JP3546558B2 - シャッタ等の巻取り装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動開閉機によりシャッタ等の開閉体を開閉し、電動開閉機の状態にかかわらず手動でシャッタを開閉できるシャッタ等の巻取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
シャッタ等の開閉体は、電動開閉機の回転駆動によって開閉される。電動開閉機の回転軸は巻取り部材に連結され、この巻取り部材に吊元部材を介してシャッタカーテンが連結されており、電動開閉機の回転でシャッタを巻取り部材に巻取り開口部を開放し、巻取り部材から繰り出してこの開口部を閉鎖する。
【0003】
この電動開閉機は、巻取り部材の側部(外部)に設けられるものと、巻取り部材の内部に設けられるものとがある。
巻取り部材の内部に電動開閉機が設けられるものの場合、この巻取り部材は、所定径を有する巻取りホイール外周に中空の巻取りパイプが設けられて構成され、この巻取りパイプの内部に電動開閉機としてのチューブラモータが固定配置されてなる。また、巻取りパイプに代えて巻取りホイールに間に連結杆を複数設けた構成のものある。
【0004】
ところで、電動開閉機には、ブレーキが併設されており、電動開閉機の停止時には、このブレーキが働き、回転軸を固定してシャッタカーテンの落下を防止する構成となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、電動開閉機が故障あるいは、停電発生等の場合には、ブレーキが働いたままの状態となるためシャッタカーテンが開閉できなくなる。この状態がシャッタカーテンを巻き取ったままの状態で発生すると、シャッタを降下させることができず、巻取りパイプ内部の電動開閉機の保守が行えなかった。電動開閉機の故障によりこの電動開閉機を交換しようとするときには、シャッタを切断して行わねばならず、非常に手間がかかった。
【0006】
また、巻取りパイプに、シャッタカーテンを常時巻き取る方向に付勢された巻取りバネ(平衡スプリング)を設けることにより、シャッタの重量が平衡され、巻取り方向に対する巻取り力を小さな力で行えるようになっている。
これにより、電動開閉機停止時であっても巻取りパイプを巻取り方向に回転させることができるようになるが、電動開閉機には、ブレーキが設けられているため、これを容易に行えなかった。
したがって、電動開閉機の停止時には、作動しているブレーキを解除させてシャッタカーテンを巻き取る必要があった。このためにブレーキ解除機構が必要となった。
【0007】
また、電動開閉機は減速器を介して巻取りパイプを回転する構成であり、ブレーキを解除させて手動でシャッタカーテンを上げようとしても、減速器のギヤの噛み合い力により、大きな力で持ち上げる必要がある。
また、このシャッタカーテン側を上昇させると、減速器を介して電動開閉機側が定格回転以上で高速回転されることとなるため、電動開閉機を破損させる恐れもある。
【0008】
ところで、回転軸の回転数(回転回数)で上下限位置が各々設定される上下限設定用のリミットスイッチが設けられた電動開閉機を用い、電動開閉機の停止状態のときに手動でシャッタカーテンを巻き取ると、この上下限の設定値が狂う問題があり、再度、上下限位置を設定し直さねばねばならないという手間のかかるものであった。
【0009】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、電動開閉機が停止状態等、この電動開閉機の状態にかかわらず開閉体を手動で容易に開閉できるシャッタ等の巻取り装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1記載のシャッタ等の巻取り装置は、シャッタ等の開閉体を巻取り部材内部に設けられた電動開閉機の駆動により巻き取るシャッタ等の巻取り装置において、
前記巻取り部材を介して開閉体を巻取り方向に付勢する巻取り用バネ(9)と、
前記電動開閉機と巻取り部材との間に設けられ、電動開閉機の回転を巻取り部材に対し連結あるいは切断自在なクラッチ機構(34)と、
を具備し、該クラッチ機構の切断により、電動開閉機の回転を切断して開閉体を手動開閉するシャッタ等の巻取り装置であって、
前記電動開閉機及び巻取り部材のそれぞれに設けられたクラッチ板(35,36)と、該一方のクラッチ板を他方のクラッチ板方向に付勢する付勢スプリング(37)とにより前記クラッチ機構(34)が構成され、
シャッタケースを構成する一側部のブラケット(2a)の壁面に設けられ、前記クラッチ機構を解除させる方向に突出自在な突出部材(42,53)と、該突出部材に連結され上下方向に移動自在とされる操作ツマミ(47a)を備える操作レバー(47)とを有する解除機構(40)と、
前記巻取り部材の内部に設けられ、前記クラッチ機構の一方のクラッチ板に一端が連結されるフラットバー(38)と、該フラットバーの他端に固定され、前記解除機構の突出部材に対向配置される支持環(39)とを備え、前記巻取り部材とともに回転する構成とされ、該解除機構の突出部材の突出時に移動して前記クラッチ機構を解除させる連結機構と、
を備え、
前記解除機構の操作レバーの操作によって連結機構を介してクラッチ板同士を連結あるいは切断する構成とされたことを特徴とする。
【0011】
また、請求項2記載のシャッタ等の巻取り装置は、シャッタ等の開閉体を巻取り部材内部に設けられた電動開閉機の駆動により巻き取るシャッタ等の巻取り装置において、
前記巻取り部材を介して開閉体を巻取り方向に付勢する巻取り用バネ(9)と、
前記電動開閉機と巻取り部材との間に設けられ、電動開閉機の回転を巻取り部材に対し連結あるいは切断自在なクラッチ機構(34)と、
を具備し、該クラッチ機構の切断により、電動開閉機の回転を切断して開閉体を手動開閉するシャッタ等の巻取り装置であって、
前記電動開閉機及び巻取り部材のそれぞれに設けられたクラッチ板(35,36)と、該一方のクラッチ板を他方のクラッチ板方向に付勢する付勢スプリング(37)とにより前記クラッチ機構(34)が構成され、
シャッタケースを構成する一側部のブラケット(2a)に設けられ、前記クラッチ機構を解除させる方向に突出自在な突出部材(42)と、該突出部材に連結される操作レバー(47)とを有する解除機構(40)と、
前記巻取り部材の内部に設けられ、前記クラッチ機構の一方のクラッチ板に連結されて巻取り部材とともに回転する構成とされ、該解除機構の突出部材の突出時に移動して前記クラッチ機構を解除させる連結機構と、
を備え、
前記解除機構(40)に設けられた突出部材(42)は、一端の軸方向に他端の軸が移動自在な複数のアーム(42a,42b)で構成され、該アームの中央部が前記連結機構(39)に接触押圧するリンクアーム(42)で構成され、
前記解除機構の操作レバーの操作によって連結機構を介してクラッチ板同士を連結あるいは切断する構成とされたことを特徴とする。
【0012】
また、請求項3記載のシャッタ等の巻取り装置は、シャッタ等の開閉体を巻取り部材内部に設けられた電動開閉機の駆動により巻き取るシャッタ等の巻取り装置において、
前記巻取り部材を介して開閉体を巻取り方向に付勢する巻取り用バネ(9)と、
前記電動開閉機と巻取り部材との間に設けられ、電動開閉機の回転を巻取り部材に対し連結あるいは切断自在なクラッチ機構(34)と、
を具備し、該クラッチ機構の切断により、電動開閉機の回転を切断して開閉体を手動開閉するシャッタ等の巻取り装置であって、
前記電動開閉機及び巻取り部材のそれぞれに設けられたクラッチ板(35,36)と、該一方のクラッチ板を他方のクラッチ板方向に付勢する付勢スプリング(37)とにより前記クラッチ機構(34)が構成され、
シャッタケースを構成する一側部のブラケット(2a)に設けられ、前記クラッチ機構を解除させる方向に突出自在な突出部材(42)と、該突出部材に連結される操作レバー(47)とを有する解除機構(40)と、
前記巻取り部材の内部に設けられ、前記クラッチ機構の一方のクラッチ板に連結されて巻取り部材とともに回転する構成とされ、該解除機構の突出部材の突出時に移動して前記クラッチ機構を解除させる連結機構と、
を備え、
前記解除機構(40)に設けられた突出部材(53)は、傾斜面(53a)を有して移動自在であり、該移動により傾斜面が前記連結機構(39)方向に突出し接触押圧するスライドブロック(53)で構成され、
前記解除機構の操作レバーの操作によって連結機構を介してクラッチ板同士を連結あるいは切断する構成とされたことを特徴とする。
【0013】
上記構成の作用を説明すると、巻取り部材に巻き取られるシャッタ等の開閉体は、巻取り用バネ9により重量の平衡がとられ、電動開閉機の回転で開閉される。
【0014】
クラッチ機構34が切断されると、電動開閉機の回転が巻取り部材に伝達されないから、手で開閉することができる。
【0015】
これにより、電動開閉機が開閉体を巻取り部材に巻き取った状態で停電、故障等により停止しても、クラッチ機構34を切断するだけで開閉体を巻取り部材から繰り出すことができ、開閉体を切断せずとも巻取り部材内部の電動開閉機を保守できようになる。
【0016】
クラッチ機構34の切断は、シャッタケースの一側部のブラケット2aに設けられ、前記クラッチ機構を解除させる方向に突出自在な突出部材42,53を有する解除機構40を操作して、連結機構38,39を介して行える。
【0017】
そして、クラッチ機構34が切断されているから、手動で開閉体を開閉しても電動開閉機が回転することなく、この電動開閉機が減速器を有することにより操作者が開閉体を大きな力で開閉させずとも開閉させることができ、同時に、電動開閉機が増速回転することが防止できる。また、電動開閉機停止時にブレーキが作動していてもこのブレーキの作動にかかわらず開閉体を容易に開閉できる。
【0018】
また、リミット設定部16が巻取り部材の回転を検出する構成とすれば、クラッチ機構34を切断して巻取り部材を手動開閉してもリミット設置値が狂うことがない。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明のシャッタ等の巻取り装置の断面図である。
【0020】
以下には、開閉体として複数のスラットからなるシャッタカーテンを例に説明するが、他にグリルシャッタやロールスクリーン、ブラインドに適用することもできる。
シャッタケース1両側には、ブラケット2a,2bが設けられ、一方のブラケット2aには、チューブラモータ3の固定部3aが固定されている。他方のブラケット2bには、固定杆4が固定されている。これらチューブラモータ3の回転軸3bと固定杆4とは同軸状に配置されている。
【0021】
固定杆4は中空状の固定パイプで構成できる他、中空状の固定パイプに他に、半割りしたパイプを接合して用いることもでき、これらの場合にはワイヤケーブル15は内部に配設される。また、固定パイプの外周の一部に溝を形成し、この溝に沿って前記ワイヤケーブル15を配設する構成としてもよい。
【0022】
このチューブラモータ3にはブレーキが内蔵されており、チューブラモータ3の非駆動時(停電時も含む)には、ブレーキが働き、回転軸3bの回転を固定(ロック)する。また、このチューブラモータ3には減速器が設けられ、所定比で減速され、所定トルクを有する状態で回転軸3bを回転させる。
また、このチューブラモータ3には、後述するシャッタカーテン8の上下限位置設定用のリミット設定部16が設けられている。
【0023】
固定杆4の両端には、ベアリングを介して巻取りホイール5a,5bが回動自在に設けられている。また、回転軸3b部分にも、ベアリング6aを介して同径の巻取りホイール5cが回転自在に設けられている。
また、チューブラモータ3の固定部3a側部近傍には、巻取りホイール5と同径の回転体(リミットリング)3cが設けられており、この回転体3cは、チューブラモータ3駆動時に回転する回転軸3bとは連結されておらず、自由に回転自在である。
【0024】
これら巻取りホイール5a,5b,5c、及び回転体3cの外周部分には、シャッタカーテン8を巻き取る巻取り部材として中空の巻取りパイプ7が固定されている。
この巻取りパイプ7の外周には、吊元部材を介してシャッタカーテン8の一端が連結されている。
【0025】
また、固定杆4と巻取りホイール5bとの間には、巻取り用バネ9(平衡スプリング)が設けられ、この巻取り用バネ9は、シャッタカーテン8を巻き上げる際の巻取りパイプ7の回転方向に付勢されたねじりバネで構成され、シャッタカーテン8の巻取りを軽い力で(後述する電動駆動時及び手動開放時のいずれも)行えるものである。よって、この巻取り用バネ9を設けることにより、巻き上げ時の負荷が軽減され、その分チューブラモータ3が小型化されている。
このように、電動開閉機としてチューブラモータ3を用い、巻き上げ用バネ9を併設した構成によって全体を小型簡素化することができる。
【0026】
次に、図2はクラッチ機構を示す部分拡大断面図である。
チューブラモータ3の回転軸3bと巻取りホイール5aとの間には、クラッチ機構10が設けられる。
回転軸3bには、巻取りホイール5cを貫通してその端部に一方のクラッチ板11が固定されている。
巻取りホイール5aと巻取りホイール5cとの間には、前記一方のクラッチ板11側に移動して連結する他方のクラッチ板12が設けられている。
これらクラッチ板11,12の接合面には、凹部11a,凸部12aが形成されており、凹凸の嵌合によりクラッチ板11,12同士が連結する。
【0027】
この他方のクラッチ板12の外周部12aは巻取りパイプ7に固定された保持ホイール13にスプライン結合され、即ち、回転方向には、保持ホイール13と共に回転し、軸方向には固定の保持ホイール13に対し自由に移動自在とされている。
他方のクラッチ板12は、巻取りホイール5aとの間に設けられた付勢スプリング14により、常時一方のクラッチ板11方向に付勢されている。
【0028】
他方のクラッチ板12は、ワイヤケーブル15によって図中A方向に移動自在である。
ワイヤケーブル15は、図1のように一端15aがシャッタ側部位置に引き出されており、固定杆4内部を介して他端15bがクラッチ板12に接続固定されたものである。
この例では、ワイヤケーブル15には固定杆4端部の支持板4aから外部位置に被覆15cが設けられている。
したがって、ワイヤケーブル15の一端15aを引くことにより、図3の動作図に示すように、他端15bのクラッチ板12を一方のクラッチ板11から離すことができる。
【0029】
また、前記チューブラモータ3の固定部3aには、リミット設定部16が設けられる。このリミット設定部16は、回転体3cの回転を計数してシャッタの上下限位置をそれぞれ設定自在な構成である。
上下限位置の設定は、シャッタ設置時に回転体3c、即ち巻取りパイプ7に固定されたシャッタカーテン8上昇時の上限位置と、下降時の下限位置にそれぞれ位置させた状態でリミット設定部16の操作つまみ16aを操作して行う。
【0030】
上記構成によれば、操作部の開閉スイッチを操作することにより、チューブラモータ3の回転軸3bが対応方向に回転する。このとき、クラッチ機構10のクラッチ板11,12同士間は、図2の如く連結されており、回転軸3bの回転により、保持ホイール13を介して巻取りパイプ7が同方向に回転してシャッタカーテン8が昇降する。
そして、シャッタカーテン8の上昇時には、巻取り用バネ9により、巻き上げ時の負荷が軽減される。一方、この巻取り用バネ9は、シャッタカーテン8の下降時において、シャッタカーテン8の落下を防止しており、落下時に加速することがない。
【0031】
また、巻取りパイプ7に固定された回転体3cが同様に回転し、リミット設定部16は、その計数が設定値に達することにより、シャッタカーテン8が上下限位置に達したと判断して、それぞれチューブラモータ3の駆動電源を遮断してこのチューブラモータ3を自動停止させるようになっている。
そして、停止後においてチューブラモータ3に内蔵されたブレーキは、回転軸3bの回転を固定し、シャッタカーテン8を同停止状態で保持する。
【0032】
次に、ワイヤケーブル15の一端15aを引くことにより、チューブラモータ3の状態にかかわらず、シャッタカーテン8を手動開閉させることができる。
この一端15aを引くと、他端15bのクラッチ板12が一方のクラッチ板11から離れるため、チューブラモータ3との連結状態が切断され巻取りパイプ7が自由に回転可能となる。
【0033】
シャッタカーテン8を上昇させるときにおいては、巻取り用バネ9により巻き上げ時の負荷が軽減されて小さな力で上昇でき、一方、下降時も加速を生じない。
【0034】
この手動開閉は、電源停電時やチューブラモータ3の故障時に特に有効となる。 例えば、シャッタカーテン8を巻き取った(開放)状態で停電し、閉鎖できない場合には手動でシャッタカーテン8を閉鎖させることができる。
同様に、シャッターカーテン8を巻き取った(開放)状態でチューブラモータ3が故障した場合でも手動で閉鎖させることにより、巻取りパイプ7に巻き付けられていたシャッターカーテン8を下降させることができるため、シャッタカーテン8を切断することなくチューブラモータ3の保守、交換を容易に行えるようになる。
【0035】
また、シャッタカーテンを手動で開閉すべく、クラッチ機構10での連結状態を切断しても、リミット設定部16は回転体3cの回転を受けて、巻取りパイプ7の回転に連動する構成であるから、上下限位置が狂うことがなく、また、上下限位置の再設定作業を不要にできる。
また、クラッチ機構10の切断状態で巻取り部材に対し、チューブラモータ3の動力が切断される構成であるから、シャッタカーテン側を上昇させる際に、勢い良く上昇させても減速器を介してチューブラモータ3が定格回転以上で増速回転されることが未然に防止でき破損の恐れがない。
【0036】
上記構成では、ワイヤケーブル15の一端15aを引いた状態でのみクラッチ機構10の連結が切断される構成として説明したが、この一端15aを引っ張った状態で図1に示す係止具18に巻き付ける構成とすれば、クラッチ機構10の切断状態が保持でき、上記シャッタカーテン8の開閉を1人でも容易に行えるようになる。
他に、係止具18に一端15aが取り付けられ、係止具18を回転自在に構成して一端15aを巻取り保持する構成とすることもできる。
同様に、ワイヤケーブル15の他端15b側のクラッチ板12に一時係止機構を設けることにより、1度、一端15aを引くとクラッチ板12がクラッチ板11から離れた状態で保持され、再度、一端15aを引くことにより、これらが連結する構成としてもよい。同機構は、汎用のラチェット機構等で構成することができる。
【0037】
また、上記構成の説明では、クラッチ機構10のうち、他方のクラッチ板12がワイヤケーブル15で移動自在な構成としたが、他方のクラッチ板12が固定で、一方のクラッチ板11がワイヤケーブル15で移動する構成とすることもできる。いずれの形態においても、ワイヤケーブル15を引っ張らない状態では、付勢スプリング14により、両クラッチ板11,12が互いに連結する構成としておく。
【0038】
また、図4に示すように、ワイヤケーブル15は、固定杆4の中途位置から外部に引出し、クラッチ板12に接続する構成とすることもできる。
同図の例では、ワイヤケーブル15を回転する巻取りホイール5a及びベアリング5gより内部位置、即ち固定杆4に固定の軸支基部4bの貫通孔4bb内を貫通させ、他端15bをクラッチ板12に接続固定している。ワイヤケーブル15は貫通孔4bb部分に被覆15cを固定する構成としたり、貫通孔4bb内を芯線だけ通し、軸方向に移動できる構成としてもよい。
【0039】
また、巻取り部材の内部に設けられる電動開閉機としては、上記チューブラモータ3に代えて図5に示すように、チューブラモータ3以外のタイプの電動開閉機20を用いる構成としてもよい。この電動開閉機20は、ブラケット2,2間に連架された固定杆4に固定される。
そして、電動開閉機20の回転軸20aと巻取りホイール5との間に前記クラッチ機構10を設けて回転力の伝達の切断を自在に構成する。
【0040】
同図に示すクラッチ機構10は、電動開閉機20側のクラッチ板12が巻取りホイール5側のクラッチ11方向に移動自在かつ付勢スプリング14で付勢された構成とされている。また、ワイヤケーブル15は、中途位置から固定杆4外部に導出され、支持板4a位置まで被覆15cが設けられ、他端15bがクラッチ板12に取り付けられた構成である。また、上記巻取りパイプ7に代えて、巻取りホイール5の外周には、複数本の連結杆21が設けられている。
このように、チューブラモータ3に限らず他の電動機を用いた電動開閉機を有するシャッタ構造であっても、上記同様に電動開閉機の状態にかかわらず手動開閉を行うことができる。
【0041】
そして、この電動開閉機20はリミット設定部16を有しない構成であるが、上記リミット設定部16が巻取りホイール5の回転を検知する構成とすれば、手動開閉を行っても、リミット設定値の変動が防止できる。尚、上述した巻取りホイール5の回転を計数するリミット設定部16に代えて、シャッタカーテン8のガイドレール上下にそれぞれリミットスイッチを設ける構成とすることもできる。
尚、電動開閉機20に限らず、リミット設定部16が併設されていないチューブラモータ3でも同様の構成とすればリミット設定値の変動が防止できる。
【0042】
また、図6に示すように、ワイヤケーブル15は、固定杆4の内部を介することなく配設することもできる。同図の例では、ワイヤケーブル15を回転する巻取りホイール5b及びベアリング5hより内部位置、即ち固定杆4に固定の軸支基部4cの貫通孔4cc内を貫通させている。
このワイヤケーブル15は、固定杆4の外部位置であって、巻取り用バネ9の内部位置を通して配設されている。
このように、固定杆4の周面に沿ってワイヤケーブル15を配設することもできる。
【0043】
次に、本発明のシャッタ等の巻取り装置の実施の形態を説明する。この実施の形態では、前記クラッチ機構10の構成が変更されているとともに、クラッチ機構10の解除はワイヤケーブル15を用いず、解除機構40を用いる構成に変更されている。
図7は同装置の正断面図、図8は同装置の部分の分解斜視図、図9は図7のA−A線断面図、図10は図7のB−B線断面図である。尚、図7では解除機構40が省略され、図8では巻取りパイプ7を省略している。
これら各図では、前記説明した左半部、即ち、チューブラモータ3及びクラッチ機構の部分のみ記載されており、右半部の固定杆4及び巻取り用バネ9は同一構成であり、図示を省略している。また、前述の構成と同一箇所には同一の符号を附してあり説明を省略する。
【0044】
シャッタケース1の一方のブラケット2aには、チューブラモータ3の固定部3aがネジ等で固定されている。回転軸3bには、軸体30が固定されこの軸体30は回転軸3bとともに回転する。
この軸体30は、ベアリング6を介して巻取り部材としての巻取りパイプ7に軸支されている。具体的には、図9に示すように巻取りパイプ7の内方には、等間隔に複数の支持フィン7aが軸方向に沿って形成されており、ベアリング6はこの支持フィン7aに支持されている。
よって、チューブラモータ3の回転軸3b及び軸体30が巻取りパイプ7の中心位置で支持される。
【0045】
また、前記チューブラモータ3の固定部3aに設けられるリミット設定部16は、回転体(リミットリング)3cの回転を計数してシャッタの上下限位置をそれぞれ設定自在な構成である。この回転体3cは、チューブラモータ3の駆動時に回転する回転軸3bとは連結されておらず、自由に回転自在である。
【0046】
回転体3c上には、固定円盤32が設けられ、この固定円盤32の溝32aは、回転体3c上に突出形成された係合突起3ccに係合している。
固定円盤32は巻取りパイプ7の一端を軸支するもので、外周径は、巻取りパイプ7の内周径に一致している、そして、ネジ穴32d(図8参照)部分で巻取りパイプ7と螺合され、また、円周方向には、巻取りパイプ7の支持フィン7aに係合する係合溝32bがそれぞれ形成されている。
よって、巻取りパイプ7の回転は、固定円盤32を介して回転体3cに伝達され、リミット設定部16がこれを計数する構成である。
尚、巻取りパイプ7の外周には、吊元部材を介して前述したシャッタカーテン8の一端が連結されている。
【0047】
前記チューブラモータ3の回転軸3bに連結された軸体30には、クラッチ機構34が設けられる。
軸体30の略中央部外周には一方のクラッチ板35が固定されている。
また、軸体30上には、この一方のクラッチ板35側に移動して連結する他方のクラッチ板36が設けられている。
これらクラッチ板35,36には、凸部35a,凹部36aが形成されており、凹凸の嵌合によりクラッチ板35,36同士が連結する。
クラッチ板35の外周径は、巻取りパイプ7の支持フィン7aに触れないようこの支持フィン7aの内径以下とされている。
【0048】
この他方のクラッチ板36は巻取りパイプ7にスプライン結合された形である。即ち、図10に示すように、クラッチ板36には、支持フィン7aに嵌まる移動用溝36bが形成され、回転方向には、巻取りパイプ7と共に回転し、軸方向にある一方のクラッチ板35に対し自由に移動自在とされている。
そして、この他方のクラッチ板36は、軸体30の端部に設けられた段差部30b(図7参照)との間に設けられた付勢スプリング37により、常時一方のクラッチ板35方向に付勢されている。
【0049】
この他方のクラッチ板36の外周には、等間隔に、例えば、180度の間隔(図8参照)で2つのフラットバー38の一端がネジで固定されている。このフラットバー38は、巻取りパイプ7の内部で前記チューブラモータ3の固定部方向に延在している板体である。
フラットバー38の他端は、固定円盤32の一側部(固定円盤32より外側)に位置する支持環39にネジで固定されており、支持環39の内径部は、固定円盤32の小径部32eに嵌合されている。
これら他方のクラッチ板36及び支持環39は同一の外周径を有し、巻取りパイプ7の内径より小さく形成されている。
また、固定円盤32上には、フラットバー38の通過部分に所定の間隙を有して通過用溝32cが形成されている。
【0050】
このフラットバー38及び支持環39は、解除機構40の作動時の解除力をクラッチ機構34に伝達する連結機構として設けられている。
この解除機構40は、一方のブラケット2aの壁面に設けられている。ブラケット2aの壁面には、解除機構40の支持板41が固定されており、支持板41の両端には突出部材を構成する一対のリンクアーム42が設けられる。このリンクアーム42は、それぞれが支持環39と対向位置に配置されている。
【0051】
リンクアーム42は上端部の軸が支持板41に軸支されたアーム42aと、下端部の軸が支持板41の長溝41a内を上下に摺動自在なアーム42bを有し、これらアーム42a,42bは中央部が軸で連結され、かつこの中央の軸には、押圧コロ42cが同軸状に設けられた構成である。
アーム42bの下端部の軸は、連結板43に連結されている。この連結板43は折曲されていて、ガイドレール45側部の外枠46内から上方に位置し、折曲された操作レバー47にネジで連結されている。操作レバー47の操作ツマミ47aは、外枠46の内側(開口部)に形成された縦長の開口穴46aに位置している。
よって、操作ツマミ47aを上方に移動させると、連結板43が上方に移動して両アーム42a,42b間の間隔が縮径され、リンクアーム42の中央部に設けられた押圧コロ42cが支持環39方向に突出する(図8参照)。
尚、両リンクアーム42同士の間は、支持板41のネジ穴41bが表出していて、チューブラモータ3の固定部3aがネジにより固定される箇所である。
【0052】
次に、上記構成によるクラッチ機構34の動作を説明する。
通常、クラッチ機構34は、付勢スプリング37により両クラッチ板35,36同士が噛み合っている(図11の状態)。このとき、操作ツマミ47aは下方位置にあり、解除機構40のリンクアーム42は突出せず支持環39に接触していない(非作動状態)。
したがって、操作部の開閉スイッチを操作して、チューブラモータ3の回転軸3bが対応方向に回転すると、このクラッチ機構34及び支持環39,固定円盤32等が同様に回転して巻取りパイプ7を同方向に回転させてシャッタカーテン8(図示略)が昇降する。
そして、シャッタカーテン8の上昇時には、巻取り用バネ9により、巻き上げ時の負荷が軽減される。一方、この巻取り用バネ9は、シャッタカーテン8の下降時において、シャッタカーテン8の落下を防止しており、落下時に加速することがない。
【0053】
また、固定円盤32の回転により、巻取りパイプ7に固定された回転体3cが同様に回転し、リミット設定部16は、その計数が設定値に達することにより、シャッタカーテン8が上下限位置に達したと判断して、それぞれチューブラモータ3の駆動電源を遮断してこのチューブラモータ3を自動停止させるようになっている。
そして、停止後においてチューブラモータ3に内蔵されたブレーキは、回転軸3bの回転を固定し、シャッタカーテン8を同停止状態で保持する。
【0054】
次に、操作ツマミ47aを押し上げることにより、シャッタカーテン8を手動開閉させることができる。
操作ツマミ47aを押し上げると、図12に示すように、解除機構40のリンクアーム42が突出し、押圧コロ42cが支持環39を図中C方向に移動させる。これにより、フラットバー38を介して他方のクラッチ板36が同C方向に移動し、一方のクラッチ板35との噛合が解除される。
【0055】
これにより、チューブラモータ3の駆動力は、他方のクラッチ板36に伝達されず、チューブラモータ3、軸体30、一方のクラッチ板35側と、他方のクラッチ板36、フラットバー38、支持環39、固定円盤32、巻取りパイプ7側の互いの動力伝達が遮断される。
この状態で巻取りパイプ7が自由に回転可能となる。
そして、シャッタカーテン8を上昇させるときにおいては、巻取り用バネ9により巻き上げ時の負荷が軽減されて小さな力で上昇でき、一方、下降時も加速を生じない。
【0056】
この手動開閉は、電源停電時やチューブラモータ3の故障時に特に有効となる。 例えば、シャッタカーテン8を巻き取った(開放)状態で停電し、閉鎖できない場合には手動でシャッタカーテン8を閉鎖させることができる。
同様に、シャッターカーテン8を巻き取った(開放)状態でチューブラモータ3が故障した場合でも手動で閉鎖させることにより、巻取りパイプ7に巻き付けられていたシャッターカーテン8を下降させることができるため、シャッタカーテン8を切断することなくチューブラモータ3の保守を容易に行えるようになる。
【0057】
また、シャッタカーテンを手動で開閉すべく、解除機構40を作動させ、クラッチ機構34の連結を切断しても、固定円盤32を介してリミット設定部16の回転体3cが回転し、巻取りパイプ7の回転に連動する構成であるから、上下限位置が狂うことがなく、また、上下限位置の再設定作業を不要にできる。
また、クラッチ機構10の切断状態で巻取り部材に対し、チューブラモータ3の動力が切断される構成であるから、シャッタカーテン側を上昇させる際に、勢い良く上昇させても減速器を介してチューブラモータ3が定格回転以上で増速回転されることが未然に防止でき破損の恐れがない。
【0058】
そして、上記本実施の形態での構成では、ワイヤケーブル等を用いることなく、ブラケット2aに設けられた解除機構40の作動でクラッチ機構34のクラッチを解除する構成であり、解除機構40に連結された操作レバー47を直接操作する構成のためワイヤ曲げに必要なスペースを取らない。
上記例で使用したワイヤケーブル15は、所定の曲率で下方に曲げられた構成であるが、このワイヤケーブル15は急激に曲げると(曲げ半径が小さい)抵抗が大きくなり、操作に大きな力が必要となる。このため、ワイヤケーブル15の曲げ半径を大きく取ると、その分だけワイヤケーブル15が幅方向に突出する問題がある。したがって、ワイヤケーブル15の曲げ半径が大きなシャッタでは、建物に納めるときの制約が大きくなり、また、取り付けられない場合も生じる。特に、ワイヤケーブル15の曲げ部分まで収納した全幅を有するシャッタケース1では、入隅、出隅の建物構造が有する規格幅に適応出来なくなったり、他の雨どい、手すり等の建具の邪魔になる問題が生じる。逆にシャッタケース1の全幅を規格幅に適合させると、シャッタカーテン8の幅が小さくなり、窓幅に適合しなくなる。
しかしながら、本実施の形態では、上記解除機構40は幅を取らず、一方のブラケット2a内に収容できる幅であるため、シャッタケース1の全幅を拡げる必要がないから、建物構造の規格寸法に容易に適合させることができるようになる。また、現場毎に異なる幅寸法への適合も容易に行えるようになる。
【0059】
次に、図13に示すのは、上記解除機構40の変形例を示す部分斜視図である。この解除機構40では、突出部材として前記リンクアーム42に代えて、スライドブロック53を用いる。このスライドブロック53は、両側部が支持板51のスライド溝51aに案内され、上下にスライド自在である。
このスライドブロック53には、上方につれ突出量が大きな傾斜面53aを有し、この傾斜面53aは前記支持環39に接触する位置に配置されている。
【0060】
尚、両スライドブロック53同士の間は、支持板51のネジ穴51bが表出していて、チューブラモータ3の固定部3aがネジにより固定される箇所である。 スライドブロック53の下端部は、折曲された連結部53bとされ、前記同様の操作レバー47に連結されている。
【0061】
この変形例においても、操作レバー47の操作ツマミ47aを押し上げると、解除機構40のスライドブロック53が上方へ移動し、このスライドブロック53の傾斜面53aが支持環39方向に突出して支持環39を移動させる。
これにより、フラットバー38を介して他方のクラッチ板36が同方向に移動し、一方のクラッチ板35との噛合が解除でき、上記同様にシャッタカーテン8を手動開放させることができるようになる。
そして、この変形例でも解除機構40は、幅を取らず、一方のブラケット2a内に収容できる幅であるため、シャッタケース1の全幅を拡げない。
【0062】
【発明の効果】
本発明によれば、電動開閉機により巻取り部材に対するシャッタ等の開閉体の巻取り状態にかかわらず、クラッチ機構を切断するだけで電動開閉機が停止していても手動で開閉体を巻き取ることができるため、巻取り部材内部の電動開閉機の保守を容易に行うことができる効果がある。
そして、開閉体が開口部を閉鎖状態のとき、電動開閉機が停止した場合であっても、巻取り用バネが設けられていることにより、開閉体を手動で巻き取るよう上昇させる力は少さな力で行えるようになる。
そして、電動開閉機が減速器及び停止時に回転軸を固定するブレーキを有する場合においても、クラッチ機構の切断時には、巻取り部材が回転してもチューブラモータには伝達されないから、開閉体を小さな力で容易に開閉できるようになる。また、電動開閉機が減速器によって増速回転され損傷することが未然に防止できるようになる。
また、リミット設定部が巻取り部材の回転を検出する構成により、クラッチ機構を切断して巻取り部材を手動開閉してもリミット設置値が狂うことがなく、一旦設定したリミット設定値は、開閉体を電動あるいは手動開閉するいずれのときにも設定値を保持できるため、再度の設定を不要にできる。
さらに、前記巻取り用バネにより開閉体を小さな力で開閉できるから、電動開閉機としてリミット設定部を有するチューブラモータを用いることができ、リミット設定部の回転体を巻取り部材の一部として用いることにより、構成を簡素化でき、全体を小型化できるようになる。
【0063】
また、前記クラッチ機構の解除は、解除機構の突出量を連結機構を介して一方のクラッチへ伝達する構成とすることができる。
解除機構を設けた構成では、この解除機構をシャッタケースのブラケット内に効率良く配置でき、解除機構を直接操作レバーで操作する構成であるから、解除機構を設けてもシャッタケースの幅が拡がることがなく、解除機構を設けても設置幅の設計変更の必要がないため、シャッタの設置箇所を自由に選定できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシャッタ等の巻取り装置を示す断面図。
【図2】同開閉装置のクラッチ機構を示す拡大図。
【図3】同クラッチ機構が切断された状態を示す動作図。
【図4】同巻取り装置のワイヤケーブルの他の配設状態を示す図。
【図5】同巻取り装置の駆動源を代えた状態を示す断面図。
【図6】同巻取り装置のワイヤケーブルの他の配設状態を示す図。
【図7】本発明のシャッタ等の巻取り装置の実施の形態を示す正断面図。
【図8】同装置の部分の分解斜視図。
【図9】図7のA−A線断面図。
【図10】図7のB−B線断面図。
【図11】同装置の動作を示す図(解除前)。
【図12】同装置の動作を示す図(解除時)。
【図13】同装置の解除機構の変形例を示す部分斜視図。
【符号の説明】
1…シャッタケース1、2a,2b…ブラケット、3…チューブラモータ、4…固定杆、5…巻取りホイール、8…シャッタカーテン、9…巻取り用バネ、10,34…クラッチ機構、11,12,35,36…クラッチ板、14,37…付勢スプリング、15…ワイヤケーブル、16…リミット設定部、18…係止具、20…電動開閉機、21…連結杆、38…フラットバー、39…支持環、40…解除機構、42…リンクアーム、46…外枠、47…操作レバー、47a…操作ツマミ、53…スライドブロック、53a…傾斜面。
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動開閉機によりシャッタ等の開閉体を開閉し、電動開閉機の状態にかかわらず手動でシャッタを開閉できるシャッタ等の巻取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
シャッタ等の開閉体は、電動開閉機の回転駆動によって開閉される。電動開閉機の回転軸は巻取り部材に連結され、この巻取り部材に吊元部材を介してシャッタカーテンが連結されており、電動開閉機の回転でシャッタを巻取り部材に巻取り開口部を開放し、巻取り部材から繰り出してこの開口部を閉鎖する。
【0003】
この電動開閉機は、巻取り部材の側部(外部)に設けられるものと、巻取り部材の内部に設けられるものとがある。
巻取り部材の内部に電動開閉機が設けられるものの場合、この巻取り部材は、所定径を有する巻取りホイール外周に中空の巻取りパイプが設けられて構成され、この巻取りパイプの内部に電動開閉機としてのチューブラモータが固定配置されてなる。また、巻取りパイプに代えて巻取りホイールに間に連結杆を複数設けた構成のものある。
【0004】
ところで、電動開閉機には、ブレーキが併設されており、電動開閉機の停止時には、このブレーキが働き、回転軸を固定してシャッタカーテンの落下を防止する構成となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、電動開閉機が故障あるいは、停電発生等の場合には、ブレーキが働いたままの状態となるためシャッタカーテンが開閉できなくなる。この状態がシャッタカーテンを巻き取ったままの状態で発生すると、シャッタを降下させることができず、巻取りパイプ内部の電動開閉機の保守が行えなかった。電動開閉機の故障によりこの電動開閉機を交換しようとするときには、シャッタを切断して行わねばならず、非常に手間がかかった。
【0006】
また、巻取りパイプに、シャッタカーテンを常時巻き取る方向に付勢された巻取りバネ(平衡スプリング)を設けることにより、シャッタの重量が平衡され、巻取り方向に対する巻取り力を小さな力で行えるようになっている。
これにより、電動開閉機停止時であっても巻取りパイプを巻取り方向に回転させることができるようになるが、電動開閉機には、ブレーキが設けられているため、これを容易に行えなかった。
したがって、電動開閉機の停止時には、作動しているブレーキを解除させてシャッタカーテンを巻き取る必要があった。このためにブレーキ解除機構が必要となった。
【0007】
また、電動開閉機は減速器を介して巻取りパイプを回転する構成であり、ブレーキを解除させて手動でシャッタカーテンを上げようとしても、減速器のギヤの噛み合い力により、大きな力で持ち上げる必要がある。
また、このシャッタカーテン側を上昇させると、減速器を介して電動開閉機側が定格回転以上で高速回転されることとなるため、電動開閉機を破損させる恐れもある。
【0008】
ところで、回転軸の回転数(回転回数)で上下限位置が各々設定される上下限設定用のリミットスイッチが設けられた電動開閉機を用い、電動開閉機の停止状態のときに手動でシャッタカーテンを巻き取ると、この上下限の設定値が狂う問題があり、再度、上下限位置を設定し直さねばねばならないという手間のかかるものであった。
【0009】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、電動開閉機が停止状態等、この電動開閉機の状態にかかわらず開閉体を手動で容易に開閉できるシャッタ等の巻取り装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1記載のシャッタ等の巻取り装置は、シャッタ等の開閉体を巻取り部材内部に設けられた電動開閉機の駆動により巻き取るシャッタ等の巻取り装置において、
前記巻取り部材を介して開閉体を巻取り方向に付勢する巻取り用バネ(9)と、
前記電動開閉機と巻取り部材との間に設けられ、電動開閉機の回転を巻取り部材に対し連結あるいは切断自在なクラッチ機構(34)と、
を具備し、該クラッチ機構の切断により、電動開閉機の回転を切断して開閉体を手動開閉するシャッタ等の巻取り装置であって、
前記電動開閉機及び巻取り部材のそれぞれに設けられたクラッチ板(35,36)と、該一方のクラッチ板を他方のクラッチ板方向に付勢する付勢スプリング(37)とにより前記クラッチ機構(34)が構成され、
シャッタケースを構成する一側部のブラケット(2a)の壁面に設けられ、前記クラッチ機構を解除させる方向に突出自在な突出部材(42,53)と、該突出部材に連結され上下方向に移動自在とされる操作ツマミ(47a)を備える操作レバー(47)とを有する解除機構(40)と、
前記巻取り部材の内部に設けられ、前記クラッチ機構の一方のクラッチ板に一端が連結されるフラットバー(38)と、該フラットバーの他端に固定され、前記解除機構の突出部材に対向配置される支持環(39)とを備え、前記巻取り部材とともに回転する構成とされ、該解除機構の突出部材の突出時に移動して前記クラッチ機構を解除させる連結機構と、
を備え、
前記解除機構の操作レバーの操作によって連結機構を介してクラッチ板同士を連結あるいは切断する構成とされたことを特徴とする。
【0011】
また、請求項2記載のシャッタ等の巻取り装置は、シャッタ等の開閉体を巻取り部材内部に設けられた電動開閉機の駆動により巻き取るシャッタ等の巻取り装置において、
前記巻取り部材を介して開閉体を巻取り方向に付勢する巻取り用バネ(9)と、
前記電動開閉機と巻取り部材との間に設けられ、電動開閉機の回転を巻取り部材に対し連結あるいは切断自在なクラッチ機構(34)と、
を具備し、該クラッチ機構の切断により、電動開閉機の回転を切断して開閉体を手動開閉するシャッタ等の巻取り装置であって、
前記電動開閉機及び巻取り部材のそれぞれに設けられたクラッチ板(35,36)と、該一方のクラッチ板を他方のクラッチ板方向に付勢する付勢スプリング(37)とにより前記クラッチ機構(34)が構成され、
シャッタケースを構成する一側部のブラケット(2a)に設けられ、前記クラッチ機構を解除させる方向に突出自在な突出部材(42)と、該突出部材に連結される操作レバー(47)とを有する解除機構(40)と、
前記巻取り部材の内部に設けられ、前記クラッチ機構の一方のクラッチ板に連結されて巻取り部材とともに回転する構成とされ、該解除機構の突出部材の突出時に移動して前記クラッチ機構を解除させる連結機構と、
を備え、
前記解除機構(40)に設けられた突出部材(42)は、一端の軸方向に他端の軸が移動自在な複数のアーム(42a,42b)で構成され、該アームの中央部が前記連結機構(39)に接触押圧するリンクアーム(42)で構成され、
前記解除機構の操作レバーの操作によって連結機構を介してクラッチ板同士を連結あるいは切断する構成とされたことを特徴とする。
【0012】
また、請求項3記載のシャッタ等の巻取り装置は、シャッタ等の開閉体を巻取り部材内部に設けられた電動開閉機の駆動により巻き取るシャッタ等の巻取り装置において、
前記巻取り部材を介して開閉体を巻取り方向に付勢する巻取り用バネ(9)と、
前記電動開閉機と巻取り部材との間に設けられ、電動開閉機の回転を巻取り部材に対し連結あるいは切断自在なクラッチ機構(34)と、
を具備し、該クラッチ機構の切断により、電動開閉機の回転を切断して開閉体を手動開閉するシャッタ等の巻取り装置であって、
前記電動開閉機及び巻取り部材のそれぞれに設けられたクラッチ板(35,36)と、該一方のクラッチ板を他方のクラッチ板方向に付勢する付勢スプリング(37)とにより前記クラッチ機構(34)が構成され、
シャッタケースを構成する一側部のブラケット(2a)に設けられ、前記クラッチ機構を解除させる方向に突出自在な突出部材(42)と、該突出部材に連結される操作レバー(47)とを有する解除機構(40)と、
前記巻取り部材の内部に設けられ、前記クラッチ機構の一方のクラッチ板に連結されて巻取り部材とともに回転する構成とされ、該解除機構の突出部材の突出時に移動して前記クラッチ機構を解除させる連結機構と、
を備え、
前記解除機構(40)に設けられた突出部材(53)は、傾斜面(53a)を有して移動自在であり、該移動により傾斜面が前記連結機構(39)方向に突出し接触押圧するスライドブロック(53)で構成され、
前記解除機構の操作レバーの操作によって連結機構を介してクラッチ板同士を連結あるいは切断する構成とされたことを特徴とする。
【0013】
上記構成の作用を説明すると、巻取り部材に巻き取られるシャッタ等の開閉体は、巻取り用バネ9により重量の平衡がとられ、電動開閉機の回転で開閉される。
【0014】
クラッチ機構34が切断されると、電動開閉機の回転が巻取り部材に伝達されないから、手で開閉することができる。
【0015】
これにより、電動開閉機が開閉体を巻取り部材に巻き取った状態で停電、故障等により停止しても、クラッチ機構34を切断するだけで開閉体を巻取り部材から繰り出すことができ、開閉体を切断せずとも巻取り部材内部の電動開閉機を保守できようになる。
【0016】
クラッチ機構34の切断は、シャッタケースの一側部のブラケット2aに設けられ、前記クラッチ機構を解除させる方向に突出自在な突出部材42,53を有する解除機構40を操作して、連結機構38,39を介して行える。
【0017】
そして、クラッチ機構34が切断されているから、手動で開閉体を開閉しても電動開閉機が回転することなく、この電動開閉機が減速器を有することにより操作者が開閉体を大きな力で開閉させずとも開閉させることができ、同時に、電動開閉機が増速回転することが防止できる。また、電動開閉機停止時にブレーキが作動していてもこのブレーキの作動にかかわらず開閉体を容易に開閉できる。
【0018】
また、リミット設定部16が巻取り部材の回転を検出する構成とすれば、クラッチ機構34を切断して巻取り部材を手動開閉してもリミット設置値が狂うことがない。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明のシャッタ等の巻取り装置の断面図である。
【0020】
以下には、開閉体として複数のスラットからなるシャッタカーテンを例に説明するが、他にグリルシャッタやロールスクリーン、ブラインドに適用することもできる。
シャッタケース1両側には、ブラケット2a,2bが設けられ、一方のブラケット2aには、チューブラモータ3の固定部3aが固定されている。他方のブラケット2bには、固定杆4が固定されている。これらチューブラモータ3の回転軸3bと固定杆4とは同軸状に配置されている。
【0021】
固定杆4は中空状の固定パイプで構成できる他、中空状の固定パイプに他に、半割りしたパイプを接合して用いることもでき、これらの場合にはワイヤケーブル15は内部に配設される。また、固定パイプの外周の一部に溝を形成し、この溝に沿って前記ワイヤケーブル15を配設する構成としてもよい。
【0022】
このチューブラモータ3にはブレーキが内蔵されており、チューブラモータ3の非駆動時(停電時も含む)には、ブレーキが働き、回転軸3bの回転を固定(ロック)する。また、このチューブラモータ3には減速器が設けられ、所定比で減速され、所定トルクを有する状態で回転軸3bを回転させる。
また、このチューブラモータ3には、後述するシャッタカーテン8の上下限位置設定用のリミット設定部16が設けられている。
【0023】
固定杆4の両端には、ベアリングを介して巻取りホイール5a,5bが回動自在に設けられている。また、回転軸3b部分にも、ベアリング6aを介して同径の巻取りホイール5cが回転自在に設けられている。
また、チューブラモータ3の固定部3a側部近傍には、巻取りホイール5と同径の回転体(リミットリング)3cが設けられており、この回転体3cは、チューブラモータ3駆動時に回転する回転軸3bとは連結されておらず、自由に回転自在である。
【0024】
これら巻取りホイール5a,5b,5c、及び回転体3cの外周部分には、シャッタカーテン8を巻き取る巻取り部材として中空の巻取りパイプ7が固定されている。
この巻取りパイプ7の外周には、吊元部材を介してシャッタカーテン8の一端が連結されている。
【0025】
また、固定杆4と巻取りホイール5bとの間には、巻取り用バネ9(平衡スプリング)が設けられ、この巻取り用バネ9は、シャッタカーテン8を巻き上げる際の巻取りパイプ7の回転方向に付勢されたねじりバネで構成され、シャッタカーテン8の巻取りを軽い力で(後述する電動駆動時及び手動開放時のいずれも)行えるものである。よって、この巻取り用バネ9を設けることにより、巻き上げ時の負荷が軽減され、その分チューブラモータ3が小型化されている。
このように、電動開閉機としてチューブラモータ3を用い、巻き上げ用バネ9を併設した構成によって全体を小型簡素化することができる。
【0026】
次に、図2はクラッチ機構を示す部分拡大断面図である。
チューブラモータ3の回転軸3bと巻取りホイール5aとの間には、クラッチ機構10が設けられる。
回転軸3bには、巻取りホイール5cを貫通してその端部に一方のクラッチ板11が固定されている。
巻取りホイール5aと巻取りホイール5cとの間には、前記一方のクラッチ板11側に移動して連結する他方のクラッチ板12が設けられている。
これらクラッチ板11,12の接合面には、凹部11a,凸部12aが形成されており、凹凸の嵌合によりクラッチ板11,12同士が連結する。
【0027】
この他方のクラッチ板12の外周部12aは巻取りパイプ7に固定された保持ホイール13にスプライン結合され、即ち、回転方向には、保持ホイール13と共に回転し、軸方向には固定の保持ホイール13に対し自由に移動自在とされている。
他方のクラッチ板12は、巻取りホイール5aとの間に設けられた付勢スプリング14により、常時一方のクラッチ板11方向に付勢されている。
【0028】
他方のクラッチ板12は、ワイヤケーブル15によって図中A方向に移動自在である。
ワイヤケーブル15は、図1のように一端15aがシャッタ側部位置に引き出されており、固定杆4内部を介して他端15bがクラッチ板12に接続固定されたものである。
この例では、ワイヤケーブル15には固定杆4端部の支持板4aから外部位置に被覆15cが設けられている。
したがって、ワイヤケーブル15の一端15aを引くことにより、図3の動作図に示すように、他端15bのクラッチ板12を一方のクラッチ板11から離すことができる。
【0029】
また、前記チューブラモータ3の固定部3aには、リミット設定部16が設けられる。このリミット設定部16は、回転体3cの回転を計数してシャッタの上下限位置をそれぞれ設定自在な構成である。
上下限位置の設定は、シャッタ設置時に回転体3c、即ち巻取りパイプ7に固定されたシャッタカーテン8上昇時の上限位置と、下降時の下限位置にそれぞれ位置させた状態でリミット設定部16の操作つまみ16aを操作して行う。
【0030】
上記構成によれば、操作部の開閉スイッチを操作することにより、チューブラモータ3の回転軸3bが対応方向に回転する。このとき、クラッチ機構10のクラッチ板11,12同士間は、図2の如く連結されており、回転軸3bの回転により、保持ホイール13を介して巻取りパイプ7が同方向に回転してシャッタカーテン8が昇降する。
そして、シャッタカーテン8の上昇時には、巻取り用バネ9により、巻き上げ時の負荷が軽減される。一方、この巻取り用バネ9は、シャッタカーテン8の下降時において、シャッタカーテン8の落下を防止しており、落下時に加速することがない。
【0031】
また、巻取りパイプ7に固定された回転体3cが同様に回転し、リミット設定部16は、その計数が設定値に達することにより、シャッタカーテン8が上下限位置に達したと判断して、それぞれチューブラモータ3の駆動電源を遮断してこのチューブラモータ3を自動停止させるようになっている。
そして、停止後においてチューブラモータ3に内蔵されたブレーキは、回転軸3bの回転を固定し、シャッタカーテン8を同停止状態で保持する。
【0032】
次に、ワイヤケーブル15の一端15aを引くことにより、チューブラモータ3の状態にかかわらず、シャッタカーテン8を手動開閉させることができる。
この一端15aを引くと、他端15bのクラッチ板12が一方のクラッチ板11から離れるため、チューブラモータ3との連結状態が切断され巻取りパイプ7が自由に回転可能となる。
【0033】
シャッタカーテン8を上昇させるときにおいては、巻取り用バネ9により巻き上げ時の負荷が軽減されて小さな力で上昇でき、一方、下降時も加速を生じない。
【0034】
この手動開閉は、電源停電時やチューブラモータ3の故障時に特に有効となる。 例えば、シャッタカーテン8を巻き取った(開放)状態で停電し、閉鎖できない場合には手動でシャッタカーテン8を閉鎖させることができる。
同様に、シャッターカーテン8を巻き取った(開放)状態でチューブラモータ3が故障した場合でも手動で閉鎖させることにより、巻取りパイプ7に巻き付けられていたシャッターカーテン8を下降させることができるため、シャッタカーテン8を切断することなくチューブラモータ3の保守、交換を容易に行えるようになる。
【0035】
また、シャッタカーテンを手動で開閉すべく、クラッチ機構10での連結状態を切断しても、リミット設定部16は回転体3cの回転を受けて、巻取りパイプ7の回転に連動する構成であるから、上下限位置が狂うことがなく、また、上下限位置の再設定作業を不要にできる。
また、クラッチ機構10の切断状態で巻取り部材に対し、チューブラモータ3の動力が切断される構成であるから、シャッタカーテン側を上昇させる際に、勢い良く上昇させても減速器を介してチューブラモータ3が定格回転以上で増速回転されることが未然に防止でき破損の恐れがない。
【0036】
上記構成では、ワイヤケーブル15の一端15aを引いた状態でのみクラッチ機構10の連結が切断される構成として説明したが、この一端15aを引っ張った状態で図1に示す係止具18に巻き付ける構成とすれば、クラッチ機構10の切断状態が保持でき、上記シャッタカーテン8の開閉を1人でも容易に行えるようになる。
他に、係止具18に一端15aが取り付けられ、係止具18を回転自在に構成して一端15aを巻取り保持する構成とすることもできる。
同様に、ワイヤケーブル15の他端15b側のクラッチ板12に一時係止機構を設けることにより、1度、一端15aを引くとクラッチ板12がクラッチ板11から離れた状態で保持され、再度、一端15aを引くことにより、これらが連結する構成としてもよい。同機構は、汎用のラチェット機構等で構成することができる。
【0037】
また、上記構成の説明では、クラッチ機構10のうち、他方のクラッチ板12がワイヤケーブル15で移動自在な構成としたが、他方のクラッチ板12が固定で、一方のクラッチ板11がワイヤケーブル15で移動する構成とすることもできる。いずれの形態においても、ワイヤケーブル15を引っ張らない状態では、付勢スプリング14により、両クラッチ板11,12が互いに連結する構成としておく。
【0038】
また、図4に示すように、ワイヤケーブル15は、固定杆4の中途位置から外部に引出し、クラッチ板12に接続する構成とすることもできる。
同図の例では、ワイヤケーブル15を回転する巻取りホイール5a及びベアリング5gより内部位置、即ち固定杆4に固定の軸支基部4bの貫通孔4bb内を貫通させ、他端15bをクラッチ板12に接続固定している。ワイヤケーブル15は貫通孔4bb部分に被覆15cを固定する構成としたり、貫通孔4bb内を芯線だけ通し、軸方向に移動できる構成としてもよい。
【0039】
また、巻取り部材の内部に設けられる電動開閉機としては、上記チューブラモータ3に代えて図5に示すように、チューブラモータ3以外のタイプの電動開閉機20を用いる構成としてもよい。この電動開閉機20は、ブラケット2,2間に連架された固定杆4に固定される。
そして、電動開閉機20の回転軸20aと巻取りホイール5との間に前記クラッチ機構10を設けて回転力の伝達の切断を自在に構成する。
【0040】
同図に示すクラッチ機構10は、電動開閉機20側のクラッチ板12が巻取りホイール5側のクラッチ11方向に移動自在かつ付勢スプリング14で付勢された構成とされている。また、ワイヤケーブル15は、中途位置から固定杆4外部に導出され、支持板4a位置まで被覆15cが設けられ、他端15bがクラッチ板12に取り付けられた構成である。また、上記巻取りパイプ7に代えて、巻取りホイール5の外周には、複数本の連結杆21が設けられている。
このように、チューブラモータ3に限らず他の電動機を用いた電動開閉機を有するシャッタ構造であっても、上記同様に電動開閉機の状態にかかわらず手動開閉を行うことができる。
【0041】
そして、この電動開閉機20はリミット設定部16を有しない構成であるが、上記リミット設定部16が巻取りホイール5の回転を検知する構成とすれば、手動開閉を行っても、リミット設定値の変動が防止できる。尚、上述した巻取りホイール5の回転を計数するリミット設定部16に代えて、シャッタカーテン8のガイドレール上下にそれぞれリミットスイッチを設ける構成とすることもできる。
尚、電動開閉機20に限らず、リミット設定部16が併設されていないチューブラモータ3でも同様の構成とすればリミット設定値の変動が防止できる。
【0042】
また、図6に示すように、ワイヤケーブル15は、固定杆4の内部を介することなく配設することもできる。同図の例では、ワイヤケーブル15を回転する巻取りホイール5b及びベアリング5hより内部位置、即ち固定杆4に固定の軸支基部4cの貫通孔4cc内を貫通させている。
このワイヤケーブル15は、固定杆4の外部位置であって、巻取り用バネ9の内部位置を通して配設されている。
このように、固定杆4の周面に沿ってワイヤケーブル15を配設することもできる。
【0043】
次に、本発明のシャッタ等の巻取り装置の実施の形態を説明する。この実施の形態では、前記クラッチ機構10の構成が変更されているとともに、クラッチ機構10の解除はワイヤケーブル15を用いず、解除機構40を用いる構成に変更されている。
図7は同装置の正断面図、図8は同装置の部分の分解斜視図、図9は図7のA−A線断面図、図10は図7のB−B線断面図である。尚、図7では解除機構40が省略され、図8では巻取りパイプ7を省略している。
これら各図では、前記説明した左半部、即ち、チューブラモータ3及びクラッチ機構の部分のみ記載されており、右半部の固定杆4及び巻取り用バネ9は同一構成であり、図示を省略している。また、前述の構成と同一箇所には同一の符号を附してあり説明を省略する。
【0044】
シャッタケース1の一方のブラケット2aには、チューブラモータ3の固定部3aがネジ等で固定されている。回転軸3bには、軸体30が固定されこの軸体30は回転軸3bとともに回転する。
この軸体30は、ベアリング6を介して巻取り部材としての巻取りパイプ7に軸支されている。具体的には、図9に示すように巻取りパイプ7の内方には、等間隔に複数の支持フィン7aが軸方向に沿って形成されており、ベアリング6はこの支持フィン7aに支持されている。
よって、チューブラモータ3の回転軸3b及び軸体30が巻取りパイプ7の中心位置で支持される。
【0045】
また、前記チューブラモータ3の固定部3aに設けられるリミット設定部16は、回転体(リミットリング)3cの回転を計数してシャッタの上下限位置をそれぞれ設定自在な構成である。この回転体3cは、チューブラモータ3の駆動時に回転する回転軸3bとは連結されておらず、自由に回転自在である。
【0046】
回転体3c上には、固定円盤32が設けられ、この固定円盤32の溝32aは、回転体3c上に突出形成された係合突起3ccに係合している。
固定円盤32は巻取りパイプ7の一端を軸支するもので、外周径は、巻取りパイプ7の内周径に一致している、そして、ネジ穴32d(図8参照)部分で巻取りパイプ7と螺合され、また、円周方向には、巻取りパイプ7の支持フィン7aに係合する係合溝32bがそれぞれ形成されている。
よって、巻取りパイプ7の回転は、固定円盤32を介して回転体3cに伝達され、リミット設定部16がこれを計数する構成である。
尚、巻取りパイプ7の外周には、吊元部材を介して前述したシャッタカーテン8の一端が連結されている。
【0047】
前記チューブラモータ3の回転軸3bに連結された軸体30には、クラッチ機構34が設けられる。
軸体30の略中央部外周には一方のクラッチ板35が固定されている。
また、軸体30上には、この一方のクラッチ板35側に移動して連結する他方のクラッチ板36が設けられている。
これらクラッチ板35,36には、凸部35a,凹部36aが形成されており、凹凸の嵌合によりクラッチ板35,36同士が連結する。
クラッチ板35の外周径は、巻取りパイプ7の支持フィン7aに触れないようこの支持フィン7aの内径以下とされている。
【0048】
この他方のクラッチ板36は巻取りパイプ7にスプライン結合された形である。即ち、図10に示すように、クラッチ板36には、支持フィン7aに嵌まる移動用溝36bが形成され、回転方向には、巻取りパイプ7と共に回転し、軸方向にある一方のクラッチ板35に対し自由に移動自在とされている。
そして、この他方のクラッチ板36は、軸体30の端部に設けられた段差部30b(図7参照)との間に設けられた付勢スプリング37により、常時一方のクラッチ板35方向に付勢されている。
【0049】
この他方のクラッチ板36の外周には、等間隔に、例えば、180度の間隔(図8参照)で2つのフラットバー38の一端がネジで固定されている。このフラットバー38は、巻取りパイプ7の内部で前記チューブラモータ3の固定部方向に延在している板体である。
フラットバー38の他端は、固定円盤32の一側部(固定円盤32より外側)に位置する支持環39にネジで固定されており、支持環39の内径部は、固定円盤32の小径部32eに嵌合されている。
これら他方のクラッチ板36及び支持環39は同一の外周径を有し、巻取りパイプ7の内径より小さく形成されている。
また、固定円盤32上には、フラットバー38の通過部分に所定の間隙を有して通過用溝32cが形成されている。
【0050】
このフラットバー38及び支持環39は、解除機構40の作動時の解除力をクラッチ機構34に伝達する連結機構として設けられている。
この解除機構40は、一方のブラケット2aの壁面に設けられている。ブラケット2aの壁面には、解除機構40の支持板41が固定されており、支持板41の両端には突出部材を構成する一対のリンクアーム42が設けられる。このリンクアーム42は、それぞれが支持環39と対向位置に配置されている。
【0051】
リンクアーム42は上端部の軸が支持板41に軸支されたアーム42aと、下端部の軸が支持板41の長溝41a内を上下に摺動自在なアーム42bを有し、これらアーム42a,42bは中央部が軸で連結され、かつこの中央の軸には、押圧コロ42cが同軸状に設けられた構成である。
アーム42bの下端部の軸は、連結板43に連結されている。この連結板43は折曲されていて、ガイドレール45側部の外枠46内から上方に位置し、折曲された操作レバー47にネジで連結されている。操作レバー47の操作ツマミ47aは、外枠46の内側(開口部)に形成された縦長の開口穴46aに位置している。
よって、操作ツマミ47aを上方に移動させると、連結板43が上方に移動して両アーム42a,42b間の間隔が縮径され、リンクアーム42の中央部に設けられた押圧コロ42cが支持環39方向に突出する(図8参照)。
尚、両リンクアーム42同士の間は、支持板41のネジ穴41bが表出していて、チューブラモータ3の固定部3aがネジにより固定される箇所である。
【0052】
次に、上記構成によるクラッチ機構34の動作を説明する。
通常、クラッチ機構34は、付勢スプリング37により両クラッチ板35,36同士が噛み合っている(図11の状態)。このとき、操作ツマミ47aは下方位置にあり、解除機構40のリンクアーム42は突出せず支持環39に接触していない(非作動状態)。
したがって、操作部の開閉スイッチを操作して、チューブラモータ3の回転軸3bが対応方向に回転すると、このクラッチ機構34及び支持環39,固定円盤32等が同様に回転して巻取りパイプ7を同方向に回転させてシャッタカーテン8(図示略)が昇降する。
そして、シャッタカーテン8の上昇時には、巻取り用バネ9により、巻き上げ時の負荷が軽減される。一方、この巻取り用バネ9は、シャッタカーテン8の下降時において、シャッタカーテン8の落下を防止しており、落下時に加速することがない。
【0053】
また、固定円盤32の回転により、巻取りパイプ7に固定された回転体3cが同様に回転し、リミット設定部16は、その計数が設定値に達することにより、シャッタカーテン8が上下限位置に達したと判断して、それぞれチューブラモータ3の駆動電源を遮断してこのチューブラモータ3を自動停止させるようになっている。
そして、停止後においてチューブラモータ3に内蔵されたブレーキは、回転軸3bの回転を固定し、シャッタカーテン8を同停止状態で保持する。
【0054】
次に、操作ツマミ47aを押し上げることにより、シャッタカーテン8を手動開閉させることができる。
操作ツマミ47aを押し上げると、図12に示すように、解除機構40のリンクアーム42が突出し、押圧コロ42cが支持環39を図中C方向に移動させる。これにより、フラットバー38を介して他方のクラッチ板36が同C方向に移動し、一方のクラッチ板35との噛合が解除される。
【0055】
これにより、チューブラモータ3の駆動力は、他方のクラッチ板36に伝達されず、チューブラモータ3、軸体30、一方のクラッチ板35側と、他方のクラッチ板36、フラットバー38、支持環39、固定円盤32、巻取りパイプ7側の互いの動力伝達が遮断される。
この状態で巻取りパイプ7が自由に回転可能となる。
そして、シャッタカーテン8を上昇させるときにおいては、巻取り用バネ9により巻き上げ時の負荷が軽減されて小さな力で上昇でき、一方、下降時も加速を生じない。
【0056】
この手動開閉は、電源停電時やチューブラモータ3の故障時に特に有効となる。 例えば、シャッタカーテン8を巻き取った(開放)状態で停電し、閉鎖できない場合には手動でシャッタカーテン8を閉鎖させることができる。
同様に、シャッターカーテン8を巻き取った(開放)状態でチューブラモータ3が故障した場合でも手動で閉鎖させることにより、巻取りパイプ7に巻き付けられていたシャッターカーテン8を下降させることができるため、シャッタカーテン8を切断することなくチューブラモータ3の保守を容易に行えるようになる。
【0057】
また、シャッタカーテンを手動で開閉すべく、解除機構40を作動させ、クラッチ機構34の連結を切断しても、固定円盤32を介してリミット設定部16の回転体3cが回転し、巻取りパイプ7の回転に連動する構成であるから、上下限位置が狂うことがなく、また、上下限位置の再設定作業を不要にできる。
また、クラッチ機構10の切断状態で巻取り部材に対し、チューブラモータ3の動力が切断される構成であるから、シャッタカーテン側を上昇させる際に、勢い良く上昇させても減速器を介してチューブラモータ3が定格回転以上で増速回転されることが未然に防止でき破損の恐れがない。
【0058】
そして、上記本実施の形態での構成では、ワイヤケーブル等を用いることなく、ブラケット2aに設けられた解除機構40の作動でクラッチ機構34のクラッチを解除する構成であり、解除機構40に連結された操作レバー47を直接操作する構成のためワイヤ曲げに必要なスペースを取らない。
上記例で使用したワイヤケーブル15は、所定の曲率で下方に曲げられた構成であるが、このワイヤケーブル15は急激に曲げると(曲げ半径が小さい)抵抗が大きくなり、操作に大きな力が必要となる。このため、ワイヤケーブル15の曲げ半径を大きく取ると、その分だけワイヤケーブル15が幅方向に突出する問題がある。したがって、ワイヤケーブル15の曲げ半径が大きなシャッタでは、建物に納めるときの制約が大きくなり、また、取り付けられない場合も生じる。特に、ワイヤケーブル15の曲げ部分まで収納した全幅を有するシャッタケース1では、入隅、出隅の建物構造が有する規格幅に適応出来なくなったり、他の雨どい、手すり等の建具の邪魔になる問題が生じる。逆にシャッタケース1の全幅を規格幅に適合させると、シャッタカーテン8の幅が小さくなり、窓幅に適合しなくなる。
しかしながら、本実施の形態では、上記解除機構40は幅を取らず、一方のブラケット2a内に収容できる幅であるため、シャッタケース1の全幅を拡げる必要がないから、建物構造の規格寸法に容易に適合させることができるようになる。また、現場毎に異なる幅寸法への適合も容易に行えるようになる。
【0059】
次に、図13に示すのは、上記解除機構40の変形例を示す部分斜視図である。この解除機構40では、突出部材として前記リンクアーム42に代えて、スライドブロック53を用いる。このスライドブロック53は、両側部が支持板51のスライド溝51aに案内され、上下にスライド自在である。
このスライドブロック53には、上方につれ突出量が大きな傾斜面53aを有し、この傾斜面53aは前記支持環39に接触する位置に配置されている。
【0060】
尚、両スライドブロック53同士の間は、支持板51のネジ穴51bが表出していて、チューブラモータ3の固定部3aがネジにより固定される箇所である。 スライドブロック53の下端部は、折曲された連結部53bとされ、前記同様の操作レバー47に連結されている。
【0061】
この変形例においても、操作レバー47の操作ツマミ47aを押し上げると、解除機構40のスライドブロック53が上方へ移動し、このスライドブロック53の傾斜面53aが支持環39方向に突出して支持環39を移動させる。
これにより、フラットバー38を介して他方のクラッチ板36が同方向に移動し、一方のクラッチ板35との噛合が解除でき、上記同様にシャッタカーテン8を手動開放させることができるようになる。
そして、この変形例でも解除機構40は、幅を取らず、一方のブラケット2a内に収容できる幅であるため、シャッタケース1の全幅を拡げない。
【0062】
【発明の効果】
本発明によれば、電動開閉機により巻取り部材に対するシャッタ等の開閉体の巻取り状態にかかわらず、クラッチ機構を切断するだけで電動開閉機が停止していても手動で開閉体を巻き取ることができるため、巻取り部材内部の電動開閉機の保守を容易に行うことができる効果がある。
そして、開閉体が開口部を閉鎖状態のとき、電動開閉機が停止した場合であっても、巻取り用バネが設けられていることにより、開閉体を手動で巻き取るよう上昇させる力は少さな力で行えるようになる。
そして、電動開閉機が減速器及び停止時に回転軸を固定するブレーキを有する場合においても、クラッチ機構の切断時には、巻取り部材が回転してもチューブラモータには伝達されないから、開閉体を小さな力で容易に開閉できるようになる。また、電動開閉機が減速器によって増速回転され損傷することが未然に防止できるようになる。
また、リミット設定部が巻取り部材の回転を検出する構成により、クラッチ機構を切断して巻取り部材を手動開閉してもリミット設置値が狂うことがなく、一旦設定したリミット設定値は、開閉体を電動あるいは手動開閉するいずれのときにも設定値を保持できるため、再度の設定を不要にできる。
さらに、前記巻取り用バネにより開閉体を小さな力で開閉できるから、電動開閉機としてリミット設定部を有するチューブラモータを用いることができ、リミット設定部の回転体を巻取り部材の一部として用いることにより、構成を簡素化でき、全体を小型化できるようになる。
【0063】
また、前記クラッチ機構の解除は、解除機構の突出量を連結機構を介して一方のクラッチへ伝達する構成とすることができる。
解除機構を設けた構成では、この解除機構をシャッタケースのブラケット内に効率良く配置でき、解除機構を直接操作レバーで操作する構成であるから、解除機構を設けてもシャッタケースの幅が拡がることがなく、解除機構を設けても設置幅の設計変更の必要がないため、シャッタの設置箇所を自由に選定できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシャッタ等の巻取り装置を示す断面図。
【図2】同開閉装置のクラッチ機構を示す拡大図。
【図3】同クラッチ機構が切断された状態を示す動作図。
【図4】同巻取り装置のワイヤケーブルの他の配設状態を示す図。
【図5】同巻取り装置の駆動源を代えた状態を示す断面図。
【図6】同巻取り装置のワイヤケーブルの他の配設状態を示す図。
【図7】本発明のシャッタ等の巻取り装置の実施の形態を示す正断面図。
【図8】同装置の部分の分解斜視図。
【図9】図7のA−A線断面図。
【図10】図7のB−B線断面図。
【図11】同装置の動作を示す図(解除前)。
【図12】同装置の動作を示す図(解除時)。
【図13】同装置の解除機構の変形例を示す部分斜視図。
【符号の説明】
1…シャッタケース1、2a,2b…ブラケット、3…チューブラモータ、4…固定杆、5…巻取りホイール、8…シャッタカーテン、9…巻取り用バネ、10,34…クラッチ機構、11,12,35,36…クラッチ板、14,37…付勢スプリング、15…ワイヤケーブル、16…リミット設定部、18…係止具、20…電動開閉機、21…連結杆、38…フラットバー、39…支持環、40…解除機構、42…リンクアーム、46…外枠、47…操作レバー、47a…操作ツマミ、53…スライドブロック、53a…傾斜面。
Claims (3)
- シャッタ等の開閉体を巻取り部材内部に設けられた電動開閉機の駆動により巻き取るシャッタ等の巻取り装置において、
前記巻取り部材を介して開閉体を巻取り方向に付勢する巻取り用バネ(9)と、
前記電動開閉機と巻取り部材との間に設けられ、電動開閉機の回転を巻取り部材に対し連結あるいは切断自在なクラッチ機構(34)と、
を具備し、該クラッチ機構の切断により、電動開閉機の回転を切断して開閉体を手動開閉するシャッタ等の巻取り装置であって、
前記電動開閉機及び巻取り部材のそれぞれに設けられたクラッチ板(35,36)と、該一方のクラッチ板を他方のクラッチ板方向に付勢する付勢スプリング(37)とにより前記クラッチ機構(34)が構成され、
シャッタケースを構成する一側部のブラケット(2a)の壁面に設けられ、前記クラッチ機構を解除させる方向に突出自在な突出部材(42,53)と、該突出部材に連結され上下方向に移動自在とされる操作ツマミ(47a)を備える操作レバー(47)とを有する解除機構(40)と、
前記巻取り部材の内部に設けられ、前記クラッチ機構の一方のクラッチ板に一端が連結されるフラットバー(38)と、該フラットバーの他端に固定され、前記解除機構の突出部材に対向配置される支持環(39)とを備え、前記巻取り部材とともに回転する構成とされ、該解除機構の突出部材の突出時に移動して前記クラッチ機構を解除させる連結機構と、
を備え、
前記解除機構の操作レバーの操作によって連結機構を介してクラッチ板同士を連結あるいは切断する構成とされたことを特徴とするシャッタ等の巻取り装置。 - シャッタ等の開閉体を巻取り部材内部に設けられた電動開閉機の駆動により巻き取るシャッタ等の巻取り装置において、
前記巻取り部材を介して開閉体を巻取り方向に付勢する巻取り用バネ(9)と、
前記電動開閉機と巻取り部材との間に設けられ、電動開閉機の回転を巻取り部材に対し連結あるいは切断自在なクラッチ機構(34)と、
を具備し、該クラッチ機構の切断により、電動開閉機の回転を切断して開閉体を手動開閉するシャッタ等の巻取り装置であって、
前記電動開閉機及び巻取り部材のそれぞれに設けられたクラッチ板(35,36)と、該一方のクラッチ板を他方のクラッチ板方向に付勢する付勢スプリング(37)とにより前記クラッチ機構(34)が構成され、
シャッタケースを構成する一側部のブラケット(2a)に設けられ、前記クラッチ機構を解除させる方向に突出自在な突出部材(42)と、該突出部材に連結される操作レバー(47)とを有する解除機構(40)と、
前記巻取り部材の内部に設けられ、前記クラッチ機構の一方のクラッチ板に連結されて巻取り部材とともに回転する構成とされ、該解除機構の突出部材の突出時に移動して前記クラッチ機構を解除させる連結機構と、
を備え、
前記解除機構(40)に設けられた突出部材(42)は、一端の軸方向に他端の軸が移動自在な複数のアーム(42a,42b)で構成され、該アームの中央部が前記連結機構(39)に接触押圧するリンクアーム(42)で構成され、
前記解除機構の操作レバーの操作によって連結機構を介してクラッチ板同士を連結あるいは切断する構成とされたことを特徴とするシャッタ等の巻取り装置。 - シャッタ等の開閉体を巻取り部材内部に設けられた電動開閉機の駆動により巻き取るシャッタ等の巻取り装置において、
前記巻取り部材を介して開閉体を巻取り方向に付勢する巻取り用バネ(9)と、
前記電動開閉機と巻取り部材との間に設けられ、電動開閉機の回転を巻取り部材に対し連結あるいは切断自在なクラッチ機構(34)と、
を具備し、該クラッチ機構の切断により、電動開閉機の回転を切断して開閉体を手動開閉するシャッタ等の巻取り装置であって、
前記電動開閉機及び巻取り部材のそれぞれに設けられたクラッチ板(35,36)と、該一方のクラッチ板を他方のクラッチ板方向に付勢する付勢スプリング(37)とにより前記クラッチ機構(34)が構成され、
シャッタケースを構成する一側部のブラケット(2a)に設けられ、前記クラッチ機構を解除させる方向に突出自在な突出部材(42)と、該突出部材に連結される操作レバー(47)とを有する解除機構(40)と、
前記巻取り部材の内部に設けられ、前記クラッチ機構の一方のクラッチ板に連結されて巻取り部材とともに回転する構成とされ、該解除機構の突出部材の突出時に移動して前記クラッチ機構を解除させる連結機構と、
を備え、
前記解除機構(40)に設けられた突出部材(53)は、傾斜面(53a)を有して移動自在であり、該移動により傾斜面が前記連結機構(39)方向に突出し接触押圧するスライドブロック(53)で構成され、
前記解除機構の操作レバーの操作によって連結機構を介してクラッチ板同士を連結あるいは切断する構成とされたことを特徴とするシャッタ等の巻取り装置。
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