JP4591653B2 - 複合樹脂エマルジョン含有水性塗料組成物 - Google Patents
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Description
缶内面被覆用水性塗料には、従来から、BPA型エポキシ樹脂をアクリル樹脂で変性し、カルボキシル基などを分子中に導入した水分散型アクリル変性エポキシ樹脂が主にして使用されている。
しかし、一般に乳化重合には界面活性剤が用いられるので、硬化塗膜中に界面活性剤が含まれることとなる。この界面活性剤が硬化塗膜の耐レトルト性悪化の原因となるので、現状では、乳化重合により合成したエマルジョン型アクリル樹脂を缶内面被覆用塗料に使用するには至っていない。
水(G)の存在下に、得られたモノマーエマルジョン(1)を滴下しラジカル重合することで複合樹脂エマルジョンを製造する工程、
を含むことを特徴とする缶内面被覆用水性塗料組成物の製造方法である。
COOH基を有するアクリル系共重合体(E1)及びCOOH基を有するポリエステル(E2)からなる群より選ばれる少なくとも1種のCOOH含有成分(E)、塩基性化合物(F)及び水(G)を含有してなるポリマー水溶液ないしエマルジョン(2)の存在下に、得られたモノマーエマルジョン(1)を滴下しラジカル重合することで複合樹脂エマルジョンを製造する工程、
を含むことを特徴とする缶内面被覆用水性塗料組成物の製造方法である。
COOH基含有成分(B)と必要に応じて用いられるCOOH含有成分(E)との合計が1〜300重量部を含有することを特徴とする上記いずれかの発明の缶内面被覆用水性塗料組成物の製造方法である。
被乳化成分(A)は、後述するCOOH基を有するアクリル系共重合体(B1)及びCOOH基を有するポリエステル(B2)からなる群より選ばれる少なくとも1種のCOOH基含有成分(B)を塩基性化合物(C)で中和させて水(D)に溶解ないし分散させたものによって、乳化される成分である。即ち、被乳化成分(A)とCOOH基含有成分(B)と塩基性化合物(C)と水(D)とがモノマーエマルジョン(1)を形成し、このモノマーエマルジョン(1)を水(G)の存在下にラジカル重合することにより、本発明の水性塗料組成物の主成分たる複合樹脂エマルジョンが得られる。
そこで、エチレン性不飽和モノマー(A1)について説明する。
エチレン性不飽和モノマー(A1)には、通常の乳化重合を行う際、乳化される成分であるエチレン性不飽和モノマーと同等のものを用いることができる。
エチレン性不飽和モノマー(A1)の例としては、
(メタ)アクリル酸、(無水)イタコン酸、(無水)マレイン酸等のカルボキシル基を有するエチレン性不飽和モノマー、
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、
ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等の水酸基を有するエチレン性不飽和モノマー、
スチレン、メチルスチレン等の芳香族系モノマー、
N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、Nーヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシブチル(メタ)アクリルアミド等のN−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、
N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−(n−,イソ)ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−(n−、イソ)ブトキシエチル(メタ)アクリルアミド等のN−アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミド、
(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
エチレン性不飽和モノマー(A1)としては、N−アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド及び(メタ)アクリルアミドからなる群より選ばれる少なくとも1種のアミド系モノマー、及びCOOH基を有するエチレン性不飽和モノマーを含有することが好ましい。
尚、エチレン性不飽和モノマー(A1)から形成され得る重合体のガラス転移温度は、各モノマーからそれぞれ形成され得る各ホモポリマーのガラス転移温度と、重合に供されるエチレン性不飽和モノマー(A1)の組成比とから常法に従って計算によって求められる。
ポリエステル(A2)も、エチレン性不飽和モノマー(A1)と同様、後述するCOOH基含有成分(B)によって乳化される成分である。
ポリエステル(A2)の役割を以下に述べる。
ポリエステル(A2)を用いずに、エチレン性不飽和モノマー(A1)のみをCOOH基含有成分(B)で乳化し、水性媒体中でラジカル重合した場合、加工性、密着性、耐煮沸性に優れる塗膜を形成しようとすると、反面飲料物の香り、味の変化を引き起こしてしまう。ポリエステル(A2)をエチレン性不飽和モノマー(A1)と併用すると、飲料物の香りや味の変化を生じさせずに、加工性等に優れる塗膜が得られる。
即ち、飲料物の香りや味の変化を生じさせないように、比較的高いガラス転移温度の共重合体を形成し得るエチレン性不飽和モノマー(A1)を用いつつ、エチレン性不飽和モノマー(A1)の共重合体よりも一般に加工性に優れるポリエステルを併用することにより、吸着低減と加工性向上とを共に満足することができる。
グリコール成分としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
酸成分としては、オルソフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、(無水)マレイン酸、(無水)トリメリット酸等が挙げられる。
なお、上述した酸成分とモノアルコールとのエステル化物を酸成分として用いることもできる。この例としては、テレフタル酸のメタノールとのエステル化物であるジメチルフタル酸等が挙げられる。
さらに、ポリエステル(A2)として、1分子中にエチレン性不飽和二重結合を2個以上有するポリエステルを用いれば、ラジカル重合時、エチレン性不飽和モノマー(A1)とポリエステル(A2)とが架橋し得る。即ち、複合樹脂エマルジョンを構成する分散粒子が、粒子内架橋構造を有することとなり、塗膜の硬化性、また硬化塗膜の物性がより向上する。
ポリエステル(A2)は、エチレン性不飽和モノマー(A1)とともに乳化されるので、エチレン性不飽和モノマー(A1)との相溶性が良いことが好ましい。ポリエステル(A2)の数平均分子量が10000よりも大きいとエチレン性不飽和モノマー(A1)との相溶性が悪化し易くなり、ポリエステル(A2)が乳化されにくくなり、重合時のブツや沈降物の原因となりなり易い。
エチレン性不飽和モノマー(A1)が、被乳化成分(A)100重量%中に99重量%よりも多く含まれると、ポリエステル(A2)が相対的に少なすぎるため、加工性の向上があまり期待できない。一方、エチレン性不飽和モノマー(A1)が10重量%未満の場合、エチレン性不飽和モノマー(A1)とポリエステル(A2)からなる被乳化成分(A)の重合性が乏しくなり得、また被乳化成分(A)自体がモノマーエマルジョン(1)を形成し難くなる。
COOH基を有するアクリル系共重合体(B1)は、エチレン性不飽和モノマー(A1)とポリエステル(A2)とを乳化する、高分子乳化剤としての役割を担う。
一般に、高分子乳化剤は、疎水性成分を水媒体中で乳化する役割をもち、そのために、親水性部分と疎水性部分とを有することが必須である。
COOH基を有するアクリル系共重合体(B1)は、親水性部分としてCOOH基を有している。COOH基を有するアクリル系共重合体(B1)は、COOH基を有するエチレン性不飽和モノマーを共重合してなものである。COOH基を有するエチレン性不飽和モノマーは、共重合に供されるモノマー100重量%中少なくとも10重量%以上含まれることが好ましく、20〜50重量%含まれることがより好ましい。
また、COOH基を有するアクリル系共重合体(B1)は、疎水性部分を有することが好ましい。そこで、芳香環を有するエチレン性不飽和モノマーもしくは炭素原子数6以上のアルキル鎖を有するエチレン性不飽和モノマーを共重合成分に有することが好ましい。
COOH基を有するアクリル系共重合体(B1)が、COOH基以外に架橋反応性の官能基をもたない場合、アクリル系共重合体(B1)は塊状重合によって合成することができる。
故に、被乳化成分(A)を乳化重合する際に、溶液重合によって得たアクリル系共重合体(B1)を高分子乳化剤として用いるためには、アクリル系共重合体(B1)重合時の溶剤を留去しておく必要がある場合が多い。溶剤留去は、コストの上昇につながる。
塊状重合は一般に高温で重合するため、その重合温度で架橋反応し得る官能基をもつアクリルモノマーを用いれば、重合時ゲル化が起こり、合成できない。
COOH基を有するエチレン性不飽和モノマー以外に、架橋性の官能基を有するモノマーを用いなければ、塊状重合時に架橋反応が生じない。従って、このような場合、ゲル化することなく有機溶剤を用いずにモノマーを重合させることができ、コストの低減にも寄与することができる。
例えば、COOH基を有するアクリル系共重合体(B1)は、N−アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド及び(メタ)アクリルアミドからなる群より選ばれるアミド系モノマーを少なくとも1種含有するモノマーを共重合してなる共重合体であることもできる。
N−アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミドからなる群より選ばれるアミド系モノマーは、硬化塗膜を形成する際に自己架橋反応したり、後述するフェノール樹脂等とも架橋できる。また、これらは、(メタ)アクリルアミドとも架橋反応を行う。
これにより、硬化塗膜の硬化性、またその他の物性がより向上する。
COOH基を有するアクリル系共重合体(B1)の酸価は、20〜400(mgKOH/g)であることが好ましく、100〜300(mgKOH/g)であることがより好ましい。酸価が20(mgKOH/g)よりも小さいと、、乳化力が低下する傾向にあり、重合時のブツや沈降物の原因となり易い。酸価が400(mgKOH/g)よりも大きい場合も同様である。
COOH基を有するアクリル系共重合体(B1)のガラス転移温度は、30〜100℃であることが好ましく、40〜80℃であることがより好ましい。ガラス転移温度が30℃未満だと、缶の中に収容される飲料物の香りや味が変わり易い。一方、ガラス転移温度が、100℃を超えると塗膜の加工性が低下する傾向にある。
COOH基を有するポリエステル(B2)も、COOH基を有するアクリル系共重合体(B1)同様、エチレン性不飽和モノマー(A1)とポリエステル(A2)とを乳化する、高分子乳化剤としての役割を担う。
COOH基を有するポリエステル(B2)は、高分子乳化剤として必要な親水性部分としてCOOH基を有している。
COOH基を有するポリエステル(B2)は、COOH基を有するアクリル系共重合体(B1)と同様の数平均分子量、酸価、ガラス転移温度を有することが好ましい。
COOH基を有するポリエステル(B2)は、ポリエステル(A2)と同様にグリコール成分と酸成分とを常法に従い反応させて得ることができる。
モノマーエマルジョン(1)は、上記したようにエチレン性不飽和モノマー(A1)とポリエステル(A2)とを含有する被乳化成分(A)、COOH基含有成分(B)、塩基性化合物(C)及び水(D)を含有する。(A)〜(D)を一気に混合することもできるが、COOH基含有成分(B)をあらかじめ塩基性化合物(C)で中和させて、水(D)に溶解ないし分散させておき、この中和水溶液ないし分散体で被乳化成分(A)を乳化することが好ましい。(A)〜(D)は、通常の方法で攪拌するにより、乳化することもできるし、高速で攪拌したり、シェアをかけることにより、乳化しても良い。
また、塩基性化合物(C)の量は、COOH基含有成分(B)中のCOOH基の全部ではなく一部を中和し得ることが好ましい。具体的には、塩基性化合物(C)は、COOH基含有成分(B)中のCOOH基100モル%に対して、30〜70モル%であることが好ましく、40〜60モル%であることがより好ましい。
そのような場合には、高速で攪拌したり、シェアをかけ撹拌し、強制的に乳化することが好ましい。このモノマーエマルジョン(1)の段階で、安定した乳化状態を確保できないと、重合時にブツが発生したり、沈降したりし易くなる。
尚、乳化を補助する目的で溶剤を加えることもできる。一般に、乳化重合は溶剤の存在しない状態で行うことが多いが、ある特定の溶剤は、乳化を補う役割をすることがある。
COOH基含有成分(E)は、COOH基含有成分(B)と同様に被乳化成分(A)に対し、乳化剤成分として機能するものである。COOH基含有成分(B)は、モノマーエマルジョン(1)の形成時、及び重合中並びに重合後の複合樹脂エマルジョンにとって、乳化剤成分として機能するものであり、本発明において必須の成分である。一方、COOH基含有成分(E)は、主として重合中並びに重合後の複合樹脂エマルジョンにとって、乳化剤成分として機能するものであり、このCOOH基含有成分(E)を補助的に併用することによって、複合樹脂エマルジョンの乳化、分散状態をより安定に保つことができる。COOH基含有成分(E)を用いる場合、COOH基含有成分(B)と同様にCOOH基の一部を塩基性化合物で中和したものを用いることが好ましい。
塊状重合で得るには適さないが、後述する理由によってCOOH基を有するアクリル系共重合体(B1)、COOH基を有するアクリル系共重合体(E1)の少なくとも一方が、N−アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド及び(メタ)アクリルアミドからなる群より選ばれるアミド系モノマーを少なくとも1種含有するモノマーを共重合してなる共重合体であることが好ましい。
被乳化成分(A)100重量部に比して、乳化剤成分たるCOOH基含有成分(B)とCOOH基含有成分(E)との合計が1重量部より少ない場合、被乳化成分(A)が、乳化されにくくなり得る。また、被乳化成分(A)100重量部に対して、乳化剤成分たるCOOH基含有成分(B)とCOOH基含有成分(E)との合計が300重量部より多い場合、焼き付け硬化後の塗膜の加工性の向上があまり期待できない。被乳化成分(A)は、ラジカル重合によって、非常に高分子量になる成分であり、これが硬化塗膜の加工性の向上に寄与することとなる。従って、乳化剤成分たるCOOH基含有成分(B)とCOOH基含有成分(E)との合計が300重量部よりも多くなると、相対的に被乳化成分(A)が少なくなり、その結果硬化塗膜の加工性の向上があまり期待できなくなる。
複合樹脂エマルジョンは、モノマーエマルジョン(1)を水(G)の存在下に、またはCOOH基含有成分(E)、塩基性化合物(F)及び水(G)の存在下に、ラジカル重合してなるものである。
例えば、水(G)、またはCOOH基含有成分(E)、塩基性化合物(F)及び水(G)を入れた反応容器に、モノマーエマルジョン(1)を添加することによって得ることができる。重合開始剤は、反応容器内に入れておいてもよいし、モノマーエマルジョン(1)内に入れておいてもよいし、あるいはモノマーエマルジョン(1)とは別に反応容器内に添加してもよい。
用いられる重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等が挙げられる。
そして、複合樹脂エマルジョンは、被乳化成分(A)から構成される樹脂成分とCOOH基含有成分(B)、(E)とが不均一な構造の複合樹脂を形成しつつ、全体としては安定した分散状態を呈するものと考えられる。即ち、被乳化成分(A)から構成される樹脂成分の多い部分と、COOH基含有成分(B)、(E)の多い部分とが局所的に存在するものと考察される。
複合樹脂エマルジョンの分散粒子の不均一な構造故に、焼付け後の硬化塗膜も完全に均一な構造にはなりにくいと考えられ、被乳化成分(A)に由来する樹脂成分の多い部分と、COOH基含有成分(B)、(E)の多い部分とが局所的に存在すると考えられる。
また、COOH基含有成分(B)、(E)として、N−アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド及び(メタ)アクリルアミドからなる群より選ばれるアミド系モノマーを共重合成分としてなるCOOH基を有するアクリル系共重合体(B1)、(E1)を用いると、これら高分子乳化剤成分が局所的に集中している部分を効果的に硬化・架橋することができる。
水性塗料組成物から硬化塗膜を形成するには、焼付け時に、硬化・架橋反応が起こることが重要であるが、様々な態様が可能である。
被乳化成分(A)に含まれるポリエステル(A2)がOH基を有する場合には、乳化剤であるCOOH基含有成分(B)やCOOH基含有成分(E)中COOH基とが、エステル化反応し得る。
また、上記したように被乳化成分(A)のうち、エチレン性不飽和モノマー(A1)がアミド系モノマーを含有したり、アクリル系共重合体(B1)、(E1)がアミド系モノマーに由来する架橋性官能基を有する場合には、これらが相互に硬化・架橋したり、自己架橋したりする。
フェノール樹脂を用いる場合には、複合樹脂100重量部に対して、フェノール樹脂は1〜20重量部であることが好ましく、2〜10重量部であることがより好ましい。
そして、複合樹脂エマルジョンを得る際にポリエステル(A2)としてエチレン性不飽和二重結合を有するものを用い、得られた複合樹脂エマルジョンにさらにフェノール樹脂を硬化剤として配合すれば、加工性に優れる塗膜を形成し得、アマイドフリーでかつ硬化性に優れる水性塗料組成物を提供できる。
アミノ樹脂は、自己架橋反応する他、被乳化成分(A)やCOOH基含有成分(B)、(E)がOH基を有する場合には、アミノ樹脂は、これら水酸基とも反応し得る。さらに、エチレン性不飽和モノマー(A1)がアミド系モノマーを含有したり、アクリル系共重合体(B1)、(E1)がアミド系モノマーに由来する架橋性官能基を有する場合には、アミノ樹脂は、これら架橋性官能基とも反応し得る。
アミノ樹脂を用いる場合には、複合樹脂100重量部に対して、アミノ樹脂は1〜20重量部であることが好ましく、2〜10重量部であることがより好ましい。
これらトリメリット酸エステル無水物は、被乳化成分(A)やCOOH基含有成分(B)、(E)がOH基を有する場合に、これら水酸基と反応し得る。
下記式(1)で示されるトリメリット酸エステル無水物は、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、下記式(2)で示されるトリメリット酸エステル無水物は、グリセロールトリスアンヒドロトリメリテートであり、下記式(1)で示されるエチレングリコールビスアンヒドロトリメリテートがより好ましい。
式(1)で示される無水物は、新日本理化(株)より,リカシッド TMEG−X(但し、Xは,100,200,500,600)、また式(2)で示される無水物は、同様に新日本理化(株)より,リカシッド TMA−X(但し、XはCまたは10,および15)としてとして入手することができる。
そして、複合樹脂エマルジョンを得る際にポリエステル(A2)としてエチレン性不飽和二重結合を有するものを用い、得られた複合樹脂エマルジョンにさらに上述のトリメリット酸エステル無水物を硬化剤として配合すれば、加工性に優れる塗膜を形成し得、アマイドフリー、ホルマリンフリーでかつ硬化性に優れる水性塗料組成物を提供できる。
反応容器にn−ブタノールを400g仕込み、90℃で加熱攪拌しながら、窒素雰囲気で、モノマー400gとBPO12gの混合物を4時間かけて滴下して、合成を行った。モノマー組成は、スチレン40%、エチルアクリレート22%、メタクリル酸38%とした。滴下終了後1時間ごとに2回、さらにBPOを2.4gずつ加え、数平均分子量約10000、ガラス転移温度約38℃、酸価255(mgKOH/g)のCOOH基を有するアクリル系共重合体(B1−1)の固形分50%溶液を得た。
その後、ジメチルアミノエタノールを79.1g加え、その後水を加えて、減圧して、水とブタノールを共沸させ、ブタノールを完全に留去した。
これにより、COOH基を有するアクリル系共重合体(B1−1)の固形分25%の水溶液を得た。
反応容器にn−ブタノールを400g仕込み、90℃で加熱攪拌しながら、窒素雰囲気で、モノマー400gとBPO12gの混合物を4時間かけて滴下して、合成を行った。モノマー組成は、スチレン27%、エチルアクリレート15%、N−n−ブトキシメチルアクリルアミド20%、メタクリル酸38%とした。滴下終了後1時間ごとに2回、さらにBPOを2.4gずつ加え、数平均分子量約10000、ガラス転移温度約38℃、酸価255(mgKOH/g)のCOOH基を有するアクリル系共重合体(B1−2)の固形分50%溶液を得た。
その後、ジメチルアミノエタノールを79.1gを加え、その後水を加えて、減圧して、水とブタノールを共沸させ、ブタノールを完全に留去した。
これにより、COOH基を有するアクリル系共重合体(B1−2)の固形分25%の水溶液を得た。
反応容器にn−ブタノールを400g仕込み、90℃で加熱攪拌しながら、窒素雰囲気で、モノマー400gとBPO12gの混合物を4時間かけて滴下して、合成を行った。モノマー組成は、スチレン30%、エチルアクリレート32%、メタクリル酸38%とした。滴下終了後1時間ごとに2回、さらにBPOを2.4gずつ加え、数平均分子量約10000、ガラス転移温度約38℃、酸価255(mgKOH/g)のCOOH基を有するアクリル系共重合体(B1−3)の固形分50%溶液を得た。
その後、ジメチルアミノエタノールを79.1g加え、その後水を加えて、減圧して、水とブタノールを共沸させ、ブタノールを完全に留去した。
これにより、COOH基を有するアクリル系共重合体(B1−3)の固形分25%の水溶液を得た。
反応容器にn−ブタノールを400g仕込み、90℃で加熱攪拌しながら、窒素雰囲気で、モノマー400gとBPO12gの混合物を4時間かけて滴下して、合成を行った。モノマー組成は、スチレン25%、エチルアクリレート27%、N−n−ブトキシメチルアクリルアミド10%、メタクリル酸38%とした。滴下終了後1時間ごとに2回、さらにBPOを2.4gずつ加え、数平均分子量約10000、ガラス転移温度約38℃、酸価255(mgKOH/g)のCOOH基を有するアクリル系共重合体(B1−4)の固形分50%溶液を得た。
その後、ジメチルアミノエタノールを79.1g加え、その後水を加えて、減圧して、水とブタノールを共沸させ、ブタノールを完全に留去した。
これにより、COOH基を有するアクリル系共重合体(B1−4)の固形分25%の水溶液を得た。
反応容器にイソフタル酸を224g、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸を232g、エチレングリコールを134g、ジエチレングリコールを100g、トリメチロールプロパンを108g仕込み、常圧下、窒素雰囲気で攪拌して、昇温しながら、脱水を行い、ゆっくりと230℃まで昇温させた。その後、230℃で30分間減圧を行った。その後、180度℃まで降温させてから、無水トリメリット酸を192g加え、常圧下、窒素雰囲気で1時間攪拌し、数平均分子量約10000、ガラス転移温度約38℃、酸価255(mgKOH/g)のCOOH基を有するポリエステル(B2−1)を得た。
その後、ここで得たCOOH基を有するポリエステル(B2−1)ポリエステル100gにジメチルアミノエタノールを22g加え、水を289g加えて、攪拌し、COOH基を有するポリエステル(B2−1)の固形分25%の水溶液を得た。
反応容器にイソフタル酸を253g、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸を262g、エチレングリコールを145g、ジエチレングリコールを97g、トリメチロールプロパンを40g仕込み、常圧下、窒素雰囲気で攪拌して、昇温しながら、脱水を行い、ゆっくりと230℃まで昇温させた。その後、230℃で30分間減圧を行い、数平均分子量約2000のポリエステル(A2−1)を得た。
反応容器にイソフタル酸を214g、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸を222g、無水マレイン酸63g、エチレングリコールを154g、ジエチレングリコールを102g、トリメチロールプロパンを43g仕込み、常圧下、窒素雰囲気で攪拌して、昇温しながら、脱水を行い、ゆっくりと230℃まで昇温させた。その後、230℃で30分間減圧を行い、数平均分子量約2000、エチレン性不飽和二重結合を有するポリエステル(A2−2)を得た。
合成例6で得たポリエステル(A2−1)を25g、スチレン61g、エチルアクリレート24g、N−n−ブトキシメチルアクリルアミド15g、合成例1で得たCOOH基を有する、固形分25%のアクリル系共重合体(B1−1)水溶液を150gに、水50gを加えて、特殊機化工業製T.K.ホモミクサーMARKIIで毎分7000回転で15分間攪拌して、モノマーエマルジョン(M−1)を得た。尚、上記モノマー組成から求められる共重合体のガラス転移温度は、54℃である。
反応容器に、COOH基を有する、固形分25%のアクリル系共重合体(B1−1)の水溶液100gと水200gを仕込み、80℃で加熱攪拌しながら、窒素雰囲気で、上記モノマーエマルジョン(M−1)と過硫酸カリウム0.5gの混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後1時間ごとに2回、さらに過硫酸カリウムを0.05gずつ加え、固形分30%の複合樹脂エマルジョン(RE−1)を得た。
合成例7で得たポリエステル(A2−2)を25g、スチレン68g、エチルアクリレート32g、合成例1で得たCOOH基を有する、固形分25%のアクリル系共重合体(B1−1)水溶液を150gに、水50gを加えて、特殊機化工業製T.K.ホモミクサーMARKIIで毎分7000回転で15分間攪拌して、モノマーエマルジョン(M−2)を得た。尚、上記モノマー組成から求められる共重合体のガラス転移温度は、50℃である。
反応容器に、COOH基を有する、固形分25%のアクリル系共重合体(B1−1)水溶液100gと水200gを仕込み、80℃で加熱攪拌しながら、窒素雰囲気で、上記モノマーエマルジョン(M−2)と過硫酸カリウム0.5gの混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後1時間ごとに2回、さらに過硫酸カリウムを0.05gずつ加え、固形分30%の複合樹脂エマルジョン(RE−2)を得た。
合成例6で得たポリエステル(A2−1)を25g、スチレン61g、エチルアクリレート24g、N−n−ブトキシメチルアクリルアミド15g、合成例2で得たCOOH基を有する、固形分25%のアクリル系共重合体(B1−2)水溶液を150gに、水50gを加えて、特殊機化工業製T.K.ホモミクサーMARKIIで毎分7000回転で15分間攪拌して、モノマーエマルジョン(M−3)を得た。尚、上記モノマー組成から求められる共重合体のガラス転移温度は、54℃である。
反応容器に、COOH基を有する、固形分25%のアクリル系共重合体(B1−2)固形分25%の水溶液100gと水200gを仕込み、80℃で加熱攪拌しながら、窒素雰囲気で、モノマーエマルジョン(M−3)と過硫酸カリウム0.5gの混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後1時間ごとに2回、さらに過硫酸カリウムを0.05gずつ加え、固形分30%の複合樹脂エマルジョン(RE−3)を得た。
合成例7で得たポリエステル(A2−2)を25g、スチレン61g、エチルアクリレート24g、N−n−ブトキシメチルアクリルアミド15g、合成例2で得たCOOH基を有するアクリル系共重合体(B1−2)の固形分25%の水溶液を150gに、水50gを加えて、特殊機化工業製T.K.ホモミクサーMARKIIで毎分7000回転で15分間攪拌して、モノマーエマルジョン(M−4)を得た。尚、上記モノマー組成から求められる共重合体のガラス転移温度は、54℃である。
反応容器に、COOH基を有する、固形分25%のアクリル系共重合体(B1−2)水溶液100gと水200gを仕込み、80℃で加熱攪拌しながら、窒素雰囲気で、上記モノマーエマルジョン(M−4)と過硫酸カリウム0.5gの混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後1時間ごとに2回、さらに過硫酸カリウムを0.05gずつ加え、固形分30%の複合樹脂エマルジョン(RE−4)を得た。
合成例6で得たポリエステル(A2−1)を25g、スチレン61g、エチルアクリレート24g、N−n−ブトキシメチルアクリルアミド15g、合成例5で得たCOOH基を有する、固形分25%のアクリル系共重合体(B2−1)水溶液を150gに、水50gを加えて、特殊機化工業製T.K.ホモミクサーMARKIIで毎分7000回転で15分間攪拌して、モノマーエマルジョン(M−5)を得た。尚、上記モノマー組成から求められる共重合体のガラス転移温度は、54℃である。
反応容器に、COOH基を有する、固形分25%のアクリル系共重合体(B2−1)水溶液100gと水200gを仕込み、80℃で加熱攪拌しながら、窒素雰囲気で、上記モノマーエマルジョン(M−5)と過硫酸カリウム0.5gの混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後1時間ごとに2回、さらに過硫酸カリウムを0.05gずつ加え、固形分30%の複合樹脂エマルジョン(RE−5)を得た。
合成例7で得たポリエステル(A2−2)を25g、スチレン68g、エチルアクリレート32g、合成例5で得たCOOH基を有する固形分25%のアクリル系共重合体(B2−1)水溶液を150gに、水50gを加えて、特殊機化工業製T.K.ホモミクサーMARKIIで毎分7000回転で15分間攪拌して、モノマーエマルジョン(M−6)を得た。尚、上記モノマー組成から求められる共重合体のガラス転移温度は、50℃である。
反応容器に、COOH基を有する固形分25%のアクリル系共重合体(B2−1)水溶液100gと水200gを仕込み、80℃で加熱攪拌しながら、窒素雰囲気で、上記モノマーエマルジョン(M−6)と過硫酸カリウム0.5gの混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後1時間ごとに2回、さらに過硫酸カリウムを0.05gずつ加え、固形分30%の複合樹脂エマルジョン(RE−6)を得た。
スチレン32.5g、エチルアクリレート75g、N−n−ブトキシメチルアクリルアミド17.5gに、合成例3で得たCOOH基を有する固形分25%のアクリル系共重合体(B1−3)水溶液を10gを加えて、通常の方法で攪拌して、モノマーエマルジョン(M−7)を得た。尚、上記モノマー組成から求められる共重合体のガラス転移温度は、11℃である。
反応容器に、COOH基を有する固形分25%のアクリル系共重合体(B1−3)水溶液240gと水250gを仕込み、80℃で加熱攪拌しながら、窒素雰囲気で、上記モノマーエマルジョン(M−7)と過硫酸カリウム0.5gの混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後1時間ごとに2回、さらに過硫酸カリウムを0.05gずつ加え、固形分30%のアクリルエマルジョン(AE−1)を得た。
スチレン76.3g、エチルアクリレート30g、N−n−ブトキシメチルアクリルアミド18.8gに、合成例1で得たCOOH基を有する固形分25%のアクリル系共重合体(B1−1)水溶液を10gを加えて、通常の方法で攪拌して、モノマーエマルジョン(M−8)を得た。尚、上記モノマー組成から求められる共重合体のガラス転移温度は、54℃である。
反応容器に、COOH基を有する固形分25%のアクリル系共重合体(B1−1)水溶液240gと水250gを仕込み、80℃で加熱攪拌しながら、窒素雰囲気で、上記モノマーエマルジョン(M−8)と過硫酸カリウム0.5gの混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後1時間ごとに2回、さらに過硫酸カリウムを0.05gずつ加え、固形分30%のアクリルエマルジョン(AE−2)を得た。
スチレン36.3g、エチルアクリレート76.3g、N−n−ブトキシメチルアクリルアミド12.5gに、合成例4で得たCOOH基を有する固形分25%のアクリル系共重合体(B1−4)水溶液を10gを加えて、通常の方法で攪拌して、モノマーエマルジョン(M−9)を得た。尚、上記モノマー組成から求められる共重合体のガラス転移温度は、11℃である。
反応容器に、COOH基を有する固形分25%のアクリル系共重合体(B1−4)水溶液240gと水250gを仕込み、80℃で加熱攪拌しながら、窒素雰囲気で、上記モノマーエマルジョン(M−9)と過硫酸カリウム0.5gの混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後1時間ごとに2回、さらに過硫酸カリウムを0.05gずつ加え、固形分30%のアクリルエマルジョン(AE−3)を得た。
スチレン76.3g、エチルアクリレート30g、N−n−ブトキシメチルアクリルアミド18.8gに、合成例2で得たCOOH基を有する固形分25%のアクリル系共重合体(B1−2)水溶液を10gを加えて、通常の方法で攪拌して、モノマーエマルジョン(M−10)を得た。尚、上記モノマー組成から求められる共重合体のガラス転移温度は、54℃である。
反応缶に、COOH基を有する固形分25%のアクリル系共重合体(B1−2)水溶液240gと水250gを仕込み、80℃で加熱攪拌しながら、窒素雰囲気で、モノマーエマルジョン(M−10)と過硫酸カリウム0.5gの混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後1時間ごとに2回、さらに過硫酸カリウムを0.05gずつ加え、固形分30%のアクリルエマルジョン(AE−4)得た。
合成例8で得た水酸基を有する、固形分30%の複合樹脂エマルジョン(RE−1)20gに、昭和高分子製ショウノールCKS−3894(固形分50%)のフェノール樹脂溶液1.2g、ブチルジグリコール2g、ブタノール1gと水8.8gの混合物を加えて水性塗料組成物を得た。
実施例1と同様にして表1に示す処方に従って、水性塗料組成物を得た。
尚、実施例3及び4、比較例3及び4では硬化剤は配合しなかった。
実施例7では、アミノ樹脂として、三井サイテック製マイコート106(固形分50%)溶液を用いた。
また、実施例8では、式(1)で示されるトリメリット酸エステル無水物として、新日本理科株式会社製リカシッドTMEG−200を、イソプロピルグリコール/ジメチルジグリコール=3/2の混合溶剤に溶解させて、固形分50%の溶液として用いた。
実施例1〜8、比較例1〜4で得た各塗料を用い、アルミ板にバーコーター#18で塗工し、ガスオーブンを用い雰囲気温度200℃で2分間焼き付け、評価用テストパネルを得て、以下のようにして塗膜の性能を評価した。結果を表1に示す。
各評価の方法を以下に説明する。
○:問題なし
△:ややブツあるいは発泡あり
×:著しくブツあるいは発泡あり
◎:200回以上
○:100回以上200回未満
△:50回以上100回未満
×:50回未満
○:0〜2mm未満
△:2mm以上〜6mm未満
×:6mm以上
○:全く剥離なし
△:少し剥離
×:著しく剥離
○:問題なし
△:やや白化
×:著しく白化
○:0個
○:1〜5個
△:6〜39個
×:40個以上
◎+:0.5mA未満
◎ :0.5mA以上〜1.5mA未満
○+:1.5mA以上〜3.0mA未満
○ :3.0mA以上〜5.0mA未満
△ :5.0mA以上〜15.0mA未満
× :15.0mA以上
◎:無味
○:僅かに味がする
△:味がする
×:かなり味がする
○: 100μg未満
△: 100μg以上〜500μg未満
△‐: 500μg以上〜2000μg未満
×: 2000μg以上〜5000μg未満
×‐: 5000μg以上
Claims (11)
- エチレン性不飽和モノマー(A1)とポリエステル(A2)とを含有する被乳化成分(A)、COOH基を有するアクリル系共重合体(B1)及びCOOH基を有するポリエステル(B2)からなる群より選ばれる少なくとも1種のCOOH含有成分(B)、塩基性化合物(C)及び水(D)を含有するモノマーエマルジョン(1)を製造する工程、
水(G)の存在下に、得られたモノマーエマルジョン(1)を滴下しラジカル重合することで複合樹脂エマルジョンを製造する工程、
を含むことを特徴とする缶内面被覆用水性塗料組成物の製造方法。 - エチレン性不飽和モノマー(A1)とポリエステル(A2)とを含有する被乳化成分(A)、COOH基を有するアクリル系共重合体(B1)及びCOOH基を有するポリエステル(B2)からなる群より選ばれる少なくとも1種のCOOH含有成分(B)、塩基性化合物(C)及び水(D)を含有するモノマーエマルジョン(1)を製造する工程、
COOH基を有するアクリル系共重合体(E1)及びCOOH基を有するポリエステル(E2)からなる群より選ばれる少なくとも1種のCOOH含有成分(E)、塩基性化合物(F)及び水(G)を含有してなるポリマー水溶液ないしエマルジョン(2)の存在下に、得られたモノマーエマルジョン(1)を滴下しラジカル重合することで複合樹脂エマルジョンを製造する工程、
を含むことを特徴とする缶内面被覆用水性塗料組成物の製造方法。 - エチレン性不飽和モノマー(A1)が、N−アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド及び(メタ)アクリルアミドからなる群より選ばれるアミド系モノマーを少なくとも1種含有することを特徴とする請求項1又は2記載の缶内面被覆用水性塗料組成物の製造方法。
- COOH基を有するアクリル系共重合体(B1)、COOH基を有するアクリル系共重合体(E1)の少なくとも一方が、N−アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド及び(メタ)アクリルアミドからなる群より選ばれるアミド系モノマーを少なくとも1種含有するモノマーを共重合してなる共重合体であることを特徴とする請求項1ないし3いずれか記載の缶内面被覆用水性塗料組成物の製造方法。
- エチレン性不飽和モノマー(A1)とポリエステル(A2)との重量比が、(A1)/(A2)=99/1〜10/90であることを特徴とする請求項1ないし4いずれか記載の缶内面被覆用水性塗料組成物の製造方法。
- エチレン性不飽和モノマー(A1)とポリエステル(A2)との合計100重量部に対して、
COOH含有成分(B)と必要に応じて用いられるCOOH含有成分(E)との合計が1〜300重量部であることを特徴とする請求項1ないし5いずれか記載の缶内面被覆用水性塗料組成物の製造方法。 - COOH基含有成分(B)とCOOH基含有成分(E)とが、(B)/(E)=10/0〜2/8(重量比)であることを特徴とする請求項1ないし6いずれか記載の缶内面被覆用水性塗料組成物の製造方法。
- ポリエステル(A2)が、エチレン性不飽和二重結合を有することを特徴とする請求項1ないし7いずれか記載の缶内面被覆用水性塗料組成物の製造方法。
- 塩基性化合物(C)が、COOH基含有成分(B)中のCOOH基の一部を中和し得ることを特徴とする請求項1ないし8いずれか記載の缶内面被覆用水性塗料組成物の製造方法。
- 請求項1ないし10いずれか記載の製造方法により得られた缶内面被覆用水性塗料組成物で、缶内面を被覆してなることを特徴とする被覆缶。
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