JP4913412B2 - 開閉装置 - Google Patents
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Description
このような従来のスクリーンシャッター装置では、開閉体が比較的軽量で柔軟性のある可撓性シート材料から構成されているため、万が一、閉鎖動作中の開閉体が、その下方側の物体に当接したとしても、当接された物体に対する衝撃が比較的小さくて済む。
しかしながら、近年では、上記従来のスクリーンシャッター装置に対しても、より安全性を向上することが求められている。特に、開閉体の幅方向寸法が比較的長い開閉装置においては、開閉体全体の重量が大きくなり、物体に当接した際の衝撃も大きくなるため、その当接を極力回避する手段や、万が一当接した場合の衝撃をより軽減する手段を備えることが好ましい。
障害物感知装置を備えた開閉装置では、その感知信号を制御部に無線送信する態様と、有線送信する態様(例えば特許文献2参照)とが考えられる。
前者の態様では、赤外線方式とした場合には例えば煙等による誤作動のおそれがあり、また電波方式とした場合にはノイズ等の悪影響を受けるおそれがある。
そこで、後者のように感知信号をケーブルによって有線送信する態様とするのが好ましいが、この場合には、開閉体の開閉動作に伴ってケーブルを開閉方向へ進退移動させる必要が生じる。
そのため、進退移動するケーブルが、開閉体を収納するための部位(例えば、収納ケースや、収納部フレーム、まぐさ部等)に接触し、その摩擦によって損傷したり、折れてしまったりなどしないように工夫を要する。
前記のような不具合を解消する手段として、例えば、障害物感知装置の略真上にケーブルを巻き取るためのケーブル収納装置等を配設し、該ケーブル収納装置により、ケーブルを略真上から巻き取るようにすればよい。この構成によれば、ケーブルを曲がり部分がないように配設できるため、該ケーブルが収納ケースや、収納部フレーム、まぐさ部等との接触により損傷したり、折れてしまったり等するのを防ぐことができる。
しかしながら、収納ケース等の開閉体を収納するための部位における障害物感知装置の略真上の箇所は、該部位における前部または後部に比較してメンテナンス性に劣る箇所であるため、ケーブルを曲げてメンテナンス性の良好な箇所に導くことが望まれる。
ここで、本形態に係わる開閉装置には、空間を仕切るようにして開閉体を閉鎖動作させる開閉装置であればよく、この開閉装置には、開閉体が閉鎖動作のみを行うように用いられる態様(例えば、非常時のみ遮煙や遮炎等の目的で閉鎖されるシャッター装置等)、開閉体が開放動作と閉鎖動作との双方を行うように用いられる態様等を含む。更に、この開閉装置には、開閉体を巻取体により巻き取ったり繰り出したりすることで開閉させる態様や、開閉体を巻取ることなく繰り出したり収納したりする態様等を含む。
前者の具体例としては、物体との接触によりリミットスイッチやマイクロスイッチ等を作動させるようにした態様、物体との接触により可動座板を移動させ、その移動をマイクロスイッチ等の接触式センサまたはマグネットスイッチや光電センサ等の非接触式センサにより感知するようにした態様、物体との接触により弾性チューブを変形させ、該チューブ内の光電センサの光経路が遮られるのを感知するようにした態様、物体との接触により弾性チューブを変形させ、該チューブ内の流体の圧力変化を感知するようにした態様等が挙げられるが、特に軽量で簡素な構成としては、所謂テープスイッチを用いた態様とするのが好ましい。
また、後者の具体例としては、光電センサや、レーダ、超音波センサ等、光や電波、超音波等を感知媒体としたセンサによる構成等が挙げられる。
この物体感知部は、開閉体幅方向において部分的に単数設けられていてもよいが、好ましくは、開閉体幅方向のどこにおいても物体を感知できるように、開閉体幅方向へわたって連続的に設けたり、開閉体幅方向へわたって断続的に複数設けるようにする。
この曲面部は、開閉体を収納するための収納ケース等の収納部に一体的に形成された一部位であってもよいし、前記収納ケース等の収納部とは別体の部材であってもよい。
この曲面部の具体例としては、略湾曲状の板状部材の面とした態様、板状以外の形状の部材に形成された略湾曲状の面とした態様、略湾曲状に曲げられたチューブ状の部材の内面とした態様等が挙げられる。
更に、この曲面部の具体例としては、上記ケーブルの曲げ部分を受けて回動する滑車状部材やローラ状部材の外周面等であってもよい。
更に、この曲面部の好ましい具体例としては、開閉体を巻き取るための巻取体の外周面、または該巻取体に巻かれた際の開閉体の外周面としてもよい。
また、上記曲面部は、予め湾曲状に形成された部材から構成してもよいし、当該開閉装置の生産時や設置時に弾性的に曲げられて装着される部材から構成してもよい。
また、上記ケーブル進退移動方向とは、上記開閉体の開閉動作に伴って上記ケーブルがその長手方向へ進退して移動する方向を意味する。
また、「ケーブル進退移動方向へスライド可能に係合されている」とは、より具体的に説明すれば、上記ケーブルがその進退移動方向へ所定量移動可能な状態で係合している構成とすればよい。
この構成の好ましい具体例としては、上記受け部材におけるケーブル進退移動方向の少なくとも一端側が、不動部位に対し、ケーブル進退移動方向の遊びを有する状態で、凹凸状に嵌め合わせられている態様が挙げられる。
なお、前記具体例において、「凹凸状に嵌め合わせられている」という構成には、上記受け部材側が凹部であるとともに上記不動部位側が凸部であり、その凹部と凸部が嵌め合わせられている態様や、上記不動部位側が凹部であるとともに上記受け部材側が凸部であり、その凹部と凸部が嵌め合わせられている態様等を含む。
また、前記具体例において、「凹凸状に嵌め合わせられている」という構成は、ケーブル進退移動方向において向かい合う凹部と凸部との嵌め合いであってもよいし、ケーブル進退移動方向に交差する方向において向かい合う凹部と凸部との嵌め合いであってもよい。
すなわち、後者の具体例としては、上記受け部材と上記不動部位との内の一方に、上記受け部材と交差する方向の凸部(例えば、ビスや、ネジ、ボルト、リベット等を含む)を設け、該凸部を、その他方に設けられた凹部(例えば、ケーブル進退移動方向へ長い長孔や切欠部等を含む)に対し、ケーブル進退移動方向の遊びを有する状態で嵌め合わせた態様とすればよい。
なお、上記交差方向とは、上記開閉体の開閉動作に伴って上記ケーブルが進退移動する方向に対し、交差する方向であって、且つ上記曲面部に沿った方向を意味する。すなわち、この交差方向には、上記曲面部に対し交差する方向は含まれない。
また、上記止着具における上記他端側は、好ましくは、ネジや、ボルト、リベット等の頭部とし、更に好ましくは、該頭部の形状をなべ形状やトラス形状等の角部分の少ない形状にする。
また、「その他端側を上記曲面部から突出させている」という構成は、他端側を曲面部に対し略垂直に突出させている構成とするのが好ましいが、他端側を曲面部に対し傾斜した状態で突出させた態様とすることも可能である。
また、上記離間規制部とは、より具体的に説明すれば、上記曲面部との間に上記ケーブルを位置させるように、上記曲面部から離間して設けられた構成である。
この離間規制部の具体例としては、上記曲面部との間に、上記ケーブルを挿通可能な間隔を置いて配置された部材が挙げられる。該部材は、特に簡素な構成として略板状の部材とすればよいが、その他の形状の部材であってもよく、あるいは、上記ケーブルをその進退移動方向へ案内する溝部を有する形状としてもよい。
すなわち、この構成では、その内面における下部側が、上記ケーブルの曲げ部分を開閉体閉鎖方向側から受ける上記曲面部として機能し、同内面における上部側が、上記離間規制部として機能することになる。
更に、上記離間規制部の他例としては、上記曲面部から該曲面部と交差する方向へ立ち上がり上記ケーブルに被さる部材とすることができ、その具体例としては、上記ケーブルを挿通可能な断面略コ字状の部材、上記ケーブルを挿通可能な断面貫通孔状(丸孔状や角孔状を含む)の部材、上記ケーブルに被さるフック状の部材等が挙げられる。なお、この構成には、前述したチューブ状の部材を含む。
また、上記離間規制部を前記フック状の部材とする場合には、特に好ましい態様としては、一端側に螺子部を有するとともに他端側にフック部を有する部材とし、その螺子部により上記曲面部を不動部位に止着し、他端側のフック部により上記ケーブルが上記曲面部から離れるのを規制する構成とすることができる。
また、本明細書中において「開閉体幅方向」とは、開閉体の開閉方向と略直交する方向であって、上記開閉体の厚さ方向ではない方向を意味する。
また、本明細書中において「開閉体開閉方向」とは、開閉体が空間を仕切ったり開放したりするためにスライドする方向を意味する。
第一の形態によれば、ケーブルの曲げ部分を曲面部により受けることで、例えば収納部内の角部分等に擦れて損傷したり、該角部分に沿って折れたり等するのを防ぐことができる。
よって、物体感知部の感知信号を送信するケーブルの曲げ部分を保護することができる上、ケーブルの収納側の構成(例えばケーブル収納装置や、制御部等)を、メンテナンス性等の良好な適宜箇所に配置することができる。
そのため、ケーブルに対する受け部材の摩擦抵抗が比較的小さくなり、ケーブルの磨耗や損傷等を効果的に防ぐことができる。
すなわち、例えば、開閉体が物体や当接対象部位等に当接するのに伴って、ケーブルの曲げ部分が撓み、そのケーブルの撓んだ曲げ部分が曲面部から離れてしまうのを防ぐことができ、ひいては、その撓んだケーブルが、進退移動方向に対する交差方向へ移動して、曲面部から脱落してしまうのを防ぐことができる。
すなわち、例えば、ケーブルを受ける曲面部を備えない構成では、ケーブルの損傷や折れを考慮して、開閉体の開閉速度を低下する必要等が生じる場合もあるが、第八の形態によれば、開閉体の比較的高速な開閉動作が可能である。
しかも、開閉体を比較的軽量にすることができるため、開閉体全閉時の衝撃や、万が一物体に当接した際の衝撃等を緩和することができる。
以下の具体例は、住宅やビル、倉庫、工場、地下街、トンネル、車両の荷台等の構築・構造物の開口部分や、構築・構造物の内部に配設され、前記開口部分を開閉したり、構築・構造物内部の空間を仕切ったり開放したりする開閉装置であって、特に、火災などが発生した際に、煙の拡散や延焼を速やかに防止するのに好適なスクリーンシャッター装置として説明する。
この開閉装置1は、スライドして開閉する開閉体10よりも閉鎖方向側の物体を、該開閉体10と一体的な物体感知部14dにより感知し、その感知信号を、該開閉体10の開閉動作に伴い開閉体開閉方向へ進退移動可能なケーブル14d4によって、開閉体開放方向側へ有線送信するように構成され、ケーブル14d4における前記曲げ部分を、その開閉体閉鎖方向側から、受け部材33aの曲面部33a1(図2参照)によって受けている。
この開閉体本体11は、図示例によれば、開閉体幅方向に長い略矩形帯状のシート材を、上下方向に複数連接するように縫い付ける等の接続手段により接続することで構成される。
なお、この開閉体本体11の他例としては、複数のシート材を開閉体幅方向や斜め方向へ縫い付る等の接続手段により接続してなる態様や、略矩形状に裁断された一枚のシート材からなる態様等としてもよい。
更に、開閉体本体11における通過口11a及び扉部12よりも下端側には、開閉体幅方向へわたって座板部材14が設けられる。
より詳細に説明すれば、このテープスイッチ14d1は、略帯状の弾性を有する合成樹脂材内に、その厚さ方向に所定間隔を置いて配設された一対の電極を、該物体感知部14dの長さ方向(開閉体幅方向)へわたって備え、この一対の電極からなる接点が、外部からの押圧力によりONにされた際に、その接点信号を出力するように構成されている。
この保護シート部14d2は、他例としては、座板部材14に対し開閉体開閉方向へスライドするように設けられた略枠状の剛性部材に置換してもよい。
前記ケーブルガイド部材14eは、座板部材14の幅方向の端部側において、座板部材14に沿って設けられた金属性の板状部材であり、リード線14d3とケーブル14d4との接続箇所を保護するとともに、開閉体厚さ方向へ貫通された孔にゴムブッシュ等の保護部材を介してケーブル14d4を挿通させ、該ケーブル14d4を開閉体開放方向へ導いている。
このガイドレール20は、開閉体10の幅方向端部に開閉体開閉方向へわたって複数設けられた抜止部材(図示せず)と係合することで、開閉体10がガイドレール20から開閉体幅方向へ抜けてしまうのを防いでいる。
なお、収納ケース34の前部とは、該収納ケース34における開閉体厚さ方向(図2における左右方向)の一方側と他方側との何れであってもよい。同様に、収納ケース34の後部とは、該収納ケース34における開閉体厚さ方向の一方側と他方側との何れであってもよい。
図2によれば、収納ケース34の前部又は後部を、図示上における収納ケース34の左側部分とし、その左側部分における収納ケース34の外側に、駆動源32及びケーブル収納装置33を配設することで、駆動源32及びケーブル収納装置33に対するメンテナンス性を良好にしている。
また、他例としては、駆動源32とケーブル収納装置33の内の一方または双方を、収納ケース34内における前記前部または後部に配設するようにしてもよい。
そして、このケーブル収納装置33は、ケーブル14d4に通電される電気信号を図示しない制御部へ送信するように、電気的に配線されている。
なお、図示例によれば、まぐさ部34aを収納ケース34と一体の構成としているが、このまぐさ部34aは、収納ケース34と別体の部材が収納ケース34を構成する部材に対し止着されたものであってもよい。
前記空間部sは、従来の開閉装置ではケーブル収納装置33を配設するための空間として用いられていたものであり、その他、開閉体10を自重により閉鎖動作させるようにした開閉装置において、開閉体10を係止状態から解除して自重降下させる自動閉鎖装置を配設するためや、開閉体10の開閉時の開閉体厚さ方向への揺動を抑制する揺動抑制部材を配設するため等の空間として用いる場合もある。
この受け部材33aの材質は、少なくともケーブル14d4に接触させる面が滑らかな部材であり、且つ弾性的に撓ませることが可能な部材であればよく、例えば、POM(ポリアセタール)や、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)等の合成樹脂材料や、ステンレス等の金属板、あるいは合成樹脂板や金属板の少なくとも一方の面に滑り材被覆や塗装等を施すことでより滑らかな面を形成している板状部材等が用いられる。
なお、他例としては、係合部材34dを収納ケース34の開閉体幅方向の略全長に設けて、ケーブル14d4、受け部材33a、及びケーブル収納装置33等を開閉体幅方向のどの位置であっても装着可能にしたり、係合部材34dの開閉体幅方向の寸法を受け部材33aの幅よりも狭い必要最小限の寸法にしたり等してもよい。
すなわち、受け部材33aの上端部は、不動部位である係合部材34dに対し、ケーブル進退移動方向へスライド可能となるように、ケーブル進退移動方向の遊びを有する状態で凹凸状に嵌め合わせらて係合させられる。
より詳細に説明すれば、この止着具34eは、ケーブル14d4の進退移動経路の両側に位置するように複数(図3に示す一例によれば二つ)設けられ、その一端側が受け部材33aの曲面部33a1に挿通されて不動部位であるまぐさ部34aに止着されるとともに、その他端側が曲面部33a1から突出してケーブル14d4の進退移動方向に対する交差方向への移動を規制する。
各止着具34eは、例えば、ネジや、ボルト、リベット等とすればよく、本実施の形態の好ましい一例によれば、ケーブル14d4を傷つけることがないように角部の少ない頭部を有するネジ、例えば、なべ頭形状のネジや、トラス頭形状のネジ等を用いている。
その際、ケーブル14d4は、その曲げ部分が受け部材33aの曲面部33a1により受けられ、該曲面部33a1に対し摺接しながら進退移動することになる。
また、ケーブル14d4を受ける受け部材33aは、ケーブル14d4の重量や摩擦抵抗、進退移動する際の張力等に応じて柔軟に撓む。
特に本実施の形態の好ましい一例によれば、該受け部材33aにおけるケーブル収納装置33側が、係合部材34dに対し、ケーブル進退移動方向の遊び(図2における隙間w)を有する状態で嵌め合わせられているため、その遊びにより、受け部材33aを柔軟に撓ませることができ、ひいては、ケーブル14d4の損傷等を防ぐことができる。その上、生産時や設置時における受け部材33aの位置決め作業が容易であり、生産性や作業性が良好である。
しかも、受け部材33aを止着する止着具34eが、ケーブル14d4の進退移動経路を挟むようにしてその両側に配設されているため、ケーブル14d4が風圧や振動等に起因して開閉体幅方向へ移動し曲面部33a1から脱落するのを、止着具34e,34eの頭部によって防ぐことができる。
受け部材33fは、ケーブル14d4に沿う溝部33f1を有する部材であり、該溝部33f1の底部を、ケーブル14d4の曲げ部分を受ける曲面部33f1aとしている。
この受け部材33fは、例えば、合成樹脂材料からなる成形部材とすればよく、その他、金属材料やその他の材料を適宜に加工した部材であってもよい。
そして、前記構成の受け部材33fは、ネジや、ボルト、リベット等からなる止着具33gや、溶接、接着、嵌合等の固定手段によって、不動部位である収納ケース34(収納部)側に固定されている。
この構成によれば、風圧等に起因して、ケーブル14d4が開閉体幅方向へ移動し受け部材33fから脱落してしまうのを、溝部33f1によって、より効果的に防ぐことができる。しかも、溝部33f1により、ケーブル14d4の進退移動を案内して、該進退移動をよりスムーズに行わせることができる。
受け部材33hは、弾性チューブを所定長さに切断することで構成され、ケーブル14d4の曲げ部分を挿通させるとともに、弾性的に曲げられた状態で、その一端側と他端側の各々が、係合部材34iを介して、収納ケース34に固定されている。
したがって、この受け部材33h内面の下側部分が、ケーブル14d4の曲げ部分を受ける曲面部33h1として機能し、更に、同受け部材33h内面の側壁がケーブル14d4の交差方向への移動を防ぐガイド部として機能し、加えて、同受け部材33h内面の上側部分が、ケーブル14d4の曲げ部分が曲面部33h1と交差する方向に沿って該曲面部33h1から離れるのを規制する離間規制部として機能する。
係合部材34iは、受け部材33hの端部開口に対し凹凸状に係合するように曲げ形成された部材であり、溶接やねじ止め、リベット止め等の止着手段により収納ケース34内に止着されている。
この開閉装置3によれば、進退移動するケーブル14d4を受け部材33hにより弾性的に受けることで、ケーブル14d4の損傷を防ぐことができる上、該ケーブル14d4が風圧等に起因して開閉体幅方向へ移動してしまうのを、より確実に防ぐことができる。
しかも、受け部材33hがチューブ状であるため、その内面によりケーブル14d4の進退移動を案内して、該進退移動をスムーズに行わせることができる。
複数のローラ部材33jは、その外周面を、ケーブル14d4を受ける曲面部としており、各ローラ部材33jは、収納ケース34内の角部34c(又は34b)の近傍に配置され、ブラケット等を介して、収納ケース34の内面に回動自在に支持されている。
なお、図示例によれば、ローラ部材33jの配設数を二つにしているが、ケーブル14d4を、より滑らかに湾曲させるために3つ以上としてもよい。また、このローラ部材33jの配設数を単数とすることも可能である。
この開閉装置4によれば、ケーブル14d4に対する摩擦抵抗を、回動自在なローラ部材33jにより軽減することができ、ひいては、ケーブル14d4の損傷や磨耗等を効果的に防ぐことができる。
支持部材40は、巻取体31と略平行に配設された一対のローラ41,41を、支持ブラケット42を介して回動自在に支持してなる(図8参照)。
支持ブラケット42は、収納ケース34内の底部側で開閉体幅方向へわたる角柱状の基材43に固定される。
そして、同基材43には、前記支持部材40と開閉体幅方向に干渉しないように、受け部材33aの一端側が止着される。
より詳細に説明すれば、受け部材33aは、その一端側が、基材43に被さるようにして弾性的に曲げられ、基材43の一側部に対し止着され、その他端側は、まぐさ部34a内面に止着される。そして、該受け部材33aの曲面部33a1によりケーブル14d4の曲げ部分が受けられる。
受け部材33aを前記のように止着する手段は、図示例によれば、ねじ止めとしているが、ボルト止め、ナット止め、溶接、嵌合、接着等とすることも可能である。
この開閉装置5によれば、ケーブル14d4が収納ケース34内の角部34bや基材43の角部に摺接して磨耗や損傷等してしまうのを、ケーブル14d4を弾性的に受ける受け部材33aにより防ぐことができる。
受け部材33kは、弾性チューブを所定長さに切断することで構成され、ケーブル14d4の曲げ部分を挿通させるとともに、弾性的に曲げられた状態で、支持部材40の支持ブラケット42内に固定されている。したがって、該受け部材33k内の下部側が、ケーブル14d4の曲げ部分を弾性的に受ける曲面部33k1として機能する。
更に、このチューブ状の受け部材33kは、上述した開閉装置3(図5参照)と略同様にして、その内面の側壁がケーブル14d4の交差方向への移動を防ぐガイド部として機能し、加えて、同内面の上側部分が、ケーブル14d4の曲げ部分が前記曲面部33k1と交差する方向に沿って該曲面部33k1から離れるのを規制する離間規制部として機能する。
なお、他例としては、図9に示す支持ブラケット42内の受け部材33kを、ケーブル14d4を上下方向から挟むようにして平行に配置された二つの板状部材、あるいはケーブル14d4を下方側から受ける単数の板状部材等とすることも可能である。
受け部材33pは、巻取体31及び該巻取体31に巻かれた際の開閉体10の上半部側を覆うとともに、開閉体10の外周面との間に隙間を有する状態で、収納ケース34内に固定され、その上向き曲面部33p1によりケーブル14d4を受けている。
この受け部材33pは、合成樹脂板等の板状の部材を弾性的に撓ませたものとすればよいが、予め湾曲状に形成された部材であってもよい。
そして、ケーブル14d4は、前記受け部材33pの上側を周るようにして、ケーブル収納装置33に導かれている。
この開閉装置7によれば、受け部材33pの曲げ部分が、収納ケース34内の角部34cや角部34bに摺接して、磨耗したり損傷したり等するのを、巻取体31上方側の受け部材33pにより防ぐことができる上、収納ケース34内の下部側に、例えば自動閉鎖装置や、揺動抑制部材、その他の部材や機構等を配設するための空間を確保することができる。
なお、他例としては、図10に示す開閉装置において、受け部材33pをチューブや、複数のローラ部材等に置換した態様とすることも可能である。
すなわち、ケーブル14d4は、巻取体31もしくは巻取体31に巻かれた際の開閉体10外周面の上半部側に沿うようにして受けられ、ケーブル収納装置33へ導かれる。
この開閉装置8によれば、開閉体10の閉鎖動作の際には、巻取体31の回転(図示例によれば時計方向の回転)に伴ってケーブル14d4が繰り出され、開閉体10の開放動作の際には、際の逆方向の回転(図示例によれば反時計方向の回転)に伴ってケーブル14d4が収納されることになる。
したがって、ケーブル14d4の曲げ部分を殆ど摩擦させることなく受けることができ、ひいては、ケーブル14d4の磨耗や損傷等を、一層効果的に防ぐことができる。
しかも、ケーブル14d4の進退移動を、巻取体31の回転により補助し、よりスムーズに行うことができる。
また、支持部材40は、図示例によれば回動自在な一対のローラ41,41を用いた構成としているが、巻取体31を受けるとともに滑らせて回動させる構成とすることも可能である。
10:開閉体
14d:物体感知部
14d4:ケーブル
33:ケーブル収納装置
33a:受け部材
33a1:曲面部
34:収納ケース(不動部位である収納部)
34e:止着具(ガイド部)
34d:係合部材
Claims (6)
- スライドして開閉する開閉体よりも閉鎖方向側の物体を、該開閉体と一体的な物体感知部により感知し、その感知信号を、該開閉体の開閉動作に伴い開閉体開閉方向へ進退移動可能なケーブルによって、開閉体開放方向側へ送信するようにした開閉装置であって、
前記ケーブルを、上記物体感知部の開閉体開放方向へ導き、更に開閉体開放方向と交差する方向へ曲げて導いている開閉装置において、
前記ケーブルにおける前記曲げ部分を、その開閉体閉鎖方向側から曲面部によって受ける受け部材が具備され、
前記受け部材は、平らな板状の部材を撓ませることで、該部材の表面に前記曲面部を形成してなり、
前記曲面部は、前記ケーブルの長手方向においては前記ケーブルの前記曲げ部分に沿う突曲状の面であって、且つ、開閉体幅方向においては前記ケーブルの太さよりも幅寸法の広い平坦状の面であり、前記ケーブルをその長手方向へ滑らせて導くことを特徴とする開閉装置。 - 前記開閉体の開放方向側には、前記開閉体及び前記ケーブルを、まぐさ部から繰り出したり該まぐさ部内に引き込んだりする収納ケースが設けられ、
前記収納ケース内には、前記ケーブルを巻き取ったり繰り出したりするケーブル収納装置と、該ケーブル収納装置よりも前記まぐさ部の近くに位置する前記受け部材とが設けられ、
前記曲面部は、前記開閉体が前記まぐさ部から繰り出されるのに伴って、前記ケーブル収納装置から繰り出されるケーブルを、前記開閉体の面に接近させるように導くことを特徴とする請求項1記載の開閉装置。 - 前記受け部材は、そのケーブル進退移動方向の一端側が、不動部位に対しケーブル進退移動方向へスライド可能に係合されるとともに、その他端側が不動部位に対し止着され、前記一端側をスライドさせて弾性的に撓むことを特徴とする請求項1又は2記載の開閉装置。
- 前記受け部材の前記一端側を、前記不動部位に固定された凹状の係合部材に差し入れ、該係合部材内と、前記受け部材の一端との間に前記スライドを可能にする隙間を設けたことを特徴とする請求項3記載の開閉装置。
- 前記曲面部には、前記受け部材を不動部位に固定している止着具が設けられ、
前記止着具は、前記曲面部上における開閉体幅方向の両側にそれぞれ配設され、各止着具の一端側を前記曲面部に挿通して前記不動部位に止着するとともに、同止着具の他端側を前記受け部材の前記曲面部から突出させることで、この突出部分を、上記ケーブルが開閉体幅方向へ移動して前記曲面部から脱落するのを防ぐガイド部としていることを特徴とする請求項2乃至4何れか1項記載の開閉装置。 - 前記開閉体を巻取ったり繰り出したりする巻取体を備えた開閉装置であって、
前記受け部材は、前記巻取体に巻かれた際の前記開閉体の上半部側を覆うように設けられ、その上向きの前記曲面部により前記ケーブルを受けることを特徴とする請求項1記載の開閉装置。
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