JP2002510740A - 水性被覆剤組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
物、その製造方法及びそれを使用する方法に関する。
すなわち保護塗料(ペイント塗料)である。保護用被覆剤は通常、有機高分子結
合剤(polymeric binder)、顔料及び種々の塗料添加剤を含有してなり、有機高分
子結合剤は顔料の液状ビヒクルとして機能し、前記の液状ペイント塗料に流動学
的性質を付与する。硬化又は架橋させると、前記の高分子結合剤は硬化し、顔料
の結合剤として機能し、基材に乾燥塗膜を接着させる。顔料は有機物であっても
よいし又は無機物であってもよく、機能的に耐久性と硬度の他に不透明性と着色
に寄与する。不透明顔料をほとんど又は全く含有していない保護用被覆剤は透明
被覆剤すなわち透明塗料と記載される。保護用被覆剤の製造は、高分子結合剤の
調製、種々構成材料の混合、高分子結合剤中での顔料の磨砕、及び商業的標準規
格品への希釈を伴う。
加剤用のビヒクル又は高分子結合剤として使用するのに特に望ましいものであり
、エポキシ樹脂は靭性、柔軟性、接着性及び耐薬品性を都合よく付与する。エポ
キシ樹脂を含有する水分散化(water-dispersed)被覆剤組成物は、缶用被覆剤組 成物に極めて望ましいものであり、容器の内面被覆に特に有用である。ソフトド
リンク缶及びビール缶の内面被覆用の被覆剤は、例えば、風味(taste)に対する 感受性からみて重要であり、かかる缶用被覆剤は容器内の飲料の製品風味を変化
させてはならない。風味の問題は、種々様々にして、例えば被覆剤成分が飲料中
に滲出することによって、又はフレーバー(風味)が塗膜によって吸収されるこ
とによって、又は場合によって化学反応によって、又はおそらくはある種の組み
合わせによって生じ得る。缶のクロージャー端部(closure ends)は典型的には、
予め被覆された平形金属板から円形のエンドキャップ(end caps)を打ち抜くこと
によって製造され、その上端部は普通は開口部を提供するために栓を抜き、押し
出す(snap and roll back)のに適した打抜開孔面(opening profile)を有してい る。前記端部用の被覆剤は、弾力がなければならず、しかもまた食品又は飲料内
容物に対して良好な内面耐性(interior resistance)を維持しながら糸引き (stringing)を回避しなければならない。
ラフトされているエポキシ樹脂を頻繁に利用する。このグラフト化エポキシ樹脂
は、低い加工粘度を維持するために、溶媒中で、通常はブチルセロソルブ及び/
又はn-ブタノール中で調製され、次いで水を用いて直接又は逆希釈(let down)法
によって希釈される。硬化皮膜性能は極めて望ましいものであるが、かかる被覆
剤は、良好な性能を得るためには相当な量の溶媒を必要とするという不都合を招
く。高分子量エポキシ樹脂は、アミンや水で希釈する前に典型的に溶媒を25%〜
50%(固形分と有機溶媒との合計量を基準として)必要とする。また、飲料又は
食品の容器に使用されるエポキシ被覆剤はかかる被覆剤が塗膜から滲出し、容器
の内容物に溶解する低分子量エポキシ断片を含有するかもしれないという懸念を
生じる。
4,212,781号明細書に記載されており、該明細書は炭素グラフト重合体を製造す るために多量の過酸化物開始剤を用いて温和な温度で溶媒重合を行うことを伴な
う炭素グラフト化法を教示している。しかしながら、高い溶媒濃度は、得られた
重合体を水に分散させた際に常に水性分散物に持ち越され、樹脂固形分1ガロン
当たり揮発性有機化合物が2ポンドよりも相当多い量、典型的には3〜4ポンド
のVOC〔揮発性有機化合物(volatile organic compounds)〕量を与える。アクリ ルグラフトエポキシは、共反応架橋性メラミン架橋剤と共に使用する場合に特に
有用である。
有機溶媒の両方を含有する缶用被覆剤組成物が記載されている。前記のエポキシ
樹脂とカルボキシル付加重合体は、有機溶媒中で共反応させることによって予め
形成され、その後に水に分散される。同様に、米国特許第5,296,525号明細書に は、スチレン単量体をエポキシエステル共重合体と共重合させ、その後に水に分
散させるためのカルボキシル官能性重合体を得るためにエポキシエステル共重合
体と共重合させたスチレン単量体を基材とする缶用被覆剤が記載されている。
するエポキシ被覆剤組成物が記載されている。この被覆剤を熱硬化させると、前
記のアミンがエポキシ−アクリルグラフト重合体と低分子量ポリエステルの共反
応性基を架橋させる。
重合させたエポキシ−アクリルグラフト共重合体を基材とする缶用被覆剤に関す
る。同様に、米国特許第5,464,885号明細書には、不飽和ポリエステルを用いて エステル化させたエポキシを含有するカルボキシル官能性エポキシ−エステルが
記載され、該エポキシ−エステルは水に分散され、次いでエチレン系単量体と乳
化重合される。
ル共重合体分散剤を用いて水に分散させ、次いでエチレン系不飽和単量体と水性
乳化重合させることによって、有機溶媒をほとんど又は全く使用せずに且つエポ
キシ樹脂断片なしに高性能の缶用被覆剤を製造できることを見出した。得られた
水性分散化共重合体は、酸性飲料に対して及び食品容器に要求される場合が多い
滅菌(sterilization)に対して相当な物理的及び味覚的耐性を有する高柔軟性の 高分子塗膜を与える。共重合させるアクリル単量体又はビニル単量体とポリエス
テルとの乳化共重合体は、容器のエンドキャップ(end cap)に加工することがで きる金属容器に特に適した被覆剤組成物を生成する。塗膜は金属缶の内面に良好
な耐フレバー性(flavor resistance)を与え、良好な耐滅菌性(resistance to sterilization)を維持する。本発明の乳化共重合体は、慣用の界面活性剤を必要
とせずしかも慣用のラテックス重合法において使用される界面活性剤に関連した
白化(blush)膜の問題を回避する。本発明のこれらの利点及びその他の利点は、 本発明の詳細な説明を参照することによってさらに明白になるであろう。
らなる高分子結合剤(emulsion polymer polymeric binder)を含有する水性分散 化保護用被覆剤組成物であって、前記の高分子結合剤が下記の成分: (a) 予め形成された1000〜3000の重量平均分子量を有する低分子量不飽和ポリエ
ステル0.1重量%〜40重量%〔但し、該不飽和ポリエステルは過剰モル当量のポ リオールとそれよりも少ないモル当量のジカルボン酸とを、 (i) グリコールからなるポリオール0.5〜50モル%、 (ii) 脂肪族ジカルボン酸10〜35モル%、 (iii)芳香族ジカルボン酸5〜35モル%、 (iv) 不飽和ジカルボン酸5〜25モル%、 (v) 水酸基を3個以上有するポリオール0〜3モル% の間のモル比でエステル化することによって合成されるものである〕; (b) その場で乳化共重合されるエチレン系単量体少なくとも20重量%、好ましく
は20重量%〜80重量%(但し、前記エチレン系単量体は共重合されるエチレン系
単量体の重量を基準としてスチレンを少なくとも20%含有するものである); 及び (c) カルボキシル官能性のエポキシ−アクリルグラフト共重合体からなる分散剤
20重量%〜80重量%(但し、前記の共重合体分散剤は30よりも大きい酸価を有す
るものであり、エポキシ樹脂5重量%〜80重量%と、カルボン酸単量体を含む共
重合させるエチレン系不飽和単量体20重量%〜95重量%とからなるものであり、
前記グラフト共重合体分散剤は前記の共重合させる単量体の重量を基準として少
なくとも3%の過酸化物開始剤と、前記エポキシ樹脂との存在下で前記エチレン
系不飽和単量体をその場で非水性重合させて前記のカルボキシル官能性のエポキ
シ−アクリルグラフト共重合体分散剤を生成させることによって製造されるもの
である) からなるものである〔但し、前記の成分(a)と成分(b)と成分(c)の合計は100%で
あり、且つ前記の高分子結合剤は、前記共重合体分散剤(c)を水に分散させ、前 記不飽和ポリエステル(a)と前記単量体(b)を前記共重合体分散剤(c)を用いて水 に分散させ、次いで不飽和ポリエステル(a)の存在下で乳化重合される前記単量 体(b)を不飽和ポリエステルと共反応させて前記水性乳化共重合体からなる高分 子結合剤を生成させることによって製造されるものである〕ことを特徴とする水
性分散保護用被覆剤組成物が提供される。
過剰当量のグリコール類、ジオール類又はポリオール類と、それよりも少ない当
量のジカルボン酸又はその酸無水物あるいはポリカルボン酸類とのエステル化生
成物からなり、該ポリステル重合体はエチレン系不飽和基(unsaturation)を有す
る不飽和ポリエステルである。線状脂肪族グリコール類は、それよりも少ない当
量の芳香族ジカルボン酸及び/又は線状の2〜36個の炭素原子を有する線状ジカ
ルボン酸、例えばアジピン酸、アゼライン酸、コハク酸、グルタル酸、ピメリン
酸、スベリン酸又はセバシン酸を用いてエステル化される。不飽和ジカルボン酸
、例えばマレイン酸、フマル酸又はイタコン酸は不飽和ポリエステルを製造する
のに包含される。好ましいものではないが、少量の不飽和モノカルボン酸、例え
ばアクリル酸、メタクリル酸又はエタクリル酸はエステル化することができる。
食品と接触する被覆剤に関しては、好ましい市販の線状飽和ジカルボン酸は、二
量体脂肪酸、セバシン酸又はシクロヘキサンジカルボン酸であり、これに対して
好ましい不飽和ジカルボン酸はマレイン酸及びフマル酸である。芳香族ジカルボ
ン酸(その酸無水物)としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸及びテ
トラヒドロフタル酸が挙げられる。所望ならば、多官能価酸例えばトリメリット
酸を少量添加することができる。適したグリコール類としては、炭素原子を2〜
16個有する線状の脂肪族グリコール、例えば1,3-又は1,4-ブチレングリコール、
2-メチル-1,3-プロパンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコ ール、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プ
ロピレングリコール及びジプロピレングリコール並びに同様の線状グリコールが
挙げられる。好ましいグリコールはジエチレングリコール、ネオペンチルグリコ
ール及び2-メチル-1,3-プロパンジオールである。望ましいものではないが、グ リセロール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリメチロール
エタン又はトリメチロールプロパンのようなポリオールを少量使用することがで
きる。前記の芳香族ジカルボン酸及び線状不飽和ジカルボン酸のモル量に対する
前記グリコール類のモル過剰は約2%〜25%、好ましくは約3%〜10%である。
前記カルボン酸成分の20〜50モル%はエチレン系不飽和ジカルボン酸からなるこ
とが好ましい。有用な不飽和ポリエステル重合体の重量平均分子量は1500〜2500
であることが好ましい。
系不飽和基の量が標準のポリエステルよりも少ないものであってもよく且つ数平
均分子量が慣用のポリエステルよりも小さいものであってもよいという点で慣用
のポリエステルと相当に異なっている。不飽和基の量は不飽和ジカルボン酸の相
対%をポリエステル全体の5〜20重量%に制限することによって調節される。前
記ポリエステルの分子量はグリコールの全モル数とジカルボン酸の全モル数との
比率によって調節することができる。
る慣用のポリエステルとは異なり、脂肪族アクリル又はビニル単量体と本質的に
相溶性でなければならないということにある。ビニル単量体又はアクリル単量体
のうちの相当な量が本発明に従って不飽和ポリエステルと共重合することから、
不飽和ポリエステルは単量体混合物に溶解することができる重合体単位を含んで
いなければならない。従って、極性が小さい単量体成分、例えば二量体酸、セバ
シン酸又はシクロヘキサンジカルボン酸は、エチレン系単量体と混合される場合
には、望ましくないスラッジの形成を防止するために不飽和ポリエステル配合物
に添加されるべきである。
物又はグリコール化合物でエステル化することによって調製することができる。
不飽和ポリエステル成分は塊状重合により合成することができる。塊状重合にお
いて、原料はばらで(in bulk)仕込み、典型的には170℃〜240℃の温度でエステ ル化するが、適度により高いか又は低い温度を十分に使用することができる。エ
ステル化触媒、典型的には有機錫化合物を装入材料の重量を基準として1%未満
の量で使用することができる。
に溶解させて前記樹脂の粘度を下げることができ、しかも該ポリエステルを水に
より分散し易くすることができる。さらに低い分子量及びさらに低い粘度をもつ
不飽和ポリエステルを水に直接に分散させることができ、その際にエチレン系単
量体を得られたポリエステル水性分散物に加えることができる。不飽和ポリエス
テルは適当な分散剤、例えばアミン又はアンモニアで中和されたカルボキシル基
をもつ好ましい水分散化エポキシ−アクリルグラフト共重合体の存在下で水に分
散させることができる。
炭素−炭素結合、すなわちエチレン系不飽和結合を有する単量体からなり、ビニ
ル単量体、アクリル単量体、アリル単量体、アクリルアミド単量体、不飽和モノ
カルボン酸及び不飽和ジカルボン酸が挙げられる。ビニルエステルとしては酢酸
ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル、酢酸ビニルイソプ
ロピル及び同様のビニルエステルが挙げられる。ハロゲン化ビニルとしては塩化
ビニル、フッ化ビニル及び塩化ビニリデンが挙げられる。ビニル芳香族炭化水素
としては、スチレン、メチルスチレン及び同様の低級アルキルスチレン、クロロ
スチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレン、安息香酸ビニル並びにシクロヘ
キサンが挙げられる。ビニル脂肪族炭化水素単量体としては、α-オレフィン類 例えばエチレン、プロピレン、イソブチレン及びシクロヘキセン、並びに共役ジ
エン例えば1,3-ブタジエン、2-メチルブタジエン、1,3-ピペリレン、2,3-ジメチ
ルブタジエン、イソプレン、シクロペンタジエン及びジシクロペンタジエンが挙
げられる。ビニルアルキルエーテルとしてはメチルビニルエーテル、イソプロピ
ルビニルエーテル、n-ブチルビニルエーテル及びイソブチルビニルエーテルが挙
げられる。アクリル単量体としては、炭素原子を1〜12個もつアルキルエステル
部分を有するアクリル酸又はメタクリル酸の低級アルキルエステル、及びアクリ
ル酸又はメタクリル酸の芳香族誘導体のような単量体が挙げられる。有用なアク
リル単量体としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、メ
タクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸プロピ
ル、メタクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル
酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸2-エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシ
ル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸デシル、メタクリル酸デシル、ア
クリル酸イソデシル、メタクリル酸イソデシル、アクリル酸ベンジル及びメタク
リル酸ベンジル、並びに種々の反応生成物例えばアクリル酸、メタクリル酸、ア
クリル酸ヒドロキシアルキル及びメタクリル酸ヒドロキシアルキル(例えば、ア
クリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロ
キシプロピル及びメタクリル酸ヒドロキシプロピル)並びにアミノアクリレート
及びアミノメタクリレートと反応させたブチルグリシジルエーテル、フェニルグ
リシジルエーテル及びクレジルグリシジルエーテルが挙げられる。所望ならば、
カルボン酸官能性単量体、例えばアクリル酸及びメタクリル酸を含めることがで
きる。アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルとスチレンとのエチ
レン系単量体混合物が好ましい。スチレンは前記ポリエステルの二重結合不飽和
基と極めて効率的に共重合する。エチレン系単量体は、前記のエチレン系単量体
全体の重量を基準としてスチレンを20%〜100%、好ましくは30%〜70%含有し 、残りがその他のエチレン系単量体であることが好ましい。共重合を確実にし、
不飽和ポリエステルに対する共有結合を確実にするためには、少なくとも20重量
%がスチレン単量体であることが好ましい。
定剤の存在下で共重合させる。好ましい高分子安定剤は米国特許第4,212,781号 明細書に記載されている高分子型のエポキシ−アクリルグラフト共重合体からな
る。この点で、エポキシ樹脂をエチレン系単量体と、該単量体の重量を基準とし
て少なくとも3重量%の過酸化ベンゾイル又は遊離基開始当量の過酸化物の存在
下で、好ましくは約80℃〜120℃の温度で反応させてエポキシ−アクリルグラフ ト共重合体を製造する。実際には、エポキシ−アクリルグラフト共重合体は溶媒
中で調製され、次いでその後に不安定(fugitive)塩基、例えば第一級、第二級及
び第三級アミン、アルカノールアミン、芳香族アミン、又はアルカノールアルキ
ル混成アミン、例えばモノエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエ
タノールアミン、トリエチルアミン、ジメチルアニリン、アンモニウムヒドロキ
シドなどを使用して水に分散させる。
キシ樹脂は、脂肪族エポキシ樹脂又は芳香族エポキシ樹脂のいずれかであり得る
が、芳香族エポキシ樹脂であることが好ましい。最も好ましいエポキシ樹脂は、
ビスフェノールAのポリグリシジルエーテルであり、特に約1.3〜約2の1,2-エ ポキシ当量をもつものである。その分子量は約350〜約20,000、好ましくは約 20,000〜約10,000であるべきである。モノエポキシドとジエポキシドの混合物が
望ましく、該混合物は相溶性を最大にする。前記のエポキシ−アクリルグラフト
共重合体に有用なエポキシ樹脂は、分子当たりエポキシ基を少なくとも1個、好
ましくは2個有するエポキシ樹脂を生成させるために多核ジヒドロキシフェノー
ル又はビスフェノールとハロヒドリンとの共反応生成物からなる主として線状鎖
分子である。最もありふれたビスフェノールは、ビスフェノールA、ビスフェノ
ールF、ビスフェノールS及び4,4´-ジヒドロキシビスフェノールAであり、ビ
スフェノールAが最も好ましい。ハロヒドリンとしては、エピクロヒドリン、ジ
クロロヒドリン及び1,2-ジクロロ-3-ヒドロキシプロパンが挙げられ、最も好ま しいのはエピクロヒドリンである。好ましいエポキシ樹脂は、ビスフェノールA
ジグリシジルエーテルの共重合反復単位を2〜25個有するビスフェノールAジグ
リシジルエーテルの反復単位のエポキシ末端線状分子鎖を生成させるために、エ
ピクロヒドリン過剰モル当量とビスフェノールAとの共反応生成物からなる。実
際に、過剰モル当量のエピクロヒドリンはビスフェノールAと反応してエポキシ
樹脂を生成し、最大で2モルのエピクロヒドリンが1モルのビスフェノールAと
共反応する。不完全反応は、一方の端部にビスフェノールA単位をもつモノエポ
キシド鎖を一緒に持つ二官能性エポキシ樹脂を生成することができる。最も好ま
しい線状エポキシ樹脂はゲル透過クロマトグラフィー(GPC)で測定される2,000〜
10,000のエポキシ当量重量と約4,000〜20,000の数平均分子量を有するビスフェ ノールAポリグリシジルエーテルである。
チレン系不飽和単量体からなり、該エポキシ−アクリルグラフト共重合体混合物
を水に分散させるためのカルボキシル官能性を与える。該エチレン系不飽和単量
体としてはカルボキシル官能性単量体、例えばアクリル酸、メタクリル酸のよう
な低級アルキル置換アクリル酸、及びマレイン酸又はフマル酸のような不飽和ジ
カルボン酸が挙げられる。好ましいアクリル酸はメタクリル酸である。単量体の
残部は、意図する重合条件下で非官能性(non-functional)であることが好ましい
が、少量の別の反応性単量体、例えばメタクリル酸2-ヒドロキシエチルにより例
示されるヒドロキシ単量体、アクリルアミドにより例示されるアミド単量体、又
はN-メチロールアクリルアミドにより例示されるN-メチロール単量体を使用して
もよい。前記の残りの単量体は非官能性であるが共重合性であるエチレン系単量
体であり、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステル(例えば、アクリル酸
エチル、メタクリル酸メチル又はメタクリル酸イソブチル)、スチレン又はビニ
ルトルエン、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリルによ
って例示されるエチレン系単量体であり、一般的にはアクリル酸のアルキルエス
テル、一般的に低級アルキルエステル、すなわちエステル記が炭素原子を1〜4
個有するアクリル酸エステル、特にアクリル酸エチルである。別の有用な単量体
は、アクリル酸アルキルエステル及びメタクリル酸アルキルエステル、例えばア
クリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イ
ソブチル、アクリル酸t-ブチル、アクリル酸ペンチル、アクリル酸デシル、アク
リル酸ラウリル、アクリル酸イソボルニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸
ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸2-エチ
ルヘキシル、メタクリル酸オクチル及びメタクリル酸デシルである。別の有用な
単量体は、ビニル不飽和基を有する容易に商業的に入手し得る単量体であり、ス
チレン系単量体例えばスチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン、イソプレ
ン及びブタジエンが挙げられる。アクリル単量体、メタクリル単量体又は同様の
エチレン系カルボキシル単量体は、アクリルグラフトエポキシ共重合体の重量を
基準として約5重量%〜40重量%含有することが好ましい。
エポキシ樹脂とをその場で非水性重合させることによって調製される。エポキシ
樹脂は反応容器中で加熱することができ、前記の共重合性単量体は溶媒及び遊離
基開始剤と共に少なくとも2〜3時間にわたって徐々に添加することができる。
反応は溶媒の不存在下で行ってもよいが、エポキシ樹脂の存在下でその場で単量
体を重合させる場合にはある種の溶媒が望ましい。キシレン、ベンゼン、エチル
ベンゼン、トルエン及びアルコキシアルカノールのような溶媒が十分に適してい
る。アルコール類、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール
などが適しており、エチレングリコールモノブチルエーテル及びブタノールが好
ましい。エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキ
シルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどが最も適する。そ
の後の水への分散に関しては、選択された溶媒は、水溶性物質、例えばブタノー
ル、プロパノール、エチレングリコールモノエチルエーテルなどであるべきであ
るが、ミネラルスピリット、ヘキサン及び同様の脂肪族溶媒を少量使用してもよ
い。
ず水に直接に又は逆に溶解するかいずれかによって分散させる。次いで得られた
水性媒体に予め形成した不飽和ポリエステルを分散させて、グラフト共重合体分
散剤と不飽和ポリエステルの水分散物を生成させる。得られた水分散物に複数の
エチレン系不飽和単量体を別々に一定時間にわたって加えることができるが、前
記エチレン系不飽和単量体に前記不飽和ポリエステルを加えて、該不飽和ポリエ
ステルに増大した流動性を付与し、水への分散性を向上させることが好ましい。
前記のエチレン系不飽和単量体は、重合開始剤を用いて促進させた水性重合媒体
中で共重合させる。開始剤としては、例えば典型的な遊離基型開始剤及び酸化還
元型の開始剤、例えば過酸化水素、t-ブチルヒドロペルオキシド、ジ-t-ブチル ペルアセテート、アゾビスイソブチロニトリル、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナ
トリウム、過硫酸カリウム、過リン酸ナトリウム、過リン酸カリウム、イソプロ
ピルペルカーボネート、及び酸化還元型開始剤、例えば過硫酸ナトリウム−ホル
ムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム、クメンヒドロペルオキシド−メタ重亜
硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム−重亜硫酸ナトリウム、クメンヒドロペルオキ
シド−硫酸第一鉄(II)などを挙げることができる。重合開始剤は通常は添加され
る単量体を基準として約0.1〜2重量%の量で添加されるが、それよりも多い量 を使用することができる。前記の重合法は前記エチレン系不飽和単量体が完全に
共重合するまで続けられる。
覆剤成分と組み合わせることができる。吹き付け用には、本発明の被覆剤組成物
は、少量の溶媒のような他の揮発物を含んでいる水60%〜90%と、重合体状固形
分を約10重量%〜40重量%とを含有することが好ましい。少量の有機溶媒を使用
して吹き付け法又は他の塗装方法を促進させることができ、かかる溶媒としては
好ましくはn-ブタノール及び2-ブトキシ-エタノール-1が挙げられ、またそれよ りも少ない量の芳香族ナフサ、エチルベンゼン、キシレン及びトルエンが挙げら
れる。n-ブタノールは2-ブトキシ-エタノール-1と組み合わせて使用することが 好ましい。ローラー塗りのような吹き付け法以外の塗装方法については、前記の
水性重合体分散物は重合体状固形分を約5重量%〜50重量%含有することができ
る。本発明の被覆剤組成物は公知の顔料及び不透明化剤を用いて着色及び/又は
不透明化することができる。食品用途を含めて多数の用途に、好ましい顔料は二
酸化チタンである。ビール缶及び飲料缶の内面被覆には、顔料着色がごく僅かで
あるか又は全く顔料着色していない透明被覆剤すなわち透明塗料が有用である。
このようにして吹き付け塗り、ロール塗り、浸漬塗り及び流し塗りが透明塗膜及
び顔料着色塗膜の両方に使用することができる。被覆剤は金属基材に塗布した後
に、約150℃〜220℃の範囲内の温度又はそれよりも高い温度で硬化を完全に行い
且つ被覆剤中の不安定成分を揮発させるのに十分な時間、加熱硬化させる。
剤は暴露される金属表面の平方インチ当たり重合塗膜0.5〜0.15mgの範囲の速度 で塗布すべきである。これを達成するためには、塗布される水分散性塗膜は0.1 〜1mm程度の厚みであることができる。硬化した塗膜は優れた耐水性、良好な透
明性及び光沢、良好な柔軟性並びに滅菌、酸性食品及び酸性飲料に対する良好な
白化耐性を示す。
特に明記しない限りは、部は全て重量部であり、%は全て重量%であり、また温
度は℃である。
去されるような真空度まで下げる。窒素を用いて真空を戻し、過剰の蒸留物をブ
チルオキシトール(8)で置換する。
採取した際に、脱イオン水(7)を加え、再度175〜180℃まで加熱する。その温度 で30分間保ち、次いで冷却し、上記のブチルオキシトール(8)及びブタノール(9)
で希釈する。115〜118℃に冷却し、次いで反応物(1〜9)に前記の材料(10)〜 (14)(予め混合したもの)を2.5時間にわたって加える。ブチルオキシトール(15) で洗浄し、115〜118℃でさらに30分間保持する。
材料をこの温度で30分間保持し、次いでよく攪拌しながら、予め加熱した前記の
混合物(16+17)に前記の反応物(1〜15)を徐々に加えることによって、前記混合
物(16+17)を前記反応物(1〜15)と混合し、良好な乳化物を形成させる。容器か
ら容器への移し替えにより反応剤(1〜15)の若干の損失があり得る。得られた混
合物を脱イオン水(18)で約31.5%(200℃/10分/1g)まで希釈する。得られた水分
散化樹脂は、以下の乳化ポリエステルアクリル共重合体の形成に使用するエポキ
シ−アクリルグラフト共重合体分散剤である。
を加え、90〜93℃で45分間保持する。上記の成分(22)、(22)及び(23)を予め混合
し、次いでこれを反応物(1〜21)に加え、90〜93℃でさらに3時間保持する。上
記の成分(25)、(26)及び(27)を予め混合し、次いでこれを反応物(1〜24)に加え
て、90〜93℃でさらに1.5時間保持する。前記の反応物(1〜24)を40℃よりも低 い温度まで冷却し、次いでNVM 35〜37%(200℃/10分/1g)を調べる。上記の成分
(28)、(29)及び(30)を加え、次いでNacure 29を用いて25℃で45〜55秒のBSB4 粘度まで希釈する。NVMは31〜33%(200℃/10分/1g)である。
えるべきではない。180℃に冷却し、成分(4)を加え、165℃に加熱し、次いで成 分(5)を加え、その後に再度220℃に加熱し蒸留物を除去する(分別蒸留カラムの 上部温度は105℃以下に保つ)。分別蒸留カラムの上部温度が90℃以下になった際
に、分別蒸留カラムを単純カラム(plain column)に代える。酸価が40mgKOH/gの 反応物を採取し、還流温度に代え、220℃で還流を維持する。酸価が15〜18mg KOH/gの試料を採取する。冷却し、上記の成分(7)で希釈する。
る(分別蒸留カラムの上部温度は105℃以下に保つ)。反応温度は220℃を超えるべ
きではない。180℃に冷却し、ジエチレングリコール(4)を加える。165℃まで加 熱し、次いで無水マレイン酸(5)を加え、再度220℃に加熱して蒸留物を除去する
(分別蒸留カラムの上部温度は105℃以下に保つ)。分別蒸留カラムの上部温度が
90℃以下になった際に分別蒸留カラムを単純カラムに代える。酸価が40mgKOH/g の反応物を試料採取し、還流装置に移し、キシロール(6)を加えて220℃で還流を
維持する。酸価が15〜18mgKOH/gのものを採取する。冷却し、シクロヘキサン(7)
で希釈する。
(23)の混合物を加え、90〜93℃でさらに3時間保持し、予め混合しておいた上記
の成分(24)、(25) 及び(26)の混合物を加え、90〜93℃でさらに1.5時間保持し、
40℃よりも低い温度まで冷却し、NVM 35〜37%(200℃/10分/1g)を調べ、上記の
成分(27)、(28)及び(29)を加え、次いで反応物を脱イオン水(29)で25℃で45〜55
秒のBss4 粘度に希釈した以外は、実施例1に記載のようにして操作を行った。
NVMは31〜33%(200℃/10分/1g)である。
記の表1に報告する。 表1 試験項目 実施例1 実施例2 参考実施例A MEK硬化 >100 >100 >100 楔曲げ柔軟性 89 90 80 滅菌白化(sterilization blush) 2 1 1 滅菌接着性(sterilization adhesion) 1 1 1 Enamel rater 206 shell 0.85 1.12 1.42 滅菌後ER 3.01 1.15 3.56
(Cone & Plate)試料用に175〜180℃に保持する。その粘度で最終試料を採取し た際に、上記の成分(7)及び(8)を加え、再度175〜180℃まで加熱する。その温度
で30分間保ち、次いで冷却し、上記の成分(9)で希釈する。115〜118℃に冷却し 、次いで反応物(1)〜(9)に前記の成分(10)〜(14)(予め混合したもの)を2.5時間 にわたって加える。ブチルオキシトール(15)で洗浄し、115〜118℃でさらに30分
間保持する。DMEA(16)を加え、100〜105℃で30分間保持する。脱イオン水(17)を
徐々に加えて良好な乳化物を確実に形成させ、次いで脱イオン水(18)で約31.5%
(200℃/10分/1g)に希釈する。上記の成分(19)、(20)及び(21)を予め混合し、こ
れを、90〜93℃に再加熱した反応物(1)〜(18)に加え、90〜93℃で45分間保持す る。上記の成分(22)、(23)及び(24)の混合物(予め混合したもの)を加え、90〜93
℃でさらに3時間保持する。上記の成分(25)及び(26)の混合物(予め混合したも の)を加え、90〜93℃でさらに1.5時間保持する。反応物を40℃よりも低い温度ま
で冷却し、NVM 34〜35%(200℃/10分/1g)を調べる。上記の成分(27)及び(28)
を加え、次いで脱イオン水(29)を用いて25℃で45〜55秒のBSB4 まで希釈する。
NVMは33〜35%(200℃/10分/1g)である。
却し、セバシン酸(4)を加える。再び220℃に加熱して蒸留物を除去する(分別蒸 留カラムの上部温度は105℃以下に保つ)。20mgKOH/gよりも小さい酸価をもつ反 応物を採取する。180℃に冷却し、ジエチレングリコール(5)を加え、次いで温度
が165℃以下になった際に無水マレイン酸(6)を加える。220℃に再加熱し、220℃
で1時間保持する(生成した蒸留物を除去する)。ジーン・スターク(Dean and Stark)還流装置に移し、キシロールを加えて良好な還流を維持する。酸価が15〜
18mgKOH/gの反応物を採取する。100℃に冷却し、予め混合した上記の成分(7)及 び(8)の混合物に、得られたポリエステルを加える。しかし、得られた反応混合 物の温度を50℃以下にする。 物性: 酸価:15〜18mgKOH/g 固形分:67〜68%(200℃/10分/1g)
(19)、(20)及び(21)を操作を容易にするために予め混合した。ポリエステル4.1 を実施例3の組成物中に用いて(substituted)下記の表2に示す皮膜試験結果を 得た。 表2 試験項目 実施例3でポリエステル4.1 実施例3 を使用した場合 MEK硬化 >100 >100 楔曲げ柔軟性 90% 85% 滅菌白化 1/2 1/2 滅菌接着性 1 1 Enamel rater 206 shell 0.60 1.57 滅菌後ER 1.48 1.73
す。 表3
であった。
に行った。種々の配合物をアルミ箔片上に延展し、360F(華氏温度)で60秒間焼 付けし;次いで前記配合物を前記のアルミ箔片上の反対側に塗布し、360F(華氏
温度)で60秒間焼付けした。被覆したアルミ箔片から4インチ×5インチの大き さのクーポン(coupon)を複数個調製し、孔あけし;次いで秤量した。オーブン中
で100F(華氏温度)で3日間、ロッドから前記のあけた孔にパイン油又はリモネ ンが1ガロン当たり1/2gの溶液を通して代表的なクーポン6個を吊るした。暴 露が完了した際に、クーポンを再度秤量して、重量異をmg単位で記録した。白化
又は曇り(haziness)を記録した。
添付の請求の範囲の記載以外は本発明の範囲を限定することを意図するものでは
ない。
Claims (14)
- 【請求項1】 揮発性有機化合物を実質的に含有していない乳化共重合体から
なる高分子結合剤を含有する水性分散化保護用被覆剤組成物であって、前記高分
子結合剤が下記の成分: (a) 予め形成された1000〜3000の重量平均分子量を有する低分子量不飽和ポリエ
ステル0.1重量%〜40重量%〔但し、前記不飽和ポリエステルは過剰モル当量の ポリオールとそれよりも少ないモル当量のジカルボン酸とを、 (i) グリコールからなるポリオール0.5〜50モル%、 (ii) 脂肪族ジカルボン酸10〜35モル%、 (iii)芳香族ジカルボン酸5〜35モル%、 (iv) 不飽和ジカルボン酸5〜25モル%、 (v) 水酸基を3個以上有するポリオール0〜3モル% の間のモル比でエステル化することによって合成されるものである〕; (b) その場で乳化共重合させるエチレン系単量体少なくとも20重量%(但し、前
記エチレン系単量体は共重合されるエチレン系単量体の重量を基準としてスチレ
ンを少なくとも20%含有する);及び (c) カルボキシル官能性のエポキシ−アクリルグラフト共重合体分散剤20重量%
〜80重量%(但し、前記の共重合体分散剤は30よりも大きい酸価を有するもので
あり、エポキシ樹脂5重量%〜80重量%と、共重合させるエチレン系不飽和単量
体(カルボン酸単量体を包含する)20重量%〜95重量%とからなるものであり、
前記グラフト共重合体分散剤は前記の共重合させる単量体の重量を基準として少
なくとも3%の過酸化物開始剤と、前記エポキシ樹脂との存在下で前記エチレン
系不飽和単量体をその場で非水性重合させて前記のカルボキシル官能性のエポキ
シ−アクリルグラフト共重合体分散剤を生成させることによって製造されるもの
である) からなるものである〔但し、前記の成分(a)と成分(b)と成分(c)の合計は100%で
あり、且つ前記の高分子結合剤は、前記共重合体分散剤(c)を水に分散させ、前 記不飽和ポリエステル(a)と前記単量体(b)とを前記共重合体分散剤(c)と共に水 に分散させ、次いで不飽和ポリエステル(a)の存在下で乳化重合される前記単量 体(b)を不飽和ポリエステルと共反応させて前記水性乳化共重合体からなる高分 子結合剤を生成させることによって製造されるものである〕ことを特徴とする水
性分散化保護用被覆剤組成物。 - 【請求項2】 成分(b)が高分子結合剤を20重量%〜80重量%含有するもので ある請求項1記載の被覆剤組成物。
- 【請求項3】 成分(b)中のエチレン系単量体が前記の共重合させる単量体の 重量を基準としてスチレンを20%〜100%含有するものである請求項1記載の被 覆剤組成物。
- 【請求項4】 成分(b)中のエチレン系単量体が前記の共重合させる単量体の 重量を基準としてスチレンを30%〜70%含有するものである請求項1記載の被覆
剤組成物。 - 【請求項5】 成分(a)中のジカルボン酸に対するポリオールの過剰モル当量 が2%〜25%である請求項1記載の被覆剤組成物。
- 【請求項6】 成分(a)中のジカルボン酸成分のうちの20〜50モル%が不飽和 ジカルボン酸からなるものである請求項1記載の被覆剤組成物。
- 【請求項7】 成分(a)と成分(b)の相対重量%が成分(a)が0.5%〜50%と成分
(b)が50%〜99.5%とからなるものである請求項1記載の被覆剤組成物。 - 【請求項8】 成分(a)の重量平均分子量が1500〜2500である請求項1記載の 被覆剤組成物。
- 【請求項9】 前記高分子結合剤が成分(c)を水に分散させて水分散物を形成 し、次いで成分(a)と成分(b)とを予め混合した後に前記の成分(c)の水分散物に 分散させることによって製造されるものである請求項1記載の被覆剤組成物。
- 【請求項10】 前記高分子結合剤が成分(c)を水に分散させて水分散物を形 成させ、次いで成分(a)を得られた成分(c)の水分散物に分散させ、次いでその場
で成分(b)を共重合させることによって製造されるものである請求項1記載の被 覆剤組成物。 - 【請求項11】 揮発性有機化合物を実質的に含有していない乳化共重合体か
らなる高分子結合剤を含有する水性分散化保護用被覆剤組成物であって、前記高
分子結合剤が下記の成分: (a) 予め形成された1000〜3000の重量平均分子量を有する低分子量不飽和ポリエ
ステル0.1重量%〜40重量%〔但し、該不飽和ポリエステルはモル当量のポリオ ールとモル当量のジカルボン酸とを、 (i) グリコールからなるポリオール0.5〜50モル%、 (ii) 脂肪族ジカルボン酸10〜35モル%、 (iii)芳香族ジカルボン酸5〜35モル%、 (iv) 不飽和ジカルボン酸5〜25モル%、 (v) 水酸基を3個以上有するポリオール0〜3モル% のモル比でエステル化することによって合成されるものである〕; (b) その場で乳化共重合されるエチレン系単量体少なくとも20重量%(但し、前
記エチレン系単量体は共重合させるエチレン系単量体の重量を基準としてスチレ
ンを少なくとも20%含有する);及び (c) カルボキシル官能性のエポキシ−アクリルグラフト共重合体分散剤20重量%
〜80重量%; からなるものである〔但し、前記の成分(a)と成分(b)と成分(c)の合計は100%で
あり、且つ前記の高分子結合剤は、前記水分散化共重合体分散剤と前記不飽和ポ
リエステルとを水性重合媒体に分散させ、次いで前記エチレン系単量体を前記不
飽和ポリエステルの存在下で乳化共重合させて該エチレン系単量体を該不飽和ポ
リエステルと共反応させて前記の水性乳化共重合体からなる高分子結合剤を形成
させることによって製造されるものである〕ことを特徴とする水性分散化保護用
被覆剤組成物。 - 【請求項12】 揮発性有機化合物を実質的に含有していない乳化共重合体か
らなる高分子結合剤を含有する水性分散化保護用被覆剤組成物の製造方法であっ
て、下記の工程:すなわち、 (a) 30よりも大きい酸価を有し且つエポキシ樹脂5重量%〜80重量%と、カルボ
ン酸単量体を含む共重合させるエチレン系不飽和単量体20重量%〜95重量%とか
らなるカルボキシル官能性のエポキシ−アクリルグラフト共重合体分散剤を予め
形成し(但し、前記のグラフト共重合体は前記の共重合させる単量体の重量を基
準として少なくとも3%の過酸化物開始剤と、エポキシ樹脂との存在下で前記単
量体をその場で非水性重合させて前記グラフト共重合体分散剤を生成させ、次い
で該グラフト共重合体を水に分散させることによって製造されるものである); (b) 1000〜3000の重量平均分子量を有する低分子量不飽和ポリエステルを予備形
成し(但し、前記の不飽和ポリエステルは過剰モル当量のポリオールとそれより
も少ないモル当量のジカルボン酸とをエステル化することによって合成されるも
のであり、前記モル当量は (i) グリコールからなるポリオール0.5〜50モル%、 (ii) 脂肪族ジカルボン酸10〜35モル%、 (iii)芳香族ジカルボン酸5〜35モル%、 (iv) 不飽和ジカルボン酸5〜25モル%、 (v) 水酸基を3個以上有するポリオール0〜3モル% からなるものである); (c) 工程(b)で得られた予備形成不飽和ポリエステルを、工程(a)で得られた分散
化グラフト共重合体を含有する水に、乳化エチレン系単量体と共に分散させ(但
し、前記の乳化エチレン系単量体は共重合させる乳化エチレン系単量体の重量を
基準としてスチレンを少なくとも20%含有してなるものである);そして (d) 得られた乳化エチレン系単量体を、水に分散させた不飽和ポリエステルの存
在下で乳化共重合体させて、該乳化エチレン系単量体を前記の水に分散させた不
飽和ポリエステル付加共重合体と付加共重合させ且つ架橋させて前記の水性乳化
共重合体からなる高分子結合剤を形成させる(但し、前記高分子結合剤は架橋し
た予備形成不飽和ポリエステル0.1〜40%、乳化共重合エチレン系単量体 20%〜
80%及びグラフト共重合体分散剤20%〜80%からなるものである) ことからなることを特徴とする水性分散保護用被覆剤組成物の製造方法。 - 【請求項13】 工程(b)で予備形成された不飽和ポリエステルと乳化エチレ ン系単量体とを、水に分散させる工程(c)の前に予備混合する請求項12記載の方 法。
- 【請求項14】 工程(b)の予備形成された不飽和ポリエステルを水に分散さ せ、次いでこの水に乳化エチレン系単量体を加え、該不飽和ポリエステルの存在
下で乳化共重合させる請求項12記載の方法。
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