JP4577642B2 - ビニル変性エポキシ樹脂水性物、その製造方法および水性被覆剤 - Google Patents

ビニル変性エポキシ樹脂水性物、その製造方法および水性被覆剤 Download PDF

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Description

本発明は、ビニル変性エポキシ樹脂水性物および当該ビニル変性エポキシ樹脂の水性物を含有してなる水性被覆剤に関する。
従来、水性塗料により得られる塗膜は耐食性に劣るとされていたが、かかる耐食性を改良したものとして、脂肪酸変性エポキシエステルの存在下に、ビニル単量体を重合して得られるビニル変性エポキシエステルが開発された。当該ビニル変性エポキシエステルは、その構成成分としてエポキシ樹脂を用いているため高い耐食性を有し、脂肪酸エステル成分により常温乾燥が可能であり、しかもビニル単量体成分の選択により水性化が可能である。
しかし、水性塗料の適用分野が拡大するに従い、当該塗膜に対する要求性能も高まり、耐食性や耐水性の一段のレベルアップや、高い初期塗膜硬度が求められている。例えば、従来のビニル変性エポキシエステルでは初期塗膜硬度が低く、当該樹脂中の脂肪酸成分の酸化重合により徐々に塗膜硬度が上昇し、目的硬度に到達するのに数日を要するため、塗膜形成初期の傷つきが問題となっていた。また、従来知られているビニル変性エポキシエステルでは、当該樹脂から調製された黒色塗膜が浸水時に白化する現象(以下、耐水白化という)も問題となっていた。かかる耐水白化は、ビニル変性エポキシエステル中の脂肪酸成分の比率を増加させることにより改善されるが、一方で塗膜硬度や耐食性が低下しやすいといった問題があった。
そこで、本願人は、初期塗膜硬度が高く、黒色塗膜における耐水白化の生じにくいビニル変性エポキシ樹脂水性物として、ビスフェノール型エポキシ樹脂を用いて得られるビニル変性エポキシ樹脂水性物を提案した(特許文献1参照)が、当該ビニル変性エポキシ樹脂水性物を用いた場合には、塗膜硬度が向上するものの、塗膜が硬くなりすぎる場合があり、また、長期間の使用中に塗膜のワレが生じ、耐食性が悪化する場合があった。また、耐水白化の点においても改善の余地が残されていた。
特開2003−026739号公報
本発明は、初期塗膜硬度が高いうえ、黒色塗膜における耐水白化が生じにくく、かつ適度な柔軟性を有し、長期間の使用によってもワレが生じにくい、すなわち耐食性の低下がない、ビニル変性エポキシ樹脂水性物を提供するとともに、当該ビニル変性エポキシ樹脂水性物からなる水性被覆剤を提供することを目的とする。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、異種の特定エポキシ樹脂を混合し、反応させて得られる重合性不飽和基含有変性エポキシ樹脂の存在下で、特定のビニル単量体を重合してなる反応生成物の水分散塩または水溶液が、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明は、芳香族系エポキシ樹脂(1a)、ポリアルキレングリコール類のグリシジルエーテル類(1b)、グリシジル基含有ビニルモノマー(1c)およびアミン類(1d)を反応させてなる重合性不飽和基含有変性エポキシ樹脂(1)と、カルボキシル基含有ビニル単量体(2)とを共重合させてなる共重合体(A)を、塩基性化合物により中和して水中に分散ないしは溶解せしめてなり、かつ、ポリアルキレングリコール類のグリシジルエーテル類(1b)の使用量が、芳香族系エポキシ樹脂(1a)とポリアルキレングリコール類のグリシジルエーテル類(1b)の合計量の5〜35重量%であることを特徴とする、ビニル変性エポキシ樹脂水性物ならびに当該水性物を含有してなる水性被覆剤に関する。
本発明のビニル変性エポキシ樹脂水性物によれば、耐食性の低下がなく、初期塗膜硬度が高いうえ、黒色塗膜における耐水白化が生じにくく、かつ長期間の使用によってもワレが生じにくい塗膜が得られるばかりでなく、防錆性が向上した塗膜を得ることができる。
本発明で用いる前記共重合体(A)は、芳香族系エポキシ樹脂(1a)、ポリアルキレングリコール類のグリシジルエーテル類(1b)、グリシジル基含有ビニルモノマー(1c)およびアミン類(1d)を反応させてなる重合性不飽和基含有変性エポキシ樹脂(1)と、カルボキシル基含有ビニル単量体(2)とを共重合させてなるものである。また共重合体(A)は、前記構成成分である(1a)、(1b)、(1c)、(1d)および(2)に加えて、必要に応じ、反応可能な成分(1e)や、当該単量体(2)と共重合しうる他のビニル単量体(3)を追加構成成分とすることが出来る。
重合性不飽和基含有変性エポキシ樹脂(1)は、前記のように芳香族系エポキシ樹脂(1a)、ポリアルキレングリコール類のグリシジルエーテル類(1b)、グリジシル基含有重合性ビニルモノマー(1c)、ならびにアミン類(1d)および必要により反応可能な成分(1e)からなる各構成成分からなる反応生成物である。すなわち、芳香族系エポキシ樹脂(1a)およびポリアルキレングリコール類のグリシジルエーテル類(1b)中のエポキシ基がアミン類(1d)により開環すると同時に、当該エポキシ樹脂(1a)中にアミノ基が導入されることで未変性エポキシ樹脂(1a)の本来の性能である密着性等がさらに向上し、さらにポリアルキレングリコール類のグリシジルエーテル類(1b)が分子中に組み込まれることにより、得られる変性エポキシ樹脂(1)に適度な柔軟性を与え、塗膜に生じる応力を緩和し、密着性を低下させず、防錆性が向上すると考えられる。また、グリジシル基含有重合性ビニルモノマー(1c)がアミン類(1d)を介して芳香族系エポキシ樹脂(1a)中のエポキシ基と反応するため、該エポキシ樹脂(1a)中に重合性不飽和基が導入され、共重合性が付与される。
本発明に使用する芳香族系エポキシ樹脂(1a)としては、分子中に芳香族環を有するエポキシ樹脂であれば特に限定されず、各種公知のものを使用することができる。具体的には、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。ビスフェノール型エポキシ樹脂しては各種公知のものが使用できるが、例えばビスフェノール類とエピクロルヒドリンまたはβ−メチルエピクロルヒドリン等のハロエポキシド類の反応生成物等が挙げられる。該ビスフェノール類としては、フェノールまたは2,6−ジハロフェノールと、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、アセトフェノン、シクロヘキサノン、ベンゾフェノン等のアルデヒド類もしくはケトン類との反応物、ジヒドロキシフェニルスルフィドの過酸化物、ハイドロキノン同士のエーテル化反応物等があげられる。ノボラック型エポキシ樹脂としては、フェノール、クレゾールなどから合成されたノボラック型フェノール樹脂とエピクロロヒドリンとの反応により得られるノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。当該エポキシ樹脂は、いずれか一種を単独で使用できる他、二種以上を適宜に併用することもできる。これらの中では、ビスフェノール型エポキシ樹脂が金属への密着の点で好ましい。当該芳香族系エポキシ樹脂(1a)成分のエポキシ当量は、得られる共重合体(A)の分子量や製造時の作業性などを考慮して、3000以下とするのが好ましい。エポキシ当量が3000を超える場合は、得られる共重合体(A)の分子量が増大し、ゲル化しやすくなる不利がある。
ポリアルキレングリコール類のグリシジルエーテル類(1b)としては、分子中に芳香族環を含有しないものであれば、特に限定されず各種公知のものを使用することができるポリアルキレングリコール類としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール等、公知のものを用いることができる。ポリアルキレングリコール類は、塗膜の応力緩和によ防錆性を向上させることができるた好ましい。なお、ポリアルキレングリコール類のグリシジルエーテル類の中でも、ポリエチレングリコールのグリシジルエーテル類を用いた場合には、耐水性が向上するため好ましく、ポリプロピレングリコールのグリシジルエーテル類を用いた場合には、防錆性の向上が著しいため好ましい。
また、前記したポリアルキレングリコール類のグリシジルエーテル類(1b)の一部として各種公知のエポキシ化油および/またはダイマー酸グリシジルエステルを用いた場合には、塗膜がより柔軟なものとなり、塗膜の耐水白化を更に改善することができる。ここにエポキシ化油とは、天然もしくは工業的に合成された油をエポキシ化したものであり、エポキシ化大豆油、エポキシ化サフラワー油、エポキシ化アマニ油、エポキシ化紅花油、エポキシ化綿実油等を例示できる。また、ダイマー酸グリシジルエステルとしては、公知のダイマー酸のカルボキシル基を公知のジエポキシ化合物でエステル化してなる、官能基としてエポキシ基を有する化合物を使用することができる。
エポキシ化油の市販品としては、たとえばアデカサイザーO−130P(エポキシ化大豆油)やアデカサイザーO−180A(エポキシ化亜麻仁油)(共に旭電化(株)製)を容易に入手しうる。また、ダイマー酸グリシジルエステルの市販品としては、たとえばエポトートYD−171、172(共に東都化成(株)製)等を容易に入手しうる。
当該ポリアルキレングリコール類のグリシジルエーテル類(1b)成分のエポキシ当量は、得られる共重合体(A)の分子量や製造時の作業性などを考慮して、3000以下とするのが好ましい。エポキシ当量が3000を超える場合は、得られる共重合体(A)の分子量が増大し、ゲル化しやすくなる不利がある。
グリシジル基含有ビニルモノマー(1c)としては、グリシジル基と重合性ビニル基を分子内に含有する各種公知の化合物であれば特に制限なく使用できる。具体的には、グリシジル(メタ)アクリレート、β−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アリルグリシジルエーテル等があげられる。
アミン類(1d)としては、各種公知のアミン類を特に制限なく使用できる。例えば、アルカノールアミン類、脂肪族アミン類、芳香族アミン類、脂環族アミン類、芳香核置換脂肪族アミン類等があげられ、これらは1種または2種以上を適宜選択して使用できる。アミン類(1d)の種類を具体的に示すと、アルカノールアミン類としては、例えばジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、ジ−2−ヒドロキシブチルアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−ベンジルエタノールアミン等があげられる。また、脂肪族アミン類としては、例えばエチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、ラウリルアミン、ステアリルアミン、パルミチルアミン、オレイルアミン、エルシルアミン等の一級アミン類やジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン等の二級アミン類があげられる。また、芳香族アミン類としては、例えばトルイジン類、キシリジン類、クミジン(イソプロピルアニリン)類、ヘキシルアニリン類、ノニルアニリン類、ドデシルアニリン類等があげられる。脂環族アミン類としてはシクロペンチルアミン類、シクロヘキシルアミン類、ノルボルニルアミン類があげられる。また、芳香核置換脂肪族アミン類としては、例えばベンジルアミン、フェネチルアミン等があげられる。
また、重合性不飽和基含有変性エポキシ樹脂(1)には、前記のように追加構成成分として、反応可能な化合物(1e)を使用しうる。重合性不飽和基含有変性エポキシ樹脂(1)を該化合物(1e)で変性(高分子量化)することにより、得られる樹脂水性物の水への分散性を調整したり、得られる塗膜の加工性を一層向上させることができる。当該化合物(1e)としては、1価〜3価の有機酸、1価〜4価のアルコール、イソシアネート化合物等があげられる。1価〜3価の有機酸としては、脂肪族、脂環族または芳香族の各種公知のカルボン酸が使用でき、例えばダイマー酸、トリメリット酸等があげられる。1価〜4価のアルコールとしては、脂肪族、脂環族または芳香族の各種公知のアルコールが使用でき、例えばネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等があげられる。イソシアネート化合物としては、芳香族、脂肪族または脂環族の各種公知のポリイソシアネートが使用でき、例えばトリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート等があげられる。
重合性不飽和基含有変性エポキシ樹脂(1)の製造方法は特に限定されず、各種公知の方法を適用できるが、例えば以下の条件を採用し得る。ポリアルキレングリコール類のグリシジルエーテル類(1b)の使用量は、芳香族系エポキシ樹脂(1a)とポリアルキレングリコール類のグリシジルエーテル類(1b)の合計量の5〜35重量%程度とすることにより、塗膜に適度な柔軟性を付与し、さらに防錆性も向上できるため好ましく、特に15〜30重量%としたときに最も好ましい。35重量%を超える場合には、塗膜が柔らかくなりすぎる傾向があり、5重量%未満の場合には塗膜に柔軟性を付与する効果が顕著には現れにくい。また、ポリアルキレングリコール類のグリシジルエーテル類(1b)の一部をエポキシ化油および/またはダイマー酸グリシジルエステルに置換した場合には、エポキシ化油および/またはダイマー酸グリシジルエステルの使用量を、芳香族系エポキシ樹脂(1a)とポリアルキレングリコール類のグリシジルエーテル類(1b)(エポキシ化油および/またはダイマー酸グリシジルエステルを含む)の合計量の5〜20重量%程度にすることで、塗膜がより柔軟となり、塗膜の耐水白化性がより向上するため好ましく、特に10〜15重量%としたときに最も好ましい。20重量%を超える場合には耐水白化性は向上するものの塗膜の硬度と耐食性が逆に低下する傾向にあり、また5重量%未満の場合には耐水白化性を付与する効果が現れにくい。また、グリシジル基含有ビニルモノマー(1c)、アミン類(1d)および他の反応可能な化合物(1e)の使用量割合は、それぞれ以下の範囲とされる。すなわち、芳香族系エポキシ樹脂(1a)とグリシジル基含有ビニルモノマー(1c)に含まれるエポキシ基の総量100当量に対して、アミン類(1d)のアミノ基に由来する活性水素の当量が90〜110当量程度となるように用いるのが好ましい。また、芳香族系エポキシ樹脂(1a)およびポリアルキレングリコール類のグリシジルエーテル類(1b)のエポキシ基100当量に対してグリシジル基含有ビニルモノマー(1c)のエポキシ当量が1〜25当量程度となるように用いるのが好ましい。グリシジル基含有ビニルモノマー(1c)のエポキシ当量が1に満たない場合、本発明の変性エポキシ樹脂水性物の貯蔵安定性が低下し、また25を超える場合には当該変性エポキシ樹脂(1)が製造時にゲル化する傾向にある。また、他の反応可能な化合物(1e)は本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じ使用できる。
重合性不飽和基含有変性エポキシ樹脂(1)は、下記の有機溶剤の存在下に、前記各成分を加熱することにより容易に製造できる。反応温度は通常60〜200℃程度であるが、反応温度が低すぎると未反応のエポキシ基が残存する傾向にあることから80℃以上が好ましい。一方、反応温度が高すぎると変性エポキシ樹脂(1)中のエポキシ基と他成分中の水酸基との開環反応や、エポキシ基同士の開環反応に起因して反応生成物がゲル化しやすくなるため、150℃以下とするのが好ましい。また、反応時間は反応温度に依存するが、前記温度条件下では3〜10時間とするのがよい。
当該有機溶剤としては、最終的に得られるビニル変性エポキシ樹脂の水性化の観点から親水性溶剤を使用するのが望ましく、具体的にはプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノn−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノt−ブチルエーテル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、n−ブチルセロソルブ、t−ブチルセロソルブ、イソプロピルアルコール、ブチルアルコールなどがあげられる。
本発明で使用する共重合体(A)は、上記のようにして得られた重合性不飽和基含有変性エポキシ樹脂(1)と、カルボキシル基含有ビニル単量体(2)および必要に応じ当該単量体(2)と共重合しうる他のビニル単量体(3)とを共重合させることにより製造する。本発明における共重合体(A)は、ビニルグラフト−アミン変性エポキシ樹脂に相当する。本発明では、重合性不飽和基含有変性エポキシ樹脂(1)の重合性不飽和基と、カルボキシル基含有ビニル単量体(2)および必要により他の単量体(3)とを、共重合させてグラフト体を製造することが重要である。かかるグラフト化により、前記エポキシ樹脂(1a)の本来の性能である耐食性、密着性を高度に維持しつつ、水中に安定に分散または溶解しうる共重合体(A)を収得できる。
前記重合性不飽和基含有変性エポキシ樹脂(1)と共重合させるカルボキシル基含有ビニル単量体(2)としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のカルボキシル基含有ビニル単量体があげられる。また、カルボキシル基含有ビニル単量体(2)と共重合しうる任意成分である他のビニル単量体(3)としては、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸エステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のメタクリル酸エステル類;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等のスチレン系ビニル単量体;その他、酢酸ビニル、アクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、アクリルアミド、N,N−ジエチルメタクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等があげられる。これらビニル単量体(2)および(3)は、いずれも一種を単独で使用でき、または二種以上を併用できる。
前記カルボキシル基含有ビニル単量体(2)は、得られるビニル変性エポキシ樹脂の水性化(安定に水分散または溶解)を容易にするために必須使用される。そのため、当該カルボキシル基含有ビニル単量体(2)の使用量は、得られるビニル変性エポキシ樹脂の水性化の観点から決定され、ビニル変性エポキシ樹脂の固形分酸価が15以上、さらには20以上になるよう調節するのが好ましい。一方、ビニル変性エポキシ樹脂に良好な耐水性や耐食性を付与するためはビニル変性エポキシ樹脂の固形分酸価が45以下、さらには40以下になるよう当該使用量を調節するのが好ましい。なお、任意成分である他のビニル単量体(3)をカルボキシル基含有ビニル単量体(2)と併用する場合にも、前記と同様の観点から、これら両成分の使用量を決定でき、得られるビニル変性エポキシ樹脂の固形分酸価が前記と同様の範囲内となるよう適宜調節するのがよい。
重合性不飽和基含有変性エポキシ樹脂(1)と、カルボキシル基含有ビニル単量体(2)および必要により他のビニル単量体(3)との共重合に際しては、使用する重合開始剤に関して特に制限がなく、公知各種の有機過酸化物やアゾ化合物を用いることができる。例えば、ベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオクトエイト、2,2−アゾビスイソブチロニトリル、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等があげられる。
また、当該共重合に際しては、重合様式には限定されないが、溶液重合法が好ましい。たとえば、前記のような重合開始剤の存在下で60〜150℃程度の反応温度で重合できる。有機溶剤については、前記の重合性不飽和基含有変性エポキシ樹脂(1)の製造において用いたのと同様のものを使用できる。重合性不飽和基含有変性エポキシ樹脂(1)とカルボキシル基含有ビニル単量体(2)と他のビニル単量体(3)との使用重量比((1)/〔(2)+(3)〕)は、前記の通り得られる共重合体(A)の固形分酸価を考慮して適宜決定できるが、通常は99/1〜80/20の範囲内とするのがよく、ビニル単量体の使用量が当該下限値より少ないと水分散性または水溶解性が不安定となり、生成物に沈殿が生じる傾向にある。また、ビニル単量体が当該上限値を超えるとビニル変性エポキシ樹脂の本来の特徴である密着性、耐食性が低下しやすい。
こうして得られる共重合体(A)は、塩基性化合物で中和され、水に溶解ないし分散させることにより、目的とするビニル変性エポキシ樹脂水性物とされる。すなわち、共重合体(A)中のビニル単量体(2)由来のカルボキシル基を全部または部分中和して、当該pHは7〜10程度にするのが好ましい。中和剤である塩基性化合物としては、アンモニア、トリエチルアミン、ジメチルエタノールアミン等のアミン類、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属の水酸化物等を使用することができるが、塗膜からの揮散性を考慮すれば、アンモニアやアミン類が好ましい。
本発明のビニル変性エポキシ樹脂水性物は木材、紙、繊維、プラスチック、セラミック、鉄、非鉄金属等の各種材料に対する水性被覆剤(例えば塗料などのコーティング剤や接着剤)等として各種用途に使用できる。各種用途への適用にあたっては、水で希釈してそのまま使用できる他、必要に応じて顔料、可塑剤、溶剤、着色剤、消泡剤等を添加したり、他の水溶性または水分散性樹脂を配合することもできる。
以下に実施例および比較例をあげて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1
攪拌機、冷却器、温度計及び窒素ガス導入管を備えた反応装置に、ブチルセロソルブ125g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成(株)製:エポトートYD−014、エポキシ当量950)210g、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業(株):デナコールEX−841)75gおよびグリシジルメタクリレート6.5gを加え、窒素気流下100℃で溶解させた後、オクチルアミン22.0g、ジブチルアミン14.7gを加え5時間反応させ、重合性不飽和基含有変性エポキシ樹脂を得た。ついで、当該反応系内に、アクリル酸16g、スチレン10.0g、アクリル酸ブチル10.0g、ブチルセロソルブ40gおよびtert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート3gからなる混合物を1時間かけて滴下し4時間保温した。80℃に冷却後、トリエチルアミン21gおよび水500gを順に添加混合することにより、不揮発分35.0%、粘度1200mPa・s、pH9.7、固形分酸価31の水分散物を得た。
実施例2
実施例1と同様の反応装置に、ブチルセロソルブ125g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成(株)製:エポトートYD−014、エポキシ当量950)210g、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業(株):デナコールEX−841)75gおよびグリシジルメタクリレート6.5gを加え窒素気流下100℃で溶解させた後、オクチルアミン14.7g、モノエタノールアミン3.5g、ジブチルアミン14.7gを加え5時間反応させ、さらにヘキサメチレンジイソシアネート5.0gを加え5時間反応させ、重合性不飽和基含有変性エポキシ樹脂を得た。ついで、当該反応系内に、アクリル酸16g、スチレン10.0g、アクリル酸ブチル10.0g、ブチルセロソルブ40gおよびtert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート3gからなる混合物を1時間かけて滴下し4時間保温した。80℃に冷却後、トリエチルアミン21gおよび水495gを順に添加混合することにより、不揮発分35.0%、粘度2100mPa・s、pH9.7、固形分酸価30の水分散物を得た。
実施例3
実施例1と同様の反応装置に、ブチルセロソルブ125g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成(株)製:エポトートYD−017、エポキシ当量1950)188g、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業(株):デナコールEX−841)97gおよびグリシジルメタクリレート6.0gを加え窒素気流下100℃で溶解させた後、オクチルアミン18.6g、ジブチルアミン12.4gを加え5時間反応させ、重合性不飽和基含有変性エポキシ樹脂を得た。ついで、当該反応系内に、アクリル酸16g、スチレン10.0g、アクリル酸ブチル10.0g、ブチルセロソルブ40gおよびtert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート3gからなる混合物を1時間かけて滴下し4時間保温した。80℃に冷却後、トリエチルアミン21gおよび水485gを順に添加混合することにより、不揮発分35.0%、粘度2000mPa・s、pH9.7、固形分酸価32の水分散物を得た。
実施例4
実施例1と同様の反応装置に、ブチルセロソルブ125g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成(株)製:エポトートYD−014、エポキシ当量950)210g、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業(株):デナコールEX−931)75gおよびグリシジルメタクリレート6.5gを加え窒素気流下100℃で溶解させた後、オクチルアミン19.8g、ジブチルアミン13.2gを加え5時間反応させ、重合性不飽和基含有変性エポキシ樹脂を得た。ついで、当該反応系内に、アクリル酸16g、スチレン10.0g、アクリル酸ブチル10.0g、ブチルセロソルブ40gおよびtert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート3gからなる混合物を1時間かけて滴下し4時間保温した。80℃に冷却後、トリエチルアミン21gおよび水485gを順に添加混合することにより、不揮発分35.0%、粘度800mPa・s、pH9.7、固形分酸価31の水分散物を得た。
実施例5
実施例1と同様の反応装置に、ブチルセロソルブ125g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成(株)製:エポトートYD−014、エポキシ当量950)210g、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業(株):デナコールEX−921)75gおよびグリシジルメタクリレート6.5gを加え窒素気流下100℃で溶解させた後、オクチルアミン30.6g、ジブチルアミン20.4gを加え5時間反応させ、重合性不飽和基含有変性エポキシ樹脂を得た。ついで、当該反応系内に、アクリル酸16g、スチレン10.0g、アクリル酸ブチル10.0g、ブチルセロソルブ40gおよびtert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート3gからなる混合物を1時間かけて滴下し4時間保温した。80℃に冷却後、トリエチルアミン21gおよび水500gを順に添加混合することにより、不揮発分35.0%、粘度1200mPa・s、pH9.7、固形分酸価30の水分散物を得た。
参照例1
実施例1と同様の反応装置に、ブチルセロソルブ125g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成(株)製:エポトートYD−014、エポキシ当量950)210g、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業(株):デナコールEX−212)75gおよびグリシジルメタクリレート6.5gを加え窒素気流下100℃で溶解させた後、オクチルアミン37.1g、ジブチルアミン24.7gを加え5時間反応させ、重合性不飽和基含有変性エポキシ樹脂を得た。ついで、当該反応系内に、アクリル酸16g、スチレン10.0g、アクリル酸ブチル10.0g、ブチルセロソルブ40gおよびtert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート3gからなる混合物を1時間かけて滴下し4時間保温した。80℃に冷却後、トリエチルアミン21gおよび水540gを順に添加混合することにより、不揮発分35.0%、粘度1600mPa・s、pH9.7、固形分酸価29の水分散物を得た。
比較例1
実施例1と同様の反応装置に、ブチルセロソルブ125g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成(株)製:エポトートYD−014、エポキシ当量950)180g、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業(株):デナコールEX−841)105gおよびグリシジルメタクリレート6.5gを加え窒素気流下100℃で溶解させた後、オクチルアミン24.3g、ジブチルアミン16.2gを加え5時間反応させ、重合性不飽和基含有変性エポキシ樹脂を得た。ついで、当該反応系内に、アクリル酸16g、スチレン10.0g、アクリル酸ブチル10.0g、ブチルセロソルブ40gおよびtert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート3gからなる混合物を1時間かけて滴下し4時間保温した。80℃に冷却後、トリエチルアミン21gおよび水500gを順に添加混合することにより、不揮発分35.0%、粘度700mPa・s、pH9.7、固形分酸価32の水分散物を得た。
実施例
実施例1と同様の反応装置に、ブチルセロソルブ125g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成(株)製:エポトートYD−014、エポキシ当量950)191g、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業(株):デナコールEX−841)94gおよびグリシジルメタクリレート6.5gを加え窒素気流下100℃で溶解させた後、オクチルアミン23.5g、ジブチルアミン15.7gを加え5時間反応させ、重合性不飽和基含有変性エポキシ樹脂を得た。ついで、当該反応系内に、アクリル酸16g、スチレン10.0g、アクリル酸ブチル10.0g、ブチルセロソルブ40gおよびtert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート3gからなる混合物を1時間かけて滴下し4時間保温した。80℃に冷却後、トリエチルアミン21gおよび水495gを順に添加混合することにより、不揮発分35.0%、粘度750mPa・s、pH9.7、固形分酸価32の水分散物を得た。
実施例
実施例1と同様の反応装置に、ブチルセロソルブ125g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成(株)製:エポトートYD−014、エポキシ当量950)228g、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業(株):デナコールEX−841)57gおよびグリシジルメタクリレート6.5gを加え窒素気流下100℃で溶解させた後、オクチルアミン20.8g、ジブチルアミン13.9gを加え5時間反応させ、重合性不飽和基含有変性エポキシ樹脂を得た。ついで、当該反応系内に、アクリル酸16g、スチレン10.0g、アクリル酸ブチル10.0g、ブチルセロソルブ40gおよびtert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート3gからなる混合物を1時間かけて滴下し4時間保温した。80℃に冷却後、トリエチルアミン21gおよび水490gを順に添加混合することにより、不揮発分35.0%、粘度950mPa・s、pH9.7、固形分酸価33の水分散物を得た。
実施例
実施例1と同様の反応装置に、ブチルセロソルブ125g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成(株)製:エポトートYD−014、エポキシ当量950)265g、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業(株):デナコールEX−841)20gおよびグリシジルメタクリレート6.5gを加え窒素気流下100℃で溶解させた後、オクチルアミン18.2g、ジブチルアミン12.1gを加え5時間反応させ、重合性不飽和基含有変性エポキシ樹脂を得た。ついで、当該反応系内に、アクリル酸16g、スチレン10.0g、アクリル酸ブチル10.0g、ブチルセロソルブ40gおよびtert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート3gからなる混合物を1時間かけて滴下し4時間保温した。80℃に冷却後、トリエチルアミン21gおよび水480gを順に添加混合することにより、不揮発分35.0%、粘度1050mPa・s、pH9.7、固形分酸価33の水分散物を得た。
比較例2
実施例1と同様の反応装置に、ブチルセロソルブ125g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成(株)製:エポトートYD−014、エポキシ当量950)275g、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業(株):デナコールEX−841)10gおよびグリシジルメタクリレート6.5gを加え窒素気流下100℃で溶解させた後、オクチルアミン17.4g、ジブチルアミン11.6gを加え5時間反応させ、重合性不飽和基含有変性エポキシ樹脂を得た。ついで、当該反応系内に、アクリル酸16g、スチレン10.0g、アクリル酸ブチル10.0g、ブチルセロソルブ40gおよびtert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート3gからなる混合物を1時間かけて滴下し4時間保温した。80℃に冷却後、トリエチルアミン21gおよび水480gを順に添加混合することにより、不揮発分35.0%、粘度1200mPa・s、pH9.7、固形分酸価33の水分散物を得た。
実施例
実施例1と同様の反応装置に、ブチルセロソルブ125g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成(株)製:エポトートYD−014、エポキシ当量950)210g、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業(株):デナコールEX−841)35g、エポキシ化油(旭電化(株):アデカサイザーO−130P)40gおよびグリシジルメタクリレート6.5gを加え窒素気流下100℃で溶解させた後、オクチルアミン31.4g、ジブチルアミン21.0gを加え5時間反応させ、重合性不飽和基含有変性エポキシ樹脂を得た。ついで、当該反応系内に、アクリル酸16g、スチレン10.0g、アクリル酸ブチル10.0g、ブチルセロソルブ40gおよびtert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート3gからなる混合物を1時間かけて滴下し4時間保温した。80℃に冷却後、トリエチルアミン21gおよび水430gを順に添加混合することにより、不揮発分39.0%、粘度950mPa・s、pH9.7、固形分酸価31の水分散物を得た。
実施例10
実施例1と同様の反応装置に、ブチルセロソルブ125g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成(株)製:エポトートYD−014、エポキシ当量950)210g、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業(株):デナコールEX−841)35g、ダイマー酸グリシジルエステル(東都化成(株):エポトートYD−171)40gおよびグリシジルメタクリレート6.5gを加え窒素気流下100℃で溶解させた後、オクチルアミン22.0g、ジブチルアミン14.6gを加え5時間反応させ、重合性不飽和基含有変性エポキシ樹脂を得た。ついで、当該反応系内に、アクリル酸16g、スチレン10.0g、アクリル酸ブチル10.0g、ブチルセロソルブ40gおよびtert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート3gからなる混合物を1時間かけて滴下し4時間保温した。80℃に冷却後、トリエチルアミン21gおよび水450gを順に添加混合することにより、不揮発分37.0%、粘度1200mPa・s、pH9.7、固形分酸価33の水分散物を得た。
実施例11
実施例1と同様の反応装置に、ブチルセロソルブ125g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成(株)製:エポトートYD−014、エポキシ当量950)210g、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業(株):デナコールEX−841)35g、エポキシ化油(旭電化(株):アデカサイザーO−130P)20g、ダイマー酸グリシジルエステル(東都化成(株):エポトートYD−171)20gおよびグリシジルメタクリレート6.5gを加え窒素気流下100℃で溶解させた後、オクチルアミン26.7g、ジブチルアミン17.8gを加え5時間反応させ、重合性不飽和基含有変性エポキシ樹脂を得た。ついで、当該反応系内に、アクリル酸16g、スチレン10.0g、アクリル酸ブチル10.0g、ブチルセロソルブ40gおよびtert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート3gからなる混合物を1時間かけて滴下し4時間保温した。80℃に冷却後、トリエチルアミン21gおよび水450gを順に添加混合することにより、不揮発分37.0%、粘度1050mPa・s、pH9.7、固形分酸価32の水分散物を得た。
実施例12
実施例1と同様の反応装置に、ブチルセロソルブ125g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成(株)製:エポトートYD−014、エポキシ当量950)210g、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業(株):デナコールEX−841)10g、エポキシ化油(旭電化(株):アデカサイザーO−130P)60gおよびグリシジルメタクリレート6.5gを加え窒素気流下100℃で溶解させた後、オクチルアミン33.6g、ジブチルアミン16.7gを加え5時間反応させ、重合性不飽和基含有変性エポキシ樹脂を得た。ついで、当該反応系内に、アクリル酸16g、スチレン10.0g、アクリル酸ブチル10.0g、ブチルセロソルブ40gおよびtert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート3gからなる混合物を1時間かけて滴下し4時間保温した。80℃に冷却後、トリエチルアミン21gおよび水430gを順に添加混合することにより、不揮発分38.0%、粘度850mPa・s、pH9.7、固形分酸価31の水分散物を得た。
実施例13
実施例1と同様の反応装置に、ブチルセロソルブ125g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成(株)製:エポトートYD−014、エポキシ当量950)210g、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業(株):デナコールEX−841)10g、ダイマー酸グリシジルエステル(東都化成(株):エポトートYD−171)60gおよびグリシジルメタクリレート6.5gを加え窒素気流下100℃で溶解させた後、オクチルアミン21.0g、ジブチルアミン14.0gを加え5時間反応させ、重合性不飽和基含有変性エポキシ樹脂を得た。ついで、当該反応系内に、アクリル酸16g、スチレン10.0g、アクリル酸ブチル10.0g、ブチルセロソルブ40gおよびtert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート3gからなる混合物を1時間かけて滴下し4時間保温した。80℃に冷却後、トリエチルアミン21gおよび水450gを順に添加混合することにより、不揮発分37.0%、粘度1100mPa・s、pH9.7、固形分酸価33の水分散物を得た。
比較例
実施例1と同様の反応装置に、ブチルセロソルブ120g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成(株)製:エポトートYD−014、エポキシ当量950)285gおよびグリシジルメタクリレート6.0gを加え窒素気流下100℃で溶解させた後、オクチルアミン16.6g、ジブチルアミン11.0gを加え5時間反応させ、重合性不飽和基含有変性エポキシ樹脂を得た。ついで、当該反応系内に、アクリル酸16g、スチレン10g、アクリル酸ブチル10g、ブチルセロソルブ40gおよびtert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート3gからなる混合物を1時間かけて滴下し4時間保温した。80℃に冷却後、トリエチルアミン21gおよび水470gを順に添加混合することにより、不揮発分35.0%、粘度800mPa・s、pH9.7、固形分酸価33の水分散物を得た。
比較例
実施例1と同様の反応装置に、ブチルセロソルブ125g、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業(株):デナコールEX−841)280gおよびグリシジルメタクリレート6.5gを加え窒素気流下100℃で溶解させた後、オクチルアミン36.6g、ジブチルアミン24.4gを加え5時間反応させ、重合性不飽和基含有変性エポキシ樹脂を得た。ついで、当該反応系内に、アクリル酸16g、スチレン10.0g、アクリル酸ブチル10.0g、ブチルセロソルブ40gおよびtert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート3gからなる混合物を1時間かけて滴下し4時間保温した。80℃に冷却後、トリエチルアミン21gおよび水520gを順に添加混合することにより、不揮発分35.0%、粘度350mPa・s、pH9.7、固形分酸価30の水分散物を得た。
比較例
実施例1と同様の反応装置に、ブチルセロソルブ125g、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成工業(株):デナコールEX−931)280gおよびグリシジルメタクリレート6.5gを加え窒素気流下100℃で溶解させた後、オクチルアミン27.9g、ジブチルアミン18.6gを加え5時間反応させ、重合性不飽和基含有変性エポキシ樹脂を得た。ついで、当該反応系内に、アクリル酸16g、スチレン10.0g、アクリル酸ブチル10.0g、ブチルセロソルブ40gおよびtert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート3gからなる混合物を1時間かけて滴下し4時間保温した。80℃に冷却後、トリエチルアミン21gおよび水500gを順に添加混合することにより、不揮発分35.0%、粘度450mPa・s、pH9.7、固形分酸価31の水分散物を得た。
表1に、実施例1〜13、参照例1、および比較例1〜で用いた芳香族系エポキシ樹脂(1a)の使用量(g)、およびポリアルキレングリコール類のグリシジルエーテル類(1b)の使用量(g)を示す。また、(1a)と(1b)((1b)の一部としてエポキシ化油および/またはダイマー酸グリシジルエステルを用いる場合にはこれを含める)の合計量に対するポリアルキレングリコール類のグリシジルエーテル類(1b)((1b)の一部としてエポキシ化油および/またはダイマー酸グリシジルエステルを用いる場合にはこれを含める)の使用量(重量%)を示す。また、(1a)と(1b)((1b)の一部としてエポキシ化油および/またはダイマー酸グリシジルエステルを含める)の合計量に対するエポキシ化油および/またはダイマー酸グリシジルエステルの使用量(重量%)、を示す。
Figure 0004577642
上記実施例、参照例および比較例で得られたビニル変性エポキシ樹脂水性物を下記の配合にて水性塗料を調製し、当該塗料から得られた塗膜につき以下の方法で性能評価した。評価結果を表1に示す。
(水性塗料の調製)
ビニル変性エポキシ樹脂水性物44.6g、カーボンブラック1.8g、リン酸亜鉛5.6g、炭酸カルシウム23.8g、脱イオン水1.8g及びガラスビーズ80gを混合後、ペイントシェーカーにて1時間30分練合した。その後、ビニル変性エポキシ樹脂の水分散物23gを混合した後、ガラスビーズを除去し水性塗料を得た。なお、いずれのビニル変性エポキシ樹脂水性物を用いた場合にも、水性塗料のPWC(顔料重量濃度)が57%、塗料濃度が53.2%(溶剤量10.2%)になるように調製した。得られた水性塗料を、脱脂ダル鋼板(SPCC−SD、0.8×70×150mm)上に、乾燥後の膜厚が20μmとなるように、バーコーターにより塗布し、強制乾燥(80℃×20分)後、常温(20℃、60%R.H.)で5日放置した。
(塗膜の評価試験)
塗膜硬度:JIS K5400に準拠。
耐食性:JIS K5400に準じて行い、塩水噴霧テスト10日間及び20日間後のセロハンテープ剥離幅(mm)で示した。
耐水性:JIS Z8736に準じて行い、塗膜の白度(Lab値)を、ダブルビーム分光式色差計(商品名「SZII−Σ80 TYPEIII」、日本電色工業(株)製)で測定した。白度(Lab値)は小さいほど耐水性は良好であり、27以上:塗膜の白化が大きい、25〜26:塗膜の白化が多数みられる、24以下:塗膜の白化が少ないまたは殆どない、を基準に判断した。
Figure 0004577642
*表中、“テープ幅”はテープ貼り付け部分がすべて剥離したことを示す。

Claims (8)

  1. 芳香族系エポキシ樹脂(1a)、ポリアルキレングリコール類のグリシジルエーテル類(1b)、グリシジル基含有ビニルモノマー(1c)およびアミン類(1d)を反応させてなる重合性不飽和基含有変性エポキシ樹脂(1)と、カルボキシル基含有ビニル単量体(2)とを共重合させてなる共重合体(A)を、塩基性化合物により中和して水中に分散ないしは溶解せしめてなり、かつ、ポリアルキレングリコール類のグリシジルエーテル類(1b)の使用量が、芳香族系エポキシ樹脂(1a)とポリアルキレングリコール類のグリシジルエーテル類(1b)の合計量の5〜35重量%であることを特徴とする、ビニル変性エポキシ樹脂水性物。
  2. 重合性不飽和基含有変性エポキシ樹脂(1)が追加構成成分として反応可能な化合物(1e)を用いてなるものである請求項1に記載のビニル変性エポキシ樹脂水性物。
  3. ポリアルキレングリコール類のグリシジルエーテル類(1b)の一部がエポキシ化油および/またはダイマー酸グリシジルエステルに置換されてなる、請求項1または2に記載のビニル変性エポキシ樹脂水性物。
  4. エポキシ化油および/またはダイマー酸グリシジルエステルの使用量が、芳香族系エポキシ樹脂(1a)とポリアルキレングリコール類のグリシジルエーテル類(1b)の合計量の5〜20重量%である請求項に記載のビニル変性エポキシ樹脂水性物。
  5. 重合性不飽和基含有変性エポキシ樹脂(1)の追加構成成分として、当該単量体(2)と共重合しうる他のビニル単量体(3)を用いてなるものである請求項1〜のいずれかに記載のビニル変性エポキシ樹脂水性物。
  6. 共重合体(A)が、重合性不飽和基含有変性エポキシ樹脂(1)とカルボキシル基含有ビニル単量体(2)及び他のビニル単量体(3)との使用重量比((1)/〔(2)+(3)〕)として99/1〜80/20の範囲で構成されてなるものである請求項1〜のいずれかに記載のビニル変性エポキシ樹脂水性物。
  7. 共重合体(A)が、酸価(固形分換算)15〜45の範囲のものである請求項1〜のいずれかに記載のビニル変性エポキシ樹脂水性物。
  8. 請求項1〜のいずれかに記載のビニル変性エポキシ樹脂の水性物を含有してなる水性被覆剤。
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