JPH1150768A - シャッタ - Google Patents

シャッタ

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JPH1150768A
JPH1150768A JP20910497A JP20910497A JPH1150768A JP H1150768 A JPH1150768 A JP H1150768A JP 20910497 A JP20910497 A JP 20910497A JP 20910497 A JP20910497 A JP 20910497A JP H1150768 A JPH1150768 A JP H1150768A
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JP
Japan
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winding drum
shutter
slat curtain
slat
winding
Prior art date
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Pending
Application number
JP20910497A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisahiro Igarashi
久博 五十嵐
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Yamato Tape Co Ltd
Original Assignee
Yamato Tape Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH1150768A publication Critical patent/JPH1150768A/ja
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  • Operating, Guiding And Securing Of Roll- Type Closing Members (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、小型な開口部に用いるもので
あって、しかも、バランス装置を用いないシャッタにお
いて、操作が容易で安全性の向上したシャッタを提供す
ることにある。 【解決手段】スラットカーテン2は、巻胴3に巻取り・
巻出される。巻胴3は、大プーリー20,タイミングベ
ルト25,小プーリー30を介して手動操作ユニット6
0に接続されている。小プーリー30と手動操作ユニッ
ト60の間には、逆回転防止装置50が備えられ、手動
操作ユニット60から与えられる操作力を巻胴3に伝達
するとともに、巻胴側から与えられる力が手動操作ユニ
ット側への伝達されるのを阻止する。巻胴3は、手動操
作ユニット60の操作ロープを室内側から操作すること
により、回動して、シャッタの開閉を行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物の出入口や窓
等の開口部を開閉するシャッタに係り、特に、小型な開
口部を開閉するのに好適なシャッタに関する。
【0002】
【従来の技術】建物の出入口や窓を開閉するシャッタ、
特に軽量シャッタとして、巻胴にコイルバネを内蔵した
バランス装置を備えたバランス式のスチールシャッタが
普及している。このシャッタに用いられるバランス装置
(従来型バランス装置)は、巻胴からスラットカーテン
を巻出すとき、巻胴に内蔵されたコイルバネをねじるこ
とで巻胴の回転量に応じたバネトルクを蓄積し、このバ
ネトルクを巻胴のバランストルクとして巻出されたスラ
ットカーテンの重量トルク(巻胴トルク)とバランスさ
せ、シャッタを開けるときに要する操作力を軽減するも
のであり、これによりかなり大開口のシャッタでも手動
で操作可能となっている。
【0003】また、シャッタを全閉したときの巻胴に伝
わるバランストルクを実質的に0とするようバランス装
置のバネトルクを補正するものとして、特開平5−16
3880号公報に記載のものがある。このバランス装置
は、主としてエアースリット型のアルミロール成形スラ
ットを使用したシャッタ(エアースリット型シャッタ)
に用いられるものであり、巻胴に同期して回転するバラ
ンスプーリーと、一端がバランスプーリーに取付けられ
た引張ワイヤと、この引張ワイヤに付勢力を作用させる
ばね手段とを備え、バランスプーリーは、スラットカー
テンを閉じるときに引張ワイヤを巻取る主プーリー部
と、この主プーリー部の一端に設けられ、主プーリー部
に連続して引張ワイヤを巻取る0点復帰プーリー部とを
有し、この0点復帰プーリー部は、スラットカーテンを
全閉位置まで巻戻したときに引張ワイヤが主プーリー部
の軸心を通る外周形状をしている。このような0点復帰
プーリー部の外周形状により、引張ワイヤが0点復帰プ
ーリー部に巻かれた状態では、引張ワイヤの作用線は主
プーリー部の軸心を通るので、引張ワイヤにばね手段の
バネトルクが作用しているのにも係わらず、その力はト
ルクとして巻胴に伝わらず、バランストルクを生成しな
くなる。これによりスラットカーテンの全閉位置におい
てはスラットカーテンの自重が作用するのみとなり、全
閉位置でエアースリットを閉じることができる等の利点
が得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来型
バランス装置を備えたシャッタや、特開平5−1638
80号公報に記載されたシャッタは、いずれも、開口部
の面積が大きなものに適用されるものである。一例を上
げるならば、特開平5−163880号公報には、幅1
700mm×高さ1800mm(約1間×1間)のシャ
ッタが示されている。
【0005】ところで、近年では、急速に進む高齢化社
会への対応や、身体の不自由な者への対応の観点から、
住宅のバリアフリー化が着目されている。住宅のバリア
フリー化の観点からすると、一般の住宅の窓等に、引き
戸形式の雨戸に代えて、取扱いの容易なシャッタを取り
付けることが考えられる。しかしながら、従来の一般的
なシャッタは、シャッタを構成するスラットカーテンの
下端に手を掛け、持ち上げるようにして、シャッタを開
く構造であるため、シャッタを開く際に、前屈みになる
必要がある。そのため、高齢者等にとっては操作が容易
でなかった。また、シャッタを閉じる際には、上部のシ
ャッタケースに収納されたスラットカーテンの下端を掴
んで引き下げる必要があり、同様にして、高齢者等にと
って操作が容易でなかった。
【0006】また、シャッタを構成するスラットカーテ
ンの下端に手を掛けてシャッタを開く構造では、シャッ
タの開閉のために窓を開ける必要がある。しかしなが
ら、最近の窓は、開閉不能なハメ殺し窓や、シャッタを
取り付けた状態ではシャッタ操作のできない外開き窓等
が多くなってきているが、これらの特窓には取付できな
いものであった。
【0007】それに対して、発明者が、先に提案してお
り、特開平5−163880号公報に示されている方式
のシャッタは、操作ロープを操作することにより、シャ
ッタを開閉するものであるため、高齢者等にとっても操
作が容易なものである。
【0008】そこで、特開平5−163880号公報に
記載されている幅1700mm×高さ1800mmのシ
ャッタを、一般住宅の窓に適用することを検討し、例え
ば、幅1200mm×高さ1300mmのものにスケー
ルダウンしてみた。シャッタを小型化することにより、
開閉部を構成するスラットカーテンの重量が低減するこ
とになり、従来用いていたバランス装置は不要であるこ
とが判明した。バランス装置のコストが高いことから
も、バランス装置を用いないで済むことは、一般住宅に
適用する上で好適なものである。
【0009】一方、バランス装置を取り除くことによる
問題として、スラットカーテンの荷重の影響が大きくな
り、スラットカーテンの開閉を操作する操作ロープにス
ラットカーテンの荷重が直接掛かるため、操作ロープを
操作してスラットカーテンを開いている途中で、スラッ
トカーテンが自重で閉じる方向に移動したり、スラット
カーテンを閉じている途中で、スラットカーテンが自重
で急速に閉じてしまう恐れが生じることが判明した。特
に、バリアフリー化を狙いとして、高齢者がシャッタの
開閉を操作することを考えると、意図しないシャッタの
閉じ動作は、高齢者にとって危険なものとなる。
【0010】このようなシャッタの自重の影響を低減す
る方法としては、例えば、特開平9−72174号公報
の図16〜図18に示されている摩擦機構を用いる方法
が考えられる。この方法では、2個のプーリーの間に操
作ロープをS字形に掛け回し、一方のプーリーを他方の
プーリーの方向に対してバネを用いて附勢することによ
り、2個のプーリーの間に操作ロープを挟み込み、その
摩擦力によって、操作ロープがスラットカーテンの自重
により、繰り出されるのを防止しようとするものであ
る。
【0011】しかしながら、バランス装置を用いない方
式のシャッタに対して、上述したような摩擦機構を用い
る方法を適用しようとすると、シャッタが小型化し、シ
ャッタの自重が低減したとはいえど、充分に操作ロープ
を保持できないことが判明した。その結果、シャッタの
開閉操作が容易でないという問題があることが判明し
た。また、高齢者等が操作する場合には、安全性が充分
に確保できない恐れがあることも判明した。
【0012】本発明の目的は、小型な開口部に用いるも
のであって、しかも、バランス装置を用いないシャッタ
において、操作が容易で安全性の向上したシャッタを提
供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
(1)上記課題を解決するために、本発明は、スラット
カーテンを巻取り・巻出す巻胴と、この巻胴を回転操作
する手動操作手段とを備えたシャッタにおいて、前記手
動操作手段と前記巻胴の間に配置され、前記手動操作手
段から与えられる操作力を前記巻胴に伝達するととも
に、前記巻胴側から与えられる力の前記手動操作手段側
への伝達を阻止する逆方向回転防止手段を備え、前記手
動操作手段は、前記巻胴を室内側で回転操作する操作ロ
ープを有するようにしたものである。かかる構成によ
り、室内側の操作ロープの操作により、容易にシャッタ
の開閉を行えるとともに、逆方向回転防止手段を用いる
ことにより、シャッタの自重によるシャッタの閉じ方向
の動作を防止して、操作の安全性を向上し得るものとな
る。
【0014】(2)上記(1)において、好ましくは、
さらに、前記手動操作手段を操作して、前記スラットカ
ーテンを全閉状態にした際に、前記手動操作手段の前記
操作ロープのさらなる操作による前記巻胴の回転動作を
停止する下限停止手段を備えるようにしたものである。
かかる構成により、操作ロープの操作のし過ぎにより、
シャッタの全閉後の操作によるスラットカーテンの逆巻
きを防止し得るものとなる。
【0015】(3)上記(2)において、好ましくは、
前記下限停止手段は、前記巻胴とともに回転するレバー
と、前記巻胴を回動自在に支持する固定部材側に取り付
けられた停止板とから構成され、前記レバーは、前記ス
ラットカーテンが前記巻胴に巻取られることによって前
記巻胴に押し付けられるとともに、前記巻胴から巻戻さ
れることによって前記巻胴への押付けから開放されて前
記停止板に係合して、前記巻胴の回転を停止するように
したものである。かかる構成により、シャッタの全閉を
容易に検出して、スラットカーテンの逆巻き動作を容易
に防止し得るものとなる。
【0016】(4)上記(3)において、好ましくは、
前記レバーは、前記巻胴に固定された本体に対してバ
ネ部材を介して取り付けるようにしたものである。かか
る構成により、レバーの取付を容易に行えるものとな
り、また、特殊な形状のプーリー等を使用しないため、
製作コストを低減し得るものとなる。
【0017】(5)上記(3)において、好ましくは、
前記レバーは、前記手動操作手段からの操作力が伝達
されるとともに前記巻胴に固定された回転駆動部材に固
定された本体に対してバネ部材を介して取り付けるよう
にしたものである。かかる構成により、シャッタ全体の
幅を狭くして、コンパクト化し得るものとなる。
【0018】(6)上記(2)において、好ましくは、
前記下限停止手段は、少なくとも、前記手動操作手段
からの操作力が伝達される前記巻胴の駆動端側に備える
ようにしたものである。かかる構成により、巻胴にくわ
えられる操作力に抗して容易に巻胴を停止し得るものと
なる。
【0019】(7)上記(1)において、好ましくは、
さらに、前記スラットカーテンを全閉状態にした際
に、前記スラットカーテンに対して屋外から作用するス
ラットカーテンの開放方向の作用力に対して、前記スラ
ットカーテンの上部側が係止して防犯機能を有する防犯
ロック手段を備えるようにしたものである。かかる構成
により、特別なロック装置を使用することなく、シャッ
タの全閉操作のみで容易にシャッタの防犯ロックを行い
得るものとなる。
【0020】(8)上記(7)において、好ましくは、
前記スラットカーテンの上端スラットは、前記巻胴から
バネ性を有する吊り金具によって取り付けられ、前記防
犯ロック手段は、前記スラットカーテンの最上部に位置
する上端スラットの両端部に取り付けられ、突起部を有
する2個のツメ部品と、上記スラットカーテンの両端を
案内する左右のガイドレールのそれぞれの上端に取り付
けられ、段差部を有する2個の飲込口とから構成され、
前記スラットカーテンの全閉状態において、前記スラッ
トカーテンに対して屋外から作用するスラットカーテン
の開放方向の作用力及び前記吊り金具の復元力によっ
て、前記突起部が前記段差部に係合して、前記スラット
カーテンの開放を阻止するようにしたものである。かか
る構成により、吊り金具の復元力を利用して簡単な構成
で、シャッタを不正に屋外から開けようとすることを防
止し得るものとなる。
【0021】(9)上記(8)において、好ましくは、
前記段差部は、前記飲込口の内側であって、前記巻胴の
中心から遠い側と近い側にそれぞれに形成するようにし
たものである。かかる構成により、シャッタの上部スラ
ットは、2カ所においてシャッタの開放方向の動きを阻
止できるため、防犯効果が向上し得るものとなる。
【0022】(10)上記(8)において、好ましく
は、前記段差部は、前記飲込口の内側であって、前記巻
胴の中心から遠い側に少なくとも1ヶ所形成するように
したものである。
【0023】(11)上記(8)において、好ましく
は、前記ツメ部品の前記上端スラットに対する取付箇所
を変更可能としたものである。かかる構成により、スラ
ットの働き幅や、シャッタの開口高さとスラットの働き
幅にスラット枚数を乗じたスラットカーテンの合計高さ
との差異を調整可能となる。これにより、シャッタを構
成する部材と規格を同一にし得るものとなる。
【0024】(12)上記(1)において、好ましく
は、前記巻胴と前記逆方向回転防止手段との間には、プ
ーリーとタイミングベルトの組合せ若しくはスプロケッ
トとローラーチェーンとの組合せによって構成され、前
記手動操作手段の操作力を2つの上記プーリー若しくは
スプロケットの直径の差により前記巻胴に減速して伝達
する操作力伝達手段を備え、この操作力伝達手段による
前記逆方向回転防止手段から前記巻胴側への操作力の減
速比率を、1:2.5乃至1:5としたものである。か
かる構成により、操作力を適当な値として操作し易くす
るとともに、シャッタの開閉操作に要する時間も適当に
できるため、操作性を向上し得るものとなる。
【0025】(13)上記(1)において、好ましく
は、前記手動操作手段を、前記巻胴の両端部の内側に配
置するようにしたものである。かかる構成により、操作
ロープの室内側の取出口を柱の内側に持ってきて、額縁
や柱間の壁から操作ロープを取り出すことが可能とな
る。これにより、シャッタの取付施工は、柱を傷つける
ことなく、容易に行い得るものとなる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図23を用いて、本
発明の一実施形態によるシャッタについて説明する。本
実施形態は、本発明をスチールシャッタに適用したもの
である。最初に、図1を用いて、本実施形態によるシャ
ッタの全体構成について説明する。
【0027】本実施形態のシャッタ100は、所定間隔
にて平行に立設された左右1対のガイドレール1,1
と、このガイドレール1,1に案内されて昇降するスラ
ットカーテン2と、このスラットカーテン2を巻取り,
巻出する巻胴3と、巻胴3の一端側に設けられた操作装
置10と、巻胴3や操作装置10等のシャッタ側部品を
収納するシャッタケース12とを備えている。
【0028】スラットカーテン2は上端スラット4a及
び下端スラット4bを含む多数のスチールスラット4,
4,…の長辺側をそれぞれ屈曲自在に連結して一枚のカ
ーテン状としたものであり、その上端スラット4aが帯
状の吊り金具15,15,…を介して巻胴3に連結され
ている。下端スラット4bにはその両側にストッパ2a
が設けられている。5は下枠、6は縦枠である。
【0029】巻胴3は、本実施形態では八角スチールパ
イプ製であり、図2を用いて後述するように、回転自在
に支持されている。巻胴3の右側の端部には、パイプエ
ンド軸がポップリベット等を用いて固定された上で、操
作装置10の構成部品である大プーリー20が固定され
ている。巻胴3の左側の端部には、パイプエンド軸3c
が固定され、ベアリング受け14aによってボールベア
リングで回転自在に支持されている。吊り金具15は、
バネ鋼によって形成されており、一端が巻胴3に固定さ
れており、他端がスラットカーテン2の上端スラット4
aにはめ込まれている。なお、巻胴3は八角スチールパ
イプ以外、その他の形状、材質であってもよいものであ
る。
【0030】操作装置10は、上述した大プーリー20
と、小プーリー30と、大プーリー20と小プーリー3
0の間に懸架されたタイミングベルト25と、小プーリ
ー30に接続された逆方向回転防止装置50と、逆方向
回転防止装置50に接続された操作ロープユニット60
とを備えている。
【0031】大プーリー20と小プーリー30は、タイ
ミングベルト25によって連結されている。小プーリー
30は、操作ユニット軸45に固定されている。操作ユ
ニット軸45は、ハウジングプレート44a,44bに
回転可能に支持されている。ハウジングプレート44a
とハウジングプレート44bは、スペーサーパイプ41
によって所定の距離だけ隔てて配置されている。ハウジ
ングプレート44aの右側には、カバー46が固定され
ており、その内部には、逆方向回転防止装置50及び操
作ロープユニット60が備えられている。逆方向回転防
止装置50及び操作ロープユニット60は、操作ユニッ
ト軸45に連結されている。なお、大プーリー20,小
プーリー30及びタイミングベルト25に代えて、大ス
プロケット,小スプロケット及びローラーチェーンを用
いるようにしてもよいものである。
【0032】逆方向回転防止装置50は、操作ロープユ
ニット60から伝えられる操作力を小プーリー30に伝
達するとともに、小プーリー30側からの回転力は操作
ロープユニット60側には伝達しない機構を有してい
る。逆方向回転防止装置50の詳細構造については、図
5及び図6を用いて後述する。
【0033】操作ロープユニット60は、図3を用いて
後述するように、エンドレスの操作ロープが掛け回され
ており、操作ロープは、導管63の中を通して、室内の
操作側に導かれている。
【0034】次に、本実施形態によるシャッタ100の
基本的な動作について説明する。操作ロープユニット6
0の操作ロープを一方向に引っ張ると、その操作力は、
逆方向回転防止装置50を介して小プーリー30に伝達
され、小プーリー30を一方向に回転させる。小プーリ
ー30の回転力は、タイミングベルト25を介して、大
プーリー20に伝達され、大プーリー20を回転させ
る。大プーリー20が回転すると、巻胴3が回転して、
巻胴3に一端を固定された吊り金具15が巻胴3に巻取
られ、さらに、スラットカーテン2が巻胴3に巻取られ
ることにより、スラットカーテン2が開放される。
【0035】また、操作ロープユニット60の操作ロー
プを他方向に引っ張ると、その操作力は、逆方向回転防
止装置50,小プーリー30,タイミングベルト25,
大プーリー20を介して、巻胴3に伝達される。巻胴3
は、上述した方向と反対方向に回転することにより、巻
胴3に巻取られていたスラットカーテン2が巻胴3から
巻戻されことにより、スラットカーテン2が閉鎖され
る。
【0036】スラットカーテン2を巻取る途中や巻戻す
途中において、スラットカーテン2の自重によるスラッ
トカーテン2を下方向に下ろそうとする力が、巻胴3,
大プーリー20,タイミングベルト25,小プーリー3
0を介して、逆方向回転防止装置50に掛かる。しかし
ながら、この力は、逆方向回転防止装置50によって、
操作ロープユニット60側への伝達を阻止され、操作ロ
ープユニット60の操作ロープには及ばない。従って、
操作ロープを操作する操作者は、スラットカーテン2の
自重の影響を受けることなく、予め設定されている小さ
な力で操作ロープを操作するだけで、容易に、スラット
カーテンの開閉を行うことができる。スラットカーテン
を閉じる動作を行うときの操作ロープの操作力は、約1
kgf〜2kgfと極めて小さな力で操作することが可
能である。スラットカーテンを開く動作を行うときは、
スラットカーテンの自重の影響を受けるため、操作ロー
プの操作力は、閉じるとき比べて大きくなるが、それで
も、約4kgf前後の小さな操作力の範囲にすることが
できる。
【0037】さらに、本実施形態においては、操作ロー
プを操作してスラットカーテンを全閉状態にした際に、
さらに、操作ロープを操作し過ぎることによって巻胴3
が回転し過ぎてスラットカーテンが逆巻きになるのを防
止するために、スラットカーテンの下限位置において操
作ロープの操作を停止する下限停止装置を備えている。
下限停止装置の詳細については、図7〜図12を用いて
後述する。
【0038】また、本実施形態においては、スラットカ
ーテンを全閉状態にしたとき、外部からスラットカーテ
ンを開けられるのを防止するための防犯ロック装置を備
えている。防犯ロック装置の詳細については、図15〜
図23を用いて後述する。
【0039】次に、図2〜図4を用いて、本実施形態に
よるシャッタの具体的な構造について説明する。
【0040】図2において、巻胴3の右側の端部にはパ
イプエンド軸3dが差し込まれ、ポップリベット等を用
いて固定され、さらに、大プーリー20が差し込まれ、
ビスで固定されている。巻胴3の左側の端部にはパイプ
エンド軸3cが同様に取り付けられている。パイプエン
ド軸3c,3dの中央には、回転軸3a,3bがパイプ
エンド軸3c,3dと一体的に形成され、巻胴3はこの
回転軸3a,3bが軸受13a,13bに挿入されるこ
とにより回転自在に支持されている。大プーリー20は
操作装置10の一部を構成するものである。
【0041】軸受13a,13bの外輪は、軸受けホル
ダ14a,14bによってそれぞれ固定されている。軸
受ホルダ14a,14bは、シャッタケース12の側板
を構成する化粧ブラケット12a,12bの内側に固定
されている。化粧ブラケット12a,12bは、建物等
の構造物である柱102a,102bに固定される。
【0042】大プーリー20と小プーリー30は、タイ
ミングベルト25によって連結されている。小プーリー
30は、操作ユニット軸45に固定されている。図3に
示すように、大プーリー20は、小プーリー30よりも
大径に作られている。
【0043】操作ユニット軸45には、逆方向回転防止
装置50及び操作ロープユニット60が取り付けられて
いる。2枚のハウジングプレート43a,43bは、4
本(又は3本)のスペーサパイプ(又はロッド)41に
より隔てられ、ボルト42によって、側板12bに組み
付け、固定されている。2枚のハウジングプレート43
a,43bの中央に、軸受44a,44bを介して、1
本の操作ユニット軸45が回転自在に支持されている。
【0044】逆方向回転防止装置50及び操作ロープユ
ニット60は、カバー46によって覆われており、防塵
構造となっている。図3及び図4に示すように、操作ロ
ープユニット60は、操作ユニット軸45に取り付けら
れたローププーリー61と、建物等の窓部に取り付けら
れた額縁等に固定された座板62と、ローププーリー6
1を覆うカバー46と座板62の間に接続された導管6
3と、導管63の中に収納された操作ロープ64とを備
えている。操作ロープ64は、合成繊維製のエンドレス
ロープである。操作ロープ64は、座板62の一方の開
口62xから挿入され、ローププーリー61に掛け回さ
れた後、座板62の他方の開口62yを通って室内側に
導かれた後、操作ロープ64の両端部を結合された状態
となっている。ローププーリー61には、U字型又はV
字型の溝が形成されており、この溝面には操作ロープと
の摩擦抵抗を増すための突起模様が形成されている。
【0045】図3に示す例では、座板62は、建物の窓
枠を形成する上部額縁104aに取り付けられており、
操作ロープ64は、窓枠の上部から垂れ下がっている。
それに対して、座板62aは、建物の内壁106に取付
られた場合を示すものである。座板62aとカバー46
の間は、導管63aで接続される。このように座板62
aを配置することにより、操作ロープ64aは、建物の
内壁106から垂れ下がるように配置することも可能で
ある。導管63,63aは、プラスチックのような可撓
性の材料からなるパイプ状であり、座板62,62aの
取付位置に対する自由度の大きなものである。導管6
3,63a内に操作ロープ64,64aを通すことによ
り、操作プーリー61と座板62,62aの位置関係の
相違があっても、スムーズに操作ロープ64,64aを
操作することが可能となる。また、操作ロープ64,6
4aは、導管63,63aやカバー46によって覆われ
ているため、汚れが付着し難い構造となっている。
【0046】次に、動作について説明する。シャッタ1
00が全開位置にあるときは図3に示すような状態にあ
り、スラットカーテン2は、ストッパ2aがシャッタケ
ース12の正面板12dの下端部に当たるまで巻胴3に
巻き取られている。操作ロープ64を操作して巻胴3を
図示反時計方向に回転させると、スラットカーテン2は
下方に巻出され、最後は図1に示すように、下端スラッ
ト4bが下枠5に当たる位置で停止し、シャッタ100
が全閉状態となる。
【0047】操作ロープ64は、室内側に、図4に示す
ようにU字状に垂れ下がっている。そこで、室内側に垂
れ下がっている2本の操作ロープ64の一方を引くこと
により、ローププーリー61が一方向に回転し、他方の
操作ロープ64を引くことにより、ローププーリー61
は逆方向に回転する。ローププーリー61の回転力は、
逆方向回転防止装置50及び操作ユニット軸45を介し
て、小プーリー30に伝達される。小プーリーの回転運
動は、タイミングベルト25を介して、大プーリー20
に伝わり、巻胴3を回転させて、スラットカーテン2を
巻胴3に巻取ったり、巻胴3から巻戻したりすることが
できる。
【0048】逆方向回転防止装置50は、操作ロープユ
ニット60のローププーリー61から伝えられる操作力
を小プーリー30に伝達するとともに、小プーリー30
側からの回転力は操作ロープユニット60側には伝達し
ない機構となっている。逆方向回転防止装置50の詳細
構造については、図5及び図6を用いて後述する。
【0049】さらに、本実施形態においては、下限停止
装置70を備えている。下限停止装置70の詳細構造に
ついては、図7〜図12を用いて説明するが、操作ロー
プを操作してスラットカーテンを全閉状態にした際に、
さらに、操作ロープを操作し過ぎることによって巻胴3
が回転し過ぎて、スラットカーテンが逆巻き状態となる
のを防止するためのものである。巻胴3に取り付けられ
ている押さえ板71は、スラットカーテン2が巻胴3に
巻取られている状態では、巻胴3に押さえ付けられてい
る。スラットカーテン2が巻戻され、スラットカーテン
2が全閉となると、即ち、スラットカーテン2の下限位
置において、押さえ板71がスラットカーテン2による
拘束から解き放たれると、図3に示した停止板79に係
合することにより、大プーリー20の回転を停止する。
これによって、操作ロープの操作を停止することができ
るものである。
【0050】さらに、本実施形態においては、防犯ロッ
ク装置80を備えている。防犯ロック装置80の詳細構
造については、図15〜図23を用いて説明するが、ス
ラットカーテン2の上端スラット4aの側端部にツメ部
品81が固定されており、一方、スラットカーテン2の
両側端部をガイドするガイドレール1(図1)の上端に
は、スラットカーテン2をガイドレール1に導き易くす
るための飲込口82が形成されている。スラットカーテ
ン2を全閉状態にしたとき、図1に示した吊り金具15
のバネ力によりツメ部品81が飲込口82の段差部に係
合することにより、外部からスラットカーテンを開けら
れるのを防止することができるものである。
【0051】なお、図2〜図4に示した建物の構造体の
中で、符号108は、飾り縁を示している。
【0052】本実施形態においては、操作ロープユニッ
ト60は、スペーサパイプ41を用いることによって小
プーリー30の位置より、巻胴3の内側の位置にくるよ
うに設計されている。従って、操作ロープ64を室内に
取り出すための座板62は、建物の窓枠を形成する上部
額縁104aに取り付けることができる。通常、シャッ
タの両端部は、建物の柱等に固定される。操作ロープユ
ニットは、小プーリーの近辺に設けることもできるが、
そうすると、柱等の建物の構造部材に孔を空ける必要が
でてくるのに対して、本実施形態のように、スペーサパ
イプ41を用いることにより、柱等に孔を空けることな
く、操作ロープを室内側に導くことが可能となる。従っ
て、建屋躯体に一切手を加えることなく操作ロープを室
内側に導き入れることが可能となり、施工が非常に簡略
化され、また、強度上、美観上の問題も起こらず、更に
左右の勝手違いの問題も生じない。
【0053】図1及び図2に示した実施形態において
は、スラットカーテン2は、スチールスラットを用いた
幅810mmで高さが1130mmのものであり、大プ
ーリー20の直径を80mmとし、小プーリー30の直
径を25mmとし、ローププーリー61の直径を40m
mとしている。
【0054】ここで、大プーリー20と小プーリー30
の直径の比率は、2.5:1〜5:1の範囲とすること
が好ましく、特に、3:1〜4:1の範囲が好適であ
る。スラットカーテンの素材として、アルミ断熱スラッ
トを用いた場合、その単位重量は、約3.3〜3.5k
g/mm2であり、スチールスラットを用いた場合、そ
の単位重量は、約5.0〜6.0kg/mm2である。
例えば、アルミ断熱スラットを用いた幅1270mmで
高さが1300mmのスラットカーテンの全重量は、約
5.6kgfとなる。また、スチールスラットを用いた
幅810mmで高さが1130mmのスラットカーテン
の全重量は、約5.2kgfとなる。
【0055】一方、操作ロープを引張り操作する際の最
大引張力は、約4〜4.5kgfとすることが操作性の
点から好ましいものである。この引張力よりも大きくな
ると、引張操作するために力を必要とするため、シャッ
タの開閉操作が重く感じられ、操作性が好ましくない。
また、最大引張力を極端に小さくした場合には、操作す
るのに力は要しないものの、シャッタの開閉に時間が掛
かり、その点において操作性が好ましくない。
【0056】スラットカーテンが全閉状態においては、
スラットカーテンの全荷重が操作ロープ側に反映され
る。しかしながら、巻胴にはスラットは巻取られていな
いため、巻取り半径は巻胴の半径となっている。操作ロ
ープに及ぶ引張力は、荷重と巻取り半径の積となる。最
大引張力が操作ロープに及ぶのは、スラット厚さを8〜
9mmとすると、巻胴に対してスラットカーテンが7/
4回転(1回転と3/4回転)ほど巻取られた状態であ
る。このときの最大引張力が約4〜4.5kgfとなる
ように、大プーリー20と小プーリー30の直径の比率
を求めると、3:1〜4:1の範囲が好適である。例え
ば、大プーリー20の直径をφ80mmとすると、小プ
ーリー30の直径は、φ30mm〜φ20mmの範囲が
好適である。なお、このとき、小プーリー30とロープ
プーリーの直径の比率も考慮する必要がある。
【0057】なお、窓の開口部の面積が小さい小窓用の
場合には、スラットカーテンの全重量も小さいため、大
プーリー20と小プーリー30の直径の比率を、2:1
程度まですることも可能である。さらに、窓の開口部の
面積が大きくなると、スラットカーテンの全重量も大き
くなるため、シャッタの開閉に時間を要しても操作力を
低く抑える方が好ましく、そのような場合には、大プー
リー20と小プーリー30の直径の比率を、5:1にす
るこもできる。従って、実用的には、大プーリー20と
小プーリー30の直径の比率を、2:1〜5:1の範囲
で設定する。
【0058】次に、図5及び図6を用いて、本実施形態
によるシャッタに用いる逆方向回転防止装置の構成につ
いて説明する。なお、図2と同一符号は、同一部分を示
している。
【0059】逆方向回転防止装置50は、操作ロープ6
4からの回転操作は巻胴3に伝え、巻胴3からの回転は
操作ロープ70に伝えず、巻胴3の回転を阻止する安全
装置として設けられたものである。
【0060】逆方向回転防止装置50は、ハウジングプ
レート43aとローププーリー61との間に設けられ、
ローププーリー61の回転は軸45を回転させ、小プー
リー30の回転は軸45を回転させない一方向にのみ回
転を伝達する機構である。
【0061】逆方向回転防止装置50は、図5に示すよ
うに、ハウジングプレート43aにビスで固定された本
体51を有し、この本体51の円筒部51aに締付バネ
52が少し締め付け加減で差し込まれ、この締付バネ5
2を内蔵する形で外ツバデスク53、内ツバデスク54
が組み込まれている。
【0062】締付バネ52は、四角な断面を持つコイル
バネであり、複数の巻数を有している。締付バネ52の
両端には、所定角度,例えば100゜の角度で軸心から
垂直に外側に突出する2つのツメ52a,52bが設け
られている。
【0063】外ツバデスク53は、円筒軸部53aと外
ツバ部53bとを備えている。円筒軸部53aには貫通
穴53cが開けられ、この貫通穴53cに軸45が通
り、ピン結合されている。また、円筒軸部53aと外ツ
バ部53bとの間の凹所に本体51の円筒部51a及び
締付バネ52が入り込んでいる。外ツバ部53bは2つ
のツメ52a,52bよりも大きな所定角度、例えば1
20゜の角度で隔てられた外ツバ端面53d,53eを
有し、2つのツメ52a,52bはこの外ツバ端面53
d,53e間に位置している。
【0064】内ツバデスク54は、角型軸部54aと内
ツバ部54bとを備えている。角型軸部54aは外ツバ
デスク53の反対側に突出し、かつ、この角型軸部54
aには貫通穴54cが開けられ、この貫通穴54cに軸
45が回転自在に通っている。また、角型軸部54aに
は、ローププーリー61が一体回転可能に差し込まれ、
軸45の先端に設けられたスプリングワッシャ55によ
り、角型軸部54a及びローププーリー61の軸方向位
置が保持されている。内ツバ部54bは外ツバデスク5
3側に突出し、かつ2つのツメ52a,52bよりも小
さな所定角度、例えば80゜の角度で隔てられた内ツバ
端面54d,54eを有し、外ツバデスク53の外ツバ
端面53d,53e間及び2つのツメ52a,52bの
間に差し込まれている。また、内ツバ部54bの先端は
本体51の壁部に接触している。
【0065】外ツバデスク53及び内ツバデスク54の
外周側には、図5に示すようにケースカバー46が設け
られ、締付バネ部分に充填されるグリスの漏れを防止し
ている。ケースカバー46は、本体51の壁部にビスで
固定されている。
【0066】以上のように構成された逆方向回転防止装
置50の作用を説明する。
【0067】シャッタを開閉するため操作ロープ64を
引っ張ると、ローププーリー61は時計方向又は反時計
方向に回転する。この回転は同時に内ツバデスク54を
回転させ、内ツバ部54bの2つの内ツバ端面54d,
54eのどちらか一方が締付バネ52の2つのツメ52
a又は52bに当たり、そのツメを100゜の角度を大
きくする方向に開く。その結果、締付バネ52は緩み、
コイルバネの内径を僅かに大きくする。これにより締め
付け加減であった締付バネ52が本体51の円筒部51
aに対して回転できるようになり、内ツバデスク54の
回転は外ツバデスク53に伝わり、更に外ツバデスク5
3から軸45、小プーリー30,タイミングベルト2
5,大プーリー20と伝わり、巻胴3が回転する。
【0068】一方、外部からの力によって巻胴3が回さ
れたとき、この巻胴3の回転は大プーリー20,タイミ
ングベルト25,小プーリー30,軸45を通して外ツ
バデスク53を回転させる力として伝わる。外ツバデス
ク53が回転すると、外ツバ部53bの2つの外ツバ端
面53d,53eのどちらか一方が締付バネ52の2つ
のツメ52a又は52bに当たり、2つのツメ52a,
52bの100゜の角度を小さくする方向に働く。その
結果、締付バネ52は締め付け方向にねじられ、コイル
バネの内径は小さくなり、本体51の円筒部51aに強
く巻き付いて回転を止める。この場合も、時計方向、反
時計方向のいずれの回転も止めるように作用する。
【0069】このようにして、操作ロープ64側からの
回転は巻胴3に伝えられるが、巻胴3からの回転は確実
に阻止される。従って、スラットカーテン2が自重で下
がろうとしても、スラットカーテン2の重力によって巻
胴3が回転しようとする力は、操作ロープ64の側には
伝達されないため、スラットカーテン2の開閉時に、ス
ラットカーテン2の重量の影響を受けることなく、操作
ロープ64を操作することが可能となる。これにより、
任意の位置にスラットカーテンを保持することができ
る。従って、高齢者等がシャッタ100の開閉を行って
も、操作が容易であり、しかも、安全性が確保されるも
のである。
【0070】次に、図7〜図14を用いて、本発明の一
実施形態によるシャッタに用いる下限停止装置の構成に
ついて説明する。最初に、図7及び図8を用いて、本実
施形態によるシャッタの巻胴に下限停止装置を取り付け
た状態について説明する。
【0071】図7に示すように、巻胴3の右側の端部に
はパイプエンド軸およびエンド大プーリー20が差し込
まれ、ビスで固定されている。パイプエンド軸の中央に
は回転軸3bが一体的に形成され、巻胴3はこの回転軸
3bが軸受13bに挿入されることにより回転自在に支
持されている。軸受13bの外輪は、軸受けホルダ14
bによってそれぞれ固定されている。軸受ホルダ14b
は、シャッタケース12の側板を構成する化粧ブラケッ
ト12bの内側に固定されている。
【0072】8角形の巻胴3の一面には、下限停止装置
70が取り付けられている。下限停止装置70の詳細な
構成については、図9を用いて説明するが、本体71が
巻胴3に固定されている。本体71とレバーの押え板7
2aとの間には、巻バネ73が懸架されている。押え板
72aは、巻胴3の軸方向に延在しており、スラットカ
ーテン2が巻胴3に巻取られている状態では、図7に示
すように、巻バネ73の附勢力に抗して、スラットカー
テン2によって巻胴3に圧接されている。スラットカー
テン2が巻戻され、シャッタが全閉状態になると、押え
板72aは、スラットカーテン2の圧接力から開放さ
れ、巻バネ73の力によって、巻胴3との接触から開放
され、フリーの状態となる。一方、化粧ブラケット12
bには、停止板79が固定されている。押え板72aが
フリー状態で、巻胴3が回転すると、押え板72aが停
止板79に係合して、巻胴3の回転を停止することによ
り、シャッタの全閉後に巻胴3が更に回転することを防
止している。シャッタの全閉後も巻胴が回転すると、巻
胴3に一端を固定された吊り金具15が本来の巻取り方
向と逆方向に巻取られ、さらに、スラットカーテンが巻
胴に本来の巻取り方向と逆方向に巻取られる逆巻状態と
なり、スラットカーテンが破損する恐れがあるが、上述
した下限停止装置70を備えることにより、シャッタの
全閉後の巻胴の回転を停止して、スラットカーテンの逆
巻状態を回避することができる。
【0073】次に、図9〜図11を用いて、本実施形態
によるシャッタに用いる下限停止装置の構成について説
明する。
【0074】下限停止装置70の本体71は、図9に示
すように、コ字状の台座であり、2箇所のビス止め穴7
1a,71bが形成されている。台座の上には、台座に
対して垂直に形成された互いに平行な2つの壁部71
c,71dが、台座と一体的に形成されている。壁部7
1c,71dの中央部には、それぞれ、穴が形成されて
おり、この穴には、後述するピンが挿入される。
【0075】レバー72は、上述した押え板72aを有
している。押え板72aに対して、突起部72bが垂直
に形成されている。突起部72bの一端には、支点部7
2cが形成されている。支点部72cは、コイルバネ7
3を挿入するように、突起部72bよりも肉厚であり、
また、壁部71c,71dに形成された穴よりも大きな
径の穴を有している。さらに、突起部72bの一部に
は、コイルバネ73の端部を引っかけるための引っかけ
部72dが形成されている。
【0076】コイルバネ73の中央にレバー72の肉厚
な支点部72cを挿入し、壁部71c,71dの間に配
置する。さらに、壁部71c,71dに形成された穴及
び肉厚な支点部72cを貫通する穴の中に、ピン74を
挿入することにより、レバー72は、本体71に対し
て、回動自在に連結される。コイルバネ73の一端は、
レバー72の引っかけ部72dと係合し、他端は、本体
71によって係止されており、レバー72を本体71か
ら押し上げるように附勢している。
【0077】図10は、図8において説明したように、
レバー72の押え部72aがスラットカーテンによって
押さえつけられている状態を示しており、また、図11
は、スラットカーテンによる押さえつけ力から開放され
てフリーの状態となり、レバー72が、コイルバネ73
のバネ力によって、本体71から押し上げられた状態を
示している。
【0078】次に、図12を用いて、本実施形態による
下限停止装置を用いた巻胴の停止状態について説明す
る。
【0079】スラットカーテン2が巻戻され、シャッタ
が全閉状態になると、押え板72aは、スラットカーテ
ン2の圧接力から開放され、巻バネ73の力によって、
巻胴3との接触から開放され、フリーの状態となる。押
え板72aがフリー状態で、巻胴3が回転すると、レバ
ー72の突起部72bが化粧ブラケットに固定された停
止板79に係合して、巻胴3の回転を停止することによ
り、シャッタの全閉後に巻胴3が更に回転することを防
止している。これによって、シャッタの全閉後の巻胴の
回転を停止して、スラットカーテンが逆巻状態となり、
スラットカーテンが破損することを回避することができ
る。
【0080】スラットカーテン2を巻取ることにより、
押え板72aはスラットカーテン2に巻込まれ、巻胴3
の側に押し付けられる。従って、シャッタの開放時に
は、突起部72bは、停止板79とは係合しなくなるた
め、スラットカーテン2の巻取り動作を継続して、スラ
ットカーテン2を全開にすることができる。
【0081】以上説明したように、下限停止装置を用い
ることにより、シャッタの全閉後の巻胴の回転を停止し
て、スラットカーテンが逆巻状態となることを防止でき
る。また、後述する例とは異なり、本実施形態において
は、下限停止装置は巻胴に固定されているため、下限停
止装置の取付に際して、プーリー等が邪魔となることは
なく、一般に用いられているプーリーをそのまま用いる
ことができ、製作コストを低減することができる。
【0082】次に、図13及び図14を用いて、本発明
の一実施形態によるシャッタに用いる第2の例に係る下
限停止装置の構成について説明する。
【0083】図13に示すように、巻胴3の右側の端部
にはパイプエンド軸及び大プーリー20aが差し込ま
れ、ビス等で固定されている。パイプエンド軸の中央に
は回転軸3bが一体的に形成され、巻胴3はこの回転軸
3bが軸受13bに挿入されることにより回転自在に支
持されている。軸受13bの外輪は、軸受けホルダ14
bによってそれぞれ固定されている。軸受ホルダ14b
は、シャッタケース12の側板を構成する化粧ブラケッ
ト12bの内側に固定されている。
【0084】大プーリー20aの側面には、下限停止装
置70Aが取り付けられている。下限停止装置70Aの
本体71Aが大プーリー20aに固定されている。本体
71Aとレバーの押え板72Aとの間には、巻バネ73
Aが懸架されている。押え板72Aは、大プーリー20
aに形成された開口20bを貫通して、巻胴3の軸方向
に延在しており、スラットカーテン2が巻胴3に巻取ら
れている状態では、図13に示すように、巻バネ73の
附勢力に抗して、スラットカーテン2によって巻胴3に
圧接されている。スラットカーテン2が巻戻され、シャ
ッタが全閉状態になると、押え板72Aは、スラットカ
ーテン2の圧接力から開放され、巻バネ73Aの力によ
って、巻胴3との接触から開放され、フリーの状態とな
る。一方、化粧ブラケット12bには、停止板79が固
定されている。押え板72Aがフリー状態で、巻胴3が
回転すると、押え板72Aが停止板79に係合して、巻
胴3の回転を停止することにより、シャッタの全閉後に
巻胴3が更に回転することを防止している。
【0085】なお、下限停止装置70は、巻胴3の一端
側に設けているが、両端に設けるようにしてもよいもの
である。両端に下限停止装置を設けることにより、押さ
え板と停止板の係合時のショックを半減することができ
る。
【0086】また、下限停止装置70を巻胴3の一端側
にのみ設ける場合には、図1に示したように、操作ロー
プユニット60を用いて巻胴3を駆動する側,即ち、大
プーリー20の側に設けることが効果的である。このよ
うにすることによって、大プーリー側から巻胴を巻戻そ
うとする力を効果的に遮ることができる。
【0087】以上説明したように、下限停止装置を用い
ることにより、シャッタの全閉後の巻胴の回転を停止し
て、スラットカーテンが逆巻状態となることを防止でき
る。また、本実施形態においては、下限停止装置は大プ
ーリーに固定されているため、巻胴の右端部と化粧ブラ
ケットの間の距離を短くできる。従って、下限停止装置
を装着しても、図7に示した例に比べてシャッタ全体の
幅を狭くすることができ、コンパクト化が可能である。
【0088】次に、図15〜図23を用いて、本実施形
態に用いる防犯ロック装置について説明する。最初に、
図15及び図16を用いて、本実施形態に用いる防犯ロ
ック装置の全体的構成について説明する。なお、図16
は、図15のB−B矢視図である。
【0089】図15に示すように、本実施形態による防
犯ロック装置80は、ツメ部品81と、飲込口82とか
ら構成されている。ツメ部品81は、スラットカーテン
の上端スラット4aの側端部から上端スラット4aの内
部にその端部が挿入され、リベット止めされている。ツ
メ部品81の端部には、係合部81aが係合されてい
る。係合部81aの詳細形状については、図16を用い
て説明するが、ツメ部品81の右端部において、図面の
手前側に垂直に立ち上がった三角形状の部材であり、ツ
メ部品81と一体的に形成されている。上端スラット4
aの上部は、図1に示した吊り金具15の端部の吊り部
15aが係合している。
【0090】飲込口82は、スラットカーテンの両側端
部をガイドするガイドレール1の上端に取り付けられて
おり、スラットカーテンをガイドレール1に導き易くす
るためのものである。飲込口82の一部に形成された横
ブレ制限部82aは、スラットカーテンの両側端部の側
面と接触して、スラットカーテンの開閉時に、スラット
カーテンが横ブレをするを防止する。飲込口82は、さ
らに、スラットカーテンの案内をする案内壁と、ツメ部
品81の係合部81aと係合して防犯機能を有する段差
部を備えているが、この点については、図16を用いて
説明する。
【0091】図16において、ガイドレール1によって
案内されるスラットカーテンの上端スラット4aと巻胴
3は、吊り金具15によって連結されている。吊り金具
15の一端部には、吊り部15aが設けられており、こ
の吊り部15aが、上端スラット4aの上部と係合して
いる。吊り金具15の他端部は、固定点Pにおいて巻胴
3に固定されている。
【0092】上端スラット4aの内部には、ツメ部品8
1の端部が挿入され、固定されている。ツメ部品81の
端部には、三角形状の部材である係合部81aがツメ部
品81と一体的に形成されている。
【0093】なお、一般的なスチールスラットのような
単板スラットの場合には、ツメ部品は、スラットの内壁
にリベット等で接合される。
【0094】飲込口82は、スラットカーテンの両側端
部をガイドするガイドレール1の上端に取り付けられて
いる。飲込口82には、屋外側に位置する案内壁82b
と、この案内壁に対向して設けられており、室内側に位
置する案内壁82cを有している。案内壁82b,82
cは、互いに滑らかな曲面を有している。対向して配置
された案内壁82b及び案内壁82cの上端側における
隔たりは、下端側における隔たりよりも大きくなってお
り、その間に導かれる上端スラット4a及びその下に接
続されたスラットから構成されるスラットカーテンがガ
イドレール1にスムーズに導かれるように案内する。
【0095】さらに、飲込口82には、巻胴の中心から
遠い側である屋外側に位置する段差部82p,82r
と、巻胴の中心から近い側である室内側に位置する段差
部82qが設けられている。段差部82p,82rは、
ツメ部品81の係合部81aと係合して、スラットカー
テンを屋外から開かれることを防止する。また、段差部
82qは、上端スラット4aの下端部と係合して、上端
スラットをより確実に飲込口82に係合するように作用
する。段差部82p,82q,82r及びツメ部品81
による防犯ロック機能については、図17〜図20を用
いて後述する。
【0096】次に、図17〜図20を用いて、本実施形
態に用いる飲込口の構成について説明する。なお、図1
9は、図18のC−C断面図であり、図20は、図18
のD−D断面図であり、それぞれの図において、破線部
分は、飲込部及び防犯ロック部を参考のために図示して
いる。
【0097】図17及び図18において、本実施形態に
よる飲込口82は、飲込部82Xと防犯ロック部82Y
を備えている。飲込部82Xは、スラットカーテンの両
側端部と接触して、上端スラット及びその下に接続され
たスラットから構成されるスラットカーテンがガイドレ
ールにスムーズに導かれるようにガイドする部分であ
る。また防犯ロック部82Yは、ツメ部品の係合部と係
合して、スラットカーテンを屋外から開かれることを防
止する部分である。
【0098】次に、図19及び図20を用いて、本実施
形態による飲込口82の飲込部82Xと防犯ロック部8
2Yの断面形状について説明する。最初に、図19を用
いて、防犯ロック部82Yの断面形状について説明す
る。飲込口82の防犯ロック部82Yは、巻胴の中心か
ら遠い側である屋外側に位置する段差部82p,83r
と、巻胴の中心から近い側である室内側に位置する段差
部82qが設けられている。段差部82p,83rは、
ツメ部品81の係合部81aと係合して、スラットカー
テンを屋外から開かれることを防止する。また、段差部
82qは、上端スラット4aの下端部と係合して、上端
スラットをより確実に飲込口82に係合するように作用
する。
【0099】なお、巻胴に対するスラットカーテンの巻
取り方向が図16に示すような外巻(シャッタを開く際
に、巻胴が反時計方向に回転するもの)タイプにおいて
は、屋外側に2つの段差部を形成し、室内側に1つの段
差部を形成しているが、内巻(図16に示す方向から見
て、シャッタを開く際に、巻胴が時計方向に回転するも
の)タイプにおいては、巻胴の中心から遠い側である室
内側に2つの段差部を形成し、巻胴の中心から近い側で
ある屋外側に1つの段差部を形成する。
【0100】次に、図20を用いて、飲込部82Xの断
面形状について説明する。飲込口82の飲込部82X
は、屋外側に位置する案内壁82bと、この案内壁に対
向して設けられており、室内側に位置する案内壁82c
を有している。案内壁82b,82cは、互いに滑らか
な曲面を有している。対向して配置された案内壁82b
及び案内壁82cの上端側における隔たりは、下端側に
おける隔たりよりも大きくなっており、その間に導かれ
る上端スラット4a及びその下に接続されたスラットか
ら構成されるスラットカーテンがガイドレール1にスム
ーズに導かれるように案内する。
【0101】次に、図21及び図22を用いて、本実施
形態によるシャッタに用いる防犯ロック装置の動作につ
いて説明する。
【0102】最初に、図21を用いて、本実施形態によ
るシャッタに用いる防犯ロック装置のロック動作状態に
ついて説明する。スラットカーテンは全閉状態となって
おり、全てのスラットは巻胴3から巻戻されている。そ
の状態では、スラットカーテンの上端スラット4aは、
飲込口82付近に位置している。
【0103】吊り金具15は、バネ鋼によって形成され
ており、一端が巻胴3に固定されており、他端がスラッ
トカーテン2の上端スラット4aに固定されているた
め、吊り金具15の復元力によってスラットカーテンを
巻胴3から遠い側(屋外側)に押付ける押付け力F2
が、常時、上端スラット4aの上部に作用している。そ
して、上端スラットを常時巻胴3の中心から遠い側の段
差部83pに押し付けている。そこに、屋外からシャッ
タを開けようとする力F1が働くと、上端スラットの全
体を押し上げていく。すると、まず、ツメ部品81の係
合部81aが段差部83p又は段差部83rに係合す
る。更に、力F1が働くと、上端スラットは、ツメ部品
の係合部を支点として、下部が持ち上がり、段差部83
qでこちらも係合する。これにより、上端スラットは、
確実に防犯ロック部に係合して、スラットカーテンの開
放を阻止する。
【0104】また、スラットカーテンを構成するスラッ
トの高さは、種々のものがあるため、スラットカーテン
の全閉状態における飲込口82に対する上端スラット4
aの位置関係は色々な場合がある。例えば、全閉状態に
おいて、上端スラット4aの上部が図示の状態よりも下
がるような場合においては、スラットカーテンを押上げ
る力が作用すると、上端スラット4aの上部は、段差部
82rと係合することにより、スラットカーテンの押上
げを防止することができる。
【0105】次に、図22を用いて、シャッタに用いる
防犯ロック装置の室内側からの解除動作について説明す
る。シャッタの開閉は、室内側から操作ロープを操作す
ることにより行われる。操作ロープを操作すると、巻胴
3は、矢印R方向に回動して、吊り金具15を巻取り始
める。その結果、飲込口82の段差部82pとツメ部品
81の係合部81aとの係合は解かれ、上端スラット4
a及びスラットは、巻胴3に巻取られて、スラットカー
テン2が巻胴3に巻取られ、シャッタが開かれる。
【0106】次に、図23及び図24を用いて、本実施
形態におけるツメ部品の上端スラットへの取付位置につ
いて説明する。
【0107】図23は、ツメ部品81を上端スラット4
aの上部側に取り付けた状態を示している。また、図2
4は、ツメ部品81を上端スラット4aの下部側に取り
付けた状態を示している。ツメ部品81は、上端スラッ
ト4aの側端部から挿入してリベット止めされる。
【0108】上述したように、スラットカーテンを構成
するスラットの働き高さは種々のものがある。一方、シ
ャッタの開口部の大きさに応じてスラットカーテンに使
用されるスラットの枚数も異なるため、ツメ部品81と
飲込口の段差部の位置関係も種々の場合が有り得る。こ
れらの位置関係の相違に対しては、図21において説明
したように、段差部82p,82rを使い分けること、
及び上端スラットの上/下部への取付位置を選択するこ
とにより、同一部材、同一仕様スラットを用いても、ツ
メ部品の取付位置を自由に選択して、スラットを規格化
することができ、種々の位置関係に容易に対応すること
ができる。
【0109】なお、上端スラット4aに固定されたツメ
部品81と飲込口80に設けられた段差部82p,82
q,82rによって構成される防犯ロック装置は、図1
に示すように、上端スラット4aの両端に設けられる。
これによって、屋外からスラットカーテンを押し上げて
開放しようとすることを強固に妨げることができる。
【0110】以上のようにして、ツメ部品と段差部によ
って構成される防犯ロック装置を用いることによって、
わざわざをいわゆる鍵のようなロック機構を手動で操作
する手間がいらずに、スラットカーテンを室内側から操
作ロープを用いて操作して全閉状態とするだけで容易に
ロック機構を機能させることができる。
【0111】なお、本実施形態によるシャッタとして
は、エアースリットタイプのスラットを使用したシャッ
タにも適用することができる。エアースリットタイプの
スラットを使用したシャッタに使用した場合において
は、スラットカーテンを巻取って、シャッタの全閉状態
から全開状態に移行する際に、全閉→エアースリットの
一部開放→エアースリットの全開放→エアースリットの
全開放の状態におけるスラットカーテンの途中停止→全
開の状態まで、操作ロープの操作により自由にコントロ
ールすることができる。スラットカーテンの一部を開放
した途中停止状態にしても逆回転防止装置を用いている
ので、スラットカーテンが自重で閉じることはない。
【0112】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、小型な開口部に用いるものであって、しかも、バラ
ンス装置を用いないシャッタにおいて、操作ロープユニ
ットと巻胴の間に逆方向回転防止装置を設けることによ
り、シャッタの荷重が操作ロープ側に掛かることがない
ため、操作が容易でしかも安全性の向上することができ
る。
【0113】また、下限停止装置を用いることにより、
シャッタの全閉動作時の操作ロープの操作し過ぎによる
スラットカーテンの逆巻状態を防止してシャッタの破損
を防止することができる。
【0114】さらに、防犯ロック装置を用いることによ
り、ロック動作を行うことなく、通常のシャッタの全閉
操作を行うだけで、ロック機構を動作できるため、シャ
ッタの操作が容易となる。また、特別なロック装置を設
けること無く、屋外側からシャッタを不正に開けられる
ことが防止でき、高い防犯性能を確保できる。
【0115】
【発明の効果】本発明によれば、小型な開口部に用いる
ものであって、しかも、バランス装置を用いないシャッ
タにおいて、操作が容易でしかも安全性の向上すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるシャッタの外観を示
す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態によるシャッタの詳細構造
を示す平面図である。
【図3】本発明の一実施形態によるシャッタの詳細構造
を示すものであり、図2のA−A矢視図である。
【図4】本発明の一実施形態によるシャッタの詳細構造
を示すものであり、図2を室内側から見た部分正面図で
ある。
【図5】本発明の一実施形態によるシャッタに用いる逆
方向回転防止装置の断面図である。
【図6】本発明の一実施形態によるシャッタに用いる逆
方向回転防止装置の分解組立図である。
【図7】本発明の一実施形態によるシャッタの巻胴に下
限停止装置を取り付けた状態を室内側から見て示した拡
大正面図である。
【図8】本発明の一実施形態によるシャッタの巻胴に下
限停止装置を取り付けた状態を示しており、図7の右側
面図である。
【図9】本発明の一実施形態によるシャッタの巻胴に取
り付ける下限停止装置の平面図である。
【図10】本発明の一実施形態によるシャッタの巻胴に
取り付ける下限停止装置を示し、図9の右側面図であ
る。
【図11】本発明の一実施形態によるシャッタの巻胴に
取り付ける下限停止装置を示し、動作状態における下限
停止装置を示す右側面図である。
【図12】本発明の一実施形態による下限停止装置を用
いた巻胴の停止状態を説明する側面図である。
【図13】本発明の一実施形態によるシャッタの巻胴に
第2の例に係る下限停止装置を取り付けた状態を室内側
から見て示した拡大正面図である。
【図14】本発明の一実施形態によるシャッタの巻胴に
第2の例に係る下限停止装置を取り付けた状態を示して
おり、図13の右側面図である。
【図15】本発明の一実施形態によるシャッタに用いる
防犯ロック装置の示す部分断面の正面図である。
【図16】本発明の一実施形態によるシャッタに防犯ロ
ック装置を取り付けた使用状態を示す部分断面の側面図
である。
【図17】本発明の一実施形態によるシャッタに用いる
飲込口の平面図である。
【図18】本発明の一実施形態によるシャッタに用いる
飲込口の正面図である。
【図19】本発明の一実施形態によるシャッタに用いる
飲込口の右側部分の断面図である。
【図20】本発明の一実施形態によるシャッタに用いる
飲込口の左側部分の断面図である。
【図21】本発明の一実施形態によるシャッタに用いる
防犯ロック装置のロック動作状態を示す側面図である。
【図22】本発明の一実施形態によるシャッタに用いる
防犯ロック装置の通常の解除動作状態を示す側面図であ
る。
【図23】本発明の一実施形態によるシャッタにおける
防犯ロック装置として用いるツメ部品の上端スラットへ
の第1の取付状態を示す正面図及び側面図である。
【図24】本発明の一実施形態によるシャッタにおける
防犯ロック装置として用いるツメ部品の上端スラットへ
の第2の取付状態を示す正面図及び側面図である。
【符号の説明】
1 ガイドレール 2 スラットカーテン 3 巻胴 4 スラット 4a 上端スラット 4b 下端スラット 10 操作装置 12 シャッタケース 15 吊り金具 20 大プーリー 25 タイミングベルト 30 小プーリー 40 タイミングベルト 41 スペーサパイプ 45 操作ユニット軸 50 逆方向回転防止装置 60 操作ロープユニット 61 ローププーリー 63 導管 64 操作ロープ 70 下限停止装置 72 レバー 72a 押さえ板 79 停止板 80 防犯ロック装置 81 ツメ部品 81 係合部 82 飲込口 82p,82q,82r 段差部

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スラットカーテンを巻取り・巻出す巻胴
    と、この巻胴を回転操作する手動操作手段とを備えたシ
    ャッタにおいて、 前記手動操作手段と前記巻胴の間に配置され、前記手動
    操作手段から与えられる操作力を前記巻胴に伝達すると
    ともに、前記巻胴側から与えられる力の前記手動操作手
    段側への伝達を阻止する逆方向回転防止手段を備え、 前記手動操作手段は、前記巻胴を室内側で回転操作する
    操作ロープを有することを特徴とするシャッタ。
  2. 【請求項2】請求項1記載のシャッタにおいて、さら
    に、 前記手動操作手段を操作して、前記スラットカーテンを
    全閉状態にした際に、前記手動操作手段の前記操作ロー
    プのさらなる操作による前記巻胴の回転動作を停止する
    下限停止手段を備えたことを特徴とするシャッタ。
  3. 【請求項3】請求項2記載のシャッタにおいて、 前記下限停止手段は、前記巻胴とともに回転するレバー
    と、前記巻胴を回動自在に支持する固定部材側に取り付
    けられた停止板とから構成され、 前記レバーは、前記スラットカーテンが前記巻胴に巻取
    られることによって前記巻胴に押し付けられるととも
    に、前記巻胴から巻戻されることによって前記巻胴への
    押付けから開放されて前記停止板に係合して、前記巻胴
    の回転を停止することを特徴とするシャッタ。
  4. 【請求項4】請求項3記載のシャッタにおいて、 前記レバーは、前記巻胴に固定された本体に対してバネ
    部材を介して取り付けられていることを特徴とするシャ
    ッタ。
  5. 【請求項5】請求項3記載のシャッタにおいて、 前記レバーは、前記手動操作手段からの操作力が伝達さ
    れるとともに前記巻胴に固定された回転駆動部材に固定
    された本体に対してバネ部材を介して取り付けられてい
    ることを特徴とするシャッタ。
  6. 【請求項6】請求項2記載のシャッタにおいて、 前記下限停止手段は、少なくとも、前記手動操作手段か
    らの操作力が伝達される前記巻胴に伝達される前記巻胴
    の駆動端側に備えられていることを特徴とするシャッ
    タ。
  7. 【請求項7】請求項1記載のシャッタにおいて、さら
    に、 前記スラットカーテンを全閉状態にした際に、前記スラ
    ットカーテンに対して屋外から作用するスラットカーテ
    ンの開放方向の作用力に対して、前記スラットカーテン
    の上部側が係止して防犯機能を有する防犯ロック手段を
    備えたことを特徴とするシャッタ。
  8. 【請求項8】請求項7記載のシャッタにおいて、 前記スラットカーテンの上端スラットは、前記巻胴から
    バネ性を有する吊り金具によって取り付けられ、 前記防犯ロック手段は、前記スラットカーテンの最上部
    に位置する上端スラットの両端部に取り付けられ、突起
    部を有する2個のツメ部品と、上記スラットカーテンの
    両端を案内する左右のガイドレールのそれぞれの上端に
    取り付けられ、段差部を有する2個の飲込口とから構成
    され、 前記スラットカーテンの全閉状態において、前記スラッ
    トカーテンに対して屋外から作用するスラットカーテン
    の開放方向の作用力及び前記吊り金具の復元力によっ
    て、前記突起部が前記段差部に係合して、前記スラット
    カーテンの開放を阻止することを特徴とするシャッタ。
  9. 【請求項9】請求項8記載のシャッタにおいて、 前記段差部は、前記飲込口の内側であって、前記巻胴の
    中心から遠い側と近い側にそれぞれに形成されているこ
    とを特徴とするシャッタ。
  10. 【請求項10】請求項8記載のシャッタにおいて、 前記段差部は、前記飲込口の内側であって、前記巻胴の
    中心から遠い側に少なくとも1ヶ所形成されていること
    を特徴とするシャッタ。
  11. 【請求項11】請求項8記載のシャッタにおいて、 前記ツメ部品の前記上端スラットに対する取付ヶ所を変
    更可能であることを特徴とするシャッタ。
  12. 【請求項12】請求項1記載のシャッタにおいて、 前記巻胴と前記逆方向回転防止手段との間には、プーリ
    ーとタイミングベルトの組合せ若しくはスプロケットと
    ローラーチェーンとの組合せによって構成され、前記手
    動操作手段の操作力を2つの上記プーリー若しくはスプ
    ロケットの直径の差により前記巻胴に減速して伝達する
    操作力伝達手段を備え、 この操作力伝達手段による前記逆方向回転防止手段から
    前記巻胴側への操作力の減速比率を、1:2.5乃至
    1:5としたことを特徴とするシャッタ。
  13. 【請求項13】請求項1記載のシャッタにおいて、 前記手動操作手段を、前記巻胴の両端部の内側に配置し
    たことを特徴とするシャッタ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002276265A (ja) * 2001-03-19 2002-09-25 Oiles Ind Co Ltd ブラインド装置と窓枠との構造
JP2011132806A (ja) * 2011-04-04 2011-07-07 Oiles Eco Corp ブラインド装置と窓枠との構造
JP2016069940A (ja) * 2014-09-30 2016-05-09 三和シヤッター工業株式会社 シャッターカーテンの開放防止構造

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