装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のシャッターの非常用開放
    装置において、前記開放用バランス装置は、前記引張ワ
    イヤを巻取るための巻取リールを更に有し、前記ばね手
    段は、一端が固定部に取付けられ、他端が前記巻取リー
    ルのシャフトに固定されたねじりコイルスプリングであ
    ることを特徴とするシャッターの非常用開放装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜6のいずれか1項記載の非常
    用開放装置を備えたことを特徴とするシャッター。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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