JP2003253193A - 水性塗料用樹脂組成物及び水性塗料 - Google Patents

水性塗料用樹脂組成物及び水性塗料

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JP2003253193A
JP2003253193A JP2002059206A JP2002059206A JP2003253193A JP 2003253193 A JP2003253193 A JP 2003253193A JP 2002059206 A JP2002059206 A JP 2002059206A JP 2002059206 A JP2002059206 A JP 2002059206A JP 2003253193 A JP2003253193 A JP 2003253193A
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water
epoxy resin
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vinyl
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JP2002059206A
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Kenichi Kawaguchi
健一 川口
Masaya Okawa
昌也 大川
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Showa Denko Materials Co Ltd
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ビニル変性エポキシエステル樹脂にビニル変
性エポキシ樹脂をブレンドすることにより、耐水性、耐
食性、耐薬品性に優れ、水性塗料用樹脂組成物でありな
がら、溶剤系に匹敵するような優れた乾燥性を持つ水性
塗料用樹脂組成物及びこの組成物を用いた水性塗料を提
供する。 【解決手段】 エポキシ樹脂(a)20〜75重量%と
脂肪酸(b)20〜60重量%と重合性モノマー(c)
3〜20重量%とを含む反応成分を反応させて得られる
酸価10〜50のビニル変性エポキシエステル樹脂
(A)とエポキシ樹脂(e)に共重合性不飽和単量体
(f)を反応させて得られるビニル変性エポキシ樹脂
(B)とを含有する水性塗料用樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性塗料用樹脂組
成物及び水性塗料に関する。
【0002】
【従来の技術】塗料には、通常、大量の有機溶剤を使用
するため、塗装の際に大気中に有機溶剤が排出される。
これらの有機溶剤は大気汚染の原因となっており、ま
た、これらの有機溶剤が火災を引き起こす危険性も高
い。近年、有機溶剤量を低減する努力が種々なされ、ハ
イソリッド塗料、粉体塗料、電子線・紫外線硬化塗料、
水性塗料等がその目的のために開発されている。特に、
危険性がなく、また、経済性の高い水を利用し、さら
に、従来の塗装設備からの転用が容易であることから、
水性塗料が注目を集めている。しかしながら、従来の水
性塗料には、塗料の乾燥が遅く、また、耐水性及び耐食
性が劣るという問題があった。
【0003】これらの問題点を解決するために、例え
ば、水性アルキド樹脂塗料において、樹脂成分中にフェ
ノール樹脂、石油樹脂、エポキシ樹脂等を含有させる方
法やラジカル重合開始剤の存在下で重合性単量体を重合
させる方法が試みられてきた。このようにして改良され
た樹脂として、ビスフェノール型エポキシ樹脂と脂肪酸
のエステルの存在下でビニル系単量体を重合させて得ら
れた水希釈可能なビニル変性エポキシエステル樹脂があ
る。特公昭51−11128号公報、特公平4−672
6号公報記載の樹脂では、耐水性は良好であるが、耐食
性、塗料安定性が悪く、乾燥が遅いといった欠点があっ
た。また、特公昭54−30249号公報記載の樹脂で
は、アニオン系、ノニオン系の乳化剤を使用し、塗料安
定性、水希釈性改良の試みがなされているが、乳化剤が
表面に局在化しやすくなるため耐水性が低下するといっ
た欠点があった。特許第3000487号公報記載の樹
脂では、エポキシエステルに多塩基酸又はそれらの酸無
水物を反応させた後、アクリル変性しているため耐食性
に優れるものの塗料安定性、乾燥性が悪いとった欠点を
持っていた。ところが、最近、水性化の需要が増えてお
り現行の溶剤型のラインでも塗装できるような、乾燥性
の早い塗料の要求が多くなってきている。ビニル変性エ
ポキシ樹脂のエポキシ樹脂を高分子量化し、Tgを上げ
乾燥性を上げようとすると、塗膜の柔軟性がなくなり基
材との密着性が低下し耐食性、耐水性が低下する。ま
た、造膜しにくくなるという問題を生じる。さらに、エ
ポキシ樹脂にアミンを変性し、アクリルモノマーを反応
させ水性化した水分散型アクリル変性エポキシ樹脂で
は、耐食性、耐水性を低下させず乾燥性を向上させるこ
とができるが、乾燥性は不十分であった。また、オキサ
ゾリン基の導入やオキサゾリン基含有水性ポリマーによ
り架橋させることも可能であるが、硬化温度は、80℃
以上要であり、中和剤であるアミンを揮発性の高いアミ
ンにしなければならない。アクリルエマルションをブレ
ンドすることにより乾燥性は、向上するが、耐食性の低
下や樹脂安定性に問題があった。水分散型の高分子量の
アクリル変性エポキシエステル樹脂では、ブレンドする
ことにより脂肪酸成分が多くなるため乾燥性が、低下し
やすい。以上のように現行溶剤ラインでも使用できるよ
うな塗料の乾燥が早く、また、耐水性及び耐食性にすぐ
れた塗料は、いまだないといった状況である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、これ
らの課題を解決するものであり、ビニル変性エポキシエ
ステル樹脂にビニル変性エポキシ樹脂をブレンドするこ
とにより、耐水性、耐食性、耐薬品性に優れ、水性塗料
用樹脂組成物でありながら、溶剤系に匹敵するような優
れた乾燥性を持つ水性塗料用樹脂組成物及びこの組成物
を用いた水性塗料を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、エポキシ樹脂
(a)20〜75重量%と脂肪酸(b)20〜60重量
%と重合性モノマー(c)3〜20重量%とを含む反応
成分を反応させて得られる酸価10〜50のビニル変性
エポキシエステル樹脂(A)とエポキシ樹脂(e)に共
重合性不飽和単量体(f)を反応させて得られるビニル
変性エポキシ樹脂(B)とを含有してなる水性塗料用樹
脂組成物に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において用いられるビニル
変性エポキシエステル樹脂(A)は、エポキシ樹脂
(a)20〜75重量%と脂肪酸(b)20〜60重量
%と重合性モノマー(c)3〜20重量%とを含む反応
成分を反応させて得られる。例えば、ビスフェノール型
エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂(a)と脂肪酸(b)を
含む反応成分を付加、縮合させて得られる酸変性エポキ
シエステル樹脂に重合性モノマー(c)を反応させるこ
とにより得られる。前記脂肪酸(b)としては、例え
ば、乾性油、半乾性油又は不乾性油から誘導される脂肪
酸・合成脂肪酸が挙げられ、乾性油、半乾性油又は不乾
性油の具体例としては、桐油、大豆油、アマニ油、ヒマ
シ油、脱水ヒマシ油、サフラワー油、綿実油等が挙げら
れ、合成脂肪酸としては、例えば、バーサチック酸(シ
ェルケミカル社商品名)等が挙げられる。これらの脂肪
酸・合成脂肪酸の中では、得られる水性塗料用樹脂組成
物に常温硬化性を付与できる点から、乾性油又は半乾性
油から誘導されうる脂肪酸が好ましい。前記脂肪酸は、
単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0007】前記ビスフェノール型エポキシ樹脂として
は、例えば、ビスフェノールとエピクロルヒドリンの反
応によって得られるエポキシ樹脂等が挙げられる。ビス
フェノールとしては、例えば、ビスフェノールA、ビス
フェノールF等が挙げられる。前記ビスフェノール型エ
ポキシ樹脂の具体例としては、エピコート828、エピ
コート1001、エピコート1004、エピコート10
07、エピコート1009(いずれも、シェルケミカル
社商品名)等が挙げられる。これらのビスフェノール型
エポキシ樹脂の中では、得られる水性塗料用樹脂組成物
が水分散性及び乾燥性に優れる点から、エピコート10
01及びエピコート1004(いずれも、シェルケミカ
ル社商品名)が好ましい。前記ビスフェノール型エポキ
シ樹脂は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用さ
れ、また、これらのエポキシ樹脂のエポキシ当量は特に
制限されるものではない。
【0008】前記脂肪酸変性エポキシエステル樹脂は、
得られる塗膜が耐食性に優れ、優れた硬度を有する点か
ら、前記脂肪酸とビスフェノール型エポキシ樹脂に加え
て、1分子中に1個以上のグリシジル基を有するエポキ
シ化合物を含む反応成分を付加、縮合して得られたもの
であることが好ましい。前記エポキシ化合物としては、
例えば、1分子中に1個以上のグリシジル基を有する脂
肪族エポキシ化合物、1分子中に1個以上のグリシジル
基を有する脂環式エポキシ化合物、1分子中に1個以上
のグリシジル基を有する芳香族エポキシ化合物等が挙げ
られるが、得られる水性塗料用樹脂組成物が耐食性に優
れる点から、1分子中に1〜4個のグリシジル基を有す
る脂肪族エポキシ化合物が好ましい。1分子中に1〜4
個のグリシジル基を有する脂肪族エポキシ化合物として
は、例えば、一価脂肪族アルコールのグリシジルエーテ
ル、二価脂肪族アルコールのジグリシジルエーテル、三
価脂肪族アルコールのジグリシジルエーテル、三価脂肪
族アルコールのトリグリシジルエーテル、四価以上の脂
肪族アルコールのジグリシジルエーテル、四価以上の脂
肪族アルコールのトリグリシジルエーテル、四価以上の
脂肪族アルコールのテトラグリシジルエーテル、脂肪族
ジカルボン酸のジグリシジルエステル等が挙げられる。
【0009】一価脂肪族アルコールとしては、例えば、
ラウリルアルコール、アリルアルコール等が挙げられ、
二価脂肪族アルコールとしては、例えば、アルキレング
リコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール、テトラメチレングリコール、ポリ(テトラメチレ
ングリコール)、1,6−ヘキサンジオール、ネオペン
チルグリコール等が挙げられ、アルキレングリコールと
しては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、ブチレングリコール等が挙げられ、三価脂肪族
アルコールとしては、例えば、トリメチロールプロパ
ン、グリセリン等が挙げられ、四価以上の脂肪族アルコ
ールとしては、例えば、ペンタエリスリトール、ソルビ
トール、グリセリン二量体、グリセリン多量体等が挙げ
られ、脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、アジピン
酸、テトラメチレンジカルボン酸等が挙げられる。これ
らの成分の中では、得られる塗膜が優れた硬度を有する
点から、1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエー
テルが好ましい。前記エポキシ化合物は、単独で又は2
種類以上を組み合わせて使用され、また、これらのエポ
キシ化合物のエポキシ当量は特に制限されるものではな
い。
【0010】前記脂肪酸の配合割合は、得られる塗膜の
硬度と耐食性のバランスの点から、ビニル変性エポキシ
エステル樹脂(A)を得るために使用される反応成分の
総量に対し、20〜60重量%であり、20〜50重量
%であることが好ましく、20〜30重量%であること
がさらに好ましい。この配合割合が20重量%未満であ
ると、得られる塗膜が乾燥性に劣り、60重量%を超え
ると、未反応の脂肪酸が残存し、得られる塗膜が耐食性
に劣る。前記ビスフェノール型エポキシ樹脂等のエポキ
シ樹脂の配合割合は、得られる塗膜の硬度と耐食性のバ
ランスの点から、ビニル変性エポキシエステル樹脂
(A)を得るために使用される反応成分の総量に対し、
20〜75重量%であり、30〜70重量%であること
が好ましく、40〜70重量%であることがさらに好ま
しい。この配合割合が20重量%未満であると、得られ
る塗膜が耐食性と硬度に劣り、75重量%を超えると、
得られる水性塗料用樹脂組成物が乾燥性に劣る。
【0011】前記脂肪酸変性エポキシエステル樹脂を得
るために、前記脂肪酸と前記ビスフェノール型エポキシ
樹脂に加えて前記エポキシ化合物も使用する場合、その
配合割合は、得られる塗膜の耐食性と硬度のバランスの
点から、前記脂肪酸変性エポキシエステル樹脂を得るた
めに使用される反応成分の総量に対し、2〜50重量%
であることが好ましく、2〜40重量%であることがよ
り好ましく、2〜30重量%であることがさらに好まし
い。この配合割合が2重量%未満であると、前記エポキ
シ化合物添加による得られる塗膜の耐食性と硬度の向上
がほとんど期待できない傾向にあり、50重量%を超え
ると、得られる塗膜が脆くなる傾向にある。
【0012】前記ビスフェノール型エポキシ樹脂、脂肪
酸、及びエポキシ化合物を付加、縮合させる方法として
は、例えば、通常の付加、縮合反応のための操作を利用
することができ、特にその方法が限定されるものではな
く、例えば、これらの成分を混合し、130〜250
℃、4〜10時間加熱する方法を利用することができ
る。その際、これらの成分と反応しない有機溶媒を反応
系に添加してもよい。また、これらの成分は同時に混合
してもよいし、前記脂肪酸とビスフェノール型エポキシ
樹脂を混合して加熱して反応させた後に前記エポキシ化
合物を混合して加熱して反応させてもよいし、前記脂肪
酸と前記エポキシ化合物を混合して加熱して反応させた
後に前記ビスフェノール型エポキシ樹脂を混合して加熱
して反応させてもよい
【0013】本発明において用いられるビニル変性エポ
キシエステル樹脂(A)は前記により得られる脂肪酸変
性エポキシエステル樹脂に、重合性モノマー(c)を反
応させて得られる。重合性モノマー(c)としては次の
エチレン性不飽和カルボン酸、アクリル酸エステル、ス
チレン系単量体、その他のものが使用できる。エチレン
性不飽和カルボン酸として、アクリル酸、メタクリル
酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、クロトン
酸、イタコン酸等が挙げられる。アクリル酸エステルと
しては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピ
ル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸tert−ブチ
ル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸2−エチルヘキ
シル等が挙げられ、メタクリル酸エステルとしては、例
えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メ
タクリル酸n−ブチル、メタクリル酸tert−ブチ
ル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸2−エチル
ヘキシル等が挙げられ、スチレン系単量体としては、例
えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン
等が挙げられる。その他、アクリル酸グリシジル、メタ
クリル酸グリシジル、アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N,N−ジエチ
ルメタクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニ
トリルも使用できる。
【0014】これら重合性モノマー(c)は、単独で又
は2種類以上組み合わせて使用されるが、得られる水性
塗料用樹脂組成物にカルボキシル基を導入して水性化を
容易にする点から、前記エチレン性不飽和カルボン酸を
含むことが好ましい。このエチレン性不飽和カルボン酸
は、目的とする樹脂酸価に調整するように配合すること
ができる。すなわち得られる樹脂酸価が好ましくは10
〜50、より好ましくは20〜40になるように調整し
て配合される。
【0015】重合性モノマー(c)は、反応性成分に対
して3〜20重量%使用され、5〜10重量%使用する
ことがより好ましい。3重量%未満であると樹脂の水分
散性が低下し、20重量%を超えると塗膜の耐食性が低
下する。
【0016】前記脂肪酸変性エポキシエステル樹脂及び
有機溶媒の存在下で、前記重合性モノマー(c)を重合
させてビニル変性エポキシエステル樹脂溶液を製造する
方法としては、例えば、通常のラジカル重合法を利用す
ることができ、特にその方法が限定されるものではな
い。その具体的な方法としては、例えば、前記脂肪酸変
性エポキシエステル樹脂を有機溶媒に溶解させ、前記ビ
ニル系単量体及びラジカル重合開始剤を添加し、80〜
140℃、2〜5時間加熱する方法を利用することがで
きる。
【0017】前記有機溶媒の配合割合は特に制限される
ものではないが、通常、前記脂肪酸変性エポキシエステ
ル樹脂と前記重合性モノマー(c)の総量に対して、重
量比で0.4〜3倍量とされる。前記ラジカル重合開始
剤としては、例えば、アゾビスニトリル型触媒、過酸化
物等が挙げられ、アゾビスニトリル型触媒としては、例
えば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスバレロニ
トリル等が挙げられ、過酸化物としては、例えば、ベン
ゾイルパーオキシド、ブチルパーベンゾエート等が挙げ
られる。これらのラジカル重合開始剤は、単独で又は2
種類以上組み合わせて使用される。これらのラジカル重
合開始剤の配合割合は特に制限されるものではないが、
通常、前記重合性モノマー(c)の総量に対して、0.
3〜10重量%とされる。
【0018】有機溶媒としては、例えば、親水性溶剤等
が挙げられ、その具体例としては、メチルセロソルブ、
エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、tert−ブチ
ルセロソルブ、イソプロピルセロソルブ、イソプロピル
アルコール、ブチルアルコール、tert−ブチルアル
コール、イソブチルアルコール等が挙げられる。これら
の有機溶媒は、単独で又は2種類以上組み合わせて使用
される。
【0019】前記重合反応により得られるビニル変性エ
ポキシエステル樹脂(A)の重量平均分子量は、得られ
る水性塗料用樹脂組成物の分散安定性の点から、8,0
00〜60,000であることが好ましく、9,000
〜40,000であることがより好ましく、10,00
0〜30,000であることがさらに好ましい。この重
量平均分子量が8,000未満であったり60,000
を超えると、得られる水性塗料用樹脂組成物が分散安定
性に劣る傾向にある。なお、本発明における重量平均分
子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法に
よって測定し、標準ポリスチレン検量線を用いて求めた
値である。(A)成分の樹脂酸価(固形分酸価)は、好
ましくは10〜50、より好ましくは20〜40になる
ように調整して配合される。酸価が10未満であると塗
料安定性が劣る傾向があり、酸価が50を超えると耐水
性及びイオンに対する安定性が劣る傾向がある。酸価の
調整は、カルボキシル基含有重合性モノマーの使用量を
調整することにより行うことができる。
【0020】ビニル変性エポキシエステル樹脂(A)を
アンモニア、アミンで中和することにより、水分散型樹
脂組成物が得られる。ここで好適なアミンとしては、例
えばモノプロピルアミン、モノブチルアミン、ジエチル
アミン、ジブチルアミン、トリエチルアミン、トリブチ
ルアミン、モノエタノールアミン、エチルモノエタノー
ルアミン、モノシクロヘキシルアミン、ジメチルアミノ
エタノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノー
ル、モルホリン、ピペリジンの如く第1級、第2級及び
第3級の脂肪族又は脂環族アミンが使用できる。
【0021】また、アンモニア、アミンは、酸基1当量
に対して0.6〜1.0のモル使用するのが好ましい。
アミンが0.6モル未満の場合は、水分散性に劣る傾向
があり、1.0モルを超えると最終製品の粘度が高くな
る傾向があり好ましくない。
【0022】本発明の水性塗料用樹脂組成物は、エポキ
シ樹脂(e)に共重合性不飽和単量体(f)を反応させ
て得られるビニル変性エポキシ樹脂(B)を含有する。
エポキシ樹脂(e)は、数平均分子量1,400以上の
分子量を有する芳香族エポキシ樹脂が好ましい。数平均
分子量が1,400未満では、乾燥性の向上しないばか
りか分子量が低すぎるため乾燥性が遅く、塗膜がべたつ
く傾向にある。
【0023】本発明のエポキシ樹脂(e)に共重合性不
飽和単量体(f)、好ましくはエチレン系不飽和カルボ
ン酸及びその他の共重合性モノマーからなる共重合性不
飽和単量体混合物をグラフト反応させる方法は、有機溶
剤中で、アゾビスイソブチルニトリル、ベンゾイルパー
オキサイド、などのラジカル重合開始剤を用いて好まし
くは80〜150℃の温度で行われる。
【0024】エチレン系不飽和カルボン酸及びその他の
共重合性モノマーは、前記重合性モノマー(c)と同様
なものを使用できる。
【0025】ラジカル重合開始剤は、共重合性不飽和単
量体(f)に対して4重量%以上、好ましくは6〜15
重量%の範囲で使用することが望ましい。4重量%より
少ないとグラフト効率が悪く、水分散性、樹脂の安定性
に欠ける。15重量%以上になると加工性、耐食性が低
下する。
【0026】上記エポキシ樹脂(e)と共重合性不飽和
単量体(f)の重量比は、(e)/(f)重量比が90
/10〜30/70とすることが好ましい。(e)成分
の使用量が多くなると分散性が低下し、(f)成分の使
用量が多くなると加工性及び耐食性が低下する傾向があ
る。(f)成分は(e)成分が分散する最小量添加する
のが好ましい。
【0027】前述と同様な有機溶剤及びアミンを使用
し、水分散せしめてなる水分散型樹脂組成物とする。ま
た、ビニル変性エポキシ樹脂(B)の重量平均分子量
は、得られる水性塗料用樹脂組成物の乾燥性、分散安定
性の点から、8,000〜100,000であることが
好ましく、9,000〜60,000であることがより
好ましく、10,000〜30,000であることがさ
らに好ましい。この重量平均分子量が8,000未満で
あったり100,000を超えると、得られる水性塗料
用樹脂組成物が分散安定性に劣ったり、乾燥性の向上が
見られない傾向がある。なお、重量平均分子量は、ゲル
パーミエーションクロマトグラフィー法によって測定
し、標準ポリスチレン検量線を用いて求めた値である。
ビニル変性エポキシ樹脂(B)の樹脂酸価(固形分酸
価)は、好ましくは10〜50、より好ましくは20〜
40になるように調整して配合される。酸価が10未満
であると塗料安定性が劣り、酸価が50を超えると耐水
性及びイオンに対する安定性が劣る傾向がある。酸価の
調整は、カルボキシル基含有重合性単量体の使用量を調
整することにより行うことができる。
【0028】このようにして得られたビニル変性エポキ
シ樹脂(B)は、中和し、前記の親水性溶剤と水の混合
溶剤又は水のみに溶解又は分散させて(水希釈して)使
用に供することができる。中和及び水希釈は、前記重合
を親水性溶剤中で行ったときは、重合完了後、ひきつづ
いて中和し、さらに水を添加することにより行うことが
できるが、重合後、脱溶剤した後、中和及び水希釈する
こともできる。上記中和は、樹脂中のカルボキシル基の
一部又は全部を中和剤により中和して行われ、pH7〜
10とすることが好ましく、より好ましくは8.5〜
9.5とすることが好ましい。中和剤としては、例え
ば、アミン、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属の
炭酸塩、重炭酸塩等が挙げられる。アミンとしては、例
えば、アンモニア、トリエチルアミン、ジメチルエタノ
ールアミン等が挙げられ、アルカリ金属の水酸化物とし
ては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が
挙げられ、アルカリ金属の炭酸塩としては、例えば、炭
酸ナトリウム等が挙げられ、重炭酸塩としては、例え
ば、重炭酸ナトリウム等が挙げられる。
【0029】(B)成分の含有量は、エポキシ樹脂
(a)、脂肪酸(b)及びエポキシ樹脂(e)と重合性
モノマー(c)及び共重合性不飽和単量体(f)の重量
比が((a)+(b)+(e))/((c)+(f))
=98/2〜80/20となるように含有させるのが好
ましい。より好ましくは、97/3〜85/15となる
ように含有させるのが好ましい。((a)+(b)+
(e))/((c)+(f))が98/2を超えると分
散性が低下し、80/20より少なくなると加工性及び
耐食性が低下する傾向がある。
【0030】得られた水性塗料用樹脂組成物は、そのま
ま水性塗料として使用することができるが、必要に応
じ、顔料、消泡剤、可塑剤、有機溶媒、水溶性又は水分
散性樹脂、金属乾燥剤、表面処理剤等を配合して水性塗
料やそれ以外の塗料としてもよい。顔料としては、例え
ば、チタン白、カーボンブラック、酸化亜鉛(防錆顔
料)、タルク(体質顔料)、リン酸亜鉛(防錆顔料)等
が挙げられる。消泡剤としては、例えば、BYK−02
2(ビックケミー(株)商品名)等が挙げられる。可塑
剤としては、例えば、フタル酸ジメチル、フタル酸ジオ
クチル等が挙げられる。有機溶媒としては、例えば、前
記したものが挙げられる。水溶性又は水分散性樹脂とし
ては、例えば、変性アミノ樹脂、エポキシ樹脂、ポリエ
ステル樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。金属乾燥剤
としては、例えば、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸鉛
等が挙げられる。表面処理剤としては、例えば、BYK
−301(ビックケミー(株)商品名)等のシリコン系
スリップレベリング剤等が挙げられる。なお、得られた
水性塗料用樹脂組成物に、前記変性アミノ樹脂やエポキ
シ樹脂を配合し、焼付用塗料として使用することができ
る。また、前記脂肪酸変性エポキシエステル樹脂に使用
される脂肪酸として前記乾性油又は半乾性油の脂肪酸を
用い、さらに、前記水性塗料用樹脂組成物に金属乾燥剤
を添加し、常温硬化型塗料として使用することができ
る。
【0031】塗料化する方法としては、例えば、ペイン
トシェーカー法、ロールミル法、サンドミル法、ディス
パーザー法、ニーダー法、高速インペラーミル法等の公
知の方法を使用することができる。得られた水性塗料
は、通常の塗装方法に従って塗装に供することができ、
塗装に際しては、例えば、浸漬法、刷毛塗り法、スプレ
ー塗装法、ロール塗装法、フローコーター塗装法、シボ
リ(又はシゴキ)塗装法、ナイフコーター塗装法等の公
知の塗装法を用いることができる。塗装後は、自然乾燥
又は乾燥機による強制乾燥により塗膜を乾燥させ、硬化
させることができる。本発明の製造法により得られた水
性塗料用樹脂組成物は、得られる塗膜が耐食性に優れ、
木材、紙、繊維、プラスチック、セラミック、鉄、非鉄
金属等の塗装用塗料に利用でき、とりわけ、鉄や非鉄金
属の塗装用塗料に好適である。
【0032】
【実施例】次に、実施例により本発明を詳細に説明す
る。なお、「部」及び「%」は、それぞれ「重量部」及
び「重量%」を示す。 製造例1 ビニル変性エポキシ樹脂分散液1 エピコート1007 900.0部 イソプロピルセロソルブ 408.6部 スチレン 75.2部 アクリル酸エチル 1.7部 メタクリル酸 23.1部 ベンゾイルパーオキサイド 14.0部 ブタノール 10.0部 ブタノール 10.0部 トリエチルアミン 87.3部 イオン交換水 1327.1部 合計 2857.0部 撹拌機、還流冷却器、温度計、不活性導入口を備えたフ
ラスコに、を仕込み、完全に溶解する。95℃まで降
温し95℃に成った時点でを2時間かけて滴下し、
を流した後、そのままの温度で3時間撹拌して反応させ
エポキシアクリルグラフト共重合体を得た(加熱残分5
0%、粘度Z6)。80℃まで降温しを加え10分間
撹拌し中和した。次いでのイオン交換水を1時間かけ
て滴下した。加熱残分35.0%の白色の水分散樹脂を
得た。この時の樹脂酸価17、粘度は、2Pa・s
(2,000センチポアズ)(25℃)であり、pH
は、7.7であった。
【0033】製造例2 ビニル変性エポキシ樹脂分散液
2 エピコート1009 800.0部 イソプロピルセロソルブ 408.6部 スチレン 74.0部 アクリル酸エチル 50.0部 メタクリル酸 76.0部 ベンゾイルパーオキサイド 14.0部 ブタノール 10.0部 ブタノール 10.0部 トリエチルアミン 87.3部 イオン交換水 1327.1部 合計 2857.0部 撹拌機、還流冷却器、温度計、不活性導入口を備えたフ
ラスコに、を仕込み、完全に溶解する。95℃まで降
温し95℃に成った時点でを2時間かけて滴下し、
を流した後、そのままの温度で3時間撹拌して反応させ
エポキシアクリルグラフト共重合体を得た(加熱残分5
0%、粘度Z6)。80℃まで降温しを加え10分間
撹拌し中和した。次いでのイオン交換水を1時間かけ
て滴下した。加熱残分34.8%の白色の水分散樹脂を
得た。この時の樹脂酸価17、粘度は、5Pa・s
(5,000センチポアズ)(25℃)であり、pH
は、7.8であった。
【0034】実施例1 (A)不活性ガス導入管を付けた3リットルのガラス製
フラスコ中に、ビスフェノール型エポキシ樹脂エピコー
ト1001及び1004(シェルケミカル社製、ビスフ
ェノール型エポキシ樹脂)をそれぞれ250g、1,6
−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル100g、大
豆油脂肪酸300g、脱水ひまし油脂肪酸100gを加
え、230℃で酸価が5以下になるまで付加、縮合反応
を進め、重量平均分子量が9,800である脂肪酸変性
エポキシエステル樹脂を得た。 (B)(A)で使用したフラスコと同様の3リットルの
フラスコ中に、前記(A )で得られた脂肪酸変性エポ
キシエステル樹脂950g及びイソプロピルセロソルブ
300gを仕込み、アクリル酸40g、スチレン10g
を仕込み、135℃に加熱する。その後、イソプロピル
セロソルブ90g及びアゾビスイソブチロニトリル20
gの混合液を10分間かけて滴下し、更に3時間保温
し、ビニル変性エポキシエステル樹脂溶液を得た。樹脂
の重量平均分子量は18,000であった。冷却後、ト
リエチルアミン56gを添加し、さらに、水を1,11
0gを加えた。さらに、製造例1のビニル変性エポキシ
樹脂を50g添加攪拌した。加熱残分は38.7%、p
Hは8.9、樹脂固形分酸価は40、粘度は2.0Pa
・sの水性塗料用樹脂組成物を得た。
【0035】実施例2 実施例1(B)において製造例1のビニル変性エポキシ
樹脂を100g使用した以外は実施例1に従い、水性塗
料用樹脂組成物を得た。この水性塗料用樹脂組成物は水
分散型となっており、加熱残分は38.7%、pHは
8.5、樹脂固形分酸価は49、粘度は3.0Pa・s
であった。
【0036】実施例3 実施例1(B)において脂肪酸変性エポキシエステル樹
脂950gのかわりに、脂肪酸変性エポキシエステル樹
脂900g、スチレン50g、FA2000M(メトキ
シポリエチレングリコールメタクリレートとメタクリル
酸メチルの混合物、日立化成工業(株)社製)10gを
使用した以外は実施例1に従い、水性塗料用樹脂組成物
を得た。この水性塗料用樹脂組成物は水分散型となって
おり、加熱残分は39.0%、pHは8.6、樹脂固形
分酸価は39、粘度は2.5Pa・sであった。
【0037】実施例4 実施例1(B)において製造例2のビニル変性エポキシ
樹脂を50g使用した以外は実施例1に従い、水性塗料
用樹脂組成物を得た。この水性塗料用樹脂組成物は水分
散型となっており、加熱残分は39.7%、pHは8.
5、樹脂固形分酸価は48、粘度は4.0Pa・sであ
った。
【0038】比較例1 実施例1(B)において脂肪酸変性エポキシエステル樹
脂950gを用い、ビニル変性エポキシ樹脂を配合しな
かった以外は実施例1に従い、水性塗料用樹脂組成物を
得た。この水性塗料用樹脂組成物は水分散型となってお
り、加熱残分は40.1%、pHは8.5、樹脂固形分
酸価は32、粘度は3.0Pa・sであった。
【0039】比較例2 実施例1(B)において脂肪酸変性エポキシエステル樹
脂950gのかわりに、脂肪酸変性エポキシエステル樹
脂750g、スチレン210gを使用した以外は実施例
1に従い、水性塗料用樹脂組成物を得た。この水性塗料
用樹脂組成物は水分散型となっており、加熱残分は3
8.1%、pHは8.5、樹脂固形分酸価は41、粘度
は2.5Pa・sであった。
【0040】比較例3 実施例1(B)において、(A)で使用したフラスコと
同様の3リットルのフラスコ中に、前記(A)で得られ
た脂肪酸変性エポキシエステル樹脂980g及びイソプ
ロピルセロソルブ300gを仕込み、アクリル酸20g
を仕込み、135℃に加熱する。その後、イソプロピル
セロソルブ90g及びアゾビスイソブチロニトリル20
gの混合液を10分間かけて滴下し、更に3時間保温
し、ビニル変性エポキシエステル樹脂溶液を得た。樹脂
の重量平均分子量は18,000であった。冷却後、ト
リエチルアミン28gを添加し、さらに、水を1,11
0gを加え、製造例1のビニル変性エポキシ樹脂を50
g添加攪拌した。加熱残分は40%、pHは8.5、樹
脂固形分酸価は15、粘度は0.9Pa・sの水性塗料
用樹脂組成物を得た。
【0041】 評価 (塗料配合) カーボン(三菱化成(株)製商品名:MA−100) 7.5部 LFボウセイP−W−2(防錆顔料、菊池色素(株)製) 10.0部 亜鉛華1号(防錆顔料、堺化学(株)製) 10.0部 LMS200(体質顔料、富士タルク(株)製) 123.0部 3−メチル−3−メトキシブタノール 16.0部 サーフィノール104(顔料分散剤、日信化学工業(株)製) 3.5部 BYK022(消泡剤、BYKケミー(株)製) 0.3部 水性塗料用樹脂組成物(固形分) 100.0部 DICNATE3111(金属乾燥剤、大日本インキ化学(株)製)4.5部 上記配合量をガラスビーズとともに、サンドグラインダ
により分散させ、黒エナメルを得た。これを水で希釈
し、フォードカップ#4で30秒になるように粘度を調
整し、以下の条件で塗装、塗膜試験を行った。
【0042】(塗膜作成方法) 塗装:スプレー塗装、岩田ワイダー61、乾燥膜厚20
μm 基材:未処理鋼板(日本テストパネル(株)製、商品
名:SPCC-SD板、厚さ:0.8mm) 乾燥:60℃で20分行った後、22℃で3日行った。
【0043】(評価方法) (1)鉛筆硬さ JIS K 5400の鉛筆ひっかき試験法に従い、塗
膜の破れが認められない鉛筆の硬度記号で結果を示し
た。 (2)密着性(碁盤目) カッターで1mm角の碁盤目を100切り、セロテープ
(登録商標)にて剥離後、残存する塗膜のます目を表記
した。 (3)耐水性 試験板を40℃のイオン交換水に240時間浸漬させ、
塗膜表面の白化の有無を目視で判定した。 (4)耐食性 JIS K 5400の耐塩水噴霧試験に従い、試験板
にカット部を形成させ、480時間塩水噴霧下した後の
カット部からのサビ幅(片側)を測定した。また目視に
より塗膜のふくれを観察した (5)乾燥性 80℃×20分後の鉛筆硬度で評価した。
【0044】
【表1】 表中の反応成分の数字はgを表す。実施例1〜4に見ら
れるように、本発明の水性塗料用樹脂組成物は、耐水
性、耐食性、乾燥性等に優れる。比較例1は、実施例1
においてビニル変性エポキシ樹脂(B)を使用しなかっ
た場合であるが、乾燥性に劣る。比較例2は、ビニル変
性エポキシエステル樹脂(A)に用いられる(c)成分
の比率が多い場合であるが、耐食性が劣る。比較例3
は、ビニル変性エポキシエステル樹脂(A)に用いられ
る(c)成分の比率が少ない場合であるが塗料化時に凝
集を生じる。
【0045】
【発明の効果】本発明の水性塗料用樹脂組成物及び水性
塗料は、塗膜の耐水性に優れるとともに耐食性、乾燥性
に著しく優れる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂(a)20〜75重量%と
    脂肪酸(b)20〜60重量%と重合性モノマー(c)
    3〜20重量%とを含む反応成分を反応させて得られる
    酸価10〜50のビニル変性エポキシエステル樹脂
    (A)とエポキシ樹脂(e)に共重合性不飽和単量体
    (f)を反応させて得られるビニル変性エポキシ樹脂
    (B)とを含有してなる水性塗料用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ビニル変性エポキシ樹脂(B)が、数平
    均分子量1,400以上の分子量を有する芳香族系エポ
    キシ樹脂にエチレン系不飽和脂肪族カルボン酸及びその
    他の共重合性不飽和単量体からなる共重合性不飽和単量
    体混合物をグラフトさせた樹脂である請求項1記載の水
    性塗料用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (B)成分が、エポキシ樹脂(a)、脂
    肪酸(b)及びエポキシ樹脂(e)と重合性モノマー
    (c)及び共重合性不飽和単量体(f)との重量比が
    ((a)+(b)+(e))/((c)+(f))=9
    8/2〜80/20になるよう含有されている請求項1
    又は2記載の水性塗料用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3記載の水性塗料用樹
    脂組成物を含有してなる水性塗料。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005154634A (ja) * 2003-11-27 2005-06-16 Hitachi Chem Co Ltd 硬化性水性塗料用樹脂組成物
JP2007270115A (ja) * 2005-07-20 2007-10-18 Cosmo Material:Kk 防錆塗料
JP2007314781A (ja) * 2006-04-25 2007-12-06 Hitachi Chem Co Ltd 硬化性水性塗料用樹脂組成物
JP2011032437A (ja) * 2009-08-05 2011-02-17 Shinto Paint Co Ltd 水性塗料組成物及びその塗装物品

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