JP3088276B2 - 巻上げ式シャッタの安全装置 - Google Patents

巻上げ式シャッタの安全装置

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JP3088276B2
JP3088276B2 JP07254752A JP25475295A JP3088276B2 JP 3088276 B2 JP3088276 B2 JP 3088276B2 JP 07254752 A JP07254752 A JP 07254752A JP 25475295 A JP25475295 A JP 25475295A JP 3088276 B2 JP3088276 B2 JP 3088276B2
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shutter
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久博 五十嵐
勝彦 中村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、巻上げ式シャッタ
の安全装置、すなわち、巻上げ式シャッタのスラットカ
ーテンが全開位置、全閉位置又は中間位置から意に反し
て移動することを阻止する安全装置に関する。
【0002】
【従来の技術】住居の出入口や窓に、軽量巻上げ式シャ
ッタが取付けられる例が増えてきている。市場に出回っ
た当初の軽量巻上げ式シャッタは、閉めるときはスラッ
トカーテン(複数の水平細長スラットを屈曲自在に縦方
向に連結したもの。以下、単にカーテンという)の自重
により降下させ、開ける時は手で押し上げて巻上げる
か、回転棒により巻胴を回転させて巻上げる構成のもの
であった。全開位置又は中間位置にカーテンを停止する
場合は、下端スラットに取付けたストッパを操作して、
ガイドレールに形成した係止孔に挿入させることによ
り、ロックさせていた。
【0003】しかし、このような自重式シャッタの場合
は、カーテンの閉面積増加とともにカーテン重量が大き
くなり、開ける時は大きな巻上げ力を必要とするため、
手動操作が容易でないという問題があったことから、最
近は、バランス装置を備えたバランス式シャッタが使用
されるようになった。
【0004】バランス式シャッタは、カーテンの重量
と、巻胴に連結したコイルバネのシャッタ閉鎖時の捩じ
れ又は引っ張りにより生じる反力とをバランスさせるこ
とにより、カーテンを開ける時に要する駆動力を軽減す
るようにしたものであるが、上記従来のバランス式シャ
ッタは、巻胴とコイルバネとを直結して、巻胴の回転に
よってコイルバネに反力を蓄え、その反力によりカーテ
ンを開ける時の駆動力を得るようにしたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようなバランス式
シャッタにおいては、シャッタ開閉時の巻胴の回転に要
する駆動力が小さくて良いので、巻胴に無端ロープを巻
回し、これを屋内側に引き込んで、屋内側で操作するこ
とにより、シャッタの開閉が可能になる。
【0006】しかし、カーテンの重量による巻胴の回転
トルク(以下、巻胴トルクという)と、コイルバネの反
力によるバランストルクとの大小関係の設定の仕方によ
っては、全開状態において巻胴トルクがバランストルク
よりも大きいために、全開状態のカーテンをロックしな
いと勝手に降下する恐れがあり、あるいは、全閉状態に
おけるバランストルクが巻胴トルクよりも大きいため
に、全閉状態のカーテンをロックしないと勝手に開く恐
れがある。従って、バランス式シャッタにおいて屋内側
で手動操作して開閉できるようにした手動操作機構を用
いる場合は、その機構にロック手段を付加して、ロック
操作をする必要があり、手間がかかるという問題があ
る。
【0007】こうして、本発明は、巻上げ式シャッタに
おいて屋内側で手動操作して開閉できるようにした手動
操作機構を用いる場合に、面倒なロック操作を要するこ
となく、カーテンを全開位置、全閉位置、又は中間位置
のいずれにも、ロックすることができ、安全性が確保さ
れる安全装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明による巻上げ式シャッタの安全装置は、外壁
の屋内面に取付けられるハウジングと、そのハウジング
内に回転自在に設けられ、バランス式シャッタの巻胴に
結合されたホイールに巻回させた無端ロープを半回され
る一対のプーリと、上端部が前記ハウジングに回動自在
に支持されたアームと、前記アームの下部を前記ハウジ
ングの背面方向に付勢する付勢部材と、前記アームの下
端部に回転自在に支持され、前記プーリに半回させた無
端ロープを半回させるガイドプーリと、前記プーリに固
着されたラチェットホイールと、前記アームが前記付勢
部材により変位された時に前記ラチェットホイールに噛
み合う爪とを有することを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明による巻上げ式シャッタの
安全装置は、内外壁の屋内面に取付けられ、外装を兼ね
るハウジングを有する。そのハウジング内に、一対のプ
ーリと、アームと、付勢部材と、ガイドプーリと、ラチ
ェットホイールとを設けてある。一対のプーリは、ハウ
ジング内に回転自在に設けられ、これに、バランス式シ
ャッタの巻胴に結合されたホイールに巻回させた無端ロ
ープが半回される。アームは、上端部がハウジングに回
動自在に支持されている。付勢部材は、前記アームの下
部を前記ハウジングの背面方向に付勢する。ガイドプー
リは、前記アームの下端部に回転自在に支持され、前記
プーリに半回させた無端ロープを半回させる。ラチェッ
トホイールは、前記プーリに固着されている。前記アー
ムには、前記付勢部材により変位された時に前記ラチェ
ットホイールに噛み合う爪を有する。上記の構成によ
り、室内側に垂下されたロープを一方向に引くと、ガイ
ドプーリに力が加わり、アームが付勢部材の付勢力に抗
して後退されるため、爪のラチェッホイールとの噛み合
いが解除される。従って、ロープをそのまま同一方向に
引くと、巻胴が回転され、カーテンが巻上げられる。ロ
ープを放すと、アームが付勢部材により原位置に復帰し
て、爪が再びラチェットホイールに噛み合い、その回転
を阻止するので、カーテンはその位置に停止される。室
内側に垂下されたロープを逆方向に引くと、巻胴が反対
方向に回転されて、カーテンが降下され、ロープを放す
と、その位置に停止される。
【0010】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は、巻上げ式シャッタのボックスの正面カバ
ーを取り外して示す斜視図であり、図2はボックスと、
その内部機構のみを示す透視斜視図あり、図3は、主と
してバランス装置の一例を示すボックスの横断面図であ
る。
【0011】巻上げ式シャッタは、図1に例示するよう
に、巻上げ装置を構成するガイドレール1と、カーテン
2と、巻胴3とを有する。ガイドレール1は、左右に所
定間隔を持って平行に立設されていて、その対向して開
口する溝内にカーテン2の両端部を昇降自在に案内す
る。カーテン2は、多数の水平細長スラット2a及び下
端スラット2bの長辺側を互いに屈曲自在に連結して一
枚のカーテン状に形成したものであり、上端スラット2
cが縦帯状の連結片2dを介して巻胴3に連結されてい
る。
【0012】本発明の巻上げ式シャッタは、バランス式
シャッタでもあるので、バランス装置を有している。本
発明の要旨は、安全装置にあるので、バランス装置は、
巻胴トルクとコイルバネのトルクのバランス化により巻
胴の回転に要する駆動力が軽減されるものであるなら
ば、その構成はとくに限定されず、既知のいかなる構成
のものでも良い。
【0013】図2及び図3によりバランス装置の構成の
一例を説明すると、同装置は、第1巻取プーリ4と、第
2巻取プーリ5と、引っ張りワイヤ6と、コイルバネ7
と、固定部材8とを有している。第1巻取プーリ4は、
その軸心を巻胴3の軸心に合わせて固着されている。そ
して、巻胴3の他端と第1巻取プーリ4の先端には回転
軸3a,3bが固着され、その回転軸は、ボックス9の
左右両側の側板9aに一体的に取付けられた軸受10に
より回転自在に支持されている。軸受10は、一例とし
て、ロールベアリングが用いられ、側板9aに固着した
押え金具11により挟持されている。
【0014】ボックス9は、前記両側の側板9aと、必
要により側板の背面側を遮蔽する背面板9bと、両側板
の上辺間から前辺間にかけて遮蔽する正面カバー9c
と、背面板9bの下辺からカーテンの昇降用開口9dの
至近までを遮蔽する底板9eとを有している。底板9e
は、後記バランス装置の取付強度を確保するため、断面
L字形に形成してある。垂直部9e´で背面板9bの一
部を兼ねてもよい。ボックス9は、正面カバー9cの下
端と底板9eの前端との間に形成されているカーテン昇
降用開口9dにガイドレール1の上端部を挿入した状態
で、側板9aの後端部に形成された固定縁9a´からネ
ジを建物の躯体に捩じ込むなどして、堅牢に取付けるこ
とができる。各図において、Sはサッシ窓枠である。
【0015】第2巻取プーリ5及びコイルバネ7は、ボ
ックスの底板9eに取付けられている。底板9eの第1
巻取プーリ5と同一側における上面に、左右一対の板1
2a,12bと、その板を四隅部において連結する軸1
2cとからなる取付部材12が固定され、この取付部材
の板に第2巻取プーリ1に固着された回転軸13の両端
が回転自在に支持されており、その第2巻取プーリ5の
回転軸の一端に、コイルバネ7の一端が結合されてお
り、そのコイルバネの他端は、底板9eに固着された固
定金具8に固定されている。
【0016】コイルバネ7の中には、コイルバネを常に
水平状態に保持するための保形管14が挿入されてい
る。図示の例では、取付部材12は、第2巻取プーリ5
及びコイルバネ7の一端を回転自在に支持する軸受の役
目を果たしているが、取付部材12は、コイルバネ7の
一端を回転自在に支持するために用い、第2巻取プーリ
5の回転軸の一端は、ボックス9の側板に取付けた軸受
10と同様の軸受により支持しても良い。
【0017】第1巻取プーリ4と、第2巻取プーリ5に
は、引張りワイヤ6の各端部が巻回して結合されてい
る。第1巻取プーリ4は、カーテン2の巻戻し時、すな
わち、シャッタ閉時に引張りワイヤ6を巻取る主プーリ
部4aと、主プーリ部の一端部に設けられ、主プーリ部
の巻取りに連続して引張りワイヤ6を巻取る0点復帰プ
ーリ部4bとを有する。主プーリ部4aは、図2に示さ
れるように、巻胴3側に形成された円筒形の等径部4a
1 と、これに連続して径が徐々に小さくなる円錐部4a
2 とを有している。また、0点復帰プーリ部4bは、図
2に示されるように、主プーリ部の円錐部4a2 の先端
に連続して径が徐々に小さくなる曲面部4b1 と、主プ
ーリ部の軸心から引張りワイヤの径の二分の一だけ変位
した位置を通る平面部4b2 とからなる外周形状を有し
ている。平面部4b2 は、カーテン2の全閉位置におい
て、曲面部4b1 に巻取られた引張りワイヤ6が主プー
リ部4aの軸心を通るように、すなわち、引張りワイヤ
の0点復帰面となるように設定されている。
【0018】また、第2巻取プーリ5は、コイルバネ7
と反対側に形成された円筒形の等径部5aと、これに連
続して径が徐々に小さくなる円錐部5bとを有してい
る。引張りワイヤ7の一端は、第1巻取プーリ4の主プ
ーリ部4aの0点復帰部と反対側の端部に結合されてお
り、引張りワイヤ7の他端は、第2巻取プーリ5のコイ
ルバネ7と反対側の端部に結合されている。こうして、
第1巻取プーリ4と第2巻取プーリ5と引張りワイヤ6
は、コイルバネのトルクを一定の関係を持って第1巻取
プーリ4に伝達する円錐プーリを構成している。そし
て、第1巻取プーリ4の径は、第2巻取プーリ5の径よ
りも大きく設定されている。プーリ径を変えることによ
り、バランス装置の伝達トルクの増大を図っている。す
なわち、プーリ間のワイヤ6の引張り力は一定である
が、トルク=力×距離であるから、第2巻取プーリで生
じるコイルバネ7による力(ワイヤを引く力)により、
第1巻取プーリに生じるトルクは、第1巻取プーリの径
が第2巻取プーリより大きい程大きくなる。
【0019】さらに、第1巻取プーリ4の外周面には、
主プーリ部4aから0点復帰プーリ部4bにかけて引張
りワイヤ7の巻付きを案内する螺旋状溝が形成されてい
る。第2巻取プーリ5の外周面にも、等径部5aから円
錐部5bにかけて引張りワイヤ7の巻付きを案内する螺
旋状溝が形成されている。
【0020】上記の構成によるバランス装置の作用を、
図2、図3、図4ないし図6及び表1に基づいて説明す
る。図4は、シャッタの開閉状態と、引張りワイヤの第
1巻取プーリ及び第2巻取プーリに対する巻取状態との
関係を示す説明図、図5はカーテンの寸法及び各開放位
置を示す説明図、図6は、バランス装置の巻胴トルクと
コイルバネのトルクとバランストルクとの相互関係を説
明するグラフである。
【表1】
【0021】まず、図5に示すように、シャッタ寸法
を、開口幅W=1735mm×開口高さH=1840m
mとし、全開位置から全閉位置までを4等分した各位置
をP0,P1 ,P2 ,P3 ,P4 及びP5 とする。な
お、P4 は、下端スラットが床面に接触しているが、ス
ラットのスリットが開放状態にある位置であり、P
5 は、下端スラットが床面に接触し、かつ、スラットの
スリットが閉鎖状態にある位置である。また、カーテン
の単位重量を3.3Kg/m2 とし、下端スラット2b
の重量を0.36Kg/mとする。この場合、各位置P
0 ,P1 ,P2 ,P3 ,P4 でのカーテンの下り長さ、
面積、重量及び巻胴の回転半径(カーテンの巻取径)
は、表1に示す通りである。
【0022】巻胴の回転半径は、シャッタ閉時に巻胴3
から巻き戻されるに連れて小さくなる。従って、各位置
における巻胴トルクは、巻取径に各位置の荷重を掛けて
得られ、カーテンの開閉位置の変化に対応した巻胴トル
クは、図6にAのカーブで示される通りである。これに
対して、コイルバネ7の回転トルクは、そのばね定数に
より決まり、図6に直線Bで示される通りである。ま
た、コイルバネ7の回転トルクは、前記バランス装置の
円錐プーリの特性により、すなわち、第1巻取プーリ4
及び第2巻取プーリ5が互いに逆方向に傾斜しているこ
とと、第1巻取プーリの径が第2巻取プーリの径よりも
大きいことに基づいて、第1巻取プーリから巻胴3に伝
達される時は、カーテンのP0 からP4 までの間におい
て、コイルバネのトルクBよりも増大する方向に修正さ
れる結果、カーブB´で示されるバランストルクとなっ
て、巻胴トルクと逆向きに巻胴3に伝達される。
【0023】図6において、領域Cはコイルバネ7によ
る巻上力(バランストルク)が巻胴トルクよりも強い領
域であり、また、領域Dは巻胴トルクがコイルバネ7に
よる巻上げ力よりも大きい領域である。従って、P0
らほぼP1 にかけては、カーテンにはこれを自動的に開
放する方向の力が作用し、P1 からP5 にかけては、カ
ーテンには、これを自動的に閉鎖する方向の力が作用す
る。また、バランストルクのB”部分は、第1巻取プー
リの0点復帰カーブによる調整カーブである。なお、図
6は、コイルバネ7の線径3.5mm,コイル径40m
m,巻数200の場合のものである。
【0024】図6から明らかなように、バランス装置を
用いない場合は、巻胴トルクのカーブAとコイルバネの
トルクのカーブBとの差(トルク差)分の比較的大きい
力を巻胴3に加えないと、カーテンを開けることができ
ないのに対して、上記構成のバランス装置を用いる本発
明では、巻胴トルクのカーブAとバランストルクのカー
ブB´との差(トルク差)分の、バランス装置を用いな
い場合よりも格段に小さな力を巻胴3に加えるだけで、
カーテンを開けることができる。
【0025】さらに詳述すると、カーテンの全開位置
(P0 )においては、図4(a)に示すように、引張り
ワイヤ6の第1巻取プーリ4側の巻終端は等径部4aに
巻付けられているのに対して、第2巻取プーリ5側の巻
終端は円錐部12bの先端付近に巻付けられている。従
って、カーテンの全開位置(P0 )では、図4(b),
図6に示すように、バランストルクB´は巻胴トルクA
よりも大きいので、カーテンは安定して全開状態を維持
する。図6は、全開時のバランストルクが全開時の巻胴
トルクよりもやや大きくなるようにコイルバネ7の回転
トルク(ばね定数)及び巻取プーリの外周形状を設定し
た場合のものである。ばね定数及び/又は巻取プーリの
外周形状の選択により、下端スラット2bの各位置にお
いて開放方向又は閉鎖方向のいずれの方向の力を作用さ
せるかを決定することができる。
【0026】そして、適当な操作機構により、巻胴3を
所定方向(図2において時計方向)に回転してカーテン
2を巻戻して降下させると、引張りワイヤ6は第1巻取
プーリ4に巻取られて行く。その際に、図4(b)に示
すように、引張りワイヤの第1巻取プーリ4側の巻終端
が等径部4a1 から徐々に円錐部4a2 の先端方向に移
動し、かつ、第1巻取プーリ4と同一方向に回転する第
2巻取プーリ5側から巻戻されて、引張りワイヤの第2
巻取プーリ5側の巻終端は、円錐部5bから徐々に等径
部5a方向に移動する。これと同時に、コイルバネ7が
捩じられて反力、すなわちバランストルクが蓄積され
る。
【0027】この際に、カーテンの閉面積の増大と共
に、巻戻されて降下するカーテンの荷重の増大に伴う巻
胴トルクが、図6のカーブAで表されるように漸増し、
かつ、捩じれ角が増えるコイルバネの反力によるバラン
ストルクも、図6のコイルバネのトルクBからカーブB
´で表されるように漸増する。コイルバネのトルクから
バランストルクへの増加率は、前述したように、バラン
ス装置の二つの巻取プーリ4,5の径の比に比例する。
従って、従来よりも小さな駆動力を巻胴3に加えるだけ
で、シャッタの開閉操作を行うことができる。
【0028】カーテンが全閉位置P5 まで降下される
と、引張りワイヤ6は最終的に第1巻取プーリ4の0点
復帰プーリ部4bに巻取られる。この全閉位置におい
て、平面部4b2 の0点復帰面としての作用により、曲
面部4b1 に巻取られた引張りワイヤ6は、主プーリ部
4aの軸心を通る。このように、引張りワイヤが主プー
リ部4aの軸心を通るとき、コイルバネ7が最大捩じれ
角にあり、回転トルクが最大であるにも拘らず、引張り
ワイヤの引張り力の作用線が軸心と一致しているため、
第1巻取プーリ4に回転トルクを与えない。すなわち、
巻胴3には回転トルクが作用しないので、カーテンの全
重量が床又は窓枠下面に作用する状態でカーテン2が全
閉状態に保持される。
【0029】なお、上記トルク差を最適値に設定するこ
とを可能にするため、コイルバネ7の固定金具8側の端
部に固定した軸14を固定金具8に回転自在に貫通する
とともに、その軸にラチェット15を固着し、固定金具
8にそのラチェット15に噛み合って、コイルバネの最
小捩じれ角を規制するラッチ16を取付けてある。この
コイルバネ7のトルク調整手段により、バランストルク
B´の修正カーブのコイルバネのトルクBからの偏位量
を変えることができる。
【0030】上記のように、一対の円錐プーリを用いる
バランス装置によれば、カーテン開閉時に巻胴に加える
べき回転力が小さくて良いので、前記手動操作機構を、
図7に例示するように、巻胴3の回転軸5上にホイール
17を固定するとともに、ボックス9内のホイール17
よりも背面側に上下一対のガイドプーリ18,19を設
けて、ホイール17及びガイドプーリ18,19に掛け
回した無端ロープ20を外壁Wに形成した孔21を経て
屋内側まで延長して垂下させた構成とすることができ
る。この手動操作機構では、屋内側で無端ロープ20を
操作することにより、巻胴3を小さな力で時計方向また
は反時計方向に回転操作して、シャッタの開閉を行うこ
とができる。図5,6のP3 における巻胴トルクが最大
であるとすると、ホイール17の半径が85mmの場合
は、ホイール17の必要巻上げ力は、次の計算式から、
1.18Kgとなる。すなわち、 巻胴トルク(444 Kgf)−バランストルク(350 Kg
f)= 100Kgmm 100 Kgmm÷ 85 mm=1.18Kg。 こうして摩擦抵抗等を考慮しても、4〜5Kgの小さな
力でホイール17を回転することにより、シャッタを昇
降させることができる。
【0031】上記手動操作機構を用いる場合は、ロープ
20にロック手段を備えない場合は、上述のように、バ
ランス装置のコイルバネの引張力調整手段(14〜1
6)の設定の仕方により、カーテン全開状態から巻胴ト
ルクにより自動降下したり、又はカーテン全閉状態から
自動上昇したりする恐れがある。本発明は、バランス式
シャッタのこのような不都合を解消するため、上記手動
操作機構に組込んで用いられる安全装置SLを提供する
ものである。
【0032】続いて、この安全装置SLについて、図7
ないし図9に基づいて説明する。図7は、本発明に係る
安全装置の取付け状態及び非操作時の状態を示す縦断面
図であり、図8は、安全装置の一部破断正面図であり、
図9は、安全装置の操作時の状態を示す縦断面図であ
る。安全装置SLは、図7に示すように、外壁の室内側
面に固定されるハウジング22を有する。ハウジング
は、本体22aに蓋22bを嵌合被覆してなり、本体2
2aは、外壁に固定される背板22a1 とその背板から
突出する左右の支持壁22a2 とを有し、その支持壁の
間に一対の近接させたプーリ23,24が、共通の軸2
5を前記支持壁22a2 に貫通させて回転自在に支持さ
れている。プーリ23,24の両方又は片方には、中心
を軸25に合致させたラチェットホイール26が固着さ
れている。また、支持壁22a2 には、軸27によりア
ーム28の基端部が回転自在に固定してある。
【0033】アーム28の下端部には、左右一対のガイ
ドプーリ29,30が回転自在に支持され、また、アー
ムの中間部に設けた軸31に、付勢手段により、例え
ば、一端が背板22a1 に固定された引っ張りバネ32
の他端部が引っ掛けられて、アーム28を常にラチェッ
ホイール26側に付勢している。従って、アーム28の
基端と軸31との間に、ラチェットホイール側に突出す
るように設けられた爪33が、ラチェットホイール26
の爪の間に嵌合して、ラチェッホイールの回転を阻止す
ることができるようになっている。
【0034】上記の構成により、外壁Wに設けられた孔
21から室内側に延長されるロープ20は、ハウシング
22の背板22a1 に形成してあるロープ挿通孔h1
通して、一対のプーリ23,24にそれぞれ1本ずつ掛
け回した後、それぞれ対応するガイドプーリ29,30
に掛け回して、そのロープ20をハウジングの蓋22b
の下部に形成してあるロープ垂下孔h2 から室内に垂ら
してある。
【0035】そして、室内に伸びているロープ20に力
を加えない自然状態では、図7に示すように、アーム2
8の爪33が引っ張りバネ32の付勢力によりラチェッ
トホイール26の爪の間に嵌合して、いずれの方向の回
転も阻止している。これに対して、室内に垂下している
ロープ20の所定の一方を引くと、図9に示されている
ように、ガイドプーリ29に手前方向の力が加えられる
ため、アーム28が手前側に移動されて、爪33がラチ
ェットホイール26から離間されるので、ロープ20を
操作して、ホイール17を所定方向に回転させることに
より、カーテン2を開け又は閉めることができる。ロー
プ20を手から放せば、引っ張りバネ32によりアーム
28が復帰して爪33がラチェットホイール26に噛み
合うので、カーテンがそのときの開放位置に停止され
る。
【0036】上述のように、本実施例においては、円錐
プーリを用いてトルクを一様化するバランス装置を用い
ているので、巻胴を回転するために要する駆動力が小さ
くて良いことから、上記のようなホイール17に巻回し
たロープ20を室内側に延長し、ロープを僅かに手前方
向に引いて回転操作するだけで、容易にシャッタの開閉
を行うことができる。そして、安全装置SLを用いるの
で、操作後はロープ20を放すだけで、ロープ20及び
ホイール17がその位置に停止され、シャッタの開放面
積又は閉鎖面積が保持される。従って、ロープを係止部
材などに結合する手間が掛からないとともに、カーテン
2が意に反して開いたり、閉まったりすることがないか
ら、安全である。
【0037】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、巻上げ式シャッタにおいて、カーテンを開けると
き、又は閉めるときに、手動操作機構のロープを室内側
で手前側に引きながら所定方向に回すことにより、シャ
ッタを容易に開放又は閉鎖することができ、しかも、ロ
ープを放すことにより、全開位置、全閉位置又は任意の
中間位置に安全に停止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】巻上げ式シャッタのボックスの正面カバーを取
外した状態の斜視図である。
【図2】ボックスと、その内部機構のみを示す透視斜視
図である。
【図3】主としてバランス装置の一例を示すボックスの
横断面図である。
【図4】シャッタの開閉状態と、引張りワイヤの第1巻
取プーリ及び第2巻取プーリに対する巻取状態との関係
を示す説明図である。
【図5】シャッタの寸法とカーテンの各位置を示す説明
図である。
【図6】バランス装置の巻胴トルクと、コイルバネのト
ルクとバランストルクとの関係を示すグラフである。
【図7】本発明に係る安全装置の取付状態及び非操作時
の状態を示す縦断面図である。
【図8】安全装置の一部破断正面図である。
【図9】安全装置の操作時の状態を示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
2 カーテン 3 巻胴 4〜8 バランス装置 4 第1巻取プーリ 5 第2巻取プーリ 6 引張りワイヤ 7 コイルバネ 8 固定金具 9 ボックス 17 ホイール 18,19 ガイドプーリ 20 無端ロープ SL 安全装置 22 ハウジング 23,24 プーリ 26 ラチェットホイール 28 アーム 29,30 ガイドプーリ 32 引張りバネ(付勢部材) 33 爪
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−121061(JP,A) 特開 平8−121056(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E06B 9/62 E06B 9/80 E06B 9/82

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外壁の屋内面に取付けられるハウジング
    と、そのハウジング内に回転自在に設けられ、バランス
    式シャッタの巻胴に結合されたホイールに巻回された無
    端ロープを半回させる一対のプーリと、上端部が前記ハ
    ウジングに回動自在に支持されたアームと、前記アーム
    の下部を前記ハウジングの背面方向に付勢する付勢部材
    と、前記アームの下端部に回転自在に支持され、前記プ
    ーリに半回させた無端ロープを半回させるガイドプーリ
    と、前記プーリに固着されたラチェットホイールと、前
    記アームが前記付勢部材により変位された時に前記ラチ
    ェットホイールに噛み合う爪とを有する巻上げ式シャッ
    タの安全装置。
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