JP3233729U - 障害物検知停止装置及び遮蔽装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】遮蔽材を開閉させるコードを直引き操作する遮蔽装置に対して、遮蔽材の移動を妨げる障害物の有無を検知し当該遮蔽材の移動を停止可能とする障害物検知停止装置、及び遮蔽装置を提供する。
【解決手段】本考案の障害物検知停止装置6は、遮蔽材(スラット)3を移動させるための当該複数本のコード(昇降コード)C1、C2、C3のうち、少なくとも1本のコードが他のコードに対し遅延又は弛みが生じたか否かを検知し、当該遅延又は弛みを検知した際に当該複数本のコードの全ての移動を停止させるよう移動抵抗を付与する。
【選択図】図6

Description

本考案は、遮蔽材を開閉させるコードを直引き操作する横型ブラインド等の遮蔽装置に設けられ、遮蔽材の移動を妨げる障害物の有無を検知し当該遮蔽材の移動を停止させる障害物検知停止装置、及び遮蔽装置に関する。
従来、駆動軸の回転に伴って回転する巻取軸から昇降コードを吊下して遮蔽材を支持し、巻取軸によって昇降コードを巻き取り、或いは巻き戻すことにより遮蔽材を昇降させる遮蔽装置において、遮蔽材の移動を妨げる障害物の有無を検知し当該遮蔽材の移動を停止させる障害物検知停止装置を設ける技法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示される障害物検知停止装置は、当該巻取軸に相対回転可能にカムクラッチ機構を設け、当該巻取軸とカムクラッチ機構との相対回転に基づいて障害物の有無を検知し当該遮蔽材の移動を停止させる構造となっている。
このように、従来の障害物検知停止装置は、駆動軸の回転に伴って回転する巻取軸を備えた遮蔽装置に対して設けられる。
特開2007−192021号公報
上述したように、従来の障害物検知停止装置は、駆動軸の回転に伴って回転する巻取軸を備えた遮蔽装置に対して設けられる。
しかし、遮蔽材を開閉させるコードを直引き操作する遮蔽装置では、当該巻取軸が設けられていないため、従来構造の障害物検知停止装置を適用できなかった。
このため、遮蔽材を開閉させるコードを直引き操作する遮蔽装置に対して、遮蔽材の移動を妨げる障害物の有無を検知し当該遮蔽材の移動を停止させる技法が望まれる。
本考案の目的は、上述の問題に鑑みて、遮蔽材を開閉させるコードを直引き操作する遮蔽装置に対して、遮蔽材の移動を妨げる障害物の有無を検知し当該遮蔽材の移動を停止させる障害物検知停止装置、及び遮蔽装置を提供することにある。
本考案の障害物検知停止装置は、遮蔽材の移動に係る障害物の有無を検知し当該遮蔽材の移動を停止可能とする障害物検知停止装置であって、前記遮蔽材を移動させるための複数本のコードのうち、少なくとも1本のコードが他のコードに対し遅延又は弛みが生じたか否かを検知する検知手段と、当該遅延又は弛みを検知した際に当該複数本のコードの全ての移動を停止させるよう移動抵抗を付与する移動抵抗付与手段と、を備えることを特徴とする。
また、本考案の障害物検知停止装置において、前記検知手段は、当該複数本のコードのうち、予め定めた1本のコードを基準に他のコードに遅延が生じたか否かを検知する手段を有することを特徴とする。
また、本考案の障害物検知停止装置において、前記検知手段は、当該複数本のコードの各々について弛みが生じたか否かを検知する手段を有することを特徴とする。
また、本考案の障害物検知停止装置において、当該複数本のコードに対し当該遅延又は弛みの非検知時には制動力を付与せず、当該遅延又は弛みの検知時に制動力を付与するよう作動する制動手段を更に備えることを特徴とする。
また、本考案の障害物検知停止装置において、当該複数本のコードにおける少なくとも一方向の移動に対し所定速度以下となるよう制動する第2の制動手段を更に備えることを特徴とする。
また、本考案の障害物検知停止装置において、前記移動抵抗付与手段は、当該移動抵抗を付与した状態を外部操作で解除されるように構成されていることを特徴とする。
また、本考案の障害物検知停止装置において、前記移動抵抗付与手段は、当該移動抵抗を付与した状態を自動復帰で解除されるように構成されていることを特徴とする。
また、本考案の障害物検知停止装置において、前記検知手段は、当該複数本のコードの各々を分離して部分的に又は周回させて巻き付け当該複数本のコードの移動に応じて回転するドラムと、前記ドラムに対し各コード位置で回動可能に軸支され、付勢手段による付勢力又は遠心力で当該遅延又は弛みを検知する第1の部位を含む回動片とを有し、前記移動抵抗付与手段は、当該遅延又は弛みを検知した際に前記回動片の第2の部位を噛合させ当該複数本のコードの全ての移動を停止させるよう移動抵抗を付与する制動歯付き軸を有することを特徴とする。
また、本考案の障害物検知停止装置において、前記検知手段は、当該複数本のコードのうち第1のコードを案内する第1の案内ローラーと、当該複数本のコードのうち第2のコードを案内する第2の案内ローラーと、前記第2のコードの遅延又は弛みを前記第1及び第2の案内ローラーの回転差で検知する手段とを有し、前記移動抵抗付与手段は、当該遅延又は弛みを検知した際に前記第1及び第2の案内ローラーの回転をロックすることにより当該複数本のコードの全ての移動を停止させるよう移動抵抗を付与する手段を有することを特徴とする。
また、本考案の障害物検知停止装置において、前記検知手段は、当該複数本のコードの各々に当接して、付勢手段による付勢力又は自重で当該遅延又は弛みを検知する第1の部位を含むラチェットアームを有し、前記移動抵抗付与手段は、当該遅延又は弛みを検知した際に前記ラチェットアームの第2の部位を噛合させ当該複数本のコードの全ての移動を停止させるよう移動抵抗を付与するラチェット歯車付きドラムを有することを特徴とする。
更に、本考案の遮蔽装置は、遮蔽材を吊下げ、昇降させる為の複数本のコードの移動に基づき、該複数本のコードの移動に対する制動を可能とする制動手段を備えた遮蔽装置において、前記遮蔽材の降下に係る障害物の有無を検知し当該遮蔽材の降下を停止可能とする障害物検知停止装置を備えることを特徴とする。
また、本考案の遮蔽装置において、前記障害物検知停止装置は、前記遮蔽材の下端に設けられ前記複数本のコードにより昇降可能とするボトムレールと、前記制動手段との間に設けられ、該複数本のコードのいずれかのテンションの喪失を検知して前記複数本のコードの移動を阻止することを特徴とする。
また、本考案の遮蔽装置において、前記障害物検知停止装置は、前記遮蔽材の下端に設けられ前記複数本のコードにより昇降可能とするボトムレールと、前記複数本のコードの一部に設けられるコードイコライザー又は錘部材との間に設けられ、該複数本のコードのいずれかのテンションの喪失を検知して前記複数本のコードの移動を阻止することを特徴とする。
更に、本考案の遮蔽装置は、本考案の障害物検知停止装置を備えることを特徴とする。
本考案によれば、遮蔽材を開閉させるコードを直引き操作する遮蔽装置に対して、遮蔽材の移動を妨げる障害物の有無を検知し当該遮蔽材の移動を停止させることができ、操作の安全性を向上させることができる。また、本考案によれば、独立した小型のユニットとして構成できるため、任意の箇所に配設することができ、省スペース化が可能となる。
本考案による各実施形態の障害物検知停止装置を備える遮蔽装置としての横型ブラインドの概略構成を示す正面図である。 本考案による第1実施形態の障害物検知停止装置の概略構成を示す斜視図である。 本考案による第1実施形態の障害物検知停止装置の概略構成を示す分解斜視図である。 本考案による第1実施形態の障害物検知停止装置における回動片周辺の概略構成を示す分解斜視図である。 (a),(b)は、それぞれ本考案による第1実施形態の障害物検知停止装置における動作を概略的に示す正面断面図である。 (a),(b)は、それぞれ本考案による第1実施形態の障害物検知停止装置を備える遮蔽装置としての横型ブラインドの動作を概略的に示す正面図である。 (a),(b)は、それぞれ本考案による第1実施形態の障害物検知停止装置の変形例1の構成及び動作を概略的に示す正面図である。 (a),(b)は、それぞれ本考案による第1実施形態の障害物検知停止装置の変形例2の構成及び動作を概略的に示す正面図である。 (a),(b)は、それぞれ本考案による第1実施形態の障害物検知停止装置の変形例3の構成及び動作を概略的に示す正面図である。 本考案による第2実施形態の障害物検知停止装置の概略構成を示す斜視図である。 本考案による第2実施形態の障害物検知停止装置の概略構成を示す分解斜視図である。 (a),(b)は、それぞれ本考案による第2実施形態の障害物検知停止装置における第2案内ローラーの概略構成及び動作を示す側面図である。 (a),(b)は、それぞれ本考案による第2実施形態の障害物検知停止装置における非ロック時の動作を示す側面図及び部分的な上面図である。 (a),(b)は、それぞれ本考案による第2実施形態の障害物検知停止装置におけるロック時の動作を示す側面図及び部分的な上面図である。 (a),(b)は、それぞれ本考案による第2実施形態の障害物検知停止装置を備える遮蔽装置としての横型ブラインドの動作を概略的に示す正面図である。 本考案による第2実施形態の障害物検知停止装置の変形例の概略構成を示す分解斜視図である。 (a),(b)は、それぞれ本考案による第2実施形態の障害物検知停止装置の変形例における非ロック時及びロック時の動作を示す側面図である。 (a),(b)は、それぞれ本考案による第2実施形態の障害物検知停止装置の変形例を備える遮蔽装置としての横型ブラインドの動作を概略的に示す正面図である。 (a),(b)は、それぞれ本考案による第3実施形態の障害物検知停止装置の概略構成を示す側面図及び部分的な上面図である。 本考案による第3実施形態の障害物検知停止装置の動作を示す図である。 (a),(b)は、本考案による第3実施形態の障害物検知停止装置の変形例におけるラチェット機構の概略構成及び動作を示す正面図である。
以下、図面を参照して、本考案による各実施形態の障害物検知停止装置を説明する。尚、本願明細書中、図1に示す遮蔽装置として構成される横型ブラインドの正面図に対して、図示上方及び図示下方をそれぞれ上方向(又は上側)及び下方向(又は下側)と定義し、図示左方向を横型ブラインドの左側、及び、図示右方向を横型ブラインドの右側と定義して説明する。また、以下に説明する例では、図1に示す横型ブラインドの正面図に対して、視認する側を前側(又は室内側)、その反対側を後側(又は室外側)とする。
〔遮蔽装置〕
図1は、本考案による一実施形態の遮蔽装置として構成される横型ブラインドの概略構成を示す正面図である。本実施形態の横型ブラインドは、ヘッドボックス1の左右両端部の近傍及び略中央部から吊下するラダーコード2を介して多数段のスラット3が支持され、そのラダーコード2の下端にボトムレール4が吊下支持されている。
また、ヘッドボックス1の左右両端部の近傍から、それぞれ室外側のラダーコード2に併設して昇降コードC1,C3が垂下され、ヘッドボックス1の略中央部から、室内側のラダーコード2に併設して昇降コードC2が垂下される。その昇降コードC1,C2,C3の下端にボトムレール4が取着されている。
ヘッドボックス1内にはラダーコード2及び昇降コードC1,C2,C3を支持する支持部材5が配設され、この支持部材5には六角棒状の駆動軸13が挿通されている。
支持部材5にはチルトドラム51が回転可能に支持され、このチルトドラム51に駆動軸13が相対回転不能に挿通されている。従って、駆動軸13が回転されると、当該チルトドラム51が回転し、ラダーコード2により吊下支持された多数段のスラット3の角度が同位相で調節されるようになっている。尚、支持部材5には、ボトムレール4に一端をそれぞれ取着する昇降コードC1,C2,C3の各他端をヘッドボックス1内の長手方向へ案内するよう転向させる転向滑車52を設けるのが好適である。
ヘッドボックス1内の右端側には、チルト操作グリップ10に一端を取着したチルト操作棒9を垂下するチルト窓部11が形成されている。このチルト窓部11を介して、チルト操作棒9の他端は、ヘッドボックス1内のギヤ機構12に連結されている。また、ギヤ機構12は駆動軸13を連結しており、チルト操作棒9の回転が駆動軸13の回転へと伝達するよう構成されている。従って、チルト操作グリップ10を回転操作することで、駆動軸13にその回転を伝達し、支持部材5を介してラダーコード2により吊下支持された多数段のスラット3の角度を調節することができる。
ボトムレール4に一端を取着する昇降コードC1,C2,C3の各他端は、支持部材5を介してヘッドボックス1内の右端側に案内され、ヘッドボックス1内のストッパー装置15を介した後、ヘッドボックス1内に設置される本考案に係る障害物検知停止装置6、及び速度調整装置20に挿通されると、コード出口14から垂下されて、コードイコライザー8に連結される。
図1に示す例では、コード出口14から垂下される複数本の昇降コードC1,C2,C3の各末端を連結するコードイコライザー8の下端には操作コード7の一端が取着されている。操作コード7の他端はボトムレール4に取着されている。
ただし、複数本の昇降コードC1,C2,C3の垂下に係る変形例として、複数本の昇降コードC1,C2,C3の各末端をコード出口14から垂下せずに、チルト操作棒9内に案内しその下端部において、つまみに接続される構成とすることもできる。
図1に示す例では、操作コード7やコードイコライザー8、或いは複数本の昇降コードC1,C2,C3を操作してコード出口14から昇降コードC1,C2,C3をヘッドボックス1から引き出せば、ボトムレール4が引き上げられて、スラット3が上昇する。従って、昇降コードC1,C2,C3は、スラット3及びボトムレール4の上昇に伴う牽引を行う牽引コードとして作用する。
昇降コードC1,C2,C3の引出し操作を停止すれば、ストッパー装置15が作動して、スラット3及びボトムレール4の自重降下が防止される。また、ストッパー装置15の作動を解除すれば、スラット3及びボトムレール4はその自重に基づいて下降する。
このように、ストッパー装置15の作動解除でボトムレール4及びスラット3の自重でスラット3を自重降下させ、昇降コードC1,C2,C3を直接的に引くことでスラット3の上昇させる構成の横型ブラインドでは、そのスラット3の下降を円滑にかつ適当な速度で行い得るよう速度調整装置20を設けるのが好適である。
速度調整装置20は、速度調整対象のコード(図1に示す例では昇降コードC1,C2,C3)の移動速度を制限してスラット3の移動速度を一定値以下に制動する装置である。
例えば速度調整装置20を設置しない場合、下降操作時にコード出口14から垂下される昇降コードC1,C2,C3等から手を放すと、ストッパー装置15の作動解除でボトムレール4及びスラット3の自重により自由落下することになり、その際の下降音やボトムレール4の床面との衝突音が操作者に不快感を生じさせる。このため、本実施形態のように、速度調整装置20を設けることで、下降時のみ減速して制動力を働かせ減速して降下させることができる。
この速度調整装置20の作用によって、ボトムレール4及びスラット3の自重降下する際に、ボトムレール4を吊下支持している昇降コードC1,C2,C3には所定の張力が生じている。
このように本実施形態の横型ブラインドは、スラット3を昇降させる昇降コードC1,C2,C3を直引き操作する遮蔽装置として構成されるが、独立した小型のユニットとして構成される障害物検知停止装置6が設けられている。
障害物検知停止装置6は、スラット3の下降移動を妨げる障害物の有無を検知し当該スラット3の下降移動を停止させる機能を有し、特に、昇降コードC1,C2,C3のいずれかの弛みを検知することでスラット3の下降移動を妨げる障害物の有無を検知し、当該昇降コードC1,C2,C3の全ての移動を停止するようロックすることで当該スラット3の下降移動を停止させるようになっている。
図1に示す障害物検知停止装置6は、スラット3の下端に設けられ複数本の昇降コードC1,C2,C3により昇降可能とするボトムレール4と、その複数本の昇降コードC1,C2,C3の移動速度を制限しスラット3の降下速度を一定値以下に制動する速度調整装置20との間の複数本の昇降コードC1,C2,C3のテンションの喪失を検知して、複数本の昇降コードC1,C2,C3の移動を阻止するようになっている。これにより、障害物検知停止装置6は、スラット3の降下に係る障害物の有無を検知し当該スラット3の降下を停止可能としている。
ただし、速度調整装置20を設置しない場合でも、障害物検知停止装置6は、ボトムレール4と、複数本の昇降コードC1,C2,C3の一端部に設けられるコードイコライザー8との間に設けられているため、複数本の昇降コードC1,C2,C3のテンションの喪失を検知することができる。尚、このコードイコライザー8は、複数本の昇降コードC1,C2,C3の一部に設けられる錘部材として機能するものとしてもよい。
以下、具体的に、各実施形態の障害物検知停止装置6について変形例を含み、詳細に説明する。尚、各実施形態の障害物検知停止装置6の説明において、速度調整装置20を設ける代わりに速度調整機能付きとすることができる点についても個別に説明する。
〔第1実施形態の障害物検知停止装置〕
図2は、本考案による第1実施形態の障害物検知停止装置6の概略構成を示す斜視図であり、図3は、その分解斜視図である。また、図4は、本考案による第1実施形態の障害物検知停止装置6における回動片64周辺の概略構成を示す分解斜視図である。
図2及び図3に示すように、第1実施形態の障害物検知停止装置6は、フレーム61、ドラム62、制動歯付き軸63、及び回動片64を備える。
まず、ドラム62は、前後方向に延び中空部624を有する略円筒状の筒部623で構成され、筒部623上にフレンジで区分けされた複数のコード巻付部621を有し、各コード巻付部621の一部の周面に開口部622が設けられた構造を有している。
本例では各コード巻付部621の周面にそれぞれ昇降コードC1,C2,C3が少なくとも1周分巻き付けられている。そして、各コード巻付部621の周面には巻き付けられているそれぞれの昇降コードC1,C2,C3に対し摩擦を生じさせるローレットが刻設されている。このため、通常、昇降コードC1,C2,C3が移動すると、これに伴ってドラム62も回転するようになっている。ただし、遮蔽装置に対する障害物検知停止装置6の設置位置によっては、各コード巻付部621の周面に対して部分的に巻き付ける構成としてもよい。
ドラム62の中空部624には制動歯付き軸63が挿通される。制動歯付き軸63の両端はフレーム61の前後に起立する各支持部611に設けられた支持溝612に係合固定され、制動歯付き軸63はフレーム61に対し相対回転不能となっている。一方、ドラム62の両端はフレーム61の各支持部611に設けられた支持溝613に相対回転可能に支持される。フレーム61は、図1に示すヘッドボックス1内に固定される。
図4に示すように、ドラム62における各コード巻付部621の一部の周面に設けられた開口部622には一対の軸受部622aが設けられている。一対の軸受部622aは、回動片64の前後方向に突出する各軸部641を軸支し、当該開口部622内で回動片64を回動可能としている。
また、回動片64はコード巻付部621の形状に倣う曲面状の形状を有し、本例では回動片64の内側に、各軸部641に対し直線上のバネ軸642を有し、このバネ軸642に捩りコイルスプリング65が係着されている。捩りコイルスプリング65の一端65aは回動片64の壁部に設けられた係止ピン643に係合し、他端65bはコード巻付部621の内壁に係合している。これによって捩りコイルスプリング65は、回動片64の上端に位置する当接部644が当該開口部622からコード巻付部621の外方に突出し、回動片64の下端に位置する係止部645がコード巻付部621の内方に突出させる方向に常に付勢している。回動片64の下端に位置する係止部645は制動歯付き軸63の歯部と係合可能となっており、制動歯付き軸63の歯部と係合するときは、ドラム62のロックさせることができる。
このように構成された図2に示す第1実施形態の障害物検知停止装置6は、図5(a)に示すように、各コード巻付部621の周面に巻き付けられている昇降コードC1,C2,C3のいずれにおいても弛みが生じていないとき、回動片64が制動歯付き軸63の歯部と非係合の状態が維持され、昇降コードC1,C2,C3が移動すると、これに伴ってドラム62も回転する。
一方、図5(b)に示すように、ドラム62の各コード巻付部621の周面に巻き付けられている昇降コードC1,C2,C3のいずれかに弛みが生じると、回動片64が制動歯付き軸63の歯部と係合し、これによってドラム62の回転が阻止されロックする。ドラム62の回転がロックすると、各コード巻付部621の周面に巻き付けられている昇降コードC1,C2,C3全てに移動抵抗が生じ、これによって昇降コードC1,C2,C3の移動が阻止される。
従って、図2に示す第1実施形態の障害物検知停止装置6を設けた図1に示す横型ブラインドにおいて、図6(a)に示すように、スラット3及びボトムレール4の自重降下時に、障害物Obsによってその移動が妨げられた瞬間に、障害物検知停止装置6におけるドラム62の各コード巻付部621の周面に巻き付けられている昇降コードC1,C2,C3のいずれかに弛みが生じる。そして、障害物検知停止装置6は、この昇降コードC1,C2,C3のいずれかに生じた弛みを検知して、ドラム62の回転を阻止(ロック)し、昇降コードC1,C2,C3の移動を停止させる。
図2に示す第1実施形態の障害物検知停止装置6においては、図6(b)に示すように、障害物Obsが取り除かれると、昇降コードC1,C2,C3の弛みが解消され、障害物検知停止装置6によるロックが解除されて自動復帰するようになっている。
(変形例1)
図7(a),(b)は、それぞれ本考案による第1実施形態の障害物検知停止装置6の変形例1の構成及び動作を概略的に示す正面図である。尚、同様な構成要素には同一の参照番号を付している。上述した第1実施形態の障害物検知停止装置6の構成では、図3乃至5に示したように、捩りコイルスプリング65によって、回動片64の当接部644が当該開口部622からコード巻付部621の外方に突出し、回動片64の係止部645がコード巻付部621の内方に突出させる方向に常に付勢している例を説明した。一方、図7に示す変形例1では、捩りコイルスプリング65を不要とし、遠心力で作動させるよう構成した例である。好適には、図7に示すように、回動片64の上端を重くするために、肉厚を増すか、又は重り64aを設ける。
まず、図7(a)に示す変形例1の障害物検知停止装置6の非ロック時では、昇降コードC1,C2,C3の移動時に、昇降コードC1,C2,C3のいずれにおいても弛みが生じていない。このため、回動片64が制動歯付き軸63の歯部と非係合の状態が維持され、昇降コードC1,C2,C3が移動に伴ってドラム62も回転する。このため、開口部622に設けられている回動片64には回転時の遠心力がかかっている。
尚、図7(a)に示す非ロック時において、ボトムレール4の下限付近では昇降コードC1,C2,C3の張力は低くなるが、ボトムレール4の下限付近では低速回転であり回動片64にかかる遠心力は昇降コードC1,C2,C3のドラム62への締め付け力に打ち勝つほどの力はなく、回動片64の上端が開口部622から突出することは無い。
図7(a)の状態から、昇降コードC1,C2,C3のいずれかに弛みが生じると、図7(b)に示すように、回動片64の上端がその遠心力で当該開口部622からコード巻付部621の外方に突出し、回動片64の下端がコード巻付部621の内方に突出し、回動片64が制動歯付き軸63の歯部と係合し、これによってドラム62の回転が阻止されロックする。ドラム62の回転がロックすると、各コード巻付部621の周面に巻き付けられている昇降コードC1,C2,C3全てに移動抵抗が生じ、これによって昇降コードC1,C2,C3の移動が阻止される。
従って、図7に示す変形例1の障害物検知停止装置6を設けた図1に示す横型ブラインドにおいても、図6に示したように動作する。
(変形例2)
図8(a),(b)は、それぞれ本考案による第1実施形態の障害物検知停止装置6の変形例2の構成及び動作を概略的に示す正面図である。尚、同様な構成要素には同一の参照番号を付している。上述した第1実施形態の障害物検知停止装置6の構成では、図3乃至5に示したように、捩りコイルスプリング65によって、回動片64の当接部644が当該開口部622からコード巻付部621の外方に突出し、回動片64の係止部645がコード巻付部621の内方に突出させる方向に常に付勢している例を説明した。一方、図7に示す変形例2では、捩りコイルスプリング65を不要とし、且つ回動片64を、軸部641によって回動可能に支持され円弧状に湾曲したアーム646の両端にそれぞれ対を為す当接部644及び係止部645を持つ、概ね碇状の形状とし、遠心力で作動させるよう構成した例である。
本例の回動片64の軸部641は、ドラム62の内壁に設けられる軸受部622a(図8では図示略)によって回動可能に支持される。また、それぞれの昇降コードC1,C2,C3が巻き付けられる各コード巻付部621の一部の周面には、一対の当接部644がそれぞれ外方に突出可能とするよう、ほぼ軸対称となる対向配置で一対の開口部622が設けられている。そして、一方の開口部622にて本例の回動片64の一方の当接部644が突出すると、軸部641を中心に概ね碇状の形状を持つ回動片64全体が回動し、他方の開口部622では他方の当接部644が内方に移動して当該他方の当接部644の対を為す係止部645が制動歯付き軸63の歯部と係合可能となる。係止部645が制動歯付き軸63の歯部と係合するときは、ドラム62の回転をロックさせることができる。
まず、図8(a)に示す変形例2の障害物検知停止装置6の非ロック時では、昇降コードC1,C2,C3の移動時に、昇降コードC1,C2,C3のいずれにおいても弛みが生じていない。このため、回動片64におけるアーム646の両端の当接部644の双方が対応する開口部622から突出せず、アーム646の両端の当接部644に対を為す係止部645の双方が制動歯付き軸63の歯部と非係合の状態が維持され、昇降コードC1,C2,C3が移動に伴ってドラム62も回転する。このため、本例の回動片64には回転時の遠心力がかかっている。
図8(a)の状態から、昇降コードC1,C2,C3のいずれかに弛みが生じると、図8(b)の左図又は右図に示すように、その遠心力で一方の開口部622にて本例の回動片64の一方の当接部644が突出し、該一方の当接部644が突出すると、軸部641を中心に概ね碇状の形状を持つ回動片64全体が回動し、他方の開口部622では他方の当接部644が内方に移動して当該他方の当接部644の対を為す係止部645が制動歯付き軸63の歯部と係合する。係止部645が制動歯付き軸63の歯部と係合すると、ドラム62の回転が阻止されロックする。ドラム62の回転がロックすると、各コード巻付部621の周面に巻き付けられている昇降コードC1,C2,C3全てに移動抵抗が生じ、これによって昇降コードC1,C2,C3の移動が阻止される。
従って、図8に示す変形例1の障害物検知停止装置6を設けた図1に示す横型ブラインドにおいても、図6に示したように動作する。
(変形例3)
図9(a),(b)は、それぞれ本考案による第1実施形態の障害物検知停止装置6の変形例3の構成及び動作を概略的に示す正面図である。尚、同様な構成要素には同一の参照番号を付している。上述した第1実施形態の障害物検知停止装置6の構成では、図3乃至5に示したように、捩りコイルスプリング65によって、回動片64の当接部644が当該開口部622からコード巻付部621の外方に突出し、回動片64の係止部645がコード巻付部621の内方に突出させる方向に常に付勢している例を説明した。一方、図9に示す変形例3では、捩りコイルスプリング65を不要とし、且つ回動片64を、軸部641によって回動可能に支持され円弧状に湾曲したアーム646の外周で当接部644を構成し、アーム646の両端に係止部645を持つ、概ね碇状の形状とし、遠心力で作動させるよう構成した例である。
本例の回動片64の軸部641は、ドラム62の内壁に設けられる軸受部622a(図9では図示略)によって回動可能に支持される。また、それぞれの昇降コードC1,C2,C3が巻き付けられる各コード巻付部621の一部の周面には、アーム646の外周で構成した当接部644が外方に突出可能とするよう、比較的作動域の長い開口部622が設けられている。そして、比較的作動域の長い開口部622にて本例のアーム646の外周で構成した当接部644の一部が突出すると、軸部641を中心に概ね碇状の形状を持つ回動片64全体が回動し、当該開口部622ではアーム646の外周で構成した当接部644の他部が内方に移動して当該当接部644の他部に対応する側の係止部645が制動歯付き軸63の歯部と係合可能となる。係止部645が制動歯付き軸63の歯部と係合するときは、ドラム62の回転をロックさせることができる。変形例3では、比較的作動域の長い開口部622としているため、各コード巻付部621の周面にそれぞれ昇降コードC1,C2,C3が部分的に係合するよう巻き付けていればよく、1周分の巻き付けは不要であり、適用範囲がより広がる利点がある。
まず、図9(a)の左図又は右図に示す変形例3の障害物検知停止装置6の非ロック時では、昇降コードC1,C2,C3の移動時に、昇降コードC1,C2,C3のいずれにおいても弛みが生じていない。このため、回動片64におけるアーム646の外周で構成した当接部644が開口部622から突出せず、アーム646の両端の係止部645の双方が制動歯付き軸63の歯部と非係合の状態が維持され、昇降コードC1,C2,C3が移動に伴ってドラム62も回転する。このため、本例の回動片64には回転時の遠心力がかかっている。
図9(a)の状態から、昇降コードC1,C2,C3のいずれかに弛みが生じると、図9(b)の左図又は右図に示すように、その遠心力で開口部622にて本例のアーム646の外周で構成した当接部644の一部が突出すると、軸部641を中心に概ね碇状の形状を持つ回動片64全体が回動し、当該開口部622ではアーム646の外周で構成した当接部644の他部が内方に移動して当該当接部644の他部に対応する側の係止部645が制動歯付き軸63の歯部と係合可能する。係止部645が制動歯付き軸63の歯部と係合すると、ドラム62の回転が阻止されロックする。ドラム62の回転がロックすると、各コード巻付部621の周面に巻き付けられている昇降コードC1,C2,C3全てに移動抵抗が生じ、これによって昇降コードC1,C2,C3の移動が阻止される。
従って、図9に示す変形例1の障害物検知停止装置6を設けた図1に示す横型ブラインドにおいても、図6に示したように動作する。
以上のように、第1実施形態及びその変形例に係る障害物検知停止装置6によれば、スラット3を昇降させるための昇降コードC1,C2,C3を直引き操作する横型ブラインドにおいても、スラット3の移動を妨げる障害物の有無を検知し当該スラット3の移動を停止させることができ、操作の安全性を向上させることができる。また、第1実施形態及びその変形例に係る障害物検知停止装置6によれば、独立した小型のユニットとして構成できるため、任意の箇所に配設することができ、省スペース化が可能となる。
〔第2実施形態の障害物検知停止装置〕
図10は、本考案による第2実施形態の障害物検知停止装置6の概略構成を示す斜視図であり、図11は、その分解斜視図である。また、図12(a),(b)は、それぞれ本考案による第2実施形態の障害物検知停止装置6における第2案内ローラー68A,68Cの概略構成及び動作を示す側面図である。尚、第1実施形態と同様な構成要素には同一の参照番号を付している。
図10及び図11に示す第2実施形態の障害物検知停止装置6は、昇降コードC1,C2,C3のうち、昇降コードC1,C3のいずれか一方でもコードの弛みが発生すると、昇降コードC1,C2,C3の全ての移動を停止させるよう機能する装置である。
尚、第2実施形態の障害物検知停止装置6では、昇降コードC1,C2,C3の移動速度を制限してスラット3の移動速度を一定値以下に制動する速度調整装置21を一体的に設けることが可能となっている。このため、図1に示す遮蔽装置としての横型ブラインドに設置する際に、当該横型ブラインドに対し速度調整装置20の設置を不要とすることができる。ただし、第2実施形態の障害物検知停止装置6において速度調整装置21を一体的に設置しないときは、速度調整装置20を設置するのが好適である。
速度調整装置21は、可動部21a及びケース部21cを有するロータリーダンパーにより構成され、可動部21aがケース部21cに対して相対回転可能であり、そのケース部21cに対する可動部21aの相対回転に制動力が付与される。本例の速度調整装置21は、可動部21aの正逆回転ともに制動力が付与される例を示しているが、可動部21a正回転又は逆回転のみ制動力が付与されるワンウェイクラッチ式のものとすることも可能である。即ち、スラット3の下降に対応する回転時には制動力が付与され、スラット3の上昇に対応する回転時には制動力が緩和されるものとすることができる。
図10及び図11に示すように、第2実施形態の障害物検知停止装置6は、フレーム61、ブレーキローラー66、軸止め部材67、第1案内ローラー68B、及び第2案内ローラー68A,68Cを備える。
まず、本例では第1案内ローラー68Bの周面に昇降コードC2が少なくとも1周分巻き付けられている。一方、各第2案内ローラー68A,68Cの周面上にそれぞれ昇降コードC1,C3が載置されている。また、それぞれの昇降コードC1,C2,C3はブレーキローラー66と、第1案内ローラー68B、及び第2案内ローラー68A,68Cとの間に配置され、ブレーキローラー66によって狭圧されている。そして、ブレーキローラー66、第1案内ローラー68B、及び第2案内ローラー68A,68Cの各周面にはそれぞれの昇降コードC1,C2,C3に対し摩擦を生じさせるローレットが刻設されている。このため、通常、昇降コードC1,C2,C3が移動すると、これに伴って第1案内ローラー68B、及び第2案内ローラー68A,68Cもそれぞれ回転するようになっている。
ブレーキローラー66の両端から突出する回転軸661は、フレーム61の前後に起立する各支持部611に設けられた軸受孔616によって回転可能に支持される。尚、一方の回転軸661の角状の先端部661aは、速度調整装置21における可動部21aの角状の軸受部21bに取着される。速度調整装置21のケース部21cの外周面は、フレーム61における対応する一方の支持部611の外方に設けられた円筒ケース619の内周面に固着される。
第1案内ローラー68Bの両端から突出する回転軸681は、それぞれ第2案内ローラー68A,68Cの中心軸孔684を貫通し、フレーム61における各支持部611に設けられた軸受孔614によって回転可能に支持される。そして、第1案内ローラー68Bがフレーム61に対し前後方向に移動しないよう、フレーム61から外方に突出する回転軸681の係止溝683にCリング等の軸止め部材67が係止される。従って、第1案内ローラー68Bは、フレーム61に対し前後・左右・上下に相対移動することなく回転可能に支持される。
一方、第2案内ローラー68A,68Cは、それぞれ同様の構造を有し、それぞれの中心軸孔684が第1案内ローラー68Bの両端から突出する回転軸681によって貫通されているため、フレーム61に対し前後方向の相対移動が許容されて回転可能に軸支される。そして、第2案内ローラー68A,68Cの各々には鋸刃状のカム部685が形成されており、一方でフレーム61における各支持部611の内壁側にも鋸刃状のカム部615が形成されている。第2案内ローラー68A,68Cの各カム部685は、フレーム61における対向する各カム部615に対し当該前後方向の相対移動に伴って噛合する状態と噛合しない状態が切り替わるようになっている。
そして、第2案内ローラー68Aのカム部685がフレーム61における対向するカム部615に対し噛合するとき、第2案内ローラー68Aの回転がロックされ停止するようになっている。これは、第2案内ローラー68Cも同様である。
また、第1案内ローラー68Bの両端から突出する回転軸681の各々には案内ピン682が形成されている。これらの案内ピン682は、第2案内ローラー68A,68Cにおけるそれぞれの中心軸孔684の導入口684aから導入されて、図12に示すように、第2案内ローラー68A,68Cの内部に形成される案内溝684b,684c,684d上に位置される。そして、当該カム部685及び当該カム部615の噛合で第2案内ローラー68A,68Cのうちいずれか一方でもロックすると、第1案内ローラー68Bもロックするようになっている。
より具体的に、図12を参照して、代表して第2案内ローラー68Cの動作を説明する。まず、昇降コードC1,C3にコードの弛みが発生していない通常時では、当該カム部685及び当該カム部615の噛合がない状態であり、昇降コードC1,C2,C3が移動すると、これに伴って第1案内ローラー68B、及び第2案内ローラー68A,68Cもそれぞれ回転する。つまり、図12(a)に示すように、第1案内ローラー68Bの回転に伴い、その回転軸681も回転しており、昇降コードC3の移動によって第2案内ローラー68Cも第1案内ローラー68Bの回転と同方向に同期して回転している。このとき、第2案内ローラー68Cの中心軸孔684の導入口684aから導入された第1案内ローラー68Bの案内ピン682は案内溝684b上に位置しており、このため第2案内ローラー68Cのカム部685がフレーム61のカム部615の噛合がない状態である。
図12(a)に示す状態から、昇降コードC3に弛みが発生すると、第2案内ローラー68Cの回転力が失われ、第1案内ローラー68Bと第2案内ローラー68Cに回転差(即ち、遅延)が生じる。このため、図12(b)に示すように、案内溝684b上に位置していた第1案内ローラー68Bの回転軸681上の案内ピン682が第2案内ローラー68Cの案内溝684bから案内溝684cを経て案内溝684dの位置まで移動する。即ち、第2案内ローラー68Cが第1案内ローラー68Bから離れる方向に相対移動し、第2案内ローラー68Cのカム部685がフレーム61のカム部615の噛合する状態となり、第2案内ローラー68Cの回転がロックされる。第2案内ローラー68Cの回転がロックされると、案内ピン682が当該案内溝684dの端部に当接して回転不能となり、第1案内ローラー68Bの回転もロックされる。
そして、第2案内ローラー68Aについては、第1案内ローラー68Bの回転がロックされると、第2案内ローラー68Aの案内溝684bの端部に案内ピン682が当接して回転不能となり、第2案内ローラー68Aのカム部685がフレーム61のカム部615の噛合がない状態でもロックされる。
昇降コードC1に弛みが発生した場合も同様に動作する。図13(a)は第2実施形態の障害物検知停止装置6における非ロック時の動作を示す側面図であり、図13(b)はそのブレーキローラー66の図示を略した部分的な上面図である。また、図14(a)は第2実施形態の障害物検知停止装置6におけるロック時の動作を示す側面図であり、図14(b)はそのブレーキローラー66の図示を略した部分的な上面図である。
まず、図13(a),(b)に示すように、昇降コードC1,C3にコードの弛みが発生していない通常時では、当該カム部685及び当該カム部615の噛合がない状態であり、昇降コードC1,C2,C3が移動すると、これに伴って第1案内ローラー68B、及び第2案内ローラー68A,68Cもそれぞれ回転する。つまり、図13(a),(b)に示すように、第1案内ローラー68Bの回転に伴い、その回転軸681も回転しており、昇降コードC1の移動によって第2案内ローラー68Aも第1案内ローラー68Bの回転と同方向に同期して回転している。このとき、第2案内ローラー68Aの中心軸孔684の導入口684aから導入された第1案内ローラー68Bの案内ピン682は案内溝684b上に位置しており、このため第2案内ローラー68Cのカム部685がフレーム61のカム部615の噛合がない状態である(図12を参照した説明同様)。
図13(a),(b)に示す状態から、昇降コードC1に弛みが発生すると、第2案内ローラー68Aの回転力が失われ、第1案内ローラー68Bと第2案内ローラー68Aに回転差(即ち、遅延)が生じる。このため、案内溝684b上に位置していた第1案内ローラー68Bの回転軸681上の案内ピン682が第2案内ローラー68Aの案内溝684bから案内溝684cを経て案内溝684dの位置まで移動する(図12を参照した説明同様)。即ち、図14(a),(b)に示すように、第2案内ローラー68Aが第1案内ローラー68Bから離れる方向に相対移動し、第2案内ローラー68Aのカム部685がフレーム61のカム部615の噛合する状態となり、第2案内ローラー68Aの回転がロックされる。第2案内ローラー68Aの回転がロックされると、案内ピン682が当該案内溝684dの端部に当接して回転不能となり、第1案内ローラー68Bの回転もロックされる(図12を参照した説明同様)。
そして、第2案内ローラー68Cについては、第1案内ローラー68Bの回転がロックされると、第2案内ローラー68Cの案内溝684bの端部に案内ピン682が当接して回転不能となり、第2案内ローラー68Cのカム部685がフレーム61のカム部615の噛合がない状態でもロックされる(図12を参照した説明同様)。
このように、昇降コードC1,C3のいずれかにコードの弛みが生じると、第1案内ローラー68B、及び第2案内ローラー68A,68Cの回転が阻止されロックする。第1案内ローラー68B、及び第2案内ローラー68A,68Cの回転がロックすると、昇降コードC1,C2,C3の移動抵抗が生じて移動阻止される。
従って、図10に示す第2実施形態の障害物検知停止装置6を設けた図1に示す横型ブラインドにおいて、例えば図15(a)に示すように、スラット3及びボトムレール4の自重降下時に、障害物Obsによってその移動が妨げられた瞬間に、障害物検知停止装置6におけるドラム62の各コード巻付部621の周面に巻き付けられている昇降コードC1,C3のいずれかに弛みが生じる。そして、障害物検知停止装置6は、この昇降コードC1,C3のいずれかに生じた弛みを検知して、第1案内ローラー68B、及び第2案内ローラー68A,68Cの回転を阻止(ロック)し、昇降コードC1,C2,C3の移動を停止させる。
尚、図10に示す第2実施形態の障害物検知停止装置6においては、障害物Obsが取り除かれて、スラット3及びボトムレール4の自重で昇降コードC1,C2,C3の張力(コートテンション)が復帰しても、第1案内ローラー68B、及び第2案内ローラー68A,68Cのロック状態は維持されたままとなるため自動復帰しないようになっている。換言すれば、安全、且つ軽負荷で、障害物Obsを取り除くことができる。障害物検知停止装置6によるロックを解除したいときは、図15(b)に示すように、昇降コードC1,C2,C3の直引き操作で、当該ロックを解除することができる。
(変形例)
図16は、本考案による第2実施形態の障害物検知停止装置6の変形例の概略構成を示す分解斜視図であり、図17(a),(b)は、その変形例における非ロック時及びロック時の動作をそれぞれ示す側面図である。また、図18(a),(b)は、それぞれ本考案による第2実施形態の障害物検知停止装置6の変形例を備える遮蔽装置としての横型ブラインドの動作を概略的に示す正面図である。尚、同様な構成要素には同一の参照番号を付している。
図16に分解斜視図で示す本変形例の障害物検知停止装置6は、図11に示す構成と比較して、自動復帰用の圧縮バネ69が、各第2案内ローラー68A,68Cと、フレーム61の対応する各支持部611との間に設けられている点を除き同様であり、自動復帰用の圧縮バネ69に係る機能を除き、同様に動作する。
つまり、本変形例の障害物検知停止装置6は、自動復帰用の圧縮バネ69が、各第2案内ローラー68A,68Cと、フレーム61の対応する各支持部611との間に設けられているため、第2案内ローラー68Aが第1案内ローラー68Bに近づく方向に付勢され、同じく第2案内ローラー68Cが第1案内ローラー68Bに近づく方向に付勢されている。
例えば、図17(a)に示すように、昇降コードC1,C3にコードの弛みが発生していない通常時では、当該カム部685及び当該カム部615の噛合がない状態であり、昇降コードC1,C2,C3が移動すると、これに伴って第1案内ローラー68B、及び第2案内ローラー68A,68Cもそれぞれ回転する。つまり、図13(a),(b)に示すように、第1案内ローラー68Bの回転に伴い、その回転軸681も回転しており、昇降コードC1の移動によって第2案内ローラー68Aも第1案内ローラー68Bの回転と同方向に同期して回転している。
図17(a)に示す状態から、例えば昇降コードC1に弛みが発生すると、第2案内ローラー68Aの回転力が失われ、第1案内ローラー68Bと第2案内ローラー68Aに回転差(即ち、遅延)が生じる。このため、図17(b)に示すように、第2案内ローラー68Aが圧縮バネ69の付勢力に抗して第1案内ローラー68Bから離れる方向に相対移動し、第2案内ローラー68Aのカム部685がフレーム61のカム部615の噛合する状態となり、第2案内ローラー68Aの回転がロックされ、続いて第2案内ローラー68Cもロックされる。
従って、本変形例の障害物検知停止装置6を設けた図1に示す横型ブラインドにおいて、例えば図18(a)に示すように、スラット3及びボトムレール4の自重降下時に、障害物Obsによってその移動が妨げられた瞬間に、障害物検知停止装置6におけるドラム62の各コード巻付部621の周面に巻き付けられている昇降コードC1,C3のいずれかに弛みが生じる。そして、障害物検知停止装置6は、この昇降コードC1,C3のいずれかに生じた弛みを検知して、第1案内ローラー68B、及び第2案内ローラー68A,68Cの回転を阻止(ロック)し、昇降コードC1,C2,C3の移動を停止させる。
そして、図18(b)に示すように、障害物Obsが取り除かれると、スラット3及びボトムレール4の自重で昇降コードC1,C2,C3の張力(コートテンション)が復帰し、且つ圧縮バネ69の付勢力で、第1案内ローラー68B、及び第2案内ローラー68A,68Cのロック状態が解除され、自動復帰する。
以上のように、第2実施形態及びその変形例に係る障害物検知停止装置6によれば、スラット3を昇降させるための昇降コードC1,C2,C3を直引き操作する横型ブラインドにおいても、スラット3の移動を妨げる障害物の有無を検知し当該スラット3の移動を停止させることができ、操作の安全性を向上させることができる。また、第2実施形態及びその変形例に係る障害物検知停止装置6によれば、独立した小型のユニットとして構成できるため、任意の箇所に配設することができ、省スペース化が可能となる。
〔第3実施形態の障害物検知停止装置〕
図19(a)は、それぞれ本考案による第3実施形態の障害物検知停止装置6の概略構成を示す側面図であり、図19(b)はそのブレーキローラー66の図示を略した部分的な上面図である。また、図20は、本考案による第3実施形態の障害物検知停止装置6の動作を示す図である。尚、第2実施形態と同様な構成要素には同一の参照番号を付している。
図19(a),(b)に示す第3実施形態の障害物検知停止装置6は、上述した第2実施形態で説明したカム部を用いたカム機構を用いる構成とする代わりに、ラチェット機構を用いる構成とする点で相違しており、昇降コードC1,C2,C3のうちいずれか1本でも弛みが発生すると、昇降コードC1,C2,C3の全ての移動を停止させるよう機能する装置である。
尚、第3実施形態の障害物検知停止装置6では、図1に示す遮蔽装置としての横型ブラインドにおける速度調整装置20を設けることを想定して説明するが、上述した第2実施形態における速度調整装置21を一体的に設けることも可能である。
図19(a),(b)に示すように、第3実施形態の障害物検知停止装置6は、フレーム61、ブレーキローラー66、軸止め部材67、ラチェット歯車付きドラム68、3個の滑車70、3本のラチェットアーム71、及び3個のトーションバネ72を備える。
まず、ラチェット歯車付きドラム68は、3個の案内ローラー部68a, 68b, 68cと3個のラチェット歯車部686が交互に配設されて一体的に成形され、ラチェット歯車付きドラム68の両端から回転軸681が突出したものとなっている。
本例では案内ローラー部68a, 68b, 68cの各々の周面上にそれぞれ昇降コードC1,C2,C3が載置されている。また、それぞれの昇降コードC1,C2,C3はブレーキローラー66と、案内ローラー部68a, 68b, 68との間に配置され、ブレーキローラー66によって狭圧されている。そして、ブレーキローラー66、案内ローラー部68a, 68b, 68の各周面にはそれぞれの昇降コードC1,C2,C3に対し摩擦を生じさせるローレットが刻設されている。このため、通常、昇降コードC1,C2,C3が移動すると、これに伴って案内ローラー部68a, 68b, 68を一体成形したラチェット歯車付きドラム68も回転するようになっている。
ブレーキローラー66の両端から突出する回転軸661は、フレーム61の前後に起立する各支持部611に設けられた軸受孔(図19では図示略)によって回転可能に支持される。尚、一方の回転軸661の先端部に、図11を参照して説明した速度調整装置21における可動部21aの角状の軸受部21bを取着して速度調整装置21付きの障害物検知停止装置6とすることも可能である。
ラチェット歯車付きドラム68の両端から突出する回転軸681は、フレーム61における各支持部611に設けられた軸受孔(図19では図示略)によって回転可能に支持される。そして、ラチェット歯車付きドラム68がフレーム61に対し前後方向に移動しないよう、フレーム61から外方に突出する回転軸681の係止溝(図19では図示略)にCリング等の軸止め部材67が係止される。従って、ラチェット歯車付きドラム68は、フレーム61に対し前後・左右・上下に相対移動することなく回転可能に支持される。
3本のラチェットアーム71の各々は、その略中央部にてフレーム61における各支持部611間に延在する軸617により回動可能に軸支され、それぞれの先端部71aがラチェット歯車付きドラム68における対応するラチェット歯車部686と噛合可能となっている。また、各ラチェットアーム71のくの字状基端部に、3個の滑車70の各々の回転軸70aがそれぞれ回転可能に支持される。そして、昇降コードC1,C2,C3がそれぞれ3個の滑車70の各々に載置されている。
また、軸617により軸支される3個のトーションバネ72の各一端はフレーム61における各支持部611間に延在する軸617に、各他端は滑車70の各回転軸70aに係合している。このため、各トーションバネ72によって各滑車70が付勢されて、昇降コードC1,C2,C3を下方から上方へと押圧している。
ただし、昇降コードC1,C2,C3に弛みが生じていない通常時では、昇降コードC1,C2,C3の張力(コードテンション)により、各トーションバネ72の付勢力に抗して、ほぼ真っ直ぐに第3実施形態の障害物検知停止装置6を係通するようになっており、この状態では各ラチェットアーム71の先端部71aが対応するラチェット歯車部686と噛合しないようになっている(図20にて正面視で概略図示する破線部分参照)。
これとは逆に、昇降コードC1,C2,C3のいずれかに弛みが生じた場合には、弛みが生じた昇降コードを載置していた滑車70が当該通常時よりも上方へと押し上げられ、これに応じて各ラチェットアーム71の先端部71aが対応するラチェット歯車部686と噛合し、ラチェット歯車付きドラム68の回転が停止するようになっている(図20にて正面視で概略図示する実線部分参照)。
このように、昇降コードC1,C2,C3のいずれかに弛みが生じているか否かで、対応するラチェットアーム71の先端部71aが対応するラチェット歯車部686と噛合する状態と噛合しない状態が切り替わるようになっている。
従って、昇降コードC1,C2,C3のいずれかに弛みが生じると、対応するラチェットアーム71の先端部71aが対応するラチェット歯車部686と噛合し、ラチェット歯車付きドラム68の回転が阻止されロックする。ラチェット歯車付きドラム68の回転がロックすると、昇降コードC1,C2,C3の移動抵抗が生じて移動阻止される。
従って、図19に示す第3実施形態の障害物検知停止装置6を設けた図1に示す横型ブラインドにおいて、上述した図6(a)に示すものと同様に、スラット3及びボトムレール4の自重降下時に、障害物Obsによってその移動が妨げられた瞬間に、障害物検知停止装置6にて昇降コードC1,C2,C3のいずれかに弛みが生じる。そして、障害物検知停止装置6は、この昇降コードC1,C2,C3のいずれかに生じた弛みを検知して、昇降コードC1,C2,C3の移動を停止させることができる。また、上述した図6(b)に示すものと同様に、障害物Obsが取り除かれると、昇降コードC1,C2,C3の弛みが解消され、障害物検知停止装置6によるロックが解除されて自動復帰するようになっている。
ところで、速度調整装置20は、図20にて平面視で概略図示するように、速度調整対象の昇降コードC1,C2,C3について、その一方向(図示A方向)の移動のみ制動力を生じさせ、尚且つ、他方向(図示B方向)の移動時における当該昇降コードの負荷を軽減可能とする構造を有するものが好適である。
例えば、速度調整装20は、一対のローラー203,204が昇降コードC1,C2,C3を挟み込み、一対のローラー203,204の各ローラー軸203a,204aをハの字溝202で軸支し、一対のローラー203,204の挟み込み具合を、その昇降コードC1,C2,C3の移動方向に応じて可変とし、昇降コードC1,C2,C3に対する狭圧/非狭圧の状態を切り替える構成とすることができる。そして、その一対のローラー203,204におけるいずれか一方又は双方のローラー軸203a/204aに対し制動トルクを発生させる遠心式、オイル式、空気式等のブレーキ部を設けることで、スラット3の下降時には、速度調整装20が備えるブレーキ部によって円滑にかつ適当な速度で行い得るよう当該昇降コードの移動に対し高摩擦となる制動力を発生させるとともに、スラット3の上昇時には、当該昇降コードの移動に対し低摩擦となるほぼ制動力の発生がゼロとなるよう円滑操作可能に構成されたものとすることができる。
尚、スラット3の降下時、通常は速度調整装置20とボトムレール4との間の張力があるため、ラチェットアーム71の先端部71aが対応するラチェット歯車部686と噛合しラチェット歯車付きドラム68がロックすることは無い。障害物Obsにボトムレール4が衝突すると、速度調整装置20の一対のローラー203,204は、弛みが生じた昇降コードの移動に伴い弛みが生じていない昇降コードも同時に送り出すため、全ての昇降コードに弛みが生じるようになる。従って、第3実施形態の障害物検知停止装置6は、複数本の昇降コードのうち1本でも弛みが生じれば、ラチェット歯車付きドラム68の回転をロックさせることができる。そして、障害物を取り除くと全ての昇降コードの張力が復帰し、通常時の状態に戻って、昇降コードが移動できるようになる。
(変形例)
図21(a),(b)は、本考案による第3実施形態の障害物検知停止装置6の変形例におけるラチェット機構の概略構成及び動作を示す正面図である。尚、同様な構成要素には同一の参照番号を付している。
第3実施形態の障害物検知停止装置6において、図19及び図20に示す例では、トーションバネ72により、滑車70に載置される昇降コードC1,C2,C3を下方から上方へと押圧して機能するラチェット機構とした。
これに対し、図21(a),(b)に示す変形例のラチェット機構は、図19(a),(b)に示す第3実施形態の障害物検知停止装置6の構成において、当該トーションバネ72を用いずに、滑車70の自重を利用して、昇降コードC1,C2,C3を上方から下方へと押圧して機能するラチェット機構とする例である。
即ち、本変形例の障害物検知停止装置6は、図19(a),(b)に示すものと同様のフレーム61(図19では図示略)、ブレーキローラー66(図19では図示略)、軸止め部材67(図19では図示略)、ラチェット歯車付きドラム68、3個の滑車70、及び3本のラチェットアーム71を備えているが、そのラチェットアーム71の形状が異なる。
図21(a),(b)に示すラチェットアーム71は、略V字状の本体部分の基端部にてフレーム61における各支持部611間に延在する軸617により回動可能に軸支され、2股状に延びる一方の先端部71aがラチェット歯車付きドラム68における対応するラチェット歯車部686と噛合可能となっている。また、他方の先端部71bに滑車70の回転軸70aが回転可能に支持される。そして、対応する昇降コードC1(又はC2,C3)の上部に、その滑車70が載置される。更に、図21(a),(b)に示すラチェットアーム71には、障害物検知時の作動速度を高めるために、対応する昇降コードC1(又はC2,C3)が弛んだ時に、直ちにその移動を阻止するための鋸歯状の係止歯71cが設けられている。
従って、昇降コードC1,C2,C3に弛みが生じていない通常時では、例えば図21(a)に示すように、昇降コードC1(又はC2,C3)の張力により、ほぼ真っ直ぐに本変形例の障害物検知停止装置6を係通するようになっており、この状態では各ラチェットアーム71の先端部71aが対応するラチェット歯車部686と噛合しないようになっている。
これとは逆に、昇降コードC1,C2,C3のいずれかに弛みが生じた場合には、例えば図21(b)に示すように、弛みが生じた昇降コードC1(又はC2,C3)を載置していた滑車70がその自重で当該通常時よりも下方へと押し下げられ、これに応じて各ラチェットアーム71の先端部71aが対応するラチェット歯車部686と噛合し、ラチェット歯車付きドラム68の回転が停止する。
このように、昇降コードC1,C2,C3のいずれかに弛みが生じているか否かで、対応するラチェットアーム71の先端部71aが対応するラチェット歯車部686と噛合する状態と噛合しない状態が切り替わるようになっている。
更に、鋸歯状の係止歯71cが、弛みが生じた昇降コードC1(又はC2,C3)を直ちに噛合するため、当該昇降コードC1(又はC2,C3)の移動に移動抵抗が生じ、その移動が阻止される。従って、本変形例の障害物検知停止装置6では、速度調整装置20(又は21)を設ける必要がなくなるという利点がある。
以上のように、第3実施形態及びその変形例に係る障害物検知停止装置6によれば、スラット3を昇降させるための昇降コードC1,C2,C3を直引き操作する横型ブラインドにおいても、スラット3の移動を妨げる障害物の有無を検知し当該スラット3の移動を停止させることができ、操作の安全性を向上させることができる。また、第2実施形態及びその変形例に係る障害物検知停止装置6によれば、独立した小型のユニットとして構成できるため、任意の箇所に配設することができ、省スペース化が可能となる。
尚、上述した各実施形態及び変形例の構成を適宜組み合わせた別の実施形態とすることもできる。
以上、特定の実施形態の例を挙げて本考案を説明したが、本考案は前述の実施形態の例に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲で種々変形可能である。例えば、上述した実施形態の例では、主として、横型ブラインドを例に説明したが、遮蔽材を開閉させるコードを直引き操作する遮蔽装置であれば、種々の遮蔽装置に対して適用可能である。
また、上述した実施形態の例では、主として速度調整装置20(又は21)を設ける例を説明したが、これは好適例であり、例えば手を添えながら遮蔽材を昇降させる遮蔽装置など用途によって、速度調整装置20(又は21)を設けていない遮蔽装置に対し本考案に係る障害物検知停止装置6を適用可能である。
本考案によれば、遮蔽材を開閉させるコードを直引き操作する遮蔽装置に対して、遮蔽材の移動を妨げる障害物の有無を検知し当該遮蔽材の移動を停止させることができ、操作の安全性を向上させることができるので、遮蔽装置の用途に有用である。
1 ヘッドボックス
C1,C2,C3 昇降コード
3 スラット(遮蔽材)
4 ボトムレール
5 支持部材
6 障害物検知停止装置
7 操作コード
8 コードイコライザー
15 ストッパー装置
20,21 速度調整装置

Claims (14)

  1. 遮蔽材の移動に係る障害物の有無を検知し当該遮蔽材の移動を停止可能とする障害物検知停止装置であって、
    前記遮蔽材を移動させるための複数本のコードのうち、少なくとも1本のコードが他のコードに対し遅延又は弛みが生じたか否かを検知する検知手段と、
    当該遅延又は弛みを検知した際に当該複数本のコードの全ての移動を停止させるよう移動抵抗を付与する移動抵抗付与手段と、
    を備えることを特徴とする障害物検知停止装置。
  2. 前記検知手段は、当該複数本のコードのうち、予め定めた1本のコードを基準に他のコードに遅延が生じたか否かを検知する手段を有することを特徴とする、請求項1に記載の障害物検知停止装置。
  3. 前記検知手段は、当該複数本のコードの各々について弛みが生じたか否かを検知する手段を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の障害物検知停止装置。
  4. 当該複数本のコードに対し当該遅延又は弛みの非検知時には制動力を付与せず、当該遅延又は弛みの検知時に制動力を付与するよう作動する制動手段を更に備えることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の障害物検知停止装置。
  5. 当該複数本のコードにおける少なくとも一方向の移動に対し所定速度以下となるよう制動する第2の制動手段を更に備えることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の障害物検知停止装置。
  6. 前記移動抵抗付与手段は、当該移動抵抗を付与した状態を外部操作で解除されるように構成されていることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の障害物検知停止装置。
  7. 前記移動抵抗付与手段は、当該移動抵抗を付与した状態を自動復帰で解除されるように構成されていることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の障害物検知停止装置。
  8. 前記検知手段は、当該複数本のコードの各々を分離して部分的に又は周回させて巻き付け当該複数本のコードの移動に応じて回転するドラムと、前記ドラムに対し各コード位置で回動可能に軸支され、付勢手段による付勢力又は遠心力で当該遅延又は弛みを検知する第1の部位を含む回動片とを有し、
    前記移動抵抗付与手段は、当該遅延又は弛みを検知した際に前記回動片の第2の部位を噛合させ当該複数本のコードの全ての移動を停止させるよう移動抵抗を付与する制動歯付き軸を有することを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の障害物検知停止装置。
  9. 前記検知手段は、当該複数本のコードのうち第1のコードを案内する第1の案内ローラーと、当該複数本のコードのうち第2のコードを案内する第2の案内ローラーと、前記第2のコードの遅延又は弛みを前記第1及び第2の案内ローラーの回転差で検知する手段とを有し、
    前記移動抵抗付与手段は、当該遅延又は弛みを検知した際に前記第1及び第2の案内ローラーの回転をロックすることにより当該複数本のコードの全ての移動を停止させるよう移動抵抗を付与する手段を有することを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の障害物検知停止装置。
  10. 前記検知手段は、当該複数本のコードの各々に当接して、付勢手段による付勢力又は自重で当該遅延又は弛みを検知する第1の部位を含むラチェットアームを有し、
    前記移動抵抗付与手段は、当該遅延又は弛みを検知した際に前記ラチェットアームの第2の部位を噛合させ当該複数本のコードの全ての移動を停止させるよう移動抵抗を付与するラチェット歯車付きドラムを有することを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の障害物検知停止装置。
  11. 遮蔽材を吊下げ、昇降させる為の複数本のコードの移動に基づき、該複数本のコードの移動に対する制動を可能とする制動手段を備えた遮蔽装置において、前記遮蔽材の降下に係る障害物の有無を検知し当該遮蔽材の降下を停止可能とする障害物検知停止装置を備えることを特徴とする遮蔽装置。
  12. 前記障害物検知停止装置は、前記遮蔽材の下端に設けられ前記複数本のコードにより昇降可能とするボトムレールと、前記制動手段との間に設けられ、該複数本のコードのいずれかのテンションの喪失を検知して前記複数本のコードの移動を阻止することを特徴とする、請求項11に記載の遮蔽装置。
  13. 前記障害物検知停止装置は、前記遮蔽材の下端に設けられ前記複数本のコードにより昇降可能とするボトムレールと、前記複数本のコードの一部に設けられるコードイコライザー又は錘部材との間に設けられ、該複数本のコードのいずれかのテンションの喪失を検知して前記複数本のコードの移動を阻止することを特徴とする、請求項11又は12に記載の遮蔽装置。
  14. 請求項1から10のいずれか一項に記載の障害物検知停止装置を備えることを特徴とする遮蔽装置。
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