JP4993571B2 - 開閉装置 - Google Patents
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すなわち、無端輪状動力伝達部材が長期使用等により伸びて緩んでしまった場合等には、その異常を感知して上記当接部材を動作させるのが困難な場合がある。
ここで、本形態に係わる開閉装置には、開閉体が開動作のみを行うように用いられる態様や、開閉体が閉動作のみを行うように用いられる態様、開閉体が開動作と閉動作との双方を行うように用いられる態様等を含む。
この従動回転体の具体例としては、開閉体を巻取ったり繰出したりする巻取体を備えた開閉装置において、前記巻取体に対し一体的に回転するように固定された従動回転体が挙げられる。
また、この従動回転体の他の具体例としては、開閉体の開閉方向にわたって該開閉体と一体的に設けられたラック状部材と、該ラック状部材と係合して回転するピニオン状部材とを備えた開閉装置において、該ピニオン状部材に対し略同軸状に固定された従動回転体が挙げられる。この場合、前記ラック状部材は、開閉体に別途に設けられた部材としてもよいし、例えば複数のスラットからなる開閉体の裏面等のように、開閉体の面に有する凹凸部を利用したものであってもよい。
更に、この従動回転体の他の具体例としては、開閉体を開放方向や閉鎖方向に牽引する紐状部材と、該紐状部材を巻取ったり繰出したりする回転体とを備えた開閉装置において、前記回転体に対して一体的に回転するように固定された従動回転体が挙げられる。
なお、巻取体に上記従動回転体を固定した態様とした場合、この巻取体には、軸部材自体が回動し開閉体を巻取ったり繰出したりする態様、軸部材の周囲に筒状部を固定し、これら軸部材及び筒状部が一体的に回動して開閉体を巻取ったり繰出したりする態様、固定された軸部材の周囲に回動可能に筒状部が支持され、該筒状部が軸部材に対し回動するようにした態様等を含む。
この駆動源には、上記開閉体を開放動作させる際のみ駆動軸を駆動回転し、上記開閉体を閉鎖動作させる際には該開閉体自体の自重や錘部材の自重等により同駆動軸を自由回転する態様や、同駆動軸を双方向へ駆動回転する態様等を含む。
また、この駆動源には、駆動軸を電動で回転させるようにした電動モータや、駆動軸を空気圧で回転させるようにした機構、駆動軸をチェーンブロックやハンドル等の部材を介して手動で回転させるようにした機構等を含む。
なお、駆動回転体と無端輪状動力伝達部材との間や、従動回転体と無端輪状動力伝達部材との間等には、スプロケットやプーリー等の部材が介在されていてもよいし、無端輪状動力伝達部材が駆動回転体や従動回転体に直接巻かれるようにしてもよい。
更に、この構成には、第一当接部材と第二当接部材との内の一方または双方を自重によって前記当接方向へ付勢するようにした態様も含む。
これら二箇所の直線状部分の内の一方は、駆動回転体の回転力や従動回転体に加わる開閉体の自重等により長手方向に引っ張られるため、張力が加わった状態となる。第二の形態では、この張力の加わった方の直線状部分を張り側部分と称する。
また、前記二箇所の直線状部分の内の他方は、駆動回転体の回転力や従動回転体に加わる開閉体の自重等により長手方向に圧縮されて若干弛みを有する状態となる。第二の形態では、この弛みを有する方の直線状部分を弛み側部分と称する。
すなわち、この独立した発明は、スライドすることで開閉動作する開閉体と、該開閉体の開閉動作に連動して回転する回転体を備えた開閉装置において、前記回転体の下方側には、落下した場合の該回転体に係合して該回転体の回転を抑制する落下時係合部材が設けられていることを特徴とする。
また、本明細書中において「開閉体幅方向」とは、開閉体の開閉方向と略直交する方向であって、上記開閉体の厚さ方向ではない方向を意味する。
また、本明細書中において「開閉体開閉方向」とは、開閉体が空間を仕切ったり開放したりするためにスライドする方向を意味する。
第一の形態によれば、無端輪状動力伝達部材に弛みや切断等によって緩みが生じると、第一当接部材が付勢部材の付勢力によって移動し従動回転体に係合して該従動回転体の回転を抑制し、及び/又は、第二当接部材が同付勢部材の付勢力により移動して該移動が感知部によって感知される。
すなわち、無端輪状動力伝達部材の切断を含む緩みを、第一当接部材と第二当接部材の何れか一方または双方によって感知することができる。
したがって、例えば、無端輪状動力伝達部材の切断等により前記緩み量が比較的大きい場合には、第一当接部材を従動回転体に係合させて該従動回転体の回転を抑制でき、また、その状態を第二当接部材および感知部によって感知することができる。なお、無端輪状動力伝達部材の切断を伴なわない緩みを第二当接部材および感知部によって感知することも可能である。ひいては、無端輪状動力伝達部材の緩み量に応じた動作が可能になる。
よって、無端輪状動力伝達部材の切断や緩み等の状態を精度よく感知して、その状態に応じた対応が可能となる。
よって、無端輪状動力伝達部材の切断や緩み等の状態を、より精度よく感知して、その状態に応じた対応が可能となる。
以下に示す開閉装置の一例は、住宅やビル、倉庫、工場、地下街、トンネル、車両の荷台等の構築・構造物の開口部分や、構築・構造物の内部に配設され、前記開口部分を開閉したり、構築・構造物内部の空間を仕切ったり開放したりする所謂シャッター装置として説明する。
この開閉体10は、その上端側が巻取体20の外周面に止着されている。
そして、この巻取体20の一端側における支持ブラケット70よりも外側には、従動回転体30が略同軸状に固定されている。
スプロケット部31は、本実施の形態の一例によれば、チェーンである無端輪状動力伝達部材60を掛け巻くように、その外周面が凹凸状に形成されている。
また、爪車部32は、その外周面を、前記スプロケット部31外周面の凹凸よりも大きい凹凸状に形成している。この爪車部32外周面に形成される凹凸部における凸部は、図1に示すように、その先端側が回転体繰り出し回転方向(図1の時計方向)へ傾斜した形状を呈する。
すなわち、駆動回転体40と開閉体10との間に巻取体20が位置することになる。
駆動源50は、交流モータや直流モータ等の電動モータであり、支持ブラケット70に固定支持され、出力軸51を正逆方向へ回転させるように制御されている。更に、この駆動源50には、出力軸51を回転不能にロックする周知のブレーキ機構が具備されている。
無端輪状動力伝達部材60は、所謂チェーンであり、適度な張力を維持した状態で、スプロケット部31および駆動回転体40に巻かれている。
この無端輪状動力伝達部材60は、従動回転体30と駆動回転体40との間の部分において、図示の上側の部分が張り側部分60aとなり、下側の部分が弛み側部分60bとなる。
すなわち、図示例では、巻取体20の中心部を境に、開閉体厚さ方向の一端側に開閉体10を吊持し、その他端側に駆動回転体40を有する構成としているため、無端輪状動力伝達部材60の前記上側の部分が、開閉体10の自重により引っ張られるので張り側部分60aとなる。
また、逆に、無端輪状動力伝達部材60の前記下側の部分は、前記のような開閉体10の自重による張力が作用しないため、弛み側部分60bとなる。
そして、同支持ブラケット70には、第二当接部材90の揺動を感知するように感知部110が固定され、更に、従動回転体30の下方側に位置するように、落下時係合部材120が固定されている。
この爪部83は、無端輪状動力伝達部材60の切断による緩みによって、アーム部81が揺動した際に、従動回転体30の爪車部32外周の凹部に噛み合うように配置されている。
そして、この第二当接部材90は、支持ブラケット70の側方側において従動回転体30の中心よりも下方に位置するとともに、従動回転体30側面と略平行に略水平方向へわたるように配置されている。
この感知部110は、無端輪状動力伝達部材60が長期使用等により切断を伴わない緩みを生じた際に、その緩みを第二当接部材90の揺動によって感知できるように、適宜位置に配置されている。
また、第一当接部材80の付け根側には爪部83が配設されるため、スペース的な設置が容易であるという観点からも、感知部110は、第一当接部材80側に配置するよりも第二当接部材90側に配置する方が好ましい。
この落下時係合部材120は、落下した場合の爪車部32に係合して該爪車部32の回転を制動することで、該爪車部32と一体的な巻取体20の回転を制動する。
落下時係合部材120外周における凹凸部121の凸部は、爪車部32の先端側に対向するようにして、傾斜状に設けられている。
無端輪状動力伝達部材60が何らかの原因で切断してしまう場合、その切断箇所は、無端輪状動力伝達部材60において、弛み側部分60bよりも、張力の加わっている張り側部分60aとなる可能性が高い。
無端輪状動力伝達部材60の張り側部分60aに、切断による緩みが生じた場合、図3に示すように、第一当接部材80の先端側は緩んだ無端輪状動力伝達部材60を押しながら下方へ揺動することになる。
そのため、第一当接部材80基端側の爪部83が、従動回転体30における爪車部32に噛み込み、爪車部32の回転が停止する。
よって、爪車部32と一体的な巻取体20が開閉体10の自重により回転し、開閉体10が繰り出されてしまうようなことを阻むことができる。
弛み側部分60bの緩みが生じた場合には、その緩みによる第二当接部材90の揺動が感知部110により感知され、その感知信号が図示しない制御部へ送信されて、後述する適宜な制御が行われることになる。
無端輪状動力伝達部材60の弛み側部分60bに、切断を伴わない異常な緩みを生じた場合、図4に示すように、第二当接部材90の先端側は緩んだ無端輪状動力伝達部材60を押しながら上方へ揺動することになる。
そのため、その第二当接部材90の揺動を感知部110が感知し、その感知信号が図示しない制御部へ送信される。
よって、制御部により、警報を発したり、駆動源50のブレーキ機構を作動させたり等、無端輪状動力伝達部材60の緩みに応じた適宜な制御が行われる。
なお、無端輪状動力伝達部材60の切断に伴って張り側部分60aが緩んだ場合にも、その状態を、感知部110により感知することが可能である。
この開閉装置2は、上記開閉装置1に対し、第二当接部材90および感知部110を、第二当接部材130および感知部140に置換した構成とされる。
すなわち、上述した開閉装置1では、第一当接部材80と第二当接部材90の双方の枢支部分を、巻取体20の開閉体繰り出し側に配置し、それらの揺動端側が両方とも逆側(駆動源50側)を向く構成としたが、開閉装置2によれば、第二当接部材130の枢支部分を巻取体20の開閉体繰り出し側と逆側になる部分に配置し、第一当接部材80の揺動端側を、開閉体繰り出し側へ向けて、無端輪状動力伝達部材60の弛み側部分60bに対し下方から当接させる構成としている。
なお、第二当接部材130を支持ブラケット70に対し回動自在に支持することも可能である。
更に、他例としては、上側の第一当接部材80を自重により無端輪状動力伝達部材60に当接させるとともに、下側の第二当接部材90(又は130)のみを付勢部材によって付勢して無端輪状動力伝達部材60に当接させるようにすることも可能である。
この構成は、例えば、第二当接部材90(又は130)よりも上方側又は下方側に該第二当接部材90(又は130)が下方へ揺動したことを感知するように感知部を設けた態様や、落下する従動回転体30又は軸部材21自体を感知するように感知部を設けた態様、落下により下方へ移動する無端輪状動力伝達部材60を感知するように感知部を設けた態様、落下により下方へ移動する第一当接部材80を感知するように感知部を設けた態様等とすることができる。
10:開閉体
30:従動回転体
40:駆動回転体
50:駆動源
60:無端輪状動力伝達部材
60a:張り側部分
60b:弛み側部分
80:第一当接部材
90:第二当接部材
100:付勢部材
110:感知部
120:落下時係合部材
Claims (4)
- スライドすることで開閉動作する開閉体と、該開閉体を繰出したり巻取ったりする巻取体と、該巻取体に略同軸状に固定された従動回転体と、該従動回転体に対し間隔を置いて配置された駆動回転体と、該駆動回転体を回転させる駆動源と、前記駆動回転体の回転力を前記従動回転体に伝達するように前記駆動回転体及び前記従動回転体の周りに掛けわたされた無端輪状動力伝達部材とを備え、前記無端輪状動力伝達部材における前記従動回転体と前記駆動回転体の間の二つの略直線状の部分のうち、その一方を前記開閉体の自重により引っ張られる張り側部分とし、その他方を前記開閉体の自重による張力が作用しない弛み側部分とした開閉装置において、
前記無端輪状動力伝達部材の前記張り側部分及び前記弛み側部分をこれら両部分に交差する方向の両側から挟むように、略長尺状の第一当接部材と第二当接部材を備え、
これら双方の当接部材を、互いに接近離間する方向へ揺動可能となるように支持するとともに、これら双方の当接部材の揺動端側間にわたって付勢部材を設けることで、これら双方の当接部材の揺動端側を互いに接近し合う方向へ付勢し、第一当接部材の揺動端側を前記張り側部分に当接させるとともに第二当接部材の揺動端側を前記弛み側部分に当接させ、
第一の当接部材に、前記従動回転体の外周に噛み合い可能な爪部を一体的に設け、
前記無端輪状動力伝達部材の緩みに応じて、第一当接部材を前記付勢部材の付勢力によって揺動させて、前記従動回転体の回転が抑制されるように前記爪部を前記従動回転体の外周に噛み合わせるとともに、前記付勢部材の付勢力による第二当接部材の揺動を感知部により感知するようにしたことを特徴とする開閉装置。 - 前記従動回転体と前記駆動回転体とを水平方向に間隔を置いて配置し、前記開閉体を前記巻取体における反駆動回転体側に吊るすことで、前記張り側部分を前記無端輪状動力伝達部材の上側に設けるとともに前記緩み側部分を同無端輪状動力伝達部材の下側に設け、
第一当接部材は、揺動端側に回動自在に支持されたローラ部の外周面を上方から前記張り側部分に当接させるとともに、前記揺動端側に対する基端側に一体的に前記爪部を有し、
第二当接部材は、揺動端側に回動自在に支持されたローラ部の外周面を下方から前記張り側部分に当接させ、
前記感知部は、前記第二当接部材の揺動を感知するように、前記第二当接部材の支持部分の近傍に配置されていることを特徴とする請求項1記載の開閉装置。 - 第二当接部材を、前記駆動源の出力軸に対し回動自在に支持したことを特徴とする請求項1又は2記載の開閉装置。
- スライドすることで開閉動作する開閉体と、該開閉体を開閉動作させるために回転する従動回転体および駆動回転体と、該駆動回転体を回転させる駆動源と、前記駆動回転体の回転力を前記従動回転体に伝達するように掛けわたされた無端輪状動力伝達部材とを備えた開閉装置において、
従動回転体と駆動回転体の間に掛けわたされた無端輪状動力伝達部材を挟んで当接するように、第一当接部材と第二当接部材を備え、これら双方の当接部材を、接近離間方向へ移動可能となるように支持するとともに、互いに接近し合う方向へ付勢し、
無端輪状動力伝達部材の緩みに応じて、第一当接部材を前記付勢力によって移動させて従動回転体の回転が抑制されるように該従動回転体に係合させるとともに、前記付勢力による第二当接部材の移動を感知部により感知するようにし、
前記従動回転体の下方側には、落下した場合の該従動回転体に係合して該従動回転体の回転を抑制する落下時係合部材が設けられていることを特徴とする開閉装置。
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